JP2015046287A - リチウムイオン二次電池用セパレータ及びそれを用いてなるリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用セパレータ及びそれを用いてなるリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】セパレータ強度及び耐熱性に優れ、低抵抗のリチウムイオン二次電池用セパレータと、それを用いてなるリチウムイオン二次電池を提供することにある。【解決手段】ふるい板として線径0.14mm、目開き0.18mmの80メッシュ金網を用い、試料濃度0.1%にした以外はJIS P8121に準拠して測定した変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aを40〜90質量%、平均繊維径4.0μm以下のガラス繊維Bを10〜60質量%含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータと、それを用いてなるリチウムイオン二次電池。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用セパレータ及びそれを用いてなるリチウムイオン二次電池に関する。
近年の携帯電子機器の普及及びその高性能化に伴い、高エネルギー密度を有する二次電池が望まれている。この種の電池として、有機電解液(非水電解液)を使用するリチウムイオン二次電池が注目されてきた。このリチウムイオン二次電池は、平均電圧として従来の二次電池であるアルカリ二次電池の約3倍である3.7V程度が得られることから高エネルギー密度となるが、アルカリ二次電池のように水系の電解液を用いることができないため、十分な耐酸化還元性を有する非水電解液を用いている。
リチウムイオン二次電池用セパレータ(以下、「セパレータ」と略記する場合がある)としては、従来、ポリエチレンまたはポリプロピレンからなる多孔質フィルムが多く使用されているが(例えば、特許文献1参照)、これら多孔質フィルムは耐熱性が低く、安全上重大な問題を抱えている。即ち、かかる多孔質フィルムをセパレータとして用いた電池は、内部短絡等の原因により電池内部で局部的な発熱が生じた場合、発熱部位周辺のセパレータが収縮して内部短絡がさらに拡大し、暴走的に発熱して発火・破裂等の重大な事象に至ることがある。
このような問題に対し、再生セルロース繊維の叩解物を主体とする紙製セパレータ(例えば、特許文献2参照)が提案されている。リチウムイオン二次電池においては、水分がわずかでも混入すると、電池特性に悪影響を及ぼすことから、含水分率の高い紙製セパレータを用いる場合、リチウムイオン二次電池製造の際に長時間の乾燥処理が必要となるが、紙製セパレータは乾燥処理の際に熱収縮が大きく、耐熱性が不十分であるという問題があった。
また、耐熱性が高いセパレータとして、ガラス繊維を主体とするセパレータ(例えば、特許文献3及び4参照)が提案されているが、特許文献3及び4のセパレータは厚みを薄くした場合、セパレータ強度が弱くなるという問題があった。ガラス繊維と熱可塑性合成繊維からなるセパレータ(例えば、特許文献5参照)では、セパレータ強度は強いものの、熱可塑性合成繊維がセパレータ中の空隙を塞ぎ、セパレータの抵抗が高くなるという問題があった。
特開平2−75151号公報 特開平8−306352号公報 特開平6−325744号公報 特開2007−317405号公報 特開昭49−38126号公報
本発明は、上記実情を鑑みたものであって、セパレータ強度及び耐熱性に優れ、低抵抗のリチウムイオン二次電池用セパレータと、それを用いてなるリチウムイオン二次電池を提供することにある。
上記課題を解決するために鋭意研究した結果、
(1)ふるい板として線径0.14mm、目開き0.18mmの80メッシュ金網を用い、試料濃度0.1%にした以外はJIS P8121に準拠して測定した変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aを40〜90質量%、平均繊維径4.0μm以下のガラス繊維Bを10〜60質量%含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータ、
(2)(1)に記載のリチウムイオン二次電池用セパレータを用いてなるリチウムイオン二次電池、
を見出した。
本発明によれば、ふるい板として線径0.14mm、目開き0.18mmの80メッシュ金網を用い、試料濃度0.1%にした以外はJIS P8121に準拠して測定した変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aを40〜90質量%含有させることで、溶剤紡糸セルロース繊維A間の絡まりにより、セパレータ強度を強くさせることができる。また、セパレータの細孔が均一に形成されることから、電解液の保液性に優れ、リチウムイオン二次電池の内部抵抗を低くすることができる。さらに、熱寸法安定性に優れる4.0μm以下のガラス繊維Bを10〜60質量%含有させることで熱収縮を抑えることができ、高耐熱性とすることができる。
<リチウムイオン二次電池用セパレータ>
本発明における溶剤紡糸セルロース繊維Aとは、セルロースをアミンオキサイドに溶解させた紡糸原液を水中に乾湿式紡糸してセルロースを析出させた繊維を指す。
本発明における溶剤紡糸セルロース繊維Aは変法濾水度0〜250mlのものが用いられる。溶剤紡糸セルロース繊維Aの変法濾水度は、0〜200mlであることがより好ましく、0〜160mlであることがさらに好ましい。変法濾水度が250mlより多いと、溶剤紡糸セルロース間の絡まりが少なくなり、セパレータ強度が弱くなり、電解液の保液性が落ち、リチウムイオン二次電池の内部抵抗が高くなる。
本発明における変法濾水度とは、ふるい板として線径0.14mm、目開き0.18mmの80メッシュ金網を用い、試料濃度0.1%にした以外はJIS P8121に準拠して測定した値のことである。微細化した溶剤紡糸セルロース繊維の場合、JIS P8121に規定されるカナダ標準濾水度の測定方法では、溶剤紡糸セルロース繊維自体がふるい板の穴をすり抜けてしまうため、正確な濾水度が計測できない。変法濾水度を用いることで、溶剤紡糸セルロース繊維の抜けを抑えることができ、より正確な濾水度を計測することができる。
本発明において、変法濾水度0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aを作製する方法としては、リファイナー、ビーター、ミル、摩砕装置、高速の回転刃により剪断力を与える回転刃式ホモジナイザー、高速で回転する円筒形の内刃と固定された外刃との間で剪断力を生じる二重円筒式の高速ホモジナイザー、超音波による衝撃で微細化する超音波破砕器、繊維懸濁液に少なくとも20MPaの圧力差を与えて小径のオリフィスを通過させて高速度とし、これを衝突させて急減速することにより繊維に剪断力、切断力を加える高圧ホモジナイザー等が挙げられる。この中でも特にリファイナーが好ましい。
本発明における溶剤紡糸セルロース繊維Aの長さ加重平均繊維長は0.2〜3.0mmが好ましく、0.2〜2.0mmがより好ましく、0.2〜1.6mmがさらに好ましい。繊維長が0.2mmより短いと、セパレータから脱落する場合があり、3.0mmより長いと、繊維がもつれてダマになることがあり、厚みむらが生じる場合がある。
本発明のリチウムイオン二次電池用セパレータは、変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aを40〜90質量%含有する。溶剤紡糸セルロース繊維Aの含有量は、45〜85質量%がより好ましく、50〜80質量%がさらに好ましい。溶剤紡糸セルロース繊維Aの含有率が40質量%未満では、セパレータ強度が弱くなったり、リチウムイオン二次電池の内部抵抗が高くなったりし、90質量%を超えると、熱収縮が大きくなる。
本発明におけるガラス繊維は、平均繊維径4.0μm以下のものが用いられる。平均繊維径4.0μmより太い場合、溶剤紡糸セルロース繊維A間の絡まりを阻害し、セパレータ強度が弱くなる。繊維が細すぎるとセパレータから脱落する場合があることから、ガラス繊維の平均繊維径は0.3μm以上であることが好ましい。また、ガラス繊維の平均繊維径は、より好ましくは0.3〜2.0μmであり、さらに好ましくは0.3〜1.0μmである。
本発明における平均繊維径とは、顕微鏡で3000倍の拡大写真をとって測定した繊維20本の繊維径の算術平均値をいう。
本発明のリチウムイオン二次電池用セパレータは、平均繊維径4.0μm以下のガラス繊維Bを10〜60質量%含有する。ガラス繊維Bの含有量は、15〜55質量%がより好ましく、20〜50質量%がさらに好ましい。ガラス繊維Bの含有率が10質量%未満では、セパレータの熱収縮が大きくなり、60質量%を超えると、セパレータ強度が弱くなる。
本発明のガラス繊維は、蒸気吹付法、スピニング法、火焔挿入法、ロータリー法などで製造される。
本発明のリチウムイオン二次電池用セパレータは、変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維A、平均繊維径4.0μm以下のガラス繊維B以外の繊維を含有しても良い。例えば、溶剤紡糸セルロースや再生セルロースの短繊維、天然セルロース繊維、天然セルロース繊維のパルプ化物やフィブリル化物、ポリオレフィン、アクリル、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステルアミド、ポリアミド、半芳香族ポリアミド、全芳香族ポリアミド、全芳香族ポリエーテル、全芳香族ポリカーボネート、全芳香族ポリアゾメジン、ポリイミド、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの樹脂からなる単繊維や複合繊維、これらをフィブリル化したものを適量単独で含有しても良いし、2種類以上の組み合わせで含有しても良い。また、各種の分割型複合繊維を分割させたものを含有しても良い。半芳香族とは、主鎖の一部に例えば脂肪鎖などを有するものを指す。全芳香族ポリアミドはパラ型、メタ型いずれでも良い。
本発明における変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維A、平均繊維径4.0μm以下のガラス繊維B以外の繊維の含有量は10質量%以下が好ましい。含有量が10質量%より多い場合、セパレータ強度や耐熱性が悪化したり、リチウムイオン二次電池の内部抵抗が高くなったりする場合がある。
本発明におけるリチウムイオン二次電池用セパレータは、円網、長網、短網、傾斜型等の抄紙網を有する抄紙機、これらの抄紙網の中から同種または異種の抄紙網を組み合わせて有するコンビネーション抄紙機などを用いて抄紙する方法によって製造することができる。原料スラリーには、繊維原料の他に必要に応じて分散剤、増粘剤、無機填料、有機填料、消泡剤などを適宜添加し、5〜0.001質量%程度の固形分濃度にスラリーを調製する。この原料スラリーをさらに所定濃度に希釈して抄紙する。抄紙して得たリチウムイオン二次電池用セパレータは必要に応じて、カレンダー処理、熱カレンダー処理、熱処理などが施される。
本発明におけるリチウムイオン二次電池用セパレータの坪量は、8〜20g/mが好ましく、9〜18g/mがより好ましく、10〜16g/mがさらに好ましい。8g/m未満では、十分なセパレータ強度が得られない場合があり、20g/mより大きいと、リチウムイオン二次電池の内部抵抗が高くなる場合がある。
本発明におけるリチウムイオン二次電池用セパレータの厚みは、20〜60μmが好ましく、23〜55μmがより好ましく、25〜50μmがさらに好ましい。20μm未満では、十分なセパレータ強度が得られない場合があり、60μmより厚いと、リチウムイオン二次電池の内部抵抗が高くなる場合がある。
<リチウムイオン二次電池>
本発明におけるリチウムイオン二次電池の負極活物質としては、黒鉛やコークスなどの炭素材料、金属リチウム、アルミニウム、シリカ、スズ、ニッケル、鉛から選ばれる1種以上の金属とリチウムとの合金、SiO、SnO、Fe、WO、Nb、Li4/3Ti5/3等の金属酸化物、Li0.4CoNなどの窒化物が用いられる。正極活物質としては、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、チタン酸リチウム、リチウムニッケルマンガン酸化物、リン酸鉄リチウムが用いられる。リン酸鉄リチウムは、さらに、マンガン、クロム、コバルト、銅、ニッケル、バナジウム、モリブデン、チタン、亜鉛、アルミニウム、ガリウム、マグネシウム、ホウ素、ニオブから選ばれる1種以上の金属との複合物でも良い。
リチウムイオン二次電池の電解液には、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、これらの混合溶媒などの有機溶媒にリチウム塩を溶解させたものが用いられる。リチウム塩としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)や四フッ化ホウ酸リチウムが挙げられる。固体電解質としては、ポリエチレングリコールやその誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、ポリシロキサンやその誘導体、ポリフッ化ビニリデンなどのゲル状ポリマーにリチウム塩を溶解させたものが用いられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<繊維A1>
平均繊維径10.0μm、繊維長4mmの溶剤紡糸セルロース繊維を、リファイナーを用いて処理し、変法濾水度0mlの溶剤紡糸セルロース繊維を繊維A1とした。
<繊維A2>
平均繊維径10.0μm、繊維長4mmの溶剤紡糸セルロース繊維を、リファイナーを用いて処理し、変法濾水度120mlの溶剤紡糸セルロース繊維を繊維A2とした。
<繊維A3>
平均繊維径10.0μm、繊維長4mmの溶剤紡糸セルロース繊維を、リファイナーを用いて処理し、変法濾水度250mlの溶剤紡糸セルロース繊維を繊維A3とした。
<繊維a4>
平均繊維径10.0μm、繊維長4mmの溶剤紡糸セルロース繊維を、リファイナーを用いて処理し、変法濾水度260mlの溶剤紡糸セルロース繊維を繊維a4とした。
<繊維B1>
平均繊維径0.3μmのガラス繊維を繊維B1とした。
<繊維B2>
平均繊維径0.6μmのガラス繊維を繊維B2とした。
<繊維B3>
平均繊維径1.0μmのガラス繊維を繊維B3とした。
<繊維B4>
平均繊維径2.0μmのガラス繊維を繊維B4とした。
<繊維B5>
平均繊維径4.0μmのガラス繊維を繊維B5とした。
<繊維b6>
平均繊維径5.0μmのガラス繊維を繊維b6とした。
<繊維C1>
平均繊維径10.1μm、繊維長5mmの芯鞘型熱融着性ポリエステル繊維を繊維C1とした。
<繊維C2>
平均繊維径10.0μm、繊維長3mmのポリビニルアルコール繊維を繊維C2とした。
<繊維C3>
JIS P8121に準拠して測定したカナダ標準濾水度300mlの麻パルプを繊維C3とした。
表1に示した原料と配合量に従って、抄紙用スラリーを調製した。
Figure 2015046287
(実施例1〜8)
スラリー1〜8を円網・傾斜コンビネーション抄紙機を用いて、湿式抄紙し、表2に示す実施例1〜8のセパレータを作製した。厚みは常温でカレンダー処理して調整した。
(比較例1〜7)
スラリー9〜15を円網・傾斜コンビネーション抄紙機を用いて、湿式抄紙し、表2に示す比較例1〜7のセパレータを作製した。厚みは常温でカレンダー処理して調整した。
(比較例8)
多孔質ポリエチレンフィルム(厚み25μm、空孔率45%)を比較例8のセパレータとした。
Figure 2015046287
<リチウムイオン二次電池>
[電極1の作製]
天然黒鉛97質量%、ポリフッ化ビニリデン3質量%を混合し、これをN−メチル−2−ピロリドンに分散させたスラリーを調製し、厚み15μmの銅箔の両面に塗布して圧延した後、150℃で2時間真空乾燥して、厚み100μmのリチウムイオン二次電池用負極を作製し、これを電極1とした。
[電極2の作製]
LiMnを95質量%、アセチレンブラック2質量%、ポリフッ化ビニリデン3質量%を混合し、これをN−メチル−2−ピロリドンに分散させたスラリーを調製し、厚み20μmのアルミニウム箔の両面に塗布して圧延した後、150℃で2時間真空乾燥して、厚み100μmのリチウムイオン二次電池用正極を作製し、これを電極2とした。
[リチウムイオン二次電池の作製]
(実施例1〜8)
電極1と電極2とを、それぞれ実施例1〜8のセパレータが電極間に介するように巻回し、アルミニウム合金製の円筒型容器に収納して、リード体の溶接を行った。次いで、円筒型容器ごと180℃で24時間真空乾燥した。これを真空中で室温まで放冷した後、電解液を注入して密栓し、実施例1〜8のリチウムイオン二次電池を作製した。電解液には、エチレンカーボネート30質量%、ジエチルカーボネート70質量%からなる混合溶媒に、LiPFを1.2Mとなるように溶解させたものを用いた。
(比較例1〜7)
電極1と電極2とを、それぞれ比較例1〜7のセパレータが電極間に介するように巻回し、アルミニウム合金製の円筒型容器に収納して、リード体の溶接を行った。次いで、円筒型容器ごと180℃で24時間真空乾燥した。これを真空中で室温まで放冷した後、電解液を注入して密栓し、比較例1〜7のリチウムイオン二次電池を作製した。電解液には、エチレンカーボネート30質量%、ジエチルカーボネート70質量%からなる混合溶媒に、LiPFを1.2Mとなるように溶解させたものを用いた。
(比較例8)
電極1と電極2とを、それぞれ比較例8のセパレータが電極間に介するように巻回し、アルミニウム合金製の円筒型容器に収納して、リード体の溶接を行った。次いで、円筒型容器ごと80℃で24時間真空乾燥した。これを真空中で室温まで放冷した後、電解液を注入して密栓し、比較例8のリチウムイオン二次電池を作製した。電解液には、エチレンカーボネート30質量%、ジエチルカーボネート70質量%からなる混合溶媒に、LiPFを1.2Mとなるように溶解させたものを用いた。
[引張強度]
実施例及び比較例のリチウムイオン二次電池用セパレータを流れ方向(縦方向)に長辺がくるように50mm巾、200mm長に切り取り、試験片を卓上型材料試験機(商品名:STA−1150、(株)オリエンテック製)を用いて、つかみ間隔100mm、引張速度300mm/分の条件で伸長し、切断時の荷重値を引張強度とした。1試料について5ヶ所以上引張強度を測定し、全測定値の平均値を求めた。引張強度が、15N/50mm以上であれば「○」、10N/50mm以上15N/50mm未満であれば「△」、10N/50mm未満であれば「×」で表し、表3に示した。
[耐熱性]
実施例及び比較例のリチウムイオン二次電池用セパレータを流れ方向(縦方向)に長辺がくるように100mm巾、150mm長に切り取り、試験片をアルミニウム板に載せ、流れ方向に直角な2辺をクリップで挟んで固定し、180℃に設定した恒温乾燥機の中に24時間静置した。耐熱性の評価として、横方向の寸法を測り、元の寸法に対する収縮による寸法変化から熱収縮率(%)を求めた。熱収縮率が、1.0%未満であれば「○」、1.0%以上1.5%未満であれば「△」、1.5%以上であれば「×」で表し、表3に示した。
[内部抵抗]
実施例及び比較例のリチウムイオン二次電池を1Cで30分間充電した後、交流1kHzで内部抵抗を測定し、10個の平均値を求めた。内部抵抗値が、30mΩ未満であれば「○」、30mΩ以上35mΩ未満であれば「△」、35mΩ以上であれば「×」で表し、表3に示した。
Figure 2015046287
表3に示した通り、実施例1〜8で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aを40〜90質量%、平均繊維径4.0μm以下のガラス繊維Bを10〜60質量%含有しているため、セパレータ強度及び耐熱性に優れており、内部抵抗も低く優れていた。
即ち、実施例1〜8のリチウムイオン二次電池用セパレータは、セパレータに変法濾水度0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aを40〜90質量%含有しているため、溶剤紡糸セルロース繊維A間の絡まりにより、セパレータ強度は強くなった。一方、比較例1で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、溶剤紡糸セルロース繊維Aの変法濾水度が250mlよりも大きいため、溶剤紡糸セルロース繊維A間の絡まりが不十分となり、セパレータ強度は弱くなった。比較例2で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、ガラス繊維Bの平均繊維径が4.0μmよりも太いため、溶剤紡糸セルロース繊維A間の絡まりを阻害し、セパレータ強度は弱くなった。比較例3で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aの含有量が40質量%よりも少ないため、セパレータ強度は弱くなった。比較例6で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aを含有していなく、バインダーとして用いたポリビニルアルコール繊維の含有量が少ないため、セパレータ強度は弱くなった。
また、実施例1〜8のリチウムイオン二次電池用セパレータは、セパレータに熱寸法安定性に優れる平均繊維径4.0μm以下のガラス繊維Bを10〜60質量%含有しているため、熱収縮が小さく、耐熱性に優れていた。一方、比較例4で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、ガラス繊維Bの含有量が10質量%よりも少ないため、比較例5で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータはガラス繊維Bを含有していないため、比較例8のリチウムイオン二次電池用セパレータは多孔質ポリエチレンフィルムであるため、セパレータの熱収縮が大きく、耐熱性に劣っていた。
実施例1〜8のリチウムイオン二次電池用セパレータは、変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aを40〜90質量%含有しているため、電解液の保液性が良く、内部抵抗が低く優れていた。一方、比較例1で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、溶剤紡糸セルロース繊維Aの変法濾水度が250mlよりも大きいため、導電解液の保液性が落ち、内部抵抗が高くなった。比較例3で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aの含有量が40質量%よりも少ないため、電解液の保液性が落ち、内部抵抗が高くなった。比較例7で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータはバインダーとして用いたポリビニルアルコール繊維が溶融し、空隙を塞いだため、内部抵抗が高くなった。
実施例6で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aの含有量がやや少ないことから、実施例1〜5、7で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータに比べ、引張強度がやや弱くなった。
実施例8で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、坪量がやや小さく、厚みがやや薄いことから、実施例1〜5、7で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータに比べ、引張強度がやや弱くなった。
実施例5で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、平均繊維径4.0μm以下のガラス繊維Bの含有量がやや少ないことから、実施例1〜4、6〜8で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータに比べ、熱収縮がやや大きくなった。
実施例6で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aの含有量がやや少ないことから、実施例1〜5、8で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータに比べ、内部抵抗がやや高くなった。
実施例7で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータは、坪量がやや大きく、厚みがやや厚いことから、実施例1〜5、8で作製したリチウムイオン二次電池用セパレータに比べ、内部抵抗がやや高くなった。
本発明の活用例としては、リチウムイオン二次電池用セパレータ及びリチウムイオン二次電池が好適である。

Claims (2)

  1. ふるい板として線径0.14mm、目開き0.18mmの80メッシュ金網を用い、試料濃度0.1%にした以外はJIS P8121に準拠して測定した変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維Aを40〜90質量%、平均繊維径4.0μm以下のガラス繊維Bを10〜60質量%含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  2. 請求項1記載のリチウムイオン二次電池用セパレータを用いてなるリチウムイオン二次電池。
JP2013176463A 2013-08-28 2013-08-28 リチウムイオン二次電池用セパレータ及びそれを用いてなるリチウムイオン二次電池 Pending JP2015046287A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3447822A4 (en) * 2016-04-19 2020-01-01 Microvast Power Systems Co., Ltd. COMPOSITE SEPARATOR CONTAINING AROMATIC POLYAMIDE AND MANUFACTURING METHOD THEREOF, AND SECONDARY BATTERY

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EP3447822A4 (en) * 2016-04-19 2020-01-01 Microvast Power Systems Co., Ltd. COMPOSITE SEPARATOR CONTAINING AROMATIC POLYAMIDE AND MANUFACTURING METHOD THEREOF, AND SECONDARY BATTERY

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