JP2019212491A - リチウムイオン電池セパレータ及びリチウムイオン電池 - Google Patents

リチウムイオン電池セパレータ及びリチウムイオン電池 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、リチウムイオン電池セパレータの厚みを薄くすることができ、内部抵抗と内部短絡不良率が低く、サイクル特性に優れたリチウムイオン電池セパレータと、それを用いてなるリチウムイオン電池を提供することにある。【解決手段】合成樹脂短繊維を含有してなるリチウムイオン電池セパレータにおいて、合成樹脂短繊維として、融点160℃以上の樹脂を芯成分とし、ポリエチレン樹脂を鞘成分とする平均繊維径6μm以下の芯鞘型複合繊維とポリエチレンテレフタレート樹脂からなる合成樹脂短繊維とを含み、該芯鞘型複合繊維の含有量が該セパレータに含まれる全繊維成分に対して75〜95質量%であることを特徴とするリチウムイオン電池セパレータ。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン電池セパレータ(以下、「リチウムイオン電池セパレータ」を「セパレータ」と略記する場合がある)及びリチウムイオン電池に関する。
近年の携帯電子機器の普及及びその高性能化に伴い、高エネルギー密度を有する二次電池が望まれている。この種の電池として、有機電解液を使用するリチウムイオン電池が注目されてきた。このリチウムイオン電池は、平均電圧として、従来の二次電池であるアルカリ二次電池の約3倍である約3.7Vが得られることから、高エネルギー密度となるが、アルカリ二次電池のように水系の電解液を用いることができないため、十分な耐酸化還元性を有する有機電解液を用いている。
リチウムイオン電池セパレータとしては、耐有機電解液性に優れた、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンからなる多孔性フィルムが使用されている。ポリオレフィンからなる多孔性フィルムには、電池内部の温度が130℃近傍になった場合、溶融して微多孔を塞ぐことで、リチウムイオンの移動を防ぎ、電流を遮断させる熱ヒューズ機能(シャットダウン機能)がある。しかし、何らかの状況により、温度がさらに上昇した場合、ポリオレフィン自体が溶融してショートし、熱暴走する可能性が示唆されている。
一方、ポリオレフィン系複合繊維からなる不織布を電池セパレータとして用いる検討がされている。(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、芯部と前記芯部を覆う鞘部とからなる芯鞘構造の複合繊維を、その鞘部同士を互いに接着させることにより一体化して形成された厚さ60μm以下の不織布であって、前記複合繊維は繊維径が3.4〜4.5μmであり、芯部が第一ポリオレフィン系樹脂で形成され、鞘部が前記第一ポリオレフィン系樹脂よりも低融点の第二ポリオレフィン系樹脂で形成されており、目付けが3〜20g/mであり、MD方向の有効長さが100mmであり、CD方向の有効長さが100mmの試料に対して、室温25℃、湿度50%RHの環境下で、MD方向に20Nの引張応力を付与したときの歪み量が50mm以下である不織布が提案されている。
しかしながら、特許文献1の技術には、以下に示す問題点があった。まず、特許文献1に記載の不織布は、芯部が第一ポリオレフィン系樹脂で形成され、鞘部が前記第一ポリオレフィン系樹脂よりも低融点の第二ポリオレフィン系樹脂で形成されており、湿式抄造法で製造した場合、ドライヤーに接した面がフィルム化しやすく、内部抵抗が上がりやすい問題点があった。また、芯鞘構造の複合繊維の繊維径は3.4〜4.5μmと比較的太く、細孔径が大きくなりやすいため、芯鞘構造の複合繊維のみで形成された不織布をセパレータとした場合、内部短絡不良率や漏れ電流が悪化しやすい問題点や、細孔径拡大による電解液の保持性能の低下により、サイクル寿命も短くなりやすい問題点があった。
一方、耐熱性セパレータとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)不織布からなるセパレータ(例えば、特許文献2参照)が開示されている。しかしながら、この実施例のPET不織布を含むセパレータを用いた場合、不織布の細孔径が大きく、漏れ電流が大きい問題や電解液保持性能が悪く、セパレータの内部抵抗が高くなる問題があった。また、正極と対向していない負極面と接触した部分において、PET不織布とLiPFを含む電解液とが反応し、これが高温保存下でPET不織布の劣化につながる場合があることが、例えば、特許文献3に記載されている。
特許第6290500号公報 特開2003−123728号公報 特開2005−293891号公報
本発明の課題は、リチウムイオン電池セパレータの厚みを薄くすることができ、内部抵抗と内部短絡不良率が低く、サイクル特性に優れたリチウムイオン電池セパレータと、それを用いてなるリチウムイオン電池を提供することにある。
上記課題を解決するために鋭意研究した結果、下記発明を見出した。
(1)合成樹脂短繊維を含有してなるリチウムイオン電池セパレータにおいて、合成樹脂短繊維として、融点160℃以上の樹脂を芯成分とし、ポリエチレン樹脂を鞘成分とする平均繊維径6μm以下の芯鞘型複合繊維とポリエチレンテレフタレート樹脂からなる合成樹脂短繊維とを含み、該芯鞘型複合繊維の含有量が該セパレータに含まれる全繊維成分に対して75〜95質量%であることを特徴とするリチウムイオン電池セパレータ。
(2)前記ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる合成樹脂短繊維の平均繊維径が3.5μm以下である上記(1)記載のリチウムイオン電池セパレータ。
(3)上記(1)又は(2)に記載のリチウムイオン電池セパレータを用いてなるリチウムイオン電池。
本発明のリチウムイオン電池セパレータは、厚みを薄くすることができ、内部抵抗と内部短絡不良率が低く、サイクル特性に優れているという効果を達成できる。
本発明におけるリチウムイオン電池とは、リチウムイオン二次電池やリチウムイオンポリマー二次電池を意味する。リチウムイオン電池の負極活物質としては、何ら限定されることはないが、リチウムイオンを吸蔵・放出する平衡電位が1V(vsLi/Li)以下である負極活物質が用いられることが好ましい。このような負極活物質を用いることによって、正負極間の電位差が大きく、すなわち、貯蔵できるエネルギー量が大きい電池を得ることができる。この条件を満たす負極活物質として、例えばグラファイト、ハードカーボン、低結晶性炭素、黒鉛に非晶質炭素をコートしたもの、カーボンナノチューブ又はこれらの混合物等の炭素材料を用いることができる。また、炭素材料のみならず、金属リチウム、アルミニウム、シリカ、スズ、ニッケル、鉛から選ばれる1種以上の金属とリチウムとの合金、SiO、SnO、Fe、WO、Nb、Li4/3Ti5/3等の金属酸化物、Li0.4CoNなどの窒化物が用いられる。
正極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出できるものであれば、特に限定されない。例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、スピネル型マンガン酸リチウム(LiMn)、及び、一般式LiNiCoMn(x+y+z=1)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn又はFeを示す)等の複合金属酸化物が挙げられる。
リチウムイオン電池の電解液には、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、γ−ブチロラクトン(BL)、これらの混合溶媒などの有機溶媒にリチウム塩を溶解させた液が用いられる。リチウム塩としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)や四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)が挙げられる。固体電解質としては、ポリエチレングリコールやその誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、ポリシロキサンやその誘導体、ポリフッ化ビニリデンなどのゲル状ポリマーにリチウム塩を溶解させたものが用いられる。
本発明のリチウムイオン電池セパレータは、合成樹脂短繊維を含有してなるリチウムイオン電池セパレータであり、合成樹脂短繊維として、融点160℃以上の樹脂を芯成分とし、ポリエチレン(PE)樹脂を鞘成分とする平均繊維径6μm以下の芯鞘型複合繊維とポリエチレンテレフタレート樹脂からなる合成樹脂短繊維とを含み、該芯鞘型複合繊維の含有量が該セパレータに含まれる全繊維成分に対して75〜95質量%であることを特徴とする。
特に断りのない限り、「融点160℃以上の樹脂を芯成分とし、ポリエチレン樹脂を鞘成分とする芯鞘型複合繊維」を「芯鞘型複合繊維」と略記する場合がある。また、「ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる合成樹脂短繊維」を「PET繊維」と略記する場合がある。
本発明において、セパレータに含まれる全繊維成分に対して、平均繊維径6μm以下の芯鞘型複合繊維の割合は75〜95質量%であり、80〜95質量%であることがより好ましく、85〜95質量%であることがさらに好ましい。セパレータが芯鞘型複合繊維を含有していると、芯鞘型複合繊維の溶融により、繊維同士の接着点が強固になり、セパレータの機械強度が向上するという効果が得られる。また、シート状であるセパレータにおいて、シート表面に存在する芯鞘型複合繊維の溶融により、シート表面の接着も強固となり、表面の繊維の固定が強くなるという効果が得られる。また、PET繊維を含んでいる本発明のセパレータにおいても、セパレータの形状を維持することができるため、高温でのサイクル特性が悪化しにくいという効果が得られる。
芯鞘型複合繊維の割合が75質量%より少ない場合、繊維同士の接着点が増えないため、機械強度を向上させる効果が低下する場合がある。また、PET繊維を含む場合、セパレータの形状を維持できなくなる場合があり、サイクル特性が悪化する場合がある。一方、芯鞘型複合繊維の割合が95質量%より多い場合、芯鞘型複合繊維同士の接着点が増加し、機械強度は強くなるが、シート表面のフィルム化により、内部抵抗が悪化しやすく、細孔径の拡大により、内部短絡不良率が悪化しやすくなる場合がある。
本発明において、芯鞘型複合繊維の芯成分として用いられる融点160℃以上の樹脂には、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン(PP)、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステルアミド、ポリアミド、半芳香族ポリアミド、全芳香族ポリアミド、全芳香族ポリエーテル、全芳香族ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの樹脂を挙げることができる。
これらの芯鞘型複合繊維は、単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。この中でも、芯成分として、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステルアミド、ポリアミド、半芳香族ポリアミド、全芳香族ポリアミドが好ましく、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレンがさらに好ましく、ポリプロピレンが、紡糸と生産性の点から特に好ましい。
芯成分として用いられる樹脂の融点が160℃以上であることにより、芯部分が形状を保つことができる。樹脂の融点は160℃以上であり、163℃以上がより好ましい。融点は、JIS K7121:2012に準拠して測定した値である。
本発明において、鞘部分にポリエチレン樹脂を用いた芯鞘型複合繊維を含有させることにより、他の合成樹脂短繊維と比較して、熱をかけることで溶融し、接着強度を高めることができ、緻密性や機械強度に優れ、PET繊維を含む場合でも、高温でのサイクル特性に優れたリチウムイオン電池セパレータを得ることができる。
鞘成分のポリエチレン樹脂の融点は115℃以上であることが、セパレータ表面の過度のフィルム化を抑える効果の点から好ましく、140℃以下であることが、芯鞘型複合繊維の接着性を高める効果の点から好ましい。融点は、JIS K7121:2012に準拠して測定した値である。
芯鞘型複合繊維の平均繊維径は、6μm以下であり、1.0〜6.0μmがより好ましく、1.5〜5.8μmがさらに好ましく、2.0〜5.5μmが特に好ましい。平均繊維径が1.0μm未満の場合、繊維が細すぎて、セパレータがフィルム化しやすくなる。一方、平均繊維径が6μmを超えて大きくなるほど、質量あたりの繊維本数が減るため、繊維同士の接着部分が減少し、セパレータの機械強度が低下する場合がある。さらに、セパレータを20μm未満の低厚みにした場合、最大細孔径が拡大し、内部短絡や漏れ電流が悪化する場合がある。
繊維の平均繊維径は、セパレータ断面の走査型電子顕微鏡観察により、セパレータを形成する繊維から無作為に選んだ40本の各繊維の断面積を計測し、繊維の断面形状が真円であると見なして繊維径を算出した際の、40本の繊維径の平均値である。本発明においては、全ての芯鞘型複合繊維の繊維径が6μm以下であることが好ましい。
本発明において、セパレータは、芯鞘型複合繊維及びPET繊維以外の合成樹脂短繊維を含有しても良い。芯鞘型複合繊維及びPET繊維以外の合成樹脂短繊維としては、ポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリエーテル、ポリビニルアルコール、ジエン、ポリウレタン、フェノール、メラミン、フラン、尿素、アニリン、不飽和ポリエステル、フッ素、シリコーン、これらの誘導体等の合成樹脂からなる、フィブリル化されていない短繊維が挙げられる。
本発明のセパレータは、繊維径を細くすることができ、融点が高いという特徴を有するPET繊維を合成樹脂繊維として含む。PET繊維を用いることによって、セパレータの厚みを薄くすることができ、引張強度や突刺強度を強くすることができ、また、セパレータの寸法安定性を向上させることができる。
本発明のセパレータに含まれる全繊維成分に対して、PET繊維の含有率は、5質量%以上25質量%以下であることが好ましく、7質量%以上20質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上15質量%以下であることがさらに好ましい。PET繊維の含有率が5質量%未満である場合、セパレータの機械強度や突刺強度や寸法安定性の向上効果が得られ難くなる。一方、PET繊維の含有率が25質量%を超えた場合、高温での充放電サイクルを重ねた際に、セパレータの形状や機械強度を維持できない場合がある。
本発明のセパレータに含まれるPET繊維の平均繊維径は、3.5μm以下であることが好ましく、0.9μm以上3.5μm以下がより好ましく、1.5μm以上2.5μm以下がさらに好ましい。平均繊維径が3.5μmを超えた場合、セパレータの細孔径分布を狭くできず、内部短絡不良率が悪化する場合がある。また、芯鞘型複合繊維によるシート表面でのPET繊維の固定化が低下するため、サイクル特性が低下する場合がある。一方、平均繊維径が0.9μm未満の場合、海島繊維の海成分を溶かして、島成分を取り出して、PET繊維を製造することが多いため、繊維が非常に高価になり、また、PETの結晶化が進んでいないことが多いため、電解液に対する耐性が低い場合がある。また、繊維本数が増え過ぎるため、機械強度が低下する場合がある。
本発明において、芯鞘型複合繊維とPET繊維以外の合成樹脂短繊維の繊度について、説明する。該繊度は、0.01dtex以上0.1dtex以下が好ましく、0.02dtex以上0.1dtex以下がより好ましい。繊度が0.1dtexを超えた場合、厚さ方向における繊維本数が少なくなるため、セパレータの細孔径分布が広くなり、微小短絡や漏れ電流が悪化する場合がある。一方、繊度が0.01dtex未満の場合、繊維が非常に高価になり、繊維の安定製造が困難になる場合がある。
本発明において、合成樹脂短繊維の繊維長としては、1mm以上10mm以下が好ましく、1mm以上5mm以下がより好ましい。繊維長が10mmを超えた場合、地合不良となることがある。一方、繊維長が1mm未満の場合、セパレータの機械強度が低くなる場合やセパレータから脱落する場合がある。
本発明において、セパレータに、合成樹脂短繊維以外の繊維として、フィブリル化耐熱性繊維を含有しても良い。フィブリル化耐熱性繊維としては、全芳香族ポリアミド、全芳香族ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリベンゾイミダゾール、ポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾール、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリテトラフルオロエチレン等の耐熱性樹脂からなるフィブリル化繊維が用いられる。これらの中でも、フィブリル化しやすく、電解液との親和性が高い、全芳香族ポリアミドが好ましい。
本発明において、フィブリル化耐熱性繊維の変法濾水度は0ml以上400ml以下であることが好ましく、より好ましくは0ml以上350ml以下であり、さらに好ましくは0ml以上300ml以下である。変法濾水度が400ml以下の場合、芯鞘型複合繊維とPET繊維との緻密なネットワーク構造を形成しやすくなるため、セパレータの機械強度が向上しやすく、セパレータの形状を維持できる。また、電解液の保液性が良くなるため、内部抵抗が良化する。一方、変法濾水度が0ml未満である場合、フィブリル化耐熱性繊維のフィブリル化が進み過ぎて、一定量のバインダー繊維で接合する細い繊維の本数が増えるため、機械強度が低下する場合がある。フィブリル化耐熱性繊維のフィブリル化が進むと、変法濾水度は下がり続ける。そして、変法濾水度が0mlに達した後も、さらにフィブリル化すると、繊維が金網のメッシュを通り過ぎるようになり、変法濾水度が逆に上昇し始める。本発明では、このように、変法濾水度が逆上昇し始めた状態を「変法濾水度が0ml未満」と称している。
本発明において、変法濾水度とは、ふるい板として線径0.14mm、目開き0.18mmの80メッシュ金網を用い、試料濃度を0.1%にした以外はJIS P8121−2:2012に準拠して測定した値のことである。
フィブリル化耐熱性繊維において、質量加重平均繊維長は、0.02mm以上1.50mm以下であることが好ましい。また、長さ加重平均繊維長は、0.02mm以上1.00mm以下であることが好ましい。平均繊維長が好ましい範囲よりも短い場合、セパレータからフィブリル化耐熱性繊維が脱落する場合がある。平均繊維長が好ましい範囲よりも長い場合、耐熱性繊維の太い幹繊維が多く残るため、電解液の保液性が低下するために内部抵抗が悪化する場合がある。また、繊維の離解が悪くなり、分散不良が発生しやすくなる。
フィブリル化耐熱性繊維が、上記の質量加重平均繊維長と長さ加重平均繊維長を持つ場合、フィブリル化耐熱性繊維と合成樹脂短繊維との間において、繊維による緻密なネットワーク構造が形成され、電解液の保液性が良くなるため、内部抵抗が下がり、サイクル特性に優れたセパレータが得られやすくなる。
本発明において、フィブリル化耐熱性繊維の質量加重平均繊維長と長さ加重平均繊維長は、KajaaniFiberLabV3.5(Metso Automation社製)を使用して、投影繊維長(Proj)モードにおいて測定した質量加重平均繊維長(L(w))と長さ加重平均繊維長(L(l))である。
フィブリル化耐熱性繊維の平均繊維幅は、0.5μm以上30.0μm以下が好ましく、3.0μm以上25.0μm以下がより好ましく、5.0μm以上20.0μm以下がさらに好ましい。平均繊維幅が30.0μmを超えた場合、内部抵抗が悪化する場合があり、平均繊維幅が0.5μm未満の場合、セパレータから脱落する場合がある。
本発明において、フィブリル化耐熱性繊維の平均繊維幅は、KajaaniFiberLabV3.5(Metso Automation社製)を使用して測定した繊維幅(Fiber Width)である。
フィブリル化耐熱性繊維は、耐熱性繊維をリファイナー、ビーター、ミル、摩砕装置、高速の回転刃によりせん断力を与える回転式ホモジナイザー、高速の回転する円筒の内刃と固定された外刃との間でせん断力を生じる二重円筒式の高速ホモジナイザー、超音波による衝撃で微細化する超音波破砕器、繊維懸濁液に少なくとも20MPaの圧力差を与えて小径のオリフィスを通過させて高速度とし、これを衝突させて急減速することにより、繊維にせん断力、切断力を加える高圧ホモジナイザー等を用いて処理することによって得ることができる。
本発明のセパレータにフィブリル化耐熱性繊維を含有させた場合、合成樹脂短繊維と緻密なネットワーク構造が形成されるため、高温でのセパレータの機械強度の低下が少なく、形状を維持することができ、サイクル特性を良好に保つことができる。フィブリル化耐熱性繊維を含有させる場合には、本発明のセパレータに含まれる全繊維成分に対する含有量は、2質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下がより好ましく、7質量%以上10質量%以下がさらに好ましい。
本発明のリチウムイオン電池セパレータは、合成樹脂短繊維及びフィブリル化耐熱性繊維以外の繊維を含有しても良い。例えば、セルロース繊維、セルロース繊維のパルプ化物やフィブリル化物、合成樹脂からなるフィブリッド、合成樹脂からなるパルプ化物、無機繊維が挙げられる。無機繊維としては、ガラス、アルミナ、シリカ、セラミックス、ロックウールが挙げられる。セルロース繊維は、天然セルロース、再生セルロースのいずれでも良い。
本発明のリチウムイオン電池セパレータの厚みは、9μm以上が好ましく、12μm以上がより好ましく、15μm以上がさらに好ましい。また、25μm以下が好ましく、22μm以下がより好ましく、20μm以下がさらに好ましい。セパレータの厚みを上記の範囲とした場合、本発明のセパレータでは、内部抵抗を低く抑えることができ、電極の積層工程で必要な機械強度を維持できるため、セパレータの抄造性も含め、各工程での作業性を損なうことがない。セパレータの厚みが25μmを超えると、内部抵抗が高くなり過ぎる場合がある。また、電池を高容量にすることができなくなる場合がある。セパレータの厚みが9μm未満であると、セパレータの機械強度が弱くなり過ぎて、セパレータの取り扱い時に破損する恐れがある。
本発明のリチウムイオン電池セパレータの密度は、0.30g/cm以上0.65g/cm以下が好ましく、0.35g/cm以上0.50g/cm以下がより好ましい。密度が0.30g/cm未満である場合、セパレータの強度が弱くなり過ぎて、セパレータの取り扱い時に破損する恐れがあり、0.65g/cmを超えた場合、セパレータのフィルム化が進み、内部抵抗が高くなり過ぎる場合がある。
本発明のリチウムイオン電池セパレータは、湿式抄造法によって製造される湿式不織布であることが好ましい。湿式抄造法は繊維を水に分散して均一な抄紙スラリーとし、この抄紙スラリーを抄紙機で漉きあげて湿式不織布を製作する。抄紙機としては、円網抄紙機、長網抄紙機、傾斜型抄紙機、傾斜短網抄紙機、これらの複合機が挙げられる。湿式不織布を製造する工程において、必要に応じて水流交絡処理を施しても良い。湿式不織布の加工処理として、熱処理、カレンダー処理、熱カレンダー処理などを施しても良い。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例において百分率(%)及び部は、断りのない限り全て質量基準である。
実施例1
<セパレータの作製>
芯成分がポリプロピレン(PP)樹脂で、鞘成分がポリエチレン(PE)樹脂である繊度0.2dtex(平均繊維径5.6μm)、繊維長3mmの芯鞘型複合繊維95質量部と繊度0.026dtex(平均繊維径1.6μm)、繊維長2mmの延伸PET繊維5質量部とを、パルパーにより水中に分散し、濃度0.5質量%の均一な抄紙スラリーを調製し、円網型抄紙機を用いて湿紙ウェブを得て、表面温度135℃のシリンダードライヤーによって乾燥し、シートを得た。得られたシートを片方のロールがクロムメッキされた鋼製ロールであり、他方のロールが硬度ショアーD92の樹脂ロールであり、鋼製ロールの表面温度が128℃の熱カレンダー装置により熱カレンダー処理し、坪量が7g/m、厚さ15μmのセパレータを作製した。
実施例2
芯成分がポリプロピレン樹脂で、鞘成分がポリエチレン樹脂である繊度0.2dtex(平均繊維径5.6μm)、繊維長3mmの芯鞘型複合繊維85質量部と、繊度0.06dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの延伸PET繊維15質量部とした以外、実施例1と同様な方法で坪量9g/m、厚さ18μmのセパレータを作製した。
実施例3
芯成分がポリプロピレン樹脂で、鞘成分がポリエチレン樹脂である繊度0.2dtex(平均繊維径5.6μm)、繊維長3mmの芯鞘型複合繊維75質量部と、繊度0.06dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの延伸PET繊維25質量部とした以外、実施例1と同様な方法で坪量10g/m、厚さ20μmのセパレータを作製した。
実施例4
芯成分がポリプロピレン樹脂で、鞘成分がポリエチレン樹脂である繊度0.2dtex(平均繊維径5.6μm)、繊維長3mmの芯鞘型複合繊維75質量部と、繊度0.1dtex(平均繊維径3.4μm)、繊維長3mmの延伸PET繊維25質量部とした以外、実施例1と同様な方法で坪量10g/m、厚さ20μmのセパレータを作製した。
実施例5
芯成分がポリプロピレン樹脂で、鞘成分がポリエチレン樹脂である繊度0.2dtex(平均繊維径5.6μm)、繊維長3mmの芯鞘型複合繊維75質量部と、繊度0.15dtex(平均繊維径3.8μm)、繊維長3mmの延伸PET繊維25質量部とした以外、実施例1と同様な方法で坪量10g/m、厚さ20μmのセパレータを作製した。
実施例6
芯成分がポリプロピレン樹脂で、鞘成分がポリエチレン樹脂である繊度0.2dtex(平均繊維径5.6μm)、繊維長3mmの芯鞘型複合繊維85質量部と、繊度0.06dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの延伸PET繊維10質量部と、全芳香族ポリアミド繊維のパルプ状物(平均繊維長1.7mm、平均繊維径10μm)を、高圧ホモジナイザーを用いて、変法濾水度50mlにまでフィブリル化させたフィブリル化耐熱性繊維5質量部とした以外、実施例1と同様な方法で坪量10g/m、厚さ20μmのセパレータを作製した。
実施例7
芯成分がポリプロピレン樹脂で、鞘成分がポリエチレン樹脂である繊度0.2dtex(平均繊維径5.6μm)、繊維長3mmの芯鞘型複合繊維75質量部と、繊度0.06dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの延伸PET繊維15質量部と、全芳香族ポリアミド繊維のパルプ状物(平均繊維長1.7mm、平均繊維径10μm)を、高圧ホモジナイザーを用いて、変法濾水度50mlにまでフィブリル化させたフィブリル化耐熱性繊維10質量部とした以外、実施例1と同様な方法で坪量10g/m、厚さ20μmのセパレータを作製した。
実施例8
芯成分がポリプロピレン樹脂で、鞘成分がポリエチレン樹脂である繊度0.2dtex(平均繊維径5.6μm)、繊維長3mmの芯鞘型複合繊維75質量部と、繊度0.06dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの延伸PET繊維5質量部と、全芳香族ポリアミド繊維のパルプ状物(平均繊維長1.7mm、平均繊維径10μm)を、高圧ホモジナイザーを用いて、変法濾水度350mlにまでフィブリル化させたフィブリル化耐熱性繊維20質量部とした以外、実施例1と同様な方法で坪量10g/m、厚さ20μmのセパレータを作製した。
比較例1
芯成分がポリプロピレン樹脂で、鞘成分がポリエチレン樹脂である繊度0.2dtex(平均繊維径5.6μm)、繊維長3mmの芯鞘型複合繊維100質量部とした以外、実施例1と同様な方法で坪量7g/m、厚さ15μmのセパレータを作製した。
比較例2
芯成分がポリプロピレン樹脂で、鞘成分がポリエチレン樹脂である繊度0.2dtex(平均繊維径5.6μm)、繊維長3mmの芯鞘型複合繊維95.6質量部と、繊度0.026dtex(平均繊維径1.6μm)、繊維長2mmの延伸PET繊維4.4質量部とした以外、実施例1と同様な方法で坪量7g/m、厚さ15μmのセパレータを作製した。
比較例3
芯成分がポリプロピレン樹脂で、鞘成分がポリエチレン樹脂である繊度0.2dtex(平均繊維径5.6μm)、繊維長3mmの芯鞘型複合繊維74質量部と、繊度0.06dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの延伸PET繊維26質量部とした以外、実施例1と同様な方法で坪量10g/m、厚さ20μmのセパレータを作製した。
比較例4
芯成分がポリプロピレン樹脂で、鞘成分がポリエチレン樹脂である繊度0.5dtex(平均繊維径8.1μm)、繊維長3mmの芯鞘型複合繊維75質量部と、繊度0.06dtex(平均繊維径2.5μm)、繊維長3mmの延伸PET繊維25質量部とした以外、実施例1と同様な方法で坪量10g/m、厚さ20μmのセパレータを作製した。
実施例及び比較例のリチウムイオン電池セパレータについて、下記物性の測定と評価を行い、結果を表1及び表2に示した。
<セパレータの坪量>
JIS P8124に準拠して、セパレータの坪量を測定した。
<セパレータの厚さ>
JIS B7502に規定された外側マイクロメーターを用いて、5N荷重時の厚さを測定した。
<評価用電池の作製>
負極活物質として、負極活物質として、平均粒子径0.7μm、Li吸蔵電位が1.55Vであるスピネル構造のLiTi12で表されるチタン酸リチウムを95質量%、導電材としてアセチレンブラック2.5質量%と、ポリフッ化ビニリデン2.5質量%を混合し、これをN−メチル−2−ピロリドンに分散させたスラリーを調製し、厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に塗布して圧延した後、150℃で2時間真空乾燥して、厚さ100μmのリチウムイオン二次電池用負極を作製し、これを負極とした。
正極活物質として、リチウムコバルト酸化物(LiCoO2)粉末を90質量%、アセチレンブラック3質量%、グラファイト3質量%及びポリフッ化ビニリデン4質量%を混合し、これをN−メチル−2−ピロリドンに分散させたスラリーを調製した。このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し、圧延した後、150℃で2時間真空乾燥して、厚さ100μmのリチウムイオン二次電池用正極を作製し、これを正極とした。
正極及び負極の集電体に端子をそれぞれ接続し、正極、セパレータ、負極、セパレータの順番に積層した後、この積層物を正極、負極の端子がセパレータの長手方向に対して直角になるように捲回した。続いて、この捲回物を90℃で加熱プレスすることにより、70×100mm、厚さ3.0mmの寸法を持つ扁平状電極群を作製した。続いて、両面にポリエチレンフィルムが積層された厚さ40μmのアルミニウム箔から構成された厚さ0.1mmのラミネートフィルムからなるパック(袋状外装材)を用意し、この袋状外装内に得られた電極群をその正極、負極の端子が外装材の開口部から外部に延出するように収納し、80℃で24時間真空乾燥を施した。次いで、前記の電極群を収納し、袋状外装材内に、電解液として、エチレンカーボネート(EC)とγ−ブチロラクトン(BL)の混合溶媒(体積比率25:75)に電解質として、1.5mol/Lの四フッ化ホウ酸リチウムを溶解したもの(1.5M−LiBF/EC+BL(25:75、vol比))を注入した後、袋状外装材の開口部をヒートシールにより完全密封し、リチウムイオン二次電池を作製した。
<抵抗の評価>
作製したセパレータについて、電解液(1M−LiPF/EC+ジエチルカーボネート(DEC)+ジメチルカーボネート(DMC)(1:1:1、vol比))に浸した後、2つの略円筒形銅電極に挟み、LCRメーター(Instec社製、装置名:LCR−821)を使用して、200kHzにおける交流インピーダンスの抵抗成分を測定した。
<内部短絡不良率>
作製したセパレータをアルミニウム箔からなる電極間に介在して捲回することにより電極群を作製した後、電解液に含浸せずにテスターで電極間の導通を調べることにより、ショート(短絡)の有無を確認した。内部短絡不良率(%)は200個の電極群を検査して全電極群数に対するショート個数から算出した。
<サイクル特性>
各リチウムイオン二次電池を45℃の高温環境下において、1Cレートで充放電サイクル試験を行い、1000サイクル目の放電容量を測定し、5サイクル時のそれに対する放電容量維持率(%)として、サイクル特性を算出した。
Figure 2019212491
Figure 2019212491
表1に示した通り、実施例1〜8で作製したセパレータは、合成樹脂短繊維として、融点160℃以上の樹脂を芯成分とし、ポリエチレン樹脂を鞘成分とする平均繊維径6μm以下の芯鞘型複合繊維とポリエチレンテレフタレート樹脂からなる合成樹脂短繊維とを含み、該芯鞘型複合繊維の含有量が該セパレータに含まれる全繊維成分に対して75〜95質量%である。実施例1〜8のセパレータは、抵抗成分を示すインピーダンスが低く、内部短絡不良率やサイクル特性に優れている。
実施例1〜8を比較すると、実施例5のセパレータは、PET繊維の平均繊維径が3.5μmを超えているため、実施例1〜4及び6〜8と比較して、内部短絡不良率が若干高かった。また、実施例3〜5を比較すると、PET繊維の平均繊維径が細いほど、サイクル特性が良好になる傾向が見られた。
実施例6〜8のセパレータは芯鞘型複合繊維とPET繊維の他に、フィブリル化耐熱性繊維を含有している場合であるが、抵抗成分を表すインピーダンスが低く、サイクル特性に優れていた。
比較例1のセパレータは、ポリプロピレン樹脂を芯成分とし、ポリエチレン樹脂を鞘成分とする平均繊維径6μm以下の芯鞘型複合繊維が100質量%の場合であるが、電解液保持性が低いため、抵抗成分を表すインピーダンスが高く、サイクル特性が悪化した。また、内部短絡不良率が悪化した。
比較例2のセパレータは、平均繊維径6μm以下の芯鞘型複合繊維の含有量が95質量%超の場合である。実施例1と比較した場合、内部短絡不良率やサイクル特性が悪化した。
比較例3のセパレータは、平均繊維径6μm以下の芯鞘型複合繊維の含有量が75質量%未満の場合である。実施例3と比較した場合、サイクル特性が悪化した。
比較例4のセパレータは、ポリプロピレン樹脂を芯成分とし、ポリエチレン樹脂を鞘成分とする芯鞘型複合繊維の平均繊維径が6μmを超えた場合であるが、内部短絡不良率が悪化し、芯鞘型複合繊維の繊維本数が減少し、PET繊維の固定化が低下したため、サイクル特性が悪化した。
本発明のリチウムイオン電池セパレータセパレータは、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンポリマー二次電池等、リチウムイオン二次電池に好適に使用できる。

Claims (3)

  1. 合成樹脂短繊維を含有してなるリチウムイオン電池セパレータにおいて、合成樹脂短繊維として、融点160℃以上の樹脂を芯成分とし、ポリエチレン樹脂を鞘成分とする平均繊維径6μm以下の芯鞘型複合繊維とポリエチレンテレフタレート樹脂からなる合成樹脂短繊維とを含み、該芯鞘型複合繊維の含有量が該セパレータに含まれる全繊維成分に対して75〜95質量%であることを特徴とするリチウムイオン電池セパレータ。
  2. 前記ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる合成樹脂短繊維の平均繊維径が3.5μm以下である請求項1記載のリチウムイオン電池セパレータ。
  3. 請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池セパレータを用いてなるリチウムイオン電池。
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