JP2015044173A - 撹拌装置用容器と撹拌装置および撹拌方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被混合物に粒状原材料が含まれる場合に、その粒度を調整して均質な混合処理物を撹拌工程のみで効率よく得られる撹拌装置用容器および撹拌装置と撹拌方法の提供。
【解決手段】被混合物を内部に収容する容器を傾斜状態で同軸上に保持する容器ホルダと、容器ホルダをその中心軸周りに自転させると共に鉛直中心軸周りに公転させる回転駆動機構とを備えた撹拌装置用の容器において、容器内に装着されて予め定められた粒径以下の物質を通過させるフィルタ部材を予め定められた深さ位置で容器底面と対面状態に保持するフィルタアダプタと、その固定手段とを備え、フィルタアダプタには、上部に容器開口周辺に掛止される掛止部を有すると共に下端部にフィルタ部材が取り付けられ、容器内壁面との間を全周に亘って封止するシール手段を有するものとした。
【選択図】 図3
【解決手段】被混合物を内部に収容する容器を傾斜状態で同軸上に保持する容器ホルダと、容器ホルダをその中心軸周りに自転させると共に鉛直中心軸周りに公転させる回転駆動機構とを備えた撹拌装置用の容器において、容器内に装着されて予め定められた粒径以下の物質を通過させるフィルタ部材を予め定められた深さ位置で容器底面と対面状態に保持するフィルタアダプタと、その固定手段とを備え、フィルタアダプタには、上部に容器開口周辺に掛止される掛止部を有すると共に下端部にフィルタ部材が取り付けられ、容器内壁面との間を全周に亘って封止するシール手段を有するものとした。
【選択図】 図3
Description
本発明は、粒状原材料を他の液体原材料等と混合するのに用いる撹拌装置に関し、詳しくは撹拌容器に関するものである。
各産業分野における製品の製造工程では、固体原材料同士の混合や固体原材料と液体原材料との混合などの様々な混合工程において原材料の均一分散が求められる場合が少なくない。このような原材料の均一混合に用いられる撹拌装置として、混合すべき全ての原材料を含む被混合物を容器に収容し、この容器を傾斜させた状態で自転させながら公転させることによって容器内の被混合物を撹拌する装置がある。
容器に自転駆動力と公転駆動力とを作用させる撹拌装置は、例えば、回転体上に容器ホルダを所定の傾斜状態でそのホルダ中心軸周りに回転自在に取り付け、該容器ホルダに容器を固定して、モータ等の駆動源由来の回転力で容器ホルダを自転させると共に回転体を回転させることで容器ホルダと共に容器を公転させる構成を有するものが一般的である。
このような自転・公転による撹拌装置においては、撹拌効率を向上させるために、容器内に挿入される略コの字状あるいは螺旋状の撹拌棒を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、被混合物としての粉末状ポリマーに、水等の溶媒を徐々に注入しながら混練する撹拌装置として、ダマが生じるのを防ぐために、容器本体内の上方に被混合物の収容容器を設置し、該収容容器の底面の流通孔から被混合物を下方の溶媒中に徐々に入れていく際に、容器公転時の遠心力で収容容器底面の被混合物を押し落とす押出し部材を収容容器内に備えたものもある(特許文献2参照)。
通常、粒状原材料を含む混合処理物には、粒度が均一で所望粒径より大きいものやダマを含まない均質なものが求められるが、従来の効率的な撹拌を行うことを目的とする装置を用いた混合処理のみでは、均質な処理物は得られず、所望粒径を超えるものを取り除く場合には、撹拌工程の後に別工程を設ける必要があった。このような別工程が増えると、外気に触れる機会も増え、不純物侵入の恐れが懸念される。また、容器内で流通孔から溶媒中に徐々に被混合物を押し落とす方式のものでは、処理量が少なく、時間がかかってしまうという問題があった。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、被混合物に粒状原材料が含まれる場合に、その粒度を調整して均質な混合処理物を撹拌工程のみで効率よく得られる撹拌容器および撹拌装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る撹拌装置用容器は、被混合物を内部に収容した1個以上の容器をそれぞれその中心軸が予め定められた傾斜角度となる傾斜状態で同軸上に保持する容器ホルダと、該容器ホルダをその中心軸周りに自転させると共に、自転状態の容器ホルダを、該ホルダの傾斜中心軸と交叉する鉛直中心軸周りに公転させる回転駆動機構とを備えた撹拌装置用の容器であって、
容器内部に装着されて予め定められた粒径以下の物質を通過させるフィルタ部材を予め定められた深さ位置で容器の底面と対面状態に保持するフィルタアダプタと、該フィルタアダプタを前記容器に着脱可能に固定する固定手段と、を備え、
前記フィルタアダプタは、上部に該容器の開口周辺に掛止される掛止部を有すると共に下端部に前記フィルタ部材が取り付けられ、容器内壁面との間を全周に亘って封止するシール手段をさらに有するものである。
容器内部に装着されて予め定められた粒径以下の物質を通過させるフィルタ部材を予め定められた深さ位置で容器の底面と対面状態に保持するフィルタアダプタと、該フィルタアダプタを前記容器に着脱可能に固定する固定手段と、を備え、
前記フィルタアダプタは、上部に該容器の開口周辺に掛止される掛止部を有すると共に下端部に前記フィルタ部材が取り付けられ、容器内壁面との間を全周に亘って封止するシール手段をさらに有するものである。
請求項2に記載の発明に係る撹拌装置用容器は、請求項1に記載の撹拌装置用容器において、前記固定手段は、前記フィルタアダプタの外周に形成された前記掛止部としての第1のフランジと、前記容器の開口周囲に形成され、容器内にフィルタアダプタが挿入された際に前記第1のフランジを受け止める第2のフランジと、これら第1と第2のフランジ同士の当接状態にて両者をクランプ止めするへルールクランプと、を備えたヘルール式継手構造であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明に係る撹拌装置用容器は、請求項2に記載の撹拌装置用容器において、前記第1と第2のフランジの予め定められた対応位置にそれぞれ形成された同一形状の第1と第2の凹溝と、第1と第2のフランジを外周方向からクランプ止めする前記ヘルールクランプの内側で上下に位置する前記第1と第2の凹溝内にわたって挿入係止される係止棒を備えているものである。
請求項4に記載の発明に係る撹拌装置は、前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器と、1個以上の該容器をそれぞれその中心軸が予め定められた傾斜角度となる傾斜状態で同軸上に保持する容器ホルダと、該容器ホルダをその中心軸周りに自転させると共に、自転状態の容器ホルダを、該ホルダの傾斜中心軸と交叉する鉛直中心軸周りに公転させる回転駆動機構とを備えたことを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明に係る撹拌装置は、請求項4に記載の撹拌装置において、前記請求項3に記載の容器を備え、
前記容器ホルダは、前記容器を受け入れる開口の周囲に形成され、前記第2のフランジを受け止める第3のフランジを備え、
前記第3のフランジの予め定められた対応位置に形成された前記第1および第2の凹溝と同一形状の第3の凹溝を有し、
この第3の凹溝は、第1と第2のフランジを外周方向からクランプ止めする前記ヘルールクランプの内側で上下に位置する前記第1と第2の凹溝内にわたって挿入係止された係止棒の第1と第2の凹溝の下方から突出する部分を受け入れて前記容器ホルダに対する容器およびフィルタアダプタの相対回転を規制する回り止め手段を形成することを特徴とするものである。
前記容器ホルダは、前記容器を受け入れる開口の周囲に形成され、前記第2のフランジを受け止める第3のフランジを備え、
前記第3のフランジの予め定められた対応位置に形成された前記第1および第2の凹溝と同一形状の第3の凹溝を有し、
この第3の凹溝は、第1と第2のフランジを外周方向からクランプ止めする前記ヘルールクランプの内側で上下に位置する前記第1と第2の凹溝内にわたって挿入係止された係止棒の第1と第2の凹溝の下方から突出する部分を受け入れて前記容器ホルダに対する容器およびフィルタアダプタの相対回転を規制する回り止め手段を形成することを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明に係る撹拌装置は、請求項4又は5に記載の撹拌装置において、前記回転駆動機構は、前記容器ホルダを公転させるため主動モータ及び該主動モータの回転力を容器ホルダを公転させる公転駆動軸へ伝達する公転力伝達機構と、前記容器ホルダを自転させるための従動モータ及び該従動モータの回転力を前記容器ホルダを自転させる自転駆動軸へ伝達する自転力伝達機構と、前記主動モータと従動モータの駆動を連動可能に制御する制御部とを備え、
前記制御部は、主動モータと従動モータとに対して、それぞれ正逆回転方向を選択切り換え可能に、且つそれぞれの回転速度を変更可能に駆動制御するものである。
前記制御部は、主動モータと従動モータとに対して、それぞれ正逆回転方向を選択切り換え可能に、且つそれぞれの回転速度を変更可能に駆動制御するものである。
請求項7に記載の発明に係る撹拌装置は、請求項6に記載の撹拌装置において、前記公転力伝達機構は、公転駆動軸により回転され、その外周端側に前記容器ホルダが傾斜状態で回転自在に取り付けられている公転テーブルを有し、
前記自転力伝達機構は、前記従動モータと容器ホルダの自転駆動軸との間に介在する補助回転軸を有し、
前記補助回転軸と前記公転駆動軸は、互いに相対回転自在に同心円状に設けられていることを特徴とするものである。
前記自転力伝達機構は、前記従動モータと容器ホルダの自転駆動軸との間に介在する補助回転軸を有し、
前記補助回転軸と前記公転駆動軸は、互いに相対回転自在に同心円状に設けられていることを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明に係る撹拌方法は、内部に被混合物を収容して密閉した容器を、傾斜状態で自転させると共に該容器の傾斜中心軸と交叉する鉛直中心軸周りに公転させながら前記被混合物を撹拌する方法において、
前記容器内の予め定められた深さ位置に設置されるフィルタ部材を介して予め定められた粒径以下の物質を容器底側に漉しながら撹拌することを特徴とするものである。
前記容器内の予め定められた深さ位置に設置されるフィルタ部材を介して予め定められた粒径以下の物質を容器底側に漉しながら撹拌することを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明に係る撹拌方法は、請求項8に記載の撹拌方法において、前記容器の自転と公転の正逆回転方向をそれぞれ選択的に切り換えて、且つそれぞれの回転速度を調整する制御により、互いに任意の回転方向と回転速度の組み合わせで自転と公転の回転駆動を行うことを特徴とするものである。
本発明は、粒状原材料を含む被混合物を内部に収容し、撹拌装置によって傾斜状態で自転されると共に公転される容器として、内部に装着されるフィルタアダプタによって予め定められた粒径以下の物質を通過させるフィルタ部材が予め定められた容器深さ位置に底面と対面状態で保持され、底面側に該フィルタ部材で仕切られた分離室が形成されるものであるため、撹拌工程にて所望の粒径以下の粒状原材料を該フィルタ部材を介して分離室へ漉して所望粒径を超える大きなものやダマ等の不要物を除くことができる。そのため、撹拌工程後に不純物侵入の恐れのある別工程を設けて不要物を取り除く必要が無く、粒状原材料の粒度が均一に混合された均質な混合処理物を従来よりも効率よく得ることができるという効果がある。
本発明は、被混合物を内部に収容する密閉可能な容器を傾斜状態で同軸上に保持する容器ホルダを、回転駆動機構によりホルダ中心軸周りに自転させると共に該傾斜中心軸と交叉する実質的に水平面に対して垂直な鉛直中心軸周りに公転させることによって容器内の被混合物を撹拌する撹拌装置用の容器において、容器内部に装着された状態で予め定められた粒径以下の物質を通過させるフィルタ部材を予め定められた深さ位置で容器の底面と対面状態に保持するフィルタアダプタと、該フィルタアダプタを前記容器に着脱可能に固定する固定手段と、を備え、フィルタアダプタが、上部に該容器の開口周辺に掛止される掛止部を有すると共に下端部にフィルタ部材が取り付けられ、容器内壁面との間を全周に亘って封止するシール手段をさらに有するものである。
従って、本発明の撹拌装置用容器によれば、被混合物として粒状原材料を含む場合に、一つの撹拌工程で、容器内に装着固定されたフィルタアダプタのフィルタ部材によって被混合物中に存在していた所望の粒径以下の粒状原材料を該フィルタ部材によって仕切られた容器底側の分離室へ漉して所望粒径を超える大きいものやダマ等の不要物をフィルタ部材より上部に残して除くことができるため、撹拌工程後に不要物を取り除くための別の工程を設けること無く、均一な粒度で粒状原材料が混合された均質な混合処理物を効率よく得ることが可能となる。
なお、公転及び自転による撹拌工程中は、容器の外側ほど遠心力が効果的に作用するが、該容器は傾斜状態とされるため、底部寄りに効果的に遠心力が作用することになる。よって、フィルタアダプタによって容器内に保持されるフィルタ部材の容器深さ位置は、容器底部により近くなるよう設定するのが好ましい。但し、近すぎると、分離室側へ移動した不純物が再びフィルタ部材を通過して容器中央側へ戻ってしまう恐れがあるため、フィルタ部材の保持位置は、被混合物である原材料の性質、重量、回転速度等の実際の条件に応じて適宜設定する。
また、容器内に装着されるフィルタアダプタは、容器内壁面との間に全周に亘って設けられたシール手段によって、撹拌工程中も容器内壁面に対して良好に密着し位置ブレが防止されると共に、容器内壁面との間も密封されるため、両部材隙間から所定粒径以上の被混合物が前記分離室側へ移動してしまうことなく、所定粒径以下の不純物のみがフィルタ部分を介して良好に漉し除かれる。シール手段としては、例えばOリングの利用が簡便である。この場合、フィルタアダプタの外周面の所定位置に一条の溝を全周に亘って形成し、該溝内にOリングを嵌め込めば良い。
また、シール手段としては、これに限定されるものではなく、両部材隙間での被混合物の移動が阻止できるものであれば様々なものが採用可能であるが、容器内壁面とフィルタアダプタとの相対回転がより堅固に規制できるものが望ましい。例えば、フィルタアダプタを容器に着脱可能に固定する固定手段やフィルタアダプタ上部の容器開口周辺に掛止される掛止部にシール機能を持たせた構成としてもよい。
フィルタアダプタは、容器の自転及び公転による撹拌工程中において装着位置で良好に容器内で固定される必要があるが、そのための固定手段としては、容器周辺に余分な占有空間や重量を付加することなく、またフィルタアダプタの固定及び解除も煩雑な手順を必要としない簡便な構成のものが好ましい。そこで、被混合物収容後に必ず容器の開口を塞ぐために蓋部材が嵌合されるが、この蓋部材の嵌合と同時にフィルタアダプタの固定が完了する構成とするのが最も簡便である。即ち、固定手段として該蓋部材が含まれることになる。
また、固定手段にシール手段としての機能をもたせる場合には、容器とフィルタアダプタの掛止部との間に蓋部材とは別の固定手段を構成する部材を配置することが考えられる。例えば、容器の開口周辺部とフィルタアダプタの掛止部とで、所謂ヘルール式の継手構造を形成してクランプ止めする構成が採用できる。この場合、フィルタアダプタと容器との堅固な固定と共に両者間の封止も完了する。また継手部分の間にシリコンゴムやニトリルゴムなどの各種合成樹脂製弾性体からなるへルール用ガスケットを介在させてより確実なシール状態を得ることもできる。
このようなへルール式継手構造では、両部材に互いに当接する一対のフランジが存在することになる。このフランジ部分を利用して両者の相対回転を規制する手段を設けることもできる。例えば、フィルタアダプタの外周に掛止部として第1のフランジを設けると共に、容器の開口周囲に第1のフランジを受け止める第2のフランジを設け、第1と第2のフランジの当接状態で両者を外周方向からクランプ止めするヘルールクランプの内側で上下に重なる位置にそれぞれ第1と第2の凹溝を形成しておき、これら上下位置にある第1と第2の凹溝にわたって係止棒を差し込めば、両部材の相対回転をほぼ完全に規制することができる。
一方、上記の構成を備えた容器を容器ホルダに傾斜状態で同軸上に保持して自転および公転させるための撹拌装置においては、容器ホルダ内で容器が回転してしまうことがないように、両者の相対回転を規制する回り止め手段を設けることが望ましい。そこで、上記の第1と第2の凹溝と同一形状の第3の凹溝をさらに容器ホルダの開口周辺に設けた第3のフランジに形成し、第1と第2と凹溝内に挿入された係止棒の凹溝下方から突出する部分を第3の凹溝内にも挿入する構成とすることで、容器ホルダに対する容器とフィルタアダプタの固定を同時に達成する回り止め手段を得ることができる。
また、本発明の撹拌装置における回転駆動機構は、容器ホルダを自転させながら公転するように駆動制御されるものであるが、撹拌効率をさらに向上させるためには、自転と公転との回転方向を互いに同一方向とした状態での撹拌だけでなく互いに異なる方向とした状態での撹拌も行えるように切り換え可能とすること、またそれぞれ回転速度を変更可能とすることが望ましい。それぞれ回転速度を変更可能とすれば、公転と自転とで実際の撹拌条件に適した回転速度に調整することができるだけでなく、互いに異なる回転速度に設定することができる。
そこで、回転駆動機構として、容器ホルダを公転させるための主動モータと容器ホルダを自転させるための従動モータとをそれぞれ別体で設け、主動モータと従動モータとに対して、それぞれ正逆回転方向を選択切り換え可能に、且つそれぞれ回転速度を変更可能に駆動制御する構成とすることで実現できる。
この場合、それぞれ、主動モータの回転力を容器ホルダを公転させる公転駆動軸へ伝達する公転力伝達機構と、従動モータの回転力を容器ホルダを自転させる自転駆動軸へ伝達する自転力伝達機構との2系統の伝達機構が設けられる。
このような2系統もの伝達機構を必要とする構成においても、装置全体の大型化を回避するような部材配置が望まれる。例えば、両伝達機構共に、各駆動モータ回転軸とそれぞれ対応する自転或いは公転駆動軸との間で補助的な回転軸を配し、ギアやプーリ及びタイミングベルトやチェーン等を介して駆動力を伝達する方式が最も簡便なものとして採用され得るが、両系統の補助回転軸同士の配置空間を共有させることで、占有空間の増大による装置の大型化を回避することが可能である。
ただし、自転側が公転側の運動に影響を受けることもあるため、このような影響を考慮した上で双方の回転駆動を調整することが望まれる。例えば、自転駆動モータの調整により公転駆動からの影響を規制することができる。これは、サーボモータ等を採用して回転駆動を制御することによって可能である。
上記2系統の共有配置空間の具体例として、外周端側に容器ホルダが傾斜状態で回転自在に取り付けられている公転テーブルに公転駆動軸を連結し、該公転駆動軸の回転によって公転テーブルを介して容器ホルダが容器を伴って公転する構成において、公転テーブル上の容器ホルダに連結している自転駆動軸と従動モータとの間の補助回転軸の一つを、前記公転駆動軸と互いに相対回転自在に同心円状に設置することで、モータ側と容器ホルダ側との間の伝達系の構成を簡略化することができる。公転駆動軸と前記補助回転軸との同心円状配置としては、一方の軸を円筒形状とし、他方の軸をその円筒内部に挿通状態とする構成が簡便である。
なお、フィルタ部材自体は、所定の粒径以下の物質が通過できる濾過機能を有するものであれば良く、従来から一般的にフィルタとして使用されている既存の各種部材が広く採用可能である。例えば、網目状のフィルタとして、金網やそれ以外の樹脂製、グラスファイバー製などで様々な織りや編みで構成した各種メッシュフィルタが利用でき、あるいはメンブランフィルタ等の多孔性膜部材も利用できる。また、一層のものに限らず、多層構造のものも可能である。多層構造の場合、互いに異なる濾材の組み合わせも考えられる。いずれにしても、実際の混合物と撹拌条件に応じて、孔口径だけでなく、求められる機械的強度や耐熱性、耐薬品性などの特性から適宜選択する。
本発明の一実施例による撹拌装置を図1の概略構成図に示す。図1では、容器ホルダ2に保持された容器20の内部を部分的に透過状態で表している。図2は、容器20の構成を示す概略断面図であり、(a)はフィルタアダプタ30の非装着状態で部材構成を示すものであり、(b)はフィルタアダプタ30の容器2内装着状態を示すものである。
本実施例よる撹拌装置は、装置ハウジングH内に固定された水平基板1の下方側に互いに別体の主動モータ4と従動モータ8とが配置され、水平基板1から上方に回転駆動機構の各伝達系と被回転体が配置されている。
容器ホルダ2は、その中心軸Aが所定の角度となる傾斜状態で公転テーブル3の一端側に、該容器ホルダ2の底部裏面側に同軸上に連結された自転駆動軸15を介して回転自在に取り付けられている。この容器ホルダ2に被混合物を内部に収容する容器2が保持されることによって、該容器2も傾斜状態で自転可能に公転テーブルに装着されることになる。
公転テーブル3の他端側には、水平基板1の中心から鉛直上に配置されて公転駆動軸6が連結されており、この公転駆動軸6と主動モータ4の回転軸5との間に介在する第1ベルト7によって主動モータ4の回転力が公転駆動軸6に伝達され、公転テーブル3を回転させ、容器20と共に容器ホルダ2をその傾斜中心軸Aと交叉する公転テーブル3の中心軸B回りに公転させる。公転テーブル3の中心軸Bは、水平基板1に対して垂直であり、実質的に水平面に対して垂直な重力方向としての鉛直方向に沿った中心軸となる。
一方、従動モータ8の回転軸9と自転駆動軸15の間には、第1補助回転軸10と第2補助回転軸14とが配置されており、第2ベルト11によって従動モータ8の回転力は第1補助回転軸10へ伝達され、さらに第1補助回転軸10から公転テーブル3に回転自在に取り付けられた第2補助回転軸14へ、第1補助回転軸10の上端に固定された第1ギア12と該ギア12に歯合すると共に第2補助回転軸14の下端に固定された第2ギア13を介して伝達される。そして、第2補助回転軸14に伝達された回転力は、第3ベルト16によって自転駆動軸15に伝達され、容器ホルダ2をその中心軸周りに自転させる。従って、この容器ホルダ2に同軸上に保持された容器20は、容器ホルダ2と共に該ホルダの傾斜中心軸A周りに自転され、且つ該傾斜中心軸Aと交叉する鉛直中心軸B周りに公転される。
本実施例においては、互いに別体の主動モータ4と従動モータ8とを、インバータやサーボアンプなどのコントローラ等の制御部100からの指令によってそれぞれ任意の回転方向及び任意の回転速度で互いに連動可能に駆動制御できるものとした。これによって、容器20の自転と公転とを、互いの回転方向を任意の組み合わせとなるように切り換えたり、また各回転速度を任意に設定、変更することを可能とした。
主動モータ及び従動モータには、一般的な汎用モータを採用できる。またサーボモータなど、より高精度な回転数制御が可能なものが望ましい。例えば、主動モータには、回転速度が160〜1600rpmの範囲で設定可能なものとし、従動モータには、公転速度の20〜80%で調整できるものとする。
なお、本実施例においては、公転駆動軸6を円筒形状とすると共に、その円筒内部に第1補助回転軸10を互いに相対回転可能に配置する構成とした。これによって、公転駆動用と自転駆動用との2系統の伝達機構の占有空間を部分的に共有させることができ、2つの伝達機構を有しながらもその構成の簡略化を図ることができた。
また、容器ホルダ2に保持される容器20は、容器本体21と容器本体21の開口を覆って嵌合する蓋部材22と、容器本体21内部に交換可能に装着される略筒状のフィルタアダプタ30を備えたものである。フィルタアダプタ30は、上端部に容器本体21の開口端に掛止される掛止部34を有すると共に下端部にメッシュフィルタ等のフィルタ部材31が底面を形成するように取り付けられている。このフィルタ部材31は、フィルタアダプタ30を下端側から容器本体21内に挿入し、掛止部34を前記開口端に掛止させて装着状態とした際に、容器底面近くに該底面と対面状態で位置決めされる。これにより、容器本体21の底面側にフィルタ部材31で仕切られた空間が分離室35として形成される。
なお、本実施例においては、容器本体21の開口を覆う蓋部材22を、フィルタアダプタ30を容器20に固定する固定手段として機能させるものとした。即ち、蓋部材22が容器本体21の開口を覆って開口外周部に嵌合すると、容器本体21の開口上端に掛止されている掛止部34が該開口の端面と蓋部材22の対向する裏面との間に堅く挟み込まれる構成とした。このように、容器本体21に対する蓋部材22の嵌合と同時に、容器20内に装着されたフィルタアダプタ30の固定と容器密閉が完了する。
以上の容器構成において、フィルタアダプタ30を容器本体21内に装着し、粒状原材料を含む被混合物を収容して蓋部材22を嵌めてなる容器20を容器ホルダ2にセットして、各駆動モータ(4,8)を駆動制御して容器ホルダ2と共に容器20を自転および公転させることによる撹拌を行うと、遠心力の作用でフィルタ部材31の孔より小さい粒径のものは、フィルタ部材31を通過して分離室35へ移動する。
従って、フィルタ部材31の孔寸法を粒状原材料の調整目的である粒径範囲の上限値に応じたフィルタ部材31の孔寸法を設定しておけば、撹拌工程中に、所望の粒径以下の粒状原材料を分離室35へ漉すことができ、所望の粒径を超えるものやダマ状となった被混合物は大径の不要物としてフィルタ部材31の上部に取り残され、これら不要物のみを排除することができる。結果として、この撹拌工程の後に大径の不要物を取り除くための煩雑な別工程を設ける必要なく、粒状原材料の粒度が調整された均質な混合処理物を回収することができる。
また、フィルタアダプタ30の下端側でフィルタ部材31の取り付け位置の外周面には、全周に亘って一条の溝32が形成され、該溝32内にOリング33が嵌め込まれている。従って、容器20内にフィルタアダプタ30が装着固定されると。下端部分で容器20の内壁面に圧接するOリング33によって、容器20の回転中も部材の位置ブレが防止されると共に、フィルタアダプタ30の外周面と容器20の内壁面との間が封止され、両部材間から所定粒径を超えるものやダマ等の不要物まで分離室35側へ漏出することもなく、より良好に所望粒径以下の原材料の分離が成される。
一度に撹拌できる容器20を1つとする設計に限定することなく、公転テーブル3に複数個分の容器ホルダ2を設けて複数の容器20について同時に撹拌できる構成としても良い。この場合、良好な自転・公転を維持するため、複数の容器ホルダ2を互いに等角度間隔で各容器ホルダの傾斜中心軸が公転中心である鉛直中心軸と交叉するように配置するなど、適宜容器個数や配置間隔、傾斜角度などを適宜選択して重量バランスを考慮する。
本実施例による容器および撹拌装置は、様々な産業分野における製品製造工程での原材料、例えば歯科材料、医薬品材料、化粧品基材、インク、塗料、顔料、シリコンオイル、エポキシ・ウレタン樹脂、化学材料、合成樹脂材料、電子部品、粉体と液体、等の均一混合のための撹拌工程に広く採用可能であり有効である。
なお、上記の例では、図2に示すように、シール手段としてOリングを用いると共に固定手段として蓋部材を用いた容器構成を説明したが、別のシール手段や固定手段を採用できることは言うまでもない。例えば、固定手段にシール手段としての機能を持たせる構成も考えられる。そこで、図2とは異なる容器構成として、図3にシール手段及び固定手段としてヘルール式継手構造を用いた場合を示す。
即ち、フィルタアダプタ50の外周に掛止部として第1のフランジ52を設けると共に、容器40の開口周囲に第1のフランジ52を受け止める第2のフランジ41を設け、第1と第2のフランジ(52,41)を、互いの対向面が当接した状態で外周方向からヘルールクランプ60でクランプ止めするものである。このクランプ止めによって、フィルタアダプタ50が容器40に固定されると共に、容器内壁面との間の全周に亘るシールが完了する。この構成においては、略筒状フィルタアダプタ50の上部開口を塞ぐ蓋部材54によって実質的に容器40の開口が塞がれるものとした。
さらに、第1と第2のフランジ(52,41)には、それぞれ上下方向で一致する対応箇所に同一形状の第1の凹溝53と第2の凹溝42を一対ずつ形成した。従って、上下方向でこれら第1と第2の凹溝(53,42)を位置合わせした状態でクランプ止めすると、これらの凹溝によってヘルールクランプ60の内側で一対の貫通孔が形成される。そこでこの凹溝(53,42)からなる各貫通孔に上下にわたって係止棒61をそれぞれ挿入係止することによって、容器40とフィルタアダプタ50との相対回転は規制される。
さらにまた、撹拌装置側において、容器40を保持する容器ホルダ2にも、開口周囲に第3のフランジ17を設け、この第3のフランジ17に、第1と第2の凹溝(53,42)と上下方向で一致する対応箇所に同一形状の第3の凹溝18を一対形成した。従って、第3の凹溝18を上下方向で第1と第2の凹溝(53,42)と位置合わせした状態でヘルールクランプ60の内側に形成された一対の貫通孔に挿入係止された各係止棒61の下方から突出する部分をさらに各第3の凹溝18にまでわたって挿入することによって、容器ホルダ2に対する容器40およびフィルタアダプタ50の相対回転が規制される。以上のように各フランジに形成された凹溝と係止棒とで回り止め手段が構成される。
実際の容器装着手順としては、図3(c)に示すように、フィルタアダプタ50と容器40とを互いに凹溝(53,42)を上下で位置合わせしてから第1と第2のフランジ(52,41)同士をクランプ止めで固定し、貫通孔形態となった凹溝(53,42)内に係止棒61を挿入する。その後、下方に突出した係止棒61が容器ホルダ2の第3のフランジ17に形成されている凹溝18に挿入されるように容器40を容器ホルダ2内に収容すればよい。
また、上記の例では、モータからの駆動力伝達機構としてベルトによるものを採用した場合を示したが、歯車による伝達機構を採用しても良い。図4に図1の撹拌装置とは異なる実施例として、自転力伝達機構の末端、即ち容器ホルダへの自転力伝達部に歯車を利用した場合を示す。
この図4の構成における公転力伝達機構では、主動モータ74の回転力はモータ回転軸75から第1ベルト77を介して公転駆動軸76へ伝達される。容器ホルダ72は、その底面中央から延びる軸部78が回転自在に軸受け部79に保持されており、軸受け部79が該公転駆動軸76の上部に取り付けられた腕部72に固定されている。腕部73は、軸部78と直交する角度となるように軸受け部79に固定されていると共に公転駆動軸76の中心軸に対して所定角度で取り付けられており、容器ホルダ72は、公転駆動軸76の回転に伴ってその鉛直中心軸回りに所定角度の傾斜状態で公転する。
一方、自転力伝達機構では、従動モータ80の回転力はモータ回転軸81から第2ベルト82を介して自転駆動軸82に伝達される。自転駆動軸83の先端部には傘歯車84が固定されており、容器ホルダ72の底部外周に形成されたギア部71がこの傘歯車84に歯合している。従って、従動モータ80から自転駆動軸73へ伝達された回転力は、傘歯車84およびギア部71を介して容器ホルダ72に自転力として伝達される。
本発明における公転力伝達機構及び自転力伝達機構には、以上のような構成に限らず、様々な方式の伝達機構やそれらの組み合わせの採用が可能である。
1,70:水平基板
2,72:容器ホルダ
3:公転テーブル
4,74:主動モータ
5,75:主動モータの回転軸
6,76:公転駆動軸
7,77:第1ベルト
8,80:従動モータ
9,81:従動モータの回転軸
10:第1補助回転軸
11,82:第2ベルト
12:第1ギア
13:第2ギア
14:第2補助回転軸
15,83:自転駆動軸
16:第3ベルト
17:第3のフランジ
18:第3の凹溝
20,40:容器
21:容器本体
22,54:蓋部材
30,50:フィルタアダプタ
31,51:フィルタ部材
32:溝
33:Oリング
34:掛止部
35,45:分離室
18,42,53:凹溝
41:第2のフランジ
42:第2の凹溝
52:第1のフランジ
53:第1の凹溝
60:ヘルールクランプ
61:係止棒
71:ギア部
73:腕部
78:(容器ホルダの)軸部
79:軸受け部
84:傘歯車
100:制御部
A:(容器ホルダの)傾斜中心軸
B:鉛直中心軸
2,72:容器ホルダ
3:公転テーブル
4,74:主動モータ
5,75:主動モータの回転軸
6,76:公転駆動軸
7,77:第1ベルト
8,80:従動モータ
9,81:従動モータの回転軸
10:第1補助回転軸
11,82:第2ベルト
12:第1ギア
13:第2ギア
14:第2補助回転軸
15,83:自転駆動軸
16:第3ベルト
17:第3のフランジ
18:第3の凹溝
20,40:容器
21:容器本体
22,54:蓋部材
30,50:フィルタアダプタ
31,51:フィルタ部材
32:溝
33:Oリング
34:掛止部
35,45:分離室
18,42,53:凹溝
41:第2のフランジ
42:第2の凹溝
52:第1のフランジ
53:第1の凹溝
60:ヘルールクランプ
61:係止棒
71:ギア部
73:腕部
78:(容器ホルダの)軸部
79:軸受け部
84:傘歯車
100:制御部
A:(容器ホルダの)傾斜中心軸
B:鉛直中心軸
Claims (9)
- 被混合物を内部に収容した1個以上の容器をそれぞれその中心軸が予め定められた傾斜角度となる傾斜状態で同軸上に保持する容器ホルダと、該容器ホルダをその中心軸周りに自転させると共に、自転状態の容器ホルダを、該ホルダの傾斜中心軸と交叉する鉛直中心軸周りに公転させる回転駆動機構とを備えた撹拌装置用の容器であって、
容器内部に装着されて予め定められた粒径以下の物質を通過させるフィルタ部材を予め定められた深さ位置で容器の底面と対面状態に保持するフィルタアダプタと、該フィルタアダプタを前記容器に着脱可能に固定する固定手段と、を備え、
前記フィルタアダプタは、上部に該容器の開口周辺に掛止される掛止部を有すると共に下端部に前記フィルタ部材が取り付けられ、容器内壁面との間を全周に亘って封止するシール手段をさらに有することを特徴とする撹拌装置用容器。 - 前記固定手段は、前記フィルタアダプタの外周に形成された前記掛止部としての第1のフランジと、前記容器の開口周囲に形成され、容器内にフィルタアダプタが挿入された際に前記第1のフランジを受け止める第2のフランジと、これら第1と第2のフランジ同士の当接状態にて両者をクランプ止めするへルールクランプと、を備えたヘルール式継手構造であることを特徴とする請求項1に記載の撹拌装置用容器。
- 前記第1と第2のフランジの予め定められた対応位置にそれぞれ形成された同一形状の第1と第2の凹溝と、第1と第2のフランジを外周方向からクランプ止めする前記ヘルールクランプの内側で上下に位置する前記第1と第2の凹溝内にわたって挿入係止される係止棒とを備えていることを特徴とする請求項2に記載の撹拌装置用容器
- 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器と、1個以上の該容器をそれぞれその中心軸が予め定められた傾斜角度となる傾斜状態で同軸上に保持する容器ホルダと、該容器ホルダをその中心軸周りに自転させると共に、自転状態の容器ホルダを、該ホルダの傾斜中心軸と交叉する鉛直中心軸周りに公転させる回転駆動機構とを備えたことを特徴とする撹拌装置。
- 前記請求項3に記載の容器を備えた撹拌装置であって、
前記容器ホルダは、前記容器を受け入れる開口の周囲に形成され、前記第2のフランジを受け止める第3のフランジを備え、
前記第3のフランジの予め定められた対応位置に形成された前記第1および第2の凹溝と同一形状の第3の凹溝を有し、
この第3の凹溝は、第1と第2のフランジを外周方向からクランプ止めする前記ヘルールクランプの内側で上下に位置する前記第1と第2の凹溝内にわたって挿入係止された係止棒の第1と第2の凹溝の下方から突出する部分を受け入れて前記容器ホルダに対する容器およびフィルタアダプタの相対回転を規制する回り止め手段を形成することを特徴とする請求項4に記載の撹拌装置。 - 前記回転駆動機構は、前記容器ホルダを公転させるため主動モータ及び該主動モータの回転力を容器ホルダを公転させる公転駆動軸へ伝達する公転力伝達機構と、前記容器ホルダを自転させるための従動モータ及び該従動モータの回転力を前記容器ホルダを自転させる自転駆動軸へ伝達する自転力伝達機構と、前記主動モータと従動モータの駆動を連動可能に制御する制御部とを備え、
前記制御部は、主動モータと従動モータとに対して、それぞれ正逆回転方向を選択切り換え可能に、且つそれぞれの回転速度を変更可能に駆動制御するものであることを特徴とする請求項4又は5に記載の撹拌装置。 - 前記公転力伝達機構は、公転駆動軸により回転され、その外周端側に前記容器ホルダが傾斜状態で回転自在に取り付けられている公転テーブルを有し、
前記自転力伝達機構は、前記従動モータと容器ホルダの自転駆動軸との間に介在する補助回転軸を有し、
前記補助回転軸と前記公転駆動軸は、互いに相対回転自在に同心円状に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の撹拌装置。 - 内部に被混合物を収容して密閉した容器を、傾斜状態で自転させると共に該容器の傾斜中心軸と交叉する鉛直中心軸周りに公転させながら前記被混合物を撹拌する方法において、
前記容器内の予め定められた深さ位置に設置されるフィルタ部材を介して予め定められた粒径以下の物質を容器底側に漉しながら撹拌することを特徴とする撹拌方法。 - 前記容器の自転と公転の正逆回転方向をそれぞれ選択的に切り換えて、且つそれぞれの回転速度を調整する制御により、互いに任意の回転方向と回転速度の組み合わせで自転と公転の回転駆動を行うことを特徴とする請求項8に記載の撹拌方法。
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