JP2015036722A - 定着装置用部材、定着装置、および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち請求項1に係る発明は、
筒状又は柱状の基材と、
フッ素含有樹脂を含み、前記基材の外周面上に設けられた表面層であって、前記表面層の外周面における幅方向の両端部に設けられた第1の領域は、前記表面層の外周面における前記第1の領域以外の領域である第2の領域よりも動摩擦係数が大きく、かつ、前記第1の領域と前記第2の領域との境界において動摩擦係数が不連続的に変化する、表面層と、
を備えた、定着装置用部材である。
前記表面層は一の材料からなり、前記第1の領域はエッチング処理された領域である、請求項1に記載の定着装置用部材である。
請求項1又は請求項2に記載の定着装置用部材と、
前記定着装置用部材の外周面に接触して記録媒体を挟み込む挟込領域を形成する回転体と、
を備えた定着装置である。
静電潜像保持体と、
前記静電潜像保持体表面上に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
前記記録媒体に前記トナー像を定着する請求項3に記載の定着装置と、
を備える画像形成装置である。
<画像形成装置>
まず、本実施形態の定着装置用部材を用いた第1実施形態の画像形成装置について説明する。
図1は、本実施形態に係る定着装置用部材である無端ベルトを定着装置の加圧ベルトとして備え、且つ本実施形態に係る定着装置用部材であるロールを定着装置の定着ロールとして備えたタンデム式の、画像形成装置の要部を説明する模試図である。
画像形成装置101においては、感光体79の周囲に、反時計回りに帯電ロール83、現像器85、中間転写ベルト86を介して配置された1次転写ロール80、感光体清掃部材84が配置され、これら1組の部材が、1つの色に対応した現像ユニットを形成している。また、この現像ユニット毎に、現像器85に現像剤を補充するトナーカートリッジ71がそれぞれ設けられており、各現像ユニットの感光体79に対して、帯電ロール83の(感光体79の回転方向)下流側であって現像器85の上流側の感光体79表面に画像情報に応じたレーザ光を照射するレーザ発生装置78が設けられている。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置101内に設けられた定着装置72の概略構成図である。図2に示す定着装置72は、回転駆動する回転体としての定着ロール610と、無端ベルト620(加圧ベルト)と、無端ベルト620を介して定着ロール610を加圧する圧力部材である圧力パッド640とを備えて構成されている。なお、圧力パッド640は、無端ベルト620と定着ロール610とが相対的に加圧されていればよい。従って、無端ベルト620側が定着ロール610に加圧されてもよく、定着ロール610側が無端ベルト620に加圧されてもよい。
−無端ベルト−
無端ベルト620(本実施形態にかかる定着装置用部材の一例)について説明する。
図3は、本実施形態に係る定着装置用部材の一例である無端ベルト(以下、単に「ベルト」という場合がある。)の斜視図を示している。また図4は、図3におけるA−A線断面を概略的に示している。
図5に示すように、表面層23の外周面のうち、例えば、矢印B方向の両端から幅を持った領域(両端部)に設けられた第1の領域24では、第1の領域24以外の領域(矢印B方向の中央部)である第2の領域25よりも動摩擦係数が相対的に大きくなっている。また、第1の領域24と第2の領域25との境界26において、前記動摩擦係数は不連続的に変化している。
具体的には、測定対象である本実施形態の定着装置用部材から切り出した表面層サンプル、または、定着装置用部材の表面層を形成する場合と同じ条件でポリイミドフィルムなどの基材上に形成した表面層サンプルを測定サンプルとして用い、このサンプルを摩擦係数測定器(株式会社レスカ社製、Friction Player FPR−2000)を用いて測定する。
すなわち本実施形態における前記動摩擦係数は、測定対象を150℃で富士ゼロックス社製C2紙と接触させた状態ですり合わせたときに、測定サンプルの7cm×7cmの領域において発生する摩擦力から算術される動摩擦係数(すなわち、7cm×7cmにおける動摩擦係数を平均した値)を言う。
しかしながら本実施形態の無端ベルト620では、前記の通り第1の領域24が局所的に大きい動摩擦係数を有するため、前記滑りが発生しにくく、駆動安定性が得られやすいと推測される。
以上のように、本実施形態の無端ベルト620は、フッ素含有樹脂による表面離型性を維持しつつ、駆動時の滑りが抑制されるのであると推測される。
すなわち表面層23の外周面は、第1の動摩擦係数の値を有する第1の領域24と、第2の動摩擦係数の値を有する第2の領域25と、で構成され、第1の動摩擦係数は第2の動摩擦係数よりも大きい。
そして、矢印B方向に沿って動摩擦係数の値を測定していくと、例えば図5に示すように、第1の領域24全体に亘って動摩擦係数の値が一定であり、境界26において、第1の動摩擦係数の値から第2の動摩擦係数の値に不連続的に変化する。また、第2の領域25についても全体に亘って動摩擦係数の値が一定であり、境界26において、第2の動摩擦係数の値から第1の動摩擦係数の値に不連続的に変化する。
また、動摩擦係数の値が不連続的に変化するとは、表面層23の矢印B方向1cm以内において動摩擦係数が0.1以上変化することを言う。
また、前記幅方向両端部に存在する2か所の第1の領域24のうち、一方における前記動摩擦係数と他方における前記動摩擦係数との差は0.1以下が望ましく、差がないことがより望ましい。
一方、第2の領域25における動摩擦係数(前記第2の動摩擦係数の値)は、0.60以下が挙げられ、0.20以上0.60以下が好ましく、0.30以上0.55以下がより好ましい。第2の領域25における動摩擦係数が上記範囲であることにより、上記範囲よりも大きい場合に比べて、ベルト表面の離型性が得られやすく、画像が定着された記録媒体がベルト表面から剥離されやすい。
また、境界26における動摩擦係数の不連続的な変化量(すなわち、前記第1の動摩擦係数の値と前記第2の動摩擦係数の値との差)は、例えば0.10以上の範囲が挙げられ、0.20以上が好ましい。
第1の領域24の幅は、無端ベルト620の回転方向に沿って変化してもよいが、一定であることが駆動安定性の観点から好ましい。また第1の領域24の幅のうち一方の幅と他方の幅とが異なっていてもよいが、同じであることが駆動安定性の観点から好ましい。
すなわち、例えば、同一の材料により表面層23の全体を一度に形成した上で、その外周面の一部である第1の領域24にエッチング処理を行う方法が挙げられる。その方法を用いることによって、表面層23が一の材料からなり(すなわち表面層23の内部における組成が全体にわたって同じであり)、かつ、表面層23の外周面における動摩擦係数が第1の領域24と第2の領域25とで異なる無端ベルト620が得られる。
具体的には、例えばアルカリ溶液処理を行う場合、アルカリ金属塩を含むアルカリエッチング液(例えば、水酸化ナトリウム及びイソプロピルアルコールを含む水溶液)を加温し(例えば60℃に加温し)、対象物におけるエッチング処理を行う領域に接触(例えば5分間浸漬)させた後、酸性溶液で中和する。
また、例えばプラズマ放電処理を行う場合、エッチング処理を行う領域以外の領域を被覆してプラズマ放電を行い、発生する励起分子、ラジカル、イオンなどを利用してエッチングする。
また、例えばエキシマレーザ処理を行う場合、エッチング処理を行う領域にエキシマレーザ光を照射することでエッチングする。
前記エッチング処理は、第1の領域24における動摩擦係数が前記条件を満たすように行えばよい。具体的には、例えば、第1の領域24全体をエッチング処理して動摩擦係数を制御してもよく、格子状にエッチング処理を行うなど部分的なエッチング処理によって第1の領域24全体における動摩擦係数を制御してもよい。
基材21に用いられる材質としては、耐熱性の材料が挙げられ、具体的には、公知の各種樹脂材料および金属材料から選択して使用される。
表面層23は、前記の通り少なくともフッ素含有樹脂を含むものであれば特に限定されない。
前記フッ素含有樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン・テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。これらの中でも、フッ素樹脂としては、PFA及びFEPが好適に挙げられる。
また表面層23は、表面層形成用塗布液を基材21の外周面に塗布して塗膜を形成し、塗膜を加熱処理して層を形成した後、第1の領域24にエッチング処理を施して形成してもよい。
なお、水を含む溶剤としては、水の他、低級アルコール(例えばエタノール、ブタノール等)、グリコール(例えばエチレングリコール等)、グリコールのエステル類、又はこれらの混合溶剤が含まれていてもよい。また、表面層形成用塗布液は、界面活性剤や粘度調整剤等の周知の添加剤が添加されていてもよい。
前記表面層形成用塗布液の塗布方法としては、例えば、スプレー塗布法、浸漬塗布法、遠心製膜法、スパイラル法等が挙げられる。
弾性層の材料としては、例えば、各種ゴム材料が用いられる。各種ゴム材料としては、例えば、ウレタンゴム、エチレン・プロピレンゴム(EPM)、シリコーンゴム、フッ素ゴム(FKM)などが挙げられ、特に耐熱性、加工性に優れたシリコーンゴムが挙げられる。該シリコーンゴムとしては、例えば、RTVシリコーンゴム、HTVシリコーンゴムなどが挙げられ、具体的には、ポリジメチルシリコーンゴム(MQ)、メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)などが挙げられる。
発熱層に用いられる材料としては、例えば非磁性金属が挙げられ、具体的には、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛、ビスマス、ベリリュウム、アンチモン、およびこれらの合金(これらを含む合金)等の金属材料が挙げられる。
発熱層の膜厚としては、例えば5から20μmの範囲が挙げられ、7から15μmの範囲であってもよく、8から12μmの範囲であってもよい。
定着ロール610(本実施形態にかかる定着装置用部材の他の一例)について説明する。
定着ロール610は、図2に示すように、円筒状のコア611と、コア611の外周面に設けられた表面層613と、備えている。また定着ロール610は、コア611と表面層613との間に弾性層612を有している。
弾性層612及び表面層613については前記無端ベルト620で説明した上記弾性層及び表面層23と同様であるため説明を省略する。
なお、図2の定着装置72では、コア611として円筒状のものを用いているが、柱状であってもかまわない。
本実施形態の定着装置72のように、無端ベルト620及び定着ロール610の両方が本実施形態に係る定着装置用部材である場合、無端ベルト620における前記第1の領域24と定着ロール610における両端部とに重なりがあることが望ましい。
以下、本実施形態に係る定着装置72に使用される無端ベルト620および定着ロール610以外の部材について詳細に説明する。
なお、本実施形態の定着装置72では、潤滑剤塗布部材670により無端ベルト620内周面に潤滑剤を供給しているが、潤滑剤塗布部材および潤滑剤を用いない形態としてもよい。
第2実施形態の画像形成装置は、上記第1実施形態の画像形成装置101内に備えられた定着装置72の代わりに、加熱源を備えた定着ベルト(本実施形態の無端ベルト)と加圧ロール(本実施形態のロール)と備えた定着装置を用いた形態である。なお、定着装置が異なること以外の事項については、上記と同様であるため説明を省略する。
図6は、本実施形態の定着装置の概略構成図である。具体的には、図6は、本実施形態に係る定着装置用部材である無端ベルトを定着ベルトとして備え、且つ本実施形態に係る定着装置用部材であるロールを加圧ロールとして備えた定着装置である。なお、第1実施形態に係る定着装置と同様な構成については、同様の符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
加圧ロール910は、コア911と、コア911の外周面に被覆した弾性層912と、フッ素含有樹脂を含む表面層913とが積層されている。また、必要に応じて各層はトナーのオフセット対策としてカーボンブラックなどの添加により半導電性化されている。
コア911、弾性層912、及び表面層913については、前記実施形態における定着ロール610のコア611、弾性層612、及び表面層613と同様であるため、説明を省略する。
<ベルト1>
(基材1)
以下のようにして、筒状の基材1を製造した。具体的には、直径30mmのアルミの金属円筒体上にポリイミド前駆体のNメチルピロリドン溶液(商品名:Uワニス、宇部興産(株)製、固形分濃度:18%、粘度:約5Pa・s)をスパイラル塗布法で塗布後、350℃×30分の焼成をすることで、基材1を得た。
以下のようにして、基材1の外周面全体にフッ素樹脂層1を形成した。具体的には、PFA樹脂(三井・デュポンフロロケミカル社製 PFA 451)を押出し成型によって厚み30μm、直径29mmに予備成形したフッ素樹脂チューブを、PFAプライマー(三井・デュポンフロロケミカル社製 PL−910YL)を表面に塗布した基材1に被覆後、350℃×30分の条件で融着することで、PFAによるフッ素樹脂層1を形成した。
その後、両端部を切り落とし、軸方向長さ350mmとした。
フッ素樹脂層1の外周面のうち、軸方向両端からそれぞれ15mmまでの領域(端部A及び端部B)全体に対して、以下のようにしてエッチング処理を行った。具体的には、フッ素樹脂表面処理剤(潤工社製 テトラエッチ)を該当部に塗布、10秒間処理後、アルコールおよび水にて洗浄し、ベルト1を得た。
(エッチング処理)
基材1の外周面全体にフッ素含有樹脂層1を形成したものを準備した。
フッ素含有樹脂層1の外周面のうち、軸方向両端から15mmまでの領域(両端部)全体に対して、以下のようにしてエッチング処理を行った。具体的には、該当部に大気圧プラズマ照射装置(株式会社ウェル社製 MyPL100)にて、周波数13.56MHz、Arガス雰囲気の条件で10分処理し、ベルト2を得た。
ベルト2においては、前記両端部における動摩擦係数及び前記両端部以外の領域における動摩擦係数の値は表2に示す通りでそれぞれ一定であり、前記両端部と前記両端部以外の領域との境界において動摩擦係数が不連続的に変化していた。
基材1の外周面全体にフッ素含有樹脂層1を形成し、フッ素含有樹脂層1の外周面にエッチング処理を行わなかったものをベルト3とした。
ベルト3について、ベルト1と同様にしてフッ素含有樹脂層1の外周面について動摩擦係数を測定した。前記両端部における動摩擦係数及び前記両端部以外の領域における動摩擦係数の値は表2に示す通り一定であり、前記両端部と前記両端部以外の領域との境界において動摩擦係数の変化が無かった。
(エッチング処理)
基材1の外周面全体にフッ素含有樹脂層1を形成したものを準備した。
フッ素含有樹脂層1の外周面全体に対して、以下のようにしてエッチング処理を行った。具体的には、フッ素樹脂表面処理剤(潤工社製 テトラエッチ)を外周面全体に塗布、10秒間処理後、アルコールおよび水にて洗浄し、ベルト4を得た。
ベルト4においては、前記両端部における動摩擦係数及び前記両端部以外の領域における動摩擦係数の値は表2に示す通り一定であり、前記両端部と前記両端部以外の領域との境界において動摩擦係数の変化が無かった。
ロール11の製造は、以下のように行った。
(基材11)
鉄系の素管(STKM11A)を切削加工し、表面に防錆処理を施して、外径φ25mm、厚み0.5mmの基材11を得た。
PFA樹脂(三井・デュポンフロロケミカル社製 PFA 451)を押出し成型によって厚み30μm、直径25mm、長さ500mmに予備成形し、内面をフッ素樹脂表面処理剤(潤工社製 テトラエッチ)にて10秒間処理後、アルコールおよび水にて処理部を洗浄し、チューブ状に予備成形されたフッ素樹脂層11を得た。
チューブ状に予備成形したフッ素樹脂層11に対し、両端から各々90mmの箇所の外周前面を、フッ素樹脂表面処理剤(潤工社製 テトラエッチ)にて10秒間処理後、アルコールおよび水にて処理部を洗浄し、エッチング処理を行った。
外径35mm、内径26mm、長さ400mmの円筒状金属スリーブにフッ素樹脂層11を挿入し、両端50mmずつの均等の長さでスリーブ外周面に折り返した後、スリーブ内面とフッ素樹脂層11の間の空気を真空引きし、金型スリーブ内面にフッ素樹脂層11を拡幅させた状態で密着させた。
金型スリーブ内部に基材11を挿入し、スリーブ型両端をキャップ型で挟み込む形で、基材11を型内に固定し、スリーブ型内面と基材11の間に、予め用意した加熱硬化型の液状シリコーンゴム材(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社社製 TSE322)を注入し、150℃の循環式オーブン中で、1時間の焼成を行った。
金型の冷却後、加熱硬化させたシリコーンゴムによる弾性層11によってフッ素樹脂層11に基材11を加硫接着させて得られたロール11を脱型し、弾性層11の全長350mm、両端部から各々15mmの位置までフッ素樹脂層11表面のエッチング部を残す位置で、弾性層11の幅切りをし、その後、200℃の循環式オーブンの中で4時間の二次焼成を行い、ロール11を得た。
ロール11においては、前記両端部における動摩擦係数及び前記両端部以外の領域における動摩擦係数の値は表2に示す通りでそれぞれ一定であり、前記両端部と前記両端部以外の領域との境界において動摩擦係数が不連続的に変化していた。
基材11の外周面全体に弾性層11を形成し、弾性層11の外周面全体にフッ素樹脂層11を形成し、フッ素樹脂層11の外周面にエッチング処理を行わなかったものをロール12とした。
ロール12について、ベルト1と同様にしてフッ素含有樹脂層11の外周面について動摩擦係数を測定した。
ロール12においては、前記両端部における動摩擦係数及び前記両端部以外の領域における動摩擦係数の値は表2に示す通り一定であり、前記両端部と前記両端部以外の領域との境界において動摩擦係数の変化が無かった。
図1の画像形成装置101において、表2に示すように、定着装置72の無端ベルト620として得られたベルト1〜4を適用し、定着ロール610として得られたロール11又は12を適用したものを用い、画像形成を行った。具体的には、現像剤として富士ゼロックス社製EA−ECOトナーを用いて、富士ゼロックス社製C2紙A3先端部に25mm×25mmのYMCKベタ画像を乗せ、プロセススピード200mm/s、定着温度170℃の条件で、定着させた。
定着装置の駆動時に、無端ベルトの滑りが発生しているかどうかをドップラーセンサーで確認し、以下の評価基準で評価した。結果を表2に示す。
G1:ロール周速とベルト周速の差が1%未満でベルト周速は安定
G2:ロール周速とベルト周速の差が1%以上3%未満でベルト周速は安定
G3:ロール周速とベルト周速の差が3%以上で、滑りによるベルト周速変動発生
無端ベルト及び定着ロールにおける表面離型性を目視で確認し、以下の評価基準で評価した。結果を表2に示す。
G1:ホットオフセットの発生無し
G2:ホットオフセットが発生
23 表面層
24 第1の領域
25 第2の領域
26 境界
71 トナーカートリッジ
72、900 定着装置
75 2次転写ロール
78 レーザ発生装置
79 感光体
80 1次転写ロール
83 帯電ロール
84 感光体清掃部材
85 現像器
86 中間転写ベルト
101 画像形成装置
610 定着ロール
611、911 コア
612、912 弾性層
613、913 表面層
620 無端ベルト
630 ベルト走行ガイド
640 圧力パッド
660 ハロゲンランプ
680 低摩擦シート
910 加圧ロール
920 定着ベルト
K 用紙
N 挟込領域
Claims (4)
- 筒状又は柱状の基材と、
フッ素含有樹脂を含み、前記基材の外周面上に設けられた表面層であって、前記表面層の外周面における幅方向の両端部に設けられた第1の領域は、前記表面層の外周面における前記第1の領域以外の領域である第2の領域よりも動摩擦係数が大きく、かつ、前記第1の領域と前記第2の領域との境界において動摩擦係数が不連続的に変化する、表面層と、
を備えた、定着装置用部材。 - 前記表面層は一の材料からなり、前記第1の領域はエッチング処理された領域である、請求項1に記載の定着装置用部材。
- 請求項1又は請求項2に記載の定着装置用部材と、
前記定着装置用部材の外周面に接触して記録媒体を挟み込む挟込領域を形成する回転体と、
を備えた定着装置。 - 静電潜像保持体と、
前記静電潜像保持体表面上に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
前記記録媒体に前記トナー像を定着する請求項3に記載の定着装置と、
を備える画像形成装置。
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