JP2015036722A - 定着装置用部材、定着装置、および画像形成装置 - Google Patents

定着装置用部材、定着装置、および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フッ素含有樹脂による表面離型性を維持しつつ、駆動時の滑りが抑制される定着装置用部材を提供する。【解決手段】基材21と、フッ素含有樹脂を含み基材21の外周面上に設けられた表面層23であって、表面層23の外周面における幅方向の両端部に設けられた第1の領域24は、表面層23の外周面における第1の領域24以外の領域である第2の領域25よりも動摩擦係数が大きく、かつ、第1の領域24と第2の領域25との境界26において動摩擦係数が不連続的に変化する表面層23と、を備えた定着装置用部材620である。【選択図】図3

Description

本発明は、定着装置用部材、定着装置、および画像形成装置に関する。
特許文献1には、被記録材上に転写されたトナー像を加熱用回転体、及び加圧用回転体により形成されたニップ部内を通過させることにより永久定着する加熱定着装置の加圧用回転体において、該加圧用回転体が、弾性層および表層を有し、該表層がフッ素樹脂およびフッ素樹脂よりも高い摩擦係数を持つ高摩擦係数樹脂の混合物で形成されているチューブであることを特徴とする加圧用回転体が開示されている。
特許文献2には、芯金と、この芯金の表面に形成された弾性体層と、この弾性体層の表面に形成された離型層とを有し、相手部材との間に被搬送物を挟持して搬送可能な弾性ローラにおいて、摩擦係数が前記離型層より大きな弾性体素材によって形成されその摩擦力をもって前記被搬送物を搬送可能な搬送体を前記離型層の少なくとも一端部側に設けたことを特徴とする弾性ローラが開示されている。
特許文献3には、筒状の基材と、該基材上に設けられ、最表面を構成する表面層を含む1以上の層とを有し、前記基材の幅方向における前記基材および該基材上に設けられた全ての層の総厚みの最大値と最小値との差が50μm以下であり、前記表面層が、フッ素を含む固体材料から構成された継ぎ目の無い部材からなると共に、前記基材の幅方向に対して前記フッ素を含む固体材料の組成が変化するものであり、前記表面層の平均厚みが、20μm以上50μm以下の範囲内であり、前記基材の幅方向における前記表面層の厚みの最大値と最小値との差が、5μm以下であり、且つ、前記表面層表面の120℃での動摩擦係数が、前記基材の幅方向に対して変化することを特徴とする定着部材が開示されている。
特開平9−126225号公報 特開2001−317538号公報 特開2008−122579号公報
本発明の目的は、フッ素含有樹脂による表面離型性を維持しつつ、駆動時の滑りが抑制される定着装置用部材を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により達成される。
すなわち請求項1に係る発明は、
筒状又は柱状の基材と、
フッ素含有樹脂を含み、前記基材の外周面上に設けられた表面層であって、前記表面層の外周面における幅方向の両端部に設けられた第1の領域は、前記表面層の外周面における前記第1の領域以外の領域である第2の領域よりも動摩擦係数が大きく、かつ、前記第1の領域と前記第2の領域との境界において動摩擦係数が不連続的に変化する、表面層と、
を備えた、定着装置用部材である。
請求項2に係る発明は、
前記表面層は一の材料からなり、前記第1の領域はエッチング処理された領域である、請求項1に記載の定着装置用部材である。
請求項3に係る発明は、
請求項1又は請求項2に記載の定着装置用部材と、
前記定着装置用部材の外周面に接触して記録媒体を挟み込む挟込領域を形成する回転体と、
を備えた定着装置である。
請求項4に係る発明は、
静電潜像保持体と、
前記静電潜像保持体表面上に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
前記記録媒体に前記トナー像を定着する請求項3に記載の定着装置と、
を備える画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、前記第1の領域における動摩擦係数が前記第2の領域における動摩擦係数と変わらない場合に比べて、フッ素含有樹脂による表面離型性を維持しつつ駆動時の滑りが抑制される。
請求項2に係る発明によれば、前記第1の領域がエッチング処理されていないものである場合に比べて、表面層を領域ごとに材料組成を変更せずともフッ素含有樹脂による表面離型性を維持しつつ駆動時の滑りが抑制される。
請求項3及び請求項4に係る発明によれば、前記第1の領域における動摩擦係数が前記第2の領域における動摩擦係数と変わらない定着装置用部材を用いた場合に比べて、定着装置用部材における表面離型性を維持しつつ駆動時の滑りが抑制される。
本実施形態に係る定着装置用部材を用いた画像形成装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係る定着装置用部材を用いた定着装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係る定着装置用部材の一例を示す概略図である。 図3に示す定着装置用部材のA−A線断面を示す図である。 図3の矢印B方向における表面層の外周面の動摩擦係数の変化を模式的に表したグラフである。 本実施形態に係る定着装置用部材を用いた他の定着装置を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
[第1実施形態]
<画像形成装置>
まず、本実施形態の定着装置用部材を用いた第1実施形態の画像形成装置について説明する。
図1は、本実施形態に係る定着装置用部材である無端ベルトを定着装置の加圧ベルトとして備え、且つ本実施形態に係る定着装置用部材であるロールを定着装置の定着ロールとして備えたタンデム式の、画像形成装置の要部を説明する模試図である。
具体的には、画像形成装置101は、感光体79(静電潜像保持体)と、感光体79の表面を帯電する帯電ロール83と、感光体79の表面を露光し静電潜像を形成するレーザ発生装置78(帯電ロール及びレーザ発生装置が静電潜像形成装置の一例)と、感光体79表面に形成された潜像を、現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像器85(現像装置の一例)と、現像器85により形成されたトナー像が感光体79から転写される中間転写ベルト86と、トナー像を中間転写ベルト86に転写する1次転写ロール80と、感光体79に付着したトナーやゴミ等を除去する感光体清掃部材84と、中間転写ベルト86上のトナー像を記録媒体に転写する2次転写ロール75(1次転写ロール及び2次転写ロールが転写装置の一例)と、記録媒体上のトナー像を定着する定着装置72(定着装置の一例)と、を含んで構成されている。感光体79と1次転写ロール80は、図1に示すとおり感光体79直上に配置していてもよく、感光体79直上からずれた位置に配置していてもよい。
さらに、図1に示す画像形成装置101の構成について詳細に説明する。
画像形成装置101においては、感光体79の周囲に、反時計回りに帯電ロール83、現像器85、中間転写ベルト86を介して配置された1次転写ロール80、感光体清掃部材84が配置され、これら1組の部材が、1つの色に対応した現像ユニットを形成している。また、この現像ユニット毎に、現像器85に現像剤を補充するトナーカートリッジ71がそれぞれ設けられており、各現像ユニットの感光体79に対して、帯電ロール83の(感光体79の回転方向)下流側であって現像器85の上流側の感光体79表面に画像情報に応じたレーザ光を照射するレーザ発生装置78が設けられている。
4つの色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)に対応した4つの現像ユニットは、画像形成装置101内において水平方向に直列に配置されており、4つの現像ユニットの感光体79と1次転写ロール80との転写領域を挿通するように中間転写ベルト86が設けられている。中間転写ベルト86は、その内面側に以下の順序で反時計回りに設けられた、支持ロール73、支持ロール74、および駆動ロール81により支持され、ベルト支持装置90を形成している。なお、4つの1次転写ロールは支持ロール73の(中間転写ベルト86の回転方向)下流側であって支持ロール74の上流側に位置する。また、中間転写ベルト86を介して駆動ロール81の反対側には中間転写ベルト86の外周面を清掃する転写清掃部材82が駆動ロール81に対して接触するように設けられている。
また、中間転写ベルト86を介して支持ロール73の反対側には用紙供給部77から用紙経路76を経由して搬送される記録用紙の表面に、中間転写ベルト86の外周面に形成されたトナー像を転写するための2次転写ロール75が、支持ロール73に対して接触するように設けられている。
また、画像形成装置101の底部には記録媒体を収容する用紙供給部77が設けられ、用紙供給部77から用紙経路76を経由して2次転写部を構成する支持ロール73と2次転写ロール75との接触部を通過するように、記録媒体が供給される。この接触部を通過した記録媒体は、更に定着装置72の接触部を挿通するように不図示の搬送手段により搬送され、最終的に画像形成装置101の外へと排出される。
次に、図1に示す画像形成装置101を用いた画像形成方法について説明する。トナー像の形成は現像ユニット毎に行なわれ、帯電ロール83により反時計方向に回転する感光体79表面を帯電した後に、レーザ発生装置78(露光装置)により帯電された感光体79表面に潜像(静電潜像)を形成し、次に、この潜像を現像器85から供給される現像剤により現像してトナー像を形成し、1次転写ロール80と感光体79との接触部に運ばれたトナー像を矢印C方向に回転する中間転写ベルト86の外周面に転写する。なお、トナー像を転写した後の感光体79は、その表面に付着したトナーやゴミ等が感光体清掃部材84により清掃され、次のトナー像の形成に備える。
各色の現像ユニット毎に現像されたトナー像は、画像情報に対応するように中間転写ベルト86の外周面上に順次重ね合わされた状態で、2次転写部に運ばれ2次転写ロール75により、用紙供給部77から用紙経路76を経由して搬送されてきた記録用紙表面に転写される。トナー像が転写された記録用紙は、更に定着装置72の接触部を通過する際に加圧加熱されることにより定着され、記録媒体表面に画像が形成された後、画像形成装置外へと排出される。
<定着装置>
図2は、本実施形態に係る画像形成装置101内に設けられた定着装置72の概略構成図である。図2に示す定着装置72は、回転駆動する回転体としての定着ロール610と、無端ベルト620(加圧ベルト)と、無端ベルト620を介して定着ロール610を加圧する圧力部材である圧力パッド640とを備えて構成されている。なお、圧力パッド640は、無端ベルト620と定着ロール610とが相対的に加圧されていればよい。従って、無端ベルト620側が定着ロール610に加圧されてもよく、定着ロール610側が無端ベルト620に加圧されてもよい。
定着ロール610の内部には、挟込領域Nにおいて未定着トナー像を加熱する加熱手段の一例としてのハロゲンランプ660が配設されている。加熱手段としては、ハロゲンランプに限られず、発熱する他の発熱部材を用いてもよい。
一方、定着ロール610の表面には感温素子690が接触して配置されている。この感温素子690による温度計測値に基づいて、ハロゲンランプ660の点灯が制御され、定着ロール610の表面温度が設定温度(例えば、150℃)に維持される。
無端ベルト620は、内部に配置された圧力パッド640とベルト走行ガイド630と、図示しないエッジガイドによって回転自在に支持されている。そして、挟込領域Nにおいて定着ロール610に対して加圧された状態で接触して配置されている。
圧力パッド640は、無端ベルト620の内側において、無端ベルト620を介して定着ロール610に加圧される状態で配置され、定着ロール610と挟込領域Nを形成している。圧力パッド640は、幅の広い挟込領域Nを確保するためのプレ挟込部材641を挟込領域Nの入口側に配置し、定着ロール610に歪みを与えるための剥離挟込部材642を挟込領域Nの出口側に配置している。
さらに、無端ベルト620の内周面と圧力パッド640との摺動抵抗を小さくするために、プレ挟込部材641および剥離挟込部材642の無端ベルト620と接する面に低摩擦シート680が設けられている。そして、圧力パッド640と低摩擦シート680とは、金属製のホルダ650に保持されている。
さらに、ホルダ650にはベルト走行ガイド630が取り付けられ、無端ベルト620がスムーズに回転するように構成されている。すなわち、ベルト走行ガイド630は、無端ベルト620内周面と摺擦するため、静止摩擦係数の小さな材質で形成されている。また、ベルト走行ガイド630は、無端ベルト620から熱を奪い難いように熱伝導率の低い材質で形成されている。
そして定着ロール610は、図示しない駆動モータにより矢印C方向に回転し、この回転に従動して無端ベルト620は、定着ロール610の回転方向と反対の方向へ回転する。すなわち、定着ロール610が図における時計方向へ回転するのに対して、無端ベルト620は反時計方向へ回転する。
未定着トナー像を有する用紙Kは、定着入口ガイド560によって導かれて、挟込領域Nに搬送される。そして、用紙Kが挟込領域Nを通過する際に、用紙K上のトナー像は挟込領域Nに作用する圧力と、定着ロール610から供給される熱とによって定着される。
上記定着装置72では、定着ロール610の外周面に倣う凹形状のプレ挟込部材641により挟込領域Nが確保される。
また、本実施形態に係る定着装置72では、定着ロール610の外周面に対し突出させて剥離挟込部材642を配置することにより、挟込領域Nの出口領域において定着ロール610の歪みが局所的に大きくなるように構成されている。この構成により、定着後の用紙Kが定着ロール610から剥離する。
また、剥離の補助手段として、定着ロール610の挟込領域Nの下流側に、剥離部材700が配設されている。剥離部材700は、剥離バッフル710が定着ロール610の回転方向と対向する向き(カウンタ方向)に定着ロール610と近接する状態でホルダ720によって保持されている。
以下、本実施形態に係る定着装置72を構成する各部材について説明する。
<定着装置用部材>
−無端ベルト−
無端ベルト620(本実施形態にかかる定着装置用部材の一例)について説明する。
図3は、本実施形態に係る定着装置用部材の一例である無端ベルト(以下、単に「ベルト」という場合がある。)の斜視図を示している。また図4は、図3におけるA−A線断面を概略的に示している。
図3に示す無端ベルト620は、筒状の基材21(以下、「ベルト基材」という場合がある。)と、基材21の外周面に設けられた、フッ素含有樹脂を含む表面層23と、を備えている。
図5に、表面層23の幅方向(すなわち、無端ベルト620の回転軸の方向であり、基材21の軸方向)である矢印B方向における、表面層23の外周面の動摩擦係数の変化を模式的に表したグラフを示す。
図5に示すように、表面層23の外周面のうち、例えば、矢印B方向の両端から幅を持った領域(両端部)に設けられた第1の領域24では、第1の領域24以外の領域(矢印B方向の中央部)である第2の領域25よりも動摩擦係数が相対的に大きくなっている。また、第1の領域24と第2の領域25との境界26において、前記動摩擦係数は不連続的に変化している。
ここで、本実施形態において第1の領域24は、上記の通り表面層23における矢印B方向の両端から幅を持った領域であり、記録媒体に接触しない領域(以下「非通紙領域」と称する場合がある)に設けられている。また、第2の領域25は、少なくとも用いる記録媒体のうち最大の記録媒体が接触する領域(以下「通紙領域」と称する場合がある)全体を包含するものであれば、非通紙領域を含んでもよい。
本実施形態における動摩擦係数は、以下の測定により得られた値を言う。
具体的には、測定対象である本実施形態の定着装置用部材から切り出した表面層サンプル、または、定着装置用部材の表面層を形成する場合と同じ条件でポリイミドフィルムなどの基材上に形成した表面層サンプルを測定サンプルとして用い、このサンプルを摩擦係数測定器(株式会社レスカ社製、Friction Player FPR−2000)を用いて測定する。
測定は、7×7mmサイズのヘッドに7×7mmの測定サンプルを固定し、回転ステージ側に10cm×10cmの記録媒体である富士ゼロックス社製C2紙を貼り付けた状態で、回転ステージ表面を150℃に調整し、この状態でヘッドを荷重300gで記録媒体に押し付け、55mm/secのスピードで擦り合わせた時の5秒から10秒後の間の動摩擦係数の平均値を測定することにより実施した。
すなわち本実施形態における前記動摩擦係数は、測定対象を150℃で富士ゼロックス社製C2紙と接触させた状態ですり合わせたときに、測定サンプルの7cm×7cmの領域において発生する摩擦力から算術される動摩擦係数(すなわち、7cm×7cmにおける動摩擦係数を平均した値)を言う。
本実施形態の無端ベルト620は、境界26において動摩擦係数が不連続的に変化し、第1の領域24における動摩擦係数が第2の領域25の動摩擦係数に比べて大きい。そのため、動摩擦係数が第1の領域24と第2の領域25とで同じ場合や、第1の領域24の方が第2の領域25に比べて動摩擦係数の値が大きい場合でも、境界26における動摩擦係数の変化が不連続とは言えない程度のものである場合に比べて、無端ベルト620における駆動時の滑りが抑制される。
一般的にフッ素含有樹脂を含む表面層を備えた無端ベルトは、表面における動摩擦係数が他の材料に比べて低い。そのため、両端部も両端部以外の領域も動摩擦係数が低く、その境界において動摩擦係数の不連続的な変化が無い場合は、駆動源である定着ロールと接触する挟込領域Nにおいて滑りが発生する場合がある。特に挟込領域Nが大きいと、無端ベルトの内周面に接触する部材(低摩擦シート)と無端ベルトの内周面との間に発生する摩擦力も大きくなるため、定着ロールによる駆動力が前記摩擦力に負けて前記滑りが発生しやすくなると考えられる。そして前記滑りが発生すると、挟込領域Nにおける定着ロール表面の進行速度に比べて無端ベルトの進行速度が遅くなってずれが生じ、紙しわの発生や像ずれ等の画像欠陥が発生することが考えられる。
しかしながら本実施形態の無端ベルト620では、前記の通り第1の領域24が局所的に大きい動摩擦係数を有するため、前記滑りが発生しにくく、駆動安定性が得られやすいと推測される。
また本実施形態の無端ベルト620は、前記の通り表面層23がフッ素含有樹脂を含み、かつ、境界26において動摩擦係数が不連続的に変化して、例えば第2の領域25が全体にわたって第1の領域24よりも動摩擦係数が小さくなっている。すなわち本実施形態では、通紙領域全体にわたって小さい動摩擦係数が得られる。そのため、例えば表面層がフッ素含有樹脂を含まない場合や、表面層全体にわたってエッチング処理が行われた場合のように、通紙領域に動摩擦係数の大きい領域が存在する場合に比べて、表面の離型性が得られやすい。よって、トナー像が記録媒体に定着された後は、定着されたトナー像及び記録媒体がベルト表面から離れやすく、画像が定着された記録媒体が剥離されやすい。
以上のように、本実施形態の無端ベルト620は、フッ素含有樹脂による表面離型性を維持しつつ、駆動時の滑りが抑制されるのであると推測される。
また本実施形態の無端ベルト620では、例えば表面層23の外周面に他の部材を設けることなく、表面層23そのものにおける第1の領域24の動摩擦係数を第2の領域25の摩擦係数よりも大きい値としている。すなわち無端ベルト620では、表面層23全体が露出しているにもかかわらず、幅方向両端部の動摩擦係数が局所的に高くなっている。そのため、例えば両端部に弾性層を設けることによって動摩擦係数を大きくしている場合とは異なり、弾性層の摩耗による加圧力の低下は起こらないため、両端部に弾性層を設けた場合に比べて高い耐久性が得られる。
本実施形態では、前記の通り、第1の領域24における前記動摩擦係数が第2の領域25における前記動摩擦係数よりも大きく、境界26において前記動摩擦係数が不連続的に変化している。
すなわち表面層23の外周面は、第1の動摩擦係数の値を有する第1の領域24と、第2の動摩擦係数の値を有する第2の領域25と、で構成され、第1の動摩擦係数は第2の動摩擦係数よりも大きい。
そして、矢印B方向に沿って動摩擦係数の値を測定していくと、例えば図5に示すように、第1の領域24全体に亘って動摩擦係数の値が一定であり、境界26において、第1の動摩擦係数の値から第2の動摩擦係数の値に不連続的に変化する。また、第2の領域25についても全体に亘って動摩擦係数の値が一定であり、境界26において、第2の動摩擦係数の値から第1の動摩擦係数の値に不連続的に変化する。
なお、特定の領域全体に亘って動摩擦係数の値が一定であるとは、その領域において動摩擦係数の変化が±0.05以内であることを意味する。すなわち、全体に亘って動摩擦係数の値が一定である領域内において、前述の動摩擦係数の測定を複数個所行った場合、前記複数個所における動摩擦係数の値の差は±0.05以内となる。
また、動摩擦係数の値が不連続的に変化するとは、表面層23の矢印B方向1cm以内において動摩擦係数が0.1以上変化することを言う。
また、前記幅方向両端部に存在する2か所の第1の領域24のうち、一方における前記動摩擦係数と他方における前記動摩擦係数との差は0.1以下が望ましく、差がないことがより望ましい。
第1の領域24における動摩擦係数(前記第1の動摩擦係数の値)としては、0.70以上1.00以下が好ましく、0.75以上0.95以下がより好ましい。第1の領域24における動摩擦係数が上記範囲であることにより、上記範囲よりも小さい場合に比べて、挟込領域Nにおける前記滑りが抑制され、駆動安定性が得られやすい。
一方、第2の領域25における動摩擦係数(前記第2の動摩擦係数の値)は、0.60以下が挙げられ、0.20以上0.60以下が好ましく、0.30以上0.55以下がより好ましい。第2の領域25における動摩擦係数が上記範囲であることにより、上記範囲よりも大きい場合に比べて、ベルト表面の離型性が得られやすく、画像が定着された記録媒体がベルト表面から剥離されやすい。
また、境界26における動摩擦係数の不連続的な変化量(すなわち、前記第1の動摩擦係数の値と前記第2の動摩擦係数の値との差)は、例えば0.10以上の範囲が挙げられ、0.20以上が好ましい。
第1の領域24の幅は特に限定されないが、例えば、無端ベルト620全体の幅に対して両端合わせて5%以上15%以下であることが好ましく、5%以上10%以下であることが好ましい。第1の領域24の幅が上記範囲であることにより、上記範囲よりも小さい場合に比べて、挟込領域Nにおける前記滑りが抑制され、駆動安定性が得られやすい。また第1の領域24の幅が上記範囲であることにより、上記範囲よりも大きい場合に比べて、適用される記録媒体の幅が広がる。
第1の領域24の幅は、無端ベルト620の回転方向に沿って変化してもよいが、一定であることが駆動安定性の観点から好ましい。また第1の領域24の幅のうち一方の幅と他方の幅とが異なっていてもよいが、同じであることが駆動安定性の観点から好ましい。
本実施形態において、第1の領域24の動摩擦係数を第2の領域25の動摩擦係数より大きくし、かつ、境界26で動摩擦係数を不連続的に変化させる実現手段としては、例えば、フッ素含有樹脂を含む表面層を一の材料で形成後、第1の領域24をエッチング処理する方法が挙げられる。
すなわち、例えば、同一の材料により表面層23の全体を一度に形成した上で、その外周面の一部である第1の領域24にエッチング処理を行う方法が挙げられる。その方法を用いることによって、表面層23が一の材料からなり(すなわち表面層23の内部における組成が全体にわたって同じであり)、かつ、表面層23の外周面における動摩擦係数が第1の領域24と第2の領域25とで異なる無端ベルト620が得られる。
前記エッチング処理としては、例えば、アルカリ溶液処理、プラズマ放電処理、エキシマレーザ処理などが挙げられる。
具体的には、例えばアルカリ溶液処理を行う場合、アルカリ金属塩を含むアルカリエッチング液(例えば、水酸化ナトリウム及びイソプロピルアルコールを含む水溶液)を加温し(例えば60℃に加温し)、対象物におけるエッチング処理を行う領域に接触(例えば5分間浸漬)させた後、酸性溶液で中和する。
また、例えばプラズマ放電処理を行う場合、エッチング処理を行う領域以外の領域を被覆してプラズマ放電を行い、発生する励起分子、ラジカル、イオンなどを利用してエッチングする。
また、例えばエキシマレーザ処理を行う場合、エッチング処理を行う領域にエキシマレーザ光を照射することでエッチングする。
前記エッチング処理を行うことで、表面層の第1の領域24が改質されて(具体的には、例えば、フッ素樹脂中のフッ素原子が脱離し、活性を持つ水酸基等に置き換わる事で)動摩擦係数の値が上昇し、前記構成の表面層23が得られると推測される。
前記エッチング処理は、第1の領域24における動摩擦係数が前記条件を満たすように行えばよい。具体的には、例えば、第1の領域24全体をエッチング処理して動摩擦係数を制御してもよく、格子状にエッチング処理を行うなど部分的なエッチング処理によって第1の領域24全体における動摩擦係数を制御してもよい。
ここで、第1の領域24がエッチング処理された領域であるかどうかを確認する方法としては、例えば、表面の水の接触角を測定する方法が挙げられる。
第1の領域24の動摩擦係数を上昇させる方法としては、上記エッチング処理のほか、フッ素樹脂の分解温度以上の熱を加え、樹脂を熱劣化させる方法が挙げられる。
以下、本実施形態における無端ベルト620を構成する各層について説明する。
(基材)
基材21に用いられる材質としては、耐熱性の材料が挙げられ、具体的には、公知の各種樹脂材料および金属材料から選択して使用される。
樹脂材料のなかでは一般にエンジニアリングプラスチックと呼ばれるものが適しており、例えばフッソ樹脂、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリベンズイミダゾール(PBI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルフォン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルイミド(PEI)、全芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)などが挙げられる。また、この中でも機械的強度、耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性等に優れる熱硬化性ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂などが挙げられる。
また、基材21に用いられる金属材料としては、特に制限は無く、各種金属や合金材料が使用され、例えばSUS、ニッケル、銅、アルミ、鉄などが好適に使用される。また、前記耐熱性樹脂や前記金属材料を複数積層してもよい。
(表面層)
表面層23は、前記の通り少なくともフッ素含有樹脂を含むものであれば特に限定されない。
前記フッ素含有樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン・テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。これらの中でも、フッ素樹脂としては、PFA及びFEPが好適に挙げられる。
表面層23には、各種添加剤が配合されてもよい。添加剤としては、例えば、導電剤(カーボンブラック等)、充填剤(炭酸カルシウム等)、軟化剤(パラフィン系等)、加工助剤(ステアリン酸等)、老化防止剤(アミン系等)、加硫剤(硫黄、金属酸化物、過酸化物等)、機能性充填剤(アルミナ等)等が挙げられる。
表面層23の厚さは、例えば、10μm以上200μm以下であることがよく、20μm以上150μm以下であることが望ましい。
表面層23の形成は、例えば、表面層23となる管状部材を例えば押出成型によって成形し、予め接着剤を塗布した基材21の外周面に被覆させ、加熱することで前記管状部材の内周面を溶融させて基材21の外周面に融着させた後、幅方向両端部における第1の領域24にエッチング処理を施して行う方法や、表面層23となる勘定部材を押出し成型によって成型後、軸方向両端部における第1の領域24に予めエッチング処理を施したものを、接着剤を塗布した基材21の外周面に被覆、加熱融着させる方法で行う。
また表面層23は、表面層形成用塗布液を基材21の外周面に塗布して塗膜を形成し、塗膜を加熱処理して層を形成した後、第1の領域24にエッチング処理を施して形成してもよい。
前記表面層形成用塗布液としては、例えば、フッ素含有樹脂と水を含む溶剤とを含有する表面層形成用塗布液が挙げられる。この表面層形成用塗布液の塗膜を加熱すると、フッ素含有樹脂が溶融焼成されて、フッ素含有樹脂を含む層が形成される。
なお、水を含む溶剤としては、水の他、低級アルコール(例えばエタノール、ブタノール等)、グリコール(例えばエチレングリコール等)、グリコールのエステル類、又はこれらの混合溶剤が含まれていてもよい。また、表面層形成用塗布液は、界面活性剤や粘度調整剤等の周知の添加剤が添加されていてもよい。
前記表面層形成用塗布液の塗布方法としては、例えば、スプレー塗布法、浸漬塗布法、遠心製膜法、スパイラル法等が挙げられる。
本実施形態の無端ベルト620は、前記の通り基材21及び表面層23で構成されているが、これに限られず、基材21と表面層23との間に弾性層を含んでもよい。すなわち、無端ベルト620は、基材21の外周面に、直接表面層23が形成されていてもよく、他の層を介して表面層23が形成されていてもよい。
弾性層の材料としては、例えば、各種ゴム材料が用いられる。各種ゴム材料としては、例えば、ウレタンゴム、エチレン・プロピレンゴム(EPM)、シリコーンゴム、フッ素ゴム(FKM)などが挙げられ、特に耐熱性、加工性に優れたシリコーンゴムが挙げられる。該シリコーンゴムとしては、例えば、RTVシリコーンゴム、HTVシリコーンゴムなどが挙げられ、具体的には、ポリジメチルシリコーンゴム(MQ)、メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)などが挙げられる。
また、電磁誘導方式の定着装置における定着ベルトとして無端ベルト620を用いる場合は、基材21と表面層23との間に、発熱層を設けてもよい。
発熱層に用いられる材料としては、例えば非磁性金属が挙げられ、具体的には、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛、ビスマス、ベリリュウム、アンチモン、およびこれらの合金(これらを含む合金)等の金属材料が挙げられる。
発熱層の膜厚としては、例えば5から20μmの範囲が挙げられ、7から15μmの範囲であってもよく、8から12μmの範囲であってもよい。
また、各層には、必要に応じて、例えばトナーのオフセット対策としてカーボンブラックなどの添加により半導電性(例えば体積抵抗率が10Ωcm以上1013Ω以下)化されていてもよい。
−定着ロール−
定着ロール610(本実施形態にかかる定着装置用部材の他の一例)について説明する。
定着ロール610は、図2に示すように、円筒状のコア611と、コア611の外周面に設けられた表面層613と、備えている。また定着ロール610は、コア611と表面層613との間に弾性層612を有している。
弾性層612及び表面層613については前記無端ベルト620で説明した上記弾性層及び表面層23と同様であるため説明を省略する。
円筒状のコア611の材質としては、例えば、アルミニウム(例えば、A−5052材)、SUS、鉄、銅等の金属、合金、セラミックス、FRMなどが挙げられる。
なお、図2の定着装置72では、コア611として円筒状のものを用いているが、柱状であってもかまわない。
定着ロール610を加熱する加熱源としては、上述のように、例えばハロゲンランプ660が用いられ、上記コア611の内部に収容する形状、構造のものであれば特に制限はなく、目的に応じて選択される。ハロゲンランプ660により加熱された定着ロール610の表面温度は、定着ロール610に設けられた感温素子690により計測され、制御手段によりその温度が制御される。感温素子690としては、特に制限はなく、例えば、サーミスタ、温度センサなどが挙げられる。
本実施形態の定着装置72では、前記の通り、無端ベルト620及び定着ロール610の両方について、外周面の動摩擦係数が前記条件を満たした本実施形態に係る定着装置用部材を適用しているが、定着ロール及び無端ベルトの少なくとも一方が、前記本実施形態に係る定着装置用部材であればよい。
本実施形態の定着装置72のように、無端ベルト620及び定着ロール610の両方が本実施形態に係る定着装置用部材である場合、無端ベルト620における前記第1の領域24と定着ロール610における両端部とに重なりがあることが望ましい。
<その他の部材>
以下、本実施形態に係る定着装置72に使用される無端ベルト620および定着ロール610以外の部材について詳細に説明する。
無端ベルト620の内部に配置された圧力パッド640は、上述したように、プレ挟込部材641と剥離挟込部材642とで構成され、バネや弾性体によって定着ロール610を、例えば32kgfの荷重で押圧するようにホルダ650に支持されている。定着ロール610側の面は、定着ロール610の外周面に倣う凹状曲面で形成されている。また、それぞれの材質は耐熱性を具備するもので構成してもよい。
なお、無端ベルト620の内部に配置された圧力パッド640は、無端ベルト620を介して定着ロール610を加圧し、無端ベルト620と定着ロール610との間に、未定着トナー像を保持する用紙Kが通過する挟込領域Nが形成する機能を有していれば形状や材質に特に制限はなく、さらには圧力パッド640に加え、定着ロール610に対して加圧しつつ回転する加圧ローラなどを並設してもよい。
プレ挟込部材641には、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性エラストマーや板バネ等の弾性体が用いられ、これらの材質の中でも、弾性に優れる点ものとしてシリコーンゴムが挙げられる。該シリコーンゴムとしては、例えば、RTVシリコーンゴム、HTVシリコーンゴムなどが挙げられ、具体的には、ポリジメチルシリコーンゴム(MQ)、メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)などが挙げられる。硬度の点からJIS−A硬度10から40°のシリコーンゴムが好適に用いられる。弾性体の形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて選択される。本実施形態の定着装置72では、幅10mm、厚さ5mm、長さ320mmのシリコーンゴムを用いている。
剥離挟込部材642は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミド等の耐熱性を有する樹脂、または鉄、アルミニウム、SUS等の金属で形成されている。剥離挟込部材の形状としては、挟込領域Nにおける外面形状が一定の曲率半径を有する凸状曲面に形成されている。そして、本実施の形態の定着装置72では、無端ベルト620は、圧力パッドにより定着ロール610に40°の巻き付き角度でラップされ、8mm幅の挟込領域Nを形成している。
低摩擦シート680は、無端ベルト620内周面と圧力パッド640との摺動抵抗(摩擦抵抗)を低減するために設けられ、摩擦係数が小さく、耐摩耗性・耐熱性に優れた材質が適している。
この低摩擦シート680の材質としては、金属、セラミックス、樹脂等各種材料が採用されるが、具体的には、耐熱性樹脂であるフッ素樹脂、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、液晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の他、6−ナイロン又は6,6−ナイロンのナチュラル材や、これらにカーボンやガラス繊維等を添加した材料が用いられる。
この中でも無端ベルト620との接触面側が、無端ベルト620内面との摺動抵抗が小さくかつ潤滑剤が保持される表面に微細な凹凸形状を有するフッ素樹脂シートが挙げられる。
具体的には、シンタード成型したPTFE樹脂シート、テフロン(登録商標)を含浸させたガラス繊維シート、またガラス繊維にフッ素樹脂からなるスカイブフィルムシートを加熱融着サンドした積層シートや又はフッ素樹脂シートに筋状の凹凸を設けたもの等が用いられる。
なお、低摩擦シート680は、プレ挟込部材641や剥離挟込部材642と別体に構成しても、プレ挟込部材641や剥離挟込部材642と一体的に構成しても、いずれでもよい。
さらに、ホルダ650には、定着装置72の長手方向に亘って潤滑剤塗布部材670が配設されている。潤滑剤塗布部材670は、無端ベルト620内周面に対して接触するように配置され、潤滑剤を適量供給する。これにより、無端ベルト620と低摩擦シート680との摺動部に潤滑剤を供給し、低摩擦シート680を介した無端ベルト620と圧力パッドとの摺動抵抗をさらに低減して、無端ベルト620の円滑な回転を図っている。また、無端ベルト620の内周面や低摩擦シート680表面の摩耗を抑制する効果も有している。
潤滑剤としてはシリコーンオイルが挙げられ、シリコーンオイルとしてはジメチルシリコーンオイル、有機金属塩添加ジメチルシリコーンオイル、ヒンダードアミン添加ジメチルシリコーンオイル、有機金属塩およびヒンダードアミン添加ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、有機金属塩添加アミノ変性シリコーンオイル、ヒンダードアミン添加アミノ変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、シラノール変性シリコーンオイル、スルホン酸変性シリコーンオイル等が用いられるが、濡れ性に優るアミノ変性シリコーンオイルを用いてもよい。
なお、本実施形態の定着装置72では、潤滑剤塗布部材670により無端ベルト620内周面に潤滑剤を供給しているが、潤滑剤塗布部材および潤滑剤を用いない形態としてもよい。
また、メチルフェニルシリコーンオイル又はフッ素オイル(パーフルオロポリエーテルオイル、変性パーフルオロポリエーテルオイル)などを使用することも好適である。なお、シリコーンオイル中に酸化防止剤を添加してもよい。その他固形物質と液体とを混合させた合成潤滑油グリス、例えばシリコーングリス、フッ素グリス等、さらにはこれらを組み合わせたものも用いられる。本実施形態の定着装置72では、粘度300csのアミノ変性シリコーンオイル(KF96:信越化学工業(株)製)を用いている。
また、ベルト走行ガイド630は、上述したように、無端ベルト620の内周面と摺擦するため、摩擦係数が低く、かつ、無端ベルト620から熱を奪い難いように熱伝導率が低い材質が適しており、PFAやPPS等の耐熱性樹脂が用いられる。
<第2実施形態>
第2実施形態の画像形成装置は、上記第1実施形態の画像形成装置101内に備えられた定着装置72の代わりに、加熱源を備えた定着ベルト(本実施形態の無端ベルト)と加圧ロール(本実施形態のロール)と備えた定着装置を用いた形態である。なお、定着装置が異なること以外の事項については、上記と同様であるため説明を省略する。
―定着装置―
図6は、本実施形態の定着装置の概略構成図である。具体的には、図6は、本実施形態に係る定着装置用部材である無端ベルトを定着ベルトとして備え、且つ本実施形態に係る定着装置用部材であるロールを加圧ロールとして備えた定着装置である。なお、第1実施形態に係る定着装置と同様な構成については、同様の符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
図6に示すように、第2実施形態に係る定着装置900は、無端ベルトとしての定着ベルト920と、回転駆動する回転体の一例としての加圧ロール910とを備えて構成されている。定着ベルト920は、上述した無端ベルト620と同様に構成されている。
そして、定着ベルト920が用紙Kのトナー像保持面側に配置されるとともに、定着ベルト920の内側には、加熱手段の一例としての抵抗発熱体であるセラミックヒータ820が配設され、セラミックヒータ820から挟込領域Nに熱を供給するように構成している。
セラミックヒータ820は、加圧ロール910側の面がフラットに形成されている。そして、定着ベルト920を介して加圧ロール910に加圧される状態で配置され、挟込領域Nを形成している。したがって、セラミックヒータ820は圧力部材としても機能している。挟込領域Nを通過した用紙Kは、挟込領域Nの出口領域(剥離挟込部)において定着ベルト920の曲率の変化によって定着ベルト920から剥離される。
さらに、定着ベルト920内周面とセラミックヒータ820との間には、定着ベルト920の内周面とセラミックヒータ820との摺動抵抗を小さくするため、低摩擦シート680が配設されている。この低摩擦シート680は、セラミックヒータ820と別体に構成しても、セラミックヒータ820と一体的に構成してもよい。
一方、加圧ロール910は定着ベルト920に対向するように配置され、図示しない駆動モータにより矢印D方向に回転し、この回転に従動して定着ベルト920が回転するように構成されている。
加圧ロール910は、コア911と、コア911の外周面に被覆した弾性層912と、フッ素含有樹脂を含む表面層913とが積層されている。また、必要に応じて各層はトナーのオフセット対策としてカーボンブラックなどの添加により半導電性化されている。
コア911、弾性層912、及び表面層913については、前記実施形態における定着ロール610のコア611、弾性層612、及び表面層613と同様であるため、説明を省略する。
また、剥離の補助手段として、定着ベルト920の挟込領域Nの下流側に、剥離部材700を配設してもよい。剥離部材700は、剥離バッフル710が定着ベルト920の回転方向と対向する向き(カウンタ方向)に定着ベルト920と近接する状態でホルダ720によって保持されている。
未定着トナー像を有する用紙Kは、定着入口ガイド560によって導かれて、定着装置900の挟込領域Nに搬送される。用紙Kが挟込領域Nを通過する際には、用紙K上のトナー像は、挟込領域Nに作用する圧力と、定着ベルト920側のセラミックヒータから供給される熱とによって定着される。
なお、加熱源としてはセラミックヒータ820以外に、定着ベルト920内部に設けたハロゲンランプであったり、定着ベルト920内部又は外部に設けた電磁誘導コイルによる電磁誘導発熱を利用したものであったりしてもかまわない。
また、定着ベルト920内部にフラットな圧力部材に加え加圧ロール910に対して加圧しつつ回転する加圧ローラなどを並設してもよい。
以下、実施例を交えて本発明を詳細に説明するが、以下に示す実施例のみに本発明は限定されるものではない。尚、以下において「部」および「%」は、特に断りのない限り質量基準である。
[定着部材の作製]
<ベルト1>
(基材1)
以下のようにして、筒状の基材1を製造した。具体的には、直径30mmのアルミの金属円筒体上にポリイミド前駆体のNメチルピロリドン溶液(商品名:Uワニス、宇部興産(株)製、固形分濃度:18%、粘度:約5Pa・s)をスパイラル塗布法で塗布後、350℃×30分の焼成をすることで、基材1を得た。
(フッ素樹脂層1)
以下のようにして、基材1の外周面全体にフッ素樹脂層1を形成した。具体的には、PFA樹脂(三井・デュポンフロロケミカル社製 PFA 451)を押出し成型によって厚み30μm、直径29mmに予備成形したフッ素樹脂チューブを、PFAプライマー(三井・デュポンフロロケミカル社製 PL−910YL)を表面に塗布した基材1に被覆後、350℃×30分の条件で融着することで、PFAによるフッ素樹脂層1を形成した。
その後、両端部を切り落とし、軸方向長さ350mmとした。
(エッチング処理)
フッ素樹脂層1の外周面のうち、軸方向両端からそれぞれ15mmまでの領域(端部A及び端部B)全体に対して、以下のようにしてエッチング処理を行った。具体的には、フッ素樹脂表面処理剤(潤工社製 テトラエッチ)を該当部に塗布、10秒間処理後、アルコールおよび水にて洗浄し、ベルト1を得た。
両端部がエッチング処理されたフッ素含有樹脂層1の外周面について、基材1の軸方向に沿って一方の端部から他方の端部まで表1に示す測定点において動摩擦係数を前記方法で測定した。結果を表1に示す。なお、測定点1〜3及び7〜9は前記両端部であり、測定点4〜6は前記両端部以外の領域であり、その中でも測定点5は基材1の軸方向中央部である。
表1の結果から分かるように、ベルト1においては、前記両端部の方が前記中央部に比べて動摩擦係数が大きく、かつ、前記両端部と前記両端部以外の領域との境界において動摩擦係数が不連続的に変化している。また、ベルト1においては、前記両端部全体にわたって動摩擦係数の値が略一定であり、両端部以外の領域についても全体にわたって略一定である。
<ベルト2>
(エッチング処理)
基材1の外周面全体にフッ素含有樹脂層1を形成したものを準備した。
フッ素含有樹脂層1の外周面のうち、軸方向両端から15mmまでの領域(両端部)全体に対して、以下のようにしてエッチング処理を行った。具体的には、該当部に大気圧プラズマ照射装置(株式会社ウェル社製 MyPL100)にて、周波数13.56MHz、Arガス雰囲気の条件で10分処理し、ベルト2を得た。
ベルト2について、ベルト1と同様にして両端部がエッチング処理されたフッ素含有樹脂層1の外周面について動摩擦係数を測定した。
ベルト2においては、前記両端部における動摩擦係数及び前記両端部以外の領域における動摩擦係数の値は表2に示す通りでそれぞれ一定であり、前記両端部と前記両端部以外の領域との境界において動摩擦係数が不連続的に変化していた。
<ベルト3>
基材1の外周面全体にフッ素含有樹脂層1を形成し、フッ素含有樹脂層1の外周面にエッチング処理を行わなかったものをベルト3とした。
ベルト3について、ベルト1と同様にしてフッ素含有樹脂層1の外周面について動摩擦係数を測定した。前記両端部における動摩擦係数及び前記両端部以外の領域における動摩擦係数の値は表2に示す通り一定であり、前記両端部と前記両端部以外の領域との境界において動摩擦係数の変化が無かった。
<ベルト4>
(エッチング処理)
基材1の外周面全体にフッ素含有樹脂層1を形成したものを準備した。
フッ素含有樹脂層1の外周面全体に対して、以下のようにしてエッチング処理を行った。具体的には、フッ素樹脂表面処理剤(潤工社製 テトラエッチ)を外周面全体に塗布、10秒間処理後、アルコールおよび水にて洗浄し、ベルト4を得た。
ベルト4について、ベルト1と同様にして全体がエッチング処理されたフッ素含有樹脂層1の外周面について動摩擦係数を測定した。
ベルト4においては、前記両端部における動摩擦係数及び前記両端部以外の領域における動摩擦係数の値は表2に示す通り一定であり、前記両端部と前記両端部以外の領域との境界において動摩擦係数の変化が無かった。
<ロール11>
ロール11の製造は、以下のように行った。
(基材11)
鉄系の素管(STKM11A)を切削加工し、表面に防錆処理を施して、外径φ25mm、厚み0.5mmの基材11を得た。
(フッ素樹脂層11)
PFA樹脂(三井・デュポンフロロケミカル社製 PFA 451)を押出し成型によって厚み30μm、直径25mm、長さ500mmに予備成形し、内面をフッ素樹脂表面処理剤(潤工社製 テトラエッチ)にて10秒間処理後、アルコールおよび水にて処理部を洗浄し、チューブ状に予備成形されたフッ素樹脂層11を得た。
(エッチング処理)
チューブ状に予備成形したフッ素樹脂層11に対し、両端から各々90mmの箇所の外周前面を、フッ素樹脂表面処理剤(潤工社製 テトラエッチ)にて10秒間処理後、アルコールおよび水にて処理部を洗浄し、エッチング処理を行った。
(ロール11の製造)
外径35mm、内径26mm、長さ400mmの円筒状金属スリーブにフッ素樹脂層11を挿入し、両端50mmずつの均等の長さでスリーブ外周面に折り返した後、スリーブ内面とフッ素樹脂層11の間の空気を真空引きし、金型スリーブ内面にフッ素樹脂層11を拡幅させた状態で密着させた。
金型スリーブ内部に基材11を挿入し、スリーブ型両端をキャップ型で挟み込む形で、基材11を型内に固定し、スリーブ型内面と基材11の間に、予め用意した加熱硬化型の液状シリコーンゴム材(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社社製 TSE322)を注入し、150℃の循環式オーブン中で、1時間の焼成を行った。
金型の冷却後、加熱硬化させたシリコーンゴムによる弾性層11によってフッ素樹脂層11に基材11を加硫接着させて得られたロール11を脱型し、弾性層11の全長350mm、両端部から各々15mmの位置までフッ素樹脂層11表面のエッチング部を残す位置で、弾性層11の幅切りをし、その後、200℃の循環式オーブンの中で4時間の二次焼成を行い、ロール11を得た。
ロール11について、ベルト1と同様にして両端部がエッチング処理されたフッ素含有樹脂層11の外周面について動摩擦係数を測定した。
ロール11においては、前記両端部における動摩擦係数及び前記両端部以外の領域における動摩擦係数の値は表2に示す通りでそれぞれ一定であり、前記両端部と前記両端部以外の領域との境界において動摩擦係数が不連続的に変化していた。
<ロール12>
基材11の外周面全体に弾性層11を形成し、弾性層11の外周面全体にフッ素樹脂層11を形成し、フッ素樹脂層11の外周面にエッチング処理を行わなかったものをロール12とした。
ロール12について、ベルト1と同様にしてフッ素含有樹脂層11の外周面について動摩擦係数を測定した。
ロール12においては、前記両端部における動摩擦係数及び前記両端部以外の領域における動摩擦係数の値は表2に示す通り一定であり、前記両端部と前記両端部以外の領域との境界において動摩擦係数の変化が無かった。
[定着部材の評価]
図1の画像形成装置101において、表2に示すように、定着装置72の無端ベルト620として得られたベルト1〜4を適用し、定着ロール610として得られたロール11又は12を適用したものを用い、画像形成を行った。具体的には、現像剤として富士ゼロックス社製EA−ECOトナーを用いて、富士ゼロックス社製C2紙A3先端部に25mm×25mmのYMCKベタ画像を乗せ、プロセススピード200mm/s、定着温度170℃の条件で、定着させた。
<駆動安定性(滑り)の評価>
定着装置の駆動時に、無端ベルトの滑りが発生しているかどうかをドップラーセンサーで確認し、以下の評価基準で評価した。結果を表2に示す。
G1:ロール周速とベルト周速の差が1%未満でベルト周速は安定
G2:ロール周速とベルト周速の差が1%以上3%未満でベルト周速は安定
G3:ロール周速とベルト周速の差が3%以上で、滑りによるベルト周速変動発生
<表面離型性の評価>
無端ベルト及び定着ロールにおける表面離型性を目視で確認し、以下の評価基準で評価した。結果を表2に示す。
G1:ホットオフセットの発生無し
G2:ホットオフセットが発生
上記表2の結果より、実施例では比較例に比べ、駆動時の滑りの抑制と表面離型性とを両立していることがわかった。
21 基材
23 表面層
24 第1の領域
25 第2の領域
26 境界
71 トナーカートリッジ
72、900 定着装置
75 2次転写ロール
78 レーザ発生装置
79 感光体
80 1次転写ロール
83 帯電ロール
84 感光体清掃部材
85 現像器
86 中間転写ベルト
101 画像形成装置
610 定着ロール
611、911 コア
612、912 弾性層
613、913 表面層
620 無端ベルト
630 ベルト走行ガイド
640 圧力パッド
660 ハロゲンランプ
680 低摩擦シート
910 加圧ロール
920 定着ベルト
K 用紙
N 挟込領域

Claims (4)

  1. 筒状又は柱状の基材と、
    フッ素含有樹脂を含み、前記基材の外周面上に設けられた表面層であって、前記表面層の外周面における幅方向の両端部に設けられた第1の領域は、前記表面層の外周面における前記第1の領域以外の領域である第2の領域よりも動摩擦係数が大きく、かつ、前記第1の領域と前記第2の領域との境界において動摩擦係数が不連続的に変化する、表面層と、
    を備えた、定着装置用部材。
  2. 前記表面層は一の材料からなり、前記第1の領域はエッチング処理された領域である、請求項1に記載の定着装置用部材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の定着装置用部材と、
    前記定着装置用部材の外周面に接触して記録媒体を挟み込む挟込領域を形成する回転体と、
    を備えた定着装置。
  4. 静電潜像保持体と、
    前記静電潜像保持体表面上に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
    前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
    前記記録媒体に前記トナー像を定着する請求項3に記載の定着装置と、
    を備える画像形成装置。
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