JP2015035460A - エピタキシャルウェーハの製造方法 - Google Patents

エピタキシャルウェーハの製造方法 Download PDF

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Shinichiro Yagi
真一郎 八木
亮輔 岩本
Ryosuke Iwamoto
亮輔 岩本
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【課題】モリブデン汚染量を大幅に低減した高品質なエピタキシャルウェーハを得ることができるエピタキシャルウェーハの製造方法を提供する。【解決手段】エピタキシャルウェーハの製造に用いられる気相成長装置1は、気相成長が行われるチャンバー2、3と、そのチャンバー2、3とゲートバルブ21、23で仕切られたロードロック室10、11とを備えている。ロードロック室10、11内にエピタキシャルウェーハの基材基板となるウェーハを投入し、次に、ロードロック室10、11内をポンプ25で真空引きした後、ガス管26から不活性ガスを導入する真空置換工程を複数回実施して、ロードロック室10、11内の酸素を十分に低減させる。その後、ゲートバルブ21、23を開いて、ロードロック室10、11からチャンバー2、3内にウェーハを搬送して、チャンバー2、3内に混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下に抑えたうえで、気相成長を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、チャンバー内にウェーハを投入し、そのウェーハ上にエピタキシャル層を気相成長させるエピタキシャルウェーハの製造方法に関する。
CCD(charge coupled device)やCIS(contact image sensor)などの撮像素子用基板として使用されるエピタキシャルウェーハは、基材基板上に単結晶薄膜(エピタキシャル層)をエピタキシャル成長により形成させたものである。このエピタキシャルウェーハは、抵抗率や導電型の異なる層を積み重ねて形成することが可能であり、様々な層構造の基板表面層に作りこむことが出来る。
このような撮像素子用のエピタキシャルウェーハでは、ウェーハ中の重金属不純物レベルを低くすることが非常に重要である。というのも、シリコン単結晶ウェーハ中に存在する金属不純物は深い準位をつくって再結合中心になると一般的に考えられている。特に金属不純物がウェーハ表面近傍に存在するとデバイス特性に悪影響を及ぼすと考えられる。
例えば、デバイス活性層に金属不純物が存在すると、生成中心からの電荷のわき出しが起こり、その結果、暗電流が発生してしまう。この暗電流レベルが悪くなると、白キズと呼ばれる撮像素子特有のデバイス特性不良が発生してしまう。
一般に、エピタキシャルウェーハを製造するためには、高温で単結晶薄膜を気相成長させる。そのため、単結晶薄膜を堆積する時、チャンバー内(気相成長炉内)に金属不純物が存在すると、単結晶薄膜が金属不純物による汚染を受けてしまう。これらの金属の汚染源としては、基材基板やプロセスガスの他に、チャンバーに使用される部材に用いられるステンレス成分等が考えられる。
一方、気相成長装置には、チャンバーを大気開放しないようにするために、チャンバーと開閉可能な仕切部材で仕切られる形で接続したロードロック室が設けられており、このロードロック室を介してチャンバー内へのウェーハ(基材基板)の投入や、チャンバーからのウェーハ(エピタキシャルウェーハ)の搬出を行っている。すなわち、チャンバー内にウェーハを投入する段階においては、先ずロードロック室内に基材基板を仕込んだ後、ロードロック室内を真空にし又は不活性ガスに置換する工程を行う。その後、仕切部材を開いて、ロードロック室からチャンバー内にウェーハの投入を行う。
ロードロック室内の雰囲気置換方法として、不活性ガスによる押し出し置換する方法と、ロードロック室内を真空引きした後不活性ガスに置換する方法がある。一般的には、後者の方法がパーティクルなどの不純物の持ち込みは少ないことが分かっている。
また、従来、不純物によるウェーハ汚染を抑える方法がいくつか提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。例えば特許文献1では、薄膜中に取り込まれる水分量並びに酸素量を極限まで低減させるために、ガス中の水濃度を1PPB以下、酸素濃度を10−21Pa以下に制御した雰囲気下で基板上に薄膜を堆積する方法を提案している。また、特許文献2、3では、ロードロック室内の酸素濃度を所定の値に制御することで、ロードロック室中でウェーハ表面に不適正な自然酸化膜が形成されるのを防止、つまり、自然酸化膜によりウェーハが汚染されるのを防止する方法を提案している。
特開2009−200158号公報 特開平9−45597号公報 特開2000−58619号公報
エピタキシャルウェーハへの金属汚染を抑える対策として、基材基板やプロセスガスからの金属不純物に対しては高純度化等の対策が行われている。また、水分の残留や持ち込みにより金属部材の腐食が起こり、ウェーハへの金属汚染につながることがわかっており、水分を低減する対策は従来から行われている。
しかしながら、これらの対策を実施しても改善効果は十分でなく、特に金属不純物のうちのモリブデン(Mo)汚染に対する対策としては不十分であるという問題点がある。この問題点に関し、特許文献1〜3の方法は、ウェーハへの水分汚染、酸素汚染、自然酸化膜汚染の低減を図る方法であり、モリブデン汚染の低減を図る方法ではない。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、モリブデン汚染量を大幅に低減した高品質なエピタキシャルウェーハを得ることができるエピタキシャルウェーハの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、チャンバー内にウェーハを投入し、そのウェーハ上にエピタキシャル層を気相成長させるエピタキシャルウェーハの製造方法において、前記チャンバー内に混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下に抑えることにより、前記エピタキシャルウェーハへのモリブデン汚染量を低減させることを特徴とする。
本発明者の鋭意検討の結果、エピタキシャルウェーハの金属汚染のうちモリブデン汚染に対しては水分の影響はほとんどなく、チャンバー内に混入する酸素が大きく影響していることを見出した。具体的には、チャンバー内に混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下にすると、モリブデン汚染量を大幅に低減できることがわかった。本発明では、エピタキシャルウェーハへのモリブデン汚染量を低減させるために、チャンバー内に混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下に抑えて気相成長を行うので、モリブデン汚染量を大幅に低減した高品質なエピタキシャルウェーハを得ることができる。
また、本発明は、前記チャンバーと開閉可能な仕切部材で仕切られる形で接続し、前記チャンバーに投入前のウェーハが予め搬入されたロードロック室を真空にし又は不活性ガスに置換する工程を行った後に前記仕切部材を開いて前記ロードロック室から前記チャンバー内にウェーハを投入し、
前記工程では、前記チャンバー内に混入する酸素のピーク濃度が10ppm以下になるように前記ロードロック室内の酸素を低減させることを特徴とする。
チャンバー内への酸素混入は、主に気相成長前のウェーハ(基材基板)をロードロック室からチャンバー内に投入する時、つまりウェーハ搬送時に起こり、モリブデン汚染はこのウェーハ搬送時におけるごく微量な酸素混入にも影響を受けてしまう。本発明では、ロードロック室内の酸素を十分に低減したうえで、ロードロック室からチャンバー内にウェーハの投入を行うので、その投入にともないチャンバー内に混入する酸素のピーク濃度を10ppmに抑えることができ、結果、モリブデン汚染量を大幅に低減した高品質なエピタキシャルウェーハを得ることができる。
また、前記工程は、前記ロードロック室を真空引きした後に不活性ガスに置換する真空置換工程を複数回繰り返す工程とすることができる。
このように、ロードロック室を真空引きした後に不活性ガスに置換する真空置換工程を複数回繰り返すことで、その真空置換工程を1回のみ実施する場合に比べて、ロードロック室内の酸素を大幅に低減でき、その結果、チャンバー内に混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下に抑えることができる。また、真空置換工程を複数回繰り返すことで、ロードロック室内を真空引きするポンプ能力を抑えることができるので、コストアップを抑えることができる。
また、本発明において、前記ウェーハはシリコン基板であり、そのシリコン基板上にシリコンのエピタキシャル層を気相成長させる。これによって、モリブデン汚染量を大幅に低減した高品質なシリコンエピタキシャルウェーハを得ることができる。また、本発明により得られたシリコンエピタキシャルウェーハを撮像素子用基板に用いることで、白キズを大幅に低減できる。
気相成長装置の概観図である。 チャンバー内に混入させる酸素ピーク濃度を変化させたときのエピタキシャルウェーハに取り込まれるMo濃度の変化を示した図である。 ロードロック室の真空置換工程の回数が1回のときと、2回のときとで白キズレベルを比較した図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明で使用される枚葉式の気相成長装置の概観図を示している。図1の気相成長装置1は、シリコン単結晶基板の主表面上にシリコン単結晶膜(エピタキシャル層)を気相成長させる装置、つまりシリコンエピタキシャルウェーハを製造する装置である。そのシリコンエピタキシャルウェーハは例えばCCDやCIS等の撮像素子用基板に用いられる。
気相成長装置1は、透明石英部材やステンレス等の金属部材などから構成された気相成長炉としての2つのチャンバー2、3を備えている。それらチャンバー2、3は、外部からチャンバー内に不純物が混入しないように気密に構成されている(つまり大気から隔離されている)。各チャンバー2、3内には、シリコンエピタキシャルウェーハの基材基板であるシリコン単結晶基板W(以下、単にウェーハという場合がある)を水平に支持する例えば黒鉛製のサセプタ4、5が設けられている。サセプタ4、5の上面には、ウェーハWよりも若干径が大きい円状のザグリが形成されており、ウェーハWはそのザグリ内に載置される。サセプタ4、5は、回転駆動部(図示外)に接続されて、ウェーハW上に薄膜を気相成長させる際には、その回転駆動部によりサセプタ4、5の中心軸周りに回転する。これにより、気相成長ガスがウェーハWの主表面に均一に供給されるようになっている。
各チャンバー2、3の周囲(例えば、チャンバー2、3の上下)には、気相成長時にウェーハWをエピタキシャル成長温度(例えば900〜1200℃)に加熱するハロゲンランプなどのランプ18が設けられている。
また、各チャンバー2、3には、チャンバー2、3内に原料ガス(例えばトリクロロシラン)、原料ガスを希釈するためのキャリアガス(例えば水素)及びエピタキシャル層に導電型を付与するドーパントガスを含む気相成長ガスを、サセプタ4、5の上側領域に導入してサセプタ4、5に載置されたウェーハWの主表面上に供給するガス供給管15が接続されている。そのガス供給管15は、チャンバー2、3の水平方向における一端側に接続されている。また、ガス供給管15を介してチャンバー2、3内に水分、金属等の不純物が混入しないように、ガス供給管15には水分、金属等の不純物を除去するフィルタ(図示外)が設けられており、気相成長ガスの高純度化が図られている。また、各チャンバー2、3には、ガス供給管15が設けられた側と反対側にチャンバー2、3内のガスを排出するガス排出管16が接続されている。
また、気相成長装置1には、各チャンバー2、3内の酸素濃度を計測するセンサ19及びそのセンサ19の計測値を表示する表示部20が設けられている。そのセンサ19は、図1に示すように、チャンバー2、3内に直接設けられたとしても良いし、ガス排出管16内に設けられたとしても良い。
気相成長装置1は、さらに2つのロードロック室10、11と、搬送室7と、搬送ロボット6とクーリングチャンバー室14とを備えている。搬送室7は、上記各室2、3、10、11、14の全てに隣接した位置に配置されている。各チャンバー2、3と搬送室7の間には仕切部材としてのゲートバルブ21が設けられている。また、各ロードロック室10、11と搬送室7の間にも仕切部材としてのゲートバルブ23が設けられている。また、搬送室7もチャンバー2、3と同様に気密に構成されており、必要に応じて搬送室7内を真空引きするポンプ(図示外)が設けられる。さらに、搬送室7には、搬送室7内に窒素等のパージガス(不活性ガス)を導入するガス管27が接続されている。
搬送ロボット6は、搬送室7内に配置され、各室にウェーハWを投入したり、各室からウェーハWを搬出したりするロボットである。クーリングチャンバー室14は、気相成長後のウェーハ、つまりシリコンエピタキシャルウェーハが搬入されて、そのシリコンエピタキシャルウェーハを冷却するための室である。
ロードロック室10、11は、気相成長前のウェーハW(基材基板)を収容するための室である。そのロードロック室10、11内にはそれぞれ、複数のウェーハWを収容したカセット8、9が設けられている。また、ロードロック室10、11に収容した各ウェーハWの表面に自然酸化膜が形成するのを防止するためや、チャンバー2、3に不純物(水分、酸素、金属等)が混入するのを防止するために、ロードロック室10、11には、ロードロック室10、11内の雰囲気を窒素等の不活性ガスに置換するための構成が設けられている。具体的には、各ロードロック室10、11には、各ロードロック室10、11内を真空引きするためのポンプ25が設けられている。さらに、各ロードロック室10、11には、各ロードロック室10、11内に窒素等の不活性ガスを導入するガス管26が接続されている。
以上の構成を有した気相成長装置1を用いてシリコンエピタキシャルウェーハが製造されるわけだが、高品質なシリコンエピタキシャルウェーハを得るためにはチャンバー2、3内の金属不純物を低減する必要がある。また、気相成長を繰り返していくとチャンバー2、3内には次第にシリコンの副生成物が堆積していき、この副生成物がシリコンエピタキシャルウェーハの品質に悪影響を及ぼす。そこで、定期的にチャンバー2、3内にHClガスを流して、堆積した副生成物を除去するチャンバークリーニング(ベーパーエッチング)を行う必要あるが、このクリーニングによりチャンバー2、3内に金属不純物が混入することが知られている。また、チャンバー2、3内に水分が混入すると、その水分によりチャンバー2、3やガス管15、16等の各部材の腐食を促進し、この腐食により金属不純物が発生する。
本発明者らは、これまで、チャンバークリーニングや水分に起因した金属汚染に対する対策を実施してきたが、白キズの発生を抑制するためには金属汚染のさらなる改善を必要としていた。そこで、本発明者は、その改善を図るために鋭意検討を行った結果、チャンバー2、3内に混入する酸素も金属汚染に大きな影響を及ぼすことを見出した。具体的には、本発明者は、チャンバー2、3内に混入する酸素濃度と、シリコンエピタキシャルウェーハに取り込まれるモリブデン(Mo)の汚染量との間に相関があることを見出した。より具体的には、チャンバー2、3内に混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下にすると、大幅にモリブデン汚染量を低減できることを見出した。チャンバー2、3内に酸素が混入するとその酸素によりチャンバー2、3を構成する部材の腐食が促進されると考えられるが、酸素濃度を10ppm以下に抑えることにより、その腐食の促進を抑えることができるため、モリブデン汚染量を大幅に低減できると考えられる。
以下、図1の気相成長装置1を用いて、チャンバー2、3内に混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下に抑えてエピタキシャルウェーハを製造する方法の詳細を説明する。先ず、ロードロック室10、11を開放して、ロードロック室10、11内にエピタキシャルウェーハの基材基板となるウェーハW(シリコン基板)を搬入する。各ウェーハWは予めカセット8、9に収容した形でロードロック室10、11内に搬入される。
次に、ロードロック室10、11を閉鎖して、ロードロック室10、11内を窒素等の不活性ガスに置換する。具体的には、先ずポンプ25でロードロック室を真空引きし、その後、ガス管26からロードロック室10、11内に不活性ガスを導入する真空置換工程を行う。この際、センサ19及び表示部20を用いて、真空置換工程の繰り返し回数と、チャンバー2、3内に混入する酸素濃度との関係を予め調べておく。そして、この関係に基づきチャンバー2、3内に混入する酸素の瞬間的なピーク濃度が10ppm以下となる真空置換工程の繰り返し回数を決定する。
例えば、真空置換工程を1回実施しただけでは酸素のピーク濃度が10ppm以下にならない場合には、2回、3回・・・と複数回の回数に決定する。なお、排気能力が強力なポンプ25を使用しており、真空置換工程を1回実施しただけでも酸素のピーク濃度が10ppm以下にできる場合には、真空置換工程の回数を1回に決定しても良い。そして、決定した回数だけ真空置換工程を繰り返し実施する。これによって、大気開放した際に外部からロードロック室10、11内に持ち込まれた酸素等の不純物を十分に低減することができる。
次に、ゲートバルブ23を開いて、搬送ロボット6により、ロードロック室10、11からウェーハWを取り出すととともに、ゲートバルブ21を開いてそのウェーハWをチャンバー2、3内に投入する。なお、チャンバー2、3内は、ランプ18により投入温度(例えば650℃)に予め調整されている。先の真空置換工程ではロードロック室10、11内の酸素を十分に低減させたので、ウェーハWをチャンバー2、3内に投入する際にロードロック室10、11からチャンバー2、3内に混入する酸素をピーク濃度10ppm以下に抑えることができる。
なお、搬送室7内は、ポンプで真空引きしたり、ガス管27から窒素等のパージガスで置換したりするなどして、搬送室7に不純物が残留しないようにしておく。
次に、ゲートバルブ21を閉じ、チャンバー2、3内にてウェーハ上にシリコン単結晶膜を気相成長により形成する。具体的には、ランプ18によりウェーハWを熱処理温度(例えば1050℃〜1200℃)まで加熱する。次に、ウェーハWの表面に形成されている自然酸化膜を除去するための気相エッチングを行う。なお、この気相エッチングは次工程である気相成長の直前まで行われる。次に、ウェーハWを気相成長温度(例えば1050℃〜1180℃)まで降温し、ガス供給管15から気相成長ガス、つまり原料ガス(例えばトリクロロシラン)、パージガス(例えば水素)及び必要に応じてドーパントガス(例えばPH)をそれぞれ略水平に供給することによってウェーハWの表面上にシリコン単結晶膜を気相成長させシリコンエピタキシャルウェーハとする。この際、センサ19及び表示部20によりチャンバー2、3内の酸素のピーク濃度が10ppm以下となっていることを確認しながら気相成長を行うのが好ましい。仮に、ピーク濃度が10ppmより大きい場合には、次回以降の真空置換工程の回数をさらに増やして、ピーク濃度が10ppm以下となるようにする。
次に、チャンバー2、3を取り出し温度(例えば650℃)まで降温した後、ゲートバルブ21を開いて、搬送ロボット6により、チャンバー2、3からシリコンエピタキシャルウェーハを搬出する。そして、搬出したシリコンエピタキシャルウェーハをクーリングチャンバー室14に投入して、そのクーリングチャンバー室14にて冷却した後、気相成長装置1外に搬出する。
このように、本実施形態では、ロードロック室10、11の真空置換工程の回数を調整しているので、ロードロック室10、11の酸素濃度を十分に低減でき、ロードロック室10、11からチャンバー2、3内に混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下に抑えることができる。その結果、以下の実施例に示すように、シリコンエピタキシャルウェーハに取り込まれるモリブデン汚染量を大幅に低減できるとともに、そのシリコンエピタキシャルウェーハで撮像素子を製造した場合には白キズを大幅に低減できる。また、上記実施形態では、酸素のピーク濃度を10ppm以下に抑えるために、ロードロック室10、11の真空置換工程の回数を調整するだけで良いので、簡便に高品質なシリコンエピタキシャルウェーハを得ることができる。
(実施例1)
本発明の効果を確認するための実験を行った。すなわち、図1の気相成長装置1を用いて、次のように気相成長を行った。先ず、導電型がP型、直径300mm、抵抗率8〜12Ωcmのシリコン基板をロードロック室内に搬入し、ロードロック室を真空引きした後窒素(不活性ガス)で置換する真空置換工程を3回実施し、十分に酸素と水分を低減した。次に、ロードロック室から搬送室にシリコン基板を搬送した。この際、故意に微量の酸素ガスの濃度を変えて混入したN2(パージガス)を搬送室内に流した。搬送室からチャンバー内にシリコン基板が搬送されるが、その際に搬送室の微量酸素がチャンバー内にも混入する。その酸素濃度をチャンバー排気で測定した。
その後、シリコン基板を1100℃まで昇温し、原料ガスとしてSiHCl(トリクロロシラン)をドーパントガスにPHを用いて、シリコン基板上に、膜厚が10μm、導電型がN型、抵抗率が10Ωcmのシリコン単結晶膜を気相成長により形成し、チャンバー内の混入酸素濃度が異なる条件下で製造した複数のシリコンエピタキシャルウェーハを得た。
その後、得られたシリコンエピタキシャルウェーハごとに、ウェーハ表面をHF液滴で走査、回収し、ICP−MS分析装置にてモリブデン(Mo)の定量分析を行った。図2はその分析結果を示している。
図2に示すように、酸素ピーク濃度が10ppmを超える範囲では、いずれもMo濃度が4.00×10(atoms/cm)以上であり、酸素ピーク濃度が大きくなるにしたがってMo濃度が高くなり、酸素ピーク濃度が50ppmになるとMo濃度は1.00×10(atoms/cm)以上にまで増加してしまう。
これに対して、酸素ピーク濃度が10ppm以下の範囲では、Mo濃度は、10ppmを超えるときから大幅に低減し、具体的には、酸素ピーク濃度が5ppmのとき、0ppmのときのいずれも検出下限以下まで低減している。
このように、チャンバーに混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下にすることで、シリコンエピタキシャルウェーハに取り込まれるモリブデン汚染量を大幅に低減することができる。
(実施例2)
本発明の効果を確認するために図1の気相成長装置1を用いてさらに別の実験を行った。すなわち、実施例1と同様のシリコン基板をロードロック室に搬入した後、ロードロック室を真空引きした後窒素(不活性ガス)で置換する真空置換工程を行った。この際、この工程の回数を1回だけのときと、2回のときの2パターンに設定した。
その真空置換工程の後、実施例1と同じ条件で気相成長を行った。この際、真空置換工程の回数が1回だけのとき、2回のときのそれぞれ3回気相成長を行い、それぞれ3つのシリコンエピタキシャルウェーハを製造した。また、真空置換工程の回数が1回だけのときにチャンバーに混入した酸素濃度と、2回のときにチャンバーに混入した酸素濃度を、それぞれチャンバー排気で測定した。その測定結果は、真空置換工程の回数が1回だけのときの酸素ピーク濃度が約18ppm、2回のときの酸素ピーク濃度が約1ppmという結果であった。
さらに、得られた各シリコンエピタキシャルウェーハを用いてCCD撮像素子を製造し、得られた各撮像素子の白キズレベルを測定した。その白キズレベルの測定では、撮像素子中の白キズ総量を測定し、その白キズ総量を所定の基準値で規格化した。図3は白キズレベルの測定結果を示している。図3において、白キズレベル=3は、白キズ発生の合否を分ける閾値(criteria)を示している。つまり、白キズレベルが3以上が不合格であり、3未満では合格となる。
真空置換工程の回数が1回だけのときでは上記のように酸素ピーク濃度が約18ppmとなり、その結果、図3に示すように、3つの撮像素子のいずれも白キズレベルが閾値付近の高い値となった。これに対し、真空置換工程の回数を2回にすると、上記のように酸素ピーク濃度が約1ppmにまで低減し、その結果、図3に示すように、3つの撮像素子のいずれも白キズレベルが閾値から大幅に低減した値、具体的には1〜1.5の間の値に改善した。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。例えば、上記実施形態ではシリコンエピタキシャルウェーハの製造に本発明を適用した例を説明したが、シリコンエピタキシャルウェーハ以外のエピタキシャルウェーハ(例えばGaP等の化合物半導体エピタキシャルウェーハ)の製造に本発明を適用しても良い。
また、ロードロック室内の酸素を低減する方法はどのような方法でも良い。すなわち、上記実施形態では、ロードロック室を不活性ガスに置換する方法として、ロードロック室を真空引きした後不活性ガスで置換する方法を説明したが、チャンバーに混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下に抑えることができるのであれば、真空引きを省略した不活性ガスによる押し出し置換する方法を適用しても良い。この場合、例えば不活性ガスによる押し出し置換する時間を長くとることで、ロードロック室内の酸素を十分に低減でき、チャンバーに混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下に抑えることができる。また、ロードロック室を不活性ガスに置換しないで単に真空にする態様でも良く、この場合、真空引きする時間を長くとったり、真空引きするポンプ能力を上げたりするなどして、ロードロック室内の酸素を十分に低減することで、チャンバーに混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下に抑えることができる。
1 気相成長装置
2、3 チャンバー
10、11 ロードロック室
21、23 ゲートバルブ
25 ポンプ
26 ガス管

Claims (4)

  1. チャンバー内にウェーハを投入し、そのウェーハ上にエピタキシャル層を気相成長させるエピタキシャルウェーハの製造方法において、
    前記チャンバー内に混入する酸素のピーク濃度を10ppm以下に抑えることにより、前記エピタキシャルウェーハへのモリブデン汚染量を低減させることを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。
  2. 前記チャンバーと開閉可能な仕切部材で仕切られる形で接続し、前記チャンバーに投入前のウェーハが予め搬入されたロードロック室を真空にし又は不活性ガスに置換する工程を行った後に前記仕切部材を開いて前記ロードロック室から前記チャンバー内にウェーハを投入し、
    前記工程では、前記チャンバー内に混入する酸素のピーク濃度が10ppm以下になるように前記ロードロック室内の酸素を低減させることを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  3. 前記工程は、前記ロードロック室を真空引きした後に不活性ガスに置換する真空置換工程を複数回繰り返す工程であることを特徴とする請求項2に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  4. 前記ウェーハはシリコン基板であり、そのシリコン基板上にシリコンのエピタキシャル層を気相成長させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
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