JP2015033709A - 接合方法 - Google Patents

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徹 森岡
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Abstract

【課題】鉄骨柱と鉄骨梁の接合作業を簡略化することにある。
【解決手段】鉄骨柱と、上フランジと下フランジとウェブとを備えたノンスカラップの鉄骨梁と、を接合する接合方法であって、前記下フランジの幅方向に延びる下フランジ外開先を前記下フランジに形成するステップと、前記下フランジ外開先の裏側へ当てるための下フランジ裏当て金であって分割された第一下フランジ裏当て金及び第二下フランジ裏当て金を、前記第一下フランジ裏当て金と前記第二下フランジ裏当て金とが前記幅方向において前記ウェブを挟んだ状態で前記ウェブから見て互いに反対側に位置するように、前記下フランジ外開先に対応させて設けるステップと、前記第一下フランジ裏当て金が当てられた前記下フランジ外開先の部位から前記第二下フランジ裏当て金が当てられた前記下フランジ外開先の部位まで連続的に上向き溶接を行うステップと、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、接合方法に関する。特に、鉄骨柱と、上フランジと下フランジとウェブとを備えた鉄骨梁と、を接合する接合方法に関する。
当該接合方法としては、下フランジの幅方向に延びる開先を下フランジに形成し当該開先に対して溶接を行う手順を含むものが知られている。
特開平10−263810号公報
しかしながら、上記手順においては、接合(溶接)作業の効率が良好でない場合があった。そのため、当該効率を上げたいとの要請があった。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、鉄骨柱と鉄骨梁の接合作業を簡略化することにある。
主たる本発明は、鉄骨柱と、上フランジと下フランジとウェブとを備えたノンスカラップの鉄骨梁と、を接合する接合方法であって、
前記下フランジの幅方向に延びる下フランジ外開先を前記下フランジに形成するステップと、
前記下フランジ外開先の裏側へ当てるための下フランジ裏当て金であって分割された第一下フランジ裏当て金及び第二下フランジ裏当て金を、前記第一下フランジ裏当て金と前記第二下フランジ裏当て金とが前記幅方向において前記ウェブを挟んだ状態で前記ウェブから見て互いに反対側に位置するように、前記下フランジ外開先に対応させて設けるステップと、
前記第一下フランジ裏当て金が当てられた前記下フランジ外開先の部位から前記第二下フランジ裏当て金が当てられた前記下フランジ外開先の部位まで連続的に上向き溶接を行うステップと、
を有することを特徴とする接合方法である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、鉄骨柱と鉄骨梁の接合作業を簡略化することが可能となる。
本実施の形態に係る接合構造の概略側面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB―B断面図である。 外開先周辺の拡大図である。 分割された第一上フランジ裏当て金24(第一下フランジ裏当て金34)及び第二上フランジ裏当て金26(第二下フランジ裏当て金36)の形状を表した図である。 本実施の形態に係る接合方法の手順を示した図である。 従来例に係る接合構造の概略側面図である。 第二実施形態に係る接合構造の概略側面図である。 図8のA−A断面図である。 第三実施形態に係る接合構造の概略側面図である。 図10のA−A断面図である。 第四実施形態に係る接合構造の概略側面図である。 図12のA−A断面図である。 図12のB―B断面図である。 第五実施形態に係る接合構造の概略断面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
鉄骨柱と、上フランジと下フランジとウェブとを備えたノンスカラップの鉄骨梁と、を接合する接合方法であって、
前記下フランジの幅方向に延びる下フランジ外開先を前記下フランジに形成するステップと、
前記下フランジ外開先の裏側へ当てるための下フランジ裏当て金であって分割された第一下フランジ裏当て金及び第二下フランジ裏当て金を、前記第一下フランジ裏当て金と前記第二下フランジ裏当て金とが前記幅方向において前記ウェブを挟んだ状態で前記ウェブから見て互いに反対側に位置するように、前記下フランジ外開先に対応させて設けるステップと、
前記第一下フランジ裏当て金が当てられた前記下フランジ外開先の部位から前記第二下フランジ裏当て金が当てられた前記下フランジ外開先の部位まで連続的に上向き溶接を行うステップと、
を有することを特徴とする接合方法。
かかる場合には、鉄骨柱と鉄骨梁の接合作業を簡略化することが可能となる。
また、前記下フランジ裏当て金を設けるステップにおいては、前記下フランジと前記ウェブの接合部に前記下フランジ裏当て金が当接するように、前記下フランジ裏当て金を前記下フランジ外開先に対応させて設け、
前記接合部の形状に合わせて、前記下フランジ裏当て金の前記接合部に当接する当接部分の形状を加工するステップをさらに有することとしてもよい。
かかる場合には、下フランジ裏当て金の機能を適切に発揮させることが可能となる。
また、前記ウェブは、前記鉄骨柱との間に隙間を備えており、
前記下フランジ裏当て金を設けるステップにおいては、前記隙間において前記第一下フランジ裏当て金と前記第二下フランジ裏当て金とが接触するように、前記第一下フランジ裏当て金及び前記第二下フランジ裏当て金を設けることとしてもよい。
かかる場合には、連続的に上向き溶接を行う際に溶融物が隙間をすり抜けることを抑止することが可能となる。
また、前記鉄骨柱に予め取り付けられているシアプレートに、前記ウェブを接合するステップをさらに有することとしてもよい。
かかる場合には、現場での鉄骨柱と鉄骨梁の接合作業がより簡略化される。
また、前記ウェブを接合するステップにおいては、高力ボルトを用いて前記ウェブを前記シアプレートに摩擦接合することとしてもよい。
かかる場合には、鉄骨柱と鉄骨梁のシアプレートを介した接合がより確実なものとなる。
また、前記ウェブを接合するステップにおいては、前記ウェブを前記シアプレートにすみ肉接合することとしてもよい。
かかる場合には、コストの安いボルトを使用することができ、さらに、その本数も減らすことができる。
また、前記鉄骨梁は、水平ハンチ又は鉛直ハンチを備えることとしてもよい。
かかる場合には、鉄骨梁を強固にしつつ、鉄骨柱と鉄骨梁の接合作業を簡略化することが可能となる。
また、前記上向き溶接を行うステップにおいては、溶接ロボットが前記上向き溶接を行うこととしてもよい。
かかる場合には、段取り替えが生ずることなく、鉄骨柱と鉄骨梁の接合作業が簡略化される。
===本実施の形態に係る接合構造及び接合方法について===
先ず、本実施の形態に係る接合構造及び接合方法について、図1乃至図5を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る接合構造の概略側面図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3は、図1のB―B断面図である。図4は、外開先周辺の拡大図であり、図4の上図と下図は、それぞれ上フランジ外開先13の拡大図と下フランジ外開先15の拡大図である。図5は、分割された第一上フランジ裏当て金24(第一下フランジ裏当て金34)及び第二上フランジ裏当て金26(第二下フランジ裏当て金36)の形状を表した図である。
この接合構造は、鉄骨造1における接合構造であり、当該鉄骨造1は、上下方向(鉛直方向)に延びる鉄骨柱5と水平方向に延びる鉄骨梁10により構成されている。すなわち、図1に示すように、長手方向が上下方向に沿った鉄骨柱5に、長手方向が水平方向に沿った鉄骨梁10が接合されている。
本実施の形態に係る鉄骨柱5は、図1及び図2に示すように、柱本体6と当該柱本体6を貫通するダイヤフラム7とを備えている。すなわち、本実施の形態における柱梁接合形式は、所謂梁貫通形式(通しダイヤフラム形式)となっている。
また、本実施の形態に係る鉄骨梁10は、H形鋼であり、図1に示すように、フランジ(上フランジ12及び下フランジ14)とウェブ16を有している。そして、本実施の形態において、鉄骨梁10は、ノンスカラップ(形式)の鉄骨梁である。すなわち、鉄骨梁10のウェブ16には、図1に示すように、所謂スカラップが設けられていない。
そして、鉄骨柱5と鉄骨梁10は、僅かな隙間を隔てて互いに対向するように設けられている。すなわち、図1に示すように、鉄骨柱5のダイヤフラム7と鉄骨梁10のフランジ(上フランジ12及び下フランジ14)とが、上下方向において略同じ高さ位置に位置しており、当該ダイヤフラム7と当該フランジ(上フランジ12及び下フランジ14)は、間に隙間G1(図4参照)を有した状態で水平方向において対向している。また、鉄骨柱5の柱本体6と鉄骨梁10のウェブ16とが、上下方向において略同じ高さ位置に位置しており、当該柱本体6と当該ウェブ16は、間に隙間G2(図1参照)を有した状態で水平方向において対向している(換言すれば、ウェブ16は、鉄骨柱5との間に隙間G2を備えている)。なお、図1及び図4に示すように、フランジ(上フランジ12及び下フランジ14)の端(上フランジ端12a及び下フランジ端14a)とウェブ16の端(ウェブ端16a)の水平方向における位置が略同じであるのに対し、ダイヤフラム7の端(ダイヤフラム端7a)は、柱本体6の端(柱本体端6a)よりも、鉄骨梁10に近い位置に位置している。そのため、隙間G2の大きさは隙間G1の大きさよりも大きくなっている。
そして、このように配置された鉄骨柱5と鉄骨梁10は、以下のように接合されている。
すなわち、上フランジ12と下フランジ14には、それぞれ溶接(具体的には、突き合わせ溶接)を行うための開先(つまり、上フランジ12や下フランジ14の幅方向に延びる開先)が形成され、本実施の形態において、これらの開先は、いずれも外開先(外側に向かって開いた開先。すなわち、上フランジ12においては、上側に向かって開き、下フランジ14においては、下側に向かって開いた開先)となっている(便宜上、上フランジ外開先13及び下フランジ外開先15と呼ぶ)。なお、上フランジ外開先13(下フランジ外開先15)は、図1及び図4に示すように、上フランジ12(下フランジ14)の端部が斜めに削ぎ落とされることにより形成されている。
また、前述したとおり、ダイヤフラム7とフランジ(上フランジ12及び下フランジ14)との間には隙間G1が存在するため、外開先に対し突き合わせ溶接を行った際に溶融物が隙間G1から漏れないようにする必要がある。そして、かかる漏れの発生を防ぐために、外開先の裏側へ当てるための裏当て金20が外開先に対応させて設けられている。すなわち、上フランジ外開先13の裏側へ当てるための上フランジ裏当て金22が上フランジ外開先13に対応させて設けられ、下フランジ外開先15の裏側へ当てるための下フランジ裏当て金32が下フランジ外開先15に対応させて設けられている。
上フランジ裏当て金22について、より具体的に説明する。上フランジ裏当て金22は、鉄等の金属製の薄板であり、図2に示すように、薄板の長手方向中央部に切り欠き部22aを備えた長方形状を有している。
また、上フランジ裏当て金22は、図1に示すように、上フランジ12の下方において上フランジ12に接触した状態で設けられている。そして、図2及び図4に示すように、上フランジ裏当て金22の鉄骨柱5に近い側の短手方向における一端(短手方向一端22bと呼ぶ)の水平方向における位置は、ダイヤフラム端7aの水平方向における位置に一致している。
また、図2に示すように、上フランジ裏当て金22の鉄骨柱5から遠い側の短手方向における短手方向他端は、上フランジ裏当て金22に切り欠き部22aが設けられているため、2箇所(切り欠き部22aがある部分とない部分。前者を第一短手方向他端22c、後者を第二短手方向他端22dと呼ぶ)存在する。
ここで、切り欠き部22aが設けられている理由について説明すると、図1及び図2から理解されるように、仮に切り欠き部22aが存在しないとすると、上フランジ裏当て金22とウェブ16との間に物理的な干渉が発生し上フランジ裏当て金22の設置が不可能となってしまう。そのため、図2に示すように、当該干渉を発生させないためにウェブ16が切り欠き部22aに嵌合する(すなわち、ウェブ16が切り欠き部22aに嵌合した状態で接触している)ように切り欠き部22aが備えられている。したがって、第一短手方向他端22cの水平方向における位置は、ウェブ端16aの水平方向における位置に一致している(換言すれば、第一短手方向他端22cはウェブ端16aに接触している)。
また、図2に示すように、上フランジ裏当て金22は、上フランジ12の幅方向における一端から他端までの全ての上フランジ外開先13をカバーするように設けられている。すなわち、図2に示すように、上フランジ裏当て金22の長手方向における一端(長手方向一端22eと呼ぶ)は、上フランジ12の幅方向における一端12bよりも外側に位置し、上フランジ裏当て金22の長手方向における他端(長手方向他端22fと呼ぶ)は、上フランジ12の幅方向における他端12cよりも外側に位置している。
また、上フランジ裏当て金22は、図5に示すように、上フランジ裏当て金22の設置の便宜を図るために(設置方法については後述する)、分割された二つの裏当て金(第一上フランジ裏当て金24及び第二上フランジ裏当て金26と呼ぶ)から成っている(上フランジ裏当て金22は、二つに分割されている)。本実施の形態に係る上フランジ裏当て金22は、上フランジ裏当て金22のうち、ウェブ16(換言すれば、切り欠き部22a)と鉄骨柱5との間に位置する部分(双方に挟まれた部分。すなわち、前述した隙間G2に位置する部分)で、分割されている。換言すれば、上フランジ裏当て金22の長手方向における分割位置は、ウェブ16に(又は、切り欠き部22aに)対応する位置に位置している。
したがって、第一上フランジ裏当て金24及び第二上フランジ裏当て金26は、上フランジ12の幅方向においてウェブ16を挟んだ状態でウェブ16から見て互いに反対側に位置するように、上フランジ外開先13に対応させて設けられている。さらに、隙間G2において第一上フランジ裏当て金24と第二上フランジ裏当て金26とが接触するように、第一上フランジ裏当て金24と第二上フランジ裏当て金26とが設けられている。
より具体的には、本実施の形態において、上フランジ裏当て金22はその長手方向における中央で分割されている。そのため、第一上フランジ裏当て金24と第二上フランジ裏当て金26は、同じ大きさと形状を有している。そして、第一上フランジ裏当て金24は、矩形状の本体部分(第一本体部分24aと呼ぶ)と当該第一本体部分24aから前記長手方向に延出した延出部分(第一延出部分24bと呼ぶ)とを備え、また、第二上フランジ裏当て金26は、矩形状の本体部分(第二本体部分26aと呼ぶ)と当該第二本体部分26aから前記長手方向に延出した延出部分(第二延出部分26bと呼ぶ)とを備えており、図2及び図5に示すように、当該第一延出部分24bと当該第二延出部分26bとが向き合った状態で、双方の延出部分の端が接触している。
次に、下フランジ裏当て金32について説明するが、下フランジ裏当て金32も上フランジ裏当て金22と同様の構成を備えている。
すなわち、下フランジ裏当て金32も、鉄等の金属製の薄板であり、図2に示すように、薄板の長手方向中央部に切り欠き部32aを備えた長方形状を有している。
また、下フランジ裏当て金32は、図1に示すように、下フランジ14の上方において下フランジ14に接触した状態で設けられている。そして、図2及び図4に示すように、下フランジ裏当て金32の鉄骨柱5に近い側の短手方向における一端(短手方向一端32bと呼ぶ)の水平方向における位置は、ダイヤフラム端7aの水平方向における位置に一致している。
また、図2に示すように、下フランジ裏当て金32の鉄骨柱5から遠い側の短手方向における短手方向他端は、下フランジ裏当て金32に切り欠き部32aが設けられているため、2箇所(切り欠き部32aがある部分とない部分。前者を第一短手方向他端32c、後者を第二短手方向他端32dと呼ぶ)存在する。
ここで、切り欠き部32aが設けられている理由は、切り欠き部22aが設けられている既述の理由と同様であり、したがって、図2に示すように、前述した干渉を発生させないためにウェブ16が切り欠き部32aに嵌合する(すなわち、ウェブ16が切り欠き部32aに嵌合した状態で接触している)ように切り欠き部32aが備えられている。したがって、第一短手方向他端32cの水平方向における位置は、ウェブ端16aの水平方向における位置に一致している(換言すれば、第一短手方向他端32cはウェブ端16aに接触している)。
また、図2に示すように、下フランジ裏当て金32は、下フランジ14の幅方向における一端から他端までの全ての下フランジ外開先15をカバーするように設けられている。すなわち、図2に示すように、下フランジ裏当て金32の長手方向における一端(長手方向一端32eと呼ぶ)は、下フランジ14の幅方向における一端14bよりも外側に位置し、下フランジ裏当て金32の長手方向における他端(長手方向他端32fと呼ぶ)は、下フランジ14の幅方向における他端14cよりも外側に位置している。
また、下フランジ裏当て金32は、図5に示すように、下フランジ裏当て金32の設置の便宜を図るために(設置方法については後述する)、分割された二つの裏当て金(第一下フランジ裏当て金34及び第二下フランジ裏当て金36と呼ぶ)から成っている(下フランジ裏当て金32は、二つに分割されている)。本実施の形態に係る下フランジ裏当て金32は、下フランジ裏当て金32のうち、ウェブ16(換言すれば、切り欠き部32a)と鉄骨柱5との間に位置する部分(双方に挟まれた部分。すなわち、前述した隙間G2に位置する部分)で、分割されている。換言すれば、下フランジ裏当て金32の長手方向における分割位置は、ウェブ16に(又は、切り欠き部32aに)対応する位置に位置している。
したがって、第一下フランジ裏当て金34及び第二下フランジ裏当て金36は、下フランジ14の幅方向においてウェブ16を挟んだ状態でウェブ16から見て互いに反対側に位置するように、下フランジ外開先15に対応させて設けられている。さらに、隙間G2において第一下フランジ裏当て金34と第二下フランジ裏当て金36とが接触するように、第一下フランジ裏当て金34と第二下フランジ裏当て金36とが設けられている。
より具体的には、本実施の形態において、下フランジ裏当て金32はその長手方向における中央で分割されている。そのため、第一下フランジ裏当て金34と第二下フランジ裏当て金36は、同じ大きさと形状を有している。そして、第一下フランジ裏当て金34は、矩形状の本体部分(第一本体部分34aと呼ぶ)と当該第一本体部分34aから前記長手方向に延出した延出部分(第一延出部分34bと呼ぶ)とを備え、また、第二下フランジ裏当て金36は、矩形状の本体部分(第二本体部分36aと呼ぶ)と当該第二本体部分36aから前記長手方向に延出した延出部分(第二延出部分36bと呼ぶ)とを備えており、図2及び図5に示すように、当該第一延出部分34bと当該第二延出部分36bとが向き合った状態で、双方の延出部分の端が接触している。
そして、第一裏当て金が当てられた外開先の部位から第二裏当て金が当てられた外開先の部位まで連続的に突き合わせ溶接が行われることにより、鉄骨柱5と鉄骨梁10が(具体的には、鉄骨柱5のダイヤフラム7と鉄骨梁10のフランジとが)接合されている。
すなわち、ダイヤフラム7と上フランジ12との接合については、第一上フランジ裏当て金24が当てられた上フランジ外開先13の部位から第二上フランジ裏当て金26が当てられた上フランジ外開先13の部位まで連続的に突き合わせ溶接が行われることにより、鉄骨柱5と鉄骨梁10が接合されている。より具体的には、上フランジ12の幅方向における一端12bから上フランジ12の幅方向における他端12cまで上フランジ外開先13に対し前記幅方向に沿って連続的に下向き溶接(つまり、溶接姿勢が下向き姿勢である突き合わせ溶接)が行われることにより、鉄骨柱5と鉄骨梁10が接合されている。
一方、ダイヤフラム7と下フランジ14との接合については、第一下フランジ裏当て金34が当てられた下フランジ外開先15の部位から第二下フランジ裏当て金36が当てられた下フランジ外開先15の部位まで連続的に突き合わせ溶接が行われることにより、鉄骨柱5と鉄骨梁10が接合されている。より具体的には、下フランジ14の幅方向における一端14bから下フランジ14の幅方向における他端14cまで下フランジ外開先15に対し前記幅方向に沿って連続的に上向き溶接(つまり、溶接姿勢が上向き姿勢である突き合わせ溶接)が行われることにより、鉄骨柱5と鉄骨梁10が接合されている。
また、本実施の形態に係る鉄骨柱5と鉄骨梁10との接合構造については、ダイヤフラム7とフランジの上述した接合のみではなく、以下の接合構造が備えられている。すなわち、図1に示すように、鉄骨柱5に予め備えられているシアプレート40にウェブ16が高力ボルト45を用いて摩擦接合されている。
シアプレート40は矩形状の薄板であり、図1及び図3に示すように、シアプレート40の短手方向一端が、シアプレート40とウェブ16とがウェブ16(シアプレート40)の厚み方向(法線方向)において重なるように、鉄骨柱5に取り付けられている。そして、図1に示すように、シアプレート40とウェブ16とが、8個の高力ボルト45により摩擦接合されている(したがって、シアプレート40の一方の面とウェブ16の一方の面が接触している)。
次に、本実施の形態に係る接合方法、すなわち、鉄骨柱5と、上フランジ12と下フランジ14とウェブ16とを備えたノンスカラップの鉄骨柱5と、を接合する接合方法について、図6を参照しつつ説明する。図6は、本実施の形態に係る接合方法の手順を示した図である。
上述したとおり、本実施の形態においては、2種類の接合、すなわち、ダイヤフラム7とフランジの接合とシアプレート40とウェブ16の接合が行われるが、後者の方が前者よりも先に行われる。
すなわち、先ず、作業者は、鉄骨柱5に予め取り付けられているシアプレート40(つまり、鉄骨柱5へのシアプレート40の取り付けは現場ではなく工場で行われ(ステップS1)、シアプレート40が取り付けられた鉄骨柱5が現場へ運ばれる)にウェブ16を接合する(ステップS3)。具体的には、8個の高力ボルト45を用いて、シアプレート40にウェブ16を摩擦接合する。
次に、作業者が、現場でダイヤフラム7とフランジの接合を行うが、外開先の形成は予め工場で行っておく(ステップS1)。すなわち、鉄骨梁10の上フランジ12と下フランジ14に対し、端部を斜めに削ぎ落とす開先加工を工場で行っておく。したがって、ステップS3の接合後に、ダイヤフラム7とフランジの接合を開始する際には、上フランジ外開先13及び下フランジ外開先15は既に存在していることとなる。
ダイヤフラム7とフランジの接合においては、2つの手順、すなわち、裏当て金20を設ける手順(ステップS5)と外開先に対して突き合わせ溶接を行う手順(ステップS7)とを備える。なお、上フランジ裏当て金22と下フランジ裏当て金32の設置はどちらを先に行ってもよいが、本実施の形態においては、上フランジ裏当て金22の設置を先に行う。
すなわち、先ず、作業者は、上フランジ裏当て金22(すなわち、分割された第一上フランジ裏当て金24及び第二上フランジ裏当て金26)を、第一上フランジ裏当て金24と第二上フランジ裏当て金26とが上フランジ12の幅方向においてウェブ16を挟んだ状態でウェブ16から見て互いに反対側に位置するように、上フランジ外開先13に対応させて設ける。
この際に、作業者は、第一上フランジ裏当て金24を、ウェブ16から見て前記一端12b側からウェブ16へ向けて(つまり、一端12bから前記他端12cへ向かう方向に)移動させて設置し、第二上フランジ裏当て金26を、ウェブ16から見て他端12c側からウェブ16へ向けて(つまり、他端12cから一端12bへ向かう方向に)移動させて設置する(図2参照)。そして、最終的には(すなわち、当該移動により)、前述した隙間G2において第一上フランジ裏当て金24と第二上フランジ裏当て金26とが接触するように(つまり、前記第一延出部分24bの端と前記第二延出部分26bの端が接触するように)、第一上フランジ裏当て金24及び第二上フランジ裏当て金26を設けることとなる。
また、同様に、作業者は、下フランジ裏当て金32(すなわち、分割された第一下フランジ裏当て金34及び第二下フランジ裏当て金36)を、第一下フランジ裏当て金34と第二下フランジ裏当て金36とが下フランジ14の幅方向においてウェブ16を挟んだ状態でウェブ16から見て互いに反対側に位置するように、下フランジ外開先15に対応させて設ける。
この際に、作業者は、第一下フランジ裏当て金34を、ウェブ16から見て前記一端14b側からウェブ16へ向けて(つまり、一端14bから前記他端14cへ向かう方向に)移動させて設置し、第二下フランジ裏当て金36を、ウェブ16から見て他端14c側からウェブ16へ向けて(つまり、他端14cから一端14bへ向かう方向に)移動させて設置する(図2参照)。そして、最終的には(すなわち、当該移動により)、前述した隙間G2において第一下フランジ裏当て金34と第二下フランジ裏当て金36とが接触するように(つまり、前記第一延出部分34bの端と前記第二延出部分36bの端が接触するように)、第一下フランジ裏当て金34及び第二下フランジ裏当て金36を設けることとなる。
なお、本実施の形態においては、上フランジ裏当て金22及び下フランジ裏当て金32の設置を、所謂組み立て溶接により行う。
裏当て金20の設置が終了したら、作業者は、外開先に対して突き合わせ溶接を行う。なお、上フランジ外開先13に対する溶接と下フランジ外開先15に対する溶接はどちらを先に行ってもよいが、本実施の形態においては、上フランジ外開先13に対する溶接を先に行う。
すなわち、先ず、作業者は、第一上フランジ裏当て金24が当てられた上フランジ外開先13の部位から第二上フランジ裏当て金26が当てられた上フランジ外開先13の部位まで連続的に下向き溶接を行う。より具体的には、上フランジ12の幅方向における一端12bから上フランジ12の幅方向における他端12cまで上フランジ外開先13に対し前記幅方向に沿って連続的に下向き溶接を行う。
次に、作業者は、第一下フランジ裏当て金34が当てられた下フランジ外開先15の部位から第二下フランジ裏当て金36が当てられた下フランジ外開先15の部位まで連続的に上向き溶接を行う。より具体的には、下フランジ14の幅方向における一端14bから下フランジ14の幅方向における他端14cまで下フランジ外開先15に対し前記幅方向に沿って連続的に上向き溶接を行う。
なお、本実施の形態においては、前記上向き溶接及び前記下向き溶接を所謂アーク溶接により行う。
===本実施の形態に係る接合方法の有効性について===
上述したとおり、本実施の形態に係る接合方法、すなわち、鉄骨柱5と、上フランジ12と下フランジ14とウェブ16とを備えたノンスカラップの鉄骨梁10と、を接合する接合方法は、下フランジ14の幅方向に延びる下フランジ外開先15を下フランジ14に形成するステップと、下フランジ外開先15の裏側へ当てるための下フランジ裏当て金32であって分割された第一下フランジ裏当て金34及び第二下フランジ裏当て金36を、第一下フランジ裏当て金34と前記第二下フランジ裏当て金36とが前記幅方向においてウェブ16を挟んだ状態でウェブ16から見て互いに反対側に位置するように、下フランジ外開先15に対応させて設けるステップと、第一下フランジ裏当て金34が当てられた下フランジ外開先15の部位から第二下フランジ裏当て金36が当てられた下フランジ外開先15の部位まで連続的に上向き溶接を行うステップと、を有することとした。そのため、鉄骨柱5と鉄骨梁10の接合作業が簡略化される。
上記について、従来例と比較しながら説明する。図7は、従来例に係る接合構造の概略側面図である。図1と図7とを比較参照しつつ従来例の本実施の形態との相違点を説明すると、先ず、従来例においては、下向き溶接(アーク溶接)を行うべく下フランジ14の開先が外開先ではなく内開先(内側に向かって開いた開先。下フランジ内開先115と呼ぶ)となっていた。なお、下向き溶接(アーク溶接)をウェブ16近傍で行う際に、溶接トーチのウェブ16との物理的干渉を回避するため、ウェブ16の下側であって下フランジ内開先115と対向する位置にはスカラップ102が設けられていた。なお、当該従来例においても、下フランジ裏当て金32が設けられていたが、下フランジ14の開先が内開先であるため、下フランジ裏当て金32は分割されていなかった(ウェブ16との干渉の問題がないため、分割する必要がなかった)。
しかしながら、従来例において、作業者が溶接を行う場合、つまり、作業者が下フランジ14の幅方向(図7において、紙面を貫く方向)に沿って下フランジ内開先115に対し突き合わせ溶接を行う場合には、作業者がウェブ16を通り抜けるスペースが存在していないため(スカラップ102ではスペースが足りない)、作業者がウェブ16まで溶接を行った後、溶接作業を一時中断してウェブ16の反対側に回ってから溶接作業を再開する必要があった。すなわち、作業者は前記幅方向に沿って連続的に溶接を行うことができず、このことが鉄骨柱5と鉄骨梁10の接合作業の効率悪化を招いていた。また、作業者の代わりにロボットが溶接を行う際にも、同様の不都合が存在し、段取り替え(ロボットを一旦取り外して、別の位置で再セットすること)が頻繁に生じる問題が発生していた。
これに対し、本実施の形態に係る接合方法おいては、下フランジ14の開先を外開先とし上向き溶接を行うようにしたため、作業者とウェブ16とが干渉せず、作業者は前記幅方向に沿って連続的に溶接を行うことができる。そのため、鉄骨柱5と鉄骨梁10の接合作業が従来例と比べて簡略化されることとなる。なお、下フランジ14の開先を外開先としたため、従来例とは異なり、下フランジ裏当て金32がウェブ16と干渉する恐れがあるが、この点については、下フランジ裏当て金32を分割することにより、干渉の問題を回避することができる。また、本実施の形態においては、スカラップが存在しないため、地震等が発生した際にスカラップに応力が集中し鉄骨梁10が十分な変形能力を発揮できないという問題を回避することも可能となる。
また、本実施の形態において、ウェブ16は、鉄骨柱5との間に隙間G2を備えており、下フランジ裏当て金32を設けるステップにおいては、隙間G2において第一下フランジ裏当て金34と第二下フランジ裏当て金36とが接触するように、第一下フランジ裏当て金34及び第二下フランジ裏当て金36を設けることとした。
そのため、第一下フランジ裏当て金34が当てられた下フランジ外開先15の部位から第二下フランジ裏当て金36が当てられた下フランジ外開先15の部位まで連続的に上向き溶接を行う際に溶融物が隙間G2をすり抜けることを抑止することが可能となる。
また、本実施の形態においては、鉄骨柱5に予め取り付けられているシアプレート40に、ウェブ16を接合するステップをさらに有することとした。
そのため、現場でのシアプレート40の取り付け作業が省略され、現場での鉄骨柱5と鉄骨梁10の接合作業がより簡略化される。
また、本実施の形態においては、ウェブ16を接合するステップにおいて、高力ボルト45を用いてウェブ16をシアプレート40に摩擦接合することとした。
そのため、鉄骨柱5と鉄骨梁10のシアプレート40を介した接合がより確実なものとなる。
===その他の実施の形態===
上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
上記実施の形態(以下、第一実施形態とも呼ぶ)においては、鉄骨梁10として所謂ストレート梁を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、図8及び図9に示すように、水平ハンチ付き梁であってもよい(水平ハンチを、符号200で示す)。図8及び図9は、図1及び図2に対応する図であり、図8は、第二実施形態に係る接合構造の概略側面図である。また、図9は、図8のA−A断面図である。また、図示はしないが、鉛直ハンチ付き梁であってもよい。
そして、これらの第二実施形態によれば、鉄骨梁10を強固にしつつ、鉄骨柱5と鉄骨梁10の接合作業を簡略化することが可能となる。
また、第一実施形態においては、柱梁接合形式として、梁貫通形式(通しダイヤフラム形式)を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、図10及び図11に示すように、所謂柱貫通形式(内ダイヤフラム形式)であってもよい。図10及び図11は、図1及び図2に対応する図であり、図10は、第三実施形態に係る接合構造の概略側面図である。また、図11は、図10のA−A断面図である。
なお、図10及び図11においては、鉄骨梁10として水平ハンチ付き梁が例示されているが、当然のことながら、ストレート梁や鉛直ハンチ付き梁であってもよい。
また、第一実施形態においては、鉄骨柱5に予め取り付けられているシアプレート40にウェブ16を接合する手順において、高力ボルト45を用いてシアプレート40にウェブ16を摩擦接合することとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、図12乃至図14に示すように、シアプレート40にウェブ16をすみ肉接合(すなわち、すみ肉溶接)することとしてもよい(すみ肉溶接されたすみ肉溶接部を、図12において、符号300で示す)。図12乃至図14は、図1乃至図3に対応する図であり、図12は、第四実施形態に係る接合構造の概略側面図である。また、図13は、図12のA−A断面図であり、図14は、図12のB―B断面図である。
そして、当該第四実施形態によれば、地震等発生時の構造的な耐力をすみ肉溶接部に期待することができるため、コストの安いボルトを使用することができ、さらに、その本数も減らすことができる。例えば、図12に示すように、ボルトとして高力ボルト45の代わりに、よりコストの安い建方用ボルト345(中ボルト)を使用することができ、また、本数も8本から3本に減らすことが可能となる。
なお、図12乃至図14においては、鉄骨梁10として水平ハンチ付き梁が例示されているが、当然のことながら、ストレート梁や鉛直ハンチ付き梁であってもよい。また、柱梁接合形式として、梁貫通形式(通しダイヤフラム形式)が例示されているが、当然のことながら、柱貫通形式(内ダイヤフラム形式)であってもよい。
また、下フランジ裏当て金32(上フランジ裏当て金22)を設ける手順においては、下フランジ14(上フランジ12)とウェブ16の接合部400に下フランジ裏当て金32(上フランジ裏当て金22)が当接するように、下フランジ裏当て金32(上フランジ裏当て金22)を下フランジ外開先15(上フランジ外開先13)に対応させて設け、接合部400の形状に合わせて、下フランジ裏当て金32(上フランジ裏当て金22)の接合部400に当接する当接部分402の形状を加工するステップをさらに有することとしてもよい。
図15を用いて説明する。図15は、第五実施形態に係る接合構造の概略断面図である。なお、以下では、下フランジ14についての構造について説明するが、上フランジ12についても同様である。
鉄骨梁10は、下フランジ14とウェブ16との溶接等により製造されるが、その際に、図15に示すような接合部400ができる場合がある。この接合部400は、図15に示すように、丸み(換言すれば、アール)を有している場合もあるし、直線状になっている場合もある。つまり、下フランジ14とウェブ16との境界付近に出っ張った部分が生じる。
そして、現場で下フランジ裏当て金32を設ける際には、当該下フランジ裏当て金32がこの接合部400に当接するように設置されることとなるが、接合部400が出っ張っているために下フランジ裏当て金32が適切に設置されない恐れ(延いては、下フランジ裏当て金32の機能が適切に発揮されない恐れ)がある。
そこで、第五実施形態においては、予め工場で、下フランジ裏当て金32の当接部分402(接合部400に当接する当接部分402)の形状を、接合部400の形状に合わせて加工しておく(例えば、出っ張った接合部400に合わせて、当接部分402を削っておく)。
そして、このようにすれば、現場で下フランジ裏当て金32を設ける際に、図15に示すように接合部400が当接部分402に適切にフィットするため、下フランジ裏当て金32が適切に設置されることとなる(延いては、下フランジ裏当て金32の機能が適切に発揮されることとなる)。
また、上記実施の形態においては、上向き溶接を行う手順において、作業者が上向き溶接を行うこととしたが、これに限定されるものではなく、溶接ロボットが上向き溶接を行うこととしてもよい。
かかる場合には、前述した段取り替えが生ずることなく、鉄骨柱5と鉄骨梁10の接合作業が簡略化されることとなる。
1 鉄骨造
5 鉄骨柱
6 柱本体
6a 柱本体端
7 ダイヤフラム
7a ダイヤフラム端
10 鉄骨梁
12 上フランジ
12a 上フランジ端
12b 一端
12c 他端
13 上フランジ外開先
13a 水平位置
14 下フランジ
14a 下フランジ端
14b 一端
14c 他端
15 下フランジ外開先
15a 水平位置
16 ウェブ
16a ウェブ端
20 裏当て金
22 上フランジ裏当て金
22a 切り欠き部
22b 短手方向一端
22c 第一短手方向他端
22d 第二短手方向他端
22e 長手方向一端
22f 長手方向他端
24 第一上フランジ裏当て金
24a 第一本体部分
24b 第一延出部分
26 第二上フランジ裏当て金
26a 第二本体部分
26b 第二延出部分
32 下フランジ裏当て金
32a 切り欠き部
32b 短手方向一端
32c 第一短手方向他端
32d 第二短手方向他端
32e 長手方向一端
32f 長手方向他端
34 第一下フランジ裏当て金
34a 第一本体部分
34b 第一延出部分
36 第二下フランジ裏当て金
36a 第二本体部分
36b 第二延出部分
40 シアプレート
45 高力ボルト
102 スカラップ
115 下フランジ内開先
200 水平ハンチ
300 すみ肉溶接部
345 建方用ボルト
400 接合部
402 当接部分

Claims (8)

  1. 鉄骨柱と、上フランジと下フランジとウェブとを備えたノンスカラップの鉄骨梁と、を接合する接合方法であって、
    前記下フランジの幅方向に延びる下フランジ外開先を前記下フランジに形成するステップと、
    前記下フランジ外開先の裏側へ当てるための下フランジ裏当て金であって分割された第一下フランジ裏当て金及び第二下フランジ裏当て金を、前記第一下フランジ裏当て金と前記第二下フランジ裏当て金とが前記幅方向において前記ウェブを挟んだ状態で前記ウェブから見て互いに反対側に位置するように、前記下フランジ外開先に対応させて設けるステップと、
    前記第一下フランジ裏当て金が当てられた前記下フランジ外開先の部位から前記第二下フランジ裏当て金が当てられた前記下フランジ外開先の部位まで連続的に上向き溶接を行うステップと、
    を有することを特徴とする接合方法。
  2. 請求項1に記載の接合方法であって、
    前記下フランジ裏当て金を設けるステップにおいては、前記下フランジと前記ウェブの接合部に前記下フランジ裏当て金が当接するように、前記下フランジ裏当て金を前記下フランジ外開先に対応させて設け、
    前記接合部の形状に合わせて、前記下フランジ裏当て金の前記接合部に当接する当接部分の形状を加工するステップをさらに有することを特徴とする接合方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の接合方法であって、
    前記ウェブは、前記鉄骨柱との間に隙間を備えており、
    前記下フランジ裏当て金を設けるステップにおいては、前記隙間において前記第一下フランジ裏当て金と前記第二下フランジ裏当て金とが接触するように、前記第一下フランジ裏当て金及び前記第二下フランジ裏当て金を設けることを特徴とする接合方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の接合方法であって、
    前記鉄骨柱に予め取り付けられているシアプレートに、前記ウェブを接合するステップをさらに有することを特徴とする接合方法。
  5. 請求項4に記載の接合方法であって、
    前記ウェブを接合するステップにおいては、高力ボルトを用いて前記ウェブを前記シアプレートに摩擦接合することを特徴とする接合方法。
  6. 請求項4に記載の接合方法であって、
    前記ウェブを接合するステップにおいては、前記ウェブを前記シアプレートにすみ肉接合することを特徴とする接合方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の接合方法であって、
    前記鉄骨梁は、水平ハンチ又は鉛直ハンチを備えることを特徴とする接合方法。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の接合方法であって、
    前記上向き溶接を行うステップにおいては、溶接ロボットが前記上向き溶接を行うことを特徴とする接合方法。
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