JP6115537B2 - 柱梁接合部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば溶接4面BOX柱などの溶接組立て箱形断面鋼製柱と梁の柱梁接合部構造に関するものである。
従来、超高層建築物用の大断面柱として、内ダイヤフラム形式の溶接組立てBOX柱を用いたものがある(例えば、特許文献1を参照)。図10は、従来の内ダイヤフラム形式の溶接組立てBOX柱による柱梁接合部の部分透視図の一例を示したものである。この図に示すように、このBOX柱100は柱スキンプレート101の内部で、梁200の上下のフランジ部201が取り付けられる位置に、ダイヤフラム400を溶接したものである。溶接はエレクトロスラグ溶接を用いており、ダイヤフラム400の両側に裏当金500を取り付けて開先を構成する。BOX柱100の外周部は柱スキンプレート101が組合わされる角部にサブマージアーク溶接部300を形成して構成する。
図11は、従来の内ダイヤフラム形式の溶接組立てBOX柱において溶接される個所を示す模式図である。この図に示すように、ダイヤフラム400と柱スキンプレート101はエレクトロスラグ溶接部600を介して取り付けられ、柱スキンプレート101は角継手に形成されるサブマージアーク溶接部300を介して取り付けられる。
図12は、ダイヤフラム400と柱スキンプレート101のエレクトロスラグ溶接部を示したものである。超高層建築物の柱部材の場合、溶接入熱は500〜1500kJ/cmとなり、溶接金属700の一部は柱スキンプレート101に溶け込み、HAZ800の外周部は柱スキンプレートで20〜500mm程度の深さに達する。
図13は、従来の一般的な通しダイヤフラム形式の柱梁接合部を示したものである。この図に示すように、通しダイヤフラム900は梁901のフランジ902に対応する部分の柱903に設けられる。
特開2007−222929号公報
ところで、上記の従来の内ダイヤフラム形式の溶接組立てBOX柱は組立て工程が複雑であり、しかも、大型となるとエレクトロスラグ溶接の入熱量の増加に伴い溶着金属および鋼材の熱影響部の靭性が低下して、破壊するおそれがある。一方、従来の通しダイヤフラム形式の柱梁接合部では、構造物の大型化に伴い、柱が負担する荷重が増加すると柱断面が大サイズとなるが、鉄骨加工の効率化のための板厚減や有効床面積増加のための柱径縮小を目的として柱に用いる鋼材を高強度化することがある。それにより、柱が高強度化し、溶接部分の強度確保が難しい場合、柱の変形時に溶接部分にひずみが集中して、破壊するおそれがある。また、柱断面積が大きい場合、柱全断面をダイヤフラム枚数×2箇所を溶接接合する必要があるため、必要溶接量が増大する。また、柱が高強度化すると、一般に鋼材の予ひずみエネルギーが小さくなり柱の塑性変形性能を確保することが難しくなる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、通しダイヤフラムの溶接部の強度低下の影響を回避するとともに、内ダイヤフラムの大入熱溶接を回避または影響を軽減して総溶接量を低減し、柱の塑性変形性能を向上することが可能な柱梁接合部構造を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る柱梁接合部構造は、溶接組立て箱形断面の鋼製の柱と、梁とを接合する柱梁接合部構造であって、柱の左右の側面を構成する2枚の第1スキンプレートと、2枚の第1スキンプレート間の梁の上下端の高さ位置に配置され、左右の側部を各第1スキンプレートに溶接接合したダイヤフラムと、柱の前後の少なくとも一方の側面を構成する第2スキンプレートとを有し、第1スキンプレートの前後の少なくとも一方の側部は、一定の幅を有する一般部と、一般部と接続して一般部から離れるに従い幅を増大する傾斜部と、梁の上下端の高さ位置で傾斜部と接続して一般部よりも大きい一定の幅を有する拡幅部とからなり、ダイヤフラムの前後の少なくとも一方の側部は、拡幅部の端部に位置し、第2スキンプレートは、2枚の第1スキンプレート間のダイヤフラムを挟んだ上下に配置され、その左右両側は各第1スキンプレートに溶接接合されるとともに、上側または下側はダイヤフラムの下面または上面に溶接接合されることを特徴とする。
また、本発明に係る他の柱梁接合部構造は、上述した発明において、第1スキンプレートの前後のいずれか一方の側部に一般部、傾斜部、拡幅部が設けられ、いずれか他方の側部に一般部のみが設けられ、ダイヤフラムの一方の側部は、第1スキンプレートの一方の側部の拡幅部の端部に位置し、他方の側部は第1スキンプレートの他方の側部の一般部の端部に位置することを特徴とする。
また、本発明に係る他の柱梁接合部構造は、溶接組立て箱形断面の鋼製の柱と、梁とを接合する柱梁接合部構造であって、柱の隣り合う側面を構成する2枚の第1スキンプレートと、2枚の第1スキンプレート間の梁の上下端の高さ位置に配置され、隣り合う側部を各第1スキンプレートに溶接接合したダイヤフラムと、柱の他の隣り合う側面を構成する第2スキンプレートとを有し、第1スキンプレートの隣り合わない側の側部は、一定の幅を有する一般部と、一般部と接続して一般部から離れるに従い幅を増大する傾斜部と、梁の上下端の高さ位置で傾斜部と接続して一般部よりも大きい一定の幅を有する拡幅部とからなり、ダイヤフラムの他の隣り合う側部は、拡幅部の端部に位置し、第2スキンプレートは、2枚の第1スキンプレート間のダイヤフラムを挟んだ上下に配置され、その隣り合わない側の側部は各第1スキンプレートに溶接接合されるとともに、上側または下側はダイヤフラムの下面または上面に溶接接合されることを特徴とする。
また、本発明に係る他の柱梁接合部構造は、上述した発明において、柱を構成する鋼材の降伏強度が440N/mm以上であることを特徴とする。
本発明に係る柱梁接合部構造によれば、溶接組立て箱形断面の鋼製の柱と、梁とを接合する柱梁接合部構造であって、柱の左右の側面を構成する2枚の第1スキンプレートと、2枚の第1スキンプレート間の梁の上下端の高さ位置に配置され、左右の側部を各第1スキンプレートに溶接接合したダイヤフラムと、柱の前後の少なくとも一方の側面を構成する第2スキンプレートとを有し、第1スキンプレートの前後の少なくとも一方の側部は、一定の幅を有する一般部と、一般部と接続して一般部から離れるに従い幅を増大する傾斜部と、梁の上下端の高さ位置で傾斜部と接続して一般部よりも大きい一定の幅を有する拡幅部とからなり、ダイヤフラムの前後の少なくとも一方の側部は、拡幅部の端部に位置し、第2スキンプレートは、2枚の第1スキンプレート間のダイヤフラムを挟んだ上下に配置され、その左右両側は各第1スキンプレートに溶接接合されるとともに、上側または下側はダイヤフラムの下面または上面に溶接接合されるので、通しダイヤフラムの溶接部の強度低下の影響を回避するとともに、内ダイヤフラムの大入熱溶接を回避または影響を軽減して総溶接量を低減し、柱の塑性変形性能を向上することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の柱梁接合部構造によれば、第1スキンプレートの前後のいずれか一方の側部に一般部、傾斜部、拡幅部が設けられ、いずれか他方の側部に一般部のみが設けられ、ダイヤフラムの一方の側部は、第1スキンプレートの一方の側部の拡幅部の端部に位置し、他方の側部は第1スキンプレートの他方の側部の一般部の端部に位置するので、第1スキンプレートの拡幅部が設けられる側を外壁等に隣接する柱の建屋内部側に配置することで、拡幅部と外壁等との干渉を回避することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の柱梁接合部構造によれば、溶接組立て箱形断面の鋼製の柱と、梁とを接合する柱梁接合部構造であって、柱の隣り合う側面を構成する2枚の第1スキンプレートと、2枚の第1スキンプレート間の梁の上下端の高さ位置に配置され、隣り合う側部を各第1スキンプレートに溶接接合したダイヤフラムと、柱の他の隣り合う側面を構成する第2スキンプレートとを有し、第1スキンプレートの隣り合わない側の側部は、一定の幅を有する一般部と、一般部と接続して一般部から離れるに従い幅を増大する傾斜部と、梁の上下端の高さ位置で傾斜部と接続して一般部よりも大きい一定の幅を有する拡幅部とからなり、ダイヤフラムの他の隣り合う側部は、拡幅部の端部に位置し、第2スキンプレートは、2枚の第1スキンプレート間のダイヤフラムを挟んだ上下に配置され、その隣り合わない側の側部は各第1スキンプレートに溶接接合されるとともに、上側または下側はダイヤフラムの下面または上面に溶接接合されるので、第1スキンプレートの拡幅部が設けられる側を外壁等に隣接する柱の建屋内部側に配置することで、拡幅部と外壁等との干渉を回避することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る柱梁接合部構造の実施の形態1を示す概略斜視図である。 図2は、図1の柱梁接合部構造の概略平面断面図である。 図3は、本発明に係る柱梁接合部構造の実施の形態1の変形例を示す概略平面断面図である。 図4は、本発明に係る柱梁接合部構造の実施の形態1の他の変形例を示す概略斜視図である。 図5は、本発明に係る柱梁接合部構造の実施の形態2を示す概略平面断面図である。 図6は、本発明に係る柱梁接合部構造の実施の形態3を示す概略平面断面図である。 図7は、本発明に係る柱梁接合部構造の実施の形態3を示す概略斜視図である。 図8は、本発明における柱端部の概略平面断面図である。 図9は、本発明における柱端部の断面耐力の一例を示すグラフ図である。 図10は、従来の内ダイヤフラム形式の溶接組立てBOX柱による柱梁接合部の一例を示した部分透視図である。 図11は、従来の内ダイヤフラム形式の溶接組立てBOX柱において溶接される個所を示す模式図である。 図12は、従来のエレクトロスラグ溶接の一例を示す断面図である。 図13は、従来の通しダイヤフラムを用いた柱梁接合部を示す図であり、(1)は側面図、(2)は平面断面図である。
以下に、本発明に係る柱梁接合部構造の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施の形態1]
まず、本発明の実施の形態1について説明する。
図1に示すように、本実施の形態1の柱梁接合部構造10は、溶接組立て箱形断面の鋼製の柱12と、H形鋼などの鋼材からなる梁14とを接合する柱梁接合部構造であって、柱12の左右の側面を構成する2枚の第1スキンプレート16と、柱12の前後の側面を構成する第2スキンプレート18と、柱12の上下に配置された2枚のダイヤフラム20a、20bとを有するものである。
ダイヤフラム20a、20bは、それぞれ2枚の第1スキンプレート16間の梁14の上フランジ14a、下フランジ14b(上下端)の高さ位置に配置され、その左右の側部は第1スキンプレート16に対し溶接接合部22において溶接接合されている。なお、ダイヤフラム20a、20bは、第1スキンプレート16と第2スキンプレート18との接合部分において、後述する第2スキンプレート18を第1スキンプレート16に溶接するための開先部21を有している。なお、開先部21は必ずしも必須なものではなく、開先を取らずに溶接する構成を採用してもよい。
第1スキンプレート16の前後の側部は、一定の幅を有する一般部16aと、一般部16aと接続して一般部16aから離れるに従い幅を増大する傾斜部16bと、梁14の上下端の高さ位置で傾斜部16bと接続して一般部16aよりも大きい一定の幅を有する拡幅部16cとからなる。ここで、傾斜部16bの上端の高さを、後施工される床スラブ上面の高さ以下とすれば有効床面積への影響を少なくすることができる。ダイヤフラム20a、20bの前後の側部は、拡幅部16cの前後方向端部に位置している。なお、ダイヤフラム20a、20bの間の拡幅部16cの区間で柱梁のパネルゾーン28を構成する。
第2スキンプレート18は、2枚の第1スキンプレート16間においてダイヤフラム20aの上側に配置される上部スキンプレート18aと、ダイヤフラム20aを挟んで上部スキンプレート18aの直下に配置される中央部スキンプレート18bと、ダイヤフラム20bを挟んで中央部スキンプレート18bの直下に配置される下部スキンプレート18cとからなる。つまり、中央部スキンプレート18bは、上下のダイヤフラム20a、20bの間に配置される。上部スキンプレート18a、中央部スキンプレート18b、下部スキンプレート18cの左右両側部はそれぞれ第1スキンプレート16に対して溶接接合部24において溶接接合されている。
上部スキンプレート18aの下側部はダイヤフラム20aの上面に溶接接合されている。また、中央部スキンプレート18bの上側部はダイヤフラム20aの下面に溶接接合され、下側部はダイヤフラム20bの上面に溶接接合されている。下部スキンプレート18cの上側部はダイヤフラム20bの下面に溶接接合されている。上部スキンプレート18a、中央部スキンプレート18b、下部スキンプレート18cとダイヤフラム20a、20bの溶接接合は溶接接合部26において施工される。なお、上部スキンプレート18a、中央部スキンプレート18b、下部スキンプレート18cの溶接は、ダイヤフラム20a、20bを第1スキンプレート16に溶接した後に施工される。
上記の構成においては、柱12の左右方向は内ダイヤフラム形式となり、前後方向は通しダイヤフラム形式となる。このため、本実施の形態によれば、柱梁接合部としての性能や設計については、従来強度の鋼材を用いる場合の通しダイヤフラムまたは内ダイヤフラムと同等に扱うことができる。
また、第1スキンプレート16とダイヤフラム20a、20bの溶接接合部22は柱12の内側に配置されるにもかかわらずエレクトロスラグ溶接とする必要が無く、炭酸ガス溶接等により他の部分に先行して溶接することができ、溶接部の性能低下のおそれを緩和することができる。このため、内ダイヤフラムの大入熱溶接を回避または影響を軽減することができる。
また、第2スキンプレート18とダイヤフラム20a、20bの溶接接合部26は柱12が上下に分断される形式となるが、特に柱12に高強度の鋼材(例えば、降伏強度が440N/mm以上の鋼材)を用いて、溶接部の強度確保が難しい場合でも、傾斜部16bおよびパネルゾーン28における拡幅部16cにより、溶接接合部26に作用する応力は緩和されるので、柱12の構造性能への影響を小さくすることができる。したがって、通しダイヤフラムの溶接部の強度低下の影響を回避することができる。
また、傾斜部16bおよびパネルゾーン28における拡幅部16cにより、ダイヤフラム20a、20bの高さ位置の柱端部の断面の強度を一般部16aの断面の強度よりも増大させることで、柱12の塑性変形性能を向上させることができる。
このように、本実施の形態によれば、内ダイヤフラムと通しダイヤフラムの利点を組み合わせ、溶接接合部の性状変化を柱の構造性能に影響させないようにしつつ、組立て施工の合理化を図ることができる。また、柱がパネルゾーンにかけて拡幅されることから、柱の塑性変形性能を向上させることができる。したがって、通しダイヤフラムの溶接部の強度低下の影響を回避するとともに、内ダイヤフラムの大入熱溶接を回避または影響を軽減して総溶接量を低減し、柱の塑性変形性能を向上することができる。
図2は、本実施の形態1の概略平面断面図である。この図に示すように、前後・左右方向に十字状に配置される梁14に対して左右に第1スキンプレート16を、前後に第2スキンプレート18を、その間にダイヤフラム20a(または20b)を配置することで、柱の脇に配管用などのスペースSを確保することが可能となる。
図3は、本実施の形態1の変形例を示す概略平面断面図である。
この図の例では、ダイヤフラム20aの後側の中央部30を突出して梁14と接合し、ダイヤフラム20aの前側部32を第2スキンプレート18の内面に接合した場合を示している。つまり、ダイヤフラム20aの前側に配置される第2スキンプレート18は、上部スキンプレート18a、中央部スキンプレート18b、下部スキンプレート18cに分断されていない一枚ものの鋼板である。このように、ダイヤフラム20a(または20b)の形状は、施工性、梁14の必要性能に応じて、柱の一般部に相当する部分Pの断面と接合される箇所の他は任意に変化させることが可能である。
図4は、本実施の形態1の他の変形例を示す斜視図である。
この図に示すように、柱12に対して上下端の高さが異なる梁が取り付く場合、すなわち柱12の右側から大断面のH形鋼からなる梁14が、前側から小断面のH形鋼からなる梁34が取り付く場合、ダイヤフラム20a、20bの間にダイヤフラム20cを加えて合計3枚を配置する。この場合、例えば梁34の上フランジ34aの位置にダイヤフラム20aの前側部を配置し、下フランジ34bの位置にダイヤフラム20cの前側部を配置する。
パネルゾーン28における第2スキンプレート18は、ダイヤフラム20aとダイヤフラム20cの間に接合配置される上側の中央部スキンプレート18b1と、ダイヤフラム20cとダイヤフラム20bの間に接合配置される下側の中央部スキンプレート18b2とによって構成される。ここで、梁接合時の施工性向上のため、梁34が取り付く面を合わせる目的で、梁34のウェブ34cを接合するためのプレート36を上側の中央部スキンプレート18b1に突設してもよい。なお、上下端の高さの異なる梁が3以上の複数ある場合には、ダイヤフラムをさらに追加することもできる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
図5に示すように、本実施の形態2の柱梁接合部構造40の後側および左側には建屋の外壁42が配置されており、前側および右側には梁14が接合している。この柱梁接合部構造40は、上記の実施の形態1において、第1スキンプレート16の右側の側部に一般部16a、傾斜部16b、拡幅部16cを設け、左側の側部に一般部16aのみを設けたものである。
ダイヤフラム20a(20b)の右側の側部は、第1スキンプレート16の右側の拡幅部16cの端部に位置しており、通しダイヤフラム形式となっている。一方、ダイヤフラム20a(20b)の左側の側部は、第1スキンプレート16の左側の一般部16aの端部において第2スキンプレート18の内面に位置しており、内ダイヤフラム形式となっている。
本実施の形態によれば、第1スキンプレート16の拡幅部16cが設けられる側を外壁42等に隣接する柱12の建屋内部側44に配置することで、拡幅部16cと外壁42等との干渉を回避することができる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
図6および図7に示すように、本実施の形態3の柱梁接合部構造50の後側および左側には建屋の外壁42が配置されており、前側および右側には梁14が接合している。
この柱梁接合部構造50は、上記の実施の形態1、2と類似のものであり、柱12の隣り合う側面を構成する2枚の第1スキンプレート16と、2枚の第1スキンプレート16間の梁14の上下端の高さ位置に配置され、隣り合う側部を各第1スキンプレート16に溶接接合したダイヤフラム20a、20bと、柱12の他の隣り合う側面を構成する第2スキンプレート18とを有するものである。
第1スキンプレート16の隣り合わない側の側部(前側および右側)は、上記の実施の形態1で説明した一般部16aと、傾斜部16bと、拡幅部16cとからなる。また、ダイヤフラム20a、20bの他の隣り合う側部(前側および右側)は、拡幅部16cの端部に位置している。なお、ダイヤフラム20a、20bの右斜め前側は、建屋内部側44のスペースを確保するために切欠き部54を設けることができる。
第2スキンプレート18は、2枚の第1スキンプレート16間に配置され、ダイヤフラム20aの上側の上部スキンプレート18aと、ダイヤフラム20a、20bの間の中央部スキンプレート18bと、ダイヤフラム20bの下側の下部スキンプレート18cとからなる。第2スキンプレート18の互いに隣り合わない側の側部(後側および左側)は各第1スキンプレート16に溶接接合されるとともに、上側、下側はダイヤフラム20a、20bの下面、上面に溶接接合部52を介して溶接接合される。
ダイヤフラム20a(20b)の前側および右側の側部は、第1スキンプレート16の拡幅部16cの端部に位置しており、通しダイヤフラム形式となっている。一方、ダイヤフラム20a(20b)の後側および左側の側部は、第1スキンプレート16の左側の一般部16aの端部において第1スキンプレート16の内面に位置しており、内ダイヤフラム形式となっている。
本実施の形態によれば、第1スキンプレート16の拡幅部16cが設けられる側を外壁42等で囲まれる建屋内部側44に配置することで、拡幅部16cと外壁42等との干渉を回避することができる。
[柱端部耐力の算定例]
次に、本発明に係る柱梁接合部構造の溶接接合部耐力を考慮した柱端部耐力の算定例について説明する。ここで、柱端部はダイヤフラムの柱側の面(柱梁接合部からみて外側の面)の高さ位置の柱断面を指す。
図8は、本発明に係る柱梁接合部構造の柱端部(パネルゾーン)の概略平面断面図である。この図に示すように、柱端部は、拡幅部を有する第1スキンプレート16(幅B1、板厚t1)と拡幅部を有しない第2スキンプレート18(幅B2、板厚t2)とから構成される。本発明の比較対象の柱一般部としては、板厚が同じで、外形がb×B2である場合を考える。柱材の降伏応力(設計強度)は700N/mm、図示しない通しダイヤフラムと柱スキンプレート18との間の溶接部の降伏応力(設計強度)は630N/mmとする。
図9に、柱一般部断面の全塑性曲げ耐力と、本発明における柱端部の全塑性曲げ耐力の算定結果を示す。ここで、拡幅部の大きさにより柱幅B1が変化するため、B1をパラメータとして検討した。また、幅B2およびbはそれぞれ1000mm、板厚t1およびt2はそれぞれ50mmとした。なお、図8のx軸周り、y軸周りで耐力が異なる。
x、y両方向とも柱一般部と同等以上の全塑性曲げ耐力を持たせるためには、拡幅部の柱幅B1を50mm刻みで増加させて算定した本結果の場合では、B1を1100mm以上とする必要があることがわかる。また、柱一般部を先行降伏させる場合、柱一般部と柱端部のモーメントの比を考慮して、柱端部の耐力をより大きくする必要がある。また、柱には一般に軸力が作用するため、全塑性曲げ耐力の算定の際に、柱終局状態時に作用する柱軸力を考慮する必要がある。
以上説明したように、本発明に係る柱梁接合部構造によれば、溶接組立て箱形断面の鋼製の柱と、梁とを接合する柱梁接合部構造であって、柱の左右の側面を構成する2枚の第1スキンプレートと、2枚の第1スキンプレート間の梁の上下端の高さ位置に配置され、左右の側部を各第1スキンプレートに溶接接合したダイヤフラムと、柱の前後の少なくとも一方の側面を構成する第2スキンプレートとを有し、第1スキンプレートの前後の少なくとも一方の側部は、一定の幅を有する一般部と、一般部と接続して一般部から離れるに従い幅を増大する傾斜部と、梁の上下端の高さ位置で傾斜部と接続して一般部よりも大きい一定の幅を有する拡幅部とからなり、ダイヤフラムの前後の少なくとも一方の側部は、拡幅部の端部に位置し、第2スキンプレートは、2枚の第1スキンプレート間のダイヤフラムを挟んだ上下に配置され、その左右両側は各第1スキンプレートに溶接接合されるとともに、上側または下側はダイヤフラムの下面または上面に溶接接合されるので、通しダイヤフラムの溶接部の強度低下の影響を回避するとともに、内ダイヤフラムの大入熱溶接を回避または影響を軽減して総溶接量を低減し、柱の塑性変形性能を向上することができる。
また、本発明に係る他の柱梁接合部構造によれば、第1スキンプレートの前後のいずれか一方の側部に一般部、傾斜部、拡幅部が設けられ、いずれか他方の側部に一般部のみが設けられ、ダイヤフラムの一方の側部は、第1スキンプレートの一方の側部の拡幅部の端部に位置し、他方の側部は第1スキンプレートの他方の側部の一般部の端部に位置するので、第1スキンプレートの拡幅部が設けられる側を外壁等で囲まれる建屋内部側に配置することで、拡幅部と外壁等との干渉を回避することができる。
また、本発明に係る他の柱梁接合部構造によれば、溶接組立て箱形断面の鋼製の柱と、梁とを接合する柱梁接合部構造であって、柱の隣り合う側面を構成する2枚の第1スキンプレートと、2枚の第1スキンプレート間の梁の上下端の高さ位置に配置され、隣り合う側部を各第1スキンプレートに溶接接合したダイヤフラムと、柱の他の隣り合う側面を構成する第2スキンプレートとを有し、第1スキンプレートの隣り合わない側の側部は、一定の幅を有する一般部と、一般部と接続して一般部から離れるに従い幅を増大する傾斜部と、梁の上下端の高さ位置で傾斜部と接続して一般部よりも大きい一定の幅を有する拡幅部とからなり、ダイヤフラムの他の隣り合う側部は、拡幅部の端部に位置し、第2スキンプレートは、2枚の第1スキンプレート間のダイヤフラムを挟んだ上下に配置され、その隣り合わない側の側部は各第1スキンプレートに溶接接合されるとともに、上側または下側はダイヤフラムの下面または上面に溶接接合されるので、第1スキンプレートの拡幅部が設けられる側を外壁等で囲まれる建屋内部側に配置することで、拡幅部と外壁等との干渉を回避することができる。
以上のように、本発明に係る柱梁接合部構造は、例えば溶接4面BOX柱などの溶接組立て箱形断面鋼製柱と梁の柱梁接合部構造に有用であり、特に、通しダイヤフラムの溶接部の強度低下の影響を回避するとともに、内ダイヤフラムの大入熱溶接を回避または影響を軽減して総溶接量を低減し、柱の塑性変形性能を向上するのに適している。
10,40,50 柱梁接合部構造
12 柱
14,34 梁
14a,34a 上フランジ(上端)
14b,34b 下フランジ(下端)
16 第1スキンプレート
16a 一般部
16b 傾斜部
16c 拡幅部
18 第2スキンプレート
18a 上部スキンプレート
18b 中央部スキンプレート
18c 下部スキンプレート
18b1 上側の中央部スキンプレート
18b2 下側の中央部スキンプレート
20a,20b,20c ダイヤフラム
21 開先部
22,24,26,52 溶接接合部
28 パネルゾーン
30 中央部
32 前側部
34c ウェブ
36 プレート
42 外壁
44 建屋内部側
54 切欠き部
P 部分
S スペース

Claims (4)

  1. 溶接組立て箱形断面の鋼製の柱と、梁とを接合する柱梁接合部構造であって、
    柱の左右の側面を構成する2枚の第1スキンプレートと、
    2枚の第1スキンプレート間の梁の上下端の高さ位置に配置され、左右の側部を各第1スキンプレートに溶接接合したダイヤフラムと、
    柱の前後の少なくとも一方の側面を構成する第2スキンプレートとを有し、
    第1スキンプレートの前後の少なくとも一方の側部は、一定の幅を有する一般部と、一般部と接続して一般部から離れるに従い幅を増大する傾斜部と、梁の上下端の高さ位置で傾斜部と接続して一般部よりも大きい一定の幅を有する拡幅部とからなり、
    ダイヤフラムの前後の少なくとも一方の側部は、拡幅部の端部に位置し、
    第2スキンプレートは、2枚の第1スキンプレート間のダイヤフラムを挟んだ上下に配置され、その左右両側は各第1スキンプレートに溶接接合されるとともに、上側または下側はダイヤフラムの下面または上面に溶接接合されることを特徴とする柱梁接合部構造。
  2. 第1スキンプレートの前後のいずれか一方の側部に一般部、傾斜部、拡幅部が設けられ、いずれか他方の側部に一般部のみが設けられ、
    ダイヤフラムの一方の側部は、第1スキンプレートの一方の側部の拡幅部の端部に位置し、他方の側部は第1スキンプレートの他方の側部の一般部の端部に位置することを特徴とする請求項1に記載の柱梁接合部構造。
  3. 溶接組立て箱形断面の鋼製の柱と、梁とを接合する柱梁接合部構造であって、
    柱の隣り合う側面を構成する2枚の第1スキンプレートと、
    2枚の第1スキンプレート間の梁の上下端の高さ位置に配置され、隣り合う側部を各第1スキンプレートに溶接接合したダイヤフラムと、
    柱の他の隣り合う側面を構成する第2スキンプレートとを有し、
    第1スキンプレートの隣り合わない側の側部は、一定の幅を有する一般部と、一般部と接続して一般部から離れるに従い幅を増大する傾斜部と、梁の上下端の高さ位置で傾斜部と接続して一般部よりも大きい一定の幅を有する拡幅部とからなり、
    ダイヤフラムの他の隣り合う側部は、拡幅部の端部に位置し、
    第2スキンプレートは、2枚の第1スキンプレート間のダイヤフラムを挟んだ上下に配置され、その隣り合わない側の側部は各第1スキンプレートに溶接接合されるとともに、上側または下側はダイヤフラムの下面または上面に溶接接合されることを特徴とする柱梁接合部構造。
  4. 柱を構成する鋼材の降伏強度が440N/mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の柱梁接合部構造。
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