JP2016160678A - 角形鋼管とh形鋼の接合構造および構造物 - Google Patents

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佳 中川
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Abstract

【課題】角形鋼管の曲率を有する断面角部を含めてH形鋼のフランジを直接溶接できる角形鋼管とH形鋼の接合構造およびこの接合構造を有する構造物を提供する。
【解決手段】断面角部16に曲率を有する角形鋼管10とH形鋼12のフランジ14を溶接した接合構造であって、フランジ14の裏面に角形鋼管10の断面角部16の曲線をかたどった縁を有する裏当て金18Aを配し、かつ、溶接線端部に、角形鋼管10の断面角部16を包含するエンドタブ22を配して溶接することにより、角形鋼管10の断面直線部24の辺とフランジ14の側縁26を平面視で同一直線上に配置した。
【選択図】図1

Description

本発明は、角形鋼管とH形鋼の接合構造およびこの接合構造を有する構造物に関し、特に断面角部に曲率を有する角形鋼管の柱とH形鋼の梁とを直接溶接する角形鋼管とH形鋼の接合構造およびこの接合構造を有する構造物に関するものである。
従来、「断面角部に曲率を有する角形鋼管の柱」と「H形鋼の梁フランジ」を直接溶接する場合には、溶接時の施工が難しいことから、角形鋼管の曲率を有する断面角部を避けて、断面平坦部にH形鋼の梁フランジを対向させて溶接接合を行っていた(例えば、特許文献1、2を参照)。このため、図14に示すように、建築計画上の側柱または隅柱であっても、角形鋼管1の辺と梁フランジ2の側縁の辺は平面視で同一直線上に配置されることはなかった。
一方、非特許文献1によれば、冷間ロール成形角形鋼管、冷間プレス成形角形鋼管などの冷間成形角形鋼管では断面角部が冷間加工により機械的性質が劣化しているため、裏当て金の組立溶接を避けるべきであり、角部へのピース取り付けも避けるべきであるとされている。
特開2010−242290号公報 特開2007−146565号公報
一般財団法人 日本建築センター、「2008年度版 冷間成形角形鋼管設計・施工マニュアル」、P.138、P.196
しかしながら、図14に示すような従来の接合構造では、梁の軸心で考えた場合、柱梁構造物の内部空間が平面視で柱の断面角部の曲率半径の分だけ狭くなるという問題がある。具体的には、柱梁の外側に壁を取り付ける際、接合金物の納まり上、梁から壁の空間に無駄が生じてしまう。また、対象構造物が立体駐車場などの場合には梁上に柵を設ける必要があるので、梁が内側にあるとその分だけ駐車用の有効スペースが少なくなってしまう。このため、角形鋼管の曲率を有する断面角部を含めてH形鋼のフランジを直接溶接できる接合構造が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、角形鋼管の曲率を有する断面角部を含めてH形鋼のフランジを直接溶接できる角形鋼管とH形鋼の接合構造およびこの接合構造を有する構造物を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造は、断面角部に曲率を有する角形鋼管とH形鋼のフランジを溶接した接合構造であって、フランジの表面または裏面に、角形鋼管の断面角部の曲線をかたどった縁を有する裏当て金を、前記縁が角形鋼管の断面角部の曲線に沿うように配し、かつ、溶接線端部に、角形鋼管の断面角部の周りを取り囲むエンドタブを配して溶接することにより、角形鋼管の断面直線部の辺とフランジの側縁を平面視で同一直線上に配置したことを特徴とする。
また、本発明に係る他の角形鋼管とH形鋼の接合構造は、上述した発明において、エンドタブとして、フラックスタブを用いたことを特徴とする。
また、本発明に係る他の角形鋼管とH形鋼の接合構造は、上述した発明において、エンドタブとして、スチールタブを用いたことを特徴とする。
また、本発明に係る他の角形鋼管とH形鋼の接合構造は、上述した発明において、スチールタブを、フランジ側に配置され、フランジ側の溶接端部と同じ開先角度を有する第1スチールタブと、角形鋼管側に配置され、角形鋼管側の溶接端部の壁面となる第2スチールタブとにより構成したことを特徴とする。
また、本発明に係る他の角形鋼管とH形鋼の接合構造は、上述した発明において、フランジの開先端部を、角形鋼管の断面角部に沿う形状に加工したことを特徴とする。
また、本発明に係る他の角形鋼管とH形鋼の接合構造は、上述した発明において、角形鋼管として、熱間成形角形鋼管を用いたことを特徴とする。
また、本発明に係る構造物は、上述した角形鋼管とH形鋼の接合構造を有する構造物である。
本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造によれば、断面角部に曲率を有する角形鋼管とH形鋼のフランジを溶接した接合構造であって、フランジの表面または裏面に、角形鋼管の断面角部の曲線をかたどった縁を有する裏当て金を、前記縁が角形鋼管の断面角部の曲線に沿うように配し、かつ、溶接線端部に、角形鋼管の断面角部の周りを取り囲むエンドタブを配して溶接することにより、角形鋼管の断面直線部の辺とフランジの側縁を平面視で同一直線上に配置したので、角形鋼管の曲率を有する断面角部を含めてフランジを溶接することが可能となり、角形鋼管を柱、H形鋼を梁とする柱梁構造物において、梁を側柱、隅柱の柱面の外側に寄せて配置することができるという効果を奏する。このため、従来の柱梁構造物よりも、内部空間を広く確保することが可能となる。また、梁フランジと壁までの距離を柱面から壁までの距離と等しくすることが可能となり、梁と壁までの空間を極力小さくし、接合金物を効率的に配置することができる。
図1は、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造の実施の形態1を示す平面断面図である。 図2は、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造の実施の形態1を示す側面断面図である。 図3は、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造の実施の形態1に使用される部材図であり、(1)はエンドタブの平面図、(2)はエンドタブの正面図、(3)、(4)は裏当て金の平面図である。 図4は、本発明に係る構造物の実施の形態1を示す平面断面図である。 図5は、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造の実施の形態2を示す平面断面図である。 図6は、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造の実施の形態2を示す側面断面図である。 図7は、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造の実施の形態2に使用される部材図であり、(1)はエンドタブの平面図、(2)はエンドタブの正面図、(3)、(4)は裏当て金の平面図である。 図8は、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造の実施の形態3を示す平面断面図である。 図9は、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造の実施の形態3を示す側面断面図である。 図10は、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造の実施の形態3に使用される部材図であり、(1)はエンドタブの平面図、(2)はエンドタブの正面図、(3)、(4)は裏当て金の平面図である。 図11は、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造の実施の形態4を示す平面断面図である。 図12は、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造の実施の形態4を示す側面断面図である。 図13は、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造の実施の形態4に使用される部材図であり、(1)はエンドタブの平面図、(2)はエンドタブの正面図、(3)、(4)は裏当て金の平面図である。 図14は、従来の断面角部に曲率を有する角形鋼管の柱とH形鋼の梁からなる柱梁構造物の一例を示す平面断面図である。
以下に、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造および構造物の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施の形態1]
まず、本発明の実施の形態1について説明する。
図1〜図3に示すように、本実施の形態1の角形鋼管とH形鋼の接合構造100は、断面角部の外側に曲率(曲率半径R)を有する角形鋼管10からなる柱と、H形鋼12からなる梁のフランジ14を溶接した接合構造である。この接合構造100は、フランジ14の裏面に角形鋼管10の断面角部16の平面視で4半円(曲線)をかたどった縁19を有する裏当て金18Aを、縁19が角形鋼管10の断面角部16の4半円に沿うように配し、かつ、溶接線端部に、角形鋼管10の断面角部16の周りを取り囲むフラックスタブ22(エンドタブ)を配して溶接したものである。このフラックスタブ22は、角形鋼管10の断面直線部24の辺とフランジ14の端部の側縁26とに跨って水平方向に延在しており、角形鋼管10の断面角部16に対向する側に、開先形状に合わせた凹部20を有し、断面角部16の周りを水平方向に取り囲んでいる。なお、裏当て金18Aのウェブ21を挟んだ反対側には、裏当て金18Bを配してある。
ここで、裏当て金18Aはフラックスタブ22を載せるために、柱面から例えば10mm以上、外側に張り出すように加工されている。裏当て金18Aの縁19の4半円の曲率半径Rは、角形鋼管10の断面角部16の曲率半径Rと同程度に設定されている。この裏当て金18Aによって、曲率を有する断面角部16においても、溶接材料が下に溶け落ちないようにすることができる。次に、裏当て金18Aの上部かつ溶接線端部に凹部20を有するフラックスタブ22を配置する。ここで、フラックスタブ22の凹部20は、欠陥が生じるおそれのない長さを最大値として、溶接線方向に所定の奥行き(例えば0〜7mm程度)を有している。なお、溶接端部を健全に仕上げ、確実に梁のフランジ14の全幅で柱と溶接させるために、例えば2mm以上の奥行きの凹部を有したフラックスタブを使うことが好ましい。このフラックスタブ22を用いることで、溶接ビード端部の健全性が確保され、かつ、角形鋼管10の断面角部16の曲線部全長にわたって溶接部の溶込みを確保することができる。
以上の溶接施工により、図1および図2に示すように、角形鋼管10の断面直線部24の辺とフランジ14の側縁26を平面視で同一直線上に配置した接合構造100を得ることができる。また、例えば図4に示すように、この接合構造100を用いて、角形鋼管10を柱、H形鋼12を梁とする本発明に係る構造物(柱梁構造物)を実現することができる。このように、本発明は、角形鋼管とH形鋼との溶接接合部が生じるノンダイアフラム仕口の梁フランジの溶接において好適である。
本実施の形態1によれば、角形鋼管10の曲率を有する断面角部16を含めてフランジ14を溶接することが可能となり、角形鋼管10を柱、H形鋼12を梁とする柱梁構造物において、梁を側柱、隅柱の柱面の外側に寄せて配置することができる。このため、従来の柱梁構造物よりも、内部空間を広く確保することが可能となる。また、梁フランジと壁までの距離を柱面から壁までの距離と等しくすることが可能となり、梁と壁までの空間を極力小さくし、外壁等を接合するための接合金物を効率的に配置することができる。
また、エンドタブとしてフラックスタブ22を用いたので、スチールタブを用いる場合に比べて、スチールタブを角形鋼管10の断面角部16に組立溶接する際に生じる靭性劣化のおそれを低減することができる。
(変形例)
上記の実施の形態1においては、エンドタブとしてフラックスタブ22を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えばフラックスタブ22の代わりにスチールタブを用いてもよい。この場合、溶接の連続性を維持でき、途切れのない良好な溶接をすることができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
図5〜図7に示すように、本実施の形態2の角形鋼管とH形鋼の接合構造200は、上記の実施の形態1において、フラックスタブ22の代わりにスチールタブ28を用いたものである。スチールタブ28は、第1スチールタブ28A、第2スチールタブ28B、第3スチールタブ28Cで構成されている。
第1スチールタブ28Aは、フランジ14側に配置され、フランジ14側の溶接端部と同じ開先角度を有するものである。第2スチールタブ28Bは、角形鋼管10側に配置され、角形鋼管10側の溶接端部の壁面となるものである。第3スチールタブ28Cは、第1スチールタブ28Aおよび第2スチールタブ28Bを跨ぐようにこれらの外側に配置したものである。
ここで、上記の接合構造200を溶接施工する場合には、まず、裏当て金18Aの上部かつ溶接線端部においてフランジ14側に第1スチールタブ28Aを配置し、さらに、角形鋼管10側に第2スチールタブ28Bを配置する。続いて、第1、第2スチールタブ28A、28Bの外側に第1、第2スチールタブ28A、28Bを跨ぐように第3スチールタブ28Cを配置する。これらの第1〜第3スチールタブ28A〜28Cにより、溶接ビード端部の健全性が確保されるとともに、角形鋼管10の断面角部16の曲線部分の全長にわたって溶接部の良好な溶込みを確保することができる。
以上の溶接施工により、角形鋼管10の断面直線部24の辺とフランジ14の側縁26を平面視で同一直線上に配置した接合構造200を得ることができる。また、この接合構造200を用いて、本発明に係る構造物を実現することができる。
なお、上記の実施の形態2において、第3スチールタブ28Cは必須な構成ではなく、省略することもできる。この場合、例えば、第1スチールタブ28Aと第2スチールタブ28Bとを接続することによって角形鋼管10の断面角部16の周りと断面角部16を取り囲む態様のエンドタブを構成してもよいし、あるいは、第1スチールタブ28Aと第2スチールタブ28Bとの間はビードをそこで止めて積み上げていくようにしてもよい。このようにすれば、第1、第2スチールタブ28A、28Bにより、溶接ビード端部の健全性が確保されるとともに、角形鋼管10の断面角部16の曲線部分の全長にわたって溶接部の良好な溶込みを確保することができる。
上記の実施の形態1および2では、角形鋼管10の断面角部16において、その他の開先断面よりも溶接金属量が多く必要となる。そこで、以下で説明する実施の形態3、4では、角形鋼管10の断面角部16における溶接金属量を他の開先断面よりも低減するために、フランジ14の開先端部として、角形鋼管10の断面角部16に沿う4半円の円弧状に加工したものを用いた接合構造について説明する。
[実施の形態3]
まず、本発明の実施の形態3について説明する。
図8〜図10に示すように、本実施の形態3の角形鋼管とH形鋼の接合構造300は、上記の実施の形態1において、フランジ14の開先端部30を、角形鋼管10の断面角部16に沿う4半円の円弧状に加工したものを用いたものである。こうすることで、角形鋼管10の断面角部16における溶接金属量を他の開先断面よりも低減することができる。
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4について説明する。
図11〜図13に示すように、本実施の形態4の角形鋼管とH形鋼の接合構造400は、上記の実施の形態2において、フランジ14の開先端部を、角形鋼管10の断面角部16に沿う4半円の円弧状に加工したものを用いたものである。こうすることで、角形鋼管10の断面角部16における溶接金属量を他の開先断面よりも低減することができる。
(変形例)
上記の実施の形態1〜4において、角形鋼管10としては、例えば冷間成形角形鋼管や熱間成形角形鋼管を用いて構成することができる。ここで、熱間成形角形鋼管は断面角部16においても断面直線部24と同様の良好な機械的性質を有している。したがって、角形鋼管10を冷間成形角形鋼管ではなく熱間成形角形鋼管で構成すれば、溶接に伴う接合部の靭性劣化や溶接割れのおそれを低減することができる。
また、上記の実施の形態1〜4において、角形鋼管10の断面角部16の曲率半径Rとしては、例えばR=0.2t〜3.5t程度(tは板厚)の角形鋼管を使用することができる。また、裏当て金18Aは、角形鋼管10の断面角部16に沿う4半円の端部までの平面形状としてもよい。さらに、上記の実施の形態1〜4においては、H形鋼12からなる梁のフランジ14の裏面に裏当て金18Aを配し、フランジ14の表側を溶接する場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、フランジ14の表面に裏当て金18Aを配し、フランジ14の裏側を溶接する構成としてもよい。
次に、本発明の実施例について説明する。
図1〜図3、図5〜図13に示される接合構造100〜400について、JIS Z3312に記載の溶接材料YGW11を用い、入熱30kJ/cm以下、パス間温度350℃以下で溶接継手を製作した。いずれの溶接継手においても、溶接端部(フラックスタブ側またはスチールタブ側)で割れや欠陥が発生することなく、良好な溶接継手が得られた。また、いずれの溶接継手においても、角形鋼管の断面角部の全長にわたりしっかりとした溶け込みを確保することができた。したがって、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造によれば、角形鋼管の曲率を有する断面角部を含めてフランジを溶接することが可能となり、角形鋼管を柱、H形鋼を梁とする柱梁構造物において、梁を側柱、隅柱の柱面の外側に寄せて配置することができる。
以上説明したように、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造によれば、断面角部に曲率を有する角形鋼管とH形鋼のフランジを溶接した接合構造であって、フランジの表面または裏面に、角形鋼管の断面角部の曲線をかたどった縁を有する裏当て金を、前記縁が角形鋼管の断面角部の曲線に沿うように配し、かつ、溶接線端部に、角形鋼管の断面角部の周りを取り囲むエンドタブを配して溶接することにより、角形鋼管の断面直線部の辺とフランジの側縁を平面視で同一直線上に配置したので、角形鋼管の曲率を有する断面角部を含めてフランジを溶接することが可能となり、角形鋼管を柱、H形鋼を梁とする柱梁構造物において、梁を側柱、隅柱の柱面の外側に寄せて配置することができる。このため、従来の柱梁構造物よりも、内部空間を広く確保することが可能となる。また、梁フランジと壁までの距離を柱面から壁までの距離と等しくすることが可能となり、梁と壁までの空間を極力小さくし、接合金物を効率的に配置することができる。
また、本発明に係る他の角形鋼管とH形鋼の接合構造によれば、エンドタブとして、フラックスタブを用いたので、角形鋼管の断面角部に組立溶接する際に生じる靭性劣化のおそれを低減することができる。
また、本発明に係る他の角形鋼管とH形鋼の接合構造によれば、エンドタブとして、スチールタブを用いたので、溶接の連続性を維持でき、途切れのない良好な溶接をすることができる。
また、本発明に係る他の角形鋼管とH形鋼の接合構造によれば、スチールタブを、フランジ側に配置され、フランジ側の溶接端部と同じ開先角度を有する第1スチールタブと、角形鋼管側に配置され、角形鋼管側の溶接端部の壁面となる第2スチールタブとにより構成したので、これらの第1、第2スチールタブにより溶接ビード端部の健全性が確保されるとともに、角形鋼管の断面角部の曲線部分の全長にわたって溶接部の良好な溶込みを確保することができる。
また、本発明に係る他の角形鋼管とH形鋼の接合構造によれば、フランジの開先端部を、角形鋼管の断面角部に沿う形状に加工したので、角形鋼管の断面角部における溶接金属量を他の開先断面よりも低減することができる。
また、本発明に係る他の角形鋼管とH形鋼の接合構造によれば、角形鋼管として、熱間成形角形鋼管を用いたので、熱間成形角形鋼管は断面角部においても断面直線部と同様の良好な機械的性質を有していることから、溶接に伴う接合部の靭性劣化や溶接割れのおそれを低減することができる。
また、本発明に係る構造物によれば、上述した角形鋼管とH形鋼の接合構造を有する構造物であるので、角形鋼管を柱、H形鋼を梁とする従来の柱梁構造物よりも、内部空間を広く確保することが可能となる。また、梁フランジと壁までの距離を柱面から壁までの距離と等しくすることが可能となり、梁と壁までの空間を極力小さくし、外壁等を接合するための接合金物を効率的に配置することができる。
以上のように、本発明に係る角形鋼管とH形鋼の接合構造および構造物は、断面角部に曲率を有する角形鋼管の柱とH形鋼の梁とを直接溶接するのに有用であり、特に、角形鋼管の曲率を有する断面角部を含めてH形鋼のフランジを直接溶接するのに適している。
10 角形鋼管
12 H形鋼
14 フランジ
16 断面角部
18A,18B 裏当て金
19 縁
20 凹部
21 ウェブ
22 フラックスタブ(エンドタブ)
24 断面直線部
26 側縁
28 スチールタブ(エンドタブ)
28A 第1スチールタブ(エンドタブ)
28B 第2スチールタブ(エンドタブ)
28C 第3スチールタブ(エンドタブ)
30 開先端部
100,200,300,400 角形鋼管とH形鋼の接合構造
R 曲率半径

Claims (7)

  1. 断面角部に曲率を有する角形鋼管とH形鋼のフランジを溶接した接合構造であって、
    フランジの表面または裏面に、角形鋼管の断面角部の曲線をかたどった縁を有する裏当て金を、前記縁が角形鋼管の断面角部の曲線に沿うように配し、かつ、溶接線端部に、角形鋼管の断面角部の周りを取り囲むエンドタブを配して溶接することにより、角形鋼管の断面直線部の辺とフランジの側縁を平面視で同一直線上に配置したことを特徴とする角形鋼管とH形鋼の接合構造。
  2. エンドタブとして、フラックスタブを用いたことを特徴とする請求項1に記載の角形鋼管とH形鋼の接合構造。
  3. エンドタブとして、スチールタブを用いたことを特徴とする請求項1に記載の角形鋼管とH形鋼の接合構造。
  4. スチールタブを、フランジ側に配置され、フランジ側の溶接端部と同じ開先角度を有する第1スチールタブと、角形鋼管側に配置され、角形鋼管側の溶接端部の壁面となる第2スチールタブとにより構成したことを特徴とする請求項3に記載の角形鋼管とH形鋼の接合構造。
  5. フランジの開先端部を、角形鋼管の断面角部に沿う形状に加工したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の角形鋼管とH形鋼の接合構造。
  6. 角形鋼管として、熱間成形角形鋼管を用いたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の角形鋼管とH形鋼の接合構造。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載の角形鋼管とH形鋼の接合構造を有する構造物。
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