JP2015030629A - アルミナセラミックス接合体及びその製造方法 - Google Patents

アルミナセラミックス接合体及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015030629A
JP2015030629A JP2013159569A JP2013159569A JP2015030629A JP 2015030629 A JP2015030629 A JP 2015030629A JP 2013159569 A JP2013159569 A JP 2013159569A JP 2013159569 A JP2013159569 A JP 2013159569A JP 2015030629 A JP2015030629 A JP 2015030629A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alumina ceramic
joined body
ceramic joined
treatment step
alumina
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013159569A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6196492B2 (ja
Inventor
梅津 基宏
Motohiro Umetsu
基宏 梅津
良太 佐藤
Ryota Sato
良太 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
NTK Ceratec Co Ltd
Original Assignee
Nihon Ceratec Co Ltd
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Ceratec Co Ltd, Taiheiyo Cement Corp filed Critical Nihon Ceratec Co Ltd
Priority to JP2013159569A priority Critical patent/JP6196492B2/ja
Publication of JP2015030629A publication Critical patent/JP2015030629A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6196492B2 publication Critical patent/JP6196492B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

【課題】高い接合強度を有するとともに、高い寸法精度のアルミナセラミックス接合体を製造することができるアルミナセラミックス接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】本製造方法は、アルミナセラミックス焼結体1,2,3の各接合面を当接させた状態で各焼結体1,2,3に対して1.00MPa以上2.50MPa以下の圧力を加えるとともに、1500℃以上1550℃以下の温度で保持する1次処理工程と、1次処理工程により形成された接合体を1600℃以上1650℃以下の温度で保持し、アルミナセラミックス接合体10を形成する2次処理工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルミナセラミックス焼結体を接合して形成したアルミナセラミックス接合体及びその製造方法に関する。
アルミナセラミックス焼結体は、耐熱性、絶縁性、耐磨耗性に優れ、半導体製造装置等の各種装置の構造用部材として用いられている。構造用部材が中空構造等の複雑な構造である場合、複数のアルミナセラミックス焼結体の部材を接合したアルミナセラミックス接合体が用いられている。
従来、アルミナセラミックス接合体の製造方法として、アルミナセラミックス焼結体にガラス等の接合材を介在させさることなく、複数のアルミナセラミックス焼結体の部材を接合したアルミナセラミックス接合体の製造方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2012−071995号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたアルミナセラミックス接合体の製造方法は、高い接合強度のアルミナセラミックス接合体を製造するために高温高圧処理を行う必要があり、複数のアルミナセラミックス焼結体の部材を接合する前後において、アルミナセラミックス接合体がクリープ変形する場合がある。そのため、高い寸法精度が要求される中空構造等の複雑な構造のアルミナセラミックス接合体の形成が困難な場合がある。
そこで、本発明は、高い接合強度を有するとともに、高い寸法精度のアルミナセラミックス接合体を製造することができるアルミナセラミックス接合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、アルミナセラミックス焼結体の接合面同士を当接させた状態で焼結して接合する1次処理で形成されたアルミナセラミックス接合体を、さらに、1次処理よりも高い温度で長時間加熱することにより、高い接合強度を有するとともに、高い寸法精度のアルミナセラミックス接合体を製造することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明のアルミナセラミックス接合体の製造方法は、複数のアルミナセラミックス焼結体同士が接合されて構成されているアルミナセラミックス接合体の製造方法であって、前記複数のアルミナセラミックス焼結体のそれぞれの接合面の表面粗さRaを、0.30μm以下に研磨加工する研磨処理工程と、前記研磨処理工程により研磨加工された接合面同士を当接させた状態で前記接合面に対して垂直な方向に前記複数のアルミナセラミックス焼結体に対して1.00MPa以上2.50MPa以下の圧力を加えるとともに、1500℃以上1550℃以下の温度で3時間以上9時間以下にわたり保持して、アルミナセラミックス接合体を形成する1次処理工程と、前記1次処理工程により形成された前記アルミナセラミックス接合体の前記接合面の垂線方向を重力方向に合わせ、前記アルミナセラミックス接合体を1600℃以上1650℃以下の温度で10時間以上20時間以下にわたり保持する2次処理工程と、を備えることを特徴とする。
本発明のアルミナセラミックス接合体の製造方法によれば、まず、研磨処理工程により、接合対象である複数のアルミナセラミックス焼結体それぞれの接合面の表面粗さRaが、0.30μm以下に研磨加工される。各焼結体の接合面の表面粗さRaが0.30μmを超える場合、当該焼結体同士の接合界面における気孔の最大気孔径が大きくなるため、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における気密性及び接合強度が無視できない程度に低下する可能性があるからである。
次に、1次処理工程により、複数のアルミナセラミックス焼結体の接合面同士を当接させた状態で接合面に対して垂直な方向に圧力を加え、一定温度で一定時間保持することでアルミナセラミックス接合体を形成する。1次処理により形成されたアルミナセラミックス接合体は、接合界面における気孔の最大気孔径と、気孔の空間占有率とが調整され、接合強度を高めるとともに、クリープ変形が抑制される。
そして、2次処理工程より、アルミナセラミックス接合体の接合面より垂線方向上方の部分の自重を利用して接合面に対して圧力を加え、一定温度で一定時間保持する。これにより、アルミナセラミックス接合体の接合界面を構成するアルミナ粒子の粒成長が促進され、当該接合界面に残存していた気孔の少なくとも一部が当該結晶粒子により充填される。その結果、接合界面における気孔の最大気孔径が3μm以下に、そして気孔の空間占有率が3%以下になることにより、280MPa〜360MPaという高い接合強度のアルミナセラミックス接合体が製造される。さらに、1次処理後のアルミナセラミックス接合体に対する寸法変化率を0.3%以下に調整する。従って、高い寸法精度を有するとともに、接合部における高い接合強度と高い気密性とを有するアルミナセラミックス接合体を製造することができる。
また、本発明のアルミナセラミックス接合体は、複数のアルミナセラミックス焼結体同士が接合されることにより構成されているアルミナセラミックス接合体であって、接合界面における気孔の気孔最大径が3μm以下であり、前記気孔の空間占有率が3%以下であることを特徴とする。
本発明のアルミナセラミックス接合体によれば、接合界面における気孔の最大気孔径が3μm以下、かつ気孔の空間占有率が3%以下であるという優れた気密性を有することにより、280MPa〜360MPaという高い接合強度を実現できる。従って、高い接合強度が要求される中空構造等の複雑な構造のアルミナセラミックス接合体に適用できる。
本発明の実施形態に係るアルミナセラミックス接合体の製造方法を説明する図であり、(a)はアルミナセラミックス接合体を、(b)はアルミナセラミックス焼結体をそれぞれ示す。 本発明の実施形態に係るアルミナセラミックス接合体の製造方法の2次処理工程を説明する図。 接合界面における気孔の空間占有率を説明するためのアルミナセラミックス接合体の模式断面図。 1次処理工程における温度と圧力の条件を示す図。 2次処理工程における温度と保持時間の条件を示す図。 アルミナセラミックス接合体の接合界面における最大気孔径、気孔の空間占有率、及び接合強度との関係を示す図。
本実施形態のアルミナセラミックス接合体及びその製造方法について説明する。
本実施形態のアルミナセラミックス接合体は、複数のアルミナセラミックス焼結体同士が接合されることにより構成されているアルミナセラミックス接合体であって、接合界面における気孔の最大気孔径が3μm以下であり、気孔の空間占有率が3%以下であるアルミナセラミックス接合体である。
本実施形態のアルミナセラミックス接合体は、例えば、流路などの溝や穴が形成されたアルミナセラミックス焼結体を複数段積層して接合され、中空構造を有する構造用部材に適したものである。このような構造用部材として、例えば、冷却機構付温調チャック、ヒートシンク、ガス供給板、冷却板、軽量ステージ等が挙げられる。
以下、図1(a)に示されるアルミナセラミックス接合体10を用いて説明する。ただし、本発明のアルミナセラミックス接合体はこれに限定されず、アルミナセラミックス接合体10に特定の用途はない。
(成形処理工程)
まず、粒度0.6μm以下純度99.5%以上のアルミナ粉末を用いてアルミナ成形部材を形成する成形処理工程が行われる。
本工程では、まず、アルミナ焼結体の主成分として、平均粒度0.3μm以上0.6μm以下、純度99.5%以上のアルミナ(Al)粉末を用意する。なお、アルミナ粉末の粒度を0.6μm以下にするのは、後述するアルミナセラミックス焼結体1,2,3の焼結粒径が大きくなることを防止するためである。
そして、アルミナ粉末に、焼結助剤、バインダ、分散剤などの副成分を所定量添加したものを攪拌混合してスラリーを得る。焼結助剤として、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ケイ素、硝酸マグネシウム等が挙げられる。バインダとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール樹脂、ウレタン樹脂、メチルセルロース及びポリアクリルアミド等が挙げられる。分散剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル及びカルボン酸系共重合体等が挙げられる。
そして、このスラリーを噴霧造粒法(スプレードライ法)により噴霧乾燥して造粒し、2次原料として用意する。噴霧乾燥して造粒した2次原料を所定形状のゴム型内へ投入し、静水圧プレス成形法(ラバープレス法)により成形する。その後、アルミナ成形体をゴム型から取り外し、所定形状に切削加工を生加工として行う。本実施形態では、図1(a)に示されるように、アルミナセラミックス接合体であるアルミナセラミックス物品10を製造するために、円板状の3つのアルミナ成形体を形成する。
そして、図1(b)に示されるように、これらのアルミナ成形体に、機械加工を行い、凹状の溝部4,5を形成する。また、必要に応じて、盲穴、貫通穴などを形成してもよい。これにより、アルミナ成形体からなるアルミナ成形部材が得られる。なお、溝部4,5などは、型押し等によって形成してもよい。
(焼成処理工程)
次に、アルミナ成形部材を焼成してアルミナセラミックス焼結体1,2,3を形成する焼成処理工程が行われる。
本工程における焼結は、常圧焼結やホットプレス法(熱間加圧法)を含む加圧焼結、反応焼結など、各種の焼結方法を用いることが可能であり、アルミナセラミックス焼結体1,2,3に要求される特性に適した焼結方法を用いることができる。例えば、ホットプレス焼結では脱脂不良や色ムラが生じるおそれがあるので、これらの問題を回避したい場合には、ホットプレス焼結以外の常圧焼結などで焼結を行うことが好ましい。
アルミナセラミックス焼結体1,2,3の平均粒径は、6μm以下であることが好ましい。次工程の1次処理工程において、1500℃以上1550℃以下の温度で加熱することにより、接合界面において気孔の最大気孔径が5μm以下、前記気孔の空間占有率が3%以上10%以下の気孔分布態様を実現するためである。
(研磨処理工程)
焼成処理工程後のアルミナセラミックス焼結体1,2,3に仕上げの機械加工を行う研磨処理工程が行われる。仕上げの機械加工では、各アルミナセラミックス焼結体1,2,3の外形形状及び溝部4,5を所定の寸法に研削、研磨する。
各アルミナセラミックス焼結体1,2,3の接合面、具体的にはアルミナセラミックス焼結体1の下面1a、アルミナセラミックス焼結体2の上下面2a,2a、アルミナセラミックス焼結体3の上面3aの表面粗さRa(JISB0601−2001)を0.30μm以下になるように研磨する。各焼結体の接合面の表面粗さRaが0.30μmを超える場合、当該焼結体同士の接合界面における気孔の最大気孔径が大きくなるため、後述する2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における気密性及び接合強度が無視できない程度に低下する可能性があるからである。
尚、各接合面において、平行度(JISB0621−1981)を10μm以下、平面度(JISB0621−1981)を10μm以下となるように表面研磨する。接合面1a,2a,3aを上記数値範囲内の表面粗さRa、平行度及び平面度に表面研磨することによって、次工程の1次処理工程において、各アルミナセラミックス焼結体1,2,3同士を直接接合することができる。
(1次処理工程)
次に、アルミナセラミックス焼結体1,2,3をホットプレス焼結して直接接合し、アルミナセラミックス接合体10’を形成する1次処理工程が行われる。
1次処理工程において、アルミナセラミックス焼結体1,2,3を重ね合わせて、ホットプレス装置内に収容する。ホットプレス焼結は、酸化を防止するため、アルゴン(Ar)、窒素(N2)等の不活性雰囲気や真空雰囲気下で行うことが好ましい。不活性雰囲気は、例えば、アルゴン98%程度の状態である。真空化雰囲気は、1.3×10−2Pa〜13.3Pa程度の真空状態である。
また、アルミナセラミックス焼結体同士を当接させて、1500℃以上1550℃以下で加熱することが好ましい。加熱する温度が1500℃未満である場合、接合界面における気孔の最大気孔径が大きくなるとともに、気孔の空間占有率が大きくなる。そのため、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、高い接合強度が得られない可能性がある。一方、加熱する温度が1550℃を超える場合、1次処理工程におけるアルミナセラミックス接合体のクリープ変形が大きくなり、高い寸法精度を有するアルミナセラミックス接合体を製造することが可能性な場合がある。
また、アルミナセラミックス焼結体同士を当接させた状態で、アルミナセラミックス焼結体の接合面に対して垂直な方向に、アルミナセラミックス焼結体に対して1.00MPa以上2.50MPa以下の圧力を加えて加熱することが好ましい。
圧力が1.00MPa未満の場合、接合界面における気孔の最大気孔径及び気孔の空間占有率が大きくなり、1次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、接合強度が低くなる。その結果、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、高い接合強度が得られない可能性がある。
一方、圧力が2.50MPaを超える場合、接合界面における気孔の空間占有率が大きくなるとともに、粒界に微細なクラックが発生し、1次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合強度が低くなり、その結果、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体において、高い接合強度が得られない可能性がある。また、1次処理工程におけるアルミナセラミックス接合体のクリープ変形が大きくなり、2次処理工程後、高い寸法精度を有するアルミナセラミックス接合体を製造することが困難となる可能性がある。
さらに、アルミナセラミックス焼結体1,2,3の接合面1a,2a,3aに対して、上記温度及び圧力の加圧加熱状態を3時間以上9時間以下にわたり保持することが好ましい。
加圧加熱状態の保持時間が3時間未満の場合、接合界面における気孔の最大気孔径及び気孔の空間占有率が大きくなり、1次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、接合強度が低くなる。その結果、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、高い接合強度が得られない可能性がある。一方、加圧加熱状態の保持時間が9時間を超える場合、アルミナセラミックス接合体のクリープ変形が大きくなり、2次処理工程後、高い寸法精度を有するアルミナセラミックス接合体を製造することが困難となる可能性がある。
(2次処理工程)
そして、加圧状態を開放した後、1次処理工程により形成されたアルミナセラミックス接合体10’の接合面の垂線方向を重力方向に合わせ、アルミナセラミックス接合体10’を1次処理工程の処理温度より高い温度で一定時間保持してアルミナセラミックス接合体10を形成する2次処理工程が行われる。
1次処理工程により形成されたアルミナセラミックス接合体を、1600℃以上1650℃以下の温度で保持することが好ましい。
2次処理工程の温度が1600℃未満である場合、接合界面におけるアルミナ粒子が十分に粒成長せず、粒子間のネッキングが促進されず、気孔の最大気孔径が3μm以下、気孔の空間占有率が3%以下であるアルミナセラミックス接合体が形成されず、280MPa以上の高い接合強度を得られない可能性がある。一方、2次処理工程の温度が1650℃を超える場合、接合界面におけるアルミナ粒子の粒成長が過剰に促進され、アルミナ結晶粒子の平均粒子径が大きくなることにより、最大気孔径及び気孔の空間占有率が大きくなり、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、高い接合強度が得られない可能性がある。
また、1次処理工程により形成されたアルミナセラミックス接合体を、上記温度範囲の温度で10時間以上20時間以下にわたり保持することが好ましい。
2次処理工程の時間が10時間未満の場合、接合界面におけるアルミナ粒子の粒成長が十分ではなく、アルミナ結晶粒子の平均粒子径が小さく、最大気孔径と気孔の空間占有率が大きくなり、280MPa以上の高い接合強度を得られない可能性がある。一方、2次処理工程の時間が20時間を超える場合、アルミナセラミックス接合体が変形し、高い寸法精度を有するアルミナセラミックス接合体を製造することが困難となる可能性があるとともに、粒成長が促進され平均粒子径が大きくなることにより、最大気孔径及び気孔の空間占有率が大きくなり、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、高い接合強度が得られない可能性がある。
さらに、2次処理工程において、アルミナセラミックス接合体10’の接合面の垂線方向が重力方向に合わせられる。具体的に、図2に示されるように、アルミナセラミックス接合体10’は円板状に形成されていることから、アルミナセラミックス接合体10’の接合面と保持部材20の平面とが平行になるようにアルミナセラミックス接合体10’が保持部材20上に載置される。
保持部材20は、アルミナセラミックス接合体10’が載置される側に平坦な平面21を有し、アルミナセラミックス接合体10’の(図示しない)接合面と平面21とが平行になるようにアルミナセラミックス接合体10’が平面21上に載置される。
尚、平面21は、平坦な平面に限られず、2次処理工程においてアルミナセラミックス接合体の自重によるクリープ変形を抑制可能な面であればよく、例えば、湾曲する面、アルミナセラミックス接合体が載置される面側に格子状に溝が形成された面等も含まれる。
2次処理工程の処理雰囲気として、例えば、大気雰囲気、アルゴン(Ar)、窒素(N)等の不活性雰囲気、真空雰囲気が挙げられる。特に、1次処理工程により形成されたアルミナセラミックス接合体10は酸素欠損により黒色化しているので、2次処理工程の処理雰囲気として大気雰囲気が好ましく、アルミナセラミックス接合体本来の色に復元させることができる。
その後、降温させ、アルミナセラミックス接合体10を取り出す。2次処理工程により形成されたアルミナセラミックス接合体10は、アルミナセラミックス焼結体1,2,3が直接接合されたものであり、中空構造を有している。
アルミナセラミックス接合体10は、図3に模式的に示されるように、接合界面11において、気孔(空隙)12が3μm以下、気孔12の空間占有率αが3%以下である気孔が存在し得る。ここで、気孔12の空間占有率αは、接合界面11の切断拡大写真などにおいて、接合界面11の長さLに対する各気孔12の接合界面11上における長さaiの合計長さΣaiを意味し、式(1)で表される。
α=Σai/L=(a1+a2+・・・+aN)/L ・・・(1)
アルミナセラミックス焼結体1,2,3のクリープ変形による厚さ方向の寸法変化を制御できる1次処理工程を行い、その後クリープ変形を抑制できる2次処理を行うことにより、2次処理工程後も高い寸法精度が維持される。例えば、1次処理工程後の寸法変化率は厚さ方向において1.0%以下であり、2次処理工程後の寸法変化率は厚さ方向において0.3%以下である。例えば、厚さ3.5mm50mm角の正方形板の場合、2次処理工程後の中心部の厚み寸法変化量は38.5μm以下であり、中心部の厚み寸法変化率は1.1%以下である。
従って、高い寸法精度が要求される中空構造に代表される複雑な構造のアルミナセラミックス接合体を製造することができる。
また、本実施形態のアルミナセラミックス接合体の製造方法により製造されたアルミナセラミックス接合体は、接合界面11における気孔の最大気孔径が3μm以下、かつ気孔の空間占有率が3%以下という優れた気密性を有するので、280MPa〜360MPaという高い接合強度を実現する。
以下、実施例及び比較例を示して説明する。
(実施例1)
[アルミナセラミックス焼結体の作製]
粒度0.5μm、純度99.5%のアルミナ粉末10kgに、焼結助剤として硝酸マグネシウムを65g、バインダとしてポリビニルアルコールを20g、分散剤としてポリカルボン酸ナトリウム塩を15g添加した原料粉末をボールミルに投入するとともに、適量のイオン交換水を添加して攪拌混合してスラリーを得た。得られたスラリーを噴霧造粒法により噴霧乾燥して造粒した。そして、造粒した2次原料をゴム型内へ投入し、静水圧プレス成形法により成形してアルミナ成形体を得た。そして、このアルミナ成形体を所定形状となるように切削加工してアルミナ成形部品を形成した。
次に、アルミナ成形部材を1600℃の温度で3時間〜4時間常圧焼成して、図1(b)に示されるアルミナセラミックス焼結体1,2,3を形成した。アルミナセラミックス焼結体1,2,3の平均粒径は4.3μmであった。そして、アルミナセラミックス焼結体1,2,3の外形を切削加工して、共に直径80mm厚さ12mmの円板状に形成した。アルミナセラミックス焼結体1,3を切削加工して、幅5mm深さ2.5mmの溝部4,5を2本ずつ形成した。さらに、各アルミナセラミックス焼結体1,2,3の接合面1a,2a,3aを通常の平面研削機で研削して、表面粗さRaを0.25μm、平行度を10μm、平面度を10μmに加工した。
[1次処理工程]
次に、アルミナセラミックス焼結体1,2,3の接合面1a,2a,3aに対して、1.87MPaの圧力で加圧するともに1525℃に加熱した状態を6時間にわたり保持することによりホットプレス焼結を行った。ホットプレス焼結は、98%のアルゴン雰囲気下で行った。そして、アルミナセラミックス接合体10’を得た。
[2次処理工程]
1次処理工程により形成されたアルミナセラミックス接合体の接合面の垂線方向を重力方向に合わせ、当該アルミナセラミックス接合体を、大気雰囲気中1625℃で15時間にわたり加熱して、アルミナセラミックス接合体10を得た。
2次処理工程において、アルミナセラミックス接合体10’は円板状に形成されていることから、アルミナセラミックス接合体10’の接合面と保持部材20の平面とが平行になるようにアルミナセラミックス接合体10’を保持部材20上に載置し、アルミナセラミックス接合体10’の接合面の垂線方向を重力方向に合わせた。
[評価]
1次処理後及び2次処理後のアルミナセラミックス接合体から、接合部が中央に位置するように曲げ試験片を切り出して4点曲げ試験(JISR1601)により接合強度を測定した。その結果、1次処理後のアルミナセラミックス接合体の接合強度は、232MPa、2次処理後のアルミナセラミックス接合体の接合強度は、345MPaであって。
また、1次処理後及び2次処理後のアルミナセラミックス接合体中心部の厚み方向の寸法変化率を測定した。この結果、1次処理におけるアルミナセラミックス接合体中心部の厚み方向の寸法変化率は0.7%、2次処理におけるアルミナセラミックス接合体中心部の厚み方向の寸法変化率は0.08%、1次処理及び2次処理全体を通じたアルミナセラミックス接合体中心部の厚み方向の寸法変化率は0.78%であった。
また、1次処理後及び2次処理後のアルミナセラミックス接合体を切断し、切断断面を鏡面研磨した後、エッチング処理を施し、走査型電子顕微鏡により接合部を観察した。その結果、1次処理後のアルミナセラミックス接合体において、接合界面における気孔の最大気孔径が3.5μm、気孔の空間占有率が3.8%であり、2次処理後のアルミナセラミックス接合体において、接合界面における気孔の最大気孔径が1.0μm、気孔の空間占有率が2.0%であった。
(実施例2)
焼結体の接合面の表面粗さRaを0.20μmに加工したほかは、実施例1と同一条件で実施例2のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(実施例3)
焼結体の接合面の表面粗さRaを0.30μmに加工したほかは、実施例1と同一条件で実施例3のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(実施例4)
1次処理工程における加熱温度を1500℃にしたほかは、実施例1と同一条件で実施例4のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(実施例5)
1次処理工程における加熱温度を1550℃にしたほかは、実施例1と同一条件で実施例5のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(実施例6)
1次処理工程において、アルミナセラミックス焼結体の各接合面に対して1.00MPaの圧力で加圧したほかは、実施例1と同一条件で実施例6のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(実施例7)
1次処理工程において、アルミナセラミックス焼結体の各接合面に対して2.50MPaの圧力で加圧したほかは、実施例1と同一条件で実施例7のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(実施例8)
2次処理工程における加熱温度を1600℃にしたほかは、実施例1と同一条件で実施例8のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(実施例9)
2次処理工程における加熱温度を1650℃にしたほかは、実施例1と同一条件で実施例9のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(実施例10)
2次処理工程における加熱状態の保持時間を10時間にしたほかは、実施例1と同一条件で実施例10のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(実施例11)
2次処理工程における加熱状態の保持時間を20時間にしたほかは、実施例1と同一条件で実施例11のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(実施例12)
2次処理工程における処理雰囲気をアルゴン98%のアルゴン雰囲気にしたほかは、実施例1と同一条件で実施例12のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(実施例13)
2次処理工程における処理雰囲気を10.0Paの真空雰囲気にしたほかは、実施例1と同一条件で実施例13のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(比較例1)
焼結体の接合面の表面粗さRaを0.35μmに加工したほかは、実施例1と同一条件で比較例1のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(比較例2)
1次処理工程における加熱温度を1450℃にしたほかは、実施例1と同一条件で比較例2のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(比較例3)
1次処理工程における加熱温度を1600℃にしたほかは、実施例1と同一条件で比較例3のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(比較例4)
1次処理工程において、アルミナセラミックス焼結体の各接合面に対して0.75MPaの圧力で加圧したほかは、実施例1と同一条件で比較例4のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(比較例5)
1次処理工程において、アルミナセラミックス焼結体の各接合面に対して3.00MPaの圧力で加圧したほかは、実施例1と同一条件で比較例5のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(比較例6)
2次処理工程における加熱温度を1575℃にしたほかは、実施例1と同一条件で比較例6のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(比較例7)
2次処理工程における加熱温度を1675℃にしたほかは、実施例1と同一条件で比較例7のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(比較例8)
2次処理工程における加熱状態の保持時間を8時間にしたほかは、実施例1と同一条件で比較例8のアルミナセラミックス接合体を製造した。
(比較例9)
2次処理工程における加熱状態の保持時間を22時間にしたほかは、実施例1と同一条件で比較例9のアルミナセラミックス接合体を製造した。
アルミナセラミックス焼結体の接合面の表面粗さRa(μm)と、1次処理工程の条件(温度(℃),圧力(MPa))と、1次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合界面における気孔の最大気孔径(μm)、気孔の空間占有率(%)、接合強度(MPa)及び接合体中心部の厚み方向の寸法変化率(%)とを、表1に示す。表1中、「※」は本実施形態の好適範囲外の値を示す。
2次処理工程の条件(温度(℃),保持時間(Hr),処理雰囲気)と、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合界面における気孔の最大気孔径(μm)、気孔の空間占有率(%)、接合強度(MPa)及び接合体中心部の厚み方向の寸法変化率(%)と、1次処理工程及び2次処理工程の全体を通じたアルミナセラミックス接合体中心部の厚み方向の寸法変化率(%)を、表2に示す。表2中、「※」は本実施形態の好適範囲外の値を示す。
図4には、1次処理工程における温度と圧力の組合せの条件を表すプロットが、黒数字付き白球体(数字は実施例の数番を表している)と、黒数字付き白四角形(数字は比較施例の数番を表している)により表されている。また、図5には、2次処理工程における温度と保持時間の組合せの条件を表すプロットが、黒数字付き白球体(数字は実施例の数番を表している)と、黒数字付き白四角形(数字は比較施例の数番を表している)により表されている。さらに、図6には、アルミナセラミックス接合体の接合界面における最大気孔径と、気孔の空間占有率と、接合強度との関係が、黒数字付き白球体(数字は実施例の数番を表している)と、黒数字付き白四角形(数字は比較施例の数番を表している)により表されている。
表1〜表2、図4〜図6の実施例1〜13から、アルミナセラミックス焼結体のそれぞれの接合面の表面粗さRaを、0.30μm以下に研磨加工する研磨処理工程と、研磨処理工程により研磨加工された接合面同士を当接させた状態で当該接合面に対して垂直な方向に各アルミナセラミックス焼結体に対して1.00MPa以上2.50MPa以下の圧力を加えるとともに、1500℃以上1550℃以下の温度で3時間以上9時間以下にわたり保持して、アルミナセラミックス接合体を形成する1次処理工程と、1次処理工程により形成されたアルミナセラミックス接合体を、1600℃以上1650℃以下の温度で10時間以上20時間以下にわたり保持する2次処理工程とを行うことにより、接合界面における気孔の最大気孔径が3μm以下、かつ前記気孔の空間占有率が3%以下であるアルミナセラミックス接合体が製造されることがわかる。その結果、接合強度が280MPa以上360MPa以下であるアルミナセラミックス接合体が製造されることがわかる。
また、実施例1〜11は、大気雰囲気下で2次処理工程を実施しているため、アルミナセラミックス接合体本来の乳白色に復元した。一方、2次処理工程を、アルゴン雰囲気下で行った実施例12、及び真空雰囲気下で行った実施例13は、アルミナセラミックス接合体本来の乳白色に復元せず、1次処理工程後の黒色を維持した。
比較例1は、アルミナセラミックス焼結体の接合面の表面粗さRaが0.30μmを超える0.35μmであったため、アルミナセラミックス接合体の接合界面における気孔の最大気孔径が1次処理工程後で5.5μm、2次処理工程後で4.0μmと大きくなった。その結果、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、接合強度は260MPaに低下した。
比較例2は、1次処理工程の温度が1500℃未満である1450℃であったため、1次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合界面における気孔の最大気孔径が6.0μmと大きくなるとともに、気孔の空間占有率が12%と大きくなった。これにより、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合界面における気孔の最大気孔径が3.0μmを超える4.6μmと大きくなるとともに、気孔の空間占有率が3%を超える7%と大きくなった。その結果、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、接合強度は194MPaに低下した。
比較例3は、1次処理工程の温度が1550℃を超える1600℃であったため、1次処理工程でアルミナ粒子の粒成長が過剰に促進され、平均粒径が10.5μmと大きくなり、2次処理工程後の気孔の空間占有率が3.0%を超える3.5%と大きくなった。その結果、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、接合強度は260MPaに低下した。
また、1次処理工程におけるアルミナセラミックス接合体のクリープ変形が大きくなり、1次処理工程における接合体中心部の厚み方向の寸法変化率が1.9%と大きくなり、その結果、1次処理工程及び2次処理工程の全体を通じた接合体中心部の厚み方向の寸法変化率が1.1%を超える1.98%となった。
比較例4は、1次処理工程において、アルミナセラミックス焼結体同士を当接させて1.00MPa未満の0.75MPaの圧力を加えたため、1次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合界面における気孔の最大気孔径が5.2μmと大きく、気孔の空間占有率も10.5%と大きくなった。これにより、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合界面における気孔の最大気孔径が3μmを超える4.0μmと大きく、気孔の空間占有率も3.0%を超える4.0%と大きくなった。その結果、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、接合強度は255MPaに低下した。
比較例5は、1次処理工程において、アルミナセラミックス焼結体同士を当接させて当該焼結体の接合面に2.50MPaを超える3.0MPaの圧力を加えたため、接合界面における気孔の空間占有率10.5%と大きくなるとともに、粒界に微細なクラックが発生し、1次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合強度130MPaと低くなった。その結果、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合強度は120MPaに低下した。
また、1次処理工程におけるアルミナセラミックス接合体のクリープ変形が大きくなり、1次処理工程における接合体中心部の厚み方向の寸法変化率が2.2%と大きくなり、その結果、1次処理工程及び2次処理工程の全体を通じた接合体中心部の厚み方向の寸法変化率が1.1%を超える2.28%となった。
比較例6は、2次処理工程の温度が1600℃未満である1575℃であったため、粒成長が十分に促進されず、平均粒子径が小さくなり、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合界面における気孔の最大気孔径が3.0μmを超える3.3μm、気孔の空間占有率が3.0%を超える3.2%と大きくなった。その結果、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、接合強度は270MPaに低下した。
比較例7は、2次処理工程の温度が1650℃を超える1675℃であったため、粒成長が過剰に促進され、平均粒子径が大きくなり、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合界面における気孔の最大気孔径が3.0μmを超える4.0μm、気孔の空間占有率が3.0%を超える6.5%と大きくなった。その結果、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、接合強度は201MPaに低下した。
また、2次処理工程における接合体中心部の厚み方向の寸法変化率が1.5%と大きくなり、その結果、1次処理工程及び2次処理工程の全体を通じた接合体中心部の厚み方向の寸法変化率が1.1%を超える2.19%となった。
比較例8は、2次処理工程の保持時間が10時間未満の8時間であったため、接合界面におけるアルミナ粒子の粒成長が十分ではなく、平均粒子径が小さくなり、最大気孔径が3μmを超える3.1μmで、気孔の空間占有率が3.0%を超える3.3%と大きくなり、接合強度が260μmに低下した。
比較例9は、2次処理工程の保持時間が20時間を超える22時間であったため、アルミナセラミックス接合体が変形し、2次処理における接合体中心部の厚み方向の寸法変化率が1.3%と大きくなり、その結果、1次処理工程及び2次処理工程の全体を通じた接合体中心部の厚み方向の寸法変化率が1.1%を超える1.99%となった。
また、粒成長が過剰に促進され、平均粒子径が大きくなり、最大気孔径が3μmを超える3.3μm、気孔の空間占有率が3.0%を超える4.0%と大きくなり、2次処理工程後のアルミナセラミックス接合体の接合部における高い気密性が得られず、接合強度は210MPaに低下した。
1,2,3…アルミナセラミックス焼結体、 1a,2a,3a…接合面、 4,5…溝部、 10,10’…アルミナセラミックス接合体、 11…接合界面、 12…気孔、20…保持部材。

Claims (2)

  1. 複数のアルミナセラミックス焼結体同士が接合されて構成されているアルミナセラミックス接合体の製造方法であって、
    前記複数のアルミナセラミックス焼結体のそれぞれの接合面の表面粗さRaを、0.30μm以下に研磨加工する研磨処理工程と、
    前記研磨処理工程により研磨加工された接合面同士を当接させた状態で前記接合面に対して垂直な方向に前記複数のアルミナセラミックス焼結体に対して1.00MPa以上2.50MPa以下の圧力を加えるとともに、1500℃以上1550℃以下の温度で3時間以上9時間以下にわたり保持して、アルミナセラミックス接合体を形成する1次処理工程と、
    前記1次処理工程により形成された前記アルミナセラミックス接合体の前記接合面の垂線方向を重力方向に合わせ、前記アルミナセラミックス接合体を1600℃以上1650℃以下の温度で10時間以上20時間以下にわたり保持する2次処理工程と、を備えることを特徴とするアルミナセラミックス接合体の製造方法。
  2. 複数のアルミナセラミックス焼結体同士が接合されることにより構成されているアルミナセラミックス接合体であって、
    接合界面における気孔の最大気孔径が3μm以下であり、前記気孔の空間占有率が3%以下であることを特徴とするアルミナセラミックス接合体。
JP2013159569A 2013-07-31 2013-07-31 アルミナセラミックス接合体の製造方法 Active JP6196492B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013159569A JP6196492B2 (ja) 2013-07-31 2013-07-31 アルミナセラミックス接合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013159569A JP6196492B2 (ja) 2013-07-31 2013-07-31 アルミナセラミックス接合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015030629A true JP2015030629A (ja) 2015-02-16
JP6196492B2 JP6196492B2 (ja) 2017-09-13

Family

ID=52516272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013159569A Active JP6196492B2 (ja) 2013-07-31 2013-07-31 アルミナセラミックス接合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6196492B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015163568A (ja) * 2014-02-28 2015-09-10 株式会社日本セラテック セラミックス接合体及びその製造方法
JP2016150500A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 日本特殊陶業株式会社 トンネル付きセラミック部材及びその製造方法
WO2019044906A1 (ja) * 2017-08-29 2019-03-07 京セラ株式会社 セラミック接合体およびその製造方法
JP7496661B2 (ja) 2020-02-27 2024-06-07 日本特殊陶業株式会社 セラミック接合体およびその製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06298574A (ja) * 1993-04-12 1994-10-25 Toshiba Ceramics Co Ltd セラミック接合体及びその接合方法
JP2007119262A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Hideaki Inoue アルミナセラミックス物品の製造方法
JP2010070397A (ja) * 2008-09-16 2010-04-02 Nippon Steel Materials Co Ltd セラミックス原料粉末の加圧成形体の接合方法、及びセラミックス焼結体の製造方法
JP2011148688A (ja) * 2009-12-25 2011-08-04 Taiheiyo Cement Corp セラミックス接合体及びその製造方法
JP2012071995A (ja) * 2010-09-27 2012-04-12 Taiheiyo Cement Corp アルミナセラミックス接合体及びその製造方法
JP2013177281A (ja) * 2012-02-29 2013-09-09 Taiheiyo Cement Corp アルミナセラミックス接合体及びその製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06298574A (ja) * 1993-04-12 1994-10-25 Toshiba Ceramics Co Ltd セラミック接合体及びその接合方法
JP2007119262A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Hideaki Inoue アルミナセラミックス物品の製造方法
JP2010070397A (ja) * 2008-09-16 2010-04-02 Nippon Steel Materials Co Ltd セラミックス原料粉末の加圧成形体の接合方法、及びセラミックス焼結体の製造方法
JP2011148688A (ja) * 2009-12-25 2011-08-04 Taiheiyo Cement Corp セラミックス接合体及びその製造方法
JP2012071995A (ja) * 2010-09-27 2012-04-12 Taiheiyo Cement Corp アルミナセラミックス接合体及びその製造方法
JP2013177281A (ja) * 2012-02-29 2013-09-09 Taiheiyo Cement Corp アルミナセラミックス接合体及びその製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015163568A (ja) * 2014-02-28 2015-09-10 株式会社日本セラテック セラミックス接合体及びその製造方法
JP2016150500A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 日本特殊陶業株式会社 トンネル付きセラミック部材及びその製造方法
WO2019044906A1 (ja) * 2017-08-29 2019-03-07 京セラ株式会社 セラミック接合体およびその製造方法
JPWO2019044906A1 (ja) * 2017-08-29 2020-08-27 京セラ株式会社 セラミック接合体およびその製造方法
JP7496661B2 (ja) 2020-02-27 2024-06-07 日本特殊陶業株式会社 セラミック接合体およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6196492B2 (ja) 2017-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1561737B1 (en) Silicon carbide matrix composite material, process for producing the same and process for producing part of silicon carbide matrix composite material
JP6196492B2 (ja) アルミナセラミックス接合体の製造方法
JP5805556B2 (ja) アルミナセラミックス接合体及びその製造方法
JP5928672B2 (ja) アルミナセラミックス接合体の製造方法
KR101498410B1 (ko) 알루미나 접합체 및 알루미나 소결체의 접합방법
CN110386823B (zh) 基于选择性激光烧结陶瓷基复杂结构件的制备方法
JP2010111559A (ja) セラミックス接合体及びその製造方法
KR101937961B1 (ko) 평탄화 작업이 필요 없는 질화규소 기판 및 그 제조방법
KR20140047607A (ko) AlN 기판 및 그 제조 방법
JP6305310B2 (ja) アルミナセラミックス接合体及びその製造方法
CN110698206B (zh) 大尺寸氮化硅轴承球的烧结方法和大尺寸氮化硅轴承球的制备方法
JP6236314B2 (ja) 炭化珪素接合体及びその製造方法
JP7216611B2 (ja) SiC焼結部材の製造方法
JP4732430B2 (ja) アルミニウム−セラミックス複合体及びその製造方法
JP6591114B1 (ja) 放熱部材およびその製造方法
JP2014009114A (ja) SiC焼結体の接合方法及びSiC接合体
JP4570454B2 (ja) 焼結体の形状修正方法
JP5457992B2 (ja) アルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法
JP2009228095A (ja) アルミニウム−セラミックス複合体及びその製造方法
JP4468059B2 (ja) 静圧軸受け装置
JP2005123556A (ja) ウエーハ研磨用吸着プレート
JP2021038101A (ja) Al2O3焼結部材の製造方法
JPWO2008065980A1 (ja) 窒化アルミニウム接合体の製造方法
JP2020203825A (ja) SiC焼結部材の製造方法
JP2010070397A (ja) セラミックス原料粉末の加圧成形体の接合方法、及びセラミックス焼結体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20150326

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160401

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170718

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170808

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170818

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6196492

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250