JP2015028960A - 固体撮像装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】各色の光電変換部を同一の画素部内に積層させた構成において、色シェーディングの発生を効果的に防止することが可能な固体撮像装置を提供する。
【解決手段】複数の画素部3が配列された撮像領域4と、各画素部3において各色に対応して積層された複数の光電変換部23b,23r,41gと、各画素部3において光電変換部23b,23r,41gに対する受光面A側に配置された複数の集光素子13とを備えた。各集光素子13は、撮像領域4の中心から離れるほど非対称性を高めたことにより、当該受光面に対する斜め入射光の主光線を当該受光面に対して垂直に近づけて集光させる。
【選択図】図1

Description

本技術は固体撮像装置に関し、特には光電変換部を備えた画素部の光入射面側に、集光素子を設けた固体撮像装置および、この固体撮像装置を用いた電子機器に関する。
複数の画素部を面状に配列してなる固体撮像装置においては、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色の光に対応する光電変換部を同一の画素部(単一セル)内に積層させることにより、R,G,B各色の光に対応する信号電荷を得る構成のものがある。このような積層型の固体撮像装置としては、例えば光電変換膜を3層積層した構成、半導体層内に3層のフォトダイオードを積層した構成がある。
また積層型の別の例として、半導体層中に赤色(R)および青色(B)に対応するフォトダイオードを積層させ、この上部に緑色(G)に対応する光電変換膜を積層させた構成もある。このような構成の固体撮像装置においては、画素部が配列された撮像領域の周辺に行くに従って、緑色(G)用の光電変換部の配置を、赤色(R)用の光電変換部に対して撮像領域の中心方向にシフトさせる構成が提案されている。これにより、斜め入射光の主光線が、同一画素部(単一セル)内に積層された各色の光電変換部の感度分布の重心を通過するようになり、半導体層と光電変換膜との間の遮光膜でケラレる入射光が減少してシェーディングの発生が防止されるとしている(下記特許文献1参照)。
2006−269923号公報(US7550797)(図2および対応記載部分参照)
しかしながら上述したような、同一の画素部内において、光電変換膜で構成された光電変換部の配置をシフトさせる構成では、半導体層内に積層された赤色(R)用の光電変換部と青色(B)用の光電変換部の配置をずらすことが困難である。このため、斜め入射光の主光線を、同一画素部(単一セル)内に積層された全ての光電変換部の感度分布の重心を通過させることができず、半導体層内に積層された各色の光電変換部においての感度低下にばらつきが発生する。このような各色毎の感度低下のばらつきは、色シェーディングの発生要因となる。
そこで本技術は、各色の光電変換部を同一の画素部内に積層させた構成において、色シェーディングの発生を効果的に防止することが可能な固体撮像装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本技術の固体撮像装置は、複数の画素部が配列された撮像領域と、各画素部において各色に対応して積層された複数の光電変換部と、各画素部において光電変換部に対する受光面側に配置された複数の集光素子とを備えている。特に集光素子は、撮像領域の中心から離れるほど非対称性を高めたことにより、受光面に対する斜め入射光の主光線を当該受光面に対して垂直に近づけて集光させる構成である。また本技術の電子機器はこのような固体撮像装置を備えた電子機器である。
このような構成の固体撮像装置では、各画素部に設けた集光素子の非対称性により、撮像領域の全域に配置された各画素部において、受光面に対する斜め入射光の主光線が当該受光面に対して垂直に近づけて集光されるようになる。このため、各画素部に積層された全ての光電変換部に対して垂直に近い入射角度で効果的に主光線が入射することになり、画素部内に積層された全ての光電変換部における感度低下のばらつきが防止される。
以上説明したように本技術によれば、同一の画素部内に積層された全ての光電変換部における感度低下のばらつきを防止できるため、色シェーディングの発生を効果的に防止することが可能な固体撮像装置とこれを備えた電子機器を得ることが可能である。
本技術が適用されるMOS型の固体撮像装置の概略構成図である。 第1実施形態の固体撮像装置の構成を説明するための概略断面図である。 第1実施形態の固体撮像装置の構成を説明する平面模式図である。 第1実施形態の固体撮像装置における集光素子の非対称性を説明する図である。 第2実施形態の固体撮像装置の構成を説明するための概略断面図である。 第3実施形態の固体撮像装置の構成を説明するための概略断面図である。 第1例の集光素子に用いる波面制御型の光学素子(参考例その1)の基本原理を説明するための等位相面を示す図である。 第1例の基本構造となる波面制御型の光学素子(参考例その1)の平面模式図である。 第1例の基本構造となる波面制御型の光学素子(参考例その1)を用いた固体撮像装置(比較構造1)の断面模式図である。 比較構造1のシミュレーション結果を示す図である。 比較構造1のシミュレーション結果を示す図である。 第1例の基本構造となる波面制御型の光学素子(参考例その1)を用いた固体撮像装置(比較構造2)の断面模式図である。 比較構造2のシミュレーション結果を示す図(λ=540nm)である。 第1例の基本構造となる波面制御型の光学素子(参考例その1)を用いた固体撮像装置(比較構造3)の断面模式図である。 比較構造3のシミュレーション結果を示す図(λ=540nm)である。 第1例の基本構造となる波面制御型の光学素子(参考例その1)を用いた固体撮像装置(比較構造4)の断面模式図である。 比較構造4のシミュレーション結果を示す図(λ=540nm)である。 第1例の基本構造となる波面制御型の光学素子(参考例その1)における斜め光の集光特性に関するシミュレーション結果を示す図(λ=540nm)である。 第1例の集光素子に用いる波面制御型の光学素子(参考例その2)の基本原理を説明するための等位相面を示す図である。 固体撮像装置に設けられる受光光学系を説明する図である。 第1例の基本構造となるもう一つの光学素子(参考例その2)の一例を示す平面模式図および斜視図である。 第1例の集光素子を用いた固体撮像装置の断面模式図である。 第1例の集光素子を用いた固体撮像装置のシミュレーション結果を示す図(λ=540nm)である。 第2例の集光素子を説明するための等位相面を示す図である。 第2例の集光素子の平面模式図(その1)である。 第2例の集光素子の平面模式図(その2)である。 第2例の集光素子の固体撮像装置への配置状態を説明する平面模式図である。 第2例の集光素子を用いた固体撮像装置の模式図である。 第2例の集光素子を用いた固体撮像装置のシミュレーション結果を示す図(λ=540nm)である。 第1例および第2例の集光素子の製造プロセスを説明するための断面工程図である。 第1例および第2例の集光素子の比較となる凸型集光レンズの製造プロセスを説明するための断面工程図である。 第3例の集光素子の参考例となる単純化した波面制御型の光学素子の模式図である。 参考例のシミュレーション結果を示す図(λ=550nm)である。 第3例の集光素子(その1)の模式図である。 第3例の集光素子(その1)のシミュレーション結果を示す図(λ=550nm)である。 第3例の集光素子(その2)の模式図である。 第3例の集光素子(その2)のシミュレーション結果を示す図(λ=550nm)である。 第3例の集光素子(その3)の模式図である。 第3例の集光素子(その3)シミュレーション結果を示す図(λ=550nm)である。 第3例の集光素子(その4)の模式図である。 第3例の集光素子(その4)シミュレーション結果を示す図(λ=550nm)である。 第3例の集光素子を適用した固体撮像装置における撮像領域の平面模式図である。 第3例の集光素子の設計方法を説明する図である。 第4例の集光素子の断面模式図である。 電子機器の構成図である。 実施例および比較例の固体撮像装置について測定した規格化感度のシミュレーション結果を示す図である。 実施例および比較例の固体撮像装置に対して行った波動シミュレーションの結果を示す図である。
以下、図面に基づいて本技術の実施の形態を次に示す順に説明する。
1.本技術が適用される固体撮像装置の概略構成例
2.第1実施形態[半導体層および光電変換膜を用いて各色の光電変換部を積層した構成例]
3.第2実施形態[半導体層内に各色の光電変換部を積層した構成例]
4.第3実施形態[瞳補正を組み合わせた構成例]
5.実施形態に用いられる集光素子の第1例[波面制御型の光学素子の積層構造]
6.実施形態に用いられる集光素子の第2例[波面制御型の光学素子の単層構造]
7.第1例および第2例の集光素子の作製プロセス
8.実施形態に用いられる集光素子の第3例[単純化した波面制御型の光学素子]
9.実施形態に用いられる集光素子の第4例[積層型]
10電子機器の実施形態
≪1.各実施形態の固体撮像装置の概略構成例≫
図1に、本技術が適用される固体撮像装置の一例として、CMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)型の固体撮像装置を用いた概略構成の一例を示す。尚、本技術は、これに限定されることなく、CCD(Charge Coupled Device)型の固体撮像装置への適応も同様に可能である。
この図に示す固体撮像装置1は、支持基板2の一面上に光電変換部を含む複数の画素部3が2次元的に配列された撮像領域4を有している。各画素部3には、複数の光電変換部が積層された状態で配置されており、積層型の固体撮像装置を構成している。また各画素部3には、それぞれの光電変換部に対応するフローティングディフュージョン、読出ゲート、その他の複数のトランジスタ(いわゆるMOSトランジスタ)および容量素子等で構成された画素回路が設けられている。
以上のような撮像領域4の周辺部分には、垂直シフトレジスタ5、カラム信号処理回路6、水平シフトレジスタ7、およびシステム制御回路8などの周辺回路が設けられている。
垂直シフトレジスタ5は、画素駆動線9を選択し、選択された画素駆動線9に画素部3を駆動するためのパルスを供給し、撮像領域4に配列された画素部3内の各光電変換部を行単位で駆動する。すなわち、垂直シフトレジスタ5は、撮像領域4に配列された各画素部3を行単位で順次垂直方向に選択走査する。そして、画素駆動線9に対して垂直に配線された垂直駆動線10を通して、各画素部3の各光電変換部において受光量に応じて生成した信号電荷に基づく画素信号を、それぞれ個別にカラム信号処理回路6に供給する。
カラム信号処理回路6は、画素部の例えば列ごとに配置されており、1行分の画素部3に積層された各光電変換部から出力される信号を、画素列ごとにノイズ除去などの信号処理を行う。すなわちカラム信号処理回路6は、画素部固有の固定パターンノイズを除去するための相関二重サンプリング(CDS:Correlated Double sampling)や、信号増幅、アナログ/デジタル変換(AD:Analog/Digital Conversion)等の信号処理を行う。
水平シフトレジスタ7は、水平走査パルスを順次出力することによって、カラム信号処理回路6の各々を順番に選択し、カラム信号処理回路6の各々から画素部信号を出力させる。
システム制御回路8は、入力クロックと、動作モードなどを指令するデータを受け取り、また固体撮像装置1の内部情報などのデータを出力する。すなわち、システム制御回路8では、垂直同期信号、水平同期信号及びマスタクロックに基づいて、垂直シフトレジスタ5、カラム信号処理回路6、および水平シフトレジスタ7などの動作の基準となるクロック信号や制御信号を生成する。そして、これらの信号を垂直シフトレジスタ5、カラム信号処理回路6、および水平シフトレジスタ7等に入力する。
以上のような各周辺回路5〜8と、撮像領域4に設けられた画素部回路とで、各画素部を駆動する駆動回路が構成されている。尚、周辺回路5〜8は、固体撮像装置1における受光面Aとは反対側の面上において撮像領域4に積層される状態で配置されていても良い。この場合、周辺回路5〜8が設けられた側とは反対の裏面側が受光面Aとなるため、この固体撮像装置は裏面照射型となる。
また支持基板2における受光面A側の上部には、集光素子層11が積層されている。この集光素子層11は、各画素部3に対応する複数の集光素子13を備えており、各画素部3に配置された光電変換部への集光率の向上が図られている。特に以下の各実施形態においては、以下に説明するように各集光素子13の構成が特徴的である。
≪2.第1実施形態≫
[半導体層および光電変換膜を用いて各色の光電変換部を積層した構成例]
図2は、第1実施形態の固体撮像装置の構成を説明するための概略断面図であり、図1に示した撮像領域4における両端部と中央部の断面に対応している。また図3は第1実施形態の固体撮像装置の構成を説明するための平面模式図であり、撮像領域4の全体部分に対応している。以下、これらの図面に基づいて第1実施形態の固体撮像装置の構成の詳細を説明する。
<固体撮像装置1-1の全体構成>
図2に示す第1実施形態の固体撮像装置1-1は、例えばここでの図示を省略した支持基板上に半導体層21を備えている。この半導体層21の中央には撮像領域4が広く設定されており、この撮像領域4には複数の画素部3が配列されている。半導体層21内における各画素部3には、受光面A側から順に、青色(B)用の光電変換部23bと、赤色(R)用の光電変換部23rとが、積層して配置されている。またこの半導体層21内の各画素部3には、光電変換部23bに接続されたプラグ領域25bが配置されている。
ここで、各光電変換部23b,23rはn型の不純物領域からなり、半導体層21におけるp型ウェル内に配置され、周囲がp型で覆われることとする。これにより、n型の光電変換部23b,23rと、その周囲のp型の半導体層21部分とでフォトダイオードが構成されている。また、光電変換部23bに接続されたプラグ領域25bはn型であり、光電変換部23bに蓄積された信号電荷が所定の方向に引き出される構成となっている。例えば受光面Aに対する裏面側に駆動回路が設けられた構成である場合、光電変換部23bに蓄積された信号電荷が駆動回路側に引き出される構成となっている。
また半導体層21内には、ここでの図示を省略した素子分離、フローティングディフュージョンなどのその他の領域が必要に応じて設けられていることとする。
以上のような半導体層21における受光面A側の上部には、光透過性の絶縁膜31を介して遮光膜33が設けられている。この遮光膜33は、複数の受光開口33aを備えている。各受光開口33aは、各画素部3に設けた光電変換部23b,23rの上部のみを広く露出する形状であり、プラグ領域25bや素子分離領域などのその他の領域を遮光膜33で完全に覆う形状である。
このような遮光膜33の上部には、光透過性の絶縁膜35を介して透明導電性材料からなる複数の画素電極37が設けられている。これらの画素電極37は画素部3毎に分離して設けられており、遮光膜33の上方を分離部分として各画素部3を独立して広く覆う状態で設けられている。尚、各画素電極37は、ここでの図示を省略した配線によって、対応する緑色(R)用のフローティングディフュージョンに接続されていることとする。
画素電極37が設けられた絶縁膜35の上部には、画素電極37を分離するための分離絶縁膜39が設けられている。この分離絶縁膜39は、各画素電極37を広く開口する画素開口を備えており、各画素電極37に接続された配線を覆う状態で設けられている。したがってこの分離絶縁膜39は、遮光膜33と類似の平面パターンで形成されることとなる。
以上のような各画素電極37および分離絶縁膜39上には、例えば緑色(G)の光を吸収して光電変換する光電変換膜41と、透明導電性材料からなる共通電極43とがこの順に積層されている。これらの光電変換膜41および共通電極43は、全画素部3に共通の膜としてベタ膜状で設けられており、光電変換膜41において画素電極37と共通電極43とで挟持された各部分が、各画素部3における緑色(G)用の光電変換部41gとなる。
このような構成において、共通電極43の上部に、光透過性の平坦化絶縁膜45を介して集光素子層11が配置されている。この集光素子層11は、各画素部3に対応する複数の集光素子13を有する層である。
各集光素子13は、各画素部3に対応して配置されており、例えば集光素子13の中心を画素部3における受光開口33aの中心と一致させて設けられていることとする。ここで、集光素子13の中心および受光開口33aの中心は、受光面A側からこれらを平面視的に見た場合の図形的な中心であって良い。
本第1実施形態では、これらの集光素子13が、撮像領域4の中心から離れて配置されるものほど非対称性を高めたことにより、全ての画素部3において受光面Aに対する斜め入射光の主光線h0を受光面Aに対して垂直に近づけて集光させる構成となっている。つまり、各集光素子13は、集光機能と共に、斜め入射光の主光線h0の入射角度θ0が、各集光素子13を通過することによって入射角度θ=0°に近づくような斜め補正機能を有しているところが特徴的である。このような集光素子13は、次のようなものである。
<集光素子13>
ここで用いる集光素子13は、以下に詳細に説明するような集光機能と斜め補正機能とを実現できる構成のものであれば良く、集光素子13自体の構成が限定されることはない。
先ず、各集光素子13の集光特性は、各画素部3において集光素子13から最も遠く配置された赤色(R)の光電変換部23rの内部を焦点としている。また、集光素子13で集光された入射光が、分離絶縁膜39や遮光膜33でケラレることが最小限に抑えられていることとする。
また各集光素子13が有する斜め補正機能は、具体的には次のようである。
撮像領域4の中心に配置される画素部3(x0、y0)においては、入射光の主光線h0は、受光面Aに対して入射角度θ0=0°、すなわち垂直で入射する。尚、受光面Aは、集光素子13を有する集光素子層11の光入射側の面、および半導体層21における光入射側の面である。このような中心の画素部3(x0、y0)に配置された集光素子13(x0、y0)は、非対称性ゼロ、すなわち対称性が確保された集光特性を有する。このため、集光素子13(x0、y0)を通過した主光線hは、入射角度θ=0°に維持された状態で当該画素部3(x0、y0)の光電変換部41g,23b,23rに入射する。つまり、撮像領域4の中心に配置される画素部3(x0、y0)の集光素子13(x0、y0)には、集光機能のみを持たせ、斜め補正機能を持たせる必要はない。
これに対して、撮像領域4の中心から最も遠く配置された画素部3(xm,yn)においては、入射光が斜め入射光となり、その主光線h0は受光面Aに対して入射角度θ0=θmn°となる。このような画素部3(xm,yn)に設けられる集光素子13(xm、yn)は、最も非対称性を高めた斜め補正機能を有する。この非対称性は、集光素子13(xm、yn)を通過した主光線hが、入射角度θ=0°に近づくように構成されていることする。
また図3を参照し、上記画素部3(xm,yn)よりも、撮像領域4の中心に近い方向に配置された画素部3(xa、yb)の集光素子13(xa、yb)は、集光素子13(xm、yn)よりも非対称性が弱い斜め補正機能を有する。このような画素部3(xa、yb)の非対称性も同様に、集光素子13(xa、yb)を通過した主光線hが、入射角度θ=0°に近づくように構成されていることする。
図4に示す様に、このような斜め補正機能は、画素部3の幅をw、集光素子13と集光素子13から最も遠く配置された光電変換部23rの最深部との間隔をdとした場合、tanθ≦w/(2d)となるように、各集光素子13の斜め補正機能を設定する。尚、受光開口33aおよび光電変換部23b,23r,41gは、画素部3の中央に配置されていることとする。また間隔dは、正確には集光素子13の厚み方向の中間部からの間隔であることとする。
尚、幅wは、集光素子13から最も遠く配置された光電変換部23rの幅であっても良く、受光開口33aの幅であっても良い。このうち、幅wとして最も小さい値を選択することで斜め入射光の漏れ出しが確実に防止されるため好ましいが、これに限定されることはない。
以上のような集光素子13の非対称性は、各集光素子13が配置される画素部3の撮像領域4の中心からの距離に依存し、撮像領域4の中心から離れるほど、すなわち撮像領域4の中心からの距離が大きいほど非対称性を高めた構成となっている。またこのような非対称性は段階的であっても良く、撮像領域4の中心からの距離に範囲を設定し、その範囲毎に非対称性を設定しても良い。
尚、このような集光素子13の具体例は、各実施形態の後に詳細に説明するが、例えば光透過性材料の屈折率差を利用したさまざまな構成のものを用いることができる。屈折率差を利用した集光素子としては、屈折率の異なる光透過性材料を交互に配置し、それらの分布を調整した構成のものが例示される。後で詳細に説明するように、このような集光素子は、屈折率の異なる光透過性材料の配置間隔(分布)を、集光素子の中心に対して非対称に調整することにより、入射光の集光特性と、斜め入射光の補正特性を任意に調整可能な光学素子である。
以上説明した第1実施形態の固体撮像装置1-1によれば、各画素部3に設けた集光素子13の非対称性により、撮像領域4の全域に配置された各画素部3おいて、受光面Aに対する斜め入射光の主光線h0が受光面Aに対して垂直に近づけて集光されるようになる。このため、各画素部3に積層された全ての光電変換部23b,23r,41gに対して、垂直に近い入射角度θで効果的に主光線hが入射し、全ての光電変換部23b,23r,41gにおける感度低下のばらつきが防止される。
例えば、集光素子として斜め補正機能のないものを用いた場合であれば、撮像領域4の端部の画素部3においては、斜め入射光がそのままの入射角度で光電変換部23b,23r,41gに入射することになる。この場合、図2の左端の画素部3(x−m,y−n)では、赤色(R)用の光電変換部23rで吸収されるべき斜め入射光が、青色(B)用のプラグ領域25bに入射され、赤色の感度が低下して青色の感度が上昇し、色毎に感度低下の割合が異なる色シェーディングが発生する。逆に図2の右端における画素部3(xm,yn)には、隣接する画素部3(xm-1,yn-1)の赤色(R)用の光電変換部23rで吸収されるべき斜め入射光が、画素部3(xm,yn)の青色(B)用のプラグ領域25bに入射され、同様に色シェーディングが発生する。また、混色による分光特性の裾浮きが増加する。
以上のような色シェーディングおよびこれに起因する混色は、特に半導体層21内における各画素部3の光電変換部23b,23rおよびプラグ領域25bなどの配置状態の非対称構造に依存する。このため、撮像領域4における画素部3の配置箇所によってそれぞれ異なる状態で発生し、光電変換膜41を用いた光電変換部41gの配置位置をシフトさせる瞳補正では解決できない課題である。
しかしながら本第1実施形態の固体撮像装置1-1によれば、上述したように同一の画素部3内に積層された全ての光電変換部23b,23r,41gに対して、垂直に近い入射角度θで効果的に主光線hが入射する。このため、全ての光電変換部23b,23r,41gにおける感度低下のばらつきが防止され、色シェーディングの発生を効果的に防止することが可能になる。
≪3.第2実施形態≫
[半導体層内に各色の光電変換部を積層した構成例]
図5は、第2実施形態の固体撮像装置の構成を説明するための概略断面図であり、撮像領域4における両端部と中央部の断面に対応している。この図に示す第2実施形態の固体撮像装置1-2が、第1実施形態の固体撮像装置と異なるところは、光電変換膜を用いることなく各色の光電変換部を半導体層21の内部のみに設けたところにあり、他の構成は第1実施形態と同様である。このため第1実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して重複する詳細な説明は省略し、第2実施形態の固体撮像装置の特徴的な構成を説明する。
図5に示す第2実施形態の固体撮像装置1-2は、半導体層21の内部の各画素部3に、受光面A側から青色(B)用の光電変換部23bと、緑色(G)用の光電変換部23gと、赤色(R)用の光電変換部23rとが積層して配置されている。またこの半導体層21の内部の各画素部3には、光電変換部23bに接続されたプラグ領域25b、および光電変換部23gに接続されたプラグ領域(図示省略)が設けられていることとする。
各光電変換部23b,23g,23rはn型であり、半導体層21におけるp型ウェル内に配置され、周囲がp型で覆われることとする。これにより、n型の光電変換部23b,23g,23rと、その周囲のp型の半導体層21部分とでフォトダイオードが構成されている。また、各プラグ領域25bはn型であり、光電変換部23bに蓄積された信号電荷を、受光面Aに対する裏面側に設けた駆動回路に引き出される構成となっている。
また半導体層21内には、ここでの図示を省略した素子分離、フローティングディフュージョンなどのその他の領域が必要に応じて設けられていることとする。
以上のような半導体層21の受光面A側の上部には、光透過性の絶縁膜31を介して遮光膜33が設けられている。この遮光膜33は、複数の受光開口33aを備えている。このような遮光膜33の上部には、光透過性の平坦化絶縁膜45を介して第1実施形態と同様の集光素子層11が配置されている。この集光素子層11には、各画素部3に対応する複数の集光素子13が、受光開口33aと中心を一致させて設けられている。尚、受光開口33aおよび光電変換部23b,23g,23rは、画素部3の中央に配置されていることとする。
各集光素子13は、第1実施形態と同様であり、撮像領域4の中心から離れるほど非対称性を高めたことにより、全ての画素部3において受光面Aに対する斜め入射光の主光線h0を受光面Aに対して垂直に近づけて集光させる構成となっている。
以上説明した第2実施形態の固体撮像装置1-2であっても、第1実施形態と同様に各画素部3に設けた集光素子13の非対称性により、撮像領域4の全域に配置された各画素部3おいて、受光面Aに対する斜め入射光の主光線h0が受光面Aに対して垂直に近づけて集光されるようになる。このため、各画素部3に積層された全ての光電変換部23b,23g,23rに対して、垂直に近い入射角度θで効果的に主光線hが入射し、全ての光電変換部23b,23g,23rにおける感度低下のばらつきが防止される。
特に本第2実施形態の固体撮像装置1-2は、全ての光電変換部23b,23g,23rが半導体層21内に積層された構成であるため、同一の画素部3内において光電変換部の配置位置を受光面Aの面方向にシフトさせる瞳補正を適用することはできない。このような構成であっても、本第2実施形態の構成であれば、上述したように画素部3に積層された全ての光電変換部23b,23g,23rに対して、垂直に近い入射角度θで効果的に主光線hを入射させることができる。このため、全ての光電変換部23b,23g,23rが半導体層21内に積層された構成であっても、各色の感度低下のばらつきが防止され、色シェーディングの発生を効果的に防止することが可能になる。
≪4.第3実施形態≫
[瞳補正を組み合わせた構成例]
図6は、第3実施形態の固体撮像装置の構成を説明するための概略断面図であり、撮像領域4における両端部と中央部の断面に対応している。この図に示す第3実施形態の固体撮像装置1-3が、第1実施形態の固体撮像装置と異なるところは、画素部3に対して集光素子13の配置をシフトさせた瞳補正を組み合わせたところにあり、他の構成は第1実施形態と同様である。このため第1実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して重複する詳細な説明は省略し、第3実施形態の固体撮像装置の特徴的な構成を説明する。
図6に示す第3実施形態の固体撮像装置1-3において、集光素子層11に設けられた各集光素子13は、撮像領域4の中心から離れて配置されるほど、撮像領域4の中心方向に大きくシフトして配置されている。
例えばここでは、受光開口33aおよび各光電変換部23b,23r,41gは、画素部3の中央に配置されていることとする。この場合、画素部3におる光電変換部23r,23b,41gの中心を中心Φ3とし、各集光素子13の中心を中心Φ13とした場合、撮像領域4の中心から離れた画素部3の集光素子13ほど、中心Φ13を撮像領域4の中心方向に大きくシフトさせて配置される。
したがって、撮像領域4の中心から離れた画素部3の集光素子13ほど、シフト量D=|Φ3−Φ13|は大きくなっている。ただし、撮像領域4の中心に配置された画素部3(x0,y0)では、画素部3の中心Φ3と集光素子13の中心Φ13とを一致させて良く、シフト量|Φ3−Φ13|=0である。
また各集光素子13は、第1実施形態と同様に、撮像領域4の中心から離れて配置されるほど非対称性を高めたことにより、受光面Aに対する斜め入射光の主光線h0を受光面Aに対して垂直に近づけて集光させる構成となっている。ただし、本第3実施形態が第1実施形態と異なるところは、集光素子13の配置状態が瞳補正されているため、撮像領域4の中心から離れるほど、集光素子13を通過した主光線hの入射角度θはθ=0°よりも大きくなることである。
つまり、各画素部3において、集光素子13を通過する前の入射光の主光線h0の入射角度θ0と、集光素子13を通過した後の入射光の主光線hの入射角度θとは、撮像領域4の中心に配置された画素部3(x0,y0)では、θ=θ0=0°である。これに対して、撮像領域4の中心から離れて配置された画素部3では、θ<θ0である。また、撮像領域4の中心から離れた画素部3ほど、入射角度の差|θ−θ0|は大きくなる。このような入射角度の差|θ−θ0|は、シフト量D=|Φ3−Φ13|と一定の関係を有している。
尚、集光素子13と半導体層21との間に位置する各光学部材も、瞳補正された位置にシフトさせても良い。これらの光学部材は、例えば受光開口33a、画素電極37および分離絶縁膜39の開口(すなわち光電変換部41g)であり、集光素子13を通過した後の入射光の主光線hに沿って、これらの光学部材を撮像領域4の中心方向にシフトさせれば良い。
以上のような撮像領域4の中心方向への集光素子13のシフトは、シフト量Dを段階的に変化させても良く、撮像領域4の中心からの距離に範囲を設定し、その範囲毎にシフト量を設定しても良い。
以上説明した第3実施形態の固体撮像装置1-3では、第1実施形態の構成に瞳補正を組み合わせた構成である。このため、例えば撮像領域4が大面積化することで集光素子13による斜め補正機能が撮像領域4の周辺部で不十分となった場合、補正機能の不足分を瞳補正で補うことが可能になる。
尚、以上の第1実施形態〜第3実施形態では、画素部3が2次元状に配列された構成の固体撮像装置を例示したが、本技術は画素部3が1次元状に配列された構成の固体撮像装置にも同様に適用可能であり、各実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
≪5.実施形態に用いられる集光素子の第1例≫
以下においては、実施形態に用いられる集光素子の第1例の詳細な説明として、先ず当該集光素子の基本構造となる波面制御型の光学素子の2つの例を説明し、次に第1例として用いられる集光素子の構成を説明する。
[第1例の基本構造となる波面制御型の光学素子(参考例その1)]
図7は、第1例の集光素子に用いる波面制御型の光学素子の基本原理を説明する図であり、光学素子200と共に当該光学素子200に入射する光Hの等位相面(波面)100-1,10-2,…を示す。尚、ここで説明する波面制御型の光学素子は、対称構造を持つ点で本技術の実施形態で用いた集光素子とは異なっている。
図7Aに示す光学素子200は、サブ波長の周期構造を有する集光素子(Subwave length Lens :SWLL)の仕組みを利用したものである。この光学素子200は、素子の光軸に対する垂直方向に、屈折率の異なる光透過性材料からなる層を交互に配列するとともに、それぞれの線幅を波長オーダーまたはそれより小さい線幅としてその分布を調整することで集光機能を有している。
このような光学素子200は、屈折率n0の断面矩形状の低屈折率層200Aと、屈折率n0よりも高い(大きい)屈折率n1(n1>n0)の断面矩形状の高屈折率層200Bとを、光軸と垂直な方向に交互に配列した板状の交互配置層である。そして特に、光学素子200の機械的な中心CLでは、高屈折率層200Bが密に配置され、中心CLから離れるに従って高屈折率層200Bの配置が疎になる構造である。また低屈折率層200Aは、中心CLでは粗に配置され、中心CLから離れるに従って密に配置され、中心CLから離れるに従って低屈折率層200Aの配置が密になる構造である。これにより、この光学素子200は、中心CLを通る断面において、高屈折率層200Bと低屈折率層200Aとの配置状態が左右対称構造となっている。尚、光学素子200の機械的な中心CLは、本例では光軸位置と一致していることとする。
このような光学素子200における各層の具体的配置例としては、高屈折率層の線幅が光学素子の中心CLに向かって徐々に大きくなる構造、低屈折率層の線幅が光学素子の中心CLに向かって徐々に小さくなる構造、さらにはこれらを組み合わせた構造がある。
以上のような光学素子200は、ここでは例えば光入射面側には屈折率n0の板状の単一材層100が隣接して(詳しくは入射する光Hの位相面100-4に隣接して)設けられ、光透過面側には屈折率n0の板状の単一材層101が設けられることとする。
このような構成の光学素子200に対して、屈折率n0の単一材層100側から光学素子200の光軸に沿って光Hが入射したとする。そのとき、光速cはc=c0/nである。ここでc0は真空中の光速であり、nは媒質の屈折率である。したがって、屈折率n0の低屈折率層200Aおよび屈折率n1の高屈折率層200B内では、光速cはそれぞれの屈折率に応じた異なる値に小さくなる。一方、高屈折率層200Bおよび低屈折率層200Aは、光軸と垂直な横方向の線幅が波長オーダー程度かまたはそれより短い。このため、このような光学素子200と通過する光Hは、波動方程式の連続性により、隣接する低屈折率層200Aと高屈折率層200Bの内部の波面、すなわち等位相面が連続的に繋がる。この結果、光学素子200を通過する光Hは、高屈折率層200Bと低屈折率層200Aの線幅の並び方に応じて等位相面(波面)が湾曲することになる。
ここで光学素子200では、高屈折率層200Bの密度が中心CLで密になる構造である。このため図7Bに示すように、このような光学素子200を通過する光の波面は、全体の等位相面が中心CLに向かって湾曲する。これにより光学素子200は、集光性を有するものとなる。
以上のような光学素子200は、極めて薄い凸レンズにすることができる。たとえば、従来のスネル則を利用した屈折型レンズ構造では1μm以上となってしまうものが、本構成の光学素子とすることで、0.5μm以下までレンズを薄くできる。
レンズ厚を薄くできれば、固体撮像装置に適用する場合、上層が薄くなることによって、混色が減るので色再現性がよくなる。また、混色が減るので色再現性を回復させるための演算処理が不要となり、演算処理による余分なノイズ発生も少なくなる。また、レンズ厚が薄いので、外付けの結像系レンズのF値を小さくする場合でも斜め入射光が増えることはなく、F値光感度低下の問題が起きない。
また以上のような光学素子200は、平面構造においても、当然に中心CLにおいて高屈折率層200Bが密で、中心CLから離れるに従って疎になる構造になっていればよく、その限りにおいて、様々な平面構造を採ることができる。高屈折率層200Bと低屈折率層200Aのそれぞれの平面形状は、円形、楕円形、正方形、長方形、三角形など、任意の環状とすることができる。
例えば図8Aに示すように、高屈折率層200Bと低屈折率層200Aのそれぞれが円形または円形リング形状の、全体として環状となったものでもよい。図8Bに示すように、高屈折率層200Bと低屈折率層200Aのそれぞれが楕円または楕円形リング形状の、全体として環状となったものでもよい。図8Cに示すように、高屈折率層200Bと低屈折率層200Aのそれぞれが正方形または正方リング形状の、全体として環状となったものでもよい。図8Dに示すように、高屈折率層200Bと低屈折率層200Aのそれぞれが長方形または長方リング形状の、全体として環状となったものでもよい。
またここでの図示は省略するが、以上の光学素子200は、高屈折率層200Bと低屈折率層200Aのそれぞれが三角形または三角リング形状の、全体として環状となったものでもよい。また光学素子200は、中心では円形または円形リング形状のものとし、外周では四角リング形状とするなど、中心側と外周側とで異なった形状のものを使用して、それらを組み合わせて、全体として環状となるようにしてもよい。
[第1例の基本構造となる光学素子(参考例その1)のシミュレーション−1]
図9は、上述した第1例の基本構造となる光学素子200(参考例その1)を用いた固体撮像装置(比較構造1)の断面模式図である。図10および図11は、この固体撮像装置に対して行った波動シミュレーションの結果を示す図である。尚、以降における波動シミュレーションには、全てFinite-difference time-domain法(FDTD法)を適用した。
図9に示す比較構造1の固体撮像装置は、光電変換部が設けられる基板300上に反射防止膜301を介して、単一材層101、光学素子200、および単一材層100を設けた構成である。
基板300は、シリコン(Si)で構成され、屈折率n3=4.1、消衰係数(光の吸収と関連がある係数)k=0.04である。
反射防止膜301は窒化シリコン(SiN)で構成され、屈折率n4=2.0、膜厚0.1μmである。
単一材層100,101は、酸化シリコン(SiO)で構成され、屈折率n0=1.46である。このうち基板300と光学素子200との間に配置された単一材層101は、反射防止膜301との合計膜厚が3.6μmである。この合計膜厚が、光学素子200における実質的な集光長(レンズ長)となる。これからも判るように、第1例の光学素子200の膜厚は、集光長に比べて十分に薄く設定されている。
光学素子200は、画素部のサイズ(画素ピッチ)に合わせ、3.6μmのサイズ(ピッチ)で3個配置されている。この光学素子200は、低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとが交互に配置されている。このうち低屈折率層200Aは、単一材層100,101と同様の酸化シリコン(SiO)で構成され、屈折率n0=1.46である。一方、高屈折率層200Bは、窒化シリコン(SiN)で構成され、屈折率n1=2.0である。これらの光学素子200の膜厚は0.5μmである。
この光学素子200は、高屈折率層200Bの線幅が各光学素子200の中心に向かって徐々に大きく、低屈折率層200Aの線幅が光学素子200の中心に向かって徐々に小さくなるように配置されている。
具体的は、光学素子200における低屈折率層200Aと高屈折率層200Bの線幅は、最小線幅を0.1μmとして図示したとおりである。
高屈折率層200Bの線幅は、光学素子200の中心CLから縁部に向かって0.45μm、0.25μm、0.20μm、0.15μm、0.10μmである。
低屈折率層200Aの線幅は、光学素子200の中心から縁部に向かって0.10μm、0.15μm、0.20μm、0.225μm、0.40μmである。
以上のような光学素子200に対して、光学素子200を構成する低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとの配列方向と垂直な方向から光Hを入射させた場合の波動シミュレーションを行った。
図10Aおよび図10Bは、図9に示した光学素子200を通過する波長λ=540nmの緑色光に関してのシミュレーション結果を示す図であり、光Hの入射方向を矢印で示した。図中、cTは、光速cに時間Tを掛けたもので、光が真空中を進んだ距離(単位μm)を表す。ここでは、シミュレーションに掛った時間と捉えてもよい。
先ず図10Aは、緑色光が光学素子200を通過した直後のシミュレーション結果である。この結果から、光学素子200を通過した緑色光のフロント(基板300側)の波面が凹面になっていることがわかる。
図10Bは、緑色光が光学素子200を通過し、さらに基板300の表面にほぼ到達したときのシミュレーション結果である。この結果から、各光学素子200の中心(x=0)に緑色光が集光しており、緑色光(λ=540nm)に関しての集光効果があることが判る。
図11A〜図11Dは、図9に示した光学素子200を通過する各波長光に関してのシミュレーション結果を示す図である。図11Aは近赤外光(λ=780nm)、図11Bは赤色光(λ=640nm)、図11Cは緑色光(λ=540nm)、図11Dは青色光(λ=460nm)の結果であり、各波長光が基板300の表面に到達したときのシミュレーション結果である。この結果から、何れの波長の光も光学素子200によって集光されていて、光学素子200に集光効果があることがわかる。
[第1例の基本構造となる光学素子(参考例その1)のシミュレーション−2]
図12は、上述した第1例の基本構造となる光学素子を用いた固体撮像装置(比較構造2)の断面模式図である。図13は、この固体撮像装置に対して行った波動シミュレーションの結果を示す図である。
図12に示す比較構造2の固体撮像装置は、比較構造1(図9参照)の固体撮像装置を基本の構造としつつ、光学素子200を構成する低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとの線幅のみを変更した構成である。
具体的は、光学素子200における低屈折率層200Aと高屈折率層200Bの線幅は、最小線幅を0.2μmとして図示したとおりである。
高屈折率層200Bの線幅は、光学素子200の中心CLから縁部に向かって0.75μm、0.25μm、0.25μm、0.20μmである。
低屈折率層200Aの線幅は、光学素子200の中心から縁部に向かって0.20μm、0.25μm、0.375μmである。
図13は、図12に示した光学素子200を通過する波長λ=540nmの緑色光に関してのシミュレーション結果を示す図であり、緑色光が基板300の表面に到達したときのシミュレーション結果である。
この結果からわかるように、光学素子200は、低屈折率層200Aと高屈折率層200Bの最小線幅を0.2μmとした場合であっても、低屈折率層200Aおよび高屈折率層200Bの数や配置間隔(線幅)を適切に設定することで、集光効果を得ることができる。尚、ここでの図示は省略するが、近赤外光(λ=780nm)、赤色光(λ=640nm)、青色光(λ=460nm)についても、同様に集光効果が得られる。
[第1例の基本構造となる光学素子(参考例その1)のシミュレーション−3]
図14は、上述した第1例の基本構造となる光学素子を用いた固体撮像装置(比較構造3)の断面模式図である。図15は、この固体撮像装置に対して行った波動シミュレーションの結果を示す図である。
図14に示す比較構造3の固体撮像装置は、基本的には比較構造1(図9参照)の固体撮像装置を基本構造としつつ、光学素子200の膜厚(実質的な素子厚)のみを変更した構成である。
具体的には、光学素子200の膜厚は、比較構造1(図9参照)の0.5μmから、より薄い0.3μmとなっている。この様な光学素子200の膜厚の変更に伴い、必要に応じて、低屈折率層200Aおよび高屈折率層200Bの数や配置間隔(線幅)を調整しても良いが、ここでは比較構造1(図9参照)と全く同じにしている。
図15は、図14に示した光学素子200を通過する波長λ=540nmの緑色光に関してのシミュレーション結果を示す図であり、緑色光が基板300の表面に到達したときのシミュレーション結果である。
この結果からわかるように、光学素子200は、膜厚を0.3μmとした場合であっても、低屈折率層200Aおよび高屈折率層200Bの数や配置間隔(線幅)を適切に設定することで、集光効果を得ることができる。尚、ここでの図示は省略するが、近赤外光(λ=780nm)、赤色光(λ=640nm)、青色光(λ=460nm)についても、同様に集光効果が得られる。
[第1例の基本構造となる光学素子(参考例その1)のシミュレーション−4]
図16は、上述した第1例の基本構造となる光学素子を用いた固体撮像装置(比較構造4)の断面模式図である。図17は、この固体撮像装置に対して行った波動シミュレーションの結果を示す図である。
図16に示す比較構造4の固体撮像装置は、比較構造1(図9参照)の固体撮像装置を基本構造としつつ、光学素子200自体のサイズを3.6μmのサイズ(ピッチ)から1.4μmに縮小した構成である。これに伴い、各構成部分のサイズ、および光学素子200を構成する高屈折率層200Bの構成が以下のように変更されている。
具体的には、集光長(レンズ長)、すなわち基板300と光学素子200との間の距離は2.3μmに変更され、このうち反射防止膜301の膜厚は0.1μmである。
高屈折率層200Bは、窒化シリコン(SiN)で構成され、屈折率n1=2.0であり、膜厚0.5μmである。これらの高屈折率層200Bにおける光の入射側と射出側の両面には、反射による光学的なロスを少なくするための反射防止膜201が設けられている。この反射防止膜201は、低屈折率層200Aの屈折率(SiO:n0=1.46)と、高屈折率層200Bの屈折率(SiN:n1=2.0)との中間の屈折率を有する。このような反射防止膜201は、酸窒化シリコン(SiON:n5=1.7)で構成されている。
反射防止膜201は薄膜であり、その厚さや幅に関わらず光学素子200の集光効果そのものには影響を与えない。もちろん、反射防止膜201は、上述した他の比較構造1〜3にも設けて良い。尚、上述した集光長(レンズ長)=2.3μmは、基板300と反射防止膜201との間の距離である。
光学素子200における低屈折率層200Aと高屈折率層200Bの線幅は、最小線幅を0.1μmとして図示したとおりである。
高屈折率層200Bの線幅は、光学素子200の中心CLから縁部に向かって0.25μm、0.15μm、0.10μmである。
低屈折率層200Aの線幅は、光学素子200の中心CLから縁部に向かって0.10μm、0.13μm、0.19μmである。
図17は、図16に示した光学素子200を通過する波長λ=540nmの緑色光に関してのシミュレーション結果を示す図であり、緑色光が基板300の表面に到達したときのシミュレーション結果である。
この結果からわかるように、光学素子200は、サイズを1.4μmとした縮小した場合であっても、集光長や、低屈折率層200Aおよび高屈折率層200Bの数や配置間隔(線幅)を適切に設定することで、集光効果を得ることができる。尚、ここでの図示は省略するが、近赤外光(λ=780nm)、赤色光(λ=640nm)、青色光(λ=460nm)についても、同様に集光効果が得られる。
[第1例の基本構造となる光学素子(参考例その1)のシミュレーション−5]
図18は、上述した第1例の基本構造となる光学素子について、斜め光の集光特性をシミュレーションした結果を示す図である。シミュレーションは、図9に示した固体撮像装置に対して波長λ=540nmの緑色光を斜め方向から照射した場合を想定した。
この結果から、第1例の基本構造の光学素子200は、斜め方向から入射した光の集光位置が、光学素子200の中心(x=0)に対して入射方向と逆側にずれることが判る。これは通常の球面レンズでも生じる現象であるが、上述した光学素子200でも同様に生じるのである。
[第1例の基本構造となる波面制御型の光学素子(参考例その2)]
図19は、第1例の集光素子の基本原理を説明するための図であり、光学素子203と共に当該光学素子203に入射する光Hの等位相面(波面)を示す。尚、ここで説明する光学素子203は、次に説明するように集光機能を備えていない点で本技術の実施形態で用いた集光素子とは異なっている。
この図に示す光学素子203は、サブ波長の周期構造を有する集光素子(Subwave length Lens :SWLL)の仕組みを利用したものである。この光学素子203は、素子の光軸に対する垂直方向に、屈折率の異なる光透過性材料からなる層を交互に配列するとともに、それぞれの線幅を波長オーダーまたはそれより小さい線幅としてその分布を調整することで、斜め入射光の入射角度を垂直に近づける斜め補正機構を備える。
このような光学素子203は、屈折率n0の断面矩形状の低屈折率層200Aと、屈折率n0よりも高い(大きい)屈折率n1(n1>n0)の断面矩形状の高屈折率層200Bとを、光軸と垂直な方向に交互に配列した板状の交互配置層である。そして特に、光学素子203の機械的な中心CLを境に、片側(図示した例では左側)では低屈折率層200Aの配置密度が高く、反対側(図示した例では右側)では高屈折率層200Bの配置密度が高い。つまり、低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとの配置密度が非対称である点で、上述の光学素子200と相違する。尚、光学素子203の機械的な中心CLは、本例では光軸位置と一致していることとする。
このような非対称性は、例えば光学素子203の一方の端部側から他方の端部側に向かって、高屈折率層200Bの線幅が徐々に大きくなる構造、または低屈折率層200Aの線幅が徐々に小さくなる構造、さらにはこれらを組み合わせた構造がある。
以上のような光学素子203は、ここでは例えば光入射面側には屈折率n0の板状の単一材層100が隣接して設けられ、光透過面側には屈折率n0の板状の単一材層101が設けられることとする。
このような構成の光学素子203に対して、屈折率n0の単一材層100側で、図面上の右手方向(すなわち高屈折率層200Bの密度が高い方向)から、光学素子203の光軸に対して斜めに光Hが入射したとする。この場合、高屈折率層200B中と低屈折率層200A中とで、光速cが異なることに起因し、光学素子203を通過する光の波面が高屈折率層200Bが密に配置された側(図面上においては右側)に傾く。これにより、光学素子203が斜め入射光を垂直入射光に変換する斜め補正機能をなす。
このような光学素子203は、例えば固体撮像装置1の各画素部に適用して設けることができる。例えば、図20に示すように、固体撮像装置1の光入射面側には、絞り303を介して結像レンズ305を配置した受光光学系が配置される。この場合、結像レンズ305を通過した被写体307からの主光線h0は、固体撮像装置1の端部にいくほど入射角度が大きくなる。このため、固体撮像装置1に設ける光学素子203は、固体撮像装置1の中心では斜め補正機能を弱くして、端部になるほど補正機能を強いものであれば良い。例えば、固体撮像装置1における撮像領域の端部になるほど、高屈折率層200Bの配置密度の非対称性を大きくすれば良い。
以上のような光学素子203も、極めて薄い凸レンズにすることができることは、先の光学素子200と同様である。
また以上のような光学素子203は、平面構造においても、中心CLを境に、片側では高屈折率層200Bが割合で多く存在し、反対側では割合で少なく存在する構造になっていればよく、その限りにおいて、様々な平面構造を採ることができる。
例えば図21Aの平面模式図および図21Bの斜視図に示すように、線状の低屈折率層200Aおよび高屈折率層200Bを、線幅を徐々に変化させて平行に配列した構造でもよい。また、ここでの図示は省略するが、低屈折率層200Aおよび高屈折率層200Bは曲線状のものでもよい。
[第1例の集光素子…波面制御型の光学素子の積層構造]
図22は、第1例の集光素子を用いた固体撮像装置(実施例構造1)の模式図である。図23は、この固体撮像装置に対して行った波動シミュレーションの結果を示す図である。
図22に示す固体撮像装置は、上述した比較構造1(図9参照)の固体撮像装置をベースとし、これに斜め補正機能を有する光学素子203を追加したものであり、2つの光学素子200,203を積層させて集光素子13-1を構成している。
ここでは、集光機能を有する光学素子200における光Hの入射面側に、斜め補正機能を有する光学素子203を積層させた構成である。このような集光素子13-1は、画素部のサイズ(画素ピッチ)に合わせ、3.6μmのサイズ(ピッチ)で3個配置されている。ただし、集光機能を有する光学素子200に対して、斜め補正機能を有する光学素子203は、素子の中心を光Hの入射方向にずらして配置している。
このうち集光機能を有する光学素子200は、比較構造1(図9参照)で説明した構成のものである。
一方、斜め補正機能を有する光学素子203は、膜厚0.5μmである。
高屈折率層200Bの線幅は、斜め入射させる光Hの入射方向から順に、0.45μm、0.35μm、0.25μm、0.20μm、0.15μm、0.11μm、0.10μmである。
低屈折率層200Aの線幅は、光Hの入射方向から順に、0.10μm、0.12μm、0.185μm、0.235μm、0.260μm、0.345μm、0.745μmである。
以上のような集光素子13-1に対して、屈折率n0の単一材層100側で、図面上の右手方向、すなわち集光素子13-1において高屈折率層200Bの密度が高い方向から、光学素子203の光軸に対して斜めに光Hが入射させた場合の波動シミュレーションを行った。
図23は、図22に示した集光素子13-1を通過する緑色光(λ=540nm)の斜め入射光に関してのシミュレーション結果を示す図であり、緑色光Hが基板300の表面に到達したときのシミュレーション結果である。
この結果から判るように、本第1例の集光素子13-1は、緑色光の斜め入射光を集光素子13-1のほぼ中心CL(ここではx=0に一致)に集光させることができる。これは入射角変換機能による斜め補正機能が効果的に働いていることを意味する。尚、ここでの図示は省略するが、近赤外光(λ=780nm)、赤色光(λ=640nm)、青色光(λ=460nm)についても、同様に斜め入射光を集光素子13-1のほぼ中央に集光させる斜め補正集光効果が得られる。
したがって、本第1例の集光素子13-1は、上述した各実施形態の集光素子13として用いることができる。ただし、これらの集光素子13-1が配置される撮像領域の中心では、斜め入射光入射が問題とならないので集光機能を有する光学素子200のみで集光素子13-1とすればよく、斜め補正機能を有する光学素子203は不要である。
これに対して、撮像領域の端部ほど、斜め入射光の入射角度が大きくなる。このため、撮像領域の端部の画素部に配置される集光素子13-1ほど、斜め補正機能を有する光学素子203における非対称性を高め、集光素子13-1内において撮像領域の中心方向における高屈折率層200Bの配置密度を高くする。これにより、撮像領域の端部ほど、光学素子203による斜め補正機能を強め、斜め入射光を垂直に近づけて集光ポイントを画素部の中心に持っていく構成とすることができる。
尚、第1例の集光素子13-1としては、光の入射側から順に、集光機能を有する光学素子200、斜め補正機能を有する光学素子203を積層させた構成を説明した。しかしながら、光学素子200,203の積層構造がこれに限定されることはなく、積層順が逆の構成や、斜め補正機能を有する光学素子203で集光機能を有する光学素子200を挟持した構成であっても良い。
≪6.実施形態に用いられる集光素子の第2例≫
[第2例の集光素子…波面制御型の光学素子の単層構造]
図24は、上述した各実施形態に用いられる集光素子の第2例の構成を説明する図であり、集光素子と共に等位相面を示す。
この図に示す集光素子13-2は、先に説明した第1例の集光素子を構成する2つの光学素子200,203を、1つの光学素子として設計することにより集光機能と斜め補正機能とを備えた1つの光学素子で構成されているところが特徴的である。
このような集光素子13-2は、第1例と同様の低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとを交互に配置した構成であり、高屈折率層200Bの配置密度が、素子の中心から離れるに従って疎になる構造と、素子の中心を境にして非対称になる構造との両方を有することで、集光機能と斜め補正機能とを同時に持つ点に特徴を有する。
この場合、撮像領域の中心では、斜め入射光が問題とならないので集光素子13-2は、集光機能を有する光学素子200と同様の構成であってよく、斜め補正機能は不要である。したがって、撮像領域の中心に配置される集光素子13-2は、非対称性がゼロであり、集光素子13-2の機械的な中心に向かって、全方向から均等に高屈折率層200Bの配置状態が徐々に密になっている。
これに対して、撮像領域の端部ほど、斜め入射光の入射角度が大きくなる。このため、撮像領域の端部に配置される集光素子13-2ほど、非対称性を高めた構成であり、集光素子13-2の重心Oを中心から撮像領域の中心方向に大きくシフトさせる。
ここで上述した「重心O」とは、周囲の屈折率の1次モーメントの積分が0となる位置である。すなわち、集光素子13-2の面内において、高屈折率層200Bの屈折率n1、低屈折率層200Aの屈折率n0とした場合、平面内の(x,y)座標において、下記の式(1)が成り立つ場合、その(x1,y1)の位置を「重心O」と定義する。
これにより、撮像領域の端部ほど、集光素子13-2による斜め補正機能を強め、斜め入射光の入射角度をゼロ、すなわち集光素子13-2の光軸に近づけて集光ポイントを画素部の中心に持っていく構成とする。
またさらに、非対称性を持たせた各集光素子13-1は、非対称の重心Oに向かって高屈折率層200Bの配置密度が徐々に大きくなる構造を有し、これによって集光機能を得ている。この場合、非対称の重心Oに対して、撮像領域の中心に向かう側では、高屈折率層200Bの配置が最も密な配列になり、これと逆に向かう側では高屈折率層Bの配置が最も疎な配列になる。
このような集光素子13-2における各層の具体的配置例としては、たとえば、高屈折率層200Bの線幅が重心Oに向かって徐々に大きくなる構造、低屈折率層200Aの線幅が重心Oに向かって徐々に小さくなる構造、およびこれらを組み合わせた構造がある。
また以上のような集光素子13-2は、平面構造においても、当然に重心Oにおいて高屈折率層200Bが密で、重心Oから離れるに従って疎になる構造になっていればよく、その限りにおいて、様々な平面構造を採ることができる。高屈折率層200Bと低屈折率層200Aのそれぞれの平面形状は、円形、楕円形、正方形、長方形、三角形など、任意の環状とすることができる。そして、これらの同一と見なし得る形状のものを環状とするものや、異なった形状のものを組み合わせて、各環状の線幅が素子の中心ではなく重心Oを境に、左右で段階的に異なる構成とすればよい。
たとえば、図25Aに示すように、高屈折率層200Bと低屈折率層200Aのそれぞれが円形または円形リング形状の、全体として環状となったもので、その重心Oが、撮像領域の中心方向に偏ったものでもよい。図25Bに示すように、高屈折率層200Bと低屈折率層200Aのそれぞれが楕円または楕円形リング形状の、全体として環状となったもので、その重心Oが、撮像領域の中心方向に偏ったものでもよい。図25Cに示すように、高屈折率層200Bと低屈折率層200Aのそれぞれが正方形または正方リング形状の、全体として環状となったもので、その重心Oが、撮像領域の中心方向に偏ったものでもよい。図25Dに示すように、高屈折率層200Bと低屈折率層200Aのそれぞれが長方形または長方リング形状の、全体として環状となったもので、その重心Oが、撮像領域の中心方向に偏ったものでもよい。
もちろん、各集光素子のトータルの集光効果は、当該集光素子の平面構造、すなわち高屈折率層200Bと低屈折率層200Aの並び方の平面構造の影響を受けるので、特に重心Oの高屈折率層200Bの形状は、光電変換部の平面形状(受光開口)に整合させるのがよい。
また、斜め入射光を垂直光に変換する機能は、撮像領域中において集光素子が配置される位置により、重心Oに対して一方向に存在するので、重心に対して一方のみを使用する構造にすることもできる。たとえば、図26Aに示すように、重心Oが偏って配置される側において、円形リング形状の低屈折率層200Aや高屈折率層200Bの一部が欠けて環状にならない構造のものでもよい。あるいは、図26Bに示すように、重心Oが偏って配置される側において、正方リング形状の低屈折率層200Aや高屈折率層200Bの一部が欠けて環状にならない構造のものでもよい。
以上のような集光素子13-2であっても、第1例の集光素子と同様に、撮像領域の端部に配置される集光素子13-2ほど、主光線が斜め入射するのを補正して集光素子13-2による集光ポイントを画素中心に持っていく構成とすることができる。
図27は、以上のような第2例の集光素子13-2の固体撮像装置への配置状態を説明する平面模式図であり、図25Cに示した正方形または正方リング形状の集光素子を用いた構成である。なお、図27では、撮像領域4に設けられた全ての画素部3に対して個別に配置される集光素子13-2に関し、代表的な位置のみをピックアップして拡大して示している。
図27に示すように、撮像領域4の中心に配置される集光素子13-2は、非対称性がゼロのものである。これに対して、撮像領域4の端部に配置される集光素子13-2ほど、素子の中心に対して重心Oを撮像領域4の中心側に大きくシフトさせて非対称性を強めた構造とする。
なお、先の第1実施形態で説明した図3の固体撮像装置も、本第2例の集光素子13-2を用いた構成であり、図3の集光素子13として図25Aに示した円形または円形リング形状の集光素子13-2を適用した図である。
[第2例の集光素子のシミュレーション]
図28は、第2例の集光素子を用いた固体撮像装置(実施例構造2)の模式図である。図29は、この固体撮像装置に対して行った波動シミュレーションの結果を示す図である。
図28に示す固体撮像装置は、上述した比較構造4(図16参照)の固体撮像装置をベースとし、その光学素子200を集光素子13-2に変更したものであり、他の構成は比較構造4と同様である。すなわち、画素部のサイズ(画素ピッチ)および各集光素子13-2のサイズは1.4μmであり、高屈折率層200Bにおける光の入射面側と射出面側の両面には、反射による光学的なロスを少なくするための反射防止膜201が設けられている。
光学素子200における低屈折率層200Aと高屈折率層200Bの線幅は、最小線幅を0.1μmとして図示したとおりである。
高屈折率層200Bの線幅は、斜め入射させる光Hの入射方向から順に、0.10μm、0.25μm、0.15μm、0.10μmである。
高屈折率層200B間における低屈折率層200Aの線幅は、光Hの入射方向から順に、0.14μm、0.155μm、0.195μmである。
図29は、図28に示した集光素子13-2を通過する緑色光(λ=540nm)の斜め入射光に関してのシミュレーション結果を示す図であり、緑色光が基板300の表面に到達したときのシミュレーション結果である。
この結果から判るように、本第2例の集光素子13-2であっても、緑色光Hの斜め入射光を集光素子13-2のほぼ中心(ここではx=0に一致)に集光させることができる。これは入射角変換機能による斜め補正機能が効果的に働いていることを意味する。尚、ここでの図示は省略するが、近赤外光(λ=780nm)、赤色光(λ=640nm)、青色光(λ=460nm)についても、同様に斜め入射光を集光素子13-2のほぼ中央に集光させる斜め補正集光効果が得られる。
したがって、本第2例の集光素子13-2も、第1例の集光素子と同様に、上述した各実施形態の集光素子13として用いることができる。ただし、これらの集光素子13-2が配置される撮像領域の中心では、斜め入射光入射が問題とならないので、集光素子13-2は非対称性をゼロにして集光機能のみを持たせれば良い。
≪7.第1例および第2例の集光素子の製造プロセス≫
図30は、実施形態の固体撮像装置に用いられる第1例および第2例の集光素子の製造プロセスを説明するための断面工程図である。尚、比較として図31には通常の凸型集光レンズの製造プロセスを説明するための断面工程図を示した。以下、先ず図30を用いて第1例および第2例の集光素子の製造プロセスを説明する。
第1例及び第2例の集光素子を、固体撮像装置と一体的に形成する場合、先ず、半導体層内やその上部の各画素部に光電変換部を積層形成し、必要に応じて反射防止膜を成膜する(以上、図示省略)。
次に図30Aに示すように、この上部に集光素子の媒質となる単一材層101を、所定の膜厚で形成する。この単一材層101は、例えば酸化シリコン(SiO:n0=1.46)で構成された平坦化絶縁膜であり、所定の膜厚とは下層に形成された最上部の光電変換部からの膜厚であることとする。次いで、単一材層101上に、窒化シリコン(SiN:n1=1.7)からなる高屈折率層200Bを成膜する。
その後、図30Bに示すように、高屈折率層200B上に、レジスト膜311を成膜する。
次いで、図30Cに示すように、レジスト膜311に対してパターン露光および現像処理を含むリソグラフィ処理を行うことにより、レジスト膜311をパターニングする。ここでは、上述した第1例および第2例で説明したような高屈折率層の線幅の並びに対応させてレジスト膜311をパターニングする。
次に、図30Dに示すように、パターニングされたレジスト膜311をマスクにしたエッチングによって、高屈折率層200Bを所定の線幅と間隔を設けてパターニングする。ここでのエッチングは、例えば反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)を行ない、高屈折率層200Bの異方性を確保する。この際、高屈折率層200Bの下地には、単一材層101が存在するため、半導体層またはこの上部に形成した光電変換部に対してエッチングすることによるダメージの問題は起きない。エッチング終了後には、パターニングされた高屈折率層200B上のレジスト膜311を除去する。
以上により、図30Eに示すように、酸化シリコン(SiO)からなる単一材層101の上層に、複数の高屈折率層200Bが所定の間隔を設けて形成される。この場合、高屈折率層200B間に形成された空間部の空気を低屈折率層200Aとし、第2例の集光素子13-2を完成させても良い。また、高屈折率層200B間に形成された空間部に、例えば酸化シリコン(SiO:n0=1.46)などの低屈折率材料を埋め込み、これを低屈折率層200Aとして第2例の集光素子を完成させても良い。
またインナーレンズへの適用の場合には、図30Fに示すように、平坦化などのため、高屈折率層200B間を埋め込む状態で、単一材層101の上層に、例えば酸化シリコン(SiO:n0=1.46)などの低屈折率材料膜313を成膜する。これにより、高屈折率層200B間の低屈折率材料膜313を低屈折率層200Aとして第2例の集光素子13-2を完成させ、これよりも上部の低屈折率材料膜313を保護膜としても良い。この保護膜は、光入射側の媒質となる単一材層ともなる。
なお、第1例で示したような2層の積層構造の集光素子を形成する場合、先の集光素子13-2を1層目の光学素子200として形成し、この上述した低屈折率材料膜313からなる保護膜を薄い膜厚で形成する。
その後、図30Gに示すように、この光学素子200の上部に、高屈折率層200Bを所定の線幅と間隔とで配列形成する。これらの高屈折率層200Bは、先の図30A〜図30Eで説明したと同様の手順で形成される。この場合、高屈折率層200B間に形成された空間部の空気を低屈折率層200Aとして、2層目の光学素子203を完成させても良い。これにより光学素子200と光学素子203とを積層させた第1例の集光素子13-1が得られる。
また、高屈折率層200B間に形成された空間部に、例えば酸化シリコン(SiO:n0=1.46)などの低屈折率材料を埋め込み、これを低屈折率層として2層目の光学素子を完成させても良い。
さらにインナーレンズへの適用の場合には、平坦化などのため、高屈折率層200B間を埋め込む状態で、光学素子200の上層に、例えば酸化シリコン(SiO:n0=1.46)などの低屈折率材料膜を成膜する。これにより、高屈折率層200B間の低屈折率材料膜を低屈折率層200Aとして積層構造からなる第1例の集光素子13-1を完成させ、これよりも上部の低屈折率材料膜を保護膜としても良い。この保護膜は、光入射側の媒質となる。
以上説明した製造プロセスでは、リフロー工程やエッチバックなどの複雑な工程がなく、単純で簡便なリソグラフィ処理とエッチングの加工技術だけで集光素子を作製できる。したがって、工程数が少なくコストが少なくて済むだけでなく再現性や均一性や量産性に優れる。
さらにリソグラフィの際の露光マスクの設計によって、それぞれ段階的に変化する所定幅の各低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとが所定の順序に配列されるようにすることができる。このため面内方向に非対称な構造を作製するのも容易であり、従来の球面レンズを製造する場合に比べて光学的に設計の幅が広がる。
<比較例の製造プロセス>
次に、図31を用いて比較例となる凸型集光レンズの製造プロセスを説明する。先ず図31Aに示すように、光電変換部などが形成された下地の上部に酸化シリコン(SiO:n0=1.46)で構成された単一材層101を成膜し、この上部にレンズ媒質層321となる窒化シリコン(SiN)を所定の厚さに形成する。所定の厚さは、最終的なインナーレンズの厚さよりも少し厚い程度である。
その後、図31Bに示すように、レンズ媒質層321上に、レジスト膜323を成膜する。
次いで、図31Cに示すように、レジスト膜323に対してパターン露光および現像処理を含むリソグラフィ処理を行うことにより、各画素部に対応させてレジスト膜323を島状にパターニングする。
この後、図31Dに示すように、熱処理を行うことにより、島状にパターニングされたレジスト膜323をレンズ形状にリフローさせる。
この後、図31Eに示すように、レンズ形状のレジスト膜323上からエッチバックを行うことにより、レジスト膜323のレンズ形状を下地のレンズ媒質層321に転写する。また、レジスト膜323をエッチング除去する。
これにより図31Fに示すように、レンズ媒質層321の表面側に凸レンズ321Aが形成される。
またここでの図示は省略するが、インナーレンズへの適用の場合には、平坦化などのため、凸レンズ321Aを埋め込む状態で、窒化シリコン(SiN)からなるレンズ媒質層321の上層に、例えば酸化シリコン(SiO:n0=1.46)などの低屈折率材料膜を成膜する。
以上のように比較例の製造プロセスでは、リフローとエッチバックで凸レンズの形成が行なわれる。レンズ形状の元となるレジストのリフローでは表面張力によって球状を作るために面内において非対称な構造はできない。また工程数も多く、コストが掛る。
≪8.実施形態に用いられる集光素子の第3例≫
以下においては、実施形態に用いられる集光素子の第3例の詳細な説明として、先ず参考となる光学素子の構造を説明し、次に第3例として用いられる当該集光素子の構成を説明する。尚、上述した第1例および第2例と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図32は、上述した各実施形態に用いられる集光素子の第3例の構成を説明するための参考例となる光学素子の模式図である。図32Aは上面図(平面模式図)であり、図32Bは平面図におけるx方向の断面模式図である。これらの図に示す光学素子205も、屈折率の異なる光透過性材料の分布によって集光機能を持たせたものであり、前述の第1例および第2例の波面制御型に加えて、ゾーンプレートの回折レンズ効果を採り入れた構造にする点に特徴がある。
このような参考例となる光学素子205は、図19を用いて説明した波面制御型の光学素子と同様に、低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとを交互に配置した板状のものである。この光学素子205において、その光入射面側には単一材層100が設けられ、光射出面側には単一材層101が設けられている。
各層の構成は、第1例および第2例の集光素子を構成する各光学素子と同様である。すなわち、単一材層100,101および低屈折率層200Aは酸化シリコン(SiO:屈折率n0=1.46)からなり、高屈折率層200Bは窒化シリコン(SiN:屈折率n1=2.0)からなる。
この光学素子205の厚さは0.5μmとする。光学素子205は、第2例と同様に、集光機能と斜め入射光補正機能との両者を兼ね備えたもので、光学長(レンズ長)に比べて十分に薄く設定される点は第2例と同様である。
この光学素子205は、集光機能と斜め入射光補正機能の両者を兼ね備えるべく、左右非対称構造を持っている。画素部3対応して配置される光学素子205内において、素子の中心CLよりも光Hの入射側においては、低屈折率層200Aよりも高屈折率層200Bの配置密度が高く、逆側においては低屈折率層200Aよりも高屈折率層200Bの配置密度が低い。
つまり第2例で説明した重心を用いて説明すると、画素部3に対応して配置される光学素子205内において、素子の重心よりも光Hの入射側においては、低屈折率層200Aの幅が小さく(狭く)、かつ高屈折率層200Bの幅が大きい(広い)。これに対して、重心よりも光Hの入射側とは反対側においては、低屈折率層200Aの幅が大きく(広く)、かつ高屈折率層200Bの幅が小さく(狭く)設定されている。
低屈折率層200Aと高屈折率層200Bの数が少ないものの、光学素子205内における光Hの入射方向においては、高屈折率層200Bが割合で多く存在しかつ低屈折率層200Aが割合で少なく存在し、反対側では高屈折率層200Bが割合で少なくかつ低屈折率層200Aが割合で多く存在するようにしている点で、第2例の状態と同様になっている。このような光学素子205の具体的な構成は、例えば次のようである。
すなわち光学素子205は、画素部のサイズ(画素サイズ)に合わせてx−y方向で1.1μm×1.1μmのサイズを有し、このサイズを1周期として高屈折率層200Bと低屈折率層200Aとがx方向に交互に配列されて構成されている。これらの低屈折率層200Aと高屈折率層200Bは、斜め入射光の入射方向から以下のような線幅の4本が順に配置され、さらに4本を1組として斜め入射光の入射方向(ここでは図面上x方向)に1.1μmピッチで繰り返し配置されている。
高屈折率層200B:0.25μm
低屈折率層200A:0.17μm
高屈折率層200B:0.17μm
低屈折率層200A:0.51μm
そして、最も線幅の太い高屈折率層200Bの外側の辺から、光Hの入射する先の−x方向に0.65μm隔てた位置を、光学素子205の中心CLとしている。尚、各低屈折率層200Aおよび高屈折率層200Bの長さ、すなわち光Hの入射方向に対して垂直な方向(ここでは図面上y方向)の延設長さは、画素ピッチ1.1よりも十分に長く、画素部3を縦断して配置されていることとする。
図33は、図32に示した光学素子205を通過する緑色光(λ=550nm)の斜め入射光に関しての3次元の波動ミュレーション結果を示す図である。斜め入射光の入射角度は、光学素子205内のxy平面のx方向で17deg(空気中換算25deg)である。
図33Aのx−z断面に示すように、光学素子205において低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとを配列させたx方向においては、斜め入射光Hは、光学素子205を通過することにより、光学素子205のほぼ中心(x=0μm)に集光している。これにより、低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとを配列させたx方向に対しては、集光機能と共に斜め補正機能が効果的に働くことが判る。
しかしながら、図33Bのy−z断面および図33Cのx−y断面に示すように、低屈折率層200Aおよび高屈折率層200Bを延設させたy方向においては、斜め入射光は、光学素子205を通過することにより、1μm前後の深さ(z方向)に集光するものの、y方向には集光しない。これにより、低屈折率層200Aおよび高屈折率層200Bを延設させたy方向には、集光機能がないと言って良い。
ここで一般的な固体撮像装置において光電変換部は、各画素部の中心付近に孤立した島状で配置される。したがって、この光学素子205を集光素子として用いた場合には、y方向に光電変換部に入射しない光が存在することになり、ロスが発生してしまう。
[第3例の集光素子(その1)…単純化した波面制御型の光学素子]
図34は、上述した各実施形態に用いられる第3例の集光素子(その1)の平面模式図である。この図に示す第3例の集光素子(その1)は、上述した参考例の光学素子において一方向のみに集光されてしまう点を解消するものである。
図34に示す集光素子13-3aは、図32に示した参考例の構造において、画素部3において斜め入射光Hの入射方向と垂直に延設して設けた高屈折率層200Bの長さを、画素サイズと同等か画素サイズよりも短くした構成である。ここでは、高屈折率層200Bは、画素サイズ(x×y=1.1μm×1.1μm)に対して0.9μmの長さであり、長さ方向(y方向)において画素部3の中央に配置されている。尚、1つの高屈折率層200Bは、平面視的な形状が矩形上であって線幅が一定であり、斜め入射光Hの入射方向(x方向)に対して垂直な方向(y方向)において、高屈折率層200Bは対称性を有している。また低屈折率層200Aは、高屈折率層200Bの周囲を埋め込む状態で設けられていて良い。
このような構造の集光素子13-3aでは、画素部3の中心に比べてy方向の端における屈折率が低くなり、y方向においてゾーンプレートの回折レンズ効果が機能する。これにより、y方向で集光していなかった光は、その屈折率差によってy方向の中心に集められるようになる。
図35は、図34に示した集光素子13-3aを通過する緑色光(λ=550nm)の斜め入射光に関しての3次元の波動ミュレーション結果を示す図である。斜め入射光の入射角度は、集光素子13-3a内のx−y平面のx方向で17deg(空気中換算25deg)である。
図35Aのx−z断面に示すように、集光素子13-3aにおいて低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとを配列させたx方向においては、斜め入射光Hは、集光素子13-3aを通過することにより、集光素子13-3aのほぼ中心(x=0μm)に集光している。これにより、低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとを配列させたx方向に対しては、集光機能と共に斜め補正機能が効果的に働くことが判る。
また、図35Bのy−z断面に示すように、高屈折率層200Bを延設させたy方向においても、斜め入射光は、集光素子13-3aを通過することにより、0.9μm程度の深さ(z方向)に集光する。さらに図35Cのx−y断面に明らかなように、斜め入射光は、集光素子13-3aを通過することにより、x−y方向に集光する。ただし、y方向において画素の端部で光の漏れが発生しており、光のロスが僅かではあるが残っている。
以上の結果、y方向においてゾーンプレートの回折レンズ効果を機能させた集光素子13-3aは、低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとが直線のみでパターン形成された単純な構成でありながらも、集光機能と共に斜め補正を備えていることがわかる。
[第3例の集光素子(その2)…単純化した波面制御型の光学素子]
図36は、上述した各実施形態に用いられる第3例の集光素子(その2)の平面模式図である。この図に示す第3例の集光素子(その2)は、上述した第3例の集光素子(その1)において、画素部3の端部で発生する光の漏れを解消するものである。
図36に示す集光素子13-3bの仕組みは、図34に示した第3例の集光素子(その1:13-3a)の構造において、素子内における斜め入射光Hの入射側に配置された2つの高屈折率層200B間を、その長手方向の中間部で接続させた構成である。2つの高屈折率層200B間を接続する追加の高屈折率層200B’は、例えばy方向に0.17μmの幅を有していることとする。
このような構造では、y方向におけるゾーンプレートの回折レンズ効果が、追加の高屈折率層200B’部分でも機能するようになり、y方向の集光効果がより高まる。
図37は、図36に示した集光素子13-3bを通過する緑色光(λ=550nm)の斜め入射光に関しての3次元の波動ミュレーション結果を示す図である。斜め入射光の入射角度は、集光素子13-3b内のxy平面のx方向で17deg(空気中換算25deg)である。
図37Aのx−z断面に示すように、集光素子13-3bにおいて低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとを配列させたx方向においては、斜め入射光Hは、集光素子13-3bを通過することにより、集光素子13-3bのほぼ中心(x=0μm)に集光している。これにより、低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとを配列させたx方向に対しては、集光機能と共に斜め補正機能が効果的に働くことが判る。
さらに図37Bのy−z断面に示すように、斜め入射光の入射方向と垂直をなすy方向においても、斜め入射光は、集光素子13-3bを通過することにより、集光素子13-3bのほぼ中心(y=0μm)に集光している。
以上は図37Cのx−y断面からも明らかであり、y方向での画素の端部における光の漏れがなく、画素中心で集光効率が高くなっていることが判る。実際に画素中心では5%ほどの集光効率の上昇が見られた。
[第3例の集光素子(その3)…単純化した波面制御型の光学素子]
図38は、上述した各実施形態に用いられる第3例の集光素子(その3)の平面模式図である。この図に示す第3例の集光素子(その3)は、画素部3のxy平面においてx方向に対する斜方向からの斜め入射光に対応するものである。
図38に示す集光素子13-3cの仕組みは、基本的には第3例の他の集光素子と同様であり、集光素子13-3cの中心よりも、素子における斜め入射光Hの入射方向で高屈折率層200Bを高密度とし、かつ低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとを交互に配置した構成である。
ここでは図示したように、4枚の高屈折率層200Bを、集光素子13-3c内における斜め入射光Hの入射方向に偏って配置することにより、画素部3の中心CLよりも斜め入射光の入射方向に重心を偏らせ、さらにこれらの高屈折率層200B間に低屈折率層200Aを配置している。また、4枚の矩形の高屈折率層200Bを部分的に重ねることで一連の高屈折率層のパターンを形成している。4枚の高屈折率層200Bは、斜め入射光の入射角度と入射方向によって、それぞれのサイズでそれぞれの配置箇所に設けられ、入射角度が大きいほど画素部の中心からの重心のシフト量が大きくなるように配置される。図示した例では、x方向に対して斜め45°の方向から、入射角度11.3deg(空気中換算16.5deg )で斜め入射光が入射される場合を想定し、4枚の各サイズの高屈折率層200Bを配置している。尚、これらの4枚の高屈折率層200B間は、低屈折率層200Aで埋め込まれている。
図39は、図37に示した集光素子13-3cを通過する緑色光(λ=550nm)の斜め入射光に関しての3次元の波動ミュレーション結果を示す図である。斜め入射光の入射角度は、集光素子13-3c内のxy平面の+x+y方向45°で入射角度11.3deg(空気中換算16.5deg )である。
図39Aのx−z断面、図39Bのy−z断面、および図39Cのx−y断面(上面図)に示すように、画素部に対する斜め方向からの斜め入射光Hは、集光素子13-3cを通過することにより、画素部3の中心(x=0、y=0)に集光されていることが判る。これにより、集光素子13-3cは、低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとが直線のみでパターン形成された単純な構成でありながらも、集光機能と共に斜め補正機能が効果的に働いていることが判る。
[第3例の集光素子(その4)…単純化した波面制御型の光学素子]
図40は、上述した各実施形態に用いられる第3例の集光素子(その4)の平面模式図である。この図に示す第3例の集光素子(その4)は、画素部3のxy平面において−y方向からの斜め入射光Hに対応するものである。
図40に示す集光素子13-3dは、基本的には第3例の他の集光素子と同様であり、集光素子13-3cの中心よりも斜め入射光の入射側で高屈折率層200Bを高密度とし、かつ低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとを交互に配置した構成である。具体的には、集光素子13-3cの中心よりも斜め入射光の入射側に偏らせて、入射方向と垂直方向に延設する高屈折率層200Bを配置している。また、2つの高屈折率層200B間には、画素部3の端部で発生する光の漏れを解消するための追加の高屈折率層200B’を配置し、2つの高屈折率層200B間を接続している。
これらの高屈折率層200B,200B’のサイズは、斜め入射光Hの入射角度によって、それぞれのサイズでそれぞれの位置に設けられ、入射角度が大きいほど画素部3の中心からの重心のシフト量が大きくなるように配置される。図示した例では、−y方向から入射角度8.5deg(空気中換算12.5deg )で斜め入射光が入射される場合を想定した、各サイズと配置位置で高屈折率層200B,200B’が設けられている。尚、これらの3枚の高屈折率層200B,200b’間は、低屈折率層200Aで埋め込まれている。
図41は、図40に示した集光素子13-3dを通過する緑色光(λ=550nm)の斜め入射光Hに関しての3次元の波動ミュレーション結果を示す図である。斜め入射光Hの入射角度は、集光素子13-3d内のy方向で入射角度8.5deg(空気中換算12.5deg )である。
図41Aのx−z断面、図41Bのy−z断面、および図41Cのx−y断面(上面図)に示すように、画素部に対する−y方向からの斜め入射光Hは、集光素子13-3dを通過することにより、画素部の中心に集光されていることが判る。これにより、集光素子13-3dは、低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとが直線のみでパターン形成された単純な構成でありながらも、集光機能と共に斜め補正機能が効果的に働いていることが判る。
[第3例の集光素子の固体撮像装置への適用例]
図42は、上述した第3例の集光素子を適用した固体撮像装置の構成を説明するための撮像領域の平面模式図であり、撮像領域における代表的な位置の集光素子をピックアップして拡大して示している。
図42に示すように、固体撮像装置の撮像領域4には、複数の画素部3がアレイ状に配列されており、各画素部3における光入射面側にそれぞれ集光素子13-3が設けられている。各集光素子13-3は、各画素部3に入射する光を、各画素部3の中央に集光させるように構成されている。したがって各集光素子13-3は、撮像領域4における配置箇所毎、すなわち入射光の入射方向および入射角度毎に、上述した(その1)〜(その4)のようなそれぞれのサイズと配置位置とで低屈折率層200Aと高屈折率層200Bとが設けられた構成を備えている。
具体的には、撮像領域4において中央よりも左側(図面上−x側)の領域に位置する画素部3に対しては、右側(図面上+x側)から斜め入射光が入射する。このため、この領域に配置される集光素子13-3には、高屈折率層200Bを画素部3内の右側に偏って配置した集光素子13-3bが適用される。このような高屈折率層200Bの偏りは、撮像領域4の端部に位置する画素部3ほど大きくなる。また、2つの高屈折率層200B間に配置される追加の高屈折率層200B’は、撮像領域4の端部に位置する画素部3ほど小さくなる。
同様に、撮像領域4において中央よりも右側(図面上+x側)の領域に位置する画素部3に対しては、左側(図面上−x側)から斜め入射光が入射する。このため、この領域に配置される集光素子13-3には、高屈折率層200Bを左側に偏って配置した集光素子13-3bが適用される。このような高屈折率層200Bの偏りは、撮像領域4の端部に位置する画素部3ほど大きくなる。また、2つの高屈折率層200B間に配置される追加の高屈折率層200B’は、撮像領域4の端部に位置する画素部3ほど小さくなり、撮像領域4の中央部に近づくほど±y方向に伸びる。そして、撮像領域4の中央付近では、2つの高屈折率層200Bと、これらの間に配置された追加の高屈折率層200B’とのy方向の長さが同一となり、四角形の高屈折率層200Bが画素部3の中央に配置されることになる。
また撮像領域4において中央よりも上側(図面上+y側)の領域に位置する画素部3に対しては、下側(図面上−y側)から斜め入射光が入射する。このため、この領域に配置される集光素子13-3には、高屈折率層200Bを下側に偏って配置した集光素子13-3dが適用される。このような高屈折率層200Bの偏りは、撮像領域4の端部に位置する画素部3ほど大きくなる。また、2つの高屈折率層200B間に配置される追加の高屈折率層200B’は、撮像領域4の端部に位置する画素部3ほど小さくなり、撮像領域4の中央部に近づくほど±x方向に伸びる。そして、撮像領域4の中央付近では、2つの高屈折率層200Bと、これらの間に配置された追加の高屈折率層200B’とのx方向の長さが同一となり、先と同様に四角形の高屈折率層200Bが画素部3の中央に配置されることになる。
尚、撮像領域4の中央付近の画素部3には、入射角度0°で光が入射する。このため、これらの画素部3に配置される集光素子13-3は、斜め補正機能を備える必要はなく、集光機能のみで良い。したがって、集光素子13-3の中心と重心とは一致していて良く、集光素子13-3の中央に集光用の高屈折率層200Bを設ければ良い。
さらに撮像領域4の左下側(図面上−x,−y側)の領域に位置する画素部3に対しては、右上側(図面上+x,+y側)から斜め入射光が入射する。このため、この領域に配置される集光素子13-3には、4枚の高屈折率層200Bを右上側(図面上+x,+y側)に偏って配置した集光素子13-3cが適用される。このような高屈折率層200Bの偏りは、撮像領域4の端部に位置する画素部3ほど大きくなる。
尚、各集光素子13における高屈折率層200Bの配置状態は、例えばこの領域に配置された基準となる集光素子13-3cを構成する4枚の高屈折率層200Bのパターン情報と、画素部3の位置情報とに基づき、4枚の高屈折率層200Bを所定方向に変形させることで得ることができる。
[第3例の集光素子の設計方法]
以上のような第3例の集光素子13-3における高屈折率層200Bのパターン設計には、特開2009−15315号公報におけるマスクパターンの製法の何れかを適用すればよい。図43は、以上のような第3例の集光素子13-3の設計方法の一例を説明するための図であり、先の図42と共に設計方法の一例を説明する。
これらの図を用いて説明される設計方法は、撮像領域4の中心位置と、着目する画素部3の座標位置との関係から、各画素部3に配置される集光素子13-3における高屈折率層200Bのパターン設計を行う方法である。
この場合先ず、撮像領域4の中心の座標(x,y)=(0,0)を原点とし、この原点に配置される画素部3(x0,y0)に対して、座標=(0,0)を付与する。そして、その+x方向隣の画素部3(x1,y0)に対して座標=(1,0)を付与し、さらにその+x方向隣の画素部3(x2,y0)に対して座標=(2,0)を付与し…、すべての画素部3に座標を付与する。
また撮像領域4を、座標の原点(x,y)=(0,0)に対して、第1象限(+x、+y)、第2象限(−x、+y)、第3象限(−x、−y)、第4象限(+x、−y)の4つの領域に分ける。
またさらに、xy座標を付与した各画素部3に、計算用のX軸とY軸を決める。各画素部3におけるXY原点は、第1象限〜第4象限のそれぞれにおいて異なる、第1象限では画素部3の右上の角、第2象限では画素部3の左上の角、第3象限では画素部3の左下の角、第4象限では画素部3の右下の角とする。これにより、撮像領域4の全面においては、左右対称性および上下対称性が保たれるようにする。
その後、例えば第1象限〜第4象限を代表し、第3象限における手順を説明すると、先ず、第3象限の左下コーナー寄りに存在する画素部3(xa,yb)に着目する。この画素部3(xa,yb)は、撮像領域4全体中においても左下側(図面上−x,−y側)の領域に位置する。このような画素部3(xa,yb)には、図38を用いて説明した第3例の集光素子(その3)のように、4枚の高屈折率層200Bが、素子内において撮像領域4の中心側に偏って配置される。
そこで、画素部3(xa,yb)における4枚の高屈折率層200Bを、それぞれの頂点の座標(頂点座標)を使って数式化する。
先ず図43に示すように、画素部3(xa,yb)の中心に最も近く配置される高屈折率層200B-1に着目したとき、4つの頂点座標を(X1,Y1),(X2,Y1),(X2,Y2),(X1,Y2)とする。そして、この高屈折率層200B-1を規定する設計式f1(xa,yb)を、下記式(2)および式(3)のように定義する。なお、係数s1,s2,s3,s4,s5,s6,s7,s8,c1,c2,c3,c4は定数となる。また、|xa|,|yb|は、それぞれxa,ybの絶対値を示す。
同様にして、画素部3(xa,yb)に配置される残りの高屈折率層200B-2〜200B-4についても、設計式f2(xa,yb)〜f4(xa,yb)で定義する。また同様に、全ての画素部3について、高屈折率層200B-1〜200B-4を設計式f1(xa,yb)〜f4(xa,yb)で定義する。
そして以上のような設計式を、全て矛盾なく成り立つように係数s1,s2,s3,s4,s5,s6,s7,s8,c1,c2,c3,c4を設定すれば良い。
尚、第1象限〜第4象限において、先に説明したような各画素部3のX,Y座標の原点・方向の取り方をすることにより、象限に関わらず、各設計式f1〜f4の係数sの正負の関係は、全ての象限で同じで成り立つ。これは、画素部のシフト方向に着目したとき、撮像領域の四隅から中央の画素部3(xa,ya)=(0,0)に画素位置をシフトさせる設計式であるので、そのシフト方向に沿ってX,Y座標の原点・方向を取ることで、左右対称性や上下対称性が保たれることに起因する。
以上により、各画素部3の集光素子13に配置される高屈折率層200Bを、頂点座標としてパターン設計することが可能になる。
≪9.実施形態に用いられる集光素子の第4例≫
[第4例の集光素子…積層型]
図44は、上述した各実施形態に用いられる集光素子の第4例の構成を説明する断面模式図である。
この図に示す集光素子13-4も、他の例と同様に屈折率の異なる光透過性材料の分布によって集光機能を持たせたものであり、低屈折率層200A間に配置された高屈折率層200Bの積層位置と大きさを調整することにより集光機能と斜め補正機能とを得ている。
この場合、撮像領域の中心に配置される集光素子13-4には、光Hが垂直に(入射角度=0°)で入射する。このため撮像領域の中心に配置される集光素子13-4は、画素サイズよりも一回り小さな高屈折率層200Bと、この上部の中央に偏ることなくさらに一回り小さな高屈折率層200Bを積層させた構成である。したがって、撮像領域の中心に配置される集光素子13-4は、非対称性がゼロであり、集光素子13-4の機械的な中心に向かって、全方向から均等に高屈折率層200Bの配置状態が徐々に密になっている。
これに対して、撮像領域の端部に配置される集光素子13-4には、撮像領域の中心側から斜めに光Hが入射する。このため、撮像領域の端部に配置される集光素子13-4は、画素サイズよりも一回り小さな高屈折率層200Bと、この上部の撮像領域の中心側に偏った位置にさらに一回り小さな高屈折率層200Bを積層させた非対称な構成である。この際、撮像領域の端部ほど、斜め入射光の入射角度が大きくなる。このため、撮像領域の端部に配置される集光素子13-4ほど、非対称性を高めた構成であり、上部に積層させる高屈折率層200Bの撮像領域の中心方向への偏り大きくする。
このような構成の集光素子13-4であっても、他の例の集光素子と同様に、撮像領域の端部に配置される集光素子13-4ほど、主光線が斜め入射するのを補正して集光素子13-4による集光ポイントを画素中心に持っていく構成とすることができる。
≪10.電子機器の実施形態≫
上述の各実施形態で説明した本技術に係る積層型の固体撮像装置は、例えばデジタルカメラやビデオカメラ等のカメラシステムや、撮像機能を有する携帯電話、あるいは撮像機能を備えた他の機器、などの電子機器に適用することができる。
図45は、本技術に係る電子機器の一例として、固体撮像装置を用いたカメラの構成図を示す。本実施形態例に係るカメラは、静止画像又は動画撮影可能なビデオカメラを例としたものである。本実施形態例のカメラ91は、固体撮像装置1と、固体撮像装置1の受光センサ部に入射光を導く光学系93と、シャッタ装置94と、固体撮像装置1を駆動する駆動回路95と、固体撮像装置1の出力信号を処理する信号処理回路96とを有する。
固体撮像装置1は、上述した各実施形態で説明した構成の固体撮像装置(1-1,1-2,1-3)が適用される。光学系(光学レンズ)93は、被写体からの像光(入射光)を固体撮像装置1の撮像面上に結像させる。光学系93は、複数の光学レンズから構成された光学レンズ系としても良い。シャッタ装置94は、固体撮像装置1への光照射期間及び遮光期間を制御する。駆動回路95は、固体撮像装置1の転送動作及びシャッタ装置94のシャッタ動作を制御する駆動信号を供給する。駆動回路95から供給される駆動信号(タイミング信号)により、固体撮像装置1の信号転送を行う。信号処理回路96は、各種の信号処理を行う。信号処理が行われた映像信号は、メモリなどの記憶媒体に記憶され、或いは、モニタに出力される。
以上説明した本実施形態に係る電子機器によれば、複数の光電変換部を画素部において積層させた積層型でありながらも、色シェーディングの発生が防止された固体撮像装置を用いたことにより、小型化および撮像画像の高品質化を達成することが可能になる。
図46は、実施例および比較例の固体撮像装置について、入射角度を変化させた場合の各色光の規格化感度のシミュレーション結果を示す図である。
実施例の固体撮像装置としては、図2を用いて説明した第1実施形態の固体撮像装置1-1を採用した。集光素子13としては、図28に示した実施例構造2の非対称な集光素子13-2を用いた。この実施例については、半導体層21の最も深い位置に設けた赤色(R)の光電変換部23rについて、+x方向に入射角度0°〜25°の範囲においての規格化感度をシミュレーションした。その結果を、図46中のRに示した。
また比較例の固体撮像装置としては、第1実施形態の固体撮像装置1-1における集光素子13を、通常の対称型の凸レンズに変更した構成を採用した。この比較例については、各色の光電変換部23r、23b、41gについて、+x方向に入射角度0°〜25°の範囲においての規格化感度をシミュレーションした。その結果を、図46中のr,g,bに示した。また、青色の光電変換部23bについては、−x方向に入射角度0°〜25°の範囲においての規格化感度をシミュレーションした。その結果を図46中のb(−)に示した。
尚、規格化感度は、半導体層21に設けた赤色(R)の光電変換部23rでλ=650nm、青色(B)の光電変換部23bでλ=450nmとした。また、光電変換膜(膜厚1.37μm)を用いた緑色(G)の光電変換部41gでλ=550nmとした。
図46に示すように、通常の対称型の凸レンズを集光素子として設けた比較例の構成の結果r,g,b,b(−)では、光の入射角度が大きくなると感度が低下し、特に最も深い位置に設けた赤色(R)の光電変換部23rの感度低下が著しい。これに対して、本技術構成のように非対称な集光素子13を設けた実施例の構成の結果Rでは、光の入射角度が大きくなっても赤色(R)の光電変換部23rの感度低下が抑えられていることがわかる。これにより、大きい入射角度で入射光であっても、非対称な集光素子13によって斜め入射光が垂直な入射角度に補正され、深い位置に配置された赤色の光電変換部23rにおいての光吸収が十分になされていることが確認された。
また以上のように、一つの画素部3内に積層した各光電変換部23r、23b、41gにおいての光吸収が十分になされることにより、同一の画素部3内においては青色用のプラグ領域25bや緑色用のプラグ領域への等への光の漏れ込みが防止され、さらに隣接する画素部3への光の漏れ込みが防止されることが確認された。
また図47は、実施例および比較例の固体撮像装置に対して行った波動シミュレーションの結果を示す図である。図47Aは本技術を適用した実施例の結果であり、図47Bは比較例の結果である。
実施例の固体撮像装置としては、図2を用いて説明した第1実施形態の固体撮像装置1-1を採用した。集光素子13としては、図28に示した実施例構造2の非対称な集光素子13-2を用いた。また比較例の固体撮像装置としては、図6を用いて説明した第3実施形態の瞳補正を組み合わせた固体撮像装置1-3における集光素子13を、通常の対称型の凸レンズ103に変更した構成を採用した。
これらの実施例および比較例の固体撮像装置に対して、+x方向から入射角度25°で波長λ=450nmの光Hを入射させた。
図47Bに示す、通常の対称型の凸レンズ130を瞳補正した位置に設けた構成では、凸レンズ130で集光されて半導体層21内に達した光Hは、赤色(R)用の光電変換部23rに隣接する青色用のプラグ領域25bにまで漏れ込んでいることがわかる。これに対して図47Aに示す、本技術を適用して非対称の集光素子13を設けた構成では、集光素子13で集光された光Hは、非対称な集光素子13によって斜め補正され、半導体層21に対して入射角度=0°で入射されている。これにより、半導体層21内に達した光Hは、赤色(R)用の光電変換部23rで吸収され、隣接する青色用のプラグ領域25bに対する漏れ込みがほとんど無いことがわかる。
本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
複数の画素部が配列された撮像領域と、
前記各画素部において各色に対応して積層された複数の光電変換部と、
前記各画素部において前記光電変換部に対する受光面側に配置され、前記撮像領域の中心から離れるほど非対称性を高めたことにより、当該受光面に対する斜め入射光の主光線を当該受光面に対して垂直に近づけて集光させる複数の集光素子とを備えた
固体撮像装置。
(2)
前記各集光素子は、光透過性材料の分布によって前記非対称性を得ている
(1)記載の固体撮像装置。
(3)
前記各集光素子は、前記撮像領域の中心から離れるほど前記光電変換部に対する配置位置が当該撮像領域の中心に向かって大きくずれて配置されている
(1)または(2)に記載の固体撮像装置。
(4)
前記各集光素子を通過した前記主光線の入射角度θは、前記画素部の幅をw、集光素子と光電変換部の最深部との間隔をdとした場合、tanθ≦w/(2d)である
(1)〜(3)の何れかに記載の固体撮像装置。
(5)
前記撮像領域は、半導体層を備え、
前記画素部に積層された前記複数の光電変換部は、前記半導体層内に積層されている
(1)〜(4)の何れかに記載の固体撮像装置。
(6)
前記撮像領域は、半導体層と、当該半導体層上に積層された光電変換膜とを備え、
前記画素部に積層された前記複数の光電変換部は、前記半導体層内に積層された複数の光電変換部と、前記光電変換膜に設けられた光電変換部とである
(1)〜(4)の何れかに記載の固体撮像装置。
(7)
前記各集光素子は、前記撮像領域の中心から離れるほど前記半導体層内に積層された光電変換部に対する配置位置が当該撮像領域の中心に向かって大きくずれて配置され、
前記光電変換膜に設けられた光電変換部は、前記集光素子のズレ幅の範囲内において、前記撮像領域の中心から離れるほど前記半導体層内に積層された光電変換部に対する配置位置が当該撮像領域の中心に向かって大きくずれて配置されている
(6)記載の固体撮像装置。
(8)
複数の画素部が配列された撮像領域と、
前記各画素部において各色に対応して積層された複数の光電変換部と、
前記各画素部において前記光電変換部に対する受光面側に配置され、前記撮像領域の中心から離れるほど非対称性を高めたことにより、当該受光面に対する斜め入射光の主光線を当該受光面に対して垂直に近づけて集光させる複数の集光素子と、
前記撮像領域に入射光を導く光学系とを備えた
電子機器。
1,1-1,1-2,1-3…固体撮像装置
3…画素部
4…撮像領域
13,13-1,13-2,13-3a,13-3b,13-3c,13-3d,13-4…集光素子
21…半導体層
23b…光電変換部[青色(B)用]
23g…光電変換部[緑色(G)用]
23r…光電変換部[赤色(R)用]
41…光電変換膜
41g…光電変換部[緑色(G)用]
200A…低屈折率層(光透過性材料)
200B…高屈折率層(光透過性材料)
A…受光面、
d…集光素子と光電変換部の最深部との間隔
h0…主光線(集光素子通過前)
h…主光線(集光素子通過後)
w…画素部の幅
θ0…入射角度(集光素子通過前)、
θ…入射角度(集光素子通過後)

Claims (8)

  1. 複数の画素部が配列された撮像領域と、
    前記各画素部において各色に対応して積層された複数の光電変換部と、
    前記各画素部において前記光電変換部に対する受光面側に配置され、前記撮像領域の中心から離れるほど非対称性を高めたことにより、当該受光面に対する斜め入射光の主光線を当該受光面に対して垂直に近づけて集光させる複数の集光素子とを備えた
    固体撮像装置。
  2. 前記各集光素子は、光透過性材料の分布によって前記非対称性を得ている
    請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記各集光素子は、前記撮像領域の中心から離れるほど前記光電変換部に対する配置位置が当該撮像領域の中心に向かって大きくずれて配置されている
    請求項1記載の固体撮像装置。
  4. 前記各集光素子を通過した前記主光線の入射角度θは、前記画素部の幅をw、集光素子と光電変換部の最深部との間隔をdとした場合、tanθ≦w/(2d)である
    請求項1記載の固体撮像装置。
  5. 前記撮像領域は、半導体層を備え、
    前記画素部に積層された前記複数の光電変換部は、前記半導体層内に積層されている
    請求項1記載の固体撮像装置。
  6. 前記撮像領域は、半導体層と、当該半導体層上に積層された光電変換膜とを備え、
    前記画素部に積層された前記複数の光電変換部は、前記半導体層内に積層された複数の光電変換部と、前記光電変換膜に設けられた光電変換部とである
    請求項1記載の固体撮像装置。
  7. 前記各集光素子は、前記撮像領域の中心から離れるほど前記半導体層内に積層された光電変換部に対する配置位置が当該撮像領域の中心に向かって大きくずれて配置され、
    前記光電変換膜に設けられた光電変換部は、前記集光素子のズレ幅の範囲内において、前記撮像領域の中心から離れるほど前記半導体層内に積層された光電変換部に対する配置位置が当該撮像領域の中心に向かって大きくずれて配置されている
    請求項6記載の固体撮像装置。
  8. 複数の画素部が配列された撮像領域と、
    前記各画素部において各色に対応して積層された複数の光電変換部と、
    前記各画素部において前記光電変換部に対する受光面側に配置され、前記撮像領域の中心から離れるほど非対称性を高めたことにより、当該受光面に対する斜め入射光の主光線を当該受光面に対して垂直に近づけて集光させる複数の集光素子と、
    前記撮像領域に入射光を導く光学系とを備えた
    電子機器。
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