JP2008258367A - 固体撮像素子、固体撮像装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望の屈折率分布を安定的に得ることが可能な固体撮像素子等を提供する。
【解決手段】集光素子である分布屈折率レンズ1と受光素子7を備える固体撮像素子100において、分布屈折率レンズ1の下位に、これとは異なる屈折率の保護層2を設ける。この保護層2は、分布屈折率レンズ1を形成するプロセスにおいて、下地への影響を防ぎ、かつ、当該分布屈折率レンズ1の垂直方向の形状制御性を向上させ得る。さらに、リソグラフィへの影響が無い程度の平坦性が確保できるようにBARCとは異なる有機材料を少なくとも一回塗布して一度エッチングした構造を埋め込み、エッチバックによって被埋込み層の表面が出るように有機材料を除去して平坦化する工程により、BARCの膜厚の均一性を改善する。これにより、リソグラフィによるパターニングの安定性が向上され、水平方向の形状制御性を改善することもできる。
【選択図】図1
【解決手段】集光素子である分布屈折率レンズ1と受光素子7を備える固体撮像素子100において、分布屈折率レンズ1の下位に、これとは異なる屈折率の保護層2を設ける。この保護層2は、分布屈折率レンズ1を形成するプロセスにおいて、下地への影響を防ぎ、かつ、当該分布屈折率レンズ1の垂直方向の形状制御性を向上させ得る。さらに、リソグラフィへの影響が無い程度の平坦性が確保できるようにBARCとは異なる有機材料を少なくとも一回塗布して一度エッチングした構造を埋め込み、エッチバックによって被埋込み層の表面が出るように有機材料を除去して平坦化する工程により、BARCの膜厚の均一性を改善する。これにより、リソグラフィによるパターニングの安定性が向上され、水平方向の形状制御性を改善することもできる。
【選択図】図1
Description
本発明は、デジタルカメラ等に使用される固体撮像素子、固体撮像装置およびその製造方法に関するものである。
イメージセンサ関連製品(デジタルカメラやカメラ付携帯電話など)の普及に伴い、固体撮像素子の市場は著しく拡大してきた。このような流れの中、固体撮像素子に対する要望は高感度化/高画素化とともに、広角度化へと変化している。これは、デジタルスチルカメラや携帯電話などの薄型化に伴う、カメラモジュール部分の薄型化に起因している。カメラ光学系の縮小は、カメラ部分に用いるレンズが短焦点になるということであり、固体撮像素子に入射する光は広角(即ち、固体撮像素子の入射面の垂直軸から測定して大きな角度)になることを意味する。
なお、上記の固体撮像素子の感度は、入射光量に対する受光素子の出力電流の大きさによって定義されていることから、入射した光を確実に受光素子に導入することが感度向上のため重要な要素となっている。
また、上記の高画素化を実現するため、現在固体撮像素子として広く使用されているCCDやCMOSイメージセンサでは、受光部を有する半導体集積回路である固体撮像素子を2次元に配列して、被写体からの光信号を電気信号に変換している。
図7は、従来の一般的な固体撮像素子の一例を示す図である。マイクロレンズ19に垂直に入射した光17(破線で示した光)は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のいずれかのカラーフィルタ3によって色分離された後、受光素子7において電気信号への変換がなされる。マイクロレンズは、比較的高い集光効率が得られることから、ほとんど全ての固体撮像素子において使用されている。
とはいえ、更なる広角度化に対応した固体撮像素子を開発するためには、特定の角度で入射する光を確実に受光素子に導入する必要がある。
そこで、屈折率分布を、入射光波長の半分程度の領域で離散化することによって、同様の効果を得ることができる分布屈折率レンズが提案された(例えば、特許文献1参照)。この分布屈折率レンズの構造は、回折光学における共鳴領域と有効屈折率法領域の境界に位置している。このとき、入射光は材料自体の屈折率と、構造に起因して平均化した屈折率(有効屈折率)の両方を感じることになる。
画素間で集光素子の面内方向が、入射の対象となる光の波長と同程度か、もしくは小さい値で分割された複数のゾーン領域ごとに、凹、凸、矩形の断面形状からなる複数の同心構造を組み合わせて、画素上に所望の屈折率分布を形成できるため、同心構造の中心を、画素領域の中心からずらしたり、入射する光の波長によって階段形状の構造を変化させたりすることで各画素のレンズ構造を最適化することが可能となり、色による集光効率の違いを無くし、固体撮像素子の感度を向上することができる。
特開2006−351972号公報
従来技術において、所望の屈折率分布を形成するためには、各画素におけるレンズの階段形状が精度良く制御されている必要がある。具体的には、分布屈折率レンズの垂直方向の制御性および水平方向の制御性が屈折率分布を制御するうえで非常に重要となる。
しかしながら、特許文献1に示された方法における固体撮像装置の製造方法では、半導体微細プロセスにおけるドライエッチング技術を用いているが、幅の異なるパターンを同時に同一の深さにドライエッチングする技術が必要となる。ところが、異なる幅を同時にエッチングすると、寸法の細い部分は太い部分に比べてプラズマが入りにくいため、ドライエッチングのレートが異なることから、同一の深さ(即ち、各溝の底の位置が略等しくなるよう)に加工することが困難である。
言い換えると、固体撮像素子と集光素子の境界において、垂直方向の形状の制御が十分ではない(即ち、各溝の底の位置がばらつく)ため、所望の屈折率分布が安定的に得られないという問題がある。
さらに、一度エッチングした構造をBARCにより埋め込み平坦化しても、BARCの反射防止特性が塗布膜厚により変化するため、下地の構造によってその後のリソグラフィによるパターニングの安定性が低下し、水平方向の形状制御性が得られずに所望の屈折率分布が安定的に得られないという問題がある。
これらの問題によって、所望の屈折率分布が得られずに固体撮像素子の感度低下の原因となってしまうという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、所望の屈折率分布を安定的に得ることが可能な固体撮像素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る固体撮像素子は、集光素子の下位に集光素子とは異なる光透過膜からなる保護層を設ける。この保護層には、同じエッチングガス系を用いたときに、集光素子のエッチングレートより低いエッチングレートの光透過材料を用いることにより、集光素子を形成するプロセスにおける下地への影響を防ぎ、かつ集光素子の垂直方向の形状制御性を向上することができる構造を実現する。また、保護層の屈折率が集光素子の屈折率よりも大きいときには、その中間の屈折率の反射防止層を保護層と集光素子の間に設けることによって、界面における光の反射を防ぎ、固体撮像素子の感度を向上することができる。
さらに、エッチバックによって被埋込み層の表面が出るように有機材料を除去して平坦化する工程を行うことにより、BARCの膜厚の均一性が改善し、リソグラフィによるパターニングの安定性が向上することによる水平方向の形状制御性が向上する。ここで、平坦化する工程とは、BARCとは異なる有機材料を用いて、リソグラフィへの影響が無い程度の平坦性が確保できるように少なくとも一回塗布して、一度エッチングした構造を埋込むことをいう。
本発明に係る固体撮像素子は、入射光の波長と同程度かそれより短い幅で分割された同心構造の複数のゾーン領域の組み合わせによって構成される集光素子を備える固体撮像素子であって、前記集光素子の下位に、当該集光素子の予め規定されたエッチングガスに対するエッチングレートより低いエッチングレートを有する保護層を備えることを特徴とする。これにより、集光素子の垂直方向の形状を安定的に作製することができる。
また、前記固体撮像素子は、さらに、前記集光素子と前記保護層との間に、前記集光素子の屈折率よりも高く、かつ、前記保護層の屈折率よりも低い屈折率を有する反射防止層を備えることを特徴とする。これにより、保護層と集光素子間で入射光の反射が抑制され、所望の集光特性を安定的に得ることが可能となる。
また、前記保護層及び前記反射防止層は、入射光の1/2波長又は1/4波長の膜厚で形成されていることを特徴とする。
また、前記保護層及び前記反射防止層は、SiN、TiO2、ZrO2、Nb2O5、Ta2O5、SiON、Si3N4およびSi2N3のいずれかを含むことを特徴とする。
また、前記保護層及び前記反射防止層は、BまたはPが添加されたSiO2(BPSG)又はTEOSを含むことを特徴とする。
また、本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、入射光の波長と同程度かそれより短い幅で分割された同心構造の複数のゾーン領域の組み合わせによって構成される光透過膜を備える固体撮像素子が複数配置された固体撮像装置の製造方法であって、前記固体撮像素子は、前記集光素子の直下に、予め規定されたエッチングガスに対するエッチングレートが前記集光素子より低い保護層を有しており、前記固体撮像装置の製造方法は、Si基板上に受光素子、並びにAl配線及び信号伝送部を備える半導体集積回路を形成する回路形成工程と、前記半導体集積回路上に前記保護層を形成する保護層形成工程と、前記保護層の上に前記光透過膜を形成する光透過膜形成工程と、前記光透過膜について、第1の膜厚を有し、第1の実効屈折率分布を構成する第1の同心構造に加工する第1加工工程と、前記第1の同心構造に加工された光透過膜上にBARCとフォトレジストを形成する第2加工工程と、前記第1の同心構造に加工された光透過膜について、第2の膜厚を有し、第2の実効屈折率分布を構成する第2の同心構造に加工する第3加工工程とを含むことを特徴とする。
また、前記第1加工工程は、前記光透過膜にフォトレジストを含む有機材料を塗布する塗布工程と、ナノインプリント、又は反射防止層とフォトレジストとを塗布後、ArF光源、KrF光源、電子ビーム又はX線を用いて露光し、現像することによってパターニングするパターニング工程とを含むことを特徴とする。
また、前記固体撮像装置の製造方法は、さらに、前記パターニング工程によって形成された前記光透過膜を保護層に到達するまでドライエッチングし、前記第1の同心構造を形成するエッチング工程を含むことを特徴とする。
また、前記第2加工工程は、加工された前記第1の膜厚を有する光透過膜を、BARCとは異なる有機材料からなる埋込み剤を少なくとも1回塗布して埋め込む工程と、前記埋込み剤をエッチバックにより平坦化し、BARCとフォトレジストを形成するレジスト形成工程とを含むことを特徴とする。
また、前記第3加工工程は、前記光透過膜に、フォトレジストを含む有機材料を塗布する工程と、ナノインプリント、又は反射防止層とフォトレジストを塗布後、ArF光源、KrF光源、電子ビーム又はX線を用いて露光し、現像する工程とを含むことを特徴とする。
なお、本発明は、上記固体撮像装置を有するカメラとして実現することもできる。
本発明に係る固体撮像素子は、当該固体撮像素子が備える集光素子の屈折率分布を再現性よく実現すると共に、当該固体撮像素子の解像度や感度を改善し、製造工程の容易化を実現する。また、本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、集光素子の屈折率分布を再現性よく実現することができる固体撮像素子が2次元的に配置された固体撮像装置を提供することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明について、以下の実施の形態および添付の図面を用いて説明を行うが、これは例示を目的としており、本発明がこれらに限定されることを意図しない。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態に係る、エッチングレートが低い保護層を有する固体撮像素子の基本構造を示す図である。図1の固体撮像素子100における保護層2は、予め規定されたエッチングガスに対するエッチングレートが、分布屈折率レンズ1のそれより低い(小さい)という特徴を有している。
図1は、本実施の形態に係る、エッチングレートが低い保護層を有する固体撮像素子の基本構造を示す図である。図1の固体撮像素子100における保護層2は、予め規定されたエッチングガスに対するエッチングレートが、分布屈折率レンズ1のそれより低い(小さい)という特徴を有している。
固体撮像素子100は、そのサイズが□2.2μmであり、集光素子である分布屈折率レンズ1、保護層2、カラーフィルタ3、Al配線(遮光膜)4、信号伝送部5、平坦化層6、受光素子(Siフォトダイオード)7、Si基板8を備える(なお、図1に示すように、Al配線(遮光膜)4〜Si基板8を「半導体集積回路9」ともいう。)。
また、図2は、固体撮像素子100の3次元構造を示す図である。ここでは、簡単化のために、分布屈折率レンズ1(0°入射光(垂直入射光)用)、Al配線(遮光膜)4、受光素子7のみを示している。さらに、図2では、2段同心円構造の分布屈折率レンズ1が固体撮像素子100の1部品として具備されている様子が確認できる。ここで、「2段同心円構造」とは、上記図1に示すように、部位に応じて2種類の膜厚(例えば、1.2μm(t0)と0.8μm(t2))を有する同心円構造をいう。また、分布屈折率レンズ1は、光透過材料であるSiO2(n=1.45)を同心円状に掘り込んだ構造であり、周りの媒質は空気(n=1)である。
図3に、固体撮像素子100における分布屈折率レンズ1の上面図を示す。この分布屈折率レンズ1は、SiO2(n=1.45)によって構成されており、上記図1に示すように、膜厚1.2μmと(t0)と0.8μm(t2)の2段同心円構造を有している(なお、膜厚がない空気の部分も有している)。
なお、分布屈折率レンズ1を形成する領域は、各画素の開口に合わせて四角形状としている。一般に、レンズを形成する領域(入射窓の領域)の形状が円形の場合、レンズとレンズの間に隙間ができるため、漏れ光が発生し、集光ロスが増大する原因となる。しかしながら、入射窓の領域を四角形状とすると、画素の全領域で入射光を集光することができるので、漏れ光は無くなり、集光ロスを低減させることが可能となる。
図4に、理想的な(即ち、各溝の底の位置が略揃っている)分布屈折率レンズの断面図を示す。一般的な分布屈折率レンズでは、屈折率は光学中心15で最も高くなる。本実施の形態における分布屈折率レンズ1の場合、光学中心15付近はSiO2が「密」であり、外側のリングになるに従って「疎」へと変わっていく。このとき、各ゾーン領域の幅(「ピッチ」ともいう。)14が入射光の波長と同程度かそれよりも小さければ、光が感じる有効屈折率は、その領域内の高屈折率材料(本実施の形態ではSiO2)と低屈折率材料(本実施の形態では空気)の体積比によって決まる。つまり、ゾーン領域内の高屈折率材料の割合を増やせば有効屈折率は高くなり、高屈折率材料の割合を減らせば有効屈折率は低くなる。
図5(a)〜(c)は、本実施の形態に係る、保護層2を設けることにより形状制御性を向上させ得ることを説明するための図である。
分布屈折率レンズ1の場合、幅の異なるパターンを同時に同一の深さまで(即ち、各溝の底の位置が略等しくなるように)ドライエッチングする技術が必要となる。一般に、異なる幅を同時にエッチングすると、幅の狭い部分は幅の広い部分に比べてプラズマが入りにくいため(即ち、幅の狭い部分のドライエッチングのレートが幅の広い部分のレートと異なるため)、同一の深さに加工することが困難である。
具体的に説明すると、図5(a)に示すように、溝30(幅:da)と溝31(幅:db)において、da>dbの関係がある場合に、幅の狭い溝31は、幅の広い溝30に比べてプラズマが入りにくく、ドライエッチングのレートが小さい。このため、溝31における予め規定された基準位置から底までの位置(tb)は、溝30におけるそれ(ta)より高くなる。
そこで、同じエッチングガスに対するエッチングレートが分布屈折率レンズ1より低い材料を用いた保護層を設け、ドライエッチ時間を長くとってオーバーエッチングすることにより、分布屈折率レンズ1を形成する際のプロセスにおける下地への影響を防ぎつつ、分布屈折率レンズ1における垂直方向の形状制御性を向上させることを可能にした。つまり、上記図5(a)の溝30と溝31におけるエッチングレートの差を吸収するために、図5(b)に示すように、厚さtc(例えば、0.1μm)の部分を、SiO2よりエッチングレートが小さい光透過材料(例えば、SiN)で置換してドライエッチング工程を実施することとした。
図6(a)〜(i)は、本実施の形態に係る分布屈折率レンズ1の作製工程を示す図である。分布屈折率レンズ1は、2段同心円構造とし、その形成は2回のフォトリソグラフィとエッチングによって行った。
まず、通常の半導体プロセスを用いて、Si基板上に受光素子7、Al配線(遮光膜)4、信号伝送部5及びカラーフィルタ3からなる半導体集積回路を含む層20を形成する。1画素のサイズは2.2μm角であり、受光素子のサイズは1.5μm角である。
この後に、CVD装置を用いて、半導体集積回路を含む層20の上に保護層であるSiN層21、及びSiO2層22を形成し、その上にレジスト23を塗布する(図6(a))。
その後、光露光24によって、パターニングを行う(図6(b))。この場合、SiO2層22とレジスト23の厚みはそれぞれ、1.2μmと0.5μmである。現像した後、ドライエッチング25を行い、画素表面に微細構造を形成する(図6(c))。
レジスト23を除去した後、埋込み剤26を塗布して微細構造間を埋め込み、エッチバック27により平坦化する(図6(d)、(e))。
次に、BARC28を塗布し(図6(f))、レジスト23を塗布した後、再び光露光29によってパターニングを行う(図6(g))。さらに、ドライエッチング30(図6(h))の後、レジスト23とBARC28を取り除くことによって、本発明の分布屈折率レンズ1が形成される(図6(i))。
上記の実施の形態では、2段同心円構造のレンズ形成する実施例を示したが、図6の光露光とドライエッチングとを組み合わせた工程を増やすことにより、さらに多い段数の分布屈折率レンズを形成することも可能である。この場合、段数が多ければ多いほど、屈折率分布の階調数が増加するため、集光効率を向上させることが可能となる。
なお、上記実施の形態では、分布屈折率レンズ1の直下に保護層2を備える実施例について説明したが、分布屈折率レンズ1と保護層2との間に、分布屈折率レンズ1の屈折率よりも大きな屈折率を有し、かつ保護層2の屈折率よりも低い屈折率を有する反射防止層を有することとしてもよい。
さらに、上記の分布屈折率レンズ1は、同心円構造としたが、同心円構造に限るものではなく、四角形や六角形等のその他の同心構造でもよい。
また、上記の保護層又は反射防止層の光透過材料として、上記のSiNに代えて、二酸化チタン(TiO2、屈折率:2.53)、二酸化ジルコニウム(ZrO2、屈折率:2.05)、五酸化二ニオブ(Nb2O5、屈折率:2.33)、五酸化二タンタル(Ta2O5、屈折率:2.16)、窒化酸化珪素(SiON、屈折率:1.7)、窒化珪素(Si344、屈折率:2.00)又はSi2N3(屈折率:1.9)等の光透過材料を用いてもよい。
さらに、上記の保護層又は反射防止層は、BまたはPが添加されたSiO2(BPSG)又はTEOSを含む光透過材料を用いてもよい。
なお、上記の屈折率の値については、成膜条件や透過する光の波長等によって変化するものであり、上記の値に限定するものではない。
以上のように、本発明に係る固体撮像素子を用いることにより、同じエッチングガスに対するエッチングレートが低い材料を用いた保護層を設け、ドライエッチ時間を長くとってオーバーエッチングすることにより、分布屈折率レンズを形成する際のプロセスにおける下地への影響を防ぎつつ、かつ、分布屈折率レンズの垂直方向の形状制御性を向上させることが可能となる。
本発明の固体撮像素子および固体撮像装置は、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、カメラ付携帯電話機を始めとするイメージセンサ関連製品に利用が可能であり、性能向上及び低価格化が実現でき、産業上有用である。
1 分布屈折率レンズ(同心円構造)
2 保護層
3 カラーフィルタ
4 Al配線(遮光膜)
5 信号伝送部
6 平坦化層
7 受光素子(Siフォトダイオード)
8 Si基板
9 半導体集積回路
10 入射光
11 SiO2膜(膜厚1.2μm:n=1.45)
12 SiO2膜(膜厚0.8μm:n=1.45)
13 空気層(n=1.0)
14 ピッチ(0.2μm)
15 光学中心
17 垂直入射光
18 斜め入射光
19 マイクロレンズ
20 半導体集積回路を含む層
21 SiN層(n=2.0)
22 SiO2層(n=1.45)
23 レジスト
100、200 固体撮像素子
2 保護層
3 カラーフィルタ
4 Al配線(遮光膜)
5 信号伝送部
6 平坦化層
7 受光素子(Siフォトダイオード)
8 Si基板
9 半導体集積回路
10 入射光
11 SiO2膜(膜厚1.2μm:n=1.45)
12 SiO2膜(膜厚0.8μm:n=1.45)
13 空気層(n=1.0)
14 ピッチ(0.2μm)
15 光学中心
17 垂直入射光
18 斜め入射光
19 マイクロレンズ
20 半導体集積回路を含む層
21 SiN層(n=2.0)
22 SiO2層(n=1.45)
23 レジスト
100、200 固体撮像素子
Claims (11)
- 入射光の波長と同程度かそれより短い幅で分割された同心構造の複数のゾーン領域の組み合わせによって構成される集光素子を備える固体撮像素子であって、
前記集光素子の下位に、当該集光素子の予め規定されたエッチングガスに対するエッチングレートより低いエッチングレートを有する保護層を備える
ことを特徴とする固体撮像素子。 - 前記固体撮像素子は、さらに、
前記集光素子と前記保護層との間に、前記集光素子の屈折率よりも高く、かつ、前記保護層の屈折率よりも低い屈折率を有する反射防止層を備える
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。 - 前記保護層及び前記反射防止層は、入射光の1/2波長又は1/4波長の膜厚で形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。 - 前記保護層及び前記反射防止層は、SiN、TiO2、ZrO2、Nb2O5、Ta2O5、SiON、Si3N4およびSi2N3のいずれかを含む
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。 - 前記保護層及び前記反射防止層は、BまたはPが添加されたSiO2(BPSG)又はTEOSを含む
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。 - 固体撮像素子を有するカメラであって、
前記固体撮像素子は、
入射光の波長と同程度かそれより短い幅で分割された同心構造の複数のゾーン領域の組み合わせによって構成される集光素子を備えており、
前記集光素子の下位に、当該集光素子の予め規定されたエッチングガスに対するエッチングレートより低いエッチングレートを有する保護層を備える
ことを特徴とするカメラ。 - 入射光の波長と同程度かそれより短い幅で分割された同心構造の複数のゾーン領域の組み合わせによって構成される集光素子を備える固体撮像素子が複数配置された固体撮像装置の製造方法であって、
前記固体撮像素子は、前記集光素子の下位に、当該集光素子の予め規定されたエッチングガスに対するエッチングレートより低い保護層を有しており、
前記固体撮像装置の製造方法は、
Si基板上に受光素子、並びにAl配線及び信号伝送部を備える半導体集積回路を形成する回路形成工程と、
前記半導体集積回路上に前記保護層を形成する保護層形成工程と、
前記保護層の上に前記集光素子としての光透過膜を形成する光透過膜形成工程と、
前記光透過膜について、第1の膜厚を有し、第1の実効屈折率分布を構成する第1の同心構造に加工する第1加工工程と、
前記第1の同心構造に加工された光透過膜上にBARCとフォトレジストを形成する第2加工工程と、
前記第1の同心構造に加工された光透過膜について、第2の膜厚を有し、第2の実効屈折率分布を構成する第2の同心構造に加工する第3加工工程と
を含むことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。 - 前記第1加工工程は、
前記光透過膜にフォトレジストを含む有機材料を塗布する塗布工程と、
ナノインプリント、又は反射防止層とフォトレジストとを塗布後、ArF光源、KrF光源、電子ビーム又はX線を用いて露光し、現像することによってパターニングするパターニング工程とを含む
ことを特徴とする請求項7記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記固体撮像装置の製造方法は、さらに、
前記パターニング工程によって形成された前記光透過膜を保護層に到達するまでドライエッチングし、前記第1の同心構造を形成するエッチング工程を含む
ことを特徴とする請求項8記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記第2加工工程は、
加工された前記第1の膜厚を有する光透過膜を、BARCとは異なる有機材料からなる埋込み剤を少なくとも1回塗布して埋め込む埋込み工程と、
前記埋込み剤をエッチバックにより平坦化し、BARCとフォトレジストを形成するレジスト形成工程とを含む
ことを特徴とする請求項7記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記第3加工工程は、
前記光透過膜に、フォトレジストを含む有機材料を塗布する塗布工程と、
ナノインプリント、又は反射防止層とフォトレジストを塗布後、ArF光源、KrF光源、電子ビーム又はX線を用いて露光し、現像する現像工程とを含む
ことを特徴とする請求項7記載の固体撮像装置の製造方法。
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- 2007-04-04 JP JP2007098328A patent/JP2008258367A/ja active Pending
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