JP5326390B2 - 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置 - Google Patents

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本発明は、固体撮像素子と撮像装置に係り、特に複数の受光素子と微小な集光レンズ(マイクロレンズ)を配設した固体撮像素子と、この固体撮像素子を使用した撮像装置に関する。
近年、静止画像、動画像を撮像するデジタルカメラ、ビデオカメラが様々な分野で普及してきている。これらのカメラには、被写体光を光電信号に変換して画像を記録するCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子が組み込まれている。固体撮像素子の構造は、例えば、被写体光を受けて光電信号に変換する受光素子と、この受光素子上に形成されたカラーフィルタ層と、受光素子への集光率を向上させるためのマイクロレンズとを備えたものである。
このような固体撮像素子においては、有効撮像領域の中央部に比べて周辺部での信号出力が減衰(感度低下)するシェーディングという現象が生じる。このシェーディングは、有効撮像領域の周辺部へ入射光が斜めに入射して光利用効率が低下することに起因している。従来、シェーディングを防止するために、カメラレンズからの主光線入射角度を考慮して、有効撮像領域の中心ではマイクロレンズを受光素子の位置に配列し、有効撮像領域の周辺部では、マイクロレンズを受光素子より有効撮像領域の中央部側にシフトさせて配列することが行われている。このシフト量の設定に関しては、カメラレンズの射出瞳中心からマイクロレンズ中心に入射される光線について、スネルの法則に基づいた光線追跡を行い、その光線が受光素子の中心に入射するようにマイクロレンズのシフト量を決定する方法が開示されている(特許文献1、2)。
一方、近年の多画素化に伴う画素寸法の微細化により、受光素子の寸法縮小、感度低下という別の問題が生じている。これらに対応して、マイクロレンズで集光した光線を有効に受光素子に導く手段として、層内レンズあるいはインナーレンズと呼ばれる第二のマイクロレンズを、カラーフィルタよりも受光素子側に形成する技術が提案されている。この第二のマイクロレンズを備えた固体撮像素子においても、上述のシェーディング現象は生じており、その対策として、マイクロレンズやカラーフィルタ、第二のマイクロレンズ、遮光部の開口部を受光素子よりも有効撮像領域の中央部側にシフトさせて配列させることが提案されている(特許文献3、4)。
特開2003−18476号公報 特開2001−160973号公報 特開2005−57024号公報 特開2006−1965039号公報
しかし、特許文献1、2に開示されている従来のシェーディング防止技術では、マイクロレンズへ入射する光線の入射角度が大きい場合(すなわち、有効撮像領域の周辺部)に発生するコマ収差の影響が考慮されておらず、単純な光線追跡のみでシフト量が設定されているので、シェーディングの抑制が不十分であるという問題があった。また、特許文献2には、単純な光線追跡を省略した計算でシフト量を求め、これに対して±30%の範囲を許容することが開示されている。しかし、この±30%の誤差は、計算上の省略および近似と、実際の製造上の精度とを考慮して認められたものであり、積極的に−30%側にするという技術事項ではない。
一方、特許文献3、4では、第二のマイクロレンズのシフト量をどのように設定するかは示されておらず、特許文献1、2と同様にしてシフト量が設定されるとした場合、第二のマイクロレンズがシェーディング防止にどのように影響しているかは考慮されていない。
また、従来の固体撮像素子では、マイクロレンズへ入射する光線の入射角度が大きくなるに従って(すなわち、有効撮像領域の外周部において)発生するレンズ収差の影響が考慮されておらず、単純な光線追跡では適正なシフト量の設定が困難である。特に、効果的なシェーディング改善が必要とされる有効撮像領域の外周部にて、最適なシフト設定ができないという問題があった。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、層内レンズを有しシェーディングが抑制された固体撮像素子とこれを用いた撮像装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明は、2次元配置された複数の受光素子と、個々の前記受光素子に対応させて2次元配置された複数の遮光層と、個々の前記受光素子に対応させて2次元配置された複数の層内レンズと、個々の前記受光素子に対応させて赤色フィルタ、緑色フィルタ、青色フィルタが配列されてなるカラーフィルタと、個々の前記受光素子に対応させて2次元配置された複数のマイクロレンズとを少なくとも備え、これらが光入射側からマイクロレンズ、カラーフィルタ、層内レンズ、遮光層、受光素子の順に配設され、前記マイクロレンズはレンズの光軸側にコマ収差を生じる特性を有している固体撮像素子において、各マイクロレンズの中心位置は、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトしたものであり、該シフト量は、カメラレンズの射出瞳中心から各マイクロレンズの中心位置に入射した主光線が、マイクロレンズへ入射する境界、および、マイクロレンズから受光素子に到達するまでの光路上の各材料層の各境界において、境界両側の材質の屈折率の違いに対応して屈折し受光素子の中心に至る光路をとるものと想定して求められる前記光線の光路上の位置と、受光素子の中心に対応する位置との差から得られる想定シフト量よりも小さく設定されており、固体撮像素子における受光素子から光入射側に位置する積層構造がM層構造であり、最も光入射側に位置するマイクロレンズを1層目としたときに、1層目からN層目(1≦N≦M)までをシフトするときのi層目(i=1、2、・・・、N)の想定シフト量Siを下記の式(1)で設定し、
Si=Σ j=i M j tanθ j … 式(1)
ただし、d j =i層目からM層目までの間に位置するj層目の厚み、
θ j =i層目からM層目までの間に位置するj層目の光線角度であり、
θ j =sin -1 ((n j-1 /n j )sinθ j-1 )で示され、
0 =1.0(0層目は大気)であり、n j はj層目の屈折率であり、
θ 0 はカメラレンズの射出瞳中心からマイクロレンズの中心位置
に入射した主光線入射角度であり、
i層目(i=1、2、・・・、N)のシフト量Si actualを下記の式(2)で設定し、
Si actual=a×Si … 式(2)
ただし、aは収差補正係数であり、0<a<1、
前記シフト量は、前記式(1)および式(2)から算出されるシフト量Si actualであり、各マイクロレンズの中心位置のみを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせ、各カラーフィルタの中心位置と各層内レンズの中心位置と各遮光層の開口中心位置のシフトは行わないときの前記収差補正係数aは0.68≦a<1の範囲であり、各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置とを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせ、各層内レンズの中心位置と各遮光層の開口中心位置のシフトは行わないときの前記収差補正係数aは0.73≦a<1の範囲であり、各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置と各層内レンズの中心位置とを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせ、各遮光層の開口中心位置のシフトは行わないときの前記収差補正係数aは0.66≦a<1の範囲であり、各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置と各層内レンズの中心位置と各遮光層の開口中心位置とを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせるときの前記収差補正係数aは0.94≦a<1の範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、各マイクロレンズの中心位置のみを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせ、各カラーフィルタの中心位置と各遮光層の開口中心位置のシフトは行わないときの前記収差補正係数aは0.72≦a≦0.96の範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置とを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせ、各遮光層の開口中心位置のシフトは行わないときの前記収差補正係数aは0.79≦a≦0.94の範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置と各層内レンズの中心位置とを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせるときの前記収差補正係数aは0.71≦a≦0.94の範囲であるような構成とした。
本発明の撮像装置は、上述の本発明の固体撮像素子を備えるような構成とした。
このような本発明の固体撮像素子は、マイクロレンズの中心に入射した光線が受光素子の中心に至る光路を想定してマイクロレンズ、カラーフィルタ、層内レンズ、遮光層をシフトさせた従来の固体撮像素子では考慮されていないマイクロレンズのコマ収差に配慮して、シフト量を小さく設定しているので、有効撮像領域の周辺部でのシェーディングが効果的に抑制されたものである。
本発明の撮像装置は、斜め入射に起因するケラレ等のロスが少なく、入射光量に対しての効率分布の少ない高品位のものであり、小型化、薄型化が可能である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[固体撮像素子]
図1は本発明の固体撮像素子の一実施形態を示す概略構成図である。図1において、固体撮像素子1は、基板2に一定の配置ピッチで2次元配置された複数の受光素子3と、配線層4、5と遮光層6を有する絶縁層7と、この絶縁層7上に順次設けられたパッシベーション層8、層内レンズ9、下平坦化層10、カラーフィルタ11、上平坦化層12、および、マイクロレンズ13を有している。
基板2はシリコン基板であり、受光素子3はpn接合が形成された公知のフォトダイオードであってよく、通常、正方格子状に配置される。配線層4、5はフォトダイオードである受光素子3で発生した信号電荷を転送するものである。遮光層6は、個々の受光素子3に対応して配置された複数の開口部を有するものであり、遮光性の金属層(例えば、Al、Al/Si/Cu合金等)で形成することができる。尚、本発明にて、遮光層6は、固体撮像素子のカラーフィルタ11と受光素子3の間に設けられた金属等の遮光性物質によるパターン層の内、最もカラーフィルタ11側に設けられたパターンを言う。通常、遮光層6は、平面視上で受光素子3に対応する開口を有する格子状である場合が多いが、閉じた開口形状を有さないストライプ状である場合も含める。また、遮光層6は配線層を兼ねるものであってもよい。
絶縁層7は、例えば、CVD法で成膜した酸化珪素等の透明膜からなり、受光素子3を被覆するように形成されている。この絶縁層7は、配線層4、5と遮光層6が内部に配設された多層構造となっており、図示例では、絶縁層7a,7b,7c,7d,7e,7f,7gからなり、絶縁層7bに配線層4が、絶縁層7dに配線層5が、絶縁層7fに遮光層6が配設されている。また、図示していないが、配線層4と配線層5、さらに、必要におうじて遮光層6(この場合は配線層を兼ねている)との導通がとられている。また、パッシベーション層8は窒化珪素、二酸化珪素等で形成することができる。
層内レンズ9は、マイクロレンズ13で集光した光線を有効に受光素子3に導くためのレンズであり、各受光素子3に対応して形成されている。この層内レンズ9は、パッシベーション層8上に形成されているため、光入射側に凸となっており、光軸側にコマ収差を生じる特性を有している。層内レンズ9の形状は、例えば、回転楕円体の一部を切り取った形状とし、隣接するマイクロレンズとの境界に隙間のない形状であってよいが、これに限定されるものではない。尚、層内レンズ9は、遮光層6に起因するパッシベーション層8の表面凹凸を利用して形成される場合もあり、この場合は受光素子3側に凸となり、コマ収差としては、上述のマイクロレンズと逆の特性(軸外方向に収差を生じる)となったり、あるいはコマ収差を生じないものとなる。
下平坦化層10は層内レンズ9を被覆して、カラーフィルタ11を配設するための平坦面を得るための層であり、樹脂材料で形成することができる。
カラーフィルタ11は、赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11Bが配列されたものであり、これらの各色のフィルタは各受光素子3に対応している。
上平坦化層12は、カラーフィルタ11を被覆して平坦面を形成し、同等の集光性を有する均質なマイクロレンズ13の形成を可能にするものである。このような上平坦化層12は、樹脂材料で形成することができる。
マイクロレンズ13は、各受光素子3、カラーフィルタ11の各色フィルタに対応して形成されており、上平坦化層12上に形成されているため、光入射側に凸となっており、光軸側にコマ収差を生じる特性を有している。マイクロレンズ13の形状は、例えば、回転楕円体の一部を切り取った形状とし、隣接するマイクロレンズとの境界に隙間のない形状であってよいが、これに限定されるものではない。
マイクロレンズ13の形成方法としては特に制限はなく、例えば、マイクロレンズ材料としてポジ型フォトレジストを用い、塗布、露光、現像のフォトリソグラフィー工程の後、フォトレジストをポストベークして溶融し凸レンズ状に成形する方法を挙げることができる。このように溶融して凸レンズ状に成形するマイクロレンズ形成方法は、マイクロレンズ間に必ず隙間を必要とする形成方法である。また、露光波長では解像しないような微細なドットパターンで、マイクロレンズの三次元形状を階調表現した階調フォトマスクを介して露光、現像することにより、微細ドットで階調表現された形状をフォトレジスト層に形成してレンズとすることができる。この方法では、レンズ間に隙間の無い効率的なマイクロレンズ13の形成が可能である。
また、層内レンズ9形成方法としては、例えば、パッシベーション層8上にCVD法で成膜した窒化珪素膜を材料とし、窒化珪素膜上にポジ型フォトレジストを塗布し、露光、現像のフォトリソグラフィー工程の後、フォトレジストをポストベークして溶融し凸レンズ状に成形し、その後、フッ素系ガスを用いるドライエッチングを行ってフォトレジストの凸レンズ形状を窒化珪素膜に転写する方法を挙げることができる。この場合、フォトレジストのパターニングの際に、上述の階調フォトマスクを用いれば、マイクロレンズ13と同様に、レンズ間に隙間の無い効率的な層内レンズ9の形成が可能である。
この固体撮像素子1は、光入射側からマイクロレンズ13、カラーフィルタ11、層内レンズ9、遮光層6、受光素子3の順に配設されている。そして、層内レンズ9およびマイクロレンズ13は、その光軸側にコマ収差を生じる特性を有している。このような本発明の固体撮像素子1では、各マイクロレンズ13の中心位置、あるいは、各マイクロレンズ13の中心位置と各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置、あるいは、各マイクロレンズ13の中心位置と各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置と各層内レンズ9の中心位置、あるいは、各マイクロレンズ13の中心位置と各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置と各層内レンズ9の中心位置と各遮光層6の開口中心位置が、対応する受光素子3の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトしたものである。このシフト量の設定について、以下に説明する。
本発明では、カメラレンズの射出瞳中心から各マイクロレンズ13の中心位置に入射した主光線が、マイクロレンズ13へ入射する境界、および、マイクロレンズ13から受光素子3に到達するまでの光路上の各材料層の各境界において、境界両側の材質の屈折率の違いに対応して屈折し受光素子3の中心に至る光路をとるものと想定する。そして、シフト量は、この想定から求められる光線の光路上の位置と、受光素子3の中心に対応する位置との差から得られる想定シフト量よりも小さく設定される。
まず、想定シフト量について説明する。図2は、マイクロレンズに入射した光線が受光素子に至るまでの光路を説明するための図である。図2に示されるように、光入射側からマイクロレンズ13、上平坦化層12、カラーフィルタ11、下平坦化層10、層内レンズ9、パッシベーション層8、絶縁層7、受光素子3の順に配設されている。また、絶縁層7は、受光素子3側から絶縁層7a,7b,7c,7d,7e,7f,7gが積層されてなり、絶縁層7bに配線層4が、絶縁層7dに配線層5が、絶縁層7fに遮光層6が配設されている。尚、配線層4、5および遮光層6は主光線の光路外側に配設されており、主光線の光路説明に不要なため省略している。
そして、マイクロレンズ13および機能層(受光素子3とマイクロレンズ13との間に位置している各層)をまとめてM層積層部材とし、最も光入射側に位置するマイクロレンズ13を1層目とする。さらに、n0を大気の屈折率(n0=1.0)とし、n1をマイクロレンズの屈折率とし、θ0をカメラレンズの射出瞳中心からマイクロレンズの中心位置に入射した主光線入射角度とし、θ1をマイクロレンズから出射する主光線の出射角度とする。また、上記のように、マイクロレンズ13から受光素子3に到達するまでの光路上の各材料層の各境界において、境界両側の材質の屈折率の違いに対応して屈折し受光素子3の中心に至る光路をとるものと想定すると、スネルの法則により、n0、n1、θ0、θ1は以下の関係を有する。この図2では、カメラレンズの光軸(撮像領域の中心)は、受光素子3の中心に対して、図中で左側(有効撮像領域の中心部方向)に位置している。
0sinθ0=n1sinθ1
よって、θ1=sin-1((n0/n1)sinθ0)となる。
同様に、j−1層およびj層の界面におけるθj(j層から出射する主光線の出射角度)は、θj=sin-1((nj-1/nj)sinθj-1)となる。
また、マイクロレンズ13のシフト量dS1(2層目である上平坦化層12に対するマイクロレンズ13のシフト量)について、dS1/d1=tanθ1であるから、dS1=d1tanθ1となる。
同様に、j層のj−1層に対するシフト量dSjは、dSj=djtanθjとなる。
そして、i層目(i=1、2、・・・、M)からM層目までのシフト量dSjの累積が、1層目からN層目(1≦N≦M)までをシフトするときのi層目(i=1、2、・・・、N)の想定シフト量Siとなり、下記の式(1)で表される。
Si=Σj=i Mjtanθj … 式(1)
ただし、dj=i層目からM層目までの間に位置するj層目の厚み、
θj=i層目からM層目までの間に位置するj層目の光線角度であり、
θj=sin-1((nj-1/nj)sinθj-1)で示され、
0=1.0(0層目は大気)であり、njはj層目の屈折率であり、
θ0はカメラレンズの射出瞳中心からマイクロレンズの中心位置
に入射した主光線入射角度であり、
尚、屈折率の測定は分光エリプソメータを用いて行う。以下の本発明においても同様である。
図示例では、M=13、N=13であり、i=1のマイクロレンズ13の想定シフト量S1は、S1=Σj=1 13jtanθjとなる。また、i=3のカラーフィルタ11の想定シフト量S3は、S3=Σj=3 13jtanθjとなる。また、i=5の層内レンズ9の想定シフト量S5は、S5=Σj=5 13jtanθjとなる。さらに、i=8の絶縁層7fに配設されている遮光層6の開口中心の想定シフト量S8は、S8=Σj=8 13jtanθjとなる。
本発明では、シフト量が、このように求めた想定シフト量よりも小さく設定され、i層目(i=1、2、・・・、N)のシフト量Si actualは下記の式(2)で表される。ただし、aは収差補正係数であり、0<a<1である。
Si actual=a×Si … 式(2)
次に、上記の収差補正係数aについて説明する。
図3は、入射角度20°でマイクロレンズに入射した平行光が受光素子上に集光する状態を示す図である。図3に示されるように、光入射側からマイクロレンズ13、上平坦化層12、カラーフィルタ11、下平坦化層10、層内レンズ9、パッシベーション層8、遮光層6、配線層5、配線層4、受光素子3の順に配設されている。そして、各マイクロレンズ13の中心位置と、各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置と、各層内レンズ9の中心位置と、絶縁層7fに配設されている各遮光層6の開口中心位置と、絶縁層7dに配設されている各配線層5の開口中心位置と、絶縁層7bに配設されている各配線層4の開口中心位置を、上記の式(1)から得られる想定シフト量に基づいてシフトさせている。また、隣接画素間で実質的に連続している上平坦化層12、下平坦化層10、パッシベーション層8、および、最も光入射側に位置する絶縁層7g、および、絶縁層7e、絶縁層7cも上記の式(1)から得られる想定シフト量に基づいてシフトさせたものとみなしている。勿論、これら各層の厚み、屈折率、マイクロレンズ13や層内レンズ9の曲率は、マイクロレンズ13に入射する主光線の入射角度が0°のときに、受光素子3の一点に集光するように設計されている。そして、図3に示すように、マイクロレンズ13への主光線の入射角度が大きくなると、受光素子3の1点に集光せず、マイクロレンズ13の中心に入射した光線の到達点よりも下側(図3において矢印で示す方向)、すなわち、有効撮像領域の中心方向へ光線がずれて到達し、コマ収差が生じる。
図4は、図3に示されるようにコマ収差が生じる状態で、F値=2.8のカメラレンズから入射する光束(主光線入射角度20°)が受光素子3上に到達した場合の、受光素子3上での相対的な入射光強度レベルを示す図であり、図中で下側は、図3の下側に対応する。また、図5は、図3に示されるようにコマ収差が生じる状態で、F値=2.8のカメラレンズから入射する光束(主光線入射角度30°)が受光素子3上に到達した場合の、受光素子3上での相対的な入射光強度レベルを示す図であり、図中で下側は、図3の下側に対応する。このような図4および図5に示される入射光強度レベルは、上記の式(1)から得られる想定シフト量に基づいて各マイクロレンズ13の中心位置と各カラーフィルタ11の中心位置と各層内レンズ9の中心位置と各遮光層6の開口中心位置をシフトさせた場合の相対的な入射光強度レベルであり、受光素子3上に集光した光束は、受光素子3と有効撮像領域の中央部とを結ぶ線方向に沿っていびつになり、入射光強度レベルの高い領域(図4、図5において、0.8〜1.0の領域)は、マイクロレンズ13の中心を通過する主光線が到達する点(図中に十字で示す)よりも有効撮像領域の中央部方向へシフトしている。
このように、図3の例では、マイクロレンズ13、層内レンズ9とも底面は平坦で光入射側に凸となり、それぞれのコマ収差が光軸側に生じる例であるが、マイクロレンズ13は底面が平坦で光入射側に凸であり、層内レンズ9が受光素子3側に凸である組み合わせであっても、マイクロレンズ13と層内レンズ9の総合にて、コマ収差が光軸側に生じる場合には、図4、図5で示される入射光強度レベルの高い領域は、同様に有効撮像領域の中央部方向へシフトすることとなる。また、一般に、有効撮像領域の最外周部での主光線入射角度は20°程度であるが、カメラの小型薄型化により、有効撮像領域の最外周部での主光線入射角度が更に大きくなり、例えば、30°近くの主光線入射角度を有するカメラレンズを用いたカメラも本発明では考慮する必要がある。したがって、各マイクロレンズ13の中心位置と各カラーフィルタ11の中心位置と各遮光層6の開口中心位置のシフト量は、入射光強度レベルの高い領域が受光素子3の中心に来るように、上記の想定シフト量に1未満の正数である収差補正係数aを乗じて求められるシフト量とすることが必要となる。
ここで、図3に示される積層構造に、上記の式(1)、(2)を当てはめて、各マイクロレンズ13の中心位置と、各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置と、各層内レンズ9の中心位置と、絶縁層7fに配設されている各遮光層6の開口中心位置を、図6に示すようにシフトさせる場合のシフト量を算出する。この図6は、入射角度20°でマイクロレンズに入射した主光線が受光素子上に至る光路を示す図である。図6に示されるように、光入射側からマイクロレンズ13、上平坦化層12、カラーフィルタ11、下平坦化層10、層内レンズ9、パッシベーション層8、遮光層6、配線層5、配線層4、受光素子3の順に配設されている。そして、各マイクロレンズ13の中心位置と、各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置と、各層内レンズ9の中心位置と、絶縁層7fに配設されている各遮光層6の開口中心位置を、上記の式(1)(この場合、M=13、N=9)から得られる想定シフト量に基づいてシフトさせている。また、隣接画素間で実質的に連続している上平坦化層12、下平坦化層10、パッシベーション層8、絶縁層7g、および、光入射側からみて遮光層6の次に位置する絶縁層7eも上記の式(1)から得られる想定シフト量に基づいてシフトさせたものとみなしている。この場合、シフト量は、各々の層で求められた想定シフト量に共通して同じ値の収差補正係数aを乗じて算出しており、収差補正係数aの値を変化させることにより種々のシフト量を算出している。そして、算出したシフト量に基づいてシフトさせ、主光線入射角度30°の条件でF値=2.8のカメラレンズからマイクロレンズ13に入射した光束が受光素子3上に到達したエネルギーを求め、入力エネルギーとの相対比を光学シミュレーションにより求めた値をエネルギーヒット率として図7に示した。尚、入力エネルギーは、主光線入射角度によらず、マイクロレンズ13の表面に主光線入射角度0°で入射した際のエネルギーとした。
図7に示されるように、収差補正係数aの値が94%〜100%未満の間で、収差補正係数aの値が100%のときよりもエネルギーヒット率が大きくなり、シェーディングが改善される。この結果から、各マイクロレンズ13の中心位置のシフト量(S1 actual)と、各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置のシフト量(S3 actual)と、各層内レンズ9のシフト量(S5 actual)と、絶縁層7fに配設されている各遮光層6の開口中心位置のシフト量(S8 actual)を、上記の式(1)、(2)から求めるときの収差補正係数aは、0.94≦a<1となる。尚、上記の各シフト量(S1 actual、S3 actual、S5 actual、S8 actual)の算出に使用するaの値は、上記の範囲にあればよく、シフトする層全てに共通の同じ値を使用する必要はない。
ここで、本発明では、光学シミュレーションを行うソフトウェアとして、ZEMAX Development Corpotation社製 ZEMAX-EE(Version April 2, 2004 rev.b)を使用する。ソフトウェア(ZEMAX)上の計算結果(efficiency)は、単純に入力光線の本数と、受光素子に到達した光線の本数の比ではなく、受光素子への入射角度を加味してエネルギーとして処理している。すなわち、受光素子に到達した光線の一本一本に、cosθ(θは入射角)を乗じて、エネルギーとして扱える形とし、入力光のエネルギーと比較してefficiencyとして表している。また、エネルギーヒット率は、主光線入射角度0°のときにマイクロレンズ表面に入力されるエネルギー(efficiency)E1と、所定の条件で受光素子に達するエネルギー(efficiency)E2の比E2/E1で表される。また、入力光については、図8に示すように、ZEMAX上のOBJECT面がマイクロレンズ表面(ZEMAX上の第1層)に接して設定される。これを均一な明るさをもつ光源(サイズはマイクロレンズが2μm×2μm□のとき、これに外接する半径√2μmの円)と見立て、OBJECT面からの光線の角度は、0°からカメラレンズのF値から求められる見込み角度までの範囲でランダムであり、OBJECT面の全面からランダムに光線を発生させる(但し、OBJECT面周辺の光線の処理は、図8のaに示すように系外へ出る光線は考慮されない)ものとする。尚、ZEMAX上の各層のパラメータを下記の表1に示す。
Figure 0005326390
また、図3に示される積層構造に、上記の式(1)、(2)を当てはめて、各マイクロレンズ13の中心位置と、各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置と、各層内レンズ9の中心位置を、図9に示すようにシフトさせる場合のシフト量を算出する。この図9は、図6と同様に、入射角度20°でマイクロレンズに入射した主光線が受光素子上に至る光路を示す図であり、各マイクロレンズ13の中心位置と、各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置と、各層内レンズ9の中心位置を、上記の式(1)(この場合、M=13、N=7)から得られる想定シフト量に基づいてシフトさせている。また、隣接画素間で実質的に連続している上平坦化層12、下平坦化層10、パッシベーション層8および絶縁層7gも上記の式(1)から得られる想定シフト量に基づいてシフトさせたものとみなしている。この場合、収差補正係数aの値を変化させて、種々のシフト量を得る。そして、算出したシフト量に基づいてシフトさせ、主光線入射角度30°の条件でF値=2.8のカメラレンズからマイクロレンズ13に入射した光束が受光素子3上に到達したエネルギーを求め、入力エネルギーとの相対比を上記のように光学シミュレーションにより求めた値をエネルギーヒット率として図10に示した。図10に示されるように、収差補正係数aの値が66%〜100%未満の間で、収差補正係数aの値が100%のときよりもエネルギーヒット率が大きくなり、収差補正係数aの値が71%〜94%の間でエネルギーヒット率が10%向上し、シェーディングが更に改善される。そして、収差補正係数aの値が82%でエネルギーヒット率が最大となる。この結果から、各マイクロレンズ13の中心位置のシフト量(S1 actual)と、各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置のシフト量(S3 actual)と、各層内レンズ9のシフト量(S5 actual)を、上記の式(1)、(2)から求めるときの収差補正係数aは、0.66≦a<1、好ましくは、0.71≦a≦0.94となる。尚、上記の各シフト量(S1 actual、S3 actual、S5 actual)の算出に使用するaの値は、上記の範囲にあればよく、シフトする層全てに共通の同じ値を使用する必要はない。
また、図3に示される積層構造に、上記の式(1)、(2)を当てはめて、各マイクロレンズ13の中心位置と、各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置を、図11に示すようにシフトさせる場合のシフト量を算出する。この図11は、図6と同様に、入射角度20°でマイクロレンズに入射した主光線が受光素子上に至る光路を示す図であり、各マイクロレンズ13の中心位置と、各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置を、上記の式(1)(この場合、M=13、N=4)から得られる想定シフト量に基づいてシフトさせている。また、隣接画素間で実質的に連続している上平坦化層12、下平坦化層10も上記の式(1)から得られる想定シフト量に基づいてシフトさせたものとみなしている。この場合、収差補正係数aの値を変化させて、種々のシフト量を得る。そして、算出したシフト量に基づいてシフトさせ、主光線入射角度30°の条件でF値=2.8のカメラレンズからマイクロレンズ13に入射した光束が受光素子3上に到達したエネルギーを求め、入力エネルギーとの相対比を上記のように光学シミュレーションにより求めた値をエネルギーヒット率として図12に示した。図12に示されるように、収差補正係数aの値が73%〜100%未満の間で、収差補正係数aの値が100%のときよりもエネルギーヒット率が大きくなり、収差補正係数aの値が79%〜94%の間でエネルギーヒット率が10%向上し、シェーディングが更に改善される。そして、収差補正係数aの値が87%でエネルギーヒット率が最大となる。この結果から、各マイクロレンズ13の中心位置のシフト量(S1 actual)と、各カラーフィルタ11(赤色フィルタ11R、緑色フィルタ11G、青色フィルタ11B)の中心位置のシフト量(S3 actual)を、上記の式(1)、(2)から求めるときの収差補正係数aは、0.73≦a<1、好ましくは、0.79≦a≦0.94となる。尚、上記の各シフト量(S1 actual、S3 actual)の算出に使用するaの値は、上記の範囲にあればよく、シフトする層全てに共通の同じ値を使用する必要はない。
さらに、図3に示される積層構造に、上記の式(1)、(2)を当てはめて、各マイクロレンズ13の中心位置を、図13に示すようにシフトさせる場合のシフト量を算出する。この図13は、図6と同様に、入射角度20°でマイクロレンズに入射した主光線が受光素子上に至る光路を示す図であり、各マイクロレンズ13の中心位置を、上記の式(1)(この場合、M=13、N=2)から得られる想定シフト量に基づいてシフトさせている。また、隣接画素間で実質的に連続している上平坦化層12も上記の式(1)から得られる想定シフト量に基づいてシフトさせたものとみなしている。この場合、収差補正係数aの値を変化させて、種々のシフト量を得る。そして、算出したシフト量に基づいてシフトさせ、主光線入射角度30°の条件でF値=2.8のカメラレンズからマイクロレンズ13に入射した光束が受光素子3上に到達したエネルギーを求め、入力エネルギーとの相対比を上記のように光学シミュレーションにより求めた値をエネルギーヒット率として図14に示した。図14に示されるように、収差補正係数aの値が68%〜100%未満の間で、収差補正係数aの値が100%のときよりもエネルギーヒット率が大きくなり、収差補正係数aの値が72%〜96%の間でエネルギーヒット率が10%向上し、シェーディングが更に改善される。そして、収差補正係数aの値が83%でエネルギーヒット率が最大となる。この結果から、各マイクロレンズ13の中心位置のシフト量(S1 actual)を、上記の式(1)、(2)から求めるときの収差補正係数aは、0.68≦a<1、好ましくは、0.72≦a≦0.96となる。
上述の固体撮像素子の実施形態は例示であり、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
[撮像装置]
図15は、本発明の撮像装置の一実施形態を示す概略断面図である。図15において、本発明の撮像装置21は、本発明の固体撮像素子22を備えた基板23と、固体撮像素子22の外側に配した封止用部材24と、この封止用部材24を介して固体撮像素子22と所望の間隙を設けて対向するように配設された透明な保護材25とを備えている。また、固体撮像素子22は配線26、表裏導通ビア27を介して外部端子28に接続されている。このようなセラミックパッケージ型の撮像装置21は、種々のデジタルカメラ、ビデオカメラ等に使用することができ、カメラの高感度化、小型化、薄型化が可能である。
また、図16は、本発明の撮像装置の他の実施形態を示す概略断面図である。図16に示される本発明の撮像装置31は、携帯電話用カメラモジュールの例であり、本発明の固体撮像素子32を備えた基板33と、固体撮像素子32の外側に配した封止用部材34と、固体撮像素子32と所望の間隙を設けて対向するように配設された赤外カットフィルタ35と、赤外カットフィルタ35上に配設された鏡筒36と、この鏡筒36内に装着されたレンズユニット37を備えている。このような撮像装置31は、本発明の固体撮像素子32がシェーディング補正されていて高感度のものであるため、小型化、薄型化が可能である。
本発明の撮像装置は上述の実施形態に限定されるものではなく、固体撮像素子として本発明の固体撮像素子を備えるものであればよく、従来の種々の撮像装置の構成をそのまま採用することができる。
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
まず、画素受光部ピッチ2.0μm、画素数2592個(X軸方向)×1944個(Y軸方向)のフォトダイオード(受光素子サイズ1.0μm×1.0μm)からなり、図1に示されるように、基板2に一定の配置ピッチで2次元配置された複数の受光素子3と、Alからなる配線層4、5と遮光層6を有する絶縁層7(酸化珪素)と、パッシベーション層8(窒化珪素)とを備えたCMOSセンサーを形成したウェハを用意した。このCMOSセンサーでは、パッシベーション層の厚みが0.3μm、絶縁層は、図1に示されるように7層構造であり、各層の厚みは、7a=0.5μm、7b=7c=7d=7e=0.3μm、7f=0.4μm、7g=0.3μmである。絶縁層7fに配設されている遮光層の開口中心は、後述するシフト量(S8 actual)に基づいてシフトさせたものとした。また、パッシベーション層、絶縁層の屈折率を分光エリプソメータにより測定した結果、パッシベーション層の屈折率は2.0、絶縁層の屈折率は1.46であった。尚、屈折率の値は、以降も含めて、特に波長に指定のない限り、波長550nmでの値である。
(層内レンズの形成)
パッシベーション層に、層内レンズ材料としてCVD法で窒化珪素膜を成膜し、住友化学(株)製 i線フォトレジストPFI58をスピン塗布し、プリベーク、1/5縮小型のi線ステッパーによる露光、現像、後露光、ポストベークによるメルトフローを行ってレンズ形状とした。その後、フッ素系ガスを用いた反応性ドライエッチングを行って、レジストのレンズ形状を窒化珪素膜に転写して、層内レンズ(高さ0.214μm、底面の平面形状は直径1.8μmの円形で、レンズ形状としては球体の一部となる)を形成した。形成した層内レンズの屈折率を上記と同様に測定した結果、2.0であった。尚、現像液として、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)の2.38%液を使用した。
上記の露光において使用したフォトマスクは、後述するシフト量(S5 actual)に基づいてシフトさせたマイクロレンズパターンとした。
(下平坦化層の形成)
層内レンズを被覆するように、パッシベーション層上に、光硬化型アクリル系透明樹脂材料(富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 CT−2020L)をスピン塗布し、次いで、プリベーク、紫外線全面露光、ポストベークを行って下平坦化層(厚み0.3μm)を形成した。この下平坦化層について、上記と同様に屈折率を測定した結果、1.56であった。
(カラーフィルタの形成)
ネガ型感光性の赤色材料(R用材料)、緑色材料(G用材料)、青色材料(B用材料)として以下の材料を用意した。
R用材料:富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 SR−4000L
G用材料:富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 SG−4000L
B用材料:富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 SB−4000L
G、R、Bの形成順序に、上記材料をスピン塗布し、プリベーク、1/5縮小型のi線ステッパーによる露光、現像、ポストベークを行って、カラーフィルタ(膜厚0.8μm)を形成した。すなわち、まず、下平坦化層上にG用材料を塗布し、露光、現像した後、ポストベーク(220℃、10分間)を行って、市松状に緑色フィルタを形成した。次に、この緑色フィルタを被覆するようにR用材料を塗布し、フォトマスクを用いて露光、現像した後、ポストベーク(220℃、10分間)を行って赤色フィルタを形成した。次いで、赤色フィルタ、緑色フィルタを被覆するようにB用材料を塗布し、フォトマスクを用いて露光、現像した後、ポストベーク(220℃、10分間)を行って、青色フィルタを形成した。
上記の露光において使用したフォトマスクは、後述するシフト量(S3 actual)に基づいてシフトさせたカラーフィルタパターンとした。
尚、現像液として、富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 CD−2000の50%希釈液を使用した。
形成したカラーフィルタの各色フィルタについて、上記と同様に屈折率を測定した結果、赤色フィルタの屈折率は1.59(波長620nm)、緑色フィルタの屈折率は1.60(波長550nm)、青色フィルタの屈折率は1.61(波長450nm)であった。
(上平坦化層の形成)
カラーフィルタ上に、光硬化型アクリル系透明樹脂材料(富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 CT−2020L)をスピン塗布し、次いで、プリベーク、紫外線全面露光、ポストベークを行って上平坦化層を形成した。形成した上平坦化層の厚みは0.3μmであり、上記と同様に測定した屈折率は1.56であった。
(マイクロレンズの形成)
上平坦化層に、マイクロレンズ材料としてJSR(株)製 MFR401Lをスピン塗布し、プリベーク、1/5縮小型のi線ステッパーによる露光、現像、後露光、ポストベークによるメルトフローを行って、マイクロレンズ(高さ0.387μm)を形成した。形成したマイクロレンズの屈折率を上記と同様に測定した結果、1.61であった。尚、現像液として、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)の1.19%液を使用した。
上記の露光において使用したフォトマスクは、上述の階調フォトマスクであり、また、後述するシフト量(S1 actual)に基づいてシフトさせたマイクロレンズパターンとした。
次に、ボンディングパッド部の窓開けを行った。すなわち、ポジレジスト(住友化学(株)製 i線用ポジレジスト PFI−27)をスピン塗布し、次いで、プリベーク後、ボンディングパッド部およびスクライブ部に対応するパターンを有するフォトマスク用いて露光、現像を行った。これにより、ボンディングパッド部およびスクライブ部に開口を有するレジストパターンが形成され、このレジストパターンをマスクとして酸素アッシングを行って、当該箇所上の平坦化層をエッチング除去した。次いで、レジスト剥離液を用いてポジレジストを除去した。
次いで、ウェハのダイシングを行い、パッケージ組立を行って、本発明の固体撮像素子を作製した。
このように作製した固体撮像素子にF2.8で図17に示す特性のカメラレンズを組み合わせ(このカメラレンズと本実施例のCMOSセンサーの組み合わせにて、有効撮像領域の最外周付近(対角線方向の四隅)で主光線入射角度が30°となる)、有効撮像領域の中心(主光線入射角度0°)での感度を100%としたときの、主光線入射角度が5°、10°、15°、20°、25°、30°の各グリーン画素での相対感度を測定し、その結果を下記の表2に示した。表2に示される結果から、シェーディングが抑制されていることが確認された。
ここで、絶縁層7fに配設されている遮光層の開口中心のシフト量(S8 actual)、層内レンズのシフト量(S5 actual)、カラーフィルタのシフト量(S3 actual)、およびマイクロレンズのシフト量(S1 actual)の設定について説明する。図2において、d1=0.387μm、d2=0.3μm、d3=0.8μm、d4=0.3μm、d5=0.214μm、d6=0.3μm、d7=0.4μm、d8〜d12=0.3μm、d13=0.4μmとし、また、n0=1、n1=1.61、n2=1.56、n3=1.60、n4=1.56、n5=2.0、n6=2.0、n7〜n13=1.46とした。また、有効撮像領域の中心からX軸方向に1296個目で、Y軸方向に972個目の画素において主光線入射角度θ0が30°となり、有効撮像領域の中心では主光線入射角度θ0が0°となるようにθ0が変化するものとした。
そして、i=8の絶縁層7fに配設されている遮光層の開口中心の想定シフト量S8は、上記の式(1)を基に、S8=Σj=8 13jtanθjから算出し、上記の式(2)を基に、S8に収差補正係数aとして0.98を乗じて、遮光層の開口中心のシフト量(S8 actual)を設定した。
また、i=5の層内レンズの想定シフト量S5は、上記の式(1)を基に、S5=Σj=5 13jtanθjから算出し、上記の式(2)を基に、S5に収差補正係数aとして0.98を乗じて、層内レンズのシフト量(S5 actual)を設定した。
また、i=3のカラーフィルタの想定シフト量S3は、上記の式(1)を基に、S3=Σj=3 13jtanθjから算出し、上記の式(2)を基に、S3に収差補正係数aとして0.98を乗じて、カラーフィルタのシフト量(S3 actual)を設定した。
さらに、i=1のマイクロレンズの想定シフト量S1は、上記の式(1)を基に、S1=Σj=1 13jtanθjから算出し、上記の式(2)を基に、S1に収差補正係数aとして0.98を乗じて、マイクロレンズのシフト量(S1 actual)を設定した。
[実施例2]
層内レンズのシフト量(S5 actual)、カラーフィルタのシフト量(S3 actual)、およびマイクロレンズのシフト量(S1 actual)の設定に用いる収差補正係数aを0.82とし、遮光層の開口中心はシフトさせない他は、実施例1と同様にして、本発明の固体撮像素子を作製した。
このように作製した固体撮像素子にF2.8で図17に示す特性のカメラレンズを組み合わせ(このカメラレンズと本実施例のCMOSセンサーの組み合わせにて、有効撮像領域の最外周付近(対角線方向の四隅)で主光線入射角度が30°となる)、有効撮像領域の中心(主光線入射角度0°)での感度を100%としたときの、主光線入射角度が5°、10°、15°、20°、25°、30°の各グリーン画素での相対感度を測定し、その結果を下記の表2に示した。表2に示される結果から、シェーディングが抑制されていることが確認された。
[実施例3]
マイクロレンズのシフト量(S1 actual)とカラーフィルタのシフト量(S3 actual)の設定に用いる収差補正係数aを0.82とし、層内レンズと遮光層の開口中心はシフトさせない他は、実施例1と同様にして、本発明の固体撮像素子を作製した。
このように作製した固体撮像素子にF2.8で図17に示す特性のカメラレンズを組み合わせ(このカメラレンズと本実施例のCMOSセンサーの組み合わせにて、有効撮像領域の最外周付近(対角線方向の四隅)で主光線入射角度が30°となる)、有効撮像領域の中心(主光線入射角度0°)での感度を100%としたときの、主光線入射角度が5°、10°、15°、20°、25°、30°の各グリーン画素での相対感度を測定し、その結果を下記の表2に示した。表2に示される結果から、シェーディングが抑制されていることが確認された。
[実施例4]
マイクロレンズのシフト量(S1 actual)の設定に用いる収差補正係数aを0.82とし、カラーフィルタと層内レンズと遮光層の開口中心はシフトさせない他は、実施例1と同様にして、本発明の固体撮像素子を作製した。
このように作製した固体撮像素子にF2.8で図13に示す特性のカメラレンズを組み合わせ(このカメラレンズと本実施例のCMOSセンサーの組み合わせにて、有効撮像領域の最外周付近(対角線方向の四隅)で主光線入射角度が30°となる)、有効撮像領域の中心(主光線入射角度0°)での感度を100%としたときの、主光線入射角度が5°、10°、15°、20°、25°、30°の各グリーン画素での相対感度を測定し、その結果を下記の表2に示した。表2に示される結果から、シェーディングが抑制されていることが確認された。
[比較例1]
マイクロレンズ、カラーフィルタ、層内レンズ、および遮光層の開口中心をシフトさせない他は、実施例1と同様にして、固体撮像素子を作製した。
このように作製した固体撮像素子にF2.8で図17に示す特性のカメラレンズを組み合わせ(このカメラレンズと本実施例のCMOSセンサーの組み合わせにて、有効撮像領域の最外周付近(対角線方向の四隅)で主光線入射角度が30°となる)、有効撮像領域の中心(主光線入射角度0°)での感度を100%としたときの、主光線入射角度が5°、10°、15°、20°、25°、30°の各グリーン画素での相対感度を測定し、その結果を下記の表2に示した。表2に示される結果から、実施例1〜4に比べてシェーディング現象が顕著であった。
[比較例2]
層内レンズのシフト量を実施例2で説明した想定シフト量S5に設定し、カラーフィルタのシフト量を実施例2で説明した想定シフト量S3に設定し、マイクロレンズのシフト量を実施例2で説明した想定シフト量S1に設定した他は、実施例2と同様にして、固体撮像素子を作製した。
このように作製した固体撮像素子にF2.8で図17に示す特性のカメラレンズを組み合わせ(このカメラレンズと本実施例のCMOSセンサーの組み合わせにて、有効撮像領域の最外周付近(対角線方向の四隅)で主光線入射角度が30°となる)、有効撮像領域の中心(主光線入射角度0°)での感度を100%としたときの、主光線入射角度が5°、10°、15°、20°、25°、30°の各グリーン画素での相対感度を測定し、その結果を下記の表2に示した。
表2に示される結果から、主光線入射角度が0°、10°、15°での相対感度は実施例2に比べて若干(1%以下の範囲で)高いものの、有効撮像領域の周辺では実施例2に比べて大きく感度低下がみられ、シェーディングの抑制が不十分であった。本発明では、シェーディング対策という観点で、あくまで有効撮像領域の周辺での感度低下抑制に着目しており、有効撮像領域の中心寄りの領域の若干の感度低下よりも、有効撮像領域の周辺での感度低下抑制を優先している。そして、この比較例2と実施例2との対比から、本発明の効果が明らかである。
Figure 0005326390
小型で高信頼性の固体撮像素子、撮像装置が要求される種々の分野において適用できる。
本発明の固体撮像素子の一実施形態を示す概略構成図である。 マイクロレンズに入射した光線が受光素子に至るまでの光路を説明するための図である。 入射角度20°でマイクロレンズに入射した平行光が受光素子上に集光する状態を示す図である。 図3に示されるコマ収差が生じる状態で、F値=2.8のカメラレンズから入射する光束(主光線入射角度20°)が受光素子上に集光した場合の相対的強度レベルを示す図である。 図3に示されるコマ収差が生じる状態で、F値=2.8のカメラレンズから入射する光束(主光線入射角度30°)が受光素子上に集光した場合の相対的強度レベルを示す図である。 各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置と各層内レンズの中心位置と各遮光層の開口中心位置をシフトさせた場合の層構造の概略を示す図である。 図6に示されるシフトを行った場合に、主光線入射角度30°の条件でF値=2.8のカメラレンズからマイクロレンズに入射し光束が受光素子上に到達するエネルギーヒット率(相対値)を示す図である。 シミュレーションにおける入射光の設定を説明する図である。 各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置と各層内レンズの中心位置をシフトさせた場合の層構造の概略を示す図である。 図9に示されるシフトを行った場合に、主光線入射角度30°の条件でF値=2.8のカメラレンズからマイクロレンズに入射し光束が受光素子上に到達するエネルギーヒット率(相対値)を示す図である。 各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置をシフトさせた場合の層構造の概略を示す図である。 図11に示されるシフトを行った場合に、主光線入射角度30°の条件でF値=2.8のカメラレンズからマイクロレンズに入射し光束が受光素子上に到達するエネルギーヒット率(相対値)を示す図である。 各マイクロレンズの中心位置をシフトさせた場合の層構造の概略を示す図である。 図13に示されるシフトを行った場合に、主光線入射角度30°の条件でF値=2.8のカメラレンズからマイクロレンズに入射し光束が受光素子上に到達するエネルギーヒット率(相対値)を示す図である。 本発明の撮像装置の一例を説明するための図である。 本発明の撮像装置の他の例を説明するための図である。 像高と主光線入射角度の関係が非線形となるカメラレンズ特性を示す図である。
符号の説明
1…固体撮像素子
2…基板
3…受光素子
4,5…配線層
6…遮光層
7,7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g…絶縁層
8…パッシベーション層
9…層内レンズ
10…下平坦化層
11…カラーフィルタ
12…上平坦化層
13…マイクロレンズ
21,31…撮像装置

Claims (5)

  1. 2次元配置された複数の受光素子と、個々の前記受光素子に対応させて2次元配置された複数の遮光層と、個々の前記受光素子に対応させて2次元配置された複数の層内レンズと、個々の前記受光素子に対応させて赤色フィルタ、緑色フィルタ、青色フィルタが配列されてなるカラーフィルタと、個々の前記受光素子に対応させて2次元配置された複数のマイクロレンズとを少なくとも備え、これらが光入射側からマイクロレンズ、カラーフィルタ、層内レンズ、遮光層、受光素子の順に配設され、前記マイクロレンズはレンズの光軸側にコマ収差を生じる特性を有している固体撮像素子において、
    各マイクロレンズの中心位置、あるいは、各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置、あるいは、各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置と各層内レンズの中心位置、あるいは、各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置と各層内レンズの中心位置と各遮光層の開口中心位置は、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトしたものであり、該シフト量は、カメラレンズの射出瞳中心から各マイクロレンズの中心位置に入射した主光線が、マイクロレンズへ入射する境界、および、マイクロレンズから受光素子に到達するまでの光路上の各材料層の各境界において、境界両側の材質の屈折率の違いに対応して屈折し受光素子の中心に至る光路をとるものと想定して求められる前記光線の光路上の位置と、受光素子の中心に対応する位置との差から得られる想定シフト量よりも小さく設定されており、 固体撮像素子における受光素子から光入射側に位置する積層構造がM層構造であり、最も光入射側に位置するマイクロレンズを1層目としたときに、1層目からN層目(1≦N≦M)までをシフトするときのi層目(i=1、2、・・・、N)の想定シフト量Siを下記の式(1)で設定し、
    Si=Σ j=i M j tanθ j … 式(1)
    ただし、d j =i層目からM層目までの間に位置するj層目の厚み、
    θ j =i層目からM層目までの間に位置するj層目の光線角度であり、
    θ j =sin -1 ((n j-1 /n j )sinθ j-1 )で示され、
    0 =1.0(0層目は大気)であり、n j はj層目の屈折率であり、
    θ 0 はカメラレンズの射出瞳中心からマイクロレンズの中心位置
    に入射した主光線入射角度であり、
    i層目(i=1、2、・・・、N)のシフト量Si actualを下記の式(2)で設定し、
    Si actual=a×Si … 式(2)
    ただし、aは収差補正係数であり、0<a<1、
    前記シフト量は、前記式(1)および式(2)から算出されるシフト量Si actualであり、
    各マイクロレンズの中心位置のみを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせ、各カラーフィルタの中心位置と各遮光層の開口中心位置のシフトは行わないときの前記収差補正係数aは0.68≦a<1の範囲であり、
    各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置とを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせ、各遮光層の開口中心位置のシフトは行わないときの前記収差補正係数aは0.73≦a<1の範囲であり、
    各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置と各層内レンズの中心位置とを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせるときの前記収差補正係数aは0.66≦a<1の範囲であり、
    各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置と各層内レンズの中心位置と各遮光層の開口中心位置とを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせるときの前記収差補正係数aは0.94≦a<1の範囲であることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 各マイクロレンズの中心位置のみを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせ、各カラーフィルタの中心位置と各遮光層の開口中心位置のシフトは行わないときの前記収差補正係数aは0.72≦a≦0.96の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置とを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせ、各遮光層の開口中心位置のシフトは行わないときの前記収差補正係数aは0.79≦a≦0.94の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  4. 各マイクロレンズの中心位置と各カラーフィルタの中心位置と各層内レンズの中心位置とを、対応する受光素子の中心よりも有効撮像領域の中央部方向にシフトさせ、各遮光層の開口中心位置のシフトは行わないときの前記収差補正係数aは0.71≦a≦0.94の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の固体撮像素子を備えることを特徴とする撮像装置。
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