JP4998334B2 - 固体撮像素子とそれを用いた撮像装置 - Google Patents
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Description
また、カラーフィルタは、通常、矩形の赤色フィルタ、緑色フィルタ、青色フィルタが配列されたものであり、隣接するフィルタの辺と辺は接しているものの、角部は丸みを帯びているため、空隙部が存在している。このような空隙部には、いずれの色のフィルタも存在しないため、空隙部に入射した光線は適切な色分離が行われず、また、空隙部の界面で屈折して迷光となり、その結果、クロストーク等を引き起こすという問題があった。さらに、上平坦化層が薄い場合、カラーフィルタの空隙部の影響を受けて上平坦化層の表面にも凹凸を生じ、上平坦化層にカラーフィルタを構成する各色のフィルタの配列ピッチと異なる配列ピッチで形成されるマイクロレンズの変形等を引き起こすという問題もあった。このため、カラーフィルタ上に形成する上平坦化層の厚みを大きくする必要があり、これにより、上記のようなクロストークや感度低下を生じ易くなるという問題もあった。
また、特許文献2に示される方法では、適切なオーバー露光とするための紫外線照射エネルギーの制御が必要であり、また、色フィルタのエッジ部をテーパー形状とするために紫外線照射に照度分布をもたせる必要があり、工程管理が煩雑であるという問題があった。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、マイクロレンズアレイの下面から受光部までの厚さを小さくして、クロストーク発生や感度低下を防止した固体撮像素子とその製造方法および撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の他の態様として、前記マイクロレンズアレイの下面から前記受光部までの厚さが5μm未満であるような構成とした。
本発明の撮像装置は、斜め入射に起因するケラレ等のロスが少なく、入射光量に対しての効率分布の少ない高品位のものであり、小型化、薄型化が可能である。
[固体撮像素子]
図1は本発明の固体撮像素子の一実施形態を示す概略構成図である。図1において、固体撮像素子1は、一定の配置ピッチで設けられた複数の受光部3と電極4を備える基板2と、基板2上に絶縁層5を介して順次設けられた遮光層6、パッシベーション層7、平坦化層8、カラーフィルタ9、および、マイクロレンズアレイ10を有している。
基板2はシリコン基板であり、受光部3はpn接合が形成された公知のフォトダイオードであってよく、通常、正方格子状に配置される。電極4はフォトダイオードである受光部3で発生した信号電荷を転送するものであり、電極4の上面(マイクロレンズアレイ10側)に遮光膜を備えるものであってもよい。
絶縁層5は、例えば、CVD法で成膜された酸化シリコン等の透明層からなり、受光部3と電極4を被覆するように形成されている。遮光層6は、個々の受光部3に対応して配置された複数の開口部を有するものであり、遮光性の金属層(例えば、Al、Al/Si/Cu合金等)で形成することができる。また、パッシベーション層7は窒化珪素、二酸化珪素等からなり、平坦化層8は樹脂材料で形成することができる。
マイクロレンズアレイ10は、各受光部3、カラーフィルタ9の各色フィルタに対応して形成された複数のマイクロレンズ11からなっている。
本発明の固体撮像素子の製造方法の一実施形態について、上記の固体撮像素子1の製造を例として説明する。
まず、基板2に受光部3、電極4を形成する。フォトダイオードからなる受光部3は、例えば、基板2としてn型のシリコン基板を使用し、公知の手法により形成することができる。また、電極4は所望の導電性膜を成膜し、これをパターニングして形成することができる。
次に、受光部3と電極4を被覆するように、CVD法で酸化シリコン等の透明層を形成して絶縁層5とする。この絶縁層5の形成では、成膜後にCMP(Chemical Mechanical Polishing)により平坦化を行ってもよい。
次いで、遮光層6を被覆するようにパッシベーション層7を形成する。このパッシベーション層7の形成は、例えば、CVD法により窒化珪素膜、二酸化珪素膜等を成膜することにより行うことができる。その後、パッシベーション層7上に樹脂材料をスピンコート法により塗布して平坦化層8を形成する。
次に、平坦化層8上にカラーフィルタ9を形成し、このカラーフィルタ9上に直接マイクロレンズ11を形成してマイクロレンズアレイ10とする。
カラーフィルタ9の形成は、本発明の製造方法の特徴的工程であるので、詳細に後述する。
尚、後述するように、カラーフィルタ9の表面の平坦性を更に向上させるために、平坦化層を形成した後にマイクロレンズ11を形成してもよい。
図4は、非孤立的に配列される緑色フィルタ9G用のフォトマスクを示す部分平面図であり、図5は図4に示されるフォトマスクの1個のパターンを示す図である。図4および図5において、フォトマスク21Gは、矩形のパターン22Gを市松状に備えており、各矩形パターン22Gは、4個の角部22aに切り欠き部23を有している。
上記の例では、切り欠き部23は角部22aを直線的に切り欠いた形状であるが、これに限定されず、例えば、図6および図7に示すような形状の切り欠き部23であってもよい。
このように孤立的に配列された矩形パターン22Rの角部22aにサブパターン24を有しているフォトマスク21Rを使用することにより、サブパターン24が角部における露光時のコントラストの減少を抑制するので、丸みを帯びずシャープな形状の角部をもつ孤立的な赤色フィルタ9Rを形成することができる。
上記の例では、サブパターン24は矩形であるが、サブパターン24の形状はこれに限定されるものではない。例えば、図11(A)に示すような三角形であってもよく、この場合も、図11(B)に示すようにサブパターン24はパターン22Rから離間したものであってよい。そして、突出距離d、離間距離d′は上述の範囲内とすることが好ましい。また、図12(A)に示すようにサブパターン24が円形であってもよく、この場合も、図12(B)に示すようにサブパターン24はパターン22Rから離間したものであってよい。そして、突出距離d、離間距離d′は上述の範囲内とすることが好ましい。
尚、孤立的に配列される青色フィルタ9B用のフォトマスク21B(図示せず)は、上記のフォトマスク21Rと同様に構成することができ、ここでの説明は省略する。
まず、緑色フィルタ用の感光性材料を平坦化層8上に塗布し、フォトマスク21Gを用いて露光、現像して、非孤立的な緑色フィルタ9Gを形成する(図13(A))。この緑色フィルタ9Gは、角部が接したシャープな矩形であり、しがたって、緑色フィルタ9Gの非形成部位(孤立的に存在)もシャープな矩形となっている。
次に、赤色フィルタ用の感光性材料を緑色フィルタ9Gも被覆するように塗布し、フォトマスク21Rを用いて露光、現像して、孤立的な赤色フィルタ9Rを形成する(図13(B))。この赤色フィルタ9Rは、丸みを帯びずシャープな形状の角部をもつ矩形であり、しがたって、緑色フィルタ9Gの非形成部位(赤色フィルタ9Rの形成部位)が、空隙部の発生が抑制されるように赤色フィルタ9Rで埋められる。
これにより、矩形の緑色フィルタ9G、赤色フィルタ9R、青色フィルタ9Bで構成され、各色のフィルタ間、特に角部での空隙部や盛り上がりの発生が抑制され、表面の最も凸となっている部位と、各色のフィルタ間境界部の最も凹となっている部位との高低差が0.25μm以下であるカラーフィルタ9が得られる。
尚、赤色フィルタ9Rと青色フィルタ9Bの形成順序は逆であってもよい。
上述の製造方法の実施形態は例示であり、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、カラーフィルタ9の表面の平坦性を更に向上させるために、カラーフィルタ9上に平坦化層を形成した後にマイクロレンズ11を形成してもよい。この場合、カラーフィルタ9の表面が平坦性に優れるので、カラーフィルタ9上に形成する平坦化層の厚みは極めて薄くすることができ、例えば、0.1〜0.25μmの範囲とすることができる。
図14は、本発明の撮像装置の一実施形態を示す概略断面図である。図14において、本発明の撮像装置31は、本発明の固体撮像素子32を備えた基板33と、固体撮像素子32の外側に配した封止用部材34と、この封止用部材34を介して固体撮像素子32と所望の間隙を設けて対向するように配設された保護材35とを備えている。また、固体撮像素子32は配線36、表裏導通ビア37を介して外部端子38に接続されている。このようなセラミックパッケージ型の撮像装置31は、種々のデジタルカメラ、ビデオカメラ等に使用することができ、カメラの高感度化、小型化、薄型化が可能である。
本発明の撮像装置は上述の実施形態に限定されるものではなく、固体撮像素子として本発明の固体撮像素子を備えるものであればよく、従来の種々の撮像装置の構成をそのまま採用することができる。
[実施例1]
まず、画素受光部ピッチ2.0μm、画素数2592個×1944個のフォトダイオードからなり、受光部からパッシベーション層表面までの厚さが3.5μmであるCMOSセンサーを形成したウェハを用意した。
(平坦化層の形成)
次に、ウェハ表面をスピンスクラパーで洗浄した後、光硬化型アクリル系透明樹脂材料(富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 CT−2020L)をスピン塗布し、次いで、プリベーク、紫外線全面露光、ポストベークを行って平坦化層(厚み0.3μm)を形成した。
ネガ型感光性の緑色材料(G用材料)、赤色材料(R用材料)、青色材料(B用材料)として以下の材料を用意した。
G用材料:富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 SG−4000L
R用材料:富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 SR−4000L
B用材料:富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 SB−4000L
また、カラーフィルタの各色フィルタの配置ピッチを2.0μmとし、緑色フィルタ用のフォトマスクとして、図4および図5に示されるフォトマスクを準備した。このフォトマスクは、1辺が2.0μmの矩形のパターン(光透過部)を有し、各パターンの角部の直角二等辺三角形形状の切り欠き部の切り欠き寸法Lは0.1μmとなるようにした。尚、露光装置は((株)ニコン製 NSR−2505i14E2(1/5縮小型))であり、設定した露光条件での解像限界が0.35μmであった。上記のフォトマスクの寸法は、露光装置にてウェハ上に投影された際の寸法であり、以下のフォトマスクの寸法に関する記載においても同様である。
そして、緑色フィルタ、赤色フィルタ、青色フィルタの形成順序で、上記材料をスピン塗布し、プリベーク、1/5縮小型のi線ステッパーによる露光、現像、ポストベークを行って、緑色フィルタ、赤色フィルタ、青色フィルタで構成されたカラーフィルタ(厚み0.8μm)を平坦化層上に形成した。尚、現像液として、富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 CD−2000の50%希釈液を使用した。
スキャナ感度X/Y/Z : 260.00 / 260.00 / 14.32 nm/V
Sensor Z : 971.91 nm/V
カンチレバー定数 : バネ定数 56.000 N/m
ねじれバネ定数 100.0 N/m
共振周波数 327.00 kHz
レバーの長さ 200.0 μm
針の高さ 10.00 μm
走査モード : 1画面測定
測定データ : 形状像 (センサー信号)
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走査中心X/Y : 11876 / -14790 nm
回転角度 : -1.0°
Xデータ数/Yデータ数 : 256 / 256
振幅減衰率 : -0.098
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マスク : 未
カラーフィルタ上に、マイクロレンズ材料としてJSR(株)製 MFR401Lをスピン塗布(膜厚0.6μm)し、プリベークの後、図3に示されるような階調フォトマスクを用いて1/5縮小型のi線ステッパーによる露光を行い、現像、後露光、ポストベークを行って、マイクロレンズを形成した。尚、現像液として、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)の1.19%液を使用した。
上記の露光において使用した階調フォトマスクでは、配置ピッチを1.999μmとした。このようにカラーフィルタ上に形成されたマイクロレンズを原子間力顕微鏡を用いて観察した結果、変形は見られず、高さ0.53μm、焦点距離4.6μmの良好なレンズであることが確認された。
次いで、ウェハのダイシングを行い、パッケージ組立を行って、本発明の固体撮像素子を作製した。この固体撮像素子におけるマイクロレンズアレイの下面からフォトダイオード(受光部)までの厚さは4.6μmであった。
緑色フィルタ用のフォトマスクとして、図7に示されるパターンを有するフォトマスクを使用し、また、赤色フィルタ用、青色フィルタ用のフォトマスクとして、図12(A)に示されるパターンおよびサブパターンを有するフォトマスクを使用してカラーフィルタを形成した他は、実施例1と同様にして、固体撮像素子を作製した。尚、緑色フィルタ用のフォトマスクにおける切り欠き部の切り欠き寸法Lは0.15μmとし、また、赤色フィルタ用、青色フィルタ用のフォトマスクにおけるサブパターンの寸法L′は0.25μm、突出距離dは0.2μmとした。
この固体撮像素子に製造おいて、平坦化層上に形成したカラーフィルタについて、実施例1と同様に、カラーフィルタの最も凸となっている部位と、各色のフィルタ間境界部の最も凹となっている部位との高低差を測定した結果、0.23μmであり、平坦性が良好であることが確認された。さらに、カラーフィルタ上に形成されたマイクロレンズを実施例1と同様に観察した結果、変形は見られず良好なレンズであることが確認された。
また、この固体撮像素子におけるマイクロレンズアレイの下面からフォトダイオード(受光部)までの厚さは、実施例1と同様に、4.6μmであった。
ポジ型感光性の緑色材料(G用材料)、赤色材料(R用材料)、青色材料(B用材料)を使用し、また、フォトマスクのパターン、サブパターンを遮光部とした他は、実施例1と同様に、緑色フィルタ用のフォトマスク、および、赤色フィルタ用、青色フィルタ用のフォトマスクを準備し、これらのフォトマスクを使用してカラーフィルタを形成した他は、実施例1と同様にして、固体撮像素子を作製した。
この固体撮像素子に製造おいて、平坦化層上に形成したカラーフィルタについて、実施例1と同様に、カラーフィルタの最も凸となっている部位と、各色のフィルタ間境界部の最も凹となっている部位との高低差を測定した結果、0.23μmであり、平坦性が良好であることが確認された。さらに、カラーフィルタ上に形成されたマイクロレンズを実施例1と同様に観察した結果、変形は見られず良好なレンズであることが確認された。
また、この固体撮像素子におけるマイクロレンズアレイの下面からフォトダイオード(受光部)までの厚さは、実施例1と同様に、4.6μmであった。
赤色フィルタ用、青色フィルタ用のフォトマスクとして、図10に示されるパターンおよびサブパターンを有するフォトマスクを使用してカラーフィルタを形成した他は、実施例1と同様にして、固体撮像素子を作製した。尚、赤色フィルタ用、青色フィルタ用のフォトマスクにおけるサブパターンの寸法L′は0.2μmとし、離間距離d′は0.05μmとした。
この固体撮像素子に製造おいて、平坦化層上に形成したカラーフィルタについて、実施例1と同様に、カラーフィルタの最も凸となっている部位と、各色のフィルタ間境界部の最も凹となっている部位との高低差を測定した結果、0.25μmであり、平坦性が良好であることが確認された。さらに、カラーフィルタ上に形成されたマイクロレンズを実施例1と同様に観察した結果、変形は見られず良好なレンズであることが確認された。
また、この固体撮像素子におけるマイクロレンズアレイの下面からフォトダイオード(受光部)までの厚さは、実施例1と同様に、4.6μmであった。
緑色フィルタ用のフォトマスクとして、切り欠き部をもたず、角部を接して矩形のパターンが非孤立的に配列されたフォトマスクを使用してカラーフィルタを形成した他は、実施例1と同様にして、固体撮像素子を作製した。
この固体撮像素子に製造おいて、平坦化層上に形成したカラーフィルタについて、実施例1と同様に観察した結果、各緑色フィルタの角部が太く接続されており、この部位に赤色フィルタ、青色フィルタの角部が重なって、角部に盛り上がり部(高さ約0.2μm)が存在しており、また、実施例1と同様に、カラーフィルタの最も凸となっている部位と、各色のフィルタ間境界部の最も凹となっている部位との高低差を測定した結果、0.45μmであり、平坦性が悪いことが確認された。そして、カラーフィルタ上に形成されたマイクロレンズを確認した結果、赤色フィルタ、青色フィルタの角部の盛り上がりの影響を受けた変形が見られた。
比較例1と同様にして、カラーフィルタの形成までを行った。
次に、このカラーフィルタを被覆するように、光硬化型アクリル系透明樹脂材料(富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 CT−2020L)をスピン塗布し、次いで、プリベーク、紫外線全面露光、ポストベークを行って平坦化層(0.5μm)を形成した。この平坦化層の厚みは、形成した平坦化層の最も凸となっている部位と、各色のフィルタ間境界部に相当する箇所の最も凹となっている部位との高低差を実施例1と同様に測定し、実施例1のカラーフィルタの表面粗さ(高低差)と同様(0.22μm)となるのに必要な厚みとして設定した。
次いで、平坦化層上に、実施例1と同様に、マイクロレンズを形成して、固体撮像素子を作製した。
この固体撮像素子において、マイクロレンズを実施例1と同様に観察した結果、変形は見られず良好なレンズであることが確認された。しかし、マイクロレンズアレイの下面からフォトダイオード(受光部)までの厚さは5.1μmであり、実施例1に比べ厚いものであった。
緑色フィルタ用のフォトマスクとして、直角二等辺三角形形状の切り欠き部の切り欠き寸法Lを、露光装置の解像限界(0.35μm)を超える0.4μmとしたフォトマスクを使用してカラーフィルタを形成した他は、実施例1と同様にして、固体撮像素子を作製した。
この固体撮像素子に製造おいて、平坦化層上に形成したカラーフィルタについて原子間力顕微鏡を用いて観察した結果、角部に空隙部が存在することが確認され、また、実施例1と同様に、カラーフィルタの最も凸となっている部位と、各色のフィルタ間境界部の最も凹となっている部位との高低差を測定した結果、0.5μmであり、平坦性が悪いことが確認された。そして、カラーフィルタ上に形成されたマイクロレンズを確認した結果、カラーフィルタの角部の空隙部の影響を受けた変形が見られた。
比較例3と同様にして、カラーフィルタの形成までを行った。
次に、このカラーフィルタを被覆するように、光硬化型アクリル系透明樹脂材料(富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 CT−2020L)をスピン塗布し、次いで、プリベーク、紫外線全面露光、ポストベークを行って平坦化層(0.5μm)を形成した。この平坦化層の厚みは、形成した平坦化層の最も凸となっている部位と、各色のフィルタ間境界部に相当する箇所の最も凹となっている部位との高低差を実施例1と同様に測定し、実施例1のカラーフィルタの表面粗さ(高低差)と同様(0.22μm)となるのに必要な厚みとして設定した。
次いで、平坦化層上に、実施例1と同様に、マイクロレンズを形成して、固体撮像素子を作製した。
この固体撮像素子において、マイクロレンズを実施例1と同様に観察した結果、変形は見られず良好なレンズであることが確認された。しかし、マイクロレンズアレイの下面からフォトダイオード(受光部)までの厚さは5.1μmであり、実施例1に比べ厚いものであった。
緑色フィルタ用のフォトマスクは実施例1と同じフォトマスクを使用し、赤色フィルタ用のフォトマスクおよび青色フィルタ用のフォトマスクはサブパターンの無いフォトマスクを使用してカラーフィルタを形成した他は、実施例1と同様にして、固体撮像素子を作製した。
この固体撮像素子に製造おいて、平坦化層上に形成したカラーフィルタについて原子間力顕微鏡を用いて観察した結果、角部に空隙部が存在することが確認された。また、実施例1と同様に、カラーフィルタの最も凸となっている部位と、各色のフィルタ間境界部の最も凹となっている部位との高低差を測定した結果、0.3μmであり、平坦性が悪いことが確認された。そして、カラーフィルタ上に形成されたマイクロレンズを確認した結果、カラーフィルタの角部の空隙部の影響を受けた変形が見られた。
比較例5と同様にして、カラーフィルタの形成までを行った。
次に、このカラーフィルタを被覆するように、光硬化型アクリル系透明樹脂材料(富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 CT−2020L)をスピン塗布し、次いで、プリベーク、紫外線全面露光、ポストベークを行って平坦化層(0.4μm)を形成した。この平坦化層の厚みは、形成した平坦化層の最も凸となっている部位と、各色のフィルタ間境界部に相当する箇所の最も凹となっている部位との高低差を実施例1と同様に測定し、実施例1のカラーフィルタの表面粗さ(高低差)と同様(0.22μm)となるのに必要な厚みとして設定した。
次いで、平坦化層上に、実施例1と同様に、マイクロレンズを形成して、固体撮像素子を作製した。
この固体撮像素子において、マイクロレンズを実施例1と同様に観察した結果、変形は見られず良好なレンズであることが確認された。しかし、マイクロレンズアレイの下面からフォトダイオード(受光部)までの厚さは5.0μmであり、実施例1に比べ厚いものであった。
比較例1と同様にして、カラーフィルタの形成までを行った。
次に、このカラーフィルタを被覆するように、マイクロレンズ材料としてJSR(株)製 MFR401Lをスピン塗布(膜厚1.0μm)し、その後、実施例1と同様にしてマイクロレンズを形成し、固体撮像素子を作製した。
上記のマイクロレンズ材料の塗布厚みは、カラーフィルタ上に形成されたマイクロレンズを原子間力顕微鏡で観察した結果、変形は見られず良好なレンズとなるのに必要な厚みとして設定した。
この固体撮像素子では、マイクロレンズに変形は見られず良好なレンズであったが、マイクロレンズの高さは0.9μmとなり、実施例1に比べて厚いものであった。また、これによりマイクロレンズの焦点距離は、実施例1における4.6μmに対して2.7μmと小さく、フォトダイオード(受光部)への効率的な集光が困難なものであった。
2…基板
3…受光部
4…電極
5…絶縁層
6…遮光層
7…パッシベーション層
8…平坦化層
9…カラーフィルタ
9G…緑色フィルタ
9R…赤色フィルタ
9B…青色フィルタ
10…マイクロレンズアレイ
21G…緑色フィルタ用のフォトマスク
21R…赤色フィルタ用のフォトマスク
22G,22R…パターン
23…切り欠き部
24…サブパターン
31,41…撮像装置
Claims (3)
- 平坦化層と、該平坦化層上に配設されたカラーフィルタと、該カラーフィルタ上に配設された複数のマイクロレンズからなるマイクロレンズアレイと、前記平坦化層の下方に前記マイクロレンズに対応した複数の受光部を備えた固体撮像素子において、
前記カラーフィルタは、平坦化層上に緑色フィルタ用の感光性材料を塗布し、緑色フィルタ用フォトマスクを用いて露光、現像して、非孤立的な矩形の緑色フィルタを形成する工程と、赤色フィルタ用の感光性材料を塗布し、赤色フィルタ用フォトマスクを用いて露光、現像して、孤立的な矩形の赤色フィルタを形成する工程と、青色フィルタ用の感光性材料を塗布し、青色フィルタ用フォトマスクを用いて露光、現像して、孤立的な矩形の青色フィルタを形成する工程と、を有し、前記緑色フィルタ用フォトマスクは、ネガ型感光材料を使用して緑色フィルタを形成する場合には、角部を切り欠いた矩形の光透過部のパターンを有し、ポジ型感光材料を使用して緑色フィルタを形成する場合には、角部を切り欠いた矩形の遮光部のパターンを有し、該矩形の辺を延長した交点から角部の切り欠きまでの最大距離を切り欠き寸法としたときに、該切り欠き寸法はマスク露光条件での露光装置の解像限界以下の寸法であるフォトマスクを使用し、前記赤色フィルタ用フォトマスクと前記青色フィルタ用フォトマスクは、ネガ型感光材料を使用して赤色フィルタと青色フィルタを形成する場合には、角部にサブパターンをもつ矩形の光透過部のパターンを有し、ポジ型感光材料を使用して赤色フィルタと青色フィルタを形成する場合には、角部にサブパターンをもつ矩形の遮光部のパターンを有し、角部から外側に突出するサブパターンの最大長をサブパターン寸法としたときに、該サブパターン寸法はマスク露光条件での露光装置の解像限界以下の寸法であるフォトマスクを使用する形成方法により形成され、矩形の赤色フィルタ、緑色フィルタ、青色フィルタが配列されたものであり、前記緑色フィルタは角部が接し市松状に配列された非孤立的フィルタであり、前記赤色フィルタと前記青色フィルタは、緑色フィルタの非形成部位に配列された孤立的フィルタであり、前記マイクロレンズアレイ側のカラーフィルタ表面は、最も凸となっている部位と、各色のフィルタ間境界部の最も凹となっている部位との高低差が0.25μm以下であり、前記カラーフィルタと前記マイクロレンズアレイとの間に平坦化層が介在し、該平坦化層の厚みは0.1〜0.25μmの範囲であることを特徴とする固体撮像素子。 - 前記マイクロレンズアレイの下面から前記受光部までの厚さが5μm未満であることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
- 請求項1または請求項2に記載の固体撮像素子を備えることを特徴とする撮像装置。
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