JP2015028374A - 不断流装置および工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、既設管の外径が互いに異なる場合について、同じ密閉ケースを用いることで、装置のイニシャルコストを低減することである。
【解決手段】既設管1内の流体の流れを止めることなく工事を行う不断流工法であって、一対のアタッチメント3を既設管1の軸方向Sに互いに離隔して既設管1の外周面3Fに密着するように配置する工程と、各分割ケース21,22のゴムパッキン26内周面がアタッチメント3の外周面3Fに接するように、密閉ケース20により、一対のアタッチメント3の間の既設管1の部分及び一対のアタッチメント3の一部を囲繞する工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は既設管内の流体の流れを止めることなく工事を行う不断流装置および工法に関する。
近年、水道における工事は不断水で行われる場合が多い。この場合、既設管の外径にフィットするゴムパッキンを持つ密閉ケースを前記既設管に組み付ける。
一方、既設管にはインチ管、ISO管、ミリ管、鋼管、塩ビ管およびポリエチレン管など種々の管種が存在する。管の呼径が同じでも、管種が異なると外径は互いに異なる場合が多い。
特開2013−2494(フロントページ)
同じ呼径でも管種ごとに密閉ケースの金型を作制する必要があり、多大なイニシャルコストがかかる。
本発明の目的は、既設管の外径が互いに異なる場合について、同じ密閉ケースを用いることで、装置のイニシャルコストを低減することである。
1つの局面において、本発明装置は前記既設管1に密着した状態で、かつ、前記既設管1の軸方向に互いに離間した状態で前記既設管1に装着される円環状の一対の樹脂製のアタッチメント3と、
前記一対のアタッチメント3の間に股がって設置される密閉ケース20とを備え、
前記各アタッチメント3は、前記既設管1の周方向Rに複数に分割された円弧状の複数のセグメント30と、前記各セグメント30と前記既設管1との間をシールするための第1シール部31と、前記複数のセグメント30同士の間をシールするための第2シール部32とを備え、
前記密閉ケース20は前記既設管1の周方向Rに複数に分割された複数の分割ケース21,22と、前記各分割ケース21,22と前記アタッチメント3の外周面3Fとの間、並びに、前記各分割ケース21,22間をシールする複数のゴムパッキン26とを備える。
前記1つの局面において、本発明方法は既設管1内の流体の流れを止めることなく工事を行う不断流工法であって、
前記一対のアタッチメント3を前記既設管1の軸方向Sに互いに離隔して既設管1の外周に密着するように配置する工程と、
前記各分割ケース21,22のゴムパッキン26内周面が前記アタッチメント3の前記外周面3Fに接するように、前記密閉ケース20により、前記一対のアタッチメント3の間の前記既設管1の部分及び前記一対のアタッチメント3の一部を囲繞する工程とを備える。
本発明によれば、既設管1にアタッチメント3を装着する。
そのため、呼径が同じで管種が異なる場合にも、密閉ケース20をアタッチメント3を介して既設管1に組み付けることができる。したがって、既設管1の外径が互いに異なる場合について、同じ金型で密閉ケース20およびゴムパッキン26を製造でき、装置のイニシャルコストを低減することができる。
別の局面において、本発明装置は既設管1内の流体の流れを止めることなく工事を行うための不断流装置であって、
前記既設管1に密着した状態で、かつ、前記既設管1の軸方向Sに互いに離間した状態で前記既設管1に装着される円環状の一対のゴム製の補助パッキン3Pと、
前記一対の補助パッキン3Pの間に股がって設置される密閉ケース20とを備え、
前記各補助パッキン3Pは、前記既設管1の周方向Rの一部において互いに接合された端面36を有し前記既設管1の外周面に密着するリング状のゴムパッキンであり、
前記密閉ケース20は前記既設管1の周方向Rに複数に分割された複数の分割ケース21,22と、前記各分割ケース21,22と前記補助パッキン3Pとの間、並びに、前記各分割ケース21,22間をシールする複数の主ゴムパッキン26Mとを備える。
前記別の局面において、本発明方法は既設管1内の流体の流れを止めることなく工事を行う不断流工法であって、
前記一対の補助パッキン3Pを前記既設管1の軸方向Sに互いに離隔して既設管1の外周面3Fに密着するように配置する工程と、
前記各分割ケース21,22の主ゴムパッキン26Mの第1部M1の内周面M11が前記補助パッキン3Pの前記外周面3Fに接するように、前記密閉ケース20により、前記一対の補助パッキン3Pの間の前記既設管1の部分及び前記一対の補助パッキン3Pを囲繞する工程とを備える。
本発明によれば、既設管1に補助パッキン3Pを装着する。この場合、補助パッキン3Pは前記アタッチメント3に相当する。そのため、呼径が同じで管種が異なる場合にも、密閉ケース20を補助パッキン3Pを介して既設管1に組み付けることができる。したがって、既設管1の外径が互いに異なる場合について、同じ金型で密閉ケース20および主ゴムパッキン26Mを製造でき、装置のイニシャルコストを低減することができる。
図1A〜図1Eは本発明の不断流工法の工程の一実施例を示す概略正面図である。 図2A〜図2Cは不断水穿孔工事の工程の一例を示す概略正面図である。 図3A〜図3Cは不断水バルブ挿入工事の工程の一例を示す概略正面図である。 図4Aはアタッチメントの一例を示す概略側面図、図4Bはアタッチメントの一部分の一例を展開し、一部破断した斜視図である。 図5Aおよび図5Bは第1および第2シール部の例を示す側面図、図5Cは第2シール部の一例を示す断面図である。 図6は分岐取出装置の一例を示す断面図である。 図7Aおよび図7Bは分岐取出しのための穿孔工事の工程示す断面図である。 図8Aおよび図8Bは分岐取出しのための穿孔工事の工程示す断面図である。 図9はバルブ挿入のための穿孔工事の工程示す断面図である。 図10は不断流バルブ挿入装置の概略断面図である。 図11は不断流バルブ挿入装置の概略断面図である。 図12A〜図12Eは本発明の不断流工法の工程の別の実施例を示す概略正面図である。 図13Aおよび図13Bは不断水穿孔工事の工程の別の一例を示す概略正面図である。 図14Aおよび図14Bは不断水バルブ挿入工事の工程の別の一例を示す概略正面図である。 図15Aは分割ケースの一例を示す概略正面図、図15Bは主ゴムパッキンおよび補ゴムパッキンを示す側面図である。 図16A〜図16Cは、それぞれ、管種に応じた両ゴムパッキンの一例を示す断面図である。 図17は分岐取出装置の一例を示す断面図である。 図18Aおよび図18Bは分岐取出しのための穿孔工事の工程示す断面図である。 図19Aおよび図19Bは分岐取出しのための穿孔工事の工程示す断面図である。 図20はバルブ挿入のための穿孔工事の工程示す断面図である。 図21は不断流バルブ挿入装置の概略断面図である。 図22は不断流バルブ挿入装置の概略断面図である。
本発明装置および工法は、インチ管、ISO管、ミリ管、鋼管、塩ビ管およびポリエチレン管など種々既設管に適用することができる。なお、インチ管、ISO管およびミリ管は鋳鉄からなり、鋼管はスチールからなる。また、塩ビ管はポリ塩化ビニルや塩化ビニル樹脂、あるいは、これらを主成分とする。
ポリエチレン管はポリオレフィン系材料で構成され、一般に、他の管種に比べ強度が小さく、クリープ現象を呈し易い。既設管1が前記ポリエチレン管の場合、前記アタッチメント3が補強リングとして役立ち、密閉ケース20を組み付けることにより、ポリエチレン管のクリープ現象が生じにくくなるだろう。
不断流工法としては、既設管1から分岐を取り出す工事や、既設管1内の流体の流れを止めることなく弁を管路に設置する(バルブ挿入)工事の他に、損傷した既設管1を覆う工事であってもよいし、既設管1に耐震構造を付与するものであってもよい。
不断流工法としては、主として上水道などの不断水工事であるが、流体はガスやオイルであってもよい。
本発明において、「既設管」とは、既に配管されて設置された管をいい、主として管内に水やガスのような流体が流れていることが多い。
「密閉ケース」とは、既設管内を流れる流体の圧力に耐え得る耐圧性能と、止水性能を持つケースをいう。
また、「気密状態で覆う」および「気密状態で囲繞する」とは、密閉ケースの設置後に密閉し得るという意味である。
樹脂製のアタッチメントとしては、例えば新しい塩ビ管を2〜4分割してセグメント30を作成し、当該セグメント30に第1シール部31および第2シール部32を付着させて作成してもよい。セグメント30の別の製造方法としては、各セグメント30が型成形されてもよい。
本明細書において、「樹脂製」とはアタッチメント3の主たる要素であるセグメント30が樹脂成分を有する非発泡体で形成されていることを意味する。すなわち、前記セグメント30は熱可塑性又は熱硬化性の樹脂成分と任意の適宜の他の成分とを含んでいてもよい。前記熱可塑性の樹脂成分としては、例えば、熱可塑性エラストマーおよび熱可塑性樹脂が挙げられる。以上の樹脂成分は、1種単独で又は2種以上を併用できる。なお、繊維などの強化材を有していてもよい。
本発明において、各シール部31,32はゴムパッキンで構成されてもよいし、樹脂製の粘着剤や、粘着性を有する樹脂で構成されてもよい。
本発明において、第1シール部31と第2シール部32とは一体に成型されてもよいし、各々、別々に成型したものが互いに接着されてもよい。
本発明は、添付の図面を参考にした以下の好適な実施例の説明からより明瞭に理解されるであろう。しかしながら、実施例および図面は単なる図示および説明のためのものであり、本発明の範囲を定めるために利用されるべきものではない。本発明の範囲は請求の範囲によってのみ定まる。添付図面において、複数の図面における同一の部品番号は、同一または相当部分を示す。
以下、本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1A〜図2Cは既設管1内の流体の流れを止めることなく工事を行う不断流工法の一例を示す。本工法の説明に先立って、不断流装置、つまりアタッチメント3および分岐装置2について説明する。
図4Aに示すように、樹脂製のアタッチメント3は円環状で、複数(たとえば3つ)に分割されたセグメント30、第1および第2シール部31,32を備える。セグメント30は前記既設管1の周方向Rに複数に分割された円弧状に形成されている。第1シール部31は前記各セグメント30と前記既設管1との間をシールする。第2シール部32は前記複数のセグメント30同士の間をシールする。これらのシール部31,32は工場において予めセグメント30に接着ないし粘着されて付着される。
前記アタッチメント3は前記既設管1の外周面13に密着した状態で、かつ、図1Eに示すように、前記既設管1の軸方向Sに互いに離間した状態で前記既設管1に一対装着される。無負荷状態において図4Aのアタッチメント3の内径D3は既設管1の外径D1以下に設定されるのが好ましい。
図4Aおよび図4Bに示すように、各第1シール部31は、各セグメント30の内周面30Fの幅方向(軸方向S)の少なくとも一部を覆っていればよいが、全幅にわたって覆っていてもよい。また、各第2シール部32は各セグメント30の端面30Eの幅方向(軸方向S)の少なくとも一部を覆っていればよいが、全幅にわたって覆っていてもよい。
一方、図4Aの前記アタッチメント3の第1シール部31は全周にわたって連なっている。アタッチメント3と既設管1との間をシールするためである。
また、前記第2シール部32はセグメント30の厚さ方向(アタッチメント3の径方向D)については、既設管1の外周面13からアタッチメント3の外周面3Fまで延びている。セグメント30同士やセグメント30と既設管1との間をシールするためである。
図6に示す分岐装置2は、図7Aに示すように、ホールソー60を備えた穿孔機6を用いて、管内に流体(たとえば、水等)が流れている状態で、既設管1の管壁12の一部を穿孔し、当該既設管1から分岐を取り出す不断流穿孔に用いるものである。
図2Aに示すように、分岐装置2は、一対のアタッチメント3,3の間に股がって設置され、既設管1および各アタッチメント3の一部を囲繞する密閉ケース20を有している。図6の前記密閉ケース20は、既設管1の周方向Rに分割された第1および第2分割ケース21,22と、第1分割ケース21に一体に形成され、既設管1の管径方向Dに突出して分岐する分岐管部23とを備えている。
分割ケース21,22:
分割ケース21,22は、アタッチメント3に対して既設管1の管径方向Dの両側方から外嵌装着され、結合部25を図示しない組立ボルトにより締結されて組み立てられる。
各分割ケース21,22は、アタッチメント3の外周面3Fに概ね沿って湾曲した内周面29を備えている。各分割ケース21,22の結合部25および内周面29における図2Aの前記既設管1の管軸方向Sの両端部には、それぞれ、溝状のパッキン装着部24が形成されている。前記各パッキン装着部24には、ゴムパッキン26が装着され、アタッチメント3の外周面3Fと密閉ケース20との間や、図6の第1分割ケース21と第2分割ケース22との間がシールされる。
分岐管部23:
図7Aに示すように、前記分岐管部23のたとえばフランジのような継手部には、穿孔機6が取り付けられる。ホールソー60が分岐管部23の分岐孔を通って、既設管1の管径方向Dに向かって送り込まれることで、図7Aに示すように、既設管1の管壁12が切削されて、図7Bに示すように、該既設管1に円形状の開孔11が穿孔される。
弁体5:
図6に示すように、前記分割ケース21,22には、断面円弧状の弁体5が収容されている。前記弁体5は、分割ケース21,22の内周面29と既設管1の外周面13に沿って、かつ、既設管1の周方向Rに沿って回転することにより、前記分岐管部23の分岐孔を開閉する。
従動ギヤ51および操作ギヤ52は、弁体5を回転させるための回転機構50を構成している。
分岐管部23を有する第1分割ケース21には、前記分岐管部23の分岐孔の周りに沿って円周状にゴムリング56が装着されている。
弁体5が図8Aの閉弁位置に回転移動されると、前記分岐孔が閉塞され、分割ケース21,22および弁体5によって既設管1の開孔11の周囲が密閉される。
つぎに、不断水穿孔工法の一例について説明する。
まず、図1Aの既設管1に図1Bのスペーサ7を装着する。スペーサ7は例えば2分割されており、既設管1の外周に装着される。このスペーサ7はアタッチメント3の取付の位置決めと、アタッチメント3,3間の距離Lを所定の値に設定するためのものである。
一方、図1Cのように、一対のアタッチメント3,3を既設管1に装着する。この装着前に、図4Aの第2シール部32と第2シール部32との間に樹脂系の粘着剤やゴム系の接着剤が塗布されて、アタッチメント3の円環の状態を保つようにしてもよい。
また、前記接着ないし粘着とは別に、図4Bのように、各セグメント30の端部に係合孔33を形成し、隣り合う係合孔33,33同士をゴムバンド34で係合保持して仮止めしてもよい。
図1Cの前記一対のアタッチメント3,3の装着後、図1Dのようにアタッチメント3,3をスペーサ7に向かって軸方向Sに移動させる。これにより、一対のアタッチメント3,3の軸方向Sの距離Lが所期の値となる。
その後、図1Eのように、スペーサ7を既設管1から取り外す。こうして、前記一対のアタッチメント3が前記既設管1の軸方向Sに互いに離隔して既設管1の外周面13に密着するように配置される。
その後、図2Aに示すように、前記各分割ケース21,22のゴムパッキン26の内周面が前記アタッチメント3の前記外周面3Fに接するように、前記密閉ケース20により、前記一対のアタッチメント3の間の前記既設管1の部分、並びに、前記一対のアタッチメント3の一部を囲繞する。
前記囲繞後、図2Bに示すストッパ80を止ネジ81で密閉ケース20および既設管1に固定し、アタッチメント3が水圧等により、軸方向Sに移動するのを予め防止する。
前記密閉ケース20の組付時に、分割ケース21,22同士を締め付ける力が図2Aのゴムパッキン26を介して、各アタッチメント3に伝わり、図4Aの各セグメント30,30同士が周方向Rに接近する。これにより、アタッチメント3の内径D3が小さくなろうとして第1シール部31が圧縮されることにより、セグメント30と既設管1との間がシールされると共に、セグメント30とセグメント30との間の第2シール部32が圧縮されることにより、セグメント30,30同士の間が第2シール部32によりシールされる。
こうして図6に示すように、アタッチメント3および密閉ケース20が既設管1に組み付けられる。この組付後、図7Aおよび図7Bのように、ロータリ弁5を開弁し、ホールソー60で既設管1の管壁12に開孔11が形成される。
その後、図8Aのように、ロータリ弁を閉弁し、穿孔機6を図8Bのように撤去する。
ところで、図4Aのセグメント30とセグメント30との間の第2シール部32は前記組立後に、図4Bの第2シール部32の端面32Eが若干膨出するであろう。第2シール部32の前記膨出した部分はアタッチメント3と密閉ケース20とのシール性能の低下をもたらすであろう。したがって、前記端面32Eは予め滑らかな凹面に形成され、前記組立後にセグメント30に連なる平滑な面となるようにするのが好ましいだろう。また、かかる観点から前記第2シール部32の硬度はゴムパッキン26の硬度よりも小さいのが好ましいであろう。
なお、前記膨出を抑制するために、径方向Dに伸び難く、軸方向Sに伸び易い異方性の織布のような補強材32Wが第2シール部32に埋設されていてもよい。この場合、アタッチメント3の外周面3Fと密閉ケース20との間がゴムパッキン26によりシールされ易いだろう。
図5A〜図5Bは第1および第2シール部31,32の構造の例を示す。
図5Aおよび図5Bにおいて、第1シール部31と第2シール部32とは接着剤又は加硫接着により互いに接着されて接合されている。
図5Aにおいて、第2シール部32は断面L字状に型成形されたゴムパッキンで、第1シール部31との接合面32Fがテーパ面となっている。一方、第1シール部31は平板状のゴムパッキンで、第2シール部32との接合面31Fがテーパ面となっている。両シール部の接合面31F,32Fがテーパ面になっていることで、接合面31F,32Fが互いに位置ズレした場合にも、シール機能を発揮しやすいだろう。
図5Bおよび図5Cの例では、第1シール部31は周方向Rに延びる複数本の突条31Pを有する平板状のゴムパッキンからなる。なお、両シール部31,32は単一の平板状のゴムパッキンや粘着性の両面テープで形成されていてもよい。
つぎに、バルブ挿入の場合について説明される。
バルブ挿入方法の説明に先立って、図9〜図11のバルブ挿入装置4について説明される。
図11に示すバルブ挿入装置4は、既設管1の管内に流体(たとえば、水等)が流れている状態で、既設管1にゲート8を設置する不断流バルブ挿入に用いるものである。図10に示す前記ゲート8は既設管1の切削後に前記既設管1内の流体の流れを止めるために既設管1内に挿入される。
図10に示すように、バルブ挿入装置4は、既設管1を囲繞する密閉ケース20を有している。前記密閉ケース20は、既設管1の周方向Rに分割された第1および第2分割ケース21,22を備えている。第1分割ケース21には、既設管1の管径方向Dに突出して分岐する分岐状部27が一体に形成されている。
一対の前記分割ケース21,22は、既設管1に対して既設管1の管径方向Dの両側方から外嵌装着され、結合部25が図示しない組立ボルトにより締結されて組み立てられる。
図9および図10に示すように、各分割ケース21,22は、既設管1の外周面13に概ね沿って湾曲した内周面29をそれぞれ備えている。図10の各分割ケース21,22の結合部25と図11の内周面29における前記既設管1の管軸方向Sの両端部とには、それぞれ、溝状のパッキン装着部24が形成されている。前記パッキン装着部24にはゴムパッキン26が装着され、既設管1と密閉ケース20との間や、図10の第1分割ケース21と第2分割ケース22との間がシールされる。
図9に示すように、前記分岐状部27のたとえば板状フランジのような継手部20fには、穿孔機6が取り付けられる。穿孔機6のエンドミル状の切削工具61は回転しながら分岐状部27内を通って、既設管1の管径方向Dに向かって送り込まれることで、周知のように、既設管1の管壁12が切削されて、前記既設管1に図10および図11の開孔11が穿設される。なお、前記開孔11の穿設方法についてはJP3,474,484B1ないしUSP6,470,907B1に詳しく開示されており、ここにその記述の全てが組み込まれる。
つぎに、管路に挿入されるゲート8について説明する。
図10に示すように、収容ケース28は、ゲート8の開弁時にゲート8を収容する。ゲート8はスピンドル80を正逆方向に回転させることにより、既設管1の管径方向Dにスライドする。ゲート8には、ゴムパッキン83が装着されている。ゴムパッキン83は、ゲート8が開孔11から既設管1内に侵入すると、開孔11を閉塞すると共に、既設管1の内面に圧接する。
かかるゲートの詳しい構造は、WO2011/099398A1に開示されており、その記述の全てがここに組み込まれる。
ロータリ弁(オペレーションバルブ)5:
図9および図10に示すように、前記既設管1と第1および第2分割ケース21,22との間には、それぞれ、第1および第2空間が設けられている。前記第1空間と第2空間とは周方向Rに互いに連通しており、横断面が円弧状のロータリ弁5を2つの分割ケース21,22にわたって移動できるように収容している。前記ロータリ弁5は、分割ケース21,22の内周面29と既設管1の外周面13に沿って、かつ、既設管1の周方向Rに回転することにより、前記分岐状部27のゲート通過孔を開閉する。
つぎに、不断水バルブ挿入工法の一例について説明する。
図1A〜図1Eに示す一対のアタッチメント3および図3Aの密閉ケース20の取付け(組み付け)方法については、前述の穿孔工法の場合と同様であり、その説明を省略する。
図3Aの組み付け後、図3Bのように、アタッチメント3の外側面3Sにカムフォロア80Cが接するように、前記カムフォロア80Cを密閉ケース20に取り付ける。
密閉ケース20が回転し易くするためである。
その後、図3Cのように、溝状の開孔11を既設管1に形成する。すなわち、前記既設管1内の流体の流れを止めるためのゲート8が前記既設管1内に侵入する開孔11を前記一対のアタッチメント3の間の前記既設管1の一部に穿孔する穿孔工程が実行される。
この穿孔工程について詳しく説明する。
図9に示すロータリ弁5を開弁し、更に、作業者は、分岐状部27のフランジ部27fに穿孔機6を取り付ける。こうして、図2Aの密閉ケース20は、一対のアタッチメント3,3および既設管1の一部を気密状態で囲繞する。
前記囲繞後、図8に示す切削工具61を回転させながら既設管1に向かって穿孔方向に移動させると、切削工具61が既設管1の管壁12を切削する。その後、前記切削運動を切削工具4が行っている状態で、密閉ケース20を既設管1の周方向Rに回転させ、周方向Rに略半周の範囲にわたって切り開かれた溝状の開孔11を形成する。
その後、ロータリ弁5を閉じて、穿孔機6に代えて、図10および図11に示すゲート8を収容した収容ケース28を密閉ケース20の継手部27fに組み付ける。
ところで、既設管1の管外径は、たとえば呼び径φ400の場合、下記のとおりである。
米国塩ビ管 : 442.0mm
インチ管 : 442.1mm
ISO管 : 429.0mm
日本ミリ管 : 425.6mm
鋼管 : 406.4mm
前記各管種ごとの管外径から分かるように、米国の塩ビ管の管外径はインチ管のそれに等しい。したがって、塩ビ管の内径が対象となる既設管の外径よりも若干大きくなるように、塩ビ管の内周面を削る。この削った塩ビ管を周方向に3つに分割すれば、前記各セグメント30が得られる。この各セグメント30に第1および第2シール部31,32を付着させることで、前記アタッチメントが得られる。
一方、密閉ケース20については、他の管種よりも外径の大きいインチ管に合わせて両分割ケース20,21およびゴムパッキン26を設計する。したがって、インチ管の場合には前記アタッチメント3は不必要である。
一方、ISO管、ミリ管および鋼管の場合には、それぞれの管種ごとの各外径と同じか又は前記各外径よりも若干内径の小さいアタッチメント3を用いることで、前記インチ管用の密閉ケース20を用いることができる。
したがって、密閉ケース20やゴムパッキン26の金型を管種ごとに製造する必要がない。その結果、イニシャルコストの大幅な低減を図り得る。
図6のロータリ弁5はアタッチメント3に干渉しないように、アタッチメント3と管軸方向に位置ズレして配置される。しかし、インチ管の外径は前記アタッチメント3の外径に等しい。そのため、インチ管の場合にロータリ弁5を回転することができるように、ロータリ弁5の内周面はインチ管およびアタッチメント3の外周面から離隔するように、アタッチメント3の外周面よりも半径を大きくする必要がある。
つぎに、本発明の別の実施例を図面にしたがって説明する。
図12A〜図13Bは既設管1内の流体の流れを止めることなく工事を行う不断流工法の一例を示す。本工法の説明に先立って、不断流装置、つまり補助パッキン3Pおよび分岐装置2について説明する。
図12Cの前記各補助パッキン3Pは、前記既設管1の周方向Rの一部において互いに接合された端面36を有し前記既設管1の外周面に密着するリング状のゴムパッキンである。一対の前記補助パッキン3Pは前記既設管1の外周面13に密着した状態で、かつ、図12Eに示すように、前記既設管1の軸方向Sに互いに離間した状態で前記既設管1に一対装着される。無負荷状態において図16Aの補助パッキン3Pの内径D3は既設管1の第1外径D11以下に設定されるのが好ましい。
図17に示す分岐装置2は、図18Aに示すように、ホールソー60を備えた穿孔機6を用いて、管内に流体(たとえば、水等)が流れている状態で、既設管1の管壁12の一部を穿孔し、当該既設管1から分岐を取り出す不断流穿孔に用いるものである。
図13Aに示すように、分岐装置2は、一対の補助パッキン3P,3Pの間に股がって設置され、既設管1の一部および各補助パッキン3Pを囲繞する密閉ケース20を有している。図17の前記密閉ケース20は、既設管1の周方向Rに分割された第1および第2分割ケース21,22と、第1分割ケース21に一体に形成され、既設管1の管径方向Dに突出して分岐する分岐管部23とを備えている。
分割ケース21,22:
分割ケース21,22は、補助パッキン3Pに対して既設管1の管径方向Dの両側方から外嵌装着され、結合部25を図示しない組立ボルトにより締結されて組み立てられる。なお、各分割ケース21,22は例えばダクタイル鋳鉄のような鋳物で形成される。
図18Aの各分割ケース21,22は、既設管1の外周面13に概ね沿って湾曲した内周面29を備えている。各分割ケース21,22の結合部25および内周面29における図15Aの前記既設管1の管軸方向Sの両端部には、それぞれ、溝状のパッキン装着部24が形成されている。前記各パッキン装着部24には、主ゴムパッキン26Mが装着され、補助パッキン3Pの外周面3Fや密閉ケース20との間や、図17の第1分割ケース21と第2分割ケース22との間がシールされる。
図15Aにおいて、前記各分割ケース21,22には、既設管1の周方向Rに延びる第1溝G1と、前記第1溝G1に連なり既設管1の軸方向Sに延びる第2溝G2と、既設管1の径方向Dに延び前記第1溝G1と第2溝G2を連ねる第3溝G3とが形成されている。なお、前記各溝G1〜G3に代えて凹所が形成されてもよい。
前記各主ゴムパッキン26Mは、前記第1溝G1に装着される第1部M1と、前記第1部M1に連なり前記第2溝G2に嵌り込む第2部M2と、第1部M1と第2部M2とを連ね前記第3溝G3に嵌り込む第3部M3とを備える。図16Aおよび図16Bに示すように、前記各補助パッキン3Pは前記各第1部M1と前記既設管1との間に圧縮状態で配置される。
図16A〜図16Cに示すように、無負荷の状態において、前記各主ゴムパッキン26Mの内径D26はスチール管やISO管などの第1の種類の既設管1の第1外径D11よりも大きく、かつ、インチ管(第2の種類)の既設管1の第2外径D12よりも小さい。前記各補助パッキン3Pの内径D3は、無負荷の状態において前記第1外径D11よりも小さいのが好ましい。つまり、補助パッキン3Pは引張状態で既設管1に装着される。
前記各主ゴムパッキン26Mの第1部M1は前記第1溝G1の表面に接して装着される外周面M10と、前記外周面M10とは反対側の内周面M11とを有する。
前記各主ゴムパッキン26Mは前記内周面M11において、前記既設管1の中心に向かって突出し前記周方向Rに延びる複数の突条部M12と前記突条部M12,M12の間において凹み前記周方向Rに延びる凹条部M13とを備える。
前記補助パッキン3Pの周方向Rに直交する横断面の形状はたとえば円形である。前記補助パッキン3Pは前記凹条部M13に入り込んだ状態で前記既設管1の外周面13に接する。なお、図16A〜図16Cにおいて、各ゴムパッキン3P,26Mは圧縮されていない状態で図示されており、ゴムパッキン3P,26M同士が互いに重なっている部分や補助パッキン3Pおよび既設管1が互いに重なっている部分は圧縮代である。
分岐管部23:
図18Aに示すように、前記分岐管部23のたとえばフランジのような継手部には、穿孔機6が取り付けられる。ホールソー60が分岐管部23の分岐孔を通って、既設管1の管径方向Dに向かって送り込まれることで、図18Aに示すように、既設管1の管壁12が切削されて、図18Bに示すように、該既設管1に円形状の開孔11が穿孔される。
弁体5:
図18A〜図19Bに示すように、前記分割ケース21,22には、断面円弧状の弁体5が収容されている。前記弁体5は、分割ケース21,22の内周面29と既設管1の外周面13に沿って、かつ、既設管1の周方向Rに沿って回転することにより、前記分岐管部23の分岐孔を開閉する。
従動ギヤ51および操作ギヤ52は、弁体5を回転させるための回転機構50を構成している。
分岐管部23を有する第1分割ケース21には、前記分岐管部23の分岐孔の周りに沿って円周状にゴムリング56が装着されている。
弁体5が図19Aの閉弁位置に回転移動されると、前記分岐孔が閉塞され、分割ケース21,22および弁体5によって既設管1の開孔11の周囲が密閉される。
つぎに、不断水穿孔工法の一例について説明する。
まず、図12Aの既設管1に図12Bのスペーサ7を装着する。スペーサ7は例えば2分割されており、既設管1の外周に装着される。このスペーサ7は補助パッキン3Pの取付の位置決めと、補助パッキン3P,3P間の距離Lを所定の値に設定するためのものである。
一方、図12Cのように、オペレータは一対の補助パッキン3P,3Pを既設管1に装着する。この装着時において、オペレータは補助パッキン3Pを周方向Rに引っ張った状態で補助パッキン3Pの端面36,36同士を瞬間接着剤などの接着剤で継いで、エンドレスの補助パッキン3Pを既設管1に装着する。
図12Cの前記一対の補助パッキン3Pの装着後、図12Dのように補助パッキン3Pをスペーサ7に向かって軸方向Sに移動させる。これにより、一対の補助パッキン3Pの軸方向Sの距離Lが所期の値となる。
その後、図12Eのように、スペーサ7を既設管1から取り外す。こうして、前記一対の補助パッキン3Pが前記既設管1の軸方向Sに互いに離隔して既設管1の外周面13に密着するように配置される。
その後、図16Aに示すように、前記各分割ケース21,22の主ゴムパッキン26Mの内周面M11が前記補助パッキン3Pの前記外周面3Fに接するように、図13Aの前記密閉ケース20により、前記一対の補助パッキン3Pの間の前記既設管1の部分、並びに、前記一対の補助パッキン3Pを囲繞する。
前記囲繞後、図示しない止ネジで密閉ケース20を既設管1に固定する。
前記密閉ケース20の組付時に、分割ケース21,22同士を締め付ける力が図16Aの主ゴムパッキン26Mを介して、各補助パッキン3Pに伝わり、密閉ケース20と既設管1との間がシールされる。
こうして図17に示すように、補助パッキン3Pおよび密閉ケース20が既設管1に組み付けられる。この組付後、図18Aおよび図18Bのように、ロータリ弁5を開弁し、ホールソー60で既設管1の管壁12に開孔11が形成される。
その後、図19Aのように、ロータリ弁を閉弁し、穿孔機6を図19Bのように撤去する。
つぎに、バルブ挿入の場合について説明される。
バルブ挿入方法の説明に先立って、図20〜図22のバルブ挿入装置4について説明される。
図22に示すバルブ挿入装置4は、既設管1の管内に流体(たとえば、水等)が流れている状態で、既設管1にゲート8を設置する不断流バルブ挿入に用いるものである。図21に示す前記ゲート8は既設管1の切削後に前記既設管1内の流体の流れを止めるために既設管1内に挿入される。
図21に示すように、バルブ挿入装置4は、既設管1を囲繞する密閉ケース20を有している。前記密閉ケース20は、既設管1の周方向Rに分割された第1および第2分割ケース21,22を備えている。第1分割ケース21には、既設管1の管径方向Dに突出して分岐する分岐状部27が一体に形成されている。
一対の前記分割ケース21,22は、既設管1に対して既設管1の管径方向Dの両側方から外嵌装着され、結合部25が図示しない組立ボルトにより締結されて組み立てられる。
図20および図21に示すように、各分割ケース21,22は、既設管1の外周面13に概ね沿って湾曲した内周面29をそれぞれ備えている。図21の各分割ケース21,22の結合部25と図22の内周面29における前記既設管1の管軸方向Sの両端部とには、それぞれ、溝状のパッキン装着部24が形成されている。前記パッキン装着部24には主ゴムパッキン26Mが装着され、既設管1と密閉ケース20との間や、図21の第1分割ケース21と第2分割ケース22との間がシールされる。
図20に示すように、前記分岐状部27のたとえば板状フランジのような継手部27fには、穿孔機6が取り付けられる。穿孔機6のエンドミル状の切削工具61は回転しながら分岐状部27内を通って、既設管1の管径方向Dに向かって送り込まれることで、周知のように、既設管1の管壁12が切削されて、前記既設管1に図21および図22の開孔11が穿設される。なお、前記開孔11の穿設方法についてはJP3,474,484B1ないしUSP6,470,907B1に詳しく開示されており、ここにその記述の全てが組み込まれる。
つぎに、管路に挿入されるゲート8について説明する。
図21に示すように、収容ケース28は、ゲート8の開弁時にゲート8を収容する。ゲート8はスピンドル82を正逆方向に回転させることにより、既設管1の管径方向Dにスライドする。ゲート8には、ゴムパッキン83が装着されている。ゴムパッキン83は、ゲート8が開孔11から既設管1内に侵入すると、開孔11を閉塞すると共に、既設管1の内面に圧接する。
かかるゲートの詳しい構造は、WO2011/099398A1に開示されており、その記述の全てがここに組み込まれる。
ロータリ弁(オペレーションバルブ)5:
図20および図21に示すように、前記既設管1と第1および第2分割ケース21,22との間には、それぞれ、第1および第2空間が設けられている。前記第1空間と第2空間とは周方向Rに互いに連通しており、横断面が円弧状のロータリ弁5を2つの分割ケース21,22にわたって移動できるように収容している。前記ロータリ弁5は、分割ケース21,22の内周面29と既設管1の外周面13に沿って、かつ、既設管1の周方向Rに回転することにより、前記分岐状部27のゲート通過孔を開閉する。
つぎに、不断水バルブ挿入工法の一例について説明する。
図12A〜図12Eに示す一対の補助パッキン3Pおよび図14Aの密閉ケース20の取付け(組み付け)方法については、前述の穿孔工法の場合と同様であり、その説明を省略する。
図14Aの組み付け後、図14Bのように、溝状の開孔11を既設管1に形成する。すなわち、前記既設管1内の流体の流れを止めるためのゲート8が前記既設管1内に侵入する開孔11を前記一対の補助パッキン3Pの間の前記既設管1の一部に穿孔する穿孔工程が実行される。
この穿孔工程について詳しく説明する。
図20に示すロータリ弁5を開弁し、更に、作業者は、分岐状部27のフランジ部27fに穿孔機6を取り付ける。こうして、図13Aの密閉ケース20は、一対の補助パッキン3Pおよび既設管1の一部を気密状態で囲繞する。
前記囲繞後、図20に示す切削工具61を回転させながら既設管1に向かって穿孔方向に移動させると、切削工具61が既設管1の管壁12を切削する。その後、前記切削運動を切削工具4が行っている状態で、密閉ケース20を既設管1の周方向Rに回転させ、周方向Rに略半周の範囲にわたって切り開かれた溝状の開孔11(図21)を形成する。
その後、ロータリ弁5を閉じて、穿孔機6に代えて、図21および図22に示すゲート8を収容した収容ケース28を密閉ケース20の継手部27fに組み付ける。
つぎに、本不断流装置を種々の管種に用いる方法について説明する。
図16A〜図16C図に示すように、既設管1の管外径(D11,D12)は、呼び径が同じ場合、インチ管が最も大きく、スチール管が最も小さく、ISO管(及びミリ管)が前記インチ管とスチール管の管外形の中間の大きさである。
以下、1つの密閉ケース20および主ゴムパッキン26Mを用いて、3種類の管種に対応する方法について説明する。
図16A〜図16C図に示すように、第1溝G1を形成する第1壁241および第2壁242は、周知のように、互いに対面し、かつ、既設管1の外周に近接し、かつ、周方向R(図17)に延びている。
前記第1壁241の内周面243と前記既設管1の外周面13との間には、通常、1mm〜3mm程度のクリアランスが設定される。これにより、各ゴムパッキン26M,3Pが水圧により第1溝G1から飛び出すのが防止される。
前記第2壁242の内周面244と前記既設管1の外周面13との間には、通常、1mm〜5mm程度のクリアランスが設定される。これにより、各ゴムパッキン26M,3Pは水圧が負荷される前において位置が安定する。
つぎに、同じ金型を用いて異なる管種に対応する一つの方法について説明する。
図16Aの既設管1がスチール管の場合、前記分割ケース21,22は加工前の鋳物の状態で、前記パッキン装着部24の内周面243,244がスチール管の外周面13に近接するように、インチ管やISO管の管外径よりも小さい内径に設定される。この場合、パッキン装着部24は深く、主ゴムパッキン26Mの内周と既設管1との間に線径が大きいOリングからなる補助パッキン3Pが介挿される。
図16Bの既設管1がISO管(又はミリ管)の場合、前記分割ケース21,22は、前記パッキン装着部24の内周面243,244がISO管の外周面13よりも大きく、かつ、これに近接するように、前記第1および第2壁241,242の内周面243,244が例えば機械加工により削られる。この場合、パッキン装着部24は若干深く、パッキン装着部24から主ゴムパッキン26Mが突出しない状態に設定され、主ゴムパッキン26Mの内周と既設管1との間に線径の小さいOリングからなる補助パッキン3Pが介挿される。

図16Cのインチ管の場合、前記分割ケース21,22は、前記パッキン装着部24の内周面243,244がインチ管の外周面13よりも大きく、かつ、これに近接するように、前記第1および第2壁241,242の内周面243,244が例えば機械加工により大きく削られる。この場合、パッキン装着部24は浅く、パッキン装着部24から主ゴムパッキン26Mが突出した状態に設定され、主ゴムパッキン26Mの内周面M11と既設管1との間には補助パッキン3Pが介挿されず、主ゴムパッキン26Mの一対の突条部M12が既設管1の外周面13に直接接する。
こうして、異なる管種について、主ゴムパッキン26Mおよび分割ケース21,22を同一の金型から製造することができる。したがって、密閉ケース20や主ゴムパッキン26Mの金型を管種ごとに製造する必要がない。その結果、イニシャルコストの大幅な低減を図り得る。なお、補助パッキン3Pは均一の横断面を有し口金から押出成型し得るので、金型コストが極めて安い。
ところで、前記実施例では、1種類の金型で3種類の管種について対応できるようにした。しかし、本発明においては、1種類の金型で2種類以上の管種(管外径)に対応できるようにしてもよい。たとえば、ISO管とスチール管の既設管1のみに対応する構造の場合、ISO管の場合には補助パッキン3Pを用いずに主ゴムパッキン26Mが直接既設管1の外周面13に接し、一方、スチール管の場合には主ゴムパッキン26Mと既設管1との間に小さな線径のOリングからなる補助パッキン3Pが介挿される。
ところで、ゴムパッキン26M,3Pの形状は限定されない。たとえば、補助パッキン3Pは矩形状や楕円形状であってもよい。
また、パッキン装着部24の形状及び寸法は管種に拘わらず一定で、たとえば、図16Cのインチ管に対応する形状寸法で、ISO管やスチール管のように既設管1の外径が小さい場合には補助パッキン3Pが飛び出さないように、第1壁241にバックアップリングが固定されてもよい。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば本明細書を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
前述した実施例では、既設管1を囲繞する密閉ケース20は第1および第2分割ケース21,22の2分割としたが3分割以上であってもよい。
また、穿孔する孔の形状は溝状に限らず、円形であってもよい。なお、円形の孔は周知のホールソーで形成することができる。
また、本発明は既設管を2箇所で全周にわたって切断して既設管に可撓性を与える工事にも適用できる。
また、スペーサは必ずしも用いられなくてもよい。
したがって、以上のような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
本発明は、水道やガスなどの既設管内に流体が流れている状態で行う不断流工法に用いることができる。
1:既設管 11:開孔 12:管壁 13:外周面
2:分岐装置
20:密閉ケース 21,22:分割ケース 23:分岐管部 24:パッキン装 着部 241:第1壁 242:第2壁 243,244:内周面 25:結合部 2 6:ゴムパッキン 26M:主ゴムパッキン
27:分岐状部 27f:継手部 28:収容ケース 29:内周面
3:アタッチメント 3F:外周面 3P:補助パッキン 3S:外側面 30:セグメント 30E:端面30F:内周面 31:第1シール部 31F:接合 面 31P:突条
32:第2シール部 32E:端面 32F:接合面 32W:補強材 33:係合孔 34:ゴムバンド 36:端面
4:バルブ挿入装置
5:弁体 51:従動ギヤ 52:操作ギヤ 56:ゴムリング
6:穿孔機 60:ホールソー 61:切削工具
7:スペーサ
8:ゲート 80:ストッパ 80C:カムフォロア 81:止ネジ 82:スピンドル 83:ゴムパッキン
D:径方向 D1:外径 D3:内径 D11:第1外径 D12:第2外径
D26:内径 G1:第1溝 G2:第2溝
M1:第1部 M2:第2部 M10:外周面 M11:内周面 M12:突条部
M13:凹条部
L:距離 R:周方向 S:軸方向

Claims (17)

  1. 既設管1内の流体の流れを止めることなく工事を行うための不断流装置であって、
    前記既設管1に密着した状態で、かつ、前記既設管1の軸方向に互いに離間した状態で前記既設管1に装着される円環状の一対の樹脂製のアタッチメント3と、
    前記一対のアタッチメント3の間に股がって設置される密閉ケース20とを備え、
    前記各アタッチメント3は、前記既設管1の周方向Rに複数に分割された円弧状の複数のセグメント30と、前記各セグメント30と前記既設管1との間をシールするための第1シール部31と、前記複数のセグメント30同士の間をシールするための第2シール部32とを備え、
    前記密閉ケース20は前記既設管1の周方向Rに複数に分割された複数の分割ケース21,22と、前記各分割ケース21,22と前記アタッチメント3の外周面3Fとの間、並びに、前記各分割ケース21,22間をシールする複数のゴムパッキン26とを備える。
  2. 請求項1の不断流装置において、前記複数の分割ケース21,22のうちの1つの分割ケース21は前記既設管1の径方向に分岐する分岐管部23を備え、前記既設管1に穿孔された開口から前記分岐管部23への流体の流れを閉塞するための弁体5が前記密閉ケース20内に配置されている。
  3. 請求項1の不断流装置において、前記複数の分割ケース21,22のうちの1つの分割ケース22は前記既設管1の径方向に突出する分岐状部27を備え、前記密閉ケース20は前記分岐状部27に連なる収容ケース28を更に備え、前記既設管1内の流体の流れを止めるためのゲート8が前記密閉ケース20内に収容されている。
  4. 請求項1の不断流装置を用い、既設管1内の流体の流れを止めることなく工事を行う不断流工法であって、
    前記一対のアタッチメント3を前記既設管1の軸方向Sに互いに離隔して既設管1の外周面3Fに密着するように配置する工程と、
    前記各分割ケース21,22のゴムパッキン26の内周面が前記アタッチメント3の前記外周面3Fに接するように、前記密閉ケース20により、前記一対のアタッチメント3の間の前記既設管1の部分及び前記一対のアタッチメント3の一部を囲繞する工程とを備える。
  5. 請求項4の工法において、前記一対のアタッチメント3の間の前記既設管1の一部に分岐配管をするための開孔11を穿孔する穿孔工程を更に備える。
  6. 請求項4の工法において、前記既設管内の流体の流れを止めるためのゲート8が前記既設管1内に侵入する開孔11を前記一対のアタッチメント3の間の前記既設管1の一部に穿孔する穿孔工程を更に備える。
  7. 既設管1内の流体の流れを止めることなく工事を行うための不断流装置であって、
    前記既設管1に密着した状態で、かつ、前記既設管1の軸方向Sに互いに離間した状態で前記既設管1に装着される円環状の一対のゴム製の補助パッキン3Pと、
    前記一対の補助パッキン3Pの間に股がって設置される密閉ケース20とを備え、
    前記各補助パッキン3Pは、前記既設管1の周方向Rの一部において互いに接合された端面36を有し前記既設管1の外周面に密着するリング状のゴムパッキンであり、
    前記密閉ケース20は前記既設管1の周方向Rに複数に分割された複数の分割ケース21,22と、前記各分割ケース21,22と前記補助パッキン3Pとの間、並びに、前記各分割ケース21,22間をシールする複数の主ゴムパッキン26Mとを備える。
  8. 請求項7の不断流装置において、前記各主ゴムパッキン26Mは既設管1の周方向Rに延びて前記補助パッキン3Pに接する一対の第1部M1と、前記一対の第1部M1,M1に連なり、かつ、前記既設管1の軸方向Sに延びる第2部M2とを備え、
    前記各補助パッキン3Pは前記各第1部M1と前記既設管1との間に圧縮状態で配置される。
  9. 請求項8の不断流装置において、無負荷の状態において、前記各主ゴムパッキン26Mの内径は第1の種類の既設管1の第1外径D11よりも大きく、かつ、第2の種類の既設管1の第2外径D12よりも小さく、
    前記各補助パッキン3Pの内径は、無負荷の状態において前記第1外径D11よりも小さい。
  10. 請求項7の不断流装置において、前記各分割ケース21,22は既設管1の周方向Rに延びる第1溝G1と、前記第1溝G1に連なり既設管1の軸方向Sに延びる第2溝G2とを定義し、
    前記各主ゴムパッキン26Mは、前記第1溝G1に装着される第1部M1と、前記第1部M1に連なり前記第2溝G2に嵌り込む第2部M2とを備え、
    前記各補助パッキン3Pは前記各第1部M1と前記既設管1との間に圧縮状態で配置される。
  11. 請求項10の不断流装置において、前記各主ゴムパッキン26Mの第1部M1は前記第1溝G1の表面に接して装着される外周面M10と、前記外周面M10とは反対側の内周面M11とを有し、
    前記各主ゴムパッキン26Mは前記内周面M11において、前記既設管1の中心に向かって突出し前記周方向Rに延びる複数の突条部M12を備え、前記突条部M12,M12の間において凹み前記周方向Rに延びる凹条部M13を定義し、
    前記補助パッキン3Pは前記凹条部M13に入り込んだ状態で前記既設管1の外周面13に接する。
  12. 請求項11の不断流装置において、前記補助パッキン3Pの周方向Rに直交する横断面の形状は円形である。
  13. 請求項7の不断流装置において、前記複数の分割ケース21,22のうちの1つの分割ケース21は前記既設管1の径方向に分岐する分岐管部23を備え、前記既設管1に穿孔された開口から前記分岐管部23への流体の流れを閉塞するための弁体5が前記密閉ケース20内に配置されている。
  14. 請求項7の不断流装置において、前記複数の分割ケース21,22のうちの1つの分割ケース22は前記既設管1の径方向に突出する分岐状部27を備え、前記密閉ケース20は前記分岐状部27に連なる収容ケース28を更に備え、前記既設管1内の流体の流れを止めるためのゲート8が前記密閉ケース20内に収容されている。
  15. 請求項1の不断流装置を用い、既設管1内の流体の流れを止めることなく工事を行う不断流工法であって、
    前記一対の補助パッキン3Pを前記既設管1の軸方向Sに互いに離隔して既設管1の外周面3Fに密着するように配置する工程と、
    前記各分割ケース21,22の主ゴムパッキン26Mの第1部M1の内周面M11が前記補助パッキン3Pの前記外周面3Fに接するように、前記密閉ケース20により、前記一対の補助パッキン3Pの間の前記既設管1の部分及び前記一対の補助パッキン3Pを囲繞する工程とを備える。
  16. 請求項15の工法において、前記一対の補助パッキン3Pの間の前記既設管1の一部に分岐配管をするための開孔11を穿孔する穿孔工程を更に備える。
  17. 請求項15の工法において、前記既設管内の流体の流れを止めるためのゲート8が前記既設管1内に侵入する開孔11を前記一対の補助パッキン3Pの間の前記既設管1の一部に穿孔する穿孔工程を更に備える。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101906108B1 (ko) * 2018-04-11 2018-10-08 김제현 효율적인 회전 천공을 통한 관로의 천공 형성 공법
JP2020060234A (ja) * 2018-10-09 2020-04-16 株式会社水道技術開発機構 筐体装置
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