JP2015019665A - 低塩の塩蔵クラゲ - Google Patents

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Abstract

【課題】低塩度で塩蔵処理しながらも、塩蔵時間を短縮させることができる低塩の塩蔵クラゲの製造方法を提供する。【解決手段】低塩の塩蔵クラゲの製造方法は、a)クラゲを切断する段階と、b)切断されたクラゲから塩分を除去する段階と、c)紫外線を照射しながら、塩分が除去されたクラゲと塩蔵液とを混合してクラゲを塩蔵する段階と、を含む。また、前記a)段階で、クラゲを幅3〜10mm及び長さ30〜100mmに切断、前記b)段階では、切断されたクラゲを水に10〜20時間浸漬、前記c)段階の塩蔵液は、塩1〜5重量%と、レモン汁1〜5重量%と、を含有する水溶液である方法を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、低塩の塩蔵クラゲに関し、より詳細には、塩度を低下させた塩蔵クラゲの製造方法に関する。
クラゲは、腔腸動物及び有櫛動物を総称するものであって、ゼラチン質からなる厚い間充ゲルを有する。韓国の海域では水クラゲが多く、全部が食用として用いられるのではなく、根口クラゲ目に属するクラゲなどのみが食用として、主に冷菜を作る際の材料として用いられてきた。クラゲの主成分は水分、タンパク質、脂肪、炭水化物、カルシウムなどであり、多量のゼラチンが含有されているため、美肌に良い。また、高血圧の治療にも効果があり、クラゲに含有されたムチンという成分はコンドロイチンという物質からなっていて、これがコレステロール値を低下させる役割をする。
このような効果を有するクラゲは、その賞味期限が3〜4日にすぎないため、大量生産が困難であり、少量の注文生産しかできないなど、即席食品として多くの制約がある。そのため、保存性を向上させるために、塩蔵して製品化されている。しかし、塩蔵過程で食塩濃度が高くなってナトリウムの過剰摂取をもたらし、却って高血圧、心臓疾患などの各種成人病の原因となり得る。そこで、塩蔵食品を低塩化するための研究が活発に行われている。その低塩化方法の中でも、電気的に荷電された膜を用いた電気透析法や、水は通過させ、溶質(塩類など)は通過させない半透膜を用いた逆浸透法を活用した研究及び産業化が進んでいる。しかし、電気透析法は、当業界の脱塩を目的として用いるには設備構築にかかる投資コスト及びエネルギー消費が大きく、管理コストの負担も大きい。また、逆浸透法は、脱塩過程中に、塩分だけでなく、食品の主要栄養成分であるアミノ酸もともに除去されるため、塩分のみを選択的に除去しようとする用途には適していない。
本発明は、低塩度で塩蔵処理しながらも、塩蔵時間を短縮させることができる低塩の塩蔵クラゲの製造方法を提供することをその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、a)クラゲを切断する段階と、b)切断されたクラゲから塩分を除去する段階と、c)紫外線を照射しながら、塩分が除去されたクラゲと塩蔵液とを混合してクラゲを塩蔵する段階と、を含む低塩の塩蔵クラゲの製造方法を提供する。
また、前記b)段階は、切断されたクラゲを水に10〜20時間浸漬させることで行われる。
また、前記c)段階の塩蔵液は、塩1〜5重量%と、レモン汁1〜5重量%と、を含有する水溶液である。
また、前記塩蔵液は、塩蔵液に含有された塩100重量部を基準として、白礬3〜10重量部と、石灰、塩化マグネシウム、または石膏から選択される何れか1つまたは2つ以上の塩蔵促進剤0.1〜2重量部と、水酸化カリウム0.01〜0.5重量部と、をさらに含有する。
また、前記c)段階は、b)段階で得られたクラゲと塩蔵液とを10〜15時間混合することで行われる。
また、前記b)段階は、切断されたクラゲ、水、及びゴムボールを混合して回転させることで行われる。
また、前記ゴムボールはシリコーンゴムボールである。
本発明によれば、クラゲを低塩度で塩蔵することで、ナトリウムの摂取を減少させながらも、食品の保存性を向上させることができる。
また、本発明によれば、多量の塩分を含有したクラゲの塩分を除去する段階での時間を短縮させることにより、時間的及び経済的に有利であり、低塩の塩蔵クラゲの大量生産が可能となる。
以下、本発明の低塩の塩蔵クラゲの製造方法について詳細に説明する。但し、下記に記載の用語は、本発明での機能を考慮して定義された用語であって、この発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が通常的に理解する意味を有する。
本発明は、塩蔵クラゲ用塩蔵組成物及びそれを用いた塩蔵クラゲの製造方法を提供する。
本発明による塩蔵クラゲ用塩蔵組成物及びそれを用いた塩蔵クラゲの製造方法の好ましい一例を順に説明すれば次のとおりである。
−クラゲを収集してサイズ別に選別する段階
クラゲは、全世界にわたって約200種が分布しているが、全てが食用として用いられるのではなく、根口クラゲ目に属するクラゲなどのみが食用として使用可能である。本発明による塩蔵クラゲの製造方法に用いられる食用クラゲとしては、ヒゼンクラゲ(Rhopilema esculentum)またはエチゼンクラゲ(Stomolophus meleagris)を採取することが好ましい。上記のように収集したクラゲは、長さ、重量、サイズなど別に選別することができる。
−選別されたクラゲを洗浄及び下ごしらえする段階
選別されたクラゲの表面に付いている異物や粘液などを除去するために、クラゲを水で洗浄する。水としてはクリーンな精製水を用いることが好ましく、2〜3回繰り返して洗浄することが好ましい。
−下ごしらえしたクラゲを切断する段階
クラゲは、大きく胴部及び脚部で構成されており、脚部の表面には毒針のある刺胞が位置しているため食べられない。また、胴部は淡い茶色である反面、脚部は紫色を呈していて、丸ごと塩蔵すると脚部の色が胴部に沈み込む恐れがある。したがって、胴部と脚部を互いに分離して胴部のみを塩蔵したり、それぞれ異なる容器に入れて塩蔵したりすることが好ましい。先ず、クラゲを胴部(傘)と脚部(触手)に分離することができる。傘部は幅3〜10mm、長さ30〜100mmのサイズに、脚部は幅3〜50mm、長さ30〜100mmのサイズに一定に切断する。切断には、当業界で用いられる通常の形態の切断機を用いることが好ましく、切断が終わったクラゲの胴部と脚部は、互いに分離してそれぞれ混合筒に移送する。
−切断されたクラゲを洗浄し、塩分を除去する段階
切断されたクラゲを水で洗浄する。水としてはクリーンな精製水を用いることが好ましく、3〜4回繰り返して洗浄することが好ましい。
洗浄したクラゲを水(精製水)に10〜20時間浸漬することで、クラゲの特有の臭み及び塩分を除去する。切断及び洗浄したクラゲ100重量部を基準として、水(精製水)200〜1000重量部を混合し、クラゲを水に10〜20時間浸漬することで、塩分を除去することができる。
塩分の除去段階で用いられる水の消費を低減するとともに、塩蔵クラゲの製造時に最長時間がかかる塩分除去段階が短時間内に行われるようにして生産性を向上させ、多量の塩分を含有したクラゲからより完璧に塩分を除去するために、塩分除去段階は、クラゲ、水、及びゴムボールを混合して回転させることで行うことが好ましい。これにより、単に水に浸漬して塩分を除去した場合に比べ、塩分除去時間を3〜5時間短縮させながらも、クラゲの塩分をより完璧に除去することができるだけでなく、用いられる水の量も、クラゲ100重量部を基準として60〜150重量部に大きく減少させることができる。
さらに、本発明によれば、クラゲ、水、及び弾性のあるゴムボールを用して回転させることで、塩分除去段階におけるクラゲの組職損傷が防止されて、クラゲ特有のコリコリとした歯ごたえが維持されることができる。また、このようなゴムボールを用いた塩分除去は、クラゲを大量処理する場合にも、塩分が均一で且つ効果的に、短時間内に除去されるため、塩蔵クラゲを大量生産する際に非常に適した方法である。
より好ましく、前記ゴムボールはシリコンボールであることができる。シリコンボールは、人体に無害であり、適切な弾性を有し、水との混合が容易であって、塩分除去段階におけるクラゲの歯ごたえの低下をより効果的に防止するとともに、安全に塩分が除去されたクラゲの製造を可能とする。
前記ゴムボールを用いた塩分除去段階は、クラゲ100重量部を基準として、水60〜100重量部、ゴムボール30〜150重量部を用いて行うことができる。この際、ゴムボールの直径は5mm〜20mmであり、クラゲ、水、及びゴムボールが入った容器は、50rpm〜200rpmで回転されることができる。このようなゴムボールの重量比、ゴムボールの直径及び回転速度は、クラゲ特有の歯ごたえの低下を防止しながらも、効果的に塩分が除去される条件である。
また、ゴムボールを用いて塩分を除去したクラゲを、ザルにあげて1〜3時間脱水させる段階を行う。
−紫外線を照射しながら、塩分が除去されたクラゲと塩蔵液とを混合してクラゲを低塩度で塩蔵する段階
塩分が除去されたクラゲを混合筒に移送した後、紫外線(UV)殺菌装置で紫外線(UV)を照射すると、低塩の塩蔵クラゲの保存期間が著しく延長されるため好ましい。また、前記紫外線(UV)を照射しながら、塩分が除去されたクラゲと塩蔵液とを混合する場合、製造された低塩の塩蔵クラゲの風味が持続され、塩蔵されたクラゲの組職が強固になって長期保存が可能であり、味が変質されず、歯ごたえも良い。
クラゲを塩蔵液と混合して、10〜20時間浸漬させることで塩蔵することができる。10時間未満塩蔵する場合には、塩蔵が均一になされず、20時間を超過して塩蔵する場合には、低塩度でクラゲを塩蔵する目的が喪失される。
前記塩蔵液は、クラゲ100重量部に対して10〜40重量部で混合することが好ましい。前記塩蔵組成物を10重量部未満で添加する場合には、塩蔵が十分になされず、40重量部を超過して添加する場合には、塩蔵組成物に含有された塩蔵促進剤の発熱が激しくなって、クラゲの肉質に変性が起こり得る。
前記塩蔵液としては、塩1〜5重量%及びレモン汁1〜5重量%を含有する水溶液を用いる。前記塩としては、当業界で通常的に用いる塩を用いることが好ましい。
前記レモン汁は、レモンから生汁を抽出して得たものである。前記レモン汁は、レモンから生汁を抽出して水(精製水)と混合して製造したものである。前記レモン汁は、レモン汁100重量%を基準として、レモンから抽出した生汁2〜10重量%及び水(精製水)90〜98重量%を含有する。塩蔵液にレモン汁を混合して製造すると、レモン汁が臭みを除去する効果を有するため、クラゲ特有の臭みを除去することができる。
前記塩蔵液は、塩蔵液に含有された塩100重量部を基準として、白礬3〜10重量部と、石灰、塩化マグネシウム、及び石膏から選択される何れか1つまたは2つ以上の塩蔵促進剤0.1〜2重量部と、水酸化カリウム0.01〜0.5重量部と、を混合したものが好ましい。
前記塩蔵液は、塩と、白礬と、酸化カルシウム、塩化マグネシウム、及び石膏から選択される何れか1つまたは2つ以上の塩蔵促進剤と、からなる。この際、前記塩蔵組成物は、塩100重量部に対して、白礬3〜10重量部、石灰、塩化マグネシウム、または焼石膏から選択される何れか1つまたは2つ以上の塩蔵促進剤0.1〜2重量部を混合したものが好ましい。
前記白礬は、硫酸アルミニウム水溶液に硫酸カリウム水溶液を添加した時に析出される無色の結晶体であって、水分を除去する凝集剤として用いられる。また、白礬自体が殺菌能力を有するため、消毒や殺虫剤などの役割もする。前記白礬は、塩100重量部に対して3〜10重量部で添加することが好ましい。3重量部未満で添加する場合には、水分が十分に吸収されないため肉質が劣り、10重量部を超過して添加する場合には、クラゲが白く変わって商品価値が低下する。
前記石灰は、漂白剤の役割とともに、細菌により発生する腐敗及び汚染を防止する役割をする。また、水と接触すると約200℃内外の熱を発生させるため、本発明による塩蔵をさらに加速化する役割をする。前記石灰は、天然石灰、加工石灰、副産石灰などの様々な種類があるが、本発明では生石灰を用いることが好ましい。
前記塩化マグネシウムは、吸湿性が強いため、水分を除去する凝集剤の役割をする。また、殺菌能力を有するため、腐敗及び汚染を防止する役割もする。さらに、水に溶解される際に熱を発生させて、より速く塩蔵されるようにする。
前記石膏は、硫酸カルシウムとも呼ばれ、通常、豆腐の製造時に凝固剤として用いられるが、本発明では水分を除去する凝集剤の役割をする。また、塩化マグネシウムと同様に、水に溶解されながら熱を発生させるため、塩蔵時間を短縮させる効果がある。
前記石灰、塩化マグネシウム、及び石膏は、本発明で塩蔵促進剤として添加されるものであり、塩蔵促進剤は、前記物質の何れか1つまたはこれらの混合物の形態で投入されることができる。前記塩蔵促進剤が混合物である場合、塩蔵促進剤の全体重量%を基準として、石灰60〜80重量%、塩化マグネシウム10〜20重量%、及び石膏10〜20重量%を含有するように混合することが好ましい。この際、前記石灰を60重量%未満で添加する場合には、石灰の効果が減少し、80重量%を超過して添加する場合には、多くの熱が発生してクラゲの肉質が変質される。また、前記塩化マグネシウムを10重量%未満で添加する場合には、クラゲの肉質が劣り、20重量%を超過して添加する場合には、製造された塩蔵クラゲの味が変質して、渋味が強くなる。また、前記石膏を10重量%未満で添加する場合には、塩蔵時にクラゲ体内の水分が十分に除去されず、20重量%を超過して添加する場合には、製造された塩蔵クラゲの味が変質する。
前記塩蔵促進剤は、塩100重量部に対して0.1〜2重量部で添加することが好ましい。
本発明では、前記塩蔵促進剤の塩蔵効果を高め、且つ塩蔵時間をさらに短縮させるために、塩蔵段階で水酸化カリウムを塩蔵促進調剤としてさらに投入することができる。前記水酸化カリウムは、クラゲの肉質がドロドロとなることを防止し、低分子栄養成分の流出を防ぐ効果がある。本発明では水酸化カリウムのみを限定しているが、炭酸ナトリウム(NaCO)、炭酸カリウム(KCO)、炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)、炭酸水素カリウム(KHCO)などから選択される何れか1つまたはこれらの混合物などのアルカリ剤を使用してもよい。
前記塩蔵促進調剤は、前記物質を単独で使用するより、水と混合した水溶液の形態で使用することが好ましい。この際、前記水溶液の濃度は、0.3〜2.5molの範囲であることが好ましい。前記濃度が0.3mol未満である場合には、塩蔵促進の効果が劣り、2.5molを超過する場合には、pHが過度に高くなってクラゲの肉質が変質されるため、加工が困難となる。前記塩蔵促進調剤が溶解された前記水溶液は、塩100重量部に対して0.01〜0.5重量部で添加することが好ましい。
−塩蔵されたクラゲを脱水させる段階
塩蔵されたクラゲをザルにあげて10〜30分間脱水させた後、クラゲを網に入れ、脱水機を用いて1〜5分間さらに脱水させる。
−脱水されたクラゲを包装容器に投入し、紫外線(UV)殺菌を施した後、包装容器を密封する段階
前記塩蔵及び加工が終わったクラゲに紫外線(UV)を照射して殺菌しながら、真空移送機を経ることで、空気中に存在する細菌により腐敗することを防止することができる。次に、保管中のクラゲを製品規格に準じて計量した後、空気中に存在する細菌を遮断するために真空包装することができる。この際、複数のクラゲをともに包装してもよく、1つずつ真空包装してもよい。前記の包装方法、包装形態、包装装置、及び包装紙などは、当業界で通常的に用いるものであれば、種類に限定されずに用いることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。これら実施例及び比較例は、理解を容易にするために例示的に記載するものにすぎず、本発明を限定するものではない。
実施例1
異物及び粘液が除去されたクラゲ1000gを準備し、脚部と胴部を分離して幅5mm及び長さ70mmに切断した後、精製水で3回繰り返して洗浄した。洗浄したクラゲを水に15時間浸漬して、塩分を除去した。塩分が除去されたクラゲをザルにあげて2時間脱水させた後、塩蔵容器に入れた。塩蔵容器に、水90g、塩5g、レモン汁5g、白礬0.5g、石灰と塩化マグネシウムと石膏の混合物(混合比:石灰/塩化マグネシウム/石膏=70重量%/15重量%/15重量%)0.1gを混合した塩蔵液を投入し、253nm波長の紫外線(UV)で殺菌しながら5時間浸漬させた。塩蔵されたクラゲをザルにあげて10分間脱水させた後、クラゲを網に入れ、脱水機を用いて5分間さらに脱水させた。加工が終わったクラゲに紫外線を照射して殺菌しながら、クラゲを製品規格に準じて計量した後、空気中に存在する細菌を遮断するために真空包装した。製造されたクラゲの官能試験を20〜45歳の男女30人を対象として行い、その結果を下記表1に示した。
実施例2
洗浄したクラゲの塩分を除去するために、クラゲ、水700ml、及び直径5mmと20mmのサイズのゴムボール100重量部を混合し、70rpmで回転させたことを除き、実施例1と同一の条件及び方法で、低塩の塩蔵クラゲを製造した。製造されたクラゲの官能試験を20〜45歳の男女30人を対象として行い、その結果を下記表1に示した。
比較例1
異物及び粘液が除去されたクラゲ1000gを準備し、脚部と胴部を分離して幅5mm及び長さ70mmに切断した後、精製水で3回繰り返して洗浄した。洗浄したクラゲを水に20時間浸漬して、塩分を除去した。塩分が除去されたクラゲをザルにあげて2時間脱水させた後、塩蔵容器に入れた。塩蔵容器に、水90g、塩5g、レモン汁5g、白礬0.5g、石灰と塩化マグネシウムと石膏の混合物(混合比:石灰/塩化マグネシウム/石膏=70重量%/15重量%/15重量%)0.1gを混合した塩蔵液を投入し、253nm波長の紫外線(UV)で殺菌しながら5時間浸漬させた。塩蔵されたクラゲをザルにあげて10分間脱水させた後、クラゲを網に入れ、脱水機を用いて5分間さらに脱水させた。加工が終わったクラゲに紫外線を照射して殺菌しながら、クラゲを製品規格に準じて計量した後、空気中に存在する細菌を遮断するために真空包装した。製造されたクラゲの官能試験を20〜45歳の男女30人を対象として行い、その結果を下記表1に示した。
比較例2
異物及び粘液が除去されたクラゲ1000gを準備し、脚部と胴部を分離して幅5mm及び長さ70mmに切断した後、精製水で3回繰り返して洗浄した。洗浄したクラゲを水に10〜20時間浸漬して、塩分を除去した。塩分が除去されたクラゲをザルにあげて2時間脱水させた後、塩蔵容器に入れた。塩蔵容器に、水90g、塩5g、レモン汁5g、白礬0.5g、石灰と塩化マグネシウムと石膏の混合物(混合比:石灰/塩化マグネシウム/石膏=70重量%/15重量%/15重量%)0.1gを混合した塩蔵液を投入し、5時間浸漬させた。塩蔵されたクラゲをザルにあげて10分間脱水させた後、クラゲを網に入れ、脱水機を用いて5分間さらに脱水させた。加工が終わったクラゲを製品規格に準じて計量した後、真空包装した。
Figure 2015019665
比較例2は、塩蔵及び真空包装する過程で紫外線を照射していないため、密閉容器に投入して3日間常温で保管した場合、クラゲが腐敗した。しかし、紫外線を照射しながら塩蔵及び真空包装した実施例1及び2または比較例1は、3日間常温で保管しても品質が低下しなかった。
前記官能試験の結果、実施例1及び2は、その香及び味において差異があり、全体的な満足度は実施例2が最も高かった。

Claims (9)

  1. a)クラゲを切断する段階と、
    b)切断されたクラゲから塩分を除去する段階と、
    c)紫外線を照射しながら、塩分が除去されたクラゲと塩蔵液とを混合してクラゲを塩蔵する段階と、を含む低塩の塩蔵クラゲの製造方法。
  2. 前記a)段階で、クラゲを幅3〜10mm及び長さ30〜100mmに切断する、請求項1に記載の低塩の塩蔵クラゲの製造方法。
  3. 前記b)段階は、切断されたクラゲを水に10〜20時間浸漬することで行われる、請求項1に記載の低塩の塩蔵クラゲの製造方法。
  4. 前記c)段階の塩蔵液は、塩1〜5重量%と、レモン汁1〜5重量%と、を含有する水溶液である、請求項1に記載の低塩の塩蔵クラゲの製造方法。
  5. 前記塩蔵液は、塩蔵液に含有された塩100重量部を基準として、白礬3〜10重量部と、石灰、塩化マグネシウム、または石膏から選択される何れか1つまたは2つ以上の塩蔵促進剤0.1〜2重量部と、水酸化カリウム0.01〜0.5重量部と、をさらに含有する、請求項4に記載の低塩の塩蔵クラゲの製造方法。
  6. 前記c)段階は、b)段階で得られたクラゲと塩蔵液とを10〜15時間混合することで行われる、請求項4に記載の低塩の塩蔵クラゲの製造方法。
  7. 前記c)段階の後に、塩蔵されたクラゲを包装容器に投入し、紫外線殺菌を行った後、包装容器を密封する段階をさらに含む、請求項1に記載の低塩の塩蔵クラゲの製造方法。
  8. 前記b)段階は、切断されたクラゲ、水、及びゴムボールを混合して回転させることで行われる、請求項1に記載の低塩の塩蔵クラゲの製造方法。
  9. 前記ゴムボールはシリコーンゴムボールである、請求項8に記載の低塩の塩蔵クラゲの製造方法。
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