JP3262954B2 - 刻みクラゲの加工方法及びその刻みクラゲ - Google Patents

刻みクラゲの加工方法及びその刻みクラゲ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、裁断された刻みクラゲ
に歪み、ねじれ、シワその他肉質に衰えがなく、またゴ
ミなどの異物を除去した衛生的で、かつ保存性に優れた
刻みクラゲの加工方法及びその刻みクラゲに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、刻みクラゲは、塩漬けされた直径
約300mm前後の円盤状からなる原料クラゲを約5m
m幅に裁断して生産される。原料クラゲは、水揚げされ
た生クラゲの傘の部分を水槽等に重ね積みして脱水した
後に、食塩、ミョウバンで徐々に脱水して、半透明で飴
色になったものを樽などで塩漬けにしたものである。こ
の従来の刻みクラゲを市場に供給する際には、刻みクラ
ゲに嵌着(くらげの肉質に食い込んで付着しているこ
と。)した髪の毛、ワラ、砂、ゴミ等の異物を除去機で
除去した後に必要に応じて漂白剤にて漂白し、これを更
に水洗いを繰り返して塩抜きをしてから、塩水に一日程
度塩漬けして塩分濃度を均一にして供給している。そし
て、これを購入した顧客は塩抜きを行った後、調味料ま
たは味付けをしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クラゲ
の肉質(成分)は繊維質とエキスとからなっており、従
来の刻みクラゲ及び加工方法のように、原料クラゲを刻
みくらげに裁断した後に、漂白、塩抜き等の加工を施す
と、原料クラゲの繊維体を細かく裁断した後に加工を施
すことになり、裁断後の加工過程において変形を生じや
すくなると共に、裁断後の漂白、塩抜き、漬け込み工程
において、刻みクラゲの裁断面である肉質表面が、水ま
たは塩分水溶液に接してエキスが容易に置換され易く、
これがために加工完了後の刻みクラゲに歪み、ねじれ、
シワその他肉質に衰えを生じて商品価値の低下と歩留り
の悪化を招くという問題を有していた。
【0004】また、水揚げされた寒天状の生クラゲの表
面は異物が付着し易く、そのために漬物同様に積層して
塩漬けされる原料クラゲの表皮には作業時に混入された
髪の毛、ワラ、砂、ゴミなどの異物が表面に付着してい
るというよりも、これが表皮に食い込んで嵌着した状態
で輸入される。従って、原料クラゲを裁断して従来の刻
みクラゲを生産した後に人為的に異物の除去を行うこと
は、これを発見することが極めて困難であり、また、異
物洗浄機などにより機械的に除去を行っても従来の刻み
クラゲ表皮に嵌着された異物は、原料クラゲが裁断され
て個体容積が小さくなればなる程、これを除去すること
が難しくなるという問題を有していた。
【0005】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、歪み、ねじれ、シワ、その他肉質に衰えのない歩
留りのよい、且つ、異物の選別、除去が容易な刻みクラ
ゲの加工方法及び色、艶の良い保存性に適した、且つ衛
生的な極めて商品価値の高い刻みクラゲを提供しようと
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決する本発
明の刻みクラゲの加工方法は、塩漬けされた原料クラゲ
を必要に応じて漂白剤にて漂白し、これを水洗いして塩
抜きした後、食塩11〜23重量%とミョウバンの水溶
液に漬け込んで生成した生成クラゲを裁断する方法であ
る。
【0007】更に、本発明の刻みクラゲの加工方法は、
塩漬けされた原料クラゲを必要に応じて漂白剤にて漂白
し、これを水洗いして塩抜きした後、食塩11〜23重
量%とミョウバンの水溶液に漬け込んで生成クラゲを生
成し、この生成クラゲの表皮に嵌着された異物の有無を
選別またはこれを除去した後に裁断する方法である。
【0008】また、本発明の刻みクラゲは、食塩11〜
23重量%とミョウバンの水溶液を包含した生成くらげ
を裁断してなるものである。
【0009】
【作用】上記手段によると、裁断が最終工程であるの
で、クラゲの肉質(繊維、エキス)に変化を及ぼすこと
なく、これを維持した状態で加工がなされ、歪み、ねじ
れ、シワ、その他肉質に衰えのない歩留りのよい刻みク
ラゲの大量生産が可能となる。更に、裁断が最終工程で
あると、クラゲの表皮に嵌着した異物の有無の選別又は
除去が人為的な場合でも、クラゲの表面積が大きいので
選別又は除去が容易であり、作業性が良くなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。まず、本発明の刻みクラゲの加工方法及び刻み
クラゲを図1により説明する。
【0011】図1において、1aは塩漬けされた原料ク
ラゲ、1bは塩抜きクラゲ、1cは生成クラゲ、1dは
刻みクラゲ、2は洗浄機、3は水切り槽、4は漬け込み
槽である。洗浄機2は、洗浄槽2a内に攪拌用スクリュ
ー2bを備え、洗浄槽2a全体は傾動可能に支持台5に
よって支持されており、塩抜きクラゲ1bを水切り槽3
へ移動させる際には、傾動してその窓部2cを水切り槽
3へ向ける構造となっている。水切り槽3は、底部3a
が編み目状になっており、そこから水だけが流出する構
造となっている。漬け込み槽4は、蓋体4aを有し、槽
内の底部にはパイプ6がひかれている。パイプ6には気
泡が噴出するよう孔がもうけられており、槽外部の図示
されていないコンプレッサにより空気が送り込まれ、気
泡が槽内に噴出するようになっている。このようなパイ
プ6は、生成クラゲ1cの漬け込み液の均等な吸収を図
るために設けられている。
【0012】本発明の刻みクラゲの加工方法を説明す
る。原料クラゲ1aは、原地で塩漬けされ半透明で飴色
を呈し、直径約300mm前後の円盤状である。この塩
漬けして輸入された原料クラゲ1aを洗浄機2で簡単に
水洗いして荒ゴミ及び汚物を洗浄する。
【0013】次に、荒ゴミの除去された原料クラゲ1a
は、輸入された原料クラゲ1aの品質により、表皮の色
や艶の劣化したものについては、その必要性に応じて、
亜硫酸水素カリウム液、亜硫酸水素ナトリウム液、亜硫
酸ナトリウム、過酸化水素、二酸化硫黄、ピロ亜硫酸ナ
トリウム、及び次亜硫酸ナトリウム等の漂白剤が0.1
重量%入った水溶液で約10分程度、洗浄機2内にて攪
拌して漂白する。この漂白は、後述する生成クラゲ1c
の表皮に嵌着された異物の有無の選別又は除去を容易に
するものである。
【0014】漂白されたクラゲ1aは洗浄機2内におい
て、新たに洗浄機2に注入された水中で約10分間の攪
拌作業を約2回繰り返して、輸入時に包含された原料ク
ラゲの塩分及びミョウバンを完全に除去する。この塩抜
き作業は輸入された原料クラゲ1aに包含される塩分濃
度によって、作業回数が若干異なる。
【0015】塩抜きされたクラゲ1bは、水切り槽3に
移され水切りした後、食塩及びミョウバンの水溶液の漬
け込み槽4内に拡げられた網7内に移して漬け込み、生
成クラゲ1cを生成する。この網7は漬け込み槽4内か
らの原料クラゲ1cの引き上げを容易にするものであ
る。漬け込みは、最初の1日はパイプ6から気泡を噴出
し水溶液が均等にクラゲに吸収されるようにする。その
後の4日は気泡の噴出を停止し、静置させて漬け込む。
【0016】この漬け込みは販売時におけるクラゲの保
存期間の有効性を最大限のものとし、その他クラゲの歩
留り、生産性、並びに即席性の品質を目的としている。
従って、漬け込み液の濃度は、食塩11〜23重量%、
ミョウバン0.08重量%の範囲が好ましい。食塩13
〜23重量%の範囲は離水が生じず、特に19〜23重
量%の範囲は最適である。例えば、食塩23重量%以上
の塩分濃度にすると、塩水を作るのに時間を要し、生産
性が悪くなり、食塩11重量%以下の塩分濃度にすると
きは、保存期間(日持ち)が短く製品の販売サイクルに
支障を生じる。
【0017】漬け込み後、再び水切り槽3にて水を切
り、生成クラゲ1cの表皮に嵌着された異物の有無を選
別又は除去する。この選別又は除去は機械によるもので
もよいが、図中に示すように、人為的に行うほうがより
確実である。この場合、人為的な場合でも、生成クラゲ
1cは未だ刻まれていないので、生成クラゲ1cの表面
積が大きく、選別又は除去が容易であり、作業性も良
い。尚、図中8は選別・除去台である。
【0018】そして、最終的に食塩11〜23重量%と
ミョウバンの水溶液を包含したこの生成クラゲ1cを裁
断機9のコンベアー10に広げた状態で厚さ10mmに
積み上げ、切幅5mm、長さ170mmに裁断して刻み
クラゲ1dを製造する。
【0019】
【表1】
【0020】具体的な実験の結果を表1に示す。クラゲ
重量626gに対して食塩23重量%の水溶液に5日間
漬け込んだ場合、歩留りは96%(603g)とよく、
日持ち日数も常温15℃で90日と十分に長い。また、
クラゲ重量615gに対して食塩11重量%の水溶液に
5日漬け込んだ場合も歩留りは99%(613g)とよ
く、日持ち日数も常温15℃で90日と十分に長い。こ
のように、上記実験から食塩23重量%を上限とし、食
塩11重量%を下限として歩留りが良く、漬け込み日数
も5日と短期間で生産性が良く、日持ちも90日と十分
に長いことが確認できる。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明の刻みクラゲの加工
方法は、裁断が最終工程であるので、クラゲの肉質(繊
維、エキス)に変化を及ぼすことなく、これを維持した
状態で加工なされ、歪み、ねじれ、シワ、その他肉質に
衰えのない歩留りのよい刻みクラゲの大量生産を可能と
し、更に、クラゲの表皮に嵌着した異物の有無の選別又
は除去が人為的な場合でも、クラゲの表面積が大きいの
で選別又は除去を容易であり、作業性が良い。その結
果、本発明の刻みクラゲは、色、艶が良く保存性に適し
た、且つ、衛生的な極めて商品価値の高い刻みクラゲと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の刻みクラゲの加工方法を示す図であ
る。
【符号の説明】
1a 原料クラゲ 1c 生成クラゲ 1d 刻みクラゲ 2 洗浄機(漂白、塩抜き用) 3 水切り槽 4 漬け込み槽 8 選別・除去台 9 裁断機

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩漬けされた原料クラゲを、必要に応じ
    て漂白剤にて漂白し、これを水洗いにより塩抜きしてか
    ら、食塩11〜23重量%とミョウバンの水溶液に漬け
    込んで生成した生成クラゲを裁断することを特徴とする
    刻みクラゲの加工方法。
  2. 【請求項2】 塩漬けされた原料クラゲを、必要に応じ
    て漂白剤にて漂白し、これを水洗いにより塩抜きしてか
    ら、食塩11〜23重量%とミョウバンの水溶液に漬け
    込んで生成クラゲを生成し、この生成クラゲの表皮に嵌
    着された異物の有無を選別またはこれを除去した後に裁
    断することを特徴とする刻みクラゲの加工方法。
  3. 【請求項3】 食塩11〜23重量%とミョウバンの水
    溶液を包含した生成くらげを裁断してなる刻みクラゲ。
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