JP2015016640A - 用紙処理装置および画像形成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】装置のコストアップを抑制し、装置の大型化を抑制し、かつ、綴じ不良を抑制することができる用紙処理装置および画像形成システムを提供する。
【解決手段】用紙束を綴じる第1綴じ具71、第2綴じ具72などを備え、複数の綴じ具のうち一つに連結される連結部材74と、連結部材に連結させる綴じ具を切り替える切替機構を有し、切替機構により、連結部材74連結させる綴じ具を切り替える。そして、連結部材74を紙面と平行に移動させて連結部材74に連結された綴じ具71を牽引して、用紙束6の複数の箇所に綴じ処理を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、用紙処理装置および画像形成システムに関するものである。
従来、複数の用紙からなる用紙束に綴じ処理を行う綴じ手段を備えた用紙処理装置およびその用紙処理装置を備えた画像形成システムが知られている。例えば、綴じ手段として、針を用いて用紙束を綴じる綴じ手段しか備えていない用紙処理装置においては、用紙が少数枚の用紙束を綴じた際に針が長すぎて綴じ不良が生じてしまうおそれがあった。また、圧着綴じや半抜き綴じなどの針を用いずに用紙束を綴じる綴じ手段しか備えていない用紙処理装置においては、用紙束が厚い場合に綴じ処理が行えず綴じ不良が生じるおそれがあった。
特許文献1、2には、針を用いて用紙束を綴じる第1綴じ手段と、針を用いずに用紙束を綴じる第2綴じ手段とを備えた用紙処理装置が記載されている。
特許文献1では、第1綴じ手段を紙面と平行に移動させる第1移動手段と、第2綴じ手段を紙面と平行に移動させる第2移動手段とを備えている。第1綴じ手段を第1移動手段により移動させて、用紙束の複数個所を第1綴じ手段により綴じたり、第2綴じ手段を第2移動手段により移動させて、用紙束の複数の箇所を第2綴じ手段により綴じたりすることができる。
また、特許文献2に記載の用紙処理装置においては、第1綴じ手段に隣接して第2綴じ手段が設けられており、用紙束を紙面に対して平行に移動させることで、用紙束の複数の箇所を、第1綴じ手段や第2綴じ手段で綴じることができるように構成されている。
特許文献1や2に記載の用紙処理装置のように、それぞれ綴じ処理の異なる複数の綴じ手段を有することで、最適な綴じ手段により綴じ処理を行うことができ、綴じ不良を抑制することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の用紙処理装置においては、第1綴じ手段を移動させる移動手段と、第2綴じ手段を移動させる移動手段とをそれぞれ設けている。このため、部品点数が増えて装置のコストアップにつながるという課題があった。
また、特許文献2においては、用紙束を移動させるため、綴じ手段を移動させる場合に比べて大きなスペースが必要となり装置が大型化してしまうという課題があった。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、装置のコストアップを抑制し、装置の大型化を抑制し、かつ、綴じ不良を抑制することができる用紙処理装置および画像形成システムを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、用紙束を綴じる複数の綴じ手段を備え、複数の綴じ手段をそれぞれ移動させて前記用紙束の複数の箇所に綴じ処理を施す用紙処理装置において、複数の綴じ手段の少なくともひとつを選択し、選択した綴じ手段を前記用紙束の複数の箇所に綴じ処理できるように移動させる移動手段を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、移動手段は、複数の綴じ手段の少なくともひとつを選択し、選択した綴じ手段を移動させるので、選択する綴じ手段を変更することで、ひとつの移動手段で、複数の綴じ手段を移動させることができる。これにより、複数の綴じ手段に対応して、移動手段を複数設ける用紙処理装置に比べて、部品点数を削減することができ、装置のコストアップを抑えることができる。また、綴じ手段を移動させて、用紙束の複数個所に綴じ処理を行うので、用紙束を移動させて、用紙束の複数の箇所に綴じ処理を行うものに比べて装置の大型化を抑制することができる。また、複数の綴じ手段を備えているので、綴じ方式や最大綴じ枚数を互いに異ならせることで、用紙束に応じた最適な綴じ手段により用紙束を綴じることができ、綴じ不良を抑制することができる。
本実施形態に係る画像形成システム1の主として画像形成装置2の概略構成図を示す図。 本実施形態に係る用紙処理装置の概略構成図。 用紙処理装置の制御に関するブロック図。 端部綴じ部の概略構成図。 切替機構を示す概略構成図。 移動機構により移動させる綴じ具を、第2綴じ具に切り替えた状態を示す図。 圧着綴じ方法について説明する図。 圧着歯の凹凸形状について説明する図。 圧着綴じ方式の綴じ具の動作機構の一例を示す図。 半抜き綴じ方法について説明図。 半抜き綴じ方式の綴じ具の動作機構の一例を示す図。 ひとつの針有り綴じ具で、少数枚の用紙束から多数枚の用紙束まで対応させる場合について説明する図。 変形例1の端部綴じ部の概略構成図。 連結部材をスライドさせるスライド機構の概略構成図。 変形例1における連結部材と各綴じ具の被連結部材との連結について説明する図。 連結部材の待機位置の一例を示す図。 変形例2の端部綴じ部の概略構成図。 変形例2において、連結部材を第2綴じ具に連結させた状態を示す図。 変形例3の端部綴じ部の概略構成図。 第1綴じ具が、少数枚綴じ用の針有り綴じで、第2綴じ具が、多数枚綴じ用針有り綴じの場合の制御フロー図。 針有り綴じ具と、圧着綴じ方式の綴じ具とを設けた場合における綴じ形態の一例を示す図。 連結部材を綴じ具に連結させたとき、連結部材の一部が綴じ具の側面からはみ出している場合の端部綴じ部の構成を示す図。 連結部材の全てが、綴じ具のベース部材の対向面に対向するように、連結部材と綴じ具との連結を行う端部綴じ部の構成を示す図。
図1を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成システム1を説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成システム1の主として画像形成装置2の概略構成図を示す図である。この画像形成システム1は、画像形成装置2と、この画像形成装置2に通信可能に接続され、かつ、機械的に連結された後処理装置としての用紙処理装置3とから構成される。
図1に示すように、画像形成装置2は、画像形成装置2の装置本体101Aの略中央部に配置された画像形成部202と、この画像形成部202の下方に配置された給紙部203とを有している。また、画像形成部202の上方に配置された排紙部204と、装置本体101Aの上方に配置され原稿画像を読み取る画像読取部であるスキャナ205とを有している。装置本体101Aの一側(図1では左側)には、後述する用紙処理装置3が設置されている。
装置本体101Aにおける排紙部204の横側方の上面であって、スキャナ205の下方に形成される排紙空間107aを備えた胴内排出部107には、用紙中継搬送装置としての中継搬送ユニット108が設けられている。中継搬送ユニット108は、排紙部204から用紙処理装置3へ、用紙5を搬送するものである。
給紙部203には、装置本体101Aに対して着脱可能な給紙カセット109が2つ装着されており、それぞれに紙種の異なる用紙5が収容されている。
用紙5は、給紙カセット109から給紙コロ111によって、給紙部203から排紙部204に至る略上下(鉛直)方向に延びる搬送路110に給紙される。次に、搬送ローラ112により搬送路110内を搬送され、画像形成部202にて画像形成され定着処理された後、排紙ローラ113により中継搬送ユニット108へ排紙される。
画像形成部202には、図中矢印で示す反時計まわり方向へ回転駆動される像担持体としての感光体115や、感光体115に静電潜像を形成する光書込み装置116などが設けられている。さらに、感光体115の周囲には、感光体115の反時計まわり方向へ順に、感光体115を均一に帯電する帯電装置としての帯電装置117が配設されている。また、感光体115上の静電潜像にトナーを付着させて可視像化する現像装置118、現像装置118によって形成されたトナー像を搬送されてきた用紙5に転写する転写装置119が配設されている。さらには、転写後の感光体115に残存するトナー等を除去して感光体115をクリーニングするクリーニングユニット120なども配設されている。
転写装置119と排紙部204との間には、転写装置119で用紙5に転写されたトナー像を加熱及び加圧して、用紙5に定着させる定着装置121が設けられている。
光書込み装置116は、スキャナ205からの画像データ、あるいは、パーソナルコンピュータなどから入力される画像情報に基づいて、感光体115の表面をレーザー光によって露光し光書込みを行って、感光体115の表面上に静電潜像を形成する。
用紙5は、上下の給紙カセット109の何れか一方の給紙コロ111により選択的に給紙され、次いで分離ローラ対122で1枚ずつに分離され、搬送ローラ112により搬送路110内を搬送される。
さらに、用紙5は、転写装置119よりも用紙搬送方向上流側に設けられているレジストローラ対123にて一旦搬送が停止された後、所定のタイミングで転写装置119と感光体115とのニップ部にレジストローラ対123によって送り込まれる。そして、前記ニップ部で感光体115から用紙5にトナー像が転写される。
スキャナ205は、原稿を載置されるコンタクトガラス125、原稿を押える白圧板126を備えている。また、コンタクトガラス125に載置された原稿に光を照射する照明ランプ127、原稿の表面からの反射光を折り返し反射する走査ミラー128、走査ミラー128の半分の速度で移動する光路折り返しミラー対129a,129bを備えている。さらに、結像レンズ130、画像センサとしてのCCD(電荷結合素子)131を備えている。
中継搬送ユニット108には、その上面に排紙トレイ部108aが設けられ、内部に用紙処理装置3へ排紙される用紙を搬送するローラ搬送部108bが設けられている。さらに、中継搬送ユニット108は、排紙部204の排紙ローラ113から排紙される用紙5を排紙トレイ部108aへ搬送する第1搬送部132を有している。また、排紙ローラ113から排紙される用紙5をローラ搬送部108bへ搬送する第2搬送部133を有している。さらに、排紙ローラ113から排紙される用紙5の進路を第1搬送部132または第2搬送部133へ切り替える分岐部材としての分岐爪134を有している。
第1搬送部132には、排紙トレイ部108aへ用紙5を排紙する第1搬送部用排紙ローラである排紙ローラ135が設けられている。第2搬送部133に連通するローラ搬送部108bは、中継搬送ユニット108内において用紙処理装置3に通じる中継搬送パス136を備えている。また、中継搬送パス136上に配設された2つの搬送ローラ137、中継搬送パス136の用紙搬送方向最下流に配設され、用紙処理装置3へ用紙5を排紙する第2搬送部用排紙ローラである排紙ローラ138を備えている。
加えて、中継搬送ユニット108には、中継搬送パス136を搬送中の用紙のジャムを検出するための中継排紙センサ214が設けられている。2つの搬送ローラ137と排紙ローラ138とは、プーリ及びベルト等の駆動力伝達機構を介して互いに連結されており、単一の中継搬送モータ215によって回転駆動される。
図2は、本実施形態に係る用紙処理装置3の概略構成図である。この用紙処理装置3は、複写機、プリンタ等の画像形成装置2により画像を形成された用紙の後処理として用いられるものである。画像形成システム1では、画像形成装置2が用紙に画像を形成し、用紙処理装置3が画像形成装置2から用紙を受け入れて、受け入れた用紙に各種の用紙処理を施す。
各種の用紙処理は、例えば、端部綴じ処理や中折り処理等である。中折り処理は中綴じ処理を含む。このような各種の用紙処理を行う用紙処理装置3は、動作モードとして、排出モードと、端部綴じモードと、中折りモードとを有している。
用紙処理装置3には、画像形成装置2から排出された用紙を受け入れて当該用紙を排紙トレイ10に排出するための搬送経路Pt1が設けられている。また、搬送経路Pt1から分岐して用紙束に端部綴じ処理等を施すための搬送経路Pt2と、搬送経路Pt2と接続していて、用紙束に中綴じ中折り処理を施すための搬送経路Pt3とが設けられている。各搬送経路Pt1,Pt2,Pt3は、例えばガイド部材(図示せず)等によって形成されている。
搬送経路Pt1には、入口ローラ11、搬送ローラ12,13、排紙ローラ14が搬送経路Pt1の用紙搬送方向上流から下流に向けて順に配置されている。入口ローラ11、搬送ローラ12,13及び排紙ローラ14は、不図示のモータによって回転駆動されて用紙を搬送する。
入口ローラ11の用紙搬送方向上流には、入口センサ15が配置されている。入口センサ15は、用紙が用紙処理装置3内へ搬入されたことを検知する。搬送ローラ12の用紙搬送方向下流には、例えばモータやソレノイドなどで駆動される回動可能な分岐爪17が配置されている。分岐爪17は、回動してその位置を切り替えすることによって、搬送経路Pt1における分岐爪17の用紙搬送方向下流側の部分と搬送経路Pt2とのいずれか一方へ、用紙を選択的に案内する。
排出モードでは、画像形成装置2から搬送経路Pt1に搬入された用紙は、入口ローラ11、搬送ローラ12,13及び排紙ローラ14によって搬送されて、排紙トレイ10に排出される。
一方、端部綴じモード及び中折りモードでは、搬送経路Pt1に搬入された用紙は、入口ローラ11及び搬送ローラ12によって搬送されて、分岐爪17で進行方向を変えられて搬送経路Pt2へ搬送される。
搬送経路Pt2には、搬送ローラ20,21,22と、用紙集積トレイ23と、第1のジョガーフェンス24と、端部綴じ部(第1の綴じ部)25とが配置されている。
搬送ローラ20,21,22は不図示のモータによって駆動されて用紙を搬送する。第1のジョガーフェンス24は、不図示のモータによって駆動される。
また、用紙集積トレイ23の用紙搬送方向下流には、例えばモータやソレノイドなどによって駆動される回動可能な分岐爪26,27が配置されている。分岐爪26,27は、回動してその位置を切り替えることによって、搬送路Pt1における分岐爪17の用紙搬送方向下流側の部分と搬送経路Pt3とのいずれか一方へ、用紙を選択的に案内する。
端部綴じモードでは、順次、用紙集積トレイ23上に用紙が集積される。これにより、複数の用紙が積層された用紙束が形成される。この際、用紙はその後端が用紙集積トレイ23に設けられた第1の可動基準フェンス(図示せず)に当接し、用紙搬送方向位置が揃えられるとともに、第1のジョガーフェンス24によって幅方向位置が揃えられる。なお、第1の可動基準フェンスは、モータによって駆動される。
ここで、用紙集積トレイ23、第1のジョガーフェンス24及び第1の可動基準フェンスは、複数の用紙を重ねて用紙束とする束化部として第1の束化部28を構成している。また、第1の束化部28は、第1のジョガーフェンス24を駆動するモータや第1の可動基準フェンスを駆動するモータを含む。そして、用紙束は、第1の可動基準フェンスによって端部綴じ部25へ搬送される。
端部がとじられた用紙束は、第1の可動基準フェンスによって搬送経路Pt1に搬送され、その後、搬送ローラ13と排紙ローラ14とによって搬送されて排紙トレイ10に排出される。
ここで、排紙ローラ14は、端部綴じ部25によって綴じられた用紙束を排出する排紙部の一例である。一方、中折りモードでは、搬送経路Pt2に搬送された用紙は、搬送ローラ20,21,22及び第1の可動基準フェンスによって搬送経路Pt3へ搬送される。
搬送経路Pt3には、搬送ローラ31,32と中綴じ折り部33とが配置されている。搬送ローラ31,32は、不図示のモータに駆動されて用紙を搬送する。
中綴じ折り部33は、中折り部34と、中綴じ部(第2の綴じ部)35と第2の束化部36とを有している。中綴じ折り部33は、綴じ部形成部の一例である。
搬送経路Pt3に搬送された用紙は、搬送ローラ31,32によって、順次、第2の束化部36に集積される。これにより、複数の用紙が積層された用紙束が形成される。つまり、第2の束化部36は、搬送部51によって搬送された複数の用紙を重ねて用紙束とする。この際、用紙は、その前端が第2の可動基準フェンス37に当接し、用紙搬送方向位置が揃えられるとともに、第2のジョガーフェンス(図示せず)によって幅方向位置が揃えられる。そして、用紙束は、中綴じ部35によって、用紙搬送方向の中央部近傍が綴じられ、中綴じが施される。中綴じされた用紙束は、第2の可動基準フェンス37によって中折り位置まで戻される。なお、第2の可動基準フェンス37は、不図示のモータによって駆動される。
中折り位置に移動した用紙束は、中折り部34によって、用紙搬送方向の中央部で折られ、中折りが施される。中折り部34では、中折り位置に位置した用紙束の用紙搬送方向中央部と対向するブレード38が不図示のモータによって駆動され、図2の右から左へ移動して、用紙束の用紙搬送方向中央部を折り曲げながら一対の押圧ローラ39,40の間に押し込む。そして、折り曲げられた用紙束は、不図示のモータによって駆動される押圧ローラ39,40によって上下から押圧される。このようにして折り曲げられた用紙束は、押圧ローラ39,40と、不図示のモータによって駆動される排紙ローラ41とよって、排紙トレイ42上に排紙される。
ここで、入口ローラ11、搬送ローラ12,13,20,21,22,31,32、及び、排紙ローラ14,41は、それらを駆動するモータとともに、搬送部51を構成している。また、分岐爪17,26,27は、それらを駆動するモータまたはソレノイドとともに、経路切り替え部52を構成している。
図3は、用紙処理装置3の制御に関するブロック図である。
図3に示すように、用紙処理装置3は制御部61を備えている。制御部61は、CPU、記憶部及び通信インターフェース等を有するコンピュータである。制御部61には、入口センサ15、端部綴じ部25、第1の束化部28、中綴じ折り部33、搬送部51、経路切り替え部52及び中綴じ部35等が接続されている。制御部61のCPUは、記憶部に記憶されているプログラムに従って、用紙処理装置3の各部を制御する。また、制御部61は、画像形成装置2の制御部とデータ通信可能に接続されている。
次に、本実施形態の特徴部である端部綴じ部25について、説明する。
1つの用紙束に対して複数個所、綴じ処理を行なう場合、用紙束を積載部上に停止させ、綴じ具を移動させて、用紙束の複数個所に綴じ処理を行う。この際、複数の綴じ具を搭載した従来の用紙処理装置は、綴じ具ごとに移動経路と駆動源とを独立して設けており、装置のコストが高くなるという不具合があった。本実施形態においては、以下に示すような構成にして、ひとつの移動手段で、複数の綴じ具を紙面と平行に移動できるようにして装置のコストアップを抑えることができるようにした。
図4は、端部綴じ部25の概略構成図であり、(a)は、端部綴じ部25を、用紙集積トレイ23に積載される用紙束の紙面と直交する方向から見た図であり、(b)は、端部綴じ部25を用紙束の紙面と平行な方向から見た図である。以下の説明では、集積トレイ23への用紙の搬送方向を、X方向、用紙束の紙面と直交する方向をZ方向、上記X方向、Z方向いずれにも直交する方向(綴じ具71,72の移動方向)をY方向として説明する。
図4に示すように端部綴じ部25は、綴じ手段としての第1綴じ具71と、第2綴じ具72とを備えている。第1綴じ具71、第2綴じ具72は、Y方向一端側(図中右端)で、Z方向に並べて配置されている。各綴じ具71,72には、それぞれ台車71a,72aが設けられている。これら台車71a、71bは、後述する移動機構により綴じ具が移動せしめられたとき、ベース部材73に接触して移動する。
また、端部綴じ部25には、第1綴じ具71、第2綴じ具72のいずれか一方を、Y方向に移動する移動機構170を備えている。
移動機構170は、第1綴じ具71または第2綴じ具72と連結する連結手段として連結部材74を備えている。連結部材74は、ベース部材73のX方向中央部に設けられ、Y方向に延びるガイド溝73aに沿って移動可能に設けられている。また、連結部材74には、2つの張架ローラに張架された無端状の駆動ベルト76が取り付けられている。図中左端端部に配置された張架ローラは、移動モータ75から複数のギヤを介して移動モータ75の駆動力が伝達される駆動ローラである。移動モータ75を駆動させると、駆動ベルト76が無端移動し連結部材74がガイド溝73aに沿って移動する。これにより、連結部材74に連結された綴じ具が連結部材74により牽引されて、用紙束の紙面と平行にY方向に移動する。移動モータ75の駆動を、制御部61により制御することにより、綴じ具を所定の位置で停止させ、用紙束の所定の箇所を綴じることができる。
次に、連結部材74に連結させる綴じ具を切り替える切替機構について説明する。
図5は、切替機構180を示す概略構成図である。
図5に示すように、切替手段である切替機構180は、第1綴じ具71が載置される第1台座部71bと、第2綴じ具72が載置される第2台座部72bとを有している。これら台座部71b,72bは、それぞれ無端状の切替ベルト83に固定されている。切替ベルト83を張架する2本のローラのうちいずれかには、複数のギヤを介して切替モータ81の駆動力が伝達されるようになっている。
第1綴じ具71から第2綴じ具72への切替は、次のように行われる。すなわち、連結部材74に連結された第1綴じ具71が第1台座部71bに位置した状態で、切替モータ81を駆動させ、切替ベルト83を図中時計回りに回転させる。これにより、各台座部71b,72bが上昇し、台座部上の綴じ具がそれぞれ、上昇する。第1綴じ具71が上昇すると、連結部材74と第1綴じ具71の台座部71bに設けられた不図示の被連結部との連結が外れる。そして、図6に示すように、第2台座部72bが、ベース部材73とZ方向同一の位置までくると、切替モータ81の駆動が停止し、各綴じ具の上昇が停止する。また、第2綴じ具72が上昇していき、図6に示す位置に到達すると、連結部材74と第2綴じ具の台車72aに設けられた被連結部と連結する。これにより、綴じ処理が行われる綴じ具が、第1綴じ具71から第2綴じ具72に切り替えられる。第2綴じ具72から第1綴じ具71に切り替えるときは、切替モータ81を逆回転させ、切替ベルト83を図中反時計回りに回転させる。これにより、各台座部上の綴じ具が、下降していく。この下降により、第2綴じ具72と連結部材74との連結が外れる。そして、第1台座部71bがベース部材73同一の高さまで下降したら、切替モータ81の駆動を停止する。また、第1台座部71bがこの位置まで下降すると、連結部材と第1綴じ具71とが連結する。これにより、連結部材74に連結される綴じ具が、第2綴じ具72から第1綴じ具71へ切り替えられる。
このように、本実施形態においては、ひとつの移動機構170を用いて、複数の綴じ具を移動させることができる。これにより、複数の綴じ具に対応して、移動機構を複数設けるものに比べて、部品点数を削減することができ、装置のコストアップを抑えることができる。なお、綴じ具が2つの構成においては、複数の綴じ具をZ方向に移動させる駆動機構(切替機構180)と、綴じ具を紙面と平行に移動させる駆動機構(移動機構170)とを備えることになる。従って、複数の綴じ具に対応して、移動機構を複数設けるものに比べて、装置のコストアップを抑えることができるとは言いがたい。しかし、綴じ具の数が3個以上の構成の場合においては、複数の綴じ具に対応して、移動機構を複数設けるものに比べて、部品点数を削減することができ、装置のコストアップを抑えることができる。また、綴じ具を移動させて、用紙束6の複数個所に綴じ処理を行うので、用紙束6を移動させて、用紙束6の複数の箇所に綴じ処理を行うものに比べて装置の大型化を抑制することができる。
第1綴じ具71、第2綴じ具72のうち、使用頻度の高い方の綴じ具を、連結部材74に連結させて待機させてもよいし、図5と図6の間の位置、すなわち、連結部材74が、2つの綴じ具の間の中央に位置するように待機させてもよい。
第1、第2綴じ具としては、一方の綴じ具を、針無し綴じ方式の綴じ具とし、他方を金属針による針有り綴じ方式としてもよい。また、一方を、圧着綴じ方式とし、他方を半抜き閉じ方式として、両方、針なし綴じ具としてもよい。
ここで、圧着綴じ方法について説明する。
図7、図8は、針なし綴じの一例である圧着綴じ方法の説明図である。
図7(a)に示すように、圧着綴じは凹凸形状がある一対の圧着歯である上圧着歯171と下圧着歯172とが、用紙束6を挟むように対向する位置に配置されている。そして、図7(b)に示すように、少なくとも一方の圧着歯を動かし、図7(c)に示すように、上圧着歯171と下圧着歯172とを用紙束6を挟み込むように噛み合わせて用紙束6に圧力を掛ける。そして、その圧力を大きくしていくと、図7(d)に示すように用紙5に凹凸形状が転写され、用紙束6の綴じが完了する。この圧着綴じでは、凹凸の嵌合や、用紙間の繊維の絡まりや固着により用紙束6を綴じることが可能となる。
上圧着歯171及び下圧着歯172の凹凸形状には、任意の角度の斜面部がある。また、図8に示すように、凹凸形状の頂点部と谷部と互いの形状は異なっており、上圧着歯171と下圧着歯172とが噛み合ったときに、例えば、上圧着歯171の頂点部と下圧着歯172の谷部とが接触しないようになっている。この接触しない部分は、用紙間の斜面部を圧着するために必要な隙間である。これにより、上圧着歯171及び下圧着歯172の凹凸形状の斜面部のみで用紙束6を圧着することになり、用紙間の結合を強くすることができる。
図9に、圧着綴じ方式の綴じ具の動作機構の一例を示す。
この機構としては、上歯アーム173に上圧着歯171が配置され、下歯アーム174に下圧着歯172が配置されており、上歯アーム173はアーム回転中心部113を中心として回転可能に設けられている。
上圧着歯171と下圧着歯172とを噛み合わせるときには、不図示の駆動源により、ギヤ176を回転させることでカム駆動ギヤ177が回転し、そこに固定した歯押しカム178が非線形の回転運動をする。これにより、上歯アーム173の上圧着歯171が配置された側とは反対側の端部が歯押しカム178によってを押し上げる。その結果、上圧着歯171は下方向に動き下圧着歯172と接触し、上圧着歯171と下圧着歯172とを噛み合わせることができる。また、上圧着歯171を元の位置に戻すために、歯戻しバネ179が設置されている。
次に、針なし綴じの一例である半抜き綴じ方法について説明する。
図10は、針なし綴じの一例である半抜き綴じ方法について説明図である。
半抜き綴じ方式は、図10(a)に示すように、用紙に舌状片といわれる一部が用紙とつながっている舌状の切取部K1と、切込部K2を設ける。次に、図10(b)に示すように、切取部K1を持ち上げ、図10(c)に示すように、切取部K1を切込部K2に差込み、用紙を綴じる。
図11に、半抜き綴じ方式の綴じ具の動作機構の一例を示す。
この機構としては、舌状片の切取部K1を形成するための第1刃501と、切込部K2を形成する第2刃502とを備えている。第1刃501は、押し台504に回転自在に支持された回転軸501aに固定されている。この回転軸501aには、紙面に対してほぼ平行に延びるアーム部材501bの一端が固定されており、アーム部材501bの他端は、板バネ505により用紙側へ付勢されている。押し台504と紙面接触部506との間には、複数のスプリング503が設けられている。
図11(b)に示すように、複数のスプリング503の付勢力に抗して、押し台504を用紙側へ押していくと、第1刃501が用紙にあたり、第1刃501の形状にそって切り抜かれ、舌状片の切取部K1が形成される。また、第2刃502も用紙にあたり、第2刃502により切込部K2が形成される。さらに、押し台504を用紙側へ押し込んでいくと、第1刃501の刃が形成されていない部分(第2刃側先端部)に押し込まれ、切取部K1が紙面から立ち上がっていく。
さらに、押し台504を用紙側へ押し込んでいくと、アーム部材501bが第1刃501と第2刃502との間に形成された突き当て部506aに突き当たる。アーム部材501bが突き当て部506aに突き当たった状態で、さらに押し台504を用紙側へ押し込んでいくと、図11(c)に示すように、第1刃501がアーム部材501bとともに図中反時計回りに回転する。これにより、切取部K1が切込部K2側へ折り返され、切取部K1が第2刃502に差し込まれる。
切取部K1が切込部K2側へ折り返されたら。押し台504への押し力が解除される。押し力が解除されると、押し台504は、圧縮された複数のスプリング503の付勢力により紙面から離間する方向へ移動する。押し台504が紙面から離間する方向へ移動すると、図11(d)に示すように、板バネ505の付勢力によりアーム部材501bとともに、図中時計回り回動する。また、第2刃502に差し込まれた切取部K1が第2刃502とともに、切込部K2側へ移動する。複数のスプリング503の付勢力によりさらに押し台504が用紙から離間すると、図11(e)に示すように、第2刃502とともに切取部K1が切込部K2を抜ける。これにより、切取部K1が切込部K2に差し込まれ、用紙束が綴じられる。複数のスプリング503の付勢力によりさらに押し台504が用紙から離間すると、図11(f)に示すように、第2刃502が、切取部K1から離れる。
上述した2つの針なし綴じにおいて、圧着方式による綴じでは、用紙表面を押しつぶしているだけであり、綴じた箇所の厚みが厚くならないため、積載時に崩れることがないほか、綴じ冊子を取り扱っているときの引っかけにより綴じが解けることはない。また、綴じ力(用紙間が結合している力)は用紙繊維の絡まりや固着によるもののため、適度な力を掛けることで綴じを解くことが可能となる。これにより、例えば原稿読取装置で必要な箇所をコピーする場合は、用紙を引っ張るだけで綴じを外すことができ、手間なくコピーをとることができる。また、綴じを解いたときに用紙上にダメージを残さないため見栄えもよいし、自動で原稿を読み取るものについては、搬送不良を起こす可能性は低い。
圧着綴じでは用紙の繊維の状態や綴じの環境、また綴じる用紙の繊維の向き(紙目)によって綴じ力が低下してしまうことがある。一方、半抜き方式での綴じでは、用紙に舌状片の切取部K1を形成し、切込部K2に差し込んでいるため、用紙の強度が綴じ力となる。従って、ある程度の力では解けず、資料を使い回す場合や、長期の保存に向いていると言える。また、切取部K1に必要な情報を印字することでインデックスとして使うことも可能である。
また、針なし綴じには、トナー方式と言われる綴じ方式もある。これは、綴じ領域にトナーを印字し、綴じるときに綴じ具で綴じ領域のトナーに対して加熱などをしてトナーを再活性化し用紙間を結合させる方法である。また、用紙に切込みを入れそこにテープを通し綴じるテープ方式もある。
複数の綴じ具の内少なくとも1つの綴じ具を針なし綴じ具にすることで、針綴じでは実現しにくい綴じ形態を実現できる。例えば、針なし綴じ具で用紙束を綴じることで、適度な力を掛けることで綴じを解くことができる。また、針なし綴じ具で綴じた用紙束は、シュレッダーでの処分時に金属針を外さなくて済むために時間を消費する必要もない。さらに、金属針を用いた綴じ冊子を持ち入れられない場所(例えば、食品や衣類、精密機械の製造現場など)でも綴じ冊子を提供することができる。さらには、金属針を使用していないためエコの観点も含まれる。このように、複数の綴じ具のうち、ひとつを針なし綴じ具とすることで、上述したメリットを有する用紙束を作成することが可能となる。
また、第1、第2綴じ具を、いずれも金属針による針有り綴じ方式で、綴じの許容枚数が異なる綴じ具としてもよい。ひとつの針有り綴じ具で、少数枚の用紙束から多数枚の用紙束まで対応させる場合、その綴じ具が綴じることができる最大許容枚数に合わせた金属針が使われる。そして、図12に示すように、少枚数綴じを行う場合は、金属針の先端を切り取り、針の長さを調整していた。しかし、この場合、少数綴じが多い場合、切り取られた針は廃棄されてしまうため、資源無駄にしてしまうと言える。また、少数枚綴じを行う場合においても、金属針の先端を切り取らず、そのまま折り返すものも存在する。しかし、この場合は、針が長すぎて綴じ不良が起きる不具合がある。一方、綴じの許容枚数が互いに異なる複数の針綴じ方式の綴じ具を設けることで、用紙束の枚数にあった最適な長さの針で用紙束を綴じることができ、廃棄される針が生じたり、綴じ不良が生じたりするのを抑制することができる。
次に、端部綴じ部25の変形例について説明する。
図13は、変形例1の端部綴じ部25Aの概略構成図である。
この変形例1の端部綴じ部25Aは、連結部材74が移動するガイド溝が、複数の綴じ具が待機する待機位置近傍で2股に分岐し、ガイド溝の分岐点に切替手段としての切替部材78を設けたものである。第1、第2綴じ具71は、X方向に並べて、図中右端に配置されている。第1綴じ具71は、分岐した2つのガイド溝のうち、第1分岐ガイド溝73bの端部近傍に配置され、第2綴じ具72は、第2分岐ガイド溝73cの端部近傍に配置されている。
切替部材78は、不図示のソレノイドによって図中G方向に揺動するように構成されており、揺動することにより、分岐した2つのガイド溝のうち一方を封鎖する。図13では、切替部材78により第2分岐ガイド溝73cが封鎖され、連結部材74がガイド溝73aと第1分岐ガイド溝73bとを行き来できる状態となっている。
連結部材74は、図中X方向に所定範囲スライド可能に構成されている。
図14は、連結部材74をX方向にスライドさせるスライド機構90の概略構成図である。(a)は、スライド機構の平面図であり、(b)は、(a)のE−E断面図である。
図14に示すように、スライド機構90は、スライド溝79bを備えたスライド部材79を備えている。連結部材74にはスライド突起74aが設けられており。スライド突起74aがスライド溝79bに挿入されている。これにより、連結部材74は、図14(a)の矢印D方向に移動可能、かつ、矢印C方向に揺動可能にスライド部材に保持される。スライド部材79の背面(スライド溝79bが設けられた面と反対側の面)には、リブ対79aが設けられており、このリブ対79aによりスライド部材79が駆動ベルト76に狭持固定されている。これにより、駆動ベルト76の回転により、スライド部材79に保持された連結部材74がY方向へ移動する。
図15は、変形例1の端部綴じ部25Aにおける連結部材74と各綴じ具に設けられた被連結部材との連結について説明する図である。
図15に示すように、連結部材74は円柱形状をしており、連結部材74の綴じ具側端部付近には、外周面から突出する連結ピン74bが設けられている。一方、各綴じ具には、円筒形状の被連結部材741が、連結軸744の先端に取り付けられている。被連結部材741には、上記連結ピン74bが挿入される連結軸744側に延びる切り欠き部742が設けられている。また、切り欠き部742の連結軸744側端部には、上記連結ピン74bを引っ掛ける引掛り部743が設けられている。
連結部材74が、移動機構により矢印F方向に移動してくると、連結ピン74bが、切り欠き部742に挿入されるとともに、円柱状の連結部材74が、円筒形状の被連結部材の内部に入り込む。そして、連結部材74の連結ピン74bが、切り欠き部742の奥まで挿入されたら、不図示の駆動源により連結軸744を図中矢印Hと逆方向に回転させ、連結ピン74bを引掛り部743に導きこむ。これにより、連結部材74と綴じ具とが連結される。連結を解除するときには連結軸744を図中矢印H方向に回転させて連結ピン74bを引掛り部743から切り欠き部742へ相対的に移動させた後、連結部材74を綴じ具から離れる方向に移動させることで解除することができる。
待機時は、図16に示すように、連結部材74は、ガイド溝73aの切替部材78の近傍に位置している。連結部材74をこの位置で待機させることで、綴じ命令が行なわれ、いずれの綴じ具が選択されたとしても、連結部材74が連結のために移動する距離はほぼ一定となる。ガイド溝73aのところで、連結部材74を待機させれば、いずれの綴じ具が選択されたとしても、連結部材74が連結のために移動する距離はほぼ一定となる。しかし、連結部材74は、ガイド溝73aの切替部材78の近傍に位置させることで、ガイド溝73aの他の位置に待機させた場合に比べて、連結部材74が連結のために移動する距離を短くすることができる。これにより、綴じの準備が完了するまでの時間を安定して短縮することが出来る。
先の図2に示す用紙集積トレイ23上に形成された用紙束6に対して、第1綴じ具71により綴じ処理を行う場合は、切替部材78を、図16に位置させ、第2分岐ガイド溝73cを封鎖する。次に、移動モータ75により、駆動ベルト76を回転駆動させて、連結部材74を図中右側へ移動させる。すると、連結部材74は、ガイド溝73aと第1分岐ガイド溝73bとに案内されなが、第1綴じ具71に向かって移動する。第1分岐ガイド溝73bに連結部材74が移動を始めると、連結部材74は、スライド部材79(図14参照)の中央部から図中上側へスライド移動する。第1分岐ガイド溝73bの端部まで連結部材74が移動すると、連結部材74は、スライド部材79の図中上端に到達する。また、第1分岐ガイド溝73bの端部まで連結部材74が移動すると、先の図15に示すように、連結部材74の綴じ具側が、被連結部材741に入り込む。また、連結ピン74bが切り欠き部742の奥まで挿入される。連結部材74が第1分岐ガイド溝73bの端部まで移動すると、移動モータ75が停止し、連結部材74の移動が停止する。連結部材74の移動が停止すると、連結軸744を回転させて、連結部材74の連結ピン74bを引掛り部743に導いて、連結部材74と第1綴じ具71との連結が行われる。
連結部材74と第1綴じ具71との連結が行われたら、移動モータ75を逆回転させて、連結部材74をガイド溝73aに向けて移動させる。すると、連結部材74に連結された第1綴じ具71が、連結部材74に牽引されて、図13に示す図中右端から左側へ向けて移動する。そして、第1綴じ具71が用紙束6の綴じ位置まで移動したら、移動モータ75を停止し、第1綴じ具71により綴じ処理が行われる。これにより、用紙束6の所定の位置が第1綴じ具71により綴じられる。第1綴じ具71により複数個所、用紙束を綴じる場合は、綴じ処理後、次の綴じ位置へ第1綴じ具71を移動させて綴じ処理を行う。用紙束6の綴じ処理が終了したら、第1綴じ具71を図13に示す待機へ移動させる。第1綴じ具71が、図13に示す待機位置へ到達したら、連結部材74と第1綴じ具71との連結を解除した後、連結部材74を先の図16に示す待機位置へ移動させる。
第2綴じ具72で用紙束6を綴じる場合は、切替部材78を図16に示す位置から図中上側へ移動させて、切替部材78により第1分岐ガイド溝73bを封鎖する。次に、連結部材74を、図16に示す待機位置から綴じ具側へ移動させる。すると、連結部材が第2分岐ガイド溝73cに案内されて第2分岐ガイド溝73cの端部まで移動する。連結部材74が第2分岐ガイド溝73cまで移動したら、上述と同様にして、連結部材74と第2綴じ具72との連結が行われる。連結後は、上述と同様にして、連結部材74により第2綴じ具72を牽引し、綴じ位置へ移動させ、第2綴じ具72により用紙束6を綴じる。第2綴じ具72による綴じ処理が終了したら、第2綴じ具72を待機位置へ戻し、連結を解除した後、連結部材74を待機位置へ戻す。
この変形例1の構成においても、ひとつの移動機構170を用いて、複数の綴じ具を移動させることができる。これにより、複数の綴じ具に対応して、移動機構を複数設けるものに比べて、部品点数を削減することができ、装置のコストアップを抑えることができる。また、綴じ具を移動させて、用紙束6の複数個所に綴じ処理を行うので、用紙束6を移動させて、用紙束6の複数の箇所に綴じ処理を行うものに比べて装置の大型化を抑制することができる。また、この変形例1では、切替部材78を切り替えて、連結部材の移動経路を切り替えるだけで、移動機構170により移動させる綴じ具を切り替えることができる。これにより、複数の綴じ具を移動させて切り替える実施形態の構成に比べて、切替手段の駆動負荷の増大を抑えることができる。
また、この変形例1では、連結部材74を、切替部材78の近傍に位置に待機させているが、第1綴じ具71、第2綴じ具72のうち、使用頻度の高い綴じ具の近傍に連結部材74を待機させてもよい。綴じ具の使用頻度は制御部61によって自動的に検知して設定しても、ユーザが手動で設定しても構わない。さらに、連結部材74が予め使用頻度の高い綴じ具と連結した状態であっても構わない。このように、連結部材74を使用頻度の高い綴じ具の近傍に待機させることで、使用頻度の高い綴じ具と連結するために連結部材74が移動する距離が短くなる。これにより、選択される綴じ具によらず、綴じの準備が完了するまでの時間を短縮することが出来る。
また、図16に示すように、第1綴じ具71、第2綴じ具72の待機位置は、メンテナンス用の開閉扉3a側にするのが好ましい。これにより、容易に各綴じ具へアクセスすることができ、綴じ具72を1つだけ備えた用紙処理装置と同等のメンテナンス性を有することが出来る。
図17は、変形例2の端部綴じ部25Bの概略構成図である。
この変形例2の端部綴じ部25Bは、ガイド溝73aの一端(図中左端)に第1綴じ具71、ガイド溝73aの他端(図中右端)に第2綴じ具72を設けたものである。
この変形例2においては、連結部材74の一端と他端とに先の図15に示した連結ピン74bを設けている。
連結部材74は、ガイド溝73aの中央に待機しており、第2綴じ具72で用紙束6を綴じるときは、連結部材74を、第2綴じ具72に向けて移動させ、図18に示すように第2綴じ具72と連結部材74とを連結させる。そして、連結部材74により第2綴じ具72を牽引して、第2綴じ具72を綴じ位置へ移動させ、第2綴じ具72で用紙束6を綴じる。第2綴じ具72での綴じ処理が終了したら、第2綴じ具72を、図中右端の待機位置へ移動させた後、連結部材74と第2綴じ具72との連結を解除する。連結が解除されたら、連結部材74をガイド溝73aの中央に戻す。
この変形例2においては、連結部材74の移動により、移動させる綴じ具を切り替えることができる。これにより、変形例2の端部綴じ部25Bは、切替部材78、複数のガイド溝、スライド部材79などが不要となり、さらなる部品点数の削減を図ることができる。これにより、装置のコストアップをさらに抑制することができる。
また、この変形例2の端部綴じ部25Bにおいては、待機位置が開閉扉3a側の綴じ具72を、針の補充など、頻繁にメンテナンスが必要な、針綴じ方式の綴じ具とする。また、待機位置が開閉扉側と反対側の綴じ具を、メンテナンスがあまり必要としない圧着綴じ方式や、半抜き綴じ方式などの針なし綴じ具とするのが好ましい。
図19は、変形例3の端部綴じ部25Cの概略構成図である。
この変形例3の端部綴じ部25Cは、先の変形例1の端部綴じ部において、ガイド溝73aの分岐路形成側と反対側の端部に、第3綴じ具710を設けたものである。このように構成することで、3つの綴じ具をひとつの移動機構で動かすことができる。
図20は、第1綴じ具71が、少数枚綴じ用の針有り綴じで、第2綴じ具72が、多数枚綴じ用針有り綴じの場合の制御フロー図である。
図20に示すように、まず、制御部61は、綴じ枚数が閾値か否かをチェックする(S1)。制御部61は、下記表1に示すようなテーブルを持っている。印字命令が来たとき、制御部61は、綴じ枚数と、下記表1に示すテーブルとを用いて、使用する綴じ具を決定する。すなわち、綴じ枚数が0〜M枚数のとき(S1の「はい」)は、許容綴じ枚数がM+αの少数枚綴じ用の針有り綴じである第1綴じ具71で用紙束6を綴じる(S3)。具体的には、上述したように、連結部材74を第1綴じ具71に連結し、第1綴じ具71を移動させて、用紙束6の所定の綴じ位置で用紙束を綴じる。一方、下記表1に示すように、綴じ枚数がM+1〜N枚のとき(S1の「いいえ」)は、許容綴じ枚数がN+βの多数枚綴じ用の針有り綴じである第2綴じ具72で用紙束6を綴じる(S2)。具体的には、上述したように、連結部材74を第2綴じ具72に連結し、第2綴じ具72を移動させて、用紙束6の所定の綴じ位置で用紙束を綴じる。なお、下記表1においては、M<Nである。
Figure 2015016640
このように、綴じの許容枚数が互いに異なる複数の針綴じ方式の綴じ具を設けることで、用紙束の枚数にあった最適な長さの針で用紙束を綴じることができ、廃棄される針が生じたり、綴じ不良が生じたりするのを抑制することができる。
また、図19に示した変形例3の端部綴じ部25Cで、綴じの許容枚数が互いに異なる複数の針綴じ方式の綴じ具を3つ備えた構成の場合、制御部61には、下記表2に示すようなテーブルを持たせる。
Figure 2015016640
先の図19に示した変形例3の端部綴じ部においては、3つの綴じ具を設けることができるので、表2に示すように、綴じ処理を行える枚数を増やすことができる。なお、上記表2においては、M<N<Pである。
次に、第1綴じ具71および第2綴じ具72のいずれか一方を、針有り綴じ方式にし、他方を針なし綴じ方式にした場合の制御は、制御部61に、下記表3に示すようなテーブルを持たせる。すなわち、この場合は、半永久的の保管を目的としたり、使用頻度(めくる回数が多いもの)が高い綴じ冊子を作成したりしたい場合は針有り綴じ方式の綴じ具で綴じを行う。一方、その場のみの閲覧用の資料や特に用紙束を半永久的に保管する必要がない場合、また、必要に応じて配布するために一時的に用紙束としてまとめておきたい場合には、針無し綴じ方式の綴じ具で綴じを行う。
Figure 2015016640
この場合は、例えば、画像形成装置2の不図示の操作表示部に、『本綴じ』と『仮綴じ』とを選択できるようにし、ユーザが印刷するときに選択可能とする。制御部61は、不図示の操作表示部で選択した綴じの方と、上記表3に示したテーブルに基づいて、使用する綴じ具を決定する。
第1綴じ具71および第2綴じ具72のいずれか一方を、針なし綴じ方式にすることで、資源(金属針)を有効に活用した綴じ冊子をユーザに提供出来る。また、金属針を用いた綴じ冊子を持ちいれられない場所(例えば、食品や衣類、精密機械の製造現場など)でも綴じ冊子を提供することが可能となる。
また、針なし綴じ方式として圧着綴じ方式の綴じ具を用いれば、図21に示すような綴じを行うこともできる。すなわち、図21に示すように、まず、集積トレイ23にM枚の用紙が集積されたら、用紙束にして、針有り綴じ方式の綴じ具で綴じ処理を行う。次に、この綴じ処理された用紙束を一旦、集積トレイ23から退避させ、それをN組、綴じを行う。次に、退避させた針綴じされた用紙束を、再び、集積トレイ23へ搬送する。そして、N組の用紙束を、圧着綴じ方式の綴じ具で綴じるのである。これにより、会議等で配布するまで無用に用紙束が取り崩されることなく綴じ冊子をまとめておけることが可能となる。
次に、第1綴じ具71および第2綴じ具72のいずれも針なし綴じ方式とした場合について説明する。この場合、第1綴じ具71および第2綴じ具72のいずれ一方を、半抜き綴じ方式の綴じ具とし、他方を圧着綴じ方式の綴じ具とする。針なし綴じ方式としては、上述したように、トナー綴じ方式やテープ綴じ方式も挙げられる。しかし、トナー綴じ方式やテープ綴じ方式ではサプライを使っている点や前述したような方法のため、構成が複雑、かつ大きくなってしまう。従って、圧着綴じ方式と半抜き綴じ方式の組み合わせが適している。
圧着綴じ方式では適度な力で綴じを解くことが可能なため、『仮綴じ』として位置づけて綴じを行い、半抜き綴じ方式は、針無し綴じにおける『本綴じ』とすることで、ユーザには綴じ形態が異なる綴じ冊子を提供することが可能となる。つまり、長期の保管を目的としたり、使用頻度(めくる回数が多いもの)が高い綴じ冊子を作成したりしたい場合は半抜き綴じ方式の綴じ具を選択する。一方、その場のみの閲覧用の資料や特に用紙束を半永久的に保管する必要がない場合、また、必要に応じて配布するために一時的に用紙束としてまとめておきたい場合には、圧着綴じ方式の綴じ具を選択する。
従って、この場合、制御部61に、下記表4に示すようなテーブルを持たせる。画像形成装置2の不図示の操作表示部に、『本綴じ』と『仮綴じ』とを選択できるようにし、ユーザが印刷するときに選択可能とする。制御部61は、不図示の操作表示部で選択した綴じの方と、下記表4に示したテーブルに基づいて、使用する綴じ具を決定する。
Figure 2015016640
また、操作表示部に『本綴じ』と『仮綴じ』を表示して、ユーザに綴じ方を選択させるのではなく、下記表5に示すように、ガイダンス付きで各綴じ方式の特徴を操作表示部に表示し、ユーザに綴じ方式を選択させるようにしてもよい。
Figure 2015016640
また、先の図19に示した変形例3の端部綴じ部25Cのように、3つの綴じ具を設けた構成において、第1綴じ具71を圧着綴じ方式の綴じ具とし、第2綴じ具72を半抜き綴じ方式の綴じ具とし、第3綴じ具710を針有り綴じ具としてもよい。この場合、下記表6に示すように、針で綴じを行う第3綴じ具710を『本綴じ』とし、半抜き綴じ方式の第2綴じ具72を『仮綴じ1』、圧着綴じ方式の第1綴じ具71を『仮綴じ2』とする。また、綴じ力を本綴じ>仮綴じ1>仮綴じ2と位置づけ制御する。具体的には、上述と同様、下記表6に示すテーブルを制御部61が持っており、不図示の操作表示部でユーザが綴じ方を選択し選択した綴じ方とテーブルとから、綴じに用いる綴じ具を決定する。また、操作表示部に単純に針有り綴じ/圧着綴じ/半抜き綴じを表示し、ユーザが綴じ方法を選択できるようにしてもよい。この場合は、第3綴じ具710が待機する側を開閉扉3aが設けられた側にするのが好ましい。
Figure 2015016640
また、先の図19に示した変形例3においては、第1綴じ具71を少数枚綴じ用の針有り綴じとし、第2綴じ具72を、多数枚綴じ用針有り綴じとし、第3綴じ具を、圧着綴じ方式の綴じ具としてもよい。この場合は、『本綴じ』と『仮綴じ』が、ユーザによって選択できようにする。そして、ユーザが『本綴じ』を選択した場合は、用紙束の枚数によって、第1綴じ具71で行うか、第2綴じ具72で行うかを、制御部61が決定する。具体的には、用紙束6の用紙枚数が、閾値以下の場合は、第1綴じ具71で用紙束を綴じる。一方、用紙束6の用紙枚数が、閾値を越える場合は、第2綴じ具72で用紙束6を綴じる。また、ユーザが『仮綴じ』を選択した場合は、第3綴じ具710を用いて圧着綴じ方式で用紙束6を綴じる。
また、上述では、連結部材74を綴じ具に連結させたとき、連結部材の一部が綴じ具の側面からはみ出している。かかる構成においては、図22に示すように、用紙束6の図中左端を綴じることができるようにするには、ベース部材73が、連結部材74の分、用紙束6の左端よりも長く形成する必要がある。そこで、図23に示すように、連結部材74の全てが、綴じ具のベース部材73の対向面に対向するように、連結部材74と綴じ具との連結を行うようにする。言い換えれば、端部綴じ部25をZ方向から見たとき、連結部材74が綴じ具により完全に隠れるように、連結部材74と綴じ具とを連結させる。これにより、図22に示す構成に比べて、ベース部材のY方向長さを短くすることができる。これにより、装置が大型化するのを抑制することができる。
また、上述では、本発明を端部綴じ部25に適用した実施形態について説明したが、本発明は、中綴じ部35にも適用することができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
用紙束を綴じる複数の綴じ具などの綴じ手段を備え、複数の綴じ手段をそれぞれ移動させて用紙束6の複数の箇所に綴じ処理を施すことができる用紙処理装置3において、複数の綴じ手段の少なくともひとつを選択し、選択した綴じ手段を前記用紙束の複数の箇所に綴じ処理できるように移動させる移動手段を備えた。
(態様1)によれば、ひとつの移動機構170などの移動手段で、複数の綴じ具などの綴じ手段を移動させることができる。これにより、複数の綴じ手段に対応して、移動手段を複数設ける用紙処理装置に比べて、部品点数を削減することができ、装置のコストアップを抑えることができる。また、綴じ手段を移動させて、用紙束6の複数個所に綴じ処理を行うので、用紙束6を移動させて、用紙束6の複数の箇所に綴じ処理を行うものに比べて装置の大型化を抑制することができる。また、複数の綴じ手段を備えているので、綴じ方式や最大綴じ枚数を互いに異ならせることで、用紙束に応じた最適な綴じ手段により用紙束を綴じることができ、綴じ不良を抑制することができる。
(態様2)
(態様1)において、移動機構170などの移動手段は、複数の綴じ具などの綴じ手段のうち一つに連結される連結部材74などの連結手段と、連結手段に連結させる綴じ手段を切り替える切替手段(切替機構180や切替部材78など)とを備え、連結手段を移動させることで、連結手段に連結された綴じ手段を移動させる。
かかる構成を備えることで、複数の綴じ手段の少なくともひとつを選択し、選択した綴じ手段を移動させることができる。
(態様3)
また、(態様2)によれば、複数の綴じ具などの綴じ手段を、連結部材74などの連結手段に連結された綴じ手段の移動範囲の一端に並べて配置した。
かかる構成とすることで、綴じ手段が配置された側から、複数の綴じ具などの綴じ手段にアクセスすることができ、メンテナンス性の高い用紙処理装置を提供することができる。
(態様4)
また、(態様2)または(態様3)において、連結部材74などの連結手段の移動経路を、複数の綴じ具などの綴じ手段に応じて分岐させ、分岐した移動経路の端部にそれぞれ綴じ手段を配置し、切替部材78などの切替手段は、連結手段の移動経路を切り替えるものである。
態様3によれば、変形例1で説明したように、切替部材78などの切替手段で連結部材74などの連結手段の移動経路を切り替えるだけで、移動機構170により移動させる綴じ具を切り替えることができる。これにより、複数の綴じ具を移動させて、連結手段に連結させる綴じ手段を切り替える構成に比べて、切替手段の駆動負荷の増大を抑えることができる。
(態様5)
また、態様4において、連結部材74などの連結手段を、移動経路が分岐する手前で待機させた。
かかる構成を備えることで、変形例1で説明したように、いずれの綴じ具が選択されたとしても、連結部材74が連結のために移動する距離がほぼ一定にすることができる待機位置のなかで、最も移動距離を短くすることができる。これにより、選択される綴じ具によらず、綴じの準備が完了するまでの時間を短縮することが出来る。
(態様6)
また、(態様2)乃至(態様5)いずれかにおいて、連結部材74などの連結手段の移動範囲の一端と他端にそれぞれ綴じ具などの綴じ手段を配置した。
かかる構成を備えることで、変形例2で説明したように、変形例1の端部綴じ部のように、スライド部材79や、切替部材78などを用いずに、連結部材74などの連結手段に連結させる綴じ具を切り替えることができる。これにより、変形例1の端部綴じ部に比べて、部品点数の削減を図ることができ、装置のコストアップを抑制することができる。
(態様7)
また、態様6において、連結部材74などの連結手段を、連結手段の移動範囲の中央で待機させた。
かかる構成を備えることで、いずれの綴じ具が選択されたとしても、連結部材74が連結のために移動する距離がほぼ一定にすることができる。これにより、選択される綴じ具によらず、綴じの準備が完了するまでの時間を同じにすることができる。
(態様8)
また、(態様2)、(態様3)、(態様4)または(態様6)において、連結部材74などの連結手段を、複数の綴じ具などの綴じ手段のうち使用頻度の高い綴じ手段の近傍で待機させた。
かかる構成とすることで、実施形態で説明したように、連結部材74などの連結手段が使用頻度の高い綴じ具と連結するために移動する距離を(態様5)や(態様7)に比べて短くすることができる。これにより、使用頻度の高い綴じ具で用紙束を綴じる際の時間を短縮することが出来、利便性の高い装置を提供することができる。
(態様9)
また、(態様1)乃至(態様8)いずれかにおいて、用紙束の紙面と直交する方向からみたとき、連結部材74などの連結手段は、綴じ具などの綴じ手段と完全に重なるように、綴じ手段と連結する。
かかる構成とすることで、図22、図23を用いて説明したように、連結部材74などの連結手段の一部が、綴じ具と重なっていない場合に比べて、端部綴じ部の連結手段移動方向長さを短くできる。これにより、装置の大型化を抑制することができる。
(態様10)
(態様1)乃至(態様9)いずれかにおいて、複数の綴じ具などの綴じ手段は、最大綴じ枚数が互いに異なるものであって、綴じる用紙束の枚数に応じて、連結部材74などの連結手段に連結する綴じ手段を切り替える。
かかる構成を備えることで、最適な綴じ形態の綴じ冊子をユーザに提供することが可能となる。
(態様11)
また、(態様1)乃至(態様10)において、複数の綴じ具などの綴じ手段のうち少なくとも一つは、針を使用せずに用紙束を綴じる綴じ手段である。
かかる構成とすることで、金属針を用いた綴じ形態では実現しにくい綴じ形態(例えば適度な力をかけることで綴じを解くことができる、シュレッダーの処分時に金属針を取り外さなくてすむなど)の綴じ冊子を作成することが可能となる。
(態様12)
また、用紙に画像を形成する画像形成装置2と、画像形成装置2で画像が形成された用紙を処理可能な用紙処理装置3とを備えた画像形成システム1において、用紙処理装置として、(態様1)乃至(態様11)いずれかに記載の用紙処理装置を用いた。
(態様12)によれば、システムのコストを抑えて、最適な綴じ冊子を提供することができる。
1 画像形成システム
2 画像形成装置
3 用紙処理装置
3 用紙処理装置
3a 開閉扉
5 用紙
6 用紙束
25,25A,25B,25C 端部綴じ部
61 制御部
71 第1綴じ具
71a,72a 台車
71b 第1台座部
72 第2綴じ具
72b 第2台座部
73 ベース部材
73a ガイド溝
73b 第1分岐ガイド溝
73c 第2分岐ガイド溝
74 連結部材
74a スライド突起
74b 連結ピン
75 移動モータ
76 駆動ベルト
78 切替部材
79 スライド部材
79a リブ対
79b スライド溝
81 切替モータ
83 切替ベルト
90 スライド機構
170 移動機構
180 切替機構
710 第3綴じ具
741 被連結部材
742 切り欠き部
743 引掛け部
744 連結軸
特開2011−207560号公報 特許第5056918号公報

Claims (12)

  1. 用紙束を綴じる複数の綴じ手段を備え、
    複数の綴じ手段をそれぞれ移動させて前記用紙束の複数の箇所に綴じ処理を施すことができる用紙処理装置において、
    複数の綴じ手段の少なくともひとつを選択し、選択した綴じ手段を前記用紙束の複数の箇所に綴じ処理できるように移動させる移動手段を備えたことを特徴とする用紙処理装置。
  2. 請求項1に記載の用紙処理装置において、
    前記移動手段は、複数の綴じ手段のうち一つに連結される連結手段と、
    前記連結手段に連結させる綴じ手段を切り替える切替手段とを備え、
    前記連結手段を移動させることで、前記連結手段に連結された綴じ手段を移動させることを特徴とする用紙処理装置。
  3. 請求項2に記載の用紙処理装置において、
    複数の綴じ手段を、前記連結手段の移動範囲の一端に並べて配置したことを特徴とする用紙処理装置。
  4. 請求項2または3に記載の用紙処理装置において、
    前記連結手段の移動経路を、複数の綴じ手段に応じて分岐させ、分岐した移動経路の端部にそれぞれ綴じ手段を配置し、
    前記切替手段は、前記連結手段の移動経路を切り替えるものであることを特徴とする用紙処理装置。
  5. 請求項4に記載の用紙処理装置において、
    前記連結手段を、移動経路が分岐する手前で待機させたことを特徴とする用紙処理装置。
  6. 請求項2乃至5いずれかに記載の用紙処理装置において、
    前記連結手段の移動範囲の一端と他端にそれぞれ綴じ手段を配置したことを特徴とする用紙処理装置。
  7. 請求項6に記載の用紙処理装置において、
    前記連結手段を、前記連結手段の移動範囲の中央で待機させたことを特徴とする用紙処理装置。
  8. 請求項2、3、4または6に記載の用紙処理装置において、
    前記連結手段を、複数の綴じ手段のうち使用頻度の高い綴じ手段の近傍で待機させたことを特徴とする用紙処理装置。
  9. 請求項2乃至8いずれかに記載の用紙処理装置において、
    用紙束の紙面と直交する方向からみたとき、
    前記連結手段は、前記綴じ手段と完全に重なるように、前記綴じ手段と連結することを特徴とする用紙処理装置。
  10. 請求項1乃至9いずれかに記載の用紙処理装置において、
    前記複数の綴じ手段は、最大綴じ枚数が互いに異なるものであって、
    綴じる用紙束の枚数に応じて、前記連結手段に連結する綴じ手段を切り替えることを特徴とする用紙処理装置。
  11. 請求項1乃至10いずれかに記載の用紙処理装置において、
    複数の綴じ手段のうち少なくとも一つは、針を使用せずに用紙束を綴じる綴じ手段であることを特徴とする用紙処理装置。
  12. 用紙に画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置で画像が形成された用紙を処理可能な用紙処理装置とを備えた画像形成システムにおいて、
    前記用紙処理装置として、請求項1乃至11いずれかに記載の用紙処理装置を用いたことを特徴とする画像形成システム。
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