JP2015071465A - シート処理装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートのシート幅方向の整合時の整合性を向上させる。【解決手段】シートを一時的に集積する処理トレイ29(載置手段)と、シートのシート搬送方向端部を規制するストッパ部32(規制手段)と、処理トレイ29に搬送されたシートをストッパ部32に移動する摩擦ローラ52(回転体)と、シートの搬送方向と交差する方向の端部を整合するサイド整合板と、を備える。摩擦ローラ52は、シートを搬送可能な送り部52aと、摩擦力が作用しない低摩擦部又は切欠き部52bと、を有する。サイド整合板によってシートを整合する際に、低摩擦部又は切欠き部をシート面に対向する位置に位置させる。【選択図】図9

Description

本発明は、処理トレイに一時的にシートを積載し、該シートを処理トレイ上で整合するシート処理装置及びこのシート処理装置を装置本体に備えた画像形成装置に関する。
一般に、画像形成装置本体によって画像形成されたシートを受け取り、処理トレイに複数枚のシートを重ね合わせてシート束を作成して、該シート束に対して綴じ処理等を実行するシート処理装置が知られている。
従来、このようなシート処理装置として、処理トレイに配置されたストッパに突き当てるようにシートを引き込む引き込みローラを有し、引き込まれたシートのシート幅方向端部を整合板によって整合するものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2005−281005号公報
しかしながら、上記特許文献1記載のものは、引き込みローラによってストッパにシートを突き当てるが、引き込みローラの抵抗によって、整合板によるシートのシート幅方向の整合を行っても、シートを上手く整合しきれない場合があり、整合性に問題があった。
そこで、本発明は、シートの整合性を向上させるシート処理装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、シートを載置する載置手段と、前記載置手段に載置されたシートの第一の端部を規制する規制手段と、前記載置手段に載置されたシートを前記規制手段に移動する回転体と、前記載置手段に搬送されたシートの前記第一の端部と交差する第二の端部を整合する整合手段と、を備え、前記回転体は、その周面に、摩擦力によりシートを搬送可能な第一送り部と、前記第一送り部よりもシートに与える搬送力が小さい第二送り部と、を有し、前記整合手段は、前記第二送り部がシート面に対向する位置に位置している際にシートを整合する、ことを特徴とする。
本発明のシート処理装置は、シートを規制手段に移動させる回転体が、摩擦力によりシートを搬送可能な第一送り部と、第一送り部よりもシートに与える搬送力が小さい第二送り部と、を有する。整合手段によって載置手段上のシートを整合する際に、第二送り部をシート面に対向させることで、整合負荷を低減させた状態で、シートの整合を行うことができ、シートの整合性を向上することができる。
本発明を適用した画像形成装置を示すシート搬送方向に沿った断面概略図。 本発明を適用したシート処理装置を示すシート搬送方向に沿った断面図。 その端部綴じ処理部の詳細図。 処理トレイ上でシートを引き込む際の説明図。 端部綴じ処理部のストッパ部を示す斜視図。 サイド整合板によるセンター基準整合を示す図であって、(a)は大サイズシートを整合する状態の平面図、(b)は中サイズシートを整合する状態の平面図。 サイド整合板によるシート整合を示す図であって、(a)は小サイズシートをセンター基準整合する状態の平面図、(b)はオフセット整合する状態の平面図。 摩擦ローラを示す断面図。 摩擦ローラが異なる回転位置で停止している図であって、(a)は低摩擦部がシートに対向していない状態、(b)は低摩擦部がシートに対向している状態。 バッファ束を受け入れる際の摩擦ローラの位置を示す図であって、(a)は処理トレイに対し摩擦ローラが離間している状態、(b)は処理トレイに対し摩擦ローラが当接している状態。
以下、本発明の実施形態のシート処理装置と、このシート処理装置を装置本体に備えた画像形成装置とを図に基づいて説明をする。
(画像形成装置)
画像形成装置200は、図1に示すように、シートに画像を形成する装置本体Aと、装置本体Aで画像を形成されたシートを処理するシート処理装置B等で構成されている。装置本体Aの上部には、原稿を読み取る画像読取装置11が設けられている。画像読取装置11の上部には、画像読取装置11のプラテンガラス12を開閉できる自動原稿供給装置15(ADF)が設けられている。なお、装置本体Aは、他の画像形成装置、ファックス、パソコン等の外部機器から送信されてくる画像情報に基づいて、シートに画像を形成することもできるようになっている。このため、画像形成装置200は、画像読取装置11と自動原稿供給装置15を必ずしも必要としない。
自動原稿供給装置15は、原稿載置トレイ16にユーザによって載置された原稿を1枚ずつプラテンガラス12上に自動的に供給して、原稿排出トレイ72に排出するようになっている。画像読取装置11は、自動原稿供給装置15から供給された原稿を読み取り、或いはプラテンガラス12にユーザによって載置された原稿を読み取り、画像情報を画像形成装置200の装置本体Aに送るようになっている。画像読取装置11は、プラテンガラス12、スキャンユニット13、ミラー73,74、レンズ14及びイメージセンサとしてのCCD75等を備えている。
画像読取装置11は、自動原稿供給装置15によってプラテンガラス12上に供給される原稿に、移動停止したスキャンユニット13で光を照射して、原稿を読み取る(流し読みする)ようになっている。また、画像読取装置11は、ユーザによってプラテンガラス12上に載置されて、自動原稿供給装置15によってプラテンガラス12に押し付けられた原稿に、図1の右方向に移動するスキャンユニット13で光を照射して、読み取る(固定読みする)ようになっている。スキャンユニット13が原稿を照射した光は、反射光として、ミラー73,74、レンズ14を介して、CCD75で光電変換され、デジタル信号としてデータ貯蔵部17に送信されて蓄積される。
画像形成装置200の装置本体Aは、給紙部1からシートSを画像形成部2に送り、画像形成部2でシートにトナー画像を形成した後、シートを排出ローラ対3から排出するようになっている。給紙部1は、複数サイズのシートが給紙カセット1a,1bに収納してあり、指定されたシートを1枚ずつ分離して画像形成部2に給送する。画像形成部2は、感光体ドラム4、感光体ドラム4の周囲に配置された印字ヘッド(レーザ発光器)5、現像器6及び転写チャージャ7等で構成されている。
画像形成装置200には、コントロールパネル18から、画像形成条件、例えば、シートサイズ指定、カラー・モノクロ印刷指定、片面・両面印刷指定、拡大・縮小印刷指定などがユーザによって入力される。また、コントロールパネル18からは、画像形成条件と同時に、例えば「プリントアウトモード」、「冊子仕上げモード」、「綴じ仕上げモード」等の処理条件も選定される。画像形成装置200は、画像読取装置11からの画像情報、或いは外部のネットワークから転送された画像情報を、データ貯蔵部17に蓄積する。
蓄積された画像情報は、データ貯蔵部17からバッファメモリ19に転送される。そして、画像情報は、バッファメモリ19から、レーザ発光器5にデータ信号として順次送られる。レーザ発光器5は、感光体ドラム4を照射して感光体ドラム4に静電潜像を形成する。静電潜像は、現像器6によって、トナー現像されてトナー画像となる。そして、転写チャージャ7が、転写チャージャ7と感光体ドラム4との間に搬送されたシートにトナー画像を転写する。その後、定着器8が、シートを加熱加圧して、トナー画像をシートに定着させる。
装置本体Aは、シートをシート処理装置Bの端部綴じ経路P1に送る場合、定着器8からのシートを、表裏反転経路76によって、スイッチバック案内しながら、表裏反転して、トナー画像が形成された面が下側になるようにする。排出ローラ対3は、トナー画像が形成された面が下側になったシートをシート処理装置Bに送り込む。装置本体Aは、シートをシート処理装置Bの冊子綴じ経路P2に送る場合、シートを表裏反転することなく、排出ローラ対3に案内する。これらの動作は、シート処理装置Bにおいて、シートを重ねるとき、シートがページ順に重なるようにするために行われる。
シートの両面にトナー画像を形成する場合、定着器8を出たシートを、表裏反転経路76を介して、スイッチバック経路10に案内する。スイッチバック経路10は、シートをスイッチバック案内しながら表裏反転して裏返しにして、循環経路9に案内する。そして、裏返しになったシートは、再度画像形成部2を通り、裏面にもトナー画像が形成されて、シート処理装置Bに排出される。
(シート処理装置)
本実施形態において、図2の端部綴じ経路P1、バッファ経路P3において、右側を上流側、上流端、上流端部と称し、左側を下流側、下流端部と称する。また、図2の冊子綴じ経路P2、集積ガイド45において、上側を上流側と称し、下側を下流側、下流端部、先端と称する。また、手前側とは、ユーザが画像形成装置200に立つ側のことであり、図1は、ユーザが、画像形成装置200の手前側に立って、画像形成装置200を見たときの画像形成装置の断面図である。奥側とは、ユーザから前方へ離れた側のことである。なお、シート処理装置Bには、CPUを備えた制御部300が設けられている。制御部300のCPUは、摩擦ローラモータ56(図4参照)、回転位置センサ53(図4参照)、シフトモータMZ1,MZ2(図6参照)が接続されており、回転位置センサ53に基づいて後述する摩擦ローラ52の回転制御を行うとともに、摩擦ローラ52の回転位置に対応してシフトモータMZ1,MZ2の制御を行う。
シート処理装置Bは、装置本体Aの排出ローラ対3から受け入れたシートに対して、次の3つの処理モードに従った処理をするようになっている。第1に、シートに何ら処理をしないでスタックトレイ21に排出するプリントアウトモード。第2に、シートを、冊子綴じ処理部BX2で束状に揃えて、その中央を綴じた後、綴じた部分を折り曲げて、冊子状にして、サドルトレイ22に排出する冊子仕上げモード。第3に、シートを束状に部揃えして、端部綴じ処理部BX1にてステープル綴じした後、スタックトレイ21に排出する綴じ仕上げモード。
(プリントアウトモードの動作説明)
プリントアウトモードは、図1ないし図3に示すように、シートに何等処理をしないでスタックトレイ21に排出する動作である。
シート処理装置Bのケーシング20(外装カバー)に設けられた搬入口23aが、画像形成装置200の装置本体Aの排出ローラ対3から排出されたシートを受け入れて、搬入ローラ対23がそのシートをシート処理装置B内に引き込む。経路選択部材24は、端部綴じ経路P1を選択して、端部綴じ経路P1にシートを案内する。なお、経路選択部材24は、上流端側が回転して、端部綴じ経路P1と、冊子綴じ経路P2とを選択するようになっている。
端部綴じ経路P1には、上流側から、順に、搬送ローラ対79、センサS1、パンチユニット60、バッファ選択部材78、バッファローラ対77、センサS2、中間排出ローラ対25(搬送手段)等が配置されている。
搬送ローラ対79は、シートをパンチユニット60に搬送する。パンチユニット60は、必要に応じてシートに孔をあける。バッファ選択部材78は、端部綴じ経路P1とバッファ経路P3との上側の待機位置に退避している。バッファローラ対77と、中間排出ローラ対25は、シートをスイッチバックローラ対26に引き渡す。最後、スイッチバックローラ対26がスタックトレイ21にシートを排出する。スイッチバックローラ対26の昇降ローラ26aと不動ローラ26bとで形成されたニップ26xは、シート排出口となっている。昇降ローラ26aは、不動ローラ26bに対して、上下方向に移動して接離するようになっている。なお、シートは、スタックトレイ21に頁順に積み重なるように、画像形成装置の装置本体Aから排出されているため、頁順が乱れることがない。
(冊子仕上げモードの動作説明)
冊子仕上げモードは、図1及び図2に示すように、シートを、冊子綴じ処理部BX2で、束状に揃えて、その中央を綴じた後、綴じた部分を折り曲げて、冊子状にして、サドルトレイ22に排出するようになっている。
冊子綴じ処理部BX2は、冊子綴じ経路P2に配置された集積ガイド45と、この集積ガイド45に配置された中綴じステープラ40と、折りローラ対46と、突き板47などで構成されている。中綴じステープラ40は、ドライバ41とアンビル42とを備えている。
集積ガイド45は、冊子綴じ経路P2の下流側に連続して配置され、下流端部に先端ストッパ43が昇降自在に設けられている。集積ガイド45は、シート搬入口23aから搬入されて先端ストッパ43に受け止められたシートを、先行シートの上に順次上重ねて収納するようになっている。
このような構成の冊子綴じ処理部BX2において、搬送ローラ27によって搬送されたシートは、先端ストッパ43で受け止められて、シート搬送方向の位置決めをされた後、サイド整合板70によって、幅方向の位置決めと整合とが行われる。サイド整合板70は、集積ガイド45の手前側、奥側に対で配置されており、図5に示すサイド整合板34L,34Rと同様にして、シートをセンター基準で幅整合をする。
その後、中綴じステープラ40がシート束を綴じた後、先端ストッパ43が下降して、シート束の綴じた部分を、突き板47に対向させる。突き板47は、シート束の綴じた部分を突いて、折りローラ対46に押し込む。折りローラ対46は、シート束を受け入れながら折り曲げて、トリマユニット91へ搬送する。
トリマユニット91は、ユーザの選択によって、シート束の下流端部(小口側端部、図2において左側端部)の縁を揃えるための切断処理を行い、該シート束を、束搬送路90を通過させてサドルトレイ22に排出する。
(端部綴じモードの動作説明)
端部綴じモードは、シートを、端部綴じ処理部BX1で束状にして上流端を揃え、その上流端部を綴じて、スタックトレイ21に排出する動作である。
端部綴じモードは、図1ないし図3に示すように、バッファローラ対77と中間排出ローラ対25とが、シートをスイッチバックローラ対26に引き渡す動作まで、プリントアウトモードと同様であり、その後、端部綴じ処理部BX1によって、シートを束状にしてシート搬送方向端部を綴じるモードである。
端部綴じ処理部BX1は、処理トレイ29(載置手段)、引き込み部51、ストッパ部32A,32B,32C(規制手段、32A,32B,32Cを合わせて32と図示する)、サイド整合板34L,34R(整合手段)、及び処理トレイ29の端部(図1、図2において、右端部)に配置された端部綴じステープラ31などで構成されている。
端部綴じ経路P1の排紙口25xの近くに設けられた排紙センサS2は、端部綴じ経路P1を通過するシートを検出して、ジャム検出とシートの通過枚数を不図示のカウンタと協働してカウントするようになっている。排紙口25xの直下に処理トレイ29が配置されている。
処理トレイ29の上方には、図4に示すように、スイッチバックローラ対26に支持されたシートの上流端部を、処理トレイ29に押えつける押えつけ部材55と、該押えつけ部材55によって押えつけられたシートをストッパ部32A,32B,32Cに移送する引き込み部51と、が備えられている。この引き込み部51は、処理トレイ29に搬入されたシートの搬送方向端部(図4で右端部)を掻き込んでストッパ部32A,32B,32Cに向けて移動する摩擦ローラ52(回転体)と、該摩擦ローラ52の回転位置を検出する回転位置センサ53と、を備えている。また、引き込み部51は、処理トレイ29に対して揺動可能に形成されており、摩擦ローラ52は、自重によって処理トレイに積載されたシート又はシート束の最上のシートに当接するようになっている。
処理トレイ29は、合成樹脂成型品であり、上面は、シートを積載支持するシート支持面29aになっている。シート支持面29aは、排紙口25xの下流側に段差を形成して配置され、排紙口25xからのシートを積載収納できるようになっている。また、シート支持面29aは、シートの排出方向長さよりも短く、排紙口25xからのシートの後端部を支持し、スタックトレイ21の最上位のシートにシートの下流端部を支持させて、スタックトレイ21とでシートをブリッジ状に支持するようになっている。
図5において、処理トレイ29の上流端部(図5で右端部)には、処理トレイ29に固定されるストッパ部32A、手前側で移動可能なストッパ部32B、及び奥側で移動可能なストッパ部32Cが、シート搬送方向に対して交差する方向(シート幅方向)に配列されている。ストッパ部32A,32B,32Cは、排紙口25xから処理トレイ29に排出されたシートの搬送方向上流端部(第一の端部)を受け止めて、該端部を規制し整合するようになっている。
ストッパ部32A,32B,32Cは、スイッチバックローラ対26と引き込み部51で移送されるシートの搬送方向上流端部を受け止めるシート端面規制面32aを有している。また、ストッパ部32A,32B,32Cは、処理トレイ29上の最上位のシートがカールしている場合、シートの反りを規制して、シートの上面を位置規制するシート上面規制面32bも有している。シート端面規制面32aとシート上面規制面32bは、樹脂、金属板などで一体的に形成されているが、個別の部材で形成して一体化してもよい。さらに、ストッパ部32A,32B,32Cは、シートの上流端部のカールを矯正する弾性板32sも有している。
シートの左右端部に位置するストッパ部32B,32Cは、シートサイズに応じて位置移動するようになっており、処理トレイ29の底面壁に、シート幅方向に移動可能に嵌合支持された右スライド部材38a及び左スライド部材38bを介して、取付けられている。また、処理トレイ29には、シート支持面29aのガイド溝29bに嵌合支持されるサイド整合板34R,34Lが取付けられており、これらサイド整合板34R,34Lは、上記右スライド部材38a及び左スライド部材38bに、弾性体37a,37bを介して、それぞれ固定されると共に、シート幅方向に移動自在になっている。
処理トレイ29の底部には、図6及び図7に示すように、左右のガイド溝29bに沿ってそれぞれ一対のプーリ35が配置されており、これら一対のプーリ35にはベルト36が巻回されている。このベルト36には、左右のサイド整合板34R,34Lがそれぞれ固定されており、該ベルト36がシフトモータMZ1,MZ2によって駆動することで、サイド整合板34R,34Lがシート幅方向に移動する。
シフトモータMZ1,MZ2の駆動によりサイド整合板34R,34Lをシートの幅方向の端部(第一の端部(シート搬送方向の端部)と交差する第二の端部)に当接させることによって、シート支持面29aに搬送されたシートを挟み込んでセンター基準で整合することができる。図6(a)は、大サイズシートをセンター基準で整合する状態を、図6(b)は、中サイズシートをセンター基準で整合する状態を示している。また、図7(a)は、小サイズシートを整合する状態を示している。一方、処理トレイ29上にてサイド基準で整合する際には、左右のシフトモータMZ1,MZ2を同一方向に同一量回転駆動することによってシートをオフセットすることができる。図7(b)は、シートをシート幅方向に平行移動するオフセット移動する状態を示している。
シートの搬送方向及び幅方向が位置決めされると、端部綴じステープラ31によって綴じ処理が行われ、更にシート束搬出手段100及びスイッチバックローラ対26によってスタックトレイ21に積載される、また、ユーザの選択したモードによって、綴じ処理を行わずにスタックトレイ21に積載される。なお、シート束搬出手段100によって、処理トレイ29上のシート束を処理トレイ29から搬出する際に、このシート束搬出手段100で処理トレイ29のシート束を上方に持ち上げることがある。このため、シート束の上方への移動に追従してシート上面規制面32bが上方へ移動できるように、中央のストッパ部32Aは、処理トレイ29の底壁に揺動可能に軸支持され、引張バネ33で処理トレイ29の下方に引っ張られている。
より詳細に端部綴じモードの動作を説明すると、排紙口25xから排出されたシートSは、不動ローラ26bと、該不動ローラ26bから離間した昇降ローラ26aとの間に進入し、不動ローラ26bと処理トレイ29とに跨って処理トレイ29上に落下する。その後、昇降ローラ26aが下降してシートに接触すると共に、押えつけ部材55がシートをシート支持面29aに押さえつける。そして、昇降ローラ26aと摩擦ローラ52とが回転して、シートを傾斜している処理トレイ29上を上流側に滑降させて、シート上流端をストッパ部32A,32B,32Cに突き当てる。この際の、摩擦ローラ52の具体的な構成及びその回転動作については、後述する。
その後、昇降ローラ26aは、上昇してシートから離れて、次のシートを受け入れることができるように待機状態になる。処理トレイ29上のシートは、次のシートが処理トレイ29に送り込まれてくる間に、サイド整合板34R,34Lによって幅整合される。所定枚数のシートが処理トレイ29に積載されると、端部綴じステープラ31によって、上流端部を綴じる。端部綴じされたシート束は、スイッチバックローラ対26の挟持回転によってスタックトレイ21に排出される。
摩擦ローラ52は、図8に示すように、シートを搬送可能な摩擦力を有する送り部52a(第一送り部)と、該送り部52aよりも摩擦係数が低く、シート搬送不能な低摩擦部52b(第二送り部)と、を備えている。これら送り部52aと低摩擦部52bは、例えばゴムと樹脂等の互いに異なる材質で形成されて、全体として断面円形状となっている。また、摩擦ローラ52の、少なくともシートと対向する周面において、これら送り部52aと低摩擦部52bとが分かれて形成されている。低摩擦部52bは、送り部52aよりもシートに与える搬送力が小さくなるように構成されている。
上述したように、摩擦ローラ52は、シートのシート搬送方向端部をストッパ部32A,32B,32Cに突き当て整合する。その際、特に摩擦係数の高いシートの場合には、図9(a)に示すように、摩擦ローラ52のシート搬送力が大きくなりすぎて、ストッパ部32A,32B,32Cとの間に用紙座屈が発生し、また送り部52aの摩擦抵抗によって、該用紙座屈が保持されてしまうことがある。この状態で、サイド整合板34R,34Lによってシートを幅整合しても、整合性が良くない。また、用紙座屈が発生しない場合においても、摩擦抵抗が高いローラにシートが押さえられた状態でシートを幅方向整合しようとした際に、ローラの摩擦抵抗によりシートを幅方向に移動させることが困難な場合があった。
そのため、本実施形態では、制御部300は、摩擦ローラモータ56により摩擦ローラ52を回転させてシートのシート搬送方向端部をストッパ部32A,32B,32Cに突き当てた後、上記回転位置センサ53によって、摩擦ローラ52の回転位置を検知する。そして、制御部300は、図9(b)に示すように、摩擦ローラ52の低摩擦部52bがシート面に対向するように、摩擦ローラモータ56により摩擦ローラ52を更にシート搬送方向に回転駆動させ、この位置で摩擦ローラ52を回転停止する。すなわち、摩擦ローラ52が、サイド整合板34R,34Lによってシートを幅整合する際には、制御部300は、低摩擦部52bがシート面に対向する位置に位置決めさせる。
これにより、低摩擦部52bの摩擦抵抗が低いために、シートSの座屈が解消される。そして、この状態で、制御部300がシフトモータMZ1、MZ2を動作させることにより、サイド整合板34R,34Lがシートのシート幅方向の端部の整合を行う。これにより、シート整合性を向上できる。
なお、低摩擦部52bをシート面に対向するように駆動する際、シート搬送方向と逆方向に回転させてもよい。また、図8に示すように、低摩擦部を、摩擦ローラ52の周面を一部欠いた切欠き部(第二送り部)に代えて構成してもよく、この場合でも、該切欠き部はシートSに対して摩擦力が作用しないので、シート座屈を解消することができる。なお、本発明において、第二送り部を、第一送り部よりもシートに与える搬送力が小さいものとして定義するが、シートに与える搬送力が0のものに対しても、つまり、上記切欠き部についても、第一送り部よりもシートに与える搬送力が小さい第二送り部として定義するものとする。
次に、バッファ動作について説明する。処理トレイ29上のシート束を端部綴じステープラ31が綴じている間に、端部綴じ処理部BX1に送り込まれてくるシートは、バッファ選択部材78、バッファローラ対77等の作動により、バッファ経路P3に貯留される。
バッファ経路P3は、端部綴じ経路P1のパンチユニット60と中間排出ローラ対25との間に設けられている。このバッファ経路P3は、処理トレイ29上に部揃え集積したシート束に端部綴じステープラ31が端部綴じをしているとき、シート搬入口23aに送られてきた後続シートを一時的に滞留する部分である。バッファ経路P3は、図1において、鉛直方向に形成されて、端部綴じ経路P1からのシートをスイッチバック搬送させて、シートを貯留(バッファ)するようになっている。
従って、バッファ経路P3は、端部綴じステープラ31が、処理トレイ29に部揃え集積したシート束の端部を綴じているとき、シート搬入口23aに送られる後続シートを一時的に貯留するようになっている。貯留されたシートは、端部綴じステープラ31によって、綴じ処理を終了したシート束が処理トレイ29から排出された後、スイッチバックローラ対26によって処理トレイ29に排出されて積載される。
バッファ経路P3に貯留されたシート束(バッファ束という)をストッパ部32A,32B,32Cに突き当て整合する際、整合性を向上するために、シート材質によってスイッチバックローラ対26の搬送距離を変更する。例えば、バッファ束のシートが標準シートより薄い(軽い)と判断した場合、標準シートと同じ搬送距離で搬送すると、ストッパ部32A,32B,32Cに突き当てた際、シートの剛性(コシ)が無くシートが座屈又はスプリングバックしてしまう。そのため、バッファ束のシートが標準シートより薄い(軽い)と判断した場合には、標準シートの搬送距離より短い距離で搬送し、シート搬送方向端部の整合を行う。
また、本実施の形態では、摩擦ローラ52は自重によって常に処理トレイ29のシートに当接するように構成されていたが、バッファ束のシート枚数に応じて、摩擦ローラ52を退避位置にて保持し得るように構成してもよい。すなわち、バッファ束のシート枚数が2枚の場合には、上下のシートはスイッチバックローラ対26に接地するため、図10(b)に示すように、摩擦ローラ52は処理トレイ29に当接する位置に配置される。一方、バッファ束のシート枚数が3枚以上の場合には、バッファ束の最上と最下にあるシートはスイッチバックローラ対26に接地するが、その他の中間位置に有るシートは該スイッチバックローラ対26に接地しないため、直接シートには搬送力は伝わらず、中間位置のシートのみストッパ部32A,32B,32Cまで届かない場合がある。
そのため、バッファ束のシート枚数が3枚以上の場合には、図10(a)に示すように、摩擦ローラ52を処理トレイ29から離間させて、スイッチバックローラ対26の投げ込み慣性力によって、バッファ束をストッパ部32A,32B,32Cまで搬送してもよい。これは、シートの印字面にも関係しており、片面印字されたシートより摩擦抵抗の低い両面印字されたシートを、該投げ込み慣性力によって搬送しようとすると、摩擦抵抗が低いため搬送しすぎてしまう場合がある。そのため、両面印字の場合には、摩擦ローラ52を処理トレイ29に当接する位置でシートを搬送するのが好ましい。
シート情報(シート材質・特性情報)又は印字面情報については、図示しない通信手段によって、シート処理装置Bは検知することができる。なお、バッファ束内のシートが各々違うシート材質(シート特性)や、片面印字と両面印字が混ざっていると判断した場合には、混載モードと判断し、バッファ動作をしないように制御する。
2:画像形成部、25:中間排出ローラ対(搬送手段)、29:処理トレイ(載置手段)、32A,32B,32C:ストッパ部(規制手段)、34L,34R:サイド整合板(整合手段)、52:摩擦ローラ(回転体)、52a:送り部(第一送り部)、52b:低摩擦部,切欠き部(第二送り部)、B:シート処理装置、S:シート

Claims (4)

  1. シートを載置する載置手段と、
    前記載置手段に載置されたシートの第一の端部を規制する規制手段と、
    前記載置手段に載置されたシートを前記規制手段に移動する回転体と、
    前記載置手段に搬送されたシートの前記第一の端部と交差する第二の端部を整合する整合手段と、を備え、
    前記回転体は、その周面に、摩擦力によりシートを搬送可能な第一送り部と、前記第一送り部よりもシートに与える搬送力が小さい第二送り部と、を有し、
    前記整合手段は、前記第二送り部がシート面に対向する位置に位置している際にシートを整合する、
    ことを特徴とするシート処理装置。
  2. 前記第二送り部が、前記第一送り部に比して摩擦係数の低い低摩擦部によって構成される、
    請求項1記載のシート処理装置。
  3. 前記第二送り部は、前記回転体の周面を一部欠いた切欠き部である、
    請求項1記載のシート処理装置。
  4. シートに画像を形成する画像形成部と、
    前記請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート処理装置と、を備えた、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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