JP3868719B2 - 用紙後処理装置および画像形成装置 - Google Patents

用紙後処理装置および画像形成装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複合機や画像形成装置等に備えられ、例えば画像が付与された用紙にステープル処理等の後処理を行う用紙後処理装置および用紙後処理装置を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置としての例えば複写機には、例えば特開平2−144370号に開示されているように、画像がプリントされた後の用紙に、後処理としてのステープル処理を施す用紙後処理装置を備えたものがある。
【0003】
上記従来技術において、用紙後処理装置は、画像形成装置における用紙排出側の側面に設置されている。画像形成装置の用紙排出口から用紙後処理装置までは、用紙搬送路にて連結されており、プリント済の用紙がその搬送路を経て、用紙後処理装置内の整合トレイ上に取り込まれる。この整合トレイは、上記公報の第3図(処理トレイ77)に示されているように、排出方向を上向きとして傾斜状態に配されている。整合トレイ上の用紙は、ここで整合され、さらにステイプル処理された後、用紙スタック部に排出される。
【0004】
上記の用紙後処理装置では、整合トレイに入紙した用紙を、小型化された整合トレイと用紙スタック部とに跨がった状態に集積かつ整合し、さらにステープル処理した後、用紙束の上記跨がった部分から整合トレイ側の部分を用紙スタック部へ押し出して、後処理を完了するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
画像形成装置の側面に設けられた用紙後処理装置の小型化を図るには、一般に次のような構成が考えられる。例えば、図43(a)に示すように、用紙後処理装置301において整合トレイ302の傾きを垂直に近づけていく。しかしながら、このような構成では、用紙後処理装置301における用紙搬送方向の長さが短くなるものの、高さが画像形成装置303よりも高くなってしまう。逆に、整合トレイ302の傾きを水平方向に近づけていくと、用紙後処理装置301は、高さを低くし得るものの、用紙搬送方向の長さが長くなってしまう。
【0006】
このように、上記のような構成では、何れの場合にも装置が大型化し、特に大サイズの用紙を処理可能とする場合には、整合トレイ302の長大化が顕著となる。このようなことから、用紙後処理装置301は、近年の画像形成装置の小型化に反して、専用の置き台や増設の給紙カセット機構などがなければ、設置不可能な大きさとなってしまい、用紙後処理装置301を含むシステムは、広い占有スペースを要するものとなる。
【0007】
一方、前記の特開平2−144370号の構成では、小型化された整合トレイの機能を補助するものとして、用紙スタック部のトレイを利用しているので、整合トレイの大型化に起因する用紙後処理装置の大型化の問題を回避している。
【0008】
しかしながら、上記公報に記載の構成では、整合動作中の用紙が機外に露出しているため、オペーレータがジョブ(整合作業やステープル処理)の終了を待たずに用紙に触ってしまったり、先にジョブが終了している用紙を不用意に取り除いてしまったりする等の外的要因により、用紙のジャム、ステイプル不良、整合不良等のトラブルを生じ易くなっている。
【0009】
上記のような問題に対し、特開平10−177282号には、用紙後処理装置を原稿読取り部と画像形成部との間に設けた構成が開示されている。この構成では、整合動作中の用紙が機外に露出することがないので、上記の問題が生じない。
【0010】
しかしながら、上記従来の構成では、長サイズの用紙(用紙搬送方向の長さが長い用紙)と短サイズの用紙(用紙搬送方向の長さが短い用紙)とを同一の用紙後処理位置に搬入し、この位置で整合するようにしている。このため、例えば一部の書類を構成する短サイズの複数枚の用紙を処理する場合、それらの整合完了までの時間が長くかかり、この結果、処理速度が遅くなるという問題点を招来する。
【0011】
そこで、このような問題を解決するために、例えば、短サイズ用紙の後処理位置(整合位置)までの搬送距離を短くするために、長サイズの用紙用と短サイズの用紙用との各用紙後処理装置を上下位置に設けた場合、処理速度は速くなるものの、用紙後処理装置全体としての高さが高くなり、この用紙後処理装置を備えた装置の大型化を招来することになる。
【0012】
したがって、本発明は、装置の大型化を抑制しつつ、処理速度と高めることができる用紙後処理装置の提供を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の用紙後処理装置は、用紙集積部に入紙した用紙に後処理を施す後処理手段を備えている用紙後処理装置において、前記用紙集積部が、用紙に後処理を施すための後処理位置、および用紙集積部への入紙側に設定された、短サイズの用紙を整合するための短サイズ整合位置を有し、前記用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、用紙集積部に入紙した用紙を整合する整合手段と、前記短サイズ整合位置の用紙を前記後処理位置に移送する短サイズ用紙移送手段と、長サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記後処理位置にて用紙の整合が行われた後、後処理が行われる一方、短サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記短サイズ整合位置にて用紙の整合が行われ、整合後の用紙が前記後処理位置に移送された後、後処理が行われるように、前記整合手段、前記短サイズ用紙移送手段および前記後処理手段を制御する後処理制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
上記の構成によれば、用紙集積部が、用紙に後処理を施すための後処理位置、および用紙集積部への入紙側に設定された、短サイズの用紙を整合するための短サイズ整合位置を有している。
【0015】
用紙サイズ判別手段は、用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する。そして、後処理制御手段は、長サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、後処理位置にて用紙の整合が行われた後、後処理手段による後処理が行われる一方、短サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、短サイズ整合位置にて用紙の整合が行われ、整合後の用紙が後処理位置に移送された後、後処理手段による後処理が行われるように、整合手段、短サイズ用紙移送手段および後処理手段を制御する。
【0016】
上記のように、本用紙後処理装置では、長サイズ用紙と短サイズ用紙とについて、一律に、ステープル処理等の後処理が行われる後処理位置にて整合するのではなく、長サイズ用紙については後処理位置にて整合する一方、短サイズ用紙については、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて整合するようにしている。したがって、装置の大型化を抑制しつつ、処理速度を高めることができる。
【0017】
即ち、入紙した用紙を集積させる用紙集積部の長さは長サイズ用紙のサイズに合わせて設定されている。この状態において、後処理手段としての例えばステープラが、用紙集積部の例えば前端位置(用紙の入紙方向における前端位置)に設けられ、このステープラによる後処理位置において短サイズ用紙も整合する構成であると、用紙集積部に入紙した各短サイズ用紙の整合位置までの移動距離は長くなり、この結果、用紙後処理装置での処理速度が遅くなる。
【0018】
これに対し、短サイズ用紙の整合位置が用紙集積部への入紙側に設定されている場合には、用紙集積部へ入紙した各短サイズ用紙の整合位置までの移動距離は短くなり、この位置で各短サイズ用紙を整合し、かつ集積した後、その用紙束をまとめて後処理位置に移動させれば、処理時間を短くできる。これにより、本用紙後処理装置では、長サイズ用紙と短サイズ用紙とを、用紙集積部においてそれぞれ異なる位置、かつ最適な位置にて整合し、処理速度を高めることができる。
【0019】
また、本発明の用紙後処理装置は、用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、用紙集積部に入紙した用紙を整合し、この整合の際に、用紙が長サイズのものであるときには、用紙に後処理を施すことができる後処理位置にて用紙を整合する一方、用紙が短サイズのものであるときには、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて用紙を整合する整合手段と、この整合手段にて整合された用紙に後処理を施す後処理手段とを備えていることを特徴としている。
【0020】
上記の構成によれば、用紙サイズ判別手段は、用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別し、整合手段は、用紙集積部に入紙した用紙を整合し、この整合の際に、用紙が長サイズのものであるときには、用紙に後処理を施すことができる後処理位置にて用紙を整合する一方、用紙が短サイズのものであるときには、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて用紙を整合する。後処理手段は、整合手段にて整合された用紙に後処理を施す。
【0021】
上記のように、本用紙後処理装置では、長サイズ用紙と短サイズ用紙とについて、一律に、ステープル処理等の後処理が行われる後処理位置にて整合するのではなく、長サイズ用紙については後処理位置にて整合する一方、短サイズ用紙については、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて整合するようにしている。したがって、装置の大型化を抑制しつつ、処理速度を高めることができる。
【0022】
即ち、入紙した用紙を集積させる用紙集積部の長さは長サイズ用紙のサイズに合わせて設定されている。この状態において、後処理手段としての例えばステープラが、用紙集積部の例えば前端位置(用紙の入紙方向における前端位置)に設けられ、このステープラによる後処理位置において短サイズ用紙も整合する構成であると、用紙集積部に入紙した各短サイズ用紙の整合位置までの移動距離は長くなり、この結果、用紙後処理装置での処理速度が遅くなる。
【0023】
これに対し、短サイズ用紙の整合位置が用紙集積部への入紙側に設定されている場合には、用紙集積部へ入紙した各短サイズ用紙の整合位置までの移動距離は短くなり、この位置で各短サイズ用紙を整合し、かつ集積した後、その用紙束をまとめて後処理位置に移動させれば、処理時間を短くできる。これにより、本用紙後処理装置では、長サイズ用紙と短サイズ用紙とを、用紙集積部においてそれぞれ異なる位置、かつ最適な位置にて整合し、処理速度を高めることができる。
【0024】
上記の用紙後処理装置は、後処理を行わない用紙を排紙トレイに導くための非後処理搬送路が、前記用紙集積部への経路と分岐して設けられている構成としてもよい。
【0025】
上記の構成によれば、非後処理搬送路を備えることにより、本用紙後処理装置を例えば画像形成装置に設けた場合に、はがきやOHP等の後処理を行わない特殊紙についても、用紙後処理装置を経た排紙が可能となる。したがって、用紙後処理装置の利便性、汎用性を高めることができる。
【0026】
前記整合手段は、前記短サイズ整合位置にて整合動作を行うときに、用紙集積部に用紙が入紙する毎に、用紙の搬送方向後端部側を基準として、用紙の搬送方向前端部を後方へ押すことにより整合する可動整合部材を備えている構成としてもよい。
【0027】
上記の構成によれば、短サイズ整合位置にて整合動作を行うときに、可動整合部材が、用紙集積部に用紙が入紙する毎に、用紙の搬送方向後端部側を基準として、用紙の搬送方向前端部を後方へ押すことにより用紙の整合(予備整合)を行う。
【0028】
このように、入紙した短サイズ用紙の1枚毎について可動整合部材にて整合(予備整合)を行うことにより、用紙の整合性が高められ、その後のステープル処理等の後処理を適切に行うことができる。
【0029】
即ち、用紙集積部に用紙が多数集積された後に可動整合部材により整合を行う場合には、用紙の静電気が原因となって整合が困難となり、用紙に角折れ等の損傷を生じ易くなる。上記の構成では、このような問題を解消することができる。
【0030】
上記の用紙後処理装置において、前記整合手段は、前記後処理位置にて整合動作を行うときに、用紙集積部に用紙が入紙する毎に、用紙の搬送方向前端部側を基準として、用紙の搬送方向後端部を前方へ押すことにより整合する可動整合部材を備えている構成としてもよい。
【0031】
上記の構成によれば、後処理位置にて整合動作を行うときに、可動整合部材が、用紙集積部に用紙が入紙する毎に、用紙の搬送方向前端部側を基準として、用紙の搬送方向後端部を前方へ押すことにより整合を行う。
【0032】
このように、入紙した短サイズ用紙の1枚毎について可動整合部材にて整合を行うことにより、用紙の整合性が高められ、その後のステープル処理等の後処理を適切に行うことができる。
【0033】
即ち、用紙集積部に用紙が多数集積された後に可動整合部材により整合を行う場合には、用紙の静電気が原因となって整合が困難となり、用紙に角折れ等の損傷を生じ易くなる。上記の構成では、このような問題を解消することができる。
【0034】
また、後処理として例えばステープル処理を行う場合に、ステープル処理される1部の用紙の入紙が完了したときには、その1部の用紙束の整合が完了した状態であるので、後処理される複数の用紙の入紙の完了と略同時に、後処理を開始でき、処理速度を高めることができる。
【0035】
上記の用紙後処理装置は、前記可動整合部材のホームポジションが用紙集積部の入紙側位置に設定されている構成としてもよい。
【0036】
上記のように、可動整合部材のホームポジションが用紙集積部の入紙側位置に設定されていれば、長サイズ用紙または短サイズ用紙の何れのサイズの用紙が用紙集積部に入紙される場合であっても、可動整合部材は、ホームポジションからそれぞれの用紙に対応した整合動作のための位置に迅速に移動可能である。
【0037】
例えば、例えば短サイズ用紙が入紙されるときに、可動整合部材は短サイズ用紙の整合に対応した用紙集積部の中央側位置に移動する。このとき、可動整合部材の移動方向と用紙の入紙方向とは同方向となり、可動整合部材の移動と用紙の入紙とを略同時に行った場合でも、これら両者の衝突を回避できる。
【0038】
これに対し、可動整合部材のホームポジションが、例えば短サイズ用紙の整合に対応した用紙集積部の中央側位置に設定されている場合には、長サイズ用紙が入紙されるときに、可動整合部材は入紙側位置に移動する。このときの可動整合部材の移動方向と用紙の入紙方向とは逆方向となる。したがって、可動整合部材の移動と用紙の入紙とを同時に行うと、これら両者が衝突して、用紙が損傷する虞がある。このため、入紙は可動整合部材の移動がほぼ完了するまで待つ必要があり、処理速度が遅くなる。
【0039】
上記の用紙後処理装置は、前記整合手段が用紙搬送方向の前後方向に移動する可動整合部材を備え、この可動整合部材が前記短サイズ用紙移送手段を兼ねている構成としてもよい。
【0040】
上記の構成によれば、整合手段が用紙搬送方向の前後方向に移動する可動整合部材を備え、この可動整合部材が短サイズ用紙移送手段を兼ねているので、短サイズ用紙移送手段を独立した手段として設ける必要がなく、構成を簡略化することができる。
【0041】
上記の用紙後処理装置は、短サイズの用紙を後処理位置に配した状態で、短サイズ整合位置に短サイズの用紙を集積可能である構成としてもよい。
【0042】
上記の構成によれば、短サイズの用紙を後処理位置に配した状態で、短サイズ整合位置に次の短サイズの用紙を集積可能であるので、少なくとも、短サイズ整合位置にて整合した短サイズ用紙束を後処理位置に移送した直後に、短サイズ整合位置での次の短サイズ用紙の集積を開始できる。これにより、迅速な処理が可能となる。
【0043】
上記の用紙後処理装置は、排紙トレイと、前記後処理手段にて処理された用紙を前記排紙トレイに排出する排紙手段と、前記後処理位置の用紙を前記排紙手段により排出可能な位置に移送する排紙移送手段とをさらに備えるとともに、前記整合手段が、用紙搬送方向の前後方向に移動する可動整合部材を備え、この可動整合部材が前記排紙移送手段を兼ねている構成としてもよい。
【0044】
上記の構成によれば、整合手段が、用紙搬送方向の前後方向に移動する可動整合部材を備え、この可動整合部材が、後処理位置の用紙を排紙手段により排出可能な位置に移送する排紙移送手段を兼ねているので、排紙移送手段を独立した手段として設ける必要がなく、構成を簡略化することができる。
【0045】
上記の用紙後処理装置は、前記可動整合部材が板状に形成され、前記整合手段が、可動整合部材を起き上がり状態と倒れ状態とに保持する可動整合部材保持手段を備えている構成としてもよい。
【0046】
上記の構成によれば、可動整合部材を、用紙の整合時および用紙の移送時には起き上がり状態としてこれらの動作を行わせ、ホームポジションヘの復帰時および用紙集積部の用紙の下を通過させる時には倒れた状態とすることにより、これらの動作を適切に行わせることができる。
【0047】
即ち、可動整合部材による、特に短サイズ用紙に対しての短サイズ整合位置での整合動作、短サイズ整合位置から後処理位置への可動整合部材自身の移動、短サイズ整合位置から後処理位置への整合済短サイズ用紙束の移送動作、後処理位置から排紙トレイへの後処理済用紙束の排出動作、さらにはホームポジションへの可動整合部材自身の復帰動作等を円滑に行うことができる。
【0048】
上記の用紙後処理装置において、前記可動整合部材保持手段は、軸方向が用紙搬送方向となっている第1のねじ歯車と、この第1のねじ歯車と噛み合い、軸方向が用紙搬送方向と直交し、軸に前記可動整合部材が連結された第2のねじ歯車と、第1のねじ歯車が、用紙搬送方向に移動可能な状態、かつこの第1のねじ歯車の回転を阻止した状態で嵌合された軸部材と、この軸部材を回転させる駆動手段とを備えている構成としてもよい。
【0049】
上記の構成によれば、駆動手段に駆動されて軸部材が回転し、この軸部材の回転により第1のねじ歯車が回転し、この第1のねじ歯車に噛み合う第2ねじ歯車が回転し、この第2ねじ歯車の軸に連結された可動整合部材が回転、即ち倒れ状態あるいは立ち上がり状態となる。
【0050】
したがって、軸部材の回転により可動整合部材を倒れ状態と立ち上がり状態とに配することができ、軸部材を回転させる、即ち可動整合部材を上記の両状態に配するための駆動手段(駆動源)を、可動整合部材から離れた位置に配することができる。これにより、可動整合部材を駆動するための機構の設計の自由度を高めることができる。
【0051】
上記の用紙後処理装置において、第1のねじ歯車は、ねじれ角が45度の斜歯歯車からなり、第2のねじ歯車は、前記斜歯歯車の歯と同一ピッチにてピンが配列された歯車からなる構成としてもよい。
【0052】
上記の構成によれば、可動整合部材と第2のねじ歯車とを射出成形にて一体成型することが可能になり、製造が容易になる。
【0053】
上記の用紙後処理装置は、前記整合手段が前記可動整合部材を用紙搬送方向の前後方向に移動させる可動整合部材駆動手段を備え、前記可動整合部材が弾性部材を介して前記可動整合部材駆動手段に連結されている構成としてもよい。
【0054】
上記の構成によれば、可動整合部材は、可動整合部材駆動手段に駆動されて用紙搬送方向の前後方向に移動する。これにより、可動整合部材は、可動整合部材駆動手段に駆動されて、短サイズ整合位置にて整合した短サイズ用紙束を後処理位置に移送することができる。このとき、可動整合部材は、その用紙束を例えば位置決め用のストッパに当接させることにより後処理位置において位置決めし、かつ用紙搬送方向に整合する。また、可動整合部材は、長サイズ用紙を例えば位置決め用のストッパに当接させることにより後処理位置において整合する。
【0055】
これら短サイズ用紙に対する移送、整合、および長サイズ用紙に対する整合においては、可動整合部材が弾性部材を介して可動整合部材駆動手段に連結されているので、用紙サイズにばらつきがあっても、用紙には過度の押圧力が作用しない。これにより、用紙の整合時に、可動整合部材から用紙に過度の押圧力が作用して用紙端部が損傷する事態を抑制することができる。
【0056】
上記の用紙後処理装置において、前記用紙サイズ判別手段は、外部装置から入力される用紙サイズを示す情報に基づいて用紙が長サイズか短サイズかを判別する構成としてもよい。
【0057】
上記の構成によれば、用紙サイズ判別手段は、例えば、本用紙後処理装置を備えている画像形成装置へのプリント要求時に、画像形成装置の操作部に対して行われる、使用する用紙サイズの指定のための入力、もしくは上記画像形成装置とネットワーク上においてつながれた端末機器からの使用する用紙サイズ情報に基づいて行われる。したがって、入紙する用紙の長さを間違うことなく、かつ容易に判別することができる。
【0058】
上記の用紙後処理装置において、前記用紙サイズ判別手段は、用紙搬送方向における、用紙集積部の長さと入力された用紙の長さ情報とに基づいて、用紙が長サイズか短サイズかを判別する構成としてもよい。
【0059】
上記の構成によれば、用紙サイズ判別手段は、用紙搬送方向における、用紙集積部の長さと入力された用紙の長さ情報とに基づいて、用紙が長サイズか短サイズかを判別する。例えば、用紙サイズ判別手段は、用紙における用紙搬送方向の長さが、用紙搬送方向における用紙集積部の長さの1/2を越えるものを長サイズと判別し、1/2以下のものと短サイズと判別する。
【0060】
なお、上記用紙の長さ情報の入力とは、用紙の搬送路に設けられた用紙サイズ検出手段からの入力、本用紙後処理装置が備えられている例えば画像形成装置の操作部へのプリント要求時の入力、あるいは画像形成装置が接続されているコンピュータもしくはファクシミリ等の端末装置からのプリント要求時の入力等である。
【0061】
このような判別動作を行うことにより、用紙集積部に設定された短サイズ用の短サイズ整合位置と、長サイズ用の整合位置、即ち用紙後処理位置とを使用した整合動作が有効となり、かつ整合動作を迅速に行うことができ、処理速度をさらに高めることができる。
【0062】
上記の用紙後処理装置は、前記後処理手段にて処理された用紙を前記後処理位置から排出する排紙手段と、後処理位置に配された用紙の搬送方向前端位置を規制して位置決めする規制位置と、後処理位置からの前記排出手段による用紙の排出動作を可能とする退避位置とに移動可能な規制部材、およびこの規制部材を前端規制位置と退避位置とに移動させる規制部材駆動部を有する用紙位置決め手段とを備えている構成としてもよい。
【0063】
上記の構成によれば、用紙位置決め手段が、規制部材と規制部材駆動部とを備え、規制部材駆動部にて規制部材が規制位置に配されたときに、後処理位置での用紙束の位置決めが可能となり、規制部材駆動部にて規制部材が退避位置に配されたときに、後処理位置からの排紙手段による用紙束の排出が可能となる。これにより、後処理位置において用紙の位置決めができ、かつ後処理後の用紙束を確実に排出することができる。
【0064】
本発明の用紙後処理装置は、入紙した用紙を集積するための用紙集積部と、この用紙集積部における、用紙に後処理を施すことができる後処理位置の前端位置に設けられ、用紙の搬送方向前端位置を規制して位置決めする規制位置と、この規制位置から用紙搬送方向の前方側へ倒れた位置であり、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置とに移動可能な規制部材、およびこの規制部材を規制位置と退避位置とに移動させる規制部材駆動部を有する用紙位置決め手段と、用紙集積部に入紙した用紙を整合するとともに、整合した用紙を規制位置の規制部材に押し当てた状態にて前記後処理位置に配する整合手段と、この整合手段にて整合された用紙に後処理を施す後処理手段とを備えていることを特徴としている。
【0065】
上記の構成によれば、整合手段は、用紙集積部に入紙した用紙を整合し、整合した用紙を規制位置の規制部材に押し当てた状態にて後処理位置に配する。用紙位置決め手段は、用紙の搬送方向前端位置を規制する際に、規制部材を上記の規制位置に配する。この状態にて後処理手段により用紙に後処理が施されると、用紙位置決め手段は、規制位置から用紙搬送方向の前方側へ規制部材を倒すことにより、規制部材を退避位置に配する。これにより、後処理位置からの用紙の排出が可能となる。
【0066】
したがって、後処理位置において規制部材により用紙の位置決めができ、かつ位置決め状態を解除した退避位置への規制部材の移動が容易となる。また、規制位置から退避位置への規制部材の移動は、規制部材を規制位置の状態から用紙搬送方向の前方側へ倒すことにより行われるので、用紙から規制部材に押圧力(側圧)が加わっている場合であっても、容易かつ適切に行うことができる。
【0067】
また、規制部材は、規制位置から、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置への移動を、用紙搬送方向の前方側へ倒れることにより行うようになっていいる。したがって、規制部材を下方に移動させて退避位置に配する場合に必要であった、用紙集積部下方の退避位置のためのスペースが不要となり、用紙後処理装置を薄型化、即ち小型化することができる。
【0068】
本発明の用紙後処理装置は、用紙集積部に入紙した用紙に後処理を施す後処理手段を備えている用紙後処理装置において、前記用紙集積部が、用紙に後処理を施すための後処理位置、および用紙集積部への入紙側に設定された、短サイズの用紙を整合するための短サイズ整合位置を有し、前記用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、用紙集積部に入紙した用紙を整合する整合手段と、前記短サイズ整合位置の用紙を前記後処理位置に移送する短サイズ用紙移送手段と、後処理位置の前端位置に設けられ、用紙の搬送方向前端位置を規制して位置決めする規制位置と、この規制位置から用紙搬送方向の前方側へ倒れた位置であり、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置とに移動可能な規制部材、およびこの規制部材を規制位置と退避位置とに移動させる規制部材駆動部を有する用紙位置決め手段と、長サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記後処理位置にて用紙の整合が行われた後、後処理が行われる一方、短サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記短サイズ整合位置にて用紙の整合が行われ、整合後の用紙が前記後処理位置に移送された後、後処理が行われるように、前記整合手段、前記短サイズ用紙移送手段および前記後処理手段を制御する後処理制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0069】
上記の構成によれば、前述のように、本用紙後処理装置では、長サイズ用紙と短サイズ用紙とについて、一律に、ステープル処理等の後処理が行われる後処理位置にて整合するのではなく、長サイズ用紙については後処理位置にて整合する一方、短サイズ用紙については、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて整合するようにしている。したがって、装置の大型化を抑制しつつ、処理速度を高めることができる。
【0070】
また、後処理位置において規制部材により用紙の位置決めができ、かつ位置決め状態を解除した退避位置への規制部材の移動が容易となる。また、規制位置から退避位置への規制部材の移動は、規制部材を規制位置の状態から用紙搬送方向の前方側へ倒すことにより行われるので、用紙から規制部材に押圧力(側圧)が加わっている場合であっても、容易かつ適切に行うことができる。
【0071】
また、規制部材は、規制位置から、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置への移動を、用紙搬送方向の前方側へ倒れることにより行うようになっていいる。したがって、規制部材を下方に移動させて退避位置に配する場合に必要であった、用紙集積部下方の退避位置のためのスペースが不要となり、用紙後処理装置を薄型化、即ち小型化することができる。
【0072】
本発明の用紙後処理装置は、入紙した用紙を集積するための用紙集積部と、この用紙集積部に入紙した用紙を整合する整合手段とを備えている用紙後処理装置において、前記整合手段は、用紙の端縁部を押して整合を行う可動整合部材を有し、この可動整合部材の下部には、用紙の端縁部をすくい上げる複数種類のすくい上げ面が形成されていることを特徴としている。
【0073】
上記の構成によれば、整合手段は、用紙の端縁部を押して整合を行う可動整合部材の下部に、用紙の端縁部をすくい上げる複数種類のすくい上げ面が形成されているので、上記すくい上げ面により用紙集積部上の用紙をすくい上げ、用紙を損傷することなく、容易かつ適切に整合することができる。また、複数種類のすくい上げ面を有しているので、用紙にカール等の変形が生じている場合に、この変形に対応してすくい上げ動作を行うことができる。
【0074】
上記の用紙後処理装置において、前記すくい上げ面は整合方向とは反対方向に傾斜する傾斜面からなり、複数種類のすくい上げ面同士は、傾斜面の角度が互いに異なるように設定されている構成としてもよい。
【0075】
上記の構成によれば、傾斜面の角度が異なる複数種類のすくい上げ面により、用紙集積部上の用紙を、損傷することなく容易かつ適切にすくい上げて整合することができる。
【0076】
上記の用紙後処理装置において、前記可動整合部材は、用紙集積部における用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に移動可能であり、前記用紙集積部には、前記可動整合部材の移動方向に延び、かつ用紙搬送方向に並んだ複数の凹部が形成され、前記複数種類のすくい上げ面は、少なくとも、整合動作に伴って前記凹部内を移動する第1の傾斜面と、整合動作に伴って隣り合う凹部間に形成されている凹部側壁部上を移動し、第1の傾斜面よりも立ち上がり角度の大きい第2の傾斜面とからなり、各第1の傾斜面同士と各第2の傾斜面同士とは、それぞれ、整合方向における同一位置に配され、かつ第2の傾斜面は第1の傾斜面よりも整合方向における後方位置に配されている構成としてもよい。
【0077】
上記の構成によれば、カール等の変形を生じている用紙が用紙集積部上に入紙され、例えばカールした用紙の凸部が用紙集積部の凹部に入り込むようなことがあっても、この用紙の部分を第1の傾斜面にてすくい上げることができる。また、用紙の側端部における凹部側壁部上に位置する部分は、第2の傾斜面にてすくい上げることができる。
【0078】
さらに、凹部側壁部上を移動する第2の傾斜面が、凹部内を移動する第1の傾斜面に対して整合方向における後方位置に配されているので、凹部側壁部上に位置する用紙の側端部が、凹部側壁部の上端部と第2の傾斜面の下端部との間に噛み込まれることがない。このようなことから、カール等の変形を生じている用紙であっても、容易かつ適切に整合することができる。
【0079】
上記の用紙後処理装置において、前記可動整合部材は、用紙集積部への用紙の入紙方向に平行な部分である用紙の側端部を押して整合を行う構成としてもよい。
【0080】
上記の可動整合部材は、用紙幅方向の整合に適した構成となっており、このような整合動作に可動整合部材を使用することにより、良好な整合が可能となる。
【0081】
上記の用紙後処理装置において、前記可動整合部材には、駆動源からの駆動力が、ベルトとプーリを介して用紙の入紙方向と直交する方向の少なくとも2個所に加えられている構成としてもよい。
【0082】
上記の構成によれば、可動整合部材は、用紙の入紙方向と直交する方向の少なくとも2個所に駆動力が加えられて移動するので、高い精度で平行を保ちながらの移動が可能である。
【0083】
上記の用紙後処理装置において、前記プーリは、同軸に設けられ、互いに嵌合した対をなすものからなり、これらプーリの嵌合部には弾性部材が設けられ、両プーリは前記弾性部材を介して駆動力を伝達するように設けられている構成としてもよい。
【0084】
上記の構成によれは、駆動源からの駆動力がプーリに設けられた弾性部材を介して可動整合部材に伝達されるので、整合する用紙のサイズのばらつきや、可動整合部材の駆動機構における組み立てばらつき等を前記弾性部材にて吸収することがきる。したがって、用紙に対して略一定の圧力を加えて整合することが可能となり、用紙の損傷を防止し、良好な整合が可能となる。
【0085】
本発明の用紙後処理装置は、用紙集積部に入紙した用紙に後処理を施す後処理手段を備えている用紙後処理装置において、前記用紙集積部が、用紙に後処理を施すための後処理位置、および用紙集積部への入紙側に設定された、短サイズの用紙を整合するための短サイズ整合位置を有し、前記用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、用紙の端縁部を押して整合を行う可動整合部材を有し、この可動整合部材の下部には、用紙の端縁部をすくい上げる複数種類のすくい上げ面が形成され、用紙集積部に入紙した用紙を整合する整合手段と、前記短サイズ整合位置の用紙を前記後処理位置に移送する短サイズ用紙移送手段と、長サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記後処理位置にて用紙の整合が行われた後、後処理が行われる一方、短サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記短サイズ整合位置にて用紙の整合が行われ、整合後の用紙が前記後処理位置に移送された後、後処理が行われるように、前記整合手段、前記短サイズ用紙移送手段および前記後処理手段を制御する後処理制御手段とを備えている構成としてもよい。
【0086】
上記の構成によれば、前述のように、本用紙後処理装置では、長サイズ用紙と短サイズ用紙とについて、一律に、ステープル処理等の後処理が行われる後処理位置にて整合するのではなく、長サイズ用紙については後処理位置にて整合する一方、短サイズ用紙については、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて整合するようにしている。したがって、装置の大型化を抑制しつつ、処理速度を高めることができる。
【0087】
また、整合手段は、用紙の端縁部を押して整合を行う可動整合部材の下部に、用紙の端縁部をすくい上げる複数種類のすくい上げ面が形成されているので、上記すくい上げ面により用紙集積部上の用紙をすくい上げ、用紙を損傷することなく、容易かつ適切に整合することができる。また、複数種類のすくい上げ面を有しているので、用紙にカール等の変形が生じている場合に、この変形に対応してすくい上げ動作を行うことができる。
【0088】
本発明の用紙搬送装置は、用紙搬送路の上側位置に設けられ、用紙の上面に接触して用紙を搬送方向に移動させる上側搬送手段と、この上側搬送手段と対向して、用紙の下面と接触する下側位置に設けられ、用紙搬送路を往復移動する可動ガイド部材とを備えていることを特徴としている。
【0089】
上記の構成によれば、上側搬送手段が用紙の上面に接触して用紙を搬送方向に移動させ、可動ガイド部材が用紙の下面側を保持しながら、用紙の移動に伴って搬送方向に移動することができるので、これら上側搬送手段と可動搬送部材とにより用紙を搬送することができる。そして、可動搬送部材は、平板状の板等、薄い板にて構成することができるので、用紙搬送装置は構成が簡単なものとなり、また、高さ方向の厚さが薄いものとなる。したがって、これを備えた用紙後処理装置や画像形成装置等を小型化することができる。
【0090】
上記の用紙搬送装置は、前記上側搬送手段が、用紙搬送方向に複数個設けられた搬送ローラからなる構成としてもよい。
【0091】
上記の構成によれば、一般的な搬送ローラを上側搬送手段として使用することができるので、用紙搬送装置を容易に構成することができる。
【0092】
本発明の用紙後処理装置は、入紙した用紙を集積するための用紙集積部と、この用紙集積部における用紙搬送方向の終端側位置に設けられ、用紙集積部に集積された用紙に後処理を施す後処理手段とを備えるとともに、前記用紙集積部の上方位置に、前記のの用紙搬送装置を備え、前記後処理手段により後処理を行わないときには、前記可動ガイド部材が用紙の移動に伴って上側搬送手段の終端部付近まで移動する一方、前記後処理手段により後処理を行うときには、前記可動ガイド部材が用紙の移動に伴って上側搬送手段の中途位置まで移動して停止し、用紙を用紙集積部上における前記後処理手段の位置まで送り出すことを特徴としている。
【0093】
上記の構成によれば、後処理手段により用紙に後処理を行わないときには、可動ガイド部材が用紙の移動に伴って上側搬送手段の終端部付近まで移動する。したがって、用紙を用紙集積部上における後処理手段の位置に配することなく、後処理装置から排出することができる。
【0094】
一方、後処理手段により用紙に後処理を行うときには、可動ガイド部材が用紙の移動に伴って上側搬送手段の中途位置まで移動して停止し、用紙を用紙集積部上における前記後処理手段の位置まで送り出す。この場合、用紙は、上側搬送手段の中途位置に停止する可動ガイド部材に下面側を支持された状態で、上側搬送手段により後処理手段の位置、即ち後処理位置に送り出される。
【0095】
これにより、用紙後処理装置では、上側搬送手段と可動ガイド部材とにより、用紙に後処理を行わない場合の搬送路と用紙に後処理を行う場合の搬送路とを兼用することがができる。したがって、用紙後処理装置には、用紙に後処理を行わない場合の専用の搬送路が不要となり、装置を小型化することができる。
【0096】
本発明の用紙後処理装置は、入紙した用紙を集積するための用紙集積部と、この用紙集積部における、用紙に後処理を施すことができる後処理位置の前端位置に設けられ、用紙の搬送方向前端位置を規制して位置決めする規制位置と、この規制位置から用紙搬送方向の前方側へ倒れた位置であり、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置とに移動可能な規制部材、およびこの規制部材を規制位置と退避位置とに移動させる規制部材駆動部を有する用紙位置決め手段と、用紙集積部に入紙した用紙を整合するとともに、整合した用紙を規制位置の規制部材に押し当てた状態にて前記後処理位置に配する整合手段と、この整合手段にて整合された用紙に後処理を施す後処理手段と、用紙搬送方向に延びた状態で用紙搬送路の上側に位置し、用紙の上面に接触して用紙を搬送方向に移動させる上側搬送手段、およびこの上側搬送手段と対向して、用紙の下面と接触する下側に位置し、用紙搬送路を往復移動する可動ガイド部材を備え、前記用紙集積部の上方位置に設けられている用紙搬送装置と備えている構成である。
【0097】
上記の構成によれば、後処理位置において規制部材により用紙の位置決めができ、かつ位置決め状態を解除した退避位置への規制部材の移動が容易となる。また、規制位置から退避位置への規制部材の移動は、規制部材を規制位置の状態から用紙搬送方向の前方側へ倒すことにより行われるので、用紙から規制部材に押圧力(側圧)が加わっている場合であっても、容易かつ適切に行うことができる。
【0098】
また、規制部材は、規制位置から、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置への移動を、用紙搬送方向の前方側へ倒れることにより行うようになっていいる。したがって、規制部材を下方に移動させて退避位置に配する場合に必要であった、用紙集積部下方の退避位置のためのスペースが不要となり、用紙後処理装置を薄型化、即ち小型化することができる。
【0099】
また、上側搬送手段が用紙の上面に接触して用紙を搬送方向に移動させ、可動ガイド部材が用紙の下面側を保持しながら、用紙の移動に伴って搬送方向に移動することができるので、これら上側搬送手段と可動搬送部材とにより用紙を搬送することができる。そして、可動搬送部材は、平板状の板等、薄い板にて構成することができるので、用紙搬送装置は構成が簡単なものとなり、また、高さ方向の厚さが薄いものとなる。したがって、これを備えた用紙後処理装置や画像形成装置等を小型化することができる。
【0100】
本発明の画像形成装置は、上記の何れかの用紙後処理装置を備えていることを特徴としている。したがって、用紙に後処理を施す場合の処理速度を高めることができ、また装置を小型化することができる。
【0101】
本発明の画像形成装置は、原稿載置台に載置された原稿の画像を読み取る原稿画像読取り手段と、この原稿画像読取り手段にて読み取られた画像に基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成手段と、この画像形成手段による画像形成済の用紙を収容する排紙収容手段とを有し、これら原稿画像読取り手段と画像形成手段および排紙収容手段との間に、上記の何れかの用紙後処理装置を備えていることを特徴としている。
【0102】
したがって、用紙に後処理を施す場合の処理速度を高めることができ、また、用紙後処理装置が設けられる、原稿画像読取り手段と画像形成手段および排紙収容手段との間の高さを低くして、装置を小型化することができる。
【0103】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態を図1ないし図25に基づいて以下に説明する。
画像形成装置は、図2に示すように、画像形成装置本体部1と用紙スタック部2とを有し、画像形成装置本体部1には、上部から下部方向に、原稿読取り部(原稿画像読取り手段)3、用紙後処理装置4、本体トレイ5(排紙収容手段)と画像形成部(画像形成手段)6、および給紙部7が設けられている。
【0104】
原稿読取り部3は、図3に示すように、上面に透明なガラス等からなる原稿載置台11を有し、この原稿載置台11の下方にスキャナー光学系12を有している。スキャナー光学系12は、露光用光源13、複数の反射鏡14、結像レンズ15およびCCD16を備えている。
【0105】
露光用光源13は、原稿載置台11上に載置された原稿に光を照射する。この原稿からの反射光は、反射鏡14により、結像レンズ15を経てCCD16に導かれる。
【0106】
画像形成部6は、図3に示すように、ドラム形状をなして矢印方向に回転する感光体17を有している。また、この感光体17の周りの上記矢印方向に、現像装置18、転写チャージャ19、クリーニング装置(図示せず)、除電装置20、主帯電器21およびレーザースキャニングユニット(以下LSU22と称する)22を有している。
【0107】
前記CCD16により読み取られた原稿画像データは、画像処理が施された後、LSU22に供給される。LSU22は、原稿画像データをレーザー光として感光体17の表面に照射し、静電潜像を形成する。現像装置18は、この静電潜像をトナーにより可視像に現像する。転写チャージャ19は、現像により感光体17の表面に形成されたトナー像を用紙Pに転写する。クリーニング装置は、感光体17の表面の残留トナーを除去する。除電装置20は、感光体17の表面の残留電荷を除去する。主帯電器21は、感光体17を所定の電位に帯電させる。
【0108】
給紙部7は用紙Pを収容した用紙カセット31を備えている。用紙カセット31における出紙方向の先端位置には、用紙Pを出紙するための呼込みローラ32、および用紙さばきローラ33が設けられている。この用紙さばきローラ33は、一方向に回転するローラと逆回転するローラとからなり、用紙Pの二重送りを防止している。なお、この構成に代えて、ローラと摩擦シート部材からなる構成であってもよい。
【0109】
用紙搬送路として、給紙部7にはカセット側出紙路34が設けられている。用紙搬送路において用紙Pが上流側から下流側に流れるものとした場合、上記カセット側出紙路34の上流側端部には、前記用紙さばきローラ33が設けられている。また、用紙搬送路として、画像形成部6には、手差し給紙路35、主搬送路36、反転搬送路37および排紙搬送路38が設けられ、用紙後処理装置4には後処理搬送路39が設けられている。
【0110】
手差し給紙路35の上流側端部には、用紙さばきローラ40が設けられ、この位置には、手差しトレイ41および呼込みローラ42が設けられている。
【0111】
カセット側出紙路34と手差し給紙路35との下流側端部、および反転搬送路37の一端部は、合流して主搬送路36の上流側端部と接続されている。主搬送路36は上方へ延び、下流側端部付近において反転搬送路37の他端部と合流し、さらに、その下流側において、排紙搬送路38と後処理搬送路39とに分岐している。
【0112】
主搬送路36の上流側端部にはレジストローラ43が設けられ、レジストローラ43の上流側位置には、用紙の通過を検知するレジスト前検知スイッチ(図示せず)が設けられている。画像形成装置では、上記レジスト前検知スイッチの検知信号に基づき、感光体17上のトナー像と用紙Pとの位置合わせをレジストローラ43にて行っている。
【0113】
主搬送路36における転写チャージャ19の下流側位置には、用紙P上のトナー像を加熱圧着させる定着装置44が設けられている。この定着装置44は、一対の定着ローラと、この定着ローラにおける用紙の通過を検知する定着紙検知スイッチ(図示せず)を有している。
【0114】
排紙搬送路38の下流側端部には、用紙Pを本体トレイ5に排紙する排紙ローラ45が設けられ、この排紙ローラ45の上流側位置には、排紙ローラ45における用紙の通過を検知する排紙検知スイッチ(図示せず)が設けられている。
【0115】
また、排紙搬送路38と後処理搬送路39との分岐部には、用紙Pの進行方向をこれらの何れかの方向に切り換える切換えゲート46が設けられている。
【0116】
上記の後処理搬送路39は、図2に示すように、用紙Pを用紙後処理装置4に導くようになっている。後処理搬送路39の中途位置には複数の搬送ローラ47画設けられ、下流側端部には排紙ローラ48が設けられている。また、排紙ローラ48の上流側位置には、用紙後処理装置4への入紙を検知する用紙検知スイッチ49が設けられている。この用紙検知スイッチ49は、機械式のスイッチあるいは光学式センサ等からなる。
【0117】
用紙後処理装置4は、排紙ローラ48の下流側の上側位置に、非後処理搬送路となるエスケープ搬送路(非後処理搬送路)51を有し、下側位置に、後処理部52を有している。また、これらエスケープ搬送路51と後処理部52との分岐位置には、用紙Pの進行方向をこれらの何れかに切り換える切換えゲート53が設けられている。
【0118】
エスケープ搬送路51は、特殊紙や小サイズ紙等のステープル処理が禁止されている用紙Pを排出する際、あるいはステープル処理を行わない用紙Pを多量に排出する際に使用される。このエスケープ搬送路51が選択されたとき、切換えゲート53は二点鎖線にて示す状態bに切り換えられる。
【0119】
一方、後処理部52は、後処理すなわちステープル処理や、トレイのオフセットによる用紙Pの仕分けを行う際に使用される。この後処理部52が選択されたとき、切換えゲート53は実線にて示す状態aに切り換えられる。
【0120】
エスケープ搬送路51の下流側端部には用紙スタック部2の第1排出路54と第2排出路55とが接続され、後処理部52の下流側端部には用紙スタック部2の第3排出路56が接続されている。第1排出路54と第2排出路55への分岐部には、用紙Pの進行方向をこれらの何れかの方向に切り換える切換えゲート57が設けられている。用紙Pは、切換えゲート57が、実線にて示す状態aのときに第1排出路54に導かれ、二点鎖線にて示す状態bのときに第2排出路55に導かれる。
【0121】
第1排出路54は、搬送ローラ58を有し、用紙Pを第1用紙スタックトレイ(排紙トレイ)59に排出する。第2排出路55は、排紙ローラ(排紙手段)60を有し、用紙Pを第2用紙スタックトレイ(排紙トレイ)61に排出する。
【0122】
第1用紙スタックトレイ59は、エスケープ搬送路51から搬送されてくる特殊紙、および小サイズ紙を含む少量の出力(用紙Pの排出)に対応している。
【0123】
第2用紙スタックトレイ61は、エスケープ搬送路51から搬送されてくる大容量の出力(用紙Pの排出)や、後処理部52にて整合され、かつステープル処理された用紙束の出力に対応している。第2用紙スタックトレイ61は、昇降動作が可能であり、トレイの位置を検出する上限センサ(図示せず)により、その上面(用紙を積載している場合にはその用紙の上面)と排紙ローラ60との距離が常に一定となるように保持されている。これにより、第2用紙スタックトレイ61は高い排紙積載機能を維持し、大容量のスタックを可能としている。また、第2用紙スタックトレイ61は、排紙方向と直交する方向への水平往復移動等により、排出された用紙束を所定部数毎に仕分けるためのオフセット機能を有している。
【0124】
ここで、第1用紙スタックトレイ59への排出が選択され、ステープル処理およびスタックトレイ上でのオフセット処理、即ち上記第2用紙スタックトレイ61のオフセット移動による排出用紙束の仕分け処理が選択されていない場合、用紙Pは第1用紙スタックトレイ59に排出される。
【0125】
また、ステープル処理あるいは上記オフセット処理が選択されている場合であっても、第2用紙スタックトレイ61への排出禁止またはステープル処理の禁止に該当するサイズの用紙Pについては、第1用紙スタックトレイ59に排出される。
【0126】
上記の両方の場合、用紙Pは、切換えゲート53が状態bに切り換えられ、かつ切換えゲート57が状態aに切り換えられることにより、エスケープ搬送路51を経て第1用紙スタックトレイ59に排出される。
【0127】
また、第1用紙スタックトレイ59への排出が選択されている場合であっても、第1用紙スタックトレイ59の許容積載量を越える大量の用紙Pを排出するという情報が図17に示す画像形成装置制御部161から図18に示す用紙後処理装置制御部171に送信されている場合には、排出先のトレイを自動的に本体トレイ5あるいは第2用紙スタックトレイ61に切り換えること、またはそのジョブを開始せずに、中止することが行われる。
【0128】
これらの場合、例えば画像形成装置本体部1における操作部の表示部(図示せず)での表示により、オペレータに対して排紙トレイを変更したこと(排紙先トレイを含む)や出力が不可能であることが報知される。
【0129】
ステープル処理が選択されず、第2用紙スタックトレイ61への排出あるいはオフセット処理が選択されている場合、用紙Pは、エスケープ搬送路51を経て第2用紙スタックトレイ61に排出される。この場合、切換えゲート53および切換えゲート57は状態bに切り換えられる。
【0130】
用紙後処理装置4の各切換えゲート53、57の制御に使用される用紙サイズについては、用紙カセット31での用紙サイズ検知、および手差しトレイ41での用紙サイズ検知の情報を活用する。
【0131】
なお、手差しトレイ41においては、不定形サイズ用紙の給紙が行われ、用紙サイズの検知を行わないものも存在する。このような場合は、前記レジスト前検知スイッチ(用紙サイズ検出手段)等の用紙搬送時のON時間により、用紙Pの長さ情報を得て用紙サイズを判断する。この場合、長さが同じあっても幅の異なる用紙が存在する。例えば、A5縦送りとA4横送りなどである。これに対しては、切換えゲート53の切り換え時間を考慮し、用紙の長さと移動距離から必要な距離分だけ離れた位置に、A5幅とA4幅との違いを検知できるように用紙検知スイッチ49を配する。即ち、用紙検知スイッチ49を、A5幅は検知しないがA4幅は検知するように配置し、これを幅読み手段として兼用する。
【0132】
同様の構成を、切換えゲート46の前に設ければ、この位置にて用紙後処理装置4への進入を許可しない用紙を選別し、その用紙を本体トレイ5に排出することができる。
【0133】
用紙後処理装置4のエスケープ搬送路51は、一般的なゴムローラからなり、用紙Pの搬送方向に配置された複数個の搬送ローラ62を有している。これら搬送ローラ62は、第1用紙スタックトレイ59および第2用紙スタックトレイ61に排紙可能として設定されている最小サイズの用紙Pにおける搬送方向長さよりも短いピッチにて配されている。エスケープ搬送路51は、上記搬送ローラ62にコロを加圧したローラ対、上ペーパーガイド63および下ペーパーガイド64により構成されている。この下ペーパーガイド64は、後処理部52における上ペーパーガイドとしても機能する。
【0134】
後処理部52には、ほぼ水平に、ステープルトレイ(用紙集積部)71が配置されている。このステープルトレイ71には、図1に示すように、後端板(可動整合部材、整合手段、短サイズ用紙移送手段、排紙移送手段)72、サイド規制板(整合手段)73、先端ストッパ(規制部材、用紙位置決め手段)74およびステープラ(後処理手段)75が設けられている。
【0135】
後端板72は、用紙搬送方向の前後方向に移動可能であり、図19に示すように、長サイズの用紙Pに対し、ステープルトレイ71上に入紙した用紙Pの後端部を押して先端ストッパ74に押し当てることにより、用紙Pの前後方向位置の整合を行うようになっている。この長サイズの用紙Pの整合位置は、後処理位置、即ちステープル位置である。
【0136】
また、後端板72は、短サイズの用紙Pに対し、図1に示すように、ステープルトレイ71上に入紙した用紙Pの前端部を押してステープルトレイ71の後壁部77に押し当てることにより、用紙Pの前後方向位置の整合(予備整合)を行うようになっている。この短サイズの用紙Pの予備整合位置は、短サイズ整合位置である。
【0137】
さらに、後端板72は、図23に示すように、上記予備整合を行った用紙束の後端部を押して先端ストッパ74に押し当てて整合し、ステープル処理後、上記用紙束を第2用紙スタックトレイ61側へ排出するようになっている。この動作を可能とするため、後端板72は、用紙Pの搬送方向への倒れ状態と立ち上がり状態とに保持可能となっている。また、上記の排出動作において、後端板72は、用紙束の前端部を、排紙ローラ60が用紙束を排出可能となる位置(排紙ローラ60により用紙束の前端部が挟み込まれる位置)まで押し出すようになっている。
【0138】
ここで、本用紙後処理装置4においては、用紙Pが長サイズか短サイズかの区別を、用紙Pにおける搬送方向の長さ(用紙長さ)が、ステープルトレイ71における後壁部77の前端面から先端ストッパ74までの長さの1/2を越えるか否かにより行い、越えるものを長サイズ、以下のものを短サイズとしている。また、用紙長さの識別は、プリント要求時における画像形成装置本体部1の操作部への入力、即ち使用する用紙サイズの指定、例えばレジスト前検知スイッチによる用紙サイズの検出、あるいは画像形成装置本体部1が接続されているコンピュータもしくはファクシミリ等の端末装置からのプリント要求に基づいて行う。
【0139】
サイド規制板73は、ステープルトレイ71における用紙搬送方向に直交する用紙幅方向の一端側に設けられている。ステープルトレイ71には、サイド規制板73に対向して、上記一端側とは反対側に、上方に立ち上がった用紙側端規制部76が形成されている。サイド規制板73は、用紙搬送方向に直交する用紙幅方向に移動可能であり、ステープルトレイ71上に入紙した用紙Pの側端部を押して用紙側端規制部76に押し当てることにより、用紙Pの前記用紙幅方向位置の整合を行うようになっている。
【0140】
先端ストッパ74は、ステープルトレイ71における用紙搬送方向の前端側に設けられ、ステープルトレイ71上での用紙の整合位置、即ちステープル処理される用紙の前端位置を規制して位置決めするようになっている。先端ストッパ74は、同図に示す規制位置、およびステープルトレイ71の上面から下方へ退行した退避位置に移動可能となっている。
【0141】
後端板72は、図4に示すように、用紙搬送方向に直交する用紙幅方向に延びた板状をなしている。後端板72の上端部には、用紙搬送方向の前方に突出し、カールした用紙Pの後端部と係合し、用紙Pの後端部のそれ以上の浮き上がりを防止する用紙後端係止部72aが形成されている。
【0142】
後端板72は、同図に示す後端板駆動機構(可動整合部材保持手段、可動整合部材駆動手段)81により駆動される。後端板駆動機構81は、後端板72と共に移動する移動部として、ベース部材82、スライド部材83、第1斜歯歯車(第1のねじ歯車)84、第2斜歯歯車(第2のねじ歯車)85および与圧スプリング(弾性部材)86を備えている。また、上記移動部を移動させる駆動部として、ステッピングモータ87、第1ベルト88、第2ベルト89、第1プーリ90、第2プーリ91および第3プーリ92を備えている。さらに、後端板72を回転させる駆動部として、ソレノイド(駆動手段)93、ソレノイドアーム94、連結アーム95、シャフトアーム96、角シャフト(軸部)97および復帰スプリング99を備えている。その他、原点センサ98を備えている。
【0143】
第2ベルト89は、ステープルトレイ71の下面側において、第2プーリ91と第3プーリ92とに架設され、用紙搬送方向に配されている。ベース部材82は、この第2ベルト89に連結されている。
【0144】
第2プーリ91は用紙搬送方向における後方位置に配され、第3プーリ92は前方位置に配されている。第1プーリ90と第2プーリ91とは同一軸に設けられ、一体的に回転する。第1プーリ90は、第1ベルト88によりステッピングモータ87の回転軸と接続されている。したがって、ステッピングモータ87の回転により、ベース部材82が用紙搬送方向の前後方向に移動する。
【0145】
第2ベルト89の互いに対向する往路側と復路側との間の空間には、角シャフト97が用紙搬送方向に配されている。この角シャフト97における後端部は、シャフトアーム96、連結アーム95およびソレノイドアーム94を介してソレノイド93と接続されている。したがって、ソレノイド93に駆動されて角シャフト97がその軸周りに回転する。
【0146】
角シャフト97には、第1斜歯歯車84が用紙搬送方向に移動自在にかつ角シャフト97と一体的に回転するように嵌合されている。第1斜歯歯車84には第2斜歯歯車85が噛み合っている。第2斜歯歯車85は、用紙搬送方向と直交する用紙幅方向を軸方向とし、その軸85aにより、スライド部材83に回転自在に取り付けられている。また、上記軸85aには、用紙幅方向に延びる後端板72が固定されている。
【0147】
スライド部材83は、ベース部材82の上に設けられ、与圧スプリング86を介して、ベース部材82に対して用紙搬送方向に移動可能に設けられている。したがって、ステッピングモータ87の回転により、後端板72が用紙搬送方向の前後方向に移動する。なお、スライド部材83のベース部材82に対する移動可能量は、スライド部材83に形成された長穴83bに、ベース部材82に設けられたピン82aが挿入されている構造により規制されている。
【0148】
上記の後端板駆動機構81では、ステッピングモータ87が時計回りに回転することにより、後端板72を含む移動部が用紙搬送方向における後方に移動する。このとき、スライド部材83の後端部に設けられた検出片83aが原点センサ98により検出されると、後端板72がホームポジションに到達したことになり、ステッピングモータ87が停止される。
【0149】
一方、ステッピングモータ87が反時計回りに任意パルス数回転するとことにより、パルス数に応じた任意の位置に後端板72を移動させることができる。このように、後端板72は、ステッピングモータ87の所定パルス数に応じた時計回りおよび反時計回りの回転により、所定位置に移動させることができる。
【0150】
後端板72、即ちスライド部材83は、与圧スプリング86の圧縮反発力により、通常はベース部材82と一体となって移動する。しかしながら、後端板72による最終整合動作においては、用紙サイズのばらつき(通常はロット間で約±1mm)により、用紙Pが必要以上に押し込まれる場合がある。なお、上記の最終整合動作とは、長サイズ用紙および短サイズ用紙に対して、用紙Pを先端ストッパ74に押し当てて整合する動作、即ち図19および図23に示す整合動作のことである。この場合、用紙Pが規定サイズより大きいと、その用紙Pが後端板72の強い押し込み力によりダメージを受ける虞がある。
【0151】
そこで、最終整合動作におけるこのような事態を回避するため、用紙Pに対して必要以上の押し込み力が作用するときには、図5に示すように、与圧スプリング86の圧縮動作により後端板72を停止させるようにしている。このような押込み力調整機構により、用紙Pを常に適切な押し込み力にて整合でき、用紙Pにダメージを与えることがない。
【0152】
なお、短サイズ用紙に対する予備整合動作、即ち図1に示す整合動作においても同様の押込み力調整機構を設けるようにした場合、後端板72は前後方向の両方向の押し込み動作に対する押込み力調整機構が必要となり、構造の複雑さに対して効果が少ないものとなる。即ち、上記予備整合後における2mm程度のばらつきは、最終整合により適切に整合可能であり、実用上問題のないレベルに納めることができる。
【0153】
また、ソレノイド93がONとなり退行動作を行うと、ソレノイドアーム94が回転して連結アーム95を引き、シャフトアーム96、即ち角シャフト97が90度回転する。これにより、第1斜歯歯車84および第2斜歯歯車85が90度回転し、図6に示すように、後端板72が倒れ状態となる。この場合の倒れ角度は、角シャフト97の回転角度の調整等により、適宜設定可能である。また、この動作は後端板72を含む後端板駆動機構81の前記移動部が移動中であっても可能である。
【0154】
一方、ソレノイド93がOFFになると、ソレノイドアーム94に接続された復帰スプリング99の引っ張り力により、角シャフト97が元の位置に逆回転する。これにより、後端板72が起き上がり状態となる。
【0155】
なお、後端板駆動機構81の移動部において、第2斜歯歯車85は、図7に示す第2斜歯歯車85' を使用することも可能である。この第2斜歯歯車85' は、ピン配列によって歯車を形成している。このような構成では、第2斜歯歯車85' と後端板72とを例えば射出成形により一体成形することが可能となり、製造が容易である。
【0156】
即ち、図4に示した第2斜歯歯車85の射出成形においては、金型から製品を抜き取る場合に、金型から製品を回転させながら抜き取る方法が考えられる。したがって、第2斜歯歯車85と後端板72とを一体成形した場合には上記抜き取りが行えず、両者の一体成形は不可能である。これに対し、斜歯歯車がピン配列からなる第2斜歯歯車85' では、回転による製品抜き取りが不要となり、射出成形において両者の一体成形が可能となる。
【0157】
サイド規制板73は、図8に示すサイド規制板駆動部101により駆動される。即ち、サイド規制板73は、サイド規制板駆動部101に駆動されて、整合位置に進出する動作と退避位置に退行する動作とを行う。サイド規制板73は略L字形をなし、ステープルトレイ71の上面側に設けられ、サイド規制板駆動部101はステープルトレイ71の下面側に設けられている。
【0158】
サイド規制板駆動部101は、モータ(駆動源)102、1本の減速ベルト103、1本の連結ベルト104、2本の駆動ベルト105、1個の減速プーリ106、2個の連結プーリ107、2個の駆動プーリ108および2個の従動プーリ109を備えている。
【0159】
減速プーリ106と、各1個の連結プーリ107および駆動プーリ108からなる2段プーリ110とは、同軸に設けられている。この3個プーリ群111に対する用紙搬送方向側(用紙長さ方向側)の位置には、同軸に各1個の連結プーリ107と駆動プーリ108とが設けられた2段プーリ112が配され、用紙幅方向側の位置には、1個の従動プーリ109が設けられている。また、2段プーリ112に対する用紙幅方向側の位置には、1個の従動プーリ109が設けられている。上記2段プーリ110、112の連結プーリ107と駆動プーリ108とは、互いに嵌合され、一体的に回転する。
【0160】
減速ベルト103は、モータ102の回転軸と減速プーリ106とに架設されている。連結ベルト104は、2段プーリ110、112の両連結プーリ107に架設され、用紙搬送方向に配されている。2本の駆動ベルト105は、それぞれ駆動プーリ108と従動プーリ109とに架設され、互いに平行となって、用紙幅方向に延びている。
【0161】
サイド規制板73の下面の2個所には、駆動ベルト105との連結部73aが垂下状に形成され、これら連結部73aにより両駆動ベルト105と連結部73aとが連結されている。ステープルトレイ71には、連結部73a、即ちサイド規制板73を移動可能とするため、各連結部73aに対応して、用紙幅方向に延びる長穴71aが形成されている。
【0162】
上記のサイド規制板駆動部101においては、モータ102の駆動力が減速ベルト103を介して減速プーリ106に伝達される。そして、この減速プーリ106から、駆動プーリ108、駆動ベルト105、および連結部73aを介してサイド規制板73に伝達されるとともに、連結プーリ107、連結ベルト104、連結プーリ107、駆動プーリ108、駆動ベルト105、連結プーリ107、および連結部73aを介してサイド規制板73に伝達される。
【0163】
上記のように、サイド規制板73は、それぞれサイド規制板73と転結された2本の駆動ベルト105により駆動されるようになっているので、高い精度で平行移動が可能となっている。
【0164】
上記の3個プーリ群111において、2段プーリ110と減速プーリ106とは、図9に示す構造により嵌合されている。即ち、2段プーリ110における連結プーリ107の下面には、下方に突出した2個の爪部107aが形成され、減速プーリ106には、上記の爪部107aを挿入するための、2個の溝部106aが形成されている。これら溝部106aの長さは、連結プーリ107の周方向における爪部107aの長さよりも長くなっている。これにより、2段プーリ110は、減速プーリ106に対して、回転方向に所定範囲の自由度、即ち所定の遊び量を有する状態にて嵌合されている。この遊び量は、長さの短い側の溝部106aの長さにより決定される。
【0165】
減速プーリ106における長さの長い側の溝部106aには、コイル状の圧縮ばねである与圧スプリング113が設けられている。したがって、減速プーリ106の駆動力は与圧スプリング113を介して2段プーリ110に伝達される。このような構成により、サイド規制板73による用紙側端部の整合時において、用紙側端部に損傷を与える事態を抑制できるようになっている。
【0166】
即ち、サイド規制板73により用紙Pの側端部を整合する際において、例えば図1に示したように、用紙Pはサイド規制板73と用紙側端規制部76とにより挟み込まれた状態で整合される。このとき、減速プーリ106と2段プーリ110との間に与圧スプリング113が設けられているので、サイド規制板73は、上記与圧スプリング113のばね力により用紙Pの側端部に押し付けられる。
【0167】
ここで、用紙Pの大きさはロット(通常500枚)間において±1mm程度の裁断バラツキを有するため、サイド規制板73の整合位置(整合のための進出量)は、裁断寸法が小さいロットの用紙Pに合わせて設定する必要がある。このため、通常、裁断寸法が大きめとなっているロットの用紙Pに対しては、締め過ぎとなり、用紙Pに損傷を与える恐れがある。
【0168】
そこで、上記のように、与圧スプリング113を介して減速プーリ106から2段プーリ110に駆動力が伝達される構成とすれば、上記の締めすぎの状態が生じる前に、図10に示すように、与圧スプリング113が圧縮されて余分なストロークを吸収する。したがって、与圧スプリング113の反発力による適正な圧力にて用紙Pを整合することができる。なお、サイド規制板73が退行して用紙Pから離れると、与圧スプリング113、即ち減速プーリ106に対する2段プーリ110の位置関係(嵌合状態)は、図9の状態に復帰する。
【0169】
先端ストッパ74は、図11および図12に示す先端ストッパ駆動部(規制部材駆動部、用紙位置決め手段)131により駆動される。即ち、先端ストッパ74は、先端ストッパ駆動部131に駆動されて、同図に実線にて示す規制位置に進出し、また二点鎖線にて示す退避位置に退行する。
【0170】
先端ストッパ74は、平板状をなし、上部に複数の規制部74aを有している。この規制部74aは、用紙Pの前端部位置を規制する場合、即ち用紙Pの前端部を位置決めする場合において、ステープルトレイ71の上面に突出する部分である。なお、先端ストッパ74は、図11の構成では4個の規制部74aを有する一方、図1の構成では2個の規制部74aを有するものとなっているが、この規制部74aの数は、用紙Pの先端位置規制機能と、用紙と規制部74aとの摩擦力等との関係から、適宜設定すればよい。
【0171】
先端ストッパ駆動部131は、ソレノイド132、アーム部材133および引っ張りばね134を有している。アーム部材133は、軸部133aを中心に回転可能であり、この軸部133aの位置から下方に短く延びるソレノイド連結部133bと、軸部133aの位置から横方向に長く延びるストッパ連結部133cとを有している。
【0172】
ソレノイド連結部133bにはソレノイド132のロッド132aが連結され、ストッパ連結部133cの先端部には、引っ張りばね134の一端部が接続されている。この引っ張りばね134の他端部は図示しない固定部材に接続されている。また、ストッパ連結部133cの先端部付近には長穴133dが形成され、この長穴133dには、先端ストッパ74から延びる係合軸部74bが挿入されている。先端ストッパ74は、上下方向、即ち規制位置への進出方向、退避位置への退避方向に移動自在となっている。
【0173】
上記の構成では、ソレノイド132がロッド132aの退行動作を行うと、アーム部材133が軸部133aを中心に時計回りに回転する。これにより、長穴133dおよび係合軸部74bを介してアーム部材133と連結されている先端ストッパ74が下方に移動し、規制部74aをステープルトレイ71の上面から下方に退避させる退避位置に移動する。
【0174】
一方、ソレノイド132がロッド132aの退行動作を解除すると、アーム部材133が引っ張りばね134に引っ張られて軸部133aを中心に反時計回りに回転する。これにより、先端ストッパ74が、アーム部材133により押し上げられ、規制部74aをステープルトレイ71の上面に突出させる規制位置に移動する。
【0175】
上記の先端ストッパ74および先端ストッパ駆動部131の構成は非常に単純であるものの、次のような問題点も有する。即ち、ステープルトレイ71の上面と平行を保ちながらの先端ストッパ74の円滑な上下動を行い難い。用紙束から側圧が加わった状態での先端ストッパ74の退行動作において、大きな引き抜き力が必要である。このため、安定した機能を得難く、量産においてしばしば調整作業が必要とする。さらに、先端ストッパ74の下方位置には、先端ストッパ74を退避位置に保持するための収納するスペースが必要であり、装置全体の小型化に大きな制約を受ける。
【0176】
そこで、用紙後処理装置4においては、上記の先端ストッパ74および先端ストッパ駆動部131に代えて、図13に示すように、先端ストッパ(規制部材、用紙位置決め手段)141および先端ストッパ駆動部(規制部材駆動部、用紙位置決め手段)142を有する構成としてもよい。この構成は、先端ストッパ141に要求される、用紙束からの大きな側圧に対する保持力を確保するとともに、この側圧の加わった状態でも小さな動作力にて退避位置への先端ストッパ141の移動を可能とし、さらに、先端ストッパ141の下方位置に、その退避位置用の大きな収納スペースを必要とせず、装置全体の小型化を可能とするものである。
【0177】
先端ストッパ141は、軸部141bを中心として、図14に実線にて示す規制位置と二点鎖線にて示す退避位置とに回転可能となっている。回転範囲は略90度である。軸部141bには例えば方形の板状をなす複数の規制部141aが設けられている。
【0178】
先端ストッパ141は、規制位置において、規制部141aがステープルトレイ71の上面に対して90度に起き上がり状態となる。この状態では、規制部141aにより用紙Pの前端部の位置を規制し、即ち前端部の位置をステープル処理位置に位置決めする。
【0179】
また、先端ストッパ141は、退避位置において、規制部141aがステープルトレイ71の上面と略平行かつ、ステープルトレイ71の上面から退避した、用紙搬送方向への倒れ状態となる。この状態では、規制部141aによる用紙Pの前端部の位置規制が解除され、用紙Pは用紙搬送方向へ排紙可能となる。
【0180】
先端ストッパ駆動部142は、ソレノイド143、アーム部材144、復帰ばね145、および先端ストッパ141の軸部141bに設けられたストッパアーム146を有している。アーム部材144は、図15および図16に示すように、軸部144aを中心に回転可能であり、この軸部144aの位置から上方に短く延びるソレノイド連結部144bと、軸部144aの位置から横方向に長く延びるストッパ連結部144cとを有している。
【0181】
ソレノイド連結部144bにはソレノイド143のロッド143aが連結され、このロッド143aには、図13に示すように、復帰ばね145の一端部が接続されている。この復帰ばね145の他端部は図示しない固定部材に接続されている。また、ストッパアーム146には長穴146aが形成され、この長穴146aには、アーム部材144におけるストッパ連結部144cの先端部から延びる係合軸部144dが挿入されている。
【0182】
上記の構成において、ソレノイド143がロッド143aの退行動作を解除した状態(ソレノイド143のOFF状態)では、上記ロッド143aが復帰ばね145に引っ張られて進出する。これにより、図13〜図15に示すように、アーム部材144のストッパ連結部144cが略水平状態となり、先端ストッパ141の規制部141aが起き上がり状態となる。この結果、先端ストッパ141が規制位置に配される。なお、この先端ストッパ駆動部142においては、この規制位置が先端ストッパ141のホームポジションとなっている。
【0183】
一方、ソレノイド143がロッド143aの退行動作(ソレノイド143のON状態)を行うと、図16に示すように、アーム部材144が軸部144aを中心に時計回り(図16において)に回転する。これにより、アーム部材144とストッパアーム146を介して連結されている先端ストッパ141が反時計回りに略90度回転し、先端ストッパ141の規制部141aが倒れ状態となり、この結果、先端ストッパ141が退避位置に配される。この状態において、ステープル処理位置に配されている用紙束は、第2用紙スタックトレイ61へ排出可能となる。
【0184】
なお、上記退避位置において、上記規制部141aは、図14に示すように、ストッパ受け部147に設けられた、スポンジ等の緩衝材148と当接する。なお、この緩衝材148は、規制部141aの背面(用紙Pとの非対向面)に設けられていてもよい。
【0185】
画像形成装置本体部1は、図17に示す画像形成装置制御部161を備えている。この画像形成装置制御部161は、マイクロコンピュータを備え、図2に示した原稿読取り部3、給紙部7、画像形成部6、用紙後処理装置4、用紙スタック部2、各用紙搬送路を含む用紙搬送部162および用紙スタック部2、並びに図3に示したLSU22を含む画像情報書き込み部163、定着装置44等の動作を制御する。
【0186】
また、用紙後処理装置4は、図18に示す用紙後処理装置制御部(用紙サイズ判別手段、後処理制御手段)171を備えている。この用紙後処理装置制御部171は、CPU172、ROM173およびRAM174からなるマイクロコンピュータを備えている。用紙後処理装置制御部171には、用紙長さ検出部175、原点センサ98、後端板72を用紙搬送方向の前後に移動させるステッピングモータ87、後端板72を倒れ状態と起き上がり状態とに駆動するソレノイド93、用紙搬送部176、前記のサイド規制板駆動部101、前記の先端ストッパ駆動部131およびステイプラ75等が接続されている。
【0187】
用紙搬送部176は、図2に示した切換えゲート53、57やエスケープ搬送路51等、用紙後処理装置4において用紙を搬送するための構成を含む。用紙長さ検出部175は、入力情報に基づかずに、実際に検出する場合、例えば前記レジスト前検知スイッチにて構成され、後処理部52に入紙する用紙Pにおける搬送方向の長さ(サイズ)を検出する。
【0188】
用紙後処理装置制御部171は、ROM173に格納されているプログラム、および用紙長さ検出部175や用紙検知スイッチ49等の検出結果に基づいて、用紙後処理装置制御部171に接続されている各部の動作を制御する。
【0189】
上記の構成において、図3に示した画像形成部6において、感光体17に形成されたトナー像は、例えば用紙カセット31から供給される用紙Pに転写チャージャ19により転写された後、定着装置44により用紙Pに定着される。
【0190】
上記の用紙Pがステープル処理(後処理)される場合、トレイのオフセットにより仕分けされる場合、あるいは大量に排出される場合には、これら何れかの処理を指令する予め行われた設定に基づいて、切換えゲート46が、図2に示した状態aに切り換えられる。これにより用紙Pは、主搬送路36から後処理搬送路39に導かれる。
【0191】
次に、上記の用紙Pが特殊紙等のステープル処理が禁止されているものである場合、あるいはステープル処理を行わないように設定されたものである場合には、切換えゲート53が状態bに切り換えられる。これにより、用紙Pはエスケープ搬送路51に導かれる。
【0192】
その後、上記の用紙Pは、状態aに切り換えられた切換えゲート57に案内されて、第1用紙スタックトレイ59に排出され、例えば大量の用紙Pは、状態bに切り換えられた切換えゲート57に案内されて、第2用紙スタックトレイ61に排出される。
【0193】
一方、上記の切換えゲート53は、用紙Pがステープル処理される場合、さらにトレイのオフセットにより仕分けされる場合等において、状態aに切り換えられる。これにより、用紙Pは後処理部52に入紙し、図1に示したステープルトレイ71上に集積される。このとき、先端ストッパ74は同図に示す規制位置に上昇している。また、後処理部52に入紙する用紙Pが長サイズか短サイズであるかが、予め用紙長さ検出部175にて検出され、用紙後処理装置制御部171に送信されている。あるいは、上記検出による入力情報以外の入力情報として用紙後処理装置制御部171に入力されている。
【0194】
ここで、後処理部52に入紙する用紙Pが長サイズ(例えばA3縦送り)である場合、後端板72は、図19に示すように、後壁部77の位置あるいはその付近に設定された退避位置に予め配される。そして、後端板72は、用紙Pがステープルトレイ71上に入紙する毎に、上記の退避位置から用紙サイズに応じた整合位置に進出し、用紙Pの後端部を押して用紙Pの先端部を先端ストッパ74に押し当てることにより、用紙Pを用紙搬送方向に整合する。同様に、用紙Pが入紙する毎に、サイド規制板73が退避位置から用紙サイズに応じた整合位置に進出して、用紙Pの一方の側端部を押して用紙Pの他方の側端部を用紙側端規制部76に押し当てることにより、用紙Pを用紙搬送方向と直交する幅方向に整合する。
【0195】
これら後端板72とサイド規制板73とは、上記の整合動作をほぼ同時に行い、整合動作後、次の用紙Pの受け入れのため、それぞれの退避位置に退避する。なお、上記整合動作は、1枚の用紙Pについて複数回実施すると、用紙P同士のずれを少なくしてさらに良好に整合することができる。
【0196】
その後、最後の用紙Pの整合動作が完了すると、後端板72とサイド規制板73とにより用紙束を位置決めした状態にて、ステープラ75によるステープル処理が行われる。
【0197】
このステープル処理が終了すると、先端ストッパ74が退避位置に退避し、後端板72によりステープル済の用紙束が、図2に示す排紙ローラ60により排紙可能な位置まで押し出され、この排紙ローラ60により第2用紙スタックトレイ61上に排出される。
【0198】
上記のようにして、1部の用紙束についてのジョブ(整合、ステープル処理およびトレイへの排出)が終了すると、後端板72とサイド規制板73とは、次のジョブに備えて、それぞれの退避位置、あるいはホームポジションに移動するとともに、先端ストッパ74は進出位置に復帰する。
【0199】
一方、後処理部52に入紙する用紙Pが短サイズ(例えばA4横送り)である場合にも、入紙した各用紙Pを長サイズの場合と同様、先端ストッパ74にその前端部を当接させて整合しようとすると、次のような不具合が生じる。即ち、2枚目に入紙した用紙Pを後端板72により押して出して先端ストッパ74に当接させようとした場合、この2枚目の用紙Pの前端部が先に先端ストッパ74に当接されている1枚目の用紙Pの後端部に衝突し易く、2枚目の用紙Pを円滑に1枚目の用紙の上に重ね合わせて整合し難くなる。この結果、用紙Pの上記衝突部分が損傷したり、1枚目と2枚目とで頁順が逆になるといったことが生じる。
【0200】
そこで、本用紙後処理装置4においては、後処理部52に入紙する用紙Pが短サイズである場合には、以下のように処理する。
【0201】
即ち後端板72は、図1に示すように、ステープルトレイ71の用紙搬送方向における中央付近の位置(以下、短サイズ対応待機位置と称する)に予め待機させる。そして、後端板72は、用紙Pがステープルトレイ71上に入紙する毎に、上記の短サイズ対応待機位置から用紙サイズに応じた整合位置に後退し、用紙Pの前端部を押して用紙Pの後端部を後壁部77に押し当てることにより、用紙Pを用紙搬送方向に整合する。同様に、用紙Pが入紙する毎に、サイド規制板73が退避位置から用紙サイズに応じた整合位置に進出して、用紙Pの一方の側端部を押して用紙Pの他方の側端部を用紙側端規制部76に押し当てることにより、用紙Pを用紙搬送方向と直交する幅方向に整合する(予備整合動作)。
【0202】
これら後端板72とサイド規制板73とは、上記の整合動作をほぼ同時に行い、整合動作後、次の用紙Pの受け入れのため、後端板72は短サイズ対応待機位置に退避し、サイド規制板73は退避位置に退避する。なお、この予備整合動作においても、1枚の用紙Pについて複数回実施すると、用紙P同士のずれを少なくしてさらに良好な整合が可能となる。
【0203】
上記の予備整合動作は、図21に示すように、排紙ローラ48の手前に設けられた用紙検知スイッチ49(入紙センサ)による用紙後端部の通過の検出に基づき、用紙後処理装置制御部171でのタイマ制御により実施される。
【0204】
その後、複数部の用紙束を出力する場合において、第1部目の最終用紙Pの1枚前までの予備整合が終了すると、図22および図23に示すように、後端板72は、最終用紙Pの入紙中に、倒れ状態となった後(図23の動作▲1▼)、予備整合済の用紙Pの下を通過して後壁部77内のホームポジションに移動する(動作▲2▼)。そして、この位置で立ち上がり状態なり(動作▲3▼)、第1部目の最終用紙Pの入紙完了まで待機する。
【0205】
その後、後端板72は、ステープルトレイ71への最終用紙Pの入紙が完了した時点にて、第1部目の用紙の先端部が先端ストッパ74に当接するまで進出する(動作▲4▼)。このときには、同時に、サイド規制板73が退避位置から用紙サイズに応じた整合位置に進出して、用紙束の一方の側端部を押して用紙束の他方の側端部を用紙側端規制部76に押し当てることにより、用紙束を用紙搬送方向と直交する幅方向に整合する(最終整合動作)。なお、この最終整合動作についても複数回実施すると、用紙P同士のずれを少なくしてさらに良好な整合が可能となる。
【0206】
最終整合動作が終了すると、後端板72とサイド規制板73とにより用紙束を位置決めした状態にて、ステープラ75によるステープル処理が行われる。
【0207】
このステープル処理が終了すると、先端ストッパ74が退避位置に退避し(動作▲5▼)、後端板72によりステープル済の用紙束が、排紙ローラ60により排紙可能な位置まで押し出され、この排紙ローラ60により第2用紙スタックトレイ61上に排出される(動作▲6▼)。
【0208】
上記のようにして、第1部目の用紙束についてのジョブ(予備整合、最終整合、ステープル処理およびトレイへの排出)が終了すると、後端板72とサイド規制板73とは、第2部目のジョブに備えて、後端板72が短サイズ対応待機位置に移動し、サイド規制板73が退避位置に移動し、先端ストッパ74が進出位置に復帰する。
【0209】
上記の短サイズ用紙に対する処理においては、図24に示すように、第1部目の用紙束に対する最終整合動作中やステイプル動作中にも、第2部目の第1枚目の用紙Pをステープルトレイ71内に入紙させることが可能であるとともに、第2部目の2枚目の用紙Pから再び予備整合動作を行うことができる。したがって、ステープル処理を行うことによる、画像形成装置本体部1での画像形成動作上でのロスタイムを最小またはゼロにすることができる。
【0210】
次に、用紙後処理装置4の上記一連の動作を図26のフローチャートにより説明する。
【0211】
まず、画像形成装置本体部1の待機中に、その操作部(例えば操作パネル)を使用した入力による印字要求(プリント要求)、あるいは画像形成装置本体部1が接続されているコンピュータもしくはファクシミリ等の端末装置からの印字要求が発生する(S1)。
【0212】
このとき、上記の印字要求に合わせて、後処理(ステープル処理)の必要の有無、および印字に使用する用紙Pのサイズが長サイズであるか短サイズであるかについての情報が画像形成装置本体部1に入力され、その情報が画像形成装置本体部1の画像形成装置制御部161から用紙後処理装置4の用紙後処理装置制御部171に送信される(S2)。
【0213】
用紙後処理装置4では、上記の入力情報に基づいて入紙する用紙Pのサイズが判明すると(S3)、その用紙Pが長サイズであるか短サイズであるかを判定する(S4)。なお、上記用紙サイズの判定は、前述のように、用紙Pにおける搬送方向の長さ(用紙長さ)が、ステープルトレイ71における後壁部77の前端面から先端ストッパ74までの長さの1/2を越えるか否かにより行う。
【0214】
S4での判定の結果、入紙する用紙Pが長サイズであり、かつステープル処理が選択されている場合には、後端板72をホームポジションに配する。また、サイド規制板73を退避位置に配するとともに、先端ストッパ74を進出位置に配する(S5)。
【0215】
その後、画像形成装置本体部1にて印字処理が開始される。即ち、1枚の印字要求を受け付け、その印字を行う(S6)。印字処理が終了した用紙Pは、後処理搬送路39を経て、排紙ローラ48からステープルトレイ71上に排出される。
【0216】
用紙後処理装置4では、1枚の用紙Pが入紙すると(S7)、入紙した用紙Pを、ステープル処理位置にて、後端板72と先端ストッパ74とにより用紙搬送方向に整合するとともに、サイド規制板73と用紙側端規制部76とにより用紙幅方向に整合する(S8)。このときの後端板72およびサイド規制板73の移動距離は、先に判定された用紙サイズに基づいて設定される。
【0217】
上記のようにして、1枚の用紙Pの整合が完了すると、1ジョブの印字が終了したか否か、即ち第1部目の用紙Pの入紙が終了したか否かを判定する(S9)。この判定は画像形成装置本体部1からの送信情報に基づいて行う。S9での判定の結果、第1部目の用紙Pの入紙が終了していなければ、S5〜S9の処理を繰り返す。
【0218】
一方、S9において、第1部目の用紙Pの入紙が終了していれば、用紙束を上記整合により位置決めしている状態にて、ステープラ75によりステープル処理する(S10)。
【0219】
ステープル処理が終了すると、先端ストッパ74を退避位置に退行させて、後端板72により用紙束をその先端部が排紙ローラ60により挟み込まれる位置まで押し出す。これにより、用紙束は排紙ローラ60に搬送されて第2用紙スタックトレイ61に排出される(S11)。
【0220】
このようにして、第1部目の用紙についての処理が終了すると、次の、印字ジョブがある否か、即ち第2部目(次の1部)の用紙Pの入紙があるか否かを判定する(S12)。この判定の結果、第2部目(次の1部)の用紙Pの入紙がなければ、待機状態に戻る一方、第2部目(次の1部)の用紙Pの入紙があれば、S4に戻り、それ以下の処理を繰り返す。なお、S12の判定は、印字要求が全て終了したか否かを判定した画像形成装置本体部1からの送信情報に基づいて行う。
【0221】
また、S4での判定の結果、入紙する用紙Pが短サイズであり、かつステープル処理が選択されている場合には、後端板72を、ステープルトレイ71の用紙搬送方向における中央付近の位置、即ち短サイズ対応待機位置に配する。また、サイド規制板73を退避位置に配するとともに、先端ストッパ74を進出位置に配する(S13)。
【0222】
その後、画像形成装置本体部1にて印字処理が開始される。即ち、1枚の印字要求を受け付け、その印字を行う(S14)。印字処理が終了した用紙Pは、後処理搬送路39を経て、排紙ローラ48からステープルトレイ71上に排出される。
【0223】
用紙後処理装置4では、1枚の用紙Pが入紙すると(S15)、入紙した用紙Pを、短サイズ整合位置にて、後端板72とステープルトレイ71の後壁部77とにより用紙搬送方向に整合するとともに、サイド規制板73とステープルトレイ71の用紙側端規制部76とにより用紙幅方向に整合する。即ち、用紙Pに対して予備整合を行う(S16)。
【0224】
上記のようにして、1枚の用紙Pの整合(予備整合)が完了すると、1ジョブの印字が終了したか否か、即ち第1部目の用紙Pの入紙が終了したか否かを判定する(S17)。この判定は画像形成装置本体部1からの送信情報に基づいて行う。S17での判定の結果、第1部目の用紙Pの入紙が終了していなければ、S13〜S17の処理を繰り返す。
【0225】
一方、S17において、第1部目の用紙Pの入紙が終了していれば、後端板72は、まず用紙束の前端位置からホームポジションに移動する。このとき、後端板72は、用紙搬送方向への倒れ状態となり、用紙束の下を通り抜けた後、ホームポジションに到達すると立ち上がり状態となる。これにより、後端板72は、予備整合済の用紙束と衝突して整合を乱すことなく、ホームポジションに移動することができる。次に、後端板72は、用紙束の後端部を押して用紙束をその先端部が先端ストッパ74に当接するまで、前方へ送り出す。これにより、用紙束がステープル処理位置に配される(S18)。
【0226】
用紙束がステープル処理位置に配されると、用紙束を、後端板72と先端ストッパ74、およびサイド規制板73と用紙側端規制部76により最終整合し、この整合状態にてステープラ75によりステープル処理する(S19)。
【0227】
ステープル処理が終了すると、S11に進みそれ以下の処理を行う。即ち、先端ストッパ74を退避位置に退行させて、後端板72により用紙束を第2用紙スタックトレイ61に排出する(S11)。その後、第2部目(次の1部)の用紙Pの入紙がなければ(S12)、待機状態に戻る一方、第2部目(次の1部)の用紙Pの入紙があれば、S4に戻り、それ以下の処理を繰り返す。
【0228】
上記の動作において、長サイズの用紙Pは、ステープル処理位置にて整合されるので、1部の用紙束の整合の完了後、その位置にてステープル処理を行うことができる。即ち、整合位置からステープル処理位置まで移動させる必要がない。これにより、迅速な処理が可能となる。
【0229】
また、短サイズの用紙Pは、ステープルトレイ71上の入紙側に設定された短サイズ整合位置にて整合された後、用紙束としてステープル処理に一括して移送される。したがって、ステープルトレイ71上に入紙する短サイズの用紙Pのそれぞれをステープル処理位置にて整合する場合と比較して、短サイズの用紙Pを整合された用紙束としてステープル処理位置に配するまでの時間を短縮でき、同様に、迅速な処理が可能となる。
【0230】
〔実施の形態2〕
本発明の実施の他の形態を図26ないし図32に基づいて以下に説明する。
本実施の形態の用紙後処理装置4は、前記後処理部52に代えて、図26に示す後処理部201を有している。この後処理部201では、前記先端ストッパ74に代えて前記先端ストッパ141を備え、前記サイド規制板73に代えて、サイド規制板(整合手段)202を備えている。また、前記ステープルトレイ71に代えて、サイド規制板202に対応した構造のステープルトレイ(用紙集積部)203を備えている。上記サイド規制板202は、図8に示したサイド規制板駆動部101により駆動される。
【0231】
なお、同図においては、図1に示した後端板72、ステープラ75、および後壁部77の記載を省略しているものの、この後処理部201において行われる、長ザイズ用紙と短サイズ用紙とに対する整合動作や、ステープル処理、およびその後の排出処理等については、前述の場合と同様である。
【0232】
ステープルトレイ203には、図26に示すように、サイド規制板202の移動範囲に、複数の凹部203aが形成されている。各凹部203aは、ステープルトレイ203に入紙する用紙の幅方向に延びており、溝状となっている。
【0233】
隣り合う凹部203aの間の壁部、即ち凹部側壁部203bは、この凹部側壁部203b上を移動する用紙Pの底面を支持し、用紙Pが凹部203aに入り込むのを防止している。また、凹部側壁部203bの外面は、図27に示すように、上記用紙Pの引っ掛かりを防止するため、なだらかな斜面となっている。
【0234】
サイド規制板202は、図26、図27、図28(サイド規制板202の平面図)、図29(a)(図28におけるA−A線矢視断面図)および図29(b)(図28におけるB−B線矢視断面図)に示すように、下部に複数の傾斜面、即ち第1傾斜面(すくい上げ面)202aと第2傾斜面(すくい上げ面)202bとを有し、上部に整合動作部202cを有し、これら第1および第2傾斜面202a、202bと整合動作部202cとの間に水平部202dを有している。
【0235】
第1傾斜面202aは、ステープルトレイ203の上面位置から斜め下方に延び、前記の凹部203aに入り込んでいる。この第1傾斜面202aは、凹部203a上に配された用紙Pの側端部をすくい上げることができるように、垂直方向に対して、整合方向とは反対方向へ倒れた状態に傾斜している。この第1傾斜面202aの水平方向に対する傾斜角度、即ち立ち上がり角度は、例えば20〜25度の範囲に設定されている。
【0236】
第2傾斜面202bは、同様に、ステープルトレイ203の上面位置から斜め下方に伸び、隣り合う第1傾斜面202aの間において、前記の凹部側壁部203b上に位置している。この第2傾斜面202bは、凹部側壁部203b上に配された用紙Pの側端部をすくい上げることができるように、垂直方向に対して、整合方向とは反対方向へ倒れた状態に傾斜している。この第2傾斜面202bの上記立ち上がり角度は、第1傾斜面202aの対上がり角度よりも大きく、例えば23〜28度の範囲に設定されている。
【0237】
そして、サイド規制板202では、用紙Pの側端部と当接可能な部分の前面に渡って、第1傾斜面202aまたは第2傾斜面202bが設けられている。
【0238】
整合動作部202cは、略垂直に立ち上がっており、サイド規制板202の移動に伴って、ステープルトレイ203に入紙した用紙Pの側端部と当接し、用紙Pをその幅方向に整合する部分である。
【0239】
上記の構成において、画像形成装置本体部1からプリント済の用紙Pがステープルトレイ203に入紙すると、この用紙Pは、前述のように、長サイズか短サイズかに応じて、短サイズ整合位置もしくは長サイズ整合位置、即ちステープル処理位置にて整合される。この整合において、用紙Pの搬送方向(長さ方向)は、後端板72にて整合され、用紙Pの幅方向はサイド規制板202にて整合される。サイド規制板202での整合は次のようにして行われる。
【0240】
ステープルトレイ203上に用紙Pが入紙した後、サイド規制板202が整合方向(用紙側端規制部76の方向)へ移動すると、用紙Pの側端部は、まず第1傾斜面202aによってすくい上げられる。この状態からさらにサイド規制板202が進出すると、用紙Pの側端部は第1傾斜面202aに沿って上方へ移動し、用紙Pの隣り合う第1傾斜面202a間の部分は、第2傾斜面202bによってすくい上げられる。
【0241】
その後、用紙Pの側端部は、水平部202dに達してこの面上を移動した後、整合動作部202cに当接する。そして、この整合動作部202cにより用紙側端規制部76方向に押されて、用紙幅方向に整合される。
【0242】
上記の整合過程においては、第2傾斜面202bが第1傾斜面202aよりも整合方向において後退した位置にあるので、用紙Pの側端部が第2傾斜面202bの下端部と凹部側壁部203bの上端部との間に噛み込まれて整合不良となる事態を防止することができる。
【0243】
サイド規制板202では、上記のようにして、サイド規制板202の第1および第2傾斜面202a、202b並びに水平部202dが、整合時には用紙Pの下面側に入り込み、整合後の退行時には用紙Pの下面側から抜け出す動作とを各用紙P毎に繰り返すことにより、整合を行う。
【0244】
ここで、ステープルトレイ203に入紙する用紙Pは、定着装置44での定着動作を経たときにカールを生じる。即ち、定着装置44の一対のローラのうちの加熱ローラと接した面は凹面となる一方、加圧ローラと接した面は凸面となる。さらに用紙Pは、各搬送ローラを経たときに、例えばローラのピッチに応じた小さなカールを生じる。したがって、ステープルトレイ203に入紙した用紙Pは、定着装置44を経たときに生じた大きなカールを有するとととに、各搬送ローラを経たときに生じた小さなカールを有するものとなっている。
【0245】
そこで、用紙Pの側端部の、カールによる下方への突出部が凹部203aに嵌まり込んだ場合には、この部分が凹部203aの内部に伸びている第1傾斜面202aにより容易にすくい上げられる。また、用紙Pの側端部の、小さいカールによる下方への突出部が凹部側壁部203b上に位置する場合には、この部分が第2傾斜面202bにより容易にすくい上げられる。したがって、用紙Pがカールを生じている場合であっても、用紙Pの幅方向の整合を容易かつ適切に行うことができる。
【0246】
また、本用紙後処理装置4においては、上記のサイド規制板202に代えて、図30に示すサイド規制板205、あるいは図31に示すサイド規制板206を備えていてもよい。
【0247】
サイド規制板205は、サイド規制板202の第1傾斜面202a、第2傾斜面202b、整合動作部202c、水平部202dに対応する、第1傾斜面205a、第2傾斜面205b、整合動作部205c、水平部205dを有している。サイド規制板205では、第2傾斜面205bの幅が狭く、第1傾斜面205aにおける第2傾斜面205b側の端部が、凹部側壁部203bの傾斜に合わせて傾斜した形状となっている。
【0248】
サイド規制板206は、第1傾斜面206a、第2傾斜面206b、整合動作部206c、水平部206dを有している。整合動作部206c、水平部206dは、サイド規制板202の整合動作部202c、水平部202dと同様の形状であるものの、第1傾斜面206a、第2傾斜面206bは第1傾斜面202a、第2傾斜面202bとは異なる形状となっている。即ち、サイド規制板206では、第1および第2傾斜面206a、206bは、浅いV字形の谷形状を有する凹部203cの形状(低い山形の繰り返し構造を有する凹部側壁部203dの形状)に対応して、立ち上がり角度が大きい第2傾斜面206bの先端部に、立ち上がり角度が小さく、長さの短い第1傾斜面206aが形成されている。
【0249】
例えば、上記のサイド規制板202、205、205における第1および第2傾斜面202a・202b、205a・205b、206a・206bは、これらの形状を有するPETシート等の弾性フィルムをサイド規制板202、205、205に張り付けすることでも可能である。
【0250】
なお、実開昭59−88048号公報には、一対のガイド部材を有するシートのガイド機構が例えばその第3図に示されている。その構成では、図32に示すように、L字形をなし、互いに対向する一対のガイド部材211を有し、各ガイド部材211における先端部の2個所に、用紙Pをすくい上げるための傾斜部212を設けている。
【0251】
上記の構成では、傾斜部212が単一種類のものとなっている。したがって、この構成により用紙Pの整合う場合において、用紙Pにカール等の変形があると、用紙Pを適切に整合することができない。
【0252】
また、上記の構成では、用紙Pの搬送方向と直交する凹状の溝部213にのみ傾斜部212を設けた構造であり、溝部213以外の部分においては、用紙Pのすくい上げ機能が考慮されておらず、用紙Pのガイド部材211に対する引っかかりを防止することができない。
【0253】
したがって、上記の従来の構成では、用紙Pの用紙の破損、整合不良、ジャム並びにこれら起因するステープル処理不良を生じ易くなっている。
【0254】
〔実施の形態3〕
本発明の実施のさらに他の形態を図33ないし図42に基づいて以下に説明する。
本実施の形態の用紙後処理装置4は、前記後処理部52に代えて、図33に示す後処理部221を備えている。この後処理部221は、ステープルトレイ71の上方位置にガイド移動式搬送部222を備えている。このガイド移動式搬送部222は、図34および図35に示すように、上搬送ローラ部(上側搬送手段)223と可動ガイド部材224とを備えている。
【0255】
片側搬送ローラ部223は、ステープルトレイ71上における排紙ローラ48の下流側位置から、ステープルトレイ71の終端部位置付近まで延びている。また、片側搬送ローラ部223は、図35に示すように、上ガイド部材225と、この上ガイド部材225の位置に設けられた多数の搬送ローラ226とを有し、例えばこれら搬送ローラ226がこれらに架設されたベルト227に駆動されて一方向に回転するようになっている。
【0256】
可動ガイド部材224は、隣り合う少なくとも2個の搬送ローラ226と対向可能な長さを有し、可動ガイド部材駆動部228(図36参照)に駆動されて、片側搬送ローラ部223の入紙側端部から排紙側端部付近まで往復移動可能となっている。
【0257】
片側搬送ローラ部223における最下流側の搬送ローラ226の下には、エスケープ用搬送ローラとなり、従動ローラである昇降ローラ229が設けられている。この昇降ローラ229は、ローラ昇降駆動部231(図36参照)に駆動されて、上記搬送ローラ226と当接するエスケープ搬送位置と、搬送ローラ226から離れて下方に降下し、ステープルトレイ71上の用紙Pと当接する用紙押さえ位置とに昇降可能となっている。
【0258】
昇降ローラ229は、上記の用紙押さえ位置に配されたとき、ステープラ75の直ぐ上流側に位置する。また、昇降ローラ229は、用紙押さえ位置に配されたとき、弾性部材(図示せず)にて、ステープルトレイ71とによりステープルトレイ71上の用紙Pを挟み込み、用紙Pを固定するように付勢されている。なお、この場合の付勢力は、昇降ローラ229が用紙押さえ位置に配された状態にて搬送ローラ226または後端板72にて用紙を搬送する場合に、用紙Pを搬送可能となる程度に設定されている。
【0259】
また、エスケープ用搬送ローラ229の上流側位置には、用紙押さえ部材230が設けられている。この用紙押さえ部材230は、押さえ部材駆動部232(図37参照)に駆動されて、降下してステープルトレイ71上の用紙Pを押さえ込む用紙押さえ位置と、上昇してステープルトレイ71上から離れる退避位置とに昇降可能となっている。
【0260】
上記の後処理部221は、前述した後処理部52、201と同様、後端板72とサイド規制板73もしくはサイド規制板202等とによる整合動作を行うようになっている。
【0261】
また、この用紙後処理装置4は、図36に示す用紙後処理装置制御部171を備えている。この用紙後処理装置制御部171には、図18に示した各手段に加えて、可動ガイド部材駆動部228、ローラ昇降駆動部231および押さえ部材駆動部232が接続されている。これら各駆動部228、231、232は、周知の技術により容易に構成することができる。
【0262】
上記の構成において、画像形成装置本体部1の操作部を使用した入力による印字要求(プリント要求)、あるいは画像形成装置本体部1が接続されているコンピュータもしくはファクシミリ等の端末装置からの印字要求が発生すると、画像形成装置本体部1にて画像がプリントされる。画像がプリントされた用紙Pは、図37(a)に示すように、排紙ローラ48を経て、後処理部221のガイド移動式搬送部222に入紙する。
【0263】
上記の印字要求に合わせて、ステープル処理が選択されている場合、ガイド移動式搬送部222に入紙した用紙は、図37(b)および図37(c)に示すように、片側搬送ローラ部223の回転する搬送ローラ226と可動ガイド部材224とに挟まれた状態で排紙方向に搬送される。このとき、可動ガイド部材224は、用紙Pの前部を保持しながら、用紙Pの移動に伴って排紙方向へ移動する。また、可動ガイド部材224は、常に1個以上の搬送ローラ226と対向しているので、用紙Pを安定して搬送することができる。
【0264】
次に、図38(a)に示すように、可動ガイド部材224は、所定の中途停止位置に到達すると停止する。この状態において、用紙Pは、図38(b)に示すように、搬送ローラ226の回転により前方へ送り出され、前部が用紙Pの自重および用紙Pの腰(硬さ)によってステープルトレイ71上に降下する。
【0265】
その後、用紙Pは、図38(c)に示すように、先端部が先端ストッパ141に到達すると停止する。また、昇降ローラ229が用紙上、即ち用紙押さえ位置に降下し、これにより用紙Pがステープル処理位置に固定される。
【0266】
ここで、従動ローラである昇降ローラ229が用紙押さえ位置に配されている状態においては、昇降ローラ229の付勢力が調整されており、かつ昇降ローラ229が従動ローラからなり回転可能であることから、搬送ローラ226または後端板72による用紙Pの移動が可能である。したがって、昇降ローラ229を使用することにより、用紙Pの移動、即ち位置ずれを抑制しながらの用紙搬送方向における整合や用紙の排出が可能となる。これに対し、一律に用紙押さえ部材230のような単に用紙Pを押さえるだけの部材にて用紙Pを固定する場合には、用紙Pのさらなる整合等が不可能となる。
【0267】
その後、可動ガイド部材224は、ホームポジション(図37(a)に示した、排紙ローラ48に近接する位置)に戻り、次の用紙Pの入紙に備える。このときの可動ガイド部材224の後退に伴い、図39に示すように、用紙Pの後部が可動ガイド部材224から落下し、用紙Pの全ての部分がステープルトレイ71に配される。また、昇降ローラ229が上昇してエスケープ搬送位置に戻り、昇降ローラ229に代わって用紙押さえ部材230が用紙押さえ位置に降下し、用紙押さえ部材230にて用紙Pが固定される。
【0268】
上記のような処理を繰り返すことにより、図40(a)に示すように、1ジョブの印字による用紙束(第1部目の用紙束)がステープルトレイ71のステープル処理位置に配されると、ステープラ75によるステープル処理を行う。
【0269】
その後、図40(b)に示すように、用紙押さえ部材230が退避位置に上昇し、また先端ストッパ141が用紙搬送方向への倒れ状態となる。この結果、用紙束の排紙が可能となり、図40(c)に示すように、後端板72により用紙束を排出する。この用紙束は排紙ローラ60により第2用紙スタックトレイ61上に排出される。
【0270】
一方、ステープル処理が選択されてない場合、ガイド移動式搬送部222に入紙した用紙は、図37(b)および図37(c)の動作を経た後も、可動ガイド部材224は、図38(a)に示す中途停止位置にて停止せず、同図に二点鎖線にて示す、エスケープ排紙位置まで移動する。これにより、用紙Pの前部は、ステープルトレイ71上に降下することなく、搬送ローラ226と昇降ローラ229との間に到達し、これら両ローラによってステープルトレイ71上から排出される。
【0271】
その後、用紙Pは、切換えゲート57に案内されて、第1用紙スタックトレイ59または排紙ローラ60に排出される。また、可動ガイド部材224は、次の用紙Pの入紙に備えてホームポジションに戻る。
【0272】
上記のように、本用紙後処理装置4では、ガイド移動式搬送部222がステープル処理を行うときの搬送部と、ステープル処理を行わないときの搬送部、即ち前記のエスケープ搬送路51とを兼用することができる。これにより、エスケープ搬送路51が不要となり、装置の高さが低くなり小型化が可能となる。さらに部品点数が減少し、コストダウンが可能となる。
【0273】
なお、上記の後処理部221においては、ステープルトレイ71が、後処理部221にて処理し得る最大サイズの用紙Pを完全に載置し得る長さに設定されている。したがって、ステープルトレイ71上での用紙Pの整合および集積が容易であり、ステープル処理を正確に行うことができる。
【0274】
一方、ステープルトレイ71の長さは、図41に示すように、例えば、後処理部221にて処理し得る最大サイズの用紙Pの長さよりも短く設定されていてもよい。この場合、順次ステープル処理位置に搬送されてくる用紙Pは、前部のみが、昇降ローラ229あるいは用紙押さえ部材230にて押さえ込まれた状態でステープルトレイ71上に保持される。なお、用紙Pの後部は、例えば用紙後処理装置4の下壁部4a上に保持される。
【0275】
上記の構成は、後処理部221に必要なステープルトレイ71の部分が、ステープル処理される用紙Pの前部を保持する部分のみである点に着目したものである。このような構成では、後処理部221のさらなる小型化およびコストダウンが可能である。
【0276】
なお、上記の用紙後処理装置4では、図2に示したエスケープ搬送路51を省いた構成としているが、ステープル処理しない用紙P専用の搬送部としてエスケープ搬送路51をさらに設ける場合には、排紙ローラ48に代えて、図42(a)に示す排紙ローラ部241を設けてもよい。排紙ローラ部241は、図2に示した用紙後処理装置4にも適用可能である。この場合、排紙ローラ部241は、排紙ローラ48および切換えゲート53に代わるものとなる。
【0277】
排紙ローラ部241は、上下方向に並んだ第1ないし第3ローラ241a〜241cからなる。中間部の第1ローラ241aは、例えば駆動ローラからなる。上側の第2ローラ241bは、例えば従動ローラからなり、図42(b)に示すように、時計回りに回転する第1ローラ241aと共に、用紙Pをエスケープ搬送路51に送り出すようになっている。また、下側の第3ローラ241cは、例えば従動ローラからなり、図42(c)に示すように、反時計回りに回転する第1ローラ241aと共に、用紙Pを後処理部221に送り出すようになっている。
【0278】
上記の排紙ローラ部241では、図2に示した排紙ローラ48と切換えゲート53とを設けている場合と比較して、駆動機構が第1ローラ241aを駆動するもののみでよいので、駆動機構を簡素化することができる。また、第1ないし第3ローラ241a〜241cが上下方向に一列に設けられた構成であるので、用紙搬送方向における占有スペースを小さくすることができる。
【0279】
前記用紙サイズ判別手段は、用紙集積部に入紙する用紙のサイズを検出する用紙サイズ検出手段を備えるとともに、用紙搬送方向における、用紙集積部の長さと前記用紙サイズ検出手段にて検出された用紙の長さとに基づいて、用紙が長サイズか短サイズかを判別する構成としてもよい。
【0280】
上記の構成によれば、用紙サイズ判別手段は、用紙サイズ検出手段による用紙サイズの検出結果に基づいて、入紙する用紙が長サイズか短サイズかを判別する。このとき、用紙サイズ判別手段は、この判別を、用紙搬送方向における用紙集積部の長さと前記用紙サイズ検出手段にて検出された用紙の長さとに基づいて行う。例えば、用紙サイズ判別手段は、用紙における用紙搬送方向の長さが、用紙搬送方向における用紙集積部の長さの1/2を越えるものを長サイズと判別し、1/2以下のものと短サイズと判別する。
【0281】
このような判別動作を行うことにより、用紙集積部に設定された短サイズ用の短サイズ整合位置と、長サイズ用の整合位置、即ち用紙後処理位置とを使用した整合動作が有効となり、かつ整合動作を迅速に行うことができ、処理速度をさらに高めることができる。
【0282】
【発明の効果】
以上のように、本発明の用紙後処理装置は、用紙集積部に入紙した用紙に後処理を施す後処理手段を備えている用紙後処理装置において、前記用紙集積部が、用紙に後処理を施すための後処理位置、および用紙集積部への入紙側に設定された、短サイズの用紙を整合するための短サイズ整合位置を有し、前記用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、用紙集積部に入紙した用紙を整合する整合手段と、前記短サイズ整合位置の用紙を前記後処理位置に移送する短サイズ用紙移送手段と、長サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記後処理位置にて用紙の整合が行われた後、後処理が行われる一方、短サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記短サイズ整合位置にて用紙の整合が行われ、整合後の用紙が前記後処理位置に移送された後、後処理が行われるように、前記整合手段、前記短サイズ用紙移送手段および前記後処理手段を制御する後処理制御手段とを備えている構成である。
【0283】
本用紙後処理装置では、長サイズ用紙と短サイズ用紙とについて、一律に、ステープル処理等の後処理が行われる後処理位置にて整合するのではなく、長サイズ用紙については後処理位置にて整合する一方、短サイズ用紙については、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて整合するようにしている。したがって、装置の大型化を抑制しつつ、処理速度を高めることができる。
【0284】
即ち、入紙した用紙を集積させる用紙集積部の長さは長サイズ用紙のサイズに合わせて設定されている。この状態において、後処理手段としての例えばステープラが、用紙集積部の例えば前端位置(用紙の入紙方向における前端位置)に設けられ、このステープラによる後処理位置において短サイズ用紙も整合する構成であると、用紙集積部に入紙した各短サイズ用紙の整合位置までの移動距離は長くなり、この結果、用紙後処理装置での処理速度が遅くなる。
【0285】
これに対し、短サイズ用紙の整合位置が用紙集積部への入紙側に設定されている場合には、用紙集積部へ入紙した各短サイズ用紙の整合位置までの移動距離は短くなり、この位置で各短サイズ用紙を整合し、かつ集積した後、その用紙束をまとめて後処理位置に移動させれば、処理時間を短くできる。これにより、本用紙後処理装置では、長サイズ用紙と短サイズ用紙とを、用紙集積部においてそれぞれ異なる位置、かつ最適な位置にて整合し、処理速度を高めることができる。
【0286】
また、本発明の用紙後処理装置は、用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、用紙集積部に入紙した用紙を整合し、この整合の際に、用紙が長サイズのものであるときには、用紙に後処理を施すことができる後処理位置にて用紙を整合する一方、用紙が短サイズのものであるときには、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて用紙を整合する整合手段と、この整合手段にて整合された用紙に後処理を施す後処理手段とを備えている構成である。
【0287】
上記のように、本用紙後処理装置では、長サイズ用紙と短サイズ用紙とについて、一律に、ステープル処理等の後処理が行われる後処理位置にて整合するのではなく、長サイズ用紙については後処理位置にて整合する一方、短サイズ用紙については、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて整合するようにしている。したがって、装置の大型化を抑制しつつ、処理速度を高めることができる。
【0288】
即ち、入紙した用紙を集積させる用紙集積部の長さは長サイズ用紙のサイズに合わせて設定されている。この状態において、後処理手段としての例えばステープラが、用紙集積部の例えば前端位置(用紙の入紙方向における前端位置)に設けられ、このステープラによる後処理位置において短サイズ用紙も整合する構成であると、用紙集積部に入紙した各短サイズ用紙の整合位置までの移動距離は長くなり、この結果、用紙後処理装置での処理速度が遅くなる。
【0289】
これに対し、短サイズ用紙の整合位置が用紙集積部への入紙側に設定されている場合には、用紙集積部へ入紙した各短サイズ用紙の整合位置までの移動距離は短くなり、この位置で各短サイズ用紙を整合し、かつ集積した後、その用紙束をまとめて後処理位置に移動させれば、処理時間を短くできる。これにより、本用紙後処理装置では、長サイズ用紙と短サイズ用紙とを、用紙集積部においてそれぞれ異なる位置、かつ最適な位置にて整合し、処理速度を高めることができる。
【0290】
上記の用紙後処理装置は、後処理を行わない用紙を排紙トレイに導くための非後処理搬送路が、前記用紙集積部への経路と分岐して設けられている構成としてもよい。
【0291】
上記の構成によれば、非後処理搬送路を備えることにより、本用紙後処理装置を例えば画像形成装置に設けた場合に、はがきやOHP等の後処理を行わない特殊紙についても、用紙後処理装置を経た排紙が可能となる。したがって、用紙後処理装置の利便性、汎用性を高めることができる。
【0292】
前記整合手段は、前記短サイズ整合位置にて整合動作を行うときに、用紙集積部に用紙が入紙する毎に、用紙の搬送方向後端部側を基準として、用紙の搬送方向前端部を後方へ押すことにより整合する可動整合部材を備えている構成としてもよい。
【0293】
上記の構成によれば、入紙した短サイズ用紙の1枚毎について可動整合部材にて整合(予備整合)を行うことにより、用紙の整合性が高められ、その後のステープル処理等の後処理を適切に行うことができる。
【0294】
即ち、用紙集積部に用紙が多数集積された後に可動整合部材により整合を行う場合には、用紙の静電気が原因となって整合が困難となり、用紙に角折れ等の損傷を生じ易くなる。上記の構成では、このような問題を解消することができる。
【0295】
上記の用紙後処理装置において、前記整合手段は、前記後処理位置にて整合動作を行うときに、用紙集積部に用紙が入紙する毎に、用紙の搬送方向前端部側を基準として、用紙の搬送方向後端部を前方へ押すことにより整合する可動整合部材を備えている構成としてもよい。
【0296】
上記の構成によれば、入紙した短サイズ用紙の1枚毎について可動整合部材にて整合を行うことにより、用紙の整合性が高められ、その後のステープル処理等の後処理を適切に行うことができる。
【0297】
即ち、用紙集積部に用紙が多数集積された後に可動整合部材により整合を行う場合には、用紙の静電気が原因となって整合が困難となり、用紙に角折れ等の損傷を生じ易くなる。上記の構成では、このような問題を解消することができる。
【0298】
また、後処理として例えばステープル処理を行う場合に、ステープル処理される1部の用紙の入紙が完了したときには、その1部の用紙束の整合が完了した状態であるので、後処理される複数の用紙の入紙の完了と略同時に、後処理を開始でき、処理速度を高めることができる。
【0299】
上記の用紙後処理装置は、前記可動整合部材のホームポジションが用紙集積部の入紙側位置に設定されている構成としてもよい。
【0300】
上記のように、可動整合部材のホームポジションが用紙集積部の入紙側位置に設定されていれば、長サイズ用紙または短サイズ用紙の何れのサイズの用紙が用紙集積部に入紙される場合であっても、可動整合部材は、ホームポジションからそれぞれの用紙に対応した整合動作のための位置に迅速に移動可能である。
【0301】
例えば、例えば短サイズ用紙が入紙されるときに、可動整合部材は短サイズ用紙の整合に対応した用紙集積部の中央側位置に移動する。このとき、可動整合部材の移動方向と用紙の入紙方向とは同方向となり、可動整合部材の移動と用紙の入紙とを略同時に行った場合でも、これら両者の衝突を回避できる。
【0302】
これに対し、可動整合部材のホームポジションが、例えば短サイズ用紙の整合に対応した用紙集積部の中央側位置に設定されている場合には、長サイズ用紙が入紙されるときに、可動整合部材は入紙側位置に移動する。このときの可動整合部材の移動方向と用紙の入紙方向とは逆方向となる。したがって、可動整合部材の移動と用紙の入紙とを同時に行うと、これら両者が衝突して、用紙が損傷する虞がある。このため、入紙は可動整合部材の移動がほぼ完了するまで待つ必要があり、処理速度が遅くなる。
【0303】
上記の用紙後処理装置は、前記整合手段が用紙搬送方向の前後方向に移動する可動整合部材を備え、この可動整合部材が前記短サイズ用紙移送手段を兼ねている構成としてもよい。
【0304】
上記の構成によれば、整合手段が用紙搬送方向の前後方向に移動する可動整合部材を備え、この可動整合部材が短サイズ用紙移送手段を兼ねているので、短サイズ用紙移送手段を独立した手段として設ける必要がなく、構成を簡略化することができる。
【0305】
上記の用紙後処理装置は、短サイズの用紙を後処理位置に配した状態で、短サイズ整合位置に短サイズの用紙を集積可能である構成としてもよい。
【0306】
上記の構成によれば、短サイズの用紙を後処理位置に配した状態で、短サイズ整合位置に次の短サイズの用紙を集積可能であるので、少なくとも、短サイズ整合位置にて整合した短サイズ用紙束を後処理位置に移送した直後に、短サイズ整合位置での次の短サイズ用紙の集積を開始できる。これにより、迅速な処理が可能となる。
【0307】
上記の用紙後処理装置は、排紙トレイと、前記後処理手段にて処理された用紙を前記排紙トレイに排出する排紙手段と、前記後処理位置の用紙を前記排紙手段により排出可能な位置に移送する排紙移送手段とをさらに備えるとともに、前記整合手段が、用紙搬送方向の前後方向に移動する可動整合部材を備え、この可動整合部材が前記排紙移送手段を兼ねている構成としてもよい。
【0308】
上記の構成によれば、整合手段が、用紙搬送方向の前後方向に移動する可動整合部材を備え、この可動整合部材が、後処理位置の用紙を排紙手段により排出可能な位置に移送する排紙移送手段を兼ねているので、排紙移送手段を独立した手段として設ける必要がなく、構成を簡略化することができる。
【0309】
上記の用紙後処理装置は、前記可動整合部材が板状に形成され、前記整合手段が、可動整合部材を起き上がり状態と倒れ状態とに保持する可動整合部材保持手段を備えている構成としてもよい。
【0310】
上記の構成によれば、可動整合部材を、用紙の整合時および用紙の移送時には起き上がり状態としてこれらの動作を行わせ、ホームポジションヘの復帰時および用紙集積部の用紙の下を通過させる時には倒れた状態とすることにより、これらの動作を適切に行わせることができる。
【0311】
即ち、可動整合部材による、特に短サイズ用紙に対しての短サイズ整合位置での整合動作、短サイズ整合位置から後処理位置への可動整合部材自身の移動、短サイズ整合位置から後処理位置への整合済短サイズ用紙束の移送動作、後処理位置から排紙トレイへの後処理済用紙束の排出動作、さらにはホームポジションへの可動整合部材自身の復帰動作等を円滑に行うことができる。
【0312】
上記の用紙後処理装置において、前記可動整合部材保持手段は、軸方向が用紙搬送方向となっている第1のねじ歯車と、この第1のねじ歯車と噛み合い、軸方向が用紙搬送方向と直交し、軸に前記可動整合部材が連結された第2のねじ歯車と、第1のねじ歯車が、用紙搬送方向に移動可能な状態、かつこの第1のねじ歯車の回転を阻止した状態で嵌合された軸部材と、この軸部材を回転させる駆動手段とを備えている構成としてもよい。
【0313】
上記の構成によれば、駆動手段に駆動されて軸部材が回転し、この軸部材の回転により第1のねじ歯車が回転し、この第1のねじ歯車に噛み合う第2ねじ歯車が回転し、この第2ねじ歯車の軸に連結された可動整合部材が回転、即ち倒れ状態あるいは立ち上がり状態となる。
【0314】
したがって、軸部材の回転により可動整合部材を倒れ状態と立ち上がり状態とに配することができ、軸部材を回転させる、即ち可動整合部材を上記の両状態に配するための駆動手段(駆動源)を、可動整合部材から離れた位置に配することができる。これにより、可動整合部材を駆動するための機構の設計の自由度を高めることができる。
【0315】
上記の用紙後処理装置において、第1のねじ歯車は、ねじれ角が45度の斜歯歯車からなり、第2のねじ歯車は、前記斜歯歯車の歯と同一ピッチにてピンが配列された歯車からなる構成としてもよい。
【0316】
上記の構成によれば、可動整合部材と第2のねじ歯車とを射出成形にて一体成型することが可能になり、製造が容易になる。
【0317】
上記の用紙後処理装置は、前記整合手段が前記可動整合部材を用紙搬送方向の前後方向に移動させる可動整合部材駆動手段を備え、前記可動整合部材が弾性部材を介して前記可動整合部材駆動手段に連結されている構成としてもよい。
【0318】
上記の構成によれば、可動整合部材は、可動整合部材駆動手段に駆動されて用紙搬送方向の前後方向に移動する。これにより、可動整合部材は、可動整合部材駆動手段に駆動されて、短サイズ整合位置にて整合した短サイズ用紙束を後処理位置に移送することができる。このとき、可動整合部材は、その用紙束を例えば位置決め用のストッパに当接させることにより後処理位置において位置決めし、かつ用紙搬送方向に整合する。また、可動整合部材は、長サイズ用紙を例えば位置決め用のストッパに当接させることにより後処理位置において整合する。
【0319】
これら短サイズ用紙に対する移送、整合、および長サイズ用紙に対する整合においては、可動整合部材が弾性部材を介して可動整合部材駆動手段に連結されているので、用紙サイズにばらつきがあっても、用紙には過度の押圧力が作用しない。これにより、用紙の整合時に、可動整合部材から用紙に過度の押圧力が作用して用紙端部が損傷する事態を抑制することができる。
【0320】
上記の用紙後処理装置において、前記用紙サイズ判別手段は、外部装置から入力される用紙サイズを示す情報に基づいて用紙が長サイズか短サイズかを判別する構成としてもよい。
【0321】
上記の構成によれば、用紙サイズ判別手段は、例えば、本用紙後処理装置を備えている画像形成装置へのプリント要求時に、画像形成装置の操作部に対して行われる、使用する用紙サイズの指定のための入力、もしくは上記画像形成装置とネットワーク上においてつながれた端末機器からの使用する用紙サイズ情報に基づいて行われる。したがって、入紙する用紙の長さを間違うことなく、かつ容易に判別することができる。
【0322】
上記の用紙後処理装置において、前記用紙サイズ判別手段は、用紙搬送方向における、用紙集積部の長さと入力された用紙の長さ情報とに基づいて、用紙が長サイズか短サイズかを判別する構成としてもよい。
【0323】
上記の構成によれば、用紙サイズ判別手段は、用紙搬送方向における、用紙集積部の長さと入力された用紙の長さ情報とに基づいて、用紙が長サイズか短サイズかを判別する。例えば、用紙サイズ判別手段は、用紙における用紙搬送方向の長さが、用紙搬送方向における用紙集積部の長さの1/2を越えるものを長サイズと判別し、1/2以下のものと短サイズと判別する。
【0324】
なお、上記用紙の長さ情報の入力とは、用紙の搬送路に設けられた用紙サイズ検出手段からの入力、本用紙後処理装置が備えられている例えば画像形成装置の操作部へのプリント要求時の入力、あるいは画像形成装置が接続されているコンピュータもしくはファクシミリ等の端末装置からのプリント要求時の入力等である。
【0325】
このような判別動作を行うことにより、用紙集積部に設定された短サイズ用の短サイズ整合位置と、長サイズ用の整合位置、即ち用紙後処理位置とを使用した整合動作が有効となり、かつ整合動作を迅速に行うことができ、処理速度をさらに高めることができる。
【0326】
上記の用紙後処理装置は、前記後処理手段にて処理された用紙を前記後処理位置から排出する排紙手段と、後処理位置に配された用紙の搬送方向前端位置を規制して位置決めする規制位置と、後処理位置からの前記排出手段による用紙の排出動作を可能とする退避位置とに移動可能な規制部材、およびこの規制部材を前端規制位置と退避位置とに移動させる規制部材駆動部を有する用紙位置決め手段とを備えている構成としてもよい。
【0327】
上記の構成によれば、用紙位置決め手段が、規制部材と規制部材駆動部とを備え、規制部材駆動部にて規制部材が規制位置に配されたときに、後処理位置での用紙束の位置決めが可能となり、規制部材駆動部にて規制部材が退避位置に配されたときに、後処理位置からの排紙手段による用紙束の排出が可能となる。これにより、後処理位置において用紙の位置決めができ、かつ後処理後の用紙束を確実に排出することができる。
【0328】
本発明の用紙後処理装置は、入紙した用紙を集積するための用紙集積部と、この用紙集積部における、用紙に後処理を施すことができる後処理位置の前端位置に設けられ、用紙の搬送方向前端位置を規制して位置決めする規制位置と、この規制位置から用紙搬送方向の前方側へ倒れた位置であり、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置とに移動可能な規制部材、およびこの規制部材を規制位置と退避位置とに移動させる規制部材駆動部を有する用紙位置決め手段と、用紙集積部に入紙した用紙を整合するとともに、整合した用紙を規制位置の規制部材に押し当てた状態にて前記後処理位置に配する整合手段と、この整合手段にて整合された用紙に後処理を施す後処理手段とを備えている構成である。
【0329】
上記の構成によれば、整合手段は、用紙集積部に入紙した用紙を整合し、整合した用紙を規制位置の規制部材に押し当てた状態にて後処理位置に配する。用紙位置決め手段は、用紙の搬送方向前端位置を規制する際に、規制部材を上記の規制位置に配する。この状態にて後処理手段により用紙に後処理が施されると、用紙位置決め手段は、規制位置から用紙搬送方向の前方側へ規制部材を倒すことにより、規制部材を退避位置に配する。これにより、後処理位置からの用紙の排出が可能となる。
【0330】
したがって、後処理位置において規制部材により用紙の位置決めができ、かつ位置決め状態を解除した退避位置への規制部材の移動が容易となる。また、規制位置から退避位置への規制部材の移動は、規制部材を規制位置の状態から用紙搬送方向の前方側へ倒すことにより行われるので、用紙から規制部材に押圧力(側圧)が加わっている場合であっても、容易かつ適切に行うことができる。
【0331】
また、規制部材は、規制位置から、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置への移動を、用紙搬送方向の前方側へ倒れることにより行うようになっていいる。したがって、規制部材を下方に移動させて退避位置に配する場合に必要であった、用紙集積部下方の退避位置のためのスペースが不要となり、用紙後処理装置を薄型化、即ち小型化することができる。
【0332】
本発明の用紙後処理装置は、用紙集積部に入紙した用紙に後処理を施す後処理手段を備えている用紙後処理装置において、前記用紙集積部が、用紙に後処理を施すための後処理位置、および用紙集積部への入紙側に設定された、短サイズの用紙を整合するための短サイズ整合位置を有し、前記用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、用紙集積部に入紙した用紙を整合する整合手段と、前記短サイズ整合位置の用紙を前記後処理位置に移送する短サイズ用紙移送手段と、後処理位置の前端位置に設けられ、用紙の搬送方向前端位置を規制して位置決めする規制位置と、この規制位置から用紙搬送方向の前方側へ倒れた位置であり、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置とに移動可能な規制部材、およびこの規制部材を規制位置と退避位置とに移動させる規制部材駆動部を有する用紙位置決め手段と、長サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記後処理位置にて用紙の整合が行われた後、後処理が行われる一方、短サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記短サイズ整合位置にて用紙の整合が行われ、整合後の用紙が前記後処理位置に移送された後、後処理が行われるように、前記整合手段、前記短サイズ用紙移送手段および前記後処理手段を制御する後処理制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0333】
上記の構成によれば、前述のように、本用紙後処理装置では、長サイズ用紙と短サイズ用紙とについて、一律に、ステープル処理等の後処理が行われる後処理位置にて整合するのではなく、長サイズ用紙については後処理位置にて整合する一方、短サイズ用紙については、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて整合するようにしている。したがって、装置の大型化を抑制しつつ、処理速度を高めることができる。
【0334】
また、後処理位置において規制部材により用紙の位置決めができ、かつ位置決め状態を解除した退避位置への規制部材の移動が容易となる。また、規制位置から退避位置への規制部材の移動は、規制部材を規制位置の状態から用紙搬送方向の前方側へ倒すことにより行われるので、用紙から規制部材に押圧力(側圧)が加わっている場合であっても、容易かつ適切に行うことができる。
【0335】
また、規制部材は、規制位置から、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置への移動を、用紙搬送方向の前方側へ倒れることにより行うようになっていいる。したがって、規制部材を下方に移動させて退避位置に配する場合に必要であった、用紙集積部下方の退避位置のためのスペースが不要となり、用紙後処理装置を薄型化、即ち小型化することができる。
【0336】
本発明の用紙後処理装置は、入紙した用紙を集積するための用紙集積部と、この用紙集積部に入紙した用紙を整合する整合手段とを備えている用紙後処理装置において、前記整合手段は、用紙の端縁部を押して整合を行う可動整合部材を有し、この可動整合部材の下部には、用紙の端縁部をすくい上げる複数種類のすくい上げ面が形成されている構成である。
【0337】
上記の構成によれば、整合手段は、用紙の端縁部を押して整合を行う可動整合部材の下部に、用紙の端縁部をすくい上げる複数種類のすくい上げ面が形成されているので、上記すくい上げ面により用紙集積部上の用紙をすくい上げ、用紙を損傷することなく、容易かつ適切に整合することができる。また、複数種類のすくい上げ面を有しているので、用紙にカール等の変形が生じている場合に、この変形に対応してすくい上げ動作を行うことができる。
【0338】
上記の用紙後処理装置において、前記すくい上げ面は整合方向とは反対方向に傾斜する傾斜面からなり、複数種類のすくい上げ面同士は、傾斜面の角度が互いに異なるように設定されている構成としてもよい。
【0339】
上記の構成によれば、傾斜面の角度が異なる複数種類のすくい上げ面により、用紙集積部上の用紙を、損傷することなく容易かつ適切にすくい上げて整合することができる。
【0340】
上記の用紙後処理装置において、前記可動整合部材は、用紙集積部における用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に移動可能であり、前記用紙集積部には、前記可動整合部材の移動方向に延び、かつ用紙搬送方向に並んだ複数の凹部が形成され、前記複数種類のすくい上げ面は、少なくとも、整合動作に伴って前記凹部内を移動する第1の傾斜面と、整合動作に伴って隣り合う凹部間に形成されている凹部側壁部上を移動し、第1の傾斜面よりも立ち上がり角度の大きい第2の傾斜面とからなり、各第1の傾斜面同士と各第2の傾斜面同士とは、それぞれ、整合方向における同一位置に配され、かつ第2の傾斜面は第1の傾斜面よりも整合方向における後方位置に配されている構成としてもよい。
【0341】
上記の構成によれば、カール等の変形を生じている用紙が用紙集積部上に入紙され、例えばカールした用紙の凸部が用紙集積部の凹部に入り込むようなことがあっても、この用紙の部分を第1の傾斜面にてすくい上げることができる。また、用紙の側端部における凹部側壁部上に位置する部分は、第2の傾斜面にてすくい上げることができる。
【0342】
さらに、凹部側壁部上を移動する第2の傾斜面が、凹部内を移動する第1の傾斜面に対して整合方向における後方位置に配されているので、凹部側壁部上に位置する用紙の側端部が、凹部側壁部の上端部と第2の傾斜面の下端部との間に噛み込まれることがない。このようなことから、カール等の変形を生じている用紙であっても、容易かつ適切に整合することができる。
【0343】
上記の用紙後処理装置において、前記可動整合部材は、用紙集積部への用紙の入紙方向に平行な部分である用紙の側端部を押して整合を行う構成としてもよい。
【0344】
上記の可動整合部材は、用紙幅方向の整合に適した構成となっており、このような整合動作に可動整合部材を使用することにより、良好な整合が可能となる。
【0345】
上記の用紙後処理装置において、前記可動整合部材には、駆動源からの駆動力が、ベルトとプーリを介して用紙の入紙方向と直交する方向の少なくとも2個所に加えられている構成としてもよい。
【0346】
上記の構成によれば、可動整合部材は、用紙の入紙方向と直交する方向の少なくとも2個所に駆動力が加えられて移動するので、高い精度で平行を保ちながらの移動が可能である。
【0347】
上記の用紙後処理装置において、前記プーリは、同軸に設けられ、互いに嵌合した対をなすものからなり、これらプーリの嵌合部には弾性部材が設けられ、両プーリは前記弾性部材を介して駆動力を伝達するように設けられている構成としてもよい。
【0348】
上記の構成によれは、駆動源からの駆動力がプーリに設けられた弾性部材を介して可動整合部材に伝達されるので、整合する用紙のサイズのばらつきや、可動整合部材の駆動機構における組み立てばらつき等を前記弾性部材にて吸収することがきる。したがって、用紙に対して略一定の圧力を加えて整合することが可能となり、用紙の損傷を防止し、良好な整合が可能となる。
【0349】
本発明の用紙後処理装置は、用紙集積部に入紙した用紙に後処理を施す後処理手段を備えている用紙後処理装置において、前記用紙集積部が、用紙に後処理を施すための後処理位置、および用紙集積部への入紙側に設定された、短サイズの用紙を整合するための短サイズ整合位置を有し、前記用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、用紙の端縁部を押して整合を行う可動整合部材を有し、この可動整合部材の下部には、用紙の端縁部をすくい上げる複数種類のすくい上げ面が形成され、用紙集積部に入紙した用紙を整合する整合手段と、前記短サイズ整合位置の用紙を前記後処理位置に移送する短サイズ用紙移送手段と、長サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記後処理位置にて用紙の整合が行われた後、後処理が行われる一方、短サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記短サイズ整合位置にて用紙の整合が行われ、整合後の用紙が前記後処理位置に移送された後、後処理が行われるように、前記整合手段、前記短サイズ用紙移送手段および前記後処理手段を制御する後処理制御手段とを備えている構成としてもよい。
【0350】
上記の構成によれば、前述のように、本用紙後処理装置では、長サイズ用紙と短サイズ用紙とについて、一律に、ステープル処理等の後処理が行われる後処理位置にて整合するのではなく、長サイズ用紙については後処理位置にて整合する一方、短サイズ用紙については、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて整合するようにしている。したがって、装置の大型化を抑制しつつ、処理速度を高めることができる。
【0351】
また、整合手段は、用紙の端縁部を押して整合を行う可動整合部材の下部に、用紙の端縁部をすくい上げる複数種類のすくい上げ面が形成されているので、上記すくい上げ面により用紙集積部上の用紙をすくい上げ、用紙を損傷することなく、容易かつ適切に整合することができる。また、複数種類のすくい上げ面を有しているので、用紙にカール等の変形が生じている場合に、この変形に対応してすくい上げ動作を行うことができる。
【0352】
本発明の用紙搬送装置は、用紙搬送路の上側位置に設けられ、用紙の上面に接触して用紙を搬送方向に移動させる上側搬送手段と、この上側搬送手段と対向して、用紙の下面と接触する下側位置に設けられ、用紙搬送路を往復移動する可動ガイド部材とを備えている構成である。
【0353】
上記の構成によれば、上側搬送手段が用紙の上面に接触して用紙を搬送方向に移動させ、可動ガイド部材が用紙の下面側を保持しながら、用紙の移動に伴って搬送方向に移動することができるので、これら上側搬送手段と可動搬送部材とにより用紙を搬送することができる。そして、可動搬送部材は、平板状の板等、薄い板にて構成することができるので、用紙搬送装置は構成が簡単なものとなり、また、高さ方向の厚さが薄いものとなる。したがって、これを備えた用紙後処理装置や画像形成装置等を小型化することができる。
【0354】
上記の用紙搬送装置は、前記上側搬送手段が、用紙搬送方向に複数個設けられた搬送ローラからなる構成としてもよい。
【0355】
上記の構成によれば、一般的な搬送ローラを上側搬送手段として使用することができるので、用紙搬送装置を容易に構成することができる。
【0356】
本発明の用紙後処理装置は、入紙した用紙を集積するための用紙集積部と、この用紙集積部における用紙搬送方向の終端側位置に設けられ、用紙集積部に集積された用紙に後処理を施す後処理手段とを備えるとともに、前記用紙集積部の上方位置に、前記のの用紙搬送装置を備え、前記後処理手段により後処理を行わないときには、前記可動ガイド部材が用紙の移動に伴って上側搬送手段の終端部付近まで移動する一方、前記後処理手段により後処理を行うときには、前記可動ガイド部材が用紙の移動に伴って上側搬送手段の中途位置まで移動して停止し、用紙を用紙集積部上における前記後処理手段の位置まで送り出す構成である。
【0357】
上記の構成によれば、後処理手段により用紙に後処理を行わないときには、可動ガイド部材が用紙の移動に伴って上側搬送手段の終端部付近まで移動する。したがって、用紙を用紙集積部上における後処理手段の位置に配することなく、後処理装置から排出することができる。
【0358】
一方、後処理手段により用紙に後処理を行うときには、可動ガイド部材が用紙の移動に伴って上側搬送手段の中途位置まで移動して停止し、用紙を用紙集積部上における前記後処理手段の位置まで送り出す。この場合、用紙は、上側搬送手段の中途位置に停止する可動ガイド部材に下面側を支持された状態で、上側搬送手段により後処理手段の位置、即ち後処理位置に送り出される。
【0359】
これにより、用紙後処理装置では、上側搬送手段と可動ガイド部材とにより、用紙に後処理を行わない場合の搬送路と用紙に後処理を行う場合の搬送路とを兼用することがができる。したがって、用紙後処理装置には、用紙に後処理を行わない場合の専用の搬送路が不要となり、装置を小型化することができる。
【0360】
本発明の用紙後処理装置は、入紙した用紙を集積するための用紙集積部と、この用紙集積部における、用紙に後処理を施すことができる後処理位置の前端位置に設けられ、用紙の搬送方向前端位置を規制して位置決めする規制位置と、この規制位置から用紙搬送方向の前方側へ倒れた位置であり、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置とに移動可能な規制部材、およびこの規制部材を規制位置と退避位置とに移動させる規制部材駆動部を有する用紙位置決め手段と、用紙集積部に入紙した用紙を整合するとともに、整合した用紙を規制位置の規制部材に押し当てた状態にて前記後処理位置に配する整合手段と、この整合手段にて整合された用紙に後処理を施す後処理手段と、用紙搬送方向に延びた状態で用紙搬送路の上側に位置し、用紙の上面に接触して用紙を搬送方向に移動させる上側搬送手段、およびこの上側搬送手段と対向して、用紙の下面と接触する下側に位置し、用紙搬送路を往復移動する可動ガイド部材を備え、前記用紙集積部の上方位置に設けられている用紙搬送装置と備えている構成である。
【0361】
上記の構成によれば、後処理位置において規制部材により用紙の位置決めができ、かつ位置決め状態を解除した退避位置への規制部材の移動が容易となる。また、規制位置から退避位置への規制部材の移動は、規制部材を規制位置の状態から用紙搬送方向の前方側へ倒すことにより行われるので、用紙から規制部材に押圧力(側圧)が加わっている場合であっても、容易かつ適切に行うことができる。
【0362】
また、規制部材は、規制位置から、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置への移動を、用紙搬送方向の前方側へ倒れることにより行うようになっていいる。したがって、規制部材を下方に移動させて退避位置に配する場合に必要であった、用紙集積部下方の退避位置のためのスペースが不要となり、用紙後処理装置を薄型化、即ち小型化することができる。
【0363】
また、上側搬送手段が用紙の上面に接触して用紙を搬送方向に移動させ、可動ガイド部材が用紙の下面側を保持しながら、用紙の移動に伴って搬送方向に移動することができるので、これら上側搬送手段と可動搬送部材とにより用紙を搬送することができる。そして、可動搬送部材は、平板状の板等、薄い板にて構成することができるので、用紙搬送装置は構成が簡単なものとなり、また、高さ方向の厚さが薄いものとなる。したがって、これを備えた用紙後処理装置や画像形成装置等を小型化することができる。
【0364】
本発明の画像形成装置は、上記の何れかの用紙後処理装置を備えている構成である。したがって、用紙に後処理を施す場合の処理速度を高めることができ、また装置を小型化することができる。
【0365】
本発明の画像形成装置は、原稿載置台に載置された原稿の画像を読み取る原稿画像読取り手段と、この原稿画像読取り手段にて読み取られた画像に基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成手段と、この画像形成手段による画像形成済の用紙を収容する排紙収容手段とを有し、これら原稿画像読取り手段と画像形成手段および排紙収容手段との間に、上記の何れかの用紙後処理装置を備えている構成である。
【0366】
したがって、用紙に後処理を施す場合の処理速度を高めることができ、また、用紙後処理装置が設けられる、原稿画像読取り手段と画像形成手段および排紙収容手段との間の高さを低くして、装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の用紙後処理装置における後処理部の概略構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示した用紙後処理装置を備える画像形成装置の概略の全体構成図である。
【図3】図2に示した画像形成装置本体部をさらに詳細に示す全体構成図である。
【図4】図1に示した後端板の駆動機構の構成を示す斜視図である。
【図5】図4に示した後端板駆動機構の移動部における用紙のダメージ緩和動作を示す斜視図である。
【図6】図4に示した後端板駆動機構における後端板を倒れ状態とする動作を示す斜視図である。
【図7】図4に示した第2斜歯歯車とは別の第2斜歯歯車を備えた後端板駆動機構における移動部の構成を示す斜視図である。
【図8】図1に示したサイド規制板の駆動機構を示す斜視図である。
【図9】図8に示した3個プーリ群における2段プーリと減速プーリとの嵌合構造を示す分解斜視図である。
【図10】図9に示した減速プーリにおいて、連結プーリの爪部により圧縮ばねが圧縮されている状態を示す斜視図である。
【図11】図1に示した先端ストッパの駆動機構を示す斜視図である。
【図12】図11に示した先端ストッパ駆動機構における、先端ストッパを規制位置と退避位置とに駆動する動作を示す正面図である。
【図13】図11に示した先端ストッパおよび先端ストッパ駆動機構の他の例を示す斜視図である。
【図14】図13に示した先端ストッパおよび先端ストッパ駆動機構の側面図である。
【図15】図14に示した先端ストッパ駆動機構により先端ストッパを規制位置に配した状態を示す側面図である。
【図16】図14に示した先端ストッパ駆動機構により先端ストッパを退避位置に配した状態を示す側面図である。
【図17】図2に示した画像形成装置本体部が備える画像形成装置制御部を示すブロック図である。
【図18】図1に示した用紙後処理装置が備える用紙後処理装置制御部を示すブロック図である。
【図19】図1に示した後処理部において、長サイズの用紙についての整合動作を示す斜視図である。
【図20】図1に示した後処理部において、短サイズ用紙の整合を後処理位置にて行ったときに生じる不具合を示す斜視図である。
【図21】図1に示した後処理部における第1部目の短サイズ用紙に対する予備整合動作を示す斜視図である。
【図22】図1に示した後処理部における、第1部目の短サイズ用紙に対する予備整合動作の終了時の動作を示す斜視図である。
【図23】図22に示した予備整合動作の終了時からそれ以後における後端板を中心とした用紙後処理装置の動作を示す斜視図である。
【図24】図23に示される第1部目の用紙束の最終整合動作時に、第2部目の用紙の第1枚目がステープルトレイに入紙する状態を示す斜視図である。
【図25】本発明の実施の一形態における用紙後処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図26】本発明の実施の他の形態における用紙後処理装置が備える後処理部の構成を示す概略の斜視図である。
【図27】図26に示したサイド規制板における要部の拡大図である。
【図28】図26に示したサイド規制板の平面図である。
【図29】図29(a)は図28におけるA−A線矢視断面図、図29(b)は図28におけるB−B線矢視断面図である。
【図30】図27に示したサイド規制板の他の例を示す要部の拡大図である。
【図31】図27に示したサイド規制板のさらに他の例を示す要部の拡大図である。
【図32】図26に示した構成に対応する従来例を示す斜視図である。
【図33】本発明の実施のさらに他の形態における用紙後処理装置を備えた画像形成装置の概略の全体構成図である。
【図34】図33に示した後処理部の概略の正面図である。
【図35】図34に示したガイド移動式搬送部の斜視図である。
【図36】図33に示した用紙後処理装置が備える用紙後処理装置制御部を示すブロック図である。
【図37】図37(a)は、図34に示した後処理部による用紙搬送初期の状態を示す説明図、図37(b)は、図37(a)の状態からさらに用紙が搬送された状態を示す説明図、図37(c)は、図37(b)の状態から可動ガイド部材が用紙の排紙方向へ移動した状態を示す説明図である。
【図38】図38(a)は、図37(c)の状態から可動ガイド部材が所定の中途停止位置に到達した状態を示す説明図、図38(b)は、可動ガイド部材が中途停止位置に停止した状態において、用紙を搬送する状態を示す説明図、図38(c)は、用紙の先端部が先端ストッパに到達した状態を示す説明図である。
【図39】図38(c)の状態後、可動ガイド部材がホームポジション方向へ後退し、用紙全体がステープルトレイ上に配された状態を示す説明図である。
【図40】図40(a)は、図37(a)から図38(c)の動作により、ステープルトレイに1ジョブの用紙束が集積された状態を示す説明図、図40(b)は、ステープルトレイ上から用紙束を排出する際の状態を示す説明図、図40(c)は、ステープルトレイ上から用紙束を排出している状態を示す説明図である。
【図41】図34に示した後処理部の他の例を示す概略の正面図である。
【図42】図42(a)は、図2に示した後処理部への入紙部に設けられた排紙ローラと切換えゲートとに代わる排紙ローラ部を示すものであって、入紙した用紙をエスケープ搬送路に排紙する動作の初期状態を示す説明図、図42(b)は、排紙ローラ部により用紙がエスケープ搬送路に排紙される状態を示す説明図、図42(c)は、排紙ローラ部により用紙が後処理部に排紙される状態を示す説明図である。
【図43】図43(a)は、画像形成装置の側面に設けられた、従来考えられる用紙後処理装置を示す概略の正面図、図43(b)は、従来の用紙後処理装置の他の例を示す概略の正面図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置本体部
3 原稿読取り部(原稿画像読取り手段)
5 本体トレイ(排紙収容手段)
6 画像形成部(画像形成手段)
7 給紙部
51 エスケープ搬送路(非後処理搬送路)
59 第1用紙スタックトレイ(排紙トレイ)
60 排紙ローラ(排紙手段)
61 第2用紙スタックトレイ(排紙トレイ)
71 ステープルトレイ(用紙集積部)
72 後端板(可動整合部材、整合手段、短サイズ用紙移送手段、排紙移送
手段)
73 サイド規制板(整合手段)
74 先端ストッパ(規制部材、用紙位置決め手段)
75 ステープラ(後処理手段)
81 後端板駆動機構(可動整合部材保持手段、可動整合部材駆動手段)
84 第1斜歯歯車(第1のねじ歯車)
85 第2斜歯歯車(第2のねじ歯車)
88 与圧スプリング(弾性部材)
93 ソレノイド(駆動手段)
97 角シャフト(軸部)
101 サイド規制板駆動部
102 モータ(駆動源)
113 与圧スプリング(弾性部材)
131 先端ストッパ駆動部(規制部材駆動部、用紙位置決め手段)
141 先端ストッパ(規制部材、用紙位置決め手段)
142 先端ストッパ駆動部(規制部材駆動部、用紙位置決め手段)
171 用紙後処理装置制御部(用紙サイズ判別手段、後処理制御手段)
201 後処理部
202 サイド規制板(整合手段)
202a 第1傾斜面(すくい上げ面)
202b 第2傾斜面(すくい上げ面)
202c 整合動作部
203 ステープルトレイ(用紙集積部)
203a 凹部
203b 凹部側壁部
221 後処理部
222 ガイド移動式搬送部
223 上搬送ローラ部(上側搬送手段)
224 可動ガイド部材
225 上ガイド部材
226 搬送ローラ
228 可動ガイド部材駆動部
229 昇降ローラ
230 用紙押さえ部材

Claims (18)

  1. 用紙集積部に入紙した用紙に後処理を施す後処理手段を備えている用紙後処理装置において、
    前記用紙集積部が、用紙に後処理を施すための後処理位置、および用紙集積部への入紙側に設定された、短サイズの用紙を整合するための短サイズ整合位置を有し、
    前記用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、
    用紙集積部に入紙した用紙を整合する整合手段と、
    前記短サイズ整合位置の用紙を前記後処理位置に移送する短サイズ用紙移送手段と、
    長サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記後処理位置にて用紙の整合が行われた後、後処理が行われる一方、短サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記短サイズ整合位置にて用紙の整合が行われ、整合後の用紙が前記後処理位置に移送された後、後処理が行われるように、前記整合手段、前記短サイズ用紙移送手段および前記後処理手段を制御する後処理制御手段とを備え、
    前記整合手段は用紙の搬送方向の前後方向に移動する可動整合部材を有し、この可動整合部材は、整合動作を行う場合に、用紙サイズに応じて搬送方向における前面もしくは後面が使用されることを特徴とする用紙後処理装置。
  2. 用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、
    用紙集積部に入紙した用紙を整合し、この整合の際に、用紙が長サイズのものであるときには、用紙に後処理を施すことができる後処理位置にて用紙を整合する一方、用紙が短サイズのものであるときには、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて用紙を整合する整合手段と、
    この整合手段にて整合された用紙に後処理を施す後処理手段とを備え、
    前記整合手段は用紙の搬送方向の前後方向に移動する可動整合部材を有し、この可動整合部材は、整合動作を行う場合に、用紙サイズに応じて搬送方向における前面もしくは後面が使用されることを特徴とする用紙後処理装置。
  3. 用紙集積部に入紙した用紙に後処理を施す後処理手段を備えている用紙後処理装置において、
    前記用紙集積部が、用紙に後処理を施すための後処理位置、および用紙集積部への入紙側に設定された、短サイズの用紙を整合するための短サイズ整合位置を有し、
    前記用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、
    用紙集積部に入紙した用紙を整合する整合手段と、
    前記短サイズ整合位置の用紙を前記後処理位置に移送する短サイズ用紙移送手段と、
    長サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記後処理位置にて用紙の整合が行われた後、後処理が行われる一方、短サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記短サイズ整合位置にて用紙の整合が行われ、整合後の用紙が前記後処理位置に移送された後、後処理が行われるように、前記整合手段、前記短サイズ用紙移送手段および前記後処理手段を制御する後処理制御手段とを備え、
    前記整合手段は用紙の搬送方向の前後方向に移動する可動整合部材を有し、この可動整合部材は、後処理位置にて整合動作を行うときには、用紙の搬送方向前端部側を基準として、用紙集積部に入紙した長サイズの用紙の搬送方向後端部を前方へ押すことにより、また短サイズ整合位置にて整合動作を行うときには、用紙の搬送方向後端部側を基準として、用紙集積部に入紙した短サイズの用紙の搬送方向前端部を後方へ押すことにより、長サイズ用紙および短サイズ用紙をそれぞれ整合することを特徴とする用紙後処理装置。
  4. 用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、
    用紙集積部に入紙した用紙を整合し、この整合の際に、用紙が長サイズのものであるときには、用紙に後処理を施すことができる後処理位置にて用紙を整合する一方、用紙が短サイズのものであるときには、用紙集積部への入紙側に設定された短サイズ整合位置にて用紙を整合する整合手段と、
    この整合手段にて整合された用紙に後処理を施す後処理手段とを備え、
    前記整合手段は用紙の搬送方向の前後方向に移動する可動整合部材を有し、この可動整合部材は、後処理位置にて整合動作を行うときには、用紙の搬送方向前端部側を基準として、用紙集積部に入紙した長サイズの用紙の搬送方向後端部を前方へ押すことにより、また短サイズ整合位置にて整合動作を行うときには、用紙の搬送方向後端部側を基準として、用紙集積部に入紙した短サイズの用紙の搬送方向前端部を後方へ押すことにより、長サイズ用紙および短サイズ用紙をそれぞれ整合することを特徴とする用紙後処理装置。
  5. 用紙集積部に入紙した用紙に後処理を施す後処理手段を備えている用紙後処理装置において、
    前記用紙集積部が、用紙に後処理を施すための後処理位置、および用紙集積部への入紙側に設定された、短サイズの用紙を整合するための短サイズ整合位置を有し、
    前記用紙集積部に入紙する用紙の搬送方向におけるサイズが長サイズか短サイズかを判別する用紙サイズ判別手段と、
    用紙集積部に入紙した用紙を整合する整合手段と、
    前記短サイズ整合位置の用紙を前記後処理位置に移送する短サイズ用紙移送手段と、
    長サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記後処理位置にて用紙の整合が行われた後、後処理が行われる一方、短サイズの用紙が用紙集積部に入紙したときには、前記短サイズ整合位置にて用紙の整合が行われ、整合後の用紙が前記後処理位置に移送された後、後処理が行われるように、前記整合手段、前記短サイズ用紙移送手段および前記後処理手段を制御する後処理制御手段とを備え、
    短サイズの用紙を後処理位置に配した状態で、短サイズ整合位置に短サイズの用紙を集積可能であることを特徴とする用紙後処理装置。
  6. 後処理を行わない用紙を排紙トレイに導くための非後処理搬送路が、前記用紙集積部への経路と分岐して設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
  7. 前記可動整合部材のホームポジションが用紙集積部の入紙側位置に設定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
  8. 前記可動整合部材が前記短サイズ用紙移送手段を兼ねていることを特徴とする請求項1または3に記載の用紙後処理装置。
  9. 前記可動整合部材が板状に形成され、前記整合手段が、可動整合部材を起き上がり状態と倒れ状態とに保持する可動整合部材保持手段を備えていることを特徴とする請求項7または8のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
  10. 前記可動整合部材保持手段は、軸方向が用紙搬送方向となっている第1のねじ歯車と、この第1のねじ歯車と噛み合い、軸方向が用紙搬送方向と直交し、軸に前記可動整合部材が連結された第2のねじ歯車と、第1のねじ歯車が、用紙搬送方向に移動可能な状態、かつこの第1のねじ歯車の回転を阻止した状態で嵌合された軸部材と、この軸部材を回転させる駆動手段とを備えていることを特徴とする請求項に記載の用紙後処理装置。
  11. 第1のねじ歯車は、ねじれ角が45度の斜歯歯車からなり、第2のねじ歯車は、前記斜歯歯車の歯と同一ピッチにてピンが配列された歯車からなることを特徴とする請求項10に記載の用紙後処理装置。
  12. 前記整合手段が前記可動整合部材を用紙搬送方向の前後方向に移動させる可動整合部材駆動手段を備え、前記可動整合部材が弾性部材を介して前記可動整合部材駆動手段に連結されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
  13. 前記用紙サイズ判別手段は、外部装置から入力される用紙サイズを示す情報に基づいて用紙が長サイズか短サイズかを判別することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
  14. 前記用紙サイズ判別手段は、用紙搬送方向における、用紙集積部の長さと入力された用紙の長さ情報とに基づいて、用紙が長サイズか短サイズかを判別することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
  15. 前記後処理手段にて処理された用紙を前記後処理位置から排出する排紙手段と、
    後処理位置に配された用紙の搬送方向前端位置を規制して位置決めする規制位置と、後処理位置からの前記排出手段による用紙の排出動作を可能とする退避位置とに移動可能な規制部材、およびこの規制部材を前端規制位置と退避位置とに移動させる規制部材駆動部を有する用紙位置決め手段とを備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
  16. 前記後処理位置の前端位置に設けられ、用紙の搬送方向前端位置を規制して位置決めする規制位置と、この規制位置から用紙搬送方向の前方側へ倒れた位置であり、後処理位置からの用紙の排出を可能とする退避位置とに移動可能な規制部材、およびこの規制部材を規制位置と退避位置とに移動させる規制部材駆動部を有する用紙位置決め手段を備え、
    前記整合手段は、整合した用紙を規制位置の前記規制部材に押し当てた状態にて前記後処理位置に配することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
  17. 請求項1から16のいずれか1項に記載の用紙後処理装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  18. 原稿載置台に載置された原稿の画像を読み取る原稿画像読取り手段と、この原稿画像読取り手段にて読み取られた画像に基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成手段と、この画像形成手段による画像形成済の用紙を収容する排紙収容手段とを有し、これら原稿画像読取り手段と画像形成手段および排紙収容手段との間に、請求項1から16のいずれか1項に記載の用紙後処理装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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