JP2015016515A - 工作機械システムおよび工作機械の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】切屑の除去を容易かつ効率よく行うことにより、作業者の負担を軽減する。【解決手段】ワークWを加工する工作機械本体10と、ワークWを保持するローダチャック25を有しかつ工作機械本体10に対してワークWを搬入または搬出するローダ20と、を備える工作機械システム1において、ローダチャック25により保持されてローダ20で搬送されるとともに、ワークWの加工により生じた切屑を吸着または吸引する清掃具30を備える。【選択図】図1

Description

本発明は工作機械システムに関し、特に、加工領域へのワークの搬入及び搬出をローダにより行うようにした工作機械システムに関する。
従来、旋盤等の工作機械を用いてワークを加工することが行われている。例えば、旋盤では、回転する主軸のスピンドルチャックにワークを把持させ、切削用の工具を用いてワークの加工を行う。この切削加工の自動化を行うため、スピンドルチャックへのワークの受渡しをローダによって行うことが知られている。また、ワークの切削等によって切屑が生じる。この切屑は、加工領域の下方に排出されるが、加工領域にとどまってしまうものや、飛散して加工領域を超えるものがある。さらに、切屑がスピンドルチャック等に付着したままでは、ワークを傷付けるだけでなく、ワーク中心が主軸からずれて把持されるといった問題が生じる。そのため、ローダにブラシ状の除去具を把持させ、ローダを駆動することによりスピンドルチャック等に付着した切屑を除去することが提案されている(例えば特許文献1参照)。
実開平06−057501号公報
しかしながら、加工領域において付着している切屑はブラシ等により除去され、加工領域の下方に排出されるが、加工領域外に飛散した切屑をブラシ等で除去することが難しいといった問題がある。ブラシ状の除去具に代えて、切屑をエアーで吹き飛ばす方法も考えられるが、吹き飛ばした切屑が他に移動するだけで切屑の除去には至らないといった問題がある。また、ローダによりワークを自動搬入及び搬出する自動化が行われているなかで、作業者の手作業で切屑を除去するのは非効率であり、また作業者への負担が大きくなる。そのため、このようなワークの加工自動化に対応した工作機械システムにおいて、飛散した切屑等を効率よく除去することが求められている。
前述した事情に鑑み、本発明は、切屑の除去を容易かつ効率よく行うことにより、作業者の負担を軽減できる工作機械システムおよび工作機械の制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ワークを加工する工作機械本体と、ワークを保持するローダチャックを有しかつ工作機械本体に対してワークを搬入または搬出するローダと、を備える工作機械システムにおいて、ローダチャックにより保持されてローダで搬送されるとともに、ワークの加工により生じた切屑を吸着または吸引する清掃具を備えることを特徴とする。
また、清掃具は、ローダチャックに保持されかつ磁性体及び磁石の一方で形成された保持部と、磁性体及び磁石の他方で形成されかつ保持部に吸着される棒状部と、を有するものでもよい。また、保持部及び棒状部のいずれか一方には凹部が形成され、いずれか他方には凹部に入り込む凸部が形成され、棒状部は、保持部に対して凸部を軸として回転可能なものでもよい。また、ローダの走行領域に、棒状部に当接してこの棒状部の向きを変えるための突起が設けられてもよい。また、棒状部は、磁石が用いられるとともに、非磁性体で形成された被覆部により外周面が被覆され、被覆部は、棒状部の長手方向にスライド可能に形成されるものでもよい。また、棒状部は、磁石が用いられるとともに、両端の少なくとも一方から棒状部の長手方向に沿って延びた状態で非磁性部が形成されるものでもよい。
また、清掃具は、ローダチャックに保持される磁石と、磁石における切屑の吸着面側に配置されかつ非磁性体で形成されたカバーと、磁石とカバーとの間に配置された弾性体と、を有し、カバーは、弾性体を縮めた状態で磁石とともにローダチャックに保持されるものでもよい。また、清掃具は、切屑を吸引する吸引機構を備えるものでもよい。また、ローダの走行領域内に、清掃具を保管する保管部を備えるものでもよい。
また、本発明は、ワークを加工する工作機械本体と、ワークを保持するローダチャックを有しかつ工作機械本体に対してワークを搬入または搬出するローダと、を備える工作機械の制御方法において、ローダチャックにより清掃具を保持させ、ローダにより清掃具を搬送するとともに、ワークの加工により生じた切屑を清掃具に吸着または吸引する清掃工程を含むことを特徴とする。
また、清掃工程は、ワークの非加工時に行うようにしてもよい。また、清掃工程は、ワークの加工中の場合、工作機械本体におけるワークの加工領域外において行うようにしてもよい。また、清掃工程は、予め設定された期間の経過、またはワークの加工数が超過したときに行うようにしてもよい。
本発明の工作機械システムによれば、ワークを加工する工作機械本体に対してワークを搬入または搬出するローダのローダチャックにより保持される清掃具を用いて、ワークの加工により生じた切屑を吸着または吸引するので、清掃具をハンドリングするための特別な装置を設ける必要がなく、容易かつ効率よく切屑を除去することができる。
また、清掃具が、磁性体及び磁石のいずれかの保持部及び棒状部で構成されたものでは、棒状部に作用する磁力によって切屑を吸着させることにより、切屑を容易に除去できる。また、保持部と棒状部とを特別な取付構造を用いることなく接続できるとともに、棒状部が装置の一部等に当接したときには保持部から棒状部が外れることで装置等に大きなダメージを与えることを防止できる。また、保持部と棒状部との間に凹部及び凸部が形成され、凸部を軸として棒状部が回転可能なものでは、清掃具を移動させる場所に応じて棒状部の向きを変えることができる。また、ローダの走行領域に、棒状部に当接してこの棒状部の向きを変えるための突起が設けられるものでは、棒状部を突起に当接させたまま保持部を移動させるといった簡単な動作によって容易に棒状部の向きを変更できる。
また、磁石で形成された棒状部の外周面を非磁性体で形成された被覆部により被覆し、被覆部が、棒状部の長手方向にスライド可能なものでは、被覆部の外面に吸着された切屑を、被覆部をスライドさせることにより容易に棒状部から引き離すことができる。また、磁石で形成された棒状部の両端の少なくとも一方に非磁性部が形成されるものでは、磁石部分に吸着した切屑を非磁性部に移動させることにより、切屑を棒状部から容易に引き離すことができる。
また、清掃具として、弾性体を縮めた状態で磁石とともに非磁性体のカバーがローダチャックに保持されるように構成されたものでは、ローダチャックによる把持が開放されたときに、弾性体によりカバーが磁石から離れるように移動する。カバーの表面に吸着されていた切屑は、作用する磁力が弱くなってカバーから落ちることになる。これにより、吸着した切屑を、ローダチャックによる把持の開放といった簡単な動作によって取り除くことができ、清掃具に吸着した切屑の除去の自動化に対応できる。
また、清掃具が、切屑を吸引する吸引機構を備えるものでは、切屑を吸引機構によって集めることにより、容易に切屑を除去することができる。また、清掃具を保管する保管部が、ローダの走行領域内に設けられるものでは、ローダの走行位置においてローダチャックにより、清掃具の保持および保管を直接行うことができる。
本発明の工作機械の制御方法によれば、 ワークを加工する工作機械本体に対してワークを搬入または搬出するローダのローダチャックにて保持する清掃具を用いて、ワークの加工により生じた切屑を吸着または吸引する清掃工程を有するので、切屑の除去の自動化に容易に対応できる。
また、清掃工程をワークの非加工時に行うものでは、清掃工程がワークの加工に影響を与えることを回避でき、また、清掃工程においてもワークの加工によって影響されることなく行うことができる。また、清掃工程をワークの加工中において、ワークの加工領域外において行うものでは、切屑の除去に際してワークの加工を停止させる必要がなく、生産効率の低下を防止できる。また、清掃工程が、予め設定された期間の経過、またはワークの加工数が超過したときに行うものでは、加工によって生じる切屑の量に対応して適切な清掃を行うことができ、清掃タイミングの設定も容易に行うことができる。
第1実施形態に係る工作機械システムの一例を示す概略斜視図である。 清掃具の実施形態を示す斜視図である。 図2に示す清掃具であって、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA部分の拡大図である。 清掃具の使用後を示す断面図である。 清掃具の使用後の他の形態を示し、(a)は切屑吸着時の断面図、(b)は切屑分離時の断面図である。 保管部の要部を拡大した斜視図である。 棒状部の向きを変更する操作を説明する斜視図である。 ローダチャックの他の例を示す側面図である。 工作機械システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る清掃具の一例であって、(a)は斜視図、(b)はローダチャックによる把持前の断面図、(c)は把持状態の断面図、(d)は把持を解除した状態の断面図である。 第3実施形態に係る清掃具の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は以下説明する実施形態に限定されるものではない。また、図面においては、実施形態を説明するため、模式的に記載するとともに、一部分を大きくまたは強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現している。また、図1では、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る工作機械システムについて、図1〜図9を参照しながら説明する。図1は、工作機械システム1の概略斜視図である。本実施形態の工作機械システム1は、図1に示すように、ワークWを加工する工作機械本体10を有している。工作機械本体10の左右位置(図中においてX軸方向)には、周辺装置として、加工前のワークWを搬入する搬入部50と、加工後のワークWaを搬出する搬出部60とが設置されている。搬入部50の、工作機械本体10と反対側の横には、清掃具30を保管する保管部40が設けられている。また、工作機械本体10に対してワークWを搬入または搬出するローダ20が設けられている。
工作機械本体10は、例えば、ワークWに対して加工を施す旋盤である。旋盤を例に簡単に説明すると、工作機械本体10は、回転駆動する主軸11と、主軸11の先端に形成されてローダ20から搬入されたワークWを把持するチャック12と、ワークWを加工するツールTとを備えている。ツールTは、回転可能なタレットに複数保持されるとともに、いずれかのツールTが選択して使用される。ワークWをチャック12に保持した状態で主軸11を回転させるとともに、ツールTの刃先を予め設定された軌道に沿って移動させることにより、ワークWに対して切削加工を行う。
なお、上記した内容は旋盤の一例であり、他の構成を含む旋盤であってもよい。例えば、旋盤として、複数の主軸11及びチャック12を備えるとともに、ワークWの持ち替え装置が配置され、ワークWの表面側及び裏面側の双方を連続して加工するものでもよい。また、工作機械本体10は、旋盤に限定されず、ワークWを加工するフライス盤、研削盤、マシニングセンタなど、他の工作機械であってもよい。
ローダ20は、例えば、床から起立する複数本のフレーム20fと、フレーム20fによって所定高さで水平に支持されたX軸方向(左右方向)のガイド20rと、ガイド20rに沿って移動する移動基台20aとを有している。移動基台20aは、Z軸方向(前後方向)に配置された水平アーム22を備えている。水平アーム22は、Z軸方向に伸縮可能に設けられている。水平アーム22の先端部22eには、水平アーム22に対してY軸方向(垂直方向)に昇降可能な垂直アーム23が設けられている。垂直アーム23の下端には、ワークWを把持するローダチャック25が設けられている。
ローダ20は、移動基台20a、水平アーム22、及び垂直アーム23をそれぞれ移動させることにより、ローダチャック25を所定範囲において任意に移動させることができる。また、移動基台20aの移動、水平アーム22の伸縮、及び垂直アーム23の昇降は、モータ等の不図示の駆動装置によって行われ、それぞれの駆動は後述する制御部80によって制御される。なお、図1では、ガイド20rを移動する1基の移動基台20aを示しているが、これに限定されず、例えば、複数の移動基台20aを設けて、ワークWの搬入や搬出等の複数の作業を同時に行うようにしてもよい。
ローダチャック25は、チャック本体25aの下端側に、例えば4本のチャック爪25bが環状に一定間隔で配置され、不図示の駆動部によってチャック爪25bが開閉することによりワークWの保持及び解放を行う。ただし、ローダチャック25の形態を限定するものではなく、ワークWを保持及び解放できるものであれば、チャック爪25bの本数や配置など、その構成は任意である。
保管部40は、後述する清掃具30を保管する。保管部40は、工作機械本体10に対して搬入部50を挟んで反対側に配置されている。保管部40は、ローダ20の走行領域内に配置されており、保管されている清掃具30をローダチャック25によって把持することが可能となっている。保管部40は、図1に示すように、工作機械システム1において、専用の領域が設定されることに限定されない。例えば、保管部40は、搬入部40や搬出部50の一部に設定されてもよい。なお、図1では、1つの清掃具30を保管している状態を示しているが、複数の清掃具30が保管されてもよい。
搬入部50は、工作機械本体10に搬入される加工前のワークWが配置される。ワークWは、例えばトレーに複数整列された状態で搬入部50に供給される。搬入部50は、例えば、トレーを載置するテーブル等を備えている。搬入部50に配置されたワークWは、ローダ20によって工作機械本体10に個別に搬入される。なお、搬入部50へのワークWの供給は、トレーを作業者または搬送装置で搬送することにより行う。
搬出部60は、工作機械本体10を挟んで搬入部50の反対側に設置される。搬出部60は、工作機械本体10によって加工された加工後のワークWaを載置する。加工後のワークWaは、例えばトレーに整列された状態で載置される。搬出部60は、例えば、トレーを載置するテーブル等を備えている。加工後のワークWaは、トレーとともに排出部60から取り出される。トレーの取り出しは、作業者または搬送装置によって行われる。なお、図1では、搬入部50と搬出部60とが別に設定されているが、これに限定されず、例えば1か所でワークWの供給を行い、加工後のワークWaが戻されて取り出すような形態であってもよい。
制御部80は、ローダ20や工作機械本体10を制御する。制御部80は、CPU(中央演算処理装置)や各種記憶装置等を含んで構成される。なお、制御部80は、無線または有線により外部の中央制御装置等に接続されてもよい。制御部80は、記憶装置等に格納されている各種プログラムを読み込み、設定された指令に基づいてローダ20によるワークWの搬入及び搬出や、工作機械本体10によるワークWの加工を行う。なお、制御部80は、後述する清掃工程についても、その清掃内容やタイミングについて制御する。また、制御部80は、キーボードや、マウス、タッチパネル等の入力装置や、液晶ディスプレイ等の表示装置を備えてもよい。
図2は、清掃具30を拡大した斜視図である。清掃具30は、磁力によりワークWの加工によって生じた切屑Wdを吸着する。なお、ワークWは、鉄等の磁性材料によって形成されたものが用いられる。図2に示すように、清掃具30は、ローダチャック25により保持可能な形状の保持部31と、この保持部31の下側に配置された棒状部32とを有している。
保持部31は、ローダチャック25のチャック爪25bにて把持できる形状であれば、任意の形状を適用可能である。本実施形態では、ワークWと略同一の形状の保持部31が採用される。保持部30をワークWと同様の形状とすることで、ローダチャック25に特別な構造を適用することなく、確実に保持させることができる。保持部30がローダチャック25に保持されることにより、ローダ20の走行領域内であれば、任意の位置に清掃具30を移動させることができる。保持部31は、磁性体によって形成される。保持部31の下面側は、棒状部32の接合面として用いられ、平面形状となっている。
棒状部32は、横断面形状が矩形状に形成された長尺部材である。棒状部32の長手方向の長さは、清掃する領域に合わせて設定される。棒状部32は、内部に磁石32aを備えるとともに、磁石32aの外周面を覆うように非磁性体からなる被覆部32bを備えている。被覆部32bは、非磁性金属や、樹脂、ガラス、セラミックス等が用いられる。棒状部32は、磁性体である保持部31の下面に磁力により吸着し、保持部31に連結される。このように、清掃具30は、保持部31と棒状部32との接続が磁力によって行われるので、特別な連結構造を設ける必要がない。
なお、清掃具30は、上記したものに限定されない。例えば、保持部31が磁石で形成され、棒状部32が磁性材料で形成されてもよい。また、棒状部32の被覆部32bは、磁性材料によって形成されたものでもよい。また、棒状部32は、被覆部32bが形成されなくてもよい。また、保持部31と棒状部32に分離可能に構成されることに限定されず、両者が一体的に形成されたものでもよい。また、清掃具30の形状は任意であり、棒状部32に代えて円盤状やシート状のものが用いられてもよい。
清掃具30は、図1に示すように、ローダチャック25に保持されて移動し、その移動経路の切屑Wdを棒状部32に吸着させる。ローダチャック25に保持された清掃具30は、工作機械本体10の上面やその周辺装置の上面等に棒状部32を接近させた状態でローダ20を駆動する。なお、ローダ20の駆動は、制御装置80によって制御される。棒状部32が工作機械本体10の上面等と近接して移動することにより、飛散した切屑Wdを棒状部32に吸着させることができる。棒状部32が用いられることにより、幅広い範囲で磁力を作用させることができ、切屑Wdを効率よく吸着・捕捉できる。
また、清掃具30は、ワークWを搬送するローダ20により操作されるので、清掃具30を移動させるための専用の移動装置を設ける必要がない。また、清掃具30は、棒状部32が保持部31に磁力により吸着されているため、棒状部32の一部が工作機械本体10にぶつかった場合、棒状部32が保持部31から外れることになる。これにより、棒状部32がぶつかることによって工作機械本体10等に与えるダメージを小さくすることができる。
図3は、図2に示す清掃具30であって、(a)は断面図、(b)は(a)のA部分の拡大図である。清掃具30は、棒状部32の長手方向の中心部が保持部31に吸着されている。図3に示すように、この吸着部分は、凹部33と凸部34とが係合した状態となっている。棒状部32には凹部33が形成されている。保持部31には、凹部33に嵌まり込む凸部34が形成されている。これにより、棒状部32は、保持部31に対して凸部34を中心軸Cとして矢印R方向に回転可能となっており、後述するように、清掃時において棒状部32の向きを変えることができる。
なお、保持部31と棒状部32との間は磁力が作用しているので、棒状部32を回転させるためには、両者間の摩擦力以上の力によって棒状部32を回転させることが必要である。なお、図3では、棒状部32に凹部33が設けられ、保持部31に凸部34が設けられるが、逆に棒状部32に凸部34が設けられ、保持部31に凹部33が設けられてもよい。また、凹部33及び凸部34は、円錐形状に形成されることに限定されず、嵌合可能な任意の形状を適用することができる。また、凸部34と凹部33とが係合していることにより、棒状部32が長手方向にずれるのを規制している。
図4は、清掃具30の使用後を示す断面図である。図4に示すように、棒状部32には、その長手方向の両端に、磁力の及ばない非磁性部35が形成されている。棒状部32に非磁性部35を備えることにより、吸着した切屑Wdを非磁性部35まで移動させることで切屑Wdに磁力が作用しなくなり、切屑Wdは棒状部32から分離される。このように、切屑Wdの移動といった簡単な動作で、切屑Wdを容易に分離することができる。
なお、被覆部32b上の切屑Wdの移動は、作業者の手作業による場合や、例えば、保管部40に配置されたスクレーパ等を利用するものでもよい。すなわち、清掃具30をローダチャック25で保持するとともに、棒状部32をスクレーパ等に当接させたままローダ20を駆動することにより、スクレーパ等に押されて切屑Wdを移動させるものでもよい。また、図1や図2に示す棒状部32は、両端に非磁性部35が形成されているが、いずれか一方に非磁性部35が形成されたものでもよい。
図5は、清掃具30の使用後の他の形態を示し、(a)は切屑Wd吸着時の断面図、(b)は切屑Wd分離時の断面図である。清掃具30として、磁石32aと被覆部32bとが固着されず、被覆部32bが磁石32aに対して長手方向にスライド可能である場合は、次のように切屑Wdの分離が可能である。先ず、図5(a)に示すような切屑Wdを吸着させた状態から、磁石32aを被覆部32bから矢印B方向に引き抜く(磁石32aと被覆部32bとを相対的に移動させる)。ことにより、図5(b)に示すように、切屑Wdは磁石32aの磁力が作用しなくなり、非磁性体の被覆部32bから離れて落下する。このように、磁石32aと被覆部32bとを相対的に移動させるといった簡単な動作で、切屑Wdを棒状部32から容易に分離することができる。
なお、磁石32aと被覆部32bとの相対的な移動は、作業者の手作業による場合や、例えば、保管部40に配置されたプッシャ等を利用するものでもよい。すなわち、清掃具30をローダチャック25で保持するとともに、棒状部32の磁石32aをプッシャ等により押し出し、被覆部32bと磁石32aとを相対的に移動させるものでもよい。また、棒状部32に吸着した切屑Wdの分離は、作業者の手作業で行う場合の他に、自動で分離させる場合のいずれであってもよい。また、複数の清掃具30が利用可能な場合、使用後の清掃具30において切屑Wdの分離を行っている間に、他の清掃具30を用いて清掃作業を行うことが可能となる。
図6は、清掃具30を保管する保管部40の要部拡大斜視図である。図6に示すように、保管部40は、載置面41に棒状部32を収容可能な収納凹部42が設けられている。収納凹部42の開口幅は、保持部31の直径より小さく設定されている。載置面41上には、収納凹部42に沿って両側に2個ずつのピン43が設けられている。ピン43は、保持部31の外周部31eに対応して配置されている。これにより、載置面41に保持部31を載置した際、保持部31は、ピン43によってその位置が規制される。
なお、保管部40は、非磁性材料によって形成されており、棒状部31の磁力による吸着作用は受けない。また、清掃具30を保管部40に保管した状態では、保持部31が載置面41に位置決めされるとともに、棒状部32が収納凹部42にぶら下がった状態となる。また、保管部40、複数の清掃具30を保管できるように、複数の収納凹部42が形成されたものでもよい。また、保管部40の形態は図6に示すものに限定されず、例えば棒状部32を吸着させて保管させるものでもよい。
保管部40は、その長手方向をZ軸方向(図1参照)とした状態で設置される。したがって、ローダチャック25によって保持部31を保持して清掃具30を引き上げた場合、棒状部32の長手方向はZ軸方向に沿った状態となっている。ただし、飛散した切屑Wdを吸着させるためには、清掃場所に対応して棒状部32の向きを変更する必要が生じる。この場合、保管部40の載置面41に設けられた突起46を利用して向きを変更する。
図7は、棒状部32の向きを変更する操作を説明する斜視図である。図7に示すように、状部32の向きを変更する操作は、ローダチャック25により保持部31を保持した状態で行う。すなわち、保持部31を保持した状態で、ローダチャック25を例えば矢印X方向に移動させ、棒状部32の側面を突起46に当接させる。続いて、さらに矢印X方向にローダチャック25を移動させる。これにより、棒状部32は、保持部31に対して、凸部34(図3参照)を中心として矢印R1方向に回転する。この一連の操作を行うことにより、棒状部32の向きを変えることができる。このように、突起46によって棒状部32の向きを容易に変更することができ、清掃部分に対応した向きを選択して、効果的な清掃を実施することができる。
なお、棒状部32の向きを変更させるためのローダチャック25の移動は、制御部80によって制御され、棒状部32の向きを任意に設定することができる。また、棒状部32の向きを変更するための突起46は、保持部40に形成されることに限定されない。例えば、図1に示す突起46aのように、工作機械本体10の上面に形成されてもよく、ローダ20の走行領域内であれば任意に配置できる。
また、棒状部32は、突起46以外を用いて向きの変更を行ってもよい。例えば、工作機械本体10や周辺装置のフレームや、ローダ20のフレーム20fなど、比較的剛性が高い部分を用いて棒状部32の向きの変更を行ってもよい。また、ローダチャック25がY軸方向(垂直方向)まわりに回転可能な機能を有している場合は、ローダチャック25を回転させることで棒状部32の向きを変更させてもよい。また、保管部40をY軸方向(垂直方向)まわりに回転可能に構成し、ローダチャック25が保持部31を保持する前に保管部40を押して回転させるものでもよい。保管部40の回転後に、保持部31をローダチャック25が保持することにより、保管部40の回転位置に応じて棒状部32の向きが変更される。
図1に示すローダ20では、棒状部32をZ軸方向(水平方向)に向けてローダチャック25により清掃具30を保持するが、飛散した切屑Wdを除去するには棒状部32をY軸方向(垂直方向)あるいは水平方向から傾ける必要がある。
図8は、他の実施形態に係るローダチャック125を示す側面図である。図8に示すように、ローダチャック125は、チャック本体25aに回転ヘッド25hが設けられる。回転ヘッド25hには、2組のチャック爪25bが90度向きを変えて設けられている。回転ヘッド25hは、Y軸方向(垂直方向)に対して45度傾斜した回転面25sに沿って回転軸C1を中心に回転する。したがって、清掃具30をローダチャック25で保持した後、回転ヘッド25hを回転させることにより、図8に示すように、棒状部32をY軸方向に向けた状態とすることができる。なお、回転ヘッド25hの回転は、ローダ20の制御と同様に制御部80によって制御される。このように、棒状部32を立てることができるので、例えば垂直面に付着している切屑Wdを吸着させることができる。
図9は、工作機械システム1の動作の一例を示すフローチャートである。図9を用いて実施形態に係る工作機械の制御方法の一例を説明する。なお、工作機械システム1の動作の全部または一部は、制御部80が、記憶装置等に格納されたプログラムを適宜読み込んで実行する。まず、工作機械システム1を起動した後、清掃機能を有効とするか否かを判断する(ステップS1)。清掃機能は、例えば、スイッチを作業者等が操作することにより有効となる。
清掃機能を有効としない場合(ステップS1:NO)、ワークWを工作機械本体10に搬入する準備が完了したか判断する(ステップS6)。制御部80は、搬入部50に加工対象となるワークWが供給されたことや、工作機械本体10においてツールTの選択、加工レシピ等のデータ入手が完了していることなどから、準備が完了したことを判断する。ワークWの搬入準備が完了した場合(ステップS6:YES)、制御部80は、ローダ20を駆動して、ワークWを工作機械本体10に搬入する(ステップS7)。制御部80は、ワークWが工作機械本体10のチャック12に把持されたことを確認して、ワークWの加工を開始する。なお、ワークWの搬入準備が完了していない場合(ステップS6:NO)は、ワークWの搬入準備が完了するまでステップS6が繰り返される。
一方、清掃機能を有効とする場合(ステップS1:YES)、制御部80は、清掃実行ボタンが操作されたかを判断する(ステップS2)。清掃実行ボタンは、直ちに清掃工程を実行することを指示するボタンである。清掃実行ボタンが操作された場合(ステップS2:YES)、制御部80は、清掃工程(ステップS4)を実行する。また、清掃実行ボタンが操作されない場合(ステップS2:NO)、制御部80は、清掃周期に到達したかを判断する(ステップS3)。清掃周期に到達した場合(ステップS3:YES)、制御部80は、清掃工程(ステップS4)を実行する。
清掃周期は、予め設定された情報に基づいて実行される。清掃周期は、例えば、ワークWの加工個数や、工作機械本体10の稼動時間や日数など、任意に設定可能である。制御部80は、設定された閾値と同一または超えたか否かを確認して清掃周期に到達したかを判断する。このように、ステップS3において、清掃周期に到達したことを判断して清掃工程を実行するので、清掃工程の開始タイミングを自動化することができ、切屑Wdを適宜除去することができる。
なお、清掃工程の開始は、清掃周期の管理だけに限定されない。例えば、工作機械システム10の全体または一部の画像をカメラ等で取得し、切屑Wdの量を判断して清掃工程を開始してもよく、あるいは切屑Wdを検出するセンサ等の出力値に基づいて清掃工程を開始してもよい。
清掃周期に到達していない場合(ステップS3:NO)、制御部80は、ワークWを工作機械本体10に搬入する準備が完了したか判断する(ステップS5)。このステップS5は、先に説明したステップS6と同様である。ワークWの搬入準備が完了した場合(ステップS5:YES)、制御部80は、ローダ20を駆動して、ワークWを工作機械本体10に搬入する(ステップS7)。一方、ワークWの搬入準備が完了していない場合(ステップS5:NO)は、ステップS2に戻り、上記した動作が繰り返される。
清掃工程(ステップS4)は、ステップS41〜S43の動作が実行される。先ず、制御部80は、ローダ20を駆動して清掃具30の取り出しを行うように指示する(ステップS41)。ローダ20は、ローダチャック25を保管部40まで移動させるとともに、保管部40に保管されている清掃具30を把持して取り出すように動作させる。清掃具30を取り出した際に、突起46等により棒状部32の向きを変更させてもよい。
続いて、制御部80は、清掃サイクルを実行させる(ステップS42)。制御部80は、ローダ20を駆動して、予め設定された搬送経路に従って清掃具30を移動させる。清掃具30の棒状部32は、搬送経路を移動中に飛散した切屑Wdを吸着する。所定の搬送経路の移動が終了すると、制御部80は、ローダ20を駆動して、清掃具30を保管部40に払い出す(ステップS43)。これにより、清掃工程は完了する。このように、ローダ20を用いて清掃具30を移動させることにより清掃工程を行うので、ワークWの搬送や搬出と同様の制御で清掃具30を容易かつ正確に移動させることができ、切屑Wdの除去を容易に行うことができる。
なお、清掃具30を保管部40に戻すことに代えて、例えば返却部など別の場所に清掃具30を戻すようにしてもよい。返却部に戻された清掃具30は、作業者により切屑Wdが分離された後に保管部4に保管されてもよい。また、清掃具30の払い出しに際して、棒状部32に付着している切屑Wdの分離を自動で行うようにしてもよい。
また、清掃工程は、工作機械本体10がワークWの加工を行っていないときに実行させるようにしてもよい。これにより、清掃工程がワークWの加工に影響を与えることを回避できる。また、清掃工程もワークWの加工に影響されることなく行うことができる。
また、清掃工程が工作機械本体10によるワークWの加工中に実行される場合、制御部80は、工作機械本体10の加工領域10aから外れた領域において行うように指示してもよい。加工領域10aは、ワークWを加工するための器具等が可動する範囲を含んで設定される。加工領域10aは、例えば、図1に示すように、ワークWを把持するチャック12や主軸11、ツールTを含んだ領域であり、幅L1、奥行きL2、高さL3等として規定される空間である。なお、この加工領域10aは、工作機械本体10に応じて、または加工するワークWに応じて設定される。このように、清掃工程をワークWの加工領域10aの領域外において行うことで、ワークWの加工工程への影響を避けることができる。
<第2実施形態>
第2実施形態について図10を参照しながら説明する。図10は、第2実施形態に係る清掃具30aを示し、(a)は斜視図、(b)はローダチャック25による把持前の断面図、(c)は把持状態の断面図、(d)は把持を解除した状態の断面図である。また、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略または簡略化する。なお、第2実施形態においては、清掃具30aを除き、他の構成については第1実施形態の工作機械システム1と同様の構成が適用される。
図10に示すように、清掃具30aは、断面が矩形状の棒状の磁石37と、磁石37の下側を収容可能な箱型のカバー38と、磁石37とカバー38との間に配置された弾性体39と、を有している。磁石37は、図10(b)に示すように、第1実施形態と同様、磁石を被覆部で覆っているが、被覆部はなくてもよい。カバー38は、非磁性材料により、断面がU字形に形成される。磁石37は、カバー38内において上下方向にスライド可能となっている。なお、磁石37とカバー38とは、分離しないように互いに係止されてもよい。
弾性体39は、磁石37とカバー38の底部38uとの間に配置される。これにより、磁石37とカバー38の底部38uとの間は離れた状態となっている。弾性体39は、例えば、コイルばねなどが使用されており、磁石37が長尺であるので、長手方向に沿って2箇所に配置されている。このように、清掃具30aは、磁石37が下方に押されることにより、弾性体39を縮めながらカバー38内に磁石37が沈み込むように構成されている。
清掃具30aを用いた清掃工程について説明する。先ず、ローダチャック25は、清掃具30aを保持する場合、図10(b)に示すように、保管部40の載置面41上に置かれた清掃具30aに向かって降下する。ローダチャック25は、清掃具30に対して降下することにより、チャック本体25aの下端面25uが磁石37の上面37pに当接する。続いて、ローダチャック25をさらに降下させる。下端面25uが上面37pを押すことにより、磁石37は、弾性体39を縮めながらカバー38内に押し込まれる。
続いて、図10(c)に示すように、磁石37をカバー38内に押し込んだ状態でチャック爪25bを閉じる。これにより、チャック爪25bがカバー38の側面38bを挟み込むことで、磁石37がカバー38に押し込まれた状態のままローダチャック25に清掃具30aが保持される。このとき、磁石37とカバー38の底部38uとは接近した状態となる。この状態では、カバー38の下端面に磁石37の磁力が作用するため、図10(c)に示すように、カバー38の下端面で切屑Wdの吸着が可能である。
一方、切屑Wdを吸着後、清掃具30aを切屑Wdの回収場所100に載置した後、チャック爪25bを解放する。これにより、図10(d)に示すように、弾性体39によって磁石37とカバー38の底部38uとは離れた状態に復帰する。カバー38の下端面に吸着されていた切屑Wdは、磁石37による磁力の作用が弱くなり、カバー38から離れて落下する。
このように、清掃具30aによれば、ローダチャック25による清掃具30aの保持を開放するだけで切屑Wdを清掃具30aが分離できるので、作業者等が切屑Wdを手作業等によって分離させる作業が不要となる。なお、図10に示す清掃具30aは、棒状の磁石37が使用されるが、これに限定されず、例えば円盤状の磁石が使用されてもよい。この場合、円盤状の磁石に合わせてカバー38が形成される。
<第3実施形態>
第3実施形態について図11を参照しながら説明する。図11は、第3実施形態に係る清掃具70の断面図である。なお、本実施形態において、前述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略または簡略化する。なお、第3実施形態においては、清掃具70を除き、他の構成については第1実施形態の工作機械システム1と同様の構成が適用される。
図11に示すように、清掃具70は、エアーの吸引を利用して切屑Wdを吸引するものである。清掃具70は、ローダチャック25により保持可能な形状の保持部71と、保持部71の下側に設けられた吸引本体部72とを有している。吸引本体部72は、上部に設けられた高圧エアー流路75と、吸引本体部72の下端部に設けられて切屑Wdを吸引する吸引口72aと、吸引口72aから吸引した切屑Wdを貯留する貯留室72sと、貯留室72sと高圧エアー流路75とを接続する接続口72bとを有している。
高圧エアー流路75は、工場等に常設される高圧エアーのラインから分岐した配管等が接続される。高圧エアー流路75に流速の速いエアーを流すことで動圧を上昇させ、高圧エアー流路75の静圧を低下させることで、接続口72bを介して貯留室72s内を吸引し、吸引口72aから切屑Wdを吸い込むようにしている。なお、吸引した切屑Wdが接続口72bから高圧エアー流路75内に入り込まないように、接続口72bにフィルタが設けられてもよい。また、吸引したエアーから切屑Wdを分離するのにフィルタを用いることに限定されず、例えば、貯留室72sにおいてサイクロン方式によりエアーから切屑Wdを分離させてもよい。この場合、貯留室72sは、サイクロンを形成させるように円筒形に形成され、吸引口72aから吸引したエアーをその内周面の接線方向に導入するように構成する。
なお、切屑Wdを吸引するための構成は、上記した形態に限定するものではない。例えば、工作機械システム1に吸引装置を設置するとともに、貯留室72sをこの吸引装置に接続させて、吸引口72aからエアーを吸引させるものでもよい。
清掃具70を用いた清掃工程について説明する。先ず、ローダチャック25は、保管部40に保管さえている清掃具70の保持部71を保持する。このとき、清掃具70の高圧エアー流路75に配管等が接続され、高圧のエアーが高圧エアー流路75に供給される。なお、ローダチャック25の一部に高圧エアーの配管の接続部が形成され、保持部71を保持すると同時に、接続部が高圧エアー流路75と接続するように構成されてもよい。高圧エアー流路75に高圧のエアーが供給されることにより、吸引口72aから切屑Wdを吸引可能な状態となる。続いて、清掃具70は、ローダ20により所定の搬送経路に沿って移動し、移動中において切屑Wdを吸引口72aから吸引する。
清掃具70は、所定の搬送経路を移動した後、保管部40または他の切屑回収部等に戻される。その際、高圧エアー流路75に接続した配管等は取り外され、高圧エアーの供給は停止される。また、清掃具70は、切屑回収部等に戻された場合、不図示の蓋部等を開放して、貯留室72sに溜まった切屑Wdを排出してもよい。なお、貯留室72sの全部または一部を透明の素材で形成し、切屑Wdがどの程度溜まっているかを外から目視できるようにしてもよい。
このように、清掃具70によれば、切屑Wdをエアーとともに吸引口72から吸引するので、切屑Wdの除去を容易に行うことができる。また、切屑Wdは清掃具70内に集められるので、切屑Wdの廃棄を容易に行うことができる。また、高圧のエアーを用いて切屑Wdを吸引するので、吸引機構を容易に構成することができ、清掃具70を小型化することができる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は、上述した説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、上記した第1及び第2実施形態では、磁力によって切屑Wdを吸着する清掃具30、30aについて説明したが、これに限定されず、例えば、切屑Wdに接触して吸着する粘着面を持った清掃具が使用されてもよい。
また、上記した第1及び第2実施形態において、清掃具30、30aに使用する磁石32a、37として永久磁石が使用されているが、これに限定されない。例えば、電磁石が使用されてもよい。この場合、切屑Wdを吸着させる場合は電磁石を動作させ、切屑Wdをセ装具から分離させる場合は電磁石の動作を停止させる。これにより切屑Wdは、容易に清掃具から分離可能となる。
また、上記した第1実施形態において、清掃具30の保持部31として専用の部品が使用されることに限定されない。例えば、ワークWが磁性体である場合、加工前のワークWや、加工途中のワークW、加工後のワークWa等が保持部31として用いられてもよい。この場合、保管部40には棒状部32が保管されており、ローダチャック25に保持されたワークWを棒状部32まで移動させ、このワークWに棒状部32を吸着させることで清掃具として構成させてもよい。
また、図9を用いた工作機械システム1の動作の説明では、第1実施形態に示す清掃具30を用いた場合を説明したが、これに代えて、第2または第3実施形態の清掃具30a、70を用いた場合でもほぼ同様である。
W・・・ワーク
Wd・・切屑
1・・・工作機械システム
10・・・工作機械本体
10a・・加工領域
20・・・ローダ
25、125・・・ローダチャック
30、30a、70・・・清掃具
31、71・・・保持部
32・・・棒状部
32a・・・磁石
32b・・・被覆部
33・・・凹部
34・・・凸部
35・・・非磁性部
38・・・カバー
39・・・弾性体
40・・・保管部
46、46a・・・突起

Claims (13)

  1. ワークを加工する工作機械本体と、前記ワークを保持するローダチャックを有しかつ前記工作機械本体に対して前記ワークを搬入または搬出するローダと、を備える工作機械システムにおいて、
    前記ローダチャックにより保持されて前記ローダで搬送されるとともに、前記ワークの加工により生じた切屑を吸着または吸引する清掃具を備えることを特徴とする工作機械システム。
  2. 前記清掃具は、前記ローダチャックに保持されかつ磁性体及び磁石の一方で形成された保持部と、磁性体及び磁石の他方で形成されかつ前記保持部に吸着される棒状部と、を有することを特徴とする請求項1記載の工作機械システム。
  3. 前記保持部及び前記棒状部のいずれか一方には凹部が形成され、いずれか他方には前記凹部に入り込む凸部が形成され、
    前記棒状部は、前記保持部に対して前記凸部を軸として回転可能であることを特徴とする請求項2記載の工作機械システム。
  4. 前記ローダの走行領域内に、前記棒状部に当接してこの棒状部の向きを変えるための突起が設けられることを特徴とする請求項3記載の工作機械システム。
  5. 前記棒状部は、磁石が用いられるとともに、非磁性体で形成された被覆部により外周面が被覆され、
    前記被覆部は、前記棒状体の長手方向にスライド可能に形成されることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の工作機械システム。
  6. 前記棒状部は、磁石が用いられるとともに、両端の少なくとも一方から前記棒状部の長手方向に沿って延びた状態で非磁性部が形成されることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の工作機械システム。
  7. 前記清掃具は、前記ローダチャックに保持される磁石と、前記磁石における前記切屑の吸着面側に配置されかつ非磁性体で形成されたカバーと、前記磁石とカバーとの間に配置された弾性体と、を有し、
    前記カバーは、前記弾性体を縮めた状態で前記磁石とともに前記ローダチャックに保持されることを特徴とする請求項1記載の工作機械システム。
  8. 前記清掃具は、前記切屑を吸引する吸引機構を備えることを特徴とする請求項1記載の工作システム。
  9. 前記ローダの走行領域内に、前記清掃具を保管する保管部を備える請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の工作機械システム。
  10. ワークを加工する工作機械本体と、前記ワークを保持するローダチャックを有しかつ前記工作機械本体に対して前記ワークを搬入または搬出するローダと、を備える工作機械の制御方法において、
    前記ローダチャックにより清掃具を保持させ、前記ローダにより前記清掃具を搬送するとともに、前記ワークの加工により生じた切屑を前記清掃具に吸着または吸引させる清掃工程を含むことを特徴とする工作機械の制御方法。
  11. 前記清掃工程は、前記ワークの非加工時に行うことを特徴とする請求項10記載の工作機械の制御方法。
  12. 前記清掃工程は、前記ワークの加工中の場合、前記工作機械本体における前記ワークの加工領域外において行うことを特徴とする請求項10記載の工作機械の制御方法。
  13. 前記清掃工程は、予め設定された期間の経過、または前記ワークの加工数が超過したときに行うことを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれか1項に記載の工作機械の制御方法。
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