JP2015006864A - 自動変速機のシフト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、構成部品が多くなることなく、組み付け工程を簡素化でき、低コストで製造できるレバー当接音防止部を有する自動変速機のシフト装置の提供を目的とする。【解決手段】装置本体と、シフトレバーとを備えている。装置本体は、ゲート21〜23を有するハウジング3と、レバー当接音防止部5とを備える。シフトレバーは、レバー軸と、係止片41bとを備える。レバー当接音防止部5は、ゲート21〜23に挿通されたレバー軸と装置本体との当接音を防止する軸当接音防止部52と、軸当接音防止部52と一体的に形成され係止片41bと装置本体との当接音を防止する係止片当接音防止部53とを備える。ハウジング3とレバー当接音防止部5とは、二色成形によって形成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、自動車等の車両に用いられる自動変速機のシフト装置に関するものである。
従来から、装置本体と、前記装置本体に保持されたシフトレバーとを備えた自動変速機のシフト装置は広く知られている。このような自動変速機のシフト装置において、オートモード状態でシフトレバーを移動させるオートモード用ゲートが略真っ直ぐにシフト方向(車両の前後方向)に延ばされている場合、シフトレバーに設けられた係止片を、付勢バネによって装置本体に設けられた係止片受容凹部に入り込ませ、これにより、シフトレバーに設けられたレバー軸がオートモード用ゲートの各レンジに位置決めされて係止できるようにしたものが提案されている。しかし、係止片が係止片受容凹部に入り込む際に係止片と係止片受容凹部の内壁面とが当接して大きな音を発する場合がある。
そこで、例えば特許文献1では、係止片受容凹部の内壁面の内側に、軟質の合成樹脂材で形成した係止片当接音防止部を突設させものが提案されており、これにより、係止片が係止片受容凹部に入り込む際に係止片当接音防止部に当接するようにして当接音を抑えるようにしている。
一方、上記のような自動変速機のシフト装置において、例えば特許文献2では、オートモード用ゲートに加えて、マニュアルモード状態でシフトレバーが移動するマニュアルモード用ゲートを、シフト方向と直交するセレクト方向(車両の車幅方向)に延された連通路を介してオートモード用ゲートと連通するように設けたものも開示されている。そして、特許文献2では、オートモード用ゲートからマニュアルモード用ゲートに、或いはマニュアルモード用ゲートからオートモード用ゲートにシフトレバーが入る際にシフトレバーがオートモード用ゲート又はマニュアルモード用ゲートの内周壁に当接する音を抑える機構として、シフトレバーに設けたピンにクッションキャップで覆い、このピンをゲートの内周面に当てるようにした装置が開示されている。
特開2000−153722号公報 特開平10−24748号公報
しかしながら、例えばオートモード用ゲートが略真っ直ぐにシフト方向に延ばされるとともに、マニュアルモード用ゲートがセレクト方向に延された連通路を介してオートモード用ゲートと連通するように設けられているような場合には、軟質な合成樹脂で形成した係止片当接音防止部を配設するとともに、それに加えて更に、シフトレバーにクッションキャップで覆ったピンを設けなければならない。その結果、構成部品が多くなるとともに、組み付け工程に時間を要し、製造コストが高くついてしまう。
本発明は、構成部品が多くなることなく、組み付け工程を簡素化でき、低コストで製造できるレバー当接音防止部を有する自動変速機のシフト装置の提供を目的とする。
本発明に係る自動変速機のシフト装置は、装置本体と、前記装置本体に移動可能に保持されたシフトレバーとを備えた自動変速機のシフト装置であって、前記装置本体は、ハウジングと、前記装置本体と前記シフトレバーとの当接音を防止するレバー当接音防止部とを備え、前記シフトレバーは、レバー軸と、前記レバー軸から突設され前記レバー軸を前記装置本体に係脱自在に係止する係止片とを備え、前記ハウジングは、前記レバー軸が移動可能に挿通されたゲートを備え、前記レバー当接音防止部は、前記ゲートに挿通された前記レバー軸と前記装置本体との当接音を防止する軸当接音防止部と、前記係止片と前記装置本体との当接音を防止する係止片当接音防止部とを備え、前記軸当接音防止部は、前記ゲートの内周壁の内側に、前記内周壁と前記レバー軸との間に介在するように配設され、前記係止片当接音防止部は、前記係止片と当接可能に配設され、前記軸当接音防止部と係止片当接音防止部とは、前記ハウジングよりも硬度が低い軟質材によって互いに一体的に形成され、前記ハウジングと前記レバー当接音防止部とは、一体的に形成されていることを特徴とする。
これによれば、例えば軸当接音防止部と係止片当接音防止部とを、ハウジングよりも硬度の低い軟質材によって一体的に形成でき、ハウジングを成形する際に、ハウジングと軸当接音防止部及び係止片当接音防止部とを一体的に形成できる。これにより、装置本体に、軸当接音防止部と係止片当接音防止部とを容易に配設でき、シフト装置の組み立て工程を簡素化でき、低コストで製造できる。
前記自動変速機のシフト装置において、前記レバー当接音防止部は、前記軟質材によって形成された防止部本体を備え、前記防止部本体は、その上部が前記ゲートの内周壁の全周を内側から覆うように形成され、その下端面に、前記下端面から凹まされるように形成された係止片受容凹部を備え、前記軸当接音防止部は、前記防止部本体の上部から構成され、前記係止片当接音防止部は、前記係止片受容凹部を区画形成した区画壁から構成されていることが好ましい。
これによれば、軸当接音防止部と係止片当接音防止部とを、防止部本体の一部から構成でき、軸当接音防止部と係止片当接音防止部とを、より一層、形成し易いものにできる。
前記自動変速機のシフト装置において、前記装置本体と前記レバー当接音防止部とは、二色成形によって形成されている構成とすることが好ましい。
これによれば、ハウジングを成形する際に同時に、ハウジングよりも硬度の低い軟質材からなるレバー当接音防止部を一体成形によって成形できる。従って、部品点数を少なくできるとともに、組み立て工程の簡素化を図ることができる。
前記自動変速機のシフト装置において、前記ゲートは、オートモード状態で前記シフトレバーが移動するオートモード用ゲートと、前記オートモード用ゲートにおけるセレクト方向の一方側に配設されマニュアルモード状態で前記シフトレバーが移動するマニュアルモード用ゲートと、前記オートモード用ゲートとマニュアルモード用ゲートとの間に配設された連通路とを備え、前記オートモード用ゲートとマニュアルモード用ゲートとは、それぞれ、シフト方向に延され、前記連通路は、前記オートモード用ゲートとマニュアルモード用ゲートとを連通するように形成され、前記軸当接音防止部は、前記オートモード用ゲートとマニュアルモード用ゲートと連通路とのそれぞれの内周壁の内側に配設されている構成とすることが好ましい。
これによれば、例えばオートモード用ゲートとマニュアルモード用ゲートとに相互に出し入れする場合も、それぞれの内面に当接する際の音を抑えることができ、オートモード用ゲートとマニュアルモード用ゲートとを有するシフト装置に適したものにできる。
本発明の自動変速機のシフト装置は、構成部品が多くなることなく、組み付け工程を簡素化でき、低コストで製造できるレバー当接音防止部を備えている。
本発明の一実施の形態の自動変速機のシフト装置の斜視図である。 図1の自動変速機のシフト装置の平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図1の自動変速機のシフト装置の一部を断面にした斜視図である。 図1の自動変速機のシフト装置における装置本体のハウジングとレバー当接音防止部とが二色成形により形成された状態の下方側からの斜視図である。 図1の自動変速機のシフト装置におけるシフトレバーの斜視図である。 図1の自動変速機のシフト装置における自動変速機操作部材の斜視図である。 自動変速機操作部材のレバー連結部にシフトレバーの操作部材連結部が連結した状態の自動変速機操作部材とシフトレバーとの斜視図である。 図8の平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態の自動変速機のシフト装置の斜視図、図2は、図1の自動変速機のシフト装置の平面図、図3は、図2のIII−III線断面図である。尚、図のX方向が前方を示し、Y方向が後方を示している。又、Z方向が右方を示し、W方向が左方を示している。
この実施形態の自動変速機のシフト装置1は、自動車用のものとされており、図1、図2に示すように、車体に固定される装置本体2と、装置本体2に保持されたシフトレバー4とを備えている。
装置本体2は、ハウジング3と、ハウジング3とシフトレバー4との当接音を抑えるレバー当接音防止部5と、ハウジング3内に回動自在に連結された自動変速機操作部材6(図3参照)とを備えている。
ハウジング3は、この実施形態では、ポリアミド系の合成樹脂から構成されており、上壁20に、その外面から内面に貫通するようにして形成されたゲート21〜23を備えている。
この実施形態のゲートは、オートモード用ゲート21と、マニュアルモード用ゲート22と、オートモード用ゲート21とマニュアルモード用ゲート22との間に両者を連通するように配設された連通路23とを備えている。
オートモード用ゲート21は、自動変速機操作部材6とシフトレバー4とが連結した状態のオートモード状態でシフトレバー4が移動するゲートである。このオートモード用ゲート21は、シフト方向(前後方向)に直線状に延されている。
マニュアルモード用ゲート22は、自動変速機操作部材6とシフトレバー4との連結が外れた連結解除状態のマニュアルモード状態でシフトレバー4が移動するゲートである。このマニュアルモード用ゲート22は、オートモード用ゲート21の左側方側に、オートモード用ゲート21と平行に配設されている。
連通路23は、セレクト方向(左右方向)に延されるようにして、オートモード用ゲート21の後方部とマニュアルモード用ゲート22の前後中央部とを連通している。
尚、上壁20の上面に、図示しないカバーが上方側から重ね合わされるように配設される。このカバーは、板状のものから構成され、上壁20のゲート21〜23と略同形状のゲート対応孔を備えている。又、カバーは、そのオートモード用ゲート対応孔の側方に、オートモード用ゲートに設定された各レンジを表示した表示部を備えている。
詳しくは、その表示部に、オートモード用ゲートに前側から後側に順に設定されたパーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジ、ドライブレンジのそれぞれに対応する位置に「P」、「R」、「N」、「D」が表示されている。
自動変速機操作部材6は、この実施形態では、図7〜図9に示すように、後述のシフトレバー4の操作部材連結部42を収容した収容部61を備えている。
収容部61は、上方が開口された周壁61aを備えている。周壁61aは、上部側が操作部材連結部42の全周に亘って操作部材連結部42を囲むように形成されており、その内周に、シフトレバー4の操作部材連結部42と連結及び連結解除するレバー連結部64と、操作部材連結部42が遊嵌するレバー遊嵌部65とを備えている。
レバー連結部64は、互いにシフト方向に対向する第1レバー連結部64a及び第2レバー連結部64bとを備えている。これらの第1レバー連結部64aと第2レバー連結部64bとは、シフト方向に距離L1(図9に図示)を隔てて対向するように形成されており、それらによってその間に、操作部材連結部42を嵌挿するレバー嵌挿部64cが形成されている。
レバー遊嵌部65は、レバー連結部64の左側(セレクト方向の一方側)に、操作部材連結部42がレバー連結部64とこのレバー遊嵌部65とに相互に移動可能に、レバー連結部64と連通するように形成されている。
又、レバー遊嵌部65は、操作部材連結部42がシフト方向に移動(遊嵌)できるように、そのシフト方向の距離L2がレバー嵌挿部63cの距離L1よりも長くなるように形成されている。
又、周壁61aは、図3に示すように下部側が上部側から漸次すぼめられるように形成されており、その下端内周に、シフトレバー4を回動自在に保持する半球面状のレバー保持部66を備えている。
又、自動変速機操作部材6は、図4、図7〜図9に示すように、下端部の左右両側のそれぞれに、外周方向に突設された回動軸67を備えている。
又、自動変速機操作部材6は、周壁61aの上部外周に配設された自動変速機連結部68を備え、この自動変速機連結部68に、図示しない連結部材を介して車両に設けられた、図示しない自動変速機と連結されている。
このように形成された自動変速機操作部材6は、回動軸67がハウジング3にシフト方向に回動自在に軸支されるようにしてハウジング3内に配設されている。これにより、この自動変速機操作部材6がハウジング3に対して回動軸67を軸にシフト方向に回動して自動変速機を操作する。
レバー当接音防止部5は、防止部本体51と、防止部本体51の上部に形成され後述のシフトレバー4のレバー軸41と装置本体2との当接音を防止する軸当接音防止部52と、防止部本体51の下端部に形成され後述のシフトレバー4の係止片41bと装置本体2との当接音を防止する係止片当接音防止部53とを備えている。
防止部本体51は、ハウジング3よりも硬度が低い軟質材から、筒状に形成されている。この実施形態では、防止部本体51は、弾性を有するエラストマーから構成されている。
防止部本体51は、上部に、オートモード用ゲート21、マニュアルモード用ゲート22ゲート及び連通路23の内周壁を内側から覆うように形成されたゲート被覆部を、その下端面に、下端面から凹まされるように形成された複数の係止片受容凹部54を、それぞれ備えている。
ゲート被覆部は、軸当接音防止部52をなしており、軸当接音防止部52の内側には、レバー軸挿通孔52aが区画形成されている。このレバー軸挿通孔52aは、各ゲート21〜23とほぼ同じ大きさで形成されている。
係止片受容凹部54は、図5に示すように、前から順に、パーキングレンジ係止凹部54aと、リバースレンジ係止凹部54bと、ニュートラル係止凹部54cと、ドライブレンジ係止凹部54dとを備えている。
これらのパーキングレンジ係止凹部54aとリバースレンジ係止凹部54bとニュートラル係止凹部54cとドライブレンジ係止凹部54dは、それぞれ、オートモード用ゲート21に設定されたパーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジ、ドライブレンジのそれぞれに、後述のシフトレバー4の係止片41bを受容して係止する。
係止片当接音防止部53は、これらのパーキングレンジ係止凹部54aとリバースレンジ係止凹部54bとニュートラル係止凹部54cとドライブレンジ係止凹部54dとのそれぞれを区画形成した区画壁の内壁面に形成されている。
このように構成されたレバー当接音防止部5は、軸当接音防止部52がハウジング3の各ゲート21〜23に嵌め入れられるようにして取り付けられている。
この実施形態では、異材質(材料)同士を組み合わせて一体に成形する二色成形によって、ハウジング3とレバー当接音防止部5とが一体的に成形されている。
詳しくは、ポリアミド系合成樹脂を金型内に流し込んで1次側となるハウジング3を成形する。そして、その成形したハウジング3を同一コアに残した状態で2次側となるキャビティへ入れ、2次側となるポリアミド系合成樹脂を流しレバー当接音防止部5を一体化する。
これにより、ハウジング3とレバー当接音防止部5とを容易に組み付けて形成できるとともに、ハウジング3とレバー当接音防止部5とを1つのものに形成でき、部品点数を極力少なくできる。
シフトレバー4は、図3、図6に示すようにレバー軸41と、レバー軸41に付設された係止片41bと、自動変速機操作部材6と連結及び連結解除可能な操作部材連結部42とを備えている。
レバー軸41は、その上端側の先端に、図示しないが操作把持部材が取り付けられる。そして、この取り付けられた操作把持部材がドライバー等に把持操作されることにより、レバー軸41が操作される。
又、レバー軸41は、図の下端側の基端に、合成樹脂から球状に形成された球状部41aを備えている。
係止片41bは、装置本体2におけるオートモード用ゲート21の各レンジにレバー軸41を係脱自在に係止しておくためのもので、レバー軸41の外周から左側方に突設された突設部41eを備えている。
この係止片41bは、レバー軸41に軸方向の略上下方向に移動可能に保持されている。又、係止片41bは、レバー軸41に設けられたコイルバネ41cに上方側に付勢されている。そして、このコイルバネ41cの付勢力によって係止片41bが、各レンジに対応するように、パーキングレンジ係止凹部54aと、リバースレンジ係止凹部54bと、ニュートラル係止凹部54cと、ドライブレンジ係止凹部54dとに、それぞれ入り込むことにより係止する。
又、レバー軸41の上端に設けられた押圧操作部41dがコイルバネ41cの付勢力に抗して下方側に押圧操作されることにより、係止片41bが下方に移動して係止片受容凹部54から出て、レバー軸41がオートモード用ゲート21を移動可能とされている。
操作部材連結部42は、第1レバー連結部64aと連結及び連結解除する第1操作部材連結部42aと、第2レバー連結部64bと連結及び連結解除する第2操作部材連結部42bとを備えている。
第1操作部材連結部42aは、レバー軸41の外周から前方側に突出するように形成されている。
第2操作部材連結部42bは、レバー軸41を挟んで第1操作部材連結部42aと反対側の後部に、レバー軸41の外周から後方側に突出するように形成されている。
第1操作部材連結部42aと第2操作部材連結部42bとの距離L3は、図9に示すように、第1レバー連結部64aと第2レバー連結部64bとの上記距離L1と略同程度に設定されてレバー嵌挿部63cにほとんど隙間無く入り込んで嵌挿できるように構成されている。
又、その距離L3は、レバー遊嵌部65の上記距離L2よりも短く、操作部材連結部42がレバー遊嵌部65内をシフト方向に移動できるようになっている。
このように構成されたシフトレバー4は、図3に示すように球状部41aが自動変速機操作部材6の収容部61に上方側から入れられるようにしてレバー保持部66にシフト方向及びセレクト方向に回動自在に保持され、これにより、レバー軸41の上端側が、球状部41aを回動軸に前後方向及び左右方向に回動できるようなっている。
又、球状部41aがレバー保持部66に保持された状態で、レバー軸41は、防止部本体51のレバー軸挿通孔52aに挿通されてその軸方向が略上下方向に沿って延されている。
又、この状態で、係止片41bが係止片当接音防止部53の下方側に配置され、コイルバネ41cの付勢力によって、係止片41bが係止片当接音防止部53に常時上方に押圧された状態で当接して係止している。
尚、係止片41bがパーキングレンジ係止凹部54aに入った状態で、レバー軸41は、オートモード用ゲート35における前部側に設定されたパーキング(P)レンジに配置される。又、係止片41bがリバースレンジ係止凹部54bに入った状態で、レバー軸41は、オートモード用ゲート35における前部側に設定されたリバースレンジに配置される。
又、係止片41bがニュートラル係止凹部54cに入った状態で、レバー軸41は、オートモード用ゲート21におけるニュートラルレンジに配置され、又、係止片41bがドライブレンジ係止凹部54dに入った状態で、レバー軸41は、オートモード用ゲート21のリバースレンジに配置される。
次に、以上のように構成された本発明のシフト装置の動作について説明する。例えばシフトレバー4の係止片41bがパーキングレンジ係止凹部54aに入った状態で(図5参照)、シフトレバー4の押圧操作部41dが押圧操作されることにより、係止片41bがコイルバネ41cの付勢力に抗して下方に移動して係止片受容凹部54の下方位置までくる。
そして、この状態から、シフトレバー4の操作把持部材が後方側に押圧操作されると、係止片41bがリバースレンジ係止凹部54bの下方位置、或いは、リバースレンジ係止凹部54bの下方位置を通過してニュートラル係止凹部54c又はドライブレンジ係止凹部54dの下方位置まで移動する。
この状態で、押圧操作部41dの押圧操作が止められると、係止片41bがコイルバネ41cの付勢力によってリバースレンジ係止凹部54bに、又は、ニュートラル係止凹部54c、或いは、ドライブレンジ係止凹部54dに入り込んで係止片当接音防止部53に当接する。
その際、係止片当接音防止部53が軟質材から構成されているため、係止片41bと係止片当接音防止部53との当接音が防止される。
又、係止片41bがリバースレンジ係止凹部54bとニュートラル係止凹部54cとドライブレンジ係止凹部54dとの何れかに入り込んだ状態、例えばニュートラル係止凹部54cに入り込んだ状態から、押圧操作部41dが押圧操作されるとともに、シフトレバー4が前方向に押圧操作されると、係止片41bがリバースレンジ係止凹部54b又はパーキングレンジ係止凹部54aの下方位置まで移動する。
そして、同様に、この状態で、押圧操作部41dの押圧操作が止められると、係止片41bがコイルバネ41cの付勢力によってリバースレンジ係止凹部54b又はパーキングレンジ係止凹部54aに入り込んでそれらの内壁面に形成された係止片当接音防止部53に当接する。この場合も同様に、係止片41bと係止片当接音防止部53との当接音が抑えられる。
又、レバー軸41が、オートモード用ゲート21を移動する際、例えばリバースレンジからパーキングレンジに移動する際に、オートモード用ゲート21の内周壁とレバー軸41との間に軸当接音防止部52が介在するように配設されているため、レバー軸41がオートモード用ゲート21の内周壁との当接によって大きな当接音がするようなことを防止できる。
一方、係止片41bがドライブレンジ係止凹部54dに入り込んだ状態から、レバー軸41が左側に押圧されると、レバー軸41が連通路23に入り、連通路23からマニュアルモード用ゲート22に入り込む。
その際、マニュアルモード用ゲート22の側部には軟質材から構成された軸当接音防止部52が配設されているため、例えばレバー軸41が強く押圧されてマニュアルモード用ゲート22の側部に強い力でぶつかるように当接しても、係止片41bと軸当接音防止部52との当接音が抑えられる。
尚、レバー軸41がマニュアルモード用ゲート22に入り込むと、シフトレバー4の操作部材連結部42が自動変速機操作部材6のレバー嵌挿部64cからレバー遊嵌部65に入り、シフトレバー4と自動変速機操作部材6との連結が外れる。この状態で、自動変速機はドライブ状態に維持され、マニュアルモード状態になる。
又、この実施形態では、レバー軸41が連通路23に入ると、装置本体2に設けられた図示しないマニュアルモード検知手段によってマニュアルモード状態に入ったことを検知する。又、レバー軸41が、マニュアルモード用ゲート22のマイナスゲート22aに移動されると、装置本体2に設けられた図示しない検知手段によって検知され、その検知に基づいて、装置本体2に設けられた制御部が1回だけシフトダウンする。
一方、レバー軸41が、マニュアルモード用ゲート22のプラスゲート22bに移動されると、検知手段によって検知され、その検知に基づいて、制御部が1回だけシフトアップするようになっている。
その後、シフトレバー4のレバー軸41が、マニュアルモード用ゲート22から連通路23を通ってオートモード用ゲート21のドライブレンジに戻される際に、シフトレバー4の操作部材連結部42が自動変速機操作部材6のレバー遊嵌部65からレバー嵌挿部64cに再度入り、シフトレバー4と自動変速機操作部材6とが再度連結状態になる。
1 自動変速機のシフト装置
2 装置本体
3 ハウジング
4 シフトレバー
5 レバー当接音防止部
6 自動変速機操作部材
51 防止部本体
52 軸当接音防止部
53 係止片当接音防止部

Claims (4)

  1. 装置本体と、前記装置本体に移動可能に保持されたシフトレバーとを備えた自動変速機のシフト装置であって、
    前記装置本体は、ハウジングと、前記装置本体と前記シフトレバーとの当接音を防止するレバー当接音防止部とを備え、
    前記シフトレバーは、レバー軸と、前記レバー軸から突設され前記レバー軸を前記装置本体に係脱自在に係止する係止片とを備え、
    前記ハウジングは、前記レバー軸が移動可能に挿通されたゲートを備え、
    前記レバー当接音防止部は、前記ゲートに挿通された前記レバー軸と前記装置本体との当接音を防止する軸当接音防止部と、前記係止片と前記装置本体との当接音を防止する係止片当接音防止部とを備え、
    前記軸当接音防止部は、前記ゲートの内周壁の内側に、前記内周壁と前記レバー軸との間に介在するように配設され、
    前記係止片当接音防止部は、前記係止片と当接可能に配設され、
    前記軸当接音防止部と係止片当接音防止部とは、前記ハウジングよりも硬度が低い軟質材によって互いに一体的に形成され、
    前記ハウジングと前記レバー当接音防止部とは、一体的に形成されていることを特徴とする自動変速機のシフト装置。
  2. 前記レバー当接音防止部は、前記軟質材によって形成された防止部本体を備え、
    前記防止部本体は、その上部が前記ゲートの内周壁の全周を内側から覆うように形成され、その下端面に、前記下端面から凹まされるように形成された係止片受容凹部を備え、
    前記軸当接音防止部は、前記防止部本体の上部から構成され、
    前記係止片当接音防止部は、前記係止片受容凹部を区画形成した区画壁から構成されていることを特徴とする請求項1記載の自動変速機のシフト装置。
  3. 前記ハウジングと前記レバー当接音防止部とは、二色成形によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の自動変速機のシフト装置。
  4. 前記ゲートは、オートモード状態で前記シフトレバーが移動するオートモード用ゲートと、前記オートモード用ゲートにおけるセレクト方向の一方側に配設されマニュアルモード状態で前記シフトレバーが移動するマニュアルモード用ゲートと、前記オートモード用ゲートとマニュアルモード用ゲートとの間に配設された連通路とを備え、
    前記オートモード用ゲートとマニュアルモード用ゲートとは、それぞれ、シフト方向に延され、
    前記連通路は、前記オートモード用ゲートとマニュアルモード用ゲートとを連通するように形成され、
    前記軸当接音防止部は、前記オートモード用ゲートとマニュアルモード用ゲートと連通路とのそれぞれの内周壁の内側に配設されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の自動変速機のシフト装置。
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