JP2015006776A - 白色積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】極限粘度が0.63dl/g以上、120℃、相対湿度100%で熱処理した後の極限粘度維持率が65%以上に保持される熱処理時間が48時間以上であり、表層に白色顔料を10重量%以上含有し、当該表層に紫外線吸収剤を0.3重量%以上含有する白色積層ポリエステルフィルム。表層に白色顔料を50重量%以下含有し、中間層に二酸化チタンを5重量%以下含有する白色積層ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
Description
トリアジン系であれば、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチロキシ)フェノールで表される化合物、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ] −フェノールであらわされる化合物、及び、2−(4,6−ビス−ビフェニル−4−イル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(2−エチル−(n)−ヘキシルオキシ)フェノールで表される化合物、を用いることができる。
蛍光X線分析装置(島津製作所社製型式「XRF−1800」)を用いて、下記表1に示す条件下で、フィルム中もしくは原料ポリエステル中のチタン元素量を求めた。積層フィルムの表層と中間層のチタン含有量については、積層フィルムの表層と中間層をやすりで分離後、各々のサンプルを蛍光X線分析装置で測定することにより、チタン元素(Ti)の各層に対する含有量を測定する。
積層フィルム全体および原料ポリエステルのチタン(Ti)元素含有量:C[重量%]は、フィルムを溶融してディスク状に成型した物に対して測定することにより得られる。チタン元素量から、各層、フィルム全体、原料ポリエステル中の二酸化チタンの重量%を求めた。
粉砕したポリエステル原料に対し、熱風乾燥機にて140℃で15分間乾燥させ、デシケーター内で室温まで冷却した試料から、上述で得られた二酸化チタン含有量C[重量%]を用いて、粉砕したポリエステル原料を1.0g×100/(100−C)を精秤して試験管に採取し、ベンジルアルコール30mlを加えて、乾燥窒素ガスを吹き込みながら195℃、3分間で溶解させ、次いで、クロロホルム50mlを徐々に加えて室温まで冷却した。遠心分離により二酸化チタンのみを沈降させた後、上済み液を取り出した。上澄み液にフェノールレッド指示薬を1〜2滴加え、乾燥窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に、0.1Nの苛性ソーダのベンジルアルコール溶液で滴定し、黄色から赤色に変じた時点で終了とした。なお、上澄み液中には1.0gのポリエステル原料が含まれていると仮定する。また、ブランクとして、ポリエステル樹脂試料抜きで同様の操作を実施し、以下の式によって酸価を算出した。
〔ここで、Aは、滴定に要した0.1Nの苛性ソーダのベンジルアルコール溶液の量(μl)、Bは、ブランクでの滴定に要した0.1Nの苛性ソーダのベンジルアルコール溶液の量(μl)、Wは、ポリエステル樹脂試料の量(g)、fは、0.1(N)の苛性ソーダのベンジルアルコール溶液の力価である〕
粉砕したポリエステル原料、もしくはポリエステルフィルムに対し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の中に、上述で得られた二酸化チタン含有量C[重量%]を用いて、ポリエステルフィルムもしくは粉砕したポリエステル原料が、1.0×100/(100−C)[g/dl]となるよう精秤して添加する。120℃で10分間かけて溶解させた後、徐々に室温まで冷却させた。遠心分離により二酸化チタンのみを沈降させた後、上済み液を取り出し、上済み液の流下時間、および、溶媒のみの流下時間を測定し、それらの時間比率から、Hugginsの式を用いて、極限粘度[dl/g]を算出した。その際、Huggins定数を0.33と仮定した。なお、上済み液中のポリエステル原料の濃度は、1.0[g/dl]とした。
パーソナルプレッシャークッカー装置(平山製作所社製)を用いて、ポリエステルフィルムを120℃、相対湿度100%の雰囲気にてフィルムを48時間、及び72時間処理する。ポリエステルフィルムを120℃、相対湿度100%の雰囲気にて、48時間、及び72時間処理したポリエステルフィルムの極限粘度を上述の極限粘度測定法に基づいて、測定する。
T=(0.65×IV0−IV48)×24÷(IV48−IV72)+48
IV0:120℃、相対湿度100%の雰囲気で、0時間処理後の極限粘度[dl/g]
IV48:120℃、相対湿度100%の雰囲気で、48時間処理後の極限粘度[dl/g]
IV72:120℃、相対湿度100%の雰囲気で、72時間処理後の極限粘度[dl/g]
ポリエステルフィルムを85℃、相対湿度85%の雰囲気にてフィルムを2000時間処理する。オートグラフAG−I(島津製作所社製)にて、得られたフィルムの製膜方向(MD)に対し、200mm/分の速度で、フィルムの機械的特性として引張破断伸度を測定し、引張破断伸度維持率を求める。なお、引張破断伸度維持率は、下記式、即ち、85℃、相対湿度85%の雰囲気処理前の引張破断伸度と、85℃、相対湿度85%の雰囲気で一定時間処理した後の引張破断伸度の商から得られる。
引張破断伸度維持率[%]=(85℃、相対湿度85%の雰囲気で一定時間処理した後の引張破断伸度)÷(85℃、相対湿度85%の雰囲気処理前の引張破断伸度)×100
◎:引張破断伸度維持率が50%未満に達した時間が2500時間以上
○:引張破断伸度維持率が50%未満に達した時間が2000時間以上2500時間未満
×:引張破断伸度維持率が50%未満に達した時間が2000時間未満
・紫外線照射装置
商品名:メタルウェザーメータ(KW−R5TP) ダイプラ・ウィンテス株式会社
・紫外線照射装置条件
放射照度:1400W/m2(300〜400nmの範囲)
フィルター: KF−2タイプ
照射/結露:照射15時間/結露3時間/照射15時間/結露3時間
照射時の温度と湿度:ブラックパネル温度 53℃ 相対湿度 50%
結露時の温度と湿度:ブラックパネル温度 30℃ 相対湿度 98%
スプレー:照射と結露の間に1分間ポリエステルフィルム上に純水をスプレーする。
ΔEab*={(L2 *−L1 *)2+(a2 *−a1 *)2+(b2 *−b1 *)2}0.5
L2 *、a2 *、b2 * :紫外線処理後のL*、a*、b*
L1 *、a1 *、b1 * :紫外線処理後のL*、a*、b*
算出されたΔEab*から、下記基準で評価する。
◎:ΔEab*≦9
○:9<ΔEab*≦10
×:10<ΔEab*
1個のスラリー調製槽、およびそれに直列に接続された2段のエステル化反応槽、および2段目のエステル化反応槽に直列に接続された3段の溶融重縮合槽からなる連続式重合装置を用い、スラリー調製槽に、テレフタル酸とエチレングリコールを重量比で100:45の割合で連続的に供給すると共に、エチルアシッドホスフェートのエチレングリコール溶液を、生成ポリエステル樹脂に対してリン原子としての含有量が4重量ppmとなる量で連続的に添加して、攪拌、混合することによりスラリーを調製し、このスラリーを、窒素雰囲気下で267℃、相対圧力100kPa、平均滞留時間4時間に設定され、反応生成物が存在する第1段目のエステル化反応槽に連続的に流量120kg/hrで供給し、次いで、第1段目のエステル化反応生成物を、窒素雰囲気下で265℃、相対圧力5kPa、平均滞留時間2時間に設定された第2段目のエステル化反応槽に連続的に移送して、さらにエステル化反応させた。その際、第2段エステル化反応槽に設けた上部配管を通じて、エチレングリコールを生成するポリエステル樹脂に対して322モル/トンになる量を連続的に供給した。この場合、第2段エステル化反応槽におけるエステル化率は97%であった。
ポリエステル(1)を出発原料とし、窒素雰囲気下で約160℃に保持された攪拌結晶化機内に滞留時間が約60分となるようにチップが重ならないようにした状態で連続的に供給して結晶化させた後、塔型の固相重縮合装置に連続的に供給し、窒素雰囲気下215℃で、得られるポリエステル樹脂の極限粘度が0.83dl/gとなるように滞留時間を調整して固相重縮合させ、ポリエステル(2)を得た。末端カルボキシル基量は6当量/tであった。
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール200重量部とを出発原料とし、エステル交換触媒として、酢酸マグネシウム・4水和物を得られるポリエステル樹脂1tあたりのマグネシウム含有量が46g/樹脂tとなる量で、加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒としてテトラ−n−ブチルチタネートを得られるポリエステル樹脂1t当たりのチタン原子としての含有量が5g/樹脂tとなる量で加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.55dl/gに相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、ポリエステルのチップを得た。上記で、得られたポリエステルチップを真空下220℃で固相重合し、ポリエステル(4)を得た。
極限粘度は0.75dl/g、末端カルボキシル基量は25当量/tであった。
ベント付二軸押出機にて、ポリエステル(2)を溶融混練しながら、平均粒径が0.45μmの二酸化チタン粒子を二酸化チタン濃度が50重量%となるように添加した。ダイからストランド状に押出して冷却固化し、カッターで切断してマグネシウムマスターバッチとしてポリエステル(5)を得た。ポリエステル成分について、極限粘度は0.50dl/g、末端カルボキシル基量は80当量/tであった。
ベント付二軸押出機にて、ポリエステル(2)を溶融混練しながら、トリアジン系紫外線吸収剤である2−(4,6−ビス−ビフェニル−4−イル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(2−エチル−(n)−ヘキシルオキシ)フェノールが20重量%となるように添加した。ダイからストランド状に押出して冷却固化し、カッターで切断してマグネシウムマスターバッチとしてポリエステル(6)を得た。ポリエステル成分について、極限粘度は0.63dl/g、末端カルボキシル基量は29当量/tであった。
ベント付二軸押出機にて、ポリエステル(2)を溶融混練しながら、トリアジン系紫外線吸収剤である2−(4,6−ジフェニル−1,3,5トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ] −フェノールが20重量%となるように添加した。ダイからストランド状に押出して冷却固化し、カッターで切断してマグネシウムマスターバッチとしてポリエステル(7)を得た。ポリエステル成分について、極限粘度は0.62dl/g、末端カルボキシル基量は30当量/tであった。
上記ポリエステル(2)、ポリエステル(3)、ポリエステル(5)およびポリエステル(6)を64.7:2.0:30.0:3.3の比率で混合したポリエステル混合物を、ベント付き二軸押出機A(サブ)に投入するとともに、上記ポリエステル(2)、およびポリエステル(5)を94:6の比率で混合したポリエステル混合物をベント付き二軸押出機B(メイン)に投入した。双方の原料を二軸押出機中、290℃で溶融、混練し、得られた溶融体を多層Tダイ内でA/B/A=10/80/10の構成比となるように合流さしてスリット状に押出しする。静電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定したキャスティングドラム上で急冷固化させて未延伸の2種3層からなる積層シートを得た。得られたシートを縦方向に83℃で3.3倍延伸した後、予熱/横延伸/熱固定1/熱固定2/熱固定3/冷却の各ゾーンにおける温度[℃]を95/110/200/221/180/125℃に設定したテンターに導くことでフィルム製膜を行った。得られたフィルムの平均厚さは125μmであり、表層/中間層/表層の厚み(μm)は、12.5/100/12.5であった。得られたフィルムの特性および評価結果を下記表2に示す。
ベント付き二軸押出機A(サブ)とベント付き二軸押出機B(メイン)とに投入するポリエステル原料を表2に示す配合に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。得られたフィルムの特性および評価結果を下記表2に示す。
ベント付き二軸押出機A(サブ)とベント付き二軸押出機B(メイン)とに投入するポリエステル原料を表3に示す配合に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。得られたフィルムの特性および評価結果を下記表3に示す。
Claims (2)
- 極限粘度が0.63dl/g以上であり、120℃、相対湿度100%で熱処理した後の極限粘度維持率が65%以上に保持される熱処理時間が48時間以上であり、表層に白色顔料を10重量%以上含有し、当該表層に紫外線吸収剤を0.3重量%以上含有することを特徴とする白色積層ポリエステルフィルム。
- 表層に白色顔料を50重量%以下含有し、中間層に二酸化チタンを5重量%以下含有する請求項1に記載の白色積層ポリエステルフィルム。
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CN106626640A (zh) * | 2016-12-19 | 2017-05-10 | 常州百佳薄膜科技有限公司 | 一种聚酯膜及其制备方法 |
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WO2010113920A1 (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-07 | 帝人デュポンフィルム株式会社 | 太陽電池裏面保護膜用積層ポリエステルフィルム |
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- 2013-06-26 JP JP2013133440A patent/JP2015006776A/ja active Pending
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