JP2015000963A - ポリ乳酸発泡体及びその製造方法 - Google Patents

ポリ乳酸発泡体及びその製造方法 Download PDF

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Takahide Yoshioka
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Abstract

【課題】発泡時のガス保持性に優れ、表面性の良好でかつ耐熱性を有するポリ乳酸発泡体を安定かつ連続生産することにある。【解決手段】ポリ−L乳酸とポリ−D乳酸の混合物を含むポリ乳酸系樹脂組成物から得られる発泡体であって、該発泡体は、押出発泡法より得られ、DSC測定によって、下記式で求められるステレオコンプレックス形成率が、70%以上であることを特徴とする、ポリ乳酸発泡体。ステレオコンプレックス形成率(%) ={(ΔHmc , stereo)/((ΔHmc , homo) + (ΔHmc , stereo))} ? 100(ΔHmc , homo):ホモポリ乳酸(ホモポリ−L乳酸、又は、ホモポリ−D乳酸)の単独結晶の結晶融解に基づく吸熱量。(ΔHmc , stereo):ステレオコンプレックス結晶の結晶融解に基づく吸熱量。【選択図】なし

Description

本発明は外観良好でかつ耐熱性を有する発泡体およびその製造方法に関する。
従来より、発泡体の材料としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンなどが用いられており、消費量が年々増加している。それに伴い、使用後の廃棄物の量も増加している。これら廃棄物は現在焼却あるいは埋め立てにより処理されるため、様々の環境問題や処分場確保などの問題が起こっている。
このような問題に対処するため、近年、土中や水中に存在する微生物の作用により自然環境下で樹脂が分解される種々の生分解性ポリマーの検討が各方面で盛んに行われている。中でも、ポリL−乳酸は比較的融点および結晶性が高く成形品としたときの機械的物性が高いなどの優れた特徴を有しているため、実用的な生分解性樹脂成形品として工業的に生産化するための検討が活発になされている。
しかしながら、ポリL−乳酸の融点は170℃程度と比較的高いが、結晶化速度が極端に遅いため、成形品の耐熱性が不足し、例えば、食品トレー容器を電子レンジで加熱する場合においては、成形品が変形してしまうなどの問題があった。
一方、乳酸には光学異性体が存在し、それぞれL−乳酸とD−乳酸の重合体であるポリL−乳酸とポリD−乳酸の混合物からなるステレオコンプレックス結晶を形成させるとポリL−乳酸あるいはポリD−乳酸単独結晶よりも融点が上昇することが知られている。特開昭61−36321号公報には、ポリL−乳酸とポリD−乳酸をブレンドすることにより上記の特異な特性を工業的に利用することが初めて開示されている。
発泡体の耐熱性を向上させるため、α−及び/又はβ−ヒドロキシカルボン酸単位を50モル%以上含有する生分解性ポリエステル樹脂100質量部と、ポリ乳酸ステレオコンプレックス0.1〜20質量部とからなることを特徴とする生分解性ポリエステル樹脂組成物が提案されている。(特開2003−128899)しかし、この場合ステレオコンプレックス結晶の生成が不十分であるため、耐熱性が不十分であった。
特開昭61−36321号公報 特開2003−128899号公報
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決しようとするものであり、発泡時のガス保持性に優れ、表面性の良好でかつ耐熱性を有するポリ乳酸発泡体、および該ポリ乳酸発泡体を、安定的に製造することができるポリ乳酸発泡体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上述の課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリ−L乳酸とポリ−D乳酸の混合物からなり、該ポリ−L乳酸および/またはポリ−D乳酸のカルボキシル基末端の少なくとも一部が封鎖されているポリ乳酸系樹脂組成物を押出発泡法により、条件調整することで、表面性の良好でかつ耐熱性を有するポリ乳酸発泡体を連続的に且つ安定して製造することが可能となった。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の構成を採用する。すなわち、
1) ポリ−L乳酸とポリ−D乳酸の混合物を含むポリ乳酸系樹脂組成物から得られる発泡体であって、
該発泡体は、押出発泡法より得られ、
DSC測定によって、下記式で求められるステレオコンプレックス形成率が、70%以上であることを特徴とする、ポリ乳酸発泡体。
ステレオコンプレックス形成率(%) ={(ΔHmc , stereo)/((ΔHmc , homo) + (ΔHmc , stereo))} × 100
(ΔHmc , homo):ホモポリ乳酸(ホモポリ−L乳酸、又は、ホモポリ−D乳酸)の単独結晶の結晶融解に基づく吸熱量。
(ΔHmc , stereo):ステレオコンプレックス結晶の結晶融解に基づく吸熱量。
2) 前記ポリ−L乳酸および/またはポリ−D乳酸のカルボキシル基末端の少なくとも一部が封鎖されていることを特徴する、1)に記載のポリ乳酸発泡体。
3) カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン、オキサジン、及びアジリジン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物によって、ポリ−L乳酸および/またはポリ−D乳酸のカルボキシル基末端の少なくとも一部が封鎖されていることを特徴とする2)に記載のポリ乳酸発泡体。
4) 密度が50kg/m以上、500kg/m以下であることを特徴とする1)〜3)のいずれかに記載のポリ乳酸発泡体。
5) (I)ポリ−L乳酸とポリ−D乳酸の混合物を含むポリ乳酸系樹脂組成物を溶融する溶融工程、(II)溶融されたポリ乳酸系樹脂組成物及び超臨界状態の揮発性発泡剤を混合する混合工程、(III)超臨界状態の揮発性発泡剤が混合されたポリ乳酸系樹脂組成物を冷却する冷却工程、(IV)冷却されたポリ乳酸系樹脂組成物をダイにて発泡成形する発泡工程、並びに(V)発泡成形された発泡体を冷却する冷却工程を、この順に有するポリ乳酸発泡体の製造方法であって、
(IV)の工程におけるポリ乳酸系樹脂組成物の樹脂温度Tが、以下の式を満たすことを特徴とする、ポリ乳酸発泡体の製造方法。
(ステレオコンプレックス結晶の結晶融解ピーク温度−50℃)<樹脂温度T<(ステレオコンプレックス結晶の結晶融解ピーク温度−10℃)
本発明によれば、発泡時のガス保持性に優れ、表面性の良好で、かつ耐熱性を有するポリ乳酸発泡体を得ることができ、断熱性、緩衝性に優れた発泡体を作成できる。本発明の製造方法によれば、該ポリ乳酸発泡体をシート状で連続的かつ安定的に生産することが可能となり、成形用途など様々に使用可能である。
次に、本発明のポリ乳酸系樹脂組成物についてさらに詳しく説明する。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物はポリL−乳酸とポリD−乳酸との混合物からなることを特徴とする。
ポリL−乳酸およびポリD−乳酸の製造方法には、それぞれL−乳酸、あるいはD−乳酸を原料として一旦環状2量体であるラクチドを生成せしめ、その後開環重合を行う2段階のラクチド法と、当該原料を溶媒中で直接脱水縮合を行う一段階の直接重合法が知られている。本発明で用いるポリ乳酸はいずれの製法によって得られたものであってもよいが、
ポリマー中に含有される環状2量体が発泡製造時に気化して発泡斑の原因となるため、発泡体を製造する場合には、発泡体製造以前の段階でポリマー中に含有される環状2量体の含有量を0.3wt%以下とすることが望ましい。直接重合法の場合には環状2量体に起因する問題が実質的にないため、発泡性の観点からはより好適である。
本発明に用いるポリL−乳酸はL−乳酸を主たるモノマー成分とする重合体であり、L−乳酸のほかにD−乳酸成分を15モル%以下含有する共重合ポリL−乳酸であっても良いが、ステレオコンプレックス結晶の形成性を高める観点から、ポリL−乳酸中のD−乳酸成分は少ないほど好ましく、ホモポリL−乳酸を用いることがさらに好ましい。
同様に、本発明に用いるポリD−乳酸はD−乳酸を主たるモノマー成分とする重合体であり、D−乳酸のほかにL−乳酸成分を15モル%以下含有する共重合ポリD−乳酸であっても良いが、ステレオコンプレックス結晶の形成性を高める観点から、ポリD−乳酸中のL−乳酸成分は少ないほど好ましく、ホモポリD−乳酸を用いることがさらに好ましい。
さらに、本発明に用いるポリL−乳酸および/またはポリD−乳酸は、本発明の効果を損なわない範囲で、他のエステル形成能を有するモノマー成分を共重合しても良い。共重合可能なモノマー成分としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸類の他、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の分子内に複数の水酸基を含有する化合物類またはそれらの誘導体、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸等の分子内に複数のカルボン酸基を含有する化合物類またはそれらの誘導体が挙げられる。
上述したポリL−乳酸およびポリD−乳酸の重量平均分子量は好ましくは5万以上、さらに好ましくは10万以上、より好ましくは15万以上とするものである。重量平均分子量が10万に満たない場合には発泡体の強度物性を優れたものとすることができにくくなるので好ましくない。なお、一般にポリL−乳酸あるいはポリD−乳酸の平均分子量を50万以上とすることは困難である。
なお、本発明で用いるポリL−乳酸およびポリD−乳酸には本発明の効果を損なわない範囲で主体をなすポリマー以外の成分を含有してもよい。例えば、可塑剤、紫外線安定化剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、糸摩擦低減剤、抗酸化剤あるいは着色顔料等として無機微粒子や有機化合物を必要に応じて添加してもよい。特に、紫外線安定化剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系薬剤を好ましく用いることができる。この際の配合量はポリ乳酸系樹脂組成物100質量部に対して0.1〜1.0質量部が好ましい。着色顔料としては酸化チタン、カーボンブラックなどの無機顔料の他、シアニン系、スチレン系、フタロシアイン系、アンスラキノン系、ペリノン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、キノクリドン系、チオインディゴ系などのものを使用することができる。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリL−乳酸および/またはポリD−乳酸のカルボキシル基末端の一部または全部が封鎖されていることを特徴とする。ポリL−乳酸および/またはポリD−乳酸のカルボキシル基末端を封鎖する方法としては、例えば、脂肪族アルコールやアミド化合物などの縮合反応型化合物や、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、オキサジン化合物、アジリジン化合物などの付加反応型の化合物などをカルボキシル基末端に反応させて封鎖すれば良い。後者の付加反応型の化合物を用いれば、例えば、アルコールとカルボキシル基の脱水縮合反応による末端封鎖のように余分な副生成物を反応系外に排出する必要がないため、例えばポリL−乳酸とポリD−乳酸の混合物を溶融成形する際に付加反応型の化合物を添加・混合・反応させることにより、最適な条件でのポリマー重合と成形時のカルボキシル基末端生成の抑制による十分な末端封鎖を両立することができ、実用的に十分な高い分子量や耐熱性および耐加水分解性を兼ね備えた発泡体を得るにあたり有利である。
本発明においては、ポリL−乳酸および/またはポリD−乳酸のカルボキシル基末端の一部または全部が封鎖されていることを特徴とするものであるが、カルボキシル基末端を全量封鎖できるに十分な量の末端封鎖剤を添加した場合に、滴定などにより、酸末端量を測定すると0(ゼロ)にはならないような場合においても、本発明のカルボキシル基末端の全部が封鎖されている範疇とする。
本発明に用いることのできる末端封鎖剤のうちカルボジイミド化合物の例としては、例えば、N,N´−ジ−o−トリイルカルボジイミド、N,N´−ジフェニルカルボジイミド、N,N´−ジオクチルデシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N−トリイル−N´−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジ−tert.−ブチルフェニルカルボジイミド、N−トリイル−N´−フェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−トリイルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジ−o−トリイルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ヘキサメチレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、エチレン−ビス−ジフェニルカルボジイミド,N,N′−ベンジルカルボジイミド、N−オクタデシル−N′−フェニルカルボジイミド、N−ベンジル−N′−フェニルカルボジイミド、N−オクタデシル−N′−トリルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−トリルカルボジイミド、N−フェニル−N′−トリルカルボジイミド、N−ベンジル−N′−トリルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,6−ジエチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2−エチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2−イソブチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリメチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソブチルフェニルカルボジイミド、芳香族ポリカルボジイミドなどが挙げられる。さらには、これらのカルボジイミド化合物の中から1種または2種以上の化合物を任意に選択してポリ乳酸のカルボキシル末端を封鎖すればよいが、反応性および耐熱性の点でN,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドが好ましい。
本発明に用いることのできる末端封鎖剤のうちエポキシ化合物の例としては、例えば、N−グリシジルフタルイミド、N−グリシジル−4−メチルフタルイミド、N−グリシジル−4,5−ジメチルフタルイミド、N−グリシジル−3−メチルフタルイミド、N−グリシジル−3,6−ジメチルフタルイミド、N−グリシジル−4−エトキシフタルイミド、N−グリシジル−4−クロルフタルイミド、N−グリシジル−4,5−ジクロルフタルイミド、N−グリシジル−3,4,5,6−テトラブロムフタルイミド、N−グリシジル−4−n−ブチル−5−ブロムフタルイミド、N−グリシジルサクシンイミド、N−グリジルヘキサヒドロフタルイミド、N−グリシジル−1,2,3,6−テトラヒドロフタルイミド、N−グリシジルマレインイミド、N−グリシジル−α,β−ジメチルサクシンイミド、N−グリシジル−α−エチルサクシンイミド、N−グリシジル−α−プロピルサクシンイミド、N−グリシジルベンズアミド、N−グリシジル−p−メチルベンズアミド、N−グリシジルナフトアミド、N−グリシジルステラミド、N−メチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−エチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−フェニル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−ナフチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−トリル−3−メチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、オルソフェニルフェニルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、3−(2−キセニルオキシ)−1,2−エポキシプロパン、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、シクロヘキシルグリシジルエーテル、α−クレシルグリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジルエーテル、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、スチレンオキサイド、オクチレンオキサイド、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA−ジグリシジルエーテルなどが挙げられ、さらには、テレフタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジメチルジグリシジルエステル、フェニレンジグリシジルエーテル、エチレンジグリシジルエーテル、トリメチレンジグリシジルエーテル、テトラメチレンジグリシジルエーテル、ヘキサメチレンジグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらのエポキシ化合物の中から1種または2種以上の化合物を任意に選択してポリ乳酸のカルボキシル末端を封鎖すればよいが、反応性の点でエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル、オルソフェニルフェニルグリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、N−グリシジルフタルイミド、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA−ジグリシジルエーテルなどが好ましい。
本発明に用いることのできる末端封鎖剤のうちオキサゾリン化合物の例としては、例えば、2−メトキシ−2−オキサゾリン、2−エトキシ−2−オキサゾリン、2−プロポキシ−2−オキサゾリン、2−ブトキシ−2−オキサゾリン、2−ペンチルオキシ−2−オキサゾリン、2−ヘキシルオキシ−2−オキサゾリン、2−ヘプチルオキシ−2−オキサゾリン、2−オクチルオキシ−2−オキサゾリン、2−ノニルオキシ−2−オキサゾリン、2−デシルオキシ−2−オキサゾリン、2−シクロペンチルオキシ−2−オキサゾリン、2−シクロヘキシルオキシ−2−オキサゾリン、2−アリルオキシ−2−オキサゾリン、2−メタアリルオキシ−2−オキサゾリン、2−クロチルオキシ−2−オキサゾリン、2−フェノキシ−2−オキサゾリン、2−クレジル−2−オキサゾリン、2−o−エチルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−o−プロピルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−o−フェニルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−m−エチルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−m−プロピルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−p−フェニルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−メチル−2−オキサゾリン、2−エチル−2−オキサゾリン、2−プロピル−2−オキサゾリン、2−ブチル−2−オキサゾリン、2−ペンチル−2−オキサゾリン、2−ヘキシル−2−オキサゾリン、2−ヘプチル−2−オキサゾリン、2−オクチル−2−オキサゾリン、2−ノニル−2−オキサゾリン、2−デシル−2−オキサゾリン、2−シクロペンチル−2−オキサゾリン、2−シクロヘキシル−2−オキサゾリン、2−アリル−2−オキサゾリン、2−メタアリル−2−オキサゾリン、2−クロチル−2−オキサゾリン、2−フェニル−2−オキサゾリン、2−o−エチルフェニル−2−オキサゾリン、2−o−プロピルフェニル−2−オキサゾリン、2−o−フェニルフェニル−2−オキサゾリン、2−m−エチルフェニル−2−オキサゾリン、2−m−プロピルフェニル−2−オキサゾリン、2−p−フェニルフェニル−2−オキサゾリンなどが挙げられ、さらには、2,2′−ビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−エチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4,4′−ジエチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−プロピル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−ブチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−ヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−シクロヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−ベンジル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−o−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−エチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−オクタメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−デカメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−エチレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−テトラメチレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−9,9′−ジフェノキシエタンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−シクロヘキシレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ジフェニレンビス(2−オキサゾリン)などが挙げられる。さらには、上記した化合物をモノマー単位として含むポリオキサゾリン化合物など、例えばスチレン・2−イソプロペニル−2−オキサゾリン共重合体などが挙げられる。これらのオキサゾリン化合物の中から1種または2種以上の化合物を任意に選択してポリ乳酸のカルボキシル末端を封鎖すればよい。
本発明に用いることのできる末端封鎖剤のうちオキサジン化合物の例としては、例えば、2−メトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−エトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−プロポキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−ブトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−ペンチルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−ヘキシルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−ヘプチルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−オクチルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−ノニルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−デシルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−シクロペンチルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−シクロヘキシルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−アリルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−メタアリルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−クロチルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジンなどが挙げられ、さらには、2,2′−ビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−メチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−エチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−プロピレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−ブチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−ヘキサメチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−p−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−m−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−ナフチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−P,P′−ジフェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)などが挙げられる。さらには、上記した化合物をモノマー単位として含むポリオキサジン化合物などが挙げられる。これらのオキサジン化合物の中から1種または2種以上の化合物を任意に選択してポリ乳酸のカルボキシル末端を封鎖すればよい。
さらには、既に例示したオキサゾリン化合物および上述のオキサジン化合物などの中から1種または2種以上の化合物を任意に選択し併用してポリ乳酸のカルボキシル末端を封鎖してもよいが、耐熱性および反応性や脂肪族ポリエステルとの親和性の点で2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)や2,2′−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)が好ましい。
本発明に用いることのできる末端封鎖剤のうちアジリジン化合物の例としては、例えば、モノ,ビスあるいはポリイソシアネート化合物とエチレンイミンとの付加反応物などが挙
げられる。
また、本発明に用いることのできる末端封鎖剤として上述したカルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、オキサジン化合物、アジリジン化合物などの化合物うち、2種以上の化合物を末端封鎖剤として併用することもできる。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物では、用途に応じて適度にカルボキシル末端基の封鎖を行えばよいが、具体的なカルボキシル基末端封鎖の程度としてはポリ乳酸系樹脂組成物中のポリL−乳酸およびポリD−乳酸のカルボキシル基末端の濃度が10当量/10 kg以下であることが耐加水分解性向上の点から好ましく、6当量/10 kg以下であることがさらに好ましい。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物に用いるポリL−乳酸および/またはポリD−乳酸のカルボキシル基末端を封鎖する方法としては縮合反応型あるいは付加反応型などの末端封鎖剤を反応させればよく、縮合反応によりカルボキシル基末端を封鎖する方法としては、ポリマー重合時に重合系内に脂肪族アルコールやアミド化合物などの縮合反応型の末端封鎖剤を適量添加して減圧化で脱水縮合反応させるなどしてカルボキシル基末端を封鎖することができるが、ポリマーの高重合度化の観点から、重合反応終了時に縮合反応型の末端封鎖付加反応によりカルボキシル基末端を封鎖する方法としては、ポリ乳酸の溶融状態でカルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、オキサジン化合物、アジリジン化合物などの末端封鎖剤を適量反応させることで得ることができるが、ポリ乳酸の高重合度化、残存低分子量物の抑制などの観点から、ポリマーの重合反応終了後に末端封鎖剤を添加・反応させることが好ましい。上記した末端封鎖剤とポリ乳酸との混合・反応としては、例えば、重合反応終了直後の溶融状態のポリ乳酸ポリマーに末端封鎖剤を添加し攪拌・反応させる方法、ポリ乳酸のチップに末端封鎖剤を添加・混合した後に反応缶あるいはエクストルーダーなどで混練・反応させる方法、エクストルーダーでポリ乳酸に液状の末端封鎖剤を連続的に添加し、混練・反応させる方法、末端封鎖剤を高濃度含有させたポリ乳酸のマスターチップとポリ乳酸のホモチップとを混合したブレンドチップをエクストルーダーなどで混練・反応させる方法などにより行うことができる。
ポリL−乳酸とポリD−乳酸のブレンド方法としては、例えば、ポリL−乳酸チップとポリD−乳酸チップのチップブレンド(ドライブレンド)物を溶融押出し機に供する方法や、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロメタン、ジオキサンなどの溶媒を用いたポリL−乳酸溶液とポリD−乳酸溶液とを溶液状態で混合した後に溶媒を除去する方法などが挙げられる。溶融押出し機に供する場合は、プレッシャーメルター型や1軸あるいは2軸エクストルーダー型など通常の溶融押出し機を使用することができるが、ポリL−乳酸とポリD−乳酸を十分混練しステレオコンプレックス結晶を形成しやすくする観点から1軸あるいは2軸エクストルーダー型が好ましい。さらには、溶融押出し後のポリマー流路中に静止混練機を組み込む方法、ポリL−乳酸チップとポリD−乳酸チップのチップブレンド物を2軸エクストルーダー型の混練機にて溶融・混練した後チップ化することで予備混練されたポリL−乳酸とポリD−乳酸のブレンド物からなるチップをあらかじめ用意し、この予備混練されたチップを溶融成形機に供する方法などが好ましい。あるいは、ポリL−乳酸とポリD−乳酸を別々の溶融押出し機で溶融の後混合しても良い。上述のいずれの場合においても濾過層や吐出部口金通過時の剪断応力による混練が期待されるが、特にポリL−乳酸とポリD−乳酸を別々の溶融押出し機で溶融後混合する場合は、混練強化の観点から混合後に静止混練機を組み込むことが好ましい。
ポリL−乳酸とポリD−乳酸のブレンドはそれぞれのカルボキシル基末端を封鎖してから行っても良いし、ポリL−乳酸とポリD−乳酸をブレンドした後にカルボキシル基末端を封鎖しても良いが、ポリマーの熱分解あるいは熱劣化抑制の観点から、ポリL−乳酸とポリD−乳酸のブレンドおよびカルボキシル基末端の封鎖を同時に行うことが好ましい。上記したブレンドと末端封鎖を同時に行う方法としては、例えば、ポリL−乳酸チップとポリD−乳酸チップのチップブレンド(ドライブレンド)物を溶融押出し機に供する際に、溶融直前のチップあるいは溶融押出し機内の溶融ポリマーへ液状の末端封鎖剤を連続的に直接添加すれば良い。
また、本発明のポリ乳酸系樹脂組成物に用いるポリL−乳酸とポリD−乳酸のブレンド割合としては重量比で、ポリL−乳酸:ポリD−乳酸が25:75から75:25の間であることが好ましいが、ステレオコンプレックス結晶の生成促進および含有割合向上の観点から、40:60から60:40の間であることがさらに好ましく、50:50であることがより好ましい。
本発明のポリ乳酸発泡体の密度は、50kg/m〜500kg/mであることが好ましい。発泡体密度が500kg/mを上回ると強度は十分であるものの軽量性、断熱性に劣るため好ましくなく、発泡体密度が50kg/mを下回ると軽量性には優れるが強度が不十分であったり、成形時に破れが生じるため好ましくない。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物からなる発泡体では、耐熱性の観点から、DSC測定により求められるポリL−乳酸単独結晶およびポリD−乳酸単独結晶の結晶融解に基づく吸熱量を(ΔHmc , homo)、ポリL−乳酸およびポリD−乳酸からなるステレオコンプレックス結晶の結晶融解に基づく吸熱量を(ΔHmc , stereo)としたときに、以下式で定義されるステレオコンプレックス形成率が70%以上であり、好ましくは80%以上である。ステレオコンプレックス形成率が70%以下の場合、ポリ乳酸発泡体の耐熱温度はガラス転移温度である60℃であり、例えば電子レンジ対応の食品トレーには適応しないので好ましくない。なお、ホモポリL−乳酸およびホモポリD−乳酸の混合物を含むポリ乳酸系樹脂組成物からなるポリ乳酸発泡体の場合、(ΔHmc , homo)のピーク温度は160〜180℃付近に存在し、(ΔHmc , stereo)のピーク温度は210℃〜230℃付近に存在する場合が多い。
ステレオコンプレックス形成率(%) ={(ΔHmc , stereo)/((ΔHmc , homo) + (ΔHmc , stereo))} × 100
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物からシート状の発泡体を得る方法として、(1)ポリ乳酸樹脂系組成物に熱分解型発泡剤を溶融混練し、シート状に成形した後、電子線照射により樹脂組成物を架橋し、熱を加えて発泡させる方法や、(2)ポリ乳酸系樹脂組成物をシート状に成形した後、物理発泡剤を高圧下で含浸させ、常圧下で熱を加えて発泡させる方法、(3)押出機でポリ乳酸系樹脂組成物を溶融混練し、押出機の途中で物理発泡剤を注入し、ダイ出口で減圧させて発泡させる方法がある。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物からシート状の発泡体を得る最適な方法について説明する。
(1)の方法では、ポリ乳酸のステレオコンプレックス結晶由来の融点が高く、樹脂組成物と熱分解型発泡剤を均一に溶融混練しがたく、また分解温度以上の発泡温度で発泡させた場合、発泡時のガス保持性が良くないため発泡体を得ることが難しい。また、(2)の方法ではシート状のポリ乳酸系樹脂組成物に物理発泡剤を含浸できるものの、物理発泡剤の飛散速度が速かったり、発泡時のガス保持性が良くないため発泡体を得ることが難しい。好ましくは(3)の方法のように、押出機でポリ乳酸系樹脂組成物を溶融混練し、押出機の途中で物理発泡剤を注入し、ダイ出口で発泡させる押出発泡法によりポリ乳酸発泡体を得ることが可能である。
本発明のポリ乳酸発泡体は、シート形状を有し、少なくとも一方の面の表面粗さRaが、0.5μm〜20μmであることが好ましい。ポリ乳酸発泡体をシート形状として、少なくとも一方の面の表面粗さRaを0.5μm〜20μmの範囲に制御することにより、ポリ乳酸発泡体の外観がよくなるために好ましい。少なくとも一方の面の表面粗さRaが0.5μm〜20μmの範囲であれば、例えば印刷を施す用途において使用する場合には、その印刷鮮明性に優れるなどの効果を有する。より好ましくは少なくとも一方の面の表面粗さRaが0.5μm〜15μm、さらに好ましくは0.5μm〜10μmである。特に好ましくは本発明のポリ乳酸発泡体の両面について、Raを上述の数値範囲に制御した態様である。
本発明のポリ乳酸発泡体の独立気泡率は、70%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上である。独立気泡率が70%を下回ると表面性が低下する可能性があり、断熱性や二次成形性が低下する可能性があるため好ましくない。なお、独立気泡率の上限は100%である。
ポリ乳酸発泡体の独立気泡率を70%以上にするためには、後述するように(IV)工程において冷却されたポリ乳酸系樹脂組成物をダイにて発泡成形する発泡工程における樹脂温度がポリL−乳酸およびポリD−乳酸からなるステレオコンプレックス結晶の結晶融解ピーク温度−50℃以上、ステレオコンプレックス結晶の結晶融解ピーク温度−100℃以下であることが重要である。
本発明のポリ乳酸発泡体は、発泡安定化をさせるためポリ乳酸系樹脂組成物に発泡核剤を添加してもよい。使用する発泡核剤としては、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、クレー、ゼオライト、カオリン、ベントナイト、酸化アルミニウム、炭酸マグネシウムなどの無機フィラーが挙げられ、これらの中でも特にタルクが好ましい。
上記発泡核剤は、その平均粒径が1μmより大きく30μmより小さいものである。発泡核剤は発泡体の気泡の安定形成を目的とすることに加え、注入した発泡剤がガス化する時のガス保持性を付与することを目的として用いる。1μmより小さい場合は樹脂が押出され発泡する際に発泡ガスが気泡膜から漏れ、発泡体が収縮してしまうため好ましくない。一方、30μmより大きいと押出発泡時の口金部分に付着する発泡核剤により、樹脂流路が塞がれ、発泡が安定しないので好ましくない。より好ましくは3μm〜15μmである。平均粒径はレーザー回折法により得られた粒度分布から算出することができる。
発泡核剤の好ましい含有量は、ポリ乳酸系樹脂組成物の全量100質量部に対して、発泡核剤を0.1質量部以上5質量部以下含有する態様である。
次に本発明のポリ乳酸発泡体の製造方法について説明する。
本発明のポリ乳酸発泡体の製造方法は特に限定されないが、ポリ乳酸系樹脂組成物100質量部に対し、揮発性発泡剤を1質量部〜10質量部注入して発泡させることを特徴とするポリ乳酸発泡体の製造方法であることが好ましい。
本発明で使用する揮発性発泡剤としては、二酸化炭素、窒素、水、およびエタン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素、塩化メチル、モノクロルトリフルオロメタン、ジクロルフルオロメタン、ジクロルテトラフルオロメタンなどのハロゲン化炭化水素などが用いられる。これらの揮発性発泡剤は単独で用いても良いし、2種類上を組み合わせて用いても良い。ブタンなどの炭化水素系はポリ乳酸系樹脂組成物との相溶性に富み、かつ蒸発潜熱が大きいため、押し出しされた樹脂を短期間に冷却でき高い倍率の発泡体を作成できるが、安全性、環境負荷の面から二酸化炭素と窒素が最も好ましく、特に超臨界状態の二酸化炭素や窒素を揮発性発泡剤として用いることにより、発泡体密度が50kg/m〜500kg/mである発泡体を作成できるために好ましい。
本発明のポリ乳酸発泡体に好適な製造方法について詳細に説明する。
本発明のポリ乳酸発泡体に好適な製造方法は、(I)ポリ乳酸系樹脂組成物を溶融する溶融工程、(II)溶融されたポリ乳酸系樹脂組成物と超臨界状態の揮発性発泡剤を混合する混合工程、(III)超臨界状態の揮発性発泡剤が混合され且つ溶融されたポリ乳酸系樹脂組成物を冷却する冷却工程、(IV)冷却されたポリ乳酸系樹脂組成物をダイにて発泡成形する発泡工程、(V)発泡成形された発泡体を冷却する冷却工程を有するポリ乳酸発泡体の製造方法である。そして、(IV)の工程におけるポリ乳酸系樹脂組成物の樹脂温度Tが、ステレオコンプレックス結晶の結晶融解ピーク温度−50℃以上、ステレオコンプレックス結晶の結晶融解ピーク温度−10℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは、ステレオコンプレックス結晶の結晶融解ピーク温度−40℃以上、ステレオコンプレックス結晶の結晶融解ピーク温度−20℃以下の範囲である。樹脂温度がステレオコンプレックス結晶の結晶融解ピーク温度−50℃以下である場合は、(IV)工程においてポリ乳酸樹脂組成物の流動性が極端に悪化し、ダイ圧力が上昇するため好ましくなく、樹脂温度がステレオコンプレックス結晶の結晶融解ピーク温度−10℃以上である場合は、(IV)工程での発泡体の収縮が大きく、発泡体密度が50〜500kg/mの発泡体が得られないため好ましくない。
(I)〜(IV)の工程を満足することが可能な装置として、単軸押出機、二軸押出機や、単軸押出機と単軸押出機、または二軸押出機と単軸押出機のタンデム型押出機が挙げられる。この中でも上記(IV)工程において発泡温度をコントロールしやすいタンデム型押出機を用いることが、ポリ乳酸発泡体の場合、最も好ましい。
(IV)の工程に使用するダイには、Tダイ、サーキュラーダイなどの各種形状のダイを用いることができるが、本願の発明である発泡体密度が50〜200kg/mの発泡体を得るためにはサーキュラーダイを、発泡体密度が200kg/m〜500kg/mの発泡体を得るためには、Tダイを用いることが好ましい。前記サーキュラーダイとしては一般的にはスパイダータイプが主である。ポリ乳酸系樹脂組成物がダイ流路通過時にスパイダー部での流速低下により発泡体にスパイダーマークが現れることがある。この場合、スパイダー部を温調できる設備にすることは好ましい態様である。
(V)の工程に使用する冷却装置にサーキュラーダイを用いる場合はマンドレルを、Tダイを用いる場合は冷却ロールを用いることが好ましい。そして冷却装置の設定温度は100℃以下に設定することが好ましい。ポリ乳酸系樹脂組成物の場合、(IV)工程で発泡する際、同時に出来た発泡体からガスが抜けていくため、マンドレルの設定温度も重要であり、より好ましくは10℃以上、60℃以下である。また、発泡体のマンドレルに接しない側の面を冷却するために、エアーや水などを吹き付ける事は好ましい態様の一つである
(IV)の工程における、押出発泡時のダイ部分の圧力はダイクリアランスに依存するが、二酸化炭素を用いる場合は10MPa以上であることが好ましく、この圧力を下回ると、揮発性発泡剤である二酸化炭素とポリ乳酸系樹脂が分離し、発泡に適した粘度に調整する際、ポリ乳酸系樹脂の揮発性発泡剤による可塑化効果が得られにくく、押出機に負荷がかかり押出できなくなる。かかる理由により好ましくは12MPa以上、さらに好ましくは16MPa以上である。ダイ部分の圧力は高いほうが、得られるポリ乳酸発泡体の表面性が良好となりやすく、本願の発明である表面粗さが0.5μm〜20μmの発泡体を作成することができる。ダイ部分の圧力には特に上限はないが、50MPaを超えると製造設備の経費が高くなり好ましくなく、通常40MPa程度までとするのが好ましい。
本発明のポリ乳酸発泡体は、軽量性、機械的物性、表面性に優れるため、例えば、生鮮食品用包装容器、菓子または食品用トレー、パッキンなどの食品用途、コンテナー、コンテナーのあて材、通函、函の仕切り板、緩衝材などの包装・梱包用途、デスクマット、バインダー、カットファイル、カットボックスなどの文具、パーテーション用芯材、畳芯材、表示板、緩衝壁材、長尺屋根材、キャンプ時の敷板などの土木・建築用途、苗床、水耕栽培時の種苗基材ケースなどに、漁業網用浮き、釣り用浮き、オイルフェンス用浮きなどの農業資材・水産資材用途、パイプカバー、クーラーボックスなどの断熱用途、粘着テープ用基材、紙管巻芯などの産業資材用途などの幅広い用途に用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。
なお、実施例中の物性は次の方法で測定した値である。
(1)ポリL−乳酸単独結晶およびポリD−乳酸単独結晶の結晶融解に基づく吸熱量:(ΔHmc , homo)、ポリL−乳酸およびポリD−乳酸からなるステレオコンプレックス結晶の結晶融解に基づく吸熱量:(ΔHmc , stereo)
セイコー電子工業(株)社製“SSC5200/DSC120”示差走査熱量計を用い、昇温速度10℃/分で測定を行って得られたDSCカーブから求めた。

(2)カルボキシル基末端濃度(当量/103kg):
精秤した試料をo−クレゾール(水分5%)調整液に溶解し、この溶液にジクロロメタンを適量添加の後、0.02規定のKOHメタノール溶液にて滴定することにより測定した。
(3)発泡体密度の測定
浮力式比重測定装置(Electronic densimetor:型式「MD−300S」;MIRAGE社製)により発泡体密度を測定した。
(4)独立気泡率の測定
独立気泡率は以下の式により算出した。
独立気泡率(%)=100−連続気泡率(%)
連続気泡率(%)={(Va−Vx)/Va}×100
ここで、Vx(実容積)は空気比較式比重計(型式「1000型」;東京サイエンス株式社)により測定された発泡体の容積であり、Va(見かけの容積)は発泡体表面をテープでシールし、同様に測定された容積である。
(5)耐熱性評価
耐熱性の評価として、発泡体の熱収縮率を測定した。作成した発泡体を15cm×15cmに打ち抜き、発泡体の押出方向、押出方向に対して垂直な方向に10cm間隔の標線を引き、所定温度の恒温槽に1時間静置し熱処理を実施した。
発泡体の熱収縮率を下記式で算出し、各方向ともに熱収縮率が2%以下となる温度を耐熱温度とした。なお測定温度は50℃〜100℃の範囲で5℃刻みに実施した。
熱収縮率(%)=(熱処理前の標線の間隔−熱処理後の標線の間隔)/(熱処理前の標線の間隔)×100
(実施例1)
L−ラクチドに対しオクチル酸錫を150ppm混合し、撹拌装置付きの反応容器中で窒素雰囲気中192℃で10分間重合し、さらに2軸混練押出し機にてチップ化後、140℃の窒素雰囲気中で固相重合して、融点176℃、重量平均分子量15.1万のポリL−乳酸ホモポリマー(PLLA)チップを得た。また、ポリD−乳酸ホモポリマーとしては重量平均分子量が30.2万のPURAC社製ポリD−乳酸(PDLA)チップを用いた。このPLLAとPDLAとをPLLA:PDLA=50:50の重量割合でチップブレンドした後、100℃で12時間減圧乾燥し、2軸混練押出し機にて溶融混練・チップ化して、PLLA(50部)とPDLA(50部)からなる混合物の予備混練チップを作製した。
この予備混練チップを100℃で12時間減圧乾燥し、予備混練チップ:N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド=100:0.6(重量部)となるように加熱溶融したN,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド(バイエル社製品“スタバクゾール”(登録商標)I。以下、TICという。)を計量しL/D(スクリュー長さ(L)とシリンダー内径(D)の比率)=30の二軸押出機へ連続的に供給し樹脂温度を230℃になるようシリンダ温度を設定し、ポリ乳酸系樹脂組成物を得た。作成したポリ乳酸系樹脂組成物を第一段押出機がL/D=32、スクリュー径65mmφ、第二段押出機がL/D=34、スクリュー径90mmφのタンデム型押出機((株)日本製鋼所製)に連続的に投入し、第一段押出機のシリンダの途中から、ポリ乳酸系樹脂組成物100質量部に対して二酸化炭素を7質量部添加しながら、口径42mmφ、ダイクリアランス0.3mmのサーキュラーダイから押し出し、直径140mmφのマンドレルで冷却しながら切開し、幅約440mmのシート状発泡体を作成した。
第一段押出機の温度はシリンダ6ゾーンに対して、シリンダ1を200℃、シリンダ2〜6を230℃とし、第二段押出機の温度はシリンダ6ゾーンに対し、シリンダ1を100℃、シリンダ3からシリンダ6は180℃、ダイ温度を185℃とした。第二段押出機とダイとをつなぐフランジに温度計を設置し、樹脂温度を測定したところ、樹脂温度は185度、ダイ部分での圧力は12MPa、樹脂組成物の吐出量は54kg、発泡体の密度は95kg/cm、厚み2.1mmであり、表面性が良好で連続生産性に優れるものであった。作成した発泡体の耐熱試験を実施した結果、良好な耐熱性を有しているものであった。
(実施例2)
PLLAとPDLAとを、PLLA:PDLA=50:50の割合でチップブレンドをしたこと以外は実施例1と同様な方法で発泡体を作成した。作成した発泡体の耐熱試験を実施した結果、良好な耐熱性を有しているものであった。
(実施例3)
PLLAとPDLAとを、PLLA:PDLA=70:30の割合でチップブレンドをしたこと以外は、実施例1と同様と同様にして発泡体を作成した。作成した発泡体の耐熱試験を実施した結果、良好な耐熱性を有しているものであった。
(実施例4)
ポリ乳酸系樹脂組成物の配合比は実施例1と同様とし、第二段押出機のシリンダ3からシリンダ6は190℃、ダイ温度を195℃とし、樹脂温度を195℃としたこと以外は実施例1と同様な方法で発泡体を作成した。作成した発泡体の耐熱試験を実施した結果、良好な耐熱性を有しているものであった。
(比較例1)
PLLAとPDLAをブレンドすることなく、PLLA:TIC=100:0.6(重量部)となるように計量して、二軸押出機でポリ乳酸系樹脂組成物を得たこと、押出発泡時の樹脂温度を140℃としたこと以外は実施例1と同様にして発泡体を作成した。ダイ部分の圧力は15MPa、樹脂組成物の押出量は50kg/h、発泡体の密度は55kg/cm、厚み3.0mmであり、表面性が良好で連続生産性に優れるものであった。しかし、作成した発泡体の耐熱試験を実施した結果、耐熱性が不足しているものであった。
(比較例2)
実施例1で得たポリ乳酸系樹脂組成物100重量部に対し、分解温度が230℃の熱分解型発泡剤であるアゾジカルボンアミドが5重量部となるように計量し、2軸押出機を用いてTダイから押出し、厚さ1.0mmの長尺の発泡性シートを得た。ついで、このシートに加速電圧800kVで、電離性放射線を50kGy照射し、樹脂を架橋させた。得られたシートを240℃に設定した溶融塩浴上に浮かばせて、シート状架橋発泡体として巻取りした。結果、発泡工程でのガス保持性がよくなく発泡体の密度は1100kg/mだった。
Figure 2015000963
本発明のポリ乳酸発泡体は、表面性に優れるため、例えば生鮮食品用包装容器、菓子または食品用トレイ、パッキンなどの食品用途、コンテナー、コンテナーのあて材、通函、函の仕切り板、緩衝材などの包装・梱包用途、デスクマット、バインダー、カットファイル、カットボックスなどの文具、パーテーション用芯材、畳芯材、表示板、緩衝壁材、長尺屋根材、キャンプ時の敷板などの土木・建築用途、苗床、水耕栽培時の種苗基材ケースなどに、漁業網用浮き、釣り用浮き、オイルフェンス用浮きなどの農業資材・水産資材用途、パイプカバー、クーラーボックスなどの断熱用途、粘着テープ用基材、紙管巻芯などの産業資材用途などの幅広い用途に用いることができる。

Claims (5)

  1. ポリ−L乳酸とポリ−D乳酸の混合物を含むポリ乳酸系樹脂組成物から得られる発泡体であって、
    該発泡体は、押出発泡法より得られ、
    DSC測定によって、下記式で求められるステレオコンプレックス形成率が、70%以上であることを特徴とする、ポリ乳酸発泡体。
    ステレオコンプレックス形成率(%) ={(ΔHmc , stereo)/((ΔHmc , homo) + (ΔHmc , stereo))} × 100
    (ΔHmc , homo):ホモポリ乳酸(ホモポリ−L乳酸、又は、ホモポリ−D乳酸)の単独結晶の結晶融解に基づく吸熱量。
    (ΔHmc , stereo):ステレオコンプレックス結晶の結晶融解に基づく吸熱量。
  2. 前記ポリ−L乳酸および/またはポリ−D乳酸のカルボキシル基末端の少なくとも一部が封鎖されていることを特徴する、請求項1に記載のポリ乳酸発泡体。
  3. カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン、オキサジン、及びアジリジン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物によって、ポリ−L乳酸および/またはポリ−D乳酸のカルボキシル基末端の少なくとも一部が封鎖されていることを特徴とする請求項2に記載のポリ乳酸発泡体。
  4. 密度が50kg/m以上、500kg/m以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸発泡体。
  5. (I)ポリ−L乳酸とポリ−D乳酸の混合物を含むポリ乳酸系樹脂組成物を溶融する溶融工程、(II)溶融されたポリ乳酸系樹脂組成物及び超臨界状態の揮発性発泡剤を混合する混合工程、(III)超臨界状態の揮発性発泡剤が混合されたポリ乳酸系樹脂組成物を冷却する冷却工程、(IV)冷却されたポリ乳酸系樹脂組成物をダイにて発泡成形する発泡工程、並びに(V)発泡成形された発泡体を冷却する冷却工程を、この順に有するポリ乳酸発泡体の製造方法であって、
    (IV)の工程におけるポリ乳酸系樹脂組成物の樹脂温度Tが、以下の式を満たすことを特徴とする、ポリ乳酸発泡体の製造方法。
    (ステレオコンプレックス結晶の結晶融解ピーク温度−50℃)<樹脂温度T<(ステレオコンプレックス結晶の結晶融解ピーク温度−10℃)
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