JP2014534106A

JP2014534106A - 伸縮可能式クローラ車台及び当該車台を備える工事機器

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Publication number: JP2014534106A
Application number: JP2014534912A
Authority: JP
Inventors: チェン，ヒュワンユン; ホーァ，チーンホワ; ジュ，ジエンシン
Original assignee: Sunward Intelligent Equipment Co Ltd
Current assignee: Sunward Intelligent Equipment Co Ltd
Priority date: 2011-10-11
Filing date: 2011-11-30
Publication date: 2014-12-18
Anticipated expiration: 2031-11-30
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Abstract

伸縮可能式クローラ車台は左クローラフレーム２と、右クローラフレーム３と、ベース１と、左伸縮シリンダ１８と、右伸縮シリンダ１９と、左スライド横梁５、２１と、右スライド横梁７，２２と、を含み、伸縮シリンダ１８、１９はベースと左クローラフレームとの間に取り付けられ、ベースに中空の滑り座が設けられ、スライド横梁５，２１，７，２２の一端はクローラフレームに固定して連結され、スライド横梁の他端は移動可能に中空の滑り座に挿入され、右スライド横梁はさらに左スライド横梁の中空部に挿入される。本発明によると、工事機器の状態変更又は変換がより便利であって、装置全体の走行及び作業の安定性が一層高く、より安全的である。

Description

本発明は、工事機器のクローラ車台技術に関し、特に、伸縮可能式クローラ車台に関し、さらに、当該車台を備えるクローラ式工事機器に関する。

工事機器の車台において、クローラ式走行方式が適応性と柔軟性を兼ねるので、クローラ車台は工事機器に広く応用され、例えば、杭打ち機、穴開け機、クレーンなどに使用されている。

工事技術の発展に伴って、工事作業もクローラ式工事機器に対してさらに高い要求をして来ていて、例えば、近年、建築工事における杭基礎工事が高速に発展し、超高層建築物が絶えず増加し、杭基礎の直径及び深さも絶えず増加している。杭基礎の直径及び深さの増加に伴って、杭工事機械の一層高い安定性が求められ、施工作業中のクローラ式車台の幅の増加が求められている。同様に、他の工事作業も対応するクローラ式工事機器に同じことを求めていて、施工作業中に工事機器の安定性を保証するようにクローラ車台が大きい幅を有することを求めている。

クローラ車台の幅を増加すると施工作業の時の安定性問題を解決できるが、単にクローラ車台の幅を増加することは、車台のサイズと重さを増加することを意味し、これにより製造コストを向上させ、使用中のエネルギー消費量が増加し、場所変更のための運送に不便であるという問題を引き起こす。施工作業の安定性と場所変更のための運送の柔軟性の間の釣り合いをとるため、現在のクローラ式工事機器は既に伸縮可能な構造を有していて、即ち、伸縮可能式クローラ車台が開示され、当該クローラ車台は作業状態と場所変更状態との二つの状態があり、施工作業中、クローラ車台は作業状態であり、両側のクローラフレームはそれぞれ、両側に延出してクローラ車台の幅を増やし、工事機器の安定性を向上させる。一方、場所変更のための運送時は、車台は場所変更状態であり、両側のクローラフレームは引き込められてクローラ車台の幅を減らし、場所変更のための運送に一層便利である。

周知の（例えば、機械工業出版社の「杭工機械」第５章第７９頁〜第９２頁に開示された）クローラ式車台は、クローラ式クレーンのクローラ車台を用いている。当該車台には、両側のクローラの収縮と拡張のため、クローラブラケットと車台の外部伸長横梁との間に大きい隙間が存在し、また、クローラが外へ最大サイズまで拡張した後、外部伸長横梁とクローラブラケットとの間にボンディング量が少なく、構造的に不安定であって、作業中に直立柱が揺れることを引き起こし、また、クローラの展開幅も制限され、通常、≦４３００ｍｍである問題が存在する。展開幅とボンディング量をさらに増加させるため、フラップの構造を用いて、運送収縮の時二つのフラップが開き、展開の時二つのフラップが合体して横梁の延長、ボンディング量の増加の目的を実現していて、このような構造によるとクローラの展開幅サイズが約４６００ｍｍに達するが、フラップ構造自体が不安定で、クローラブラケットと外部伸長横梁との間に大きい隙間が存在する等の問題が依然と存在し、杭フレームの走行及び作業が不安定的である。よって、杭フレームの直立柱の高さ、ピギーバック動作の重さ、耐えられる最大動作トルク等の重要な性能パラメータに影響を与えてしまう。

また、特許ＣＮ１０１８０６０６３Ａにクローラ式杭フレーム及びその装着方法が開示され、車台にベースと、中空外部伸長横梁と、中空スライド横梁と、スライド横梁と、が設けられ、中空スライド横梁とスライド横梁の一端はそれぞれ、クローラ走行装置に固定され、他端は移動可能に中空の外部伸長横梁の中に挿入され、クローラ走行装置は中空スライド横梁とスライド横梁によって車台外部伸長横梁に対して移動し、両側のクローラ走行装置が中へ収縮する場合、スライド横梁の先端は中空スライド横梁の中空部に挿入されて重なり合う状態を形成する。クローラ走行装置が内へ収縮する場合、スライド横梁と中空スライド横梁が重なり合う状態を形成して両側のクローラが延出する際のサイズを拡張させ、杭フレーム全体の安定性を向上できるが、運送の便利を図るため、両側のクローラの収縮状態での幅サイズを≦３３００ｍｍに保証する必要があるので、両側のクローラが外に拡張し最大サイズ（≦６０００ｍｍ）に達した場合、スライド横梁と中空スライド横梁は完全に離脱し、スライド横梁と外部伸長横梁との間の実際のボンディング量が一定の限度があって、構造的に不安定である問題が存在する。

また、特許ＣＮ１５８７５４３Ａに電動油圧クローラ式杭フレームが開示され、前記車台にスライド横梁と固定装置がさらに設けられ、また、外部伸長横梁は中空構造を有し、スライド横梁の一端はクローラ走行装置に固定され、他端は移動可能に中空の外部伸長横梁の中に挿入され、クローラ走行装置はスライド横梁を介して車台の外部伸長横梁に対して移動しつつ、固定装置を介して車台の外部伸長横梁と互に剛性によって固定して連結できる。クローラ走行装置がスライド横梁を介して車台の中空の滑り座と重なり合って相対移動し、互いに充分のボンディング長さを保証すると共に、両側のクローラ走行装置の拡張サイズが既存技術（４３００ｍｍ）より広く（５０００〜６０００ｍｍに達する）、同時に、両側のクローラ走行装置が外へ最大サイズまで拡張した場合、スライド横梁間でも互いに重なり合ってボンディングを保持でき、構造上、杭フレームの走行及び作業中の全体の安定性を保証し向上できる。一方、クローラ走行装置の収縮時のサイズが依然と≦３３００ｍｍを保ち、クローラを分解せずに運送できる。しかし、大型のクローラ杭フレームによって両側のクローラ走行装置のより広い幅拡張サイズ（＞６０００ｍｍ）が求められる場合、構造サイズの制約で、スライド横梁と中空スライド横梁は離脱し、スライド横梁と外部伸長横梁との間の実際のボンディング量が限られ、構造的に不安定な問題が存在する。

特許ＣＮ１０１４０２３７７Ａに伸縮可能式クローラ車台が開示され、当該クローラ車台は、左右クローラフレームと、左右伸縮シリンダと、中心枠と、を含み、左伸縮シリンダは中心枠と左クローラフレームとの間に装着され、右伸縮シリンダは中心枠と右クローラフレームとの間に装着され、左クローラフレームは左伸縮梁を含み、右クローラフレームは右伸縮梁を含み、左伸縮梁と中心枠の左伸縮孔は互いに配合し、右伸縮梁と中心枠の右伸縮孔は互いに配合し、左伸縮シリンダの伸縮方向は左伸縮孔の中線に平行し、右伸縮シリンダの伸縮方向は右伸縮孔の中線に平行である。当該伸縮可能式クローラ車台によると、さらに広い幅拡張サイズに達することができるが、幅を最大サイズまで拡張した場合、構造的に不安定な問題が存在する。

本発明が解決しようとする技術問題は、上記伸縮可能式クローラ車台の基に、軌道車台の構造がより合理的で、状態の変更又は変換がさらに便利であって、機器全体の走行及び作業の安定性が一層高く、より安定的な伸縮可能式クローラ車台を提供することである。

上記技術問題を解決するため、本発明によると、少なくとも一つの固定された中空の滑り座を備え、一端は前記左クローラフレームに固定して連結され、他端は前記中空の滑り座の左端から移動可能に前記中空の滑り座のキャビティーに挿入される少なくとも一つの中空の左スライド横梁と、一端は前記右クローラフレームに固定して連結され、他端は前記中空の滑り座の右端から移動可能に前記左スライド横梁のキャビティーに挿入される少なくとも一つの右スライド横梁をさらに備える伸縮可能式クローラ車台を提供する。

また、本発明による伸縮可能式クローラ車台は、左クローラフレームと、右クローラフレームと、ベースと、ベースと左クローラフレームとの間に取り付けられる少なくとも一つの左伸縮シリンダと、ベースと右クローラフレームとの間に取り付けられる少なくとも一つの右伸縮シリンダと、を備え、前記ベースに少なくとも一つの固定された中空の滑り座が設けられ、一端は左クローラフレームに固定して連結され、他端は中空の滑り座の左端から移動可能に中空の滑り座のキャビティーに挿入される少なくとも一つの中空の左スライド横梁と、一端は右クローラフレームに固定して連結され、他端は中空の滑り座の右端から移動可能に中空の滑り座のキャビティーと左スライド横梁のキャビティーに挿入される少なくとも一つの右スライド横梁と、をさらに備える。

また、前記中空の左スライド横梁と右スライド横梁は、左クローラフレームと右クローラフレームが内に収縮する場合、又は外に最大幅まで拡張される場合、右スライド横梁の先端は中空左スライド横梁のキャビティーに挿入される。左スライド横梁と右スライド横梁は重ね合ってボンディングされていて、構造上、伸縮可能式クローラ車台により支持される機器の作業中の安定性を保証且つ向上できる。

また、伸縮可能式クローラ車台は段差状の中間遷移横梁をさらに含み、前記右スライド横梁はキャビティーを備える中空構造で、中間遷移横梁の一端は大きく、他端は小さく、中間遷移横梁の小端は移動可能に右スライド横梁のキャビティーに挿入され、中間遷移横梁の大端は右スライド横梁のキャビティーの外に位置し、中間遷移横梁の大端は右スライド横梁と共に移動可能に中空左スライド横梁のキャビティーに挿入され、中空左スライド横梁、右スライド横梁及び/又は中間遷移横梁に中間遷移横梁スライド位置制限機構が設けられ、前記中間遷移横梁の小端がスライドする際に右スライド横梁のキャビティーから離脱せず、大端がスライドする際に中空左スライド横梁のキャビティーから離脱しないようにする。

また、前記スライド位置制限機構は、右スライド横梁に軸方向に延長する長凹溝が設けられ、対応して、中空の左スライド横梁のキャビティーの先端に長凹溝に嵌め込まれる第１の突起が設けられ、スライド横梁のスライド中に、第１の突起は凹溝内で移動でき、その最大走行距離は中間遷移横梁の大端に阻止されることと、中間遷移横梁に軸方向に延長する長腰形凹溝が設けられ、右スライド横梁のキャビティーの先端に長腰形凹溝に嵌め込まれる第２の突起が設けられ、スライド横梁のスライド中に第２の突起は長腰形凹溝内で移動できることとを含む。両側のクローラ走行装置が外へ幅拡張する場合、突起は中間遷移横梁の大端と長腰形凹溝右端に接触し、中間遷移横梁をスライド横梁から延出させ、両側のクローラ走行装置を最大設計幅まで拡張させた場合、中間遷移横梁を介して両側のスライド横梁のより多い相互ボンディングが保持でき、構造的に、杭フレームの走行及び作業時の安定性を保証且つ向上できる。

また、前記中空の滑り座と、中空の左スライド横梁と、右スライド横梁に位置決めピン穴が設けられ、中空の左スライド横梁と右スライド横梁は位置決めピン穴を貫通する位置決めピン軸を介して中空の滑り座に固定される。

また、前記中空の滑り座は、前中空の滑り座と後中空の滑り座とを含み、前記左スライド横梁は前左スライド横梁と後左スライド横梁とを含み、前記右スライド横梁は前右スライド横梁と後右スライド横梁とを含み、前記前中空の滑り座は前左スライド横梁及び前右スライド横梁と協働し、前記後中空の滑り座は後左スライド横梁及び後右スライド横梁と協働する。

また、前記前中空の滑り座はベースの前方に位置し、前記後中空の滑り座はベースの後方に位置し、前中空の滑り座と後中空の滑り座は互いに平行である。

また、前記左伸縮シリンダは前左スライド横梁と後左スライド横梁との間に位置し、前記右伸縮シリンダは前右スライド横梁と後右スライド横梁との間に位置する。

また、前記中空の滑り座はベースの左端と右端を貫通する。

互いに衝突しない限り、上記改善後の技術案又は好適な技術案を単独又は合併して実施することができる。前記中空の左スライド横梁と、右スライド横梁と、他の左右部品の左右位置は互いに交換できる。

一方、本発明が解決しようとする技術問題は、軌道車台の構造がより合理的であって、動作状態の変更又は変換が一層便利であり、機器全体の走行及び作業の安定性が一層高くて、より安全なクローラ式工事機器を提供することである。

上記技術問題を解決するため、本発明は、前記のいずれかに記載の伸縮可能式クローラ車台を含むクローラ式工事機器を提供する。

本発明によるクローラ式工事機器は、クローラ式杭工事機械と、クローラ式ボール盤と、クローラ式パイルドライバーと、クローラ式ランマーと、クローラ式掘削機、クローラ式フライス盤と、クローラ式攪拌機と、クローラ式ショベルと、クローラ式運送機と、クローラ式作業車と、クローラ式クレーンと、クローラ式鉱産用機械等を含む。

本発明の伸縮可能式クローラ車台によると、以下のような効果及びメリットを有する：左右クローラフレームがスライド横梁を介して車台中空の滑り座と互いに重なり合って相対的に移動するので、スライド横梁と中空の滑り座との間の充分のボンディング量を保証すると共に、両側のクローラ走行装置の幅拡張サイズが既存技術（５０００〜６０００ｍｍ）より広く（６０００〜７０００ｍｍに達する）、工事機器の走行及び作業時の安定性を向上できる。好適な技術案において、両側のクローラ走行装置が外へ最大サイズまで拡張する場合、中間遷移横梁を介してスライド横梁間でより多い重なり合ったボンディングを保証でき、構造的に工事機器の走行及び作業時の安定性を一層保証且つ向上できる。

左右クローラフレームがベースに対して移動して収縮及び拡張できると共に、スライド横梁と剛性固定して連結し、構造上、工事機器の走行及び作業の安定性を保証できる。安定性向上による有益な効果は以下のとおりである。
（１）工事機器の施工時の安全性を向上し、工事機器が傾き倒れてしまう等の事故を防止できる。
（２）工事機器の直立柱又は片持ちアームの高さが変化しない場合、工事機器にさらに大型の杭打ち、孔開け又は吊り上げ機器等の作業装置を装着し使用して、工事機器の応用範囲及び利用率を拡大できる。
（３）工事機器に配置した作業装置の型番が変更しない場合、直立柱又は片持ちアームの長さを増やして、作業範囲を拡張し、施工効率を向上できる。
（４）工事機器の作業安全性及び安定性条件を満たす前提の下、工事機器のクローラ走行装置の収縮後のサイズを≦３３００ｍｍにすることが容易で、クローラを分解せずに全体で運送移動でき、場所変更に便利であって、効率的である。

本発明の一部を構成する図面は、本発明を理解するためのもので、又、本発明における概念的に示す実施例及びその解釈は本発明を解釈するためのもので、本発明を不当に限定するものではない。
図１は、伸縮可能式クローラ車台を備える工事機器の実施例の構造を概念的に示す図である。図２は、伸縮可能式クローラ車台の構造を概念的に示す図である。図３は、図２のＡ−Ａに沿う断面した構造を概念的に示す図である。図４は、図３に示す実施例の車台収縮状態の構造を概念的に示す図である。図５は、図４のＣ−Ｃに沿う断面図である。

以下、図面を参照して本発明を詳しく説明する。以下の説明は例に過ぎず、本発明を解釈するためのもので、本発明の保護範囲を限定するためのものではない。

実施例１は、杭打ち機の伸縮可能式クローラ車台を提供し、図２に示すように、当該伸縮可能式クローラ車台は、ベース１と、左クローラフレーム２と、右クローラフレーム３と、左伸縮シリンダ１８と、右伸縮シリンダ１９と、を備える。ベース１に、ベース１の左右を貫通し、且つベース１に固定される後中空の滑り座４と前中空の滑り座２０が設けられ、前記後中空の滑り座４はベース１の後方に位置し、前中空の滑り座２０はベース１の前方に位置し、後中空の滑り座４と前中空の滑り座２０は互いに平行し、当該伸縮可能式クローラ車台は、中空の後左スライド横梁５及び後右スライド横梁７と、中空の前左スライド横梁２１及び前右スライド横梁２２と、をさらに備え、前記中空の後左スライド横梁５の一端は左クローラフレーム２に固定して連結され、他端は後中空の滑り座４の左端から移動可能に後中空の滑り座４のキャビティーに挿入され、前記後右スライド横梁７の一端は右クローラフレーム３に固定して連結され、他端は後中空の滑り座４の右端から移動可能に後中空の滑り座４のキャビティーと後左スライド横梁５の第１のキャビティー６に挿入され、前記中空の前左スライド横梁２１の一端は左クローラフレーム２に固定して連結され、他端は前中空の滑り座２０の左端から移動可能に前中空の滑り座２０のキャビティーに挿入され、前記前右スライド横梁２２の一端は右クローラフレーム３に固定して連結され、他端は前中空の滑り座２０の右端から移動可能に前中空の滑り座２０のキャビティーと左スライド横梁２１のキャビティーに挿入される。前記後中空の滑り座４と、中空の後左スライド横梁５と、後右スライド横梁７に複数の位置決めピン穴が設けられ、位置決めピン軸１６、１７によって中空の後左スライド横梁５及び後右スライド横梁７と後中空の滑り座４とを互いに固定し、前記前中空の滑り座２０と、中空の前左スライド横梁２１と、前右スライド横梁２２にも複数の位置決めピン穴が設けられ、位置決めピン軸２３、２４によって中空の前左スライド横梁２１及び前右スライド横梁２２と前中空の滑り座２０とを互いに固定し、設けられた複数の位置決めピン穴によって左クローラフレーム２と右クローラフレーム３の拡張幅を容易に調節できる。前記左伸縮シリンダ１８はベース１と左クローラフレーム２との間に、前記右伸縮シリンダ１９はベース１と右クローラフレーム３との間に、前記左伸縮シリンダ１８は後左スライド横梁５と前左スライド横梁２１との間に、前記右伸縮シリンダ１９は後右スライド横梁７と前右スライド横梁２２との間に取り付けられる。

図３に示すように、実施例１の伸縮可能式クローラ車台の後右スライド横梁７は第２のキャビティー８を備える中空構造である。後左スライド横梁５と後右スライド横梁７の第２のキャビティー８の中に、段差状の後中間遷移横梁１１がさらに設けられ、後中間遷移横梁１１の小端９は移動可能に後右スライド横梁７の第２のキャビティー８に挿入され、中間遷移横梁１１の大端１０は後右スライド横梁の第２のキャビティー８の外に位置し、後中間遷移横梁１１の大端１０は後右スライド横梁７と共に移動可能に中空の後左スライド横梁５の第１のキャビティー６に挿入され、後右スライド横梁７に軸方向の長凹溝１３が設けられ、対応して、中空の後左スライド横梁５の第１のキャビティー６の先端に前記軸方向の長凹溝１３に嵌め込まれる突起１２が設けられ、スライド横梁がスライドする場合、前記突起１２は凹溝１３内で移動でき、後中間遷移横梁１１の大端１０により阻止され、前記後中間遷移横梁１１に軸方向の長腰形凹溝１４が設けられ、対応して、後右スライド横梁７の第２のキャビティー８の先端に前記軸方向の長腰形凹溝１４に嵌め込まれる突起１５が設けられ、スライド横梁がスライドする場合、前記突起１５は軸方向の長腰形凹溝１４内で移動でき、後中間遷移横梁１１の小端９がスライドする際に後右スライド横梁７の第２のキャビティー８から離脱しないように、中間遷移横梁１１の大端１０がスライドする際に中空の後左スライド横梁５の第１のキャビティー６から離脱しないようにする。当該伸縮可能式クローラ車台の前左スライド横梁２１と前右スライド横梁２２のキャビティーの中に、上記構造と同じ前中間遷移横梁とスライド位置制限機構が設けられ、ここでは詳細な説明を省略する。後中間遷移横梁１１と前中間遷移横梁にピン軸固定用の位置決めピン穴が設けられる。

実施例１の伸縮可能式クローラ車台の動作フローは以下のとおりである。左伸縮シリンダ１８と右伸縮シリンダ１９のビストンが収縮状態である場合（図２を参照）、図４と図５に示すように、後左スライド横梁５と前左スライド横梁２１はそれぞれ、後中空の滑り座４と前中空の滑り座２０のキャビティー内に位置し、中空の後右スライド横梁７と前右スライド横梁２２はそれぞれ、後中空の滑り座４と前中空の滑り座２０の右側から後左スライド横梁５と前左スライド横梁２１のキャビティーに挿入され、伸縮可能式クローラ車台は最も狭い状態に収縮し、運送及び場所変更に便利になる。施工作業中、クローラ車台の幅を増やす必要がある場合、左伸縮シリンダ１８と右伸縮シリンダ１９のピストンをシリンダから延出させ、左クローラフレーム２と右クローラフレーム３をそれぞれ押して両側に移動させ、その後、図２と図３を参照すると、後左スライド横梁５と前左スライド横梁２１はそれぞれ、後中空の滑り座４と前中空の滑り座２０に対して左側に移動し、後右スライド横梁７と前右スライド横梁２２はそれぞれ、後中空の滑り座４と前中空の滑り座２０に対して右側に移動する。左クローラフレーム２と右クローラフレーム３がそれぞれ外へ幅拡張する場合、スライド横梁が一定の位置に移動すると、後左スライド横梁５と前左スライド横梁２１のキャビティーの先端の突起はそれぞれ、その中間遷移横梁の大端に接触し、二つの中間遷移横梁をそれぞれ、後右スライド横梁７と前右スライド横梁２２のキャビティー内から延出させ、後右スライド横梁７と前右スライド横梁２２のキャビティー先端の突起はそれぞれ、後中間遷移横梁１１と前中間遷移横梁（本発明において後中間遷移横梁１１のみを例に説明し、前中間遷移横梁を図に示していない）の軸方向の長腰形凹溝の右端に接触し、後中間遷移横梁１１と前中間遷移横梁をそれぞれ、後左スライド横梁５と前左スライド横梁２１のキャビティー内から延出させ、左クローラフレーム２と右クローラフレーム３を最大設計幅まで拡張する場合でも、後中間遷移横梁１１と前中間遷移横梁を介して両側のスライド横梁のより多い相互ボンディングを保持でき、構造上、工事機器の作業時の安定性をさらに保証且つ向上できる。通常、クローラの展開幅が一定の幅である場合、例えば、６０００ｍｍ未満である場合、右スライド横梁７はずっと左スライド横梁５のキャビティー内に位置し、クローラの展開幅が６０００ｍｍを超える場合、右スライド横梁７は中間遷移横梁を介して左スライド横梁５のキャビティー内に進入する。

スライド横梁が移動する場合、左クローラフレーム２と右クローラフレーム３が予定の位置に達した後、対応するスライド横梁及び中空の滑り座と中間遷移横梁を位置決めピン軸１６、１７、２３、２４によってロックし、クローラ車台を作業状態又は場所変更状態にする。

上述のように、実施例１による伸縮可能式クローラ車台は、状態を変換する場合、油圧システムによって左伸縮シリンダ１８と右伸縮シリンダ１９を制御し、左クローラフレーム２と右クローラフレーム３を押し移動させて、左クローラフレーム２と右クローラフレーム３間の幅を変更し、操作が非常に簡単で、伸縮可能式クローラ車台の状態変換の操作性を向上できる。同時に、当該クローラ車台は、作業状態において、スライド横梁と中空の滑り座との間に大きい相互ボンディングがあって、特に、中間遷移横梁を介して両側のスライド横梁のより多い相互ボンディングを保持でき、作業状態での当該クローラ車台の剛性及び強度を保証でき、施工作業の剛性及び強度に対する要求を満たすことができ、伸縮可能式クローラ車台を大型の杭打ち機等の工事機器に応用できる。

本実施例において、作業状態で伸縮可能式クローラ車台のより大きい拡張幅を提供するため、前後の二つの中空の滑り座はいずれもベース１の左右両端を貫通し、場所変更状態での幅に比べ、本発明による伸縮可能式クローラ車台によると、作業状態で増加可能な幅はベース１の幅より大きい。

本実施例において、左伸縮シリンダ１８と右伸縮シリンダ１９は左右対称であり、且つ、両方の伸縮方向の延長線はベース１の回転軸支とクローラフレームの中心を通して、左右クローラフレーム２、３が両側に移動する場合、左右クローラフレーム２、３が受ける力のバランスを保証でき、左右クローラフレーム２、３が移動中に偏ってスライド横梁と中空の滑り座の協働関係を壊してしまうことを防止する。当業者は、左右クローラフレーム２、３の偏りを避けるため、対応するスライド横梁と中空の滑り座との間に対応する伸縮シリンダを設けることができることを理解できる。複数の伸縮シリンダが同期に動作すると、左右クローラフレーム２、３の同期移動を実現できる。

本発明の他の一態様によると、上記伸縮可能式クローラ車台を備える工事機器を提供する。本実施例において、前後の二つの中空の滑り座を備え、前中空の滑り座４はベース１の前方に、後中空の滑り座２０はベース１の後方に位置し、前中空の滑り座２０と後中空の滑り座４は互いに平行である。また、四つのスライド横梁は前後左右対称で、図１に示す杭打ち機等の工事機器が安定的に力を受けることを保証できる。

上記において、図１に示す杭打ち機を例に本発明による伸縮可能式クローラ車台を詳しく説明したが、当業者であれば、他のクローラ工事機器に上記伸縮可能式クローラ車台を適用しても上記の発明の目的を実現でき、対応する技術効果を実現できることを理解できる。

伸縮可能式クローラ車台が上記の技術的特徴及び技術的効果を有するので、上記伸縮可能式クローラ車台を備えるクローラ式工事機器も上記の技術的特徴及び技術的効果を有する。

以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、当業者であれば本発明の様々な修正や変形が可能である。本発明の精神や原則内での如何なる修正、置換、改良なども本発明の保護範囲内に含まれる。

Claims

ベースと、左クローラフレームと、右クローラフレームと、を含む伸縮可能式クローラ車台であって、
前記ベースに、少なくとも一つの固定された中空の滑り座が設けられ、
一端は前記左クローラフレームに固定して連結され、他端は前記中空の滑り座の左端から移動可能に前記中空の滑り座のキャビティーに挿入される少なくとも一つの中空の左スライド横梁と、
一端は前記右クローラフレームに固定して連結され、他端は前記中空の滑り座の右端から移動可能に前記左スライド横梁のキャビティーに挿入される少なくとも一つの右スライド横梁と、
をさらに含むことを特徴とする伸縮可能式クローラ車台。
ベースと、左クローラフレームと、右クローラフレームと、少なくとも一つの前記ベースと前記左クローラフレームとの間に取り付けられる左伸縮シリンダと、前記ベースと前記右クローラフレームとの間に取り付けられる右伸縮シリンダと、を備える伸縮可能式クローラ車台であって、
前記ベースに、少なくとも一つの固定された中空の滑り座が設けられ、
一端は前記左クローラフレームに固定して連結され、他端は前記中空の滑り座の左端から移動可能に前記中空の滑り座のキャビティーに挿入される少なくとも一つの中空の左スライド横梁と、
一端は前記右クローラフレームに固定して連結され、他端は前記中空の滑り座の右端から移動可能に前記左スライド横梁のキャビティーに挿入される少なくとも一つの右スライド横梁と、
をさらに備えることを特徴とする伸縮可能式クローラ車台。
前記中空の左スライド横梁と右スライド横梁が、左クローラフレームと右クローラフレームが中に収縮する場合、又は外へ最大幅まで拡張される場合、右スライド横梁の先端が中空左スライド横梁のキャビティーに挿入されることを特徴とする請求項１又は２に記載の伸縮可能式クローラ車台。
段差状の中間遷移横梁をさらに含み、
前記右スライド横梁はキャビティーを備える中空構造で、前記中間遷移横梁の一端は大きく、他端は小さく、前記中間遷移横梁の小端は移動可能に前記右スライド横梁のキャビティーに挿入され、前記中間遷移横梁の大端は右スライド横梁のキャビティーの外に位置し、前記中間遷移横梁の大端は前記右スライド横梁と共に移動可能に前記中空の左スライド横梁のキャビティーに挿入され、前記中空の左スライド横梁と前記右スライド横梁及び/又は前記中間遷移横梁に中間遷移横梁のスライド位置制限機構が設けられ、前記中間遷移横梁の小端がスライド際に右スライド横梁のキャビティーから離脱せず、大端がスライド際に前記中空の左スライド横梁のキャビティーから離脱しないようにすることを特徴とする請求項１又は２に記載の伸縮可能式クローラ車台。
前記スライド位置制限機構が、
前記右スライド横梁に設けられる軸方向に延長する長凹溝と、対応して前記中空の左スライド横梁のキャビティーの先端に設けられ、前記長凹溝に嵌め込まれ、前記長凹溝内で移動でき、最大走行距離が前記中間遷移横梁の大端により阻止される第１の突起と、
前記中間遷移横梁に設けられる軸方向に延長する長腰形凹溝と、対応して前記右スライド横梁のキャビティーの先端に設けられ、前記長腰形凹溝に嵌め込まれ、前記長腰形凹溝内で移動できる第２の突起と、
を含むことを特徴とする請求項４に記載の伸縮可能式クローラ車台。
前記中空の滑り座と、中空の左スライド横梁と、右スライド横梁に位置決めピン穴が設けられ、位置決めピン軸によってそれぞれ、中空の左スライド横梁及び右スライド横梁と中空の滑り座とを互いに固定することを特徴とする請求項１又は２に記載の伸縮可能式クローラ車台。
前記中空の滑り座は前中空の滑り座と後中空の滑り座とを含み、前記左スライド横梁は前左スライド横梁と後左スライド横梁とを含み、前記右スライド横梁は前右スライド横梁と後右スライド横梁とを含み、前記前中空の滑り座は前左スライド横梁及び前右スライド横梁と協働し、前記後中空の滑り座は後左スライド横梁及び後右スライド横梁と協働することを特徴とする請求項２に記載の伸縮可能式クローラ車台。
前記前中空の滑り座はベースの前方に位置し、前記後中空の滑り座はベースの後方に位置し、前中空の滑り座と後中空の滑り座が互い平行であることを特徴とする請求項７に記載の伸縮可能式クローラ車台。
前記左伸縮シリンダが前左スライド横梁と後左スライド横梁との間に位置し、前記右伸縮シリンダが前右スライド横梁と後右スライド横梁との間に位置することを特徴とする請求項７に記載の伸縮可能式クローラ車台。
前記中空の滑り座がベースの左右を貫通することを特徴とする請求項１又は２に記載の伸縮可能式クローラ車台。
請求項１乃至１０のいずれか一項に記載の伸縮可能式クローラ車台を含むことを特徴とするクローラ式工事機器。
前記工事機器が、クローラ式杭工事機械と、クローラ式ボール盤と、クローラ式パイルドライバーと、クローラ式ランマーと、クローラ式掘削機、クローラ式フライス盤と、クローラ式攪拌機と、クローラ式ショベルと、クローラ式運送機と、クローラ式作業車と、クローラ式クレーンと、クローラ式鉱産用機械と、を含むことを特徴とする請求項１１に記載のクローラ式工事機器。