JP2014516001A - 木粉入りスキン層を有する窓戸用プロファイル - Google Patents

Abstract

メイン押出機から押し出されるプロファイルの一方の面に共押出用樹脂組成物を二重押出してスキン層を形成した窓戸用プロファイルであって、前記共押出用樹脂組成物は、木粉を含有することを特徴とし、前記共押出用樹脂組成物は、ベース色相を表す第１の原料と、ミッドトーン色相を表す第２の原料と、ハイトーン色相を表す第３の原料と、を含む。本発明の窓戸プロファイルは、上記の構成によって、プロファイルの一方の面に共押出によってスキン層が一体に形成されて自然な木材質感の美感を示し、高級感を与えるという有利な効果が生じる。なお、本発明の窓戸プロファイルは、スキン層において種々の色相が互いに区別されるように自然に現れ、エンボス模様が２段に形成され、模様の繰り返し周期が長くなるなど、天然木材とほとんど同様のリアリティを発揮するという効果がある。

Description

本発明は、共押出技術を活用して天然木材の質感を有する窓戸プロファイルを生産する方法や、該方法によって生産された窓戸プロファイルに係り、さらに詳しくは、木粉を添加した樹脂組成物をプロファイルの表面に二重押出し、その表面にエンボスを与えて天然木材の質感を有する模様を実現した窓戸プロファイルに関する。

従来の窓戸プロファイルを製造する押出工程について述べると、図１に示すように、押出機１のホッパ２を介してプロファイルの素材となる熱可塑性樹脂製のペレット状またはコンパウンド状の材料が投入されると、押出機１内の加熱シリンダ内においてヒータによって加熱されてゲル状態に溶解されるとともに、スクリュの回転によって搬送されながら、その前段のダイ３に押し出される。なお、ダイ３を介して溶融された樹脂が所定の形状を有する状態で押し出された後に、キャリブレータ４と冷却装置５とを経ることとなる。

前記キャリブレータ４は、前記ダイ３を通過したプロファイルＰが外郭表面形状を維持しながら正確な寸法と所定の形状を有する製品に成形されるようにする設備である。このため、ダイを通過したプロファイルを形状変形なしに直ちにキャリブレータに進入させることが好ましいことから、キャリブレータ４は、前記ダイを通過した直後に直ぐ隣に配設される必要がある。そして、キャリブレータ４を通過した製品は前記冷却装置５を経ながら冷却された後に、引取機６において所定の力で引っ張られ、次いで、切断機を通過する間に所定の大きさに切断されて窓戸プロファイル製品が的に完成される。

さらに、窓戸プロファイルにおいて、施工時に外部に露出される上面または側面には、種々の質感や模様を持たせるために、合成樹脂製の飾り用フィルム（シート紙）を貼り付けて、合成樹脂質感ではなく木材質感を持たせて見栄えをよくしている。

しかしながら、このようにして押し出された窓戸プロファイルに別途のフィルムやシートを貼り付けるためには、プロファイルラッピング設備が設けられている場所に別途に移動した後、ラッピング装置に押し出されたプロファイルを積み重ねてラッピングする工程を別途に経ることを余儀なくされるため、生産の効率面やコスト面からみて不利であり、ラッピング後の運搬、加工、施工中に引っ掻き傷が生じた場合にメンテナンスを行うことが困難であり、ラッピングのために接着剤を用いるため、使用環境が悪いという欠点がある。

これを克服するために、窓戸プロファイルを二重に押し出しする二重押出（共押出）工法を用いた。二重押出とは、上述した押出機を用いてプロファイルに所定の形状を持たせた上で押し出しする状態で、補助押出機を用いてさらにプロファイルの一方の面にＰＶＣやそれ以外の原料を押し出して付着させる方法である。

しかしながら、この場合にも、ＰＶＣプロファイル表面の外観が不自然であるという欠点があり、また、このようなＰＶＣプロファイル表面の場合に変色が起きて見栄えが悪くなるという問題点などがあった。

さらに、プロファイルの表面のリアリティを向上させるために、前記ダイ３とキャリブレータ４との間にエンボスロール（図示せず）を配置した後、ダイから押し出されるプロファイルの表面にエンボスロール表面の模様を形成する場合もあった。しかしながら、上述したように、キャリブレータ４は前記ダイを通過した直後に直ぐ隣に配設される必要があるため、これらの間に配置されるエンボスロールの直径に制限があった。直径が制限されるためエンボスロールの円周長も制限され、その結果、プロファイルの表面に繰り返し形成される模様の繰り返し周期が短くなってリアリティが低下するという問題があった。

本発明は上記問題点を解消するために案出されたものであり、その目的は、自然な木材質感の美感を実現して高級感を与える窓戸プロファイルを提供することであり、このために、窓戸プロファイルの一方の面に木粉入り樹脂組成物を二重押出したプロファイルとこれを生産する設備を提供することを目的とする。

上記の目的を達成するために、本発明は、メイン押出機から押し出されるプロファイルの一方の面に共押出用樹脂組成物を二重押出してスキン層を形成した窓戸用プロファイルであって、前記共押出用樹脂組成物は、木粉を含有することを特徴とする窓戸用プロファイルを提供する。

前記共押出用樹脂組成物は、ベース色相を表す第１の原料と、ミッドトーン色相を表す第２の原料と、ハイトーン色相を表す第３の原料と、を含んでいてもよく、前記第１の原料は、ＰＶＣ、炭石、木粉、耐候性無機質顔料及び耐候性添加剤を含み、また、前記木粉を１５％〜２０％含んでいてもよく、前記第２の原料は、高重合度のＰＶＣや、ＡＳＡ、ＰＭＭＡ、ＰＥのうちのいずれか一種以上の樹脂、及びミッドトーンの無機質顔料を含んでいてもよく、前記第３の原料は、高重合度のＰＶＣや、ＡＳＡ、ＰＭＭＡ、ＰＥのうちのいずれか一種以上の樹脂、及びハイトーンの無機質顔料を含んでいてもよい。

また、前記第１の原料の融点は１６０℃〜１６５℃であり、前記第２及び第３の原料の融点は約１７５℃〜１８５℃であり、前記第１の原料の融点が前記第２及び第３の原料の融点よりも低く、前記第１、第２及び第３の原料は、融点差に起因して、ベース原料となる第１の原料上において前記第２及び第３の原料の色相が区別可能になっていてもよい。

また、前記共押出用樹脂組成物は、陰イオンパウダまたはフィトンチッドなどの芳香剤など機能性原料をさらに含んでいてもよい。

本発明の窓戸プロファイルは、上記の構成によって、プロファイルの一方の面に共押出によってスキン層が一体に形成されて自然な木材質感の美感を示し、高級感を与えるという有利な効果が生じる。なお、本発明の窓戸プロファイルは、スキン層において種々の色相が互いに区別されるように自然に現れ、エンボス模様が２段に形成され、模様の繰り返し周期が長くなるなど、天然木材とほとんど同様のリアリティを実現するという効果がある。

従来の技術によって窓戸プロファイルを生産する設備の概略図である。 本発明の一実施形態によって窓戸プロファイルを生産する設備の概略図である。 本発明に係る押出機及び補助押出機による押出方式を示す斜視図である。 本発明に係る生産設備によって押し出されて生産されたプロファイルの断面図である。 本発明に係るエンボスロールの斜視図である。 本発明の前記エンボスロールの断面図（ａ）及び表面拡大図（ｂ）である。 従来の技術によるエンボスロールの断面図（ａ）及び表面拡大図（ｂ）である。 本発明に係る窓戸プロファイルを生産するための共押出設備であり、図２とは異なる方向から描写された図である。 図８におけるダイとエンボスロールの断面図である。 本発明に係る共押出設備のうち冷却装置のディスクの斜視図である。 本発明に係る共押出設備のうち補助押出機コネクタの断面図である。 従来の技術によるコネクタの断面図である。 共押出設備からプロファイルに模様が形成されて押し出される様子を示す図である。 本発明に係る共押出設備からプロファイル模様が形成されて押し出される様子を示す図である。 本発明に係る共押出を用いて生産した実際の製品を示す図である。

以下、添付図面に基づき、本発明の一実施形態に係る窓戸プロファイルについて説明する。

図２は、本発明の一実施形態によって窓戸プロファイルを生産する共押出設備の概略図である。図２を参照すると、メイン押出機１０のホッパ２０を介してポリスチレン（ＰＳ）、ポリエチレン（ＰＥ）、ポリプロピレン（ＰＳ）、ポリビニールクロライド（ＰＶＣ）、ＡＢＳ樹脂など熱可塑性樹脂製のペレットやコンパウンド材料が投入されると、メイン押出機１０内の加熱手段であるヒータによって加熱されてゲル状態に溶解されてスクリュの回転によって前方に搬送される。その後、その前方に置かれたダイ３０を介して形状が整えられた状態でプロファイルＰが押し出された後、キャリブレータ７０、８０と冷却装置９０を経、且つ、引取機９９及び切断機などを経ることは従来の技術と略同様であるため、その具体的な説明は省く。

前記キャリブレータ７０は、前記ダイを通過した直後に直ぐ隣に配設させることによって、ダイを通過したプロファイルを形状変化なしに直ちにキャリブレータに進入させることが好ましい。そして、プロファイルＰは、前記キャリブレータに進入する前に、表面冷却装置６０によって表面を冷却することが好ましい。もし、プロファイルの表面冷却なしにキャリブレータに直ちに進入すると、キャリブレータ内部におけるプロファイル成形樹脂と内部金属面との表面摩擦によってプロファイルの表面に刻設されたエンボス模様が損傷されてなくなってしまうという問題が生じる虞があるためである。このとき、冷却媒体としては、エアを用いることが好ましい。すなわち、表面冷却装置からエアをプロファイルの成形個所に向かって一様に吹き付けてプロファイル表面を急速冷却するのである。

本発明の共押出設備は、共押出のための補助押出機１００をさらに備える。図３は、本発明に係るダイ３０と補助押出機１００を示す図である。前記ダイ３０は、メイン押出用ダイ３０ａと共押出用ダイ３０ｂを備える。前記メイン押出用ダイ３０ａは、プロファイルの成形のために前記ホッパ２０に投入されてゲル化された樹脂が所定の形状を有するように押し出する役割を果たす。そして、前記共押出用ダイ３０ｂはメイン押出用ダイ３０ａの前方に取り付けられてメイン押出用ダイ３０ａを通過したプロファイルの一方の面に共押出によってスキン層（図４のＳ参照）を形成し、このために、共押出用ダイ３０ｂの上側には補助押出機１００から供給される共押出用樹脂組成物が投入される。すなわち、補助押出機１００から排出される共押出用樹脂組成物がメイン押出用ダイ３０ａを通過したプロファイルの側面に付着されて前記スキン層Ｓをなした状態で前記共押出用ダイ３０ｂを通過するのである。

図４は、本発明に係る共押出によって生産されたプロファイルの断面図である。図４から明らかなように、通常の窓戸用プロファイルＰの表面にスキン層Ｓが共押出によって一体に形成されている。同図には、前記スキン層がプロファイルの上面と両側面に形成されているが、スキン層の形成が必ずしもこの態様に限定されるものではなく、必要に応じて、プロファイルの上面の一部または全面に形成されてもよい。

このように共押出を用いてスキン層を形成すると、スキン層をなす素材を多様化させることにより種々の色相を実現することができ、プロファイルとは異なる素材を押出に用いて一体化させることによって、プロファイルの生産後にシート紙を貼り付けるなどの後工程が不要になってコストが節減されるだけではなく、製品の加工性が向上し、しかも、接着剤を用いないことから、環境にやさしい工法となり、表面の引っ掻き傷にも有利であるという効果が生じる。

本発明において、スキン層Ｓをなす共押出用樹脂組成物には木粉を含有させて天然木材の質感を高めてリアリティを高めている。

前記共押出用樹脂組成物は、ベース色相を表す第１の原料と、ミッドトーンの色相を表す第２の原料と、ハイトーンの色相を表す第３の原料と、を含む。

本発明の前記第１の原料はベース原料であり、ここに木粉を含有させてプロファイルのスキン層が天然木材の質感を示すところに特徴がある。前記第１の原料は、具体的に、ＰＶＣ原料７０％、炭石１０％〜１５％、木粉１５％〜２０％、耐候性に優れた少量の無機質顔料、その他の少量の耐候性添加剤などからなる。

そして、前記第２の原料はミッドトーンの色相を表すものであり、前記第１の原料（ベース原料）よりも融点が高い高重合度ＰＶＣや、ＡＳＡ、ＰＭＭＡ、ＰＥなどの樹脂からなり、耐候性に優れたミッドトーンの無機質顔料及びその他の滑剤などの添加剤を少量含んでなる。

前記第３の原料はハイトーンの色相を表すものであり、前記第１の原料（ベース原料）よりも融点が高い高重合度ＰＶＣや、ＡＳＡ、ＰＭＭＡ、ＰＥなどの樹脂からなり、耐候性に優れたハイトーンの無機質顔料、その他の滑剤などの添加剤を少量含んでなる。

本発明の前記共押出用樹脂組成物の第１の原料、第２の原料、第３の原料などは混合されて一つの色相になるのではなく、プロファイルのスキン層を形成した状態でもベース原料である第１の原料上において前記第２及び第３の原料がそれぞれミッドトーンとハイトーンとを表すようにしてそれぞれの色相が区別可能になることにより、リアリティに優れた自然な色相が示される。

このように前記樹脂組成物の原料のそれぞれの色相を区別可能にするために、第１の原料の融点は約１６０℃〜１６５℃であり、前記第２の原料の融点は約１７５℃〜１８５℃であり、前記第３の原料の融点は約１７５℃〜１８５℃である。

前記補助押出機１００は、共押出用樹脂組成物を加熱した後に共押出用ダイ３０ｂを用いてこれを押し付けて排出するが、もし、樹脂組成物の融点が同じであれば補助押出機の内部において加熱されるときに一気に溶けて混合されてしまい、それぞれの色相が区別されることなく混合された一つの色相が示されるため、これを防ぐためにそれぞれの融点を異ならせている。すなわち、補助押出機の内部を約１６０℃〜１８０℃に加熱すると、融点が最も低いベース原料は先に溶けてゲル化されるが、第２の原料と第３の原料は一部のみ溶けた状態で補助押出機から前記共押出用ダイに排出され、この過程で、ミッドトーンの第２の原料とハイトーンの第３の原料がまるでベース原料の間を自然に流れるかのような模様が形成されるのである。

また、前記共押出用樹脂組成物は、陰イオンパウダまたは芳香剤などの機能性原料をさらに含んで環境にやさしい陰イオンを室内に放出して窓戸プロファイル付き室内環境に森環境を演出してもよく、フィトンチッドの香りなど天然香りを出してもよい。

図５は、本発明に係るエンボスロール５０の斜視図であり、図６（ａ）および図６（ｂ）はそれぞれ前記エンボスロール５０の断面図及び表面拡大図である。

本発明のエンボスロール５０は、既存のエンボスロールよりも直径を大きくし、表面の模様を２段の深度にして模様の連続性などに優れていて外観リアリティ及び立体感がさらに増大される効果を生じるものであり、回転軸５１によって回転自在に取り付けられ、表面には凹凸模様が形成される。すなわち、図６（ａ）を参照すると、エンボスロール５０の表面には凹凸の形状が２段に形成される。すなわち、相対的に大き目に形成された第１の突起５３と、前記第１の突起５３の上に相対的に小さ目に形成された第２の突起５５が設けられる。前記第１の突起５３及び第２の突起５５は、規則正しい形状ではなく、不規則的な形状を呈し（図７（ａ）及び図７（ｂ）に示す従来のエンボスロールの断面と表面の形状は単純な模様を所定の深さに並べたものに過ぎず、リアリティに劣る）、前記第１の突起５３の深さＤもまた、従来のエンボスロールに形成された突起の深さｄよりも大きく形成されて模様の実際感がさらに増大される。

本発明のエンボスロール５０は、表面に形成される突起だけではなく、直径ＲＤも大きく形成している。エンボスロールの直径を大きくすれば、エンボスロールの表面の円周も大きくなって、エンボスロールが１回転しながらプロファイルの上に形成するエンボシング模様が長くなるため、プロファイルに形成される模様の繰り返し周期がさらに長くなってリアリティが向上するためである。

しかしながら、ダイ３０とキャリブレータ７０との間に配置されるエンボスロール５０の直径には制限がある。これは、ダイ３０とキャリブレータ７０との間の間隔には、上述したように、制限があるためである。このために、本発明においては、図８および図９に示す形状を講じている。

図８は、本発明に係る窓戸プロファイルの生産のための共押出設備のうちの一部の構成を示すものであって、説明のために図２とは異なる方向から眺めた様子であり、補助押出機は省略されている。図９は、図８におけるダイ３０とエンボスロール５０の断面図である。

図８および図９を参照すると、ダイ３０とキャリブレータ７０との間の間隔Ｇのうち、下側の間隔Ｇ１は比較的に小さいが、上側の間隔Ｇ２はエンボスロール５０の取り付けのために比較的に大きい。そして、ダイ３０におけるエンボスロール５０の取付側の面は曲面部３５が形成されるように丸められて、取り付けられるエンボスロール５０の直径が大きいにも拘わらず取付け可能になる。すなわち、本発明のダイ３０において、プロファイルＰが排出される出口側の面には、前記エンボスロール５０の外周面の形状に対応する曲面部５３が形成されている。このため、エンボスロール５０の直径ＲＤが従来よりも大きくなる場合にもダイとキャリブレータとの間の間隔Ｇを増大し過ぎることなくエンボスロール５０を取り付けることができる。同図には、略半円状の曲面部が示してあるが、エンボスロールの形状に鑑みて、中心角が９０°である円弧状など適切な形状の曲面部が形成されてもよい。

図８を参照すると、キャリブレータ７０、８０は、乾式キャリブレータ７０及び浸水型キャリブレータ８０の両方を備えていてもよく、乾式キャリブレータおよび浸水型キャリブレータのうちのいずれか一方を備えていてもよい。そして、冷却装置９０は、水タンクの内部に複数のディスク９３がプロファイルの進行方向に並べられているものであり、通過するプロファイルの形状を維持したままで冷却するために中空状のディスクが並置される。

図１０は、本発明に係る前記冷却装置９０のディスク９３のうちの一つを示している。前記ディスク９３は、内部の中央部にプロファイルＰが通過する中空が形成され、上側面にはローラ９５が配置される。前記ローラ９５の回転軸は前記ディスク９３の上側における適切な個所に固定され、通過するプロファイルの上側面と接しながら回転する。プロファイルＰの上側面には共押出によるスキン層Ｓが形成され、また、前記エンボスロール５０によってエンボス模様が形成されている。

従来の冷却装置のディスクには、本発明のローラ９５などの構成要素がなかったため、プロファイルが貫通しながらプロファイルの上側面とディスクの中空の上側面とが互いに面接触し、その結果、プロファイルの上側面に形成されているエンボス模様が押し潰されて破損するという現象が生じていた。

本発明は、プロファイルの上側面と接するディスクの位置に回転するローラを配置することにより、このような面接触を線接触に変化させ、これにより、プロファイルの上側面に形成されているエンボス模様が破損することが防げる。

本発明は、図３に基づいて説明したように、補助押出機１００を用いてプロファイルの上側面にスキン層を共押出によって形成している。既存のプロファイルの製造設備においてＰＶＣやその他の原料を共押出していた補助押出機を改良して補助押出機の流路を改善した構造である。

本発明の補助押出機１００は、共押出用ダイ３０ｂの上側に共押出用樹脂組成物を所定の圧力を加えたままで供給してプロファイルＰの一方の面にスキン層Ｓを形成する。補助押出機１００は、同図に示すように、共押出用樹脂組成物を略水平方向に搬送していて、コネクタ１１０によって共押出用樹脂組成物の搬送方向が約９０°折り曲げられた後に垂直方向に圧送されて共押出用ダイ３０ｂの上側に流入する。補助押出機の内部において共押出用樹脂組成物の圧送方向を略垂直に切り換える部分がコネクタ１１０であり、図１１は、本発明に係るコネクタ１１０の断面図である。前記コネクタ１１０は、共押出用樹脂組成物が水平方向に流入する流入口１１１と、方向が切り換えられた後に共押出用樹脂組成物が垂直方向に排出される排出口１１２と、を備え、方向を切り換える曲線部１１３、１１４をさらに備える。流入口１１１から曲線部を経由して排出口１１２に進むにつれて通路の内径が減少されて樹脂組成物の搬送速度は増大され、搬送圧力も増大されるという形状である。前記曲線部１１３、１１４によって共押出用樹脂組成物は搬送方向が自然に水平から垂直に切り換えられる。

図１２は、従来の技術によるコネクタの断面図であるが、内部搬送物質の搬送方向の切り換わり個所が水平から垂直へと直角に急変するように形成されている。これにより、水平方向に進行していた搬送物質は垂直壁に直ちにぶつかって搬送物質が炭化されたり搬送される原料物質が渋滞されたりして搬送圧力が高くなるなどの問題があった。本発明は、コネクタの搬送方向切換部を柔らかな曲線状にすることにより、これらの問題を解消している。

図１３は、共押出設備からプロファイルに模様が形成されて押し出される比較例を示す図であり、図１４は、本発明に係る共押出設備からプロファイル模様が形成されて押し出される様子を示す図である。

共押出用樹脂組成物は、補助押出機１００から排出されてダイ３０の上側からダイ３０の内部に流入した後、ダイ内部の共押出押付空間３８に流入する。次いで、共押出用樹脂組成物はダイを貫通して横方向に進行するプロファイルＰの上面または上面と側面に適用されてプロファイルのスキン層Ｓを形成する。このとき、樹脂組成物の第２の原料または第３の原料などが自然に模様を形成する。

ところが、図１３に示すように、ダイ３０内部の共押出押付空間３８が単一の空間となっていれば、前記ダイ３０内部の共押出押付空間３８からプロファイルＰの面に塗布される樹脂組成物は中央部において集中的に押付力を受け、これにより、プロファイル上面の中心部に集中したつむじ状の模様Ｓ１が形成されて模様に人為的な感じがするという問題がある。

これを解消するために、本発明においては、図１４に示すように、共押出押付空間３８を複数の隔室によって形成している。このために、前記共押出押付空間３８の内部に配置されて搬送される樹脂組成物を別途の空間に導く流路ガイド３９を備えている。補助押出機１００において押付されて前記ダイの内部空間である共押出押付空間３８に流入した樹脂組成物は、その後、前記流路ガイド３９によってそれぞれ別々の空間に導かれて移動することにより、樹脂組成物が中央部に集中するという現象が防がれる。このため、プロファイルのスキン層Ｓに形成される模様Ｓ２がプロファイルの上面に一様に形成され、ストライプ状の自然な模様が一様に形成される。

本発明の共押出設備によって生産されたプロファイルＰのスキン層Ｓに形成される模様Ｓ２は、図１４に示すように、樹脂組成物の第２の原料及び第３の原料などが前記流路ガイド３９によって適切に分配されて不規則的な模様の自然さが演出されてリアリティが向上するというメリットがある。

１０ メイン押出機
２０ ホッパ
３０ ダイ
３０ａ メイン押出用ダイ
３０ｂ 共押出用ダイ
３８ 共押出押付空間
３９ 流路ガイド
５０ エンボスロール
５３ 第１の突起
５５ 第２の突起
６０ 表面冷却装置
７０、８０ キャリブレータ
９０ 冷却装置
９３ ディスク
９５ ローラ
９９ 引取機
１００ 補助押出機
１１０ コネクタ
１１１ 流入口
１１２ 排出口
１１３、１１４ 曲線部
Ｐ プロファイル
Ｓ スキン層
Ｓ１ つむじ状の模様
Ｓ２ 模様

Claims (8)

1. メイン押出機から押し出されるプロファイルの一方の面に共押出用樹脂組成物を二重押出してスキン層を形成した窓戸用プロファイルであって、
   前記共押出用樹脂組成物は、木粉を含有することを特徴とする窓戸用プロファイル。
2. 前記共押出用樹脂組成物は、ベース色相を表す第１の原料と、ミッドトーン色相を表す第２の原料と、ハイトーン色相を表す第３の原料と、を含むことを特徴とする請求項１に記載の窓戸用プロファイル。
3. 前記第１の原料は、ＰＶＣ、炭石、木粉、耐候性無機質顔料及び耐候性添加剤を含むが、前記木粉を１５％〜２０％含むことを特徴とする請求項２に記載の窓戸用プロファイル。
4. 前記第２の原料は、高重合度のＰＶＣや、ＡＳＡ、ＰＭＭＡ、ＰＥのうちのいずれか一種以上の樹脂、及びミッドトーンの無機質顔料を含むことを特徴とする請求項３に記載の窓戸用プロファイル。
5. 前記第３の原料は、高重合度のＰＶＣや、ＡＳＡ、ＰＭＭＡ、ＰＥのうちのいずれか一種以上の樹脂、及びハイトーンの無機質顔料を含むことを特徴とする請求項３に記載の窓戸用プロファイル。
6. 前記第１の原料の融点は１６０℃〜１６５℃であり、前記第２及び第３の原料の融点は約１７５℃〜１８５℃であり、前記第１の原料の融点が前記第２及び第３の原料の融点よりも低いことを特徴とする請求項３に記載の窓戸用プロファイル。
7. 前記第１、第２及び第３の原料は、融点差に起因して、ベース原料となる第１の原料上において前記第２及び第３の原料の色相が区別可能となることを特徴とする請求項６に記載の窓戸用プロファイル。
8. 前記共押出用樹脂組成物は、陰イオンパウダまたは芳香剤をさらに含むことを特徴とする請求項３に記載の窓戸用プロファイル。

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