JPH08323710A - 木質合成板における木目形成方法及び装置 - Google Patents

木質合成板における木目形成方法及び装置

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JPH08323710A
JPH08323710A JP13818495A JP13818495A JPH08323710A JP H08323710 A JPH08323710 A JP H08323710A JP 13818495 A JP13818495 A JP 13818495A JP 13818495 A JP13818495 A JP 13818495A JP H08323710 A JPH08323710 A JP H08323710A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】天然の風合いを有し、木質合成板の表面のみな
らず内層に迄木目模様を有する木質合成板を得る。 【構成】セルロース系破砕物、熱可塑性樹脂成形材及び
着色剤をゲル化混練し、冷却して整粒成形して得られた
着色木質合成粉と、セルロース系破砕物と熱可塑性樹脂
成形材をゲル化混練し、冷却して整粒成形して得られた
木質合成粉、又は、前記着色木質合成粉とは異なる色彩
の着色剤を添加した着色木質合成粉を混合してスクリュ
70を以て成形ダイ10の成形室22へ押し出す。成形
ダイ10の溶融部21a内に、押出し生地79の流れ方
向と平行に変流体40を、成形室22の幅方向に適宜間
隔に複数配置し、前記押出し生地79の流れに変化を与
え、押出し生地79に放物線状ないしは柾目状の縞模様
を形成する。その後、前記押出し生地79を成形室22
の徐冷部21b内で徐冷・硬化して、天然に近い木目調
の模様を有する木質合成板を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂材料及び
木粉等のセルロース系破砕物からなる木質合成粉を成形
素材とした木質合成板の成形方法及び装置に関し、より
詳しくは、建築素材、自動車、車両の内外装部品等の各
種の用途に適用する熱可塑性樹脂材料及びセルロース系
破砕物の混合原料あるいは、これらの混合原料からなる
木質合成粉を成形素材として、押出機で成形する際に木
質合成板の内層に迄至る木目模様を該木質合成板に形成
する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来技術】セルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂材料
は、近年の生活の多様化に伴い、建築材料、自動車、家
庭電気製品を始め、種々の日用品に使用され、多量に廃
棄されており、これらの各種熱可塑性合成樹脂製品の廃
材を再利用することが社会的に要求されている。
【0003】従来から、この種の木粉類及び熱可塑性樹
脂材料をベースとした成形樹脂製品の開発は、種々行わ
れ、特に近年における環境保護に対する感覚の鋭敏化、
木材コストの高騰、木材製品に対する感覚的な根強い潜
在需要からして、これらの廃材を利用した、天然の風合
いを有する木質合成板の開発が要請されている。
【0004】そして、この木質合成板の製造に際し、天
然の木材の風合いを出すために、従来においては木質合
成板の表面に木目模様を印刷し、あるいは木目模様を模
したシート生地をラミネートし、あるいは成形型の成形
面に木目模様を刻印し、又は、塗装仕上げに際して木目
模様を描出する等の種々の工程を経るものが存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の木質合成
板にあっては、そのいずれにおいても木目模様は木質合
成板の表面部分にのみ形成されるに止まり木質合成板の
表面の磨耗により木目模様が消失すれば、一見して人工
的な木目であることが知られてしまう。また、木目の形
成は木質合成板の表面にのみ表れているにすぎないもの
であり、この木質合成板を切削、加工して家具や建具を
製造した場合には表面の木目が消失し、商品価値を低下
させるものであった。そのため、該木質合成板は、予め
製造される家具や建具の大きさに合わせて製造される必
要があり、一旦製造された合成板は、他の用途に使用す
ることができず用途が極めて制限されるものであった。
【0006】さらに木質合成板の表面に描出された木目
は、木目模様が画一的である等、木目模様自体その趣に
欠け、人に安心感や安らぎを与える天然の木材の風合い
を有するものではなかった。
【0007】本発明は、上記従来技術の欠点に鑑みてな
されたものであり、模様のパターンが一定でなく天然の
木材の風合いを有すると共に、内層においても木目模様
を有する木質合成板の製造方法及び装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の木質合成板の木目形成方法は、含有水分量
を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロ
ース系破砕物20〜80wt%と、熱可塑性樹脂材料20
〜80wt%とを攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によ
りゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒
形成して木質合成粉を形成し、含有水分量を15wt%以
内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物
20〜80wt%と、熱可塑性樹脂材料20〜80wt%
と、着色剤とを攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によ
りゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒
形成して着色木質合成粉を形成し、前記木質合成粉と前
記着色木質合成粉とを混合し、この混合原料を、加熱・
練成し、スクリューをもって押出ダイより成形ダイの成
形室へ押し出し、前記成形ダイ中に押し出された押出し
生地の流れに対して抵抗を付与して、押出し生地の流れ
に変化を与えて、押出し生地に木目模様を形成し、前記
押出し生地を徐冷して硬化させる工程を含むことを特徴
とする。
【0009】また、本発明の別の木目形成方法は、含有
水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下の
セルロース系破砕物20〜80wt%と、熱可塑性樹脂材
料20〜80wt%と、異なる種類の着色剤のそれぞれと
を攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練
し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒形成して、そ
れぞれ異なる色彩の着色剤を添加した複数種類の着色木
質合成粉を形成する工程と、前記工程により得られた色
彩の異なる複数種類の着色木質合成粉を混合し、この混
合原料を、加熱・練成し、スクリューをもって押出ダイ
より成形ダイの成形室へ押し出し、前記成形ダイ中に押
し出された押出し生地の流れに対して抵抗を付与して、
押出し生地の流れに変化を与えて、押出し生地に木目模
様を形成し、前記押出し生地を徐冷して硬化させる工程
を含むことを特徴とする。
【0010】前記セルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂
材料と共にゲル化混練する着色剤として、前記着色木質
合成粉を使用することができ、また、着色木質合成粉を
着色剤として添加した前記着色木質合成粉を他の色彩の
着色剤を添加した着色木質合成粉に15〜40wt%混合
して、木質合成板を製造することができる。
【0011】さらに、前記着色剤としては、それぞれ、
黄色系、黒色系、白色系又は黄茶色系の着色剤を用い、
これらの着色剤を前記セルロース系破砕物に対して、黄
色系着色剤にあっては、3〜10wt%、黒色系着色剤に
あっては3〜10wt%、白色系着色剤にあっては20〜
60wt%混入する。
【0012】前記着色木質合成粉と木質合成粉又は着色
木質合成粉の混合に際して、混合されるべき着色木質合
成粉と木質合成粉又は着色木質合成粉は、その原材料た
る熱可塑性樹脂材料を同一素材とすれば好適である。
【0013】なお、着色木質合成粉と、木質合成粉又は
着色木質合成粉の混合比は、地色となる白色系の着色剤
を添加した着色木質合成粉65〜97wt%と、木目とな
る木質合成粉又は黄茶色系の着色剤を添加した着色木質
合成粉3〜35wt%を混合し、又は、地色となる木質合
成粉又は黄茶色系の着色剤を添加した着色木質合成粉8
5〜97wt%と、木目となる黒色系の着色剤を添加した
着色木質合成粉3〜15wt%を混合し、又は、白色系の
着色剤を添加した第1着色木質合成粉60〜80wt%
と、前記第1着色木質合成粉を着色剤として添加した第
2着色木質合成粉20〜40wt%を混合し、桧様の木目
を得、又は、黄色系の着色剤を添加した第1着色木質合
成粉50〜60wt%と、前記第1着色木質合成粉を着色
剤として添加した第2着色木質合成板20〜30wt%
と、黒色系の着色剤を添加した第3着色木質合成粉10
〜20wt%と、白色系の着色剤を添加した第4着色木質
合成粉1〜10wt%を混合して、より天然木材、この場
合は、楢に近い色調の木質合成板を得ることができる。
【0014】また、前記押出し生地を成形ダイへ押し出
した押出し力に抗する抑制力を加えて押出し生地の密度
を高くして、この押出し生地の流れにさらに変化を与
え、上記抑制力を調整して、板目の曲率を変更し、所望
の木目を得ることができる。
【0015】また、本発明の木質合成板における木目形
成装置は、含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20
メッシュ以下のセルロース系破砕物と熱可塑性樹脂材
料、又は、前記セルロース系破砕物と熱可塑性樹脂材
料、及び着色剤を攪拌衝撃翼85,86,87により混
合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して粒
径10mm以下に整粒し、木質合成粉及び着色木質合成
粉、又は複数種類の着色木質合成粉を形成する手段と、
前記木質合成粉と着色木質合成粉、又は複数種類の着色
木質合成粉を混合し、混合原料を得る手段と、この混合
原料を、加熱、練成し、スクリュー71をもって押出す
押出機70の押出ダイ19に、前記押出ダイ19より吐
出された押出し生地79を加熱する溶融部21a及び所
定の肉厚に成形して徐冷する徐冷部21bを有する成形
室22を備えた成形ダイ10を連結し、前記成形ダイ1
0の成形室22を加熱するヒータ14を備えた溶融部2
1aと、成形室22を冷却する冷却手段25を備えた徐
冷部21bを成形ダイ10内に設けると共に、成形ダイ
10の成形室22内に、好ましくは、成形ダイ10の上
下壁面に上下端が連続する変流体40を設けたことを特
徴とする。
【0016】前記変流体40は、前記成形室22の溶融
部21a内に、押出し生地79の流れ方向に平行に配置
された複数の板状体、又は、前記成形室の溶融部内に、
垂直に立設された、溶融部内の上下壁面と連続する複数
の円柱状又は針状の変流体40とすることができる。
【0017】また、成形ダイ10の成形室22内に、成
形ダイ10の上下壁面と連続する変流体20を設け、且
つ、前記成形ダイ10より押し出された押出し生地79
の押出力に抗する抑制力を加えるブレーキ手段30を設
けることにより、板目の曲率を変更し、所望の木目を得
ることができる。
【0018】
【作用】木目の形成される木質合成板の原料は、例えば
20〜80wt%の木粉等のセルロース系破砕物と、20
〜80wt%の熱可塑性樹脂材料とを攪拌衝撃翼により混
合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して粒
径10mm以下に整粒形成して成る木質合成粉、又は、例
えば20〜80wt%の木粉等のセルロース系破砕物と、
20〜80wt%の熱可塑性樹脂材料と、着色剤とを攪拌
衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次
いで冷却して粒径10mm以下に整粒形成して成る着色木
質合成粉と、前記と同様の方法により形成された前記着
色木質合成粉とは異なる色彩の着色剤を添加した着色木
質合成粉であり、木質合成粉と着色木質合成粉、又は、
異なる色彩の着色剤を添加した二種類以上の着色木質合
成粉を混合し、この混合原料を加熱・混練して押出し機
で押出し生地として成形ダイに押出し、成形ダイの成形
室内で成形、徐冷して木質合成板と成す。
【0019】前記混合される木質合成粉又は着色木質合
成粉の種類は2種に限定されるものではなく、例えば4
種類の異なる色彩の着色剤を添加した着色木質合成粉を
混合し、木質合成板を形成することもできる。
【0020】前記木質合成粉又は着色木質合成粉の原料
たるセルロース系破砕物としては、例えば木粉を用いる
ことができ、粒径を熱可塑性樹脂材料とのなじみを良好
とし、ゲル化混練及び成形押出し時における木粉の摩擦
抵抗を減じ成形機の損耗、毀損の防止を図るため、平均
粒径20メッシュ以下とする顆粒ないし粉末状とし、ゲ
ル化混練及び成形時における木酸ガスを揮散し、水蒸気
あるいは気泡発生を減少し、表面の肌荒れを防止する意
図からその含有水分量を15wt%以内とするものであ
る。
【0021】以上のように形成された木質合成粉又は着
色木質合成粉は、例えば成形しようとする木質合成板の
地色の着色剤を添加した90〜97wt%の着色木質合成
粉と、木質合成板中に形成される木目模様の色彩の着色
剤を添加した3〜10wt%の着色木質合成粉とを混合
し、この混合原料を押出機70内に投入して加熱・練成
し、押出機のスクリュー71で押出ダイ19から押出し
生地79として成形ダイ10の成形室22内へ押出す。
【0022】前記押出機70による加熱、混練により、
前記2種類の着色木質合成粉は溶解して混練されて押出
し生地79となり、押出機70より成形ダイ10内へ押
し出され、ヒータ14により加熱された成形室22の溶
融部21a内に押し出されて加熱され、所定の肉厚に成
形されながら溶融部21aを通過して、成形室22の徐
冷部21bに押し出され、該徐冷部21bに導入され
る。この成形室22内の徐冷部21bは、冷却管25に
より冷却されており、この冷却管25内を循環している
常温ないし60℃から90℃の水または油などの冷却媒
体により押出し生地79が徐冷部21bを押し出される
過程で徐冷・冷却されて硬化する。
【0023】前記成形室の溶融部内21aには、板状、
円柱状又は針状に形成された変流体20が前記押出し生
地79の流れに変化を与えるために配置されており、押
出ダイ19より吐出されて成形ダイ10中を流れる押出
し生地79はこの変流体20によりその流れに変化が加
えられる。
【0024】この流れの変化は、押出し生地79の粘性
により生じるものであり、変流体20と接触し、又は変
流体20近傍を流れる押出し生地79は、変流体20と
の摩擦抵抗及びこの摩擦抵抗を受けた押出し生地79に
引きずられてその流速を減退し、一方、変流体20と変
流体20の中間付近を流れる押出し生地79は、この摩
擦抵抗の影響を比較的受け難いことから、その流速を減
じることなく流れる。この流速が全体に早い場合には、
形成される木目は、柾目に近いものとなり、反対に、特
に、着色木質合成粉中に多量の木粉を混入した場合に
は、この木粉の混入により押出し生地79の流れ抵抗が
増し、押出し生地79の流れの変化は顕著なものとな
り、板目様の木目模様が形成される。
【0025】さらに、押出機70により加えられる成形
板29への押出し力に、ブレーキ手段30により抑制力
を加え、この成形板29を介して成形室22内の押出し
生地79に対して前記押出し力に対する抗力を加える
と、前記抑制力は成形板29を介して成形室22内の押
出し生地79の押出し力に対して抗力を与えることによ
り、成形板29に抑制力を加えない場合と比べると、成
形室22内の押出し生地79がより一層密度が均一で高
密度になり、前記変流体20により形成された放物線状
の縞線が歪められて、あたかも天然木材の大きな板目と
同様の木目模様の如き不規則な模様が形成される。すな
わち、上記抑制力の調整により、ある程度所望の木目模
様が形成できる。
【0026】その後、木目模様の形成された押出し生地
79は、成形室22の徐冷部22bにおいて徐冷され、
所定の板厚に形成された天然の風合いを有する木目模様
を有する木質合成板が形成される。
【0027】そして、この流れの変化により、木目模様
の色彩の着色剤を添加した着色木質合成粉が押出し生地
79中に、押出し生地79の下流を頂点とした変流体2
0間にまたがる放物線状、ないしは押出し生地79の下
流に向かうほぼ直線状の線を描出し、この線が重なりあ
って不規則な柾目状の黒色の縞線を生じさせ、この縞線
があたかも天然木材の木目模様の如き模様が形成され
る。
【0028】その後、木目模様の形成された押出し生地
79は、成形室22の徐冷部22bにおいて徐冷され、
所定の板厚に形成された天然の風合いを有する木目模様
を有する木質合成板が形成される。
【0029】本発明の各着色剤の原料配合比の範囲は、
次表のとおり、
【0030】
【表1】
【0031】次表は、各種木質合成板の混合原料の混合
比の範囲を示す。
【0032】
【表2】
【0033】
【実施例】次に、本発明の実施例につき図面を参照して
説明する。
【0034】1.木質合成粉又は着色木質合成粉の製造
実施例 1−1.〔木質合成粉又は着色木質合成粉の原材料〕 木質合成粉又は着色木質合成粉の原材料は、木質合成粉
にあってはセルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂材料で
あり、着色木質合成粉にあっては、セルロース系破砕物
と、熱可塑性樹脂材料及び着色剤である。
【0035】1−1−1.〔セルロース系破砕物〕 木質合成粉ないしは着色木質合成粉の原材料となるセル
ロース系破砕物は、廃棄された建築廃材等の木材や回収
した故紙等を破砕したもの、木材を切断した際に生じる
鋸屑等のセルロース系破砕物であり、本実施例ではセル
ロース系破砕物として木粉を使用している。セルロース
系破砕物として木粉を使用する場合には、木粉の粒径を
熱可塑性樹脂材料とのなじみを良好とし、成形押し出し
時における木粉の摩擦抵抗を減じ成形機の損耗、毀損の
防止を図る目的から、50〜300メッシュ、好ましく
は、60(篩下)〜150メッシュ(篩上)とする微細
な粉末状とし、成形時における木酸ガスを揮散し、水蒸
気あるいは気泡発生のおそれをなくし、表面の肌荒れを
防止する意図からその含有水分量を15wt%以内、好ま
しくは0.3〜0.4wt%以内の範囲内としたものであ
る。
【0036】1−1−2.〔熱可塑性樹脂材料〕 熱可塑性樹脂材料は、自動車のバンパーや内装品、家庭
電気製品、ビニルハウス等に使用される農業用のビニル
等、種々の廃棄された樹脂成形品を回収し、又はバージ
ンの熱可塑性樹脂材料を使用することができ、前述廃棄
された各種の樹脂成形品を使用する場合にはこの樹脂成
形品をそのままもしくは表面樹脂塗膜を形成した樹脂成
形品を複数の各小片に破砕し、前記破砕された個々の各
小片に対して、圧縮研削作用を付加して樹脂塗膜を研
削、剥離し、前記研削された個々の各小片に対して、微
振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰粉砕させ、か
つ圧潰粉砕によって剥離された樹脂塗膜を随時に除去し
熱可塑性樹脂材料として素材化した、PVC(ポリ塩化
ビニル)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレ
ン)、PC(ポリカーボネート)、ナイロン等の硬質の
樹脂の一種又はこれらの数種の混合したものを用いるこ
とができる。
【0037】なお、熱可塑性樹脂材料は、バージンの熱
可塑性樹脂と前記回収熱可塑性樹脂材料をそれぞれ、例
えば50%ずつ用いることもでき、例えばバージンのP
VCと、ビニルハウス等に使用される農業用の軟質塩化
ビニルの廃品を洗浄粗砕して回収したPVCを混合して
使用することができる。
【0038】1−1−3.〔着色剤〕 後述の着色木質合成粉を得る場合には、前記セルロース
系破砕物と熱可塑性樹脂材料に加えて、着色木質合成粉
の原材料として着色剤を添加する。
【0039】着色剤としては、着色木質合成粉を白色に
着色する場合には、例えば、チタンホワイト等の白色系
着色剤を、黄色に着色する場合には、クロームエロー、
チタンエロー、黄鉛等の黄色系着色剤、黒色に着色する
場合には、カーボンブラツクや20メッシュ以下に整粒
された木炭粉等の黒色系着色剤、黄茶色に着色する場合
には、酸化鉄(ベンガラ)等の黄茶色系着色剤を使用す
る。
【0040】なお、着色剤としては、前記セルロース系
破砕物、熱可塑性樹脂材料、着色剤を後述する方法でゲ
ル化混練して得られた着色木質合成粉を着色剤として使
用することもでき、例えば、白色系の着色剤を添加した
着色木質合成粉をセルロース系破砕物に対して1〜20
wt%混入することにより、着色剤として使用された着色
木質合成粉中の着色剤が希釈されて、木粉の有する黄茶
色が強く表れた黄茶色の着色木質合成粉を得ることがで
きる。
【0041】1−1−4.前述の木質合成粉及び着色木
質合成粉の原材料は、生成される木質合成粉及び着色木
質合成粉の種類に応じて、好ましくは、以下の混合範囲
で配合され、後述の流動混合混練手段により混練され
る。
【0042】
【表3】
【0043】1−2.〔流動混合混練手段〕 上記に配合された原料は、以下の「流動混合混練手段」
たる「ミキサー」内に投入されてゲル化混練される。
【0044】図1において、80は原材料を混合し、混
練して「混練材料」を形成する流動混合混練手段で、本
実施例おいて、便宜上「ミキサー」という。
【0045】81はミキサー本体で、上面開口を有する
円筒形を成し容量が300リットルのケーシングであ
り、前記開口はミキサー本体81内に原材料を投入する
投入口94で、この投入口94を開閉自在な上蓋82で
被蓋する。上蓋82には、ミキサー本体81内で木粉か
ら発生した多量の水蒸気ないしは木酸ガスを排出するガ
ス排出管95を連通している。さらに、ミキサー本体8
1の底面付近の外周面に1ヶ所の排出口88を設け、こ
の排出口88を被蓋する蓋89をシリンダ91のロッド
先端に設け、シリンダ91の作動により前記排出口88
を開閉自在に設けている。93は排出ダクトで、前記排
出口88に連通している。
【0046】さらに、ミキサー本体81の底面の中心に
は図示せざるモータ37KW(DC)の回転駆動手段によ
り820rpm/max で高速回転する軸83をミキサー本体
81内の上方に向けて軸承し、この軸83に下から上方
へ順にスクレイパー84、撹拌衝撃翼85,86,87
を装着し、軸83の先端から締付ナット92で締め付け
ている。なお、前記各撹拌衝撃翼85,86,87の形
状は特に限定されないが、本実施例では軸83を中心に
対称を成す2枚羽根である。図1のように3個の撹拌衝
撃翼を重ねた場合は全部で6枚の羽根で成り、これら6
枚の羽根は平面で360度を6等分した等分角(60
度)を成すように互いに交叉した状態で重ねている。な
お、複数個の撹拌衝撃翼を設けた場合、撹拌衝撃翼の合
計の羽根数で360度を等分した角度で互いに交叉して
重ねることは原材料を効率良く混練する点で好ましい。
【0047】なお、前記スクレイパー84はミキサー本
体81の底面を僅かに摺接して回転し、ミキサー本体8
1内で混練された原材料をミキサー本体81の底面に残
留しないよう掻き出し、且つ原材料を循環するものであ
る。
【0048】前記上蓋82を開放して投入口94から投
入する原材料は、木質合成粉の生成にあっては木粉等の
セルロース系の破砕物と、熱可塑性樹脂材料であり、着
色木質合成粉の生成にあっては、セルロース系破砕物を
投入した後、着色剤を添加し、短時間両者を混合した
後、熱可塑性樹脂材料を投入して三者のゲル化混練を行
う。
【0049】なお、木質合成粉ないしは着色木質合成粉
を生成する工程において原料中に充填材を充填してもよ
く、特に充填材として酸化チタンを充填することにより
流動性、溶液中における分散性が良好となり、本発明の
木質合成板に対して温度変化に伴う膨張収縮を著しく少
なくすることに寄与すると共に、酸化チタンの有する白
色若しくは黄色により、着色剤としても作用するので、
木質合成板の地色の発色を鮮やかなものとし、かつ、木
質合成板中に形成される木目模様を際立たせることがで
きる。
【0050】1−3.〔冷却造粒手段〕 前記流動混合混練手段により得られた各混練材料は、以
下の冷却造粒手段にて造粒される。
【0051】図2において、100は前述した混練材料
を混合し撹拌して「造粒木粉」を形成する冷却造粒手段
であり、本実施例では「クーリングミキサー」という。
【0052】101はミキサー本体で、逆円錐形状を成
すケーシングであり上面を被蓋し、一方、下端に排出口
107を設け、この排出口107をバルブ106で開閉
自在に設けている。ミキサー本体101の外周壁内にジ
ャケット102を形成し、このジャケット102内に給
水管108から排水管109へ常時、冷却水を供給し、
クーリングミキサー100内の原材料の温度を熱可塑性
樹脂材料の融点近傍まで冷却するよう保持される。な
お、ミキサー本体101の上壁面にはクーリングミキサ
ー100内で発生した水蒸気ないしは木酸ガスを排出す
る図示せざる排出ダクトを連通している。
【0053】前記ミキサー本体101の上壁内の略中心
にはアーム103が略水平方向に回動可能に軸支され、
このアーム103は減速装置112を介してモータ11
1により約3rpm の速度で回転駆動される。さらに、前
記アーム103の回転軸は中空軸であり、この中空軸内
に独立して回転する他の回転軸を設け、この回転軸にモ
ータ105の出力軸を連結している。一方、前記アーム
103の先端には撹拌破砕翼104を軸承し、この撹拌
破砕翼104は本実施例ではスクリュー型を成すもので
あり、該撹拌破砕翼104の回転軸線方向をミキサー本
体101の内周壁面に沿って略平行に下方へミキサー本
体101の下端付近まで延長している。撹拌破砕翼10
4はアーム103内に設けた歯車等による回転伝達手段
を介して前記モータ105の出力軸に連結する回転軸に
連結され90rpm の速度で回転駆動される。
【0054】なお、ミキサー本体101の上壁には投入
口113を設け、この投入口113に前述したミキサー
80の排出ダクト93を連通する。
【0055】前述したミキサー80で形成された混練材
料は排出ダクト93を経てクーリングミキサー100の
投入口113からミキサー本体101内へ投入される。
撹拌破砕翼104はモータ105により90rpm の速度
で回転し、しかも、アーム103が減速装置112を介
して減速されたモータ111の回転力により3rpm の速
度で水平方向に回転するので、前記撹拌破砕翼104は
ミキサー本体101の内周壁面に沿って円錐を描くよう
に回転し、アーム103内の混練材料を撹拌する。混練
材料はジャケット102内の冷却水により冷却されたミ
キサー本体101の内周壁面で冷却され、直径約25mm
以下に造粒された「造粒木粉」が形成され、この造粒木
粉はバルブ106を開放して排出口107より排出され
る。
【0056】なお、クーリングミキサー100で冷却さ
れる混練材料は、原材料中の熱可塑性樹脂材料の凝固点
すなわち融点以下に冷却されることが望ましいが、木粉
を混合しているので熱可塑性樹脂材料の融点以下にまで
下げる必要はなく、実際には造粒木粉が排出口107よ
り排出可能な温度まで冷却されれば良く、混練材料内の
熱可塑性樹脂材料の融点より約10℃高い温度まで冷却
すれば良い。
【0057】なお、冷却造粒手段は上記のクーリングミ
キサーのような装置に限定されるものではなく、ミキサ
ー本体内の混練材料を撹拌する撹拌羽根を設け且つミキ
サー本体の外周壁面に前述したようなジャケットを設
け、このジャケット内を流れる冷却水でミキサー本体内
の混練材料を冷却するものであれば良い。
【0058】なお、ミキサー80で形成された混練材料
は前記ジャケット102を備えていない一般的なミキサ
ーを用いて撹拌のみを行なって冷却することも可能であ
るが、この場合は混練材料内の熱可塑性樹脂材料の融点
より約10℃程度高い温度まで冷却するとしても約30
分かかるので、本実施例のようなクーリングミキサーの
冷却造粒手段で造粒木粉を形成することが望ましい。
【0059】1−4.〔整粒手段〕 前記冷却造粒手段で得られた各「造粒木粉」は、さらに
整粒手段を使用して粒径10mm以下に整粒され、「木質
合成粉」ないしは「着色木質合成粉」となる。
【0060】図3において、120は前述した造粒木粉
を整粒する整粒手段であり、本実施例では「カッタミ
ル」を用いている。
【0061】121はカッタミル本体で、上面開口を有
する円筒形を成すケーシングであり、前記開口を開閉自
在な蓋122で被蓋する。前記蓋122はカッタミル本
体121内に造粒木粉を投入する投入口123を備えて
いる。
【0062】また、前記カッタミル本体121内にはカ
ッタミル本体121の底面に軸承されて図示せざる回転
駆動手段で水平方向に回転するカッタ支持体124を設
け、このカッタ支持体124の外周に上下方向に長い回
転刃125を3枚を設け、これらの3枚の回転刃125
はカッタ支持体124の回転方向で120度の等角度を
成すように配設し、3枚の回転刃125の刃先は同一の
回転軌跡上に位置している。さらに、前記3枚の回転刃
125の刃先の回転軌跡に対して僅かな隙間を介して二
の固定刃126を回転刃125の刃先の回転軌跡の略対
称位置にカッタミル本体121に固定し、二の固定刃1
26とカッタ支持体124と回転刃125とでカッタミ
ル本体121内を二分し、投入室127と整粒室128
を形成する。前記蓋122の投入口123は前記投入室
127に連通する。なお、二の固定刃126と回転刃1
25との隙間は造粒木粉を所望の大きさに整粒できるよ
う自在に調整できる。また、整粒室128は前記二の固
定刃126間を回転刃125の回転軌跡の周囲を囲むよ
うにスクリーン129で仕切っている。なお、スクリー
ン129は、本実施例では8mm程度の大きさの整粒され
た「木質合成粉」ないしは「着色木質合成粉」である整
粒物が通過できるメッシュで形成している。また、整粒
室128のカッタミル本体121の下端にはカッタミル
120で前記整粒物を排出する排出口131を設けてい
る。
【0063】以上のカッタミル120において、蓋12
2の投入口123から前述したクーリングミキサー10
0で形成した造粒木粉を投入し、図示せざる回転駆動手
段でカッタ支持体124を回転すると、造粒木粉はカッ
タ支持体124の回転刃125と固定刃126間で約
0.1〜8mmの木質合成粉に切断され「木質合成粉」な
いしは「着色木質合成粉」が形成され、いわゆる熱可塑
性樹脂材料が熱的、化学的に安定して木粉粒に固定化さ
れた状態を定常的に維持し得るようにして木粉と熱可塑
性樹脂材料及び着色剤との混合、分散状態を定常的に維
持すべく、良好なる流動性を与える木質合成粉が形成さ
れ、且つ冷却による凝縮、縮小作用とも相まって、化学
的な反応とか接着によらない木質合成粉が形成され、整
粒室128のスクリーン129のメッシュを通過して排
出口131より排出される。
【0064】2.木目模様を有する木質合成板の製造実
施例 前述のようにして得られた木質合成粉及び着色木質合成
粉は、木質合成粉と着色木質合成粉、又は2種類以上の
着色木質合成粉を後述の押出し機70のホッパ73を介
して押出し機70内に投入される。
【0065】2−1.押出し工程 2−1−1.〔押出機70〕 図4において、70は単軸押出機であるが、一般に押出
機は通常スクリュー形であり、単軸押出機と多軸押出機
があり、この変形又はこれらが組み合わさった構造を持
つものがあり、本発明にはいずれの押出機をも使用する
ことができる。
【0066】71はスクリューで、単軸型であり、この
スクリュー71はギヤ減速機72を介して図示せざるモ
ータによって駆動され、バレル74内で回転する。この
回転するスクリュー71でホッパ73から投入された木
質合成板と着色木質合成粉又は2種以上の着色木質合成
板が混練されながらスクリュー71の前方へ押し出され
る。
【0067】以下、茶ベースの木質合成板に黒色の木目
模様を形成するために、黄茶色系の着色剤を添加した着
色木質合成粉と、黒色系の着色剤を添加した着色木質合
成粉とを押出し機70内に投入した場合の木目の形成さ
れる工程について説明する。
【0068】バレル74の外面にはバンドヒータ75を
設けており、このバンドヒータ75によりバレル74内
の2種類の木質合成粉が加熱されてスクリュー71の溝
に沿って前方へ輸送されながら漸次溶融し練成される。
この過熱・混練の際、前記2種類の着色木質合成粉は、
溶解時間の差等により、その色彩が完全に融合すること
なく、押出し生地79中に色ムラのある状態で溶け込ん
でいる。そのため、黄茶色系の着色剤を添加した着色木
質合成粉に含まれる黄茶色系の着色剤に対して際立つ色
彩である、黒色系の着色剤を添加した着色木質合成粉中
に含有される黒色系着色剤は、このムラにより押出し生
地79中に縞線模様を生じさせる。なお、このような模
様を生じさせる2種類の着色木質合成粉の溶解時間の相
違は、木質合成粉中への充填材混入の有無、木粉等のセ
ルロース系破砕物の添加量の相違によるものと考えられ
る。
【0069】そして、この押出し生地79は、スクリー
ン76及びアダプタ17を経てアダプタ17の押出ダイ
19から成形ダイ10へ押出し生地79として押出され
る。
【0070】ホッパ73内に投入する原材料は前述の工
程で製造された木質合成粉は、前述の2種類の着色木質
合成粉に限らず、着色されていない木質合成粉と、着色
された着色木質合成粉を組合せて投入しても良く、ま
た、着色された2色以上(例えば4色)の着色木質合成
粉を投入しても良い。
【0071】なお、着色木質合成粉及び木質合成粉又は
着色木質合成粉は、製造される木質合成板の色彩及びこ
の木質合成板中に形成される木目の色彩に応じて、好ま
しくは、以下の範囲で混合される。
【0072】
【表4】
【0073】2−2.成形工程 2−2−1.〔成形ダイ10〕 図5〜図8において、10は成形ダイで、押出機70の
断面矩形の押出ダイ19の射出口から吐出された押出し
生地79を押出す導入部11と、導入部11から押出さ
れた押出し生地79を幅広で所定の肉厚の板状に成形す
る成形室、本実施例では、幅550mm、高さ13mmの細
長の矩形状の断面を成す成形室22から成る。
【0074】11は導入部で、成形ダイ10内に成形ダ
イ10の幅方向に形成され、前記押出ダイ19の幅とほ
ぼ同等もしくは若干大きく形成し、横断面の形状は成形
ダイ10の幅方向に湾曲して延長する導入室13の両端
が成形室22の長手方向の両端に及んで、いわゆるコー
ト・ハンガー型に形成されている。
【0075】なお、前記導入室13はコート・ハンガー
型の他、ストレイト・マニホールド型に形成してもよい
が、導入部11及び導入室13内を押し出される押出し
生地79の流動性が優れているという点で、前述した湾
曲形状のコート・ハンガー型が好ましい。
【0076】又、前記導入部11及び導入室13にも好
ましくは、後述のフッ素樹脂でなるシート24を貼設す
る。
【0077】なお、前記成形室22は、加熱及び冷却手
段をそれぞれ備える上下2枚の金属板を両側縁に配置し
た金属製の図示せざるスペーサで断面方形に形成したも
ので、前記スペーサの交換により任意の目的とする木質
合成板の肉厚が得られるように調整する。
【0078】成形ダイ10は、一例として、幅550m
m、高さ13mmの細長の矩形状の断面を成し、成形室2
2の入口からダイ出口23までの距離(押出し方向の距
離)は1,000mmである。
【0079】2−2−2.成形ダイ内の構造 前記成形室22の上下左右の四方の内壁面は厚さ0.2
5mmのフッ素樹脂でなるシート24を貼設している。こ
の他に、成形室22の上下左右の四方の内壁面にフッ素
樹脂を直接表面コーティングすることもできるが、交換
が容易でありフッ素樹脂のコーティング加工が容易で耐
久性に富むという点で、フッ素樹脂のシート24を貼設
することが特に好ましい。
【0080】前記シート24は特に好ましくは、ガラス
織布の表面にフッ素樹脂のフィルムをコーティングした
ものであり、フッ素樹脂には上述のように、テフロンT
FE、テフロンFEP、テフロンCTFE、テフロンV
dF等がある。なお、前記ガラス織布はガラス繊維の不
織布でもよい。
【0081】なお、前述のフッ素樹脂のコーティング加
工は、成形室22の上下の内壁面、すなわち木質合成板
の表裏面を形成する面に相当する内壁面に施すこともで
きるが、前述したように成形室22の上下左右の内壁面
全体に施すことが望ましい。
【0082】図5おいて、14はヒータで、電熱ヒータ
等の加熱手段から成り、押出し生地79を加熱保温し、
押出し生地79の流動性を維持するため、成形ダイ10
全体の長手方向の4分の1にわたる導入部11を含む溶
融部21aに相当する成形室22の上下の成形ダイ10
内に4本等間隔で挿通して配管設置されている。
【0083】また、25は冷却管で、成形ダイ10の成
形室22の徐冷部21bを冷却する冷却手段の一例を示
すもので、成形室22の押出し方向に適当な間隔毎に、
この冷却管25に常温の水又は70〜80℃程度までの
水あるいは油等の冷却媒体たる冷却液を供給して成形室
22内の押出し生地79を冷却する。この冷却管の配管
は成形室22内の押出し生地79の徐冷効果を向上する
ために成形ダイ10のダイ出口23の方向に向けて4分
の3を占める徐冷部21bに、成形室22の上下の成形
ダイ10内に8本等間隔で挿通して配管設置されてい
る。なお、冷却管25の間隔を次第に狭くするように設
けることもでき、あるいは冷却管25を成形ダイ10の
外壁に配設することもできるが、成形室22内の押出し
生地79を冷却できればよいので、この実施例の構造に
限定されない。
【0084】2−2−3.変流体 図5から図8において、40は変流体で、円柱状、針状
等の種々の形状のものが考えられるが、本実施例では幅
20mm、長さ50mm、高さ13mmの角柱状金属体を使用
している。変流体40は、断面弧形の基部44およびダ
イ出口23に向かって傾斜する傾斜部43を備える案内
板15と一体に設けられ、変流体40は、案内板15を
基部とする略櫛歯状を成し、本実施例では3本の断面矩
形の杆状の部材に形成した全長50mm、幅20mmの変流
体40を前記案内板15と一体に、成型室の上下壁面に
上下端を当接し、上下壁面に連続する高さに形成されて
いる。
【0085】前記案内板15は、前記成形ダイの導入室
に該導入室の幅方向の全長の70〜95%の全長を有
し、且つ該導入部の高さの70%以下の高さに設けられ
ており、また、案内部15上に先端をダイ出口23に向
けて配置されている。
【0086】そして、前記変流体40は、それぞれ、成
形室22の長手方向すなわち、押出し方向に平行に等間
隔で複数列配設されている。
【0087】前記案内板15及び、変流体40は、全外
表面に0.1〜0.5mm厚のテフロン等のフッ素樹脂で
なるシートを貼設することができる。この案内板15を
高さ13mm、幅550mmを成す前記導入室13内に、該
導入室13の幅方向で成形室幅方向両側縁に対して50
mmづつの間隔を有するよう略中央に位置させ、さらに案
内板15の後端縁を導入部11の後端壁面に略平行間隔
を有するように位置させ、この案内板15を成形ダイ1
0に図6に示すようにボルト27で導入室13の下面に
固定する。したがって案内部15の上面と導入孔13の
上面との間にも隙間が形成される。
【0088】なお、案内板15および、変流体40は、
その板厚、幅及び間隔を成形室22の容積に応じて適宜
選択することができる。
【0089】このように、成形ダイ10の溶融部21a
内に変流体40設けることで、成形ダイ内を押し出され
る押出し生地79はその流れに変化を加えられる。すな
わち、押出し生地79は、溶融部21a内に配置された
変流体40,40の間を通過して、成形ダイ10の出口
に向かって押し出されるが、押出し生地79は極めて粘
度が高いので、この押出し生地79が前記変流体40,
40間を通過する際に、変流体40と接触し、この変流
体40と接触した押出し生地79はその摩擦抵抗により
流速を減退する。一方、変流体40より離れた位置を通
過する押出し生地79、すなわち、変流体40と変流体
40の中間付近を通過する押出し生地79は、前記摩擦
抵抗による影響を殆ど受けることなく変流体40,40
間を通過する。
【0090】このようにして、成形室22内の溶融部2
2aを通過する押出し生地79は、前記整流板20の存
在によりその流れに変化を与えられ、押出ダイ19より
吐出された不規則な縞模様を有する押出し生地79の模
様は、押出し生地79の押し出し方向下流に頂点を有す
る放物線状の縞模様、ないしは押出し生地79の流れ方
向上流から下流に向かって略直線上の柾目模様に変形す
る。
【0091】2−2−5.成形ダイ内の作用 押出機70の押出ダイ19より押出された押出し生地7
9は、成形室22の入口より成形室22内に押し出さ
れ、成形室22の両側壁に向かって押し出され、図6中
の矢印で示すように押し出される。
【0092】このとき成形室21の溶融部22aは、ヒ
ータ14で加熱されているので、押出し生地79の流動
性は維持されており、押出し生地79は良好な流動性を
付与されて押出される。このようにして成形ダイの溶融
部22a内に吐出された押出し生地79は、成形室22
の溶融部22a内を成形ダイの出口方向に向かって押し
出されるが、この成形室22の溶融部22a内には、前
述の変流体40が設けられており、この変流体40によ
り、その流れに対して変化が与えられる。すなわち、変
流体40,40間を通過する押出し生地79は、この変
流体40,40との摩擦抵抗により変流体40近傍を通
過する押出し生地79と、変流体20より離れた位置、
すなわち変流体40と変流体40の中間位置を押し出さ
れる押出し生地79とではその流速に変化を生じ、図6
中に一点鎖線で示すように、その流れを変化する。この
流れの変化により、変流体40,40間を結ぶ押出し生
地の流れ方向下流にその頂点を有する複数の放物線が形
成される。押出し生地79中に含まれる木粉量が多い場
合には、押出し生地79の粘性が高くなり、変流体近傍
を流れる押出し生地と変流体より離れた位置を流れる押
出し生地の流速の変化が顕著となり、この放物線は、そ
の頂点をより押出し生地の流れ方向下流に位置させて、
押出し生地の流れ方向上流から下流に向かうほぼ直線状
の柾目状の線となって現れる。したがって、木質合成粉
ないしは着色木質合成粉の製造に際して、木質合成粉な
いしは着色木質合成粉中の木粉量を調整することで、木
質合成板中に形成される木目模様を放物線状の木目模様
や、柾目状の木目模様等、所望の木目模様とすることが
できる。
【0093】その後、複数の放物線状の縞模様ないし
は、直線状の柾目模様の形成された押出し生地は、成形
室の徐冷部内を押し出されて冷却される。
【0094】なお、成形ダイ10内の押出し生地79
は、後述するブレーキ手段30により、押出し生地79
の押出力に抗する抑制力を加えることが可能であり、こ
の抑制力を加えた場合には、押出し生地79はより密度
を高められ、このとき、押出し生地79に加えられた抑
制力により、押出し生地79は成形室22内で成形室2
2の幅方向に広がる方向に加圧されるので、押出し生地
79の流れの変化に従って板目状に歪められて、あたか
も天然の木目模様の如き風合いを有する不規則な木目模
様が形成される。
【0095】そして、ブレーキ手段の押出し生地79に
対する抑制力を後述調整手段により調整して、木粉含有
量を問わず、所望の木目を得る。
【0096】この押出し生地は、成形室22内を通過す
る過程で冷却管25内を流れる冷却水により冷却されて
固形化され100mmの肉厚の製品としての木目模様の形
成された木質合成板29が成形される。
【0097】2−3.成形板の押出しの抑制 2−3−1.〔ブレーキ手段30〕 前述した成形ダイ10のダイ出口23より押出された木
質合成板29に対してブレーキ手段30により押出し方
向と反対方向へ抵抗力を加えて、木質合成板29の押出
し力を抑制することができる。以下に、ブレーキ手段3
0の実施例を図を参照して説明する。
【0098】図9及び図10において、3本の自在ピン
チローラ31bの軸の両端を軸承する軸受34aをそれ
ぞれ、軸受固定フレーム36に固定し、固定ピンチロー
ラ31aを各軸に設けた歯車116と、この歯車116
に噛合する歯車117で連動し、3本の固定ピンチロー
ラ31aのうち1本の固定ピンチローラ31aの軸にパ
ウダブレーキ115の入力軸を連結する。パウダブレー
キ115は、いわゆる電磁ブレーキであり、摩擦トルク
を電気的に微妙に調整できるものである。
【0099】さらに、軸受固定フレーム36にフレーム
114を立設し、このフレーム114の壁面にガイド溝
を備えたブロック状のガイド体119を2本をそれぞ
れ、該119の軸線方向を上下方向に向けて略平行に設
け、各3本の自在ピンチローラ31bの軸の両端を軸承
する軸受34bを前記ガイド体119のガイド溝に沿っ
て上下動自在に設け、前記軸受34bをそれぞれ、フレ
ーム114の上面に設けた3本のエアシリンダ118の
ロッドの先端に連結する。
【0100】したがって、シリンダ118の作動によ
り、3本の自在ピンチローラ31bをそれぞれ、木質合
成板29を介して固定ピンチローラ31aに加圧し、3
本の固定ピンチローラ31aの内1本の固定ピンチロー
ラ31aの軸はパウダブレーキ115により回転を抑制
され、この固定ピンチローラ31aの軸に設けた歯車1
16が他の2本の固定ピンチローラ31a,31aの軸
に設けた歯車116,116に歯車117,117を介
して噛合しているので、3本の固定ピンチローラ31a
にはパウダブレーキ115の摩擦トルクによる同一の回
転抑制力が作用する。
【0101】ちなみに、パウダブレーキ115により固
定ピンチローラ31aの回転を抑制する摩擦トルクは、
成形する木質合成板29の板厚により調整する。
【0102】したがって、パウダブレーキ115の摩擦
トルクは木質合成板29の押出し力に対する抑制力と成
り、成形ダイ10の導入部11内の押出し生地79をよ
り一層高密度で均一な状態にし、この均一で高密度の押
出し生地79は押出機70による押出し生地79の押出
し力により前記ブレーキ手段30の抑制力に抗して前進
し、成形室22内で冷却され木質合成板29が成形され
る。この木質合成板29はパウダブレーキ115の抑制
力に抗して前記固定ピンチローラ31a及び自在ピンチ
ローラ31bを回転させながら前進する。
【0103】前記抑制力は木質合成板29を介して成形
室22内の押出し生地79に、押出機により加えられる
成形室22内の押出し生地79の押出し力に対して抗力
を与えることにより、成形室22内の押出し生地79の
全体がより一層密度が均一で高密度になる。
【0104】前記抑制力により、押出ダイ19より吐出
した押出し生地79が、その押出し方向よりむしろ成形
ダイ10の幅方向へ拡げられた状態で押出され、従っ
て、成形ダイの成形室の溶融部内で形成された放物線状
の縞模様は、このブレーキ手段による押圧力の調整、パ
ウダーブレーキの調整により湾曲し又は歪められて、前
述のように、自然の風合いを有する所望の不規則な木目
状の模様に変化する。
【0105】この木目状の模様は、木目模様を模したシ
ートを貼付けした場合や、木質合成板表面に描いた木目
模様とは異なり、木質合成板の内層においても形成さ
れ、従って、本発明の方法及び装置により製造された木
質合成板は、表面をカンナやノミ等で削った場合や、鋸
で切断した切断面にも美しい木目模様が形成されてお
り、しかもこの木目模様は、前記従来の木目模様とは異
なり、木目のパーターン等が一定しておらず、天然の木
目模様の風合いを有する。
【0106】3−3.木質合成板の製造例 次に、本発明の方法及び装置によって製造される木質合
成板の製造例を示す。
【0107】
【表5】
【0108】 加工条件:成形ダイW 300mm×H 30mm×L 1000mm 変流体 W 20mm×H 30mm×L 50mm 枚数 3枚 変流体の配置間隔(mm) 75mm間隔 射出量 60kg/時間 表中、「材料」第1合成粉,第2合成粉,第3合成粉,
第4合成粉は、それぞれ第1着色木質合成粉,第2着色
木質合成粉,第3着色木質合成粉,第4着色木質合成粉
を示す。
【0109】以上の製品としての木質合成板W300m
m、H30mm、L2000mmの木質合成板を、幅方向に
100mm幅で鋸盤により切断し、細長形状のオーク材な
いしはナラ材調の天然の風合を有する木目模様を有する
木質合成板を得た。この木質合成板は、切断面にも天然
の風合を有する美しい木目模様が形成されており、窓
枠、サッシュ枠、ドアー枠、家具材、フローリングの床
材等の用途に使用される。
【0110】
【表6】
【0111】 加工条件:成形ダイW 300mm×H 30mm×L 2000mm 変流体 W 20mm×H 30mm×L 30mm 枚数 2枚 変流体の配置間隔(mm) 10mm間隔 射出量 60kg/時 間 以上の製品としての成形板29である木質合成板 W3
00mm、H30mm、L2000mmをシャーリングにより
長さ方向に100mm間隔に切断し、長方形状の桧 調の
風合を有する木質合成板を得る。
【0112】このような薄板は、各種建築材料、家具材
料、機器パーツ等として広範囲な使用目的に向けた素材
となる。例えば、上記の木質合成板は、家屋の室内装飾
用の化粧板などの建築材として使用され、あるいは約3
00mm四方の大きさに加工してフロアリングブロックな
どの床材として使用される。さらに、他の用途として、
自動車の車内の内装材として、例えば、運転席のメータ
パネル周りの化粧板、トランスミッション周囲の化粧
板、その他の車内の壁面の化粧板として使用され、高級
感を得ることができる。機器パーツとしては電気機器等
のボックスパネルや他の機器の化粧板として使用され
る。
【0113】以上のように、本発明の方法及び装置によ
れば、薄板から厚板に及ぶ広範囲な肉厚の木質合成板
に、その内層に迄至る木目模様を成形可能であり、フロ
ーリングの床材、サッシュー又はドア枠、天井板、ベラ
ンダのてすり、家具材、テレビ、ステレオ等の電化成品
の化粧板、自動車の内外装部品等、各種の用途に使用で
き、広範囲な使用目的に向けた素材が成形される。
【0114】なお、本発明の方法及び装置により製造さ
れる木質合成板は高密度であるので多量の木粉を混入で
き、木粉は熱可塑性樹脂より半値以下で遥かに安価であ
るため安価な木質合成板が成形される。また、多量の木
粉を混入される木質合成板は天然の木材パネルに近い性
質を有する優れた板材である。
【0115】
【発明の効果】前記本発明の構成により、模様のパター
ンが不規則であり天然の木材の風合いを有すると共に、
木質合成板の内層においても木目模様の形成可能な木質
合成板の製造方法及び装置を提供することができた。し
たがって、木質合成板の成形後に、この木質合成板を切
断・切削等しても、この切断・切削面にも美しい木目が
表出し、加工性に優れた木質合成板を提供することがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用するミキサー(流動混合
混練手段)の要部断面を示す全体正面図である。
【図2】本発明の実施例に使用するクーリングミキサー
(冷却造粒手段)の要部断面を示す全体正面図である。
【図3】本発明の実施例に使用するカッタミル(整粒手
段)の要部断面を示す全体正面図である。
【図4】本発明の実施例に使用する押出機の要部断面を
示す全体正面図である。
【図5】本発明の実施例の成形ダイの要部断面図であ
る。
【図6】本発明の実施例の成形ダイの要部断面平面図。
【図7】本発明の実施例の成形ダイの要部断面斜視図。
【図8】本発明の実施例の成形ダイの成形室内を示す要
部断面図。
【図9】本発明の実施例のブレーキ手段を示す平面図で
ある。
【図10】図7の矢視N−N線の縦断面図である。
【符号の説明】
10 成形ダイ 11 導入部 13 導入室 14 ヒータ 16 スクリーン部 17 アダプタ 19 押出ダイ 21a 溶融部 21b 徐冷部 22 成形室 23 ダイ出口 24 シート(フッ素樹脂の) 25 冷却管 29 木質合成板 30 ブレーキ手段 31 ピンチローラ 31a 固定ピンチローラ 31b 自在ピンチローラ 32 軸 33 ブレーキドラム 34,34a,34b 軸受 36 軸受固定フレーム 38 ガイドシャフト 40 変流体(変流体) 43 傾斜部 44 基部 70 押出機 71 スクリュー 72 ギヤ減速機 73 ホッパ 74 バレル 75 バンドヒータ 76 スクリーン 79 押出し生地 80 ミキサー(流動混合混練手段) 81 ミキサー本体 82 上蓋 83 軸 84 スクレイパー 85,86,87 撹拌衝撃翼 88 排出口 89 蓋 91 シリンダ 92 締付ナット 93 排出ダクト 94 投入口 95 ガス排出管 100 クーリングミキサー(冷却造粒手段) 101 ミキサー本体 102 ジャケット 103 アーム 104 撹拌破砕翼 105 モータ 106 バルブ 107 排出口 108 給水管 109 排水管 111 モータ 120 カッタミル(整粒手段) 121 カッタミル本体 122 蓋 123 投入口 124 カッタ支持体 125 回転刃 126 固定刃 127 投入室 128 整粒室 129 スクリーン 131 排出口

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含有水分量を15wt%以内とし平均粒径
    20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜80wt%
    と、熱可塑性樹脂材料20〜80wt%とを攪拌衝撃翼に
    より混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却
    して粒径10mm以下に整粒形成して木質合成粉を形成
    し、 含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以
    下のセルロース系破砕物20〜80wt%と、熱可塑性樹
    脂材料20〜80wt%と、着色剤とを攪拌衝撃翼により
    混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して
    粒径10mm以下に整粒形成して着色木質合成粉を形成
    し、 前記木質合成粉と前記着色木質合成粉とを混合し、この
    混合原料を、 加熱・練成し、スクリューをもって押出ダイより成形ダ
    イの成形室へ押し出し、 前記成形ダイ中に押し出された押出し生地の流れに対し
    て抵抗を付与して、押出し生地の流れに変化を与えて、
    押出し生地に木目模様を形成し、前記押出し生地を徐冷
    して硬化させる工程を含むことを特徴とする木質合成板
    における木目形成方法。
  2. 【請求項2】 含有水分量を15wt%以内とし平均粒径
    20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜80wt%
    と、熱可塑性樹脂材料20〜80wt%と、それぞれ異な
    る種類の着色剤を攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱に
    よりゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整
    粒形成して、それぞれ異なる複数種類の着色木質合成粉
    を形成する工程と、 前記工程により得られたそれぞれ異なる複数種類の着色
    木質合成粉を混合し、この混合原料を、 加熱・練成し、スクリューをもって押出ダイより成形ダ
    イの成形室へ押し出し、 前記成形ダイ中に押し出された押出し生地の流れに対し
    て抵抗を付与して、押出し生地の流れに変化を与えて、
    押出し生地に木目模様を形成し、前記押出し生地を徐冷
    して硬化させる工程を含むことを特徴とする木質合成板
    における木目形成方法。
  3. 【請求項3】 前記着色木質合成粉を着色剤として、セ
    ルロース系破砕物に対して5〜25wt%添加し、セルロ
    ース系破砕物及び熱可塑性樹脂材料と共にゲル化混練す
    る請求項1又は2記載の木質合成板における木目形成方
    法。
  4. 【請求項4】 着色木質合成粉を着色剤として添加した
    前記着色木質合成粉を他の色彩の着色剤を添加した着色
    木質合成粉に15〜40wt%混合する請求項3記載の木
    質合成板における木目形成方法。
  5. 【請求項5】 前記着色剤が、それぞれ、黄色系、黒色
    系、白色系又は黄茶色系である請求項1又は2記載の木
    質合成板における木目形成方法。
  6. 【請求項6】 セルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂材
    料と共にゲル化混練される着色剤は、前記セルロース系
    破砕物に対して、それぞれ、3〜10wt%の黄色系着色
    剤、3〜10wt%の黒色系着色剤、20〜60wt%の白
    色系着色剤である請求項1〜3いずれか1項記載の木質
    合成板における木目形成方法。
  7. 【請求項7】 混合されるべき着色木質合成粉と木質合
    成粉又は着色木質合成粉は、前記木質合成粉又は着色木
    質合成粉を形成する熱可塑性樹脂材料を同一素材とする
    請求項1又は2記載の木質合成板における木目形成方
    法。
  8. 【請求項8】 白色系の着色剤を添加した着色木質合成
    粉65〜97wt%と、 木質合成粉又は黄茶色系の着色剤を添加した着色木質合
    成粉3〜35wt%を混合する請求項1又は2記載の木質
    合成板における木目形成方法。
  9. 【請求項9】 木質合成粉又は黄茶色系の着色剤を添加
    した着色木質合成粉85〜97wt%と、 黒色系の着色剤を添加した着色木質合成粉3〜15wt%
    を混合する請求項1又は2記載の木質合成板における木
    目形成方法。
  10. 【請求項10】 白色系の着色剤を添加した第1着色木
    質合成粉60〜80wt%と、 前記第1着色木質合成粉を着色剤として添加した第2着
    色木質合成粉20〜40wt%を混合する請求項3記載の
    木質合成板における木目形成方法。
  11. 【請求項11】 黄色系の着色剤を添加した第1着色木
    質合成粉50〜60wt%と、 前記第1着色木質合成粉を着色剤として添加した第2着
    色木質合成板20〜30wt%と、 黒色系の着色剤を添加した第3着色木質合成粉10〜2
    0wt%と、 白色系の着色剤を添加した第4着色木質合成粉1〜10
    wt%を混合する請求項3記載の木質合成板における木目
    形成方法。
  12. 【請求項12】 前記押出し生地を成形ダイへ押し出し
    た押出し力に抗する抑制力を加えて押出し生地の密度を
    高くして、この押出し生地の流れにさらに変化を与える
    と共に、前記押出し生地を徐冷し硬化させる工程を含む
    請求項1〜3,又は5〜11いづれか1項記載の木質合
    成板における木目形成方法。
  13. 【請求項13】 含有水分量を15wt%以内とし平均粒
    径20メッシュ以下のセルロース系破砕物と熱可塑性樹
    脂材料、又は、前記セルロース系破砕物と熱可塑性樹脂
    材料、及び着色剤を攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱
    によりゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に
    整粒し、木質合成粉及び着色木質合成粉、又は複数種類
    の着色木質合成粉を形成する手段と、 前記木質合成粉と着色木質合成粉、又は複数種類の着色
    木質合成粉を混合し、混合原料を得る手段と、 この混合原料を、加熱、練成し、スクリューをもって押
    出す押出機の押出ダイに、前記押出しダイより吐出され
    た押出し生地を加熱する溶融部及び所定の肉厚に成形し
    て徐冷する徐冷部を有する成形室を備えた成形ダイを連
    結し、前記成形ダイの成形室を加熱するヒータを備えた
    溶融部と、成形室を冷却する冷却手段を備えた徐冷部を
    成形ダイ内に設けると共に、成形ダイの成形室内に変流
    体を設けたことを特徴とする木質合成板における木目形
    成装置。
  14. 【請求項14】 前記変流体は、前記成形室の溶融部内
    に、押出し生地の流れ方向に平行に配置された複数の板
    状体であることを特徴とする請求項13記載の木質合成
    板における木目形成装置。
  15. 【請求項15】 前記変流体は、前記成形室の溶融部内
    に、垂直に立設された、溶融部内の上下壁面と連続する
    複数の角柱状、円柱状又は針状の変流体であることを特
    徴とする請求項13記載の木質合成板における木目形成
    装置。
  16. 【請求項16】 前記成形ダイより押し出された押出し
    生地の押出力に抗する抑制力を加えるブレーキ手段を設
    けたことを特徴とする請求項13〜15いづれか1項記
    載の木質合成板における木目形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002316352A (ja) * 2001-04-20 2002-10-29 Ain Eng Kk 木質合成板の押出成形装置

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