JP3543021B2 - 補強木質合成板の押出成形方法及び装置 - Google Patents

補強木質合成板の押出成形方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、熱可塑性樹脂成形材及び木粉等のセルロース系の破砕物からなる木質合成粉を成形素材とした補強木質合成板の押出成形方法及び装置に関し、より詳しくは、建築素材、自動車、車両の内外装部品など各種の用途に適用する熱可塑性樹脂成形材及びセルロース系の破砕物の混合原料あるいは、これらの混合原料からなる木質合成粉を成形素材として、この成形素材に補強材をかく拌・混合して押出機で押し出して所定の肉厚の合成板に成形した補強木質合成板の押出成形方法及び装置に関する。
【0002】
特に、前記セルロース系の破砕物及び熱可塑性樹脂成形材として、一方又は双方が、建築廃材あるいは、自動車、家庭電気製品を始め、生活の多様化に伴い、日用品など広範な用途に向けて多種類、かつ多量に用いられ、これら多量に廃棄されている木材や新聞、雑誌等のセルロース系破砕物及び各種熱可塑性合成樹脂製品の廃材を再利用し、このセルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂成形材を木質合成板としてリサイクルするにあたり、この木質合成板の補強を目的として、補強材を樹脂合成板中に分散するための方法及び装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
セルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂成形材は、近年の生活の多様化に伴い、建築材料、紙製品、自動車、家庭電気製品を始め、種々の日用品に使用され、多量に廃棄されており、これらの各種熱可塑性樹脂製品の廃材を再利用することが社会的に要求されている。
【0004】
従来から、この種の木粉等のセルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂成形材をベースとした成形樹脂製品の開発は、かかる成形樹脂製品の耐水性、断熱性等を向上する目的において種々行われ、特に近年における地球環境の保全の要請からする森林資源の確保の見地、及び木材コストの高騰そして、木材製品に対する感覚的な根強い潜在需要からして、前記廃材等を利用した成形樹脂製品の開発が要請されている。
【0005】
かかる要請を満足させるものとして、前記熱可塑性樹脂製品の廃材を再利用して合成板を成形する方法や、この合成板に同じく建築材料や紙製品等の廃材とされたセルロース系破砕物を分散し、木材の風合を有する合成板を成形する方法が存在する。
【0006】
しかし、かかる熱可塑性樹脂成形材を用いて成形した合成板、特に熱可塑性樹脂成形材中に木粉等のセルロース系破砕物を分散させた合成板にあっては、天然の木材や木材を張り合わせて作られた合板等に比較してその強度が低く、そのため、この強度を補うためにこの木質合成板の板厚を厚いものとすれば、木質合成板の重量・大きさが増し、かかる木質合成板の用途は極めて限定されたものとなってしまう。
【0007】
なお、木粉等のセルロース系破砕物を分散させたものではないが、熱可塑性樹脂成形板の強度の向上を目的として合成板中にガラス繊維等の補強材を埋設する方法が知られている。
【0008】
この補強の方法としては、具体的には、ガラス・ウール、ガラス毛等と通称される短繊維を薄いマット状に積み重ね、これを芯としてポリエステル樹脂等で塗り固め、屋根板や板ガラス代用の壁材等に使用される繊維強化プラスチック(FRP)を製造する方法や、ポリプロピレン中にポリエステル繊維よりなる補強材を分散し、このポリプロピレン(PP)とポリエステル繊維とを押出し機でペレット状に成形し、この補強材入りのペレットをカレンダー成形法で成形して合成板を成形する方法が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術として記載した繊維強化プラスチック(FRP)の如く、ガラス短繊維を薄いマット状に積み重ね、これを芯とし、この芯中にポリエステル樹脂等を含浸させて塗り固める方法による場合、かかる合成板はこれを押出成形により製造することができないばかりか、補強材層に樹脂を含浸させる工程と、樹脂の含浸により製造された合成板を所定の肉厚に形成し、かつ合成板表面の歪みをとる成形工程等、複数の工程が必要となり、一の工程で合成板の成形と補強材の埋設を同時に行うことはできない。
【0010】
また、従来の強化繊維プラスチック(FRP)の製法と同様の方法でガラス繊維のマット等を補強材層として木粉等のセルロース系破砕物を混入して溶融した熱可塑性樹脂成形材を補強材層中に含浸させようとすれば、熱可塑性樹脂成形材中に混入されたセルロース系破砕物は、補強材層の表面に引っ掛かって補強材層中に浸透しにくく、セルロース系破砕物が補強材層の表面付近に集中し、その分散状態が均一にはならず、木質合成板としての機能、性質を有しないものとなる。
【0011】
一方、木粉等のセルロース系破砕物と補強材とを熱可塑性樹脂成形材中に分散するにあたって、従来と同様の方法により熱可塑性樹脂成形材のペレットを作る際に補強材を熱可塑性樹脂中に溶融・分散すると、この補強材の分散の際に熱可塑性樹脂はその溶融温度まで加熱されているので、この熱可塑性樹脂成形材と同じ素材の補強材をこの熱可塑性樹脂成形材中に混入した場合には補強材が完全に熱可塑性樹脂成形材中に溶け込んでしまい、補強材としての用をなさない。
【0012】
また、合成板中に木粉等のセルロース系破砕物を分散させる場合には、このセルロース系破砕物を熱可塑性樹脂成形材中に分散させる際に、熱可塑性樹脂成形材とセルロース系破砕物を高温・高回転でかく拌するが、このかく拌の際に熱可塑性樹脂中に投入されたガラス繊維等の短繊維は熱可塑性樹脂中で凝縮し、あるいは相互に絡まり、又は一部に集中してしまい補強材としての用をなさなくなってしまう。
【0013】
加えて、熱可塑性樹脂成形材に木粉等のセルロース系破砕物やガラス繊維等の補強材を混入した押出し生地は流動性が悪く、これを通常の押出ダイや成形ダイに押し出した場合には押出ダイが頻繁に目詰まりを起こし、現実の量産は不可能となる。
【0014】
さらに加えて、本発明の発明者等の実験の結果、かかる流動性の悪い生地を押出成形する場合、押出ダイの吐出口と成形ダイの入口高さを同一とすることにより、目詰まりを最小限に抑えられることが明らかとなったが、従来の押出成形機にあっては、成形される合成板の板厚を変更する場合等、成形ダイの成形室の高さを変更した場合、同時に成形ダイの入口の高さも変わってしまうので、押出ダイの吐出口と成形ダイの入口の高さを常に同一とするためには、製造される合成板の板厚を変更する毎に成形ダイと押出ダイの双方を取り替える必要があり煩雑である。
【0015】
本発明の目的は、熱可塑性樹脂成形材とセルロース系破砕物をかく拌・混合してペレット状に成形した原料(木質合成粉)に補強材を混入してかく拌し、その後この木質合成粉と補強材の混合物を押出機に投入して押出成形する方法によって熱可塑性樹脂成形材中に補強材を分散することにより、セルロース系破砕物の分散された木質合成板の強度の向上を図ると共に、押出成形による一回の工程で補強材の埋設された木質合成板を成形でき、しかも補強材と樹脂との馴染みが良く、かつ、熱可塑性樹脂成形材と同一の素材よりなる補強材を用いることができる補強木質合成板の製造方法を提供することにある。
【0016】
また、本発明の別の目的は、目詰まりがなく、かつ製造される合成板の板厚を変更した場合であっても、押出ダイを取り替える必要のない補強樹脂合成板の押出成形装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明にかかる補強木質合成板の押出成形方法は、含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜75wt%に対して熱可塑性樹脂成形材25〜80wt%を混合、ゲル化混練し、冷却、整粒して木質合成粉となし、前記木質合成粉と補強材45をかく拌・混合し、この補強材45とかく拌・混合された木質合成粉を加熱、練成して生地となし、この生地をスクリュー71をもって押出ダイ19より成形ダイ10の成形室22へ押出し、この成形室22内で前記押出し生地79を加熱後徐冷すると共に、この成形室22内の押出し生地79に前記押出機70の押出し力に抗する抑制力を加えて押出し生地の密度を高くし、前記押出し生地を硬化させることを特徴とする。
【0018】
前記スクリュー71は、基部から先端にかけてその溝の深さの絞り変化を少なくし、押出し生地79の流動性を向上させることとすれば好適であり、
また、より好適には前記構成とは別に、又は前記構成と共に押出ダイ19の射出口を成形ダイ10の入口11の高さと同一若しくは略同一の高さを有する方形に形成し、且つ、この押出ダイ19内に形成された押出し生地79の流路を押出ダイ19の射出口に向けて徐々に狭く断面変化するよう形成した押出ダイ19を介して成形室22に押出し生地79を押し出すようにすれば好適である。
【0019】
前記成形室22の内壁面には、フッ素樹脂のシートを貼設又はフッ素樹脂をコーティングすることができる。
【0020】
さらに、前記木質合成粉と補強材45との混合比は、木質合成粉70〜97wt%に対して補強材3〜30wt%とすれば好適である。
【0021】
前記補強材45としては、ガラス繊維、プラスチック繊維、炭素繊維、金属繊維、パルプ繊維、コットン繊維の内いずれか1又は2以上の種類の単繊維を混ぜ合わせて使用することができ、又は単繊維を多数収束し又はこれらの繊維を縒り合わせて糸状に形成したものを使用することもできる。
【0022】
さらに、殆どの場合木質合成板の押出温度は、木質合成粉中にゲル化混練されている熱可塑性樹脂成形材を単独で押出成形する場合の溶融温度以下の温度で行うことができるので、前記補強材として木質合成粉を形成する熱可塑性樹脂成形材と同一素材を使用することもできる。
【0023】
加えて、前記補強材45は、長さ10〜30mm、単繊維径6〜24μとすれば好適である。
【0024】
また、本発明にかかる補強木質合成板の押出成形装置は、
含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜75wt%に対して熱可塑性樹脂成形材25〜80wt%を混合、ゲル化混練し、冷却、整粒して木質合成粉となし、この木質合成粉と補強材45とをかく拌・混合し、この混合原料を加熱、練成し、基部から先端部にかけてその溝の深さの絞り変化を少なくしたスクリュー71をもって押出す押出機70の押出ダイ19に、前記押出ダイ19より押出された押出し生地79を加熱する溶融部22a及び所定の肉厚に形成して徐冷する徐冷部22bを有する成形室22を備えた成形ダイ10を連結し、前記成形室22の内壁面にフッ素樹脂のシートを貼設又はフッ素樹脂をコーティングし且つ成形室22を加熱するヒータ14と、成形室22を冷却する冷却手段25を成形ダイ10に設けると共に、前記成形ダイ10より押し出された押出し生地79の押出し力に抗する抑制力を加えるブレーキ手段30を設けたことを特徴とする。
【0025】
また、前記押出ダイ19の射出口を成形ダイ10の入口11の高さと同一若しくは略同一の高さを有する方形に形成し、且つ、押出ダイ19内に形成された押出し生地79の流路をこの射出口に向けて徐々に狭く断面変化するよう形成することとすれば好適であり、
さらに、前記成形ダイ10は、上下2枚の金属板26,27よりなり、この成形ダイ10を形成する上下2枚の金属板26,27のいずれか一方若しくは双方の内壁面であって、成形室22の溶融部21aを形成する内壁面を成形室22の徐冷部21bに向けて徐々に狭く断面変化させ、この上下2枚の金属板26,27のいずれか一方若しくは双方を交換自在とし、この上下2枚の金属板26,27のいずれか一方若しくは双方を上下2枚の金属板26,27で形成する内壁面の高さを異にする金属板に交換することにより成形ダイ20の入口11の高さを変更することなく、成形ダイ10の成形室22の高さを変更可能に形成したことを特徴とする。
【0026】
【作用】
ペレット状に成形された、熱可塑性樹脂成形材とセルロース系破砕物の混合物から成る木質合成粉とガラス繊維、プラスチック繊維、炭素繊維、木質ファイバー、スチールファイバー等の補強材45を既知のかく拌機によりかく拌した後、これを押出機70内に投入する。このかく拌機としては、低速回転型のものを使用しているので、前記ペレットと補強材45をかく拌する際に補強材45が相互に絡み合い、また、丸まってしまうことなく良好な状態でペレットとかく拌される。
【0027】
押出機70内に投入された原料は、押出機70内で加熱、混練されスクリュー71で押出ダイ19から押出し生地79として成形ダイ10の入口11へ押し出される。木質合成粉の分散された生地の押出しは、生地の主原料たる熱可塑性樹脂成形材を単独で溶融する場合の温度より低い温度で押し出すことができるので、押出し生地79中に分散される補強材45が生地の主原料たる熱可塑性樹脂成形材と同じ素材からなる場合であっても、この生地内に分散された補強材は完全に溶融して生地中に溶け込むことなく、原形を留めたまま生地中に残って木質合成板の補強材として作用する。 スクリュー71は、その溝の深さを基部から先端への絞りの変化を少なくしてあり、木粉等のセルロース系破砕物や補強材45が混入された結果流動性の低下した押出し生地79を良好に流動させることができ、また、成形ダイ10への押出しを成形ダイ10の成形室22の高さと略同等の高さを有する方形の射出口を有し、この射出口に向けて徐々に狭く断面変化する押出ダイ19により行うので、セルロース系破砕物及び補強材45の混入により流動性の低下した押出し生地79に良好な流動性を付与し、補強材45及びセルロース系破砕物が熱可塑性樹脂中に均一に分散された状態で成形ダイ10に押し出される。
【0028】
押出機70より成形ダイ10内へ押し出された押出し生地79はヒータ14により加熱された成形室22の溶融部21a内に押し出されて加熱され、所定の肉厚に成形されながら溶融部21aを通過して、成形室22の徐冷部21bに押し出され、該徐冷部21bに導入される。成形室22の内壁面には摩擦係数が小さいフッ素樹脂のシート24を貼設し、又はフッ素樹脂をコーティングすれば、この内壁面を通過する押出し生地79内にセルロース系破砕物や補強材45等を含む場合であっても大きな抵抗を受けることなく円滑に流動し、均一で高密度の混練状態を保ちながら押出される。
【0029】
この成形室22内の徐冷部21bは、例えば、冷却管25により冷却されており、この冷却管25内を循環している常温ないし60℃から90℃の水または油などの冷却媒体により、押出し生地79が徐冷部21bを通過する過程で徐冷されて硬化する。
【0030】
補強材45は、熱可塑性樹脂成形材及びセルロース系破砕物と一体となって溶融部21aから徐冷部21bにかけて流動するので、補強材45、熱可塑性樹脂成形材及び木粉は、略同様に温度変化して徐冷部21b内で硬化して、補強材45及び木粉は熱可塑性樹脂成形材との馴染みが良く、熱可塑性樹脂成形材内に強力に固着される。
【0031】
成形室22の内壁面にフッ素樹脂シート24を貼設した場合、又はフッ素樹脂でコーティングした場合には、フッ素樹脂は金属に比べ熱伝導係数が低いので、押出し生地79は徐冷部21bにおいて急速に冷却されることなく徐冷され、冷却による歪みが少なくなり、均一で高密度の製品としての合成板29である補強木質合成板が成形される。
【0032】
さらに、押出機70により加えられる合成板29への押出し力に、ブレーキ手段30により抑制力を加え、この合成板29を介して成形室22内の押出し生地79に対して前記押出し力に対する抗力を加えると、押出し生地79にこの抑制力を加えない場合と比べて成形室22内の押出し生地79はより一層密度が均一で高密度になる。したがって、均一高密度な木質合成板を得られると共に、補強材45と熱可塑性樹脂成形材との圧密および密着性が向上し、強度の高い補強木質合成板が成形される。
【0033】
【実施例】
次に、本発明の実施例につき図面を参照して説明する。
【0034】
1.補強樹脂合成板の製造方法及び装置
1−1.〔押出し工程〕
〔押出機70〕
図1において、70は単軸押出機である。一般に押出機は図示のようなスクリュー形であり、単軸押出機と多軸押出機又はこの変形及びこれらが組み合わさった構造を持つものがある。本発明の押出機としては、前記いずれの構造のものをも使用することができる。
【0035】
71はスクリューで、本実施例ではこれを単軸型としている。一般に押出成形に使用されるスクリューは、基部から先端に向けてスクリュー溝の絞りの変化を大きくしているが、本発明のスクリューは、スクリュー溝の絞り変化を小さくして木粉等のセルロース系破砕物及び補強材の混入により流動性の低下した押出し生地の流動性を向上させている。ちなみに、一般のスクリュー溝の深さは基部で10mm、先端で1〜2mmに形成されているが、本発明のスクリュー71はスクリュー溝の深さを基部で10mm、先端で7〜8mmに形成している。
【0036】
このスクリュー71は図示せざるモータによって駆動され、バレル74内で回転する。この回転するスクリュー71によりホッパ73から投入された木質合成粉及びこの木質合成粉と混合された補強材が混練されながらスクリュー71の前方へ押し出される。バレル74の外面にはバンドヒータ75を設けており、このバンドヒータ75によりバレル74内の熱可塑性樹脂成形材とセルロース系破砕物、及びこれらと補強材が加熱されてスクリュー71の溝に沿って前方へ移送され、漸次溶融して熱可塑性樹脂成形材がセルロース系破砕砕物と補強材45とを均一に分散した状態で混練される。そしてスクリーン76及びアダプタ17を経てアダプタ17の押出ダイ19から成形ダイ10へ押出し生地79として押出される。
【0037】
なお、熱可塑性樹脂成形材と木粉等のセルロース系破砕物をゲル化混練した木質合成粉は、チクソトロピー(揺変)を呈するので、これに押出機70内で強い押出力を加えると、粘度が低下して流動性が向上する。従って本発明のように、押出成形法により補強材の分散された押出し生地79を押し出す場合には、この押出し生地79を低温で押し出すことができ、従って、この木質合成粉を形成する熱可塑性樹脂成形材と同一素材よりなるプラスチック繊維等を分散した場合であっても、このプラスチック繊維は押出成形時に熱可塑性樹脂成形材中で完全に溶融することなく原形を留めたままで残るので、かかるプラスチック繊維を補強材として使用することができる。
【0038】
また、このように木粉等のセルロース系破砕物とこのセルロース系破砕物を分散した熱可塑性樹脂成形材、すなわち木質合成粉は、前述のように熱可塑性樹脂成形材を単独で押出成形する場合に比較して、低温で押出成形を行うことができるので、熱可塑性樹脂成形材中に分散される補強材45や押出機70が、押出成形の際に熱可塑性樹脂成形材に加えられる熱により劣化することを防止でき、かつ、成形された木質合成板自体温度が低いものとなるので、この木質合成板の冷却を容易に行うことができる。
【0039】
なお、本実施例に使用した各熱可塑性樹脂成形材につき、
A:熱可塑性樹脂成形材単独でペレット成形を試みた時の溶融温度
B:熱可塑性樹脂成形材に木粉を分散させた木質合成粉から成るペレットの成形における両者のゲル化混練温度
C:押出成形時の押出機内の樹脂温度
を測定した結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0003543021
【0041】
バレル74内に投入する原材料は、木粉や新聞、雑誌等の故紙等のセルロース系破砕物と熱可塑性樹脂成形材の混合物をゲル化混練し、これをペレット状に成形した木質合成粉と補強材との混合物であり、この木質合成粉は好適には木粉の粒径を熱可塑性樹脂成形材とのなじみを良好とし、押出成形時における木粉の摩擦抵抗を減じ成形機の損耗、毀損の防止を図るために、50〜300メッシュ、好ましくは、60(篩下)〜150メッシュ(篩上)とする微細な粉末状とし、成形時における木酸ガスを揮散し、水蒸気あるいは気泡発生のおそれをなくし、表面の肌荒れを防止する意図からその含有水分量を8wt%以内、好ましくは5wt%以内、理想的には0.3wt%以内のとしたものを熱可塑性樹脂成形材と共に攪拌衝撃翼により混合し、摩擦熱によりゲル化混練後冷却・粉砕して10mm以下の顆粒状のペレットに整粒成形したものを使用する。そして、このペレット状に成形された木質合成粉と、ガラス繊維、プラスチック繊維、炭素繊維、スチールファイバー、木質ファイバー、パルプ繊維、コットン繊維等からなる補強材45を20rpmで低速回転するかく拌機で約3分間程度かく拌し、木質合成粉と前記補強材とを混合して前記押出機70のホッパ73内に投入する。このように、木質合成粉と補強材のかく拌を低速回転のかく拌機によりかく拌することで、かく拌される補強材45の繊維が相互に絡まり、又は縒れて丸まってしまうことなどがないので、押出機70内で軟化された熱可塑性樹脂成形材中に、補強材45は木粉等のセルロース系破砕物と共に良好な状態で分散される。
尚、使用目的に応じて、ゲル化混練による木質合成粉成形時に顔料を添加し、もしくは原料木粉として着色した木粉を使用することにより、製品に着色することもできる。
【0042】
1−2.〔押出ダイ〕
図1において、17はアダプタで、押出機70で練成された押出し生地79を流入する流入口18と押出し生地79を後述する成形ダイ10へ吐出する押出ダイ19とを備えている。さらに、アダプタ17の先端に断面矩形状を成す突部を設けている。前記押出ダイ19は前記突部の先端に約8mmの肉厚を形成するように幅50mm、高さ12mmの細長の矩形状を成し(図7及び図8)、前記流入口18はアダプタ17の後端面に直径50mmの円形を成し、この流入口18から前記押出ダイ19に向けて徐々に断面変形する流路を形成している。なお、流入口18は押出機70の断面円形の吐出口と同じ大きさに形成し、一方、押出ダイ19の吐出口の矩形の幅は流入口18の直径と同じ寸法に形成し、高さは後述する成形ダイ10の入口11の高さと同じ寸法に形成することが好ましい。
【0043】
なお、アダプタ17の後端は該アダプタ17の外周に嵌着した取付具を介して押出機70のスクリーン76を備えたスクリーン部16の先端面にボルトなどの取付具で連結してアダプタ17の流入口18と押出機70のスクリーン部16の出口とを連通し、一方、成形ダイ10の後端面の略中央位置に断面矩形状の凹部を形成し、この凹部にアダプタ17の先端の断面矩形状の突部を装着して押出ダイ19と成形ダイ10の入口11を連通する。
【0044】
なお、前記アダプタ17の連通孔の周壁内には加熱手段たるヒータを埋設することもできる。
【0045】
押出機70のスクリーン部16の出口より押し出された押出し生地79は、アダプタ17の流入口18から流入し、ヒータで加熱保温されながら押出し生地79の流路を経て押出ダイ19から成形ダイ10の入口11から成形ダイ10内へ流動する。流入口18から押出ダイ19への連通孔の断面変化は比較的急激に狭くなつているが、この断面変化は高さ方向の変化のみであるので、押出し生地79の流動状態は複雑ではなく良好である。しかも、前記押出ダイ19は通常の一般的なダイとは異なり、射出口が大きいため多量の押出し生地79を吐出し、且つ密度を促進可能な形状に形成されているので、木粉等のセルロース系破砕物やガラス繊維等の補強材45を混入したために流動性の低下した押出し生地79を吐出した場合であっても通常のダイで生じていたような目詰まりが生じることはない。
【0046】
1−3.〔成形ダイ10〕
図1〜4において、10は成形ダイで、いわゆるTダイ式の成形ダイに類似の形状を成しており、押出機70と前記アダプタ17を介して接続され、押出機70の押出ダイ19に連結された入口11と、この入口11から導入された押出し生地79を幅広で所定の肉厚の板状に成形する成形室22を有する。この成形室22内は、成形室22の入口付近から押出し生地79の押出方向に向かって、成形室22の長さの約3分の1まで、その外周にヒータ14が配設された溶融部21aを形成しており、また、他の部分は、冷却管25がその外周に配設されて徐冷部21bが形成されている。
【0047】
前記成形室22は、一方若しくは双方が加熱及び冷却手段をそれぞれ備える上下2枚の金属板26,27を両側縁に配置した金属製のスペーサ28を介して断面方形に形成したもので、上下2枚の金属板26,27のいずれか一方若しくは双方を交換することにより、成形室22の高さを変更可能に構成されている。
【0048】
一例として、上側金属板26の交換により、成形ダイ10の成形室22の高さを成形ダイ10の入口11の高さと同一の状態〔図2(A)〕から、成形ダイ10の入口11より低い状態とした場合の例を図2(B)に示す。このように、上側金属板26の交換により、成形ダイ10の成形室12を成形ダイ10の徐冷部21bに向かって徐々に狭く断面変化する形状にすることで、成形ダイ10の入口11の高さを変更することなく成形室22の高さ、従って、製品の厚みを変更することができるので、押出ダイ19の吐出口の高さと成形ダイの入口11の高さが常に略同一高さとなるように構成することができる。
【0049】
このように、押出ダイ19の吐出口の高さを成形ダイ10の入口11の高さと常に同一にすることで、成形される合成板の交換毎に押出ダイ19を交換することなく、ガラス繊維やプラスチック繊維等の補強材45と木粉等のセルロース系破砕物が分散されて流動性の低下した押出し生地79を容易に成形室22内に吐出することができ、押出ダイ19の吐出口や成形ダイ10の入口11付近がこの押出し生地によって目詰まりを起こすことを防止することができる。さらには、成形ダイ10の溶融部21aが成形ダイ10の徐冷部21bに向かって、押出し生地79を徐々に圧縮するような形状となるので、押出し生地79の流動性が向上すると共に、均一、高密度の木質合成板が成形され、かつ補強材45及び木粉等のセルロース系破砕物と熱可塑性樹脂成形材との圧密、密着性が向上し、強度の高い合成板を得ることができる。
【0050】
成形ダイ10の成形室22は、本実施例では、幅550mm、高さ13mmの細長の矩形状の断面を成す〔図2(A)〕。
【0051】
成型室22の溶融部21aは、その横断面の形状を成形ダイ10の幅方向に湾曲して延長する両端が成形室22の長手方向の両端に及んで、いわゆるコート・ハンガー型に形成されている(図3)。
【0052】
なお、前記溶融部21aはコート・ハンガー型の他、ストレイト・マニホールド型に形成してもよいが、溶融部21a内を流動する押出し生地79の流動性が優れているという点で、前述した湾曲形状のコート・ハンガー型が好ましい。
成形ダイ10は、一例として、幅550mm、高さ13mmの細長の矩形状の断面を成し、成形室22の入口からダイ出口23までの距離(押出し方向の距離)は1,000mmである。
【0053】
次に成形ダイ内の構造について説明する。
前記成形室22の上下左右の四方の内壁面は厚さ0.25mmのフッ素樹脂でなるシート24を貼設している。この他に、成形室22の上下左右の四方の内壁面にフッ素樹脂を直接表面コーティングすることもできるが、交換が容易でありフッ素樹脂のコーティング加工が容易で耐久性に富むという点で、フッ素樹脂のシート24を貼設することが特に好ましい。
【0054】
前記シート24は特に好ましくは、ガラス織布の表面にフッ素樹脂をコーティングしたものであり、フッ素樹脂には上述のように、テフロンTFE、テフロンFEP、テフロンCTFE、テフロンVdF等がある。なお、前記ガラス織布はガラス繊維の不織布でもよい。
【0055】
なお、前述のフッ素樹脂のコーティング加工は、成形室22の上下の内壁面、すなわち補強樹脂合成板の表裏面を形成する面に相当する内壁面に施すこともできるが、前述したように成形室22の上下左右の内壁面全体に施すことが望ましい。
【0056】
図2及び図3において、14はヒータで、電熱ヒータ等の加熱手段から成り、押出し生地79を加熱保温し、押出し生地79の流動性を維持するため、成形ダイ10を形成する上下2枚の金属板26,27に、溶融部21aから徐冷部21b迄の長手方向の3分の1にわたって配設されている。なお、前記ヒータ14は前記上下2枚の金属板26,27のいずれか一方にのみ配設することもでき、また、成形ダイ10の外壁に配設することもできる。
【0057】
また、図2において、25は冷却管で、成形ダイ10の成形室22を冷却する冷却手段の一例を示すもので、成形室22の押出し方向に適当な間隔毎に、この冷却管25に常温の水又は70〜80℃程度までの水あるいは油等の冷却媒体たる冷却液を供給して成形室22内の押出し生地79を冷却する。この冷却管の配管は成形室22内の押出し生地79の徐冷効果を向上するために成形ダイ10のダイ出口23の方向に向けて3分の2にかけて、成形室22の上下2枚の金属板26,27の各々に8本等間隔で挿通して配管設置されている。なお、冷却管25は、上下2枚の金属板26,27のいずれか一方にのみ配置することもでき、またその設置間隔を次第に狭くするように設けることもでき、あるいは冷却管25を成形ダイ10の外壁に配設することもできるが、成形室22内の押出し生地79を冷却できればよいので、この実施例の構造に限定されない。
【0058】
1−4.〔成形ダイ10内の作用〕
押出機70に連結されたアダプタ17の押出ダイ19より押出された押出し生地79は、成形ダイ10の入口11より導入され、成形ダイ10の成形室22の幅方向へ流動する。なお、成形ダイ10内が空の状態時には成形室22の溶融部21aと徐冷部21bの境界付近を後述するブレーキ手段30に迄達する後述の木質合成板等で閉塞しておくことにより、流入した押出し生地79が溶融部21a内で成形室22の高さ方向に早期に積層され、ブレーキ手段30により押出し生地79に押出し力に抗する抑制力が加わって、押出し生地79の密度を高めることができる。
【0059】
押出し生地79が成形室22の溶融部21aに押し出される際、成形室22の溶融部21aはその幅が急に拡がっているので、溶融部21a内を流れる押出し生地79は良好な混練状態を保ち、セルロース系破砕物及び補強材45を均一に分散した状態で押出される。
【0060】
その後、押出し生地79は、成形室22の徐冷部21b内に導入されて、該徐冷部21b内で冷却管25内を流れる冷却水により冷却されて硬化する。
【0061】
このように、徐冷部21b内に導入され、硬化の開始した押出し生地中には、前述の補強材45が分散されており、従って、硬化を開始した押出し生地79は、前記補強材45を分散したまま硬化して木質合成板となり、押出し生地79によって押し出される。このようにして、順次成形室22の徐冷部21b内に押し出された押出し生地79は、補強材45を均一に分散した状態で硬化して12mmの肉厚を有する補強木質合成板が成形される。この補強木質合成板は、補強材45を分散しないものと比較して、強度の高いものとなっている。特に本発明の押出成形方法及び装置により成形された補強木質合成板は、押出機70による加熱、混練の段階で既に樹脂中に補強材45が分散され、この補強材45は熱可塑性樹脂と同様に温度変化するので、熱可塑性樹脂成形材と補強材45との馴染みが極めて良好であり、その後の徐冷により硬化した樹脂中の補強材45は樹脂中に強力に溶着されて極めて高い強度を得ることができる。
【0062】
なお、押出し生地79が成形室22を流動する過程において、成形室22の上下左右の四方の内壁面には、フッ素樹脂で成るシート24を貼設しているので、押出し生地79は徐冷されながら円滑に押出される。
【0063】
フッ素樹脂は、約300℃の耐熱性を有し、表面が平滑であり摩擦係数が小さく、金属に比べて熱伝導係数が低いという性質を有しているので、押出し生地79に対して以下に示すような作用をする。
【0064】
フッ素樹脂は表面が平滑であり摩擦係数は小さいので、成形室22内を通過する押出し生地79内の木粉等のセルロース系破砕物やガラス繊維等の補強材45は大きな抵抗を受けずに流動する。そのため押出し生地79の混練状態は良好な状態を維持して、セルロース系破砕物及び補強材が分散した状態となり、結果として密度が均一で巣ができずしかも表面が平滑な高品質の補強樹脂合成板が生成される。
【0065】
成形室22内の徐冷部21bでは押出し生地79が冷却されるので押出し生地79の流動性が悪くなる上、押出し生地79内の木粉及び補強材45は樹脂に比べて摩擦抵抗が大きく、従来のTダイ式の成形ダイ10においては、成形ダイ10の内壁面も摩擦抵抗が大きいので、木質合成板の場合、成形ダイ10の内壁面を接触して流動する木粉は大きな抵抗を受けることになり円滑に流動しないため押出し生地79の混練状態を粗密にし巣を形成するなどの悪影響を及ぼすものであったが、本発明の成形ダイ10においては成形室22の内壁面に表面が平滑で摩擦係数の小さいフッ素樹脂のシート24を貼設したことにより、押出し生地79の木粉及び補強材45は成形室22の内壁面との接触によっても大きな抵抗を受けることなく円滑に流動し、押出し生地79に前述したような悪影響を及ぼすことなく押出し生地79は均一・高密度の良好な混練状態で成形室22内から押出される。
【0066】
また、上述したように、木質合成板の製造に際しては、押出し生地79内の木粉及び補強材45に対する抵抗力が小さくなり押出し生地79は均一な密度で成形されるので、製品としての合成板29である補強木質合成板の表面にはいわゆる肌荒れが生じることなく平滑な面に仕上がる。また、従来は、押出し生地79内の木粉が成形ダイ10内で円滑に流動しないために成形ダイのヒータの熱で木粉が焼けてこげ茶色に変色したが、本発明は上述したように押出し生地79の木粉が円滑に流動するので、木粉が焼けることなく耐衝撃性など品質特性の低下が生じない。
【0067】
さらに、フッ素樹脂は金属に比べて熱伝導係数が低いので、押出し生地79を急速に冷却することなく徐冷する効果があり、押出し生地79の急速な冷却による歪みを抑える作用を有する。
【0068】
さらに加えて、成形室22の徐冷部21bに冷却管25などの冷却手段を設けたので、従来の押出成形法やカレンダー成形法のように成形後、合成板を冷却ロール等で冷却したり補正ロール等で歪みを取る必要がなく、押出し生地79が成形ダイ10のダイ出口23から押出されたときに内部残留応力の少ない木質合成板の完成品が成形される。したがって、本発明の補強樹脂合成板の押出成形方法は、従来の押出成形法やカレンダー成形法で成形された樹脂合成板のような経年的な反りやねじれ等の歪みが生じない。
【0069】
なお、いわゆるTダイ式の成形ダイによる押出成形法においては、押出機70で混練された押出し生地79が比較的小径の押出ダイ19から幅狭で細長な矩形状を成す成形部へと急激な断面変化をする導入室12内を流動し次いで幅狭な成形室22内を比較的長い距離を流動するので、従来のいわゆるTダイ式の成形ダイによる押出成形法では、木粉や補強材45を多量に混入した樹脂の成形は不可能であったが、本発明は、上述したようにフッ素樹脂の優れた性質を充分に活かしていわゆるTダイ式の成形ダイによる多量の木粉及び補強材を含有した木質合成板の押出成形を行うことができる。
【0070】
1−5.〔合成板の押出しの抑制〕
前述した成形ダイ10のダイ出口23より押出された合成板29に対してブレーキ手段30により押出し方向と反対方向へ抵抗力を加えて、合成板29の押出し力を抑制する。
以下に、ブレーキ手段30の実施例を図を参照して説明する。
【0071】
図5及び図6において、3本の自在ピンチローラ31bの軸の両端を軸承する軸受34aをそれぞれ、軸受固定フレーム36に固定し、固定ピンチローラ31aを各軸に設けた歯車116と、この歯車116に噛合する歯車117で連動し、3本の固定ピンチローラ31aのうち1本の固定ピンチローラ31aの軸にパウダブレーキ115の入力軸を連結する。パウダブレーキ115は、いわゆる電磁ブレーキであり、摩擦トルクを電気的に微妙に調整できるものである。
【0072】
さらに、軸受固定フレーム36にフレーム114を立設し、このフレーム114の壁面にガイド溝を備えたブロック状のガイド体119を2本をそれぞれ、該ガイド体119の軸線方向を上下方向に向けて略平行に設け、各3本の自在ピンチローラ31bの軸の両端を軸承する軸受34bを前記ガイド体119のガイド溝に沿って上下動自在に設け、前記軸受34bをそれぞれ、フレーム114の上面に設けた3本のエアシリンダ118のロッドの先端に連結する。
【0073】
したがって、シリンダ118の作動により、3本の自在ピンチローラ31bでそれぞれ補強木質合成板29を介して固定ピンチローラ31aを加圧し、3本の固定ピンチローラ31aの内1本の固定ピンチローラ31aの軸をパウダブレーキ115により回転を抑制し、この固定ピンチローラ31aの軸に設けた歯車116が他の2本の固定ピンチローラ31a,31aの軸に設けた歯車116,116に歯車117,117を介して噛合しているので、3本の固定ピンチローラ31aにはパウダブレーキ115の摩擦トルクによる同一の回転抑制力が作用する。
【0074】
ちなみに、パウダブレーキ115により固定ピンチローラ31aの回転を抑制する摩擦トルクは、成形する補強木質合成板29の板厚により調整する。
【0075】
したがって、パウダブレーキ115の摩擦トルクは補強木質合成板29の押出し力に対する抑制力となり、成形ダイ10の導入室12内の押出し生地79をより一層高密度で均一な状態にし、この均一で高密度の押出し生地79は押出機70による押出し生地79の押出し力により前記ブレーキ手段30の抑制力に抗して前進し、成形室22内で冷却され補強木質合成板29が成形される。この補強木質合成板29はパウダブレーキ115の抑制力に抗して前記固定ピンチローラ31a及び自在ピンチローラ31bを回転させながら前進する。
【0076】
前記抑制力は補強木質合成板29を介して成形室22及び導入室12内の押出し生地79に、押出機により加えられる成形室22内の押出し生地79の押出し力に対して抗力を与えることにより、成形室22内の押出し生地79の全体がより一層密度が均一で高密度になる。補強木質合成板29に抑制力を加えていることにより押出し生地79の密度が高くなるので、補強材45と押出し生地79との密着性を高めると共に、合成板中に気泡、巣等を生じることを防止する。したがって、一層均一高密度な補強木質合成板が成形される。
【0077】
2.補強木質合成板の製造例
次に、本発明の補強木質合成板の製造例、特に原材料について説明する。なお、本発明の補強木質合成板の押出成形方法及び装置は、以下の製造例に限定されるものではなく、特に、押出機70に投入される原料は、以下の方法及び装置により製造されたものに限定されない。
【0078】
本願の補強木質合成板に使用される原材料は、熱可塑性樹脂成形材とセルロース系破砕物との混合物(後述の「木質合成粉」)及び補強材の他、尿素、炭酸カルシウム、酸化チタン、顔料等の添加物で成る。
【0079】
以下、それぞれについて説明する。
【0080】
2−1〔添加物〕
前述のように、本願の補強木質合成板は、熱可塑性樹脂成形材とセルロース系破砕物との混合物(後述の「木質合成粉」)及び補強材の他、添加物を添加することができる。
【0081】
このうち、前記炭酸カルシウムは、本製造例の補強木質合成形板に良好な寸法安定をもたらし、温度変化に伴う膨張・収縮を著しく少なくすることに寄与するもので、押出加工における成形品の変形を防止し、且つそれ自体安価であるため増量材としての意義をも有する。また、前記酸化チタンは、流動性、溶液中における分散性が良好であり、本発明の木質合成板に対して温度変化に伴う膨張収縮を著しく少なくすることに寄与する。
【0082】
2−2〔熱可塑性樹脂成形材〕
熱可塑性樹脂成形材は、廃棄された各種の樹脂成形品を回収して使用することができる。
回収された熱可塑性樹脂成形材は、これをそのまま使用することもできるが、回収された樹脂成形品の表面に樹脂塗膜の施されたものにあってはこれを複数の各小片に破砕し、前記破砕された個々の各小片に対して、圧縮研削作用を付加して樹脂塗膜を研削・剥離して前記研削された個々の各小片に対して、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰粉砕させ、かつ圧潰粉砕によって剥離された樹脂塗膜を随時に除去し熱可塑性樹脂成形材として素材化し、PVC(ポリ塩化ビニル)、PET(ポリエステル)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、ナイロン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂成形材を得る。
【0083】
そして、このようにして得られた熱可塑性樹脂成形材の一種類又はこれらの複数を混合したものを原材料として使用する。
【0084】
なお、前記熱可塑性樹脂成形材は、前記熱可塑性樹脂製品の廃材から得られた回収熱可塑性樹脂成形材を再利用したもの、あるいはバージンの熱可塑性樹脂成形材を単独で使用し、あるいはバージンの熱可塑性樹脂成形材と前記回収熱可塑性樹脂成形材をそれぞれ、例えば50%ずつ混合して使用することもできる。
【0085】
2−3〔熱可塑性樹脂成形材とセルロース系破砕物の混合〕
このようにして得られた熱可塑性樹脂成形材は、これにセルロース系破砕物(本実施例では木粉を使用)と混合して、後述の木質合成粉となす。
【0086】
2−3−1〔熱可塑性樹脂成形材と木粉の混合比〕
以下、各熱可塑性樹脂成形材におけるゲル化可能な木粉量の範囲を以下に示す。
【0087】
熱可塑性樹脂成形材がPPの場合、
木粉は35〜75wt%、PPの量は25〜65wt%で、
好ましくは、木粉は60〜75wt%、PPの量は25〜40wt%であり、
熱可塑性樹脂成形材がPETの場合、上記のPPの場合と同じであり、
熱可塑性樹脂成形材がPCの場合、
木粉は40〜70wt%で、PCの量は30〜60wt%で、
好ましくは、木粉は60〜65wt%、PCの量は35〜40wt%であり、
木粉が64wt%で、PCが36wt%のときが、特に好ましい。
熱可塑性樹脂成形材がPVCの場合、
木粉は30〜65%で、PVCの量は35〜70wt%で、
好ましくは、木粉は45〜55wt%、PVCの量は45〜55wt%であり、
熱可塑性樹脂成形材がナイロンの場合、上記PCの場合と同じである。
【0088】
2−3−2〔熱可塑性樹脂成形材とセルロース系破砕物との混合方法〕
(1)流動混合混練処理
前記の如く配合された原材料は、これを図9に示すミキサー80内に投入すると、このミキサー80内で前記原材料は混練され「混練材料」となる。
【0089】
81はミキサー本体で、上面開口を有する円筒形を成し容量が300リットルのケーシングであり、前記開口はミキサー本体81内に原材料を投入する投入口94で、この投入口94を開閉自在な上蓋82で被蓋する。上蓋82には、ミキサー本体81内で木粉から発生した多量の水蒸気ないしは木酸ガスを排出するガス排出管95を連通している。さらに、ミキサー本体81の底面付近の外周面に1ヶ所の排出口88を設け、この排出口88を被蓋する蓋89をシリンダ91のロッド先端に設け、シリンダ91の作動により前記排出口88を開閉自在に設けている。93は排出ダクトで、前記排出口88に連通している。
【0090】
さらに、ミキサー本体81の底面の中心には図示せざるモータ37KW(DC)の回転駆動手段により820rpm/max で高速回転する軸83をミキサー本体81内の上方に向けて軸承し、この軸83に下から上方へ順にスクレイパー84、撹拌衝撃翼85,86,87を装着し、軸83の先端から締付ナット92で締め付けている。なお、前記各撹拌衝撃翼85,86,87の形状は特に限定されないが、本実施例では軸83を中心に対称を成す2枚羽根である。図9のように3個の撹拌衝撃翼を重ねた場合は全部で6枚の羽根で成り、これら6枚の羽根は平面で360度を6等分した等分角(60度)を成すように互いに交叉した状態で重ねている。なお、複数個の撹拌衝撃翼を設けた場合、撹拌衝撃翼の合計の羽根数で360度を等分した角度で互いに交叉して重ねることは原材料を効率良く混練する点で好ましい。
【0091】
なお、前記スクレイパー84はミキサー本体81の底面を僅かに摺接して回転し、ミキサー本体81内で混練された原材料をミキサー本体81の底面に残留しないよう掻き出すものである。
【0092】
(2)冷却・造粒処理
図10において、100は前述した混練材料を混合し撹拌して「造粒木粉」を形成する冷却造粒手段であり、本実施例では「クーリングミキサー」という。
【0093】
101はミキサー本体で、逆円錐形状を成すケーシングであり上面を被蓋し、一方、下端に排出口107を設け、この排出口107をバルブ106で開閉自在に設けている。ミキサー本体101の外周壁内にジャケット102を形成し、このジャケット102内に給水管108から排水管109へ常時、冷却水を供給し、クーリングミキサー100内の原材料の温度を熱可塑性樹脂成形材の融点近傍まで冷却するよう保持される。なお、ミキサー本体101の上壁面にはクーリングミキサー100内で発生した水蒸気ないしは木酸ガスの図示せざる排出ダクトを連通している。
【0094】
前記ミキサー本体101の上壁内の略中心にはアーム103が略水平方向に回動可能に軸支され、このアーム103は減速装置112を介してモータ111により約3rpm の速度で回転駆動される。さらに、前記アーム103の回転軸は中空軸であり、この中空軸内に独立して回転する他の回転軸を設け、この回転軸にモータ105の出力軸を連結している。一方、前記アーム103の先端には撹拌破砕翼104を軸承し、この撹拌破砕翼104は本実施例ではスクリュー型を成すものであり、該撹拌破砕翼104の回転軸線方向をミキサー本体101の内周壁面に沿って略平行に下方へミキサー本体101の下端付近まで延長している。撹拌破砕翼104はアーム103内に設けた歯車等による回転伝達手段を介して前記モータ105の出力軸に連結する回転軸に連結され90rpm の速度で回転駆動される。
【0095】
なお、ミキサー本体101の上壁には投入口113を設け、この投入口113に前述した高速流動式ミキサー80の排出ダクト93を連通する。
【0096】
前述した高速流動式ミキサー80で形成された混練材料は排出ダクト93を経てクーリングミキサー100の投入口113からミキサー本体101内へ投入される。撹拌破砕翼104はモータ105により90rpm の速度で回転し、しかも、アーム103が減速装置112を介して減速されたモータ111の回転力により3rpm の速度で水平方向に回転するので、前記撹拌破砕翼104はミキサー本体101の内周壁面に沿って円錐を描くように回転し、アーム103内の混練材料を撹拌する。混練材料はジャケット102内の冷却水により冷却されたミキサー本体101の内周壁面で冷却され、直径約25mm以下に造粒された「造粒木粉」が形成され、この造粒木粉はバルブ106を開放して排出口107より排出される。
【0097】
なお、クーリングミキサー100で冷却される混練材料は、原材料中の熱可塑性樹脂成形材の凝固点すなわち融点以下に冷却されることが望ましいが、木粉を混合しているので熱可塑性樹脂成形材の融点以下にまで下げる必要はなく、実際には造粒木粉が排出口107より排出可能な温度まで冷却されれば良く、混練材料内の熱可塑性樹脂成形材の融点より約10℃高い温度まで冷却すれば良い。
【0098】
ちなみに、熱可塑性樹脂成形材として、本実施例により使用したPPの溶融温度は約200℃であり、本実施例では前述した高速流動式ミキサー80内で205〜215℃でゲル化した混練材料をクーリングミキサー100へ投入してから10〜15分程度で、90〜100℃まで冷却した。このクーリングミキサーによる冷却造粒は効率の良いものである。このときのジャケット102内の冷却水については、給水管108から供給する冷却水の温度は30℃であったが、排水管109より排水される冷却水の温度は40℃であった。
【0099】
なお、冷却造粒工程は上記のクーリングミキサーのような装置によるものに限定されるものではなく、ミキサー本体内の混練材料を撹拌する撹拌羽根を設け且つミキサー本体の外周壁面に前述したようなジャケットを設け、このジャケット内を流れる冷却水でミキサー本体内の混練材料を冷却するものであっても良く高速流動式ミキサー80で形成された混練材料を前記ジャケット102を備えてない一般的なミキサーを用いて撹拌のみを行なって冷却することも可能であり、冷却・造粒が行われればいかなる手段をも用いることができる。
【0100】
(3)整粒処理
前記冷却造粒工程で形成された造粒木粉は、さらに整粒手段を使用して粒径10mm以下のペレット状に整粒し、「木質合成粉」を形成する。
【0101】
図11において、120は前述した造粒木粉を整粒する整粒手段であり、本実施例では「カッタミル」という。
【0102】
121はカッタミル本体で、上面開口を有する円筒形を成すケーシングであり、前記開口を開閉自在な蓋122で被蓋する。前記蓋122はカッタミル本体121内に造粒木粉を投入する投入口123を備えている。
【0103】
また、前記カッタミル本体121内にはカッタミル本体121の底面に軸承されて図示せざる回転駆動手段で水平方向に回転するカッタ支持体124を設け、このカッタ支持体124の外周に上下方向に長い回転刃125を3枚を設け、これらの3枚の回転刃125はカッタ支持体124の回転方向で120度の等角度を成すように配設し、3枚の回転刃125の刃先は同一の回転軌跡上に位置している。さらに、前記3枚の回転刃125の刃先の回転軌跡に対して僅かな隙間を介して二の固定刃126を回転刃125の刃先の回転軌跡の略対称位置にカッタミル本体121に固定し、二の固定刃126とカッタ支持体124と回転刃125とでカッタミル本体121内を二分し、投入室127と整粒室128を形成する。前記蓋122の投入口123は前記投入室127に連通する。なお、二の固定刃126と回転刃125との隙間は造粒木粉を所望の大きさに整粒できるよう自在に調整できる。また、整粒室128は前記二の固定刃126間を回転刃125の回転軌跡の周囲を囲むようにスクリーン129で仕切っている。なお、スクリーン129は、本実施例では8mm程度の大きさの整粒された「木質合成粉」である整粒物が通過できるメッシュで形成している。また、整粒室128のカッタミル本体121の下端にはカッタミル120で前記整粒物を排出する排出口131を設けている。
【0104】
以上のカッタミル120において、蓋122の投入口123から前述したクーリングミキサー100で形成した造粒木粉を投入し、図示せざる回転駆動手段でカッタ支持体124を回転すると、造粒木粉はカッタ支持体124の回転刃125と固定刃126間で約0.1〜8mmの木質合成粉に切断され、整粒室128のスクリーン129のメッシュを通過して排出口131より排出され、ペレット状の「木質合成粉」が製造される。
【0105】
2−4〔補強材と木質合成粉との混合〕
このようにして製造されたペレット状の木質合成粉は、この木質合成粉70〜97wt%に対して3〜30wt%の10〜30mmの長さを有するガラス繊維、ポリエステル、ナイロン、ケブラー等のフプラスチック繊維、炭素繊維、スチールファイバー、木質ファイバー、パルプ繊維、コットン繊維等からなる補強材45とかく拌機にてかく拌した後、次工程の押出機70へ送られる。このかく拌機としては、20rpmの低速回転のかく拌機を使用し、このかく拌機にて約3分かく拌を行うことにより、前述のような繊維状の補強材45が相互に絡み合い、又は縒れて丸まってしまうことを防止でき、良好な状態で木質合成粉と混合される。
【0106】
この補強材45が木質合成板中に良好な状態で分散し、かつ、合成板の補強に十分な混合比の一例を示せば以下の通りである。
【0107】
【表2】
Figure 0003543021
【0108】
このようにして補強材と混合された木質合成粉は、押出機70内に投入され、前述の押出成形方法及び装置により成形され、補強樹脂合成板が製造される。
【0109】
3.比較例
前述の本発明の補強樹脂合成板の押出成形方法及び装置により得られた本願の補強木質合成板(以下、本願という)の曲げ弾性率及び曲げ強度試験の結果を表3に示す。
【0110】
なお、表3に示す比較結果は、比較例1として
ポリプロピレン(PP)樹脂49wt%、木粉44wt%、
長さ20mm〜30mm、太さ20μm のポリエステル単繊維7wt%の混合比の木質合成粉と補強材を
50mm押出機(7.5kwモータ使用、回転数15rpm、押出量30kg/h)を使用して得られた
厚さ12mm×幅910mm×長さ1820mmの補強木質合成板である。
【0111】
一方、比較試料として、それぞれ
補強材を分散していない木質合成板(他の条件は前記比較例1と同一である。)
3層の木板を貼合わせた合板A(板厚11.2mm)
5層の木板を貼合わせた合板B(板厚11.6mm)
7層の木板を貼合わせた合板C(板厚15.3mm)
に対して以下の試験を行った。
【0112】
(1)曲げ弾性率及び曲げ強度試験
試験条件 支点間隔;100mm, 試験速度;5mm/min
【0113】
【表3】
Figure 0003543021
【0114】
以上の比較結果から、比較例1の補強木質合成板は、縦方向の曲げ強度で合板Aに僅かに劣るものの、その他の試験結果については他の合板の試験結果に突出した高い数値を測定することができた。
【0115】
なお、表1からも明らかな通り、比較例1の補強木質合成板は縦方向、横方向のいずれにおいても曲げ弾性率及び曲げ強度においても補強材の分散されていない木質合成板に比較して、高い数値を示していることがわかる。
【0116】
(2)面衝撃試験
試験条件; 10m/sec
【0117】
【表3】
Figure 0003543021
【0118】
以上のことから、比較例1の補強木質合成板の面衝撃値は、合板A、合板B、合板Cのいずれより高い値を示し、また補強材の分散されていない木質合成板に比較しても面衝撃値が向上していることが判る。
【0119】
(3)硬度試験
試験条件 ロックウェル硬度の圧子;径12.700mmの鋼球
試験荷重;60kgf
【0120】
【表6】
Figure 0003543021
【0121】
以上のことから、比較例1の補強木質合成板のロックウェル硬度は、合板A、合板B、合板Cのいずれより高い値を示した。比較例1の補強木質合成板は合板Aに対して約1.42倍、合板Bに対して約1.96倍、合板Cに対して約3.39倍という優れた硬さを有する。
【0122】
(4)含水性試験
試験条件 各試験片を純水に浸漬し、25℃で24時間放置後の質量変化率(=含水率)を測定した。
【0123】
【表7】
Figure 0003543021
【0124】
以上のことから、比較例1の補強木質合成板の含水率は、合板A、合板B、合板Cのいずれより極めて低い値を示した。含水率が大きい場合には、板の膨張、収縮の変化率が大きくなり、つまり湿度などの環境変化により板の寸法変化が大きくなり、板の割れや寸法の狂いが生じやすくなる要因になる。
【0125】
比較例1の補強木質合成板は、上記3種の合板のうちでも含水率が最も低い合板Aに対してでさえ、1/153という極めて低い含水率を示していることから、湿度等の環境変化に左右されず寸法の安定性が極めて高いものである。
【0126】
(5)釘引き抜き強度試験
試験条件 試験速度;5mm/min
【0127】
【表8】
Figure 0003543021
【0128】
以上のことから、比較例1の補強木質合成板の釘引き抜き強度は、合板A、合板Cのいずれより高い値を示した。一般に木質合成粉の釘引き抜き強度が低いことは木質合成板の特有の弱点ある。釘の引き抜き強度は釘の周囲への板の組織の摩擦力が釘を引き抜くときの引き抜き強度となって表れると考えられ、木質合成板の場合は釘の引き抜き強度を弱める作用をする摩擦抵抗の小さい樹脂が含まれているので、摩擦抵抗の大きい木材板でなる合板の釘の引き抜き強度より低い値を示すことは当然考えられることである。しかし、比較例1の繊維強化木質合成板は合板Cの釘引き抜き強度の約1.44倍の強度を有するという、良好な結果を得た。
【0129】
木質合成板の場合は個々の木粉間の密度を高くすることにより釘の引き抜き強度を高くすることになり、比較例1の補強木質合成板は高密度であり、かつ合成板内に補強材が均一に分散されているので、釘と木質合成板との摩擦抵抗が増大して上記のように良好な結果を得たと考えられる。
【0130】
(6)木ネジ試験
試験条件 試験速度;5mm/min
【0131】
【表9】
Figure 0003543021
【0132】
以上のことから、比較例1に示す本願の補強木質合成板の木ネジの引き抜き強度は、合板A、合板B、合板Cのいずれより高い値を示した。また、比較例1の補強木質合成板の木ネジの引っかけ強度は、縦方向および横方向のいずれにおいても合板A、合板B、合板Cより高い値を示した。
【0133】
木ネジの引き抜き強度の場合は釘の引き抜き強度の場合のように釘の周囲への板の組織の摩擦力と異なり、板の組織の剪断力と関係があると考えられる。つまり、木質合成板の場合は、ネジ内に食い込んだ部分の板の組織と他の組織との密着性が木ネジの引く抜き強度の強さに反映すると考えられる。
【0134】
本発明の補強木質合成板は木粉が均一で高密度であるため個々の木粉間の密着性が強く、しかも合成板中に補強材が分散されているので、ネジ山がこの補強材に引っ掛かって引き抜き強度及び木ネジの引っかけ強度において各合板より高いという優れた結果を得られたものと考えられる。
【0135】
以上の各試験の結果で示すように、比較例1の補強木質合成板は曲げ弾性率、曲げ強度、面衝撃値、含水性、釘の引き抜き強度、木ネジの引き抜き強度及び木ネジの引っかけ強度において、優れた特性を示す良好なものである。
【0136】
【発明の効果】
本発明の方法及び装置により補強材を分散して所定の肉厚に成形することにより、また、押出し生地を成形室内で徐冷する際に、この押出し生地に押出し力に抗する抑制力を加えて押出し生地の密度を高くすることにより、補強材と樹脂との密着性を高くすることができ、強度の高い補強樹脂合成板を提供でき、しかも押出し生地に押出し力に抗する抑制力を加えているので、気泡、巣等の発生を防ぐことができ、均一で高密度の補強樹脂合成板を提供することかできた。
【0137】
木質合成粉と補強材を低速回転のかく拌機でかく拌・混合した後、押出機に投入しているので、押出成形という一の工程で補強材が良好な状態で均一に分散された補強木質合成板を成形することができた。
【0138】
成形ダイの成形室の内壁にフッ素系樹脂のシートを貼設し、又はフッ素樹脂をコーティングすることにより、フッ素樹脂は摩擦係数が小さいので、セルロース系破砕物及び補強材の混入によって流動性の低下した押出し生地であっても円滑に流動させることができ、また、セルロース系破砕物、補強材及び熱可塑性樹脂成形材との混練状態が良好な状態で流動するので、製品としての合成板である補強樹脂合成板の表面に肌あれが生ずることがなく、平滑な表面を有する補強脂合成板を成形できた。また、押出し生地内のセルロース系破砕物及び補強材が円滑に流動することにより、均一、高密度の補強樹脂合成板を提供することができた。
【0139】
押出機のスクリューを基部から先端にかけてその溝の深さの絞りを少なくしたので、木粉等のセルロース系破砕物や補強材の混入により流動性の低下した押出し生地を良好に押し出すことができ、また、
押出ダイの射出口を成形ダイの入口の高さと略同一の高さとすることで、セルロース系破砕物や補強材を混入した押出し生地であっても良好な流動性を付与することができ、押出ダイの目詰まりを防止することができた。
【0140】
木質合成粉は、セルロース系破砕物と、熱可塑性樹脂成形材との馴染みが良好で、熱可塑性樹脂成形材がセルロース系破砕物の表面全体に付着して熱的、化学的に安定した木粉粒に固定化された状態を定常的に維持しうるように分散された木質合成粉が形成されるので、押出し成形時、押出し生地内のセルロース系破砕物の摩擦抵抗を減じることになり、熱可塑性樹脂成形材とセルロース系破砕物及び補強材とが良く分散した状態で混練され、良好な混練状態を保ちながら、押し出されるので、均一で高密度の木質合成板を得ることができた。
【0141】
押出し生地の押出し温度を熱可塑性樹脂成形材単体の溶融温度より低い温度としているので、分散する補強材として熱可塑性樹脂成形材と同一素材のプラスチック繊維を使用することができ、補強材と熱可塑性樹脂成形材との馴染みが極めて良好である。
【0142】
また、押出し生地の押出し温度を低く設定できることから、押出し生地内に分散された補強材が熱により劣化し難く、また、成形された成形室の徐冷部に吐出される押出し生地の温度も低いので、その冷却が容易である。
【0143】
成形ダイの成形室の高さを成形ダイの入口の高さを変更することなく変更可能なので、製造される木質合成板の板厚を変更した場合であっても押出ダイの吐出口の高さと成形ダイの入口高さを常に同一とすることができ、押出し生地の目詰まりを防止できると共に、押出ダイの吐出口と成形ダイの入口の高さを同一とするための押出ダイの交換は不要である。
【0144】
本発明の補強樹脂合成板は、押出成形により所望の板厚の合成板を得ることができるので、コンクリートパネルや各種建材、自動車の内・外装品等、多種多様な目的、方法で使用することができる合成板を提供することができた。
【0145】
本発明の押出成形方法及び押出成形装置により成形される木質合成板は高密度であり、しかも補強材による補強がなされているので、強度を損なうことなく多量の木粉を混入でき、木粉は熱可塑性樹脂成形材より半値以下で遥かに安価であるため安価な木質合成板が成形でき、また、多量の木粉を混入される木質合成板は天然の木材パネルに近い性質を有する優れた合成板を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の押出機の一部縦断面を示す正面図である。
【図2】本発明の実施例の成形ダイの断面図であり、(A)は厚板成形用、(B)は薄板成形用の金属板(26)を交換した状態を示す。
【図3】本発明の実施例の成形ダイの横断面図である。
【図4】本発明の実施例の成形ダイの金属板(上側)を省略した斜視図である。
【図5】本発明の実施例のブレーキ手段の要部断面を示す平面図である。
【図6】図5の矢視N−N線の縦断面図である。
【図7】図1の矢視J−J線の縦断面図である。
【図8】図1の矢視K−K線の縦断面図である。
【図9】本発明の実施例に使用するミキサー(流動混合混練手段)の要部断面を示す全体正面図である。
【図10】本発明の実施例に使用するクーリングミキサー(冷却造粒手段)の要部断面を示す全体正面図である。
【図11】本発明の実施例に使用するカッタミル(整粒手段)の要部断面を示す全体正面図である。
【符号の説明】
10 成形ダイ
11 入口(成形ダイの)
14 ヒータ
16 スクリーン部
17 アダプタ
18 流入口
19 押出ダイ
21a 溶融部
21b 徐冷部
22 成形室
23 ダイ出口
24 シート(フッ素樹脂の)
25 冷却管
26 金属板(上側)
27 金属板(下側)
28 スペーサ
29 合成板
30 ブレーキ手段
31 ピンチローラ
31a 固定ピンチローラ
31b 自在ピンチローラ
34a,34b 軸受
36 軸受固定フレーム
45 補強材
70 押出機
71 スクリュー
74 バレル
75 バンドヒータ
76 スクリーン
79 押出し生地
80 ミキサー(流動混合混練手段)
81 ミキサー本体
82 上蓋
83 軸
84 スクレイパー
85,86,87 撹拌衝撃翼
88 排出口
89 蓋
91 シリンダ
92 締付ナット
93 排出ダクト
94 投入口
95 ガス排出管
100 クーリングミキサー(冷却造粒手段)
101 ミキサー本体
102 ジャケット
103 アーム
104 撹拌破砕翼
105 モータ
106 バルブ
107 排出口
108 給水管
109 排水管
111 モータ
112 減速装置
113 投入口
114 フレーム
115 パウダブレーキ
116,117 歯車
118 シリンダ
119 ガイド体
120 カッタミル(整粒手段)
121 カッタミル本体
122 蓋
123 投入口
124 カッタ支持体
125 回転刃
126 固定刃
127 投入室
128 整粒室
129 スクリーン
131 排出口

Claims (11)

  1. 含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜75wt%に対して熱可塑性樹脂成形材25〜80wt%を混合、ゲル化混練し、冷却、整粒して木質合成粉となし、この木質合成粉と補強材をかく拌・混合し、この補強材とかく拌・混合された木質合成粉を加熱、練成して生地となし、この生地をスクリューをもって押出ダイより成形ダイの成形室へ押出し、この成形室内で前記押出し生地を加熱後徐冷すると共に、この成形室内の押出し生地に前記押出機の押出し力に抗する抑制力を加えて押出し生地の密度を高くし、前記押出し生地を硬化させることを特徴とする補強木質合成板の押出成形方法。
  2. 前記スクリューは、基部から先端にかけてその溝の深さの絞り変化を少なくし、押出し生地の流動性を向上させた請求項1記載の補強木質合成板の押出成形方法。
  3. 前記押出ダイの射出口を成形ダイの入口の高さと同一若しくは略同一の高さを有する方形に形成し、且つ、この押出ダイ内に形成された押出し生地の流路を押出ダイの射出口に向けて徐々に狭く断面変化するよう形成した押出ダイを介して成形室に押出し生地を押し出す請求項1,2記載の補強木質合成板の押出成形方法。
  4. 前記成形室の内壁面にフッ素樹脂のシートを貼設又はフッ素樹脂をコーティングした請求項1〜3いずれか1項記載の補強木質合成板の押出成形方法。
  5. 前記木質合成粉70〜97wt%に対して補強材3〜30wt%を混合したことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の補強木質合成板の押出成形方法。
  6. 前記補強材は、ガラス繊維、プラスチック繊維、炭素繊維、金属繊維、パルプ繊維、コットン繊維のいずれか1又は2以上の単繊維、又は前記1又は2以上の種類の単繊維を多数収束し又は縒り合わせたものであることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の補強木質合成板の押出成形方法。
  7. 前記補強材は、木質合成粉を形成する熱可塑性樹脂成形材と同一素材を使用し、かつ、前記補強材の溶融温度よりも低い温度で加熱して押し出すことを特徴とする請求項6記載の補強木質合成板の押出成形方法。
  8. 前記補強材は、長さ10〜30mm、単繊維径6〜24μである請求項6,7記載の補強木質合成板の押出成形方法。
  9. 含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜75wt%に対して熱可塑性樹脂成形材25〜80wt%を混合、ゲル化混練し、冷却、整粒して木質合成粉となし、この木質合成粉と補強材をかく拌・混合し、この混合原料を加熱、練成し、基部から先端部にかけてその溝の深さの絞り変化を少なくしたスクリューをもって押出す押出機の押出ダイに、前記押出ダイより押し出された押出し生地を加熱する溶融部及び所定の肉厚に形成して徐冷する徐冷部を有する成形室を備えた成形ダイを連結し、前記成形室の内壁面にフッ素樹脂のシートを貼設又はフッ素樹脂をコーティングし且つ成形室を加熱するヒータと、成形室を冷却する冷却手段を成形ダイに設けると共に、前記成形ダイより押し出された押出し生地の押出し力に抗する抑制力を加えるブレーキ手段を設けたことを特徴とする補強樹脂合成板の押出成形装置。
  10. 前記押出ダイの射出口を成形ダイの入口の高さと同一若しくは略同一の高さを有する方形に形成し、且つ、押出ダイ内に形成された押出し生地の流路をこの射出口に向けて徐々に狭く断面変化するよう形成した請求項9記載の補強木質合成板の押出成形装置。
  11. 前記成形ダイは、上下2枚の金属板よりなり、この成形ダイを形成する上下2枚の金属板のいずれか一方若しくは双方の内壁面であって、成形室の溶融部を形成する内壁面を成形室の徐冷部に向けて徐々に狭く断面変化させ、
    この上下2枚の金属板のいずれか一方若しくは双方を内壁面の断面形状の異なる金属板に交換可能に形成したことを特徴とする請求項9又は10記載の補強木質合成板の押出成形装置。
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