JP3672616B2 - 補強形材を有する中空樹脂成形板、並びに前記中空樹脂成形板の成形方法及び装置 - Google Patents

補強形材を有する中空樹脂成形板、並びに前記中空樹脂成形板の成形方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、熱可塑性樹脂成形材又は熱可塑性樹脂成形材及びセルロース系の破砕物から成る木質合成粉を成形素材とした樹脂成形板に形成した中空部に補強形材を嵌挿した中空樹脂成形板、並びに前記中空樹脂成形板の成形方法に関し、より詳しくは、鉄製形材や非鉄製形材でなる金属製形材、並びに非金属製形材で成る補強形材を前記中空部に嵌挿してなる中空樹脂成形板、並びに前記中空樹脂成形板の成形方法及び装置に関する。鉄製形材は山形鋼、I形鋼、ミゾ形鋼、T形鋼等の形鋼材、或いは鋼管、棒鋼等の形材で成り、非鉄製形材は前記鉄製形材と同様の断面形状を成すアルミニウム等の非鉄製の形材で成る。非金属製形材は木材、樹脂などの非金属製の材料で直線状にほぼ同一の断面形状を成すものである。さらにより詳細には、熱可塑性樹脂成形材又は熱可塑性樹脂成形材及びセルロース系の破砕物の混合原料あるいは、これらの混合原料から成る木質合成粉を成形素材として押出機で成形して前記補強形材の嵌挿用の中空部を有する所定の肉厚の成形板に形成し、前記中空部に補強形材を嵌挿してなる中空樹脂成形板、並びに前記中空樹脂成形板の成形方法及び装置に関する。さらに、前記補強形材を有する中空樹脂成形板はフローリング、ブロックパネル等の床材、間仕切り材(パーティション)、簡易外壁、下地の形枠パネル等の建築素材、もしくは自動車、車両の床材を始めとする内外装部品など各種の用途に適応する。特に、前記セルロース系の破砕物および熱可塑性樹脂成形材は、一方又は双方が、建築廃材料あるいは、自動車、家庭電気製品を始め、生活の多様化に伴い、日用品など広範な用途に向けて多種類、かつ多量に用いられ、多量に廃棄されている各種熱可塑性合成樹脂製品の廃材を再利用して、木質合成板としてリサイクルするにあたり、この木質合成板を補強することを主な目的として前記補強形材の嵌挿用中空部を形成するための手段にかかるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱可塑性樹脂成形材又は熱可塑性樹脂成形材及びセルロース系の破砕物から成る木質合成粉を成形素材とした木質合成板の樹脂成形板は各種建築材料、家具材料、電気機器等のケース等のパーツとして広範囲な用途に適応するが、このうち特に建築素材、もしくは自動車、車両の内外装部品として、フローリング、ブロックパネル等の床材、壁材、間仕切り材(パーティション)、簡易外壁、下地の形枠パネル等の構造用部材に使用する場合、耐荷重性や耐久性を要求されるものであった。
【0003】
一般的に、合板、ファイバーボード、パーティクルボード等の板材でなる各種構造用部材は、耐荷重性や耐久性を持たせるために板材に枠材を組み合わせるなどの様々な工夫を講じている。一例として、合板を使用した壁材は強度に重点をおいた型枠用合板、構造用合板がある。構造用合板の利用としては、壁体、ガセットプレート、梁などがあり、建物の水平剛性を高める水平プレートとしての使用もある。梁としての合板の利用は、フランジに素材を用い、ウエブに合板を張った箱型梁(ボックスビーム)あるいはIビームが一般的に利用されている。また、床材としてはフローリングがある。一般に床材は荷重負担力と表面性を兼ね備えた木質系の需要が多く、現在畳を除きコンクリート床や土間を含む全建築床面積のうちの4分の1以上は木質系の床材料が使用され、アウトサイダーの製品もあり、畳下にもバラ板や型枠用合板などが用いられており、フローリングは床材の一つである。
【0004】
なお、本発明者の開発した熱可塑性樹脂成形材及びセルロース系の破砕物から成る木質合成粉を成形素材とした木質合成板の樹脂成形板は、ほぼ同じ板厚の合板と比較すると、曲げ弾性率では12mmの板厚の木質合成板は約2.73(GPa)であり、7層でなる合板の約1.4倍、5層でなる合板の約0.57倍、3層でなる合板の約0.54倍の値を示す。さらに、曲げ強度では木質合成板は約27.3(MPa)であり、7層でなる合板の約0.95倍、5層でなる合板の約0.54倍、3層でなる合板の約0.40倍の値を示す。面衝撃値では木質合成板は62.2(J)であり、7層でなる合板の約1.13倍、5層でなる合板の約1.46倍、3層でなる合板の約2.81倍の値を示す。以上のように木質合成板は合板に匹敵あるいはそれ以上の優れた特性を示すものであり(特願平6−194416号)、しかも前述したように木材等のセルロース系の製品及び熱可塑性合成樹脂製品の廃材を利用してリサイクルを図る上で極めて有用である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、板材と枠材等の補強部材とを組合せた構造用部材、例えば前述したボックスビームは組立が容易ではなく、単なる板材は構造用部材としては強度不足であるために撓みが生じるものであった。
【0006】
一例として、単なる板材で成る間仕切り材(パーティション)は、パーティションの上下端縁をそれぞれ、部屋の床および天井に枠材等の取付具を介してネジ等で固定するが、耐久性が低いためにパーティションの長手方向に撓みが生じるという問題点があった。
【0007】
また、板材の厚みを増して構造部材の強度を向上させると、材料費が高くなることと、構造部材の重量が増大するという問題点があった。
【0008】
従来から、パイプ製造などにおいて、中空部を形成するオフセットダイ、真空サイジング装置など各種の装置が開発され使用されているが、板状をなす製品を製造するため熱可塑性樹脂成形材に中空部を形成する手段としては、ブロー金型を用いる押出ブロー成形機、射出ブロー成形機のほか、射出圧縮成形機などが用いられている。
【0009】
しかも、押出成形で中空部を形成すると、中空部に対応する製品表面には、急激な窪みが生じるため中空部の寸法精度を高くすることが難しいという問題点があった。
【0010】
本発明は、叙上の問題点を解決するために開発されたもので、熱可塑性樹脂成形材に補強形材の嵌挿用の中空部を形成し、この中空部内に補強形材を嵌挿して強度を増加した中空樹脂成形板、並びに前記補強形材を有する中空樹脂成形板の成形方法、及び装置、さらに木粉等セルロース系破砕物と熱可塑性樹脂成形材の混合原料及びこれらをともに攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、粉砕して粒径10mm以下に整粒形成した木質合成粉から成る補強形材を有する中空樹脂成形板、並びに前記中空樹脂成形板の成形方法及び装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の補強形材を有する中空樹脂成形板は、原料を加熱、練成し、スクリューをもって成形ダイの導入部へ押出した押出し生地を、前記成形ダイの導入部に設けた案内部と、前記成形ダイ高さの略中心位置で押出し生地の押し出し方向に平行に突出し前記成形ダイの溶融部を経て少なくとも前記成形室の徐冷部に延長する中子体を介して押出されると共に、前記押出し生地に押出し力に抗する抑制力を加えて高密度に形成され、且つ、前記徐冷部において徐冷して形成して成る中空部と、前記中空部に嵌挿して成る補強形材を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の前記中空樹脂成形板の成形方法は、
原料を加熱、練成し、スクリューをもって押出ダイより成形ダイの導入部へ吐出され、前記成形ダイの導入部に設けた案内部により分流した押出し生地を、前記成形ダイ高さの略中心位置で押出し生地の押し出し方向に平行に突出し成形ダイの溶融部を経て少なくとも前記成形室の徐冷部に延長する中子体を介して押出す工程と、前記押出し工程の押出し生地を前記徐冷部において徐冷し中空部を形成すると共に、所定の肉厚に成形する工程と、前記押出し生地に押出し力に抗する抑制力を加えて押出し生地の密度を高くする工程と、前記中空部に補強形材を嵌挿する工程とを少なくとも含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明における木質合成粉を用いた木質合成板に係る中空樹脂成形板にあっては、前記原料を、含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜75wt%に対して熱可塑性樹脂成形材25〜80wt%をともに攪拌衝撃翼により混合し、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却し、粉砕して粒径10mm以下に整粒形成した木質合成粉として成形ダイへ供給押出すことができる。
【0014】
上記木質合成粉は、ゲル化混練及び成形時における木酸ガスを揮散し、水蒸気あるいは気泡発生を減少し、表面の肌荒れを防止する意図からその含有水分量を15wt%以内、好ましくは8wt%以内、理想的には1wt%の以内とするものである。
【0015】
さらに、前記押出し生地を成形ダイの導入部で加熱して成形ダイへ押出すことができる。
【0016】
上記木質合成粉は、含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜75wt%に対して熱可塑性樹脂成形材25〜80wt%をともに攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却し、粉砕して粒径10mm以下に整粒形成して得られる。
【0017】
なお、熱可塑性樹脂成形材はPVC、PE、PP等の樹脂で、廃棄樹脂成形品から回収したプラスチックを全部、あるいはこれらの回収樹脂にバージンのプラスチックペレットを半量づつ混合して用いることもあり、これら熱可塑性樹脂成形材とセルロース系の破砕物の混合割合は、
(1) 熱可塑性樹脂成形材がPPの場合、
前記セルロース系の破砕物は最大で75wt%まで混入され、セルロース系の破砕物を混入する割合の範囲は20〜75wt%好ましくは30〜70wt%相当であるが、好ましくは30〜65wt%である。
(2) 熱可塑性樹脂成形材がPEの場合、
セルロース系の破砕物は最大で75wt%まで混入され、セルロース系の破砕物の混入割合は20〜60wt%が良い。好ましくは35〜50wt%である。 (3) 熱可塑性樹脂成形材がPVCのとき、木粉の混入割合は30〜60wt%、好ましくは51wt%である。
【0018】
また、前記押出し生地79を成形ダイ10の導入部11で加熱して成形ダイ10へ押出すことができる。
【0019】
尚、上記木質合成粉は、セルロース系の破砕物として木粉60〜75wt%と熱可塑性樹脂成形材としてポリプロピレン又はポリエチレン25〜40wt%を混入することが好ましい。
【0020】
同様に、セルロース系の破砕物として木粉60〜65wt%と熱可塑性樹脂成形材としてポリカーボネイト、ナイロン、又はPVCの内一種または数種の混合で35〜40wt%を混入することが好ましい。
【0021】
また、前記案内部及び中子体の表面にフッ素樹脂のシートを貼設又はフッ素樹脂をコーティングすることができる。。
【0022】
なお、前記フッ素樹脂にはポリ四フッ化エチレン(テフロンTFE;デュポン社)、フッ化エチレン−プロピレンコポリマ(テフロンFEP)、ポリ三フッ化塩化エチレン(テフロンCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(テフロンVdF)等を用いることができる。 なお、前記成形室22の内壁面及び前記案内部の表面のフッ素樹脂によるコーティング方法は、特に、交換が容易であり、加工が容易であるので耐久性に優れているという点で、ガラス織布の表面にフッ素樹脂のフィルムをコーティングもしくは、ライニングしたシート24を貼設することが好ましい。また、前記ガラス織布はガラス繊維の不織布でもよい。
【0023】
尚、上記熱可塑性樹脂成形材は、上述したものなどの樹脂で、一種又はこれらの内数種を混合して用いることもできることは言うまでもない。
【0024】
なお、前記中空部又は補強形材は、中空部内壁面に少なくとも補強形材の幅方向断面の端縁を内接して嵌挿可能な断面形状を成すことは、中空樹脂成形板の強度を効果的に増大できる。
【0025】
また、前記補強形材は鉄製形材もしくは非鉄製形材等の金属製形材あるいは非金属製形材で成る。
【0026】
なお、前記鉄製形材は山形鋼、I形鋼、ミゾ形鋼、T形鋼等の形鋼材、或いは鋼管、棒鋼等の形材で成り、非鉄製形材は前記鉄製形材と同様の断面形状を成すアルミニウム等の非鉄製の形材で成る。非金属製形材は木材、樹脂などの非金属製の材料で直線状にほぼ同一の断面形状を成すものである。
【0027】
本発明の前記中空樹脂成形板の成形装置は、
原料を加熱、練成し、スクリューをもって押出す押出機の押出ダイに、前記押出ダイより吐出された押出し生地を加熱する導入部と、この導入部から押出された押出し生地を所定の肉厚に成形する溶融部と徐冷部から成る成形室を備えた成形ダイを連結し、前記成形室の内壁面にフッ素樹脂のシートを貼設又はフッ素樹脂をコーティングし且つ成形室の徐冷部を冷却する冷却手段を成形ダイに設けると共に、前記成形ダイの導入部に設けられた案内部と、該案内部に対して押出し生地の押し出し方向に所定間隙を介して前記成形ダイ高さの略中心位置で、前記押し出し方向に平行に突出し少なくとも前記成形室の徐冷部に延長する中子体を設け、且つ、前記成形ダイより押出された成形板の押出し力に抗する抑制力を加えるブレーキ手段を設けると共に、前記中空部に補強形材を嵌挿する手段とから成ることを特徴とする。
【0028】
【作用】
本発明によれば、原料は、前記成形ダイの導入部に該導入部に設けた案内部において分流され、成形ダイの押し出し方向に平行に突出している中子体により、溶融部から少なくとも前記成形室の徐冷部に押し出される間に、中子体の部分で中空部を形成しつつ、徐冷されながら、押出し生地に加えられる押出し力に抗する抑制力により、均一な密度で、所定の肉厚に成形されるので、前記中空部は中子体と同一の断面形状を成し、高精度で直線状に形成される。中子体が補強形材の幅方向断面の端縁を内接する断面形状を有するものであれば、本発明の中空樹脂成形板は補強形材と中空部との間に殆ど隙間を生じないように補強形材を中空部に内接してものとなり、効果的に補強された補強樹脂成形板が形成される。
【0029】
中子体は、支柱により片持ちに支持されているが、成形ダイ内で、徐冷部において徐冷され、固化した押出し生地そのものにより、ダイ出口側が支持されるので、中子体は、押出し生地による変形を生じることはない。
【0030】
まず、押出し生地79は導入部11で加熱保温されて流動性を維持され良好な混練状態を保ちながら、案内部により、分流され、導入部11内で原料によっては押出し生地79が、押し出し方向で中央部と端部で異なる線膨張をして分子配向を異にすることを防ぎ、線膨張の均質化を図り、分子配向を制御して、成形室22内へ均等に拡散され、均一な密度で押出される。成形室22の内壁面は摩擦係数が小さいフッ素樹脂のシート24を貼設又はフッ素樹脂をコーティングしたものの場合、この内壁面を通過する押出し生地79内のセルロース系破砕物は大きな抵抗を受けることなく円滑に流動するので、均一で高密度の混練状態を保ちながら押出される。この成形室22内を押出される過程で押出し生地79が常温ないし60℃から90℃の水または油などの冷却媒体により徐冷・冷却され中空樹脂成形板29が成形される。フッ素樹脂は金属に比べ熱伝導係数が低いので、押出し生地79は徐冷され、冷却による歪みが少なくなり、歪みのない均一で高密度の製品としての中空樹脂成形板29が成形される。
【0031】
さらに、押出機により加えられる中空樹脂成形板29への押出し力に、ブレーキ手段30により抑制力を加え、この中空樹脂成形板29を介して成形室22内の押出し生地79に対して前記押出し力に対する抗力を加え、この抗力を与えることにより、成形室22内の押出し生地79の全体が中子体の周囲に充分回り込み均一且つ高い密度になる。
【0032】
同様に、多量のセルロース系破砕物を含んだより一層均一高密度な木質合成板たる中空樹脂成形板が成形される。
【0033】
本発明によれば、多量のセルロース系破砕物を含む場合にも、前記ブレーキ手段により、中子体の周囲に充分押出し生地を回り込ませ、且つ、圧密が促進される。
【0034】
【実施例】
実施例について図面を参照して説明するが、便宜上、セルロース系破砕物と熱可塑性樹脂成形材または、これらをゲル化混練、粉砕した木質合成粉から成る補強形材の嵌挿用の中空部を有する中空樹脂成形板の製造実施例を中心に説明している。
【0035】
〔押出機〕
図1において、70は単軸押出機であるが、一般に押出機は通常スクリュー形であり、単軸押出機と多軸押出機があり、この変形又はこれらが組み合わさった構造を持つものがあり、本発明にはいずれの押出機をも使用することができる。
【0036】
71はスクリューで、単軸型であり、このスクリュー71はギヤ減速機72を介して図示せざるモータによって駆動され、バレル74内で回転する。この回転するスクリュー71でホッパ73から投入されたセルロース系破砕物と熱可塑性樹脂成形材が混練されながらスクリュー71の前方へ押出される。バレル74の外面にはバンドヒータ75を設けており、このバンドヒータ75によりバレル74内のセルロース系破砕物と樹脂が加熱されスクリュー71の溝に沿って前方へ輸送されながら漸次溶融しセルロース系破砕物と樹脂が練成される。そしてスクリーン76及びアダプタ17を経てアダプタ17の押出ダイ19から成形ダイ10へ押出し生地79として押出される。
【0037】
〔押出ダイ〕
図1、図7及び図8において、バレル74先端の押出ダイ19は先端が約8mmの肉厚から成る幅50mm、高さ13mmの射出口を備える細長の矩形状を成し(図8を参照)、内部は、アダプタ17の後端面の直径50mmの流入口18から前記押出ダイ19の射出口に向けて徐々に断面変形する連通孔を形成している。なお、流入口18は押出機70の断面円形の射出口と同じ大きさに形成し、一方、押出ダイ19の矩形の幅は流入口18の直径と同じ寸法に形成し、高さは後述する成形ダイ10の成形室22の高さと同じ寸法に形成することが好ましい。
【0038】
なお、アダプタ17及び押出ダイ19は押出機70の大きさに応じて種々の大きさに形成でき、例えば、流入口18の直径を150mmである場合は押出ダイ19の矩形の幅を150mm、高さを成形室22の高さと同じ13mmとすることができる。
【0039】
前記アダプタ17の後端は該アダプタ17の外周に嵌着した取付具28を介して押出機70のスクリーン76(図1)を備えたスクリーン部の先端面にボルトなどの取付具で連結してアダプタ17の流入口18と押出機70のスクリーン部とを連通し、一方、成形ダイ10の後端面の略中央位置に形成されている断面矩形状の導入部11に押出ダイ19の先端の断面矩形状の射出口先端を装着して押出ダイ19と成形ダイ10の導入部11を連通する。
【0040】
なお、前記アダプタ17の連通孔の周壁内には加熱手段たるヒータを埋設してもよい。この場合、押出機70のスクリーン部16の出口より押し出された押出し生地79は、アダプタ17の流入口18から流入し、ヒータで加熱保温されながら連通孔を経て押出ダイ19から成形ダイ10の導入部11内へ流動する。押出し生地79の流動状態は良好である。しかも、前記押出ダイ19は通常の一般的なダイとは異なり、射出口が大きいため多量の溶融原料(木質合成粉)を吐出し、且つ圧密を促進可能な形状に形成されているので、通常のダイで生じていたようなダイの目詰まりが生じない。
【0041】
〔成形ダイ〕
図2〜図4において、10は成形ダイで、押出機70の断面矩形の押出ダイ19の射出口から吐出された押出し生地79を押出す導入部11と、導入部11から押出された押出し生地79を幅広で所定の肉厚の板状に成形する成形室、本実施例では、幅450mm、高さ100mmの矩形状の断面を成す成形室22から成る。
【0042】
11は導入部で、成形ダイ10内に成形ダイ10の幅方向に形成され、前記押出ダイ19の幅とほぼ同等もしくは若干大きく形成し、横断面の形状は成形ダイ10の幅方向に湾曲して延長する導入室13の両端が成形室22の長手方向の両端に及んで、いわゆるコート・ハンガー型に形成されている。
【0043】
なお、前記導入室13はコート・ハンガー型の他、ストレイト・マニホールド型に形成してもよいが、導入部11及び導入室13内を流動する押出し生地79の流動性が優れているという点で、前述した湾曲形状のコート・ハンガー型が好ましい。
【0044】
又、前記導入部11及び導入室13にも好ましくは、後述のフッ素樹脂でなるシート24を貼設する。
【0045】
なお、前記成形室22は、加熱及び冷却手段をそれぞれ備える上下2枚の金属板を両側縁に配置した金属製の図示せざるスペーサで断面方形に形成したもので、前記スペーサの交換により任意の目的とする中空樹脂成形板の肉厚が得られるように調整する。 成形ダイ10は、一例として、幅450mm、高さ100mmの矩形状の断面を成し、成形室22の入口からダイ出口23までの距離(押出し方向の距離)は1,000mmである。
【0046】
〔成形ダイ内の構造〕
前記成形室22の上下左右の四方の内壁面は厚さ0.25mmのフッ素樹脂でなるシート24を貼設している。この他に、成形室22の上下左右の四方の内壁面にフッ素樹脂を直接表面コーティングすることもできるが、交換が容易でありフッ素樹脂のコーティング加工が容易で耐久性に富むという点で、フッ素樹脂のシート24を貼設することが特に好ましい。
【0047】
前記シート24は特に好ましくは、ガラス織布の表面にフッ素樹脂のフィルムをコーティングしたものであり、フッ素樹脂には上述のように、テフロンTFE、テフロンFEP、テフロンCTFE、テフロンVdF等がある。なお、前記ガラス織布はガラス繊維の不織布でもよい。
【0048】
なお、前述のフッ素樹脂のコーティング加工は、成形室22の上下の内壁面、すなわち中空樹脂成形板の表裏面を形成する面に相当する内壁面に施すこともできるが、前述したように成形室22の上下左右の内壁面全体に施すことが望ましい。
【0049】
図3において、14はヒータで、電熱ヒータ等の加熱手段から成り、押出し生地79を加熱保温し、押出し生地79の流動性を維持するため、成形ダイ10全体の長手方向の4分の1にわたる導入部11を含む溶融部21aに相当する成形室22の上下の成形ダイ10内に4本等間隔で挿通して配管設置されている。
【0050】
また、25は冷却管で、成形ダイ10の成形室22の徐冷部21bを冷却する冷却手段の一例を示すもので、成形室22の押出し方向に適当な間隔毎に、この冷却管25に常温の水又は70〜80℃程度までの水あるいは油等の冷却媒体たる冷却液を供給して成形室22内の押出し生地79を冷却する。この冷却管の配管は成形室22内の押出し生地79の徐冷効果を向上するために成形ダイ10のダイ出口23の方向に向けて4分の3を占める徐冷部21bに、成形室22の上下の成形ダイ10内に8本等間隔で挿通して配管設置されている。なお、冷却管25の間隔を次第に狭くするように設けることもでき、あるいは冷却管25を成形ダイ10の外壁に配設することもできるが、成形室22内の押出し生地79を冷却できればよいので、この実施例の構造に限定されない。
【0051】
〔中子体〕
図3及び図4において、案内部15は、断面弧形の基部44およびダイ出口23に向かって傾斜する傾斜部43を備え断面略楕円形をなし、中子体40は、その後端が、前記案内部15の傾斜部43先端から僅かな間隙を介して位置し、3本の断面楕円の杆状の部材の案内部15側が溶融部21aに位置しダイ出口23側が徐冷部21bに位置する。そして、案内部15及び中子体40は、共に成形ダイの上下壁面に支柱41,42を介して成形ダイの高さの略中心に位置して固定されている。
【0052】
前記案内部15は、前記成形ダイの導入室13に該導入室の幅方向で390mm、すなわち導入室の幅方向の全長の87%の全長を有し、且つ厚さ70mm、すなわち前記導入室13の高さの70%の厚さに設けられており、前記案内部15は、成形ダイの導入室13の幅方向の全長の70〜95%の全長であることが望ましく、且つ導入室13の高さの70%以下の高さであることが望ましい。
【0053】
また、前記中子体40は、幅(楕円の長軸)120mm、厚み(楕円の短軸)80mmの断面楕円形状を成し、成形ダイ中央に同一断面形状で直線状に形成されているが、ダイ出口先端に向かって、厚み及び幅方向で1000分の1のテーパを成すように形成してもよい。
【0054】
そして、前記中子体40は、それぞれ、成形室22の長手方向すなわち、押出し方向に平行に、中子体40と該中子体40に隣接する他の中子体40との間隔が15mmで複数列、実施例では3本配設されている。
【0055】
なお、前記中子体40の外形は、図11(A)に示すように本実施例で成形される樹脂成形板の中空部内壁面に嵌挿する補強形材の幅方向断面の端縁が内接する大きさ及び形状になっている。本実施例で成形された中空樹脂成形板の中空部内に嵌挿する補強形材は高さ70mm、幅70mm、肉厚約5mmのI形鋼である。
【0056】
なお、補強形材としては鉄製形材や非鉄製形材でなる金属製形材、並びに非金属製形材などの種々の材料でなる形材を用いることができる。鉄製形材は山形鋼、I形鋼、ミゾ形鋼、T形鋼等の形鋼材、或いは鋼管、棒鋼等の形材があり、非鉄製形材は前記鉄製形材と同様の断面形状を成すアルミニウム等の非鉄製の形材であり、非金属製形材は木材、樹脂などの非金属製の材料で直線状にほぼ同一の断面形状を成すものである。
【0057】
また、前記中子体40の断面形状は本実施例の楕円形に限定されず、図11(B)及び図11(C)に示すように、四角形(正方形、長方形、菱形、平行四辺形など)、円形、あるいは樹脂成形板の中空部内に嵌挿する補強形材の断面形状とほぼ同じ断面形状等、種々の形状にでき、中子体40の断面外形は樹脂成形板の中空部内に嵌挿する補強形材の幅方向断面の端縁が内接する大きさ及び形状であることが望ましい。
【0058】
前記案内部15及び、中子体40は、全外表面に0.1〜0.5mm厚のテフロン等のフッ素樹脂でなるシートを貼設したものである。この案内部15を高さ100mm、幅450mmを成す前記導入室13内に、該導入室13の幅方向で成形室幅方向両側縁に対して30mmづつの間隔を有するよう略中央に位置させ、さらに案内部15の後端縁を導入部11の後端壁面に略平行間隔を有するように位置させ、この案内部15を成形ダイ10に図4に示すように支柱41で導入室13の上下面に固定する。したがって案内部15の上面と導入室13の上下面との間にも各15mmの隙間が形成され、中子体40の上下面と成形室の上下面との間に10mmの隙間が形成される。
【0059】
なお、案内部15および、中子体40は、その板厚、幅及び間隔を成形室22の容積に応じて適宜選択することができる。
【0060】
〔ブレーキ手段〕
図6及び図5において、3本の自在ピンチローラ31bの軸の両端を軸承する軸受34aをそれぞれ、軸受固定フレーム36に固定し、固定ピンチローラ31aを各軸に設けた歯車116と、この歯車116に噛合する歯車117で連動し、3本の固定ピンチローラ31aのうち1本の固定ピンチローラ31aの軸にパウダブレーキ115の入力軸を連結する。パウダブレーキ115は、いわゆる電磁ブレーキであり、摩擦トルクを電気的に微妙に調整できるものである。
【0061】
さらに、軸受固定フレーム36にフレーム114を立設し、このフレーム114の壁面にガイド溝を備えたブロック状のガイド体119を2本をそれぞれ、該119の軸線方向を上下方向に向けて略平行に設け、各3本の自在ピンチローラ31bの軸の両端を軸承する軸受34bを前記ガイド体119のガイド溝に沿って上下動自在に設け、前記軸受34bをそれぞれ、フレーム114の上面に設けた3本のエアシリンダ118のロッドの先端に連結する。
【0062】
したがって、シリンダ118の作動により、3本の自在ピンチローラ31bをそれぞれ、中空樹脂成形板29を介して固定ピンチローラ31aに加圧し、3本の固定ピンチローラ31aの内1本の固定ピンチローラ31aの軸はパウダブレーキ115により回転を抑制され、この固定ピンチローラ31aの軸に設けた歯車116が他の2本の固定ピンチローラ31a,31aの軸に設けた歯車116,116に歯車117,117を介して噛合しているので、3本の固定ピンチローラ31aにはパウダブレーキ115の摩擦トルクによる同一の回転抑制力が作用する。したがって、パウダブレーキ115の摩擦トルクは中空樹脂成形板29の押出し力に対する抑制力となる。
【0063】
ちなみに、パウダブレーキ115により固定ピンチローラ31aの回転を抑制する摩擦トルクは、成形する中空樹脂成形板29の板厚により調整する。
【0064】
〔実施例の原材料〕
押出機70のホッパ73内に投入する原材料はセルロース系破砕物と熱可塑性樹脂成形材であり、特に木粉の粒径を熱可塑性樹脂成形材とのなじみを良好とし、成形押し出し時における木粉の摩擦抵抗を減じ成形機の損耗、毀損の防止を図ることより、50〜300メッシュ、好ましくは、60(篩下)〜150メッシュ(篩上)とする微細な粉末状とし、成形時における木酸ガスを揮散し、水蒸気あるいは気泡発生のおそれをなくし、表面の肌荒れを防止する意図からその含有水分量を15wt%以内、好ましくは8wt%以内、理想的には1wt%以内としたものである。
【0065】
熱可塑性樹脂成形材は、前述廃棄された各種の樹脂成形品をそのままもしくは表面樹脂塗膜を形成した樹脂成形品を複数の各小片に破砕し、前記破砕された個々の各小片に対して、圧縮研削作用を付加して樹脂塗膜を研削、剥離し、前記研削された個々の各小片に対して、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰粉砕させ、かつ圧潰粉砕によって剥離された樹脂塗膜を随時に除去し熱可塑性樹脂成形材として素材化した、PVC、PE、PP等の樹脂である。
【0066】
熱可塑性樹脂成形材は、PPの場合、前記木粉は最大で75wt%まで混入される。木粉を混入する割合の範囲は20〜75wt%相当であるが、好ましくは30〜70wt%である。
【0067】
混入容量は、目的とする耐摩耗特性などの諸特性に合わせて適宜決定されるものであるが、本発明においては、前述の成形時における種々の弊害が除去されることから多量に混入することができる。
【0068】
PEの場合は、木粉は最大で60wt%まで混入されるが、木粉の混入割合は20〜60wt%が良い。
【0069】
熱可塑性樹脂成形材がPVCのとき、木粉の混入割合は30〜60wt%、好ましくは45wt%である。
【0070】
尚、使用目的に応じて、顔料を添加し、製品に着色することもできる。
【0071】
含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜75wt%に対して熱可塑性樹脂成形材25〜80wt%をともに攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、前記ゲル化した混練材料を常温で空冷もしくは、適宜手段により冷却して、さらに粒径10mm以下に整粒して得た木質合成粉を前記押出機70のホッパ73内に投入すると、木粉と熱可塑性樹脂成形材との馴染みがより一層良好であり、木粉の摩擦抵抗を減じ得る良好な混練状態の生地が形成される。
【0072】
〔木質合成粉の製造例〕
図9において、80は原材料を混合・混練し、冷却し、粉砕して「造粒木粉」を形成する流動混合混練手段で、本実施例おいて、便宜上「ミキサー」という。
【0073】
81はミキサー本体で、上面開口を有する円筒形を成し容量が300リットルのケーシングであり、前記開口はミキサー本体81内に原材料を投入する投入口94で、この投入口94を開閉自在な上蓋82で被蓋する。上蓋82には、ミキサー本体81内で木粉から発生した多量の水蒸気ないしは木酸ガスを排出するガス排出管95を連通している。さらに、ミキサー本体81の底面付近の外周面に1ヶ所の排出口88を設け、この排出口88を被蓋する蓋89をシリンダ91のロッド先端に設け、シリンダ91の作動により前記排出口88を開閉自在に設けている。93は排出ダクトで、前記排出口88に連通している。
【0074】
さらに、ミキサー本体81の底面の中心には図示せざるモータ37KW(DC)の回転駆動手段により820rpm/max で高速回転する軸83をミキサー本体81内の上方に向けて軸承し、この軸83に下から上方へ順にスクレイパー84、撹拌衝撃翼85,86,87を装着し、軸83の先端から締付ナット92で締め付けている。なお、前記各撹拌衝撃翼85,86,87の形状は特に限定されないが、本実施例では軸83を中心に対称を成す2枚羽根である。図1のように3個の撹拌衝撃翼を重ねた場合は全部で6枚の羽根で成り、これら6枚の羽根は平面で360度を6等分した等分角(60度)を成すように互いに交叉した状態で重ねている。なお、複数個の撹拌衝撃翼を設けた場合、撹拌衝撃翼の合計の羽根数で360度を等分した角度で互いに交叉して重ねることは原材料を効率良く混練する点で好ましい。
【0075】
なお、前記スクレイパー84はミキサー本体81の底面を僅かに摺接して回転し、ミキサー本体81内で混練された原材料をミキサー本体81の底面に残留しないよう掻き出し、且つ原材料を循環するものである。
【0076】
前記上蓋82を開放して投入口94から投入する原材料は、セルロース系の破砕物である木粉、熱可塑性樹脂成形材、尿素、炭酸カルシウム、酸化チタン、顔料等の添加物で成る。
【0077】
また、前記炭酸カルシウムは、本発明の中空樹脂成形板に良好な寸法安定性をもたらし、温度変化に伴う膨張収縮を著しく少なくすることに寄与するもので、押出加工における成形品の変形を防止し、且つそれ自体安価である。
【0078】
また、前記酸化チタンは、流動性、溶液中における分散性が良好であり、本発明の中空樹脂成形板に対して温度変化に伴う膨張収縮を著しく少なくすることに寄与する。
【0079】
熱可塑性樹脂成形材は、前述実施例と同様に半硬質又は軟質塩化ビニル又はPVC、PE、PP、PC、PET、PTO等の樹脂の一種又はこれらの数種の混合したものを用いることができる。
【0080】
また、同様に、熱可塑性合成樹脂製品の廃材から得られた回収熱可塑性樹脂成形材を再利用したもの、あるいはバージンの熱可塑性樹脂を投入し、あるいはバージンの熱可塑性樹脂と前記回収熱可塑性樹脂成形材を適宜の混合比で混合したものを用いることもできる。
【0081】
なお、前記熱可塑性樹脂成形材はペレット状でよいが、良好に分散するという点で、60メッシュ以下の微粉であることが好ましい。
【0082】
整粒手段は、前記流動混合混練手段で形成された「造粒木粉」を、常温で空冷もしくは、適宜手段により冷却して、粒径10mm以下に整粒し、「木質合成粉」を形成するものである。
【0083】
図10において、120は前述した造粒木粉を整粒する整粒手段であり、本実施例では「カッタミル」を用いている。
【0084】
121はカッタミル本体で、上面開口を有する円筒形を成すケーシングであり、前記開口を開閉自在な蓋122で被蓋する。前記蓋122はカッタミル本体121内に造粒木粉を投入する投入口123を備えている。
【0085】
また、前記カッタミル本体121内にはカッタミル本体121の底面に軸承されて図示せざる回転駆動手段で水平方向に回転するカッタ支持体124を設け、このカッタ支持体124の外周に上下方向に長い回転刃125を3枚を設け、これらの3枚の回転刃125はカッタ支持体124の回転方向で120度の等角度を成すように配設し、3枚の回転刃125の刃先は同一の回転軌跡上に位置している。さらに、前記3枚の回転刃125の刃先の回転軌跡に対して僅かな隙間を介して二の固定刃126を回転刃125の刃先の回転軌跡の略対称位置にカッタミル本体121に固定し、二の固定刃126とカッタ支持体124と回転刃125とでカッタミル本体121内を二分し、投入室127と整粒室128を形成する。前記蓋122の投入口123は前記投入室127に連通する。なお、二の固定刃126と回転刃125との隙間は造粒木粉を所望の大きさに整粒できるよう自在に調整できる。また、整粒室128は前記二の固定刃126間を回転刃125の回転軌跡の周囲を囲むようにスクリーン129で仕切っている。また、整粒室128のカッタミル本体121の下端にはカッタミル120で前記整粒物を排出する排出口131を設けている。
【0086】
〔木質合成粉の製造実施例〕
本実施例では、原材料の主な成形素材は、セルロース系破砕物である木粉と熱可塑性樹脂成形材のPPで成る。
【0087】
原材料の55wt%は平均粒径20メッシュ以下で真比重が1.4で嵩比重が0.2の木粉を30kg(このときの木粉は水分を約4wt%含む)および木酸ガスの中和剤となるアンモニア、フェノール、メラミン等の尿素の40%濃度の水溶液を0.6kg(木粉に対する尿素の割合は1wt%である)、炭酸カルシウム6kgで成り、
原材料の45wt%は熱可塑性樹脂成形材のPP(ポリプロピレン)を27kgで成る。
【0088】
なお、前記木粉の平均粒径とは、当該木粉の累積重量パーセント分布の50重量パーセントの粒子径を意味する。
【0089】
前述した流動混合混練手段であるミキサー80で混練する工程を以下に詳しく説明する。
【0090】
(1) 撹拌衝撃翼85,86,87およびスクレイパー84を高速回転し、上蓋82を開放して投入口94から木粉30kgを投入し、前記尿素0.6kgを少量づつ添加する。
【0091】
(2) 約1分後、5〜10wt%の炭酸カルシウム6kgを添加し、10〜20分程度混練する。炭酸カルシウムを添加すると原材料の比重が重くなるので、高速回転する撹拌衝撃翼による剪断力が高くなるため剪断力による摩擦熱の発生が向上し、ミキサー80内の温度は180〜190℃になり乾燥され原材料の水分を0.3wt%以下に減少させる。なお、木粉は撹拌衝撃翼85,86,87の高速回転により破砕され、このとき木粉から発生した多量の水蒸気ないしは木酸ガスは上蓋82に設けたガス排出管95より排出される。
【0092】
(3) 次いで、熱可塑性樹脂成形材のPP(ポリプロピレン)27kgをミキサー本体81内に投入し、5〜8分間混練する(本実施例では約8分間混練した)。なお、熱可塑性樹脂成形材の形態は、本実施例では直径3mm程度の大きさの粒状から成るペレットを使用している。
【0093】
なお、熱可塑性樹脂成形材のPPの融点は165℃であり、この工程におけるミキサー本体80内の温度は186℃であった。
【0094】
この工程で、原材料内の木粉によりPPは大きな塊とはならず、混合分散に際しても凝集したりせずに粘土状にゲル化する。この工程で、上記の粘土状にゲル化したものは直径約10〜100mmの塊状の混練材料となった。
【0095】
(4) 前記モータを低速にし原材料内の熱可塑性樹脂成形材の融点より10℃程度高い温度にまで下がると、ミキサー80内のゲル化混練された材料は冷却され、撹拌衝撃翼で粉砕され、直径約25mm以下の大きさの塊に造粒される。
【0096】
この造粒された塊は、個々の木粉がその木粉単体の表面全体に熱可塑性樹脂を付着した状態に形成される。
【0097】
(5) シリンダ91を作動して蓋89を後退して排出口88を開放する。ミキサー本体81内のゲル化し造粒された原材料は排出口88から排出ダクト93を経て、次工程へ排出される。原材料を投入してから排出するまでの全工程は27分54秒で処理された。
【0098】
ついで、前述カッタミル120において、蓋122の投入口123から前述した造粒木粉を投入し、図示せざる回転駆動手段でカッタ支持体124を回転すると、造粒木粉はカッタ支持体124の回転刃125と固定刃126間で所定の10mm以下の粒径に粉砕され「木質合成粉」が形成され、いわゆる熱可塑性樹脂成形材が熱的、化学的に安定した木粉粒に固定化された状態を定常的に維持し得るようにして木粉と熱可塑性樹脂成形材との混合、分散状態を定常的に維持すべく、良好なる流動性を与える木質合成粉が形成され、且つ冷却による凝縮、縮小作用とも相まって、化学的な反応とか接着によらない木質合成粉が形成され、整粒室128のスクリーン129のメッシュを通過して排出口131より排出され次工程の押出機70へ送られる。
【0099】
〔成形ダイ内の作用〕
押出機70の、成形ダイの成形部の成形室の高さと同等以下の高さを有する方形の射出口を形成し、且つ、この射出口に向けて徐々に狭く断面変化するよう形成した押出ダイ19より、多量に吐出された押出し生地79は、導入部11を経て、導入室13に沿って成形ダイ10の幅方向へ流動すると同時に、成形室22内の押出し方向へ流れ、図2及び図4の矢印に示すように、押出機70の押出ダイ19を中心に輪を拡げるような方向に流れる。
【0100】
導入部11及び導入室13は幅が急に拡がっているので、導入部11及び導入室13内を流れる押出し生地79は溶融部21aにおいてヒータ14により加熱され、良好な混練状態を保ちながら押出される。押出し生地79は、矩形状を成す成形室22内へ押出され、この成形室22内の徐冷部21bを通過する過程で冷却管25内を流れる冷却水により冷却されて固化され中子体40とほぼ同一の断面形状の直線状の中空部を有する100mmの肉厚の製品としての中空樹脂成形板29が成形される。
【0101】
中子体40は、支柱42で片持ちに支持されているが、成形ダイ内で、溶融部21a及び徐冷部21b間の謂わば半溶融部を経て、徐冷部において徐冷され、固化した押出し生地そのものにより、ダイ出口23側が支持されるので、中子体は、押出し生地による変形を生じない。
【0102】
また、中子体40を後端から、ダイ出口23方向の先端へ肉厚および幅においてテーパ形状を成す場合、押出し生地の流動性が悪いことがあっても冷却固化に際して中子体が押出し力に対する抵抗になることはない。
【0103】
詳述すると、押出ダイ19から吐出した押出し生地79の流れは図2、図4及び図6の矢印に示すように、案内部15の基部44後方端面に当り、案内部15の基部44後方縁と導入室13の後方壁面との間に形成された流路を経て導入室13の幅方向の両側へと進行し、この流路内の押出し生地79の一部は案内部15の押出し方向先端の上下面の傾斜部43から各中子体40間に流入すると共に、各中子体40の下面と成形室22の下壁面および、導入室13の上壁面との隙間を経て各中子体40の上面と溶融部21bの上壁面方向へ進行する。したがって、押出し生地の流れが、成形室22内で平均的な流れになり、原料によっては、押出し生地79が押し出し方向で、中央部と端部で異なる線膨張をして分子配向を異にすることを防ぎ、線膨張の均質化を図り、分子配向を制御して、成形室22内へ均等に拡散され、均一な密度で押出される。
【0104】
また、案内部15、中子体40の表面にフッ素樹脂のシートを貼設すれば案内部15の表面を通過する押出し生地79に対する抵抗は小さいので、押出し生地79内の特に摩擦抵抗の大きい木粉は案内部15の表面で大きな抵抗を受けることなく円滑に流動するので、押出し生地79は均一で高密度の混練状態を保ちながら成形ダイの成形室22内を押し出される。
【0105】
特に、木質合成粉を用いて本発明の押出成形を行なった場合は、押出機70内では個々の木粉間に樹脂が満遍なく浸透した混練状態の良い押出し生地79が形成されるため、この押出し生地内の特に木粉が押出機内及び成形ダイ内の壁面で大きな抵抗を受けずに円滑に流動し、より一層均一で高密度の中空樹脂成形板が形成される。
【0106】
なお、押出し生地79が成形室22を流動する過程において、成形室22の上下左右の四方の内壁面には、フッ素樹脂で成るシート24を貼設しているので、押出し生地79は徐冷されながら円滑に押出される。
【0107】
フッ素樹脂は、約300℃の耐熱性を有し、表面が平滑であり摩擦係数が小さく、金属に比べて熱伝導係数が低いという性質を有しているので、押出し生地79に対して以下に示すような作用をする。
【0108】
フッ素樹脂は表面が平滑であり摩擦係数は小さいので、成形室22内を通過する押出し生地79内の特に木粉は大きな抵抗を受けずに流動する。そのため押出し生地79の混練状態は良好な状態を維持して、結果として密度が均一で巣ができずしかも表面が平滑な高品質の中空樹脂成形板が生成される。
【0109】
成形室22の徐冷部21bでは押出し生地79が冷却されるので押出し生地79の流動性が悪くなる上、押出し生地79内の木粉は樹脂に比べて摩擦抵抗が大きく、成形ダイの内壁面も摩擦抵抗が大きく、成形ダイの内壁面を接触して流動する木粉は大きな抵抗を受けることになり円滑に流動しないため押出し生地79の混練状態を粗密にし巣を形成するなどの悪影響を及ぼすものであったが、成形室22の内壁面にフッ素樹脂のシート24を設けたことにより、押出し生地79の木粉は成形室22の内壁面から大きな抵抗を受けることなく円滑に流動するので、押出し生地79に前述したような悪影響を及ぼすことなく押出し生地79は均一・高密度の良好な混練状態で成形室22内を押出される。
【0110】
また、上述したように押出し生地79の木粉に対する抵抗力が少なくなり押出し生地79は均一な密度で成形されるので、製品としての中空樹脂成形板29の表面にはいわゆる肌荒れが生じることなく平滑な面に仕上がる。
【0111】
また、従来は、押出し生地79の木粉が成形ダイ内で円滑に流動しないために成形ダイのヒータの熱で木粉が焼けてこげ茶色に変色したが、本発明は上述したように押出し生地79の木粉が円滑に流動するので、木粉が焼けることなく耐衝撃性など品質特性の低下が生じない。
【0112】
フッ素樹脂は金属に比べて熱伝導係数が低いので、徐冷効果があり、押出し生地79の冷却時の歪みを抑える作用をする。
【0113】
成形ダイ10の成形室22内の徐冷部21bは冷却管25内を流れる冷却水により冷却されるが、フッ素樹脂は金属に比べて熱伝導係数が低いので、成形室22の冷却温度が成形室22の内壁面に直接的に急速に熱伝導されないため、成形室22内の押出し生地79は急冷されず徐冷されることになる。したがって押出し生地79が急冷されるときに生じる大きな歪みの発生は防止され、製品としての中空樹脂成形板29の歪みが少なくなると同時に、表面が平滑となる。
【0114】
成形ダイで成形されダイ出口23から押し出された中空樹脂成形板を前述したブレーキ手段の自在ピンチローラ31bと固定ピンチローラ31a間に挿通し、シリンダ118の作動により、自在ピンチローラ31bを中空樹脂成形板29を介して固定ピンチローラ31aに加圧し、固定ピンチローラ31aに対するパウダブレーキ115の摩擦トルクによる回転抑制力の作用で中空樹脂成形板29にその押出し力に対する抑制力を加える。
【0115】
この抑制力は中空樹脂成形板を伝わり押出機から加えられる成形室22内の押出し生地79の押出し力に対して抗力を与えることになり、成形室22内の押出し生地79の全体がより一層密度が均一で高密度になるので、気泡、巣等を生じることを防止する。この均一で高密度の押出し生地79は押出機70の押出し力により前記ブレーキ手段30の抑制力に抗して前進し、成形室22内で徐冷され、中子体40と同一の断面形状を成す中空部を高精度で直線状に形成した中空樹脂成形板29が成形される。この中空樹脂成形板29はパウダブレーキ115の抑制力に抗して前記固定ピンチローラ31a及び自在ピンチローラ31bを回転させながら前進する。
【0116】
この後、前記製品としての中空樹脂成形板29をカッター、鋸盤等の切断機で所望の長さで切断する。
【0117】
以上の製品としてのPP;100%である、W:450mm、H:100mmの中空樹脂成形板29には中央断面にW(長軸):120mm,H(短軸);80mmの楕円形中空部が15mmの間隔で3本形成され、この中空部を有する中空樹脂成形板を鋸盤により1820mm毎に切断し、重量33.6kgの略全体が薄いベージュ色の中空樹脂成形板を得た。
【0118】
45×10×182×0.9≒73.7kg
73.7−{〔(4×6)π〕×182×3×0.9}≒36.6kg
この中空樹脂成形板の中空部51は直線状で且つ高精度であるので補強形材の幅方向の周囲端縁を中空部に内接した状態で容易に嵌挿でき、図11(A)に示すように、中空部51に高さ70mm、幅70mm、肉厚約5mmのI形鋼の補強形材52を嵌挿する。
【0119】
前記中空部に上記のI形鋼の補強形材を嵌挿した中空樹脂成形板は、中空部を形成しない単なるPPの熱可塑性樹脂成形材でなる樹脂成形板に比して、重量は若干大きくなるがI形鋼の補強形材により長手方向及び幅方向、厚み方向において強度が大幅に増大する。
【0120】
ちなみに、無垢の樹脂成形板は73.7kgであり、上記の中空樹脂成形板に3本のI形鋼の補強形材の重量(42.9kg)を加えると、全体の重量は79.5kgである。
【0121】
(7×7−6×6.5)×182×3×7.89≒42.9kg
なお、上記のI形鋼の代わりに同じ断面形状のアルミ製の形材を使用したとすれば、3本の補強形材の重量は14.7kgとなるので全体の重量は48.3kgとなり、無垢の樹脂成形板(73.7kg)より軽くなり、しかもアルミ製の補強形材により無垢の樹脂成形板より強度が増大する。
【0122】
以上のように、補強形材の材質および形状等を用途に応じて変更することにより、利用範囲の広い優れた樹脂成形板が提供される。
【0123】
さらに、以下の表1、表2、表3に示すような熱可塑性樹脂成形材及びセルロース系の破砕物の混合材料もしくは木質合成粉を成形素材とした中空樹脂成形板にあっては、表面に木質を呈し、しかも強度の高い板材が提供される。
【0124】
【表1】
Figure 0003672616
【0125】
図11(B)に示すように、中央断面にW:80mm,H;80mmの矩形中空部が15mmの間隔で4本形成された以上の製品としての成形板29である中空樹脂成形板 W:450mm、H:100mmを鋸盤により1820mm毎に切断し、重量39.5kgのベージュ色の間仕切り材(パーティション)の材料として用いる中空樹脂成形板を得た。
【0126】
Figure 0003672616
この中空樹脂成形板の中空部51に、図11(B)に示すように、直径80mm、肉厚約5mmの鋼管の補強形材52を図示せざる搬送ライン等で構成される嵌挿手段により嵌挿することにより、中空樹脂成形板は補強され長手方向の撓みが生じないパーティションを得た。
【0127】
なお、この中空樹脂成形板の幅方向の両端面中央に長手方向に溝を設け、複数枚の中空樹脂成形板を幅方向の端面を突き合わせ、互いに隣接する中空樹脂成形板の前記溝にパッキンを嵌め込んで各中空樹脂成形板を連結することができる。
【0128】
なお、中空樹脂成形板は、成形ダイの成形室および中子体の寸法を変えることによって中空樹脂成形板の板厚や中空部の形状等を変え、さらには補強形材の材質や形状を変えることによりフローリング、ブロックパネル等の床材、下地の型枠パネル等の建築素材、あるいは自動車、車両の内外装部品等の各種用途に適応する板材を成形できるので、上記の例に限定されない。
【0129】
【表2】
Figure 0003672616
【0130】
図11(C)に示すように、中央断面に直径85mmの円形中空部が15mmの間隔で4本形成された製品としての成形板29である中空樹脂成形板 W:450mm、H:100mmを鋸盤により1820mm毎に切断し、重量53.2kgの中空樹脂成形板を得る。
【0131】
Figure 0003672616
この中空樹脂成形板も各種建築材料として広範囲な使用目的に向けた素材となる。例えば、家屋の建築材として使用され、あるいはそのままの長さ又は約450mm四方の大きさに加工してフローリング、ブロックパネルなどの床材として使用される。
【0132】
この中空樹脂成形板の中空部51に、図11(C)に示すように、幅40mm、高さ75mm、肉厚約5mmのミゾ形鋼の補強形材52を図示せざる搬送ライン等で構成される嵌挿手段により嵌挿することにより、中空樹脂成形板は補強され撓みが生じないフローリングを得た。
【0133】
なお、この中空樹脂成形板の幅方向の両端面に幅方向の断面で段付き部を長手方向に一様に設け、複数枚の中空樹脂成形板を幅方向端面の前記段付き部を互いに重ねるよう突き合わせ、各中空樹脂成形板を連結することができる。
【0134】
表1の中空樹脂成形板の説明で述べたように、各種用途に適応する板材を成形できるので、上記の例に限定されない。
【0135】
【表3】
Figure 0003672616
【0136】
以上の製品としての中央断面に、図11(D)に示すように、W:105mm,H;70mmの矩形中空部が20mmの間隔で3本形成された中空樹脂成形板 W:450mm、H:100mmを鋸盤により1820mm毎に切断し、重量46.8kgのベージュ色の中空樹脂成形板を得た。
【0137】
Figure 0003672616
なお、本発明の押出成形方法により成形される中空樹脂成形板は高密度であるので多量の木粉を混入でき、木粉は熱可塑性樹脂より半値以下で遥かに安価であるため安価な中空樹脂成形板が成形される。また、多量の木粉を混入される中空樹脂成形板は天然の木材に近い性質を有する。しかも、中空樹脂成形板の中空部内に補強形材を図示せざる搬送ライン等で構成される嵌挿手段により嵌挿して一体構造にできるので、外観上見栄えがよく、耐荷重性および耐久性に優れた素材を得た。
【0138】
なお、上記の実施例は板厚が100mmと厚い中空樹脂成形板であるが、補強形材及び中空部の断面形状を小さくすることにより薄板にも適用できる。
【0139】
【発明の効果】
中空部に補強形材を嵌挿して強度を増大したにもかかわらず、比較的軽い中空樹脂成形板及びその成形方法を提供できた。
【0140】
押出し成形の押出し生地を、内面にフッ素樹脂のシートを貼設又はフッ素樹脂をコーティングした成形ダイの成形部へ押出して押出し成形したので、押出し生地内の原料は大きな抵抗を受けることなく円滑に流動し、均一で高密度の混練状態を保ちながら押し出されるので、均一で高密度で且つ歪みが少なく高精度で直線状の中空部に確実かつ容易に補強形材を嵌挿して強度を増大した中空樹脂成形板を提供できた。
【0141】
また、フッ素樹脂は熱伝導係数が低いため徐冷効果があり、その結果、押出し生地が冷却するときに生じる歪みを少なくすることができた。したがって、歪みが少なく高精度で直線状の補強形材嵌挿用の中空部を有する中空樹脂成形板を成形することができた。
【0142】
フッ素樹脂は摩擦係数が小さいので、押出し生地のセルロース系破砕物に対する抵抗力を小さくでき、セルロース系破砕物と熱可塑性樹脂成形材との混練状態が良好な状態で流れる。したがって良好な混練状態で成形ダイより押出して直接、幅広で均一な高密度の品質の良い中空樹脂成形板を成形することができた。この理由から、厚肉の中空樹脂成形板を成形ダイより直接、押出し成形することができ、しかも歪みが少なく高精度で直線状の補強形材嵌挿用の中空部を形成できた。
【0143】
また、セルロース系破砕物の流れが良好であるので、従来のようにセルロース系破砕物の流れが遅くなるためにセルロース系破砕物が成形ダイのヒータの熱で焼けるということがない。したがって、成形された中空樹脂成形板はこげ茶色に変色することがなく、また、従来のような耐衝撃性など品質特性の低下を防ぐことができた。
【0144】
フッ素樹脂は摩擦係数が小さいため、セルロース系破砕物と熱可塑性樹脂成形材との混練状態が良好な状態で流動するので、製品としての成形板である中空樹脂成形板の表面に肌荒れが生ずることなく、平滑な表面を有する中空樹脂成形板を成形できた。
【0145】
さらに、押出し生地は、徐冷されることと相俟ち、特に、中空部表面に、冷却により窪みが生じないので、歪みが少なく高精度で直線状の補強形材嵌挿用の中空部を有する中空樹脂成形板を成形できた。
【0146】
木質合成粉は、セルロース系破砕物と熱可塑性樹脂成形材との馴染みが良好で、熱可塑性樹脂成形材がセルロース系破砕物の表面全体に付着して熱的、科学的に安定した木粉粒に固定化された状態を定常的に維持しうるように分散された木質合成粉が形成されるので、押し出し成形時、押出し生地内のセルロース系破砕物の摩擦抵抗を減じることになり、セルロース系破砕物と熱可塑性樹脂成形材が良く分散した状態で混練され、良好な混練状態を保ちながら押し出されるので、均一で高密度で且つ歪みが少なく高精度で直線状の補強形材嵌挿用の中空部を有する木質合成板を成形できた。
【0147】
以上のように、本発明で成形した中空樹脂成形板の中空部は歪みが少なく高精度で直線状であるので、この中空部内壁面に補強形材を内接してしかも容易に嵌挿できるため、耐荷重性および耐久性に優れた補強樹脂成形板を得ることができた。
【0148】
本発明の補強形材を有する中空樹脂成形板の成形方法により、前記中空樹脂成形板の嵌挿用中空部内に補強形材を嵌挿して耐荷重性および耐久性に優れたコンクリートパネルや家屋の床材(フローリング、ブロックパネル)、室内の間仕切り材(パーティション)、簡易外壁、下地の型枠パネル、壁面の化粧板などの各種建築材料、あるいは各種車内の内外装材料等として広範囲な使用目的に向けた素材を提供できた。
【0149】
本発明の押出成形方法により高密度の中空樹脂成形板を成形できるので、単位重量当りの木粉の量を多量に混入することができるため、安価で高品質の中空樹脂成形板を成形できた。
【0150】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の押出機の一部縦断面を示す正面図である。
【図2】本発明の実施例の成形ダイの中央縦断面図である。
【図3】本発明の実施例の成形ダイの斜視図である。
【図4】本発明の実施例の成形ダイの要部断面を示す平面図である。
【図5】本発明の実施例のブレーキ手段の要部断面を示す平面図である。
【図6】図5の矢視N−N線の縦断面図である。
【図7】図1の矢視J−J線の縦断面図である。
【図8】図1の矢視K−K線の縦断面図である。
【図9】本発明の実施例に使用するミキサー(流動混合混練手段)の要部断面を示す全体正面図である。
【図10】本発明の実施例に使用するカッタミル(整粒手段)の要部断面を示す全体正面図である。
【図11】図11(A)は、本実施例の中空樹脂成形板の長手方向の端面を示し、中空部の断面が楕円形であり、補強形材の断面がI形である中空樹脂成形板の正面図である。図11(B)は、本実施例の中空樹脂成形板の長手方向の端面を示し、中空部の断面が正方形を成す矩形であり、補強形材の断面が管形である中空樹脂成形板の正面図である。図11(C)は、本実施例の中空樹脂成形板の長手方向の端面を示し、中空部の断面が円形であり、補強形材の断面がミゾ形である中空樹脂成形板の正面図である。図11(D)は、本実施例の中空樹脂成形板の長手方向の端面を示し、中空部の断面が長方形を成す矩形であり、補強形材の断面がH形である中空樹脂成形板の正面図である。
【符号の説明】
10 成形ダイ
11 導入部
13 導入室
14 ヒータ
15 案内部
16 スクリーン部
17 アダプタ
18 流入口
19 押出ダイ
21a 溶融部
21b 徐冷部
22 成形室
23 ダイ出口
24 シート(フッ素樹脂の)
25 冷却管
28 取付具
29 成形板
30 ブレーキ手段
31 ピンチローラ
31a 固定ピンチローラ
31b 自在ピンチローラ
34a,34b 軸受
36 軸受固定フレーム
40 中子体
41 支柱
42 支柱
43 傾斜部
44 基部
51 中空部
52 補強形材
70 押出機
71 スクリュー
72 ギヤ減速機
73 ホッパ
74 バレル
75 バンドヒータ
76 スクリーン
78 押出ダイ
79 押出し生地
80 ミキサー(流動混合混練手段)
81 ミキサー本体
82 上蓋
83 軸
84 スクレイパー
85,86,87 撹拌衝撃翼
88 排出口
89 蓋
91 シリンダ
92 締付ナット
93 排出ダクト
94 投入口
95 ガス排出管
120 カッタミル(整粒手段)
121 カッタミル本体
122 蓋
123 投入口
124 カッタ支持体
125 回転刃
126 固定刃
127 投入室
128 整粒室
129 スクリーン
131 排出口

Claims (10)

  1. 原料を加熱、練成し、スクリューをもって成形ダイの導入部へ押出した押出し生地を、前記成形ダイの導入部に設けた案内部と、前記成形ダイ高さの略中心位置で押出し生地の押し出し方向に平行に突出し前記成形ダイの溶融部を経て少なくとも前記成形室の徐冷部に延長する中子体を介して押出されると共に、前記押出し生地に押出し力に抗する抑制力を加えて高密度に形成され、且つ、前記徐冷部において徐冷して形成して成る中空部と、前記中空部に嵌挿して成る補強形材を有することを特徴とする補強形材を有する中空樹脂成形板。
  2. 含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜75wt%に対して熱可塑性樹脂成形材25〜80wt%をともに攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却し、粉砕して粒径10mm以下に整粒形成した木質合成粉を成形ダイへ押出し形成して成る請求項1記載の中空樹脂成形板。
  3. 前記中空部又は補強形材は、中空部内壁面に少なくとも補強形材の幅方向断面の端縁を内接して嵌挿可能な断面形状を成すことを特徴とする請求項1記載の補強形材を有する中空樹脂成形板。
  4. 原料を加熱、練成し、スクリューをもって押出ダイより成形ダイの導入部へ吐出され、前記成形ダイの導入部に設けた案内部により分流した押出し生地を、前記成形ダイ高さの略中心位置で押出し生地の押し出し方向に平行に突出し成形ダイの溶融部を経て少なくとも前記成形室の徐冷部に延長する中子体を介して押出す工程と、前記押出し工程の押出し生地を前記徐冷部において徐冷し中空部を形成すると共に、所定の肉厚に成形する工程と、前記押出し生地に押出し力に抗する抑制力を加えて押出し生地の密度を高くする工程と、前記中空部に補強形材を嵌挿する工程とを少なくとも含むことを特徴とする補強形材を有する中空樹脂成形板の成形方法。
  5. 原料を加熱、練成し、スクリューをもって押出ダイより、内壁面にフッ素樹脂のシートを貼設又はフッ素樹脂をコーティングした成形ダイの導入部へ吐出され、前記成形ダイの導入部に該導入部の幅方向に設けた案内部により分流した押出し生地を、前記成形ダイ高さの略中心位置で押出し生地の押し出し方向に平行に突出し溶融部を経て少なくとも前記成形室の徐冷部に延長する中子体を介して押出す工程と、前記押出し工程の押出し生地を前記徐冷部において徐冷し中空部を形成すると共に所定の肉厚に成形する工程と、前記押出し生地に押出し力に抗する抑制力を加えて押出し生地の密度を高くする工程と、前記中空部に補強形材を嵌挿する工程を少なくとも含むことを特徴とする補強形材を有する中空樹脂成形板の成形方法。
  6. 含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜75wt%に対して熱可塑性樹脂成形材25〜80wt%をともに攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却し、粉砕して粒径10mm以下に整粒形成した木質合成粉を成形ダイへ押出す請求項4又は5記載の補強形材を有する中空樹脂成形板の成形方法。
  7. 前記中空部又は補強形材は、中空部内壁面に少なくとも補強形材の幅方向断面の端縁を内接して嵌挿可能な断面形状を成すことを特徴とする請求項4,5,又は6記載の補強形材を有する中空樹脂成形板又は前記中空樹脂成形板の成形方法。
  8. 原料を加熱、練成し、スクリューをもって押出す押出機の押出ダイに、前記押出ダイより吐出された押出し生地を加熱する導入部と、この導入部から押出された押出し生地を所定の肉厚に成形する溶融部と徐冷部から成る成形室を備えた成形ダイを連結し、前記成形室の内壁面にフッ素樹脂のシートを貼設又はフッ素樹脂をコーティングし且つ成形室の徐冷部を冷却する冷却手段を成形ダイに設けると共に、前記成形ダイの導入部に設けられた案内部と、該案内部に対して押出し生地の押し出し方向に所定間隙を介して前記成形ダイ高さの略中心位置で、前記押し出し方向に平行に突出し少なくとも前記成形室の徐冷部に延長する中子体を設け、且つ、前記成形ダイより押出された成形板の押出し力に抗する抑制力を加えるブレーキ手段を設けると共に、前記中空部に補強形材を嵌挿する手段とから成ることを特徴とする補強形材を有する中空樹脂成形板の押出成形装置。
  9. 前記案内部は、成形ダイの導入部に設けられ、押出し生地の押し出し方向前方上下面に傾斜部を備え、支柱を介して成形ダイ高さの略中心位置に形成されて成る請求項8記載の補強形材を有する中空樹脂成形板の成形装置。
  10. 含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜75wt%に対して熱可塑性樹脂成形材25〜80wt%をともに攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却し、粉砕して粒径10mm以下に整粒形成した木質合成粉を成形ダイへ押出す請求項8記載の補強形材を有する中空樹脂成形板の成形装置。
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