JP2014510117A - アルガトロバン一水和物合成のためのプロセス中間体の製造方法 - Google Patents

アルガトロバン一水和物合成のためのプロセス中間体の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明の目的は、アルガトロバン一水和物の合成のための重要な中間体である、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートの合成方法である。

Description

本発明の目的は、アルガトロバン一水和物の合成のための重要な中間体である、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートの合成方法である。
アルガトロバン一水和物は、それが直接的且つ可逆的に、トロンビン又はその生成を阻害するとの点において、抗凝血活性を有するL−アルギニンの合成誘導体である。
(2R,4R)−1−[N−ニトロ−N−(3−メチル−8−キノリンスルホニル)−L−アルギニル]−4−メチル−2−ピペリジンカルボン酸から出発するアルガトロバン一水和物の製造が、WO2009124906に記載される。
EP0008746は、(2R,4R)−1−[N−ニトロ−N−(3−メチル−8−キノリンスルホニル)−L−アルギニル]−4−メチル−2−ピペリジンカルボン酸から出発してアルガトロバンを得る方法を記載するが、その中で、ペプチドカップリングはクロロギ酸イソブチルとの混合無水物の生成を通じてなされる。
また、EP0823430は、(2R,4R)−1−[N−ニトロ−N−(3−メチル−8−キノリンスルホニル)−L−アルギニル]−4−メチル−2−ピペリジンカルボン酸から出発してアルガトロバンを得る方法を記載し、ペプチドカップリングは塩化ホスホリルの存在下で行う。
N−ニトロ−アルギニンから出発する1−[N−ニトロ−N−(3−メチル−8−キノリンスルホニル)−L−アルギニル]−4−メチル−2−ピペリジンカルボン酸の取得がUS4201863に記載された。US4201863では、Boc酸無水物などの保護されたN−ニトロアルギニンを、混合無水物が得られるようにクロロギ酸イソブチルと反応させ、その後、該混合無水物を4−メチル−2−ピペリジンカルボン酸エチルエステルと反応させて、ジアステレオ異性体の混合物としての、2−ピペリジンカルボン酸1−[2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチル−エチルエステル塩酸塩を得る。
上述の合成プロセスにおいて用いられるこのピペコリン中間体の分割が特開平2−212473に示され、その中で、ラセミのエチル4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートが、(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートのL−酒石酸とのジアステレオマの塩を形成するように、非プロトン性極性溶媒又はアルコールと混合した同溶媒中でL−酒石酸と接触させられ、該ジアステレオマの塩が、沈殿及び精製に供される。L−酒石酸の除去により所望の化合物が得られる。特開平2−212473に記載されるような分割操作に従うと、単離される生成物の純度は極端に変化しやすく、このプロセスは、収率が低いことが明らかである。
従って、迅速な手法で、コストを低減し、高い収率を有し及びピペコリン中間体の分割を排除可能であり、並びに、場合により、例えばクロロギ酸アルキルのような高い毒性を有する物質を制限又は排除しつつ、アルガトロバンの合成に関する前述のプロセスに必須な、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート中間体の取得をもたらす合成プロセスに対するニーズが、強く起きている。
本発明は、アルガトロバンの合成において、進歩した中間体として用いるための、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートをジアステレオ選択的に得るための方法を述べる。
本発明は、目的物と同一のエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(1)と、そのジアステレオ異性体であるエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(2)との混合物から出発する、溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(1)の高収率での取得について述べる。
溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(1)の取得は、選択的な沈殿及びその単離を確実にすることを通して実施される。
「HClと複合化された」との表記は、1mol/molと2mol/molとの間からなるHCl含有量を有する化合物を指すために用い、「二塩酸塩」との用語は、12%と16%との間からなる塩化物含有量(重量/重量)を有する化合物を指すために用い、用語「溶媒和物」は、少なくとも0.5mol/molの有機溶媒又は水の含有量を有する化合物を指すために用いる。「溶媒に接触させる」との表記は、液体であっても固体であってもよい化合物の、示した溶媒を用いた処理を指すために用いる。或いは、前記と同じ化合物が前記と同じ溶媒から生成されてもよい。
特に、本発明は、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(1)と、HClと複合化されたエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(2)との、2種のジアステレオ異性体の混合物から出発する、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(3)化合物、及びエタノールにより溶媒和されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(4)を得る方法を述べる。
前記ジアステレオ異性体の混合物は、2−アミノ基が、ペプチド化学において用いられる保護基によって適切に保護されていてよい類縁化合物から得ることができる。
好ましい実施形態において、前記保護は、tert−ブチルカルバメート(Boc)の生成によって得られ、従って、初めの混合物は、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)及びエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)により構成される。
2種のジアステレオ異性体5及び6は、ラセミのエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートエステル塩基若しくは塩酸塩(7、8)、又はその代わりに、エチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(9)が富化された、エチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(9)と、エチル(2S,4S)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(10)との混合物を、N−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニンとペプチドカップリングすることにより得られる。
ペプチドカップリングは非常に高い収率及び化学純度にて行われる。
更に、前記フリーの塩基としてのラセミエステル(7)又は塩酸塩としてのラセミエステル(8)の合成について述べられる。
溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートの精製は、本発明の更なる目的を形成する。
湿潤状態の生成物から出発し、それを通して、その溶媒和された又は溶媒和されていない形態が得られる乾燥プロセスは、本発明の更なる目的を形成する。
(溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(1)の脱保護及び単離)
前述の化合物(1)の単離は、
a)溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートと、溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートとの混合物を、0℃と還流温度との間からなる、好ましくは20℃と55℃との間の温度において、好ましくはアルコール、エステル又はそれらの混合物の中から選択される有機溶媒に接触させるステップと、
b)溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートの選択的な沈殿のステップと、
c)任意に、ステップb)において得られた懸濁液をエステル若しくはアルコールにより、又はエステル/アルコール混合物により希釈し、任意に、前記希釈の前又は後に、40℃と還流温度との間からなる温度において、1時間と4時間との間からなる期間加熱するステップと、
d)前記懸濁液を0℃と25℃との間からなる温度にて冷却するステップと、
e)前記懸濁液をろ過し、任意に、続いてエステル若しくはアルコールにより、又はエステル/アルコール混合物により、1回又は複数回のフィルタの洗浄を行うステップと、
f)ステップe)において得られた湿潤状態の固体生成物を、20℃と100℃との間の温度において乾燥するステップと
を含むプロセスに従って実施される。
次に、ステップa)における2種のジアステレオ異性体の塩の混合物は、
1)エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との混合物を、HClを含む、好ましくはアルコール、エステル又はそれらの混合物の中から選択される有機溶媒中で、0℃と還流温度との間、好ましくは10℃と30℃との間からなる温度にさらすステップと、
2)任意に、溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートによって、前記溶液の反応を誘起するステップと、
3)混合物を、1時間と40時間との間からなる、好ましくは3時間と20時間との間からなる期間、0℃と還流温度との間からなる温度、好ましくは20℃と55℃との間からなる温度に、更により好ましくは、3時間と6時間との間からなる期間、40℃と50℃との間からなる温度に保持するステップと、を含むプロセスであって、
前記エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との混合物が、好ましくは水含有量が40%(重量/重量)未満である水を含んでもよい上記プロセスによって得られる。前記プロセスのステップa)又は1)において、前記有機溶媒及び前記混合物は、5/1と25/1との間からなる溶媒容量/混合物重量の比、好ましくは10/1と15/1との間からなる比において用いられる。前記アルコールは、エタノール、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノールの中から選択され、好ましくはエタノールである。前記エステルは、好ましくは酢酸アルキルであり、好ましくは酢酸エチル、酢酸イソプロピル又は酢酸ブチルの中から選択され、好ましくは酢酸イソプロピルである。ステップ1)において、1当量と4当量の間、好ましくは2当量と3当量の間、更により好ましくは約3当量からなる量のHClが用いられる。このようにして得られた生成物は、5%未満又は2%未満又は0.5%未満の、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートのジアステレオ異性体の塩の含有量を有する。
(精製)
非常に低い(11)ジアステレオ異性体の含有量を有する、又は実質的にこれを含有しない生成物を得ることを目的として、精製が行われてもよい。そのような精製プロセスは、
1)前記化合物をアルコール/エステル混合物中に再懸濁又は溶解し、20℃と還流温度との間からなる温度、好ましくは40℃と55℃との間からなる温度にて、0.5時間と4時間との間からなる、好ましくは1時間と2時間との間の期間加熱するステップと、
2)前記混合物を、0℃と25℃との間からなる温度にて冷却し、これをろ過し、任意に続いてエステル若しくはアルコールにより、又はエステル/アルコール混合物により、1回又は複数回のフィルタの洗浄を行うステップと、
3)ステップ2)において得られた湿潤状態の固体生成物を、20℃と100℃との間の温度にて乾燥して、1%未満又は0.5%未満又は0.2%未満のエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートのジアステレオ異性体の塩の含有量を有する、溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを得るステップと
を含む。
精製ステップ1)において用いられる前記アルコール/エステル混合物は、好ましくは無水エタノール及び酢酸エチル、好ましくは1:1の比、から構成される。前記ステップ2)において、前記洗浄は、好ましくは酢酸エチルを用いて2回繰り返される。
(乾燥)
脱保護及び結晶化プロセスから、又はその精製から得られた湿潤状態の生成物は、典型的には二塩酸塩化合物の溶媒和物である。比較的低温で乾燥することにより、溶媒和物が保持され得る。単離において、エタノールなどのアルコールを用いることにより、エタノール溶媒和物を得ることができる。そのような溶媒和物を、40℃と50℃との間からなる温度、好ましくは45℃にさらすことにより、11%と15%との間からなる、好ましくは13.5%と14.5%との間からなる塩化物含有量(重量/重量)、及び少なくとも0.5mol/mol、より好ましくは0.7mol/molと1mol/molとの間からなるエタノール含有量を有する、エタノールにより溶媒和されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩化合物(4)を得ることができる。エタノール含有量は、典型的にはNMRを通じて分析される。
脱保護及び結晶化プロセスから、又はその精製から得られた湿潤状態の生成物を、より高温において、例えば75℃と100℃との間からなる温度において、乾燥することにより、これから溶媒を除去することができ、12%と16%との間からなる塩化物含有量(重量/重量)を有するエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩化合物(3)が得られる。好ましくは、乾燥は、減圧下で4時間と48時間との間からなる期間、好ましくは約15時間行われる。得られた化合物3は、NMRにより分析され、エタノールに帰属される検出可能なシグナルを有さない。
そのような化合物3はまた、乾燥した溶媒和物化合物を転換することから、例えば化合物4から、同様な乾燥条件を適用して、例えば75℃と100℃の間からなる温度において運転を行って、得ることができる。
(ペプチドカップリング)
脱保護プロセスに用いられる5及び6を含む混合物は、ラセミのエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートエステル(7)若しくはその塩酸塩(8)から、又はその代わりに、エチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(9)が富化された、エチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(9)と、エチル(2S,4S)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(10)との混合物から出発する、ペプチドカップリングを通して得られる。前記ペプチドカップリングは、
a)2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(CDMT)を有機溶媒に溶解するステップと、
b)ステップa)において得られた溶液の温度を、−20℃と+25℃との間からなる、好ましくは−10℃と+10℃との間の温度に調節するステップと。
c)N−メチルモルフォリン(NMM)を添加するステップであり、前記添加操作が、混合物を−10℃と+25℃との間からなる温度に保持しながら行われ、それに続いて、0.5時間と4時間の間からなる、好ましくは1時間と2時間の間からなる期間、前記混合物を反応させる、上記ステップと、
d)N−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニン、及び任意に有機溶媒を添加し、それに続いて、0.5時間と4時間の間からなる期間、好ましくは約1時間、−10℃と+25℃の間からなる温度において、混合物を反応させるステップと、
e)ラセミのエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートエステル(7)若しくはその塩酸塩8、又はその代わりに、エチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(9)が富化されたエチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(9)と、エチル(2S,4S)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(10)との混合物、又は純粋なエチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを添加し、2時間と20時間の間からなる期間、−10℃と+25℃の間からなる温度、好ましくは20℃において、混合物を反応させるステップと、
f)任意に、沈殿をろ過し、続いて1回又は複数回、有機溶媒によるパネル洗浄操作を行うステップと、
g)続いて、水溶液によって有機溶液を洗浄するステップと、
h)任意に、有機相の一部又は全部を大気圧又は減圧下での蒸留により濃縮するステップと
を含むプロセスに従って行われる。
これにより、95%と99%との間からなるHPLC純度を有し、そのまま脱保護プロセスに用いることができる5/6混合物を得ることができる。前記ステップa)において、前記有機溶媒は、エステル、エーテル、塩素化溶媒、アルキルニトリルの中から選択され、好ましくは酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、メチルtert−ブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン及びアセトニトリルである。前記溶媒は、5/1と25/1との間からなるCDMTに対する溶媒容量/重量の比、好ましくは10/1と15/1との間からなる比において用いられる。
前記ペプチドカップリングのステップd)において、N−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニンは、0.8と1.3との間からなるエチルtrans−(+)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート又はその塩酸塩に対するモル比において用いられる。CDMT及びNMMのエチルtrans−(+)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート又はその塩酸塩に対するモル比は、0.8と3との間からなる。前記ステップe)において、約1モル当量のエステルが添加される。エステルは、ラセミの、又は富化された又は純粋なエステルとして用いられる。純粋なエステルとの用語は、9/10の比が97/3以上であることを指すために用いられる。ステップg)においては、前述の洗浄において水が用いられ、又は塩基性水溶液、酸性水溶液及び飽和塩類水溶液が用いられ、前記塩基性水溶液は好ましくは5%炭酸水素ナトリウムであり、酸性水溶液は、5%酒石酸若しくはクエン酸溶液又は希塩酸溶液の中から選択され、前記飽和塩類水溶液は、好ましくは塩化ナトリウムが飽和した水である。
(ラセミエステル塩基7及び/又は塩酸塩8の合成)
上述のペプチドカップリングプロセスにおいて用いられる、エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート塩基及び/又は塩酸塩(7、8)の合成方法は、
A)例えば特開2003−160560に記載される合成プロセスから入手可能であるtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩(12)を、有機極性溶媒を用いた溶液として準備し、前記溶液を0℃と30℃との間からなる温度に恒温化して保持するステップと、
B)A)において得られた溶液に対してHClを添加するステップと、
C)ステップB)において得られた全体を、50℃と還流温度との間からなる温度、好ましくは70℃にて加熱し、前記温度を3時間と24時間との間からなる期間、好ましくは5〜7時間維持するステップと、
C’)任意に、前記混合物をろ過し、有機溶媒によりパネルを洗浄し、洗浄溶液を最初のろ液と再合体するステップと、
D)ステップC)において得られた混合物、又はステップC’)において得られた再合体ろ液を、減圧又は大気圧下での蒸留により濃縮し、任意に、有機溶媒により1回又は複数回これを回収し、減圧又は大気圧下でこれを濃縮するステップと、
E)前記残渣を有機溶媒により希釈するステップと、
F)任意に、ステップE)において得られた前記混合物をろ過し、塩酸塩8を得るステップと、
F’)代わりに、塩基7を得る目的にて、ステップE)において得られた前記混合物を、約0℃と約30℃との間からなる温度にて恒温化し、その後塩基性水溶液により処理して、2相溶液を得、これを、30分と120分との間からなる期間撹拌下に置くステップと、
G’)前記2相溶液から有機相を分離し、任意に、有機溶媒により1回又は複数回、更に前記水相を抽出するステップと、
H’)前記有機相及びG’)において得られた2つ以上の有機相を、減圧又は大気圧下での蒸留により濃縮して、エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート生成物(7)を得るステップと
を含む。
8及び7に関するGC純度は、典型的には99.0%を超える。モル収率は、典型的には90%と95%との間からなる。
前記ステップA)において、前記有機極性溶媒は、好ましくは無水エタノール又はメタノール若しくは他のアルコールを含まない変性エタノールである。前記有機溶媒は、約1/1と約10/1との間、好ましくは5/1からなる、trans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩(12)に対する容量/重量の比において用いられる。前記ステップB)において、HClは、エタノール中のHCl溶液として、又は更なる実施形態において、ガス状のHClとしてバブリングにより、1〜3当量、好ましくは約2当量のHClを用いて添加される。前記ステップD)、E)、F)、F’)、G’)及びH’)において、有機溶媒は、エステル、エーテル、塩素化溶媒、アルキルニトリル、芳香族炭化水素及びケトンの中から選択され、好ましくは前記有機溶媒は、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、メチルtert−ブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トルエン、メチルエチルケトンの中から選択される。
別な実施形態において、エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)の合成方法は、
A)trans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩(12)を、有機極性溶媒を用いた溶液として準備し、前記溶液を0℃と30℃との間からなる温度に恒温化して保持するステップと、
B)ステップA)において得られた溶液に対してSOClを添加し、0℃と30℃との間からなる温度に保持するステップと、
C)ステップB)において得られた全体を、50℃と還流温度との間からなる温度、好ましくは還流温度にて加熱し、前記温度を2時間と24時間との間からなる期間、好ましくは2〜4時間維持するステップと、
D)前記混合物を、減圧又は大気圧下での蒸留により濃縮し、任意に、有機溶媒により1回又は複数回これを回収し、減圧又は大気圧下でこれを濃縮するステップと、
E)前記残渣を有機溶媒により希釈するステップと、
F’)約0℃と約30℃との間からなる温度に調節し、続いてこれを塩基性水溶液により処理して2相溶液を得、この2相溶液を、30分と120分との間からなる期間撹拌下に置くステップと、
G’)前記2相溶液から有機相を分離し、任意に、有機溶媒により1回又は複数回、更に前記水相を抽出するステップと、
H’)G’)において得られた前記有機相及び2つ以上の有機相を、減圧下又は大気圧下での蒸留によって濃縮し、典型的には99.0%を超えるGC純度を有するエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート生成物(7)を得るステップと
を含む。モル収率は、典型的には90%と95%との間からなる。
前記ステップA)において、前記有機極性溶媒は、エタノール、好ましくは無水エタノール又は、メタノール若しくは他のアルコールを含まない変性エタノールの中から選択される。前記エタノールは、約1/1と約10/1との間、好ましくは5/1からなる、trans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩(12)に対する容量/重量の比において用いられる。前記ステップB)において、SOClは、0.5〜0.9当量、好ましくは約0.7当量のSOClを用いて添加される。前記ステップD)、E)、F’)、G’)及びH’)において、有機溶媒は、エステル、エーテル、塩素化溶媒、アルキルニトリル、芳香族炭化水素及びケトンの中から選択され、好ましくは前記有機溶媒は、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、メチルtert−ブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トルエン、メチルエチルケトンの中から選択される。
上述したようにして得られたラセミのエステル8/7から出発して、99%を超える、2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度を有する、溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート生成物が得られる。ラセミのエステル8/7からのモル収率は、約30〜45%である。
富化された又は純粋なエステルから出発して、ペプチドカップリング、脱保護、及び溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート生成物の単離を進めることを決定した場合、前記富化された又は純粋なエステル(9)は、好ましくは以下の方法によって得られる。この方法は、
i)エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)を、好ましくはアセトン及び無水エタノールである有機溶媒の混合物中で酒石酸と反応させ、30℃と50℃との間、好ましくは約40℃からなる温度において、15分と60分との間からなる期間、好ましくは約30分間加熱し、次にこれを約20℃にて冷却するステップと、
ii)エチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(13)を、好ましくはアセトン及び無水エタノールである有機溶媒の混合物中に懸濁させ、少なくとも1時間撹拌することによって別途に調製した誘起剤を、アセトン/無水エタノール混合物と共に、i)における混合物に対して添加するステップと、
iii)約20℃にて約5時間後に、ステップii)において得られた懸濁液をろ過し、アセトンで1回又は複数回洗浄して、乾燥後に、エチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(13)と、エチル(2S,4S)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(14)とのジアステレオ異性体の塩の混合物であって、13が富化された上記混合物を得るステップと、
iii’)代わりに、純粋なジアステレオ異性体の塩を得ることを目的として、富化されたジアステレオ異性体の塩をアセトン/無水エタノール混合物と共に、約60℃にて約30分間懸濁し、懸濁液を35℃にて冷却し、ろ過し、アセトンにて1回又は複数回洗浄して、乾燥後に、純粋なエチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(13)であるジアステレオ異性体の塩を得るステップと、
iv)好ましくは酢酸エチルである有機溶媒及び水を、ステップiii)において得られた富化された化合物13又はステップiii’)において得られた純粋な化合物に対して添加するステップと、
v)約15℃にて冷却した後、塩基性水溶液を約5分間かけて添加し、得られた2相溶液を、約1時間、約20℃にて撹拌下に置くステップと、
vi)相を分離後、水相を再度抽出し、2つの有機相を減圧下での蒸留によって濃縮して、富化された又は純粋なエステルを、フリーの塩基として得るステップと、
を含む。
述べた方法は、富化されたエステルに関しては約87/13であり、又は純粋なエステルに関しては97/3以上である、エチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレート(9)/エチル(2S,4S)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレート(10)の比を有する生成物をもたらす。
84/15と87/13との間からなる比にある富化されたエステル9/10から出発して、ペプチドカップリング、脱保護、及び溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート生成物の単離を進めると、2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC純度は99.5%を超え、好ましくないジアステレオ異性体11の含有量は1.5%未満となる。富化されたエステル9/10から出発するモル収率は、65〜90%である。
純粋なエステルとの用語が、9/10の比が約97/3以上であることを指すために用いられ、この純粋なエステルから出発して、ペプチドカップリング、脱保護、及び溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート生成物の単離を進めると、2種のジアステレオ異性体4及び11の合計としてのHPLC純度は99.5%を超え、好ましくないジアステレオ異性体11の含有量は0.2%未満となる。純粋なエステル9/10(比が約97/3に等しい。)から出発するモル収率は、65〜90%である。
本発明において述べられるプロセスは、ラセミエステル7を用いることが可能であり、短工程であって直接的な中間体4又は3の合成をもたらし、公知技術対比で顕著な利点を提供する。特に、純粋なエステルを得るための、エステル7又は4−メチルピペコリン酸12の分割が不要である。例えばクロマトグラフィーを介するエステルの精製、又はそのエナンチオ選択的合成すら不要である。このように、この直接的なプロセスは、分割を含むプロセス対比で倍の収率を有して、従来技術の顕著な進歩を示し、それ故、プロセスの生産性向上をもたらす。
更に、エステル化、カップリング及び脱保護のステップにおいて用いる有機溶媒が同一であってよく、それ故、溶媒を除去する必要が回避される。
本発明において述べられるプロセスは、有毒な溶媒の使用を回避し、例として、エステル化プロセスにおいて、従来技術に示されるものに反して、塩化チオニルの使用が回避され得る。更に、カップリングプロセスにおいて、従来技術で用いられるクロロギ酸イソブチル−環状の副生物の生成をもたらし、より低温(約−20℃)での運転を必要とする毒性物質−を使用しない。逆に、CDMTは容易に入手可能であり、低毒性であることが明らかであり、また、約15〜20℃の温度での運転が可能である。
HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートは、多数の溶媒の存在下で、ゴム状物を生成する傾向にある。本明細書に述べた溶媒の混合物では、それとは異なり、ろ過を通じて容易に単離される結晶性の固体を得ることができる。更に、用いられる溶媒の比率により、驚くべきことに、母液中の不要なジアステレオ異性体11を殆ど完全になくすことが可能となる。ジアステレオ異性体11のHPLC面積における含有量は、5%未満、典型的には2%未満の水準に維持される。更に、このようにして得られた生成物4は、従来示された水準とは対照的に、ジアステレオ異性体11を除いて、不純物を有しないか、殆ど不純物フリーである。
単離された化合物4は、二塩酸塩エタノール溶媒和物である。同化合物は、一塩酸塩との対比で、エタノール中への溶解性が大幅に低く、それ故、単離混合物中において、大過剰のエタノールを用いることができる。
更に、13/14の最低純度(85/15と等しい)を有する13の懸濁液を調製し、同懸濁液を分割用溶液に添加する前に、少なくとも1時間待つことによって誘起剤を別途に活性化し、そのことによって、驚くべき利点(再現性の点までも)が見られたとするならば、富化された又は純粋なエステル9を得るために提案されるこの方法は、反応誘起ステップにおいて、従来技術に述べられるものとの対比において最適化されている。また、提示される、約20℃であるプロセス温度は、従来技術に述べられる3〜10℃との対比において、不要な塩14の沈殿の前であっても、所望の十分に純粋なジアステレオ異性体の塩13の単離を可能にし、これにより、13が約85〜87%に富化された生成物を、約28〜30%のモル収率で得ることが可能となる。
以下の例は、純粋に例として提示されるものであり、それが如何なる形であれ、本発明に関して、限定するものと解釈されるべきものではない。
(例1) : trans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩(12)の合成
1A: 4−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリジン(15)の合成
反応器中に126gの氷酢酸及び186mlの水を仕込み、この溶液を0〜10℃にて冷却し、その温度を約2時間維持し、200gの4−メチルピペリジンを添加する。反応混合物を20℃にて加熱し、得られた溶液を、予め0℃にて冷却した3000mlの次亜塩素酸ナトリウム水溶液15Vにゆっくりと(少なくとも1時間)添加する。このようにして得られた混合物を、1時間、0〜10℃にて撹拌下に置き、次に20℃とし、1600mlのジクロロメタンを用いて抽出し、引き続いて更に500mlのジクロロメタンを用いて抽出する。その後、この有機相に、380mlのナトリウムメチレート30%メタノール溶液を0〜10℃にてゆっくりと(1〜4時間)添加する。その後、得られた懸濁液を20℃とし、その温度に一晩保持する。500mlの水を添加し、相を分離する。引き続き、有機相を400mlの10%NaOHを用いて洗浄し、次のステップのために室温にて保存する。
約9%の生成物を含む2018gの溶液に対して、推定される収量は約182gの4−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリジンであり、94%モル収率に相当する。
1B: 4−メチルピペリジン−2−カルボニトリル(16)の合成
ガラス製フラスコ中に、2000gのステップ1Aから得られた4−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリジンのジクロロメタン溶液(180gに等しい)及び360mlの水を仕込む。このようにして得られた混合物をT<10℃にて冷却し、この温度において、175mlの37%HClを、1時間かけて滴下により添加する。得られた混合物を、撹拌下に0〜10℃にて30分間保持し、その後2相を分離し、4−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリジン塩酸塩を含む水相を後に続くプロセスの一部のために保存する。同時に、別なガラス製反応器中に、130gのシアン化ナトリウム(1.4当量)、540mlの水及び900mlのジクロロメタンを仕込む。得られた混合物を0℃にて冷却し、前に得た4−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリジン塩酸塩の水溶液をこの温度にて約4時間の期間をかけて徐々に滴下する。添加操作が完了したところで、全体を20℃とし、一晩撹拌下に保持する。有機相を分離し、その後500mlの5%NaOHを用いて洗浄し、引き続き500mlの水を用いて2回洗浄し、最後に減圧下で残渣まで濃縮する。
184gの4−メチルピペリジン−2−カルボニトリルが、赤味がかった油状残渣として、推定収率74%にて得られる。
1C: trans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩(12)の合成
反応器中に、160gのステップ1Bにおいて得た4−メチルピペリジン−2−カルボニトリルを仕込む。これに、温度を20℃より低く保ちながら、480mlの37%HClを撹拌下に添加した。このようにして得た混合物を60℃とし、この温度に一晩保ち、その後0℃にて冷却し、その温度に3.5時間保持する。沈殿をろ過し、50mlのアセトンを用いてパネル(panel)を洗浄し、その後結晶性の固体をオーブン中、減圧下、50℃にて乾燥する。
145gのtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩が得られる。収率70%。
(例2) : エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート塩基及び塩酸塩の合成
2A: 方法1(エタノール/HCl)によるエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)の合成
反応器中に、464gの100%酸塩酸塩に相当する、800gの、塩化アンモニウムを含むtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩、及び850mlの無水エタノールを仕込む。得られた溶液を20℃の恒温とし、この温度にて、1,343gの14.2%HClエタノール溶液を添加した。全体を70℃とし、その温度にて6時間保持し、その後20℃とし、一晩撹拌下に置いた。混合物を減圧下の蒸留により濃縮し、その後465mlの酢酸エチルにて3回回収し、減圧下で濃縮する。油状の残渣を2,320mlの酢酸エチルで希釈し、溶液を10〜20℃にて冷却し、その後1,400mlの水中、418gの炭酸カリウム溶液により処理する。得られた2相溶液を、90分間、20℃にて撹拌下に置き、その後相を分離し、水相を900mlの酢酸エチルを用いて再度抽出し、2つの有機相を減圧下での蒸留により濃縮して、合計413g(滴定濃度からの計算で403.4g)の、平均GC純度99.3%のエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを得る。モル収率:91%。
2B: 方法2(SOCl)によるエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)の合成
反応器中に、50gの100%酸塩酸塩に相当する、86gの、塩化アンモニウムを含むtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩、及び250mlの無水エタノールを仕込む。得られた溶液を0〜10℃の恒温とし、この温度にて、15mlのSOCl(0.7当量)を添加する。全体を還流するまで徐々に加熱し、その温度にて3時間保持し、その後20℃とし、一晩撹拌下に置く。混合物を減圧下の蒸留により濃縮し、その後50mlの酢酸エチルにて3回回収し、減圧下で濃縮する。油状の残渣を250mlの酢酸エチルで希釈し、溶液を0〜10℃にて冷却し、150mlの水中、45gの炭酸カリウム溶液により処理する。得られた2相溶液を、1時間、20℃にて撹拌下に置き、その後相を分離し、水相を100mlの酢酸エチルを用いて再度抽出し、2つの有機相を個別に減圧下での蒸留により濃縮して、それぞれ47g及び3.5g、合計50.5g(滴定濃度からの計算で43.7g)に等しい、平均純度99.5%のエステルを得る。モル収率:92%。
2C: エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート塩酸塩(8)の合成
反応器中に、50gの100%酸塩酸塩に相当する、86.5gの、塩化アンモニウムを含むtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩、及び250mlの無水エタノールを仕込む。得られた溶液を0℃の恒温とし、この温度にて、バブリングにより、20.5gのHClガスを添加する。全体を70℃とし、その温度にて6時間保持し、その後20℃にて冷却し、一晩撹拌下に置く。生成した無機塩をろ過し、25mlの無水エタノールにてパネルを洗浄し、洗浄液を最初のろ液と再合体した。混合物を減圧下の蒸留により濃縮し、その後50mlの酢酸イソプロピルにて2回回収し、減圧下で濃縮する。油状の残渣を100mlの酢酸イソプロピルで希釈し、再度ろ過して、39.5%の滴定濃度を有し、54.1gのエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート塩酸塩に等しい、137gの溶液を得た。モル収率:94%。
(例3) : エタノールにより溶媒和されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(4)の合成
3A: ラセミエステル(7)及び0.9当量のN−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニンからのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)及びエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)の合成
反応器中に、12.1gの2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(CDMT)及び120mlの酢酸エチルを仕込む。得られた溶液を−10℃にて冷却し、この温度にて12.7gのN−メチルモルフォリン(NMM)をゆっくりと添加して懸濁液を得る。1.5時間後に、20gのN−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニン及び24mlの酢酸エチルを添加する。更に1時間後に、12.6gの、滴定濃度93.4%で11.8gに相当するエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)を添加する。2時間後に、温度を0℃とし、反応混合物を撹拌下に一晩、その温度に保持する。懸濁液をろ過し、パネルを10mlの酢酸エチルにて2回洗浄する。有機溶液を160mlの5%炭酸水素ナトリウム水溶液、100mlの飽和塩化ナトリウム水溶液、100mlの5%酒石酸溶液及び100mlの飽和塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄する。有機相を減圧下での蒸留により濃縮して、26.4gの、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との2種のジアステレオマの混合物を、ゴム状固体として得る。HPLC純度(2種のジアステレオ異性体の合計として):97.9%。この固体をそのまま次のステップに用いる。
3B: エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)の合成
反応器中に、26gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)及びエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)の混合物(例3Aで得られたまま)及び130mlの無水エタノールを仕込む。得られた溶液を15℃にて冷却し、この温度にて6gのガス状のHClをゆっくりと添加し、温度を20〜30℃の間に維持した。1時間後、数mgのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)を用いて溶液の反応を誘起し、一晩15℃に置いた。懸濁液を36mlの無水エタノールによって希釈し、50℃にて加熱する。この温度にて、208mlの酢酸エチルを添加する。1.5時間後に、混合物を20℃にて冷却し、ろ過し、フィルタ上のパネルを25mlの酢酸エチルを用いて2回洗浄する。固体の生成物をオーブン中、減圧下、45℃にて乾燥して、10.5gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)を得る。生成物は、2%の相当するエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(11)ジアステレオ異性体を含む。
2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度:99.9%(4/11比が98/2である。)。モル収率:エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)から36%。
3C: ラセミエステル(7)及び1.2当量のN−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニンからの(5)及び(6)の合成
反応器中に、18.7gのCDMT及び196mlの酢酸エチルを仕込む。得られた溶液を−10℃にて冷却し、この温度にて11.2gのNMMを約20分かけてゆっくりと添加して懸濁液を得る。1.5〜2時間後に、32.7gのN−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニン及び40mlの酢酸エチルを添加する。更に1時間後に、15.3gのエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)(滴定濃度95.7%、14.64gに相当)を、約30分かけて添加する。−10℃において2時間経た後に、1時間かけて温度を20℃とし、反応混合物を撹拌下に一晩、その温度に保持する。懸濁液をろ過し、パネルを30mlの酢酸エチルにて2回洗浄する。有機溶液を120mlの5%炭酸水素ナトリウム水溶液、120mlの5%塩酸及び120mlの飽和塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄する。有機相を減圧下での蒸留により濃縮して、46.3gの、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との2種のジアステレオマの混合物を、ゴム状固体として得る。
HPLC純度(2種のジアステレオ異性体の合計として):93.3%。この固体をそのまま次のステップに用いる。
3D: エタノールにより溶媒和されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(4)の合成
反応器中に、46gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との混合物(例3Cで得られたまま)及び256mlの無水エタノール及び80mlの酢酸エチルを仕込む。得られた溶液を15℃にて冷却し、この温度にて9.3gのガス状のHClをゆっくりと添加し、温度を20℃に維持した。20mgのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]−アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)により溶液の反応を誘起し、一晩25℃に置いた。懸濁液を50℃にて加熱し、この温度にて、240mlの酢酸エチルを添加する。約1.5時間後に、混合物を20℃にて冷却し、ろ過し、フィルタ上のパネルを40mlの酢酸エチルを用いて2回洗浄する。固体の生成物をオーブン中、減圧下、45℃にて乾燥して、17.6gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)を得る。生成物は、1.4%の相当するエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(11)ジアステレオ異性体を含む。
2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度:99.9%(4/11比は98.6/1.4である。)。塩化物含有量は13.7%である。モル収率:エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)から42%。
3E: ラセミエステルであるエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート塩基(7)からのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)及びエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)の合成(温度15〜20℃での反応)
反応器中に、25gのCDMT及び263mlの酢酸エチルを仕込む。得られた溶液を15〜20℃にて冷却し、この温度にて15gのNMMを約20分かけてゆっくりと添加して懸濁液を得る。1.5時間後に、44gのN−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニン及び50mlの酢酸エチルを添加する。更に1時間後に、28.9gのエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)(滴定濃度67.7%、19.6gに相当)を約20分かけて添加する。反応混合物を撹拌下に一晩、20℃に保持する。懸濁液をろ過し、パネルを40mlの酢酸エチルを用いて2回洗浄する。有機溶液を160mlの5%炭酸水素ナトリウム水溶液、160mlの5%塩酸及び160mlの飽和塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄する。有機相を減圧下での蒸留により濃縮して、55gの、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との2種のジアステレオ異性体の混合物を得る。
HPLC純度(2種のジアステレオ異性体の合計として):95.7%。この生成物をそのまま次のステップに用いる。
3F: エタノールにより溶媒和されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(4)の合成
55gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)の混合物(例3Eで得られたまま)、343mlの無水エタノール及び108mlの酢酸エチルを反応器中に仕込む。得られた溶液を10℃にて冷却し、この温度にて12.5gのガス状のHClをゆっくりと添加し、温度を20℃より低く維持した。溶液を50℃にて加熱し、反応の誘起を行わずに沈殿を生成させる。約1時間後に、これを320mlの酢酸エチルにより希釈する。約5時間後に、混合物を20℃にて冷却し、ろ過し、フィルタ上のパネルを30mlの酢酸エチルを用いて2回洗浄する。固体の生成物をオーブン中、減圧下、45℃にて乾燥して、26gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)を得る。生成物は、2.6%の相当するエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(11)ジアステレオ異性体を含む。
2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度:99.5%(4/11比は97.4/2.6である。)。塩化物含有量は13.6%である。モル収率:エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)から46%。
3G: ラセミエステル(7)からの(5)及び(6)の合成
50gのCDMT及び525mlの酢酸エチルを反応器中に仕込む。得られた溶液を0〜5℃にて冷却し、この温度にて30gのNMMをゆっくりと添加して、懸濁液を得る。1.5時間後に、87.8gのN−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニン及び95mlの酢酸エチルを添加する。更に1時間後に、41.1gのエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)(滴定濃度94.8%、38.9gに相当)を添加する。0〜5℃に2時間置いた後、温度を20℃とし、反応混合物を撹拌下に一晩、この温度に保持する。470mlの水を懸濁液に添加する。35℃にて加熱し、15分間撹拌下に置く。相を分離した後、有機相を320mlの5%炭酸水素ナトリウム水溶液、320mlの5%塩酸及び320mlの飽和塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄する。有機相を減圧下での蒸留により濃縮して、114gの、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との2種のジアステレオ異性体の混合物を得る。
HPLC純度(2種のジアステレオ異性体の合計として):97.1%。
3H: (4)の合成
46g(100%)の7から出発し、例3Cに述べた操作を適用し、水系での洗浄の後、約900mlの酢酸エチル中の5及び6の混合物を得る。約140mlの溶媒を大気圧下、72℃の温度にて蒸留し、水の移動を調節する(KFは3.6%である。)。溶液を5℃の温度にて冷却し、その後805mlの酢酸エチルを添加する。30℃より低い温度に維持しながら、29.4gのガス状HClをゆっくりと添加する。20mgのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]−アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)により溶液の反応を誘起し、一晩20℃に置いた。懸濁液を50℃にて加熱し、この温度にて、240mlの酢酸エチルを添加する。約2時間後に、混合物を20℃にて冷却し、ろ過し、フィルタ上のパネルを124mlの酢酸エチルを用いて2回洗浄する。固体の生成物をオーブン中、減圧下、45℃にて乾燥して、54gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)を得る。生成物は、3.9%の相当するエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(11)ジアステレオ異性体を含む。
2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度:99.8%(4/11比は96.1/3.9である。)。塩化物含有量は13.2%である。モル収率:エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)から41%。
3I: ラセミエステルHCl(8)からの(5)及び(6)の合成
35gのCDMT及び345mlの酢酸エチルを反応器中に仕込む。得られた溶液を−10℃にて冷却し、この温度にて40.3gのNMMをゆっくりと添加して、懸濁液を得る。1時間後に、57.8gのN−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニン及び70mlの酢酸エチルを添加する。更に1時間後に、105gのエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート塩酸塩(8)の酢酸イソプロピル溶液を添加する(滴定濃度39.5%、100%のエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート塩酸塩41.5gに相当)。2時間後に、温度を20℃とし、反応混合物を撹拌下に一晩、この温度に保持する。懸濁液をろ過し、パネルを100mlの酢酸エチルを用いて2回洗浄する。有機溶液を100mlの5%炭酸水素ナトリウム水溶液、100mlの飽和塩化ナトリウム水、100mlの5%酒石酸溶液及び100mlの飽和塩化ナトリウム水を用いて2回洗浄する。
有機相を減圧下での蒸留により濃縮して、77.8gの、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との2種のジアステレオ異性体の混合物を油状物として得る。
2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度:98.0%。この生成物をそのまま次のステップに用いる。
3K: (4)の合成
77.5gの、ステップ3Iで得られたままのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との混合物、495mlの無水エタノール及び155mlの酢酸エチルを反応器中に仕込む。得られた溶液を10℃にて冷却し、この温度にて17.9gのガス状のHClをゆっくりと添加し、温度を10〜30℃の間に維持した。40分後に、50mgのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]−アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)により溶液の反応を誘起し、約40時間、20℃に置く。この温度にて、465mlの酢酸エチルを添加する。懸濁液を50℃にて加熱する。1.5時間後に、懸濁液を20℃にて冷却し、沈殿をろ過し、パネルを70mlの酢酸エチルを用いて2回洗浄する。固体の生成物をオーブン中、減圧下、45℃にて乾燥して、27.5gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)を得る。生成物は、2%のエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(11)ジアステレオ異性体を含む(4/11比は98/2である。)。
2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度:99.0%。モル収率:エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート塩酸塩(8)から28%。
3L: (5)及び(6)の合成
28.3gのN−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニン及び450mlのTHFを反応器中に仕込む。得られた懸濁液を−20℃にて冷却し、9gのトリエチルアミン及び12.2gのクロロギ酸イソブチルを添加する。10分後に、−20℃に維持しながら、16.4gのエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)(滴定濃度92.7%で15.2gに相当)を添加する。10分後に、温度を室温まで徐々に上げる。有機相を減圧下の蒸留により濃縮し、残渣を400mlの酢酸エチルで希釈する。混合物を200mlの水、100mlの5%炭酸水素ナトリウム水溶液、100mlの5%クエン酸溶液及び200mlの水を用いて洗浄する。有機相を減圧下の蒸留により濃縮して、34gの、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との2種のジアステレオ異性体の混合物を固体として得る。HPLC純度(2種のジアステレオ異性体の合計として):73%。この固体をそのまま次のステップに用いる。
3M: (4)の合成
33gの、3Lにおいて得られたままの、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との混合物及び211mlの無水エタノールを反応器中に仕込む。得られた溶液を20℃にて冷却し、この温度にて7.6gのガス状HClをゆっくりと添加し、温度を20〜30℃の間に維持した。20mgのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]−アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)により溶液の反応を誘起し、一晩20℃に置いた。懸濁液を50℃にて加熱する。この温度にて、198mlの酢酸エチルを添加する。1.5時間後に、混合物を20℃にて冷却し、ろ過し、フィルタ上のパネルを50mlの酢酸エチルを用いて2回洗浄する。固体の生成物をオーブン中、減圧下、45℃にて乾燥して、5.5gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)を得る。生成物は、0.6%の相当するエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(11)ジアステレオ異性体を含む。
2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度:99.9%(4/11比が99.4/0.6である。)。塩化物含有量は14.1%である。モル収率:エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)から13%。
3N: 富化されたエステル(9)/(10)(87/13)からの(5)及び(6)の合成
27.9gのCDMT及び276mlの酢酸エチルを反応器中に仕込む。得られた溶液を−10℃にて冷却し、この温度にて16.8gのNMMをゆっくりと添加して、懸濁液を得る。40分後に、46gのN−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニン及び55mlの酢酸エチルを添加する。温度を−5℃とし、1.5時間後に、27gの、エチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートと、エチル(2S,4S)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(9/10)との、比が87/13である混合物(例4Cより)を添加した。2時間後に、反応混合物を20℃にて加熱し、撹拌下に一晩、この温度に保持する。
懸濁液をろ過し、パネルを184mlの酢酸エチルにて洗浄する。有機溶液を276mlの5%炭酸水素ナトリウム水溶液、276mlの2N−塩酸及び276mlの飽和塩化ナトリウム水を用いて洗浄する。
有機相を減圧下での蒸留により濃縮して、71gの、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との2種のジアステレオ異性体混合物を油状物(86/14の比)として得た。
2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度:94.6%。この生成物をそのまま次のステップに用いる。
3O: (4)の合成
71gの、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との2種のジアステレオ異性体混合物(例3Nにおいて得られた)及び455mlの無水エタノールを反応器中に仕込む。得られた溶液を10℃にて冷却し、この温度にて16.5gのガス状HClをゆっくりと添加し、温度を15〜30℃の間に維持する。1時間後に、数mgのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]−アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)により溶液の反応を誘起し、一晩20℃に置く。懸濁液を426mlの酢酸エチルにて希釈し、50℃にて加熱する。1.5時間後に、懸濁液を20℃にて冷却し、沈殿をろ過し、70mlの酢酸エチルにて2回洗浄する。固体の生成物をオーブン中、減圧下、45℃にて乾燥して、51gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)を得る。生成物は、1.1%のエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(11)ジアステレオ異性体を含む(4/11比は98.9/1.1である。)
2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度:100%。モル収率:エチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートと、エチル(2S,4S)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートとの(9/10)、比が85/15である混合物から出発して66%。
3P: 純粋なエステル(9)/(10)(98/2)からの(5)/(6)の合成
33.7gのCDMT及び334mlの酢酸エチルを反応器中に仕込む。得られた溶液を−10℃にて冷却し、この温度にて20.3gのNMMをゆっくりと添加して、懸濁液を得る。40分後に、55.6gのN−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニン及び117mlの酢酸エチルを添加する。約1.5時間後に、32.7gの、エチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートと、エチル(2S,4S)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートとの(9/10)、比が97.7/2.3である混合物(例4Dより)を添加する。約2.5時間後に、反応混合物を10℃とし、撹拌下に一晩、この温度に保持する。懸濁液をろ過し、パネルを222mlの酢酸エチルにて洗浄する。有機溶液を334mlの5%炭酸水素ナトリウム水溶液、334mlの2N−塩酸及び334mlの飽和塩化ナトリウム水を用いて洗浄する。
有機相を減圧下での蒸留により濃縮して、85gの、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との2種のジアステレオ異性体混合物を油状物(97.7/2.3の比)として得る。
2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度:98.2%。この生成物の一部をそのまま次のステップに用いた。
3Q: (3)の合成
反応器に、45.2gの、3Pで得られたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との2種のジアステレオ異性体混合物及び289mlの無水エタノールを充填した。得られた溶液を15℃にて冷却し、この温度にて10.5gのガス状HClをゆっくりと添加し、温度を15〜20℃の間に維持した。数mgのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]−アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)を用いて溶液の反応を誘起し、1時間後に、90mlの酢酸エチルにて希釈した。反応混合物を一晩、20℃に置いた。懸濁液を270mlの酢酸エチルにて希釈し、50℃にて加熱した。1.5時間後に、混合物を20℃にて冷却し、ろ過し、50mlの酢酸エチルにて2回洗浄した。80℃にて乾燥して、31gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(3)を得た。生成物は、0.1%のエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(11)ジアステレオ異性体を含む(3/11比は99.9/0.1である。)
2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度:99.6%。塩化物含有量は14.0%である。モル収率:エチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートと、エチル(2S,4S)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートとの(9/10)、比が97/3である混合物から出発して69%。
3R: (4)の精製
反応器に、25gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]−アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)(4/11比が98.1/1.9であり、2種のジアステレオ異性体4及び11の合計としてのHPLC面積純度:99.2%。)、175mlの無水エタノール及び175mlの酢酸エチルを充填する。50℃にて懸濁液の加熱を行う。1時間後に、混合物を20℃にて冷却し、ろ過し、50mlの酢酸エチルにて2回洗浄する。45℃にて乾燥して、21.4gのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)を得た。4/11比は99.8/0.2である。
2種のジアステレオ異性体4及び11の合計としてのHPLC面積純度:99.4%。塩化物含有量は14.1%である。収率86%。
3S: (4)の乾燥/(3)への転換
乾燥したエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和化合物(4)(7g)を、更に減圧下で80℃の温度にて一晩乾燥して、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩化合物(3)(6.5g)を得た。NMRスペクトルにおいて、エタノールに帰属されるシグナルはもはや検出されなかった。
3T: パイロット規模によるラセミエステル(7)からの(5)及び(6)の合成
8.2kgのCDMT及び77.1kgの酢酸エチルを反応器中に仕込む。得られた溶液を0〜5℃にて冷却し、この温度にて4.9kgのNMMをゆっくりと添加して懸濁液を得る。約1時間後に、14.4kgのN−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニン及び15kgの酢酸エチルを添加する。約1時間後に、9.1kgのエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)(滴定濃度70%で6.4kgに相当)を約45分かけて添加する。0〜5℃にて約2時間経た後に、少なくとも1時間かけて温度を20℃とし、反応混合物を撹拌下に一晩、その温度に保持する。懸濁液をろ過し、パネルを12kgの酢酸エチルにて2回洗浄する。有機溶液を52.7kgの5%炭酸水素ナトリウム水溶液、54.4kgの5%塩酸及び43kgの飽和塩化ナトリウム水溶液を用いて洗浄する。有機相を減圧下での蒸留により濃縮して、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との2種のジアステレオ異性体の混合物を得る。
HPLC純度(2種のジアステレオ異性体の合計として):97.9%。この生成物をそのまま次のステップに用いる。
3U: エタノールにより溶媒和されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(4)の合成
前のステップ(例3T)において得た、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(5)と、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(6)との混合物に対して、90kgの無水エタノール及び97.6kgの酢酸エチルを添加する。得られた溶液を10〜15℃にて冷却し、この温度にて4.1kgのガス状HClをゆっくりと添加し、温度を10〜30℃の間に維持する。混合物を一晩、25℃に置く。生成した懸濁液を45〜50℃にて加熱し、この温度にて30.4kgの酢酸エチルを添加する。約1.5時間後に、混合物を20℃にて冷却し、ろ過し、フィルタ上のパネルを、16kgの酢酸エチルを用いて2回洗浄する。湿潤状態の生成物、エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]−アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)は、2種のジアステレオ異性体の合計としてのHPLC面積純度99.7%(4/11比は99.3/0.7である。)を有する。
この固体をそのまま次のステップに用いる。
3V: (4)の精製
反応器に、前のステップ(例3U)において得られた湿潤状態のエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]−アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)、49kgの無水エタノール及び54kgの酢酸エチルを充填する。45〜50℃にて懸濁液を加熱する。1.5時間後に、混合物を20℃にて冷却し、ろ過し、16kgの酢酸エチルを用いて2回洗浄する。40〜45℃において乾燥して、7.25kgのエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物(4)を得た。4/11比は99.9/0.1である。2種のジアステレオ異性体4及び11の合計としてのHPLC面積純度:99.7%。塩化物含有量は13.8%である。(7)から出発する全体を通じての収率は39%である。
(例4) : 分割、精製及び塩基の脱ブロック化
4A: 分割; エチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(13)の合成
1,172mlのアセトン及び78mlの無水エタノール、113.7gの、滴定濃度88%で100gに相当する、エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート(7)及び89gのL−酒石酸を反応器に充填した。40℃にて30分間加熱を行い、その後20℃にて冷却する。10gのエチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(13)を、アセトン(140.6ml)及び無水エタノール(9.4ml)の混合物中に懸濁させ、少なくとも1時間撹拌することによって別途に調製した誘起剤を、100mlのアセトン/無水エタノール(15/1)と共に添加する。20℃にて5時間経た後に、得られた懸濁液をろ過し、100mlのアセトンにて2回洗浄する。115gの湿潤状態の生成物を得る。乾燥することにより、73gの生成物が、エチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(13)と、エチル(2S,4S)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(14)との(85.9/14.1の比)ジアステレオ異性体塩の混合物として得られる。モル収率:ラセミエステル7)から、100%の13として29%。
20℃に代えて15℃にて運転を行った以外は同様の実験条件を維持して実験を繰り返した。モル収率が向上して33〜34%に達したが、それだけではなく、単離した生成物の不純物も増加し、例として、13/14の比が70/3となった。
4B: (13)の精製
本明細書に記載の精製方法を適用することによって、ステップ4Aにおいて得られた生成物の純度を向上させることができる。
62gの、4Aにおいて得られたままの、エチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(13)と、エチル(2S,4S)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(14)との(86/14)ジアステレオマ塩混合物、800mlのアセトン及び30mlの無水エタノールを反応器に充填した。得られた懸濁液を58℃にて加熱し、その温度で30分間保持した。懸濁液を1.5時間かけて35℃にて冷却し、1時間後にその温度にてろ過し、120mlのアセトンにてパネルを洗浄した。乾燥することにより、44gのエチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(13)が得られた。生成物は、2.7%のエチル(2S,4S)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(14)ジアステレオ異性体塩を含む。収率71%。
4C: 富化されたエステルを得るための塩基の脱ブロック化
65gの、ステップ4Aにおいて得たエチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(13)と、エチル(2S,4S)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(14)との混合物(比が86/14)、325mlの酢酸エチル及び65mlの水を反応器に仕込む。15℃にて冷却し、炭酸カリウム(31g)の水溶液(130ml)を5分かけて添加する。得られた2相溶液を1時間、20℃にて撹拌下に置き、その後相を分離し、水相を再度130mlの酢酸エチルを用いて抽出し、2つの有機相を減圧下での蒸留によって濃縮して、化学純度99.9%を有する、(100%換算で)29.4gのエステルを得る。モル収率85%。エチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレート(9)/エチル(2S,4S)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレート(10)(87/13)比。
4D: 純粋なエステルを得るための塩基の脱ブロック化(9)
74gの、エチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(13)と、エチル(2S,4S)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレートL−酒石酸塩(14)との混合物(比が97/3)、370mlの酢酸エチル及び75mlの水を反応器中に仕込む。15℃にて冷却し、炭酸カリウム(35g)の水溶液(150ml)を添加する。得られた2相溶液を1時間、20℃にて撹拌下に置き、その後相を分離し、水相を再度150mlの酢酸エチルを用いて抽出し、2つの有機相を減圧下の蒸留によって濃縮して、化学純度99.9%を有する、36gであり、電位差滴定濃度96.05%、従って100%換算で34.4gのエステルを得る。モル収率88%。エチル(2R,4R)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレート(9)/エチル(2S,4S)−4−メチル−2−ピペリジンカルボキシレート(10)(97.7/2.3)比。

Claims (35)

  1. 1mol/1molと2mol/2molとの間からなるHCl含有量を有する、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート。
  2. 溶媒和物であり、少なくとも0.5mol/molの有機溶媒又は水の含有量を有する、請求項1記載の化合物。
  3. 二塩酸塩であり、12%と16%との間からなる重量/重量塩化物含有量を有する、請求項1記載の化合物。
  4. エタノールにより溶媒和された二塩酸塩であり、好ましくは11%と15%との間からなり、より好ましくは、13.5%と14.5%との間からなる重量/重量塩化物含有量及び少なくとも0.5mol/mol、より好ましくは0.7mol/molと1mol/molとの間からなるエタノール含有量を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを得る方法であって、
    溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートと、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートとの混合物を、有機若しくは水性溶媒又はそれらの混合物に接触させ、続いて溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを選択的に沈殿及び単離するステップを含む、上記方法。
  6. a)溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートと、溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートとの混合物を、0℃と還流温度との間、好ましくは20℃と55℃との間からなる温度において、好ましくはアルコール、エステル又はそれらの混合物の中から選択される有機溶媒に接触させるステップと、
    b)溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートの選択的な沈殿のステップと、
    c)任意に、ステップb)において得られた懸濁液をエステル若しくはアルコールにより、又はエステル/アルコール混合物により希釈し、任意に、前記希釈の前又は後に、40℃と還流温度との間からなる温度において、1時間と4時間との間からなる期間加熱するステップと、
    d)前記懸濁液を0℃と25℃との間からなる温度にて冷却するステップと、
    e)前記懸濁液をろ過し、任意に、続いてエステル若しくはアルコールにより、又はエステル/アルコール混合物により、1回又は複数回のフィルタの洗浄を行うステップと、
    f)ステップe)において得られた湿潤状態の固体生成物を、20℃と100℃との間の温度において乾燥するステップと、
    を含む、請求項5記載の、溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを得る方法。
  7. 溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを得る方法であって、
    1)エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートと、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートとの混合物を、HClを含む、好ましくはアルコール、エステル又はそれらの混合物の中から選択される有機溶媒に、0℃と還流温度との間、好ましくは10℃と30℃との間からなる温度で接触させるステップと、
    2)任意に、溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを用いて、前記溶液の反応を誘起するステップと、
    3)混合物を、1時間と40時間との間からなる、好ましくは3時間と20時間との間からなる期間、0℃と還流温度との間からなる温度、好ましくは20℃と55℃との間からなる温度において、更により好ましくは、3時間と6時間との間からなる期間、40℃と50℃との間からなる温度において保持するステップと、
    4)任意に、3)において得られた懸濁液を、エステル若しくはアルコールにより、又はエステル/アルコール混合物により希釈し、そして任意に、前記希釈の前又は後に、40℃と還流温度との間からなる温度において、1時間と4時間との間からなる期間加熱するステップと、
    5)前記懸濁液を0℃と25℃との間からなる温度にて冷却し、それをろ過し、任意に、続いてエステル若しくはアルコールにより、又はエステル/アルコール混合物により、1回又は複数回のフィルタの洗浄を行うステップと、
    6)ステップ5)において得られた湿潤状態の固体生成物を、20℃と100℃との間の温度において乾燥するステップと、
    を含む、上記方法。
  8. 前記エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートと、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートとの混合物が、好ましくは40%未満である水含有量を有してもよい、請求項7記載の方法。
  9. 前記アルコールが、エタノール、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノールの中から選択され、好ましくはエタノールであり、前記エステルが、好ましくは酢酸アルキルであり、好ましくは酢酸エチル、酢酸イソプロピル又は酢酸ブチルの中から選択され、好ましくは酢酸イソプロピルである、請求項6又は7のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記ステップa)、1)及び4)における前記有機溶媒又は溶媒混合物が、5/1と25/1との間からなる溶媒容量/混合物重量の比、好ましくは10/1と15/1との間からなる比にある、請求項6又は7のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記ステップ1)における前記HClが、1当量と4当量の間、好ましくは2当量と3当量の間、更により好ましくは約3当量からなる量のHClを用いて、ガス状のHClとしてバブリングにより、又は溶媒中のHCl溶液として添加される、請求項7記載の方法。
  12. 得られる生成物が、5%未満又は2%未満又は0.5%未満のエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートジアステレオ異性体の塩の含有量を有する、請求項5、6又は7のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートと、エチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートとの混合物が、
    a)2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン CDMTを有機溶媒に溶解するステップと、
    b)ステップa)において得られた溶液の温度を、−20℃と+25℃との間、好ましくは−10℃と+10℃との間からなる温度に調節するステップと。
    c)N−メチルモルフォリン NMMを添加するステップであり、前記添加操作が、混合物を−10℃と+25℃との間からなる温度に保持しながら行われ、それに続いて、0.5時間と4時間の間からなる、好ましくは1時間と2時間の間からなる期間、前記混合物を反応させる、上記ステップと、
    d)N−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニン、及び任意に有機溶媒を添加し、それに続いて、0.5時間と4時間の間からなる期間、好ましくは約1時間、−10℃と+25℃の間からなる温度において、混合物を反応させるステップと、
    e)ラセミのエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートエステル若しくはその塩酸塩、又はその代わりに、エチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートが富化されたエチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートと、エチル(2S,4S)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートとの混合物、又は純粋なエチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを添加し、2時間と20時間の間からなる期間、−10℃と+25℃の間からなる温度、好ましくは20℃において、混合物を反応させるステップと、
    f)任意に、沈殿をろ過し、続いて1回又は複数回、有機溶媒によるパネル洗浄操作を行うステップと、
    g)続いて、水溶液によって有機溶液を洗浄するステップと、
    h)任意に、有機相の一部又は全部を大気圧又は減圧下での蒸留により濃縮するステップと、
    を含む方法に従って得られる、請求項7記載の方法。
  14. 前記有機溶媒が、5/1と25/1との間からなるCDMTに対する溶媒容量/重量の比、好ましくは10/1と15/1との間からなる比において用いられる、請求項13記載の方法。
  15. 前記有機溶媒が、エステル、エーテル、塩素化溶媒、アルキルニトリルの中から選択される、請求項13記載の方法。
  16. 前記有機溶媒が、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、メチルtert−ブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン及びアセトニトリルの中から選択される、請求項15記載の方法。
  17. N−Boc−N’−ニトロ−L−アルギニンが、0.8と1.3との間からなるエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート又はその塩酸塩に対するモル比において用いられ、CDMT及びNMMのエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート又はその塩酸塩に対するモル比が、0.8と3との間からなる、請求項13記載の方法。
  18. 用語エステルが、エチル(2R,4R)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートとエチル(2S,4S)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートとの間の比が97/3以上であることを指すために用いられる、請求項13記載の方法。
  19. ステップg)において行われる前記水溶液による洗浄において、水が用いられ、又は塩基性水溶液、酸性水溶液及び/若しくは飽和塩類水溶液が用いられ、前記塩基性水溶液が好ましくは5%炭酸水素ナトリウムであり、前記酸性水溶液が5%酒石酸若しくはクエン酸溶液、又は希塩酸溶液の中から選択され、前記飽和塩類水溶液が好ましくは塩化ナトリウム飽和水である、請求項13記載の方法。
  20. 前記エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートの塩基及び/又は塩酸塩が、
    A)有機極性溶媒を用いたエチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩の溶液を準備し、前記溶液を0℃と30℃との間からなる温度に恒温化して保持するステップと、
    B)ステップA)において得られた溶液に対してHClを添加するステップと、
    C)ステップB)において得られた全体を、50℃と還流温度との間からなる温度、好ましくは70℃にて加熱し、前記温度を3時間と24時間との間からなる期間、好ましくは5〜7時間維持するステップと、
    C’)任意に、前記混合物をろ過し、有機溶媒によりパネルを洗浄し、洗浄溶液を最初のろ液と再合体するステップと、
    D)ステップC)において得られた混合物、又はステップC’)において得られた再合体ろ液を、減圧又は大気圧下での蒸留により濃縮し、任意に、有機溶媒により1回又は複数回これを回収し、減圧又は大気圧下でこれを濃縮するステップと、
    E)残渣を有機溶媒により希釈するステップと、
    F)任意に、ステップE)において得られた前記混合物をろ過し、塩酸塩を得るステップと、
    F’)代わりに、エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを塩基として得る目的にて、ステップE)において得られた前記混合物を、約0℃と約30℃との間からなる温度にて恒温化し、その後塩基性水溶液により処理して、2相溶液を得、これを、30分と120分との間からなる期間撹拌下に置くステップと、
    G’)前記2相溶液から有機相を分離し、任意に、有機溶媒により1回又は複数回、更に前記水相を抽出するステップと、
    H’)前記有機相及びG’)において得られた2つ以上の有機相を、減圧又は大気圧下での蒸留により濃縮して、エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート生成物を得るステップと、
    を含む方法に従って得られる、請求項13記載の方法。
  21. 前記HClが、1〜3当量、好ましくは約2当量のHClを用い、HClのエタノール溶液又はバブリングによりガス状HClとして添加される、請求項20記載の方法。
  22. 前記エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートが、
    A)有機極性溶媒を用いたエチルtrans−(+)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩の溶液を準備し、前記溶液を0℃と30℃との間からなる温度に恒温化して保持するステップと、
    B)ステップA)において得られた溶液に対してSOClを添加し、0℃と30℃との間からなる温度に保持するステップと、
    C)ステップB)において得られた全体を、50℃と還流温度との間からなる温度、好ましくは還流温度にて加熱し、前記温度を2時間と24時間との間からなる期間、好ましくは2〜4時間維持するステップと、
    D)前記混合物を、減圧又は大気圧下での蒸留により濃縮し、任意に、有機溶媒により1回又は複数回これを回収し、減圧又は大気圧下でこれを濃縮するステップと、
    E)残渣を有機溶媒により希釈するステップと、
    F’)約0℃と約30℃との間からなる温度に調節し、続いてこれを塩基性水溶液により処理して2相溶液を得、この2相溶液を、30分と120分との間からなる期間撹拌下に置くステップと、
    G’)前記2相溶液から有機相を分離し、任意に、有機溶媒により1回又は複数回、更に前記水相を抽出するステップと、
    H’)前記有機相及びG’)において得られた2つ以上の有機相を、減圧又は大気圧下での蒸留により濃縮して、エチルtrans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート生成物を得るステップと、
    を含む方法に従って得られる、請求項13記載の方法。
  23. 前記ステップB)において、0.5〜0.9当量、好ましくは約0.7当量のSOClを用いてSOClを添加する、請求項22記載の方法。
  24. 前記ステップA)において、前記有機極性溶媒が、好ましくは無水エタノール又はメタノール若しくはその他のアルコールを含まない変性エタノールである、請求項20又は22のいずれか一項に記載の方法。
  25. ステップA)における前記有機溶媒が、約1/1と約10/1との間、好ましくは5/1からなる、前記trans−(±)−4−メチルピペリジン−2−カルボン酸塩酸塩に対する容量/重量の比において用いられる、請求項20又は22のいずれか一項に記載の方法。
  26. ステップD)、E)、F)、F’)、G’)及びH’)における前記有機溶媒が、エステル、エーテル、塩素化溶媒、アルキルニトリル、芳香族炭化水素及びケトンの中から選択される、請求項20又は22のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記有機溶媒が、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、メチルtert−ブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トルエン、メチルエチルケトンの中から選択される、請求項26記載の方法。
  28. 溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを精製する方法であって、
    1)前記化合物をアルコール/エステル混合物中に再懸濁又は溶解し、20℃と還流温度との間からなる温度、好ましくは40℃と55℃との間からなる温度にて、0.5時間と4時間との間からなる、好ましくは1時間と2時間との間の期間加熱するステップと、
    2)前記混合物を、0℃と25℃との間からなる温度にて冷却し、これをろ過し、任意に続いてエステル若しくはアルコールにより、又はエステル/アルコール混合物により、1回又は以上回フィルタの洗浄を行うステップと、
    3)ステップ2)において得られた湿潤状態の固体生成物を、20℃と100℃との間の温度にて乾燥して、1%未満又は0.5%未満又は0.2%未満のエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートのジアステレオ異性体の塩の含有量を有する、溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを得るステップと
    を含む、上記方法。
  29. 溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを精製する方法であって、
    前記ステップe)、f)、5)又は6)の後に得られた前記化合物を、
    7)前記化合物をアルコール/エステル混合物中に再懸濁又は溶解し、20℃と還流温度との間からなる温度、好ましくは40℃と55℃との間からなる温度にて、0.5時間と4時間との間からなる、好ましくは1時間と2時間との間の期間加熱するステップと、
    8)前記混合物を、0℃と25℃との間からなる温度にて冷却し、これをろ過し、任意に続いてエステル若しくはアルコールにより、又はエステル/アルコール混合物により、1回又は複数回のフィルタの洗浄を行うステップと、
    9)ステップ8)において得られた湿潤状態の固体生成物を、20℃と100℃との間からなる温度にて乾燥して、1%未満又は0.5%未満又は0.2%未満のエチル(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートのジアステレオ異性体の塩の含有量を有する、溶媒和された又は溶媒和されていない、HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレートを得るステップと、
    によって精製するステップを含む、請求項5、6又は7のいずれか一項に記載の、上記方法。
  30. 前記アルコール/エステル混合物が、好ましくは無水エタノール及び酢酸エチルからなり、好ましくは1:1比にある、請求項28又は29に記載の方法。
  31. 前記洗浄を行うステップが、好ましくは酢酸エチルを用いて2回、繰り返される、請求項28又は29に記載の方法。
  32. エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物を得る方法であって、前記アルコールがエタノールであり、前記湿潤状態の固体生成物を、40℃と50℃との間の温度、好ましくは約45℃に、4時間と24時間との間からなる期間さらすことにより、これを乾燥するステップを含む、請求項6、7、28又は29のいずれか一項に記載の、上記方法。
  33. エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩を得る方法であって、前記湿潤状態の固体生成物を、75℃と100℃との間、好ましくは80℃と85℃の間の温度に、4時間と24時間との間からなる期間さらすことにより、これを乾燥するステップを含む、請求項6、7、28又は29のいずれか一項に記載の、上記方法。
  34. HClと複合化されたエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート溶媒和物からエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩を得る方法であって、前記化合物を、75℃と100℃との間、好ましくは80℃と85℃との間の温度に、4時間と48時間との間からなる期間、好ましくは約15時間さらすステップを含む、上記方法。
  35. エチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩エタノール溶媒和物からエチル(2R,4R)−1−[(2S)−2−アミノ−5−[[イミノ(ニトロアミノ)メチル]アミノ]−1−オキソペンチル]−4−メチルピペリジン−2−カルボキシレート二塩酸塩(3)を得る方法であって、前記化合物を、75℃と100℃との間からなる、好ましくは80℃と85℃との間からなる温度に、4時間と48時間との間からなる期間、好ましくは約15時間さらすステップを含む、上記方法。
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