JP2014505654A - フルオロアルカンスルホン酸塩の精製 - Google Patents

フルオロアルカンスルホン酸塩の精製 Download PDF

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Abstract

フルオロアルカンスルホン酸塩を精製するための方法であって、(a)前記塩と無機塩汚染物質との混合物を、溶液中の前記フルオロアルカンスルホン酸塩を選択的に溶解させるべく溶媒と接触させる工程と、(b)この溶液を単離して、フルオロアルカンスルホン酸塩のグラム当たり500マイクログラム未満の無機塩汚染物質を含有するか、または最大で0.3重量%未満の個々の溶媒を含有するフルオロアルカンスルホン酸塩を得る工程とを含む方法。

Description

本発明は、フルオロアルカンスルホン酸塩を精製するための方法に関する。より詳細には、本発明は、フルオロアルカンスルホン酸塩から溶媒および無機塩汚染物質を除去するための方法を提供する。
フルオロアルカンスルホン酸塩には、光酸発生剤、電池電解液、帯電防止剤、難燃剤、ならびにフッ素化スルホン酸およびイオン性液体の前駆体としてなどの分野における多様な用途がある。これらの用途の多くでは、フルオロアルカンスルホン酸塩が、高純度であり、有機および無機汚染物質を両方とも含まないことが必須である。
米国特許出願公開第2006/0276671号明細書には、フルオロオレフィンと、4〜12のpHを有する亜硫酸塩水溶液との反応によるヒドロフルオロアルカンスルホン酸の調製、および蒸留によるその酸の単離のための方法が開示されている。この開示では、アセトンを抽出溶媒として用いた。これらの手順によって調製されるフルオロアルカンスルホン酸塩は、合成プロセスから持ち越されるかなりの量の溶媒または塩汚染物質を含有し得る。高純度のフルオロアルカンスルホン酸塩を提供する実用的な方法が必要とされている。
本発明は、フルオロアルカンスルホン酸塩を精製するための方法であって、
(a)
1)式
[C(H)(F)(X)CFSOM (I)
(式中、
Xが、H、Cl、F、CF、またはORであり;
Rが、C〜Cアルキル、フルオロアルキル、またはペルフルオロアルキルであり;
Mが、Li、Na、K、Cs、Rb、Ca、またはBaであり;
yが、Mの原子価と等しい正の整数である)
の少なくとも1種のフルオロアルカンスルホン酸塩;および
2)少なくとも1種の無機塩汚染物質
を含む混合物を1種または複数種の溶媒と接触させ、前記塩の少なくとも一部を溶液中に選択的に溶解させる工程と;
(b)混合物から溶液を単離して、フルオロアルカンスルホン酸塩のグラム当たり500マイクログラム未満の無機塩汚染物質を含有するか、または最大で0.3重量%未満の個々の溶媒を含有するフルオロアルカンスルホン酸塩を得る工程と
を含む方法を含む。
本発明は、(c)フルオロアルカンスルホン酸塩の前記溶液を希釈剤と混合した後、前記溶媒を除去し、フルオロアルカンスルホン酸塩を単離するさらなる工程を含む上記の方法をさらに含む。希釈剤は、プロセスに戻して再利用することができる。
本発明は、工程(a)の前に、上で定義したような少なくとも1種のフルオロアルカンスルホン酸塩および少なくとも1種の汚染物質を含む混合物が、水および酸化剤と接触されて、存在する任意の亜硫酸塩および亜硫酸水素塩が硫酸塩に転化された後、水が除去される上記の方法をさらに含む。次に、得られた混合物は、工程(a)に上述される溶媒と接触される。
本発明は、溶媒が、使用後に回収され、プロセスに再利用される上記の方法のいずれかをさらに含む。
本発明は、フルオロアルカンスルホン酸塩から無機塩汚染物質を除去するための方法を提供する。さらに、本発明は、フルオロアルカンスルホン酸塩から溶媒汚染物質を除去するための方法を提供する。本発明によって精製されるフルオロアルカンスルホン酸塩としては、式(I)
[C(H)(F)(X)CFSOM (I)
(式中、Mが、Li、Na、K、Cs、Rb、Ca、またはBaであり;Xが、H、Cl、F、CF、またはORであり;Rが、C〜Cアルキル、C〜Cフルオロアルキル、またはC〜Cペルフルオロアルキルであり;yが、Mの原子価に等しい正の整数である)で表されるものが挙げられる。本発明の方法に使用されるフルオロアルカンスルホン酸塩の例としては、CHClFCFSOLi、CHClFCFSONa、CHClFCFSOK、CHFCFSOLi、CHFCFSONa、CHFCFSOK、(CHFCFSOCa、(CHFCFSOBa、CFCHFCFSOLi、CFCHFCFSONa、CFCHFCFSOK、(CFCHFCFSOBa、CFOCHFCFSOLi、CFOCHFCFSONa、CFOCHFCFSOK、COCHFCFSOLi、COCHFCFSONa、COCHFCFSOK、COCHFCFSOLi、COCHFCFSONa、およびCOCHFCFSOKが挙げられる。
これらのフルオロアルカンスルホン酸塩は、Barrickによって米国特許第2,403,207号明細書においておよびJunkらによって米国特許出願公開第2006/0276671号明細書において開示されるように、式CFX=CF(式中、Xが上で定義されるとおりである)のフッ素化オレフィンと、亜硫酸塩および亜硫酸水素塩の水溶液との反応によって調製される。例えば、フルオロオレフィンが、4〜12のpHを有する亜硫酸塩水溶液と反応されて、ヒドロフルオロアルカンスルホン酸塩が生成され、次に、それが、対応するスルホン酸に転化される。これらの開示の教示内容は、参照により本明細書に援用される。フッ素化オレフィンと、亜硫酸塩および亜硫酸水素塩の水溶液との前記反応により、任意のオレフィン加水分解生成物および反応副生成物に加えてフルオロアルカンスルホン酸塩および未反応の亜硫酸塩および亜硫酸水素塩を含む水性生成物混合物が提供される。反応副生成物には、式CHFXCOMのカルボン酸塩およびフッ化物および/またはフッ化水素塩、MFおよびMHF(式中、XおよびMが、式(I)において上で定義されるとおりである)、ならびに硫酸塩を含む亜硫酸塩および亜硫酸水素塩酸化生成物が含まれ得る。本明細書において「M−塩汚染物質」と呼ばれる存在し得る無機塩汚染物質には、塩化物、フッ化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ホウ酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、およびリン酸二水素塩からなる群から選択される1種以上のM−塩が含まれ、ここで、Mが上で定義されるとおりである。無機塩汚染物質は、不純物として存在することも、当該技術分野における教示にしたがって緩衝剤として反応混合物に意図的に加えられることもあり得る。
米国特許出願公開第2006/0276671号明細書に開示されるように、フルオロアルカンスルホン酸塩の合成のための反応条件は、反応溶液が冷却されるときに反応溶液からのフルオロアルカンスルホン酸塩の沈殿を可能にするように選択され得る。この場合、沈殿されたフルオロアルカンスルホン酸塩は、当該技術分野において周知の技術を用いて、ろ過によって単離される。次に、単離された塩は乾燥される。このような沈殿された塩は、典型的にM−塩汚染物質を含有するため、粗製であるとみなされる。粗生成物が、約5重量パーセント未満の水、好ましくは1重量パーセント未満の水を含有するのが好ましいが、単離された粗製フルオロアルカンスルホン酸塩が完全に乾燥している必要はない。
本発明は、フルオロアルカンスルホン酸塩から溶媒および/または無機塩汚染物質を除去するための方法を提供する。本方法は、(i)(a)式[C(H)(F)(X)CFSOM(式中、Mが、Li、Na、K、Cs、Rb、Ca、またはBaであり;Xが、H、Cl、F、CF、またはORであり;Rが、C〜Cアルキル、フルオロアルキル、またはペルフルオロアルキルであり;yが、Mの原子価に等しい正の整数である)の1種以上のフルオロアルカンスルホン酸塩と;(b)塩化物、フッ化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ホウ酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、およびリン酸二水素塩からなる群から選択される1種以上のM−塩汚染物質(式中、Mが上で定義されるとおりである)との固体混合物を、溶媒または溶媒混合物と接触させる工程を含む。これにより、フルオロアルカンスルホン酸塩の少なくとも一部を前記溶媒に溶解させて、フルオロアルカンスルホン酸塩の溶液を得て、M−塩汚染物質を非溶解固体中に残しておくことによって、前記混合物中の成分(b)から成分(a)を選択的に分離する。この工程(a)の後、(b)フルオロアルカンスルホン酸塩の前記溶液を、M−塩汚染物質を含有する固体から単離する工程が続く。単離または分離は、水の存在下で、フルオロアルカンスルホン酸塩の前記溶液をろ過し、次に蒸発させた後、乾燥させて、乾燥した、精製されたフルオロアルカンスルホン酸塩を得るなどの、任意の従来の手段によって行われ得る。あるいは、単離は、フルオロアルカンスルホン酸塩の前記分離された溶液を、フルオロアルカンスルホン酸塩を溶解させるのに十分な水で処理した後、前記溶媒を混合物から蒸留して、フルオロアルカンスルホン酸塩の水溶液を得て、次にそれを蒸発させ、乾燥させて、乾燥した、精製されたフルオロアルカンスルホン酸塩を得ることによって行われ得る。本発明は、溶媒および/または無機塩汚染物質の濃度が減少されたフルオロアルカンスルホン酸塩も提供する。
本発明は、フルオロアルカンスルホン酸塩の固体混合物からM−塩汚染物質を除去するための方法を提供する。本方法の工程(a)において、フルオロアルカンスルホン酸塩および1種以上のM−塩汚染物質を含む固体混合物は、溶媒または溶媒混合物と接触されて、スラリーが形成される。スラリーは、溶媒または溶媒混合物に溶解されたフルオロアルカンスルホン酸塩および固体の1種以上のM−塩汚染物質ならびに任意の非溶解フルオロアルカンスルホン酸塩を含む。本発明の方法に適した溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、および炭酸ジメチル、またはそれらの混合物が挙げられる。好ましい溶媒としては、アセトン、メタノール、およびエタノールが挙げられる。好ましい溶媒へのフルオロアルカンスルホン酸塩の溶解度が低い場合(例えば、約20重量パーセント未満)、少量の水(例えば、約2重量パーセント未満)が、溶媒または溶媒混合物に加えられて、フルオロアルカンスルホン酸塩の溶解度が高められ得る。水が溶媒または溶媒混合物と完全に混和できることが好ましい。
本明細書において抽出としても表される接触工程(a)は、約20℃から溶媒混合物の沸点までの温度で行われる。多くの場合、さらなる処理工程における簡潔さおよび容易さのために、溶媒抽出は、周囲温度(例えば、約20℃〜約30℃)で行われる。しかしながら、フルオロアルカンスルホン酸塩の溶解度が、温度とともに高まるため、高温で抽出を行うと、本方法のこの工程(a)の効率を高めることができる。
通常、接触は、撹拌器が設けられた容器中でバッチ式に行われて、溶媒と固体混合物との良好な混合が可能になる。しかしながら、ソックスレー抽出などの連続抽出デバイスも、同様に用いることができる。このプロセスにおいて受けるpH範囲は、極端ではない(約pH4〜約pH10)が、反応器、その供給管路、排出管路、および関連するユニットは、低レベルのフッ化物水溶液に耐性のある材料で構成される。典型的な構成材料はステンレス鋼であるが、ポリマーで裏打ちされた炭素鋼を首尾よく用いることができる。ガラス装置も同様に使用することができる。
本方法の工程(b)において、溶媒または溶媒混合物に溶解されたフルオロアルカンスルホン酸塩の溶液および少なくとも1種の固体のM−塩汚染物質を含むスラリーが分離される。前記分離は、ろ過または遠心分離などによる、当該技術分野において周知の技術を用いて行われ得る。用いられる溶媒または溶媒混合物に対して安定である限り、いずれのろ材(例えば、バグ、フリット、ふるい)が用いられてもよい。フルオロアルカンスルホン酸塩の単離された溶液は、フルオロアルカンスルホン酸塩のグラム当たり500マイクログラム未満の無機塩汚染物質を含有する。好ましくは、この塩は、フルオロアルカンスルホン酸塩のグラム当たり300マイクログラム未満の無機塩汚染物質、より好ましくは、フルオロアルカンスルホン酸塩のグラム当たり100マイクログラム未満の無機塩汚染物質を含有する。
好ましくは、フルオロアルカンスルホン酸塩の全てを混合物に完全に溶解させるのに十分な溶媒が、抽出工程に用いられるが;一連の複数回の抽出および単離も、同様に用いることができる。
本発明の方法は、任意選択的に、フルオロアルカンスルホン酸塩を乾燥させる工程をさらに含み得る。フルオロアルカンスルホン酸塩の前記分離された溶液中の溶媒が、水の存在下で除去された後、乾燥されて、精製された固体フルオロアルカンスルホン酸塩が得られる。フルオロアルカンスルホン酸塩の分離された溶液に加えられる水の量は、典型的に、本方法の工程(a)に用いられる溶媒の重量を基準にして、約1重量パーセント〜約100重量パーセントである。抽出工程(a)に最初から水が存在していた場合、水を加える必要はない。
溶媒の前記除去は、蒸発または蒸留などの、当該技術分野において公知の技術を用いていくつかの手段のいずれかによって行われ得る。これには、任意選択的に加熱を用いた、不活性ガスを用いたパージによる蒸発、または回転蒸発器中での蒸発によるものが含まれる。溶媒除去は、大気圧または大気圧より低い圧力で行われる。本発明のこの実施形態において、溶媒は、蒸発によって除去されるのが好ましい。
蒸発は、撹拌される容器、回転される容器、またはオーブン中で、大気圧または大気圧より低い圧力で行われ得る。蒸発には、空気または窒素のパージ流が伴うことがある。便宜上、蒸発工程は、フルオロアルカンスルホン酸塩の溶液で満たしたトレーが設けられたオーブン中で行われるのが好ましい。蒸発は、大気圧または大気圧より低い圧力で行われる。可燃性溶媒が含まれる場合、蒸発が窒素などの不活性ガスのパージを用いて行われるのが好ましい。
蒸発に適した温度は、用いられる圧力に応じて、約20℃〜約150℃であり得る。圧力が大気圧より低い場合、約20℃〜約60℃の蒸発温度が、正確な圧力に応じて用いられる。圧力が大気圧である場合、約50℃〜約150℃、好ましくは約60℃〜約120℃の蒸発温度が適している。前記蒸発は、段階的に行うことができ、溶媒の大部分がより低い温度で除去された後、より高い温度での仕上げ工程が続き、任意選択的に、これらの温度段階間で粉砕または摩砕工程が行われる。単離後のフルオロアルカンスルホン酸塩は、最大で約0.3重量%の個々の溶媒、好ましくは最大で約0.2重量%の個々の溶媒、より好ましくは最大で約0.1重量%の個々の溶媒を含有する。
本発明の一実施形態において、工程(b)においてフルオロアルカンスルホン酸塩の溶液を混合物から単離した後、フルオロアルカンスルホン酸塩を実質的に全て溶解させるのに十分な水が、フルオロアルカンスルホン酸塩の分離された溶液に加えられる。これを超える量の水が用いられてもよいが、有益ではなく、乾燥工程に必要な時間およびエネルギー量を増加させるに過ぎない。水をフルオロアルカンスルホン酸塩の分離された溶液に加えた後、混合物の溶媒成分は除去される。溶媒が水溶性でない場合、水を加えると第2の液相が形成され、前記除去の少なくとも一部が、不水溶性相のデカンテーションによって行われ得る。しかしながら、典型的に、好ましい溶媒または溶媒混合物の多くは水溶性であり、水の添加により、最初に第2の液相が形成されないであろう。
次に、溶媒は、フルオロアルカンスルホン酸塩と、水と、溶媒との混合物から除去される。溶媒の前記除去は、当該技術分野において公知の技術を用いていくつかの手段のいずれかによって行われる。これには、任意選択的に加熱を用いた、不活性ガスを用いたパージによる蒸発、回転蒸発器中での蒸発によるもの、真空ストリッピングによるもの、または任意選択的に大気圧より低い圧力での蒸留によるものが含まれる。この実施形態において、溶媒は、蒸留によって除去されるのが好ましい。
前記蒸留は、熱源および凝縮器が設けられた撹拌される容器から開始されて、蒸留された溶媒の回収が可能になり得る。溶媒の全てが、フルオロアルカンスルホン酸塩と、水と、溶媒との混合物から除去されることは必須ではない。むしろ、少なくとも90%の溶媒、好ましくは95%の溶媒、最も好ましくは少なくとも99%の溶媒を除去すれば十分である。フルオロアルカンスルホン酸塩と、水と、溶媒との混合物からの溶媒の除去により、フルオロアルカンスルホン酸塩の水溶液が提供される。
フルオロアルカンスルホン酸塩の水溶液は、混合物中に残っている何らかの溶媒とともに、蒸発され、乾燥されて、フルオロアルカンスルホン酸塩が得られる。前記蒸発は、凍結乾燥、噴霧乾燥、蒸留、または真空ストリッピングなどの、当該技術分野において公知の手順によって行われる。蒸発は、撹拌される容器、回転される容器、またはオーブン中で、大気圧または大気圧より低い圧力で行われ得る。蒸発には、空気または窒素のパージ流が伴うことがある。例えば、蒸発工程は、フルオロアルカンスルホン酸塩の水溶液で満たしたトレーが設けられたオーブン中で行われ得る。蒸発は、大気圧または大気圧より低い圧力で行われ得る。蒸発工程に適した温度は、使用される圧力に応じて約50℃〜約180℃であり得る。圧力が大気圧より低い場合、約50℃〜約90℃の蒸発温度が、正確な圧力に応じて用いられる。圧力が大気圧である場合、約100℃〜約180℃、好ましくは約110℃〜約150℃の蒸発温度が適している。前記蒸発は、段階的に行うことができ、溶媒の大部分がより低い温度で除去された後、より高い温度での仕上げ工程が続き、任意選択的に、これらの温度段階間で粉砕または摩砕工程が行われる。
別の実施形態において、本発明は、単離工程(b)の後、フルオロアルカンスルホン酸塩の溶液を希釈剤と混合した後、溶媒を除去する工程をさらに含む。この実施形態において、フルオロアルカンスルホン酸塩の分離された溶液からの溶媒の除去は、希釈剤、および任意選択的に水の存在下で行われる。好ましくは、希釈剤は、工程(a)の溶媒に可溶性であり、溶媒または溶媒混合物より高い沸点を有する。また、フルオロアルカンスルホン酸塩が、希釈剤に実質的に不溶性であるのが好ましい。本発明のこの実施形態に適した希釈剤の例としては、約90℃超で約150℃未満の沸点をそれぞれが有する、アルカン、アレーン、ハロゲン化炭化水素、ハロゲン置換アレーン、脂肪族エーテル、脂肪族エステル、脂肪族炭酸エステルおよび脂肪族ケトンが挙げられる。本発明のこの実施形態に適した具体的な希釈剤としては、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン(o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン異性体およびそれらの混合物を含む)、エチルベンゼン、クロロベンゼン、テトラクロロエチレン、ジ−n−ブチルエーテル、酢酸ブチル、酪酸エチル、炭酸ジエチル、および3−ペンタノンが挙げられる。好ましい希釈剤としては、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、およびエチルベンゼンなどのアルキル−置換アレーンが挙げられる。最も好ましい希釈剤としては、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、およびp−キシレンが挙げられる。
フルオロアルカンスルホン酸塩と、溶媒と、希釈剤との混合物に水が加えられる場合、存在する希釈剤の量を基準にして、約1重量%〜約25重量%、好ましくは約5重量%〜約20重量%の量で加えられる。水を、最初に加えることができ、または溶媒が混合物から実質的に除去された後に加えることができる。
溶媒に溶解されたフルオロアルカンスルホン酸塩の溶液が、希釈剤、および任意選択的に水で処理された後、混合物は蒸留されて、溶媒が除去される。溶媒が混合物から除去されるにつれて、フルオロアルカンスルホン酸塩が沈殿し始める。溶媒が実質的に除去された後、フルオロアルカンスルホン酸塩は、ろ過によって混合物から回収され得る。用いられる溶媒または溶媒混合物に対して安定である限り、いずれのろ材(例えば、バグ、フリット、ふるい)も使用される。
固体フルオロアルカンスルホン酸塩がろ過工程から回収された後、回収された塩中に残っている何らかの微量の希釈剤または水が、乾燥工程によって除去され得る。乾燥工程は、上述したように、オーブンまたは窯中で、任意選択的に大気圧より低い圧力下で、任意選択的に空気または窒素のパージを用いて行われる。
フルオロアルカンスルホン酸塩からの微量の溶媒の除去が、最終的な乾燥工程の前にフルオロアルカンスルホン酸塩の粒度を減少させることによって促されることが分かった。したがって、別の実施形態において、本発明は、最終的な乾燥工程の前またはその間に、単離された固体フルオロアルカンスルホン酸塩の粒度を減少させる工程をさらに含む。固体の粒度の前記減少は、粉砕、微粉砕、または破砕などの、当該技術分野において公知のいくつかの手段のいずれか1つによって行われてもよい。このような手順は、乳鉢および乳棒、転動ミル、ハンマーミル、またはジョー破砕機などによる、当該技術分野において公知の装置を用いて行われてもよい。広範囲の粒度が、乾燥後に低レベルの残留溶媒を達成するのに適している。最大で約1mmの粒度径を有する自由流動性フルオロアルカンスルホン酸塩が典型的に適している。好ましくは、粒度径は、最大で約0.5mmである。注目すべきは、最終的な乾燥工程の前のカリウム1,1,2,2−テトラフルオロエタンサルフェート(tetrafluoroethanesulfate)アセトン溶媒和物の微粉砕または粉砕である。
さらに別の実施形態において、本発明は、工程(a)において混合物を溶媒と接触させる前に、前記同じ混合物をまず水および酸化剤と接触させて、存在する何らかの亜硫酸塩および亜硫酸水素塩を硫酸塩に転化した後、水を除去する工程をさらに含む。フルオロアルカンスルホン酸塩と汚染物質との水性混合物中の未反応の亜硫酸塩および亜硫酸水素塩(すなわち、+4の酸化状態のオキシ硫黄種)が酸化されて、硫酸塩の混合物(すなわち、+6の酸化状態のオキシ硫黄種)になる。前記酸化は、フルオロアルカンスルホン酸塩と汚染物質との前記水性混合物を、空気(酸素)、過酸化水素水溶液、過硫酸塩水溶液、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、塩素、または二酸化塩素などの酸化剤で処理することによって行われる。好ましくは、酸化剤は、約1重量%〜約50重量%、好ましくは約3重量%〜約30重量%の濃度を有する過酸化水素の水溶液である。酸化は、過酸化水素溶液の水溶液を撹拌しながら水性混合物に加えることによって、約10℃〜約100℃、好ましくは約15℃〜約40℃の温度で行われる。過酸化水素は、+4の酸化状態の硫黄種の全てを+6の酸化状態の硫黄種に転化するのに十分な量で加えられる。わずかに過剰な過酸化水素を使用することができるが、非常に過剰な過酸化水素は有利でない。好ましくは、混合物を処理した後に残っている未反応の過酸化水素は、約20℃〜約30℃で長期間撹拌することによって、または混合物を約50℃〜約100℃まで加熱することによって破壊される。
酸化剤が酸素(空気の形態で)である場合、酸素は、+4の酸化状態の硫黄種を+6の酸化状態の硫黄種に転化するのに十分な時間にわたって水性混合物中にパージされる。+4の酸化状態の硫黄種の、+6の酸化状態の硫黄種への酸化により、硫酸塩の沈殿を生じさせることができ、それを、さらに処理する前にろ過によって溶液から任意選択的に分離することができる。
典型的に、上述したような何らかの他のM−塩汚染物質および副生成物に加えて、フルオロアルカンスルホン酸塩および未反応の亜硫酸塩および亜硫酸水素塩(任意選択的に硫酸塩の酸化された形態で)を含む前記水性生成物混合物から水が除去される。水の除去は、凍結乾燥、噴霧乾燥、共沸乾燥、蒸発、または真空ストリッピングなどの、当該技術分野において公知の技術および手順によって行われる。蒸発手順は、撹拌される容器、回転される容器、またはオーブン中で、大気圧または大気圧より低い圧力で行われ得る。蒸発には、空気または窒素のパージ流が伴い得る。蒸発またはろ過のいずれによって単離されるかにかかわらず、フッ素化オレフィンと、水性亜硫酸塩および亜硫酸水素塩との反応により、フルオロアルカンスルホン酸塩を含む粗製の固体混合物が得られ、次に、それが、上述したように本発明の方法の工程(a)および(b)によって精製される。
別の実施形態において、本発明の方法は、使用された溶媒の回収および前記溶媒の再利用をさらに含む。前記蒸発された溶媒が、収集され、その後の抽出のために工程(a)に再利用される。溶媒は、それがフルオロアルカンスルホン酸塩の単離された溶液から除去された後に従来の手段によって収集される。この塩からの溶媒の除去は、上述したとおりである。次に、溶媒は、本方法の工程(a)において直ぐに再利用されるか、または貯蔵され、本方法の工程(a)において後に使用され得る。
別の実施形態において、本発明の方法は、使用された希釈剤の回収および希釈剤をプロセスに戻して再利用する工程をさらに含む。前記希釈剤は、沈殿されたフルオロアルカンスルホン酸塩のろ過の後に回収され、収集される。それは、その後の抽出のために直ぐに再利用され得るか、または貯蔵され、後に使用され得る。
本発明は、無機塩汚染物質の濃度が減少されたフルオロアルカンスルホン酸塩を提供するのに有用である。より詳細には、本発明は、個々のM−塩汚染物質の濃度が、グラム当たり500マイクログラム未満、好ましくはグラム当たり300マイクログラム未満、より好ましくはグラム当たり200マイクログラム未満、最も好ましくはグラム当たり100マイクログラム未満であるフルオロアルカンスルホン酸塩を提供する。
本発明は、溶媒汚染物質の濃度が減少されたフルオロアルカンスルホン酸塩をさらに提供する。より詳細には、本発明は、溶媒汚染物質の濃度が、個々に0.3重量%未満、好ましくは0.2重量%未満、最も好ましくは0.1重量%未満であるフルオロアルカンスルホン酸塩を提供する。
実施例において、以下の略語が使用される:
KDFA:カリウム2,2−ジフルオロアセテートCHFCO
HFP:ヘキサフルオロプロペン、CFCF=CF
HFPSK:カリウム1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンスルホネート、CFCHFCFSO
TFE:テトラフルオロエテン、CF=CF
TFESK:カリウム1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネートCHFCFSO
以下の材料を、本明細書の実施例に使用した。
TFESKの合成
1.95kgの亜硫酸カリウム一水和物(KSO・HO)、7.53kgのメタ重亜硫酸カリウム(K)、および21.58リットルの脱塩水からなる亜硫酸塩溶液を調製した。これを、pHプローブを備えた10ガロン(37.85×10−3立法メートル)のステンレス鋼の撹拌反応器に投入した。蒸気空間を排気し、15psig(201746.3Pa)になるまでそこに窒素を3回充填し、最後に再度排気した。反応混合物を120℃まで加熱し、TFEを反応器に加え;圧力を40psig(377115.3Pa)に維持した。pHが9より高くなるまで、TFE(8.91kg)を11時間供給した。反応器を2時間かけて80℃まで冷ました。冷却中、いくらかの残留TFEが反応し;最終的なpHは12であった。蒸気空間を排気し、そこに窒素を充填し、液体含有物を排出したところ、33.3kgの無色透明の液体が得られた。19F NMRによる反応溶液の分析により、それが、44.65重量パーセントのTFESKおよび0.061重量パーセントのKDFAを含有していたことが示された。亜硫酸塩濃度を測定したところ2.81重量パーセントであり、フッ化物含量が、グラム当たり311マイクログラムであった。
計算された量の30%の過酸化水素水溶液(884g)を、温度が75℃未満に保たれる速度で機械的に撹拌しながら反応溶液に加えることによる過酸化水素との反応によって、亜硫酸塩を硫酸塩に転化した。白色の固体が沈殿し始めたら、質量全体をステンレス鋼のトレーに移し、窒素の流れ下でオーブン中104℃で乾燥させた。バルク水を除去したら、固体ケーキを粉砕して粉末にした。カール・フィッシャー分析によって求められた水の量がグラム当たり25マイクログラム未満になるまで、オーブン中、70mmHg(93.3×10Pa)の真空で粉末をさらに乾燥させた。
HFPSKの合成
水(2619g)に溶解された水酸化カリウムペレット(333.5g、87%、5.171モル)の溶液を、羽根車を備えた1ガロンのHastelloy(商標)Cオートクレーブに注いだ。オートクレーブを密閉し、窒素を用いて圧力を測定し、窒素で3回パージした。0psig(0Pa)になるまでオートクレーブを通気した後、オートクレーブを排気し、SO(298g、4.65モル)を、水で冷やしながら20〜25℃で1時間かけて加えた。SO添加の最後の時点でのオートクレーブ中の圧力は、約2.7psia(18615.8Pa)であった。窒素を加えて、圧力を0psigにし、試料を採取したところ;溶液のpHは5.99であった。
次に、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)を、21.2℃で51psig(20g)の圧力になるまで、撹拌しながら加えた。オートクレーブを、41分間かけて80.0℃(51psig、351632.6Pa)まで温めた。次に、反応器圧力を、HFPを用いて65psig(448159.2Pa)まで上昇させ、合計410g(2.73モル)のHFPを、6.78時間かけて加えた。
翌日、オートクレーブを57℃まで温め、生成物を均一な溶液として排出した。生成物のpHは、6.39(46℃)であった。19F NMR分析により、それが、0.825ミリモルのHFPSK/g(22.3重量パーセント)および0.0168ミリモルのフッ化物/g(0.098重量パーセント)を含有していたことが示された。生成物液体を、3つの190mm×100mmの結晶皿に注ぎ、99〜105℃で4日間乾燥させた。得られた乾燥粗生成物の重量は982gであった。
実施例1
この実施例は、水溶液からの蒸発によるTFESKアセトン溶媒和物からのアセトンの除去を示す。5リットルの三つ口丸底フラスコは、機械的撹拌器、TCウェル、および窒素バブラーに連結された凝縮器を備えていた。このフラスコに、粗TFESK(482.2g、約10重量パーセントの硫酸カリウムを含有する)およびアセトン(2,180g)を投入した。フラスコを密閉し、300rpmで撹拌し、3.5時間にわたって40〜43℃まで加熱した。次に、混合物をろ過して、濁ったろ液を得た。フリット上に保持された固体を、200gのアセトンで洗浄した。固体をビーカーに収集し、覆い(hood)の中で乾燥させ、次に、オーブン中で乾燥させたところ、57.0gのアセトン不溶性の固体が得られた。組み合わせたろ液を、Celite(商標)ろ過助剤を通して再度ろ過した。次に、得られた透明のろ液を、回転蒸発させて、白色の微結晶性固体(450g)を得て、それを窒素でパージしたオーブン中102℃で一晩乾燥させたところ、416.3gのTFESKアセトン溶媒和物が得られた。TFESKアセトン溶媒和物(31.2g、4.4重量%のアセトンを含有する)の試料を、撹拌子を用いてビーカーに入れた。水(30mL)を加え、混合物を、TFESKがほぼ溶解されるまで撹拌し;追加の10mLの水をおよび溶液をろ過した。透明のろ液を、ステンレス鋼のトレーに注いだ。トレーを、で18.5時間(大気圧)にわたって100℃まで加熱した、窒素でパージしたオーブンに入れた。トレーを取り出し、スパチュラを用いて残渣を粉砕した。トレーをオーブンに戻し、106℃でさらに6時間加熱した。回収されたTFESK(28.6g)のH NMR分析により、微量のアセトンのみが試料中に存在したことが示された。
実施例2
この実施例は、アセトン抽出と、その後の水溶液からの蒸発による粗TFESKの精製を示す。2Lの三つ口丸底フラスコは、機械的撹拌器、熱電対ウェル、および凝縮器を備えていた。凝縮器の上部を、窒素でパージしたバブラーに連結した。このフラスコに、上述したように調製された粗TFESK(166.17g、約10重量パーセントの硫酸カリウムを含有する)を投入した。窒素でパージした後、アセトン(876.7g、1108mL)を加え、フラスコをガラス栓で密閉した。白色の混合物を、20.5℃で2時間にわたって300rpmで撹拌した。
次に、混合物をろ過し、保持された固体を、アセトンで3回に分けて洗浄した。次に、ろ液を、大きい撹拌子、熱電対ウェル、および1リットルの受器を備えた短経路蒸留ヘッドを備えた2Lの三つ口丸底フラスコに注いだ。アセトンを、約35℃のポットおよびヘッド温度で、314〜316mmHg(41.86〜42.13kPa)でフラスコから蒸留した。736.4gの蒸留物を収集した後、受器を交換し、197gの水をフラスコに加えた。ポットおよびヘッド温度がそれぞれ43℃および39.7℃に上昇した際に、蒸留を、310〜322mmHg(41.33〜42.93kPa)で再開し;ポットおよびヘッド温度がそれぞれ76.3℃および56.0℃に上昇した際に、さらなる358.8gの蒸留物を収集した。ポットの中身は曇っていたが、固体は存在しなかった。
次に、ポットの中身(323.1g)を、2つのステンレス鋼のトレーに注いだ。トレーを、121℃で窒素でパージしたオーブンに入れた。20.8時間後、各トレーにおける白色の固体の塊を、スパチュラを用いて粉砕した。トレーを、120℃でさらに25.8時間、オーブンに戻した。白色の生成物(143.5g)を、H NMRによって分析したところ、0.021重量%のアセトン(210マイクログラム/g)を含有することが分かった。イオンクロマトグラフィーによる生成物の分析により、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、亜硝酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、ギ酸イオン、およびシュウ酸イオンのいずれもグラム当たり1マイクログラムを超えて存在しなかったことが示された。
実施例3
この実施例は、アセトン抽出と、その後の水溶液からの蒸発による粗TFESKの精製を示す。大きいマグネチックスピンバー(magnetic spinbar)を備えた22リットルの丸底フラスコに、13.2Lのアセトンを投入した。2時間を超える期間、2.00kgの粗TFESK(上述したように調製した)を激しく撹拌しながら加えた。混合物をさらに3時間撹拌し、一晩静置した。濁った上澄みを、Celite(商標)のパッドを含む中型フリット化フィルタ(medium fritted filter)を通してろ過したところ、無色透明の溶液が得られた。
マグネチックスピンバー、等圧滴下漏斗、およびクライゼンヘッド蒸留器(Claisen head still)を備えた12Lの丸底フラスコに、2.0kgの脱塩水を投入した。ろ液をフラスコに加え、ポット温度が93℃に達するまでアセトンを同時に蒸留して取り除いた。蒸留残渣は、懸濁された固体を含んで濁っていた。それを3回半(3 1/2)の同様のバッチからの残渣と組み合わせて、Celite(商標)フィルタ助剤で被覆された中型多孔質フリット化フィルタを通して吸引ろ過したところ、11.9kgの無色透明の溶液が得られた。Hおよび19F NMRアッセイにより、2.7重量パーセントのアセトンおよび49重量パーセントのTFESKが見出された。比濁法(turbidometric method)によるこの溶液の分析により、それが、グラム当たり68マイクログラムの硫酸カリウムを含有していたことが示された。
この溶液(11.88kg)を、2つのステンレス鋼のトレーに注ぎ、オーブン中で乾燥させた。空気パージを用いて、110℃および約300mmHg(39.99kPa)で乾燥させた後、白色の固体を粉砕した。H NMR分析による試料の分析により、アセトン含量が0.0045重量パーセント(45マイクログラム/g)であったことが示された。全試料を、さらに19時間乾燥させたところ、5.096kgのTFESKが得られた。
比較例A
この比較例は、亜硫酸カリウム水溶液からのTFESKの再結晶化を示す。0℃における水へのTFESKの溶解度は25重量%であるが、2MのKSO溶液への溶解度はわずか1〜2重量%である一方、KSOの溶解度は、温度に比較的依存しない。したがって、TFESKは、亜硫酸塩溶液から選択的に結晶化された。
1.5Mまたは3.0MのKSO中のTFESKの飽和溶液を作製し、再結晶化による反応溶液からのTFESKの直接単離をモデル化するのに使用した。表Iに示されるように、溶液を冷却し、ろ過し、ろ過ケーキを洗浄した。
Figure 2014505654
試験番号1において、3.0Mの亜硫酸カリウム溶液を冷却し、ろ過した。沈殿されたTFESKを収集し、分析したところ、8%の無機塩を含有することが分かった。水性ろ液を冷却して、第2の結晶産物(crop of crystal)を成長させたところ;この生成物は、4%の無機塩を含有していた。試験番号3は、冷却された溶液の希釈により、より純粋な生成物が得られるが、無機塩含量がまだ1.5%であったことが示した。試験4において、より低い濃度の亜硫酸カリウムを使用すると、TFESKの回収率がより低いが、96%の純度を有するに過ぎなかった。収集されたTFESKの水による連続洗浄では、より純粋な生成物は得られなかった。したがって、再結晶化によるTFESKの単離により、高レベルの無機汚染物質を含有する生成物が得られた。
比較例B
この比較例は、アセトンからのTFESKの回収を示す。5リットルの三つ口丸底フラスコは、機械的撹拌器、TCウェル、および窒素バブラーに連結された凝縮器を備えていた。このフラスコに、粗TFESK(482.2g、約10重量パーセントの硫酸カリウムを含有する)およびアセトン(2,180g)を投入した。フラスコを密閉し、300rpmで撹拌し、3.5時間にわたって40〜43℃まで加熱した。
次に、混合物をろ過して、濁ったろ液を得た。フリット上に保持された固体を、200gのアセトンで洗浄した。固体をビーカーに収集し、覆いの中で乾燥させ、次に、オーブン中で乾燥させたところ、57.0gのアセトン不溶性の固体が得られた。組み合わせたろ液を、Celite(商標)ろ過助剤を通して再度ろ過した。次に、得られた透明のろ液を、回転蒸発させて、白色の微結晶性固体(450g)を得て、それを窒素でパージしたオーブン中102℃で一晩乾燥させたところ、416.3gのTFESKアセトン溶媒和物が得られた。H NMR分析により、生成物が、2.79重量%のアセトンを含有していたことが示された。イオンクロマトグラフィー分析により、硫酸塩、亜硫酸塩、および塩化物の濃度が、グラム当たり10マイクログラムの検出レベルを下回ったことが示された。この生成物の試料を、空気でパージしたオーブン中で、106〜112℃で22時間にわたって再度乾燥させた。H NMR分析により、生成物が1.59重量%のアセトンを含有していたことが示された。
アセトンを溶媒として使用したが、その後、単離工程の前の抽出後に水を希釈剤として使用した実施例1では、わずかな微量のアセトンが、試料中に存在していた。アセトンを溶媒として使用したが、その後、単離工程の前の抽出後に水を希釈剤として使用した実施例2では、生成物が、0.021重量%のアセトンを含有することが分かった。したがって、アセトンが溶媒として使用される場合、低レベルの溶媒汚染物質を得るために、水の使用が必要とされる。
実施例4
この実施例は、水の存在下におけるアセトン抽出による粗HFPSKの精製を示す。上述したように調製された粗生成物を、1重量%の水を含有するアセトンで抽出することによって純粋なHFPSKを得た。機械的撹拌器、窒素バブラーに連結されたビグリューカラム、およびガラスT/S栓を備えた12Lの三つ口フラスコに、粗HFPSK(982g)、アセトン(ドラムから、5476g)、および水(脱イオン水、56.3g)を投入した。混合物を室温で2時間撹拌した。フラスコの中身を2回ろ過し、最終的なろ液を、ロータリーエバポレータを用いて蒸発させて白色の固体を得た。生成物を、窒素でパージしたオーブン中で、99〜105℃で29時間乾燥させた(720g)。H NMRによる生成物の分析により、それが、0.026重量パーセントのアセトン(260マイクログラム/g)を含有していたことが示された。イオンクロマトグラフィーによる生成物の分析により、亜硫酸塩および塩化物の濃度が、10ppmの検出限界を下回ったことが示された。硫酸塩の濃度を測定したところ、349ppmであった。
実施例5
この実施例は、アセトン抽出と、その後の、o−キシレン希釈剤および水の存在下における蒸留による粗TFESKの精製を示す。機械的撹拌および冷水凝縮器を備えた1Lの四つ口丸底フラスコに、粗TFESK(90g、0.41モル)と試薬グレードのアセトン(600mL)との混合物を投入した。混合物を、2時間にわたって撹拌しながら50℃まで加熱し、次に、Celite(商標)パッドを通して真空ろ過して、不溶性KSOを除去した。次に、機械的撹拌、12インチの被覆されたビグリューカラム、ならびに冷水凝縮器および1Lの受けフラスコが装備された蒸留ヘッドを備えた清潔なフラスコにろ液を移した。o−キシレン(150mL)を、アセトン中のTFESKの溶液に加えた。次に、ポット温度が100℃まで上昇した際にアセトンを大気圧で蒸留し;回収された蒸留物の重量は476g(602mL)であった。次に、水(25mL)およびo−キシレン(25mL)を蒸留ポットに加え、わずかな減圧(630mmHg、83.99kPa)を系にかけた。何らかの残っているアセトンおよびo−キシレン/水共沸混合物を蒸留した。ポットを室温に冷やし、ろ過した。得られた固体を24時間空気乾燥させたところ、70.2gのTFESKが得られた。NMR分析により、0.025重量パーセント(250マイクログラム/g)のアセトンが示され;硫酸塩濃度は、40マイクログラム/g未満であった。
実施例6
この実施例は、メタノール抽出と、その後の、水の添加なしでのo−キシレン希釈剤の存在下における蒸留による粗TFESKの精製を示す。機械的撹拌および冷水凝縮器を備えた1Lの四つ口丸底フラスコに、粗TFESK(90g、0.41mol;約10重量パーセントのKSOを含有する)および試薬グレードのメタノール(400mL)を投入した。混合物を、50℃で2時間撹拌し、ろ過して、KSOを収集した。次に、ろ液をo−キシレン(200mL)とともに丸底フラスコに戻した。次に、混合物を大気圧で蒸留して、メタノールを除去した。メタノールを除去した後、ポットを室温に冷まし、純粋なTFESKを、ろ過によってo−キシレンから回収した。TFESKを24時間空気乾燥させた。TFESKの最終重量は79gであり;硫酸塩含量は40マイクログラム/g未満であった。単離されたTFESKのH NMR分析により、それが、約0.20重量パーセントのo−キシレンを含有していたことが示され;メタノールは観察されなかった。o−キシレン希釈剤およびメタノール溶媒を、さらなる抽出に再利用し得る。
比較例C
この実施例は、アセトン/キシレン混合物からのTFESKの回収を示す。粗TFESK(約10%のKSOを含有する)および試薬グレードのアセトン(600mL)を、機械的撹拌を備えたフラスコに投入した。混合物を、50℃で2時間加熱し、40℃に冷まし、次に、Celite(商標)パッドを通して真空ろ過して、KSOを収集した。次に、ろ液をo−キシレン(200mL)と組み合わせてから、12インチのビグリューカラムを用いて大気圧で蒸留した。ポット温度が100℃に達したら蒸留を終了した。室温に冷ました後、TFESKをろ過してo−キシレンから取り除いた。抽出および蒸留/回収プロセスを、再利用されるアセトン溶媒およびo−キシレン希釈剤を用いて5回繰り返した。TFESKを空気中で乾燥させ、次に、約88℃で10時間、窒素でパージした真空オーブンに入れた。H NMRによる生成物の分析により、TFESKが、4.4重量パーセントのアセトンで汚染されていたことが示された。
それと比較して、溶媒がアセトンであり、希釈剤がo−キシレンおよび水であった実施例5では、NMR分析により、0.025重量パーセントのアセトンが示され;硫酸塩濃度は40ppm未満であった。溶媒がメタノールであり、希釈剤がo−キシレンであった実施例6では、単離されたTFESKの分析により、それが、約0.20重量パーセントのo−キシレンを含有していたことが示され;メタノールは観察されなかった。したがって、アセトンを溶媒として使用する場合、アセトンがTFESK結晶構造に組み込まれるのを防ぐために水が存在する必要がある。
実施例7〜16
この実施例は、回収された溶媒の再利用を伴う、メタノール中のTFESKの精製を示す。上述したように調製された650g(3mol)の粗TFESK、および2Lの無水メタノールを、機械的撹拌、Nブランケット、および冷水凝縮器を備えた5Lの四つ口丸底フラスコ中で組み合わせることによって、混合物を調製した。反応混合物を、撹拌しながら2時間にわたって50℃まで加熱し、次に40℃以上まで冷ました。不溶性KSOを除去するために、反応混合物を、Celite(商標)パッドを通して真空ろ過して、機械的撹拌、5プレートのOldershawカラム、および1:1のマグネチック還流スプリッタ(magnetic reflux splitter)付きの蒸留ヘッドを備えた3Lの四つ口丸底フラスコへと直接入るようにした。TFESKおよびメタノールの溶液に、1Lのo−キシレンを加えた。メタノールを、大気圧で、1:1の還流比で、90℃のポット温度になるまで蒸留した。メタノールおよびキシレンを除去したら、ポットを室温に冷まし、ろ過し;固体を24時間空気乾燥させた。イオンクロマトグラフィーによって分析すると、残留硫酸カリウムは、実施例7〜16のいずれについても300マイクログラム/g未満であった。結果を表2に列挙する。各実施例から回収されたメタノールおよびキシレンを、次の実施例に再利用した。実施例7から回収されたメタノールおよびキシレンを実施例8に使用し;実施例8から取り出されたメタノールおよびキシレンを実施例9に使用し;各連続する実施例について実施例16まで同様に行った。実施例10、11および12から回収されたTFESKを組み合わせて、残留金属および溶媒について分析した。残留金属の分析は、誘導結合プラズマ分光法によって行い、残留溶媒の分析を、HおよびF19 HMRによって行った。結果を表3および4に列挙する。
Figure 2014505654
Figure 2014505654
Figure 2014505654
実施例17
この実施例は、固体TFESKの粉砕後のTFESKからのアセトンの除去を示す。4.36重量パーセントのアセトンを含有するTFESKアセトン溶媒和物の試料を、大きいセラミック製の乳鉢および乳棒で粉砕した。試料を、173〜175℃で16.5時間、窒素でパージしたオーブンに入れた。試料をオーブンから取り出し、スパチュラで撹拌してから、さらに5時間オーブンに戻した。H NMRによる乾燥された生成物の分析により、TFESKが、0.039重量パーセントのアセトンを含有していたことが示された。結果を表5に列挙する。
実施例18
この実施例は、固体TFESKの粉砕後のTFESKからのアセトンの除去を示す。3.5重量パーセントのアセトンを含有するTFESKアセトン溶媒和物の500グラムの試料を、6つのハンマーを備えた(six−hammer)粉砕機で粉砕し、0.039インチの丸い穴のふるいに通した。粉砕された材料の一部を、窒素でパージしたオーブン(大気圧)中、24時間にわたって170℃まで加熱した。H NMRによる、粉砕され、乾燥された生成物の再分析により、アセトンレベルが、0.02重量パーセントまで減少されたことが示された。結果を表5に列挙する。
比較例D〜H
表5に列挙される量でアセトンを含有するTFESKの試料を、それを予め粉砕せずに、表5に列挙される温度および時間で乾燥させた。各条件について回収されたTFESK試料中の残留アセトンの量を、表5に列挙する。
Figure 2014505654
試料を粉砕しない場合および試料を粉砕する場合の、アセトンを含有するTFESKの試料を加熱する効果を、表5に示す。アセトン溶媒和物を、150℃を超える温度まで加熱すると、TFESK中のアセトンの量が減少されるが、実施例17および18のような加熱前の試料の粉砕が、TFESK中のアセトンをより低いレベルまで減少させるのに特に効果的であった。

Claims (11)

  1. フルオロアルカンスルホン酸塩を精製するための方法であって、
    (a)
    1)式
    [C(H)(F)(X)CFSOM (I)
    (式中、
    Xが、H、Cl、F、CF、またはORであり;
    Rが、C〜Cアルキル、フルオロアルキル、またはペルフルオロアルキルであり;
    Mが、Li、Na、K、Cs、Rb、Ca、またはBaであり;
    yが、Mの原子価と等しい正の整数である)
    の少なくとも1種のフルオロアルカンスルホン酸塩;および
    2)少なくとも1種の無機塩汚染物質
    を含む混合物を1種または複数種の溶媒と接触させて、前記塩の少なくとも一部を溶液中に選択的に溶解させる工程と;
    (b)前記混合物から前記溶液を単離して、フルオロアルカンスルホン酸塩のグラム当たり500マイクログラム未満の無機塩汚染物質を含有するか、または最大で0.3重量%未満の個々の溶媒を含有するフルオロアルカンスルホン酸塩を得る工程と
    を含むことを特徴とする方法。
  2. フルオロアルカンスルホン酸塩の前記溶液を乾燥させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記溶媒が、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、および炭酸ジメチル、またはそれらの混合物であり、前記汚染物質が、塩化物、フッ化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ホウ酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、およびリン酸二水素塩からなる群から選択される1種または複数種のM−塩汚染物質であり、Mが、Li、Na、K、Cs、Rb、Ca、またはBaであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 工程(a)の前記接触の後でかつ工程(b)の前記単離の前に、フルオロアルカンスルホン酸塩の前記溶液を希釈剤と混合する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記フルオロアルカンスルホン酸塩が前記希釈剤に不溶性であり、前記希釈剤が前記溶媒より高い沸点を有することを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記希釈剤が、約90℃超で約150℃未満の沸点をそれぞれが有する、アルカン、アレーン、ハロゲン化炭化水素、ハロゲン置換アレーン、脂肪族エーテル、脂肪族エステル、脂肪族炭酸エステル、脂肪族ケトン、および水のうちの少なくとも1つ、またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  7. 前記溶媒除去の後、ろ過、蒸発、または遠心分離によって、前記フルオロアルカンスルホン酸塩を単離する工程をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  8. 前記汚染物質が、亜硫酸塩および硫酸塩を含有し、工程(a)において前記混合物を溶媒と接触させる前に、前記混合物を、水、ならびに空気、酸素、過酸化水素、過硫酸塩、次亜塩素酸ナトリウム、塩素、または二酸化塩素から選択される酸化剤と接触させて、前記亜硫酸塩および亜硫酸水素塩を硫酸塩に転化した後に前記水を除去することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 工程(b)の後、前記使用された溶媒の回収および前記溶媒を前記方法の工程(a)に戻して再利用する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 工程(b)の後、前記使用された希釈剤の回収および前記希釈剤を前記方法に戻して再利用する工程をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  11. 乾燥後、前記塩を約1mmの最大直径を有する粒度になるまで粉砕し、最低150℃の温度まで加熱して、溶媒のレベルをさらに減少させることを特徴とする請求項2に記載の方法。
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