JP2014504851A - Egfrviiiに対する免疫応答を誘発する方法および組成物 - Google Patents

Egfrviiiに対する免疫応答を誘発する方法および組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、対象においてEGFRvIIIに対するT細胞応答を誘導する方法に関する。これらの方法は、そのアミノ酸配列が複数のEGFRvIIIポリペプチド配列を含み、その配列がそれぞれEEKKGNYV(配列番号3)を含む少なくとも1つの免疫原性ポリペプチドを発現する組成物を対象に投与すること、および/またはポリペプチド自体を投与することを含む。
【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本発明は、全ての表、図および特許請求の範囲を含むその全体が参照することによって本明細書中に組み込まれる、2010年11月17付で出願された米国特許仮出願第61/414,850号からの優先権を主張する。
本発明の背景の以下の考察は、単に読者が本発明を理解するのを助けるために提供され、本発明に対する先行技術を記載または構成することを認めるものではない。
EGFR3遺伝子(c−erbB−1)は、多くの場合、悪性ヒト組織で増幅され、過剰発現される。しばしば、この増幅は、野生型c−erb−1の細胞内および膜貫通ドメインが欠失したインフレーム欠失突然変異体をもたらす、遺伝子の構造再配置と関連付けられる。いくつかの悪性グリオーマおよび非小細胞肺ガンで特定される1種の欠失突然変異体はEGFRvIIIと称される。EGFRvIIIは、アミノ酸6〜273(細胞外ドメイン中にあり、残基1はシグナル配列の直後の残基である)が欠失し、そしてグリシンが残基5および274間に挿入されている突然変異である。EGFRvIII突然変異のN末端の10残基の配列は、LEEKKNYVV(配列番号1)である。
乳ガンを発現するEGFRvIIIを有する患者は、このペプチドに対する検出可能な体液性および細胞性免疫応答を有し、このことは、それが免疫原性ネオ抗原として機能することを示唆する。PEPvIIIと称される、この接合部からの13アミノ酸ペプチド(LEEKKGNYVVTDH;配列番号2)は、EGFRvIII発現腫瘍を有するヒトにワクチン接種をするために用いられてきた。最近公開された研究では、KLHに接合するPEPvIIIを、進行の証拠となるX線像のない、全切除(>95%)、放射線およびテモゾロマイドによって治療された、新たに診断された多形性神経膠芽細胞腫(「GBM」)患者に投与した。14人の予防接種を受けた患者のうち6人でEGFRvIIIに対する体液性免疫応答が観察され、一方、17人のうち3人が陽性のDTH応答を示した。ワクチンおよびテモゾロマイドで治療された患者の全生存の中央値は組織学的診断の時点から26.0ヶ月であるのに対して、テモゾロマイドのみを投与された対応コホートについては15.0ヶ月であった。これらの有望な結果は、EGFRvIIIを発現するワクチンの効用を裏付け、より強力なワクチン、すなわち着実で永続的かつ強力な抗原特異的T細胞応答を誘発するものは、抗EGFRvIII応答の大きさおよび期間を改善できることを示唆する。
リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)は、ワクチンベクターとしてその効用について研究されているグラム陽性細胞内細菌である。エル・モノサイトゲネス(L. monocytogenes)での感染は、エル・モノサイトゲネスに感染した細胞の殺滅および感染の制御に必要である強力なCD8+T細胞応答を誘発する。エル・モノサイトゲネスの弱毒化は、免疫原性を維持または増強しながら、ベクターの安全性を100〜1,000倍改善する。ベクターを容易に遺伝子操作できることは、簡単な製造方法と合わせて、エル・モノサイトゲネスをガンワクチンのための魅力的な基盤にする。
当該技術分野では依然として、EGFRvIII発現悪性腫瘍に対する有効な免疫応答を刺激するための組成物および方法が必要とされている。
本発明は、そのような抗原を組換えによりコード化し、発現する細菌を使用するマルチマーEGFRvIII抗原ワクチンの送達のための組成物および方法を提供する。
本発明の第1の態様において、本発明は、対象においてEGFRvIIIに対するT細胞応答を誘導する方法に関する。これらの方法は、対象に、1以上の免疫原性ポリペプチドを発現する細菌を含む組成物を投与することを含み、そのアミノ酸配列は、複数(2、3、4、5コピーまたはそれ以上)のEGFRvIIIポリペプチド配列を含み、その配列はそれぞれEEKKGNYV(配列番号3)を含む。ある実施形態において、これらのEGFRvIII由来の配列は、LEEKKGNYV(配列番号4)、LEEKKGNYVVTDH(配列番号2)、またはPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を含む可能性があるか、またはこれらの配列からなる可能性がある。本明細書中で後述するように、最も好ましいのは、本明細書中で記載される免疫原性ポリペプチド(複数可)を発現するエル・モノサイトゲネス細菌である。
本明細書中でも記載するように、そのような方法は、前記対象において組換え発現されたEGFRvIIIポリペプチドに対する、体液性応答および抗原特異的T細胞(CD4+および/またはCD8+)応答の1以上を含む免疫応答を刺激することができる。そのようなポリペプチドがCD4+および/またはCD8+T細胞応答を生成する能力は、本明細書中で詳細に記載され当該技術分野で周知の様々な方法によって確認することができる。好ましくは、対象に送達される場合、本発明の組成物は、前記送達後24時間で、IL−12p70、IFN−γ、IL−6、TNFα、およびMCP−1からなる群から選択されるタンパク質の1以上、好ましくはそのそれぞれの血清濃度の増加を誘発し;そしてEGFRvIIIに対するCD4+および/またはCD8+抗原特異的T細胞応答を誘発する。
本発明の関連する態様において、本発明は、対象においてEGFRvIIIに対するT細胞応答を誘発するために有用な組成物に関する。そのような組成物は、その配列が1以上の免疫原性ポリペプチドをコード化し、そのアミノ酸配列が複数(2、3、4、5コピーまたはそれ以上)のEGFRvIIIポリペプチド配列を含み、その配列がそれぞれEEKKGNYV(配列番号3)を含む核酸分子を含む細菌を含む。ある実施形態において、これらのEGFRvIII由来の配列は、LEEKKGNYV(配列番号4)、LEEKKGNYVVTDH(配列番号2)、またはPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を含む可能性があるか、またはこれらの配列からなる可能性がある。本明細書中で後述するように、最も好ましいのは、本明細書中で記載される免疫原性ポリペプチド(複数可)を発現するエル・モノサイトゲネス細菌である。ある実施形態において、EGFRvIII由来の配列をコード化する核酸配列は、所望の細菌における発現について最適化されたコドンである。
別の関連する態様において、本発明は、その配列が1以上の免疫原性ポリペプチドをコード化し、そのアミノ酸配列が複数(2、3、4、5コピーまたはそれ以上)のEGFRvIIIポリペプチド配列を含み、その配列がそれぞれEEKKGNYV(配列番号3)、またはそれらの対応するポリペプチドを含む単離された核酸分子に関する。ある実施形態において、これらのEGFRvIII由来の配列は、LEEKKGNYV(配列番号4)、LEEKKGNYVVTDH(配列番号2)、またはPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を含む可能性があるか、またはこれらの配列からなる可能性がある。
適切な免疫原性ポリペプチド配列を誘導する方法を本明細書中で詳細に後述する。ある実施形態において、少なくとも2つのEGFRvIIIポリペプチド配列は、対象中に存在するプロテアーゼによって処理されるように構成されたポリペプチドリンカーによって分離される。一例として、1つのEGFRvIIIポリペプチド配列は、隣接するEGFRポリペプチド配列から、プロテアソームによって切断されるように構成された配列によって分離されている可能性がある。ある実施形態において、各EGFRvIIIポリペプチド配列に、プロテアソームによって切断されるように構成された配列が隣接している(それによって隣接するEGFRポリペプチド配列(複数可)から分離されている)。好適なポリペプチド配列、およびそれらをコード化する核酸配列を本明細書中で詳細に後述する。
ある実施形態において、免疫原性ポリペプチド(複数可)は、ASKVL↓ADGSVK;ASKVA↓GDGSIK;LSKVL↓ADGSVK;LAKSL↓ADLAVK;ASVVA↓GIGSIA;GVEKI↓NAANKG;およびDGSKKA↓GDGNKK(配列番号6〜12)からなる群から選択される1以上の「切断可能な」アミノ酸配列を含む。これらの配列では、抗原配列は、「切断可能な」アミノ酸配列が抗原配列に隣接するように、矢印によって示される位置に配置される。矢印の左側の任意の配列を矢印の右側の任意の配列を組み合わせて新しい隣接対ができることができるように、これらの配列を組み合わせることができる。
一連のこれらの配列、例えばASKVLADGSVKASKVA↓GDGSIKLSKVLADGSVKASKVA↓GDGSIKLSKVLADGSVK(配列番号13)を作製することもでき、ここでも、抗原配列は矢印によって示される位置に配置される。明確さを改善する目的で、このリストは、下線をひいた第1隣接配列、下線を引いていない第2配列、下線を引いた第3配列、下線を引いていない第4配列、および下線を引いた第5配列を示す。別の例は、ASKVLADGSVKDGSKKA↓GDGNKKLSKVLADGSVKDGSKKA↓GDGNKKLSKVLADGSVKDGSKKA↓GDGNKK(配列番号14)である。これらの配列は単に例示的なものである。好適なプロテアソーム切断モチーフは、Toes et al., J. Exp. Med. 194: 1-12, 2001(その全体が参照することによって本明細書中に組み込まれる)で詳細に記載されている。さらに、Lauer
et al., Infect. Immun. 76: 3742-53, 2008;およびSinnathamby
et al., (J. Immunother. 32: 856-69, 2009を参照のこと。
限定されないが、フレクスナー赤痢菌(Shigella
flexneri)、大腸菌(Escherichia coli)、リステリア・モノサイトゲネス、エルシニア・エンテロコリチカ(Yersinia enterocolitica)、ネズミチフス菌(Salmonella
typhimurium)、腸チフス菌(Salmonella typhi)またはマイコバクテリウム(mycobacterium)種をはじめとする多くの細菌種がワクチンとしての使用のために開発され、本発明においてワクチンプラットフォームとして用いることができる。このリストは、限定するものではない。本発明は、弱毒化、片利共生的、および/または不活性化されているが、代謝的に活性な細菌株のワクチンプラットフォームとしての使用を想定する。好ましい実施形態において、細菌は、本発明のEGFRvIIIポリペプチド配列の細菌による発現のためにコード化する核酸配列を含むリステリア・モノサイトゲネスである。この核酸は、最も好ましくは、細菌のゲノム中に組み込まれる。リステリア・モノサイトゲネスの弱毒化および不活性化されているが、代謝的に活性な形態が特に好ましく、actAおよび/またはinlBに弱毒化突然変異を有するリステリア・モノサイトゲネスを本明細書中の好ましい実施形態で後述する。本発明を本明細書中で細菌ベクターに関して記載するが、標的抗原の送達のための好適な薬剤は、さらなる組換え型ベクター、例えば、ウイルス、および裸のDNAを含む。
本明細書中で記載されるワクチン組成物を宿主に対して単独または薬剤的に許容される賦形剤との組み合わせのいずれかで、適切な免疫応答を誘導してEGFRvIII発現に関連する悪性腫瘍を予防または治療するために十分な量で投与することができる。対象においてT細胞応答を誘導するために選択された好ましい条件は、ワクチンプラットフォームを対象に静脈内することを含む;しかしながら、投与は、経口、静脈内、皮下、経皮、皮内、筋肉内、粘膜、非経口、臓器内、病巣内、鼻内、吸入、眼内、血管内、結節内、乱切による、直腸、腹腔内、または様々な周知の投与経路のいずれか1つもしくは組み合わせであってよい。
ある好ましい実施形態では、対象に免疫応答を予備刺激するために有効量の免疫原性ポリペプチドを含有するワクチンを投与した後、第2のワクチンを投与する。これは、当該技術分野で「プライム・ブースト」レジメンと称される。そのようなレジメンでは、本発明の組成物および方法を「プライム」送達として、「ブースト」送達として、または「プライム」および「ブースト」の両方として用いることができる。そのようなレジメンの例を本明細書中で後述する。
本発明での使用に好ましいリステリア・モノサイトゲネスは、構成的に活性な状態に発現されたprfA転写因子をロックする突然変異をprfA遺伝子中に含む。例えば、PrfA*突然変異体(G155S)はプライム・ブースト静脈内または筋肉内免疫化レジメン後の機能細胞性免疫を増強することが示されている。
ある実施形態において、本発明のEGFRvIIIポリペプチド配列は、インフレーム分泌シグナル配列を含む融合タンパク質として発現され、その結果、細菌によって可溶性ポリペプチド(複数可)としてそれらが分泌される。細菌発現系で使用するための数多くの例示的シグナル配列が当該技術分野で知られている。細菌がリステリア・モノサイトゲネスである場合、分泌シグナル配列がリステリア・モノサイトゲネスシグナル配列であるのが好ましく、最も好ましくはActAシグナル配列である。さらなるActAまたは他のリンカーアミノ酸も免疫原性ポリペプチド(複数可)に融合して発現させることができる。好ましい実施形態では、1以上の免疫原性ポリペプチドが、インフレームActA−N100配列(例えば、配列番号37、38および39からなる群から選択される)または前記ActA−N100配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む融合タンパク質(複数可)として発現される。
好ましい実施形態において、ワクチン組成物は:
(a)配列番号37、38および39からなる群から選択されるActA−N100配列、またはそのようなActA−N100配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列;
(b)その配列がそれぞれEEKKGNYV(配列番号3)を含む、複数(2、3、4、5コピーまたはそれ以上)のEGFRvIIIポリペプチド配列を含むアミノ酸配列;および
(c)少なくとも2つのEGFRvIIIポリペプチド配列間に配置されたリンカーアミノ酸配列であって、ここで、リンカーアミノ酸配列はプロテアソーム切断のために構成される、リンカーアミノ酸配列
を含む融合タンパク質を発現するリステリア・モノサイトゲネスを含み、ここで、融合タンパク質は、リステリア・モノサイトゲネスActAプロモータに機能的に連結された核酸配列から発現される。
別の態様において、本発明は、マウスモデル系においてEGFRvIII免疫応答を評価する方法に関する。これらの方法は、マウスをEGFRvIIIポリペプチドで免疫化し、その配列がEEKKGNYVからなるポリペプチドに対する反応性を測定することによって、結果として得られるEGFRvIII特異的免疫応答を評価することを含む。
上述したように、ある実施形態において、抗原ポリペプチド(複数可)をコード化する核酸配列は、細菌(例えば、リステリア・モノサイトゲネス)による発現について最適化されたコドンである。本明細書中で後述するように、異なる生物は、多くの場合、「コドンバイアス」を示す;即ち、特定のアミノ酸をコード化する所定のコドンが遺伝コードに現れる程度は、生物間で著しく異なる。一般的に、遺伝子が稀なコドンを多く含むほど、特定の宿主系内で異種タンパク質が妥当なレベルにて発現される可能性は低くなる。これらのレベルは、まれなコドンがタンパク質のクラスターまたはN末端部分中に現れる場合はさらに低くなる。まれなコドンを、アミノ酸配列を修飾することなく宿主系のコドンバイアスをより密接に反映する他のものと置換することで、機能タンパク質発現のレベルを増大させることができる。コドン最適化のための方法を本明細書中で後述する。
本発明は、以下の説明で記載されるかまたは図面で図示される構造の詳細および成分の配置への適用に限定されないと理解されるべきである。本発明は、記載されている以外の実施形態が可能であり、様々な方法で実施および実行することができる。さらに、本明細書中、ならびに要約書で用いられる語法および用語が、説明の目的であり、限定と見なされるべきではないことも理解されるべきである。
このように、当業者は、本開示が基づく概念を、本発明のいくつかの目的を実施するための他の構造、方法およびシステムの設計のための基礎として容易に利用することができることを理解するであろう。したがって、特許請求の範囲は、本発明の精神および範囲から逸脱しない限りそのような同等の構造を含むと見なされることは重要である。
本発明で使用される例示的発現カセットを概略的に示す。 組換え型リステリア(Listeria)によるEGFRvIII抗原の発現を示すウェスタンブロット結果を示す。 組換え型リステリアでの免疫化によって誘導されるEGFRvIII抗原特異的CD8+T細胞を示す。 組換え型リステリアでの免疫化後のB3ZT細胞活性化アッセイから得られた結果を示す。 組換え型リステリアでの免疫化後の特定のEGFRvIIIペプチドに対する反応についてのCD8+T細胞のスクリーニングから得られた結果を示す。 EGFRvIIIペプチド結合によるクラスI発現の誘導を測定するT2細胞アッセイから得られる結果を示す。 単一コピーの変異体に対して、複数コピーのEGFRvIII20−40を発現する組換え型リステリアでの免疫化後の増強されたCD8+T細胞プライミングを示す。
本発明は、複数コピーのEGFRvIII由来の抗原をコード化し、発現する細菌を用いた免疫療法の送達のための組成物および方法に関する。
本発明は、以下の説明で記載されるかまたは図面で図示される構造の詳細および成分の配置への適用に限定されないと理解されるべきである。本発明は、記載されている以外の実施形態が可能であり、様々な方法で実施および実行することができる。さらに、本明細書中、ならびに要約書で用いられる語法および用語が、説明の目的であり、限定と見なされるべきではないことも理解されるべきである。
このように、当業者は、本開示が基づく概念を、本発明のいくつかの目的を実施するための他の構造、方法およびシステムの設計のための基礎として容易に利用することができることを理解するであろう。したがって、クレームは、本発明の精神および範囲から逸脱しない限りそのような同等の構造を含むと見なされることは重要である。
1.定義
ある遺伝子における突然変異、またはその遺伝子を含む細菌における突然変異を示すために用いられる略語は以下のとおりである。一例として、略語「エル・モノサイトゲネスΔactA」は、actA遺伝子の一部または全部が欠失していることを意味する。デルタ記号(Δ)は欠失を意味する。上付きのマイナス記号を含む略語(リステリアActA)は、actA遺伝子が、例えば、欠失、点突然変異、またはフレームシフト突然変異によって突然変異したことを意味するが、これらの種類の突然変異に限定されない。
「投与」は、ヒト、ほ乳類、ほ乳類の対象、動物、獣医学的対象、プラセボ対象、研究対象、実験対象、細胞、組織、臓器、または生体液に適用される場合、制限なく、対象、細胞、組織、臓器、または生体液などに対する外因性リガンド、試薬、プラセボ、小分子、医薬品、治療薬、診断薬、または組成物の接触を指す。「投与」は、例えば、治療、薬物動態、診断、研究、プラセボ、および実験方法を指す可能性がある。細胞の治療は、試薬の細胞との接触、ならびに試薬の流体との接触を含み、この場合、流体は細胞と接触している。「投与」はさらに、例えば、細胞の、試薬、診断、結合組成物、または別の細胞によるインビトロおよびエクスビボ処理も含む。
「アゴニスト」は、リガンドおよび受容体に関連する場合、受容体を刺激する分子、分子の組み合わせ、複合体、または試薬の組み合わせを含む。例えば、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)のアゴニストは、GM−CSF、GM−CSFの変異タンパク質もしくは誘導体、GM−CSFのペプチド模倣薬、GM−CSFの生物学的機能を模倣する小分子、またはGM−CSF受容体を刺激する抗体を含む可能性がある。
「アンタゴニスト」は、リガンドおよび受容体に関連する場合、受容体を阻害、中和、下方制御、および/または脱感作する分子、分子の組み合わせ、または複合体を含む。「アンタゴニスト」は、受容体の構成的活性を阻害する任意の試薬を含む。構成的活性は、リガンド/受容体相互作用の非存在下で明白なものである。「アンタゴニスト」はさらに、受容体の刺激された(または制御された)活性を阻害または防止する任意の試薬も含む。一例として、GM−CSF受容体のアンタゴニストは、制限を意味することなく、リガンド(GM−CSF)と結合し、そのリガンドが受容体と結合するのを防止する抗体、または受容体と結合し、リガンドがその受容体と結合するのを防止する抗体、または抗体が受容体を不活性なコンフォメーションにロックする場合を含む。
本明細書中で用いられる場合、ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質に関する「アナログ」または「誘導体」は、もとのペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質と類似または同一の機能を有するが、もとのペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質と類似または同一のアミノ酸配列または構造を必ずしも含む必要がない別のペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質を指す。アナログは、好ましくは以下の少なくとも1つを満たす:(a)もとのアミノ酸配列と少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を有するタンパク質性作用物質(b)ストリンジェントな条件下で、もとのアミノ酸配列をコード化するヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列によってコード化されるタンパク質性作用物質;および(c)もとのアミノ酸配列をコード化するヌクレオチド配列と少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%同一であるヌクレオチド配列によってコード化されるタンパク質性作用物質。
「抗原提示細胞」(APC)は、抗原をT細胞に提示するために用いられる免疫系の細胞である。APCは、樹状細胞、単球、マクロファージ、辺縁帯クッパー細胞、小膠細胞、ランゲルハンス細胞、T細胞、およびB細胞を含む。樹状細胞は少なくとも2つの系統で生じる。第1の系統は、プレDC1、骨髄性DC1、および成熟DC1を含む。第2の系統は、CD34CD45RA初期前駆多能性細胞、CD34CD45RA細胞、CD34CD45RACD4IL−3RαプロDC2細胞、CD4CD11c形質細胞様プレDC2細胞、リンパ様ヒトDC2形質細胞様由来のDC2、および成熟DC2を含む。
「弱毒化」および「弱毒化された」とは、宿主に対する毒性を減弱するように修飾される、細菌、ウイルス、寄生虫、感染性生物、プリオン、腫瘍細胞、感染性生物の遺伝子などを含む。宿主は、ヒトもしくは動物宿主、または臓器、組織、もしくは細胞である可能性がある。細菌は、非限定的例を挙げれば、宿主細胞に対する結合を減弱するために、1つの宿主細胞から別の宿主細胞へと広がるのを軽減するため、細胞外成長を減少させるため、または宿主細胞における細胞内成長を減少させるために、弱毒化することができる。弱毒化は、例えば、毒性の兆候(複数可)、LD50、臓器からの除去、または競争指数を測定することによって評価することができる(例えば、Auerbuch, et al. (2001) Infect. Immunity 69:5953-5957を参照のこと)。一般的に、弱毒化は、少なくとも25%;さらに一般的には少なくとも50%;最も一般的には少なくとも100%(2倍);標準的は少なくとも5倍;さらに標準的には少なくとも10倍;最も標準的には少なくとも50倍;多くの場合は少なくとも100倍;さらに多くの場合は少なくとも500倍;そして最も多くの場合は少なくとも1000倍;通常は少なくとも5000倍;さらに通常は少なくとも10,000倍;そして最も通常は少なくとも50,000倍;そして最も多くの場合は少なくとも100,000倍のLD50の増加および/または除去率の増加をもたらす。
「弱毒化遺伝子」は、宿主に対する毒性、病理、もしくは病原性、宿主内の成長、または宿主内の生存を媒介する遺伝子を含み、この場合、遺伝子は、毒性、病理、または病原性を緩和、減少、または除去する方法で突然変異する。減少または除去は、突然変異遺伝子によって媒介される病原性または毒性を、非突然変異(または親)遺伝子によって媒介されるものと比較することによって、評価することができる。「突然変異遺伝子」は、遺伝子の調節領域、遺伝子のコーディング領域、遺伝子の非コーディング領域、またはそれらの任意の組み合わせで欠失、点突然変異、およびフレームシフト突然変異を含む。
「保存的に修飾された変異体」は、アミノ酸および核酸配列の両方に当てはまる。特定の核酸配列に関して、保存的に修飾された変異体とは、同一アミノ酸配列、または1以上の保存的置換を有するアミノ酸配列をコード化する核酸を指す。保存的置換の一例は、以下の群のうちの1つのアミノ酸を同じ群の別のアミノ酸で交換することである(Lee, et al.に発行された米国特許第5,767,063号;Kyte and Doolittle (1982) J. Mol. Biol. 157:105-132)。
(1)疎水性:ノルロイシン、Ile、Val、Leu、Phe、Cys、Met;
(2)中性親水性:Cys、Ser、Thr;
(3)酸性:Asp、Glu;
(4)塩基性:Asn、Gln、His、Lys、Arg;
(5)鎖配向に影響を及ぼす残基:Gly、Pro;
(6)芳香族:Trp、Tyr、Phe;oyobi
(7)小アミノ酸:Gly、Ala、Ser。
「有効量」は、限定されないが、病状または障害の症状または兆候を改善、逆転、緩和、予防、または診断をすることができる量を含む。明確に、または文脈から別段の指示がない限り、「有効量」は、状態を改善するために十分な最少量に限定されない。
「細胞外液」は、例えば、血清、血漿、血液、間質液、脳脊髄液、分泌液、リンパ液、胆汁、汗、糞便物質、および尿を含む。「細胞外液」は、コロイドまたは懸濁液、例えば、全血または凝固血液を含む可能性がある。
ポリペプチドに関連して「断片」という用語は、大きなアミノ酸配列の、少なくとも5の連続アミノ酸残基、少なくとも10の連続アミノ酸残基、少なくとも15の連続アミノ酸残基、少なくとも20の連続アミノ酸残基、少なくとも25の連続アミノ酸残基、少なくとも40の連続アミノ酸残基、少なくとも50の連続アミノ酸残基、少なくとも60の連続アミノ残基、少なくとも70の連続アミノ酸残基、少なくとも80の連続アミノ酸残基、少なくとも90の連続アミノ酸残基、少なくとも100の連続アミノ酸残基、少なくとも125の連続アミノ酸残基、少なくとも150の連続アミノ酸残基、少なくとも175の連続アミノ酸残基、少なくとも200の連続アミノ酸残基、または少なくとも250の連続アミノ酸残基のアミノ酸配列を含むペプチドまたはポリペプチドを含む。
「遺伝子」は、オリゴペプチドまたはポリペプチドをコード化する核酸配列を指す。オリゴペプチドまたはポリペプチドは、生物学的活性、抗原的活性、生物学的不活性、または抗原的に不活性などである可能性がある。遺伝子という用語は、例えば、特定のオリゴペプチドまたはポリペプチドをコード化するオープンリーディングフレーム(ORF)の総和;ORF+イントロンをコード化する核酸の総和;ORFおよび機能的に連結されたプロモータ(複数可)の総和;ORFおよび機能的に連結されたプロモータ(複数可)および任意のイントロンの総和;ORFSならびに機能的に連結したプロモータ(複数可)、イントロン(複数可)、およびプロモータ(複数可)、ならびに他の調節エレメント、例えばエンハンサー(複数可)の総和を含む。ある実施形態において、「遺伝子」は、遺伝子の発現を調節するためにシスである必要がある任意の配列を含む。遺伝子という用語は、ペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質の抗原または抗原的に活性な断片を含むペプチドをコード化する核酸を指す可能性もある。遺伝子という用語は、コード化されたペプチドまたはタンパク質が任意の生物学的活性を有すること、またはさらにはペプチドもしくはタンパク質が抗原的に活性であることを必ずしも意味するわけではない。発現不可能な配列をコード化する核酸配列は、一般に偽遺伝子と見なされる。遺伝子という用語は、rRNA、tRNA、またはリボザイムなどのリボ核酸をコード化する核酸配列も含む。
リステリアなどの細菌の「成長」は、限定されないが、コロニー形成、複製、タンパク質含有量の増大、および/または脂質含有量の増大に関連する細菌生理学および遺伝子の機能である。明確にまたは文脈から特に明記されない限り、リステリアの成長は、宿主細胞の外側の細菌の成長、さらに宿主細胞の内側の成長を含む。成長に関連する遺伝子には、限定を意味しないが、エネルギー産生(例えば、解糖、クレブス回路、チトクローム)、アミノ酸、糖、脂質、ミネラル、プリン、およびピリミジンの同化および/または異化、栄養素輸送、転写、翻訳、および/または複製を媒介するものが含まれる。いくつかの実施形態において、リステリア細菌の「成長」は、リステリア細菌の細胞内成長、すなわち、ほ乳類の細胞などの宿主細胞の内側の成長を指す。リステリア細菌の細胞内成長は、光学顕微鏡法またはコロニー形成単位(CFU)アッセイによって測定することができるが、成長は、任意の測定技術によって制限されるものではない。リステリア抗原、リステリア核酸配列、またはリステリア細菌に対して特異的な脂質の量などの生化学的パラメータを用いて、成長を評価することができる。いくつかの実施形態において、成長を媒介する遺伝子は、細胞内成長を特異的に媒介するものである。いくつかの実施形態において、細胞内成長を特異的に媒介する遺伝子は、限定されないが、遺伝子の不活性化が細胞内成長速度を低下させるが、細胞外成長(例えば、ブロス中の成長)速度を検出可能に、実質的に、もしくはっきりと低下させない遺伝子、または遺伝子の不活性化が、細胞外成長速度を低下させるよりも大きく細胞内成長速度を低下させる遺伝子を含む。非限定的な例を挙げると、いくつかの実施形態において、不活性化が細胞外成長よりも大きく細胞内成長速度を低下させる遺伝子は、不活性化が、細胞内成長を正常値または最大値の50%未満まで低下させるが、細胞外成長を最大値の1〜5%、5〜10%、または10〜15%までしか低下させない状況を含む。本発明は、ある態様において、細胞内成長で減弱されているが細胞外成長では減弱されていないリステリア、細胞内成長で減弱されず細胞外成長で減弱されていないリステリア、ならびに細胞内成長で減弱されないが細胞外成長で減弱されたリステリアを含む。
「ハイドロパシーアナリシス」は、Kyte and
Doolittle: “A Simple Method for Displaying the Hydropathic Character of a
Protein”. J. Mol. Biol. 157(1982)105-132の方法によるポリペプチド配列の分析を指す。この方法では、各アミノ酸は4.6から−4.6の間の疎水性スコアを与えられる。4.6のスコアは最も疎水性であり、−4.6のスコアは最も親水性である。次いでウインドウサイズを設定する。ウインドウサイズは、疎水性スコアが平均され、ウインドウ中の第1アミノ酸に帰属されるアミノ酸の数である。計算はアミノ酸の第1ウインドウから始め、そのウインドウ中の全ての疎水性スコアの平均を計算する。次に、ウインドウを1つ下のアミノ酸に移動し、第2ウインドウ中の全ての疎水性スコアの平均を計算する。このパターンを最後のタンパク質まで続け、各ウインドウの平均スコアを計算し、ウインドウ中の第1アミノ酸にそれを帰属する。平均を次いでグラフ上にプロットする。y軸は疎水性スコアを表し、x軸はウインドウ数を表す。20個の一般的なアミノ酸について以下の疎水性スコアを使用する。
Arg:−4.5 Ser:−0.8 Lys:−3.9
Thr:−0.7 Asn:−3.5 Gly:−0.4
Asp:−3.5 Ala:1.8 Gln:−3.5
Met:1.9 Glu:−3.5 Cys:2.5
His:−3.2 Phe:2.8 Pro:−1.6
Leu:3.8 Tyr:−1.3 Val:4.2
Trp:−0.9 Ile:4.5
「標識された」組成物は、直接的または非間接的に、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、同位体的、もしくは化学的方法によって検出可能である。例えば、有用な標識としては、32P、33P、35S、14C、H、125I、安定同位体、エピトープタグ、蛍光色素、高電子密度試薬、基質、もしくは酵素、例えば、酵素結合免疫測定法で用いられるもの、またはフルオレッテ(fluorette)が挙げられる(例えば、Rozinov and Nolan
(1998) Chem. Biol. 5:713-728を参照のこと)。
「リガンド」は、小分子、ペプチド、ポリペプチド、または膜型もしくは膜結合型分子、すなわち、受容体のアゴニストもしくはアンタゴニストを指す。「リガンド」はさらに、アゴニストまたはアンタゴニストでない結合剤も含み、アゴニストまたはアンタゴニスト特性を有しない。慣例により、リガンドが第1の細胞に関して膜結合型である場合、受容体は通常第2の細胞上に出現する。第2の細胞は、第1の細胞と同じ本性(同じ名称)を有してもよいし、または異なる本性(異なる名称)を有してもよい。リガンドまたは受容体は完全に細胞内であってよい。すなわち、サイトゾル、核、またはある他の細胞内区画中にある可能性がある。リガンドまたは受容体は、例えば、細胞内区画から血漿膜の外面へと、その位置を変える可能性がある。リガンドおよび受容体の複合体は、「リガンド受容体複合体」と称される。リガンドおよび受容体がシグナリング経路に関与する場合、リガンドはシグナリング経路の上流の位置に出現し、受容体は下流に出現する。
「核酸」は、1本鎖、2本鎖、または多鎖形態のいずれかの、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドおよびそれらのポリマーを指す。核酸の非限定的な例は、例えば、cDNA、mRNA、オリゴヌクレオチド、およびポリヌクレオチドである。特定の核酸配列は「対立遺伝子変異型」および「スプライス変異」も暗に含む可能性がある。
プロモータおよびmRNAをコード化する核酸に関連した「機能的に連結された」とは、そのプロモータを用いて、その核酸の転写を開始することができることを意味する。
「パーセント配列同一性」および「%配列同一性」という用語は、2以上のアミノ酸もしくは核酸配列の比較またはアラインメントによって見出される配列類似性のパーセンテージを指す。パーセント同一性は、配列を整列配置し、2つの整列配置された配列間の一致の正確な数を計数し、短い方の配列の長さで割り、結果に100をかけることによる、2分子間の配列情報の直接的比較によって決定することができる。パーセント同一性を計算するためのアルゴリズムは、Smith−Waterman相同性検索アルゴリズムである(例えば、Kann and Goldstein (2002) Proteins 48:367-376; Arslan, et al. (2001)
Bioinformatics 17:327-337を参照のこと)。
「精製された」および「単離された」によって、ポリペプチドについて言及する場合、ポリペプチドが、自然において関連する他の生体高分子の実質的非存在下で存在することを意味する。「精製された」という用語は、本明細書中で用いられる場合、同定されたポリペプチドが、多くの場合、存在するポリペプチドの少なくとも50重量%を占め、さらに多くの場合、少なくとも60重量%を占め、典型的には少なくとも70重量%を占め、さらに典型的には少なくとも75%を占め、最も典型的には少なくとも80%を占め、通常は少なくとも85重量%を占め、さらに通常は少なくとも90重量%を占め、最も通常は少なくとも95重量%を占め、慣例的には少なくとも98重量%またはそれ以上を占めることを意味する。水、緩衝液、塩、界面活性剤、還元体、プロテアーゼ阻害剤、安定剤(アルブミンなどの添加されたタンパク質を含む)、および賦形剤、ならびに1000未満の分子量を有する分子の重量は、一般にポリペプチド純度の測定で用いられない。例えば、Covacci, et al.に発行された米国特許第6,090,611号での純度の考察を参照のこと。
「ペプチド」は、アミノ酸がペプチド結合によって互いに連結されたアミノ酸の短い配列を指す。ペプチドは、遊離した状態で、あるいは巨大分子、脂質、オリゴ糖もしくは多糖、および/またはポリペプチドなどの別の部分と結合していてもよい。ペプチドがポリペプチド鎖中に組み込まれる場合、「ペプチド」という用語は、それでもやはり特にアミノ酸の短い配列を指すために用いられる可能性がある。「ペプチド」は、ペプチド結合またはある他の種類の結合によって別の部分と連結される可能性がある。ペプチドは少なくとも2個のアミノ酸の長さであり、一般に約25個未満のアミノ酸の長さであり、この場合、最大長さは慣例または状況によって決まる(a function of custom or context)。「ペプチド」および「オリゴペプチド」という用語は、交換可能に用いることができる。
「タンパク質」は、一般に、ポリペプチド鎖を含むアミノ酸の配列を指す。タンパク質はさらに、ポリペプチドの3次元構造を指す可能性がある。「変性タンパク質」は、若干の残存する3次元構造を有する部分的に変性したポリペプチド、または本質的にランダムな3次元構造、すなわち全体的に変性したものを指す。本発明は、例えばグリコシル化、リン酸化、硫酸化、ジスルフィド結合形成、脱アミド化、異性化、シグナルまたはリーダー配列プロセッシングの切断点、共有結合および非共有結合コファクター、酸化変異体などに関与するポリペプチド変異体の試薬、およびそれらを使用する方法を含む。ジスルフィド結合したタンパク質の形成は記載されている(例えば、Woycechowsky and Raines (2000) Curr. Opin. Chem. Biol. 4:533-539; Creighton, et al. (1995) Trends
Biotechnol. 13:18-23を参照のこと)。
「組換え型」は、例えば、核酸、細胞、動物、ウイルス、プラスミド、ベクターなどに関連して用いられる場合、外因性、外来核酸、天然核酸の変更の導入による、または組換え型核酸、細胞、ウイルス、プラスミド、もしくはベクターからの全体または一部の誘導による修飾を表す。組換え型タンパク質は、例えば、組換え型核酸、ウイルス、プラスミド、ベクターなどから誘導されるタンパク質を示す。「組換え型細菌」は、ゲノムが、組換え法によって、例えば突然変異、欠失、挿入、および/または再配列によって操作された細菌を含む。「組換え型細菌」はさらに、組換え型ゲノム外(extra-genomic)核酸、例えば、プラスミドもしくは第2染色体を含むように修飾された細菌、または既存のゲノム外核酸が変更されている細菌も含む。
「試料」は、ヒト、動物、プラセボ、または研究試料、例えば細胞、組織、臓器、流体、ガス、エアゾル、スラリー、コロイド、または凝固材料からの試料を指す。「試料」は、インビボで、例えば、インビボで、例えばヒトまたは動物から取り出すことなく試験することができるか、またはインビトロで試験することができる。試料は、例えば組織学的方法によるプロ摂氏虞後に試験することができる。「試料」はさらに、例えば、流体もしくは組織試料を含む細胞または流体もしくは組織試料から分離された細胞を指す。「試料」はさらに、ヒトもしくは動物から新たに採取された細胞、組織、臓器、もしくは流体、または処理もしくは貯蔵された細胞、組織、臓器、もしくは流体を指す可能性がある。
「選択可能なマーカー」は、選択可能なマーカーを含む細胞のために、または細胞に対して選択することを可能にする核酸を含む。選択可能なマーカーの例としては、限定されることなく、例えば以下のものが挙げられる:(1)それ以外では有毒な化合物(例えば、抗生物質)に対する耐性を提供する産物をコード化するか、またはそれ以外では無害な化合物(例えば、スクロース)に感受性をコード化する核酸;(2)レシピエント細胞において、それ以外では欠失している産物(例えば、tRNA遺伝子、栄養要求性マーカー)をコード化する核酸;(3)遺伝子産物の活性を抑制する産物をコード化する核酸;(4)容易に同定することができる産物(例えば、ベータ−ガラクトシダーゼ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、細胞表面タンパク質、エピトープタグ、FLAGタグなどの表現型マーカー)をコード化する核酸;(5)ハイブリダイゼーション技術、例えば、PCRまたは分子ビーコンによって同定することができる核酸。
リガンド/受容体、核酸/相補的核酸、抗体/抗原、または他の結合対(例えば、サイトカイン受容体に対するサイトカイン)に言及する場合、「特異的に」または「選択的に」結合するとは、タンパク質および他の生物製剤の不均一集団中にタンパク質が存在することを決定する結合反応を示す。したがって、指定された条件下で、特定のリガンドは特定の受容体と結合し、試料中に存在する他のタンパク質と大した量では結合しない。特異的結合は、抗体の、想定される方法の結合化合物、核酸リガンド、抗体、または抗体の抗原結合部位から誘導される結合組成物が、任意の他の結合化合物との親和性よりも、多くの場合は少なくとも25%、さらに多くの場合は少なくとも50%、最も多くの場合は少なくとも100%(2倍)、通常は少なくとも10倍、さらに通常は少なくとも20倍、そして最も通常は少なくとも100倍高い親和性で、その標的と結合することも意味する可能性がある。
典型的な実施形態において、抗体は、例えばScatchard分析(Munsen,
et al. (1980) Analyt. Biochem.
107:220-239)によって測定すると、約10リットル/モルを越える親和性を有するであろう。いくつかの結合化合物は複数の標的と特異的に結合することができ、例えば抗体はその抗原と、抗体のオリゴ糖によりレクチンと、および/または抗体のFc領域によりFc受容体と、特異的に結合することは、当業者には認識される。
細菌の「伝播」は、「細胞から細胞への伝播」、すなわち、例えばベシクルによって媒介されるような、第1の宿主細胞から第2の宿主細胞への細菌の伝達を含む。伝播に関連する機能としては、限定されないが、例えば、アクチン尾部の形成、偽足様伸長部の形成、および二重膜液胞の形成が挙げられる。
「対象」という用語は、本明細書中で用いられる場合、ヒトまたは非ヒト生物を指す。したがって、本明細書中で記載される方法および組成物は、ヒトおよび家畜両方の疾患に適用可能である。ある実施形態において、対象は、「患者」、すなわち、疾患または状態のための医療を受けている、生きているヒトである。これは、病理の兆候について調査されている、所定の病気がない個人を含む。好ましいのは、EGFRvIIIを発現する悪性腫瘍を有する対象である。ある実施形態において、対象は、グリオーマ(例えば、GBM)、頭頸部の扁平上皮細胞ガン、結腸直腸ガン、または乳ガンを患っている。
リコンビナーゼの「標的部位」は、リコンビナーゼによって認識、結合、および/または作用を受ける核酸配列または領域である(例えば、Graham, et al.に発行された米国特許第6,379,943号; Smith
and Thorpe (2002) Mol. Microbiol. 44:299-307; Groth and Calos (2004) J. Mol.
Biol. 335:667-678; Nunes-Duby, et al. (1998) Nucleic Acids Res. 26:391-406を参照のこと)。
「治療有効量」は、患者利益を示すために、すなわち、治療される状態の症状の減少、予防、または改善を引き起こすために十分な試薬または医薬組成物の量と定義される。薬剤または医薬組成物が診断薬を含む場合、「診断有効量」は、シグナル、画像、または他の診断パラメータを生じるために十分な量として定義される。製剤処方の有効量は、個体の感受性の程度、個体の年齢、性別、および体重、ならびに個体の特異応答などの因子によって変わるであろう(例えば、Netti, et al.に発行された米国特許第5,888,530号を参照のこと)。
(状態または疾患に関して)「治療」または「治療する」とは、例えば、そして好ましくは臨床結果などの有益または所望の結果を得るためのアプローチである。本発明のために、疾患に関して有益または所望の結果としては、限定されないが、1以上の以下のものが挙げられる:疾患に関連する状態の改善、疾患の治癒、疾患の重篤度の軽減、疾患の進行の遅延、疾患に関連する1以上の症状の軽減、疾患を患っている者の生活の質の増大、および/または生存の延長。同様に、本発明のために、状態に関連する有益または所望の結果としては、限定されないが、1以上の以下のものが挙げられる:状態の改善、状態の治癒、状態の重篤度の軽減、状態の進行の遅延、状態に関連する1以上の症状の軽減、状態を患っている者の生活の質の向上、および/または生存の延長。
「ワクチン」は、予防ワクチンを含む。ワクチンはさらに、治療ワクチン、例えばワクチンによって提供される抗原またはエピトープに関連した状態または障害を含むほ乳類に投与されるワクチンを含む。
2.例示的EGFRvIII抗原
EGFRvIII抗原は、少なくとも1つのMHCクラスIエピトープおよび/または少なくとも1つのMHCクラスIIエピトープをコード化する配列を含む可能性がある。予測アルゴリズム「BIMAS」は、ペプチド/HLA複合体の予測ハーフタイム解離にしたがって潜在的なHLA結合をランク付けする。「SYFPEITHI」アルゴリズムは、一次および二次HLA−結合アンカー残基の存在に相当するスコアにしたがってペプチドをランク付けする。両コンピューター化アルゴリズムは、以前に公開されたHLA結合エピトープと類似した結合モチーフを有する所定のタンパク質内のアミノ酸配列に基づいて候補エピトープを採点する。他のアルゴリズムも、さらなる生物学的試験のための候補を同定するために用いることができる。
上述したように、本発明のEGFRvIII抗原ペプチドは、複数(2、3、4、5コピーまたはそれ以上)のEGFRvIIIポリペプチド配列を含み、その配列はそれぞれEEKKGNYV(配列番号3)を含む。この配列は、H2−Kk−限定エピトープである。好ましいEGFRvIII配列は、複数コピーの配列PASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号4)を含み、本明細書中ではEGFRvIII20−40と称される。この21−AA配列は、天然のEGFRと比較して267−AA欠失によって作られる新しい接合部と重なる。これはさらに、EGFRvIIIスプライス部位で新規グリシンを含むクラスI−結合エピトープを見出す可能性を増大させるが(PEPvIIIの22の潜在的なクラスI−結合ペプチドに対して、EGFRvIII20−40内の45の独自の7〜11−AAneo−ペプチド)、過剰量の天然のEGFR配列を含まない。加えて、この拡張されたEGFRvIIIペプチドは、潜在的なクラスII−結合エピトープの数を増大させるが(30のneo−ペプチド>EGFRvIII20−40中9−AAに対してPEPvIII中11)、ワクチン効力は必ずしもEGFRvIII特異的クラスII限定エピトープの存在に依存するとは限らない。
本明細書中で後述するように、抗原投薬量は、ワクチン効力の重大な決定因子である。予防接種後のEGFRvIIIペプチド−MHC複合体の数を最大にするために、少なくとも5コピーのEGFRvIIIポリペプチド配列が単一のタンパク質構築物中に含まれ、各コピーがプロテアソーム切断を促進することが予想される配列によって分離されているのが好ましい。一例として、そのようなアミノ酸配列は、ASKVLPASRALEEKKGNYVVTDHGSCADGSVKTSASKVAPASRALEEKKGNYVVTDHGSCGDGSIKLSKVLPASRALEEKKGNYVVTDHGSCADGSVKASKVAPASRALEEKKGNYVVTDHGSCGDGSIKLSKVLPASRALEEKKGNYVVTDHGSCADGSVKTS(配列番号15)であってよい。明快にするために、この配列では、例示的EGFRvIII由来のポリペプチド配列に下線を引き、例示的「切断可能な」配列は下線を引かない。
「免疫原性」により、この用語が本明細書中で用いられる場合、抗原が抗原特異的体液性またはT細胞応答(CD4+および/またはCD8+)を誘発することができることを意味する。本発明のワクチン組成物での使用のための1以上の抗原またはそれらの誘導体の選択は、組換え型抗原(複数可)をうまく発現および分泌するための最適な細菌の能力;および/または組換え型抗原(複数可)が抗原特異的CD4+および/またはCD8+T細胞応答を開始する能力の評価をはじめとする様々な方法で実施することができる。本明細書中で後述するように、特定の細菌送達ビヒクルとともに使用するための抗原(複数可)の最終的な選択に到達するために、組換え型抗原(複数可)のこれらの属性は好ましくは完全ワクチンプラットフォーム(選択された抗原(複数可)のための選択された細菌発現系を意味する)が生来の免疫応答ならびに組換え発現された抗原(複数可)に対する抗原特異的T細胞応答の両方を開始する能力と組み合わされる。好適な抗原の仮決定は、最適の細菌宿主(例えば、リステリア)によってうまく組換え発現され、そして免疫原性である、抗原(複数可)または抗原断片(複数可)を選択することによっておこなうことができる。
ウェスタンブロットによる組換え型抗原の発現の直接的検出は、組換えにより産生される抗原配列を検出する抗体を用いて、または融合タンパク質としてEGFRvIII由来の抗原で発現される内包配列(「タグ」)を検出する抗体を用いて、実施することができる。例えば、抗原(複数可)は、リステリアActAタンパク質のN末端部分との融合物として発現することができ、そしてActAの成熟N末端18アミノ酸に対応する合成ペプチド(ATDSEDSSLNTDEWEEEK(配列番号27))に対する抗ActA抗体を用いて、発現されたタンパク質産物を検出することができる。
抗原の免疫原性を試験するためのアッセイは、本明細書中で記載され、当該技術分野で周知である。一例として、最適の細菌によって組換えにより産生された抗原は、抗原のカルボキシル末端でフレーム内に位置する8のアミノSIINFEKL(配列番号28)ペプチド(SL8およびオボアルブミン257−264としても知られる)をコード化するヌクレオチド配列を含むように構築することができる。C末端SL8エピトープなどの組成物は、(i)組換え型抗原がN末端からC末端までのその全体で発現されることを示すため、そして(ii)抗原提示細胞が、MHCクラスI経路により、インビトロ抗原提示アッセイを用いて組換え型抗原を提示する能力を示すための、代用物としての役目を果たす。そのような提示アッセイは、クローンされたC57BL/6由来樹状細胞系DC2.4を本明細書中で後述されるB3Z T細胞ハイブリドーマ細胞系とともに使用して実施することができる。
代替的に、または付加的に、免疫原性は、本明細書中で後述されるELISPOTアッセイを用いて試験することができる。ELISPOTアッセイは、本来、抗原特異的抗体を分泌するB細胞を列挙するために開発されたが、その後、様々な作業、特に単細胞レベルでのサイトカイン産生細胞の同定および列挙のために適応されてきた。脾臓を、適切な細菌ワクチンを接種した動物から収集することができ、そして単離された脾細胞を細菌ワクチンによって発現された1以上のEGFRvIII抗原由来のペプチドの有無にかかわらず一晩インキュベートすることができる。固定化抗体は、任意の分泌されたIFN−γを捕獲し、したがって分泌されたIFN−γのその後の測定およびワクチンに対する免疫応答の評価を可能にする。
3.組換え型発現系−「ワクチンプラットフォーム」
抗原の送達のためのワクチンプラットフォームの選択は、有効なワクチンのための重要な成分である。組換え型ベクターは、当該技術分野で公知の標準的技術を用いて調製され、標的抗原をコード化するヌクレオチド配列に機能的に連結された好適な制御エレメントを含む。例えば、Plotkin, et al. (eds.) (2003) Vaccines, 4th ed., W.B.
Saunders, Co., Phila., PA.; Sikora, et al. (eds.) (1996) Tumor Immunology
Cambridge University Press, Cambridge, UK; Hackett and Harn (eds.) Vaccine
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Excler (1998) Vaccine 16:1439-1443; Disis, et al. (1996) J. Immunol.
156:3151-3158)を参照のこと。ペプチドワクチンは記載されている(例えば、McCabe, et
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54:4155-4161; Snyder, et al. (2004) J. Virology 78:7052-7060を参照のこと。
好適なウイルス由来の抗原送達ベクターは、ウイルス、修飾ウイルス、およびウイルス粒子を含む。ウイルス由来のベクターをほ乳類対象に直接投与することができるか、またはエクスビボで抗原提示細胞(APC)中に導入することができ、この場合、APCを次いで対象に投与する。ウイルスベクターは、例えば、アルファウイルスおよびフラビウイルスを含むトガウイルス;アルファウイルス、例えばシンビスウイルス、シンビス株SAAR86、セムリキ森林ウイルス(SFV)、ベネズエラウマ脳炎(VEE)、東部ウマ脳炎(EEE)、西部ウマ脳炎、ロスリバーウイルス、サギヤミ(Sagiyami)ウイルス、オニョンニョン(O’Nyong−nyong)ウイルス、ハイランドJウイルス、フラビウイルス、例えば黄熱ウイルス、黄熱株17D、日本脳炎、セントルイス脳炎、ダニ媒介脳炎、デングウイルス、西ナイルウイルス、クンジンウイルス(西ナイルウイルスのサブタイプ);アルテリウイルス、例えばウマ動脈炎ウイルス;およびルビウイルス、例えば風疹ウイルス、ヘルペスウイルス、修飾ワクシニアアンカラ(MVA);アビポックスウイルスベクター;鶏痘ベクター;ワクシニアウイルスベクター;インフルエンザウイルスベクター;アデノウイルスベクター、ヒトパピローマウイルスベクター;ウシパピローマウイルスベクターなどに基づく可能性がある。ウイルスベクターは、オルトポックスウイルス、例えば痘瘡ウイルス(天然痘)、ワクシニアウイルス(天然痘のワクチン)、アンカラ(MVA)、またはコペンハーゲン株、ラクダ痘、サル痘、またはウシ痘に基づくものであってよい。ウイルスベクターは、アビポックスウイルスウイルス、例えば鶏痘ウイルスまたはカナリア痘ウイルスに基づくものであってよい。
アデノウイルスベクターおよびアデノ関連ウイルスベクター(AAV)が利用可能であり、ここで、アデノウイルスベクターには、アデノウイルス血清型5(アデノ5;Ad5)、アデノ6、アデノ11、およびアデノ35が含まれる。利用可能なのは、6つのサブグループ(サブグループA、B、C、D、E、およびF)に分類される少なくとも51のヒトアデノウイルス血清型である。例えば、「空の」アデノウイルスベクターに対する免疫応答の評価で有用なアデノウイルスタンパク質には、ヘキソンタンパク質、例えばヘキソン3タンパク質、繊維タンパク質、およびペントンベースタンパク質が含まれ、アデノウイルスタンパク質に対するヒト免疫応答は記載されている(例えば、Wu, et al. (2002) J. Virol. 76:12775-12782; Mascola (2006) Nature
441:161-162; Roberts, et al. (2006) Nature 441:239-243を参照のこと)。以下の表は、本発明で使用するためのウイルス由来の例示的ワクチンベクターを記載する:
Figure 2014504851
Figure 2014504851
抗原提示細胞(APC)ベクター、例えば樹状細胞(DC)ベクターは、抗原がロードされるか、腫瘍溶解物がロードされるか、または核酸を含む組成物でトランスフェクトされた細胞を含み、ここで、核酸は、例えば、例えば、プラスミド、mRNA、またはウイルスであり得る。DC/腫瘍融合ワクチンも用いることができる。例えば、Di Nicola, et al. (2004) Clin. Cancer Res. 10:5381-5390; Cerundolo, et al. (2004) Nature Immunol. 5:7-10;
Parmiani, et al. (2002) J. Natl.
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腫瘍細胞、例えば自己および同種腫瘍細胞は、ワクチンとして利用可能である(Arlen, et al. (2005) Semin. Oncol. 32:549-555)。ワクチンは、修飾腫瘍細胞、例えば、腫瘍細胞溶解産物、または照射された腫瘍細胞も含む可能性がある。腫瘍細胞は、サイトカイン(GM−CSF、IL−12、IL−15など)、NKG2Dリガンド、CD40L、CD80、CD86などの分子をコード化する核酸を組み入れることによって修飾することもできる(例えば、Dranoff (2002) Immunol. Rev.
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Friese, et al. (2003) Cancer Res.
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30:633-643; Mincheff, et al. (2001)
Crit. Rev. Oncol. Hematol. 39:125-132を参照のこと)。
抗原発現プラットフォームはさらに、裸のDNAベクターおよび裸のRNAベクターを用いて提供することもできる。核酸を含有するこれらのワクチンを、遺伝子銃,エレクトロポレーション、細菌ゴースト(bacterial ghost)、微小球、微小粒子、リポソーム、ポリカチオン性ナノ粒子などによって投与することができる(例えば、Donnelly, et al. (1997)
Ann. Rev. Immunol. 15:617-648; Mincheff, et
al. (2001) Crit. Rev. Oncol. Hematol. 39:125-132; Song, et al. (2005) J. Virol. 79:9854-9861;
Estcourt, et al. (2004) Immunol. Rev.
199:144-155を参照のこと)。裸の核酸の投与のための試薬および方法、例えば、遺伝子銃、皮内、筋肉内、およびエレクトロポレーション法によるものが利用可能である。核酸ワクチンは、ロックト核酸(LNA)を含んでもよく、この場合、LNAは機能的部分のプラスミドDNAへの付着を可能にし、機能的部分はアジュバントであり得る(例えば、Fensterle, et al. (1999) J. Immunol. 163:4510-4518; Strugnell, et al. (1997) Immunol. Cell Biol.
75:364-369; Hertoughs, et al. (2003)
Nucleic Acids Res. 31:5817-5830; Trimble, et
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Ther. 1:216-225を参照のこと)。核酸ワクチンは、未成熟の樹状細胞のワクチンへの移動を促進する試薬、および成プライミングが起こり得る流入領域リンパ節への熟DCの移動を促進する試薬と組み合わせて用いることができ、この場合、これらの試薬はMIP−1アルファおよびFlt3Lを含む(例えば、Kutzler and Weiner (2004) J. Clin.
Invest. 114:1241-1244; Sumida, et al.
(2004) J. Clin. Invest. 114:1334-1342を参照のこと)。
限定されないが、フレクスナー赤痢菌、大腸菌、リステリア・モノサイトゲネス、エルシニア・エンテロコリチカ、ネズミチフス菌、腸チフス菌またはマイコバクテリウム種をはじめとする多くの細菌種がワクチンとして使用するために開発され、本発明で使用することができる。このリストは、限定的なものではない。例えば、WO04/006837;WO07/103225;およびWO07/117371(そのそれぞれは、全ての表、図および特許請求の範囲を含む全体として参照することによって本明細書中に組み込まれる)を参照のこと。ワクチン組成物で用いられる細菌ベクターは、通性細胞内細菌ベクターであってよい。細菌を使用して、本明細書中で記載されるポリペプチドを宿主生物中の抗原提示細胞へ送達することができる。本明細書中で記載されるように、エル・モノサイトゲネスは、本発明の抗原の発現のための好ましいワクチンプラットフォームを提供する。
弱毒化微生物および片利共生的微生物はどちらもワクチン抗原のキャリヤとして有効に使用されてきたが、抗原の細菌キャリヤは、場合によって弱毒化または不活性化されているが、代謝的に活性である(KBMA)。処方で用いられるキャリヤ株の遺伝的背景、弱毒化を達成するために選択される突然変異の種類、および免疫原の固有特性は、誘発される免疫応答の程度および質を最適化するように調節することができる。細菌キャリヤによって刺激される免疫応答を最適化すると考えられる一般的因子としては:キャリヤの選択;特定のバックグラウンド株、弱毒化突然変異および弱毒化のレベル;弱毒化表現型の安定化および最適投薬量の確立が挙げられる。考慮される他の抗原に関連する因子としては:抗原の固有特性;発現系、抗原表示形および組換え型表現型の安定化;調節分子の同時発現および予防接種スケジュールが挙げられる。
ワクチンプラットフォームの好ましい特徴は、自然免疫応答ならびに組換え発現された抗原(複数可)に対する抗原特異的T細胞応答の両方を開始できることである。例えば、本明細書中で記載される抗原(複数可)を発現するエル・モノサイトゲネスは、肝内1型インターフェロン(IFN−α/β)ならびにケモカインおよびサイトカインの下流カスケードを誘発することができる。肝内免疫刺激に反応して、NK細胞および抗原提示細胞(APC)は肝臓に動員される。ある実施形態において、本発明のワクチンプラットフォームは、ワクチンプラットフォームの対象への送達後24時間でIL−12p70、IFN−γ、IL−6、TNFα、およびMCP−1からなる群から選択されるサイトカインおよびケモカインの1以上、好ましくは全ての血清濃度の増加を誘発する;そしてワクチンプラットフォームによって発現された1以上のEGFRvIII由来抗原に対するCD4+および/またはCD8+抗原特異的T細胞応答を誘発する。他の実施形態では、本発明のワクチンプラットフォームはさらに、マウスモデル系においてDX5、CD11b、およびCD43などの活性化マーカーの上方調節によって、または標的細胞として用いられた51Crで標識されたYAC−1細胞を用いて測定されたNK細胞媒介性細胞溶解活性によって示されるように、常在性未成熟肝臓NK細胞の成熟も誘発する。
様々な実施形態において、本発明のワクチンおよび免疫炎性組成物は、所望のEGFRvIII由来抗原(複数可)を発現するような構成のリステリア・モノサイトゲネスを含む可能性がある。エル・モノサイトゲネスがワクチンベクターとして機能できることは、Wesikirch, et al., Immunol. Rev. 158:159-169 (1997)で概説されている。エル・モノサイトゲネスの自然生物学の多くの望ましい特徴のために、エル・モノサイトゲネスは治療ワクチンへの応用のための魅力的なプラットフォームとなる。中心的な原理は、エル・モノサイトゲネスの細胞内ライフサイクルがCD4+およびCD8+T細胞免疫の有効な刺激を可能にすることである。TLR(TLR2、TLR5、TLR9)を含む複数の病原体関連分子パターン(PAMP)受容体およびヌクレオチド−結合オリゴマー化ドメイン(NOD)は、感染に際してエル・モノサイトゲネス巨大分子との相互作用に反応して誘発され、結果として自然免疫エフェクターの総活性化およびTh−1極性化サイトカインの放出をもたらし、発現された抗原に対するCD4+およびCD8+T細胞応答の発現に対して著しい影響を及ぼす。
エル・モノサイトゲネスの株は、ガンやHIVなどの疾患誘発剤の注射を許容しない臨床状態に対する免疫応答を誘発するために免疫系への抗原の送達を提供する異種タンパク質の有効な細胞内送達ビヒクルとして最近開発された。例えば、米国特許第6,051,237号; Gunn et al., J. Immunol., 167:6471-6479 (2001); Liau, et al.,
Cancer Research, 62: 2287-2293 (2002);米国特許第6,099,848号;WO99/25376;WO96/14087;および米国特許第5,830,702号)(そのそれぞれは、全ての表、図および特許請求の範囲を含むその全体として参照することによって本明細書中に組み込まれる)を参照のこと。リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)抗原を発現する組換え型エル・モノサイトゲネスワクチンも、抗原に対する保護細胞媒介性免疫を誘発することが証明されている(Shen et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 92: 3987-3991 (1995)。
免疫原性組成物で有用なエル・モノサイトゲネスの、弱毒化および不活性化されているが代謝的に活性な形態が産生されている。WO07/103225;およびWO07/117371)(そのそれぞれは、全ての表、図および特許請求の範囲を含むその全体として参照することによって本明細書中に組み込まれる)。エル・モノサイトゲネスのActAタンパク質は、細胞内運動の原因となるアクチン動員および重合事象を促進するために十分である。ヒト安全性研究は、エル・モノサイトゲネスのactA/plcB欠失弱毒化形の経口投与が、成人において重篤な後遺症を引き起こさなかったことが報告している(Angelakopoulos et al., Infection and Immunity, 70:3592-3601 (2002))。エル・モノサイトゲネスの他の種類の弱毒化形も記載されている(例えば、異種抗原を発現するリステリアの栄養要求性弱毒化株を記載する、WO99/25376および米国特許第6,099,848号を参照のこと)。
ある実施形態において、本発明のワクチン組成物で用いられるエル・モノサイトゲネスは、actAおよび/またはinlB中に弱毒化突然変異、そして好ましくはactAおよびinlBの全部または一部の欠失(本明細書中で「Lm ΔactA/ΔinlB」と称される)を含む生−弱毒化株であり、関心のあるEGFRvIII由来の抗原(複数可)の発現についてコード化する組換え型DNAを含む。EGFRvIII由来抗原(複数可)は好ましくは細菌発現配列の制御下にあり、そしてエル・モノサイトゲネスゲノム中に安定して組み込まれる。そのようなエル・モノサイトゲネスワクチン株は、したがって、真核生物転写または翻訳エレメントを使用しない。
本発明はさらに、少なくとも1つの調節因子、例えばプロモータまたは転写因子におけるリステリア弱毒化を想定する。以下はプロモータに関する。ActA発現は、2つの異なるプロモータによって調節される(Vazwuez-Boland, et al. (1992) Infect. Immun. 60:219-230)。合わせると、InlAおよびInlB発現は、5つのプロモータによって調節される(Lingnau, et al. (1995) Infect. Immun. 63:3896-3903)。転写因子prfAは、多くのエル・モノサイトゲネス遺伝子、例えば、hly、plcA、ActA、mpl、prfA、およびiapの転写に必要である。PrfAの調節特性は、例えば、PrfA依存性プロモータ(PinlC)およびPrfA−ボックスによって媒介される。本発明は、ある実施形態において、少なくとも1つのActAプロモータ、inlBプロモータ、PrfA、PinlC、PrfAボックスなどで不活性化、突然変異、または欠失した核酸コード化を提供する(例えば、Lalic Mullthaler, et al. (2001) Mol. Microbiol. 42:111-120;
Shetron-Rama, et al. (2003) Mol. Microbiol. 48:1537-1551; Luo, et al. (2004)
Mol. Microbiol. 52:39-52を参照のこと)。PrfAは、Gly145Ser突然変異、Gly155Ser突然変異、またはGlu77Lys突然変異によって構成的に活性にすることができる(例えば、Mueller and Freitag (2005) Infect. Immun. 73:1917-1926; Wong and
Freitag (2004) J. Bacteriol. 186:6265-6276; Ripio, et al. (1997) J. Bacteriol.
179:1533-1540を参照のこと)。
弱毒化は、例えば、熱処理または化学的修飾によっておこなうことができる。弱毒化はさらに、例えば、代謝、細胞外成長、または細胞内成長、リステリアprfA、actA、リステリオリシン(LLO)、接着媒介因子(例えば、inlAまたはinlBなどのインターナリン)、mpl、ホスファチジルコリンホスホリパーゼC(PC−PLC)、ホスファチジルイノシトール特異的ホスホリパーゼC(PI PLC;plcA遺伝子)、前述の任意の組み合わせなどの病原性因子をコード化する核酸の遺伝子改変を調節する核酸の遺伝子改変によってもおこなうことができる。弱毒化は、弱毒化リステリアの生物学的機能を、適切な親リステリアによって示される対応する生物学的機能と比較することによって評価することができる。
本発明は、他の実施形態では、核酸ターゲティング剤、例えば架橋剤、ソラレン、ナイトロジェンマスタード、シスプラチン、嵩高い付加物、紫外線、ガンマ照射、それらの任意の組み合わせなどで処理することによって弱毒化されるリステリアを提供する。典型的には、1分子の架橋剤によって生じる病巣には、二重螺旋の両鎖の架橋が関与する。本発明のリステリアは、少なくとも1つの核酸修復遺伝子、例えばuvrA、uvrB、uvrAB、uvrC、uvrD、uvrAB、phrA,および/または組換え修復を媒介する遺伝子、例えばrecAを突然変異させることによって弱毒化することもできる。さらに、本発明は、核酸ターゲティング剤および核酸修復遺伝子の突然変異によるリステリア弱毒化を提供する。さらに、本発明は、感光性核酸ターゲティング剤、例えばソラレン、および/または感光性核酸架橋剤、例えばソラレンで処理し、続いて紫外線に曝露することを含む。
本発明で有用な弱毒化リステリアは、例えば、それぞれが全体として参照することによって本明細書中に組み込まれる米国特許公開第2004/0228877号および同第2004/0197343号で記載されている。リステリアの特定の株が所望の弱毒化を有するかどうかを評価するための様々なアッセイは、例えば、それぞれが全体として参照することによって本明細書中に組み込まれる米国特許公開第2004/0228877号、同第2004/0197343号、および同第2005/0249748号で提供される。
他の実施形態において、本発明のワクチン組成物で用いられるエル・モノサイトゲネスは、Lm ΔactA/ΔinlBから誘導される、不活性化されているが代謝的に活性な(KBMA)プラットフォームであり、uvrAおよびuvrB(ヌクレオチド除去修復(NER)経路のDNA修復酵素をコード化する遺伝子)の両方が欠失し、関心のあるEGFRvIII由来抗原(複数可)の発現についてコード化する組換え型DNAを含む。関心のある抗原(複数可)は、好ましくは細菌発現配列の制御下にあり、エル・モノサイトゲネスゲノムに安定して組み込まれる。KBMAプラットフォームは、合成ソラレン、S−59、および長波UV光での併用療法による光化学的不活性化に対して非常に感受性である。不活性化されているが、KBMA Lmワクチンはそれらの遺伝子産物を一時的に発現することができ、それらがファゴリソソームを免れ、機能細胞性免疫および野生型WT Lmおよびワクシニアウイルス攻撃に対する保護を誘発することを可能にする。
ある実施形態において、弱毒化またはKBMAエル・モノサイトゲネスワクチン株は、構成的に活性なprfA遺伝子(本明細書中でPrfA*突然変異体と称される)を含む。PrfAは細胞内で活性化された転写因子であり、これは適切に操作されたワクチン株での病原性遺伝子およびコード化された異種抗原(Ag)の発現を誘発する。上述したように、actA遺伝子の発現は、PrfAに対して反応し、そしてactAプロモータはPrfA反応性制御エレメントである。prfA G155S対立遺伝子を含めることによって、生−弱毒化またはKBMAワクチンに著しい増強されたワクチン効力を付与することができる。好ましいPrfA突然変異体は、2008年5月19日付で出願された、米国仮特許出願第61/054,454号、標題「PRFA*突然変異体リステリアを含む組成物およびその使用方法」(全ての表、図および特許請求の範囲を含むその全体として本明細書中に組み込まれる)で記載されている。
残基155でグリシンを含むエル・モノサイトゲネスPrfAの配列は次のとおりである(配列番号16):
MNAQAEEFKK YLETNGIKPK QFHKKELIFN QWDPQEYCIF LYDGITKLTS 50
ISENGTIMNL QYYKGAFVIM SGFIDTETSV GYYNLEVISE QATAYVIKIN 100
ELKELLSKNL THFFYVFQTL QKQVSYSLAK FNDFSINGKL GSICGQLLIL 150
TYVYGKETPD GIKITLDNLT MQELGYSSGI AHSSAVSRII SKLKQEKVIV 200
YKNSCFYVQN LDYLKRYAPK LDEWFYLACP ATWGKLN 237
残基155でセリンを含むエル・モノサイトゲネスPrfA*の配列は次のとおりである(配列番号17):
MNAQAEEFKK YLETNGIKPK QFHKKELIFN QWDPQEYCIF LYDGITKLTS 50
ISENGTIMNL QYYKGAFVIM SGFIDTETSV GYYNLEVISE QATAYVIKIN 100
ELKELLSKNL THFFYVFQTL QKQVSYSLAK FNDFSINGKL GSICGQLLIL 150
TYVYSKETPD GIKITLDNLT MQELGYSSGI AHSSAVSRII SKLKQEKVIV 200
YKNSCFYVQN LDYLKRYAPK LDEWFYLACP ATWGKLN 237
4.抗原構築物
本発明のワクチン株によって発現される抗原構築物は、最低でも、分泌を支持するワクチンプラットフォーム内で機能的であり、発現されるEGFRvIII由来抗原(複数可)と融合した、分泌配列をコード化する核酸を含む。細菌プラットフォームの場合、結果として得られる融合タンパク質は、細菌ワクチンプラットフォームによる融合タンパク質の発現に必要な調節配列(例えば、プロモータ)に機能的に連結される。本発明は、分泌されるポリペプチドおよびペプチド抗原に限定されるものではないが、リステリアもしくは他の細菌から分泌されないかまたは分泌される可能性がないポリペプチドおよびペプチドも含む。しかし、好ましくは、EGFRvIII由来抗原(複数可)は、株がレシピエントに接種された場合、細菌ワクチン株によって可溶性の分泌された形態で発現される。
表1は、異種抗原などの融合タンパク質パートナー配列との融合で用いられるシグナルペプチドの多くの非限定的な例を開示する。シグナルペプチドは3つのドメイン:正に荷電したN末端(1〜5残基の長さ);中心疎水性ドメイン(7〜15残基の長さ);および中性であるが極性のC末端ドメインを含む傾向がある。
Figure 2014504851
本明細書中で後述するある例示的実施形態において、EGFRvIII由来の配列(複数可)は、予防接種された宿主内の細菌からの融合タンパク質の発現および分泌を可能にするエル・モノサイトゲネスActAタンパク質のアミノ末端部分と融合した単一のポリペプチドとして発現される可能性がある。これらの実施形態において、抗原構築物は、融合タンパク質をコード化する核酸配列に機能的に連結されたプロモータを含むポリヌクレオチドである可能性があり、この場合、融合タンパク質は、(a)修飾ActAおよび(b)修飾ActA配列後に融合タンパク質として発現される1以上のEGFRvIII由来エピトープを含む。
「修飾ActA」により、少なくともActAシグナル配列を含むがActA配列の全体を含まない、またはそのようなActA配列に対して少なくとも約80%の配列同一性、少なくとも約85%の配列同一性、少なくとも約90%の配列同一性、少なくとも約95%の配列同一性、もしくは少なくとも約98%の配列同一性を有するエル・モノサイトゲネスActAタンパク質の連続部分を意味する。ActAシグナル配列はMGLNRFMRAMMVVFITANCITINPDIIFA(配列番号27)である。いくつかの実施形態において、プロモータは、WO07/103225;およびWO07/117371(それぞれは、全体として参照することによって本明細書中に組み込まれる)からのActAプロモータである。
一例として、修飾ActAは、ActAの少なくとも最初の59のアミノ酸、またはActAの少なくとも最初の59のアミノ酸と少なくとも約80%の配列同一性、少なくとも約85%の配列同一性、少なくとも約90%の配列同一性、少なくとも約95%の配列同一性、もしくは少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む可能性がある。いくつかの実施形態において、修飾ActAは、ActAの少なくとも最初の100のアミノ酸、またはActAの最初の100のアミノ酸と少なくとも約80%の配列同一性、少なくとも約85%の配列同一性、少なくとも約90%の配列同一性、少なくとも約95%の配列同一性、もしくは少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む。換言すれば、いくつかの実施形態において、修飾ActA配列は、残基100またはその後でトランケートされるActAのN末端断片(ActAシグナル配列を含む)に対応する。
ActA−N100は以下の配列(配列番号28)を有する:
VGLNRFMRAM MVVFITANCI TINPDIIFAA TDSEDSSLNT DEWEEEKTEE 50
QPSEVNTGPR YETAREVSSR DIEELEKSNK VKNTNKADLI AMLKAKAEKG 100
この配列では、最初の残基はバリンとして表される;ポリペプチドはこの位置にメチオニンを有するリステリアによって合成される。したがって、ActA−N100は、以下の配列(配列番号29)も有する可能性もある:
MGLNRFMRAM MVVFITANCI TINPDIIFAA TDSEDSSLNT DEWEEEKTEE 50
QPSEVNTGPR YETAREVSSR DIEELEKSNK VKNTNKADLI AMLKAKAEKG 100
ActA−N100はさらに、修飾ActAのC末端残基とEGFRvIII由来の抗原配列との間にある1以上のさらなる残基も含む可能性がある。以下の配列において、ActA−N100は、BamH1部位を含めることによって追加された2残基により伸長される:
VGLNRFMRAM MVVFITANCI TINPDIIFAA TDSEDSSLNT DEWEEEKTEE 50
QPSEVNTGPR YETAREVSSR DIEELEKSNK VKNTNKADLI AMLKAKAEKG 100
GS(配列番号30)
これは、最初の残基メチオニンを有するように合成された場合に、配列:
MGLNRFMRAM MVVFITANCI TINPDIIFAA TDSEDSSLNT DEWEEEKTEE 50
QPSEVNTGPR YETAREVSSR DIEELEKSNK VKNTNKADLI AMLKAKAEKG 100
GS(配列番号31)を有する。
したがって、例示的構築物は次のとおりである:
vglnrfmram mvvfitanci tinpdiifaa tdsedsslnt deweeektee 50
qpsevntgpr yetarevssr dieeleksnk vkntnkadli amlkakaekg 100
gsASKVLPAS
RALEEKKGNY VVTDHGSCAD GSVKTSASKV APASRALEEK 150
KGNYVVTDHG SCGDGSIKLS KVLPASRALE EKKGNYVVTD HGSCADGSVK 200
ASKVAPASRA
LEEKKGNYVV TDHGSCGDGS IKLSKVLPAS RALEEKKGNY 250
VVTDHGSCAD
GSVKTS(配列番号32)。この配列では、ActA−N100配列は小文字であり、EGFRvIII由来の抗原配列に下線を引き、そしてリンカー「切断可能な」配列には下線を引いていない。対応するDNA配列は次のとおりである:
gtgggattaaatagatttatgcgtgcgatgatggtagttttcattactgccaactgcattacgattaaccccgacataatatttgcagcgacagatagcgaagattccagtctaaacacagatgaatgggaagaagaaaaaacagaagagcagccaagcgaggtaaatacgggaccaagatacgaaactgcacgtgaagtaagttcacgtgatattgaggaactagaaaaatcgaataaagtgaaaaatacgaacaaagcagacctaatagcaatgttgaaagcaaaagcagagaaaggtggatccgcaagcaaagtattgccagctagtcgtgcattagaggagaaaaaggggaattacgtggtgacggatcatggatcgtgtgccgatggctcagtaaagactagtgcgagcaaagtggcccctgcatcacgagcacttgaagagaaaaaaggaaactatgttgtgaccgatcatggtagctgcggagatggttcaattaaattatcaaaagtcttaccagcatctagagctttagaggaaaagaagggtaactatgtcgtaacagatcatggaagttgtgctgacggaagtgttaaagcgtcgaaagtagctccagcttctcgcgcattagaagaaaagaaaggcaattatgttgtaacagaccatggtagttgtggtgatggctcgatcaaattgtcaaaagttctaccggcttctcgtgcgctagaagagaagaaaggaaattacgtagttacagaccacggctcttgcgcggatggttccgttaaaactagt(配列番号33)。この配列では、ActA−N100配列は小文字であり、BamHIクローニング部位に下線を引き、そしてEGFRvIII由来の抗原およびリンカー「切断可能な」配列には下線を引かない。この配列の前にActAプロモータ配列があってもよい。例えば、
gggaagcagttggggttaactgattaacaaatgttagagaaaaattaattctccaagtgatattcttaaaataattcatgaatattttttcttatattagctaattaagaagataattaactgctaatccaatttttaacggaataaattagtgaaaatgaaggccgaattttccttgttctaaaaaggttgtattagcgtatcacgaggagggagtataa(配列番号34)。
例示的構築物は本明細書中で後述され、また参照することによって本明細書中に組み込まれるWO07/103225で記載されている。ANZ−100(以前は、CRS−100;BB−IND12884およびclinicaltrials.gov identifier NCT00327652として知られる)は、外因性抗原発現配列のないエル・モノサイトゲネスΔactA/ΔinlBプラットフォームからなる。WO07/103225で記載される例示的構築物では、このプラットフォームは、ActA−N100との融合としてメソテリンを発現するように操作されている。メソテリン発現ワクチンは、肝転移を伴う進行したガンの対象において、CRS−207(BB−IND 13389およびclinicaltrials.gov identifier NCT00585845)を用いて評価されている。本発明は、メソテリン配列をEGFRvIII由来の抗原配列で置換することによる、このワクチンの修飾を想定する。
1つの生物によってコード化される配列は、必ずしも選択されたワクチンプラットフォーム細菌株での最適発現のために最適化されたコドンであるとは限らないので、本発明はさらに、エル・モノサイトゲネスなどの細菌による発現について最適化されたコドンによって変更される核酸を提供する。
様々な実施形態において、任意の非最適コドンの少なくとも1パーセントは、最適コドンを提供するように変更され、さらに通常は、少なくとも5パーセントが変更され、最も通常には少なくとも10パーセントが変更され、多くの場合少なくとも20%が変更され、さらに多くの場合少なくとも30%が変更され、最も多くの場合少なくとも40%、通常は少なくとも50%が変更され、さらに通常は少なくとも60%が変更され、最も通常には少なくとも70%が変更され、最適には少なくとも80%が変更され、さらに最適には少なくとも90%が変更され、最も最適には少なくとも95%が変更され、そして通例は任意の非最適コドンの100%がリステリア発現について最適化されたコドンである(表2)。
Figure 2014504851
本発明は、本発明のワクチンプラットフォームを作製または操作するための多くのリステリア種および株を提供する。本発明のリステリアは表3で開示されている種および株によって限定されるものではない。
Figure 2014504851
Figure 2014504851
Figure 2014504851
抗原にプロフェッショナル抗原提示細胞(APC)上のエンドサイトーシス受容体を目標とさせることもまた、ワクチンの効力を増強するための魅力的な方策である。そのようなAPC標的化ワクチンは、外因性タンパク質抗原を、主要組織適合複合体クラスIおよびクラスII提示のために抗原を効率的に処理するベシクルに案内する特別な能力を有する。効率的なターゲティングは、APCの表面上で多量に発現される受容体に対する高い特異性だけでなく、急速に内部移行され、抗原−プロセッシング機構の要素を含む区画にロードされる能力も必要とする。これらの実施形態において、本発明の抗原は、免疫原性EGFRvIII由来の抗原ポリペプチドおよび所望のエンドサイトーシス受容体−ターゲティング部分を含む融合構築物として提供される。好適なAPCエンドサイトーシス受容体としては、DEC−205、マンノース受容体、CLEC9、Fc受容体が挙げられる。このリストは、限定的なものではない。受容体−ターゲティング部分を、組換えによるかまたは化学的架橋を用いて免疫原性EGFRvIII由来の抗原ポリペプチドとカップリングさせることができる。
4.治療組成物。
本明細書中で記載されるワクチン組成物は、宿主に、単独または薬剤的に許容される賦形剤との組み合わせのいずれかで、適切な免疫応答を誘発するために十分な量で投与することができる。免疫応答は、限定されないが、特異的免疫応答、非特異的免疫応答、特異的および非特異的応答の両方、自然応答、一次免疫応答、適応免疫、二次免疫応答、記憶免疫応答、免疫細胞活性化、免疫細胞増殖、免疫細胞分化、ならびにサイトカイン発現を含む可能性がある。本発明のワクチンは、例えば、凍結して、凍結乾燥して、懸濁液として、細胞ペーストとして、または固体マトリックスもしくはゲルマトリックスと複合体化して、貯蔵することができる。
ある実施形態において、対象に免疫原性EGFRvIII由来の抗原ポリペプチドを含有する有効量のワクチンを投与して、免疫応答を予備刺激した後、2回目のワクチンを投与する。これを当該技術分野では、「プライム・ブースト」レジメンと称する。そのようなレジメンでは、本発明の組成物および方法を、「プライム」送達として、「ブースト」送達、または「プライム」および「ブースト」の両方として使用することができる。
一例として、抗原ポリペプチド(複数可)をコード化し発現する、不活性化されているが代謝的に活性なリステリアから構成される第1ワクチンは、「プライム」として送達することができ、抗原ポリペプチド(複数可)をコード化する弱毒化(生または不活性化されているが代謝的に活性な)リステリアから構成される第2ワクチンは、「ブースト」として送達することができる。しかしながら、プライムおよびブーストのそれぞれは、本発明の方法および組成物を使用する必要がないことは理解されるべきである。むしろ、本発明は、本発明の細菌ワクチン法および組成物と合わせた他のワクチン様式の使用を想定する。以下は、好適な混合型プライム・ブーストレジメンの例である:DNA(例えば、プラスミド)ワクチンプライム/細菌ワクチンブースト;ウイルスワクチンプライム/細菌ワクチンブースト;タンパク質ワクチンプライム/細菌ワクチンブースト;DNAプライム/細菌ワクチンブースト+タンパク質ワクチンブースト;細菌ワクチンプライム/DNAワクチンブースト;細菌ワクチンプライム/ウイルスワクチンブースト;細菌ワクチンプライム/タンパク質ワクチンブースト;細菌ワクチンプライム/細菌ワクチンブースト+タンパク質ワクチンブーストなど。このリストは限定的なものではない。
プライムワクチンおよびブーストワクチンを同じ経路によって投与してもよいし、または異なる経路によって投与してもよい「異なる経路」という用語は、限定されないが、身体上の異なる部位、例えば、経口、非経口、経腸、非経口、直腸、節内(リンパ節)、静脈内、動脈、皮下、筋肉内、腫瘍内、腫瘍周辺、注入、粘膜、鼻、髄液腔または脳脊髄液中などの異なる部位、ならびに異なる様式、例えば、経口、静脈内、および筋肉内によるものを含む。
有効量のプライムまたはブーストワクチンを単回投与で投与してもよいが、単回投与に限定されない。したがって、投与は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20回、またはそれ以上のワクチン投与である可能性がある。本発明の方法でワクチン(複数可)が複数回投与される場合、投与は、1分、2分、3、4、5、6、7、8、9、10分またはそれ以上の間隔、約1時間、2時間、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24時間などの間隔をあけることができる。時間に関連して、「約」という用語は、プラスマイナス30分以内の任意の時間間隔を意味する。投与はさらに、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、およびそれらの組み合わせの時間間隔をあけることができる。本発明は、等しい時間をあけた投与間隔に限定されず、等しくない間隔での投与、単に非限定的例を挙げれば、例えば1日、4日、7日、および25日での投与からなるプライミングスケジュールを含む。
ある実施形態において、ブースト予防接種の投与は、プライム予防接種が開始された後約6日;プライム予防接種が開始された後約10日;プライム予防接種が開始された後約15日;約20日;約25日;約30日;約35日;約40日;約45日;約50日;約55日;約60日;約65日;約70日;約75日;約80日、約6ヶ月、および約1年で開始される。好ましくは、プライムおよびブースト予防接種の一方または両方は、本発明の組成物の送達を含む。
「薬剤的に許容される賦形剤」または「診断上許容される賦形剤」としては、限定されるものではないが、滅菌蒸留水、生理食塩水、リン酸塩緩衝溶液、アミノ酸系緩衝液、または重炭酸塩緩衝溶液が挙げられる。選択される賦形剤および使用される賦形剤の量は、投与様式に依存するであろう。投与は、経口、静脈内、皮下、経皮、皮内、筋肉内、粘膜、非経口、臓器内、病巣内、鼻内、吸入、眼内、筋肉内、血管内、結節内、乱切による、直腸、腹腔内、または様々な周知の投与経路の任意の1つもしくは組み合わせであり得る。投与は、注射、注入、またはそれらの組み合わせを含み得る。
非経口経路による本発明のワクチンの投与は、耐性を回避することができる。方法は、静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内、経口、粘膜、尿路経由、生殖路経由、消化管経由、または吸入による投与について当該技術において公知である。
特定の患者についての有効量は、治療される状態、患者の健康全般、投与の経路および用量ならびに副作用の重篤度などの因子に応じて変わる可能性がある。治療および診断の方法についての手引きが利用可能である(例えば、Maynard, et al. (1996) A Handbook of SOPs for Good Clinical
Practice, Interpharm Press, Boca Raton, FL; Dent (2001) Good Laboratory and
Good Clinical Practice, Urch Publ., London, UKを参照のこと)。
本発明のワクチンを、1回文または複数投薬量で投与することができ、この場合、各用量は、少なくとも100細菌細胞/kg体重またはそれ以上;ある実施形態において、1000細菌細胞/kg体重またはそれ以上;通常は少なくとも10,000細胞;さらに通常は、少なくとも100,000細胞;最も通常には少なくとも100万細胞;多くの場合少なくとも1000万細胞;さらに多くの場合少なくとも1億細胞;典型的には少なくとも10億細胞;通常は少なくとも100億細胞;通例は少なくとも1000億細胞;そして場合によっては少なくとも1兆細胞/kg体重を含む。本発明は、細菌投与の単位がコロニー形成単位(CFU)、ソラレン治療前のCFUの相当物、または細菌細胞の数である、上記用量を提供する。
本発明のワクチンは、1回分または複数投薬量で投与することができ、この場合、各用量は、体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり;または肝臓重量1.5kgあたり)10〜10細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり;または肝臓重量1.5kgあたり)2×10〜2×10細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり;または肝臓重量1.5kgあたり)5×10〜5×10細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり;または肝臓重量1.5kgあたり)10〜10細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり;または肝臓重量1.5kgあたり)2.0×10〜2.0×10細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)5.0×10から5.0×10細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)10〜1010細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)2×10〜2×1010細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)5×10〜5×1010細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)1011〜1012細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)2×1011〜2×1012細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)5×1011〜5×1012細菌;70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり)1012〜1013細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)2×1012〜2×1013細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)5×1012〜5×1013細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)1013〜1014細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)2×1013〜2×1014細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)5×1013〜5×1014細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)1014〜1015細菌;体重70kgあたり(または表面積1.7平方メートルあたり、または肝臓重量1.5kgあたり)2×1014〜2×1015細菌など(湿潤重量)を含む。
1以上の上記用量も提供され、ここで、用量は、1日に1回の注射、2日おきに1回の注射、3日おきに1回の注射、4日おきに1回の注射、5日おきに1回の注射、6日おきに1回の注射、または7日おきに1回の注射によって投与され、注射スケジュールは、例えば、1日だけ、2日、3日、4日、5日、6日、7日、2週間、3週間、4週間、5週間、またはそれ以上の間維持される。本発明はさらに、上記用量およびスケジュールの組み合わせ、例えば、比較的大きな初回細菌用量とそれに続いて比較的小さなその後の用量、または比較的小さな初回用量とそれに続いて大きな用量も含む。
例えば、週1回、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回、週7回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、4週間ごとに1回、5週間ごとに1回などの服薬スケジュールが、本発明のために利用可能である。服薬スケジュールは、例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、および12ヶ月の全投薬期間を含む。
上記服薬スケジュールのサイクルが提供される。サイクルは、およそ、例えば、7日おき;14日おき;21日おき;28日おき;35日おき;42日おき;49日おき;56日おき;63日おき;70日おきなどで繰り返すことができる。サイクル間に非投薬の間欠期が起こる可能性があり、ここでその間欠期はおよそ、例えば7日;14日;21日;28日;35日;42日;49日;56日;63日;70日などである可能性がある。これに関連して、「およそ」という用語は、プラスマイナス1日、プラスマイナス2日、プラスマイナス3日、プラスマイナス4日、プラスマイナス5日、プラスマイナス6日、またはプラスマイナス7日を意味する。
本発明は、経口であるリステリアの投与方法を含む。さらに、静脈内であるリステリアの投与方法も提供される。さらに、提供されるのは、経口、筋肉内、静脈内、皮内および/または皮下であるリステリアの投与方法である。本発明は、リステリア細菌、あるいは肉ベースであるか、または肉もしくは畜産物由来のポリペプチドを含む培地中で成長させることによって調製されたリステリア細菌の培養物もしくは懸濁液を提供する。さらに本発明によって提供されるのは、リステリア細菌、あるいは肉もしくは畜産物を含まない、植物性ポリペプチドを含む培地上で成長させることによって調製された、酵母製品に基づかない培地上で成長させることによって調製された、または酵母ポリペプチドを含む培地上で成長させることによって調製された、リステリア細菌の培養物もしくは懸濁液である。
さらなる治療薬との同時投与のための方法は、当該技術分野で周知である(Hardman, et al. (eds.) (2001) Goodman
and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics, 10th
ed., McGraw-Hill, New York, NY; Poole and Peterson (eds.) (2001)
Pharmacotherapeutics for Advanced Practice:A Practical Approach, Lippincott,
Williams & Wilkins, Phila., PA; Chabner and Longo (eds.) (2001) Cancer
Chemotherapy and Biotherapy, Lippincott, Williams & Wilkins, Phila., PA)。
細胞溶解T細胞応答を起こすために有益なさらなる薬剤も同様に使用してもよい。そのような薬剤は、本明細書中では担体と称される。これらとしては、限定されないが、B7共刺激分子、インターロイキン−2、インターフェロン−γ、GM−CSF、CTLA−4アンタゴニスト、OX−40/OX−40リガンド、CD40/CD40リガンド、サルグラモスチム、レバミゾール、ワクシニアウイルス、カルメット・ゲラン桿菌(BCG)、リポソーム、ミョウバン、フロイト完全もしくは不完全アジュバント、解毒されたエンドトキシンン、鉱油、表面活性物質、例えばリポレシチン(lipolecithin)、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、および油または炭化水素エマルジョンが挙げられる。抗体応答に対して細胞溶解T細胞応答を優先的に刺激するT細胞免疫応答を誘発するための担体が好ましいが、両種類の応答を刺激するものも同様に使用することができる。薬剤がポリペプチドである場合では、ポリペプチド自体またはそのポリペプチドをコード化するポリヌクレオチドを投与することができる。キャリヤは、抗原提示細胞(APC)または樹状細胞などの細胞である可能性がある。抗原提示細胞には、マクロファージ、樹状細胞およびB細胞などの細胞種が含まれる。他のプロフェッショナル抗原提示細胞には、単球、辺縁帯クッパー細胞、小膠細胞、ランゲルハンス細胞、かん合樹状細胞、ろ胞樹状細胞、およびT細胞が含まれる。通性抗原提示細胞も使用することができる。通性抗原提示細胞の例としては、星状細胞、胞状細胞、内皮および線維芽細胞が挙げられる。キャリヤは、ポリペプチドを発現するため、または予防接種された個体の細胞中でその後に発現されるポリヌクレオチドを送達するために変換される、細菌細胞である可能性がある。水酸化アルミニウムまたはリン酸アルミニウムなどのアジュバントを添加して、ワクチンが免疫応答を誘発、増強または延長する能力を増大することができる。さらなる材料、例えばサイトカイン、ケモカイン、およびCpG、トール様受容体(TLR)9アゴニストのような細菌核酸配列、ならびにTLR2、TLR4、TLR5、TLR7、TLR8、TLR9、例えばリポタンパク質、LPS、モノホスホリル脂質A、リポテイコ酸、イミキモド、レジキモド、および記載された組成物と別々にまたは組み合わせて使用される他の同様な免疫モジュレーターのアゴニストも潜在的なアジュバントである。アジュバントの他の代表的な例には、キラヤ(Quillaja saponaria)の樹皮およびコリネバクテリウム・パルバム(Corynebacterium
parvum)から精製された均一サポニンを含む合成アジュバントQS−21が含まれる(McCune et
al., Cancer, 1979; 43:1619)。アジュバントは最適化を受けると理解されるであろう。換言すれば、当業者は、通常の実験を行って、使用するのに最良のアジュバントを決定することができる。
治療薬の有効量は、症状を、通常は少なくとも10%、さらに通常は少なくとも20%、最も通常には少なくとも30%、典型的には少なくとも40%、さらに典型的には少なくとも50%、最も典型的には少なくとも60%、多くの場合少なくとも70%、さらに多くの場合少なくとも80%、そして最も多くの場合少なくとも90%、通例は少なくとも95%、さらに通例は少なくとも99%、そして最も通例には少なくとも99.9%軽減または改善するものである。
本発明の試薬および方法は、1回だけの予防接種を含む;または初回予防接種を含む;または少なくとも1つのブースター予防接種を含む;少なくとも2つのブースター予防接種を含む;または少なくとも3つのブースター予防接種を含むワクチンを提供する。ブースター予防接種のためのパラメータの手引きは入手可能である。例えば、Marth (1997) Biologicals 25:199-203; Ramsay, et al. (1997)
Immunol.Cell Biol. 75:382-388; Gherardi, et al. (2001) Histol. Histopathol.
16:655-667; Leroux-Roels, et al. (2001) ActA Clin. Belg. 56:209-219; Greiner,
et al. (2002) Cancer Res. 62:6944-6951; Smith, et al. (2003) J. Med. Virol.
70:Suppl.1:S38-S41; Sepulveda-Amor, et al. (2002) Vaccine 20:2790-2795)を参照のこと。
治療薬の処方は、例えば凍結乾燥粉末、スラリー、水溶液または懸濁液の形態の生理学的に許容される担体、賦形剤、または安定剤と混合することによって貯蔵のために調製することができる。(例えば、Hardman, et al. (2001) Goodman and
Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics, McGraw-Hill, New York, NY;
Gennaro (2000) Remington: The Science and Practice of Pharmacy, Lippincott,
Williams, and Wilkins, New York, NY; Avis, et al. (eds.) (1993) Pharmaceutical
Dosage Forms: Parenteral Medications, Marcel Dekker, NY; Lieberman, et al.
(eds.) (1990) Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets, Marcel Dekker, NY;
Lieberman, et al. (eds.) (1990) Pharmaceutical Dosage Forms: Disperse Systems,
Marcel Dekker, NY; Weiner and Kotkoskie (2000) Excipient Toxicity and Safety,
Marcel Dekker, Inc., New York, NYを参照のこと)。
実施例
以下の実施例は、本発明を例示するのに役立つ。これらの実施例は、決して本発明の範囲を制限することを意図しない。
実施例1.細菌株および抗原選択
Lmワクチン株を、2株バックグラウンド、生−弱毒化(Lm11、aka LmΔactA/ΔinlB)およびKBMA PrfA*(Lm677、aka LmΔactA/ΔinlB/ΔuvrAB/prfA G155S)で構築した。発現カセットは、1および5コピーの配列PASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号4)(図1で表示されたPvIII)を含むように設計され、それぞれのコピーはプロテアソーム切断配列(図1中のブラックボックス)が隣接していた。発現カセットは、エル・モノサイトゲネスにおける発現について最適化され、actAプロモータの下流で、ActAの100アミノ末端酸(「ActA−N100」)とフレーム内でBamHI−SpeI断片としてクローンされ、カルボキシ末端にてコード化された異種抗原の発現および分泌の評価を促進する代用T細胞エピトープであるSIINFEKL(SL8)で標識されたコドンである。構築物をpPL2組込みベクターの誘導体中にクローンし、細菌染色体のtRNAArg座で安定して組み込んだ。
試験した株を下表にまとめる:
Figure 2014504851
実施例2.インビトロ細胞培養
J774細胞を、10%FBS(Hyclone, Logan, UT)、ペニシリン/ストレプトマイシン(Mediatech, Manassas, VA)、1×非必須アミノ酸(Mediatech, Manassas, VA)、2mMのL−グルタミン(Mediatech, Manassas, VA)、HEPES緩衝液(Invitrogen, Carlsbad, CA)、1mMのピルビン酸ナトリウム(Sigma, St. Louis, MO)、および50μMのβ−メルカプトエタノール(Sigma, St. Louis, MO))を追加したT細胞培地(RPMI培地(Invitrogen, Carlsbad, CA)中で培養した。B3Zハイブリドーマ細胞を、ペニシリン/ストレプトマイシンを含まないT細胞培地中で培養した。
実施例4.免疫化
6〜12週令のメスC3H/HeJマウスをCharles River Laboratories(Wilmington, MA)から入手した。研究を、適切な研究機関の動物管理使用委員会によって承認された動物プロトコル下で実施した。生−弱毒化細菌を、酵母エキス培地中で成長させた一夜培養物からの免疫化のために調製した。細菌を注射用のハンクス液(HBSS)中で希釈した。生−弱毒化細菌を200μLの体積で尾静脈中に静脈内投与した。生−弱毒化細菌の注射ストックを蒔いて、コロニー形成単位(CFU)を確認した。動物は、1x10CFUのLmのΔactAΔinlBprfA*−5xEGFRvIII20−40で30日あけてプライム化およびブースト化されたメスであり、EGFRvIII特異的CD8+T細胞の頻度を細胞内サイトカイン染色によって測定した(図3)。
実施例5.抗原発現および免疫応答の評価
a.ウェスタンブロット
ブロス培養からのウェスタンブロットを酵母エキス培地中で成長させた細菌培養物の等量のTCA沈殿上清で0.7のOD600(後期対数)まで実施した。Lm感染DCからのウェスタンブロットにために、2.4細胞に10の感染多重度(MOI)で1時間接種し、細胞を3回、PBSおよび50μg/mLのゲンタマイシンを追加したDMEMで洗浄した。細胞を感染後7時間で収穫した。細胞をSDS試料緩衝液で溶解させ、4〜12%のポリアクリルアミドゲル上に集め、流し、そしてウェスタンブロット分析のためにニトロセルロース膜に移した。全てのウェスタンブロットは、ActAタンパク質の成熟N末端に対して生じさせたポリクローナル抗体を使用し、p60発現(関連のないLmタンパク質)に対して抗p60モノクローナル抗体で正常化した。抗原検出を、増強された化学発光(ECL)によって可視化するか、またはLicor Odyssey IR検出システムで可視化および定量化した(図2)。
b.B3Zアッセイ
DC2.4細胞を選択された株に感染させ、そしてOVA257−264特異的T細胞ハイブリドーマ、B3Zとともにインキュベートした。H−2KクラスI分子上のSIINFEKLエピトープの提示を、発色基質を用いてβ−ガラクトシダーゼ発現を測定することによって評価した(図4)。
c.フローサイトメトリーのための試薬
CD4 FITC(クローンGK1.5)およびMHCクラスII FITC(クローンM5/114.15.2)をeBioscience(San Diego, CA)から購入した。CD8a抗体PerCP(クローン53−6.7)をBD Biosciences (San Jose, CA)から購入した。Kk−EEKKGNYV(配列番号3)テトラマーを、NIHテトラマーCoreによって折りたたみ、APCに接合させた。
d.EGFRvIII特異的T細胞のテトラマー染色
脾細胞(脾臓由来のリンパ球)を抗CD4、抗CD8、抗MHCクラスIIおよびKk−EGFRvIIIテトラマーとともに15分間室温でインキュベートした。細胞をHBSSで3回洗浄した。LSRIIフローサイトメーター(BD Biosciences)を用いて試料を取得した。CD8+、CD4−クラスII−事象を排他的に含むようにデータをゲートで制御し、次いでKk−EEKKGNYV(配列番号3)テトラマーに結合するこれらの細胞のパーセンテージを決定した。FlowJoソフトウェア(Treestar, Ashland, OR)を用いてデータを分析した。
実施例6:結果
図2からわかるように、EGFRvIII20−40構築物の全てがJ774マクロファージ内で検出された。さらに、我々は、コピーのEGFRvIII20−40を増大させることで、細胞内分泌が増強するようであることを見出した(図2)。分泌された5xEGFRvIII20−40の量は、「判断基準」オボアルブミンの量を超えた。動物では、脾臓中のCD8+T細胞の30%を超える5xEGFRvIII20−40構築物を投与することは、ブースト免疫化後5日でEGFRvIII特異的であった(図3)。試験したEGFRvIII20−40構築物の全てはB3Z T細胞によって認識され、このことは、モデルオボアルブミン抗原とほぼ等しいレベルでエル・モノサイトゲネス株によるT細胞エピトープの発現および提示の成功を示す(図4)。
これらのデータは、EGFRvIII20−40発現構築物、および特にマルチマーEGFRvIII20−40発現構築物が、このエル・モノサイトゲネスワクチンプラットフォーム内での使用に十分適していることを示唆する。
実施例7:EEKKGNYV(配列番号3)での免疫応答の評価
クラスI限定エピトープの正確な同定により、インビボで免疫原性を評価するため、我々のワクチン候補の比較を簡素化するのに最適化された方法が提供される。マウスクラスI限定エピトープを同定するため、ならびに免疫原性のおおざっぱな評価を実施するため、C57BL/6(H−2)、BALB/c(H−2)、C3H/HeJ(H−2)およびSJL(H−2)マウスを1×10コロニー形成単位(CFU)の各EGFRvIII20−40発現株で免疫化し、EGFRvIII特異的T細胞の頻度および特異性をIFN−γ細胞内サイトカイン染色(ICS)によって測定した。このライブラリーは、おそらくは我々のワクチン中のEGFRvIII20−40ペプチドの短い配列のために、そして望ましくはこれらのライブラリーに関連する公知のN末端プロセッシング問題のために、14−AAが重なった15−AAペプチドを使用する。最大応答はC3Hマウス株(H−2)においてであり、この場合、脾臓中の全CD8+T細胞の>1%が15−AAペプチドのうちの1つに応答した(データは不掲載)。
この知見を確認し、クラスI−結合ペプチドの正確な配列を精製するために、C3HマウスのコホートをLm−EGFRvIIIx5株で予備刺激し、追加抗原刺激し、次いでペプチドライブラリーで再度スクリーンした。加えて、我々は、一次免疫原性アッセイで同定された15−mer由来の精製されたペプチドも含めた。これらの予備刺激され追加抗原刺激されたマウス由来のCD8+T細胞は、15−AAペプチドのうちのいくつかを認識し、反応性は2つのN末端グルタミン酸残基に依存した。これらの2つのグルタミン酸残基がMHC結合に必要である仮定して、我々はこの配列由来の7−、8−および9−merを使用し、反応性についてスクリーンした(図5)。
C3HマウスにおけるクラスI限定EGFRvIII−エピトープの同定。メスC3HマウスをLm−EGFRvIIIx5で予備刺激し、追加抗原刺激し、次いで5日後、脾臓を収穫し、EGFRvIIIペプチドライブラリーとの反応性について試験し、また予備スクリーンで最大の反応性を有するペプチド由来の7−、8−、および9−merとの反応性についても試験した。データは、CD8+T細胞ゲート内の%IFN−γ+事象を表す。これらの実験は、8−AAペプチドEEKKGNYV(配列番号3)が、免疫化されたC3Hマウス由来のCD8+T細胞によって認識されることを示す。
TAP欠損T2細胞は、クラスI分子をペプチドにロードすることができず、不安定性に至り、細胞表面から再循環する。外因性ペプチドを発現されたMHC分子と結合できるものに添加する場合、その分子は細胞表面上でLm−EGFRvIIIで安定化される。EEKKGNYV(配列番号3)ペプチドのk結合を確認するために、ペプチド結合によるクラスI発現のそのような誘導を測定するT2細胞アッセイを、実質的に、Hansen and Myers (2003)
Peptide induction of surface expression of class I MHC, p. 18.11.1-18.11.8 in J. E. Colgan, A. M. Kruisbeer, D. H.
Marguiles, and W. Strober (ed.), Current Protocols in Immunology, vol. 4. John
Wiley & Sons, New York, N.Yで記載されているようにして使用した。K発現T2細胞を図6で示すような濃度各EGFRvIIIペプチドとともに一晩インキュベートした。細胞を洗浄し、クラスI特異的抗体を使用して表面K発現について染色した。データは、EEKKGNYVがKと結合し、also同様にこの配列を含む大きなペプチドと比較して最適であることを示す。これらのデータは、そのKと結合する能力に基づいたエクスビボ細胞アッセイのために所定のEEKKGNYVペプチドを使用することを支持し、CD8+T細胞によって認識され得るMHC−ペプチド複合体を提供する。
この所定のクラスI限定ペプチドを使用して、我々は各株で免疫化後の一次EGFRvIII特異的CD8+T細胞応答の大きさを比較した。メスC3Hマウスを1×10CFUの1×または5×株で免疫化し、7日後、脾臓を収穫し、EGFRvIII26−33特異的CD8+T細胞の出現頻度をICSによって測定した。我々の仮説と一致して、複数コピーのEGFRvIII20−40を含むことにより、単一コピーの変異体と比べてCD8+T細胞プライミングの増強に至る(図7)。
これらのデータは、繰り返しエピトープ配列をコード化するが、遺伝的安定性および抗原発現/分泌を最大にするようにコドン使用頻度を改変する構築物を発現する能力を示す。このアプローチにより、患者に対する潜在的なリスクを増大させる(すなわち、大用量のワクチンを投与する)ことなく効力を増大させることが可能になる。
当業者は、本発明が目的を達成するために、そして記載される目的および利点ならびに固有のものを得るためによく適応されるのを容易に理解する。本明細書中に提供される例は、好ましい実施形態の典型であり、例示的であり、そして本発明の範囲に対する制限を意図しない。
本発明の範囲および精神から逸脱することなく本明細書中に開示された本発明に対して様々な置換および修飾をなすことができることは、当業者には容易に明らかであろう。
本明細書中で言及される全ての特許および刊行物は、本発明が関連する分野の当業者レベルを示すものである。全ての特許および刊行物は、それぞれの各刊行物が具体的かつ個別に示されているかのように参照することによって組み込まれるのと同じ程度まで参照することによって本明細書中に組み込まれる。
本明細書中で例示的に記載される本発明は好適には任意の要素(複数可)、本明細書中で具体的に開示されていない制限の不在下で実施することができる。したがって、例えば、本明細書中のそれぞれの例で、「含む(comprising)」、「〜から本質的になる」および「〜からなる」という用語はいずれも他の2つの用語のいずれかで置換することができる。用いられた用語および表現は、説明の限定ではなく用語として用いられ、そのような用語および表現の使用において、示され、記載された特徴の任意の相当物またはその一部を排除することを意図するものではなく、請求される本発明の範囲内で様々な修飾が認められる。したがって、本発明は好ましい実施形態および任意の特徴によって具体的に開示されるが、本明細書中に開示された概念の修飾および変形が当業者によって再分類される可能性があり、そしてそのような修飾および変形は、添付の特許請求の範囲によって規定される、本発明の範囲内に含まれることは理解されるべきである。
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲に記載されている。

Claims (66)

  1. 対象においてEGFRvIIIに対するT細胞応答を誘導する方法であって、前記方法が:
    そのアミノ酸配列が複数のEGFRvIIIポリペプチド配列を含み、その配列がそれぞれEEKKGNYV(配列番号3)を含む、少なくとも1つの免疫原性ポリペプチドを、前記対象において前記T細胞応答を誘導するために選択された条件下で、前記対象において組換え発現することを含む、方法。
  2. 前記複数のEGFRvIIIポリペプチド配列が、LEEKKGNYV(配列番号4)、LEEKKGNYVVTDH(配列番号2)、およびPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)からなる群から選択される1以上のアミノ酸配列を含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記複数のEGFRvIIIポリペプチド配列が、少なくとも3コピーのPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を含む、請求項2記載の方法。
  4. 前記複数のEGFRvIIIポリペプチド配列が、少なくとも5コピーのPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を含む、請求項2記載の方法。
  5. 各EGFRvIIIポリペプチド配列に、プロテアソームによって切断されるような構成の配列が隣接している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 各EGFRvIIIポリペプチド配列に、ASKVL↓ADGSVK;ASKVA↓GDGSIK;LSKVL↓ADGSVK;LAKSL↓ADLAVK;ASVVA↓GIGSIA;GVEKI↓NAANKG;およびDGSKKA↓GDGNKK(配列番号6〜12)からなる群から選択される配列が隣接し、ここで、各矢印がEGFRvIIIポリペプチド配列を表す、請求項5記載の方法。
  7. 前記免疫原性ポリペプチドが、前記対象において免疫原性ポリペプチドの発現を引き起こす制御配列と機能的に連結された前記細菌のゲノムに組み込まれた前記免疫原性ポリペプチドをコード化する核酸配列を含むリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)細菌を投与することによって、前記対象において発現される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記細菌が、actA欠失突然変異体もしくはactA挿入突然変異体、inlB欠失突然変異体もしくはinlB挿入突然変異体またはactA欠失もしくはactA挿入およびinlB欠失もしくはinlB挿入の両方を含むΔactA/ΔinlB突然変異体である、請求項7記載の方法。
  9. 前記核酸配列が前記細菌の病原性遺伝子に組み込まれ、前記核酸配列の前記組込みが、前記病原性遺伝子の発現を妨害するか、または前記病原性遺伝子のコード配列を妨害する、請求項8記載の方法。
  10. 前記病原性遺伝子がactAまたはinlBである、請求項9記載の方法。
  11. 前記細菌が弱毒化リステリア・モノサイトゲネスである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記細菌がLm ΔactA/ΔinlBである、請求項11記載の方法。
  13. 前記細菌が、核酸を修復する前記細菌の能力を減弱する遺伝子突然変異をさらに含む、請求項12記載の方法。
  14. 前記遺伝子突然変異が、phrB、uvrA、uvrB、uvrC、uvrDおよびrecAから選択される1以上の遺伝子にある、請求項13記載の方法。
  15. 前記細菌が、そのゲノムが構成的に活性なprfAタンパク質をコード化するリステリア・モノサイトゲネスprfA突然変異体である、請求項11記載の方法。
  16. 前記細菌が、不活性化されているが代謝的に活性なリステリア・モノサイトゲネスである、請求項11記載の方法。
  17. 前記細菌が、そのゲノムが構成的に活性なprfAタンパク質をコード化するリステリア・モノサイトゲネスprfA突然変異体である、請求項16記載の方法。
  18. 前記核酸配列が、リステリア・モノサイトゲネスによる発現について最適化されたコドンである、請求項7記載の方法。
  19. 前記対象において前記T細胞応答を誘導するために選択された前記条件が、前記リステリア・モノサイトゲネスを、経口、筋肉内、静脈内、皮内、および皮下からなる群から選択される1以上の投与経路によって前記対象に投与することを含む、請求項7〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記免疫原性ポリペプチドが分泌シグナル配列を含む融合タンパク質として発現される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記分泌シグナル配列がリステリア・モノサイトゲネスActAシグナル配列である、請求項20記載の方法。
  22. 前記免疫原性ポリペプチドが、配列番号28、配列番号29、配列番号30、および配列番号31からなる群から選択されるインフレームActA−N100配列、または前記ActA−N100配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む融合タンパク質として発現される、請求項20記載の方法。
  23. 前記方法が:
    配列番号28、配列番号29、配列番号30、および配列番号31からなる群から選択されるActA−N100配列または前記ActA−N100配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列;ならびに
    配列PASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を有する複数のアミノ酸配列であって、前記複数のアミノ酸配列のそれぞれにプロテアソームによって切断されるような構成の配列が隣接している、アミノ酸配列
    を含む融合タンパク質を発現するリステリア・モノサイトゲネスを投与することを含み、
    ここで、前記融合タンパク質が、リステリア・モノサイトゲネスActAプロモータと機能的に連結された核酸配列から発現される、請求項7記載の方法。
  24. 前記対象が、EGFRvIII発現腫瘍を有する、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記対象がグリオーマを有する、請求項24記載の方法。
  26. 前記組成物が、前記対象に送達されると、IL−12p70、IFN−γ、IL−6、TNFα、およびMCP−1からなる群から選択される1以上のタンパク質の前記送達後24時間での血清濃度の増加を誘発し;そしてEGFRvIIIに対するCD4+および/またはCD8+抗原特異的T細胞応答を誘発する、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 少なくとも1つの免疫原性ポリペプチドをコード化する核酸を含む細菌またはウイルスであって、そのアミノ酸配列が複数のEGFRvIIIポリペプチド配列を含み、その配列がそれぞれEEKKGNYV(配列番号3)を含む、細菌またはウイルスを含む組成物。
  28. 前記複数のEGFRvIIIポリペプチド配列が、LEEKKGNYV(配列番号4)、LEEKKGNYVVTDH(配列番号2)、およびPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)からなる群から選択される1以上のアミノ酸配列を含む、請求項27記載の組成物。
  29. 前記複数のEGFRvIIIポリペプチド配列が少なくとも3コピーのPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を含む、請求項28記載の組成物。
  30. 前記複数のEGFRvIIIポリペプチド配列が少なくとも5コピーのPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を含む、請求項28記載の組成物。
  31. 各EGFRvIIIポリペプチド配列に、プロテアソームによって切断されるような構成の配列が隣接する、請求項27〜30のいずれか1項に記載の方法。
  32. 前記組成物が、前記細菌のゲノム中に組み込まれた前記核酸を含むリステリア・モノサイトゲネス細菌を含む、請求項27〜31のいずれか1項に記載の組成物。
  33. 前記細菌が、actA欠失突然変異体もしくはactA挿入突然変異体、inlB欠失突然変異体もしくはinlB挿入突然変異体またはactA欠失もしくはactA挿入およびinlB欠失もしくはinlB挿入の両方を含むΔactA/ΔinlB突然変異体である、請求項32記載の組成物。
  34. 前記核酸が前記細菌の病原性遺伝子に組み込まれ、前記ポリヌクレオチドの組込みが前記病原性遺伝子の発現を妨害するか、または前記病原性遺伝子のコード配列を妨害する、請求項32記載の組成物。
  35. 前記病原性遺伝子がactAまたはinlBである、請求項34記載の組成物。
  36. 前記細菌が弱毒化リステリア・モノサイトゲネスである、請求項32記載の組成物。
  37. 細菌がLm ΔactA/ΔinlBである、請求項36記載の組成物。
  38. 前記細菌が、核酸を修復する前記細菌の能力を減弱する遺伝子突然変異をさらに含む、請求項34記載の組成物。
  39. 前記遺伝子突然変異が、phrB、uvrA、uvrB、uvrC、uvrDおよびrecAから選択される1以上の遺伝子にある、請求項38記載の組成物。
  40. 前記細菌がリステリア・モノサイトゲネスprfA突然変異体であり、そのゲノムが構成的に活性なprfAタンパク質をコード化する、請求項36記載の組成物。
  41. 前記細菌が不活性化されているが代謝的に活性なリステリア・モノサイトゲネスである、請求項37記載の組成物。
  42. 前記細菌がリステリア・モノサイトゲネスprfA突然変異体であり、そのゲノムが構成的に活性なprfAタンパク質をコード化する、請求項32記載の組成物。
  43. 前記核酸がリステリア・モノサイトゲネスによる発現について最適化されるコドンである、請求項32記載の組成物。
  44. 前記組成物が薬剤的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項27〜43のいずれか1項に記載の組成物。
  45. 前記核酸が、分泌シグナル配列を含む融合タンパク質として前記免疫原性ポリペプチドをコード化する、請求項27〜44のいずれか1項に記載の組成物。
  46. 分泌シグナル配列がリステリア・モノサイトゲネスActAシグナル配列である、請求項45記載の組成物。
  47. 前記核酸分子が、前記免疫原性ポリペプチドを、配列番号28、配列番号29、配列番号30、および配列番号31からなる群から選択されるインフレームActA−N100配列、または前記ActA−N100配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む融合タンパク質としてコード化する、請求項46記載の組成物。
  48. 前記組成物が、核酸を含むリステリア・モノサイトゲネスを含み、その配列が:
    配列番号28、配列番号29、配列番号30、および配列番号31からなる群から選択されるActA−N100配列または前記ActA−N100配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列;ならびに
    配列PASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を有する複数のアミノ酸配列であって、前記複数のアミノ酸配列のそれぞれにプロテアソームによって切断されるような構成の配列が隣接するアミノ酸配列
    を含む融合タンパク質をコード化し、
    前記融合タンパク質が、リステリア・モノサイトゲネスActAプロモータに機能的に連結した核酸配列から発現される、
    請求項32〜47のいずれか1項に記載の組成物。
  49. 対象においてEGFRvIIIを発現する悪性腫瘍を治療する方法であって、前記方法が:
    前記対象に、請求項27〜48のうちの1項に記載の組成物を、前記対象において前記T細胞応答を誘発するために選択された条件下で投与することを含む、方法。
  50. 請求項27〜49のいずれか1項に記載の組成物;および
    薬剤的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
  51. 少なくとも1つの免疫原性ポリペプチドをコード化する単離された核酸分子であって、そのアミノ酸配列が複数のEGFRvIIIポリペプチド配列を含み、その配列がそれぞれEEKKGNYV(配列番号3)を含む、単離された核酸分子。
  52. 前記複数のEGFRvIIIポリペプチド配列がLEEKKGNYV(配列番号4)、LEEKKGNYVVTDH(配列番号2)、およびPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)からなる群から選択される1以上のアミノ酸配列を含む、請求項51記載の単離された核酸分子。
  53. 前記複数のEGFRvIIIポリペプチド配列が少なくとも3コピーのPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を含む、請求項51記載の単離された核酸分子。
  54. 前記複数のEGFRvIIIポリペプチド配列が少なくとも5コピーのPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を含む、請求項51記載の単離された核酸分子。
  55. 各EGFRvIIIポリペプチド配列にプロテアソームによって切断されるような構成の配列が隣接する、請求項51〜54のいずれか1項に記載の単離された核酸分子。
  56. 前記核酸分子が、リステリア・モノサイトゲネスによる発現について最適化されているコドンである、請求項51〜55のいずれか1項に記載の単離された核酸分子。
  57. 前記核酸分子が、前記免疫原性ポリペプチドを、分泌シグナル配列を含む融合タンパク質としてコード化する、請求項51〜56のいずれか1項に記載の単離された核酸分子。
  58. 前記分泌シグナル配列がリステリア・モノサイトゲネスActAシグナル配列である、請求項57記載の単離された核酸分子。
  59. 前記核酸分子が、前記免疫原性ポリペプチドを、配列番号28、配列番号29、配列番号30、および配列番号31からなる群から選択されるインフレームActA−N100配列、または前記ActA−N100配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む融合タンパク質としてコード化する、請求項58記載の単離された核酸分子。
  60. 前記核酸分子が前記免疫原性ポリペプチドを:
    配列番号28、配列番号29、配列番号30、および配列番号31からなる群から選択されるActA−N100配列または前記ActA−N100配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列;および
    配列PASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を有する複数のアミノ酸配列であって、前記複数のアミノ酸配列のそれぞれに、プロテアソームによって切断されるような構成の配列が隣接している、複数のアミノ酸配列
    を含む融合タンパク質としてコード化し、
    前記核酸分子がリステリア・モノサイトゲネスActAプロモータと機能的に連結されている、
    請求項59記載の単離された核酸分子。
  61. 組換えによって産生されるか、または化学的に合成されるポリペプチドであって、そのアミノ酸配列が複数のEGFRvIIIポリペプチド配列を含み、その配列がそれぞれEEKKGNYV(配列番号3)を含む、ポリペプチド。
  62. 前記複数のEGFRvIIIポリペプチド配列がLEEKKGNYV(配列番号4)、LEEKKGNYVVTDH(配列番号2)、およびPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)からなる群から選択される1以上のアミノ酸配列を含む、請求項61記載のポリペプチド。
  63. 前記複数のEGFRvIIIポリペプチド配列が少なくとも3コピーのPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を含む、請求項61記載のポリペプチド。
  64. 前記複数のEGFRvIIIポリペプチド配列が少なくとも5コピーのPASRALEEKKGNYVVTDHGSC(配列番号5)を含む、請求項61記載のポリペプチド。
  65. 各EGFRvIIIポリペプチド配列に、プロテアソームによって切断されるような構成の配列が隣接している、請求項61〜64のいずれか1項に記載のポリペプチド。
  66. 前記ポリペプチドに抗原提示細胞の細胞表面受容体を標的とさせるような構成の部分をさらに含む、請求項61〜64のいずれか1項に記載のポリペプチド。
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