JP2014504436A5 - - Google Patents

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グラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法
本発明は化学電池分野、特にグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法に関する。
リチウムイオン電池は新世代のエコロジーのハイエネルギーの電池であり、軽い重量、高い体積比較エネルギー、高い動作電圧、環境にやさしいなどの長所があり、通信、IT及び携帯型電子製品(携帯電話、ノートパソコン、ビデオカメラなど)の望ましい化学電源であり、未来の電気自動車の望ましい動力電源でもあり、応用上の見通しが広く、事業上の効果が巨大であるかもしれない。
正極活物質はリチウムイオン二次電池の重要な素材でありリチウムイオン電池の性能や価格を決める主な要因である。よって、リチウムイオン電池の正極活物質に関する研究及び開発はずっと先頭に立ってきたホット課題であり、世界で多くの先進国に高度に重視されてきたものである。
従来、リチウムイオン電池の正極活物質の研究開発は主にリチウム−過渡金属複合酸化物の正極活物質に集中してきて、主にLiCoO2、LiFePO4、LiNiO2、LiV3O8及びLiMn2O4並びにそれらの派生物を含む。これらの正極活物質は各々長所がある。例えば、LiCoO2は電圧や比較エネルギーが高く、循環性がよく、小型のリチウムイオン電池に利用されていて、LiFePO4は理論的容量(170mA.h/g)が高く、循環性能でも熱安定性でも良く、資源が豊かで、価格が安く、環境にやさしく、LiNiO2は放電率が低く、環境にやさしく、電解質に対する要求が低く、LiV3O8は比較容量が更に高く、毒性がなく、価格が安く、LiMn2O4は安定性がよく、環境にやさしく、動作電圧が高く、コストが安く、合成されやすい。但し、これらの素材は電池正極活物質自身の真性電子導電率がとても低いと言う同一の短所があるので、大電流の電気化学性能及び実際な応用がひどく妨害されている。よって、従来の技術の改善が必要である。
従来の技術の前記の短所にかんがみて、従来の技術におけるリチウムイオン電池の正極活物質の導電率が高くないと言う課題を解決するために、本発明の目的はグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法を提供することにある。
下記のステップを含むグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。
(1)液態のアクリロニトリルオリゴマー(LPAN)の溶液を80〜300℃で8〜72時間撹拌して、部分的に環化したLPAN溶液を形成させる。
(2)決まった量でリチウムイオン電池の正極活物質の粉末を部分的に環化したLPAN溶液に入れて、均一的に混合させる。
(3)室温で乾燥させる。
(4)不活性雰囲気で保護して500〜1800℃で6〜24時間焼成することによって、部分的に環化したLPANにグラフェン類似構造を形成させ、均一的にリチウムイオン電池の正極活物質に分布させることで、グラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質を取得する。
前記のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。その中、前記の液態のアクリロニトリルオリゴマーの溶液に用いられる溶質は相対分子量が106〜100000にある液態のアクリロニトリルオリゴマーであり、用いられる溶剤が水、メタノールまたはエタノールの1種または2種の組合せであり、液態のアクリロニトリルオリゴマーの濃度が0.1〜100%にある。
前記のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。その中、前記の液態のアクリロニトリルオリゴマーはアクリロニトリルのホモポリマである。
前記のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。その中、前記の液態のアクリロニトリルオリゴマーはアクリロニトリルとスチレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸、メチレンコハク酸から選択される他のビニルモノマーとの共重合体であってもいい。
前記のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。その中、前記のリチウムイオン電池の正極活物質粉末はLiCoO2、LiFePO4、LiNiO2、LiV3O8、LiMn2O4のいずれか及びそれらからなる複合酸化物LiCoxFe1-xO2、LiCoxNi1-xO2、LiCoxNi1-(x+y)MnyO2、LiNixMn1-xO2(x、y、x+y<1)のいずれかである。
前記のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。その中、前記のリチウムイオン電池の正極活物質粉末はLiCoO2、LiFePO4、LiNiO2、LiV3O8、LiMn2O4の前駆体及びそれらの含有派生物のいずれかである。
前記のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。その中、前記のリチウムイオン電池の正極活物質の添加量は質量比に準じ、液態のアクリロニトリルオリゴマーの溶液:リチウムイオン電池の正極活物質=0.01〜0.8:1となる。
前記のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。その中、前記の混合させる過程は方式が撹拌又はボールミル粉砕である。
前記のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。その中、前記の不活性雰囲気は窒素又はアルゴンである。
本発明が提供するグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法により取得するグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質は導電率及び比較容量が高く、循環性能も大幅に向上する。
本発明はグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法を提供する。本発明の目的、技術方案及び効果を更にはっきりさせたり、明らかにさせたりするために、次に本発明について更に詳しく説明する。ここで示す具体的な実施例は本発明の解釈に用いられるだけであり、本発明を限定するものではない。
本発明は下記のステップを含むグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法を提供する。
(1)液態のアクリロニトリルオリゴマー(LPAN)溶液を80〜300℃で8〜72時間撹拌して、部分的に環化したLPAN溶液を形成させる。
(2)決まった量でリチウムイオン電池の正極活物質の粉末を部分的に環化したLPAN溶液に入れて、均一的に混合させる。
(3)室温で乾燥させる。
(4)不活性雰囲気で保護して、500〜1800℃で6〜24時間焼成することによって、最適には600〜1100℃で焼成することによって、部分的に環化したLPANにグラフェン類似構造を形成させ、均一的にリチウムイオン電池の正極活物質に分布させることで、グラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質を取得する。
本発明の製造方法に用いられる液態のアクリロニトリルオリゴマーは相対分子量が106〜100000であり、1600〜25000が最適である。前記の液態のアクリロニトリルオリゴマーの溶液に用いられる溶剤は水、メタノールまたはエタノールの1種または2種の組合せであり、液態のアクリロニトリルオリゴマーの濃度が0.1〜100%であり、10〜90%が最適である。
本発明の製造方法に用いられる液態のアクリロニトリルオリゴマーはアクリロニトリルのホモポリマ、アクリロニトリルと他のビニルモノマーとの共重合体であってもよく、他のビニルモノマーはスチレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸、メチレンコハク酸などであってもいい。
本発明の製造方法において、前記のリチウムイオン電池の正極活物質粉末はLiCoO2、LiFePO4、LiNiO2、LiV3O8、LiMn2O4のいずれか及びそれらからなる複合酸化物LiCoxFe1-xO2、LiCoxNi1-xO2、LiCoxNi1-(x+y)MnyO2、LiNixMn1-xO2(x、y、x+y<1)のいずれかである。
前記のリチウムイオン電池の正極活物質粉末はLiCoO2、LiFePO4、LiNiO2、LiV3O8、LiMn2O4の前駆体及びそれらの含有派生物のいずれかであってもいい。
本発明の製造方法ステップ(2)に記載のリチウムイオン電池の正極活物質の添加量は質量比に準じ、液態のアクリロニトリルオリゴマーの溶液:リチウムイオン電池の正極活物質=0.01〜0.8:1となり、0.3〜0.5:1が最適である。前記の均一的に混合させる方式は撹拌又はボールミル粉砕であってもいい。部分的に環化したLPANに大量の官能基を含有するので、粉砕又は撹拌されたLPANは電池の正極活物質と非常に均一的に混合し、LPAN官能基の一部が電池の正極活物質と配位錯体形成を行い、分子レベルにおける互換性に達することができる。
本発明のプロセスで焼成時に用いられる不活性雰囲気は窒素でもアルゴンでもいい。
次に実施例により更に本発明の目立つ特徴及び進歩について説明するが、本発明について説明するだけであり、本発明に限るものではない。
10%LPAN(分子量1600)溶液(質量パーセント)の5gを120℃で20時間加熱し、部分的に環化したLPAN溶液を形成させ、LiFePO4粉末の10gを入れて、遊星ボールミルでボール供給比を15:1にして、400r/minで8時間ボールミル粉砕を行い、室温で乾燥させる。アルゴン雰囲気で保護して、750℃で18時間焼成して、グラフェン類似構造物質を含有したLiFePO4粉状の正極活物質を取得する。「正極活物質:アセチレンブラック:接着剤=85:10:5」(質量パーセント)により混合して正極膜を作り、リチウムシートを負極、Cellgard 2300多孔質膜を隔膜、1mol・L-1のLiPF6/EC+DMC(体積比1:1)混合溶液を電解液にしてボタン電池に組み立てる。Land BS9300(武漢金諾電子製)プログラマブル全自動電化学テスト装置で電気化学性能のテストを行う。電流密度が0.1Cである場合、放電比較容量は167mAh/gであり、100回に循環してから97%ほどに保つものである。
10%LPAN(分子量1600)溶液(質量パーセント)の5g を120℃で20時間加熱し、部分的に環化したLPAN溶液を形成させ、2.342g Li2CO3、11.386g FeC2O4・2H2O及び7.278g NH4H2PO4を入れ、遊星ボールミルでボール供給比を15:1にして、 400r/minで8時間ボールミル粉砕を行ってから室温で乾燥させる。アルゴン雰囲気で保護して、750℃で18時間焼成し、グラフェン類似構造物質を含有したLiFePO4粉状の正極活物質を取得する。「正極活物質:アセチレンブラック:接着剤=85:10:5」(質量パーセント)により混合して正極膜を作り、リチウムシートを負極、Cellgard 2300多孔質膜を隔膜、1mol・L-1のLiPF6/EC+DMC(体積比1:1)混合溶液を電解液にしてボタン電池に組み立てる。Land BS9300(武漢金諾電子製)プログラマブル全自動電化学テスト装置で電気化学性能のテストを行う。電流密度が1Cである場合、放電比較容量は161mAh/gであり、100回に循環してから96%ほどに保つものである。
10%LPAN(分子量3000)溶液(質量パーセント)の5gを120℃で20時間加熱し、部分的に環化したLPAN溶液を形成させ、 LiCoO2粉末の10gを入れ、遊星ボールミルでボール供給比を15:1にして、400r/minで8時間ボールミル粉砕を行ってから室温で乾燥させる。アルゴン雰囲気で保護して、750℃で8時間焼成してからグラフェン類似構造物質を含有したLiCoO2粉状の正極活物質を取得する。「正極活物質:アセチレンブラック:接着剤=85:10:5」(質量パーセント)により混合して正極膜を作り、リチウムシートを負極、Cellgard 2300多孔質膜を隔膜、1 mol・L-1のLiPF6/EC+DMC(体積比1:1)混合溶液を電解液にしてボタン電池に組み立てる。Land BS9300(武漢金諾電子製)プログラマブル全自動電化学テスト装置で電気化学性能のテストを行う。電流密度が1Cである場合、放電比較容量は220mAh/gであり、100回に循環してから95%ほどに保つものである。
10%LPAN(分子量3000)溶液(質量パーセント)の5gを120℃で20時間加熱し、部分的に環化したLPAN溶液を形成させ、LiMn2O4粉末の10gを入れ、遊星ボールミルでボール供給比を15:1にして、 400r/minで8時間ボールミル粉砕を行ってから室温で乾燥させる。アルゴン雰囲気で保護して、750℃で8時間焼成し、グラフェン類似構造物質を含有したLiMn2O4粉末の正極活物質を取得する。「正極活物質:アセチレンブラック:接着剤=85:10:5」(質量パーセント)により混合して正極膜を作り、リチウムシートを負極、Cellgard 2300多孔質膜を隔膜、1mol・L-1のLiPF6/EC+DMC(体積比1:1)混合溶液を電解液にしてボタン電池に組み立てる。Land BS9300(武漢金諾電子製)プログラマブル全自動電化学テスト装置で電気化学性能のテストを行う。電流密度が1Cである場合、放電比較容量は140mAh/gであり、100回に循環してから96%ほどに保つものである。
10%LPAN(分子量3000)溶液(質量パーセント)の3gを120℃で30時間加熱し、部分的に環化したLPAN溶液を形成させ、LiV2.95Ag0.05O8粉末の10gを入れ、遊星ボールミルでボール供給比を15:1にして、400r/minで8時間ボールミル粉砕を行ってから室温で乾燥させる。アルゴン雰囲気で保護して、600℃で8時間焼成して、グラフェン類似構造物質を含有したLiV2.95Ag0.05O8粉末の正極活物質を取得する。「正極活物質:アセチレンブラック:接着剤=80:10:10」により(質量パーセント)混合して正極膜を作り、リチウムシートを負極、Cellgard 2300多孔質膜を隔膜、1 mol・L-1のLiPF6/EC+DMC(体積比1:1)混合溶液を電解液にしてボタン電池に組み立てる。Land BS9300(武漢金諾電子製)プログラマブル全自動電化学テスト装置で電気化学性能のテストを行う。電流密度が1Cである場合、放電比較容量は260mAh/gであり、100回に循環してから95%ほどに保つものである。
10%LPAN(分子量10000)溶液(質量パーセント)の3g を120℃で16時間加熱して、部分的に環化したLPAN溶液を形成させ、LiMn1/3Co1/3Ni1/3O4粉末の10gを入れ、遊星ボールミルでボール供給比を15:1にして、 400 r/minで8時間ボールミル粉砕を行ってから室温で乾燥させる。アルゴン雰囲気で保護して、650℃で6時間焼成して、グラフェン類似構造物質を含有したLiMn1/3Co1/3Ni1/3O4粉末の正極活物質を取得する。「正極活物質:アセチレンブラック:接着剤=80:10:10」により(質量パーセント)混合して正極膜を作り、リチウムシートを負極、Cellgard 2300多孔質膜を隔膜、1mol・L-1のLiPF6/EC+DMC(体積比1:1)混合溶液を電解液にしてボタン電池に組み立てる。Land BS9300(武漢金諾電子製)プログラマブル全自動電化学テスト装置で電気化学性能のテストを行う。電流密度が1Cである場合、放電比較容量は153mAh/gであり、100回に循環してから98%ほどに保つものである。
90%LPAN(分子量25000)溶液(質量パーセント)の3g を120℃で20時間加熱し、部分的に環化したLPAN溶液を形成させ、LiFePO4粉末の10gを入れて、遊星ボールミルでボール供給比を15:1にして、400r/minで8時間ボールミル粉砕を行って、室温で乾燥させる。アルゴン雰囲気で保護して、1100℃で8時間焼成し、グラフェン類似構造物質を含有したLiFePO4粉状の正極活物質を取得する。「正極活物質:アセチレンブラック:接着剤=85:10:5」(質量パーセント)により混合して正極膜を作り、リチウムシートを負極、Cellgard 2300多孔質膜を隔膜、1mol・L-1のLiPF6/EC+DMC(体積比1:1)混合溶液を電解液にしてボタン電池に組み立てる。Land BS9300(武漢金諾電子製)プログラマブル全自動電化学テスト装置で電気化学性能のテストを行う。電流密度が0.1Cである場合、放電比較容量は167mAh/gであり、100回に循環してから97%ほどに保つものである。
60%LPAN(分子量15000)溶液(質量パーセント)の4g を120℃で20時間加熱し、部分的に環化したLPAN溶液を形成させ、LiFePO4粉末の10gを入れて、遊星ボールミルでボール供給比を15:1にして、400r/minで8時間ボールミル粉砕を行って、室温で乾燥させる。アルゴン雰囲気で保護して、900℃で10時間焼成して、グラフェン類似構造物質を含有したLiFePO4粉状の正極活物質を取得する。「正極活物質:アセチレンブラック:接着剤=85:10:5」(質量パーセント)により混合して正極膜を作り、リチウムシートを負極、Cellgard 2300多孔質膜を隔膜、1mol・L-1のLiPF6/EC+DMC(体積比1:1)混合溶液を電解液にしてボタン電池に組み立てる。Land BS9300(武漢金諾電子製)プログラマブル全自動電化学テスト装置で電気化学性能のテストを行う。電流密度が0.1Cである場合、放電比較容量は167mAh/gであり、100回に循環してから97%ほどに保つものである。
30%LPAN(分子量5000)溶液(質量パーセント)の4g を120℃で20時間加熱し、部分的に環化したLPAN溶液を形成させ、LiFePO4粉末の10gを入れて、遊星ボールミルでボール供給比を15:1にして、400r/minで8時間ボールミル粉砕を行って、室温で乾燥させる。アルゴン雰囲気で保護して、700℃で10時間焼成してグラフェン類似構造物質を含有したLiFePO4粉状の正極活物質を取得する。「正極活物質:アセチレンブラック:接着剤=85:10:5」(質量パーセント)により混合して正極膜を作り、リチウムシートを負極、Cellgard 2300多孔質膜を隔膜、1mol・L-1のLiPF6/EC+DMC(体積比1:1)混合溶液を電解液にしてボタン電池に組み立てる。Land BS9300(武漢金諾電子製)プログラマブル全自動電化学テスト装置で電気化学性能のテストを行う。電流密度が0.1Cである場合、放電比較容量は167mAh/gであり、100回に循環してから97%ほどに保つものである。
本発明の応用は前記の実施例に限るものではなく、本分野の普通の技術者にとって、前記の説明により改善又は転換をすることができ、これらの改善又は転換のすべては本発明の請求項の範囲にある。

Claims (9)

  1. リチウムイオン電池の正極活物質の製造方法であって、
    (1)液態のアクリロニトリルオリゴマー(LPAN)の溶液を80〜300℃で8〜72時間撹拌して、部分的に環化したLPAN溶液を形成させる、
    (2)決まった量でリチウムイオン電池の正極活物質の粉末を部分的に環化したLPAN溶液に入れて、均一的に混合させる、
    (3)室温で乾燥させる、
    (4)不活性雰囲気で保護して、500〜1800℃で6〜24時間焼成することによって、部分的に環化したLPANにグラフェン類似構造を形成させ、均一的にリチウムイオン電池の正極活物質に分布させることで、グラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質を取得する、
    のステップを含むことを特徴とするグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。
  2. 前記の液態のアクリロニトリルオリゴマーの溶液に用いられる溶質は相対分子量が106〜100000にある液態のアクリロニトリルオリゴマーであり、用いられる溶剤が水、メタノールまたはエタノールの1種または2種の組合せであり、液態のアクリロニトリルオリゴマーの濃度が0.1〜100%にあることを特徴とする請求項1に記載のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。
  3. 前記の液態のアクリロニトリルオリゴマーはアクリロニトリルのホモポリマであることを特徴とする請求項2に記載のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。
  4. 前記の液態のアクリロニトリルオリゴマーがアクリロニトリルとスチレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸及びメチレンコハク酸から選択される他のビニルモノマーとの共重合体であることを特徴とする請求項2に記載のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。
  5. 前記のリチウムイオン電池の正極活物質粉末がLiCoO2、LiFePO4、LiNiO2、LiV3O8、LiMn2O4のいずれか及びそれらからなる複合酸化物LiCoxFe1-xO2、LiCoxNi1-xO2、LiCoxNi1-(x+y)MnyO2、LiNixMn1-xO2のいずれかである(x、y、x+y<1)ことを特徴とする請求項1に記載のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。
  6. 前記のリチウムイオン電池の正極活物質粉末がLiCoO2、LiFePO4、LiNiO2、LiV3O8、LiMn2O4の前駆体及びそれらの含有派生物のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。
  7. 前記のリチウムイオン電池の正極活物質の添加量は質量比に準じ、液態のアクリロニトリルオリゴマーの溶液:リチウムイオン電池の正極活物質粉末=0.01〜0.8:1となることを特徴とする請求項1に記載のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。
  8. 前記の混合させる過程は方式が撹拌又はボールミル粉砕であることを特徴とする請求項1に記載のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。
  9. 前記の不活性雰囲気は窒素又はアルゴンであることを特徴とする請求項1に記載のグラフェン類似構造物質を含有したリチウムイオン電池の正極活物質の製造方法。
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