JP2014238976A - リチウム二次電池正極活物質と該正極活物質を用いたリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池正極活物質と該正極活物質を用いたリチウム二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2014238976A
JP2014238976A JP2013121001A JP2013121001A JP2014238976A JP 2014238976 A JP2014238976 A JP 2014238976A JP 2013121001 A JP2013121001 A JP 2013121001A JP 2013121001 A JP2013121001 A JP 2013121001A JP 2014238976 A JP2014238976 A JP 2014238976A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positive electrode
active material
secondary battery
electrode active
electrolyte secondary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013121001A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6008134B2 (ja
Inventor
遼介 岡本
Ryosuke Okamoto
遼介 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP2013121001A priority Critical patent/JP6008134B2/ja
Publication of JP2014238976A publication Critical patent/JP2014238976A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6008134B2 publication Critical patent/JP6008134B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】リチウム二次電池の正極活物質として用いると、カーボン負極を用いた場合でもサイクル特性に優れるスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物粒子とそれを用いた非水系電解質二次電池を提供する。【解決手段】スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物のニッケル、マンガンの一部を三価以上の元素で置換し、さらにマンガンの一部を二価の元素で置換することによりMnの酸化数を3.97以上、4.00以下のスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物を提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、非水系電解質二次電池用正極活物質およびそれを用いた非水二次電池用正極に関し、さらに詳しくは、スピネル型結晶構造を持つ4.7V以上の発現電位を持つ非水系電解質二次電池用正極活物質およびその製造方法に関する。
近年、携帯電話やノート型パソコンなどの携帯機器の普及にともない、高いエネルギー密度を有する小型かつ軽量な二次電池に対する要求が高まっている。このようなものとして、非水電解液タイプのリチウムイオン二次電池があり、その研究開発が盛んに行われ、その実用化が図られている。このリチウムイオン二次電池は、リチウム含有複合酸化物を活物質とする正極と、リチウム、リチウム合金、金属酸化物あるいはカーボンのような、リチウムを吸蔵・放出することが可能な材料を活物質とする負極と、非水電解液を含むセパレータまたは固体電解質を主要構成要素とする。
これら構成要素のうち、正極活物質として検討されているものには、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムマンガン複合酸化物(LiMn)等がある。特に、リチウムコバルト複合酸化物を正極に用いた電池については、優れた初期容量特性やサイクル特性を得るための開発がこれまで数多く行われてきており、すでにさまざまな成果が得られ、実用化に至っている。
しかし、二次電池に対する高エネルギー密度化の要求は年々高まる一方であり、現在実用化されているリチウムコバルト複合酸化物を正極に用いたリチウムイオン二次電池は、コバルトが資源として少ないため高価であることから、コバルトより安価で高エネルギー密度を実現できる代替材料が求められている。
そのため、非水系電解質二次電池用の正極活物質として、LiCoOに代えて、スピネル型結晶構造を有するリチウムマンガン酸化物系材料が注目されている。このスピネル型構造のリチウムマンガン酸化物には、LiMn、LiMn12、LiMnなどがあり、それらの中でも、LiMnが、Li(リチウム)電位に対して4V領域で充放電が可能であることから、盛んに研究が行われている(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4など)。
ところで、電池の高エネルギー密度化を図るためには、高電位の正極活物質を用いることが1つの方法であり、また、電気自動車用電源としては300V以上の高電圧が必要とされる。そのため、スピネル型リチウムマンガン酸化物より高電圧で作動する正極活物質の開発が検討されている。
例えば、スピネル型リチウムマンガン酸化物のマンガンをニッケルで部分的に置換したリチウムマンガンニッケル複合酸化物では、金属リチウム電位基準で4.5V以上の作動電圧が得られることが確認されている(特許文献5、特許文献6など)。
特に化学式1で表される組成のスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物は約4.75Vの高電圧を安定して発現することで知られている。

LiMn1.5Ni0.5 ・・・ 化学式1

しかしながら、このようなスピネル型構造を持つ高電圧作動の正極活物質は繰り返し充放電を行うことによって、電池容量が減少していくという問題があり、研究開発の労力が多く割かれているにも関わらず、実用化には至っていない。
容量減少の原因の一つは高電圧化により、充放電時に電解液が分解するという問題である。電解液の分解は不可逆反応なため、充放電を繰り返すたびに徐々に正極と負極間のリチウムイオンキャリアである電解液が減少し、容量が低下する。また、分解した電解液は水素等を主成分としたガスを発生し、電池の膨れなどの不具合の原因になる。
もう一つの課題はMnの溶出である。この問題はスピネル型リチウムマンガン酸化物でも見られ、高電圧化に特有の問題では無い。特に負極にカーボン系材料を用いた高温下の試験で顕著に見られる。これが問題となる理由は正極から溶出したMnが負極で析出し、負極での電池反応を阻害して容量を低下させると考えられている。
スピネル型リチウムマンガン酸化物からのMnの溶出は下記化学反応式に示すような不均化反応によって起こると考えられている。スピネル化合物中のMn3+がMn4+とMn2+に分離し、Mn2+が電解液に溶出するというものである。

2Mn3+ → Mn4+ + Mn2+ ・・・ 化学反応式

作動電圧約4Vのスピネル型リチウムマンガン酸化物ではMnの形式電荷が3.5であり、すなわちMn4+とMn3+が一対一で存在している。充放電反応でもMn3+/Mn4+の酸化還元反応を利用するため、LiMnを用いたスピネル型マンガン酸化物では、この問題は本質的なものである。
この問題の対策としては、例えば特許文献7では、MnをLiなどの低価数元素などと置換したり、合成中の焼成条件を工夫することで通常よりも酸素が過剰な組成を作り出したりして、その電荷補償で三価のMnを四価に酸化させるという方法が開示されている。
それに対し作動電圧約5Vのスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物では、Mnの形式電荷は4+である。Mn3+は存在せず、その代わりNiが二価で存在することで、MnとNiを合わせた平均形式電荷が3.5になる。充放電にもMnは寄与せず、Ni2+/Ni3+、Ni3+/Ni4+の酸化還元反応を利用している。
理想的にはMn3+を持たないスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物では化学反応式に示されたMn溶出は本質的な問題ではないはずである。しかし我々の検討結果では、特に高温下でカーボン負極を用いた場合、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物のサイクル特性は実用に耐えるものでなく、その原因は主にMn、Ni溶出に関連付けられると考えている。
スピネル型リチウムマンガン酸化物と同様にMnの溶出が起こる理由は、スピネル型のマンガン酸化物が酸素欠陥を起こしやすいという性質にあると考えられる。酸素欠陥が起こると、その電荷補償のため四価のMnが三価に還元され、溶出の原因となる。
スピネル型リチウムマンガン酸化物では溶出対策として酸素過剰組成を作ることが有効であると先に述べたが、その時には酸素の負電荷の増加に対応して三価のマンガンが四価になることで電気的中性を保つ。しかしスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物ではNiが二価、Mnが四価であり、両金属のいずれか、または両方がそれ以上の酸化数をとるには極端な酸化条件が必要になり、現実的ではない。そのためスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物でスピネル型リチウムマンガン酸化物と同様なサイクル特性に優れた酸素過剰組成を作製するのは困難である。
上記課題を解決するため、スピネル型リチウムマンガン酸化物を異種元素で置換することが提案されている。
例えば特許文献8ではスピネル型リチウムマンガン酸化物のマンガンをTi、V、Cr、Fe、Co、Ni、Zn、Cu、W、Mg、Alで置換することが開示されている。しかしこれは約4V領域で作動する電池における正極の溶出を課題としており、5V領域では作動する本発明の正極活物質に対する効果は不明である。
また特許文献9では5V級での作動電圧を前提とした少なくともコバルトを含んだ異種元素置換スピネル型リチウムマンガン酸化物が開示されている。この材料はCo3+/Co4+の酸化還元を利用した材料であり、本発明のNi2+/Ni4+の酸化還元を利用した材料とは異なる。添加元素の目的もMnの価数変化には注目しているが平均酸化数を上昇には着目していない。実施例ではLi金属を負極に用いているが、カーボン負極を用いた場合のサイクル特性は不十分であると考えられる。
特開平6−76824号公報 特開平7−73883号公報 特開平7−230802号公報 特開平7−245105号公報 特開平9−147867号公報 特開平11−73962号公報 特許第4830136号 特許第4734684号 特許第4192477号
本発明はかかる問題点に鑑み、リチウム二次電池の正極活物質として用いると、カーボン負極を用いた場合でもサイクル特性に優れるスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物粒子とそれを用いた非水系電解質二次電池を提供することにある。
本発明者等が鋭意検討した結果、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物のニッケル、マンガンの一部を三価以上の元素で置換し、さらにマンガンの一部を二価の元素で置換することにより酸素過剰組成のスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物が得られることを見出した。
すなわち、化学式1では、合成時の焼成を通常の酸化雰囲気条件で行うと、Mnは四価以上、Niは二価以上の酸化数を取ることが難しく、平均価数は3.5以上にはなりにくい。Niをより価数の高い元素で置換することによって、置換元素も含めた平均価数が3.5以上になり、その電荷補償のため酸素が過剰な組成となることが可能である。
しかしこれだけでは酸素が過剰にならずにMnが四価から三価に還元されることによって電荷が補償されてしまうことが判明した。そこでさらに詳細に検討を行ったところ、Mnを少量の二価の元素で置換することで、Mnが三価に還元されにくくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の第一の発明は、下記組成式1で示され、XRD測定で対称性Fd−3mのスピネル型の結晶構造の回折パターンを示し、二クロム酸カリウム滴定法による遷移金属の酸化数分析におけるMnの酸化数分析で、Mnの酸化数が3.97以上、4.00以下であることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質である。

LiMn2−x−y−bNix−zy+z 組成式1

0.92≦a≦1.12
0.45≦x≦0.55
0≦y<0.10
0.0010≦z≦0.20
0.0010≦y+z≦0.20
0.0010<b≦0.025
z>y

T=Co, Fe, Cr, Al,Ga,Ti,Siから選ばれる一つ以上の元素
A=Mg、Znから選ばれる一つ以上の元素

本発明の第二の発明は、TがCo、Fe、Tiであることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質である。
本発明の第三の発明は、AがMgであることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質である。
本発明の第四の発明は、XRDパターンにおいて(311)面に帰属されるピークの半値全幅からシェラー式で算出される結晶子径が5000Å以下、1000Å以上であることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質である。
本発明の第五の発明は、FT−IR測定で493〜513cm−1、549〜559cm−1、584〜594cm−1の範囲にある赤外光の吸収ピークのうち一つ以上が検出されないことを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質。
本発明の第六の発明は、窒素を用いたBET法による比表面積測定では0.050m/g以上、2.0m/g以下であることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質である。
本発明の第七の発明は、第一から第六のいずれかの発明に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質によって正極が形成され、初期放電容量が125mAh/g以上であり、60℃で0.6mA/cmとしてカットオフ電圧4.9Vまで充電し、1時間の休止後、カットオフ電圧3.5Vまで放電を200回繰り返し、2回目の放電容量に対する200回目の放電容量が70%以上であることを特徴とする非水系電解質二次電池である。
本発明のスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物では、Mnの酸化数が3.97以上、4.00以下である正極活物質が得られ、電池中でのマンガンの溶出が抑制され、優れたサイクル特性を示す。
図1は、電池評価に使用した2032型コイン電池の概略断面図である。 図2は、実施例1に係るスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物のFT−IRスペクトルである。 図3は、比較例1に係るスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物のFT−IRスペクトルである。
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(1)スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物
本発明のスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物は以下の組成式を持つことを特徴とする。

LiMn2−x−y−bNix−zy+z 組成式

0.92≦a≦1.12
0.45≦x≦0.55
0≦y<0.10
0.0010≦z≦0.20
0.0010≦y+z≦0.20
0.0010<b≦0.025
z>y

TはCo, Fe, Cr, Al,Ga,Ti,Siから選ばれる一種類以上の元素
AはMg、Znから選ばれる一種類以上の元素

本発明はサイクル特性向上のために、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物の一部をCo、Fe、Crなどと、MgやZnとで置換したリチウム二次電池の正極活物質に関するものである。
式中TはCo, Fe, Cr, Al,Ga,Ti,Siから選ばれる一つ以上の3価以上の元素である。主にNiに対して置換することで、MnとNiとTの平均酸化数を増加させ、酸素過剰な組成を生成しやすくし、サイクル特性を向上させる目的で添加される。
スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物に上記元素を添加してもスピネル構造を保つことができる。特に添加のしやすさや元素の毒性などを考慮すると、Co, Fe, Tiを用いることが好ましい。
式中AはMg,Znから選ばれる一つ以上の2価の金属元素である。Mnに対して置換することで、三価以上のTのNiへの置換に対応して四価のMnが電荷補償のため三価に還元され、酸素過剰組成の形成を妨げることを防ぐために添加される。
スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物は上記元素を添加してもスピネル構造を保つことができる。特にMgは軽元素であり、重量軽減の効果が得られるため好ましい。
Liの組成を化学量論比からずらすことは良く知られた方法である。式中のaはLiの組成を表し、0.90≦a≦1.15であり、より好ましくは0.92≦a≦1.12である。aが0.90未満では電池中で充放電に寄与するLiが少なくなり、電池容量が低くなるため好ましくない。aが1.15以上では酸化還元に不活性なリチウムが大量に入ることで容量が減少するため好ましくない。
xはMnに対するNiの置換量であり。0.40≦x≦0.60、さらに好ましくは0.45≦x≦0.55である。値の範囲は約5Vの作動電圧で安定して容量を得るためであり、0.40未満の場合は5V級の酸化還元電位を示すNiが減少するため好ましくない。0.6を超える場合は二価のニッケルの数が増え、平均酸化数が減少するため好ましくない。
y,zはMn、Niそれぞれに対するTの置換量を表し、0.0010≦y+z≦0.20、より好ましくは0.0050≦y+z≦0.10である。0.0010未満では本発明の高価数元素を添加することで、Li以外の金属の平均酸化数を増加させ、酸素過剰なスピネルを作製するという目的に達せず、サイクル特性が悪化するため好ましくない。0.20を超える場合は、添加した高価数元素T、それ自体は目標の電圧で酸化還元をせず電池容量が減少するため好ましくない。
0≦yに対して0.0010≦zのため、MnへのTの置換は必須ではないが、NiへのTの置換は必須である。さらにy<zでなければならない。この理由は平均酸化数酸化数の増加には四価のMnよりも二価のNiへのTの置換が必要だからである。
bはMnに対するAの置換量である。NiをTで置換したことによる電荷補償のためMnが三価になることを防止する役割がある。0.0010≦b≦0.025、より好ましくは0.0030<b≦0.010である。0.0010未満の場合はMnが三価になることを防止する効果が得られない。0.025を超える場合はAのような二価の元素を過剰に四価のMnに対して置換することは結局Li以外の金属の平均酸化数を下げてしまいサイクル特性を損なう原因になるからである。
なお組成式1中のOの添え字4は厳密に4である必要は無い。本発明の目的の通り、合成条件や添加元素の影響により4以外の数字もとりえる。
このような組成を持つ材料がカーボン負極に対して、高いサイクル特性を示すためにはさらに以下の条件を示すことが好ましい。
本発明のスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物をXRDで測定すると、対称性Fd−3mのスピネル型の結晶構造に同定される回折パターンを示す。2θ=36℃付近のミラー指数(311)に帰属されるピークの半価幅からScherrerの式で算出される結晶子径の大きさは5000Å以下、1000Å以上であることが好ましい。5000Å以上の場合、結晶のサイズが大きいため、充放電の際の結晶格子の伸び縮みで生じるストレスで粒子に割れが生じて、電池反応中におけるサイクル安定性が低くなる場合がある。また結晶子径が1000Å以下の場合には粒子の結晶構造が十分に発達していないため、Mn溶出が多くなりサイクル特性が低くなる場合がある。
スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物をFT−IR測定すると、400〜700cm−1の範囲において、493〜513cm−1、549〜559cm−1、584〜594cm−1付近にピークを持つ赤外光の吸収のうち、いずれか一つ以上が検出されないことが好ましい。化学式1で示されるスピネル型リチウムマンガンニッケル化合物では上記3つの吸収ピークが検出される(図3、比較例1参照)。赤外光の吸収のうち、いずれか一つ以上が観察されないことが好ましい理由については不明であるが、例えば、これらのピークは結晶中のMnとNiの規則配列に起因すると考えられる。三つのピークが存在する場合はMnとNiが規則配列した結晶構造となっていると考えられ、構造の安定性が低くなるため、Mnの溶出が起こりやすいと思われる。なお、ピークの無いと判断する基準は以下の通りである。

1)493〜513cm−1間の吸光度の最大値を、480〜490cm−1間の吸光度の最小値で割った値が1.30以下
2)549〜559cm−1間の吸光度の最大値を、560〜570cm−1間の吸光度の最小値で割った値が1.30以下
3)584〜594cm−1間の吸光度の最大値を、606〜616cm−1間の吸光度の最小値で割った値が1.20以下

また窒素を用いたBET法による比表面積測定では0.050m/g以上、2.0m/g以下であることが好ましく、より好ましくは0.10m/g以上、1.0m/g以下である。サイクル特性の原因と考えられる電解液の分解、Mnの溶出はいずれも酸化物粒子−電解液界面で起こる反応である。比表面積が2.00m/g以上の場合はこれらの副反応が起こりやすくなるため、サイクル特性に好ましくない。0.05m/g以下の場合には目的である充放電反応も抑制されてしまい、電池としての容量が低下するため好ましくない。
二クロム酸カリウム滴定法による遷移金属の酸化数分析ではMnの酸化数分析で3.95以上、4.00以下、より好ましくは3.97以上、4.00以下である。3.93以下の場合、T元素、A元素の添加に関わらず、酸素欠陥が生まれサイクル特性が低下する。四価以上のMnが通常の酸化条件では生成しにくいため、4.00以上には原理上なりにくい。
(2)スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物の製造方法
次に、このような組成を持つ化合物の製造方法の一例を以下に示す。製造方法は次に挙げる製法に制限されない。
[第一工程]
水溶液中でマンガンとニッケルの原子比が実質的に組成式1の組成比となるようにマンガン塩とニッケル塩とM元素の塩、A元素の塩の混合水溶液を調製する。このとき特定の元素だけ混合溶液とせずに、目的の組成比となるように濃度と量を調整した第三水溶液として用意しても良い。
該混合水溶液とアルカリ水溶液、あるならば第三水溶液を同時に、かつ、連続的に反応槽に投入し、反応槽内の混合液の温度を30〜80℃の範囲に保持し、pH=10.5〜12.5の範囲となるようにしつつ、共沈殿させる。
沈殿物が槽底に溜まらないように、かつ、沈殿物の粒子が安定して成長するように、撹拌機の撹拌羽根で撹拌する。
反応槽内に投入される混合液量と沈殿物の生成量と一定となり、反応槽からのオーバーフローとして排出される沈殿物の採取量が一定となり、結果として、反応槽内のスラリー濃度が一定となる定常状態となり、採取された沈殿物を、ろ過、水洗し球状か、ほぼ球状のマンガンニッケル複合水酸化物粒子を得る。このときマンガン塩、ニッケル塩の混合水溶液とアルカリ水溶液と共に錯化材としてアンモニア水を加えても良く、反応槽内の雰囲気を制御するために空気、窒素ガスなどを反応槽内に流通させても良い。
ここで、使用可能なマンガン塩は、正極活物質として使用する際に混入が問題となる不純物を含まず、水溶性のものであれば、特に制限はなく、具体的には硫酸マンガン、塩化マンガン等が挙げられる。同様に、使用可能なニッケル塩も、具体的には硫酸ニッケル、塩化ニッケル等が挙げられる。
TやAの置換元素についても同様である。例えばFeであれば硫酸鉄、塩化鉄、Coであれば、硫酸コバルト、塩化コバルト、Mgであれば硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムなどである。
さらにはAl、Siなどでは水溶性の原料として、アルミン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウムなどを使うことができる。ただしこれらの原料はアルカリ性を示すため、他の酸性を呈する原料水溶液とは混合せずに、他の第三水溶液として調製し、目的組成となるように流量を調製しながら、反応槽に滴下する。
アルカリ水溶液も正極活物質として使用する際に混入が問題となる不純物を含まなければ、特に制限はなく水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などが使用できる。
pHは10.5未満ではマンガン、ニッケルなどの溶解度が十分に下がらず、溶液中に溶出し、得られるマンガンニッケル複合水酸化物の組成が目標からずれる可能性がある。pHが12.5を超える場合は過剰にアルカリ水溶液を用いることになり、反応槽の体積が余分に必要になるため工業上好ましくない。
反応温度が30℃未満ではマンガン、ニッケルの溶解度が十分に上がらず、溶液中に溶出し、得られるマンガンニッケル複合水酸化物の組成が目標からずれる可能性がある。80℃を超える場合は過剰に保温にエネルギーが必要になるため工業上好ましくない。
[第二工程]
第一工程で得られたマンガン、ニッケル等の金属の複合水酸化物粒子とリチウム化合物を組成式1の組成となるようにシェーカーミキサー、撹拌混合機、ロッキングミキサー等を用いて、混合粉体を酸素雰囲気、あるいは大気雰囲気中で800℃〜1000℃の温度範囲で10〜20時間焼成する。
ここで、使用可能なリチウム化合物は、正極活物質として使用する際に混入が問題となる不純物を含まなければ、特に制限はなく、具体的には炭酸リチウム、水酸化リチウム、酢酸リチウム等が挙げられる。
焼成温度が800℃以下では焼成温度が低すぎ、マンガン、ニッケル、リチウムといった金属元素が十分に拡散せず、部分的な化学組成が不均一になり、また比表面積が大きな粒子となって、後述の電池評価におけるマンガン溶出量、大きくなり、サイクル特性が低下するため好ましくない。1000℃を超える温度の焼成は、それに耐え得る焼成炉の設備投資費が高くなり、また大きなエネルギーを消費するため工業上好ましくない。
焼成時間が10時間未満では、マンガン、ニッケル、リチウムといった金属元素が十分に拡散せず、部分的な化学組成が不均一になるため好ましくない。20時間を超える焼成は生産効率が下がるため好ましくない。
焼成後の粒子を再び前記工程の焼成温度よりも低い600〜800℃で焼成する。これは前記工程の高温焼成で生成する酸素欠陥を回復するためである。600℃未満の焼成温度では酸素欠陥は回復せず、800℃を超える焼成では再び酸素脱離が進行する。
(3)非水系電解質二次電池
本発明の非水系電解質二次電池は、正極、負極および非水系電解液などからなり、一般の非水系電解質二次電池と同様の構成要素により構成される。なお、以下で説明する実施形態は例示に過ぎず、本発明の非水系電解質二次電池は、本明細書に記載されている実施形態を基に、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。また、本発明の非水系電解質二次電池は、その用途を特に限定するものではない。
(a)正極
先に述べた非水系電解質二次電池用正極活物質を用いて、例えば、以下のようにして、非水系電解質二次電池の正極を作製する。
まず、粉末状の正極活物質、導電材、結着剤を混合し、さらに必要に応じて活性炭、粘度調整等の目的の溶剤を添加し、これを混練して正極合材ペーストを作製する。
その正極合材ペースト中のそれぞれの混合比も、非水系電解質二次電池の性能を決定する重要な要素となる。溶剤を除いた正極合材の固形分の全質量を100質量部とした場合、一般の非水系電解質二次電池の正極と同様、正極活物質の含有量を60〜95質量部とし、導電材の含有量を1〜20質量部とし、結着剤の含有量を1〜20質量部とすることが望ましい。
得られた正極合材ペーストを、例えば、アルミニウム箔製の集電体の表面に塗布し、乾燥して、溶剤を飛散させる。必要に応じ、電極密度を高めるべく、ロールプレス等により加圧することもある。このようにして、シート状の正極を作製することができる。シート状の正極は、目的とする電池に応じて適当な大きさに裁断等をして、電池の作製に供することができる。ただし、正極の作製方法は、例示のものに限られることなく、他の方法によってもよい。
正極の作製にあたって、導電剤としては、例えば、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛など)や、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック系材料などを用いることができる。
結着剤は、活物質粒子をつなぎ止める役割を果たすもので、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエン、セルロース系樹脂、ポリアクリル酸などを用いることができる。
なお、必要に応じ、正極活物質、導電材、活性炭を分散させ、結着剤を溶解する溶剤を正極合材に添加する。溶剤としては、具体的には、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。また、正極合材には、電気二重層容量を増加させるために、活性炭を添加することができる。
(b)負極
負極には、金属リチウムやリチウム合金等、あるいは、リチウムイオンを吸蔵および脱離できる負極活物質に、結着剤を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にした負極合材を、銅等の金属箔集電体の表面に塗布し、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものを使用する。
負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、フェノール樹脂等の有機化合物焼成体、コークス等の炭素物質の粉状体を用いることができる。この場合、負極結着剤としては、正極同様、PVDF等の含フッ素樹脂等を用いることができ、これらの活物質および結着剤を分散させる溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。
(c)セパレータ
正極と負極との間には、セパレータを挟み込んで配置する。セパレータは、正極と負極とを分離し、電解質を保持するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い膜で、微少な孔を多数有する膜を用いることができる。
(d)非水系電解液
非水系電解液は、支持塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものである。
有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等の環状カーボネート、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート、さらに、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトン等の硫黄化合物、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチル等のリン化合物等から選ばれる1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
支持塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiN(CFSO等、およびそれらの複合塩を用いることができる。
さらに、非水系電解液は、ラジカル捕捉剤、界面活性剤および難燃剤等を含んでいてもよい。
(e)電池の形状、構成
以上のように説明してきた正極、負極、セパレータおよび非水系電解液で構成される本発明の非水系電解質二次電池の形状は、円筒型、積層型等、種々のものとすることができる。
いずれの形状を採る場合であっても、正極および負極を、セパレータを介して積層させて電極体とし、得られた電極体に、非水系電解液を含浸させ、正極集電体と外部に通ずる正極端子との間、および、負極集電体と外部に通ずる負極端子との間を、集電用リード等を用いて接続し、電池ケースに密閉して、非水系電解質二次電池を完成させる。
(f)特性
本発明の正極活物質を用いた非水系電解質二次電池は、高温化、カーボン負極を用いた場合でも高容量で高サイクル特性となる。
特により好ましい形態で得られた本発明による正極活物質を用いた非水系電解質二次電池は、例えば、2032型コイン電池の正極に用いた場合、高容量で高サイクル特性の二次電池が得られる。
本発明により得られた正極活物質を用いた正極を有する二次電池について、その製造方法および性能(初期放電容量、サイクル特性)の評価方法について説明する。
(電池の製造および評価)
正極活物質の評価には、図1に示す2032型コイン電池1(以下、コイン型電池と称す)を使用した。
コイン型電池1は、ケース2と、このケース2内に収容された電極3とから構成されている。
ケース2は、中空かつ一端が開口された正極缶2aと、この正極缶2aの開口部に配置される負極缶2bとを有しており、負極缶2bを正極缶2aの開口部に配置すると、負極缶2bと正極缶2aとの間に電極3を収容する空間が形成されるように構成されている。
電極3は、正極3a、セパレータ3cおよび負極3bとからなり、この順で並ぶように積層されており、正極3aが正極缶2aの内面に接触し、負極3bが負極缶2bの内面に接触するようにケース2に収容されている。
なお、ケース2はガスケット2cを備えており、このガスケット2cによって、正極缶2aと負極缶2bとの間が非接触の状態を維持するように相対的な移動が固定されている。また、ガスケット2cは、正極缶2aと負極缶2bとの隙間を密封してケース2内と外部との間を気密液密に遮断する機能も有している。
上記のコイン型電池1は、以下のようにして製作した。
まず、非水系電解質二次電池用正極活物質52.5mg、アセチレンブラック15mg、およびポリテトラフッ化エチレン樹脂(PTFE)7.5mgを混合し、直径10mmで10mg程度の重量になるまで薄膜化して、正極3aを作製した。作製した正極3aを真空乾燥機中120℃で12時間乾燥した。
この正極3aと、負極3b、セパレータ3cおよび電解液とを用いて、上述したコイン型電池1を、露点が−80℃に管理されたAr雰囲気のグローブボックス内で作製した。
なお、負極3bには、初期容量の評価のためにはリチウム金属箔を用い、高温サイクル特性評価のためには直径14mmの円盤状に打ち抜かれた平均粒径20μm程度の黒鉛粉末とポリフッ化ビニリデンが銅箔に塗布された負極シートを用いた。
セパレータ3cには膜厚25μmのポリエチレン多孔膜を用いた。電解液には、1MのLiPF6を支持電解質とするエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の3:7混合液(富山薬品工業株式会社製)を用いた。
製造したコイン型電池1の性能を示す初期放電容量、正極抵抗は、以下のように評価した。
初期放電容量は、コイン型電池1を製作してから24時間程度放置し、開回路電圧OCV(Open Circuit Voltage)が安定した後、正極に対する電流密度を0.1mA/cm2としてカットオフ電圧5.0Vまで充電し、1時間の休止後、カットオフ電圧3.5Vまで放電したときの容量を初期放電容量とした。
サイクル特性は60℃で0.6mA/cm2としてカットオフ電圧4.9Vまで充電し、1時間の休止後、カットオフ電圧3.5Vまで放電を200回繰り返し2回目の放電容量に対する、200回目の放電容量の比を容量維持率として評価した。
初期放電容量は120mAh/g以上、容量維持率は70%以上あることが実用的な電池材料として用いる際、好ましい。
以下、実施例を参照しながら本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
予め40℃に加温した純水の入った反応槽に硫酸ニッケルと硫酸マンガンと硫酸コバルトと硫酸マグネシウムの水和物の結晶を純水に溶解した混合原液(金属元素モル比でMn:Ni:Co:Mg=1.495:0.400:0.100:0.005)、アンモニア水を規定の流量で滴下しつつpHを11.5に維持するよう水酸化ナトリウム水溶液を滴下することで反応晶析によって、まず前駆体であるニッケルマンガンコバルト複合水酸化物スラリーを得る。次に得られた複合水酸化物をろ過、乾燥し粉末を得る。この粉末化した複合水酸化物中のニッケル、マンガン、コバルトの原子数の総量に対して50原子%の量を計算し秤量した水酸化リチウム一水和物をターブラーシェイカーミキサー(ダルトン製、T2F)で混合する。
次に雰囲気を大気とし、1000℃で12時間保持して 雰囲気焼成炉(広築製、型番 HAF−2020S)により焼成を行い、冷却後さらに700℃で36時間保持して雰囲気焼成炉(広築製、型番 HAF−2020S)により再焼成を行い、リチウムマンガンニッケルコバルト複合酸化物を得た。
リチウムマンガンニッケルコバルト複合酸化物の各成分の組成比はICP(VARIAN社、725ES)により化学分析した。化学分析結果より算出される試料の組成式を表1に示す。
リチウムマンガンニッケル複合酸化物をXRD(PANALYTICAL社製、X‘Pert PROMRD)で測定すると、空間群Fd−3mのスピネル型の結晶構造を持ったLiMn2O4のピークが検出された。(311)面に帰属されるピークの半価幅より測定した結晶子径は2297Åであった。
リチウムマンガンニッケル複合酸化物とKBrの混合物をペレット化し、ペレットをFT−IRで測定し、図2に示すようなFT−IRスペクトルを得た。FT−IRスペクトルより、493〜513cm−1、549〜559cm−1、584〜594cm−1付近にピークは見られなかった。
リチウムマンガンニッケルコバルト複合酸化物のBET比表面積(株式会社マウンテック製、マックソーブ)を測定したところ、BET値は0.55m/gであった。
二クロム酸カリウム滴定法を用いて、Mnの酸化数分析を行った。0.1gの試料を0.025mol/LのFeCl水溶液に溶かし、2倍希釈したりん酸5.0ml硫酸、2倍希釈した硫酸10mlを滴下して、液量を調整した後、攪拌しながら、0.017mol/Lの二クロム酸カリウム溶液で滴定した。同様の試験を試料未溶解の水溶液にも行い、両者の差を酸化還元反応により生成したFe3+に起因すると考え、前期の組成分析の結果と、Niは全て二価、Coは全て三価で存在するという仮定の元、Mnの平均価数を算出した。Mnの酸化数は3.98であった。
また、電池評価測定を行ったところ、表2に示すように初期充電容量は128mAh/g初期放電容量は125mAh/g、炭素負極を用いたサイクル評価による200サイクル後の容量維持率は79%であった。
〔実施例2〕
硫酸ニッケルと硫酸マンガンと硫酸コバルトと硫酸マグネシウムの水和物の結晶を純水に溶解した混合原液を金属元素モル比でMn:Ni:Co:Mg=1.495:0.450:0.050:0.005として調製した以外には実施例1と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。電池評価結果を表2にまとめた。
〔実施例3〕
硫酸ニッケルと硫酸マンガンと硫酸コバルトと硫酸マグネシウムの水和物の結晶を純水に溶解した混合原液を金属元素モル比でMn:Ni:Co:Mg=1.495:0.470:0.030:0.005として調製した以外には実施例1と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。電池評価結果を表2にまとめた。
〔実施例4〕
硫酸コバルトを硫酸鉄(II)に変えた以外は実施例2と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。Mn酸化数の算出ではFeは全て三価で存在するという仮定のもと、計算を行った。電池評価結果を表2にまとめた。
〔実施例5〕
硫酸コバルトを塩化クロム(III)六水和物に変えた以外は実施例2と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。Mn酸化数の算出ではCrは全て三価で存在するという仮定のもと、計算を行った。電池評価結果を表2にまとめた。
〔実施例6〕
硫酸コバルトを硫酸アルミニウムに変えた以外は実施例2と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。Mn酸化数の算出ではAlは全て三価で存在するという仮定のもと、計算を行った。電池評価結果を表2にまとめた。
〔実施例7〕
硫酸コバルトを硫酸チタン溶液に変えた以外は実施例2と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。Mn酸化数の算出ではTiは全て四価で存在するという仮定のもと、計算を行った。電池評価結果を表2にまとめた。
〔実施例8〕
硫酸マグネシウムを硫酸亜鉛に変えた以外は実施例2と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。Mn酸化数の算出ではZnは全て四価で存在するという仮定のもと、計算を行った。電池評価結果を表2にまとめた。
〔実施例9〕
硫酸ニッケルと硫酸マンガンと硫酸コバルトと硫酸マグネシウムの水和物の結晶を純水に溶解した混合原液を金属元素モル比でMn:Ni:Co:Mg=1.497:0.450:0.050:0.003として調製した以外には実施例8と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。電池評価結果を表2にまとめた。
〔実施例10〕
硫酸ニッケルと硫酸マンガンと硫酸コバルトと硫酸マグネシウムの水和物の結晶を純水に溶解した混合原液を金属元素モル比でMn:Ni:Co:Mg=1.493:0.450:0.050:0.007として調製した以外には実施例8と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。電池評価結果を表2にまとめた。
〔比較例1〕
硫酸ニッケルと硫酸マンガンの水和物の結晶を純水に溶解した混合原液を金属元素モル比でMn:Ni=1.500:0.500として調製した以外には実施例1と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。図3にFT-IRスペクトルを示す。500cm−1、556cm−1、588cm−1に赤外線吸収ピークが見られた。電池評価結果を表2にまとめた。
〔比較例2〕
硫酸ニッケルと硫酸マンガンと硫酸コバルトの水和物の結晶を純水に溶解した混合原液を金属元素モル比でMn:Ni:Co:Mg=1.500:0.450:0.050として調製した以外には実施例1と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。電池評価結果を表2にまとめた。
〔比較例3〕
硫酸ニッケルと硫酸マンガンと硫酸コバルトと硫酸マグネシウムの水和物の結晶を純水に溶解した混合原液を金属元素モル比でMn:Ni:Co:Mg=1.495:0.200:0.300:0.005として調製した以外には実施例1と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。電池評価結果を表2にまとめた。
〔比較例4〕
硫酸ニッケルと硫酸マンガンと硫酸コバルトと硫酸マグネシウムの水和物の結晶を純水に溶解した混合原液を金属元素モル比でMn:Ni:Co:Mg=1.445:0.500:0.050:0.005として調製した以外には実施例1と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。電池評価結果を表2にまとめた。
〔比較例5〕
硫酸ニッケルと硫酸マンガンと硫酸コバルトと硫酸マグネシウムの水和物の結晶を純水に溶解した混合原液を金属元素モル比でMn:Ni:Co:Mg=1.470:0.450:0.050:0.030として調製した以外には実施例1と同様の方法で試料を合成した。
表1に測定した試料の組成、XRD、FT−IR、BET比表面積、Mn酸化数をまとめた。電池評価結果を表2にまとめた。


〔本発明の評価]
実施例1〜10に示すように、組成式1の組成をもつスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物はMnの酸化数が3.97以上であり、容量劣化の原因となる三価のマンガンの生成が抑制された。また結晶構造が安定なMn、Niが不規則配列した構造を持つことがFT−IR分析より明かになった。
この正極活物質を用いて作製した二次電池は初期放電容量が125mAh/g以上であり、カーボン負極を用いた60℃下でのサイクル評価でも200サイクル後の容量維持率が70%以上であることから、サイクル特性に優れた二次電池を作製することが可能となった。
1 正極(評価用電極)
2 カーボン負極
3 セパレータ
4 ガスケット
5 ウェーブワッシャー

Claims (7)

  1. 下記組成式1で示され、XRD測定で対称性Fd−3mのスピネル型の結晶構造の回折パターンを示し、二クロム酸カリウム滴定法による遷移金属の酸化数分析におけるMnの酸化数分析で、Mnの酸化数が3.97以上、4.00以下であることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質。

    LiMn2−x−y−bNix−zy+z 組成式1

    0.92≦a≦1.12
    0.45≦x≦0.55
    0≦y<0.10
    0.0010≦z≦0.20
    0.0010≦y+z≦0.20
    0.0010<b≦0.025
    z>y

    T=Co, Fe, Cr, Al,Ga,Ti,Siから選ばれる一つ以上の元素
    A=Mg、Znから選ばれる一つ以上の元素
  2. TがCo、Fe、Tiであることを特徴とする請求項1に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
  3. AがMgであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
  4. XRDパターンにおいて(311)面に帰属されるピークの半値全幅からシェラー式で算出される結晶子径が5000Å以下、1000Å以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
  5. FT−IR測定の400〜700cm−1の範囲において、493〜513cm−1、549〜559cm−1、584〜594cm−1の範囲にある赤外光の吸収ピークのうち一つ以上が検出されないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
  6. 窒素を用いたBET法による比表面積測定では0.050m/g以上、2.0m/g以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質によって正極が形成され、初期放電容量が125mAh/g以上であり、60℃で0.6mA/cmとしてカットオフ電圧4.9Vまで充電し、1時間の休止後、カットオフ電圧3.5Vまで放電を200回繰り返し、2回目の放電容量に対する200回目の放電容量が70%以上であることを特徴とする非水系電解質二次電池。
JP2013121001A 2013-06-07 2013-06-07 リチウム二次電池正極活物質と該正極活物質を用いたリチウム二次電池 Active JP6008134B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013121001A JP6008134B2 (ja) 2013-06-07 2013-06-07 リチウム二次電池正極活物質と該正極活物質を用いたリチウム二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013121001A JP6008134B2 (ja) 2013-06-07 2013-06-07 リチウム二次電池正極活物質と該正極活物質を用いたリチウム二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014238976A true JP2014238976A (ja) 2014-12-18
JP6008134B2 JP6008134B2 (ja) 2016-10-19

Family

ID=52135978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013121001A Active JP6008134B2 (ja) 2013-06-07 2013-06-07 リチウム二次電池正極活物質と該正極活物質を用いたリチウム二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6008134B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016181500A (ja) * 2015-03-24 2016-10-13 日亜化学工業株式会社 非水電解液二次電池用正極活物質
WO2016171051A1 (ja) * 2015-04-23 2016-10-27 住友金属鉱山株式会社 非水系電解質二次電池用正極活物質及びその製造方法、並びにその正極活物質を用いた非水系電解質二次電池
WO2016175312A1 (ja) * 2015-04-30 2016-11-03 三井金属鉱業株式会社 5v級スピネル型リチウムマンガン含有複合酸化物
WO2017033894A1 (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 住友金属鉱山株式会社 非水系電解質二次電池用正極活物質及びその製造方法、非水系電解質二次電池
JP2017084521A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 日立化成株式会社 リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池
JP2017188245A (ja) * 2016-04-04 2017-10-12 株式会社豊田中央研究所 非水電解質二次電池用正極活物質、リチウム二次電池及び非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法
JP2018110103A (ja) * 2016-12-30 2018-07-12 財團法人工業技術研究院Industrial Technology Research Institute リチウム電池の高電圧正極材料およびその作製方法
WO2018168470A1 (ja) 2017-03-14 2018-09-20 三井金属鉱業株式会社 スピネル型リチウムニッケルマンガン含有複合酸化物
WO2023092491A1 (zh) * 2021-11-26 2023-06-01 宁德时代新能源科技股份有限公司 一种正极活性材料及其制备方法和应用

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002063900A (ja) * 2000-08-14 2002-02-28 Hitachi Ltd リチウム二次電池用正極活物質およびリチウム二次電池
JP2007305549A (ja) * 2006-04-12 2007-11-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池
JP2010251189A (ja) * 2009-04-17 2010-11-04 Gs Yuasa Corp リチウム二次電池用活物質、リチウム二次電池用電極及びリチウム二次電池
WO2012077472A1 (ja) * 2010-12-09 2012-06-14 日本電気株式会社 二次電池用正極活物質及びそれを使用した二次電池
JP2012216547A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Toda Kogyo Corp マンガンニッケル複合酸化物粒子粉末及びその製造方法、非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末の製造方法及び非水電解質二次電池
JP2012216548A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Toda Kogyo Corp 非水電解質二次電池用活物質粉末及び非水電解質二次電池

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002063900A (ja) * 2000-08-14 2002-02-28 Hitachi Ltd リチウム二次電池用正極活物質およびリチウム二次電池
JP2007305549A (ja) * 2006-04-12 2007-11-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池
JP2010251189A (ja) * 2009-04-17 2010-11-04 Gs Yuasa Corp リチウム二次電池用活物質、リチウム二次電池用電極及びリチウム二次電池
WO2012077472A1 (ja) * 2010-12-09 2012-06-14 日本電気株式会社 二次電池用正極活物質及びそれを使用した二次電池
JP2012216547A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Toda Kogyo Corp マンガンニッケル複合酸化物粒子粉末及びその製造方法、非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末の製造方法及び非水電解質二次電池
JP2012216548A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Toda Kogyo Corp 非水電解質二次電池用活物質粉末及び非水電解質二次電池

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016181500A (ja) * 2015-03-24 2016-10-13 日亜化学工業株式会社 非水電解液二次電池用正極活物質
WO2016171051A1 (ja) * 2015-04-23 2016-10-27 住友金属鉱山株式会社 非水系電解質二次電池用正極活物質及びその製造方法、並びにその正極活物質を用いた非水系電解質二次電池
JP2016207479A (ja) * 2015-04-23 2016-12-08 住友金属鉱山株式会社 非水系電解質二次電池用正極活物質及びその製造方法、並びにその正極活物質を用いた非水系電解質二次電池
US10777813B2 (en) 2015-04-23 2020-09-15 Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. Positive electrode active material for non-aqueous electrolyte secondary battery and process for producing same, and non-aqueous electrolyte secondary battery using the positive electrode active material
JPWO2016175312A1 (ja) * 2015-04-30 2018-02-22 三井金属鉱業株式会社 5v級スピネル型リチウムマンガン含有複合酸化物
WO2016175312A1 (ja) * 2015-04-30 2016-11-03 三井金属鉱業株式会社 5v級スピネル型リチウムマンガン含有複合酸化物
CN107851791A (zh) * 2015-08-24 2018-03-27 住友金属矿山株式会社 非水电解质二次电池用正极活性物质及其制造方法、非水电解质二次电池
JPWO2017033894A1 (ja) * 2015-08-24 2018-06-14 住友金属鉱山株式会社 非水系電解質二次電池用正極活物質及びその製造方法、非水系電解質二次電池
WO2017033894A1 (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 住友金属鉱山株式会社 非水系電解質二次電池用正極活物質及びその製造方法、非水系電解質二次電池
JP2017084521A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 日立化成株式会社 リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池
JP2017188245A (ja) * 2016-04-04 2017-10-12 株式会社豊田中央研究所 非水電解質二次電池用正極活物質、リチウム二次電池及び非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法
JP2018110103A (ja) * 2016-12-30 2018-07-12 財團法人工業技術研究院Industrial Technology Research Institute リチウム電池の高電圧正極材料およびその作製方法
WO2018168470A1 (ja) 2017-03-14 2018-09-20 三井金属鉱業株式会社 スピネル型リチウムニッケルマンガン含有複合酸化物
KR20190112030A (ko) 2017-03-14 2019-10-02 미쓰이금속광업주식회사 스피넬형 리튬 니켈 망간 함유 복합 산화물
JPWO2018168470A1 (ja) * 2017-03-14 2019-11-07 三井金属鉱業株式会社 スピネル型リチウムニッケルマンガン含有複合酸化物
US11799079B2 (en) 2017-03-14 2023-10-24 Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. Spinel type lithium nickel manganese-containing composite oxide
WO2023092491A1 (zh) * 2021-11-26 2023-06-01 宁德时代新能源科技股份有限公司 一种正极活性材料及其制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP6008134B2 (ja) 2016-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6008134B2 (ja) リチウム二次電池正極活物質と該正極活物質を用いたリチウム二次電池
JP6549565B2 (ja) リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池
JP4807467B1 (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法および非水系電解質二次電池
JP6167822B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法、およびこれを用いた非水系電解質二次電池
JP5076448B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質、その製造方法及びそれを用いた非水系電解質二次電池
JP6176152B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法、および、非水系電解質二次電池
JP6201277B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法
JP6729051B2 (ja) リチウムニッケル含有複合酸化物および非水系電解質二次電池
JP7131056B2 (ja) 非水系電解液二次電池用正極活物質、非水系電解液二次電池
JP2016115658A (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法、および、非水系電解質二次電池
JP2006107845A (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質およびこれを用いた非水系電解質二次電池およびその製造方法
JP6417888B2 (ja) 非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末とその製造方法、および非水電解質二次電池
JP6201146B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法、非水系電解質二次電池用正極活物質および非水系電解質二次電池
JP2008198363A (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質、その製造方法及びそれを用いた非水系電解質二次電池
JP5109447B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質、その製造方法及びそれを用いた非水系電解質二次電池
US20210399330A1 (en) Nonaqueous electrolyte secondary battery positive electrode active material and method for manufacturing same, and nonaqueous electrolyte secondary battery
JP6536939B2 (ja) 非水系電解液二次電池用正極活物質及びそれを用いた非水系電解液二次電池
WO2014073701A1 (ja) 正極活物質、リチウム電池および正極活物質の製造方法
JP6540077B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法、および、非水系電解質二次電池
JP6730777B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極材料とその製造方法、および該正極材料を用いた非水系電解質二次電池
JP2022037814A (ja) リチウムイオン二次電池用正極活物質、及び、その製造方法
JP6362033B2 (ja) 非水系電解液二次電池用正極活物質と非水系電解液二次電池
JP5045135B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質、その製造方法及びそれを用いた非水系電解質二次電池
JP7194493B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質
JP7308586B2 (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160229

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160817

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160830

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6008134

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150