JP2007305549A - 正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池 - Google Patents
正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007305549A JP2007305549A JP2006135698A JP2006135698A JP2007305549A JP 2007305549 A JP2007305549 A JP 2007305549A JP 2006135698 A JP2006135698 A JP 2006135698A JP 2006135698 A JP2006135698 A JP 2006135698A JP 2007305549 A JP2007305549 A JP 2007305549A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- active material
- electrode active
- secondary battery
- electrolyte secondary
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
- Cell Separators (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
Abstract
【解決手段】 非水電解質二次電池において、式:Li2±α[Me]4O8-x(式中、0≦α<0.4、0≦x<2、MeはMnと、Ni、Cr、Fe、CoおよびCuよりなる群から選択される少なくとも1種と、を含む遷移金属元素)で表される正極活物質と、チタン酸化物を含む負極活物質と、アセトニトリルを含む非水電解質を用いる。
【選択図】なし
Description
電池に対しては、高エネルギー密度は当然ながら、ハイレート特性およびパルス特性を向上させることへの要望が強くなってきている。ハイレートで充放電することによって活物質への負荷が大きくなり、結果として従来の技術ではサイクル寿命の維持が困難になってきている。
また、充電終了モニターとしては、特許文献2において、正極活物質としてLiMn2O4を使用し、負極活物質としてLi4Ti5O12と天然黒鉛とを使用することが提案されている。この技術は、負極の電位に電位差の段を設けることで充電の終了のモニターを可能とするものであり、1.5Vで電位が推移するLi4Ti5O12と0.1Vで電位が推移する天然黒鉛を組み合わせた負極が開示されている。
例えば、特許文献3においては、組成式:Li1+xMn2-x-yMyOz(式中、0≦x≦0.2、0.2≦y≦0.6、3.94≦z≦4.06、Mはニッケル、または必須成分であるニッケルにアルミニウムおよび遷移元素から選ばれる少なくとも1種を加えたもの)で表される正極活物質であって、不純物であるNiOを含まない正極活物質の合成方法が提案されている。具体的には、マンガン化合物と金属Mの化合物との混合物を900℃〜1100℃で焼成した後、前記混合物をリチウム化合物とともに再度焼成すると記載されている。
しかし、この方法ではマンガンと金属Mとの反応が固体と固体との反応であるため、両者を均一に固溶させることが難しい。また、900℃以上という高温で焼成を行うため、その後リチウムとの反応性が低下し、目的とする正極活物質を得ることが難しい。
特許文献5は、Li2MnO3またはLiMnO2を活物質として含む正極と、リチウムを吸蔵したLi4/3Ti5/3O4またはLiTi2O4を活物質として含む負極とを具備する電池を開示しており、特許文献6は、コバルト酸リチウム(LiCoO2)を含む正極と、チタン酸リチウム(Li4/3Ti5/3O4)を含む負極とを具備する電池を開示している。また、特許文献7には、活物質としてリチウムもしくはリチウム合金、またはスピネル型構造のリチウム−チタン酸化物を含む負極と、活物質としてスピネル型構造のリチウム−マンガン酸化物Li4/3Mn5/3O4を含む正極と、溶質であるLiN(CF3SO2)2およびエチレンカーボネートを含む2成分系以上の混合溶媒を含む電解液とを具備する電池が開示されている。
さらに、本発明は、複数個の非水電解質二次電池を直列に接続して組電池を構成した場合であっても、当該組電池において温度分布が形成されにくく、特に過充電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
正極活物質を含む正極、負極活物質を含む負極、前記正極と前記負極との間に配置されたセパレータ、および非水電解質を具備する単セルを有し、
前記正極活物質が式:Li2±α[Me]4O8-x(式中、0≦α<0.4、0≦x<2、MeはMnと、Ni、Cr、Fe、CoおよびCuよりなる群から選択される少なくとも1種と、を含む遷移金属元素)で表され、
前記負極活物質がチタン酸化物を含み、
前記非水電解質がアセトニトリルを含むこと、を特徴とする非水電解質二次電池を提供する。
上記非水電解質二次電池は、直列または並列に接続された前記単セル複数個を含んでいてもよく、組電池またはモジュール電池として使用することもできる。
前記正極活物質において、Mnとその他の遷移金属元素との比が実質的に3:1であることが好ましい。
また、前記正極活物質が、スピネル類縁結晶を有し、Fd3mの空間群における16(c)サイトにLiおよび/またはMeを有することが好ましい。
前記正極活物質が、0.2〜0.8Vの電位の段差を有する充放電曲線を有することが好ましい。
前記正極活物質において、立方晶で帰属された格子定数が8.3Å以下であることが好ましい。
また、前記正極活物質が、0.1〜8μmの粒径を有する結晶粒子、および2〜30μmの粒径を有する前記結晶粒子の二次粒子の混合物を含むのが好ましい。
また、前記チタン酸化物がLi4Ti5O12であることが好ましい。
前記正極および前記負極がアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成された集電体を有することが好ましい。
前記非水電解質がプロピレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、γ−バレロラクトン、メチルジグライム、スルフォラン、トリメチルホスフェイト、トリエチルホスフェイトおよびメトキシメチルエチルカーボネートよりなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
前記不織布がポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリブチレンテレフタレートよりなる群から選択される少なくとも1種で構成されていることが好ましい。
前記正極活物質に対する前記負極活物質の重量割合が0.5以上1.2未満であること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
前記単セルが、2.5V〜3.5Vの実用充放電領域および3V級の実用平均電圧を有することが好ましい。
また、前記単セルが、0.2V〜0.8Vの電位の段差を有する作動放電曲線を有することが好ましい。
本発明によれば、平坦で高電圧を有する安価なニッケルマンガン複合酸化物を正極活物質として有効に利用でき、さらに負極にチタン酸化物を用いることで3V級のハイレート特性およびサイクル寿命に優れた良好な非水電解質二次電池を提供することができる。
さらに、本発明によれば、複数個の非水電解質二次電池を直列に接続して組電池を構成した場合であっても、当該組電池において温度分布が形成されず、特に過充電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を実現することができる。
また、本発明の正極活物質を用いて適当な電池系を設計すれば、放電末期付近において自在に電位の段差を形成することができる。これにより、本発明に係る非水電解質二次電池に、残存容量を正確に把握し、かつ電源容量の喪失を正確に知らせるアラーム機能を付加することができる。
さらに、本発明に係る正極活物質は平坦な形状の放電曲線を描くため、平坦な形状の放電曲線を描く例えばLi4Ti5O12を負極に用いることで、電子機器に好ましい平坦な形状の放電曲線を描く電池を得ることができる。
加えて、このような本発明に係る電池は3V級の電圧を発揮するため、従来のリチウム1次電池および乾電池2本の組合せに代わって、例えばカメラ、デジタルカメラ、ゲーム機、ポータブルMDプレイヤーおよびヘッドホンステレオなどの電子機器に用いることができるという顕著な効果が得られる。
さらに、本発明の非水電解質二次電池は、特に過充電サイクル特性に優れた組電池やモジュール電池を実現することができる。
本発明は、組成式:Li2±α[Me]4O8-x(式中、0≦α<0.4、0≦x<2、MeはMnとNi、Cr、Fe、CoおよびCuよりなる群から選択される少なくとも1種とを含む遷移金属元素)で表され、充放電領域における反応が2相反応であることを特徴とする正極活物質に関する。前記組成式は、好ましくは0≦x<1.3を満たす。
以下において、Li[Ni1/2Mn3/2]O4に代表させて本発明に係る正極活物質を説明する。なお、これらの説明は、上記組成式の範囲内で他の組成を有する正極活物質についても言えることである。
一方、Li[Ni1/2Mn3/2]O4は、ニッケルおよびマンガンを水溶液中で水酸化物または炭酸塩として共沈させることで合成することもできる。この場合、分散しにくいニッケルおよびマンガンが粒子内においてあらかじめ均一に分散させることができるため、比較的容易に合成を行うことができる。
ここで、図1は、共晶化合物とリチウム化合物の混合物を、空気中、1000℃(a)、900℃(b)、800℃(c)、700℃(d)および600℃(e)で、12時間焼成(第1焼成)して得られた正極活物質の電気化学特性を示すグラフである。具体的には、共晶で得られた[Ni1/4Mn3/4](OH)2とLiOH・H2Oと十分に混合して混合物を得、その後にこの混合物をペレット状に成形し、得られた成形体を焼成してLi[Ni1/2Mn3/2]O4を作製した。
まず、Li[Ni1/2Mn3/2]O4を80重量部、導電剤であるアセチレンブラックを10重量部、および結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVdF)を10重量部混合し、得られた混合物をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)で希釈してペーストを得る。このペーストをアルミ箔からなる集電体上に塗布した。塗布後の集電体を真空中、60℃で30分乾燥した後、15mm×20mmの寸法に切断した。その後、切断後の集電体をさらに真空中、150℃で14時間乾燥し、試験用電極を得た。
これらを、試験用電極、セパレータおよび金属リチウムの順で重ね合わせ、注液後、ステンレス製のホルダーで外側から適当な強さで締め付けて試験用セルを作製した。得られた試験用セルの充放電を、0.17mA/cm2の電流密度で3.0V〜5.0Vの間で繰り返した。
また、4V付近の電圧の段差が、温度が高くなるにしたがって規則的に増大することがわかる。本発明では、このような現象を利用することで電子機器に適応して残存容量の検知を行なうことのできる電池を提供することができる。つまり、焼成温度を種々変えることにより、電池に求められる残存容量の検知のタイミングを制御することができるのである。この段差は4V付近に現れ、その幅は0.2V〜0.8Vであり数Vといった大きな変化ではないため、このような段差を有する電池を電子機器に用いても、当該電子機器の電源が切れてしまうようなトラブルは起こらない。
第1焼成 下限:600℃、好ましくは900℃
上限:1000℃
時間:2〜72時間
徐冷速度 下限:4.5℃/分
上限:10℃/分
前述のように、焼成温度が高いほど分極が小さくなるが、この場合は4Vの段の領域の幅が大きくなる。当然ながら、分極を小さく抑え、かつ4Vの領域の幅を自在に制御できることが望ましい。この目的のため、本発明者らは合成方法について鋭意研究した。
図2に、第1焼成後の正極活物質のTG曲線(熱重量分析)を示した。ここにおいて用いた正極活物質は、500℃の低温で焼成することによって得たLi[Ni1/2Mn3/2]O4である。この正極活物質を700℃〜850℃の間で50℃ずつ温度を上昇させて加熱し、各温度において正極活物質をホールドし、温度をステップ状に上昇させた。温度を降下させる際にも同様の温度制御を行った。昇温速度は10℃/分で雰囲気は大気中とした。
以上のことから、一度1000℃の高温で焼成(第1焼成)して得られた正極活物質であっても、それ以下の温度、例えば700℃で再焼成(第2焼成)を行うことにより、4V付近の段差を、図1で示したような700℃の場合の正極活物質の段差と同等に制御することができる。
また、第1焼成および第2焼成を経た正極活物質は、一度1000℃で焼成しているため、細孔を有しない発達した結晶粒子を有し、よって高い充填密度を有する。しかも、この正極活物質は分極特性に優れる。
第1焼成 下限:600℃、好ましくは900℃
上限:1000℃
時間:2〜72時間
第2焼成 下限:350℃、好ましくは650℃
上限:950℃、好ましくは850℃
時間:2〜72時間
このような条件を用いることにより、得られる正極活物質の分極特性を向上させることができると同時に、充放電カーブの4V付近において表れる段差を適宜制御することが可能となる。以上の実験では、焼成時の昇温速度を7.5℃/分とし、降温速度を4.5℃/分とした。
正極活物質を電池に応用する場合、正極活物質の粒子形態は重要なファクタであり、現在市販されているリチウムイオン電池の容量および性能の向上はかかる粒子形態の制御により行われていると言っても過言でない。この点に着目して、本発明者らは、本発明に係る正極活物質の好ましい粒子形態およびその制御に関して鋭意研究を進めた。前述のように、本発明に係る正極活物質の製造方法においては、一度高温(900℃以上)で第1焼成を行った後、再酸化を目的とした第2焼成を行うことが好ましい。
さらに、正極活物質の粒子形態(特に外形の形状)は、正極活物質を用いて極板を作製する際の塗工密度および充填密度に大きく影響する。特開2001−210324号公報においては粒子形態に関する提案がなされており、具体的には、1次粒子の形状が八面体であることが記されている。本発明に係る正極活物質は、その理由を以下に説明するが、八面体とは全く異なる形状を有するのが好ましく、この点で上記従来技術と明らかに異なる。
(i)ケース1(図5)
第1焼成を、温度を室温から1000℃まで約3時間で上昇させて、1000℃で12時間保持することにより行った。
第1焼成後は、温度を1000℃から室温まで2時間で降下させた(徐冷速度8℃/分)。
第1焼成を、温度を室温から1000℃まで約3時間で上昇させて、1000℃で12時間保持することにより行った。
第2焼成を、温度を1000℃から700℃まで30分間で降下させて、700℃で48時間保持することにより行った。
第2焼成後は、温度を700℃から室温まで1.5時間で降下させた(徐冷速度7.5℃/分)。
第1焼成を、温度を室温から1000℃まで約3時間で上昇させて、1000℃で12時間保持することにより行った。
第1焼成後、1000℃から室温まで急冷した。
第2焼成を、温度を700℃まで約1時間で上昇させて、700℃で48時間保持することにより行った。
第2焼成後は、温度を700℃から室温まで1.5時間で降下させた。
第1焼成を、温度を室温から1000℃まで約3時間で上昇させて、1000℃で12時間保持することにより行った。
第1焼成後、1000℃から室温まで急冷した。
図5〜8に、ケース1〜4の条件により製造した正極活物質粒子のSEM写真を示した。これらのSEM像からわかるように、本発明に係る正極活物質の粒子形態は八面体ではないことが明らかである。このような形態を表現することは困難であるが、前記正極活物質は偏菱形24面体(icositetrahedraon)または斜方12面体(rhombic dodecahedron)を含むといえる。さらに詳しくは、前記正極活物質は、8つの6角形と6つの4角形の面を持つ14面体(tetradecahedron)を含む正極活物質であるといえる。図7および8において、(a)は10000倍、(b)は30000倍の倍率を用いた。
ケース1〜4により得られた正極活物質を電池用の極板に塗工する場合、稜辺丸い正極活物質を用いたほうが、粉体または塗工ペーストの流動性が向上するため、高密度での充填が可能であった。
第1焼成 下限:600℃、好ましくは900℃
上限:1000℃
時間:2〜72時間
急冷速度 10℃/分以上、好ましくは20℃/分以上、
さらに好ましくは50℃/分以上
第2焼成 下限:350℃、好ましくは650℃
上限:950℃、好ましくは850℃
時間:2〜72時間
結晶構造について、本発明に係る正極活物質は、スピネル類縁結晶構造(spinel-framework-structure)を有する。図9に、種々の第1焼成温度で製造した本発明に係る正極活物質のX線回折パターンを示した。(a)〜(e)はそれぞれ600℃、700℃、800℃、900℃および1000℃で第1焼成を行って製造した正極活物質のX線回折パターンである。正極活物質の組成はLi[Ni1/2Mn3/2]O4である。
得られたX線回折パターンにおいて立方晶を仮定してミラー指数を帰属すると、図9に示したように、すべてのピークに帰属することができる。図9から、高温で第1焼成の場合のピークがよりシャープであり、結晶性が向上していることがわかる。
図11に、上記ケース3で得られた正極活物質(a)および上記ケース4で得られた正極活物質(b)のX線回折パターンを示し、図12にこれらのFT−IRの測定結果を示した。これらのサンプルの違いは再酸化過程を経ているか否かである。このことを念頭に、急冷サンプルのX線回折パターンの構造解析を行った結果、本発明では以下のことが明らかとなり、このことが本発明の効果を発揮する要因と考えられる。
LiMn2O4が有する空間群Fd3mに属するスピネル構造の原子配列においては、リチウム元素が8aサイトを占め、遷移金属元素のMe(Mn)が16dサイトを占め、酸素が32eサイトを占める。しかし、16cサイトは通常は空である。本発明に係る正極活物質においては、この16cサイトに元素を配置させることに特徴を有する。
すなわち、本発明の正極活物質においては、16cサイトに入る元素の量を制御することにより、上記放電カーブにおける電圧の段差を制御するのである。
さらに、図12に示すFT−IRの測定結果を見ると、再酸化(第2焼成)工程を経て得られた正極活物質(a)および(c)については、8本のピークが明らかに観測される。
α値は、粒子成長を制御するために変動させる要素である。α値を化学量論的組成における2より小さくすると、合成時の粒子成長を抑制することができ、表面積は増加する傾向になる。逆に、α値を大きくすると、粒子成長を助長させることができる。したがって、電池として要求される特性に応じて粒子を設計するが、この場合にはリチウムの組成比を変えることで粒子成長を制御することができる。α値の範囲は実質的には±0.4程度であり、これより範囲(変動幅)が大きくなると本来の正極活物質の機能に障害を与える可能性がある。
図14に、急冷を経て製造した正極活物質の単位格子定数の変化を示した。 これにより、格子定数は、8.33A以下、好ましくは8.25A以下、さらに好ましくは8.2A以下とする。
平坦な放電カーブを示す電池のほうが使用機器にとっては有利である。一般的に、正極活物質の充放電反応が1相反応である場合は、放電カーブの形状がネルンスト式にしたがってS字状となる。コバルト酸リチウムやニッケル酸リチウムなどの層構造材料においては、部分的に2相反応が進行するものの、ほとんどにおいて1相反応が進行する。そのため、本質的にはS字状の放電カーブを示す。このため、特にハイレート放電の末期には、分極と合わせ大きな電圧降下が起こり、平坦な放電カーブは得られにくい。
図16より、本発明に係る正極活物質の放電は前半と後半とに分けられ、それぞれにおいて2相反応が進行していることがわかる。従来のスピネル型構造を有するLiMn2O4においては、半分の領域では2相反応が進行するが、残りの領域では1相反応が進行し、全領域において2相反応が進行することはない。すなわち、全領域で2相反応が進行する本発明に係る正極活物質は、従来のものとは異なり、平坦性の極めて良好な放電カーブを示す。
本発明に係る正極活物質を正極に用い、負極にスピネル構造を有するチタン酸化物を用いる場合の利点に関して説明する。本発明に係る正極活物質は、従来4.5V級のスピネル型正極活物質に比較して大きな可逆容量および優れた分極特性を有する。
負極にLi4Ti5O12(Li[Li1/3Ti5/3]O4)を使用した場合、3V級の電池を構成することができる。
一方、本発明に係る電池系は2.5V〜3.5V実充放電範囲を有し、これは現在市販で使用されている3V級のリチウム一次電池と同じ領域である。また、本発明に係る電池系は、乾電池を2本使用する機器において1本だけ使用すればよいという観点から、汎用性があり有利である。
このLi4Ti5O12(Li[Li1/3Ti5/3]O4)と、本発明に係る正極活物質とは、ほぼ同じ容量密度を有する。したがって、これらを用いれば、電池を作製する際に正極板と負極板の厚みを一致させることが可能である。これも電池特性の面から有利となる。LiCoO2/黒鉛やLiMn2O4/黒鉛を用いた市販の電池系においては、負極の容量密度が高いために正極板の厚みと負極板の厚みに大きな差が生じる。この差により、電解液の電極内部への拡散具合にも差が生じる。その結果、正極および負極のレートバランスがずれ、いずれかの極板に負荷がかかって劣化が早くなるなどの問題がある。この観点からも、本発明に係る正極活物質とLi4Ti5O12(Li[Li1/3Ti5/3]O4)を組み合わせた電池系は好ましいことがわかる。
一方、この段差を出現させなくすることも可能である。図20にその一例を示した。負荷を上げても明らかな段差は現れないことがわかる。このときの正極活物質としては、1000℃の第1焼成および700℃での第2焼成(再酸化)を経て得られたものを用いた。なお、図20の(a)〜(e)はそれぞれ0.17mA/cm2、0.33mA/cm2、1.0mA/cm2、1.67mA/cm2および3.33mA/cm2電流密度での放電挙動を示している。
図21より、充放電に対応する形で膨張・収縮が現れ、精度良く測定ができていることがわかる。また、その変化量は約1μmで電池あたり0.6%しかない。負極のLi[Li1/3Ti5/3]O4は膨張・収縮の全くない無歪材料として知られているので、この分を差し引いても、正極板の厚みも2%しか変化していない。従来のLiCoO2/黒鉛系電池を充電した際には、正極が約5%、負極が約20%膨張するのに対し、本発明に係る電池における膨張・収縮の程度は桁違いに低いことがわかる。このような充放電にともなう極めて小さい膨張・収縮がサイクルの長寿命の要因である。本発明によれば、特に、ハイレートで充放電を行った場合のサイクル寿命は、従来の電池系に比較し飛躍的に改善される。
電池の容量負荷の設計を行なう場合、正極または負極いずれかの容量を規制することとなる。これは、使用される機器の用途や、材料の特徴などから意図的に設計されるものである。本発明に係る3V級の電池系においては、負極の容量を規制することがより好ましい。具体的には、正極活物質に対する負極活物質の割合(重量)を0.5以上1.2未満とする。1.2とした場合は、形式的には正極活物質を規制しているように考えられるが、負極活物質のグラムあたりの理論充放電容量が正極活物質のグラムあたりの理論充放電容量を超えているため、実質的には負極活物質を規制していることになる。
負極規制の電池系がより好ましい理由は以下の点にある。すなわち、正極の電位は4.7V程度であるが、使用する電解液によっては耐酸化性に乏しい正極もある。したがって、正極の電位をより高くすることで充電終了を行なうことは電解液の安定性から不利である。また、正極活物質からリチウム元素を完全に抜ききると、酸素が徐々に放出されて活物質の劣化や放出された酸素による電解液の酸化が起こり、サイクル寿命および電池特性の劣化を引き起こすことが予想される。
現在市販されているリチウムイオン二次電池では、通常正極の集電体としてアルミニウムを用い、負極の集電体として銅を用いている。これは、各極の電位を考慮し、耐食性に優れた集電体を使用しているからである。特開平9−147867号および特開2001−210324号各公報にも、正極および負極の集電体としてそれぞれアルミニウムおよび銅を使用することが明記されている。
本発明に係る非水電解質二次電池においては、正極および負極のいずれにおいてもともにアルミニウムあるいはアルミニウム合金を用いることが好ましい。この理由は以下のとおりである。
本発明に係る3V級非水電解質二次電池における好ましい電解液を説明する。電解液に使用される有機溶媒は電位窓を有する。電位窓は耐酸化性および還元性の尺度であり、電位窓が広いほど安定な有機溶媒であるといえる。一般的なLiCoO2/黒鉛系の非水電解質二次電池においては、耐酸化性はコバルトの充放電電位である4.5V近傍、耐還元性は黒鉛の充放電電位である0V近傍までは必要となる(電位はリチウム金属基準である。以下同様。)。したがって、これらの条件を満たす電位窓を有しない有機溶媒を選択して用いることは回避されていた。
従来、一般的なLiCoO2/黒鉛系の電池では、ポリエチレンまたはプロピレンからなるポーラスフィルムをセパレータとして使用されている。このセパレータは、ポリマー材料を溶融押出しで成形し、得られる成形物を2軸方向に延伸して薄型ポーラスフィルムを作製することに得られるため、かなり高価である。このフィルムを必要とする主な理由は以下のように考えられる。
以下、本発明の正極活物質を用いた非水電解質(リチウム)二次電池を作製する場合に使用可能な他の構成材料に関して述べる。
本発明における正極を作製するために用いる正極合剤中の導電剤は、構成された電池において、化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば特に制限はない。例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)および人造黒鉛などのグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラックおよびサーマルブラックなどのカーボンブラック類、炭素繊維および金属繊維などの導電性繊維類、フッ化カーボン、銅、ニッケル、アルミニウムおよび銀などの金属粉末類、酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー類、酸化チタンなどの導電性金属酸化物、ならびにポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料などをあげることができる。これらは、それぞれ単独で、または本発明の効果を損なわない範囲で任意に混合して用いることができる。
本発明における正極合剤中の好ましい結着剤は、分解温度が300℃以上のポリマーである。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体およびフッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体などをあげることができる。これらは、それぞれ単独で、または本発明の効果を損なわない範囲で任意に混合して用いることができる。
特に、このなかで最も好ましいのはポリフッ化ビニリデン(PVDF)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。
特に、アルミニウムあるいはアルミニウム合金が好ましい。これらの材料の表面を酸化しておくこともできる。また、表面処理により集電体表面に凹凸を付けてもよい。形状としては、電池の分野において採用されているものであってよく、例えば箔、フィルム、シート、ネット、パンチされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群および不織布などが挙げられる。厚さは、特に限定されないが、1〜500μmのものが好ましく用いられる。
合金および金属間化合物としては、遷移金属と珪素との化合物および遷移金属とスズとの化合物などが挙げられ、特にニッケルと珪素との化合物が好ましい。
無機化合物としては、例えばスズ化合物および珪素化合物などが挙げられ、無機酸化物としては、例えば前述のチタン酸化物の他、タングステン酸化物、モリブデン酸化物、ニオブ酸化物、バナジウム酸化物および鉄酸化物などが挙げられる。
有機高分子化合物としては、例えばポリチオフェンおよびポリアセチレンなどの高分子化合物が挙げられ、窒化物としては、例えばコバルト窒化物、銅窒化物、ニッケル窒化物、鉄窒化物およびマンガン窒化物などが挙げられる。
これらの負極材料は、組み合わせて用いてもよく、例えば炭素と合金の組合せ、または炭素と無機化合物の組合せなどが考えられる。
本発明においては、正極活物質にLiが含有されているため、Liを含有しない負極材料(炭素など)を用いることができる。また、そのようなLiを含有しない負極材料に、少量(負極材料100重量部に対し、0.01〜10重量部程度)のLiを含有させておくと、一部のLiが電解質などと反応したりして不活性となっても、上記負極材料に含有させたLiで補充することができるので好ましい。
電極合剤には、導電剤や結着剤の他、フィラー、分散剤、イオン導電剤、圧力増強剤およびその他の各種添加剤を用いることができる。フィラーは、構成された電池において、化学変化を起こさない繊維状材料であれば何でも用いることができる。通常、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素などの繊維が用いられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、0〜30重量%が好ましい。
非水溶媒に用いるエステルとしては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)およびビニレンカーボネート(VC)などの環状カーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジプロピルカーボネート(DPC)などの非環状カーボネート、ギ酸メチル(MF)、酢酸メチル(MA)、プロピオン酸メチル(MP)およびプロピオン酸エチル(MA)などの脂肪族カルボン酸エステル、γ−ブチロラクトン(GBL)などの環状カルボン酸エステルなどが挙げられる。
環状カーボネートとしてはEC、PCおよびVCなどが特に好ましく、環状カルボン酸エステルとしてはGBLなどが特に好ましく、非環状カーボネートとしてはDMC、DECおよびEMCなどが好ましい。また、必要に応じ、脂肪族カルボン酸エステルを含むのが好ましい。脂肪族カルボン酸エステルは溶媒重量全体の30%以下、より好ましくは20%以下の範囲で含むことが好ましい。
前述の溶媒に溶解するリチウム塩としては、例えばLiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li(CF3SO2)2、LiAsF6、LiN(CF3SO2)2、LiB10Cl10などのクロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、四フェニルホウ酸リチウム、LiN(CF3SO2)(C2F5SO2)ならびにLiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2およびLiN(CF3SO2)(C4F9SO2)などのイミド類を挙げることができる。これらは、使用する電解液などに、それぞれ単独で、または本発明の効果を損なわない範囲で任意に組み合わせて使用することができる。なかでも、特にLiPF6を含ませることがより好ましい。
これら電解液を電池内に添加する量は、特に限定されないが、正極活物質や負極材料の量や電池のサイズによって必要な量を用いればよい。リチウム塩の非水溶媒に対する溶解量は、特に限定されないが、0.2〜2mol/リットルが好ましい。特に、0.5〜1.5mol/リットルであるのがより好ましい。
無機固体電解質としては、例えばLiの窒化物、ハロゲン化物および酸素酸塩などがよく知られている。
これらのなかでも、Li4SiO4、Li4SiO4−LiI−LiOH、xLi3PO4-(1-x)Li4SiO4、Li2SiS3、Li3PO4−Li2S−SiS2、および硫化リン化合物などが有効である。
有機固体電解質としては、例えばポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリホスファゼン、ポリアジリジン、ポリエチレンスルフィド、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデンおよびポリヘキサフルオロプロピレンなどやこれらの誘導体、混合物、複合体などのポリマー材料が有効である。
シートのプレス法は、一般に採用されている方法を用いることができるが、特に金型プレス法またはカレンダープレス法が好ましい。プレス圧は、特に限定されないが、0.2〜3t/cm2であるのが好ましい。カレンダープレス法のプレス速度は、0.1〜50m/分が好ましい。
正極活物質と負極材料の含有量比は、本発明の正極とチタン酸化物からなる負極を用いる場合には、前述のように負極側で容量律速の設計比率にすることが特に好ましい。しかし、本発明に係る正極活物質のみを用いる場合には、化合物の種類および合剤の処方により異なるため限定できないが、容量、サイクル性および安全性の観点から当業者であれば最適な値を設定できる。
以下に、実施例に代表させて本発明を説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
雰囲気温度を室温から1000℃まで約3時間で上昇させ、1000℃で12時間保持し、1000℃から室温まで2時間で降下させた。
(ii)製造例2
雰囲気温度を室温から1000℃まで約3時間で上昇させ、1000℃で12時間保持し、1000℃から700℃まで30分で降下させ、700℃で48時間保持し、700℃から室温までは1.5時間で降下させた。
(iii)製造例3
雰囲気温度を室温から1000℃まで約3時間で上昇させ、1000℃で12時間保持し、1000℃から室温まで急冷した。さらに、雰囲気温度を700℃まで約1時間で上昇させ、700℃で48時間保持し、700℃から室温までは1.5時間で降下させた。
図25にパルス放電特性を示した。図25から、放電初期からほぼ末期まで同幅のパルス特性を示し、放電末期にかけてパルス分極が徐々に増加する従来のものとは明らかに異なる。このような電位の平坦性および優れた分極特性は、正極活物質の合成方法の最適化および全領域2相反応を実現したことによる効果が大きいものと考えられる。
セパレータとしては不織布またはポリエチレン製の微多孔フィルムを用いた。
本発明に係る正極活物質を用いることによって、残存容量アラームが容易になる。この観点から、再酸化温度によって放電末期の段差の大きさを調整した。
上記ケース3において再酸化(第2焼成)の温度のみを変更した。負極にはLi4Ti5O12(Li[Li1/3Ti5/3]O4)を用いて上述の円筒型電池を作製した。これらの電池を1Cレートで放電し、2.7Vの電池電圧になった時に残存容量を検知した。この後に2Vまで放電したときの残存容量を測定した。表2にその結果を示した。数値は全体の電池容量に対する残存容量の比率で示した。
前述したように負極にLi4Ti5O12(Li[Li1/3Ti5/3]O4)を使用する場合、アルミニウム芯材を使用することが可能となる。本発明によれば、これにより、軽量化およびコストダウンの他、安全性向上のメリットがあることが見出された。この理由は以下のとおりである。すなわち、充電器などの故障により電池が過充電になった場合、負極表面にリチウム金属が析出し、これが安全性低下の要因となっていた。負極にLi4Ti5O12(Li[Li1/3Ti5/3]O4)を使用する場合は、充放電電位が1.5Vと高く、リチウム析出電位の0Vよりかなり高いものの、芯材に銅を使用した場合は、その表面にリチウム金属が析出することも考えられる。一方、アルミニウムを使用した場合は、この芯材がリチウムを吸蔵し、リチウム金属として析出させない。表4にそれぞれの集電体を用いて作製した円筒型電池の過充電試験を行い、その時の電池表面の最高温度を測定した。過充電試験においては、1.5Cの電流値で定電流過充電を行った。
負極に黒鉛を使用する電池では電解液に制限が多かった。特に耐還元性の観点からラクトン系の有機溶媒を使用することは困難であった。また、プロピレンカーボネートも黒鉛の充放電時に同時に分解されるなどの理由で使用が困難であった。これらの溶媒は、安価である上に誘電率の大きい溶媒であるので、溶質を十分に溶解させる能力もあり、さらに耐酸化性にも優れた有用な溶媒である。同様の理由でトリメチルフォスフェイトおよびトリエチルフォスフェイトの使用も困難である。これらの溶媒は消火作用をもち安全性に優れた溶媒である。これに対し、本発明ではこれらの有用な溶媒を使用することができる。
表5から、黒鉛を使用する従来の電池系ではほとんど高い容量が発揮されず、本発明においては従来使用できなかった電解液系を問題なく使用でき、安価でより安全性の高い電池が得られることがわかる。また、これらの溶媒の混合溶媒や従来から使用されている溶媒種の組合せなども使用可能である。
本発明の電池系においてはポーラスフィルムのような高機能なセパレータを必要としない。不織布を用いると、シャットダウン機能が低下するため過充電安全性が低下するおそれがある。一方、不織布の場合はポーラスフィルムに比較し電解液保持能力が高いために特にパルス性能の向上が期待できる。
単セル1個当たりの充電条件は、3.5Vの定電圧および定電流であるため、上記組電池の充電条件は、10.5Vの定電圧および定電流とした。また、最大電流を2Cとし、上記組電池を0℃の恒温槽中に設置して、充電を行った。そして、定電圧保持時間を12時間とした。また、放電は、定電流2Cで、終止電圧が2Vになるまで、行った。
上記充電および上記放電を、5分間のレストをおいて、100サイクル繰り返し、100サイクル後の容量維持率を求めた。
特に、本実験例における非水電解質二次電池では、電池容量が負極の容量で規制されているため、充電にともなって負極の電位が1.5Vから卑側(negative side)に分極する。そして、満充電を超えて充電(過充電)されると電位が急激に低下するが、分極が大きいとこの電位の低下がより顕著となる傾向にある。また、電位が1.0V以下になると、負極に使用されているLi4Ti5O12に対する副反応が始まり、サイクル寿命が低下してしまうおそれがある。
これに対し、本実験例で用いた非水電解液に含まれるアセトニトリルは導電性に優れるため、外側に位置する単セルにおいても分極(抵抗)は大きくならず、過充電サイクルを行ってもLi4Ti5O12の劣化をより確実に抑制することができる。
本発明によれば、平坦で高電圧を有する安価なニッケルマンガン複合酸化物を正極活物質として有効に利用でき、さらに負極にチタン酸化物を用いることで3V級のハイレート特性およびサイクル寿命に優れた良好な非水電解質二次電池を提供することができる。
さらに、本発明によれば、複数個の非水電解質二次電池を直列に接続して組電池を構成した場合であっても、当該組電池において温度分布が形成されず、特に過充電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を実現することができる。
2 封口板
3 封口体
4 極板群
5 正極リード
6 負極リード
7 絶縁リング
Claims (17)
- 正極活物質を含む正極、負極活物質を含む負極、前記正極と前記負極との間に配置されたセパレータ、および非水電解質を具備する単セルを有し、
前記正極活物質が式:Li2±α[Me]4O8-x(式中、0≦α<0.4、0≦x<2、MeはMnと、Ni、Cr、Fe、CoおよびCuよりなる群から選択される少なくとも1種と、を含む遷移金属元素)で表され、
前記負極活物質がチタン酸化物を含み、
前記非水電解質がアセトニトリルを含むこと、を特徴とする非水電解質二次電池。 - 直列または並列に接続された前記単セル複数個を含むこと、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極活物質が、遷移金属元素の相において2×2の超格子を有すること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極活物質において、Mnとその他の遷移金属元素との比が実質的に3:1であること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極活物質が、スピネル類縁結晶を有し、Fd3mの空間群における16(c)サイトにLiおよび/またはMeを有すること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極活物質が、0.2〜0.8Vの電位の段差を有する充放電曲線を有すること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極活物質において、立方晶で帰属された格子定数が8.3Å以下であること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極活物質が、0.1〜8μmの粒径を有する結晶粒子、および2〜30μmの粒径を有する前記結晶粒子の二次粒子の混合物を含むこと、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記チタン酸化物がスピネル構造を有すること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記チタン酸化物がLi4Ti5O12であること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極および負極がアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成された集電体を有すること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記非水電解質がプロピレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、γ−バレロラクトン、メチルジグライム、スルフォラン、トリメチルホスフェイト、トリエチルホスフェイトおよびメトキシメチルエチルカーボネートよりなる群から選択される少なくとも1種を含むこと、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記セパレータが不織布で構成されていること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記不織布がポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリブチレンテレフタレートよりなる群から選択される少なくとも1種で構成されていること、を特徴とする請求項13記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極活物質に対する前記負極活物質の重量割合が0.5以上1.2未満であること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記単セルが、2.5V〜3.5Vの実用充放電領域および3V級の実用平均電圧を有すること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記単セルが、0.2V〜0.8Vの電位の段差を有する作動放電曲線を有すること、を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006135698A JP4968578B2 (ja) | 2006-04-12 | 2006-05-15 | 正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006109924 | 2006-04-12 | ||
JP2006109924 | 2006-04-12 | ||
JP2006135698A JP4968578B2 (ja) | 2006-04-12 | 2006-05-15 | 正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007305549A true JP2007305549A (ja) | 2007-11-22 |
JP4968578B2 JP4968578B2 (ja) | 2012-07-04 |
Family
ID=38839289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006135698A Expired - Fee Related JP4968578B2 (ja) | 2006-04-12 | 2006-05-15 | 正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4968578B2 (ja) |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009078138A1 (ja) * | 2007-12-17 | 2009-06-25 | Panasonic Corporation | 非水電解質二次電池 |
JP2009187814A (ja) * | 2008-02-07 | 2009-08-20 | Gs Yuasa Corporation | 非水電解質二次電池 |
JP2010056076A (ja) * | 2008-08-01 | 2010-03-11 | Sanyo Electric Co Ltd | 非水電解質二次電池 |
JP2011076888A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Hitachi Vehicle Energy Ltd | 非水電解液二次電池による組電池 |
JP2011091019A (ja) * | 2009-01-30 | 2011-05-06 | Equos Research Co Ltd | 二次電池正極用集電体、二次電池負極用集電体、二次電池用正極、二次電池用負極及び二次電池 |
JP2011138646A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Hitachi Ltd | リチウムイオン電池 |
WO2012060444A1 (ja) * | 2010-11-05 | 2012-05-10 | 日本電気株式会社 | 二次電池用正極活物質及びそれを使用した二次電池 |
JP2012124026A (ja) * | 2010-12-08 | 2012-06-28 | Murata Mfg Co Ltd | 非水電解液二次電池 |
WO2012111612A1 (ja) * | 2011-02-18 | 2012-08-23 | 住友電気工業株式会社 | 電気化学デバイス |
JP2013218913A (ja) * | 2012-04-10 | 2013-10-24 | Toyota Motor Corp | 非水電解質二次電池 |
JP2014192154A (ja) * | 2014-02-13 | 2014-10-06 | Toshiba Corp | 非水電解質電池および電池パック |
JP2014209436A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-11-06 | 株式会社東芝 | 非水電解質電池および電池パック |
JP2014238976A (ja) * | 2013-06-07 | 2014-12-18 | 住友金属鉱山株式会社 | リチウム二次電池正極活物質と該正極活物質を用いたリチウム二次電池 |
JPWO2016152876A1 (ja) * | 2015-03-24 | 2018-01-18 | 日本電気株式会社 | リチウムイオン二次電池、およびその製造方法 |
WO2018096999A1 (ja) * | 2016-11-28 | 2018-05-31 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | リチウムマンガン系複合酸化物及びその製造方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210141785A (ko) * | 2019-04-12 | 2021-11-23 | 캠엑스 파워 엘엘씨 | 대용량의, 온도 범위 확장 가능하고, 과충전 및 방전 오용 관용성이 높은 재충전식 배터리 전지 및 팩 |
US11309544B2 (en) | 2019-04-12 | 2022-04-19 | Camx Power Llc | High power, extended temperature range-capable, highly abuse overcharge and discharge tolerant rechargeable battery cell and pack |
MX2021012397A (es) | 2019-04-12 | 2022-01-19 | Camx Power Llc | Celda de bateria recargable de alta potencia y tolerancia al abuso de sobrecarga y descarga en rangos extendidos de temperatura y paquete. |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6454674A (en) * | 1987-08-25 | 1989-03-02 | Sumitomo Electric Industries | Organic electolyte secondary battery |
JPH04154052A (ja) * | 1990-10-16 | 1992-05-27 | Japan Storage Battery Co Ltd | 有機電解液電池 |
JPH04206167A (ja) * | 1990-11-28 | 1992-07-28 | Toshiba Battery Co Ltd | 非水電解液二次電池 |
JPH04351860A (ja) * | 1991-05-29 | 1992-12-07 | Sanyo Electric Co Ltd | 非水電解液電池 |
JP2001196073A (ja) * | 2000-01-07 | 2001-07-19 | Sony Corp | 非水電解質電池 |
JP2002270244A (ja) * | 2001-03-14 | 2002-09-20 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 電池ならびに負極および正極の製造方法 |
JP2003086183A (ja) * | 2001-09-13 | 2003-03-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 正極活物質およびこれを含む非水電解質二次電池 |
JP2003323893A (ja) * | 2002-03-01 | 2003-11-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池 |
JP2004179146A (ja) * | 2002-07-15 | 2004-06-24 | Ube Ind Ltd | 非水電解液およびそれを用いたリチウム電池 |
-
2006
- 2006-05-15 JP JP2006135698A patent/JP4968578B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6454674A (en) * | 1987-08-25 | 1989-03-02 | Sumitomo Electric Industries | Organic electolyte secondary battery |
JPH04154052A (ja) * | 1990-10-16 | 1992-05-27 | Japan Storage Battery Co Ltd | 有機電解液電池 |
JPH04206167A (ja) * | 1990-11-28 | 1992-07-28 | Toshiba Battery Co Ltd | 非水電解液二次電池 |
JPH04351860A (ja) * | 1991-05-29 | 1992-12-07 | Sanyo Electric Co Ltd | 非水電解液電池 |
JP2001196073A (ja) * | 2000-01-07 | 2001-07-19 | Sony Corp | 非水電解質電池 |
JP2002270244A (ja) * | 2001-03-14 | 2002-09-20 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 電池ならびに負極および正極の製造方法 |
JP2003086183A (ja) * | 2001-09-13 | 2003-03-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 正極活物質およびこれを含む非水電解質二次電池 |
JP2003323893A (ja) * | 2002-03-01 | 2003-11-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池 |
JP2004179146A (ja) * | 2002-07-15 | 2004-06-24 | Ube Ind Ltd | 非水電解液およびそれを用いたリチウム電池 |
Cited By (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009078138A1 (ja) * | 2007-12-17 | 2009-06-25 | Panasonic Corporation | 非水電解質二次電池 |
JP2009146822A (ja) * | 2007-12-17 | 2009-07-02 | Panasonic Corp | 非水電解質二次電池 |
JP2009187814A (ja) * | 2008-02-07 | 2009-08-20 | Gs Yuasa Corporation | 非水電解質二次電池 |
JP2010056076A (ja) * | 2008-08-01 | 2010-03-11 | Sanyo Electric Co Ltd | 非水電解質二次電池 |
US8679676B2 (en) | 2008-08-01 | 2014-03-25 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Non-aqueous electrolyte secondary battery having a nitrile compound and a carboxylic acid ester compound |
JP2011091019A (ja) * | 2009-01-30 | 2011-05-06 | Equos Research Co Ltd | 二次電池正極用集電体、二次電池負極用集電体、二次電池用正極、二次電池用負極及び二次電池 |
JP2011076888A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Hitachi Vehicle Energy Ltd | 非水電解液二次電池による組電池 |
JP2011138646A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Hitachi Ltd | リチウムイオン電池 |
JP5958343B2 (ja) * | 2010-11-05 | 2016-07-27 | 日本電気株式会社 | 二次電池用正極活物質及びそれを使用した二次電池 |
WO2012060444A1 (ja) * | 2010-11-05 | 2012-05-10 | 日本電気株式会社 | 二次電池用正極活物質及びそれを使用した二次電池 |
US9299475B2 (en) | 2010-11-05 | 2016-03-29 | Nec Corporation | Positive electrode active material for secondary battery and secondary battery using the same |
JPWO2012060444A1 (ja) * | 2010-11-05 | 2014-05-12 | 日本電気株式会社 | 二次電池用正極活物質及びそれを使用した二次電池 |
JP2012124026A (ja) * | 2010-12-08 | 2012-06-28 | Murata Mfg Co Ltd | 非水電解液二次電池 |
JP2012186141A (ja) * | 2011-02-18 | 2012-09-27 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 電気化学デバイス |
WO2012111612A1 (ja) * | 2011-02-18 | 2012-08-23 | 住友電気工業株式会社 | 電気化学デバイス |
JP2013218913A (ja) * | 2012-04-10 | 2013-10-24 | Toyota Motor Corp | 非水電解質二次電池 |
JP2014209436A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-11-06 | 株式会社東芝 | 非水電解質電池および電池パック |
US10700351B2 (en) | 2013-03-26 | 2020-06-30 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Nonaqueous electrolyte battery and battery pack |
US10700350B2 (en) | 2013-03-26 | 2020-06-30 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Nonaqueous electrolyte battery and battery pack |
JP2014238976A (ja) * | 2013-06-07 | 2014-12-18 | 住友金属鉱山株式会社 | リチウム二次電池正極活物質と該正極活物質を用いたリチウム二次電池 |
JP2014192154A (ja) * | 2014-02-13 | 2014-10-06 | Toshiba Corp | 非水電解質電池および電池パック |
JPWO2016152876A1 (ja) * | 2015-03-24 | 2018-01-18 | 日本電気株式会社 | リチウムイオン二次電池、およびその製造方法 |
WO2018096999A1 (ja) * | 2016-11-28 | 2018-05-31 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | リチウムマンガン系複合酸化物及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4968578B2 (ja) | 2012-07-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4197237B2 (ja) | 正極活物質の製造方法 | |
JP4968578B2 (ja) | 正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池 | |
US9391325B2 (en) | Positive electrode active material, production method thereof and non-aqueous electrolyte secondary battery | |
JP4510331B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP4554911B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP3890185B2 (ja) | 正極活物質およびこれを含む非水電解質二次電池 | |
JP4080337B2 (ja) | 正極活物質およびこれを含む非水電解質二次電池 | |
KR100543720B1 (ko) | 양극활성물질 및 이것을 포함하는 비수전해질 2차전지 | |
JP4836371B2 (ja) | 正極活物質およびこれを含む非水電解質二次電池 | |
EP1909345B1 (en) | Cathode active material for a lithium battery | |
JP2008293997A (ja) | 正極活物質および非水電解質二次電池 | |
JP4594605B2 (ja) | 正極活物質およびこれを含む非水電解質二次電池 | |
JP4259847B2 (ja) | 正極活物質およびこれを含む非水電解質二次電池 | |
KR100842142B1 (ko) | 양극 활물질, 그 제조방법 및 비수전해질 이차전지 | |
JP5763889B2 (ja) | 非水電解質二次電池の充放電方法 | |
JP2008084871A (ja) | 正極活物質の製造方法 | |
JP2008078146A (ja) | 正極活物質およびこれを含む非水電解質二次電池 | |
JP4981508B2 (ja) | 正極活物質およびこれを含む非水電解質二次電池 | |
JP4981617B2 (ja) | 正極活物質の安定化方法および非水電解質二次電池の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090428 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111128 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111227 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120209 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120301 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120322 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4968578 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |