JP2012216548A - 非水電解質二次電池用活物質粉末及び非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用活物質粉末及び非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い放電電圧を持ち、放電容量が高く、且つ、サイクル特性に優れた非水不電解質二次電池用正極活物質粒子粉末前駆体、及びその製造方法、ならびに非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】 少なくともLi及びNi、Mnを含有するスピネル型構造を有する化合物からなる正極活物質粒子粉末であり、該正極活物質粒子粉末のX線回折にてFd−3mで指数付けしたときに、各ピーク位置2θ(10〜90度)に対しする半価幅Bとしたとき、横軸にsinθ、縦軸にBcosθとしたグラフにおける最小二乗法による直線の傾きが3.0×10−4〜20.0×10−4の範囲であることを特徴とする正極活物質粒子粉末によって達成される。
【選択図】 なし

Description

高い放電電圧を持ち、放電容量が高く、且つ、サイクル特性に優れた非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末及びその製造法、並びに非水電解質二次電池を提供する。
近年、AV機器やパソコン等の電子機器のポータブル化、コードレス化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として小型、軽量で高エネルギー密度を有する二次電池への要求が高くなっている。また、近年地球環境への配慮から、電気自動車、ハイブリッド自動車の開発及び実用化がなされ、大型用途として保存特性の優れたリチウムイオン二次電池への要求が高くなっている。このような状況下において、放電電圧が高い、または放電容量が大きいという長所を有する高いエネルギーを持ったリチウムイオン二次電池が注目されており、特にリチウムイオン二次電池を、素早い充放電が求められる電動工具や電気自動車に用いるには優れたレート特性が求められている。
従来、4V級の電圧をもつリチウムイオン二次電池に有用な正極活物質としては、スピネル型構造のLiMn、ジグザグ層状構造のLiMnO、層状岩塩型構造のLiCoO、LiNiO等が一般的に知られており、なかでもLiNiOを用いたリチウムイオン二次電池は高い放電容量を有する電池として注目されてきた。
しかし、LiNiOは、放電電圧が低く、充電時の熱安定性及びサイクル特性、レート特性にも劣るため、更なる特性改善が求められている。また、高い容量を得ようと高電圧充電を行うと構造が破壊されてしまうという問題もある。
また、LiMnは、レート特性及びサイクル特性には優れるものの、放電電圧及び放電容量が低く、高エネルギー正極活物質とは言い難いものである。
そこで近年、放電電圧の高い正極活物質が注目されている。代表的な例として、LiNi0.5Mn1.5、LiCoMnO、Li1.2Cr0.4Mn0.4、Li1.2Cr0.4Ti0.4、LiCoPO、LiFeMnO、LiNiVO等が知られている。
中でも、LiNi0.5Mn1.5は、4.5V以上に放電プラトー領域が存在する高い放電電圧を持ち、且つレート特性及びサイクル特性にも優れているので次世代正極活物質として特に注目されている。
エネルギー密度の観点から、高電圧でより高い容量を持ち、且つ、サイクル特性をも満足させる正極活物質は、過去から続く尽きない要求となっている。
従来、組成:LiNi0.5Mn1.5を有する正極活物質粒子粉末に対して、種々の改良が行われている(特許文献1〜7、非特許文献1、2)。
特表2000−515672号公報 特開平9−147867号公報 特開2001−110421号公報 特開2001−185145号公報 特開2002−158007号公報 特開2003−81637号公報 特開2004−349109号公報
第48回電池討論会予稿(2007)2A16 J.Electrochem.Society,148(7)A723−A729(2001)
放電電圧が高く、放電容量に優れ且つ、サイクル特性が良好である非水電解質二次電池用の正極活物質は、現在最も要求されているところであるが、未だ必要十分な要求を満たす材料は得られていない。
即ち、前記特許文献1〜7、非特許文献1の技術をもってしても高電圧による作動であり放電容量に優れ、さらにサイクル特性といった長期安定性に対する改善は十分ではなかった。
特許文献1では、硝酸マンガン、硝酸ニッケル、硝酸リチウムをエタノール溶媒しカーボンブラックを添加してアンモニア溶液と混合するゾルゲル法でNiが均一に固溶したニッケル含有マンガン酸リチウム粒子粉末を得たとの報告があるが、工業的な観点から製造法上多数量を製造することが難しい上に、放電容量が100mAh/gを下回っていて実用的ではない。
特許文献2では、電解二酸化マンガンと硝酸ニッケルと水酸化リチウムを混合し固層法により高電圧作動可能で、サイクル特性に優れた正極活物質が得られたことを報告しているが、電池の放電カーブにおいて、4V付近にMn3+由来であると考えられるプラトーが確認でき、そのプラトーによる容量も10mAh/gを超えていることから、高電圧用正極材料としては不安定であり実用的ではない。
特許文献3では、炭酸リチウムとMnOと硝酸ニッケルをエタノール溶媒によりボールミル混合することでゲル状前駆体生成し、焼成することにより正極活物質を作製したのちに、同様の手法で前記正極活物質に対してF,Cl,Si,Sといった化合物を表面処理し焼成することで正極活物質粒子に対してF,Cl,Si,Sといった元素が粒子外部に向けて濃度勾配を持った正極活物質を提案し、前記元素の効果により高電圧作動における電池内の電解液との反応を抑えることで電池特性を維持できるといった報告があるが、この手法ではF,Cl,Si,Sが16dサイトに置換されるため、該サイトにおけるMnとNiのモル濃度が相対的に減ってしまい、結果として正極活物質粒子そのものが充放電に対してもろくなってしまうため、高電圧用正極材料としては不安定であり実用的ではない。
特許文献4では、マンガン化合物とニッケル化合物及び、アンモニウム化合物を用いて共沈させることで一次粒子が針状である球状の前駆体を得ることでLi化合物と混合して焼成する際にNiとMnが反応し易くなり、不純物層になりうる残留Ni(NiO)を減らすことができると報告があるが、高電圧作動で且つ大きい放電容量は得られているが、初期放電容量に関する議論のみでサイクル特性といった安定性については言及されていない。また、該発明による正極活物質は前駆体生成の際に不純物を多量に含んでしまう可能性があり、その不純物により電池作動において不安定となりうる可能性がでてしまう。
特許文献5では、水酸化ナトリウム溶液中に、硫酸マンガンと硫酸ニッケルと錯化材としてアンモニアを混合した溶液を徐滴下することで前駆体である球状のマンガンニッケル前駆体を得た後、Li化合物との混合物を950℃以上の温度範囲で本焼成を行い、次いで、アニール工程を行うことで高電圧用正極活物質を得ているが、前駆体の結晶性が低いためにLi化合物との混合後の本焼成にて1000℃近い温度で焼成する必要があり、その結果、充放電カーブの形状から酸素欠損による価数補償のためにMn3+が生成している。また、この製造法では球状粒子内にナトリウム分も硫黄分も多く残留してしまい、電池としたときに不安定となりうる可能性がある。
特許文献6では、硝酸リチウムと硝酸マンガンと硝酸ニッケルを混合後、PVAを滴下して造粒してから最大でも500℃で焼成を行うことで高容量の正極材料を得たと報告があるが、焼成温度が低いので結晶性を上げることが困難であり、結晶性の低さからサイクル特性といった長期特性が得られない可能性がある。
特許文献7では、水酸化ナトリウム水溶液中に硫酸マンガンと硫酸ニッケルの混合物をpHコントロールし徐滴下することで錯化材を使用することなく、一次粒子が小さい球状のマンガンニッケル水酸化物を生成し、該水酸化物を900℃で熱処理を行うことでNiが均一に粒子内に固溶し、且つタップ密度が高いニッケルマンガン複合酸化物を得、Li化合物と反応した正極活物質について報告しているが、該発明による前駆体は錯化材を使用しないため凝集二次粒子の形状がいびつになってしまい(SEM像より)、前駆体を高温で熱処理しても十分なタップ密度は得られていない。
非特許文献1では、本明細書に記載してある結晶構造を有していることを記載しているが、具体的な製造方法やその形状といった記載がされていない。
また、非特許文献2では、マンガン酸リチウムの酸素欠損による低温時の相転移に伴う発熱/吸熱について論じているが、ニッケル含有マンガン酸リチウムの酸素欠損やMnサイトにNiが置換したことによる影響等が加わったときの低温時の挙動については論じられていない。
そこで、本発明では、放電電圧が高く、充放電容量に優れ、且つサイクル特性が良好であるニッケル含有マンガン酸リチウム粒子粉末及びその製造方法、並びに該正極活物質粒子粉末を含有する正極からなる非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、組成が下記化学式(1)で示されるスピネル構造を有する非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末において、該正極活物質粒子粉末のX線回折についてFd−3mで指数付けし各ピーク位置2θ(10〜90度)に対しする半価幅Bとしたとき、横軸にsinθ、縦軸にBcosθとしたグラフにおける最小二乗法による直線の傾きが3.0×10−4〜20.0×10−4の範囲である非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末である(本発明1)。
(化学式1)
Li1+xMn2−y−zNi
−0.05≦x≦0.10、0.4≦y≦0.6、0≦z≦0.20
(M:Mg,Al,Si,Ca,Ti,Co,Zn,Sb,Ba,W,Biより1種または1種以上)
また、本発明は、平均二次粒子径(D50)が4〜30μmである本発明1記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末である(本発明2)。
また、本発明は、BET法による比表面積が0.05〜1.00m/gの範囲である本発明1又は2記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末である(本発明3)。
また、本発明は、タップ密度(500回)が1.7g/ml以上である本発明1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末である(本発明4)。
また、本発明は、正極活物質粒子粉末におけるナトリウム含有量が30〜2000ppmであり、硫黄含有量が10〜600ppmであり、且つ不純物の総和が5000ppm以下である本発明1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末である(本発明5)。
また、本発明は、本発明1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末において、該正極活物質粒子粉末の示差走査熱量測定にて−40℃から70℃まで昇温したときに吸熱量が0.3〜0.8J/mgの範囲である非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末である(本発明6)。
また、本発明は、本発明1〜6のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末において、該正極活物質粒子粉末を用いて非水電解質二次電池としたときに、リチウム金属対比で3.0V以上の容量が130mAh/g以上であって4.5V以上の容量が120mAh/g以上であり、且つ、対極が人造黒鉛として200サイクルにおけるサイクル維持率が55%以上であることを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末である(本発明7)。
また、本発明は、本発明1〜7のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末において、対極がLiである二次電池を作製し、25℃でのサイクル試験にて30サイクル後における放電容量において、(3.5V−3.0V)の容量が2mAh/g以下である非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末である(本発明8)。
また、本発明は、本発明1〜8のいずれかに記載の正極活物質粒子粉末を使用した非水電解質二次電池である(本発明9)。
本発明に係る正極活物質粒子粉末は放電電圧が高く、放電容量が大きく、且つ、サイクル特性が良好である非水電解質二次電池用の正極活物質粒子粉末として好適である。
実施例1で得られたリチウムイオン電池用正極活物質粒子粉末のX線回折図である。 比較例1で得られたリチウムイオン電池用正極活物質粒子粉末のX線回折図である。 実施例1で得られたリチウムイオン電池用正極活物質粒子粉末のSEM像である。 比較例1で得られたリチウムイオン電池用正極活物質粒子粉末のSEM像である。
本発明の構成をより詳しく説明すれば次のとおりである。
本発明に係るニッケル含有正極活物質粒子粉末は、高電圧非水電解質二次電池用活物質粉末として、最適化されたものである。
本発明に係る正極活物質粒子粉末は、少なくとも立方晶スピネル構造であり、X線回折にてFd−3mで指数付けでき、Mnを主成分とし、少なくともNiと複合的に酸化しており、LiとNi及びMnを含有する化合物である。
本発明に係る正極活物質粒子粉末の構造は、X線回折にてFd−3mで指数付けしたときに、各ピーク位置2θ(10〜90度)に対しする半価幅Βとしたとき、横軸にsinθ、縦軸にΒcosθとしたグラフにおける最小二乗法による直線の傾きが(3.0×10−4〜20.0×10−4)の範囲である。本発明では前記範囲内に制御することによって、放電容量が高く、且つサイクル特性が良好であることが分かった。好ましくは(3.5×10−4〜15.0×10−4)の範囲である。本発明の範囲外となる場合には、正極活物質粒子粉末における結晶構造を安定的に維持できなくなってしまい、サイクル特性が悪化してしまう。
本発明に記されるグラフは、Williamson−hallプロットと呼ばれ、下記に記す式である。
Βcosθ=ηsinθ+λ/D
η=本発明における傾きパラメータ,λ=X線の波長,D=結晶子径
尚、該傾きは一般的には組成的な歪みや結晶に関する歪みといった情報などを含んだパラメータであるといわれている。詳細は明らかではないが、本発明における傾きの範囲内である場合に、正極活物質粒子粉末は放電容量が大きくサイクル特性に優れた結果となることを見出した。
本発明に係る正極活物質粒子粉末は、化学式:Li1+xMn2−y−zNi(xの範囲が−0.05≦x≦0.10,yの範囲が0.4≦y≦0.6,zの範囲が0≦z≦0.20)で表すことができる。
また、異種元素Mとしては、Mg,Al,Si,Ca,Ti,Co,Zn,Sb,Ba,W及びBiから選ばれる1種または2種以上を置換させてもよく、より好ましい添加元素はMg,Al,Si,Ti,Co,Zn,Y,Zr,Sb,Wである。その前記異種元素Mの含有量zは該スピネル型構造を有する化合物の化学式において0.20以下が好ましい。本発明に係る正極活物質粒子粉末は、スピネル型構造を有することで5Vという高い電圧で充電を行っても構造が崩壊することなく、充放電サイクルが行える。また、酸素は常識の範囲で酸素欠損を伴っていてもよい(化学式への記載は省いてある)。
本発明に係る正極活物質粒子粉末は、Ni含有量がMe分総量(Mn、Ni及び置換元素Mの総量)に対して20〜30mol%である。Ni含有量が20mol%未満の場合、4.5V以上の放電プラトー領域が少なくなり過ぎ高い放電容量が得られず、また構造が不安定となる。Ni含有量が30mol%を超える場合、スピネル型構造以外に酸化ニッケルなどの不純物相が大量に生成し、放電容量が低下する。Ni含有量はより好ましくは22〜29mol%、さらに好ましくは23〜27mol%である。
本発明に係る正極活物質粒子粉末は、(Li/(Ni+Mn+M))がモル比で0.475〜0.575である。(Li/(Ni+Mn+M))が0.475未満では充電に寄与できるリチウムが少なくなって充電容量が低くなり、0.575を超えると逆にリチウムが多くなりすぎてLiイオンの移動が妨げられ、放電容量が低くなる。(Li/(Ni+Mn+M))は、好ましくは0.48〜0.55、より好ましくは0.49〜0.53である。
本発明に係る正極活物質粒子粉末において、X線回折により立方晶系のスピネル構造に帰属されることが必要である。そのためには、Niが正極活物質粒子に対し均一に拡散している必要がある。均一拡散していない場合、X線回折にてNiOのピーク(ショルダー)がみられる。NiOのピークが大きくなると構造的に不安定となり、電池特性が悪化すると考えられる。
本発明に係る正極活物質粒子粉末の平均二次粒子径(D50)は4〜30μmが好ましい。平均二次粒子径が4μm未満の場合、電解液との接触面積が上がりすぎることによって電解液との反応性が高くなり、充電時の安定性が低下する可能性がある。平均二次粒子径が30μmを超えると、電極内の抵抗が上昇して、充放電レート特性が低下する可能性がある。平均二次粒子径は4〜20μmがより好ましく、さらにより好ましくは4〜15μmである。
本発明に係る正極活物質粒子粉末の比表面積(BET法)は0.05〜1.00m/gが好ましい。比表面積が小さすぎると電解液との接触面積が小さくなりすぎて放電容量が低下し、大きすぎると過剰に反応しすぎてしまい放電容量が低下する。比表面積は0.10〜0.90m/gがより好ましく、さらにより好ましくは0.20〜0.80m/gである。
本発明に係る正極活物質粒子粉末のタップ密度(500回タッピング)は1.70g/ml以上であることが好ましい。タップ密度が1.70g/mlより小さいとき、該粉末の充填性が悪く電池特性、特に出力特性とサイクル特性が悪化してしまう。タップ密度は1.80g/ml以上がより好ましく、さらに好ましくは1.85g/ml以上である。
本発明に係る正極活物質粒子粉末は、Na含有量が30〜2000ppmであることが好ましい。Na含有量が30ppm未満のとき、スピネル型構造を保持する力が弱くなり、2000ppmより多いとリチウムの移動が阻害され、放電容量が低下する場合がある。Na含有量は35〜1800ppmがより好ましく、さらにより好ましくは40〜1700ppmである。
本発明に係る正極活物質粒子粉末は、S含有量が10〜600ppmであることが好ましい。S含有量が10ppm未満のとき、リチウムの移動に与える電気的な作用が得られず、600ppmより多いと、該正極活物質を使用して電池としたときに局部的にFeSOなどが析出されマイクロショートの原因となってしまう場合がある。より好ましいS含有量は15〜500ppmである。
本発明に係る正極活物質粒子粉末は、不純物の総和が5000ppm以下である。不純物の総和が5000ppmを超える場合、所望の組成に対して組成ずれが生じた状態となり、結果として放電容量が低下する。不純物の総和は、好ましくは4000ppm以下であり、より好ましくは3500ppm以下である。
一般的にはニッケルマンガンスピネル構造を有する正極活物質粒子粉末にて酸素欠損が多い場合、低温領域における示差走査熱量測定でスピネル構造の立方晶と正方晶(若しくは斜方晶)の相転移における吸発熱反応が見られる。非特許文献2ではマンガン酸リチウムで酸素欠損による相転移による反応について論じられているが、本発明では、後述する電池測定による4V領域の3価Mnによるプラトーが小さい=酸素欠損が少ないにも関わらず、本発明に係る正極活物質粒子粉末は相転移により大きい吸発熱反応が行われている。これは、スピネル構造における16dサイトのMnとNiの存在状態に依存していると考えられる。本発明に係る正極活物質粒子粉末の発熱量が大きい理由は明らかではないが、本発明では、正極活物質粒子粉末の示差走査熱量測定において−40℃から70℃まで昇温したときに吸熱量が0.3〜0.8J/mgの範囲であると十分な放電容量が得られ、また、サイクル特性も良好であることを見出した。
低温領域での相転移による反応で、本発明に係る正極活物質粒子粉末が大きな熱量を有する理由は未だ明らかではないが、酸素欠損による情報だけではなく、正極活物質粒子粉末の合成時によるMnとNiの存在状態も含めた情報が得られているのではないかと本発明者らは考えている。
次に、本発明に係る正極活物質粒子粉末の製造方法について述べる。
即ち、本発明に係る正極活物質粒子粉末は、立方晶スピネル構造を有するマンガンとニッケルが主成分である複合酸化物を前駆体とし、当該前駆体とリチウム化合物とを所定のモル比で混合した後、酸化性雰囲気で680℃〜1050℃で焼成し、引き続き、500〜700℃で焼成することで得られる。
本発明に用いる前駆体であるマンガンニッケル複合酸化物は、Fd−3mの空間群に帰属するスピネル構造で、主成分であるマンガンとニッケルが8aサイト及び/又は16dサイトに均一に分布している酸化物である。また、該前駆体について、マンガンとニッケル以外の元素を導入した複合酸化物であってもよい。
本発明に用いる前記前駆体であるマンガンニッケル複合酸化物は、MnとNiが主成分の複合酸化物において、実質的に単相であることが好ましい。
また、本発明に用いる前駆体であるマンガンニッケル複合酸化物は、平均一次粒子径が1.0〜8.0μmであることが好ましい。また、タップ密度が1.8g/ml以上が好ましく、X線回折による最強ピークの半価幅が0.15〜0.25の範囲が好ましい。
また、本発明に用いる前駆体であるマンガンニッケル複合酸化物の組成は、化学式(2)で表される。
化学式(2)
(Mn1−y−zNi
0.2≦y≦0.3、0≦z≦0.10
M:Mg,Al,Si,Ca,Ti,Co,Zn,Sb,Ba,W,Biから選ばれる1種又は2種以上
また、本発明に用いる前駆体であるマンガンニッケル複合酸化物は、ナトリウム含有量が100〜2000ppmが好ましく、硫黄含有量が10〜1000ppmが好ましく、不純物の総和が4000ppm以下であることが好ましい。
本発明におけるマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末の製造方法は、上記特性を満たすマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末が作製できれば、各種原料を混合して焼成する固相反応又は水溶液中で各種原料を共沈させた後、焼成する湿式反応など、いずれの製造法を用いてもよく特に限定されるものではないが、例えば、以下の製造方法によって得ることができる。
即ち、本発明におけるマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末は、マンガン塩水溶液に、該マンガンの当量に対して過剰量のアルカリ水溶液を用いて中和してマンガン水酸化物を含有する水懸濁液とし、次いで、60〜100℃の温度範囲で酸化反応を行って四酸化三マンガン核粒子を得る一次反応を行い、該一次反応後の反応溶液に対して、所定量のマンガン原料とニッケル原料と、必要によりM元素原料を溶解した水溶液を用いて酸化反応を行う二次反応によって、四酸化三マンガン粒子を母材としたマンガンニッケル複合化合物を得る湿式反応工程と、該湿式反応工程後のマンガンニッケル複合化合物を洗浄、乾燥し、次いで、酸化性雰囲気下で900〜1100℃の温度範囲で焼成して得ることができる。
本発明に用いるリチウム化合物としては特に限定されることなく各種のリチウム塩を用いることができるが、例えば、水酸化リチウム・一水和物、硝酸リチウム、炭酸リチウム、酢酸リチウム、臭化リチウム、塩化リチウム、クエン酸リチウム、フッ化リチウム、ヨウ化リチウム、乳酸リチウム、シュウ酸リチウム、リン酸リチウム、ピルビン酸リチウム、硫酸リチウム、酸化リチウムなどが挙げられるが、特に炭酸リチウムが好ましい。
用いるリチウム化合物は平均粒子径が50μm以下であることが好ましい。より好ましくは30μm以下である。リチウム化合物の平均粒子径が50μmを超える場合には、前駆体粒子粉末との混合が不均一となり、結晶性の良い複合酸化物粒子を得るのが困難となる。
また、本発明における正極活物質粒子粉末合成時において当該前駆体粒子粉末とリチウム化合物と共にMg,Al,Si,Ca,Ti,Co,Zn,Sb,Ba,W,Biの硝酸塩、酸化物、水酸化物、炭酸塩、酢酸塩等を混合して、該正極活物質粒子粉末に添加元素を導入させてもよい。
マンガンニッケル複合酸化物粒子粉末及びリチウム化合物の混合処理は、均一に混合することができれば乾式、湿式のどちらでもよい。
本発明における焼成工程において、酸化性雰囲気で焼成(1)として680℃〜1050℃の焼成を行うことが好ましい。焼成(1)によりマンガンニッケル複合化合物とLi化合物が反応して酸素欠損状態のニッケル含有マンガン酸リチウムが得られる。680℃未満の場合には前駆体とLiとの反応性が悪く、十分に複合化されない。1050℃を超える場合には焼結が進みすぎてしまうことや、Niが格子から出てNi酸化物として析出してしまう。好ましい本焼成温度は700〜1000℃であり、更により好ましくは730〜950℃である。また、焼成時間は2〜50時間が好ましい。
焼成(1)に続き同酸化性雰囲気で500℃〜700℃で焼成(2)となる熱処理を行う。焼成(2)により酸素欠損を補い、結晶構造が安定したニッケル含有正極活物質粒子粉末を得ることができる。
次に、本発明に係る正極活物質粒子粉末を含有する正極について述べる。
本発明に係る正極活物質粒子粉末を含有する正極を製造する場合には、常法に従って、導電剤と結着剤とを添加混合する。導電剤としてはアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等が好ましく、結着剤としてはポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等が好ましい。
本発明に係る正極活物質粒子粉末を含有する正極を用いて製造される二次電池は、前記正極、負極及び電解質から構成される。
負極活物質としては、リチウム金属、リチウム/アルミニウム合金、リチウム/スズ合金、グラファイトや黒鉛等を用いることができる。
また、電解液の溶媒としては、炭酸エチレンと炭酸ジエチルの組み合わせ以外に、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル等のカーボネート類や、ジメトキシエタン等のエーテル類の少なくとも1種類を含む有機溶媒を用いることができる。
さらに、電解質としては、六フッ化リン酸リチウム以外に、過塩素酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム等のリチウム塩の少なくとも1種類を上記溶媒に溶解して用いることができる。
本発明に係る正極活物質粒子粉末を含有する正極を用いて製造した非水電解質二次電池は、後述する評価法で3.0V以上の容量が130mAh/g以上であり、好ましくは135mAh/g以上であって、4.5V以上の容量が120mAh/g以上であり、好ましくは125mAh/g以上であって、且つ、サイクル維持率は55%以上であり、好ましくは60%以上である。また、10C/0.1Cの比をとったレート維持率は80%以上である。
本発明により、8aサイトでのNi置換量が少ないこと(Niが16dサイトに優先的に拡散していること)で、充放電におけるNiの価数変化による結晶格子の膨張収縮に影響されにくく、Liのイオン拡散パスとなる8aサイトから16cサイトを経て電解液中に拡散する際のバルクの抵抗が小さくなると考えられる。その結果、高い放電容量を維持しつつ、レート維持率やサイクル維持率に優れた結果となったと考えられる。
また、本発明に係る正極活物質粒子粉末を用いた電池で、対極をLi金属としたときに25℃でのサイクル試験を行って、その30サイクル後における放電時に(3.5V−3.0V)の電池容量が2mAh/g以下である。2mAh/gより大きいと該正極活物質の結晶が不安定となり電池の劣化が早くなってしまう。好ましくは、1.5mAh/g以下である。
一般的に、少なくともNiとMnを含むスピネル構造の正極活物質粒子粉末は、電池としたときの放電カーブでMnの3価/4価の価数変化による4V付近のプラトーが見られることが多い。これは、格子中のNi欠損や酸素欠損が生じているためで、詳しくは該正極活物質の結晶内の価数バランスをとるためにMnの一部が4価から3価に価数が変わるため発生すると考えられる。放電容量において4V付近のプラトーが小さいことは、正極活物質の種々の電池特性の安定性に関して重要であると考えられる。
本発明では、正極活物質粒子粉末の構造安定性の判断指標として、30サイクルのサイクル試験における最後の充放電の放電カーブで3.3V付近のプラトーに着目した。正極活物質粒子粉末を使用して30サイクルの充放電を実施すると、サイクル特性に劣る正極活物質粒子粉末は、4.0V付近のプラトーのみならず3.3V付近のプラトーも顕著に大きくなることを見出した。
<作用>
本発明における正極活物質粒子粉末のX線回折にて、Fd−3mで指数付けしたときに、各ピーク位置2θ(10〜90度)に対しする半価幅Bとしたとき、横軸にsinθ、縦軸にBcosθとしたグラフにおける最小二乗法による直線の傾きが3.0×10−4〜20.0×10−4の範囲であるとき、放電容量が高く、且つサイクル特性が良好であることがわかった。
本発明によるWilliamson−hallプロットの最小二乗法による傾きと該正極活物質粒子粉末の電池特性との整合性について詳しくはわからないが、本発明における傾きの範囲に入るとき、該正極活物質粒子粉末の結晶性や組成といった何らかのパラメータにおいて最適化されていると推察した。最適化された結果、放電容量が大きく、且つサイクル特性に優れた材料となったと考えられる。
また、本発明において、示差走査熱量測定にて−40℃から70℃まで昇温したときに吸熱量が0.3〜0.8J/mgの範囲に入ることで、放電容量が高く、且つ、サイクル特性が良好な結果となったと考えている。
非特許文献2によると、該正極活物質と同様のスピネル構造を有すマンガン酸リチウムでは立方晶から正方晶に相転移するといわれているが、本発明のようなニッケルがMnサイトに多量に置換されている該正極活物質では上記のような相転移による熱の発生/吸収があるということについては分かっていないが、少なくとも本研究においては差異のある結果を見出すことができた。
非特許文献2における相転移とは、ヤンテラーイオンであるMnの3価の熱運動を低減することで達成できるとある。しかしながら、該正極活物質では、基本的にはMnは4価で存在しており、Mnの3価は酸素欠損が大きいときに発生し、電池特性における放電カーブでは4V領域の容量が大きくなる(Mnの3価/4価の反応)ことが考えられる。しかしながら、本発明による評価では酸素欠損によるMnの3価の挙動のみならず、結晶のバランスといったパラメータも含んだ結果が現れていると考えられる。そのために、本発明に係る範囲では、放電容量が高く、且つ、サイクル特性が良好な結果となったと考えている。
本発明の代表的な実施の形態は次の通りである。
平均一次粒子径は、エネルギー分散型X線分析装置付き走査電子顕微鏡SEM−EDX[(株)日立ハイテクノロジーズ製]を用いて観察し、そのSEM像から平均値を読み取った。
平均二次粒子径(D50)はレーザー式粒度分布測定装置マイクロトラックHRA[日機装(株)製]を用いて湿式レーザー法で測定した体積基準の平均粒子径である。
BET比表面積は試料を窒素ガス下で120℃、45分間乾燥脱気した後、MONOSORB[ユアサアイオニックス(株)製]を用いて測定した。
組成や不純物量は、0.2gの試料を20%塩酸溶液25mlの溶液で加熱溶解させ、冷却後100mlメスフラスコに純水を入れ調整液を作製し、測定にはICAP[SPS−4000 セイコー電子工業(株)製]を用いて各元素を定量して決定した。
正極活物質粒子粉末の充填密度は、40g秤量し、50mlのメスシリンダーに投入し、タップデンサー((株)セイシン企業製)で500回タッピングした時の体積を読み取り充填密度(TD500回)を計算した。
試料のX線回折は、株式会社リガク製 RAD−IIAを用いて測定した。
S含有量は、「HORIBA CARBON/SULFUR ANALYZER EMIA−320V(HORIBA Scientific)」を用いて測定した。
低温領域における吸熱量の測定には、示差走査熱量測定(DSC)「セイコーインストゥルメンツ EXSTAR6000(DSC6200)」を用いて測定した。まず、試料をアルミパンに20mg詰めかしめて、リファレンスにアルミナ粉末を使用し該アルミパンを試料台にセットした。その後、ドライアイスにて試料台のあるチャンバー内を−40℃まで冷却し、その後ドライアイスを取り除いて5℃/minの昇温速度で70℃まで昇温させ、そのときの吸熱量を測定した。
本発明に係る正極活物質粒子粉末については、CR2032型コインセルを用いて電池評価を行った。
電池評価に係るコインセルについては、正極活物質粒子粉末として複合酸化物を85重量%、導電材としてアセチレンブラックを5重量%、グラファイトを5重量%、バインダーとしてN−メチルピロリドンに溶解したポリフッ化ビニリデン5重量%とを混合した後、Al金属箔に塗布し120℃にて乾燥した。このシートを14mmΦに打ち抜いた後、1.5t/cmで圧着したものを正極に用いた。負極は16mmΦに打ち抜いた厚さが500μmの金属リチウムとし、電解液は1mol/LのLiPFを溶解したECとDMCを体積比で1:2で混合した溶液を用いてCR2032型コインセルを作製した。
また、サイクル維持率評価には、負極活物質に人造黒鉛を使用し、該人造黒鉛を94重量%、バインダーとしてN−メチルピロリドンに溶解したポリフッ化ビニリデン6重量%とを混合した後、Cu金属箔に塗布し120℃にて乾燥し、16mmΦに打ち抜いて負極として使用した以外は、コインセルは対極がLi金属箔のときと同様の方法で作製した。
充放電特性は、恒温槽で25℃とした環境下で充電は5.0Vまで0.1Cの電流密度にて行った(CC−CC操作)後、放電を3.0Vまで0.1Cの電流密度にて行った(CC−CC操作)。測定の信憑性を高めるために、1サイクル目はエージングとして、本操作の2回目(2サイクル目)の充電容量(2nd−CH)、放電容量(2nd−DCH)を測定した。
レート維持率は、恒温槽で25℃とした環境下で充電は5.0Vまで0.1Cの電流密度にて行った(CC−CC操作)後、放電を3.0Vまで0.1Cの電流密度にて行った(CC−CC操作)。測定の信憑性を高めるために、1サイクル目はエージングとして、本操作の2回目(2サイクル目)の充電容量(2nd−CH)、放電容量(2nd−DCH)を測定した。このとき2回目の放電容量をaとする。次に、充電は5.0Vまで0.1Cの電流密度にて行った(CC−CC操作)後、放電を3.0Vまで10Cの電流密度にて行った(CC−CC操作)。このときの放電容量をbとするとき、レート維持率を(b/a×100(%))とした。
CR2032型コインセルを用いて、対極に人造黒鉛を使用したサイクル特性の評価を行った。サイクル特性試験では、25℃の環境で、1Cの電流密度で3.0Vから4.8V(CC−CC操作)とした充放電を200サイクル行った。このとき、1サイクル目の放電容量a、200サイクル目の放電容量bとしたとき、サイクル維持率を(b/a×100(%))とした。
実施例1
窒素通気のもと反応後の過剰アルカリ濃度が2.5mol/Lとなるように水酸化ナトリウム水溶液を調整し、マンガン濃度が0.6mol/Lとなるように硫酸マンガン水溶液を調整し、両水酸化物を反応槽に投入して全量を600Lとし、中和させることで水酸化マンガン粒子を含む水懸濁液を得た。得られた水酸化マンガン粒子を含む水懸濁液に対して、窒素通気から空気通気に切り替え、90℃で酸化反応を行った(一次反応)。一次反応終了後、窒素通気に切替え同反応槽にて0.3mol/Lの硫酸マンガン溶液117.3Lと1.5mol/Lの硫酸ニッケル溶液39.4Lを加えることで、一次反応にて生成されたマンガン酸化物と水酸化マンガン及び水酸化ニッケルの水懸濁液を得た。得られた溶液に対して、窒素通気から空気通気に切替え、60℃で酸化反応を行った(二次反応)。二次反応終了後、水洗、乾燥することで、スピネル構造のMn粒子を母材としたマンガンニッケル複合化合物前駆体を得た。該前駆体を950℃で20hr大気中にて焼成することで前駆体となるマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末を得た。
得られたマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末はX線回折より立方晶スピネル構造であることが確認できた。その組成は、(Mn0.75Ni0.25であった。(平均一次粒子径は2.6μmで、タップ密度(500回)は2.12g/mlで、X線回折における最強ピークの半価幅は0.20度であり、また、Na含有量は252ppm、S含有量は88ppmで不純物の総量は1589ppmであった。)
得られたマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末を前駆体として、炭酸リチウムとLi:(Mn+Ni)=0.50:1.00となるように秤量し、ボールミルで1時間乾式混合することで均一な混合物を得た。その後、電気炉を用いて、酸素流通下750℃で15hr焼成し、続けて600℃で10hr焼成することで、正極活物質粒子粉末を得た。
得られた正極活物質粒子粉末はX線回折(リガク製 RAD−IIA)により立方晶であるスピネル構造を有することを確認した。Williamson−hallプロットによる傾きは、8.0×10−4であった。また、BET比表面積は0.43m2/g、D50は15.1μm、タップ密度は1.95g/mlであった。また、S含有量は18ppmで、Na含有量は95ppmで、不純物の総量は513ppmであった。
また、該正極活物質粒子粉末を用いて作製したコイン型電池は、3.0Vまでの放電容量が140mAh/gであり、4.5Vまでの放電容量は132mAh/gであり、レート維持率は88%で、サイクル維持率は63%であった。
実施例2
窒素通気のもと反応後の過剰アルカリ濃度が2.5mol/Lとなるように水酸化ナトリウム水溶液を調整し、マンガン濃度が0.6mol/Lとなるように硫酸マンガン水溶液を調整し、両水酸化物を反応槽に投入して全量を600Lとし、中和させることで水酸化マンガン粒子を含む水懸濁液を得た。得られた水酸化マンガン粒子を含む水懸濁液に対して、窒素通気から空気通気に切り替え、90℃で酸化反応を行った(一次反応)。一次反応終了後、窒素通気に切替え同反応槽にて0.3mol/Lの硫酸マンガン溶液117.3Lと1.5mol/Lの硫酸ニッケル溶液39.4Lと1.5mol/Lの硫酸チタニル溶液20.0Lと1.5mol/Lの硫酸マグネシウム溶液を10.0Lを加えることで、一次反応にて生成されたマンガン酸化物と水酸化マンガン、水酸化ニッケル、水酸化マグネシウム及び水酸化チタンの水懸濁液を得た。得られた溶液に対して、窒素通気から空気通気に切替え、60℃で酸化反応を行った(二次反応)。二次反応終了後、水洗、乾燥することで、スピネル構造のMn粒子を母材としたマンガンニッケル複合化合物前駆体を得た。該前駆体を950℃で20hr大気中にて焼成することで前駆体であるマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末を得た。
得られたマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末はX線回折より立方晶スピネル構造であることが確認できた。その組成は、(Mn0.72Ni0.25Mg0.015Ti0.015であった。
得られたマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末は前駆体として、炭酸リチウムとLi:(Mn+Ni+Mg+Ti)=0.50:1.00となるように秤量し、ボールミルで1時間乾式混合することで均一な混合物を得た。その後、電気炉を用いて、酸素流通下750℃で15hr焼成し、続けて600℃で10hr焼成することで、正極活物質粒子粉末を得た。
正極活物質粒子粉末の製造条件及び得られた正極活物質粒子粉末の諸特性を表1〜3に示す。
実施例3
窒素通気のもと反応後の過剰アルカリ濃度が2.0mol/Lとなるように水酸化ナトリウム水溶液を調整し、マンガン濃度が0.6mol/Lとなるように硫酸マンガン水溶液を調整し、両水酸化物を反応槽に投入して全量を600Lとし、中和させることで水酸化マンガン粒子を含む水懸濁液を得た。得られた水酸化マンガン粒子を含む水懸濁液に対して、窒素通気から空気通気に切り替え、90℃で酸化反応を行った(一次反応)。一次反応終了後、窒素通気に切替え同反応槽にて0.3mol/Lの硫酸マンガン溶液117.3Lと1.5mol/Lの硫酸ニッケル溶液39.4Lと1.5mol/Lの硫酸チタニル溶液30.2Lを加えることで、一次反応にて生成されたマンガン酸化物と水酸化マンガン、水酸化ニッケル及び水酸化チタンの水懸濁液を得た。得られた溶液に対して、窒素通気から空気通気に切替え、60℃で酸化反応を行った(二次反応)。二次反応終了後、水洗、乾燥することで、スピネル構造のMn粒子を母材としたマンガンニッケル複合化合物前駆体を得た。該前駆体を950℃で20hr大気中にて焼成することで前駆体であるマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末を得た。
得られたマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末はX線回折より立方晶スピネル構造であることが確認できた。その組成は、(Mn0.72Ni0.25Ti0.05であった。
得られたマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末を前駆体として、炭酸リチウムとLi:(Mn+Ni+Ti)=0.50:1.00となるように秤量し、ボールミルで1時間乾式混合することで均一な混合物を得た。その後、電気炉を用いて、酸素流通下850℃で15hr焼成し、続けて600℃で10hr焼成することで、正極活物質粒子粉末を得た。
正極活物質粒子粉末の製造条件及び得られた正極活物質粒子粉末の諸特性を表1〜3に示す。
実施例4
実施例1で得られたマンガンニッケル複合酸化物粒子粉末と炭酸リチウムをLi:(Mn+Ni)=0.50:1.00となるように秤量し、ボールミルで1時間乾式混合することで均一な混合物を得た。その後、電気炉を用いて、酸素流通下900℃で15hr焼成し、続けて600℃で10hr焼成することで、正極活物質粒子粉末を得た。
正極活物質粒子粉末の製造条件及び得られた正極活物質粒子粉末の諸特性を表1〜3に示す。
実施例5
実施例1に基づいて製造条件を変化させて、正極活物質粒子粉末を得た。
得られた正極活物質粒子粉末の製造条件及び得られた正極活物質粒子粉末の諸特性を表1〜3に示す。
比較例1
密閉型反応槽に水を14L入れ、窒素ガスを流通させながら50℃に保持した。さらに
pH=8.2(±0.2)となるよう、強攪拌しながら連続的に1.5mol/LのNi、Mnの混合硫酸塩水溶液と0.8mol/L炭酸ナトリウム水溶液と2mol/Lアンモニア水溶液を加えた。反応中は濃縮装置により濾液のみを系外に排出して固形分は反応槽に滞留させながら、40時間反応後、共沈生成物のスラリーを採取した。採取したスラリーを濾過した後、純水で水洗を行った。その後105℃で一晩乾燥させ、前駆体粒子粉末を得た。X線回折測定の結果、得られた前駆体粒子粉末は、炭酸塩を主成分としていた。
得られた前駆体粒子粉末と水酸化リチウムを秤量し、Li:(Mn+Ni)=0.48:1.00となるように秤量し、十分に混合した。混合物を電気炉にて、大気中1000℃で8hr焼成し、続けて600℃で6hr焼成し正極活物質粒子粉末を得た。
正極活物質粒子粉末の製造条件及び得られた正極活物質粒子粉末の諸特性を表1〜3に示す。
比較例2
比較例1で得られた前駆体粒子粉末と水酸化リチウムを秤量し、Li:Me=0.50:1.00となるように秤量し、十分に混合した。混合物を電気炉にて、大気中1000℃で8hr焼成し、続けて600℃で6hr焼成し正極活物質粒子粉末を得た。
正極活物質粒子粉末の製造条件及び得られた正極活物質粒子粉末の諸特性を表1〜3に示す。
比較例3
比較例1で得られた前駆体粒子粉末と水酸化リチウムを秤量し、Li:Me=0.51:1.00となるように秤量し、十分に混合した。混合物を電気炉にて、大気中1000℃で8hr焼成し、続けて600℃で6hr焼成し正極活物質粒子粉末を得た。
正極活物質粒子粉末の製造条件及び得られた正極活物質粒子粉末の諸特性を表1〜3に示す。
以上の結果から本発明に係る正極活物質粒子粉末は充放電容量が大きく優れた非水電解質二次電池用正極活物質として有効であることが確認された。
本発明に係る正極活物質粒子粉末は、放電容量が大きくサイクル特性に優れているので、非水電解質二次電池用の正極活物質粒子粉末として好適である。

Claims (9)

  1. 組成が下記化学式(1)で示されるスピネル構造を有する非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末において、該正極活物質粒子粉末のX線回折についてFd−3mで指数付けし各ピーク位置2θ(10〜90度)に対しする半価幅Bとしたとき、横軸にsinθ、縦軸にBcosθとしたグラフにおける最小二乗法による直線の傾きが3.0×10−4〜20.0×10−4の範囲である非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末。
    (化学式1)
    Li1+xMn2−y−zNi
    −0.05≦x≦0.10、0.4≦y≦0.6、0≦z≦0.20
    (M:Mg,Al,Si,Ca,Ti,Co,Zn,Sb,Ba,W,Biより1種または1種以上)
  2. 平均二次粒子径(D50)が4〜30μmである請求項1記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末。
  3. BET法による比表面積が0.05〜1.00m/gの範囲である請求項1又は2記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末。
  4. タップ密度(500回)が1.7g/ml以上である請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末。
  5. 該正極活物質粒子粉末におけるナトリウム含有量が30〜2000ppmであり、硫黄含有量が10〜600ppmであり、且つ不純物の総和が5000ppm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末において、該正極活物質粒子粉末の示差走査熱量測定にて−40℃から70℃まで昇温したときに吸熱量が0.3〜0.8J/mgの範囲である非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末において、該正極活物質粒子粉末を用いて非水電解質二次電池としたときに、リチウム金属対比で3.0V以上の容量が130mAh/g以上であって4.5V以上の容量が120mAh/g以上であり、且つ、対極が人造黒鉛として200サイクルにおけるサイクル維持率が55%以上であることを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末において、対極がLiである二次電池を作製し、25℃でのサイクル試験にて30サイクル後における放電容量において、(3.5V−3.0V)の容量が2mAh/g以下である非水電解質二次電池用正極活物質粒子粉末。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の正極活物質粒子粉末を使用した非水電解質二次電池。
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