JP6053982B1 - 非水電解質二次電池用の正極活物質粒子及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用の正極活物質粒子及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】安定性が高い非水電解質二次電池用の正極活物質粒子を得る。【解決手段】正極活物質粒子は、層状岩塩構造を有し、少なくともLiとNiとCoとMnを主成分とするリチウム複合酸化物からなり、Li/(Ni+Co+Mn)のモル比率が1.09以上1.15以下である。該正極活物質粒子を正極に用い、負極としてLiを用いて非水電解質二次電池を組んで、60℃環境下で4.6Vまで初期充電を行い、横軸に電圧を示し、縦軸に初期充電容量を電圧で微分した値であるdQ/dVを示したグラフ(dQ/dV曲線)を作成したとき、電圧が4.3V以上4.5V以下の範囲におけるピークの高さが100mAh/g/V以上200mAh/g/V以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、高い安定性を示す層状岩塩構造を有する非水電解質二次電池用の正極活物質粒子及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池に関する。
近年、AV機器やパソコン等の電子機器のポータブル化、コードレス化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として小型、軽量で高エネルギー密度を有する二次電池への要求が高くなっている。このような状況下において、充放電電圧が高く、充放電容量も大きいという長所を有するリチウムイオン二次電池が注目されている。
従来、4V級の電圧をもつ高エネルギー型のリチウムイオン二次電池に有用な正極活物質としては、スピネル型構造のLiMn、並びに岩塩型構造のLiMnO、LiCoO、LiCo1−XNi、及びLiNiO等が一般的に知られている。なかでもLiCoOは、高電圧と高容量とを有する点で優れているが、コバルト原料の供給量が少ないことによる製造コスト高の問題や廃棄電池の環境安全上の問題を含んでいる。そこで、汎用性に優れたNi、Co及びMnの固溶体である層状岩塩構造を有した三元系正極活物質粒子(基本組成:Li(NiCoMn)O−以下、同じ−)の研究が盛んに行われている。
周知の通り、層状岩塩構造である該三元系正極活物質粒子は、Ni化合物、Co化合物、Mn化合物及びLi化合物を所定の割合で混合し、例えば約700℃〜1000℃の温度範囲で焼成することによって得ることができる。
しかし、この材料は、充電時にリチウムが引き抜かれた際に、Ni2+がNi3+となってヤーンテラー歪を生じる。そのため、充放電の繰り返しに伴う結晶構造中のリチウムイオンの脱離・挿入挙動によって結晶格子が伸縮して、結晶構造が不安定になってしまいサイクル特性が悪くなる。また、酸素放出による電解液との反応などが起こり、電池の安全性が低下する問題がある。
三元系正極活物質粒子を用いたリチウムイオン二次電池にあっては、充放電の繰り返しによる充放電容量の劣化を抑制し、且つ電池の安全性を向上できる材料が現在最も要求されている。
電池が高安全性であることを達成するためには、該三元系正極活物質粒子において高電圧領域における酸素発生量を減らし、尚且つ充填性に優れ、適度な大きさを有すること、更に結晶構造の不安定化の抑制をすることが重要と考えられてきた。その手段としては、三元系正極活物質粒子に用いるLi、Ni、Co、Mn化合物の組成バランス、結晶子サイズ及び粒度分布を制御する方法、焼成温度を制御して粉末を得る方法、異種元素を添加して結晶の結合力を強化する方法、並びに表面処理を行うことで該目標を達成する方法等が行われている。
これまで、電池の安全性を向上するための正極活物質粒子としては、LiNi0.33Co0.33Mn0.33の高結晶である材料が知られている(特許文献1)。また、サイクルによる格子体積の変化が小さいことによる特性安定性の高い材料についても知られている(特許文献2)。さらに、Caを添加することで適度なガス発生をさせることにより電池の安全弁を働かせることを目的としている材料についても知られている(特許文献3)。
特開2003−059490号公報 特許4900888号公報 特開2014−143108号公報
上述の通り、非水電解質二次電池用の正極活物質として高安定性であり、電池の安全性を向上できる材料が現在最も要求されているところであるが、未だ必要十分な要求を満たす材料やその製造方法が得られていない。
即ち、前記特許文献1には、高結晶であるLiNi0.33Co0.33Mn0.33の開示があり、その説明はあるものの、実用的に考えれば安定性がまだ不十分であり、十分に電池の安全性を向上することができない。また、前記特許文献2では、サイクルによる格子体積の変化が小さいことによる特性安定性を謳っているが、電池の安全性について特に記載されておらず、十分に電池の安全性を向上できるか疑わしい。また、前記特許文献3では、意図的にガス発生をさせることにより電池の安全性を担保する手法をとっているが、正極活物質自体としては安定性に欠け、実用的にまだ不十分である。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、安全性が高い非水電解質二次電池用の正極活物質粒子を得ることであり、また、そのような正極活物質粒子を用いて安全性の高い非水電解質二次電池を得ることにある。
前記の目的を達成するために、本発明では、正極活物質粒子を、少なくともLi、Ni、Co及びMnを主成分とし、Li/(Ni+Co+Mn)のモル比率が1.09以上1.15以下であるリチウム複合酸化物により構成した。
具体的に、本発明に係る非水電解質二次電池用の正極活物質粒子は、層状岩塩構造を有し、少なくともLi、Ni、Co及びMnを主成分とするリチウム複合酸化物からなる正極活物質粒子であって、Li/(Ni+Co+Mn)のモル比率が1.09以上1.15以下であり、該正極活物質粒子を正極に用い、負極としてLiを用いて非水電解質二次電池を組んで、60℃環境下で4.6Vまで16mA/gの電流密度で初期充電を行い、横軸に電圧を示し、縦軸に初期充電容量を電圧で微分した値であるdQ/dVを示したグラフ(dQ/dV曲線)を作成したとき、電圧が4.3V以上4.5V以下の範囲におけるピークの高さが100mAh/g/V以上200mAh/g/V以下であることを特徴とする。
本発明に係る正極活物質粒子は、上記のような構成を有することにより高い安定性を有することとなり、安全性の高い電池を製造するために用いることができる。
一般に、三元系複合酸化物の結晶格子の安定性には、LiMnOのドメインが重要であると考えられており、Li含有量が上記範囲よりも少ないと、LiMnOのドメイン量が小さくなり安定性が低くなる。その一方で、Li複合酸化物中にLiMnOが多く存在すると、4.5V以上といった高電圧まで充電したときに、多量のLiMnOが分解して酸素が発生してしまう。その結果、電池内が酸素ガスで充満し、高電圧による発熱によって電池が爆発するおそれがある。
しかし、今般、本発明者らは、上記構成を有するLi複合酸化物を活物質として正極に用い、負極をLiとしたコインセルを組んで、60℃環境下で4.6Vまで0.2Cレート(電流密度16mA/g)で初期充電を行った際に、上記モル比率のLiを含有しながらも、dQ/dV曲線において、正極活物質中にLiMnOが存在していることを意味するピーク値が極めて低く現れるということを見出した。すなわち、本発明に係る正極活物質粒子は、高電圧まで充電した場合であっても、正極活物質からの酸素の発生が抑制される安定性が高い活物質であり、これを用いることにより安全性が高い電池を得ることができる。
本発明に係る正極活物質粒子は、X線回折(XRD回折)のリートベルト(Rietvelt)解析により得られる結晶子サイズが400nm以上1000nm以下であり、平均二次粒子径(D50)が3μm以上7μm以下であり、且つ(D90−D10)/D50が0.54〜0.60の範囲であることが好ましい。
このようにすると、粒子自体の安定性を低減させることなく、また、充填性を向上させることができる。
本発明に係る非水電解質二次電池用の正極活物質粒子の製造方法は、Ni、Co及びMnを主成分とする複合化合物を前駆体とし、該前駆体にリチウム化合物をLi/(Ni+Co+Mn)のモル比率が1.09以上1.15以下の範囲となるように混合した後に、酸化性雰囲気において950℃以上1050℃以下で焼成して、Li、Ni、Co及びMnを含有する複合酸化物を得ることを特徴とする。
950℃より低い温度で焼成すると、安定性が損なわれる。また1050℃より高い温度で焼成すると粒子が成長しすぎてクラックが発生するなど不安定となってしまう。従って、本発明に係る正極活物質粒子の製造方法によると、上述したような高い安定性を有する正極活物質粒子を得ることができる。
本発明に係る正極活物質粒子の製造方法において、前駆体は、NiとCoとMnとのモル比が1:1:1であり、Niは主に水酸化ニッケルの状態で存在し、Coはオキシ水酸化コバルト又は酸化コバルトの状態で存在し、加えてNiMnスピネルで存在していることが確認できることが好ましい。
このようにすると、Liと前駆体との反応が進みやすくなり、高安定性な正極活物質粒子を得ることができる。
本発明に係る正極活物質粒子の製造方法において、前駆体は、平均二次粒子径D50が3.5μm以上6.5μm以下の範囲で、タップ密度が1.65g/ml以上であることが好ましい。
このようにすると、焼成工程においてLiと前駆体との反応が粒子中心部まで十分に促進され、また、十分に密度が高い正極活物質粒子を得ることができる。
本発明に係る非水電解質二次電池は、上記の非水電解質二次電池用の正極活物質粒子を使用したことを特徴とする。
本発明に係る非水電解質二次電池によると、上記のような正極活物質が用いられるため、上述の通り、安全性を向上することができる。
本発明に係る非水電解質二次電池用正極活物質粒子によると、高安全性を示すため、非水電解質二次電池用の正極活物質として好適である。
横軸に電圧を示し、縦軸に初期充電容量を電圧で微分した値であるdQ/dVを示したグラフ(dQ/dV曲線)である。 実施例に係る正極活物質粒子の前駆体のXRD回折結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用方法或いはその用途を制限することを意図するものではない。
先ず、本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池用の正極活物質粒子について説明する。
本実施形態に係る正極活物質粒子は、層状岩塩構造を有し、少なくともLi、Ni、Co及びMnを含有する複合酸化物により構成される。
本実施形態に係る正極活物質粒子のLi含有量の範囲は、Li/(Ni+Co+Mn)で示されるモル比率が1.09〜1.15である。Li複合酸化物の結晶格子の安定性には、LiMnOのドメインが重要であると考えられているが、Li含有量が前記範囲よりも少ない場合、該Li複合酸化物内にランダムに存在するLiMnO量が少なくなる。その結果、Li複合酸化物の安定性が低くなるため、正極活物質粒子の特性が悪化することとなる。一方、Li含有量が前記範囲よりも多い場合、形成されるLiMnO量が多くなり過ぎて、高電圧時に酸素放出が多量に発生してしまう。その結果、電池の安全性が低下することとなる。より好ましくは、Li/(Ni+Co+Mn)で示されるモル比率が1.10〜1.15である。
また、本実施形態に係る正極活物質粒子において、該正極活物質粒子を正極に用い、負極としてLiを用いて非水電解質二次電池を組んで、60℃環境下で4.6Vまで16mA/gの電流密度で初期充電を行い、横軸に電圧を示し、縦軸に初期充電容量を電圧で微分した値であるdQ/dVを示したグラフ(dQ/dV曲線)を作成したとき、電圧が4.3V以上4.5V以下の範囲におけるピークの高さが100mAh/g/V以上200mAh/g/V以下である。
上記dQ/dV曲線を作成したとき、該グラフの見方はピークが存在する電圧幅において電池容量が発現することを意味する。今回、本発明者らは、種々の実験において前述のコインセルのdQ/dV曲線において、4.3V〜4.5Vの間にピークが存在するということは、4.3V〜4.5Vの間において正極活物質中の結晶格子にLiMnOが存在していることが示唆されるということを見出した。すなわち、dQ/dV曲線によってLiMnO量を定量することができ得ることを見出した。
一般的にLiMnOが該Li複合酸化物中に多く存在すると、負極をLiとした電池としたときに4.5V以上といった高電圧まで充電したときに、LiMnOが分解して酸素が発生してしまう。その結果、電池内が酸素ガスで充満し、高電圧による正極の発熱によって電池が爆発するおそれがある。
本発明で重要なことは、Li/(Ni+Co+Mn)で示されるモル比率を高くしてLiMnOが形成されやすい状況になっているにも関わらず、4.3V〜4.5Vの範囲においてdQ/dVのピークを小さくすることができるということである。それは、ランダムに存在する状態で、且つ通常は積層欠陥のあるLiMnOの結晶性が高くなり、その結果不活性化してしまう為であると考えられる。LiMnOの活動を不活性化させることによって、高電圧としたときも酸素発生を抑えることができ、結果として電池としたときに爆発する可能性を最大限抑えることができると考えられる。
また、本発明者らの考えでは、LiMnOは、950℃〜1050℃といった高温で焼成を行うことによって該正極活物質を得ることで、この不活性化したLiMnOが本発明による層状化合物の六方晶にランダムに存在していることで層状岩塩化合物のドメインに対するピラー効果をもたらし、高安定性をも示すことができる正極活物質となると考えている。
以上に基づき、本発明者らが検討した結果、本発明に係る正極活物質粒子では、dQ/dV曲線において、4.3V〜4.5Vの間に現れるピークの最大値は好ましくは100mAh・g−1・V−1〜200mAh・g−1・V−1であり、より好ましくは120mAh・g−1・V−1〜190mAh・g−1・V−1であり、更により好ましくは120mAh・g−1・V−1〜180mAh・g−1・V−1である。
また、本実施形態における正極活物質粒子は、Mg、Al、Ti、V、Fe、Ga、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Ta、W及びBiなどといった金属元素を、例えばドープやコーティングといった形態で含有していてもよい。正極活物質粒子にこれらの金属元素を含有させることで、電池としたときにサイクル特性やレート特性や安全性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る正極活物質粒子では、XRD回折のRietvelt解析により得られた結晶子サイズが400nm〜1000nmであることが好ましい。400nmより小さいときは結晶の成長が不十分となり安全性が悪化してしまう。1000nmを超えると一次粒子が大きくなってしまい、クラックなどが入ってしまい不安定になってしまう。より好ましくは、500nm〜950nmである。
また、本実施形態に係る正極活物質粒子では、平均二次粒子径(D50)が3μm〜7μmで、且つ(D90−D10)/D50が0.54〜0.60の範囲である。なお、(D90−D10)/D50は、粒度分布の広がりの指標であり、粒度分布のばらつきの度合いを示すものである。平均二次粒子径が3μmより小さいとき、凝集粒子として該電極活物質を電池としたときに不安定となる。また、7μmより大きいときは出力特性やサイクル特性が悪くなり安定性を損ねてしまう。また、充填性を向上させるために、粒度分布はブロードにする必要があり、本実施形態に係る正極活物質粒子において、(D90−D10)/D50の範囲は好ましくは0.55〜0.58である。
次に、本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池用の正極活物質粒子の製造方法について述べる。
本実施形態に係る非水電解質二次電池用の正極活物質粒子を製造するために、まず、Ni、Co及びMnを主成分とする複合化合物である前駆体と、リチウム化合物とをLi/(Ni+Co+Mn)で示されるモル比率が1.09〜1.15の範囲となるように混合する。その後、混合物を酸化性雰囲気において950℃〜1050℃で焼成することにより、Li、Ni、Co及びMnを含有するLi複合酸化物を得ることができる。
本発明における少なくともNiとCoとMnとを含有する前駆体となる複合化合物は、湿式反応の共沈等により得ることができ、具体的に、硫酸Ni、硫酸Co、硫酸Mnが1.5mol%になるように溶解した溶液と、苛性ソーダを0.3mol%とした溶液と、アンモニア溶液0.1molを同時に滴下させることで共沈反応させ、オーバーフローさせることにより反応物を得、その後水洗・乾燥して得られた。その残留S分は0.18wt%以下であり、Na分が300ppm以下であり、且つ水分を含む総不純物量は0.35wt%以下となった。不純物量が多いと、Li複合化合物とするときに合成しにくくなったり、電池としたときに安全性を損ねてしまったりする恐れがある。
また、湿式反応後の乾燥工程において、前駆体はNiMnOが発生しない程度に乾燥させることが好ましい。その結果、合成させるときにLiと十分に反応が進みやすくなり、安定性の高い正極活物質粒子を得ることができる。尚、その際は、Coがオキシ水酸化コバルトであったり酸化コバルトであったりしてもよい。また、NiMnのようなスピネル化合物が存在していてもよい。
また、湿式反応の過程において他の金属元素も添加することができる。添加した金属元素は水酸化物粒子内に存在しても、水酸化物粒子の外縁に存在してもよい。添加できる金属元素の種類としては、Mg、Al、Ti、V、Fe、Ga、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Ta、W及びBiなどが挙げられる。
湿式工程により得られた前駆体は、平均二次粒子径(D50)が3.5μm〜6.5μmの範囲で、タップ密度が1.65g/cm以上であることが好ましい。平均二次粒子径が上記範囲に入ることで、Li化合物と焼成工程で反応するときに中心部までしっかり反応し、LiMnOの高結晶ドメインをランダムに存在させることができる。また、上記タップ密度であるとLi化合物と反応させたときに十分に密度が高い正極活物質粒子が得られると考えられる。
本発明に用いるリチウム化合物としては特に限定されることなく各種のリチウム塩を用いることができるが、例えば、水酸化リチウム・一水和物、硝酸リチウム、炭酸リチウム、酢酸リチウム、臭化リチウム、塩化リチウム、クエン酸リチウム、フッ化リチウム、ヨウ化リチウム、乳酸リチウム、シュウ酸リチウム、リン酸リチウム、ピルビン酸リチウム、硫酸リチウム、及び酸化リチウムなどが挙げられ、中でも炭酸リチウムが好ましい。
次に、本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池用の正極活物質粒子からなる正極活物質を用いた正極について述べる。
本実施形態に係る正極活物質粒子を含有する正極を用いて製造される二次電池は、前記正極、負極及び電解質から構成される。
本実施形態に係る正極活物質粒子を含有する正極を製造する場合には、定法に従って、正極活物質粒子に導電剤と結着剤とを添加混合する。導電剤としてはアセチレンブラック、カーボンブラック、及び黒鉛等が好ましく、結着剤としてはポリテトラフルオロエチレン、及びポリフッ化ビニリデン等が好ましい。
本発明において負極活物質としては、リチウム金属、リチウム/アルミニウム合金、リチウム/スズ合金、グラファイトや黒鉛等を用いることができる。
また、電解液の溶媒としては、炭酸エチレン(EC)と炭酸ジエチル(DEC)の組み合わせ以外に、炭酸プロピレン(PC)、炭酸ジメチル(DMC)等のカーボネート類や、ジメトキシエタン等のエーテル類の少なくとも1種類を含む有機溶媒を用いることができる。
さらに、電解質としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)以外に、過塩素酸リチウム(LiClO)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)等のリチウム塩の少なくとも1種類を上記溶媒に溶解して用いることができる。
本実施形態に係る正極活物質粒子を含有する正極を用いて製造した非水電解質二次電池は、後述する評価法で過充電試験を行った場合、4.3V〜4.5Vのピークの高さが100mAh・g−1・V−1〜200mAh・g−1・V−1である。
本発明に係る正極活物質粒子を用いたとき、上記ピーク高さに入っていることで、LiMnOの高結晶のドメインが正極活物質の結晶格子中にランダムに存在し、層状岩塩化合物の安定化を図ることができる上に、LiMnOからの酸素放出が大幅に減ることで安全性も担保できる。
本発明の代表的な実施例は次の通りである。
正極活物質粒子の組成は、1.0gの試料を25mlの20%塩酸溶液中で加熱溶解させ、冷却後100mlメスフラスコに移し、純水を入れ調整液を作製し、測定にはICAP[Optima8300 (株)パーキンエルマー製]を用いて各元素を定量して決定した。
正極活物質粒子の前駆体のタップ密度は、試料を40g秤量し、50mlのメスシリンダーに投入し、タップデンサー((株)セイシン企業製)で1200回タッピングした時の体積によって読み取りタップ密度を計算した。
S含有量は、「HORIBA CARBON/SULFUR ANALYZER EMIA−320V(HORIBA Scientific)」を用いて測定した。
正極活物質粒子の化合物の相の同定は、X線回折装置[SmartLab (株)リガク製]にて、2θ/θが10°〜90°の範囲を、0.02°刻みで1.2°/minステップスキャンで行った。
平均二次粒子径(D50)や(D90−D10)/D50の値は、レーザー式粒度分布測定装置マイクロトラックHRA[日機装(株)製]を用いて、湿式レーザー法で測定した体積基準の平均粒子径である。
正極活物質粒子の結晶子サイズの算出には、X線回折装置[SmartLab (株)リガク製]にて、スリットは2/3度として、2θ/θが10°〜90°の範囲を、0.02°刻みで1.2°/minステップスキャンで行った。その後、テキストデータを用いてRietvelt解析を行うことにより結晶子サイズを算出した。
尚、Rietvelt解析では、Rwpが13〜20で、S値が1.3以下のときの値を使用した。
以下に、本発明に係る正極活物質粒子について、2032型コインセルを用いて電池評価を行った方法及び結果について説明する。
電池評価に係るコインセルについては、以下のように作製した。まず、後に説明する各実施例及び比較例に係る正極活物質粒子粉末としての複合酸化物を90重量%、導電材としてアセチレンブラックを3重量%、グラファイトを3重量%、バインダーとしてN−メチルピロリドンに溶解したポリフッ化ビニリデン4重量%とを混合した後、Al金属箔に塗布し120℃にて乾燥した。このシートを14mmΦに打ち抜いた後、1.5t/cmで圧着したものを正極に用いた。負極は16mmΦに打ち抜いた厚さが500μmの金属リチウムとし、電解液は1mol/LのLiPFを溶解したECとDMCを体積比1:2で混合した溶液を用いて2032型コインセルを作製した。
横軸に電圧を、縦軸に初期充電容量を電圧で微分した値であるdQ/dVを示したグラフ(dQ/dV曲線)は、前記に記載のコインセル組み、60℃の環境下で4.6Vまで0.2Cレート(電流密度16mA/g)の充電密度で初期充電を行い、そのときの電圧を横軸に、初期充電容量を電圧で微分した値であるdQ/dVを縦軸に用いて電圧が4.2V〜4.6Vの範囲のグラフを作成した。
次に、各実施例及び比較例に係る正極活物質粒子の製造方法について説明する。
実施例1
硫酸Niと硫酸Coと硫酸Mnとを各元素のモル比でNi:Co:Mn=1:1:1の比になるように秤量し、上述した湿式反応により共沈させた。水洗を行い、乾燥することで(Ni0.33Co0.33Mn0.33)複合酸化物粒子(前駆体)を得た。該前駆体は、平均二次粒子径が4.8μm、残留S量は0.13wt%で残留Na量は187ppm、且つ総不純物量は0.25wt%であり、タップ密度は1.83g/mlであった。
上記のようにして前駆体を得た後に、該前駆体と炭酸リチウムとをLi/(Ni+Co+Mn)がモル比で1.11の比になるように乳鉢にて1時間混合し、均一な混合物を得た。得られた混合物50gをアルミナるつぼに入れ、酸化性雰囲気で980℃、5時間保持することでLi1.11(Ni0.33Co0.33Mn0.33)Oとなる正極活物質粒子を得た。
実施例2
上記実施例1で合成した複合化合物の前駆体を使用し、該前駆体と炭酸リチウムとをLi/(Ni+Co+Mn)がモル比で1.12になるように乳鉢にて1時間混合し、均一な混合物を得た。得られた混合物50gをアルミナるつぼに入れ、空気雰囲気で980℃、5時間保持することでLi1.12(Ni0.33Co0.33Mn0.33)Oとなる正極活物質粒子を得た。
実施例3
上記実施例1で合成した複合化合物の前駆体を使用し、該前駆体と炭酸リチウムとをLi/(Ni+Co+Mn)がモル比で1.14になるように乳鉢にて1時間混合し、均一な混合物を得た。得られた混合物50gをアルミナるつぼに入れ、空気雰囲気で1000℃、5時間保持することでLi1.14(Ni0.33Co0.33Mn0.33)Oとなる正極活物質粒子を得た。
実施例4
上記実施例1で合成した複合化合物の前駆体を使用し、該前駆体と炭酸リチウムとをLi/(Ni+Co+Mn)がモル比で1.12になるように乳鉢にて1時間混合し、均一な混合物を得た。得られた混合物50gをアルミナるつぼに入れ、空気雰囲気で990℃、5時間保持することでLi1.12(Ni0.33Co0.33Mn0.33)Oとなる正極活物質粒子を得た。
実施例5
上記実施例1で合成した複合化合物の前駆体を使用し、該前駆体と炭酸リチウムとをLi/(Ni+Co+Mn)がモル比で1.10になるように乳鉢にて1時間混合し、均一な混合物を得た。得られた混合物50gをアルミナるつぼに入れ、空気雰囲気で950℃、5時間保持することでLi1.10(Ni0.33Co0.33Mn0.33)Oとなる正極活物質粒子を得た。
実施例6
上記実施例1で合成した複合化合物の前駆体を使用し、該前駆体と炭酸リチウムとをLi/(Ni+Co+Mn)がモル比で1.13になるように乳鉢にて1時間混合し、均一な混合物を得た。得られた混合物50gをアルミナるつぼに入れ、空気雰囲気で1020℃、5時間保持することでLi1.13(Ni0.33Co0.33Mn0.33)Oとなる正極活物質粒子を得た。
実施例7
上記実施例1で合成した複合化合物の前駆体を使用し、該前駆体と炭酸リチウムとをLi/(Ni+Co+Mn)がモル比で1.10になるように乳鉢にて1時間混合し、均一な混合物を得た。得られた混合物50gをアルミナるつぼに入れ、空気雰囲気で970℃、5時間保持することでLi1.10(Ni0.33Co0.33Mn0.33)Oとなる正極活物質粒子を得た。
実施例8
上記実施例1で合成した複合化合物の前駆体を使用し、該前駆体と炭酸リチウムとをLi/(Ni+Co+Mn)がモル比で1.12になるように乳鉢にて1時間混合し、均一な混合物を得た。得られた混合物50gをアルミナるつぼに入れ、空気雰囲気で950℃、5時間保持することでLi1.12(Ni0.33Co0.33Mn0.33)Oとなる正極活物質粒子を得た。
比較例1
上記実施例1で合成した複合化合物の前駆体を使用し、該前駆体と炭酸リチウムとをLi/(Ni+Co+Mn)がモル比で1.16になるように乳鉢にて1時間混合し、均一な混合物を得た。得られた混合物50gをアルミナるつぼに入れ、空気雰囲気で1010℃、5時間保持することでLi1.16(Ni0.33Co0.33Mn0.33)Oとなる正極活物質粒子を得た。
比較例2
上記実施例1で合成した複合化合物の前駆体を使用し、該前駆体と炭酸リチウムとをLi/(Ni+Co+Mn)がモル比で1.16になるように乳鉢にて1時間混合し、均一な混合物を得た。得られた混合物50gをアルミナるつぼに入れ、空気雰囲気で970℃、5時間保持することでLi1.16(Ni0.33Co0.33Mn0.33)Oとなる正極活物質粒子を得た。
比較例3
上記実施例1で合成した複合化合物の前駆体を使用し、該前駆体と炭酸リチウムとをLi/(Ni+Co+Mn)がモル比で1.18になるように乳鉢にて1時間混合し、均一な混合物を得た。得られた混合物50gをアルミナるつぼに入れ、空気雰囲気で980℃、5時間保持することでLi1.18(Ni0.33Co0.33Mn0.33)Oとなる正極活物質粒子を得た。
比較例4
上記実施例1で合成した複合化合物の前駆体を使用し、該前駆体と炭酸リチウムとをLi/(Ni+Co+Mn)がモル比で1.12になるように乳鉢にて1時間混合し、均一な混合物を得た。得られた混合物50gをアルミナるつぼに入れ、空気雰囲気で930℃、5時間保持することでLi1.12(Ni0.33Co0.33Mn0.33)Oとなる正極活物質粒子を得た。
上記のようにして得られた各実施例及び比較例の正極活物質粒子について、上記の方法に従って、結晶子サイズ、平均二次粒子径(D50)及び(D90−D10)/D50を測定し、さらに上記の方法に従って各実施例及び比較例の正極活物質粒子を用いてコインセルを作製し、上記と同様にdQ/dV曲線を作成し、4.3V〜4.5Vの範囲のピークの値を決定した。それらの結果を以下の表1に示し、また、図1に実施例1、比較例1及び比較例3のdQ/dV曲線を示す。さらに、図2に実施例1の正極活物質粒子の前駆体に対してXRD回折を行って前駆体化合物の相を同定した結果を示す。
図1に示すとおり、実施例1の正極活物質粒子を用いたコイン型電池は前述したdQ/dV曲線で、4.3V〜4.5Vの範囲でピークが100mAh/g/V以上200mAh/g/V以下の範囲にあり、低い値を示した。これに対して、比較例1及び比較例3では、dQ/dV曲線で、4.3V〜4.5Vの範囲でピークが200mAh/g/Vを超えることがわかる。
また、表1に示すとおり、実施例1以外においても、Li/(Ni+Co+Mn)のモル比率が1.09以上1.15以下であり、且つ、焼成温度が950℃〜1050℃である実施例2〜8は、dQ/dV曲線において、4.3V以上4.5V以下の範囲におけるピークの高さが100mAh/g/V以上200mAh/g/V以下である。すなわち、実施例1〜8の正極活物質粒子を用いることにより安全性が高い電池を得ることができる。
また、図2に示すように、実施例1の正極活物質粒子の前駆体内において、異相としてNiは水酸化ニッケルの状態で存在し、Coはオキシ水酸化コバルトの状態で存在し、またNiMnが存在することがわかる。このため、当該前駆体は、Liとの反応が進みやすく、その結果、安定性の高い正極活物質粒子を得ることができる。
本発明に係る非水電解質二次電池用の正極活物質粒子は、電池としたときに高安全性にすることができるため、非水電解質二次電池用の正極活物質として好適である。

Claims (6)

  1. 層状岩塩構造を有し、少なくともLi、Ni、Co及びMnを主成分とするリチウム複合酸化物からなる正極活物質粒子であって、
    Li/(Ni+Co+Mn)のモル比率が1.09以上1.15以下であり、
    前記正極活物質粒子を正極に用い、負極としてLiを用いて非水電解質二次電池を組んで、60℃環境下で4.6Vまで初期充電を行い、横軸に電圧を示し、縦軸に初期充電容量を電圧で微分した値であるdQ/dVを示したグラフ(dQ/dV曲線)を作成したとき、電圧が4.3V以上4.5V以下の範囲におけるピークの高さが100mAh/g/V以上200mAh/g/V以下であることを特徴とする非水電解質二次電池用の正極活物質粒子。
  2. X線回折のRetvelt解析により得られる結晶子サイズが400nm以上1000nm以下であり、平均二次粒子径(D50)が3μm以上7μm以下であり、且つ(D90−D10)/D50が0.54〜0.60の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の正極活物質粒子。
  3. Ni、Co及びMnを主成分とする複合化合物を前駆体とし、該前駆体にリチウム化合物をLi/(Ni+Co+Mn)のモル比率が1.09以上1.15以下の範囲となるように混合した後に、酸化性雰囲気において950℃以上1050℃以下で焼成して、Li、Ni、Co及びMnを含有する複合酸化物を得ることを特徴とする請求項1に記載の正極活物質粒子の製造方法。
  4. 前記前駆体は、NiとCoとMnとのモル比が1:1:1であり、Niは水酸化ニッケルの状態で存在し、Coはオキシ水酸化コバルト又は酸化コバルトの状態で存在し、加えてNiMnが存在することを特徴とする請求項3に記載の正極活物質粒子の製造方法。
  5. 前記前駆体は、平均二次粒子径D50が3.5μm以上6.5μm以下の範囲で、タップ密度が1.65g/ml以上であることを特徴とする請求項4に記載の正極活物質粒子の製造方法。
  6. 請求項1又は2に記載の正極活物質粒子を使用した非水電解質二次電池。
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