JP2005116448A - リチウム二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】充電状態で、高温下・長時間保存しても放電容量が低下することが少ない、高温保存特性に優れたリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】正極活物質としてリチウム遷移金属複合酸化物を含む正極材と、負極活物質としてリチウムインサーション材料を含む負極材と、リチウム化合物電解質を有機溶媒に溶解させてなる非水電解液とを構成要素として備え、正極材が、正極活物質として、結晶構造を有し、その結晶化度と相関を有するパラメータである、所定の算出方法により算出される回帰直線のY切片値が所定の値以下であるリチウム遷移金属複合酸化物を含むものであるリチウム二次電池。
【選択図】なし
【解決手段】正極活物質としてリチウム遷移金属複合酸化物を含む正極材と、負極活物質としてリチウムインサーション材料を含む負極材と、リチウム化合物電解質を有機溶媒に溶解させてなる非水電解液とを構成要素として備え、正極材が、正極活物質として、結晶構造を有し、その結晶化度と相関を有するパラメータである、所定の算出方法により算出される回帰直線のY切片値が所定の値以下であるリチウム遷移金属複合酸化物を含むものであるリチウム二次電池。
【選択図】なし
Description
本発明は、充電状態で、高温下・長時間保存した際の充放電特性(以下、「高温保存特性」と記す)に優れたリチウム二次電池に関する。
近年、携帯電話やVTR、ノート型パソコン等をはじめとする携帯型電子機器の小型軽量化が加速度的に進行しており、その電源用電池として、リチウム二次電池(リチウムイオン電池と称される場合もある)が用いられるようになってきている。リチウム二次電池は、エネルギー密度が大きく、また、単電池電圧も約4V程度と高いことから、前記携帯型電子機器のみならず、電気自動車(以下、「EV」と記す)、或いはハイブリッド電気自動車(以下、「HEV」と記す)のモータ駆動電源用電池としても注目を集めている。
一般に、リチウム二次電池は、正極活物質としてリチウム遷移金属複合酸化物を含む正極材と、負極活物質として炭素質材料等のリチウムインサーション材料を含む負極材と、リチウム化合物電解質を有機溶媒に溶解させてなる非水電解液とを構成要素として備えた二次電池であるが、電池容量や充放電サイクル特性等の電池特性を向上させる観点からは、正極活物質、即ちリチウム遷移金属複合酸化物として如何なる材質を用いるかが、特に重要なファクターであることが知られている。
正極活物質として用いられるリチウム遷移金属複合酸化物には、リチウムコバルト複合酸化物(例えば、LiCoO2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えば、LiNiO2)、或いはリチウムマンガン複合酸化物(例えば、LiMn2O4)等がある(例えば、特許文献1〜5参照)。中でも、リチウムマンガン複合酸化物は、原料が安価であることに加え、これを正極活物質として用いることにより、その電池のエネルギー密度や単電池電圧の向上が可能であるという利点があり、特に好適に用いられている。
特開平7−272765号公報
特開平11−171551号公報
特開2001−180939号公報
特開2000−231921号公報
特開2001−48547号公報
ところが、上記のリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含むリチウム二次電池は、充電状態で、高温下・長時間保存すると放電容量が低下するという問題を生ずる場合があり、電池の高温保存特性という観点からは未だ十分に満足できるものではなかった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、充電状態で、高温下・長時間保存しても放電容量が低下することが少ない、高温保存特性に優れたリチウム二次電池を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するために、リチウム二次電池について鋭意検討した結果、正極材に正極活物質として含まれるリチウム遷移金属複合酸化物の結晶化度を高くすること、具体的には、リチウム遷移金属複合酸化物の結晶化度と相関を有するパラメータである、所定の算出方法により算出される回帰直線のY切片値を所定の値以下に制御することによって、上記の問題を解決可能であることを見出した。即ち、本発明によれば、以下のリチウム二次電池が提供される。
[1]正極活物質としてリチウム遷移金属複合酸化物を含む正極材と、負極活物質としてリチウムインサーション材料を含む負極材と、リチウム化合物電解質を有機溶媒に溶解させてなる非水電解液とを構成要素として備えたリチウム二次電池であって、前記正極材が、前記正極活物質として、結晶構造を有し、その結晶化度と相関を有するパラメータである、下記算出方法により算出される回帰直線のY切片値が−1.0×10-6以下であるリチウム遷移金属複合酸化物を含むものであるリチウム二次電池。
算出方法:
(1)粉末X線回折装置を用い、回折角2θの条件の下、前記リチウム遷移金属複合酸化物の回折ピークを検出し、前記リチウム遷移金属複合酸化物の前記回折ピークの積分幅(見かけの回折ピークの拡がり)を求める。
(2)同様にして、X線回折用標準試料(外部標準)の回折ピークを検出し、前記外部標準の前記回折ピークに基づいて、回折角と外部標準の回折ピークの積分幅との関係を示す曲線(更正曲線)を作成し、前記更正曲線から装置幅を求める。
(3)前記見かけの回折ピークの拡がりから前記装置幅を差し引くことにより、真の回折ピークの拡がりδ2θを求める。
(4)前記真の回折ピークの拡がりδ2θとX線の回折角度θ0とから求められる2変数データ[X:{(δ2θ)/(tanθ0・sinθ0)},Y:{(δ2θ)2/(tanθ0)2}]を座標平面上にプロットして散布図を作成し、前記散布図から最小二乗法により回帰直線を算出する。
算出方法:
(1)粉末X線回折装置を用い、回折角2θの条件の下、前記リチウム遷移金属複合酸化物の回折ピークを検出し、前記リチウム遷移金属複合酸化物の前記回折ピークの積分幅(見かけの回折ピークの拡がり)を求める。
(2)同様にして、X線回折用標準試料(外部標準)の回折ピークを検出し、前記外部標準の前記回折ピークに基づいて、回折角と外部標準の回折ピークの積分幅との関係を示す曲線(更正曲線)を作成し、前記更正曲線から装置幅を求める。
(3)前記見かけの回折ピークの拡がりから前記装置幅を差し引くことにより、真の回折ピークの拡がりδ2θを求める。
(4)前記真の回折ピークの拡がりδ2θとX線の回折角度θ0とから求められる2変数データ[X:{(δ2θ)/(tanθ0・sinθ0)},Y:{(δ2θ)2/(tanθ0)2}]を座標平面上にプロットして散布図を作成し、前記散布図から最小二乗法により回帰直線を算出する。
[2]前記正極材が、前記正極活物質として、前記回帰直線のY切片値が−2.0×10-6以下であるリチウム遷移金属複合酸化物を含むものである上記[1]に記載のリチウム二次電池。
[3]前記正極材が、前記正極活物質として、少なくともマンガン(Mn)を構成元素とするリチウム遷移金属複合酸化物を含むものである上記[1]又は[2]に記載のリチウム二次電池。
[4]前記正極材が、前記正極活物質として、スピネル型の結晶構造を有し、一般式(I):LiXMnY-aMaOZ(式中、Mは置換元素、aは置換量を示す。但し、0<X、0<Y、0<Z、0≦a<Y)で表されるリチウムマンガン複合酸化物を含むものである上記[1]〜[3]のいずれかに記載のリチウム二次電池。
[5]前記正極材が、前記正極活物質として、前記置換元素Mが下記A群より選択される少なくとも1種の元素であるリチウムマンガン複合酸化物を含むものである上記[4]に記載のリチウム二次電池。
A群:リチウム(Li)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、硼素(B)、バナジウム(V)、珪素(Si)、アンチモン(Sb)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)
A群:リチウム(Li)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、硼素(B)、バナジウム(V)、珪素(Si)、アンチモン(Sb)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)
[6]前記正極材が、前記正極活物質として、前記少なくとも1種の元素がニッケル(Ni)又はアルミニウム(Al)であるリチウムマンガン複合酸化物を含むものである上記[5]に記載のリチウム二次電池。
[7]前記正極材が、前記正極活物質として、前記置換元素Mが前記A群より選択される少なくとも2種の元素であるリチウムマンガン複合酸化物を含むものである上記[5]に記載のリチウム二次電池。
[8]前記正極材が、前記正極活物質として、前記少なくとも2種の元素のうちの1種が、ニッケル(Ni)又はアルミニウム(Al)であるリチウムマンガン複合酸化物を含むものである上記[7]に記載のリチウム二次電池。
[9]前記正極材が、前記正極活物質として、マンガン(Mn)に対するリチウム(Li)の原子組成比率が0.5を超えているリチウムマンガン複合酸化物を含むものである上記[4]〜[8]のいずれかに記載のリチウム二次電池。
[10]前記正極材が、前記正極活物質として、前記置換量aが、0.01〜0.5の範囲内であるリチウムマンガン複合酸化物を含むものである上記[4]〜[8]のいずれかに記載のリチウム二次電池。
本発明のリチウム二次電池は充電状態で、高温下・長時間保存しても放電容量が低下することが少なく、高温保存特性に優れる。
本発明者は、本発明のリチウム二次電池を開発するに際し、まず、従来のリチウム二次電池が、充電状態で、高温下・長時間保存すると放電容量が低下してしまい、十分な高温保存特性が得られない原因について検討した。
その結果、従来のリチウム二次電池においては、高温条件下において、非水電解液から発生する酸性物質(例えば、リチウム化合物電解質として、六弗化リン酸リチウム(LiPF6)等のリチウム錯体フッ素化合物を用いた非水電解液では弗化水素(HF)が発生する)によって、リチウム遷移金属複合酸化物から一部の遷移金属元素(マンガン(Mn)等)が非水電解液中に溶出するために、正極活物質自体が劣化(容量低下、リチウムイオンの挿入・離脱効率の低下)するとともに、溶出した遷移金属元素の一部が負極材の表面に析出することにより、悪影響を及ぼすことが原因であることが判明した。
そこで、本発明者は、リチウム遷移金属複合酸化物の結晶化度を高くすることによって、結晶構造をより安定化させて、リチウム遷移金属複合酸化物からの遷移金属元素の溶出を防止するという思想の下、新規なリチウム二次電池を案出した。
以下、本発明のリチウム二次電池の最良の実施の形態について具体的に説明するが、本発明のリチウム二次電池は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明のリチウム二次電池は、正極活物質としてリチウム遷移金属複合酸化物を含む正極材と、負極活物質としてリチウムインサーション材料を含む負極材と、リチウム化合物電解質を有機溶媒に溶解させてなる非水電解液とを構成要素として備えたリチウム二次電池であり、正極材が、正極活物質として、結晶構造を有し、その結晶化度と相関を有するパラメータである、所定の算出方法により算出される回帰直線のY切片値が所定の値以下であるリチウム遷移金属複合酸化物を含むものである。このようなリチウム二次電池は、正極材の構成成分であるリチウム遷移金属複合酸化物から非水電解液中に遷移金属元素が溶出する事態を効果的に抑制することができるので、正極活物質自体が劣化(容量低下、リチウムイオンの挿入・離脱効率の低下)したり、溶出した遷移金属元素の一部が負極材の表面に析出することにより、悪影響を及ぼしたりする事態を有効に防止することができる。従って、充電状態で、高温下・長時間保存しても放電容量が低下することが少なく、高温保存特性に優れる。
本明細書にいう「リチウム遷移金属複合酸化物」は、少なくともリチウム、遷移金属元素、酸素の3元素を含んで構成される物質であり、具体的には、リチウムコバルト複合酸化物(例えば、LiCoO2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えば、LiNiO2)、或いはリチウムマンガン複合酸化物(例えば、LiMn2O4)等が挙げられる。リチウム遷移金属複合酸化物を構成する遷移金属元素は特に限定されないが、原料が安価であることに加え、これを正極活物質として用いることにより、その電池のエネルギー密度や単電池電圧の向上が可能である点においてマンガンであることが好ましい。即ち、本発明のリチウム二次電池は、正極材が、正極活物質として、少なくともマンガンを構成元素とするリチウム遷移金属複合酸化物を含むものであることが好ましい。
中でも、上記リチウム遷移金属複合酸化物が、スピネル型の結晶構造を有し、一般式(I):LiXMnY-aMaOZ(式中、Mは置換元素、aは置換量を示す。但し、0<X、0<Y、0<Z、0≦a<Y)で表されるリチウムマンガン複合酸化物であるもの、例えば、マンガン酸リチウムスピネル:LiMn2O4(上記一般式(I)において、X=1、Y=2、Z=4、a=0)等が好ましい。
なお、マンガン酸リチウムスピネルの理論組成においてはZの値は4であるが、酸素の欠損、或いは過剰により若干変動することがある。即ち、結晶構造を維持し得る範囲内であれば、酸素が欠損し、或いは過剰に存在しているものも、本明細書にいう「リチウムマンガン複合酸化物」に含まれる。
また、上記一般式(I)に示すように、本明細書にいう「リチウムマンガン複合酸化物」には、マンガンの一部が置換元素Mによって置換されているものも含まれる。置換元素Mを含むリチウムマンガン複合酸化物は、置換元素Mを含まないものと比較して、結晶中のマンガン−酸素結合が強固なものとなり、結晶構造がより安定化するという効果が得られるため、非水電解液中へのマンガンの溶出をより効果的に抑制することができる点において好ましい。なお、本明細書にいう「リチウムマンガン複合酸化物」には、上記一般式(I)を満たす限り、結晶格子を構成するマンガンの一部が置換元素Mによって置換されているもののみならず、置換元素Mがリチウムマンガン複合酸化物中に固溶しているものも含まれる。
置換元素Mの置換量aについては、上記一般式(I)を満たす限り特に制限はないが、0.01〜0.5の範囲内であることが好ましく、0.01〜0.3であることが更に好ましい。置換量aが上記範囲未満であると、置換による効果が小さくなり、マンガンの非水電解液中への溶出を抑制する効果が不十分となるおそれがある点において好ましくなく、上記範囲を超えると、置換によりリチウムマンガン複合酸化物の正極活物質としての容量が小さくなり、電池自体の容量も小さくなる点において好ましくない。
置換元素Mの種類については、リチウムマンガン複合酸化物の結晶構造を安定化させるという観点から、下記A群より選択される少なくとも1種の元素であることが好ましい。
A群:リチウム、鉄、ニッケル、マグネシウム、亜鉛、コバルト、クロム、アルミニウム、硼素、バナジウム、珪素、アンチモン、ニオブ、タンタル、モリブデン、及びタングステン
A群:リチウム、鉄、ニッケル、マグネシウム、亜鉛、コバルト、クロム、アルミニウム、硼素、バナジウム、珪素、アンチモン、ニオブ、タンタル、モリブデン、及びタングステン
中でも、上記A群より選択される少なくとも1種の元素が、ニッケル又はアルミニウムであることが好ましい。ニッケル又はアルミニウムを含むリチウムマンガン複合酸化物は、これらの元素を含まないものと比較して、非水電解液中へのマンガンの溶出をより効果的に抑制可能であることによる。これらの元素は酸素との結合エネルギーが高いため、リチウムマンガン複合酸化物の結晶構造を安定化させる効果が高いと考えられる。
上記A群より選択される少なくとも1種の元素が、ニッケル又はアルミニウムである場合、これらの元素の置換量aについては、これらの元素を含有せしめた効果を確実に得るために、0.01以上であることが好ましく、0.1以上であることが更に好ましい。
また、置換元素Mが、上記A群より選択される少なくとも2種の元素であることも好ましい。置換元素Mとして2種以上の元素を含むリチウムマンガン複合酸化物は、置換元素Mが1種であるものと比較して、置換元素による相乗効果が得られる。従って、非水電解液中へのマンガンの溶出をより効果的に抑制することができる。この場合にあっても、少なくとも2種の元素のうちの1種が、ニッケル又はアルミニウムであることが好ましい。既述の如く、これらの元素は酸素との結合エネルギーが高いため、リチウムマンガン複合酸化物の結晶構造を安定化させる効果が高いと考えられるからである。
このように、置換元素Mとして2種以上の元素を含む場合、これらの元素の置換量aについては、2種以上の元素を含有せしめた効果を確実に得るために、これらの元素の置換量aの合計が0.01以上であることが好ましく、0.1以上であることが特に好ましい。なお、少なくとも2種の元素のうちの1種が、ニッケル又はアルミニウムである場合、これらの元素の好ましい置換量については、上記A群より選択される少なくとも1種の元素が、ニッケル又はアルミニウムである場合と同様である。
なお、理論上、上記置換元素Mのうち、リチウムは+1価のイオン、鉄、ニッケル、マグネシウム、亜鉛は+2価のイオン、コバルト、クロム、アルミニウム、硼素は+3価のイオン、珪素は+4価のイオン、アンチモン、ニオブ、タンタルは+5価のイオン、モリブデン、タングステンは+6価のイオンとなり、リチウムマンガン複合酸化物中に固溶するが、コバルトについては+2価のイオン、鉄、アンチモンについては+3価のイオン、クロムについては+4価又は+6価のイオンとなる場合もあり得る。即ち、置換元素Mは混合原子価を有する状態で存在する場合がある。
本明細書にいう「リチウムマンガン複合酸化物」は、マンガンに対するリチウムの原子組成比率が0.5を超えていること(リチウム過剰の組成であること)が好ましい。上記原子組成比率が0.5を超えているリチウムマンガン複合酸化物は、化学量論組成のマンガン酸リチウムスピネルと比較して、結晶の格子定数が小さく、結晶構造がより安定化されるため(結晶格子が劣化し難くなるため)、非水電解液中へのマンガンの溶出をより効果的に抑制することができる点において好ましい。これは、リチウム二次電池の充放電サイクルの繰り返しに伴って、リチウムイオンの結晶格子への挿入と、結晶格子からの離脱とが繰り返され、結晶の体積も膨張と収縮を繰り返すのであるが、格子定数が小さいほど結晶の体積変化が小さく、結晶構造が劣化し難いことによる。
なお、本明細書にいう「マンガンに対するリチウムの原子組成比率」とは、上記一般式(I)のX、Y、aを用いて示すことができ、置換元素Mがリチウムである場合には{(X+a)/(Y−a)}、それ以外の場合には{X/(Y−a)}である。従って、リチウムマンガン複合酸化物がマンガン酸リチウムである場合には、上記原子組成比率は、{(1+a)/(2−a)}又は{1/(2−a)}であり、置換元素Mを含有する限り、必ず0.5を超えることになる。
また、本発明のリチウム二次電池の正極材に正極活物質として含まれるリチウム遷移金属複合酸化物は、リチウム遷移金属複合酸化物の結晶化度と相関を有するパラメータである、所定の方法により算出されたY切片値が、所定の値以下であることが必要であるが、このY切片値は、下記の算出方法により算出される回帰直線に基づいて求めることができる。
(算出方法)
まず、粉末X線回折装置を用い、回折角2θの条件の下、リチウム遷移金属複合酸化物の回折ピークを検出し、リチウム遷移金属複合酸化物の回折ピークの積分値(見かけの回折ピークの拡がり)を求める。
まず、粉末X線回折装置を用い、回折角2θの条件の下、リチウム遷移金属複合酸化物の回折ピークを検出し、リチウム遷移金属複合酸化物の回折ピークの積分値(見かけの回折ピークの拡がり)を求める。
「粉末X線回折装置」としては、一般に市販されている粉末X線回折装置であれば問題なく用いることができ、その種類については特に限定されないが、例えば、回転対陰極型ターゲット(Cu)、及びグラファイトモノクロメータを有する粉末X線回折装置(商品名:RINT2500、理学電機社製)等を好適に用いることができる。「回折角」の条件についても特に限定されるものではなく、例えば、回折角2θ=10〜70°の条件等が用いられる。
次いで、同様にして、X線回折用標準試料(外部標準)の回折ピークを検出し、外部標準の回折ピークに基づいて、回折角と外部標準の回折ピークの積分幅との関係を示す曲線(更正曲線)を作成し、更正曲線から装置幅を求める。
実際に検出される回折ピーク(見かけの回折ピーク)にはリチウム遷移金属複合酸化物に起因する真の回折ピークの他、測定装置に起因する回折ピークも含まれているため、測定装置による影響を排除しなければ正確に結晶化度を評価することはできない。この測定装置による影響を表した値が「装置幅」ないしは「装置関数」と称される値であり、上記のように検出された外部標準の回折ピークに基づいて作成される、回折角と外部標準の回折ピークの積分幅との関係を示す曲線(更正曲線)から求めることができる。更正曲線は外部標準の回折ピークとリチウム遷移金属複合酸化物の回折ピークとの回折角のズレを補正するための曲線であり、この曲線によりリチウム遷移金属複合酸化物の回折ピークに含まれる測定装置に起因する回折ピークの積分幅(即ち、装置幅)を求めることが可能となる。外部標準となる「X線回折用標準試料」について特に制限はないが、例えば、640b−珪素粉末が好適に用いられる。なお、「装置幅」は測定装置・測定条件により異なるので、各々の測定装置・測定条件毎に個別に求める必要がある点に留意すべきである。
更に、上記のように求められた見かけの回折ピークの拡がりから装置幅を差し引くことにより、真の回折ピークの拡がりδ2θを求める。
既述の如く、見かけの回折ピークは、真の回折ピークと測定装置に起因する回折ピークとが合成されたものであるから、見かけの回折ピークの拡がりから装置幅を差し引くことにより、真の回折ピークの拡がりδ2θを求めることができる。
最後に、上記のように求められた真の回折ピークの拡がりδ2θとX線の回折角度θ0とから求められる2変数データ[X:{(δ2θ)/(tanθ0・sinθ0)},Y:{(δ2θ)2/(tanθ0)2}]を座標平面上にプロットして散布図を作成し、その散布図から最小二乗法により回帰直線を算出する。
このように算出された回帰直線と座標Y軸との交点が本発明にいう「Y切片値」である。この「Y切片値」は、リチウム遷移金属複合酸化物の結晶化度と相関を有するパラメータであり、この値が小さいほど結晶性が高いことを示す。本発明のリチウム二次電池の正極材に正極活物質として含まれるリチウム遷移金属複合酸化物は、このY切片値が−1.0×10-6以下という負の値であることが必要である。
上記のような条件を満たすリチウム遷移金属複合酸化物は、結晶化度が高いので、リチウム二次電池の正極活物質として用いた際に、非水電解液中に遷移金属元素が溶出し難く、正極活物質自体が劣化(容量低下、リチウムイオンの挿入・離脱効率の低下)したり、溶出した遷移金属元素の一部が負極材の表面に析出することにより、悪影響を及ぼしたりする事態を効果的に防止することができる。従って、充電状態で、高温下・長時間保存した場合でも、電池の放電容量を低下させることがなく、リチウム二次電池の高温保存特性を十分に向上させることが可能である。この効果をより確実に得るためには、上記Y切片値が−2.0×10-6以下であることが好ましい。
なお、本発明者は、粉末X線回折法により検出された回折ピークに基づいて算出されるパラメータである格子歪が所定の値に制御されたマンガン酸リチウムを正極活物質として用いたリチウム二次電池の発明を既に開示している(特開2000−228195号公報)。
本発明と上記発明とは、粉末X線回折法により検出された回折ピークに基づいて算出されるパラメータを用いてリチウム遷移金属複合酸化物を特定する点において類似する。しかしながら、上記発明が結晶構造の規則性を示す一般的な指標として広範に利用されるパラメータである「格子歪」を精密に制御することによって、マンガン酸リチウムの電子伝導性を向上させ、これを正極活物質として用いたリチウム二次電池の内部抵抗を低減させるものであるのに対し、本発明は結晶化度(即ち、リチウム遷移金属複合酸化物における結晶質部分の比率)と相関を有するパラメータとして本発明者が新たに見出した「Y切片値」を精密に制御することによって、リチウム遷移金属複合酸化物の結晶化度を向上させ、リチウム遷移金属複合酸化物から遷移金属元素が非水電解液中に溶出する事態を防止し、ひいてはリチウム二次電池の高温保存特性を向上させるものである点において異なる。
「格子歪」が大きくなると結晶の規則性が失われて結晶化度が低下する場合もあるため、「格子歪」と結晶化度と相関を有するパラメータである「Y切片値」とは一定の相関関係を有しているといえる。実際に「格子歪」は「Y切片値」を所定の演算式に基づいて処理することにより算出することができる。しかしながら、「格子歪」を算出する演算式においては、「Y切片値」が負の値である場合には、全てその値をゼロとして算出しているため、「Y切片値」が負の値である場合にはその値の大小に拘らず「格子歪」が全て同じ値となる。即ち、結晶状態が異なっていたとしても、「格子歪」が同じ値をとる場合があることになる。
上記のように算出される「格子歪」は、マンガン酸リチウムの電子伝導性を向上させ、これを正極活物質として用いたリチウム二次電池の内部抵抗を低減させるという観点から、結晶状態の相違を差別化するパラメータとしては十分に機能するのであるが、リチウム遷移金属複合酸化物から遷移金属元素が非水電解液中に溶出する事態を防止し、ひいてはリチウム二次電池の高温保存特性を向上させるという観点から、結晶状態(具体的には、結晶化度)の微細な相違を差別化するパラメータとしては必ずしも十分なものではなかった。
そこで、本発明においては、負の値をもとり得る「Y切片値」をそのままパラメータとして用い、これを精密に制御することとした。こうすることにより、「格子歪」の値のみからは特定できなかったリチウム遷移金属複合酸化物の結晶化度の微細な相違を十分に差別化することが可能となり、リチウム遷移金属複合酸化物から遷移金属元素が非水電解液中に溶出する事態の防止、ひいてはリチウム二次電池の高温保存特性の向上が可能となる。
本発明のリチウム二次電池の正極活物質として用いるリチウム遷移金属複合酸化物は、従来公知のリチウム遷移金属複合酸化物の製造方法に準じて製造することができるが、上記Y切片値を−1.0×10-6以下とし、そのリチウム遷移金属複合酸化物の結晶化度を高めるためには、その原料の平均粒子径を可能な限り小さくすること、具体的には原料の平均粒子径を0.5μm以下とすることが必要である。このように原料の平均粒子径を0.5μm以下とすることにより、原料を均一に混合することが可能となるので、製造されるリチウム遷移金属複合酸化物の結晶化度を高くすることができる。
但し、従来、リチウム遷移金属複合酸化物の製造に用いられてきた粉砕機(例えば、ボールミルや振動ミル、気流粉砕機等)では、せいぜい平均粒子径が数μmのオーダーまでしか粉砕できず、原料を平均粒子径0.5μm以下といった、極微細な粉末とすることは困難である。従って、本発明のリチウム二次電池の正極活物質として用いるリチウム遷移金属複合酸化物を製造するに際しては、高い粉砕能力を有する粉砕機、例えば、循環型のメディア式粉砕機(商品名:SC−MILL、三井鉱山社製等)を好適に用いることができる。
その他の点については、従来公知のリチウム遷移金属複合酸化物の製造方法と同様に行うことができる。即ち、リチウム遷移金属複合酸化物を構成する元素(リチウム、遷移金属元素、置換元素)の塩ないしは酸化物を、所望の化学組成を有するリチウム遷移金属複合酸化物を形成し得るような質量比に混合して原料混合物を得、その原料混合物を、酸化雰囲気下、焼成温度650〜1000℃、焼成時間5〜50時間という焼成条件の下、焼成すればよい。
「塩」としては、硝酸塩、塩酸塩、又は硫酸塩等を用いることもできるが、昇温時や焼成時に有害な分解ガスが発生しない炭酸塩、水酸化物、又は有機酸塩を用いることが好ましい。具体的には、リチウム源としては、化学的に安定で、酸化リチウム(Li2O)のように吸湿性が強くなく、取り扱いが容易な炭酸リチウム(Li2CO3)を好適に用いることができる。遷移金属元素源としては、二酸化マンガン(MnO2)や炭酸マンガン(MnCO3)等を好適に用いることができる。
焼成温度は650〜1000℃であることが好ましく、また、焼成時間は5〜50時間であることが好ましい。上記範囲未満の焼成温度又は焼成時間とした場合には、原料のリチウム源、遷移金属元素源が残留し、単相生成物を得られない点において好ましくなく、上記範囲を超える焼成温度又は焼成時間とした場合には、目的とする結晶系の化合物以外に、高温相が生成し、単相生成物が得られなくなる点において好ましくない。なお、「酸化雰囲気」とは、酸化反応が進行する酸素分圧を有する雰囲気を意味し、具体的には、大気雰囲気、又は酸素雰囲気等が挙げられる。
また、焼成は、上記の焼成条件の下、2回以上行うことが好ましい。こうすることにより、結晶組成の均一化(結晶性の向上)が図られるため、リチウム二次電池の正極活物質として用いた際に、非水電解液中に遷移金属元素が溶出する事態を効果的に抑制することが可能となる。置換元素Mを含むリチウム遷移金属複合酸化物(特に、リチウム過剰の組成のもの)においては、結晶構造の安定化が図られているため、1回の焼成でも非水電解液中への遷移金属元素の溶出を抑制することができる場合があるが、2回以上焼成することによって、置換元素Mを含むと否とに拘わらず、非水電解液中への遷移金属元素の溶出を抑制することが可能となる。但し、焼成回数を多くすることは、それだけ製造工程が長くなることを意味するため、焼成回数は必要最小限に止めることが好ましい。
上記のように、焼成を2回以上行う場合にあっては、焼成回数を重ねる毎に焼成温度を逐次高くすることが好ましい。こうすることにより、同じ焼成温度で複数回焼成した場合と比較して、より結晶組成の均一化(結晶性の向上)が図られ、非水電解液中への遷移金属元素の溶出を一層効果的に抑制することが可能となる。なお、結晶組成の均一化(結晶性の向上)が図られていることは、X線回折のチャート上において、ピーク形状が鋭く突出していることにより確認することができる。
本発明のリチウム二次電池は、正極材が、正極活物質として、結晶構造を有し、その結晶化度と相関を有するパラメータである、所定の方法により算出されたY切片値が、所定の値以下であるリチウム遷移金属複合酸化物を含むものであることを除いては、従来公知のリチウム二次電池と同様に構成することができる。即ち、正極材以外の構成要素(負極材、非水電解液等)については、従来と同様のものを用いることができる。例えば、負極材としては、負極活物質としてリチウムインサーション材料を含むものが用いられる。リチウムインサーション材料とは、リチウムイオンが可逆的に挿入・脱離され得る材料を意味し、ソフトカーボンやハードカーボンといったアモルファス系炭素質材料、人造黒鉛、天然黒鉛等の高黒鉛化炭素材料のような炭素質材料の他、硫化チタン(TiS)、酸化モリブデン(MoO2)等の遷移金属化合物等が挙げられる。中でも、炭素質材料、特に、リチウム容量の大きい高黒鉛化炭素材料を好適に用いることができる。
非水電解液に用いられる有機溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、プロピレンカーボネート(PC)といった炭酸エステル系有機溶媒の他、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の有機溶媒が挙げられ、これらを単独で、或いは混合して用いることができる。
リチウム化合物電解質としては、六弗化リン酸リチウム(LiPF6)やホウ弗化リチウム(LiBF4)等のリチウム錯体フッ素化合物、或いは過塩素酸リチウム(LiClO4)といったリチウムハロゲン化物等が挙げられ、このうちの少なくとも1種を上記の有機溶媒に溶解して用いることが好ましい。中でも、非水電解液の導電性を高めることができる点において六弗化リン酸リチウムを好適に用いることができる。
電池の全体構造としては、正極活物質や負極活物質を板状に成形して正極材、及び負極材とし、これらの間にセパレータを配したコイン型電池や、金属箔の表面に正極活物質を塗工してなる正極材(正極板)と、同様に金属箔の表面に負極活物質を塗工してなる負極材(負極板)を、セパレータを介装した状態で捲回し、或いは積層してなる電極体を用いた円筒型や箱型の各種電池を挙げることができる。
本発明のリチウム二次電池は、リチウム遷移金属複合酸化物から非水電解液中に遷移金属元素が溶出する事態を効果的に抑制することができ、高温保存特性に優れるため、コイン型電池等の小容量電池にも好適に用いることができる。但し、このような高温保存特性の向上は、大量の電極活物質を用いる大容量電池において特に顕著に現れるため、例えば、EVやHEVのモータ駆動電源用電池等の大容量電池に特に好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[リチウム遷移金属複合酸化物の製造]
リチウム源として炭酸リチウム粉末、遷移金属元素源として二酸化マンガン粉末、アルミニウム源としてアルミナ(Al2O3)粉末、ニッケル源として酸化ニッケル(NiO2)粉末を用い(いずれも市販試薬)、表1に記載の化学組成を有するリチウム遷移金属複合酸化物を形成し得るような質量比となるようにそれぞれを秤量した。
リチウム源として炭酸リチウム粉末、遷移金属元素源として二酸化マンガン粉末、アルミニウム源としてアルミナ(Al2O3)粉末、ニッケル源として酸化ニッケル(NiO2)粉末を用い(いずれも市販試薬)、表1に記載の化学組成を有するリチウム遷移金属複合酸化物を形成し得るような質量比となるようにそれぞれを秤量した。
これらの粉末とイオン交換水を、循環型のメディア式粉砕機(商品名:SC−MILL、三井鉱山社製)に投入することにより、粉砕と混合を同時に行い、スラリー状の原料混合物を得た。この際、粉砕時間を調整することにより、原料混合物の平均粒子径を制御した。なお、平均粒子径については、スラリー状の原料混合物を120℃、12時間以上乾燥させて粉末とさせた後、レーザ回折/散乱法を測定原理とするレーザ回折式粒度分布測定装置(商品名:SALD2000A、島津製作所製)を用い、光源波長680nm、出力3mW、屈折率1.70−0.2iの条件の下、測定を行った。
次いで、上記のスラリー状の原料混合物を120℃、12時間以上乾燥させて得られる粉末状の原料混合物を、大気雰囲気下、650℃で10時間、更に、800℃で24時間焼成することにより、立方晶スピネル構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物(リチウムマンガン複合酸化物)を得た(表1参照。参考例1〜7、比較参考例1〜7)。
[Y切片値の算出]
表1に記載のリチウムマンガン複合酸化物については、下記の算出方法により算出される回帰直線に基づいてY切片値を求めた。
算出方法:
(1)粉末X線回折装置を用い、回折角2θの条件の下、リチウムマンガン複合酸化物の回折ピークを検出し、リチウムマンガン複合酸化物の回折ピークの積分値(見かけの回折ピークの拡がり)を求める。
(2)同様にして、X線回折用標準試料(外部標準)の回折ピークを検出し、外部標準の回折ピークに基づいて、回折角と外部標準の回折ピークの積分幅との関係を示す曲線(更正曲線)を作成し、更正曲線から装置幅を求める。
(3)見かけの回折ピークの拡がりから装置幅を差し引くことにより、真の回折ピークの拡がりδ2θを求める。
(4)真の回折ピークの拡がりδ2θとX線の回折角度θ0とから求められる2変数データ[X:{(δ2θ)/(tanθ0・sinθ0)},Y:{(δ2θ)2/(tanθ0)2}]を座標平面上にプロットして散布図を作成し、散布図から最小二乗法により回帰直線を算出する。
表1に記載のリチウムマンガン複合酸化物については、下記の算出方法により算出される回帰直線に基づいてY切片値を求めた。
算出方法:
(1)粉末X線回折装置を用い、回折角2θの条件の下、リチウムマンガン複合酸化物の回折ピークを検出し、リチウムマンガン複合酸化物の回折ピークの積分値(見かけの回折ピークの拡がり)を求める。
(2)同様にして、X線回折用標準試料(外部標準)の回折ピークを検出し、外部標準の回折ピークに基づいて、回折角と外部標準の回折ピークの積分幅との関係を示す曲線(更正曲線)を作成し、更正曲線から装置幅を求める。
(3)見かけの回折ピークの拡がりから装置幅を差し引くことにより、真の回折ピークの拡がりδ2θを求める。
(4)真の回折ピークの拡がりδ2θとX線の回折角度θ0とから求められる2変数データ[X:{(δ2θ)/(tanθ0・sinθ0)},Y:{(δ2θ)2/(tanθ0)2}]を座標平面上にプロットして散布図を作成し、散布図から最小二乗法により回帰直線を算出する。
なお、粉末X線回折装置としては、回転対陰極型ターゲット(Cu)、及びグラファイトモノクロメータを有するX線回折装置(商品名:RINT2500、理学電機社製)を用い、ゴニオ半径185mm、発散スリット(DS)1/2゜、散乱スリット(SS)1/2゜、受光スリット(RS)0.15mm、X線源CuKα線、管電圧50kV、管電流300mAの条件の下、リチウムマンガン複合酸化物の回折ピークを検出した。この際、回折角は2θ=10〜70°とし、外部標準となるX線回折用標準試料としては、640b−珪素粉末を用いた。
[リチウムマンガン複合酸化物の非水電解液中へのマンガン溶出率の定量]
表1に記載のリチウムマンガン複合酸化物(参考例1〜7、比較参考例1〜7)各5gを、非水電解液(エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとが等体積比(1:1)で混合された混合有機溶媒に、リチウム化合物電解質である六弗化リン酸リチウムを1mol/lの濃度となるように溶解して調製したもの)20mlに、80℃で400時間浸漬した。次いで、非水電解液に浸漬されていた各リチウムマンガン複合酸化物を濾紙フィルターで濾別し、更にこれを非水電解液と上記混合有機溶媒、及びジエチルカーボネートにより洗浄することにより、各リチウムマンガン複合酸化物が浸漬されていた非水電解液を得た。
表1に記載のリチウムマンガン複合酸化物(参考例1〜7、比較参考例1〜7)各5gを、非水電解液(エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとが等体積比(1:1)で混合された混合有機溶媒に、リチウム化合物電解質である六弗化リン酸リチウムを1mol/lの濃度となるように溶解して調製したもの)20mlに、80℃で400時間浸漬した。次いで、非水電解液に浸漬されていた各リチウムマンガン複合酸化物を濾紙フィルターで濾別し、更にこれを非水電解液と上記混合有機溶媒、及びジエチルカーボネートにより洗浄することにより、各リチウムマンガン複合酸化物が浸漬されていた非水電解液を得た。
表1に記載のリチウムマンガン複合酸化物が浸漬されていた非水電解液を用いて、誘導結合高周波プラズマ発光分析(ICP:Inductively Coupled Plasma Atomic Emission Spectrometer)により、非水電解液中に溶出したマンガンの量を定量した。なお、表1中の「マンガン溶出率(%)」は、参考例1〜7、比較参考例1〜7については、参考例7のマンガン溶出量(質量)を100%とした場合の相対値として示した。
[電池の作製]
正極材としては、上記リチウムマンガン複合酸化物(参考例1〜7、比較参考例1〜7:正極活物質)、アセチレンブラック粉末(導電助材)、及びポリ弗化ビニリデン(結着材)を50:2:3の質量比で混合した混合物0.02gを300kg/cm2の圧力でプレス成形し、直径20mmφの円板状としたものを用いた。
正極材としては、上記リチウムマンガン複合酸化物(参考例1〜7、比較参考例1〜7:正極活物質)、アセチレンブラック粉末(導電助材)、及びポリ弗化ビニリデン(結着材)を50:2:3の質量比で混合した混合物0.02gを300kg/cm2の圧力でプレス成形し、直径20mmφの円板状としたものを用いた。
負極材としては、グラファイトを直径20mmφの円板状に加工したものを用いた。非水電解液としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとが等体積比(1:1)で混合された混合有機溶媒に、リチウム化合物電解質である六弗化リン酸リチウムを1mol/lの濃度となるように溶解して調製したものを用いた。
上記正極材と上記負極材を隔離するセパレータとしては、リチウムイオン透過性の三層構造フィルム(マイクロポアを有するリチウムイオン透過性のポリエチレンフィルムを、多孔性のリチウムイオン透過性のポリプロピレンフィルムで挟んだもの)を直径21mmφの円板状に加工したもの用いた。
上記正極材と上記負極材の間に上記セパレータを配したものを、非水電解液中に浸漬してコイン型のリチウム二次電池を作製した(実施例1〜7、比較例1〜7)。
[高温保存特性の評価]
作製したリチウム二次電池(実施例1〜7、比較例1〜7)を内温25℃の恒温槽内に設置した。正極材に含まれる上記リチウムマンガン複合酸化物(実施例1〜7、比較例1〜7:正極活物質)の容量に応じて、1Cレートの定電流、定電圧で4.1Vまで充電した後、同じく1Cレートの定電流で2.5Vまで放電させる充放電を1サイクル行い、この際の放電容量を測定した(放電容量I)。
作製したリチウム二次電池(実施例1〜7、比較例1〜7)を内温25℃の恒温槽内に設置した。正極材に含まれる上記リチウムマンガン複合酸化物(実施例1〜7、比較例1〜7:正極活物質)の容量に応じて、1Cレートの定電流、定電圧で4.1Vまで充電した後、同じく1Cレートの定電流で2.5Vまで放電させる充放電を1サイクル行い、この際の放電容量を測定した(放電容量I)。
再度、リチウム二次電池(実施例1〜7、比較例1〜7)を内温25℃の恒温槽内において、1Cレートの定電流、定電圧で4.1Vまで充電した後、恒温槽の内温を60℃まで昇温し、この状態で7日間放置した。この際、自己放電を防止するため、4.1Vまで充電した後も電流を流し続けるフロート充電を行った。
7日間経過後、恒温槽の内温を25℃まで降温し、1Cレートの定電流で2.5Vまで放電させる充放電を1サイクル行い、この際の放電容量を測定した(放電容量II)。放電容量Iに対する放電容量IIの比率から、放電容量維持率(%)を算出し、リチウム二次電池の高温保存特性を評価した。
[考察]
表1に示す結果から明らかな通り、参考例1〜7のリチウムマンガン複合酸化物では、原料粉砕時間を長くし、原料の平均粒子径を0.5μm以下としたことにより、Y切片値が−1.0×10-6以下に制御された。この結果、同一の化学組成を有し、かつ、原料の平均粒子径が0.5μmを超える比較参考例1〜7のリチウムマンガン複合酸化物と比較して、マンガン溶出率が低下した。このような参考例1〜7のリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質として用いた、実施例1〜7のリチウム二次電池は、放電容量維持率(即ち、高温保存特性)が向上し、高温保存特性に優れるものであった。中でも、Y切片値を−2.0×10-6以下に制御した参考例2,3,5,6のリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質として用いた、実施例2,3,5,6のリチウム二次電池については、極めて良好な結果を示した。
表1に示す結果から明らかな通り、参考例1〜7のリチウムマンガン複合酸化物では、原料粉砕時間を長くし、原料の平均粒子径を0.5μm以下としたことにより、Y切片値が−1.0×10-6以下に制御された。この結果、同一の化学組成を有し、かつ、原料の平均粒子径が0.5μmを超える比較参考例1〜7のリチウムマンガン複合酸化物と比較して、マンガン溶出率が低下した。このような参考例1〜7のリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質として用いた、実施例1〜7のリチウム二次電池は、放電容量維持率(即ち、高温保存特性)が向上し、高温保存特性に優れるものであった。中でも、Y切片値を−2.0×10-6以下に制御した参考例2,3,5,6のリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質として用いた、実施例2,3,5,6のリチウム二次電池については、極めて良好な結果を示した。
また、化学量論組成のマンガン酸リチウムスピネルである参考例7のリチウムマンガン複合酸化物と比較して、1種の置換元素を含む参考例1,4のリチウムマンガン複合酸化物の方がマンガン溶出率が低下した。このような参考例1,4のリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質として用いた、実施例1,4のリチウム二次電池は、放電容量維持率(即ち、高温保存特性)が向上した。2種の置換元素を含む参考例3,6のリチウムマンガン複合酸化物については、参考例1,4のリチウムマンガン複合酸化物と比較して、マンガン溶出率が更に低下した。このような参考例3,6のリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質として用いた、実施例3,6のリチウム二次電池は、放電容量維持率(即ち、高温保存特性)が顕著に向上した。これは、置換元素を含むことによって結晶中のマンガン−酸素結合が強固なものとなること、リチウム過剰の組成となることによって結晶の格子定数が小さくなること等の理由により、リチウムマンガン複合酸化物の結晶構造がより安定化されたため、リチウムマンガン複合酸化物から非水電解液中にマンガンが溶出する事態が効果的に抑制され、正極活物質自体が劣化(容量低下、リチウムイオンの挿入・離脱効率の低下)したり、溶出した遷移金属元素の一部が負極材の表面に析出することにより、悪影響を及ぼしたりする事態が有効に防止されたことによるものと考えられた。
本発明のリチウム二次電池は、コイン型電池等の小容量電池は勿論のこと、大量の電極活物質を用いる大容量電池、例えば、EVやHEVのモータ駆動電源用電池等の大容量電池として特に好適に用いることができる。
Claims (10)
- 正極活物質としてリチウム遷移金属複合酸化物を含む正極材と、負極活物質としてリチウムインサーション材料を含む負極材と、リチウム化合物電解質を有機溶媒に溶解させてなる非水電解液とを構成要素として備えたリチウム二次電池であって、
前記正極材が、前記正極活物質として、結晶構造を有し、その結晶化度と相関を有するパラメータである、下記算出方法により算出される回帰直線のY切片値が−1.0×10-6以下であるリチウム遷移金属複合酸化物を含むものであるリチウム二次電池。
算出方法:
(1)粉末X線回折装置を用い、回折角2θの条件の下、前記リチウム遷移金属複合酸化物の回折ピークを検出し、前記リチウム遷移金属複合酸化物の前記回折ピークの積分幅(見かけの回折ピークの拡がり)を求める。
(2)同様にして、X線回折用標準試料(外部標準)の回折ピークを検出し、前記外部標準の前記回折ピークに基づいて、回折角と外部標準の回折ピークの積分幅との関係を示す曲線(更正曲線)を作成し、前記更正曲線から装置幅を求める。
(3)前記見かけの回折ピークの拡がりから前記装置幅を差し引くことにより、真の回折ピークの拡がりδ2θを求める。
(4)前記真の回折ピークの拡がりδ2θとX線の回折角度θ0とから求められる2変数データ[X:{(δ2θ)/(tanθ0・sinθ0)},Y:{(δ2θ)2/(tanθ0)2}]を座標平面上にプロットして散布図を作成し、前記散布図から最小二乗法により回帰直線を算出する。 - 前記正極材が、前記正極活物質として、前記回帰直線のY切片値が−2.0×10-6以下であるリチウム遷移金属複合酸化物を含むものである請求項1に記載のリチウム二次電池。
- 前記正極材が、前記正極活物質として、少なくともマンガン(Mn)を構成元素とするリチウム遷移金属複合酸化物を含むものである請求項1又は2に記載のリチウム二次電池。
- 前記正極材が、前記正極活物質として、スピネル型の結晶構造を有し、一般式(I):LiXMnY-aMaOZ(式中、Mは置換元素、aは置換量を示す。但し、0<X、0<Y、0<Z、0≦a<Y)で表されるリチウムマンガン複合酸化物を含むものである請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
- 前記正極材が、前記正極活物質として、前記置換元素Mが下記A群より選択される少なくとも1種の元素であるリチウムマンガン複合酸化物を含むものである請求項4に記載のリチウム二次電池。
A群:リチウム(Li)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、硼素(B)、バナジウム(V)、珪素(Si)、アンチモン(Sb)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W) - 前記正極材が、前記正極活物質として、前記少なくとも1種の元素がニッケル(Ni)又はアルミニウム(Al)であるリチウムマンガン複合酸化物を含むものである請求項5に記載のリチウム二次電池。
- 前記正極材が、前記正極活物質として、前記置換元素Mが前記A群より選択される少なくとも2種の元素であるリチウムマンガン複合酸化物を含むものである請求項5に記載のリチウム二次電池。
- 前記正極材が、前記正極活物質として、前記少なくとも2種の元素のうちの1種が、ニッケル(Ni)又はアルミニウム(Al)であるリチウムマンガン複合酸化物を含むものである請求項7に記載のリチウム二次電池。
- 前記正極材が、前記正極活物質として、マンガン(Mn)に対するリチウム(Li)の原子組成比率が0.5を超えているリチウムマンガン複合酸化物を含むものである請求項4〜8のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
- 前記正極材が、前記正極活物質として、前記置換量aが、0.01〜0.5の範囲内であるリチウムマンガン複合酸化物を含むものである請求項4〜9のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
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JP2012216548A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Toda Kogyo Corp | 非水電解質二次電池用活物質粉末及び非水電解質二次電池 |
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