JP2014236966A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の炊飯器と比べて、炊飯器本体の開口を塞ぐ蓋体の耐圧構造を簡素化して、コストダウンを図った炊飯器を提供する。【解決手段】炊飯器本体2と、鍋及び炊飯器本体の開口を塞ぐ蓋体5とを備えた炊飯器であって、蓋体5は鍋の開口を密閉する内蓋と、炊飯器本体の開口を塞ぐ上蓋5Bとを有し、上蓋5Bは、その上面に該蓋体を耐圧補強する複数本の梁材からなる蓋梁枠体50が設けられて、この蓋梁枠体50は、2本の梁材51を間隔を開けて対向させた第1の梁枠体F1と、1本の梁材52からなる第2の梁枠体F2と、を備え、第1の梁枠体F1は、梁材51の一端が蓋体ヒンジ機構に連結され、他端に蓋体ロック機構が固定され、第2の梁枠体F2は、その梁材52が長さ方向で各梁材51と交差されて、該梁材52の両端部が上蓋5Bの外周縁まで延びている。【選択図】図9

Description

この発明は、炊飯時に鍋内を大気圧を超える圧力に加圧して炊飯する圧力式の炊飯器に係り、詳しくは、一度に大量、例えば33カップ程度の米を炊飯できる、特に業務用に好適な圧力式の炊飯器に関するものである。
近年、炊飯時に鍋内を大気圧を超える圧力に加圧して炊飯する圧力式の炊飯器が広く普及している。この種の炊飯器は、炊飯量が概ね10カップ以下で、主に家庭用のものとなっている。しかし、最近、炊飯量をさらに増大、例えば33カップ程度の米を一度に炊き上げることができる大型の炊飯器が、特に業務用として開発されている。この業務用の炊飯器は、大型で大量の炊飯となるので家庭用の炊飯器と比べて、安全対策をさらに強化しなければならない等において設計上様々な課題がある。例えば、炊飯器が大型となることで、鍋が大型化するのは勿論のこと、この鍋を収容する炊飯器本体も大型となり、全体の重量が増大し、さらに加熱手段も高容量のものとなる。そのために、蓋体及び炊飯器本体を構成する部材などは、炊飯時に高温になり、一方で高い圧力が掛かることになる。
このような課題のもと、本出願人は下記特許文献1に開示した炊飯器を開発し、その発明を特許出願している。すなわち、この炊飯器は、開口を有し有底の圧力容器(鍋)と、前記圧力容器が収容されて該圧力容器内の炊飯物を加熱する加熱手段が設けられた炊飯器本体と、前記圧力容器及び炊飯器本体の開口を塞ぎ密封する蓋体と、前記蓋体を前記炊飯器本体にロックする蓋体ロック機構とを備え、前記蓋体ロック機構は、前記蓋体を前記炊飯器本体にロックする第1のロック機構と、前記蓋体を前記圧力容器にロックする第2のロック機構とを備え、前記炊飯器本体内に前記圧力容器が収容されて、該圧力容器が前記第2のロック機構でロックされたときに、前記第1のロック機構の開放操作を無効にする機構を備えた構成となっている。
この炊飯器によれば、蓋体ロック機構は、第1、第2のロック機構を備え、2重のロック機構となっており、炊飯器本体内に圧力容器が収容されて、該圧力容器が第2のロック機構でロックされると、第1のロック機構の開放操作が無効になるので、第2のロック機構でロックされている間は、第1のロック機構が開放操作されても、蓋体が第2のロック機構がロックされているので開放されることがなく、高い安全性が確保される。
また、前記圧力容器は、前記開口の周外方へ延設されたフランジ部を有し、前記第1のロック機構は、前記炊飯器本体に係止される第1の係止部と、該係止部の係合を解除する解除手段とを有し、前記第2のロック機構は、前記圧力容器のフランジ部に係止される第2の係止部と、前記第2の係止部を前記フランジ部に係止又は該係止を解除する操作部とを備え、第2の係止部は、複数本の係止爪を有し、これらの係止爪は、前記蓋体の外周囲に所定間隔をあけて配設されて、前記操作部はロック操作レバーを有し、該ロック操作レバーと前記複数個の係止爪とはリンク機構により連結されて、該ロック操作レバーにより、前記リンク機構を介して前記複数本の係止爪が前記鍋のフランジ部に係止又は解除される構成となっている。
前記炊飯器によれば、第2のロック機構は、複数本の係止爪で圧力容器のフランジ部と係止するので、蓋体と圧力容器との係止が堅固になり、高い安全性が確保されたものになっている。
特開2011−083588号公報
しかし、上記特許文献1に開示した炊飯器は、複数の係止爪(ホールド爪)を備えたホールド機構が複数個所に設けられているために炊飯器自体の構造が複雑となり、また、これらの係止爪を操作するための機構も複雑な構造となっている。
そのため、操作の一部に不具合が起こると、炊飯器自体のロックが不十分となり、故障の原因になる。また、炊飯時の蒸気を放出するための吐出筒を備えたおねば貯留タンクを配置できる位置が炊飯器の中心となっている。そのため、店舗の換気扇等がある蒸気を排気する位置に合わせた設置ができず。また、炊飯器を構成する部品点数が多く、それらの構造も複雑となっているので、組立て工数が多く、組立てが面倒になり、また、軽量化ができず、その結果、コスト高のものとなっている。
そこで、本発明は、上述の背景により改良したもので、本発明の目的は、従来の炊飯器と比べて、炊飯器本体の開口を塞ぐ蓋体の耐圧構造を簡素化して、コストダウンを図った炊飯器を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、蓋体を耐圧補強する補強部材で複数のエリアに区画し、これらの区画エリアに機能の異なる部品を配設することにより、蓋体部品の配置及び組立てを容易にする一方で、またメンテナンスを容易にした炊飯器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様の炊飯器は、開口の外周囲から外方へ延設されたフランジを有する鍋と、前記鍋が収容され該鍋内の炊飯物を加熱する加熱手段を有する炊飯器本体と、前記鍋及び前記炊飯器本体の開口を塞ぐ蓋体と、前記鍋及び前記炊飯器と前記蓋体とをロックする蓋体ロック機構と、を備えた炊飯器であって、
前記蓋体は、前記鍋の開口を塞ぎ密閉する内蓋と、前記内蓋が装着されて前記炊飯器本体の開口を塞ぐ上蓋とを有し、
前記上蓋は、その上面に、該蓋体を耐圧補強する複数本の梁材からなる蓋梁枠体が設けられて、
前記蓋梁枠体は、所定長さの少なくとも2本の梁材を所定の間隔を開けて対向させた第1の梁枠体と、所定長さの少なくとも1本の梁材からなる第2の梁枠体と、を備え、
前記第1の梁枠体は、前記第1の梁枠体の梁材の一端が前記蓋体の開閉の軸となるヒンジ機構に連結され、他端に前記蓋体ロック機構が固定され
前記第2の梁枠体は、前記第2の梁枠体の梁材が長さ方向で前記第1の梁枠体の各梁材と交差されて、該梁材の両端部が前記上蓋の外周縁まで延びていることを特徴とする。
本発明の第2の態様の炊飯器は、第1の態様に炊飯器において、前記第1の梁枠体と前記第2の梁枠体とは、前記第1、第2の梁枠体の各梁材が平面交差していることを特徴とする。
本発明の第3の態様の炊飯器は、第1又は第2の態様の炊飯器において、前記蓋体は、前記第1、第2の梁枠体と前記ヒンジ機構とで囲まれた第1のエリアに前記鍋内の圧力を調整する内圧調整装置及び該鍋内の蒸気及びおねばの一部を外部へ導出する蒸気筒が設けられ、
前記第1、第2の梁枠体と蓋ロック機構とで囲まれた第2のエリアに前記蓋ロック機構を作動させる操作手段が設けられていることを特徴とする。
本発明の第4の態様の炊飯器は、第3の態様の炊飯器において、前記上蓋は、その上面に、前記蒸気筒と前記蒸気筒と蒸気通路で連通されて前記内圧調整装置の調圧弁を収容する収容室とを有するキャップカバーが固定され、前記キャップカバーは該上蓋より耐蝕性が高い材料で作製されていることを特徴とする。
本発明の第5の態様の炊飯器は、第1の態様の炊飯器において、前記蓋体ロック機構は、前記蓋体を前記炊飯器本体にロックする本体ロック機構と、前記蓋体を前記鍋にロックする鍋ロック機構とを有し、
前記鍋ロック機構は、前記鍋のフランジに係止する係止部と、前記係止部を操作する操作部とを備え
前記炊飯器本体は、前記鍋のフランジが載置されるフレームに前記鍋のフランジと前記係止部との間に介在されるフランジ補強板を設け、
前記鍋ロック機構は、前記鍋フランジと前記係止部との間に前記フランジ補強板を介在させて、前記蓋体を前記鍋のフランジにロックさせることを特徴とする。
本発明によれば、従来の大型の業務用の炊飯器に比べ、蓋体の耐圧構造が簡素になり、部品点数が少なくなって、組立て工数が減り、その結果、コストダウンを達成できる。また、この耐圧構造の簡素化により、メンテナンスも容易になる。
すなわち、本発明の第1の態様の炊飯器は、蓋梁枠体は第1の梁枠体と第2の梁枠体とからなり、これらの梁枠体は上蓋の表面に位置し、ヒンジ機構の固定部を頂部及び第1の梁枠体を底辺部とした略三角形状に配設されるので、炊飯時に鍋内の圧力が上昇し、蓋体が上方へ押し上げられても、この蓋体が略三角形状の梁枠体で押さえ込まれて耐圧補強される。すなわち、第1の梁体により上蓋の浮上がりが抑制され、また第2の梁枠体により上蓋の上方への反りが制限される。特に、この略三角形状体の梁枠体は、四角形状のものと比べて、幾何学的に最も安定したものとなるので、蓋体を効率よく耐圧補強することができる。
また、蓋体の反りが抑制されるので、蓋体と鍋及び炊飯器本体との密封が維持されて、蒸気漏れを防止できる。さらに、蓋梁枠体は、2本の梁材からなる第1の梁枠体と、1本の梁材からなる第2の梁枠体とからなり、従来技術の炊飯器と比べて、梁材の本数が少なくなり、また、蓋体ロック機構の鍋と蓋体とをロックする鍋ロック機構が従来技術の炊飯器と比べて、3箇所から1箇所となり、該鍋ロック機構が簡単になる。
以上から、蓋体の部品数が少なく、構造も簡単になり、これにより組立て易く、工数も減り、一方でまたメンテナンスが容易になり、結果として、コストダウンが達成できる。
本発明の第2の態様の炊飯器では、第1の梁枠体及び第2の梁枠体の各梁材が平面交差しているので、蓋梁枠体が背高にならず、略平坦となり、その結果、蓋体を背低にできる。
本発明の第3の態様の炊飯器では、内圧調整装置及び蒸気筒及び蓋ロック機構はそれぞれ機能或いは働きが違っているが、それぞれの部材を第1、第2のエリアに機能などの違いを考慮して分けて配設できるので、蓋体部品の配置及び組立てが容易になり、蓋体設計の自由度がアップする。また、機能などが異なる部材が分かれて配設されているので、メンテナンスが容易になる。
本発明の第4の態様の炊飯器では,上蓋の蒸気通路などは炊飯時にいつも蒸気に晒されて腐食損傷し易くなるが、上蓋とキャップカバーとを別部品とし、キャップカバーは上蓋より耐蝕性が高い材料で作製されているので、上蓋の腐食損傷を防止できる。また、上蓋とキャップカバーとが別部品となっているので、交換が可能になり、仮にキャップカバー
が損傷した場合、簡単に交換ができる。さらに、内圧調整装置の変更も可能になる。すなわち、この内圧調整装置には種々のタイプのものがあるので、これらへの変更が可能になる。
本発明の第5の態様の炊飯器では、鍋ロック機構は鍋のフランジと係止部(ホールド爪)との間にフランジ補強板を介在させて、蓋体を鍋のフランジにロックさせるので、鍋のフランジに掛かる力が分散されて、鍋のフランジの変形を防止できる。すなわち、従来技術の炊飯器は係止爪を鍋フランジに直接係止させているので、鍋のフランジに掛かる力が1箇所に集中して、鍋のフランジが変形する恐れがあったが、この発明によりその変形を防止できる。
図1Aは実施形態の炊飯器の正面図であり、図1Bは側面図である。 図2Aは実施形態の炊飯器の平面図であり、図2Bは底面図である。 実施形態の炊飯器の蓋体を開いた状態の側面図である。 図3の蓋体の一部を拡大した拡大図である。 図2Aの炊飯器をV―V線で切断した断面図である。 図2Aの炊飯器をVI−VI線で切断した断面図である。 図6の一部を拡大した断面図である。 図2Aの炊飯器をVIII―VIII線で切断した断面図である。 実施形態の炊飯器の蓋体から蓋カバーを取外して蓋体内の状態を示した一方からみた斜視図である。 実施形態の炊飯器の蓋体から蓋カバーを取外して蓋体内の状態を示した他方からみた斜視図である。 炊飯器から本体カバー及び蓋カバーなどを取外して内部の骨格構造を示した斜視図である。 図6の鍋ロック機構部分を拡大した斜視図である。 内蓋を示し、図13Aは平面図、図13Bは図13AのXIIIB―XIIIB線で切断した断面図である。 図6の第1の内圧調整装置を拡大した断面図である。 図6の第2の内圧調整装置を拡大した断面図である。 おねば貯留タンクを示し、図16Aは平面図、図16Bは図16AのXVIB−XVIB線で切断した断面図、図16Cは図16AのXVIC−XVIC線で切断した断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る圧力式炊飯器を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための圧力式の炊飯器を例示するものであって、本発明をこれらに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適用し得るものである。
本発明の実施形態に係る圧力式の炊飯器(以下、炊飯器という。)1は、図1、図5〜図8に示すように、一度に大量の炊飯物、例えば33カップ程度の米と水とを入れて炊飯ができる大型の圧力容器からなる鍋3を用い、炊飯時に鍋内の圧力を大気圧を超える圧力に加圧、例えば1.2気圧程度にして炊飯するものとなっている。すなわち、この炊飯器1は、米と水とを含む大量の炊飯物が投入される鍋3と、この鍋を収容してこの鍋内の炊飯物を加熱する加熱手段を設けた炊飯器本体2と、鍋3の加熱温度を検出する鍋底温度検出手段と、鍋及び炊飯器本体の開口を塞ぐ蓋体5と、この蓋体に設けて鍋内の圧力を調整する2組の第1、第2の内圧調整装置PV1、PV2と、加熱手段及び第1、第2の内圧調整装置PV1、PV2などを制御して、一連の炊飯工程を実行する制御装置とを備えて
いる。
一連の炊飯工程とは、炊飯メニューは、例えば「白米・ふつう」、「白米・あまみ」、「白米・あっさり」、「すしめし」等を含むものであり、これらの炊飯メニューのうち、「白米・ふつう」では、鍋内の米に所定量の水を吸水させる吸水工程、吸水後に鍋内を一気に加熱して沸騰させる立上加熱工程、この沸騰状態を維持して米のデンプンを糊化させて炊き上げる沸騰維持工程、この炊き上ったご飯から余分な水分を除去するとともに糊化をさらに促進させる蒸らし工程などを含むものとなっている。沸騰維持工程では、鍋3内が大気圧を超える圧力に加圧されると共に、第1の内圧調整装置PV1の第1の調圧弁の閉塞ロックを所定の単位時間で間歇的に所定回数解除して、鍋3内に激しい沸騰現象、すなわち突沸現象を生じさせて炊飯物を撹拌して炊き上げるようになっている。なお、この一連の炊飯工程に係る技術は、既に公知であって、本発明はこの技術を使用しているので、詳細な説明は省略する。
この炊飯器1は、大型の鍋3を使用し、この鍋3に一度に大量、例えば33カップ程度の米を収容し、しかも炊飯中に鍋3内圧力を大気圧を超える圧力に加圧するとともに、突沸現象を発生させて被炊飯物を攪拌するので、これまでの炊飯器に比べて、機械的強度を強くしなければならないとともに、より高い安全機構が必要となる。そこで、炊飯器本体2及び蓋体5は、機械的強度の高い複数の機材を用い、これらの機材からなる組立体により、耐圧補強した構造となっている。
鍋3は、図5、図6、図8に示すように、比較的大きな底面積を有する略円盤状の底部30と、この底部30の周囲から所定高さに立設した側壁部31とを有し有底の円形筒状をなし、側壁部の上方が開口し、この開口の周縁に鍔状のフランジ32が設けられて、一度に大量の炊飯物、例えば33カップ程度の米と水とを収容できる大型の圧力容器で形成されている。この鍋3は、熱伝導性の高い材料、例えば銅或いはアルミニウムなどからなる内層と、磁性材料、例えばステンレス鋼などからなる外層とをはり合わせたクラッド材で形成されている。また、内層面はフッ素樹脂などで被覆されている。なお、この鍋は、このものに限定されるものでなく、他の公知の板材を用いて作製した容器でもよい。この鍋3は、鍋底、すなわち底部30から加熱されて、炊飯中に内部に激しい沸騰現象、すなわち突沸現象を起こさせ、この突沸現象を利用して鍋内中央部の炊飯物を鍋側壁側へ移動攪拌させるようになっている。
炊飯器本体2は、図5〜図12に示すように、鍋3を収容できる大きさの内ケース4と、鍋内の炊飯物を加熱する加熱手段と、この加熱手段などを制御する制御装置及びヒンジ機構などとが装着される本体枠組体20とを備え、本体枠組体20の側面外周囲は本体カバー25で覆われて、この本体カバー25に操作表示部26(図1参照)などが設けられている。加熱手段は、炊飯物を鍋底から加熱する底面ヒータと、側面から加熱する側面ヒータなどとなっている。
本体枠組体20は、図11に示すように、所定広さの設置台などに載置できる大きさの基台20Aと、この基台の上方に中間部材を介在させて、その上に設置して底面ヒータを固定支持するヒータ支持台20Bと、このヒータ支持台上にあって鍋3が挿入される開口及びフランジが載置される載置部を有するフレームカバー20Cとを備え、これらの部品がこの順序で積層された組立体で構成されている。
基台20Aは、所定の肉厚及び所定の直径を有する円盤状の底壁部と、この底壁部の周縁から所定高さ立設した環状の側壁部とを有し、浅底の円形皿状の台座からなり、合成樹脂成型体で形成されている。
ヒータ支持台20Bは、所定の肉厚及び所定の直径を有する円盤状の底壁部と、この底壁部の周縁から所定高さ立設した環状の側壁部とを有し、浅底の円形皿状の支持台からなり、耐熱性及び機械的強度の強い合成樹脂成型体で形成されている。底壁部は、その中心部に鍋底温度センサーが挿通される挿通孔21(図5)を設けて、この挿通孔に鍋底温度センサーS1(図5、図8参照)が装着されている。
フレームカバー20Cは、図3、図6に示すように、比較的厚い肉厚を有し内部に中空孔を設けた環状体からなり、耐熱性及び機械的強度の強い合成樹脂成型体で形成されている。
フレームカバー20Cを構成する環状体22は、外周壁の一端に蓋体5がロックされる本体係止部22a、これと対向する他端にヒンジ機構23が固定されるヒンジ機構取付け部22bが形成されている。また、上方の開口周囲は、鍋3のフランジが載置される載置部22cとなっている。さらに、外周壁には、図3、図7に示すように、鍋ロック機構のホールド爪56aが差し込まれる差込穴22が設けてある。
ヒンジ機構取付け部22bには、ヒンジ機構23が固定される。このヒンジ機構23は、図11に示すように、ヒンジフレーム23aと、このフレームに固定されて蓋体5を開放状態に保持するバネ体及び第1の梁枠体F1に連結される支軸23b(図5、図11参照)とを有している。このヒンジ機構23は、外側がヒンジカバー23cで覆われる。このヒンジ機構23により、蓋体5は、上下方向へ開閉でき、また開放状態にも保持される。なお、このヒンジ機構は、公知のものを使用しているので、詳細な説明は省略する。
本体係止部22aは、図6に示すように、外周壁の一部を外方へ所定大きさで突出させた突起壁となっている。この突起壁には、上下方向に貫通する貫通孔22a'が形成され
て、この貫通孔22a'内に係止爪22が設けられている。
また、載置部22cは開口の外周囲となっており、その一部、すなわち、鍋ロック機構のホールド爪56aでフランジ32をホールドする箇所にフランジ補強板24が装着されている、このフランジ補強板24は、機械的強度が高い材料、例えば所定長さ、幅長及び厚さの金属板からなり、載置部22cの上面にあって、この上面から所定高さ浮かせた隙間、すなわちホールド爪56aが差し込まれる高さの隙間をあけて配設されている。この隙間は、金属加工などで形成されている。なお、この補強板の表面を合成樹脂材からなるカバー部材24aで覆ってもよい。
載置部22cに補強板を設けると、炊飯時、鍋ロック機構を操作して、ホールド爪56aが載置部22cの差込穴22(図3、図7参照)から差し込まれ、ホールド爪56aがフランジ32の下面に達して、この下面とホールド爪56aとの間にフランジ補強板24或いはカバー部材24a及びフランジ補強板24が介在される。炊飯が開始され、鍋内の加圧により、蓋体5が上方へ押し上げられるとホールド爪56aがフランジ補強板24或いはカバー部材24aを介在して、フランジ32を強くホールドする。このホールドは、フランジ補強板24或いはカバー部材24aを介在したものとなるので、フランジ32に掛かる力がフランジ補強板24或いはカバー部材24aに分散されたものとなる。これにより、フランジ32に掛かる力がフランジの一部に集中することなく分散されるので、フランジの変形を防止できる。
炊飯器本体2の組立ては、まず、本体枠組体20が組立てられる。この本体枠組体20は、まず基台20Aの上に、ヒータ支持台20B(図11参照)が載置固定される。次いで、このヒータ支持台20Bに底面ヒータH1が配置されて、その上に、フレームカバー20Cが固定されて本体枠組体20が形成される。底面ヒータH1には、ドーナツ状に巻装された電磁誘導コイルが使用される。この底面ヒータH1は、鍋底面から加熱するヒータH11と、底部30と側壁部31との隅部から加熱するヒータH12とからなり、これ
らのヒータの容量は、例えば4.8KW程度のものが使用されている。
この本体枠の組立てにより、図5、図7に示すように、本体枠組体20は、基台20Aとヒータ支持台20Bとの間に所定大きさの空間20ab(図5、図8)が形成される。この空間を利用して、空間内部にICチップなどの電子部品を搭載した制御基板、インバータ及び送風機などの部品が収容されている。
本体枠組体20には、図1、図8に示すように、外周囲に本体カバー25が装着されている。この本体カバー25には、炊飯のスタート、タイマー予約及び保温などの操作を行なう操作表示部26(図1A参照)が設けられている。この操作表示部26は、各種の操作キー類を配設した操作パネル26aと、この操作パネルによって設定される設定状態を表示する表示パネル26bとで構成されている。この操作パネル26aには、スタートキー、メニューキー、予約キー、保温キーなどが設けられている。
蓋体5は、図3〜図10に示すように、鍋3の開口を塞ぎ密閉する内蓋5Aと、この内蓋の上方に位置して炊飯器本体2の開口を覆う上蓋カバー(以下、上蓋という。)5Bと、この上蓋の上方に位置して覆う外蓋5Cとを備えている。この蓋体5は、炊飯時に鍋内の圧力が大気圧を超える圧力に加圧されて、この加圧圧力が蓋体に掛かるので、この蓋体はこの加圧圧力に耐える耐圧構造となっている。この耐圧構造は、主に複数本の梁材からなる蓋梁枠体が担っている。
そこでまず、図8〜図10参照して、蓋梁枠体を説明する。
この蓋梁枠体50は、2本の梁材51を対にして間に所定の間隔を開けて略平行に配置した第1の梁枠体F1と、1本の梁材52からなる第2の梁枠体F2とを用い、これらを所定の箇所で交差させた組立体で構成されている。
第1の梁枠体F1は、所定長さの2本の梁材51を用い、これらの梁材51は所定の間隔を開けて、それらの一端がヒンジ機構23に連結され、他端に蓋体ロック機構54が装着されて、上蓋5Bを略中央部で耐圧補強するものとなっている。そのため、梁材51は大型の蓋体の重量及び炊飯時に蓋体に加わる大きな圧力が荷重として掛かるので、肉厚の厚い金属板材を折曲加工した機械的強度が強い梁材が使用されている。この梁材は、例えば比較的長尺及び幅広の細長の底板部と、この底板部の長手方向の両側縁から略直角に所定高さ立設した一対の対向する側板部とからなる略U字型枠体を使用する。このようなU字型梁材を使用することにより、棒状体のものと比べて軽量化できる。なお、この梁材はこれに限定されるものでなく、公知の任意形状の梁材を用いてもよい。
この第1の梁枠体F1の2本の梁材51に、ヒンジ機構23が連結される。この連結は、図11に示すように、各梁材51はU字型の外側の側板部に貫通孔を設け、これらの貫通孔に支軸23bを通して枢支する。この枢支により、一対の梁材51の他端を上下方向へ回動自在、すなわち、これら梁材が蓋体に結合されるので、蓋体の開閉が自在になる。しかし、炊飯時に、蓋体5に高い圧力が掛かると、梁材51はヒンジ機構23との連結部分に強い力が掛かり、これらの部分が捩れて変形し、この変形が過度になると破損する恐れがある。そこで、両梁材51の間には、この間の間隔を保持して補強する補助梁53を橋渡し結合して、この強い力に耐えて捩れないようにする。この補助梁には金属製の板状体或いは棒状体などのものを使用する。
第1の梁枠体F1の2本の梁材51は、平行に配設したが、平行でなく両端部の間隔を一端の間隔幅を狭く、他端の間隔幅を広く、またその逆の間隔幅になるようにして配設してもよい。また梁材の本数は2本に限定されるものでなく、間隔を開けて配設した各梁材
の両サイドに更に1本乃至それ以上の梁材を追加して配設してもよい。
第2の梁枠体F2は、所定長さの1本の梁材52を用い、この梁材52は蓋体ロック機構54側で第1の梁枠体F1の2本の梁材51と直角に交差させ、両端部を上蓋5Bの外周囲縁まで延長させて上蓋5Bを耐圧補強する。すなわち、この梁材52は上蓋5Bの横方向、すなわち、第1の梁枠体F1と直交する方向で耐圧補強し、この直交方向で上蓋が上方へ押し上げられて、反り返るのを防止するものとなっている。上蓋5Bを1本の梁材52で耐圧補強する場合、この梁材52は第1の梁枠体F2の2本の梁材51と上蓋5Bの中心部或いはこの中心部から若干離れた箇所で直交する位置が最も効率良く補強ができる。しかし、この実施形態では、蓋体5に配設する部品の機能或いは特徴を考慮して、蓋体ロック機構54が側へ寄った箇所に設けている。
この構成によれば、梁材の本数を少なくして効率よく耐圧補強、特に上蓋の上方への反りを防止できる。この梁材は、梁材51と同じ形状のもの、すなわち、所定の幅長及び長さの底板部と、この底板部の長手方向の両側縁から略直角に所定高さ立設した一対の対向する側板部とを有する略逆U字型の梁材を使用する。U字型梁材の使用により、棒状体と比べて、軽量化できる。なお、第2の梁枠体F2は1本の梁材52にしたが複数本にしてもよい。
第1の梁枠体F1と第2の梁枠体F2とを所定の箇所で交差させる。この交差は両梁材51、52を交差させる箇所で、一方の梁材52に2個の貫通孔52を設けて、これらの貫通孔に各梁材51を挿通して固定する。この固定は圧入或いは他の公知の固定手段によってなされる。1本の梁材52の各貫通孔52に、各梁材51を挿通させると、これらの交差箇所は略平面的な交差となる。この交差箇所が平面になると、蓋梁枠体50が嵩張ることがなく背低となる。その結果、組み立てた蓋体5全体を薄型にできる。なお、この交差は、貫通孔に限定されるものでなく、他の交差手段、例えばU字状溝などでもよい。また、第2の梁枠体の梁材52に貫通孔を設けたが逆にして、第1の梁枠体の各梁材51に貫通孔を設けて交差させてもよい。また、この交差は平面的なものに限定されるものでもなく他の交差、例えば立体的な交差、すなわち梁材52の一部または全てを梁材51の下になるように配設することにより、加圧圧力に耐える構造となる。さらに、梁材52を梁材51に直角に交差させたが、他の角度で交差させてもよい。
第1、第2の梁枠体F1、F2の組立体により、2本の梁材51及び1本の梁材52とヒンジ機構23とで囲まれたところに所定大きさの第1の空間F12、及び2本の梁材51及び1本の梁材52と蓋体ロック機構54で囲まれたところに第2の空間F21が形成される。これらの空間の広さは、梁材52が蓋体ロック機構54側へ寄っているので、第1の空間F12が第2の第2の空間F21より大きくなる。これらの第1、第2空間F12、F21の形成によって、上蓋5Bは、また各空間F12、F21に対応した面積の第1のエリアA1及び第2のエリアA2で区画される。これらの第1、第2のエリアA1、A2には、後述するそれぞれ機能或いは働きが異なる機構及び部品が配置される。
蓋体5は、ヒンジ機構23を設けた箇所の反対側に蓋体ロック機構54が固定されている。この蓋体ロック機構54は、図6、図12に示すように、蓋体5を炊飯器本体2にロックする蓋ロック機構54Aと、蓋体5を鍋3のフランジ32にホールドロックする鍋ロック機構54Bとで構成されている。蓋ロック機構54Aは、フレームカバー20Cにロック及びこのロックの解除ができる蓋ロック・解除機構55(図4、図6)を有している。
蓋ロック・解除機構55は、図4に示すように、揺動部材55aを有し、この揺動部材の一端に解除釦55b、他端に鉤部55cが設けられ、カバー体55dで覆われたものと
なっている。
鍋ロック機構54Bは、図4、図6、図12に示すように、炊飯開始時に、ロック操作レバー59により鍋3のフランジ32をホールドし、鍋3内の圧力が上昇したときに、フランジ32をホールドしてロックするホールド・ロック機構56を有している。このホールド・ロック機構56は、また鍋内の圧力が上昇しない間はロック操作レバー59の操作でホールド前の状態を解除できるようになっている。このホールド・ロック機構56は、一対のホールド爪56aを有する作動部材56bが第1の梁枠体F1の各梁材51の両端部に回転自在に固定されている。
ホールド・ロック機構56は円盤状カム板58を有している。この円盤状カム板58は、図12に示すように、円板の中心点を通る中心線上の周辺部と、この中心線と90度で交差する交差線の一方の周辺部とに、2個のカム溝が所定の間隔をあけて形成されている。また、この円盤状カム板58はロック操作レバー59と繋がれており、ロック操作レバーの操作により回動されるようになっている。すなわち、円盤状カム板58は、ロック操作レバー59に連結されて、所定の角度だけ回転される。
このロック操作レバー59により、円盤状カム板58が所定角度回転されると、カム溝に連結されたアームバーは一対の梁材51間にあって、これらの梁材と略平行に前後方向へ移動する。また、ロック操作レバー59により円盤状カム板58が逆方向へ戻されると、このアームバーが元の状態、すなわち押出し方向から引込められる。このアームバーの前後方向への移動により、このアームバーに連結された鍋ロック機構54Bのホールド爪56aのホールド又はそのホールド解除が行われる。
まず、蓋ロック機構54Aは、炊飯器本体2に鍋3が収容されて、これらの開口が蓋体5で塞がれると、蓋ロック・解除機構55の鉤部55cが炊飯器本体2の係止爪22に係止ロックされる。
次いで、ロック操作レバー59の操作し、鍋ロック機構54Bのホールド爪56aを鍋3のフランジ32への移動させる。この状態で、炊飯が開始されると鍋3内の圧力が上昇し、この圧力上昇により蓋体5の全体が上方へ持上げられてホールドロックする。すなわち、ホールド爪56aと鍋のフランジ32との間に隙間があいているので、この隙間分蓋体5が上方へ押上げ(持上げ)られて、鍋フランジが、ホールド爪56aでホールドロックされる。この状態になると、ロックレバー鎖錠機構57により、ロック操作レバー59の操作及び解除釦55bの操作、すなわち、これらの操作ができなくなる。これにより安全性が確保される。
内蓋5Aは、図3、図13に示すように、鍋3の開口を塞ぎ密閉する大きさで、略中央部分に所定の大きさで所定深さ窪ませた凹み部60aを設けた円盤状の内蓋本体60と、この内蓋本体60の凹み部60aの開口を塞ぐ閉塞蓋63とを有し、いずれも耐熱性の高い材料で作製されている。凹み部60aは、その底面のほぼ全面に複数個の貫通孔60(図3、図6参照)が所定の間隔で穿設されている。これらの貫通孔60は、炊飯時に鍋3内で発生する蒸気及びおねばを通過させ、また、炊飯終了近くで後述するおねば貯留タンク97に一時貯留されたおねばを炊き上がったご飯へ万遍なく分散する働きをするものとなっている。
内蓋本体60は、外周囲の対向する箇所に上蓋5Bに着脱自在に固定するための鍔部61aと係止部61bとからなる固定手段を有している。この固定手段の鍔部61aは上蓋5Bの一端に差し込まれ、係止部61bは上蓋5Bの他端に係止されるようになっている。また、凹み部61aの外周囲の対向する箇所には、内蓋本体60へ着脱自在に固定する固定手段が設けられている。この固定手段は、閉塞蓋63の一端が差し込まれる差し込み部62aと、他端を係止する係止部62bとなっている。
閉塞蓋63は、またその上面の一部を所定大きさで打ち抜いた開口が形成されている。この開口は、鍋内の蒸気及びおねばを調圧弁70,86などを通して外部へ排出するもので、弁装着板64で塞がれている。この弁装着板64には、第1、第2の調圧弁70、86、鍋3の圧力が異常上昇したときに開放する安全弁V1及び鍋の内圧が負圧になったときに開成しておねば貯留タンク97に貯留されたおねばを鍋3内へ戻す負圧弁V2が配設されている。この弁装着板64も耐熱性の高い材料で作製されている。なお、安全弁V1及び負圧弁V2は、既存のものを使用し、これらは既に公知であるので説明を省略する。
この内蓋5Aは、炊飯時、鍋内で発生する蒸気及びおねばの一部が複数個の貫通孔60を通過した後に、第1、第2の調圧弁70、86を通過し、蒸気は外部へ放出され、おねばはおねば貯留タンク97に貯留される。そして、炊飯終了近くになると、負圧弁V2が開放し、おねば貯留タンク97に貯留されたおねばが複数個の貫通孔60を通って、炊き上がったご飯へ万遍なく分散される。なお、第1、第2の調圧弁70、86の構造などは、第1、第2の内圧調整装置PV1、PV2に関連して後述する。
上蓋5Bは、図6、図7に示すように、炊飯器本体2の開口部を塞ぐ大きさの円盤状をなし、表面に機械的強度を付与する凹凸及び背面に内蓋5Aが装着されるようにして、比較的肉厚の厚い樹脂成型体で形成されている。
この上蓋5Bは、第1のエリアA1に上蓋材65の一部を所定大きさ打ち抜いた抜け穴65aが形成されている。この抜け穴65aは内蓋5Aに装着された第1、第2の調圧弁70,86が上蓋5Bの上方へ露出される大きさになっている。この抜け穴65aは、キャップカバー66で塞がれる。このキャップカバー66は、第1、第2の調圧弁70,86が収容される収容室66aと、蒸気及びおねばの一部を外部へ噴出させる蒸気筒66cとを有し、収容室と蒸気筒とは蒸気通路66bで連通されている。収容室66aには、第1、第2の内圧調整装置PV1、PV2の機構と連携する部品を取り付ける2つの取り付け開口が形成されている。1つの取り付け開口66には密閉パッキン95(図15)が装着され、他の取り付け開口には密閉パッキン76(図14)が装着されている。このキャップカバー66は上蓋材65より耐熱性に加え特に耐蝕性が高い材料、例えばPPで作製されている。このキャップカバー66は上蓋5Bに交換可能な固定手段で固定するのが好ましい。キャップカバーと上蓋とを別部品にすると、蒸気は上蓋5Bに直接当たらず、キャップカバー66に当たり、このキャップカバー66が上蓋より耐熱性に加え特に耐蝕性が高い材料で作製されているので、上蓋の腐食損傷を防止できる。炊飯時に発生する蒸気は、樹脂材を腐食損傷する性質があるので、耐熱性、耐蝕性材料の使用により腐食などを防止できる。また、仮に、キャップカバーが腐食或いは損傷しても、交換可能に固定されているので、簡単に新しいものに交換できる。また、この交換可能にしたことより、後述する内圧調整装置の変更が可能になる。すなわち、この内圧調整装置には種々のタイプのものがあるので、これらへの変更が可能になる。なお、第1、第2の内圧調整装置PV1、PV2を構成する第1調圧弁閉塞ロック機構74及び第2調圧弁開放機構90は、第1の梁枠体F1の両梁材51に固定されている。
また、この上蓋5Bは、第2のエリアA2に、前述した鍋ロック機構54Bを作動させる部品、ロック操作レバー59などが配設されている。
ロック操作レバー59は、図5〜図7に示すように、蓋体ロック機構54と隣接した位置に設けられ、円盤状カム板58と繋がれて回動可能に設けられ、所定長さのレバー部とを有し、合成樹脂成型体で形成されている。ロック操作レバー59は、レバー部を時計方向又は反時計方向へ所定角度、例えば45度回動されると、円盤状カム板58が回転し、鍋ロック機構54Bのホールド爪56aが作動して、鍋3のフランジ32にホールド爪56aがホールドされ又はこのホールドが解放されるようになっている。
次に、図14、図15を参照して、第1、第2の内圧調整装置PV1、PV2を説明する。まず、図14を参照して第1の内圧調整装置PV1を説明する。なお、図14は第1の内圧調整装置PV1を示し、図14Aは第1の調圧弁の非閉塞ロック状態、図14Bは閉塞ロックの解除状態を示している。
この第1の内圧調整装置PV1は、図14に示すように、鍋3内を大気圧を超える所定の設定圧力値に保持する閉塞保持圧力を有する第1の調圧弁70と、この第1の調圧弁の弁口71aを閉塞し、その閉塞が鍋3内の内圧の上昇によって閉塞保持圧力を超えても開成しないように、この閉塞状態を保持ロックする第1調圧弁閉塞ロック機構74とを有している。
第1の調圧弁70は、所定の口径の弁口が形成された弁座71と、この弁口71aの口径71a'を塞ぐように弁座71上に載置される金属製の調圧ボール73と、この調圧ボ
ール73が外へ転がり落ちないように規制する規制カバー72と、を有し、この規制カバー72に排気孔72aが形成されている。この第1の調圧弁70は、鍋3内を大気圧を超える所定の圧力値に保持する閉塞保持圧力1.05気圧(atm)に設定されている。この設定は、弁口の大きさ及び調圧ボールの重さで設定する。例えば、第1の調圧弁70は、口径が4.6mm、調圧ボール73の直径を12.7mm及びその重量が8.505g(比重7.93)にして、閉塞保持圧力が1.05気圧(atm)になっている。この閉塞保持圧力1.05気圧(atm)は、非閉塞ロック状態であるが、調圧ボールを押さえた閉塞ロック状態では、押さえ力65gをプラスして、ロック状態の閉塞保持圧力は1.44気圧(atm)になっている。
なお、この第1の調圧弁70の設定閉塞保持圧力は、大気圧を超える圧力値であれば任意の値でよいが、大気圧(1.0気圧)に近いと第1調圧弁閉塞ロック機構74で第1の調圧弁70の閉塞ロックが解除されたときに鍋3内の圧力が過度に下がり過ぎて鍋内の温度が低下し炊飯物が冷えることがあるので、大気圧(1.0気圧)から所定圧力値を超えた圧力、例えば1.05気圧(atm)以上1.075気圧の範囲に設定するのが好ましい。
また、排気孔72aは、金属製の調圧ボール73が鍋3内の圧力により押上げられて弁口の口径71a'が開成したときに、鍋3内の蒸気及びおねばを排出するものとなってい
る。
また、第1調圧弁閉塞ロック機構74は、図14に示すように、第1の調圧弁の70の閉塞状態をロック及びこの閉塞ロック状態を解除するロック・解除作動部材74Aと、このロック・解除作動部材を作動させる駆動装置74Bとを有している。ロック・解除作動部材74Aは、一端部(下方端)75bが調圧ボール73を所定の押圧力で押圧してこの調圧ボールの持ち上がりを阻止(ロック)する押圧棒75と、この押圧棒を押圧降下させる揺動アーム77とを有している。この揺動アーム77は、略中央部が固定枠80に支軸78で枢支されて揺動自在となっており、その一端部77aが押圧棒75の他端部(上方端)75aに当接するようにすると共に、他端部77bがスライド枠体84に当接するようにしてバネ体79で付勢されている。このバネ体79は、支軸78に装着して、揺動アーム77を図14の時計方向に回動するように付勢している。押圧棒75は、このバネ体79の付勢力で揺動アーム77を回動させて押圧される。すなわち、ロック状態の閉塞力はバネ体によって設定される。
また、押圧棒75は、固定枠80内にあって、押圧棒75の下方端部75b部分が、この押圧棒75が持ち上がるように付勢する弾性体からなる密閉パッキン76が固定枠80に固定されている。この密閉パッキン76は、所定直径の弾性を有する円盤体からなり、
外周縁に取付け部を有して、この取付け部でキャップカバーに装着される。この密閉パッキン76は、また円盤体の中央に突出部が設けられて、この突出部に押圧棒75の下方端部75b部が固定されている。すなわち、密閉パッキン76は、その弾性を利用して、図14に示す取付け状態で、押圧棒75を上方へ押上げると共に、下方向へも押動されることができ、かつ上蓋5Bの開口を密閉する働きをするものとなっている。
駆動装置74Bは、図14に示すように、電磁コイルが巻回されたシリンダ81と、このシリンダ内にあって電磁コイルの励磁により引込められるプランジャ82とを有し、プランジャ82の先端部に、このプランジャを所定長さ引き出す伸張コイルバネ83が装着されている。この伸張コイルバネ83は、その先端がスライド枠体84に固定されて、このスライド枠体84は取付け基板上にスライド移動自在に固定されている。スライド枠体84は、取付け基板上をスライド移動自在なスライド台84aと、このスライド台の一側面にあって揺動アーム77の他端部77bに当接して押動する押動部84bとを有している。この下方端77bと押動部84bとは、押動部84bの両端、すなわち、図14の前方と奥方とに一対の対向する腕突起を設けて、これらの腕突起間に弾性湾曲可能な細金属線85を懸架し、この細金属線85に揺動アーム77の下方端77bが引っ掛かるようにして連結されている。この連結は、一種の緩衝機構或いは緩衝手段となっている。
この構成によると、プランジャ82が電磁コイルの励磁によりシリンダ内に引込められたときに、揺動アーム77の下方端77bが細金属線85に当接して、この下方端77bがシリンダ方向へ引っ張られる。この引っ張りの際に、細金属線85が弾性湾曲可能になっているので、揺動アーム77との間に無理な力が加わらず若干の余裕ができるので、駆動装置74Bとロック・解除作動部材74Aとの連結・調整が容易になる。すなわち、この作動時に、揺動アーム77は、支軸78を支点に揺動(シーソー)動作されて、駆動装置74Bの進退動作の許容動作範囲以上のストロークが確保でき押圧棒75で押圧する調圧ボール73との余裕を取ることが可能となり、駆動装置74Bの取付け位置にも余裕が取れる。
この第一の内圧調整装置PV1は、制御装置によって制御されて、以下の(a)〜(c)の作用をする。
(a)第一調圧弁非閉塞ロック状態
この非閉塞ロック状態では、駆動装置74Bの電磁コイルが無励磁状態にある。図14Aに示すように、シリンダ81が伸張コイルバネ83の伸長力により、スライド台84aをロック・解除作動部材74Aの揺動アーム77の下方端77bに当接すると共に、バネ体79のバネ力に打ち勝って、この揺動アーム77の一端部77aで押圧棒75を下方へ押し下げることがない。その結果、押圧棒75は、密閉パッキン76で上方へ持上げられて、第一の調圧弁70は調圧ボール73の自重により弁口が閉塞される。弁口が調圧ボール73で閉塞されると、炊飯中は、鍋内の圧力が閉塞力、すなわち、設定値1.05気圧以下になることがない。
(b)第一調圧弁閉塞ロック状態
この状態は、駆動装置74Bの電磁コイルが励磁される。図14Bに示すように、シリンダ81が伸張コイルバネ83の伸長力に抗して引かれると共に、揺動アーム77がバネ体79の付勢力により図14Bの時計方向へ回動する。揺動アーム77の回動により、その一端部77aで押圧棒75を下方へ押下げて、調圧ボール73に当接させて押圧し、この調圧ボールを弁口に押し付けて、閉塞状態を保持、すなわち、ロックする。その結果、第一の調圧弁70は、設定値(1.05気圧)を超えても開成されることなく鍋の内圧が上昇する。なお、鍋内の圧力が上昇しても、第2の調圧弁86が閉成されているので、この内圧は第2の調圧弁86の閉塞保持圧力まで上昇する。
(c)第1調圧弁閉塞ロック状態の解除
駆動装置74Bの電磁コイルへの励磁が無くなると、シリンダ81が伸張コイルバネ
83の伸長力により、その先端部が揺動アーム77の他端部77bに当接して、バネ体79により揺動アーム77が図14の反時計方向へ回動する。これにより、押圧棒75が密閉パッキン76の復元力により持上げられて、調圧ボール73から離れて、上記(a)の非閉塞ロック状態となる。その結果、鍋内の圧力が設定値1.05気圧より高いと、この内圧により第1の調圧弁70が開成される。また、鍋内の圧力が設定値1.05気圧を超えないと、閉塞状態が保持される。このロック解除は、沸騰維持工程において、炊飯メニューに応じて、所定の回数で実施される。なお、この第1の内圧調整装置PV1は、駆動装置74Bと第1調圧弁閉塞ロック機構74とが緩衝機構を介して連結されているので、駆動装置と第1調圧弁閉塞ロック機構との連結・調節が容易になるとともに、第1の調圧弁の開成ないし閉成をスムーズに行える。
図15を参照して、第2の内圧調整装置PV2を説明する。なお、図15は第2の内圧調整装置PV2を示し、図15Aは第2の調圧弁が強制的に開放された状態を示し、図15Bは第2の調圧弁が閉成された状態を示している。
この第2の内圧調整装置PV2は、第1の調圧弁70より高い閉塞保持圧力を有する第2の調圧弁86と、この第2の調圧弁86を強制的に開放させる第2調圧弁開放機構90とを有している。第2の調圧弁86は内蓋5Aに設けられた閉塞蓋64に、第2調圧弁開放機構90は取付け基板に、それぞれ設けられている。第2の調圧弁86は、所定の口径87a'の弁口87aが形成された弁座87と、この弁口87aの開口を塞ぐように弁座
87上に載置される金属製の調圧ボール89と、この調圧ボールの移動を規制することで弁座87上に調圧ボール89を保持するカバー88とを有し、カバー88に排気孔88aが形成されている。この第2の調圧弁86の閉塞保持圧力は、弁口の大きさ及び調圧ボールの重さで設定する。例えば、調圧ボールの直径を19.84mm、調圧ボールの重量を32.445g(比重7.93)及び弁座の弁口(直径)を3.7mmにして、閉塞力1.3気圧(atm)にする。この閉塞保持圧力は、第1の調圧弁の閉塞力1.05気圧より高くなっている。第2の調圧弁86の閉塞保持圧力は、1.3気圧(atm)に限定されるものでなく、それ以上、例えば、2.0気圧にしてもよい。
なお、この第2の調圧弁86の閉塞保持圧力は、第1の調圧弁70の閉塞保持圧力1.05気圧より高い値、例えば.1.2気圧(atm)以上に設定されているが、第2の調圧弁86の閉塞保持圧力は、第1の調圧弁70の閉塞保持圧力を超える圧力値であれば任意の値でよい。しかし、第1の調圧弁70の閉塞保持圧力1.05〜1.075気圧に近いと、両者の圧力差が少なくなり、第1の調圧弁が開放されたときに、鍋内に発生する突沸現象が大きくならず、そのために炊飯物の撹拌が不足するので、この圧力値より高い値、例えば、1.2気圧以上2.0気圧の範囲が好ましい。
また、排気孔88aは、第2の調圧弁86が強制的に開放されたときに、鍋3内の蒸気を排出するものとなっている。また、第2調圧弁開放機構90は、電磁コイルが巻回されたシリンダ91と、このシリンダ内から電磁コイルの励磁により入出し調圧ボール89を移動させるプランジャ92と、プランジャの先端が固定されたスライド枠体94と、シリンダの一端部とスライド枠体との間にあってプランジャ92の先端を所定長さ突出させる伸張バネ体93とを有し、スライド枠体94は、取付け基板上にスライド移動自在に固定されている。スライド枠体94は、取付け基板上をスライド移動するスライド台94aと、このスライド台の上方にあってプランジャの先端が固定される固定片94b及びこの固定片から前方へ突出して調圧ボールに先端部が当接する突出棒94cとを有している。突出棒94cは、その先端が密閉パッキン95に固定されている。この密閉パッキン95は、所定直径の弾性を有する円盤体からなり、外周縁に取付け部を有して、この取付け部でカバー体55dに固定されている。密閉パッキン95は、円盤体の中央に突出部が設けられて、この突出部の一方端に突出棒94cの先端が固定され他端が調圧ボールに当接する
ようになっている。すなわち、密閉パッキン95は、弾性を利用して、取付け状態で水平方向へ動くことができると共に、カバーの開口を密閉する働きをするものとなっている。
この第2の内圧調整装置PV2は、制御装置により制御される。すなわち、制御装置からの指令に基づき、電磁コイルが励磁される。この励磁により、プランジャ92がシリンダ91に引込められる。これにより、調圧ボール89はその自重により転動して弁口を閉塞する。また、この状態から、電磁コイルが無励磁になると、シリンダ91が伸張バネ体103の伸長力により、前方へ引き出されて調圧ボール89が押動されて調圧弁が開成する。
この実施形態では、第1、第2の調圧弁は、調圧ボールの重さで圧力調整するようにしたが、この方法に限らず、弁口の口径の大きさをそれぞれ変える方法とすれば、ボールの重さは同じでも、異なる圧力の設定が可能となる。例えば重さ11.0gで、直径14.0のボールを、調圧ボールに使用した場合に弁口の口径4〜5mmで圧力1.05気圧前後が得られ、さらに弁口の口径を、2〜3.0mmとすると圧力1.30気圧前後を得ることが出来る。
蓋梁枠体50は、図5〜図7に示すように、表面加工した化粧カバーからなる外蓋5Cで覆われている。この外蓋5Cは、例えば金属板を加工により形成される。そして、この外蓋5Cは、その中央部と蓋体ロック機構との間にロック操作レバー59が取付けられ、また中央部とヒンジ機構23との間におねば貯留タンク97とが取付けられている。
おねば貯留タンク97は、外蓋5Cに取付けられるが、炊飯量が多いので蒸気及びおねば量が多くなるので、家庭用炊飯器のタンクに比べて大型になる。このためおねば貯留タンク97も大型化し、外蓋への取付け、取り外しなどで工夫が必要である。そこで、このおねば貯留タンク97は、直接、外蓋5Cに取付けるのでなく、タンク装着部材96を介して、これに着脱自在に装着されるようになっている。そのため、外蓋5Cは、このタンク装着部材96を取付ける箇所が所定の大きさで開口している。
おねば貯留タンク97は、図5、図8に示すように、タンク装着部材96を介して、上蓋5B上に着脱自在に装着される。タンク装着部材96は、外蓋5Cの開口を塞ぐ大きさで、所定の肉厚を有し円盤状の部材からなり、合成性樹脂成型体で形成されている。
このタンク装着部材96は、中央部に後述するおねば貯留タンク97の凹み部98cを設けた筒状部が嵌入固定される嵌入穴96aが形成されている。このタンク装着部材96は、上蓋5Bの上面に固定手段で堅固に固定されている。
おねば貯留タンク97は、図16に示すように、タンク装着部材96に着脱自在に装着されて、第1、第2の調圧弁70、80からのおねばを含む蒸気が送り込まれる下ケース98と、この下ケースの開口を塞ぎ内部に所定大きさの空間を形成する上ケース101とからなり、耐熱性の合成樹脂成形体で形成されている。これらの上ケース及び下ケースは大型のものになっている。下ケース98は、上ケース101が装着されたときに、内部には水平方向に偏平状に広がった空室Sが形成されて、この空室Sには、図示を省略したが、おねばを分離するおねば分離室と、蒸気を一時溜める蒸気溜め室と、この蒸気溜め室で溜めた蒸気を外部へ排出させる蒸気排出室に区画されている。
下ケース98は、所定大きさの円盤状の底板部98aと、この底板部の周囲から所定高さ立設された側板部98bとを有し、底板部98aはその中央部に所定大きさで及び深さで窪ませた凹み部98cが形成されている。この凹み部98cは有底の筒状をなして、外側が筒状部となっており、この筒状部がタンク装着部材96の嵌入穴96aに嵌入固定される。この凹み部98cの底部には、2本の蒸気ガイド筒98dが立設され、また2個の
負圧弁V3が設けられている。これらの蒸気ガイド筒及び負圧弁は蒸気及びおねばを通過させる構造となっている。この下ケース98は、また、一端の側壁に上ケース101の鉤爪が引っ掛けられる係止軸99a、この係止軸と対向する箇所の側壁に上ケース101をロックする係止ロック99bが設けてある。また、この下ケース98には、両サイド、すなわち、係止軸99aと係止ロック99bとを結ぶ線が下ケースの中心点で直角に交差する線上の両端側壁に、それぞれ補助ロック99cが設けてある。さらに、各補助ロック99cを設けた箇所に、それぞれ把持部99eが設けてある。
また、上ケース100は、下ケース98の係止軸99a、係止ロック99b及び補助ロック部99cに対応する箇所に、それぞれ鉤爪、ロック爪及び補助ロック爪がそれぞれ設けられている。また、上ケース100は、表面に複数この噴出穴100が形成されている。なお、係止軸99a、係止ロック99b及び補助ロック部99c並びに鉤爪、ロック爪及び補助ロック爪は、図示のものに限定されず、公知の係止手段を使用してもよい。
下ケース98と上ケース101との結合は、上ケース101の鉤爪101aをケースの枢止軸9aに上ケースを閉めて閉蓋する。この閉蓋により、係止ロック受け99bと係止ロック爪101bとが係合すると同時に、両サイドの補助ロック部99cとが101c
が係止される。これにより、下ケース98と上ケース101との結合は3点でロックされるので、結合が堅固になる。また、タンクの取り外しは、両サイドの把持部を利用して、外蓋から簡単に外すことができる。
以上の説明から、本発明の実施形態に係る炊飯器1は、炊飯時、蓋体5に鍋内の加圧圧力が掛かるが、この加圧圧力は蓋梁枠体が担い、この蓋梁枠体は以下の特徴を備えている。
すなわち、蓋梁枠体は、第1の梁枠体と第2の梁枠体とからなり、これらの梁枠体は上蓋の表面に位置して、ヒンジ機構との連結部を頂部、第1の梁枠体を底辺部とした略三角形状に配設されるので、鍋内の圧力が加圧上昇し、上蓋が上方へ押し上げられても、この上蓋は略三角形状の梁枠体で押さえ込まれて、上方への持ち上がりが抑制されて耐圧補強される。このとき、第2の梁枠体は、第1の梁枠体と交差し上蓋の外周縁付近まで延びているので、この梁枠体で上方への反りを防止できる。なお、この略三角形状体の梁枠体は四角形状のものと比べて、幾何学的に最も安定したものとなり、上蓋を効率よく耐圧補強することができる。
また、上蓋の反りを防止できるので、上蓋と鍋と炊飯器本体との密封が維持されて蒸気漏れを防止できる。さらに、蓋梁枠体は、2本の梁材からなる第1の梁枠体と、1本の梁材からなる第2の梁枠体とからなり、従来技術の炊飯器と比べて、梁材の本数が低減できて少ない機材で蓋体の耐圧補強ができる。
さらに、蓋体ロック機構のうち、鍋ロック機構は技術の炊飯器と比べて、鍋のフランジをホールドする箇所が従来の3箇所から1箇所となり、該鍋ロック機構を簡単できる。蓋梁枠体は、第1の梁枠体の梁材と第2の梁枠体の梁材とが、略平面的な交差となるので、蓋梁枠体が背高にならず、略平坦となり、その結果、蓋体を背低にできる。
さらにまた、内圧調整装置及び蒸気筒及び蓋ロック機構はそれぞれ機能或いは働きが違っているが、それぞれの部材を第1、第2のエリアに機能などの違いを考慮して分けて配設できるので、蓋体を構成する部品の配置及び組立てが容易になり、蓋体設計の自由度がアップする。また、機能などが異なる部材が分かれて配設されているので、メンテナンスが容易になる。
1 炊飯器
2 炊飯器本体
20 本体枠組体
20C フレームカバー(フレーム)
22a 載置部
23 ヒンジ機構
24 フランジ補強板
3 鍋
32 フランジ
5 蓋体
5A 内蓋
5B 上蓋
5C 外蓋
50 蓋梁枠体
51 梁材
52 梁材
53 補助梁
54 蓋体ロック機構
54A 蓋ロック機構
54B 鍋ロック機構
56a ホールド爪(係止部)
66 キャップカバー
66c 蒸気筒
97 おねば貯留タンク
A1 第1のエリア
A2 第2のエリア
F1 第1の梁枠体
F2 第2の梁枠体
PV1 第1の内圧調整装置
PV2 第2の内圧調整装置

Claims (5)

  1. 開口の外周囲から外方へ延設されたフランジを有する有底の鍋と、前記鍋が収容され該鍋内の炊飯物を加熱する加熱手段を有する炊飯器本体と、前記鍋及び前記炊飯器本体の開口を塞ぐ蓋体と、前記鍋及び前記炊飯器と前記蓋体とをロックする蓋体ロック機構と、を備えた炊飯器であって、
    前記蓋体は、前記鍋の開口を塞ぎ密閉する内蓋と、前記内蓋が装着されて前記炊飯器本体の開口を塞ぐ上蓋とを有し、
    前記上蓋は、その上面に、該蓋体を耐圧補強する複数本の梁材からなる蓋梁枠体が設けられて、
    前記蓋梁枠体は、所定長さの少なくとも2本の梁材を所定の間隔を開けて対向させた第1の梁枠体と、所定長さの少なくとも1本の梁材からなる第2の梁枠体と、を備え、
    前記第1の梁枠体は、前記第1の梁枠体の梁材の一端が前記蓋体の開閉の軸となるヒンジ機構に連結され、他端に前記蓋体ロック機構が固定され
    前記第2の梁枠体は、前記第2の梁枠体の梁材が長さ方向で前記第1の梁枠体の各梁材と交差されて、該梁材の両端部が前記上蓋の外周縁まで延びていることを特徴とする炊飯器。
  2. 前記第1の梁枠体と前記第2の梁枠体とは、前記第1、第2の梁枠体の各梁材が平面交差していることを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記蓋体は、前記第1、第2の梁枠体と前記ヒンジ機構とで囲まれた第1のエリアに前記鍋内の圧力を調整する内圧調整装置及び該鍋内の蒸気及びおねばの一部を外部へ導出する蒸気筒が設けられ、
    前記第1、第2の梁枠体と蓋ロック機構とで囲まれた第2のエリアに前記蓋ロック機構を作動させる操作手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の炊飯器。
  4. 前記上蓋は、その上面に、前記蒸気筒と前記蒸気筒と蒸気通路で連通されて前記内圧調整装置の調圧弁を収容する収容室とを有するキャップカバーが固定され、前記キャップカバーは該上蓋より耐蝕性が高い材料で作製されていることを特徴とする請求項3に記載の炊飯器。
  5. 前記蓋体ロック機構は、前記蓋体を前記炊飯器本体にロックする本体ロック機構と、前記蓋体を前記鍋にロックする鍋ロック機構とを有し、
    前記鍋ロック機構は、前記鍋のフランジに係止する係止部と、前記係止部を操作する操作部とを備え
    前記炊飯器本体は、前記鍋のフランジが載置されるフレームに前記鍋のフランジと前記係止部との間に介在されるフランジ補強板を設け、
    前記鍋ロック機構は、前記鍋フランジと前記係止部との間に前記フランジ補強板を介在させて、前記蓋体を前記鍋のフランジにロックさせることを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
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