JP2014234859A - 作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行レバーの伝動系統の前後方向における幅を抑えることができ、操縦部内における他の構成部材の配置の自由度を向上させることのできる作業車両を提供すること。【解決手段】作業車両に、圃場を走行する走行車体2と、走行車体2の前後進及び走行速度を変更すると共に、操作軸98が機体前後方向に向けて突出する向きで配置される油圧式無段変速機16と、油圧式無段変速機16の出力及び出力方向を変更することによって走行車体2の前後進及び走行速度を操作する走行レバー35と、走行レバー35の操作に合わせて油圧式無段変速機16の出力及び出力方向を変更すると共に、少なくとも機体左右方向における位置が油圧式無段変速機16とは異なる位置に配置される出力伝動機構90と、出力伝動機構90に対して機体左右方向に向けて配置され、出力伝動機構90と油圧式無段変速機16の操作軸98とを繋ぐ連結ロッド94と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、圃場の内外を走行すると共に、圃場内で作業を行う作業車両に関する。
圃場で苗の植付け等の作業を行う際に用いる苗移植機等の作業車両は、路上のみでなく圃場も走行可能に構成されている。また、このような作業車両の中には、作業者が手でレバーを操作することによって速度を調節することができるようになっているものがあり、走行速度の調節を手動で行う作業車両の中には、操作をする際における労力の軽減を図っているものがある。
例えば、特許文献1には、変速操作に用いる走行操作レバーの操作量を、レバーポテンショメータで検知し、このレバーポテンショメータの検知量に合わせてHST(油圧式無段変速装置)のトラニオン軸の開度を変更すべく、制御モータが作動する機構を備える農用作業車両が開示されている。この農用作業車両では、このように作動する制御モータを備えることにより、走行レバーとHSTを複雑な連繋機構で繋ぐ必要がなくなるので、部品点数が削減されると共に、走行操作レバーの操作が軽くなり、作業者が機体の操作に要する労力を軽減することができる。
特開2011−230596号公報
しかしながら、走行操作レバーは操縦席付近に配設され、HSTは機体の下方に配設されているため、走行操作レバーから制御モータや連繋アームをHSTの向きに合わせて配置し、走行操作レバーの動作がHSTに伝わるようにした場合、作業車両の前部に設けられたボンネットの内部空間を前後方向に長く占有する構成になる。このため、操縦部の内部に内蔵する制御装置や燃料タンク等の部材の配置スペースが制限されてしまう問題がある。また、操縦部内は、機体左右方向においては内部空間に余裕があるが、操縦部内における下部側をHST及び制御モータに占有されていることにより、重量物の配置ができず、操縦部の内部に配置する部材の配置の自由度が大幅に制限されてしまう問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、走行レバーの伝動系統の前後方向における幅を抑えることができ、操縦部内における他の構成部材の配置の自由度を向上させることのできる作業車両を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の作業車両は、圃場を走行する走行車体(2)と、前記走行車体(2)の前後進及び走行速度を変更すると共に、操作軸(98)が機体前後方向に向けて突出する向きで配置される無段変速装置(16)と、前記無段変速装置(16)の出力及び出力方向を変更することによって前記走行車体(2)の前後進及び走行速度を操作する走行レバー(35)と、前記走行レバー(35)の操作に合わせて前記無段変速装置(16)の出力及び出力方向を変更すると共に、少なくとも機体左右方向における位置が前記無段変速装置(16)とは異なる位置に配置される出力伝動機構(90)と、前記出力伝動機構(90)に対して機体左右方向に向けて配置され、前記出力伝動機構(90)と前記無段変速装置(16)の前記操作軸(98)とを繋ぐ連結ロッド(94)と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の作業車両において、前記走行レバー(35)の操作量を検知する操作検知部材(121)と、前記無段変速装置(16)の前記操作軸(98)の開度を検知する開度検知部材(122)と、前記操作検知部材(121)と前記開度検知部材(122)との双方の基準位置を記憶すると共に、前記操作検知部材(121)と前記開度検知部材(122)との検知量に応じた信号を発する制御装置(200)と、を備え、前記連結ロッド(94)は、長さを任意に変更可能に構成され、前記操作検知部材(121)と前記開度検知部材(122)とが共に基準位置を検知する位置に、前記連結ロッド(94)の長さを変更することにより設定可能であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の作業車両において、前記走行レバー(35)を支持する支持プレート(111)と、前記走行レバー(35)の回動支軸(100)を支持する取付フランジ(112)と、前記取付フランジ(112)を前記支持プレート(111)に装着する取付部材(113)と、前記回動支軸(100)と前記取付フランジ(112)との間に介在し、前記取付フランジ(112)に荷重をかけて前記回動支軸(100)の回動を規制する規制部材(115)と、を備えることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の作業車両において、前記規制部材(115)は、前記取付フランジ(112)の左右両側に配設されて前記取付フランジ(112)を挟んでおり、前記回動支軸(100)には、前記規制部材(115)の荷重を調節すると共に、前記規制部材(115)の荷重を変更することによって前記走行レバー(35)の操作に必要な力を変更することのできる荷重調節部材(117)が取り付けられていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の作業車両において、前記走行レバー(35)を設けた側とは左右方向の反対側に配置され、前記走行車体(2)の作業速度を切り替える副変速機構を操作する副変速レバー(38)と、前記副変速レバー(38)の動作を前記副変速レバー(38)の下方に伝動する第1伝動ロッド(141)と、前記副変速機構を操作する第2伝動ロッド(142)と、機体左右方向に向けて前記支持プレート(111)の下部に配置されると共に、前記出力伝動機構(90)よりも下方で且つ前側に配置され、前記第1伝動ロッド(141)と前記第2伝動ロッド(142)とを連結する連結シャフト(146)と、を備えることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の作業車両において、前記走行車体(2)の前側に位置し、前記走行レバー(35)と前記副変速レバー(38)を備える操縦部(30)と、前記操縦部(30)の左右方向において前記副変速レバー(38)が位置する側に形成され、前記副変速レバー(38)が移動する副変速移動溝(130)と、を備え、前記副変速移動溝(130)は、直線溝部(131)と、共に前記直線溝部(131)に連通する一対のL字溝部(132)と、からなることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の作業車両において、前記副変速移動溝(130)は、前記直線溝部(131)を中立位置とし、一対の前記L字溝部(132)のうち、一方を植付速位置とし、他方を路上速位置としたことを特徴とする。
請求項1に記載の作業車両は、操作軸が機体前後方向に向けて突出する向きで無段変速装置を配置し、走行レバーの操作に合わせて作動して無段変速装置の出力等を変更する出力伝動機構と連結ロッドを機体左右方向に向けて配置したことにより、走行レバーの伝動系統の前後幅を抑えることができる。これにより、機体の前後長さのコンパクト化を図ることができ、燃料タンクや制御ユニット等の他の構成部材の配置の自由度を向上させることができる。また、走行レバーの操作時の連結ロッドの移動方向を左右方向とすることができるので、出力伝動機構や連結ロッドの移動が周辺の部材に妨げられることがなく、移動させることができる。これにより、走行レバーの操作に連動した進行方向や走行速度を確実に確保することができ、作業効率を向上させることができる。
請求項2に記載の作業車両は、請求項1の発明の効果に加えて、連結ロッドの長さを変更可能に構成し、連結ロッドの長さを調節して操作検知部材と開度検知部材を共に基準位置を検知する長さにすることにより、簡単に中立操作位置に合わせることができる。これにより、部品の組み付け位置が判り易くなり、メンテナンス性を向上させることができる。また、作業車両の使用中に操作検知部材や開度検知部材の検知位置がずれることがあっても、作業者が中立操作位置の修正を行うことができるので、作業が中断される時間を短くすることができ、作業能率を向上させることができる。
請求項3に記載の作業車両は、請求項1または2の発明の効果に加えて、回動支軸と取付フランジとの間に規制部材を介在させて回動支軸の自由な回動を規制することにより、走行レバーの操作位置が不意に変更されることを防止することができる。これにより、急加速や急減速を抑制することができ、安定した作業を行うことができる。また、取付部材によって取付フランジを支持プレートに装着することにより、回動支軸は、取付部材を外すことによって規制部材を共に外すことができる。これにより、メンテナンス時の分解作業の工数を減らすことができ、また、規制部材が回動支軸の回動を規制する際における荷重の再調節が不要になる。
請求項4に記載の作業車両は、請求項3の発明の効果に加えて、回動支軸に設けた荷重調節部材を操作することにより、走行レバーの操作に必要な力を変更することができる。これにより、作業者が操作時に余分な力を必要としなくなるので、作業者の労力を軽減することができる。また、走行レバーが軽い力で動き、必要以上に加減速することを防止できるので、安定した作業を行うことができる。
請求項5に記載の作業車両は、請求項3または4の発明の効果に加えて、第1伝動ロッドと第2伝動ロッドとを連結する連結シャフトを、機体左右方向に向けて支持プレートの下部に設けたことにより、第1伝動ロッド及び第2伝動ロッドの組付ピッチを確保することができる。これにより、副変速機構の中立幅を確保することができ、第1伝動ロッド及び第2伝動ロッドに長さ調節機構を設ける必要が無くなる。また、連結シャフトを出力伝動機構よりも機体前側で、且つ、下方に配置したことにより、走行レバーの操作による動作と、副変速レバーの操作による動作とが、互いに干渉し合うことを防ぐことができる。これにより、操作性を向上させることができる。
請求項6に記載の作業車両は、請求項5の発明の効果に加えて、副変速移動溝を、直線溝部と、一対のL字溝部とから構成したため、各溝部を、副変速レバーの各移動位置にすることができる。これにより、副変速レバーの誤操作を生じ難くすることができ、作業能率を向上させることができる。また、副変速レバーの変速操作時は、目的とする状態に対応する溝部内に副変速レバーを移動させることにより、副変速レバーが左右方向に移動することを規制できるので、誤操作、または機体の振動によって副変速レバーの位置が変更されることを抑制することができる。これにより、安定した作業を行うことができる。また、副変速レバーを、操縦部上に配置したため、作業車両を運転操作中の作業者の足が触れて副変速レバーの操作位置が切り替わることを防ぐことができる。
請求項7に記載の作業車両は、請求項6の発明の効果に加えて、副変速移動溝は、一対のL字溝部のうち、一方を「植付速」位置とし、他方を「路上速」位置としたことにより、副変速レバーを「植付速」または「路上速」に切り替えるときは、意識的に副変速レバーの操作を行う必要が生じる。これにより、副変速レバーの操作時における誤操作が生じ難くなり、作業能率を向上させることができる。
図1は、実施形態に係る苗移植機の側面図である。 図2は、実施形態に係る苗移植機の平面図である。 図3は、レバー操作の伝動系の構成図であり、図1のA−A方向から見た場合の透視図である。 図4は、図3のB−B矢視図である。 図5は、図3のC−C矢視図である。 図6は、図3のD部詳細図であり、走行レバーの回動支軸周りの構成図である。 図7は、図1に示す苗移植機の要部構成図である。 図8は、図4のE−E矢視図である。 図9は、植付クラッチと施肥クラッチの動力の伝達系統の説明図である。 図10は、植付クラッチ部分の要部拡大側面図である。 図11は、植付クラッチ部分の要部拡大図である。 図12は、移動クラッチ爪と固定クラッチ爪の噛合部分の要部拡大図である。
以下に、本発明に係る作業車両の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る苗移植機の側面図である。図2は、実施形態に係る苗移植機の平面図である。なお、以下の説明においては、前後、左右の方向基準は、操縦席からみて、車体の走行方向を基準として、前後、左右の基準を規定している。作業車両の一例である苗移植機1の走行車体2は、左右一対の前輪4と、同様に左右一対の後輪5とを有しており、走行時には各車輪が駆動する四輪駆動車としている。これにより、走行車体2は、圃場や道路を走行することが可能になっている。また、走行車体2の後部には、苗植付部昇降機構40によって昇降可能な苗植付部50が備えられている。
この走行車体2は、車体の略中央に配置されたメインフレーム7と、このメインフレーム7の上に搭載されたエンジン10と、エンジン10の動力を駆動輪と苗植付部50とに伝える動力伝達装置15と、を備えている。つまり、本実施形態に係るこの苗移植機1では、エンジン10の動力は、走行車体2を前進や後進させるために用いるのみでなく、苗植付部50を駆動させるためにも使用され、ディーゼル機関やガソリン機関等の熱機関が用いられる。
また、エンジン10は、走行車体2の左右方向における略中央で、且つ、作業者が乗車時に足を載せるフロアステップ26よりも上方に突出させた状態で配置されている。また、フロアステップ26は、走行車体2の前部とエンジン10の後部との間に渡って設けられてメインフレーム7上に取り付けられており、その一部が格子状になることにより、靴に付いた泥を圃場に落とせるようになっている。また、このフロアステップ26の後方には、後輪5のフェンダを兼ねたリアステップ27が設けられている。このリアステップ27は、後方に向うに従って上方に向う方向に傾斜した傾斜面を有しており、エンジン10の左右それぞれの側方に配置されている。
エンジン10は、これらのフロアステップ26とリアステップ27とから上方に突出しており、これらのステップから突出している部分には、エンジン10を覆うエンジンカバー11が配設されている。即ち、エンジンカバー11は、フロアステップ26とリアステップ27とから上方に突出した状態で、エンジン10を覆っている。
また、走行車体2には、エンジンカバー11の上部に操縦席28が設置されており、操縦席28の前方で、且つ、走行車体2の前側中央部には、操縦部30が配設されている。この操縦部30は、フロアステップ26の床面から上方に突出した状態で配置されており、フロアステップ26の前部側を左右に分断している。
この操縦部30の内部には、各種の操作装置やエンジン用燃料の燃料タンク等が配設されており、操縦部30の前部には、開閉可能なフロントカバー31が設けられている。また、操縦部30の上部には、操作装置を作動させる操作レバー等や計器類、ハンドル32が配設されている。このハンドル32は、作業者が前輪4を操舵操作することにより走行車体2を操舵する操舵部材として設けられており、操縦部30内の操作装置等を介して前輪4を転舵させることが可能になっている。また、レバーとしては、走行車体2の前後進及び走行速度を操作する主走行操作部材である走行レバー35と、走行車体2の走行速度を、走行する場所に応じた速度に切り替える副走行操作部材である副変速レバー38と、が配設されている。
また、フロアステップ26における操縦部30の左右それぞれの側方に位置する部分には、補給用の苗を載せておく予備苗載台68が配置されている。この予備苗載台68は、フロアステップ26の床面から突出した支持軸(鉛直軸)によって回転自在に支持されており、作業者の手、または電動モータ等の回動部材によって回動させることが可能になっている。
また、動力伝達装置15は、主変速機としての油圧式無段変速機16と、この油圧式無段変速機16にエンジン10からの動力を伝えるベルト式動力伝達機構17と、を有している。このうち、油圧式無段変速機16とは、HST(Hydro Static Transmission)と云われる静油圧式の無段変速装置として構成されている。このため、油圧式無段変速機16は、エンジン10からの動力で駆動する油圧ポンプによって油圧を発生させ、この油圧を油圧モータで機械的な力(回転力)に変換して出力する。これにより、油圧式無段変速機16は、エンジン10で発生する動力を、走行車体2を走行させる力に変換する。
その際に、油圧式無段変速機16は、回転力の方向や回転速度を変更することにより、走行車体2の前後進及び走行速度を変更することが可能になっており、走行レバー35は、この油圧式無段変速機16の出力及び出力方向を変更することによって、走行車体2の前後進及び走行速度を操作することが可能になっている。
この油圧式無段変速機16は、エンジン10よりも前方で、且つ、フロアステップ26の床面よりも下方に配置されており、本実施形態に係る苗移植機1では、走行車体2の上面から見て、エンジン10の前方に配置されている。
また、ベルト式動力伝達機構17は、エンジン10の出力軸に取り付けたプーリと、油圧式無段変速機16の入力軸に取り付けたプーリと、双方のプーリに巻き掛けたベルトと、さらに、このベルトの張力を調整するテンションプーリと、を備えている。これにより、ベルト式動力伝達機構17は、エンジン10で発生した動力を、ベルトを介して油圧式無段変速機16に伝達可能になっている。
さらに、動力伝達装置15は、エンジン10からの出力がベルト式動力伝達機構17と油圧式無段変速機16とを介して伝達されるミッションケース18を有している。このミッションケース18は、路上走行時や植付時等における走行車体2の作業速度を切り替える副変速機構(図示省略)を内設しており、メインフレーム7の前部に取り付けられている。副変速レバー38は、ミッションケース18内の副変速機構を操作することにより、走行車体2の走行速度を切り替えることが可能になっている。ミッションケース18は、ベルト式動力伝達機構17と油圧式無段変速機16とを介して伝達されたエンジン10からの出力を、当該ミッションケース18内の副変速機構で変速して、前輪4と後輪5への走行用動力と、苗植付部50への駆動用動力とに分けて出力可能になっている。
このうち、走行用動力は、一部が左右の前輪ファイナルケース21を介して前輪4に伝達可能になっており、残りが左右の後輪ギヤケース22を介して後輪5に伝達可能になっている。左右それぞれの前輪ファイナルケース21は、ミッションケース18の左右それぞれの側方に配設されており、左右の前輪4は、車軸を介して左右の前輪ファイナルケース21に連結されている。また、この前輪ファイナルケース21は、ハンドル32の操舵操作に応じて駆動し、前輪4を転舵させることが可能になっている。同様に、左右それぞれの後輪ギヤケース22には、車軸を介して後輪5が連結されている。一方、駆動用動力は、走行車体2の後部に設けた植付クラッチ160(図9参照)に伝達され、この植付クラッチ160の係合時に植付伝動軸(図示省略)によって苗植付部50へ伝達される。
また、走行車体2の後部に備えられる苗植付部50を昇降させる苗植付部昇降機構40は、昇降リンク装置41を有しており、苗植付部50は、この昇降リンク装置41を介して走行車体2に取り付けられている。この昇降リンク装置41は、走行車体2の後部と苗植付部50とを連結させる平行リンク機構42を備えている。この平行リンク機構42は、上リンクと下リンクとを有しており、これらのリンクが、メインフレーム7の後部端に立設した背面視門型のリンクベースフレーム43に回動自在に連結され、各リンクの他端側が苗植付部50に回転自在に連結されることにより、苗植付部50を昇降可能に走行車体2に連結している。
また、苗植付部昇降機構40は、油圧によって伸縮する油圧昇降シリンダ44を有しており、油圧昇降シリンダ44の伸縮動作によって、苗植付部50を昇降させることが可能になっている。苗植付部昇降機構40は、その昇降動作によって、苗植付部50を非作業位置まで上昇させたり、対地作業位置(対地植付位置)まで下降させたりすることが可能になっている。
また、苗植付部50は、苗を植え付ける範囲を複数の区画、或いは複数の列で植え付けることができ、本実施形態に係る苗移植機1では、苗を6つの区画で植え付ける、いわゆる6条植の苗植付部50になっている。この苗植付部50は、苗植付装置60と、苗載置台51及びフロート47を備えている。このうち、苗載置台51は、走行車体2の左右方向において仕切られた植付条数分の苗載せ面52を有しており、それぞれの苗載せ面52に土付きのマット状苗を載置することが可能になっている。これにより、苗載置台51に載置した苗が植え付けられて無くなるたびに、圃場外に用意している苗を取りに戻る必要が無く、連続した作業を行えるので、作業能率が向上する。
また、苗植付装置60は、苗載置台51に載置された苗を圃場に植え付ける装置になっている。この苗植付装置60は、2条毎に1つずつ配設されており、回転可能なロータリケース63に、2条分の植込杆61を回転可能に備えている。このうち、ロータリケース63は、苗植付装置60に駆動力を供給する植付伝動ケース64に対して回転可能に連結されており、植付伝動ケース64は、エンジン10から苗植付部50に伝達された動力を、苗植付装置60に供給する。
また、フロート47は、走行車体2の移動と共に、圃場面上を滑走して整地するものであり、走行車体2の左右方向における苗植付部50の中央に位置するセンターフロート48と、左右方向における苗植付部50の両側に位置するサイドフロート49と、を有している。
また、苗植付部50の下方側の位置における前側には、圃場の整地を行う整地用ロータ80が設けられている。この整地用ロータ80は、後輪ギヤケース22を介して伝達されるエンジン10からの出力によって回転可能に構成されている。
また、苗植付部50の左右両側には、次の植付条に進行方向の目安になる線を形成する線引きマーカ85が備えられている。即ち、線引きマーカ85は、苗移植機1が圃場内における直進前進時に、圃場の畦際で転回した後に直進前進する際の目印を圃場上に線引きする。この線引きマーカ85は、マーカモータ(図示省略)によって作動し、走行車体2が旋回するごとに、左右の線引きマーカ85が入れ替わって作動することができるように構成されている。この左右の線引きマーカ85の入れ替えは、マーカモータが接続されるコントローラ(図示省略)によって行う。即ち、コントローラは、走行車体2の旋回時に、左右の線引きマーカ85を交互に作動状態と非作動状態とに切り替えるマーカ切替装置としても設けられている。なお、左右の線引きマーカ85の線引き作用部は、図1及び図2に示す通り、円盤の外周部に複数の突起体を設け、回転自在にロッド部に装着したものとすると、圃場面との接地抵抗により確実に圃場面に線を形成することができ、次の植付作業位置での直進作業が行いやすくなり、作業能率が向上する。
また、走行車体2における操縦席28の後方には、施肥装置70が搭載されている。この施肥装置70は、肥料を貯蔵する肥料タンク71と、肥料タンク71内の肥料を一定量ずつ下方に繰り出す肥料繰出部72と、繰り出された肥料を施肥ホース74によって苗植付部50側に移送するブロア73と、を有している。さらに、施肥装置70は、苗植付部50の下方に配設されると共に、施肥ホース74によって肥料が移送される施肥ガイド75と、施肥ガイド75の前側に設けられると共に、施肥ホース74によって移送された肥料を、苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に落とし込む作溝器76と、を有している。
図3は、レバー操作の伝動系の構成図であり、図1のA−A方向から見た場合の透視図である。図4は、図3のB−B矢視図である。油圧式無段変速機16は、機体左右方向の中央位置から偏った位置に配設されており、即ち、機体左右方向における一端寄りの位置に配設されている。この油圧式無段変速機16は、当該油圧式無段変速機16の操作に用いる操作軸98が、機体前後方向に向けて突出する向きで配置されている。詳しくは、操作軸98は、油圧式無段変速機16からの出力や出力方向を変更する際に回動させる軸になっており、油圧式無段変速機16から、機体前後方向における前方に向けて突出している。
操縦部30に設けられて油圧式無段変速機16の操作を行う走行レバー35は、機体左右方向において、油圧式無段変速機16が配設されている側の反対側寄りの位置に配設されている。つまり、走行レバー35は、ハンドル32を基準として機体左右方向において、油圧式無段変速機16が位置している側の反対側に位置している。また、副変速レバー38は、走行レバー35を設けた側とは機体左右方向における反対側に配置されており、即ち、副変速レバー38は、ハンドル32を基準として機体左右方向において、油圧式無段変速機16が位置している側と同じ側に位置している。
操縦部30には、走行レバー35の操作に合わせて油圧式無段変速機16の出力及び出力方向を変更する出力伝動機構90が内設されている。この出力伝動機構90は、少なくとも機体左右方向における位置が油圧式無段変速機16とは異なる位置に配置されており、例えば、機体左右方向における位置が、油圧式無段変速機16の位置と走行レバー35の位置との間の位置になって配設されている。
また、出力伝動機構90は、機体上下方向における位置も、油圧式無段変速機16とは異なる位置に配置されている。即ち、油圧式無段変速機16は、走行車体2の下端寄りの位置に配設されており、これに対し、機体上下方向における位置が、油圧式無段変速機16の位置と走行レバー35の位置との間の位置になって配設されている。
この出力伝動機構90は、電力によって駆動する電動モータ91と、電動モータ91で発生した動力を減速して出力するギヤ92と、を有している。このうち、ギヤ92は、略扇状に形成され、扇状の円弧部分に歯を有すると共に、この円弧部分に対向する頂部の付近に回動軸を有しており、電動モータ91の出力軸に取り付けられるピニオンギヤと噛み合っている。その向きは、回動軸が、機体前後方向になる向きになっており、即ち、ギヤ92は、回動軸が、油圧式無段変速機16の操作軸98に平行になる向きで配設されている。これによりギヤ92は、電動モータ91が駆動することによって、回動軸を中心として回動する。
出力伝動機構90は、連結ロッド94によって油圧式無段変速機16に繋がれている。この連結ロッド94は、出力伝動機構90に対して、機体左右方向及び機体上下方向の斜め下方に向けて配置され、出力伝動機構90と油圧式無段変速機16の操作軸98とを繋いでいる。詳しくは、出力伝動機構90のギヤ92には、当該ギヤ92と一体に回動するギヤ側アーム96が取り付けられており、油圧式無段変速機16の操作軸98には、当該操作軸98と一体に回動する変速機側アーム97が取り付けられており、連結ロッド94は、このギヤ側アーム96と変速機側アーム97とに接続されている。即ち、連結ロッド94は、棒状の部材によって構成されており、一端がギヤ側アーム96に連結され、他端が変速機側アーム97に連結されている。これにより、連結ロッド94は、ギヤ側アーム96や変速機側アーム97を介して、出力伝動機構90のギヤ92と油圧式無段変速機16の操作軸98との間で、回動時の力を伝達することが可能になっている。
また、連結ロッド94は、長さを任意に変更可能に構成されている。連結ロッド94は、例えば、連結ロッド94におけるギヤ側アーム96に接続される部材と、変速機側アーム97に接続される部材とに対して両端を螺合する棒状の部材を有し、両端の螺合する部分を互いに逆ネジにしてターンバックル状にすることにより、長さを変更することが可能になっている。
油圧式無段変速機16は、操作軸98が、機体前後方向における前方に向けて突出しており、出力伝動機構90は、この操作軸98を回動させることができるように、ギヤ92の回動軸が機体前後方向になる向きになって配設されている。また、連結ロッド94は、略上下方向に移動する向きで、油圧式無段変速機16と操作軸98とを繋いでいる。このため、油圧式無段変速機16や連結ロッド94は、作動状態に関わらず機体前後方向の幅が小さくなっている。これにより、操縦部30内には、油圧式無段変速機16や連結ロッド94の前方に、大きな空間部が形成されており、この空間部には、エンジン10の燃料を貯留する燃料タンク210が配設されている。
図5は、図3のC−C矢視図である。図6は、図3のD部詳細図であり、走行レバーの回動支軸周りの構成図である。走行レバー35や副変速レバー38は、操縦部30に設けられて走行レバー35や副変速レバー38を支持する支持プレートであるコラムプレート111に取り付けられている。このコラムプレート111は、操縦部30内に設けられ、走行レバー35や副変速レバー38が取り付けられるレバーコラム110を構成する部材になっており、厚さ方向が機体左右方向になる板状の部材になっている。レバーコラム110は、この板状のコラムプレート111を、機体左右方向に複数併設して構成されており、コラムプレート111の一部は、機体左右方向において走行レバー35が操縦部30から突出する位置の両側の位置、及び機体左右方向において副変速レバー38が操縦部30から突出する位置の両側の位置に配設されている。
走行レバー35は、当該走行レバー35の回動時における中心軸であり、走行レバー35と一体に回動する回動支軸100が、コラムプレート111に支持されている。この回動支軸100は、機体左右方向に延在しており、機体左右方向において走行レバー35が操縦部30から突出する位置の両側に位置する2箇所のコラムプレート111に支持されている。
詳しくは、2箇所のコラムプレート111のうち、一方のコラムプレート111は、回動支軸100を挿入可能な穴を有しており、回動支軸100の一端付近をこの穴に挿入することにより、回動支軸100を支持している。また、他方のコラムプレート111は、回動支軸100を支持する取付フランジ112を、回動支軸100を支持した状態でコラムプレート111に取り付けることにより、回動支軸100を支持している。
この取付フランジ112は、回動支軸100を挿通可能な穴を有しており、この穴に回動支軸100を挿通することにより、回動支軸100を支持することが可能になっており、回動支軸100を支持した状態で、取付フランジ112をコラムプレート111に装着する取付部材である複数のボルト113によってコラムプレート111に取り付ける。その際に、取付フランジ112は、取付フランジ112を取り付けるコラムプレート111において、回動支軸100の一端付近を支持するコラムプレート111が位置する側の反対側の面に取り付ける。
回動支軸100には、略円板状の部材である押さえ板101が設けられている。この押さえ板101は、回動支軸100の軸方向において、回動支軸100を支持する状態の取付フランジ112の両側の2箇所に配設されている。即ち、押さえ板101は、取付フランジ112をコラムプレート111に取り付けた状態において、回動支軸100の軸端を支持するコラムプレート111が位置する側に位置する内側押さえ板102と、このコラムプレート111が位置する側の反対側に位置する外側押さえ板103と、を有している。
さらに、これらの押さえ板101と取付フランジ112との間には、取付フランジ112に荷重をかけて回動支軸100の回動を規制する規制部材であるライニング115が配設されている。このライニング115は、内側に回動支軸100を挿通することのできる穴が形成された略円板状の形状で形成されており、摩擦係数が高い部材で構成している。ライニング115は、回動支軸100を挿通した状態で、取付フランジ112の両側の2箇所に配設される押さえ板101と取付フランジ112とのそれぞれの間に配設されており、ライニング115は、押さえ板101と取付フランジ112との双方に接触している。即ち、ライニング115は、回動支軸100を支持する取付フランジ112と回動支軸100との間に介在している。
また、2箇所の押さえ板101のうち、内側押さえ板102は回動支軸100と一体に回動自在に設けられており、外側押さえ板103は、内側に回動支軸100を挿通することのできる穴が形成された略円板状の形状で形成され、その穴に回動支軸100を挿通させることにより配設されている。ライニング115は、取付フランジ112の左右両側に配設されて取付フランジ112を挟んだ状態で、さらに、内側押さえ板102と外側押さえ板103とに挟まれている。
また、回動支軸100は、外側押さえ板103が位置する側の端部から所定の範囲に、ネジ溝が形成されており、このネジ溝が形成される部分には、2つのナットが重ねて螺合することによりロック機構を備える、いわゆるダブルナット117が螺合されている。このダブルナット117は、外側押さえ板103との間にスプリングワッシャ118を介在させて配設されている。
ダブルナット117は、回動支軸100の軸方向における任意の位置で固定することができるため、ダブルナット117の位置を調節することにより、外側押さえ板103と内側押さえ板102との間隔を、任意の大きさにすることが可能になっている。これにより、ライニング115は、取付フランジ112や押さえ板101に対する圧力が変化する。このようにダブルナット117は、取付フランジ112や押さえ板101に対するライニング115の荷重を調節することができる荷重調節部材として設けられている。走行レバー35は、回動支軸100を中心として回動自在に設けられているため、ダブルナット117は、ライニング115の荷重を変更することによって、走行レバー35の操作に必要な力を変更することが可能になっている。
油圧式無段変速機16の出力や出力方向は、走行レバー35の操作に応じて出力伝動機構90が作動し、出力伝動機構90の操作軸98を回動させることにより変更することが可能になっているが、走行レバー35の操作量や操作軸98の状態は、検知部材によって検知することが可能になっている。
走行レバー35や操作軸98の状態を検知する検知部材としては、例えばポテンショメータが用いられる。このため、走行レバー35の近傍には、走行レバー35の操作量を検知する操作検知部材であるレバー側ポテンショメータ121が配設されており、出力伝動機構90の操作軸98の近傍には、操作軸98の回動の度合いである開度を検知する開度検知部材である変速機側ポテンショメータ122が配設されている。
図7は、図1に示す苗移植機の要部構成図である。レバー側ポテンショメータ121や変速機側ポテンショメータ122、出力伝動機構90の電動モータ91は、苗移植機1に搭載される各機器を制御する制御装置200に接続されている。制御装置200は、各種の信号を電気信号によって送受信したり、各種の演算処理を行ったりする電子制御装置によって構成されており、苗移植機1の各部の制御が可能になっている。例えば、制御装置200は、レバー側ポテンショメータ121と変速機側ポテンショメータ122との双方の基準位置である中立操作位置を記憶すると共に、レバー側ポテンショメータ121と変速機側ポテンショメータ122との検知量に応じた信号を発し、検知量に応じて電動モータ91を作動させることが可能になっている。
操縦部30における、走行レバー35を設けた側とは左右方向の反対側に配置される副変速レバー38は、当該副変速レバー38の動作を副変速レバー38の下方に伝動する第1伝動ロッド141に連結されている。この第1伝動ロッド141は、上端が副変速レバー38の下端付近に連結されており、副変速レバー38に連結されている部分から、下方に向かって延在している。
また、ミッションケース18内の副変速機構は、ミッションケース18の側面に設けられる切替シフタ140を操作することにより、ミッションケース18の外部から操作をすることが可能になっており、切替シフタ140には、第2伝動ロッド142が連結されている。これにより第2伝動ロッド142は、副変速機構を操作することが可能になっている。
これらの切替シフタ140や第2伝動ロッド142は、機体左右方向において副変速レバー38が配設されている側の反対側に配設されている。即ち、切替シフタ140や第2伝動ロッド142は、機体左右方向において、走行レバー35が配設されている側に位置し、走行レバー35の下方に配設されている。
第2伝動ロッド142は、副変速レバー38側からの力が入力される入力側ロッド143と、副変速レバー38側から伝達された力を切替シフタ140に出力する出力側ロッド144と、を有している。出力側ロッド144は、後端部分が切替シフタ140に連結されており、切替シフタ140から前方に延在している。
入力側ロッド143は、後端部分が出力側ロッド144の延在方向における前端と後端との間に、出力側ロッド144に沿って摺動自在に連結されている。出力側ロッド144に対して入力側ロッド143が連結されている部分における、出力側ロッド144の前端側と後端側とには、出力側ロッド144に対する入力側ロッド143の摺動に対して付勢力を付与する逃がしスプリング145が、共に配設されている。このため、入力側ロッド143は、出力側ロッド144に対して摺動自在に連結されつつ、所定の部分に位置するように付勢力が付与されている。
これらのように配設される第1伝動ロッド141と第2伝動ロッド142とは、連結シャフト146によって連結されている。この連結シャフト146は、機体左右方向に向けてコラムプレート111の下部に配置されており、一端が第1伝動ロッド141の下端に連結され、他端が第2伝動ロッド142の前端、即ち、第2伝動ロッド142が有する入力側ロッド143の前端に連結されている。また、連結シャフト146は、出力伝動機構90よりも下方に配設されており、出力伝動機構90の連結ロッド94よりも前側に配置されている。
詳しくは、連結シャフト146は、機体左右方向に延在すると共に回動可能な軸状に設けられており、その両端には、連結シャフト146と一体となって回動する第1伝動ロッド側アーム147と第2伝動ロッド側アーム148とが設けられている。このうち、第1伝動ロッド側アーム147は、連結シャフト146における第1伝動ロッド141側の端部に設けられており、連結シャフト146から後方に向けて突出している。第1伝動ロッド141は、この第1伝動ロッド側アーム147に連結されている。また、第2伝動ロッド側アーム148は、連結シャフト146における第2伝動ロッド142側の端部に設けられており、連結シャフト146から下方に向けて突出している。第2伝動ロッド142は、この第2伝動ロッド側アーム148に連結されている。
また、出力伝動機構90の連結ロッド94は、出力伝動機構90から油圧式無段変速機16に向かって斜め下方に延在しているが、連結シャフト146は、上下方向における位置が、連結ロッド94の出力伝動機構90側の端部の高さと、油圧式無段変速機16側の高さになる位置になっている。連結シャフト146は、上下方向における位置が、このような位置で連結ロッド94の前方に配設されている。つまり、連結シャフト146は、正面視では連結ロッド94に対して交差しており、側面視で、連結ロッド94に対して前後方向に離間している。このように連結ロッド94の前方に配設される連結シャフト146は、連結ロッド94の前方における連結ロッド94の近傍に配設されており、燃料タンク210は、この連結シャフト146の前方に配設されている。
図8は、図4のE−E矢視図である。操縦部30の左右方向において、副変速レバー38が位置する側には、副変速レバー38が移動する副変速移動溝130が形成されており、副変速レバー38は、副変速移動溝130を挿通して操縦部30から上方に突出している。つまり、副変速移動溝130は、操縦部30の内部と外部とを連通して副変速レバー38が挿通される穴状の溝として、操縦部30における副変速レバー38が配設される部分の上面に形成されている。副変速レバー38は、この副変速移動溝130に沿って移動することが可能になっている。
また、副変速移動溝130は、直線溝部131と、共に直線溝部131に連通する一対のL字溝部132と、によって形成されている。このうち、直線溝部131は、機体左右方向に直線状に延びる溝になっている。L字溝部132は、この直線溝部131の機体前方側と機体後方側との2箇所に形成されている。
このうち、直線溝部131の機体前方側に形成されるL字溝部132は、直線溝部131における機体左右方向の中央付近に連通して直線溝部131から前方に延び、直線溝部131の前方の所定の位置で、機体左右方向における機体の中央方向に折れ曲がり、直線溝部131と平行に機体左右方向に延びている。同様に、直線溝部131の機体後方側に形成されるL字溝部132は、直線溝部131における機体左右方向の中央付近に連通して直線溝部131から後方に延び、直線溝部131の後方の所定の位置で、機体左右方向における機体の中央方向に折れ曲がり、直線溝部131と平行に機体左右方向に延びている。つまり、L字溝部132は、機体前後方向の延びる部分と機体左右方向の延びる部分とを有するL字状の溝になっている。
副変速レバー38は、これらの直線溝部131やL字溝部132に沿って、機体前後方向や機体左右方向に移動することが可能になっている。副変速レバー38は、ミッションケース18内の副変速機構を操作することが可能になっているが、副変速移動溝130の各部は、それぞれ副変速レバー38で副変速機構を操作することにより切り替え可能な走行車体2の作業速度に対応している。
具体的には、副変速移動溝130の直線溝部131は、エンジン10で発生した動力が、前輪4や後輪5には伝達されず、走行時における駆動力には用いられなくなる中立位置になっている。また、副変速移動溝130の一対のL字溝部132のうち、一方は、走行車体2の作業速度を、苗移植機1で苗の植え付け作業を行う際における速度に切り替える植付速位置になっており、他方は、走行車体2の作業速度を、路上走行する際における速度に切り替える路上速位置になっている。例えば、直線溝部131の前方側に位置するL字溝部132は植付速位置になっており、直線溝部131の後方側に位置するL字溝部132は路上速位置になっている。
また、操縦部30には、制動操作に用いるブレーキペダル150が設けられている(図5参照)。このブレーキペダル150は、軸方向が機体左右方向になると共に上端付近に位置するペダル支点151を中心として回動自在に設けられており、下端部分を作業者が足で操作することにより、制動操作を行うことが可能になっている。このように設けられるブレーキペダル150は、上部ブレーキロッド155と、下部ブレーキロッド156とを介して、前輪4や後輪5に制動力を発生させる制動装置(図示省略)を作動させるブレーキシャフト158に接続されている。
このうち、上部ブレーキロッド155は、上端がブレーキペダル150におけるペダル支点151の近傍に接続され、上部ブレーキロッド155は、ブレーキペダル150の上端付近から下方に向かって延在している。これにより上部ブレーキロッド155は、ブレーキペダル150の回動時には、その回動に伴って上下方向に移動することが可能になっている。また、下部ブレーキロッド156は、走行車体2の下端寄りの位置に配設されているブレーキシャフト158に後端が接続され、ブレーキシャフト158から前方に向かって延在している。
上部ブレーキロッド155の下端と下部ブレーキロッド156の前端は、共にカウンタプレート152に接続されている。このカウンタプレート152は、ミッションケース18の側面に取り付けられており、軸方向が機体左右方向になるプレート支点153を中心として回動自在に設けられている。つまり、カウンタプレート152は、メインフレーム7のうち、ミッションケース18の前方の位置で機体左右方向に延在するメインフレーム7の後方に配設されている。
上部ブレーキロッド155は、下端部分が、カウンタプレート152におけるプレート支点153の前側に接続され、下部ブレーキロッド156は、前端部分が、カウンタプレート152におけるプレート支点153の下側に接続されている。このため、ブレーキペダル150の回動に伴って上部ブレーキロッド155が上下方向に移動した際には、この移動に伴ってカウンタプレート152が回動し、下部ブレーキロッド156は、カウンタプレート152の回動に伴って前後方向に移動することが可能になっている。
制動操作の伝達系統は、これらのようにブレーキペダル150の回動が、上部ブレーキロッド155、カウンタプレート152、下部ブレーキロッド156を介してブレーキシャフト158に伝達され、ブレーキシャフト158を作動させることができるように構成されている。
図9は、植付クラッチと施肥クラッチの動力の伝達系統の説明図である。ミッションケース18の後方側には、エンジン10で発生した動力の苗植付部50側への伝達の入切を切り替える植付クラッチ160が配設されている。また、後輪ギヤケース22の近傍には、施肥装置70による施肥の入切を切り替える施肥クラッチ163が配設されており、施肥クラッチ163は、メインフレーム7における後輪ギヤケース22の近傍に位置する部分に取り付けられている。これらの植付クラッチ160と施肥クラッチ163とは、電動で作動させることが可能になっており、即ち、電動で駆動するモータユニット166から伝達される動力によって入切の切り替えを行うがことが可能になっている。
モータユニット166は、リアステップ27(図1参照)の下方に配設されており、前後方向における位置が後輪ギヤケース22寄りの位置で、後輪ギヤケース22よりも高い位置に配置され、メインフレーム7に取り付けられている。即ち、モータユニット166は、植付クラッチ160よりも後方で、施肥クラッチ163よりも上方に配設されている。モータユニット166は、電力によって駆動する電動モータ167と、電動モータ167で発生した動力を減速して出力するギヤ168と、を有している。このうち、電動モータ167は、出力伝動機構90の電動モータ91と同様に制御装置200に接続されており、制御装置200によって制御可能になっている(図7参照)。また、ギヤ168は、電動モータ167側の出力軸に取り付けられるピニオンギヤと噛み合っている。その向きは、回動軸が、機体左右方向になる向きになっており、電動モータ167で発生する動力により、回動軸を中心として回動するように設けられている。
植付クラッチ160とモータユニット166との間には植付作動ロッド161が配設されており、施肥クラッチ163とモータユニット166との間には施肥作動ロッド164が配設されている。植付作動ロッド161は、前端部分が植付クラッチ160の上端寄りの位置で植付クラッチ160に接続されており、植付クラッチ160は、植付作動ロッド161が前後方向に移動することにより、苗植付装置60の植付け動作の入切を切り替えることが可能になっている。また、植付作動ロッド161は、後端部分がモータユニット166のギヤ168に接続されており、詳しくは、ギヤ168の下端付近に接続されている。このため、植付作動ロッド161は、ギヤ168の回動に応じて、前後方向に移動することが可能になっている。
これに対し、施肥作動ロッド164は、下端部分が施肥クラッチ163に接続されており、施肥クラッチ163は、施肥作動ロッド164が上下方向に移動することにより、施肥装置70の施肥動作の入切を切り替えることが可能になっている。また、施肥作動ロッド164は、上端部分がモータユニット166のギヤ168に接続されており、詳しくは、ギヤ168の前端付近に接続されている。このため、施肥作動ロッド164は、ギヤ168の回動に応じて、上下方向に移動することが可能になっている。
図10は、植付クラッチ部分の要部拡大側面図である。図11は、植付クラッチ部分の要部拡大図である。植付クラッチ160に接続されている植付作動ロッド161は、前後方向の直線状のロッドである上側ロッド部171と、その機体前側で、且つ、下部に設けられる下側ロッド部172と、により構成されている。下側ロッド部172は、機体前側ほど下方に向かう前下がり傾斜部を形成し、該前下がり傾斜部の前端部から機体前側に向かう直線上のロッドになっている。該下側ロッド部172は、S字(Z字またはクランク状)の部材を上側ロッド部171に溶着する構成や、機体前側で分岐する形状の型に金属を流し込んで鋳造する構成である。
そして、植付作動ロッド161の上側ロッド部171は、植付クラッチ160の周辺を示す拡大図である図10に示す通り、クラッチ切ピン181の上面に接触しながら通過し得る高さに配置する。具体的には、植付クラッチ160には植付クラッチ爪190が内装されており、クラッチ切ピン181は、この植付クラッチ爪190に接触して植付クラッチ爪190を切状態(解放状態)にすることが可能になっている。上側ロッド部171は、このように、植付クラッチ爪190を切状態にするクラッチ切ピン181の上面に接触しながら、通過し得る高さに配置する。また、クラッチ切ピン181は、植付クラッチケースに回動自在に設けるピン取付アーム180に回動自在に設ける。
なお、ピン取付アーム180は、植付クラッチ160が入になる際、クラッチ切ピン181が植付クラッチ爪190から確実に退避するよう、回動支点にトルクスプリング等を設けて上方に付勢される構成とすると、植付クラッチ160が入にならず、苗の植え付けが確実に行える。
植付クラッチ爪190は、無段変速装置16から駆動力を受けて回転する第1植付伝動回転軸173に沿って機体前後方向に移動する移動クラッチ爪191と、苗植付装置60に駆動力を伝動する第2植付伝動回転軸174に固定されている固定クラッチ爪196からなり、移動クラッチ爪191と固定クラッチ爪196とが噛み合うことにより、無段変速装置16から伝達される駆動力が苗植付装置60に伝達される構成としている。
さらに、移動クラッチ爪191には、後進時に第1植付伝動回転軸173が逆転し始めた際、植付クラッチ爪190の入状態が解除されないときに、クラッチ切ピン181が接触する際の衝撃で移動クラッチ爪191と固定クラッチ爪196との連結を遮断する、接触面194を形成しており、逆転時に苗植付装置60に駆動力が伝達されない構成としている。
植付作動ロッド161の下側ロッド部172には、機体前側端部を機体前後方向に回動可能な取付クラッチアーム176を連結しており、下側ロッド部172と取付クラッチアーム176との連結部分には、取付クラッチアーム176の前後回動によって伸縮するスプリング機構185を設けている。取付クラッチアーム176には、回動部分に、回動動作に合わせて回転するクラッチ爪移動カム178を設けている。
クラッチ爪移動カム178は、移動クラッチ爪191の機体前側に形成する突出部と側面視でオーバーラップしており、クラッチ爪移動カム178が回転することにより、植付クラッチ爪190の入切の切り替えが可能な構成としている。つまり、クラッチ爪移動カム178が回転することにより、移動クラッチ爪191を固定クラッチ爪196から離間する側、即ち機体前側に移動させて植付クラッチ爪190を切状態とするか、あるいは移動クラッチ爪191が固定クラッチ爪196と噛み合う側、即ち機体後側に移動させて植付クラッチ爪190を入状態とする構成としている。
図12は、移動クラッチ爪と固定クラッチ爪の噛合部分の要部拡大図である。より詳細に植付クラッチ爪190について説明すると、図11に記載のとおり、移動クラッチ爪191の噛合部192にはテーパ部193が形成されている一方、固定クラッチ爪196の噛合部197は、正面または背面断面視で略直角に形成されている。そして、モータユニット166が作動して植付作動ロッド161が機体前側に押し出されたとき、下側ロッド部172が取付クラッチアーム176を機体前側に回動させると、クラッチ爪移動カム178は移動クラッチ爪191のテーパ部193が固定クラッチ爪196の噛合部197と、正面または背面断面視で略同一線上に並ぶ位置まで移動させる構成とする。このとき、テーパ部193が形成されていることにより、固定クラッチ爪196の噛合部197は移動クラッチ爪191の噛合部192と接触せず、植付クラッチ爪190は噛み合っていない状態、即ち切状態となるので、植付クラッチ160は切状態となり、苗植付装置60に逆転駆動力が伝動されることが防止される。
本実施形態に係る苗移植機1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。苗移植機1の運転時は、エンジン10で発生する動力によって、走行車体2の走行と、苗載置台51に載せた苗の植え付け作業を行う。この植え付け作業は、回転軸が左右方向になる向きで苗植付装置60全体が回転しながら、植込杆61も回転することにより、苗載置台51に載せられた苗を徐々に圃場に植え付ける。植え付け作業時は、このように苗植付装置60を作動させながら圃場内を走行車体2で走行することにより、複数の列状に苗を植え付ける。
走行車体2の走行時には、エンジン10で発生した動力はベルト式動力伝達機構17に伝達され、ベルト式動力伝達機構17から油圧式無段変速機16に伝達されて、油圧式無段変速機16で所望の回転速度や回転方向、トルクに変換されて出力される。油圧式無段変速機16から出力された動力は、ミッションケース18に伝達され、ミッションケース18内の副変速機構で、路上走行時の走行速度に適した回転速度、または苗の植付時の走行速度に適した回転速度に変速されて、前輪4側や後輪5側に出力される。また、ミッションケース18から出力される動力の一部は、苗植付部50側にも伝達され、苗植付部50での植え付け作業にも用いられる。
これらのように走行する走行車体2を運転する際には、走行レバー35を操作することにより、速度を調節したり、前進と後退の切り替えを行ったりする。走行レバー35の操作は、回動支軸100を中心として回動させることにより行う。走行レバー35の操作量、即ち走行レバー35の傾斜角度は、レバー側ポテンショメータ121で検知し、傾斜角度の信号を制御装置200に伝達する。制御装置200は、レバー側ポテンショメータ121から伝達された信号に基づいて油圧式無段変速機16の出力や出力方向を演算し、演算結果に基づいて、出力伝動機構90の電動モータ91を作動させる。
出力伝動機構90は、電動モータ91の作動時における動力によって、ギヤ側アーム96と一体にギヤ92が回動し、この回動に伴って、ギヤ側アーム96に連結されている連結ロッド94が移動する。連結ロッド94の移動は、変速機側アーム97に伝達され、変速機側アーム97は、連結ロッド94の移動によって連結ロッド94から伝達される力により、油圧式無段変速機16の操作軸98と一体に回動する。
油圧式無段変速機16は、操作軸98を回動させることにより、油圧式無段変速機16からの出力や出力方向が変化するため、ベルト式動力伝達機構17を介して伝達されたエンジン10からの動力は、操作軸98の回動状態に応じた出力や出力方向で出力される。
油圧式無段変速機16の制御は、これらのようにレバー側ポテンショメータ121で検知した走行レバー35の傾斜角度に操作軸98の開度が合うように、操作軸98の開度を変速機側ポテンショメータ122で検知しながら出力伝動機構90を作動させる。このため、操作軸98は、走行レバー35との機械的な相対関係ではなく、レバー側ポテンショメータ121での検知量と変速機側ポテンショメータ122の検知量とに基づいて操作されるため、操作軸98と走行レバー35との機械的な相対関係が適切ではない場合、走行レバー35の操作状態に対して、操作軸98の開度がずれることになる。
このような場合には、油圧式無段変速機16の操作軸98に取り付けられる変速機側アーム97と、出力伝動機構90のギヤ側アーム96とに連結される連結ロッド94の長さを調節し、レバー側ポテンショメータ121と変速機側ポテンショメータ122との双方の基準位置を合わせる。つまり、レバー側ポテンショメータ121と変速機側ポテンショメータ122とは、走行レバー35の傾斜角度や操作軸98の開度を検知する際における基準位置を検知することが可能になっており、この基準位置からの変位量を検知することにより、傾斜角度や開度を検知することが可能になっている。
このため、走行レバー35の操作状態に対して、操作軸98の開度がずれている場合には、連結ロッド94の長さを変更し、出力伝動機構90のギヤ92と操作軸98との相対角度を調節することにより、レバー側ポテンショメータ121と変速機側ポテンショメータ122とが共に基準位置を検知する位置に設定する。これにより、操作軸98の開度を、走行レバー35の操作状態に沿った開度にし、油圧式無段変速機16からの出力や出力方向を、走行レバー35の操作状態に適したものにする。
走行車体2を走行させる際には、これらのように走行レバー35の操作を介して油圧式無段変速機16を操作することにより、走行車体2を所望の状態で走行させるが、走行レバー35の回動時には、回動支軸100も一体となって回動する。回動支軸100は、押さえ板101と取付フランジ112との間にはライニング115が挟み込まれており、走行レバー35の回動時には、押さえ板101及び取付フランジ112と、ライニング115との間には、摩擦抵抗が発生する。このため作業者は、摩擦抵抗に打ち勝つ程度の力で走行レバー35を操作して回動させる必要があり、これにより、走行レバー35は、小さな力では回動し難くなっている。即ち、走行レバー35は、小さな力で操作位置が変更されることが防止されており、これにより、走行レバー35の操作位置が急激に変化することに起因する急加速や急減速が抑制されている。
なお、走行レバー35の操作に必要な力は、回動支軸100に取り付けられるダブルナット117によって調節することが可能になっている。つまり、回動支軸100の軸方向におけるダブルナット117の位置を調節し、取付フランジ112や押さえ板101に対するライニング115の荷重を調節することにより、回動支軸100の回動時における抵抗を調節することができ、走行レバー35の操作に必要な力を調節することができる。これにより、走行レバー35の操作のし易さと、走行レバー35の操作位置が急激に変化することの抑制とを両立する。
また、走行車体2を走行させる際には、副変速レバー38の操作も行う。副変速レバー38は、走行車体2の走行時における路面、或いは苗移植機1の運転状態に応じて、植付速位置と、路上速位置と、を切り替え、走行車体2を走行させない場合には、副変速レバー38は中立位置に切り替える。
この副変速レバー38は、副変速移動溝130に沿って機体前後方向及び機体左右方向に移動させることにより、切替操作を行うことが可能になっている。具体的には、副変速レバー38は、副変速移動溝130の直線溝部131に沿って前後方向に移動させることにより切り替え位置をセレクトし、L字溝部132の位置で副変速レバー38を左右方向に移動させて副変速レバー38をL字溝部132内に移動させることにより、植付速位置、路上速位置、中立位置のいずれかにシフトをする。
これらのように副変速レバー38の操作を行った場合、その動作は、まず副変速レバー38から第1伝動ロッド141に伝達され、第1伝動ロッド141は、副変速レバー38の操作状態に応じた動作をする。この第1伝動ロッド141の動作は、第1伝動ロッド141から第1伝動ロッド側アーム147で伝達されることにより連結シャフト146に伝達され、連結シャフト146の他端側に設けられる第2伝動ロッド側アーム148から、さらに第2伝動ロッド142に伝達される。
第2伝動ロッド側アーム148から第2伝動ロッド142に伝達される力は、第2伝動ロッド142に対しては、第2伝動ロッド142が有する入力側ロッド143に伝達され、入力側ロッド143に入力される。入力側ロッド143に入力された力は、入力側ロッド143から、さらに出力側ロッド144に伝達される。出力側ロッド144は、ミッションケース18に設けられる切替シフタ140に連結されているため、出力側ロッド144に伝達された力は、切替シフタ140に伝達される。
切替シフタ140は、出力側ロッド144から伝達された力によって作動し、ミッションケース18内の副変速機構は、切替シフタ140に伝達された力の入力状態に応じて切り替えられる。即ち、副変速機構は、副変速レバー38の操作状態に応じた切替シフタ140に対する入力方向等の入力状態に応じて、変速が行われる。これにより、副変速機構は、油圧式無段変速機16から伝達された動力を、副変速レバー38の操作に応じた変速比でミッションケース18から出力できるように切り替えられる。ミッションケース18は、油圧式無段変速機16から伝達された動力を、副変速レバー38の操作に応じた変速比に切り替えた副変速機構で変速し、ミッションケース18から前輪4側や後輪5側に対して出力する。
ここで、副変速機構は、変速時には副変速機構が有する複数のクラッチ(図示省略)の係合や解放を行うことによって変速を行うが、その際に、クラッチの爪同士が当接し、切替シフタ140への入力後に、目的のクラッチがすぐに係合しない場合がある。この場合、切替シフタ140は、切替シフタ140への入力に対して所望の動作を行わなくなり、これに伴い、切替シフタ140に連結されている第2伝動ロッド142の出力側ロッド144も、所望の動作を行わなくなる。
一方、第2伝動ロッド142の入力側ロッド143には、副変速レバー38の切り替え操作に応じた力が、連結シャフト146側から入力され、入力側ロッド143は、この力に応じた動作をする。このため、入力側ロッド143は、動作を行わない状態の出力側ロッド144に対して摺動しながら動作をし、逃がしスプリング145は、入力側ロッド143と出力側ロッド144との摺動に応じて伸縮する。このため、出力側ロッド144には、伸縮している逃がしスプリング145から付勢力が付与されている状態になる。
逃がしスプリング145からの付勢力は、出力側ロッド144を介してミッションケース18の切替シフタ140に入力され続け、副変速機構は、目的のクラッチが係合可能な状態になったら、この付勢力によって係合する。副変速機構のクラッチの係合時には、切替シフタ140と出力側ロッド144も付勢力によって動作し、出力側ロッド144は、入力側ロッド143との位置関係が、現在の副変速レバー38の操作状態に対して適切な関係になるため、逃がしスプリング145からの付勢力は低減する。
走行車体2の運転時に、走行する走行車体2の制動を行う際には、ブレーキペダル150を操作することによって制動操作を行う。作業者がブレーキペダル150を足で操作をすると、ブレーキペダル150はペダル支点151を中心として回動する。ブレーキペダル150が回動すると、ブレーキペダル150に接続される上部ブレーキロッド155が、ブレーキペダル150の回動に伴って上下方向に移動する。上部ブレーキロッド155が上下方向に移動すると、上部ブレーキロッド155の下端部分が接続されているカウンタプレート152が、プレート支点153を中心として回動する。
カウンタプレート152が回動すると、カウンタプレート152に接続される下部ブレーキロッド156が、カウンタプレート152の回動に伴って前後方向に移動する。下部ブレーキロッド156が前後方向に移動すると、下部ブレーキロッド156の後端部分が接続されているブレーキシャフト158が作動する。ブレーキシャフト158が作動すると、前輪4や後輪5の制動力を発生させる制動装置(図示省略)が作動し、前輪4や後輪5には制動力が発生する。このため、ブレーキペダル150の操作時の力を、上部ブレーキロッド155、カウンタプレート152、下部ブレーキロッド156を介してブレーキシャフト158に伝達し、ブレーキペダル150の操作状態に応じてブレーキシャフト158を作動させることにより、ブレーキペダル150の操作状態に応じた制動力が発生する。
また、苗移植機1の運転時には、運転状態に応じて、苗植付部50で苗の植え付けを行ったり、施肥装置70で施肥を行ったりする。これらの植付け動作や施肥動作の入切は、苗植付部50に伝達する動力を、植付クラッチ160で入切したり、施肥装置70に伝達する動力を、施肥クラッチ163で入切したりすることにより行う。この植付クラッチ160や施肥クラッチ163は、苗移植機1の運転状態に応じて制御装置200でモータユニット166を制御し、モータユニット166を作動させることにより、入切を切り替える。
モータユニット166は、例えば、操縦部30または走行レバー35のグリップ部に設ける植付入切スイッチ(図示省略)を切操作する、あるいは走行レバー35の操作を検知するレバー側ポテンショメータ121が後進操作を検知すると作動し、植付作動ロッド161を機体前側に押し出し、植付クラッチ160を切状態にする。同時に、施肥作動ロッド164が持ち上げられ、施肥装置70への駆動力の伝動が遮断される。一方、植付入切スイッチを入操作する、あるいはレバー側ポテンショメータ121が前進操作、または中立を検知すると、モータユニット166は植付作動ロッド161を機体後方に引っ張り、植付クラッチ160を入状態にする。同時に、施肥作動ロッド164が押し下げられ、施肥装置70への駆動力が伝達される。
具体的には、圃場走行を行っている場合に、苗植付部昇降機構40で対地作業位置まで苗植付部50を下降させて苗の植付け作業を行う際に、制御装置200は、植付入切スイッチの操作や走行レバー35の操作等に基づいて、植付クラッチ160が係合する方向にモータユニット166の電動モータ167を作動させる。電動モータ167を作動させると、その動力によってモータユニット166のギヤ168が回動する。ギヤ168が回動すると、後端部分がギヤ168に接続されている植付作動ロッド161が、機体前後方向に移動し、植付クラッチ160は、この植付作動ロッド161の移動によって係合し、入状態になる。これにより、苗植付部50には、エンジン10で発生した動力が伝達され、この動力によって苗植付装置60が作動し、苗の植付け作業を行う。
また、このように植付クラッチ160が係合する方向に電動モータ167を作動させてギヤ168を回動させた場合、植付作動ロッド161のみでなく、上端部分がギヤ168に接続されている施肥作動ロッド164も移動する。施肥作動ロッド164は、植付クラッチ160が係合する方向にギヤ168が回動した際には機体上下方向に移動し、施肥クラッチ163は、この施肥作動ロッド164の移動によって係合し、入状態になる。これにより、施肥装置70には、エンジン10で発生した動力が伝達され、この動力によって施肥装置70が作動し、施肥作業を行う。
一方、植付け作業を停止する際には、植付クラッチ160を解放する方向に電動モータ167を作動させ、ギヤ168を回動させる。これにより、植付作動ロッド161や施肥作動ロッド164を、植付け作業を行う場合と反対方向に移動させ、植付クラッチ160と施肥クラッチ163とを、共に解放させ、共に切状態にする。このため、エンジン10で発生した動力は、苗植付部50や施肥装置70には伝達されなくなるため、苗の植付け作業は行われなくなり、施肥作業も行われなくなる。
植付け動作や施肥動作の入切は、これらのようにモータユニット166を制御することにより行うが、モータユニット166は施肥クラッチ163の上方に配設されているため、泥等がかかり難くなっている。つまり、圃場を走行車体2で走行する際には、圃場の泥を後輪5で掻き揚げることがあるが、モータユニット166は、比較的上方に配設されているため、掻き揚げた泥がモータユニット166には届き難くなっている。また、モータユニット166は、後輪ギヤケース22や施肥クラッチ163の上方に配設されているため、これらを取り付けるメインフレーム7が、後輪5で掻き揚げた泥の飛散を抑え、これによってもモータユニット166に泥等がかかり難くなっている。このため、モータユニット166は、泥等がかかることによって作動不良を発生することなく、植付クラッチ160や施肥クラッチ163の入切を切り替える。
また、これらのようにモータユニット166させて植付作動ロッド161を機体前後方向に移動させた場合、上側ロッド部171と一体となって下側ロッド部172も移動するが、下側ロッド部172には屈曲部であり、上側ロッド部171に比べてストロークの微細な調整が乱れやすい問題がある。このため、本実施形態に係る苗移植機1には、下側ロッド部172と取付クラッチアーム176との連結部分にスプリング機構185が設けられている。これにより、植付作動ロッド161が機体前側に押し出される際には、スプリング機構185が圧縮され、植付作動ロッド161が機体後側に引っ張られる際には、スプリング機構185の圧縮状態が開放される。従って、下側ロッド部172は、上側ロッド部171と共に機体後側に移動することができ、植付クラッチ160が入になるタイミングが乱れることが防止される。
以上の実施形態に係る苗移植機1は、操作軸98が機体前後方向に向けて突出する向きで油圧式無段変速機16を配置し、走行レバー35の操作に合わせて油圧式無段変速機16の出力等を変更する出力伝動機構90と油圧式無段変速機16の操作軸98とを、出力伝動機構90に対して機体左右方向に向けて配置する連結ロッド94で繋ぐことにより、出力伝動機構90と連結ロッド94との前後幅を抑えることができる。この結果、走行レバー35の伝動系統の前後方向における幅を抑えることができ、操縦部30内における他の構成部材の配置の自由度を向上させることができる。また、このように走行レバー35の伝動系統の前後方向における幅を抑えることにより、機体の前後長さのコンパクト化を図ることができると共に、燃料タンク210等の他の構成部材の配置の自由度を向上させることができる。
また、走行レバー35の操作時の出力伝動機構90と連結ロッド94の移動方向を左右方向とすることができる。これにより、出力伝動機構90や連結ロッド94の移動が周辺の部材に妨げられることがなく、走行レバー35の操作に連動した進行方向や走行速度を確実に確保することができ、作業効率を向上させることができる。
また、連結ロッド94は、長さを任意に変更可能に構成され、この連結ロッド94の長さを調節して、レバー側ポテンショメータ121と変速機側ポテンショメータ122が共に基準位置を検知する長さにすることにより、簡単に中立操作位置に合わせることができる。この結果、部品の組み付け位置が判り易くなり、メンテナンス性を向上させることができる。また、苗移植機1の運転中にレバー側ポテンショメータ121や変速機側ポテンショメータ122の検知位置がずれることがあっても、作業者が容易に中立操作位置の修正を行うことができる。この結果、作業が中断される時間を短くすることができ、作業能率を向上させることができる。
また、走行レバー35の回動支軸100を支持する取付フランジ112をボルト113によってコラムプレート111に装着し、回動支軸100と取付フランジ112との間に、取付フランジ112に荷重をかけて回動支軸100の回動を規制するライニング115を介在させることにより、走行レバー35の操作位置が、不意に変更されることを防止することができる。この結果、急加速や急減速を抑制することができ、安定した作業を行うことができる。また、ボルト113によって取付フランジ112をコラムプレート111に取り付けるため、回動支軸100は、ボルト113を外すことによってライニング115と共に外すことができる。この結果、メンテナンス時の分解作業の工数を減らすことができ、また、ライニング115が回動支軸100の回動を規制する際における荷重の再調節が不要になる。
また、回動支軸100には、ライニング115の荷重を調節するダブルナット117が取り付けられているため、ダブルナット117を操作することにより、走行レバー35の操作に必要な力を変更することができる。この結果、作業者が操作時に余分な力を必要としなくなるため、作業者の労力を軽減することができる。また、走行レバー35が軽い力で動き、必要以上に加減速することを防止できるので、安定した作業を行うことができる。
また、副変速レバー38の動作を副変速レバー38の下方に伝動する第1伝動ロッド141と、副変速機構を操作する第2伝動ロッド142とを連結する連結シャフト146を、機体左右方向に向けてコラムプレート111の下部に配置したため、第1伝動ロッド141と第2伝動ロッド142との組付ピッチを確保することができる。これにより、ミッションケース18に内設される副変速機構の中立幅を確保することができ、第1伝動ロッド141及び第2伝動ロッド142に長さ調節機構を設ける必要が無くなる。この結果、構造を簡略化することができ、製造コストの低減を図ることができる。
また、連結シャフト146を出力伝動機構90よりも機体前側で、且つ、下方に配置したため、走行レバー35の操作による動作と、副変速レバー38の操作による動作とが、互いに干渉し合うことを防ぐことができる。この結果、操作性を向上させることができる。
また、操縦部30に形成されて副変速レバー38が移動する副変速移動溝130を、直線溝部131と、共に直線溝部131に連通する一対のL字溝部132と、から構成したため、各溝部を、副変速レバー38の各移動位置にすることができる。これにより、副変速レバー38の誤操作を生じ難くすることができ、作業能率を向上させることができる。また、副変速レバー38の変速操作時は、目的とする状態に対応する溝部内に副変速レバー38を移動させることにより、副変速レバー38が左右方向に移動することを規制できるので、誤操作、または機体の振動によって副変速レバー38の位置が変更されることを抑制することができる。この結果、安定した作業を行うことができる。
また、副変速レバー38を、操縦部30上に配置したため、苗移植機1の運転操作中の作業者の足が副変速レバー38に触れて副変速レバー38の操作位置が切り替わることを防ぐことができる。この結果、安定した作業を行うことができる。
また、副変速移動溝130は、直線溝部131を中立位置とし、一対のL字溝部132のうち、一方を植付速位置とし、他方を路上速位置としたことにより、副変速レバー38を植付速、または路上速に切り替えるときは、意識的に副変速レバー38の操作を行う必要がある。この結果、副変速レバー38の操作時における誤操作が生じ難くなり、作業能率を向上させることができる。
また、副変速移動溝130は、植付速位置を副変速移動溝130の最も前方に位置させることにより、植付作業時は副変速レバー38が前方に位置する状態になるため、植付け作業時に副変速レバー38が作業者の邪魔になることを抑制することができる。この結果、作業効率を向上させることができ、また、作業者が副変速レバー38に不意に当たって誤操作が行われることを抑制することができる。
また、ブレーキペダル150の操作に応じて回動し、ブレーキペダル150の動作をブレーキシャフト158側に伝達するカウンタプレート152を、ミッションケース18に取り付けるため、ブレーキシャフト158とカウンタプレート152との組付ピッチを、容易に出すことができる。これにより、カウンタプレート152とブレーキシャフト158と接続する下部ブレーキロッド156に、長さの調節機構を設ける必要が無くなる。この結果、構成を簡易なものにすると共に、調節部分を低減することができ、組立て性やメンテナンス性を向上させることができる。
また、植付クラッチ160や施肥クラッチ163の入切を切り替えるモータユニット166を、リアステップ27の下方に配設したため、湿田等の走行時に、後輪5が掻き揚げた泥がモータユニット166に飛散することを抑制でき、飛散した泥によってモータユニット166に作動不良が発生することを抑制することができる。この結果、作動の安定化を図ることができる。また、モータユニット166を植付クラッチ160から後方に離間させて配置したため、重量バランスを改善することができる。この結果、走行の安定化を図ることができる。
また、植付クラッチ160に、スプリング機構185を設けたため、苗植付装置60を切操作した、もしくは走行レバー35を後進操作したときに、モータユニット166が作動して植付作動ロッド161を機体前側に押し出すことにより、より確実にクラッチ爪移動カム178が回転して、植付クラッチ爪190を確実に切状態にすることができる。これにより、苗の植付が止まらずに余分な苗を消費することが防止されると共に、苗植付装置60に逆転動力が伝動され、植付ロータリ63や植込杆61に負荷がかかり、耐久性が低下することや破損することが防止される。
また、植付クラッチ160に、クラッチ切ピン181を設けたため、植付作動ロッド161が押し出された際、上側ロッド部171がクラッチ切ピン181の上面に接触し、クラッチ切ピン181を植付クラッチ爪190に押し付けることにより、クラッチ切ピン181が植付クラッチ爪190に接触する衝撃で植付クラッチ爪190を切状態にすることができる。これにより、クラッチ爪移動カム178が植付クラッチ爪190の移動クラッチ爪191を移動させる力が過度にかからず、モータユニット166の出力を過度に上げる必要がなく、コストを抑えられる。
さらに、移動クラッチ爪191の噛合部192にテーパ部193を形成したため、植付クラッチ爪190を切状態にするときは、テーパ部193と固定クラッチ爪196の噛合部197が同一直線上に並ぶ位置まで移動クラッチ爪191を移動させることにより、移動クラッチ爪191の移動距離を短くすることができる。これにより、クラッチ爪移動カム178にかかる負荷が低減されて耐久性が向上すると共に、モータユニット166の出力が抑えられる。また、植付クラッチ爪190を入状態にするときは、移動クラッチ爪191が固定クラッチ爪196と噛み合う位置に移動させる時間を短くすることができるので、苗の植付開始が遅れることがなく、苗の植付精度が向上する。
また、苗移植機1は、上述した実施形態で用いられている構成や制御等を適宜組み合わせてもよく、または、上述した構成や制御以外を用いてもよい。苗移植機1の構成や制御方法に関わらず、操作軸98が機体前後方向に向けて突出する向きで油圧式無段変速機16を配置し、油圧式無段変速機16の操作軸98と出力伝動機構90とを、機体左右方向に向けて配置する連結ロッド94で繋ぐことにより、出力伝動機構90と連結ロッド94との前後幅を抑えることができるため、走行レバー35の伝動系統の前後方向における幅を抑えることができ、操縦部30内における燃料タンク210等の他の構成部材の配置の自由度を向上させることができる。
1 苗移植機
2 走行車体
4 前輪
5 後輪
7 メインフレーム
10 エンジン
15 動力伝達装置
16 油圧式無段変速機(無段変速装置)
17 ベルト式動力伝達機構
18 ミッションケース(副変速機構を内設)
21 前輪ファイナルケース
22 後輪ギヤケース
26 フロアステップ
27 リアステップ
30 操縦部
32 ハンドル
35 走行レバー
38 副変速レバー
40 苗植付部昇降機構
50 苗植付部
60 苗植付装置
68 予備苗載台
70 施肥装置
90 出力伝動機構
94 連結ロッド
98 操作軸
100 回動支軸
110 レバーコラム
111 コラムプレート(支持プレート)
112 取付フランジ
113 ボルト(取付部材)
115 ライニング(規制部材)
117 ダブルナット(荷重調節部材)
121 レバー側ポテンショメータ(操作検知部材)
122 変速機側ポテンショメータ(開度検知部材)
130 副変速移動溝
131 直線溝部
132 L字溝部
140 切替シフタ
141 第1伝動ロッド
142 第2伝動ロッド
146 連結シャフト
147 第1伝動ロッド側アーム
148 第2伝動ロッド側アーム
150 ブレーキペダル
152 カウンタプレート
158 ブレーキシャフト
160 植付クラッチ
161 植付作動ロッド
163 施肥クラッチ
164 施肥作動ロッド
166 モータユニット
200 制御装置

Claims (7)

  1. 圃場を走行する走行車体と、
    前記走行車体の前後進及び走行速度を変更すると共に、操作軸が機体前後方向に向けて突出する向きで配置される無段変速装置と、
    前記無段変速装置の出力及び出力方向を変更することによって前記走行車体の前後進及び走行速度を操作する走行レバーと、
    前記走行レバーの操作に合わせて前記無段変速装置の出力及び出力方向を変更すると共に、少なくとも機体左右方向における位置が前記無段変速装置とは異なる位置に配置される出力伝動機構と、
    前記出力伝動機構に対して機体左右方向に向けて配置され、前記出力伝動機構と前記無段変速装置の前記操作軸とを繋ぐ連結ロッドと、
    を備えることを特徴とする作業車両。
  2. 前記走行レバーの操作量を検知する操作検知部材と、
    前記無段変速装置の前記操作軸の開度を検知する開度検知部材と、
    前記操作検知部材と前記開度検知部材との双方の基準位置を記憶すると共に、前記操作検知部材と前記開度検知部材との検知量に応じた信号を発する制御装置と、
    を備え、
    前記連結ロッドは、長さを任意に変更可能に構成され、
    前記操作検知部材と前記開度検知部材とが共に基準位置を検知する位置に、前記連結ロッドの長さを変更することにより設定可能であることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記走行レバーを支持する支持プレートと、
    前記走行レバーの回動支軸を支持する取付フランジと、
    前記取付フランジを前記支持プレートに装着する取付部材と、
    前記回動支軸と前記取付フランジとの間に介在し、前記取付フランジに荷重をかけて前記回動支軸の回動を規制する規制部材と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2記載の作業車両。
  4. 前記規制部材は、前記取付フランジの左右両側に配設されて前記取付フランジを挟んでおり、
    前記回動支軸には、前記規制部材の荷重を調節すると共に、前記規制部材の荷重を変更することによって前記走行レバーの操作に必要な力を変更することのできる荷重調節部材が取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の作業車両。
  5. 前記走行レバーを設けた側とは左右方向の反対側に配置され、前記走行車体の作業速度を切り替える副変速機構を操作する副変速レバーと、
    前記副変速レバーの動作を前記副変速レバーの下方に伝動する第1伝動ロッドと、
    前記副変速機構を操作する第2伝動ロッドと、
    機体左右方向に向けて前記支持プレートの下部に配置されると共に、前記出力伝動機構よりも下方で且つ前側に配置され、前記第1伝動ロッドと前記第2伝動ロッドとを連結する連結シャフトと、
    を備えることを特徴とする請求項3または4に記載の作業車両。
  6. 前記走行車体の前側に位置し、前記走行レバーと前記副変速レバーを備える操縦部と、
    前記操縦部の左右方向において前記副変速レバーが位置する側に形成され、前記副変速レバーが移動する副変速移動溝と、
    を備え、
    前記副変速移動溝は、直線溝部と、共に前記直線溝部に連通する一対のL字溝部と、からなることを特徴とする請求項5に記載の作業車両。
  7. 前記副変速移動溝は、前記直線溝部を中立位置とし、
    一対の前記L字溝部のうち、一方を植付速位置とし、他方を路上速位置としたことを特徴とする請求項6に記載の作業車両。
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