JPH1016596A - 作業車両における無段変速機構の調節装置 - Google Patents

作業車両における無段変速機構の調節装置

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JPH1016596A
JPH1016596A JP19542396A JP19542396A JPH1016596A JP H1016596 A JPH1016596 A JP H1016596A JP 19542396 A JP19542396 A JP 19542396A JP 19542396 A JP19542396 A JP 19542396A JP H1016596 A JPH1016596 A JP H1016596A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速レバーと油圧無段変速装置の連結関係を
容易に調節できる調節装置を提供する。 【解決手段】 エンジンの回転駆動力を無段階に変速す
る油圧無段変速装置17の変速操作を行う変速レバー1
4の中立位置を検出するポジション検出手段と、油圧無
段変速装置17の出力回転を検出する出力検出手段15
と、変速レバー14と油圧無段変速装置17の作動軸3
4間とを連結する連結具33による変速レバー14と油
圧無段変速装置17の連結関係を調節する調節部46を
動作せしめる駆動アクチュエータ49と、上記ポジショ
ン検出手段と出力検出手段15の検出情報によって駆動
アクチュエータ49を制御する制御装置56とを設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はコンバイン等の油
圧無段変速装置を備えた作業車両における無段変速機構
の調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来作業車両、例えばコンバインはエン
ジンからの駆動力をトランスミッションを介して走行装
置に伝達して走行するように構成されており、このとき
走行速度は、主変速レバー及び副変速レバーの揺動動作
によってトランスミッションのコントロールを行うこと
で変速される。そしてトランスミッションに油圧無段変
速装置(HST)が備えられているものは、主変速レバ
ーとHSTを変速作動せしめる作動軸(トラニオン軸)
間を連結具によって連結することで、主変速レバーの揺
動設定位置に対応した変速比率にHSTを切り換え、機
体の走行速度を無段階に変速している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記連結具は主
変速レバーの揺動動作や主変速レバーへの負荷又は温度
変化等によって伸縮変化等があり、主変速レバーの設定
位置に対応する無段変速装置の変速比率又は主変速レバ
ーのニュートラル位置に誤差が生じる場合があるという
問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めの本発明の作業車両における無段変速機構の調節装置
は、エンジンの回転駆動力を無段階に変速する油圧無段
変速装置17と、該油圧無段変速装置17の変速操作を
行う変速レバー14とを設け、該変速レバー14と油圧
無段変速装置17の作動軸34間とを連結する連結具3
3を設けるとともに、該連結具33による変速レバー1
4と油圧無段変速装置17の連結関係を調節する調節部
46を連結具33側に設け、油圧無段変速装置17の変
速比率を変速レバー14の揺動角度に応じて無段階に設
定して機体走行速度を無段階に変速する作業車両におい
て、変速レバー14の中立位置を検出するポジション検
出手段と、油圧無段変速装置17の出力回転を検出する
出力検出手段15と、調節部46を動作せしめる駆動ア
クチュエータ49と、上記ポジション検出手段と出力検
出手段15の検出情報によって駆動アクチュエータ49
を制御する制御装置56とを設けたことを第1の特徴と
している。
【0005】またポジション検出手段が変速レバー14
の揺動位置に対応して作動する複数の検出手段18,3
0を備えると共に、制御装置56が前記ポジション検出
手段と出力検出手段15によって変速レバー14の中立
位置を検知し、ポジション検出手段の複数の検出手段1
8,30と出力検出手段15のうち少なくとも2つの検
出手段の作動によって変速レバー14の中立位置を確認
する判断システムを制御装置に備えたことを第2の特徴
としている。
【0006】さらに制御装置56が変速レバー14中立
位置の際の機体3の減速走行又は停止を検出し、減速走
行中は駆動アクチュエータ49を不作動とする保護シス
テムを制御装置56に備えたことを第3の特徴としてい
る。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明を応用したコンバイ
ンの斜視図である。機体フレーム1が走行装置2に支持
されており、該機体フレーム1上に機体3が構成されて
いる。また該機体3の前方には前処理部4が機体3に対
して昇降揺動自在に取付けられているとともに、機体3
の左側後方には脱穀部(図示せず)が備えられており、
該脱穀部と前処理部4との間に設けられた搬送体(図示
せず)によって、前処理部4により刈り取られた穀稈が
脱穀部に搬送される。
【0008】一方該機体3の右側上方には座席6等を備
えた運転席7が設置されており、図2に示されるよう
に、該座席6の前方及び左側方にフロント操作パネル8
とサイド操作パネル9が設けられている。そしてサイド
操作パネル9には副変速レバーガイド11と主変速レバ
ーガイド12が設けられており、副変速レバーガイド1
1からは副変速レバー13が、また主変速レバーガイド
12からは主変速レバー14がそれぞれ突設されてい
る。
【0009】一方上記運転席7下方の機体3内には図3
(a),(b)及び図4(a),(b)に示される内部
にギヤ等によってトランスミッションが構成されている
ミッションケース16とエンジン(図示せず)とが設け
られており、該ミッションケース16には上記エンジン
の回転駆動力を無段階に変速してトランスミッション側
に出力する走行速度変速用の油圧無段変速装置(HS
T)17が取り付けられている。なおHST17の出力
側にはHST17の出力回転の方向及び回転数を検知し
出力するロータリエンコーダ15(図6参照)が設けら
れている。
【0010】そして上記HST17が主変速レバー14
の主変速レバーガイド12に沿った前後及び左右揺動に
よって、またトランスミッション内の副変速ギヤ(図示
せず)が副変速レバー13の副変速レバーガイド11に
沿った前後揺動によってそれぞれ操作されるように構成
されており、上記各レバー13,14の操作によってエ
ンジンの回転駆動力が変速されて走行装置2に伝達さ
れ、該走行装置2によって機体3が走行する。このとき
機体3の走行速度はHST17の変速比率に対応し、該
HST17の変速比率は主変速レバー14の揺動角度に
対応する。
【0011】即ち主変速レバー14が図2,図5に示さ
れる主変速レバーガイド12の前進変速部12aに位置
しているときは、主変速レバー14を前方に揺動するに
従って機体3の前進走行速度が無段階に上昇し、後方に
揺動するに従って無段階に減少し、また後進変速部12
cに位置しているときは上記同様主変速レバー14の揺
動角度に対応した速度で機体3が後進走行を行う。
【0012】なお主変速レバー14が中立部12bに位
置しているときはHST17がニュートラルとなり機体
3は走行しない。つまり中立部12bは主変速レバー1
4のニュートラル位置(中立位置)となっている。この
とき図5に示されるように主変速レバーガイド12側に
は主変速レバー14が中立部12bに位置したとき、換
言すると主変速レバー14がニュートラルポジションに
切り換えられたときにONとなるニュートラルスイッチ
18が設けられている。
【0013】次に主変速レバー14とHST17の連結
機構について図3,図4に従って説明する。上記のよう
にミッションケース16に取り付けられているHST1
7の左側{正面視(図3)においては右側}の上端部分
からはステー26が立設されており、該ステー26にお
ける上下方向の略中央付近には右側(正面視においては
左側)に突出してブラケット27が設けられている。そ
して該ブラケット27には右側(同上)に突出した支点
軸28が設けられており、該支点軸28には前後揺動自
在にアーム29が支持されている。
【0014】このとき上記アーム29の上端部には前後
方向にボス29aが設けられており、また主変速レバー
14の基端部には前方に突出する嵌入部14aが設けら
れている。そして該嵌入部14aが上記ボス29a内に
左右回動自在に嵌入されている。また主変速レバー14
の基端部には右方向に突出するスプリング固定部31も
設けられておりアーム29の右側面とスプリング32で
連結されている。
【0015】即ち主変速レバー14は支点軸28を中心
に前後揺動自在であるとともに嵌入部14aを中心に左
右揺動自在となっている。また左右方向はスプリング3
2により嵌入部14aを中心に右方向に付勢されてい
る。これによって主変速レバー14は主変速レバーガイ
ド12に沿った前後及び左右揺動、すなわち前進変速部
12a及び後進変速部12cにおける前後揺動及び中立
部12bにおける左右揺動(左側への揺動は上記スプリ
ング32の付勢力に抗する)が可能となる。
【0016】一方アーム29からは後方に向かって感知
ロッド21の一端が取り付けられており、該感知ロッド
21の他端は、ブラケット27に固定されて取り付けら
れているポテンショメータ30にリンクアーム22を介
して連結されている。これによって主変速レバー14を
前後方向に揺動すると、主変速レバー14の揺動角度に
対応してポテンショメータ30が感知ロッド21とリン
クアーム22を介して操作され作動し、ポテンショメー
タ30は主変速レバー14の揺動角度に応じたデータ値
を出力し、主変速レバー14(アーム29)の前後方向
の揺動角度、つまり主変速レバー14の変速ポジション
を連続的に検知する。
【0017】そして上記アーム29の下方には連結具で
ある後述する構造の主変速ロッド33の一端が連結され
ているとともに、該主変速ロッド33の他端はHST1
7を変速動作せしめる作動軸である揺動自在なトラニオ
ン軸34に取り付けられているHSTトラニオン36に
連結されている。上記構造により主変速レバー14を前
後揺動させることによってアーム29が上下揺動し、ア
ーム29の上下揺動によって主変速ロッド33が上下動
し、この主変速ロッド33の上下動作によってHSTト
ラニオン36が揺動し、該HSTトラニオン36の揺動
によってトラニオン軸34が揺動してHST17が変速
操作される。
【0018】これによってトラニオン軸34が主変速レ
バー14の揺動角度に対応した角度揺動するため、HS
T17が主変速レバー14の揺動角度に対応した変速比
率に切り換えられ、走行装置2がHST17の変速比率
に対応した速度(回転数)で動作し、機体3が走行装置
2によってHST17の変速比率に対応した速度で無段
階に変速されて走行する。このとき主変速レバー14の
揺動角度、つまり主変速レバー14の変速ポジションは
ポテンショメータ30によって連続的に検知されてい
る。なお図3、図4は主変速レバー14が中立部12b
(ニュートラルポジション)に位置してHST17がニ
ュートラルとなっている状態である。
【0019】また該アーム29とブラケット27側との
間には、アーム29の揺動を妨げるブレーキ機構35が
備えられており、該ブレーキ機構35によって主変速レ
バー14に操作荷重が与えられている。そして上記ブレ
ーキ機構35によるブレーキ力(主変速レバー14の操
作荷重)は、HST17からの反力でアーム29が揺動
され主変速レバー14の設定位置が変動するということ
が発生しないように調節されている。
【0020】なお本実施形態における上記ブレーキ機構
35は、支点軸28に軸支されたブレーキライニング3
8,42の内側面によってアーム29を左右から挟持す
る構造となっている。このとき上記ブレーキライニング
38,42の左右外側面には同心で歯車37が備えられ
ており、また支点軸28におけるブレーキライニング3
8の歯車37の右(図3において左)側方には、支点軸
28に外嵌する皿バネ40を介してナット39が螺合さ
れている。そしてナット39によって皿バネ40による
ブレーキライニング38のアーム29を押圧する力を調
節することでブレーキ機構35のブレーキ力を調節する
構造となっている。
【0021】次に主変速ロッド33の構造について説明
する。図3(a),(b)及び図4(a),(b)に示
されるように主変速ロッド33は、レバー側のロッド3
3aとHST側のロッド33bが長さの調節部であるタ
ーンバックル46によって軸心方向に連結されて構成さ
れており、ターンバックル46を回転させることで、ロ
ッド33aとロッド33bが互いに近づき又は離れるこ
とによって主変速ロッド33の全長が調節される構造と
なっている。
【0022】なお本実施形態ではターンバックル46が
上端内周面に右ねじの雌ねじが、下端内周面に左ねじの
雌ねじが設けられた構造で、またロッド33aがターン
バックル46側端部に右ねじの雄ねじが設けられ、且つ
ロッド33bがターンバックル46側端部に左ねじの雄
ねじが設けられた構造となっており、主変速ロッド33
はロッド33a及びロッド33bがターンバックル46
の上下端に同心で螺合した構造となっている。このとき
上記ターンバックル46には外周にギヤ47が一体的に
固定されており、該ギヤ47は複数のギヤが噛合して構
成された減速ギヤユニット48を介して調節モータ49
と、調節モータ49の出力ギヤを介して連結されてい
る。
【0023】そして調節モータ49及び減速ギヤユニッ
ト48は、駆動ケース51に一体的にが取り付けられて
おり、駆動ケース51は上記ターンバックル46の所定
位置にリング規制具44によって上下移動が不可能に規
制された状態で回転自在に取り付けられている。つまり
駆動ケース51の取り付け状態によってターンバックル
46は駆動ケース51内に位置するギヤ47と一体に駆
動ケース51に対して回転可能となっている。
【0024】また上記駆動ケース51はロッド33bに
一体的に固定された取付板52から立設したストッパ軸
53によって上下スライド自在に軸支されており、これ
によって駆動ケース51のロッド33b(主変速ロッド
33)を中心とした回動、つまりターンバックル46を
中心とした駆動ケース51の回動が規制されている。す
なわちストッパ軸53は駆動ケース51を主変速ロッド
33の軸心方向への移動を案内し且つロッド33bを中
心とする回動を規制する規制ガイドとなっている。
【0025】以上に示す構造によってターンバックル4
6は、調節モータ49が回転することによって減速ギヤ
ユニット48を介してロッド33a及び33bに対して
減速回転させられ、上記のように主変速ロッド33の長
さが調節される。このときターンバックル46はロッド
33a,33bに対して相対的に上下動するため、駆動
ケース51と一体的にストッパ軸53をガイドに上下動
する。つまり主変速ロッド33の長さが駆動アクチュエ
ータである調節モータ49によるターンバックル46の
回転によって調節される。
【0026】このとき上記調節モータ49は、後述する
制御装置56(図6参照)によって以下に示すように前
述のロータリエンコーダ15,ポテンショメータ30,
ニュートラルスイッチ18からの情報に基づいて電気的
に回転制御されており、つまり主変速ロッド33の長さ
(全長)が上記センサー(ロータリエンコーダ15,ポ
テンショメータ30,ニュートラルスイッチ18)に基
づいて上記制御装置56によって調節制御されている。
【0027】次に上記制御装置56の構造と動作につい
て説明する。図6に示されるように該制御装置56は演
算装置であるマイコンユニット57を備えており、HS
T17の出力回転を検出する出力検出手段である前述の
ロータリエンコーダ15及び主変速レバー14の中立位
置であるニュートラルポジション(中立部12b)をO
N,OFFで検出するニュートラルスイッチ18と、所
定の出力データで検出するポテンショメータ30の出力
とが該マイコンユニット57の入力側に、前述の調節モ
ータ49がマイコンユニット57の出力側にそれぞれ接
続されている。つまり主変速レバー14のニュートラル
ポジションを検出するポジション検出手段は、ニュート
ラルスイッチ18とポテンショメータ30の2つの検出
手段を有している。
【0028】そして制御装置56は、マイコンユニット
57がロータリエンコーダ15,ポテンショメータ3
0,ニュートラルスイッチ18等からのデータ(検出情
報)を後述するように処理することで、主変速レバー1
4のニュートラルポジションを検知するとともに、主変
速レバー14がニュートラルポジションであるときのH
ST17の出力回転を検知し、主変速レバー14がニュ
ートラルポジションのときにHST17の出力回転が所
定の値となるように、所定の回転指示を調節モータ49
側に出力し主変速ロッド33の長さをアクティブに調節
する動作を行う。なお本実施形態では主変速レバー14
がニュートラルポジションのときにHST17がニュー
トラル状態(出力回転が0)となるように制御する。
【0029】次に制御装置56による主変速ロッド33
の長さ調節制御動作について説明する。本実施形態にお
ける制御装置56の制御動作は、後述するようにロータ
リエンコーダ15,ポテンショメータ30,ニュートラ
ルスイッチ18からのデータによって主変速レバー14
がニュートラルポジションに切り換えられたと確認した
ときに、主変速レバー14がニュートラルポジションに
あるという情報をマイコンユニット57側に与える中立
フラグをソフト又はハード的にセットする判断システム
と、マイコンユニット57が後述する所定の条件中で上
記中立フラグを確認したときに後述するように調節モー
タ49に回転指示を出す調節制御とを備えている。
【0030】まず判断システムの動作について図7のフ
ローチャートに従って説明する。マイコンユニット57
は、まずポテンションメータ30のデータをチェック
し、ポテンショメータ30の出力データ値が主変速レバ
ー14がニュートラルポジションのときの値(ニュート
ラル値)であれば次にニュートラルスイッチ18のチェ
ックを行い、さらにニュートラルスイッチ18がONで
あれば主変速レバー14がニュートラルポジションにあ
ると判断(確認)し、上記のように中立フラグをセット
する。
【0031】一方上記のようにポテンショメータ30が
ニュートラル値を出力したときのニュートラルスイッチ
18のチェックでニュートラルスイッチ18がOFFの
場合は、次にロータリエンコーダ15のデータ(出力パ
ルス)をチェックする。このときロータリエンコーダ1
5は出力データとしてパルス信号が出力されており、こ
の出力パルスのパルス幅等をチェックすることでHST
17の出力回転及び回転方向を検出することができるよ
うに構成されている。
【0032】そして該出力パルスのパルス幅が所定値以
上、言い換えるとHST17の出力回転が所定値以下の
ときには、主変速レバー14とHST17のニュートラ
ルがわずかに狂った状態で主変速レバー14がニュート
ラルポジションにあると判断して上記同様中立フラグを
セットする。また上記ロータリエンコーダ15の出力デ
ータチェックで、出力パルスのパルス幅が所定値以下
(HST17の出力回転が所定値以上)の場合は、主変
速レバー14がHST17から所定の出力回転をとりだ
すためにニュートラルポジション以外のポジションに切
り換えられていると判断し、中立フラグをリセットす
る。
【0033】次に前述のポテンショメータ30のデータ
チェックで、ポテンショメータ30のデータ値がニュー
トラル値以外の値をとった場合について説明する。この
場合も次にニュートラルスイッチ18のチェックを行
い、ニュートラルスイッチ18がONであればさらにロ
ータリエンコーダ15のデータをチェックし、出力パル
スのパルス幅が所定値以上のときに上記同様中立フラグ
をセットする。なおニュートラルスイッチ18のチェッ
クでニュートラルスイッチ18がOFFの場合及びロー
タリエンコーダ15のデータチェックで出力パルスのパ
ルス幅が所定値以下の場合は中立フラグをリセットし、
主変速レバー14がニュートラルポジション以外のポジ
ションに切り換えられていると判断する。
【0034】以上に示すように判断システムは、上記の
ように主変速レバー14がニュートラルポジションにあ
ることを、出力検出手段であるロータリエンコーダ15
と、ポジション検出手段の複数(2つ)の検出手段であ
るニュートラルスイッチ18とポテンショメータ30か
らの複数(3つ)系統のデータをチェックし、少なくと
も2つのデータが主変速レバー14のニュートラルを指
示することによって判断し、中立フラグをセットする構
成になっている。
【0035】これによって主変速レバー14のニュート
ラルチェックを行うデータの1つが検出手段(ポテンシ
ョンメータ30,ニュートラルスイッチ18,ロータリ
エンコーダ15))の誤動作や故障又は配線異常等によ
って異常データとなった場合でも主変速レバー14がニ
ュートラルポジションにあることを的確に判断すること
ができ、後述するように中立フラグのセットが制御条件
の1つとなっている調節制御を的確に作動させることが
できる。また異常部分をチェックすることもできる。
【0036】次に前述の調節制御について図8のフロー
チャートに従って説明する。調節制御は前述のニュート
ラルチェック制御とパラレルまたはシリーズに動作して
おり、中立フラグのセットが制御条件の1つとなってい
る。まずエンジンが始動直後か否かについてチェック
し、エンジンが始動直後でない場合は次に中立フラグの
有無をチェックする。
【0037】このときエンジンの始動直後であるか否か
の判断は例えばエンジン始動のための電源スイッチのO
N後に所定時間のタイマーを動作させること等によって
確認することができる。そしてエンジンの始動直後の場
合は電気的に比較的不安定である等のため調節モータ4
9を回転させない指示を調節モータ49側に出し調節制
御は行わない。
【0038】一方中立フラグの有無をチェックし、中立
フラグがセットされている場合、つまり主変速レバー1
4がニュートラルポジションにある場合は、次に主変速
レバー14がニュートラルポジションに切り換えられて
から機体3が停止するまでの間の機体3の減速走行が行
われているか否かのチェックを行い、機体3の減速走行
が終了して停止していると判断された場合は、次にHS
T17が回転駆動力を出力しているか否か(出力回転が
0より大きいか否か)のチェックをロータリエンコーダ
15等により行い、回転駆動力を出力している(出力回
転が0より大きい)場合は、HST17の回転方向をロ
ータリエンコーダ15等によってチェックする。
【0039】そしてHST17が機体3の前進方向への
回転駆動力を出力している場合は、調節モータ49に主
変速ロッド33の長さを短くする方向への回転指示を与
え、HSTトラニオン36を上方に揺動させることでH
ST17の出力回転(回転駆動力)を機体3の後進方向
側に調節して、ロータリエンコーダ15の出力パルスを
チェックする等によってHST17をニュートラル状態
に調節する。つまりロータリエンコーダ15からのデー
タ(出力パルス)をチェックして、該出力パルスのパル
ス幅がHSTの出力回転が0であるという値をとるよう
に制御装置56が調節モータ49に指示を出す。
【0040】またHST17が機体3の後進方向への回
転駆動力を出力している場合は、調節モータ49に主変
速ロッド33の長さを長くする方向への回転指示を与
え、HSTトラニオン36を下方に揺動させることでH
ST17の出力回転を機体3の前進方向側に調節して、
上記同様HST17をニュートラル状態に調節する。
【0041】なお機体3が上記減速走行を行っている場
合は、機体3の減速走行に伴う走行装置2の回転動作が
HST17の出力側にフィードバックされる。このため
本実施形態では機体3の減速走行が行われているか否か
のチェックは、制御装置56(マイコンユニット57)
によってロータリエンコーダ15のデータチェックを行
い、HST17の出力側の増減速の変化率を検出するこ
とで行われている。
【0042】一方上記中立フラグのチェックで中立フラ
グがセットされていない(リセットされている)場合は
主変速レバー14がニュートラルポジションにないと判
断し、また機体3が減速中であるか否かのチェックにお
いて機体3が上記のように減速走行中である場合は機体
3が動作中であると判断し、そしてHST17の回転駆
動力の出力チェックにおいて回転駆動力を出力していな
い場合は主変速レバー14とHST17のニュートラル
が一致していると判断し、調節制御は行わず調節モータ
49を回転させない指示を調節モータ49側に出す。
【0043】以上のように制御装置56によって主変速
レバー14のニュートラルポジションとHST17のニ
ュートラル状態が一致していない場合は、主変速レバー
14のニュートラルポジションにおいて自動的に主変速
ロッド33の長さ調節でHST17をニュートラル状態
に調節するため、主変速レバー14のニュートラルポジ
ションとHST17のニュートラル状態の誤差が従来よ
り小さくなり、主変速レバー14の揺動量に対するHS
T17(トラニオン軸34)の作動量が正確になるた
め、主変速レバー14の揺動設定位置(変速ポジショ
ン)に対応するHST17の変速比率が正確になり機体
3は主変速レバー14の設定に対応した速度で走行する
とともに、主変速レバー14のニュートラル位置とHS
T17のニュートラル位置のずれが発生しない。
【0044】つまり主変速ロッド33の長さの制御を前
述の各センサー(ロータリエンコーダ15,ポテンショ
メータ30,ニュートラルスイッチ18)等からの情報
によって自動的に行う構造となっている。またこの自動
制御を主変速レバー14にかかる負荷や、HST17か
らの逆負荷等を制御の条件として加えても良い。さらに
本実施形態では主変速レバー14のニュートラル位置に
おいてHST17をニュートラル状態とする例について
説明したが、コンバインを坂道等に停車させる場合に、
HST17から機体3の坂道上昇方向に所定の出力が発
生するように構成しても良い。
【0045】なお制御装置56にエンジン始動直後か否
かのチェックと機体3の減速走行中であるか否かのチェ
ックとによって構成される保護システムが採用されてい
るため、エンジン始動直後の電気的に不安定な時期及び
上記機体3の減速中には上記主変速ロッド33の長さ調
節の制御(調節モータ49の回転制御)が行われず、よ
り確実に主変速レバー14のニュートラルポジションと
HST17のニュートラル状態を一致させる(より誤差
を少なくする)ことができる。
【0046】一方図3(a),(b)及び図4(a),
(b)に示されるように前述の歯車37は、ブラケット
27に回転自在に支持されたカウンタ軸61に該カウン
タ軸61と一体回転するように固定されたギヤ62と噛
合しており、さらに該ギヤ62は上記カウンタ軸61に
ギヤ62とともに一体固定されたギヤ63を介してブラ
ケット27に取り付けられたアシストモータ64に接続
されている。このときアシストモータ64とギヤ63は
アシストモータ64に設けられた出力ギヤ65を介して
連結されている。
【0047】このとき上記アシストモータ64は図6に
示されるようにマイコンユニット57の出力側に接続さ
れており、制御装置56は主変速レバー14を前後方向
に揺動させたときの揺動角度をポテンショメータ30に
よってチェックすると共に、HST17の出力回転の回
転方向をロータリエンコーダ15によってチェックし、
主変速レバー14の揺動を補助する方向に主変速レバー
14の揺動角度、つまり主変速レバー14にHST17
側からかかる負荷に応じてアシストモータ64に回転指
示を出して回転させる。
【0048】この制御装置56によるアシストモータ6
4の回転制御で作業者はアシストモータ64による補助
によって、一般的に主変速レバー14に予め与えられて
いるブレーキ力等に加えられる、主変速レバー14によ
りHST17を操作した際に発生するHST17からの
HSTトラニオン36がニュートラル位置に戻ろうとす
る反力(負荷)によって増大する操作荷重がアシストモ
ータ64による補助によって軽減され、主変速レバー1
4の揺動操作を容易に行うことができる。そして特に主
変速レバー14の揺動角度に応じてアシストモータ64
に回転指示を出すため、主変速レバー14を高速側に揺
動させるに従って大きくなる上記反力による主変速レバ
ー14の操作荷重の増大をより効果的に防ぐことができ
る。
【0049】
【発明の効果】以上のように構成される本発明によれ
ば、ポジション検出手段と出力検出手段からの情報によ
って変速レバーの中立位置と油圧無段変速装置の出力回
転に基づく動作指示が制御装置から駆動アクチュエータ
に与えられるため、変速レバーの中立位置における油圧
無段変速装置の出力回転が所定の値となるように、連結
具を調節部によって調節することができ、変速レバーの
中立位置における油圧無段変速装置の動作誤差を減少さ
せること及び変速レバーの揺動量に対する油圧無段変速
装置の作動量を正確に調節することができるので機体は
主変速レバーの設定に対応した速度で走行するという効
果がある。
【0050】また変速レバーの中立位置が変速レバーの
揺動位置に対応して作動する複数の検出手段をもつポジ
ション検出手段と出力検出手段によって判断されること
で、以上3つ以上の複数の検出手段のうち1つに誤動作
や故障又は配線異常等が発生しても的確に変速レバーの
中立位置を検出することができ、連結具の調節をより的
確に行うことができる。
【0051】さらに制御装置が保護システムを備えてい
るため、変速レバーが中立位置であっても、機体が減速
走行を行っている場合は連結具の調節が行われず、機体
の停止後に上記調節が行われる。このため変速レバーの
中立位置における上記連結具の調節を的確且つ安定して
行うことができ、主変速レバーの揺動量に対する油圧無
段変速装置の作動量をより少ない誤差で調節することが
できるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの斜視図である。
【図2】コンバインにおける操作パネル部分の斜視図で
ある。
【図3】(a)はトランスミッション部分の要部正面
図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図4】(a)はトランスミッション部分の要部右側面
図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図5】主変速レバーガイドの部分平面図である。
【図6】制御装置のブロック図である。
【図7】判断システムの動作フローチャートである。
【図8】調節制御の動作フローチャートである。
【符号の説明】
3 機体 14 変速レバー 15 ロータリエンコーダ(出力検出手段) 17 HST(油圧無段変速装置) 18 ニュートラルスイッチ(検出手段) 30 ポテンショメータ(検出手段) 33 主変速ロッド(連結具) 34 トラニオン軸(作動軸) 46 ターンバックル(調節部) 49 調節モータ(駆動アクチュエータ) 56 制御装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの回転駆動力を無段階に変速す
    る油圧無段変速装置(17)と、該油圧無段変速装置
    (17)の変速操作を行う変速レバー(14)とを設
    け、該変速レバー(14)と油圧無段変速装置(17)
    の作動軸(34)間とを連結する連結具(33)を設け
    るとともに、該連結具(33)による変速レバー(1
    4)と油圧無段変速装置(17)の連結関係を調節する
    調節部(46)を連結具(33)側に設け、油圧無段変
    速装置(17)の変速比率を変速レバー(14)の揺動
    角度に応じて無段階に設定して機体走行速度を無段階に
    変速する作業車両において、変速レバー(14)の中立
    位置を検出するポジション検出手段と、油圧無段変速装
    置(17)の出力回転を検出する出力検出手段(15)
    と、調節部(46)を動作せしめる駆動アクチュエータ
    (49)と、上記ポジション検出手段と出力検出手段
    (15)の検出情報によって駆動アクチュエータ(4
    9)を制御する制御装置(56)とを設けた作業車両に
    おける無段変速機構の調節装置。
  2. 【請求項2】 ポジション検出手段が変速レバー(1
    4)の揺動位置に対応して作動する複数の検出手段(1
    8),(30)を備えると共に、制御装置(56)が前
    記ポジション検出手段と出力検出手段(15)によって
    変速レバー(14)の中立位置を検知し、ポジション検
    出手段の複数の検出手段(18),(30)と出力検出
    手段(15)のうち少なくとも2つの検出手段の作動に
    よって変速レバー(14)の中立位置を確認する判断シ
    ステムを制御装置に備えた請求項1の作業車両における
    無段変速機構の調節装置。
  3. 【請求項3】 制御装置(56)が変速レバー(14)
    中立位置の際の機体(3)の減速走行又は停止を検出
    し、減速走行中は駆動アクチュエータ(49)を不作動
    とする保護システムを制御装置(56)に備えた請求項
    1又は2の作業車両における無段変速機構の調節装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20200129567A (ko) * 2019-05-09 2020-11-18 동양물산기업 주식회사 트랙터의 부변속레버 중립 감지장치

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JP2014234859A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 井関農機株式会社 作業車両
KR20200129567A (ko) * 2019-05-09 2020-11-18 동양물산기업 주식회사 트랙터의 부변속레버 중립 감지장치

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