JP2009052609A - 作業車両の変速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクセルペダルの操作でHSTのトラニオン軸を電動制御する場合に、ペダルセンサの故障をカバーして安全確実に車速調節を可能とする作業車両の変速制御装置を提供する。
【解決手段】作業車両の変速制御装置は、アクセルペダル5と、HSTによる車速調節部1dと、上記アクセルペダル5の踏込量に応じて車速調節部1dを制御する変速制御部7pとから構成され、上記アクセルペダル5には、その踏込量を個々に検出する2つのペダルセンサ5s、5tを備えてそれぞれの検出信号を上記変速制御部7pに入力し、この変速制御部7pは、両センサがともに異常がない場合には小さい方の踏込量を使用し、また、一方のセンサに異常がある場合には他方のセンサの踏込量を使用し、この踏込量と対応して定められた目標車速に基づいて上記車速調節部1dを制御するものである。
【選択図】図10

Description

本発明は、ペダル踏込量に応じて無段階に車速調節することができる作業車両の変速制御装置に関するものである。
特許文献1に示されるように、車速指示用のアクセルペダル、HST(静油圧式無段変速機)により車速を無段調節する車速調節部、変速システムを統括する変速制御部等からなる作業車両の変速制御装置が知られている。この変速制御装置は、変速制御部が、ペダルセンサによりペダル踏込量を検出し、また、HSTのトラニオンセンサによりトラニオン回動角度を検出し、ペダル踏込量と対応してトラニオン軸の回動角度を制御することにより作業車両の走行車速を調節することができる。
特開2005−343187号公報
しかしながら、上記変速制御装置は、ペダルセンサが故障すると車速調節が不可能となり、走行不能となって作業が中断するのみならず、場合により暴走を招く危険があった。これはトラニオンセンサの故障によっても同様である。
解決しようとする問題点は、アクセルペダルの操作でHSTのトラニオン軸を電動制御する場合に、ペダルセンサの故障をカバーして安全確実に車速調節を可能とする作業車両の変速制御装置を提供し、また、トラニオンセンサについても同様にカバーしうる作業車両の変速制御装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、踏込操作が可能なアクセルペダルと、HSTトラニオン軸の回動角度に応じて車速調節が可能な車速調節部と、上記アクセルペダルの踏込量に応じて車速調節部を制御する変速制御部とからなる作業車両の変速制御装置において、上記アクセルペダルには、その踏込量を個々に検出する2つのペダルセンサを備えてそれぞれの検出信号を上記変速制御部に入力し、この変速制御部は、両センサがともに異常がない場合には小さい方の踏込量を使用し、また、一方のセンサに異常がある場合には他方のセンサの踏込量を使用し、この踏込量と対応して定められた目標車速に基づいて上記車速調節部を制御することを特徴とする。
上記変速制御部は2つのペダルセンサの信号を受け、通常は小なる踏込量と対応する低速側の目標車速に沿って変速制御し、また、一方のセンサが故障しても他方のセンサによりペダル踏込量と対応する目標車速に沿って変速制御する。
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記トラニオン軸には、その回動角度を個々に検出する2つのトラニオンセンサを備えてそれぞれの検出信号を前記変速制御部に入力し、この変速制御部は、両センサがともに異常がない場合には大きい方の回動角度を使用し、また、一方のセンサに異常がある場合には他方のセンサの回動角度を使用し、この回動角度が前記目標車速と対応して定められる目標回動角度となるように前記車速調節部を制御することを特徴とする。
上記変速制御部は2つのトラニオンセンサの信号を受け、通常は大なる回動角度が目標の回動角度となるように低速側に車速調節部を回動制御し、また、一方のセンサが故障しても他方のセンサの回動角度によって車速調節部を制御する。
請求項1の発明により、2つのペダルセンサの信号の小なる踏込量と対応する低速側の目標車速によって変速制御し、また、一方のセンサが故障しても他方のセンサによりペダル踏込量と対応する指示車速によって変速制御することから、ペダルセンサの二重化により、一方のセンサが故障した場合を含め、アクセルペダルの踏込操作に応じて安全で確実な変速走行が可能となる。
請求項2の発明により、2つのトラニオンセンサの信号の大なる回動角度が目標の回動角度となるように低速側に車速調節部を制御し、また、一方のセンサが故障しても他方のセンサの回動角度によって車速調節部を制御することから、トラニオンセンサの二重化により目標車速まで変化率が抑えられることによるショックの低減を併せ安全で確実な変速調節が可能となる。
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の対象となる多目的作業車の平面図(a)、側面図(b)および要部斜視図(c)である。
この多目的作業車は、モノコックフレームに左右の前輪8、8と左右の後輪9、9を操舵可能に支持し、一般的なトラクタの構成と前後を逆に、すなわち、エンジン6を機体後部に配置し、トランスミッション14を機体前部に配置する。その機体前部に操縦部2d、後部に荷台2tを構成し、かつ、作業機動力として機体前部にPTO軸13を備え、また、機体中間位置に車高検出機構2hを下垂状に構成する。
操縦部2dにはハンドルコラム2cを立設してステアリングハンドルSを設け、ハンドルコラム2cの左側部に前後進切換レバーR、ハンドルコラム2cの基部にはその右側位置にアクセルペダル5、左側位置にブレーキペダルB等の操作手段をそれぞれ配置する。
トランスミッション14は、後に詳述するように、「HST」と略称する油圧式の無段変速伝動機1および変速機構14aを直列に内設して前後輪8,9とPTO出力軸13に駆動力を伝動する。前後進切換レバーRを操作してアクセルペダル5を踏むと、エンジン6からの動力はトランスミッション14内の無段変速伝動機構1で変速され、さらに、変速機構14aで変速されて、後輪9、9または、後輪9、9および前輪8、8に伝達され、機体は前進または後進する。また、ブレーキペダルBを踏むと前輪8、8と後輪9、9のディスクブレーキ(図示せず)を作動させるとともに、HSTの可変油圧ポンプのトラニオン軸Tを中立に戻し、HSTの定量油圧モータからの出力を停止する。また、アクセルペダル5とブレーキペダルBを同時に踏むとブレーキペダルBを優先する。
PTO軸13には各種の作業機を接続して多目的作業を可能とする。例えば、路上清掃機を設けて路上清掃を行ったり、芝刈機を付けて芝刈作業を行ったり、雪掻機を設けて除雪などの作業を行う。
次に、ミッションケース14の内部構造を図2乃至図5で説明する。
ミッションケース14は、図2に示す如く、前ケース15、繋ぎケース16、中間ケース17、後ケース18の4つの中空ケースを連結した構成で、後ケース18に軸支した入力軸19にエンジン6の駆動力が入力し、この入力軸19の回転がインプットケース20内の増速ギア21,22で第一中継軸23へ伝動し、さらに増速ギア24,25で増速され、この増速ギア25に油圧変速装置1の油圧入力軸38をスプライン嵌合している。繋ぎケース16は従来の前ケース15と中間ケース17を連結してミッションケース14を長くするもので、前ケース15と中間ケース17及び後ケース18を従来のミッションケースと共用化することで製作コストを低く出来る。
増速ギア21,22と増速ギア24,25を内装するインプットケース20は、高速走行を可能にするためにディゼルエンジン6の出力回転を増速するために設けるもので、従来のトラクタのミッションケース14内に伝動機構を収納可能にしている。このインプットケース20は図4に示す如く、密封ケースにしてミッションケース14の外部へ通じる給油管からオイルを給油するようにすれば、増速ギア21,22,24,25の修理の際にミッションケース14内のオイルを抜かずにインプットケース20のみを取り外せるので、作業が楽になる。
油圧変速装置1の内部では油圧変速により出力を大きく無段階で変速して、PTO駆動軸26と走行駆動軸27の二つの軸へ出力する。
PTO駆動軸26にはPTOギア軸28を連結し、このPTOギア軸28のギア29と第二中継軸30に遊嵌したギア31を噛み合わせ、このギア31をPTO軸32に装着したPTOクラッチ34のギア33に噛み合わせている。PTOクラッチ34はギア33からPTO軸32への回転伝動を断続する。
PTO軸32にはPTO延長軸35を連結し、このPTO延長軸35のギア36をPTO出力軸13にスプライン嵌合したクラッチギア37に噛み合わせてPTO出力軸13を駆動している。(図2参照)
PTOクラッチ34の詳細を図5に示しているが、クラッチ入ではクラッチ盤88が繋がってケーシング86が回転して伝動するが、クラッチ切では戻しバネ87の圧でクラッチ盤88が離れてケーシング86をフリーにする。この時にケーシング86の付き回りを防ぐ為に繋ぎケース16のボス部81に当接する係止リング85をケーシング86の外周に装着している。
走行駆動軸27には第三中継軸39を連結し、この第三中継軸39に固着したギア40ヘギア41,42を噛み合わせて第四中継軸43に伝動する。第四中継軸43にはメインギア軸44を連結している。
メインギア軸44には、大ギア45と中ギア46を一体的に固着し、このメインギア軸44の延長上にサブギア軸47を分離して回転可能に軸支している。このサブギア軸47には小ギア48と大ギア74及び走行伝動ギア75を一体的に固着している。従って、大ギア45と中ギア46は同一回転をし、小ギア48と大ギア74及び走行伝動ギア75は後述するクラッチギア77からの回転を受ける。(図5参照)
大ギア45はクラッチ軸49に装着した高速油圧クラッチYHのギア50と噛み合い、中ギア46はクラッチ軸49に装着した低速油圧クラッチYLのギア53と噛み合い、メインギア軸44の回転をクラッチ軸49へ高速或いは低速で伝動する。
クラッチ軸49の延長上にスプライン軸76をスプライン嵌合し、このスプライン軸76にクラッチギア77をスプライン嵌合して、クラッチ軸49の回転をクラッチギア77に伝動している。また、クラッチ軸49を支持する繋ぎケース16のボス部81にはクラッチ軸49の油圧孔に通じる油圧用孔82,83,84を設けて、高速油圧クラッチ51と低速油圧クラッチ52に作動油を送るようにしている。
クラッチギア77には大ギア78と小ギア73を形成し、大ギア78が前記サブギア軸47の小ギア48に噛み合って増速伝動して高速ギアクラッチGHを構成したり、小ギア79がサブギア軸47の大ギア74に噛み合って減速伝動して低速ギアクラッチGLを構成したり、大ギア78と小ギア79が共に游転して動力切になるようにしてギア変速クラッチ3を構成している。
クラッチ軸49の走行伝動ギア75は、スプライン軸76に遊嵌したベベルギア軸62にスプライン嵌合した走行ギア56に噛み合ってベベルギア軸62を駆動している。ベベルギア軸62のベベルギア63が前輪8の車軸へ装着したべベルギアへ駆動力を伝動するのである。
ベベルギア軸62は、高速油圧クラッチYHからクラッチギア77の大ギア78とサブギア軸47の小ギア48への伝動による四速か、高速油圧クラッチYHからクラッチギア77の小ギア79とサブギア軸47の大ギア74への伝動による三速か、低速油圧クラッチYLからクラッチギア77の大ギア78とサブギア軸47の小ギア48への伝動による二速か、低速油圧クラッチYLからクラッチギア77の小ギア79とサブギア軸47の大ギア74への伝動による一速かのどれかで回転することになる。
また、ベベルギア軸62の回転は、走行ギア56からPTO軸32に装着した大小ギア59の小ギア部57へ伝動し、さらに大ギア部58に噛み合う後輪駆動軸61のクラッチギア60で適宜に後輪9へ駆動力を伝動可能にしている。
走行ギア56は、ベベルギア軸62に伝動すると共に大小ギア59を介して後輪駆動軸61へ伝動しているので、伝動構成を単純化して前後に長くなるのを防いでいる。
尚、高速油圧クラッチYHと低速油圧クラッチYLはコントローラからの制御信号によりソレノイドを介してどちらかを入に保持するのであるが、ブレーキペダルの踏み込みを検出するスイッチ96を設けて、このスイッチ96の踏込み信号で高速油圧クラッチYHと低速油圧クラッチYLのソレノイドへの電力を断って両クラッチ51,52をニュートラルにするようにしている。このニュートラルの状態でブレーキを作用することで素早く停止でき、ギア変速クラッチ3の切換えがスムースに行える。
また、クラッチ軸49を支持する繋ぎケース16のボス部81にはクラッチ軸49の油圧孔に通じる油圧用孔82,83,84を設けて、高速油圧クラッチYHと低速油圧クラッチYLに作動油を送るようにしている。
図6は、変速レバー4を示し、変速溝96を中央のニュートラル位置Nから前後H、Lに回動することで前記のギア変速クラッチ3を高速ギアクラッチ入か低速ギアクラッチ入に変速し、この変速レバー4のグリップ80の頭部に設ける増速ボタン81を押すと高速油圧クラッチYHを入動作し、減速ボタン82を押すと低速油圧クラッチYLを入動作する。
また、変速溝96には変速レバー4の位置を検出するセンサ90H,Lを設けて、変速レバー4が低速位置Lから高速位置Hに移動すると高速油圧クラッチYHが入であっても切にして、低速油圧クラッチYLが入になって三速になり、高速位置Hから低速位置Lに移動すると低速油圧クラッチYLが入であっても切にして、高速油圧クラッチYHが入になって二速になるようマイコン制御を行っている。なお、高速油圧クラッチYHを入りにする場合には、アクセルペダル5が3/4以上踏込まれて油圧変速装置が高速であれば一旦低速にして変速ショックを低減させる。また、レバー4が低速位置Lで減速ボタン82を押すと一速になり、レバー4が高速位置Hで増速ボタン81を押すと四速になる。
(変速制御)
次に、変速制御について説明する。
無段変速伝動機1には、その要部拡大側面図を図7に示すように、HSTについて前後進の切替えおよび無段階に伝動比を調節するためのトラニオン軸Tを回動駆動するモータ1mと、同トラニオン軸Tの回動角度を個々に検出する2つのトラニオンポジションセンサ1s、1tを設けて車速調節部1dを構成する。また、アクセルペダル5には、その拡大側面図を図8に示すように、踏込量を個々に検出する2つのペダルポジションセンサ5s、5tを設ける。
変速制御装置は、図9の制御システム入出力構成図に示すように、変速制御部7pが2つのペダルポジションセンサ5s、5tの検出信号によってアクセルペダル5の踏込量を検出するとともに、2つのトラニオンポジションセンサ1s、1tの検出信号に基づいてアクセルペダル5の踏込量に応じた目標車速と対応する目標回動角度までHSTトラニオン軸Tを回動するべく、モータ1mとそのリレー回路1r、1c等により車速調節部1dを制御する。
変速制御部7pによる制御処理について、図10のフローチャートにより詳細に説明すると、両ペダルセンサ5s、5tの検出信号の読込(S1、S2)に続けて断線やショートによるセンサ異常の判定(S3a〜S3c)を行い、両ペダルセンサ5s、5tに異常がない場合は両センサ値の比較(S4)の上で踏込量が小なる方を使用(S5、S6a、S6b)する。また、両センサが異常の場合は通常制御の中止(S9)とし、一方のみがセンサ異常の場合は、残りのセンサの踏込量を使用(S6a、S6b)する。
具体的には、図11(a)の特性例のように、ペダルポジションセンサ1が固着等で値が変化しない時、ペダルポジションセンサ2の値がセンサ1より小さい間はセンサ2の値を使用する。また、図11(b)の特性例のように、ペダルポジションセンサの一方が断線、ショート域にある時は、他方のセンサを使用する。
このペダルセンサによる踏込量に基づいて目標トラニオン位置の算出(S7)をし、現トラニオン位置が目標トラニオン位置となるまでモータ出力(S8)をしてトラニオン軸Tを回動する。
このような制御処理により、2つのペダルセンサの信号を受け、通常は小なる踏込量と対応する低速側の目標車速の変速指令によって車速が調節され、また、一方のセンサが故障しても他方のセンサによりペダル踏込量と対応する目標車速まで確実に調節することができる。したがって、ペダルセンサの二重化によりアクセルペダルの踏込操作に応じて安全で確実な変速調節が可能となる。
また、上記トラニオン軸Tのモータ出力処理(S8)については、図12のフローチャートに示すように、2つのトラニオンポジションセンサ1s、1tによる回動角度の読込(S11、S12)に続けて断線やショートによるセンサ異常の判定(S13a〜S13c)を行い、両トラニオンセンサ1s、1tが異常なら通常制御の中止(S14)とし、他の場合はいずれか異常がない方のセンサを使用(S15、S15a、S15b)して目標トラニオン位置との比較によりモータ出力(S16)をする。
トラニオンセンサは、モータ出力(S16)後の一定時間の経過後において両トラニオンセンサ1s、1tが異常でない場合(S17a、S17b)には、変化量の小さい方のセンサを除外(S18a〜S18d)したトラニオン位置を使用する。
具体的には、図13(a)の特性例のようにトラニオンポジションセンサ1の変化が小さい時は、トラニオンポジションセンサ2を使用する。また、図13(b)の特性例のように、トラニオンポジションセンサの一方が断線、ショート域にある時は他方のセンサを使用する。
このような制御処理により、通常はモータ1mへの出力によるトラニオン軸Tの変化量を検出してその変化量が所定値内にある方の大きい側のセンサ出力を使用し、また、一方のセンサが断線、ショート状態にあることを検出した時には、値の大小に関係なく他方のセンサ出力を使用して制御することにより、安全性を確保することができる。
(自動シフト)
次に自動変速処理について説明する。
従来、シフトアップ、シフトダウンは手動のみであったが、トラニオン位置に対して車速が出てない場合、登坂状態と考えられ、そのままのシフト位置であるとHSTに大きな負荷が掛かったり、エンストしたりするという問題があった。
そこで、制御入出力構成を図14に示すように、副変速位置を副変速レバーと副変速スイッチによる油圧クラッチで変更する無段変速制御装置において、エンジン回転数6r、副変速位置90L、90H、トラニオン位置1sから計算した車速Vr(理論車速)と実際の車速Va(実車速)とを比較し、図15の車速経過例に示すように、実車速Vaが理論車速Vrに対して一定比率以上低い場合Tcに、油圧クラッチ51、52で決めた変速位置が2速であれば、1速にシフトダウンする制御処理を構成して自動的にシフトダウンすることにより、上記問題を解消することができる。
また、図16のエンジン回転経過例に示すように、エンジン回転数6rの低下度合いを検出し、低下度合いが速い場合Tc、油圧クラッチ51、52で決めた変速位置が2速であれば、1速にシフトダウンする制御処理を構成してもよい。
また、図17の車速経過例に示すように、エンジン回転数6r、副変速位置90L、90H、トラニオン位置1sから計算した車速Vr(理論車速)と実際の車速Va(実車速)とを比較し、実車速Vaが理論車速Vrに対して一定比率以上低い場合Tpには2速への変速を受け付けない制御処理を構成することにより、誤操作等で登坂時にシフトアップしたときのエンスト等のトラブルを防止することができる。
次に、トラニオン駆動系の故障検出について説明すると、図18のタイミングチャートに示すように、キーオン時の極短時間モータ1mを正逆転させ、その時のモータ電流をモータ電流センサにより検出して電流が一定値以下か判定し、一定値以下なら異常をオペレータに知らせる制御処理を構成する。
このような制御構成とすることにより、例えばリレー1rの不良等でモータ1mが片側にしか回らない場合、動かしたトラニオン軸Tを中立に戻せなくなり非常に危険であるので、そのような事態を防止することができる。
また、上記電流に代えて、図19に示すように、トラニオンポジションセンサ1sがモータ駆動方向に変化するかチェックし、変化量が一定値以下なら異常をオペレータに知らせる制御処理としてもよい。
多目的作業車の平面図(a)、側面図(b)および要部斜視図(c) トランスミッションの軸線展開図 図2のトランスミッションの要部拡大軸線展開図 図2のトランスミッションの無段変速部拡大図 図2のトランスミッションの変速機構部拡大図 変速レバーの斜視図 トラニオン軸駆動部の要部拡大側面図 アクセルペダルについての拡大側面図 車速制御の入出力構成図 変速制御部による制御処理のフローチャート ペダルポジションセンサの特性例(a)(b) トラニオン軸駆動制御のフローチャート トラニオンセンサの特性例(a)(b) 自動シフト制御の入出力構成図 自動シフト制御の車速経過例 自動シフト制御のエンジン回転経過例 シフト規制制御の車速経過例 トラニオンモータ電流によるタイミングチャート トラニオンセンサによるタイミングチャート
符号の説明
1 無段変速伝動機構(HST)
1d 車速調節部
1s トラニオンポジションセンサ(トラニオンセンサ)
1m モータ
5 アクセルペダル
5s ペダルポジションセンサ(ペダルセンサ)
7p 変速制御部
8 前輪
9 後輪
14 トランスミッション
14a 変速機構
T トラニオン軸

Claims (2)

  1. 踏込操作が可能なアクセルペダル(5)と、HSTトラニオン軸(T)の回動角度に応じて車速調節が可能な車速調節部(1d)と、上記アクセルペダル(5)の踏込量に応じて車速調節部(1d)を制御する変速制御部(7p)とからなる作業車両の変速制御装置において、
    上記アクセルペダル(5)には、その踏込量を個々に検出する2つのペダルセンサ(5s、5t)を備えてそれぞれの検出信号を上記変速制御部(7p)に入力し、この変速制御部(7p)は、両センサがともに異常がない場合には小さい方の踏込量を使用し、また、一方のセンサに異常がある場合には他方のセンサの踏込量を使用し、この踏込量と対応して定められた目標車速に基づいて上記車速調節部(1d)を制御することを特徴とする作業車両の変速制御装置。
  2. 前記トラニオン軸(T)には、その回動角度を個々に検出する2つのトラニオンセンサ(1s、1t)を備えてそれぞれの検出信号を前記変速制御部(7p)に入力し、この変速制御部(7p)は、両センサがともに異常がない場合には大きい方の回動角度を使用し、また、一方のセンサに異常がある場合には他方のセンサの回動角度を使用し、この回動角度が前記目標車速と対応して定められる目標回動角度となるように前記車速調節部(1d)を制御することを特徴とする請求項1記載の作業車両の変速制御装置。
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