JP2014229162A - 車両用ペダル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】正確且つ迅速な加減速操作を、簡素且つ省スペースな構成で達成すること。【解決手段】基端部14b、18bが車体側に回転支持されて車室22内に延出するロアリンク14及びアッパリンク18と、リンクピン40、56を介してロアリンク14及びアッパリンク18に接続されるミドルリンク16と、これらに対して摺動可能に設けられたペダルボディ12とを備え、運転者がばね部材34のばね力に抗してペダルボディ12を、ミドルリンク16に対し車両後方へ向けて摺動させ、その摺動量を検出して車両の加速操作を行うと共に、ペダルボディ12を車両前方に向けて押し込み操作を行うことで、リンクピン40を介して回動可能に軸支されているブレーキロッド62を前方に変位させて車両の減速操作を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等に設けられる車両用ペダル装置に関する。
例えば、特許文献1には、一つの加減速操作用操作子で加速操作と減速操作の両方の操作を行うことが可能な運転者操作装置が開示されている。この加減速操作用操作子は、床面に付設されたレールと、レールに沿って車両前後方向に進退動作する支持台及び足置き部材とを有する。
運転者操作装置では、基準位置から加減速操作用操作子を前方に踏み込むことで制動操作を行い、基準位置から加減速操作用操作子を運転者側に引くことで加速操作を行うようにしている。
特開2012−128797号公報
しかしながら、特許文献1に開示された運転者操作装置では、加減速操作用操作子の押し引き操作を可能とするために、車室内の床面にレールを配置し、レール上に設けられた操作子本体(支持台及び足置き部材)を押し引きする必要がある。この場合、特許文献1に開示された運転者操作装置では、レール、支持台及び足置き部材等によって部品点数が多数必要となり、製造コストが高騰するおそれがある。
また、特許文献1に開示された運転者操作装置では、レールを配置するためのスペースを車室内の床面(フロアパネル面)に確保する必要があり、他の部材に対するレイアウト性を低下させるおそれがある。
さらに、特許文献1に開示された運転者操作装置では、主として運転者の踵により加速操作を行うこととなり、繊細で迅速なコントロール(押し引き操作)が難しい上、足全体を車室内の床面(フロアパネル面)から離間させた状態で操作子に載せて操作する必要がある。このため、例えば、長距離走行等で加速操作を長時間維持する場合、運転者の疲労度を増大させるおそれがある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、正確且つ迅速な加減速操作を、簡素且つ省スペースな構成で達成することが可能な車両用ペダル装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、基端部が車体側に支持されて車室内に延出する第1リンクと、前記第1リンクから離間した位置で、基端部が車体側に支持されて車室内に延出する第2リンクと、前記第1リンク及び前記第2リンクの一端部に対して摺動可能に設けられ、前記第1リンクの一端部を中心として回動可能に支持される摺動ペダルと、を備え、前記摺動ペダルを前記第1リンク及び前記第2リンクに対して摺動させることで、車両の加速又は減速が行われることを特徴とする。
本発明によれば、車室内に延出する第1リンク及び第2リンクに対して摺動可能な摺動ペダルを設けることで、車両の床面に従来技術のようなレール、支持台及び足置き部材等を設けることなく摺動操作が可能となり、従来技術と比較して部品点数が少ない簡素な構造で、レイアウト性に優れた車両用ペダル装置を得ることができる。
また、第1リンクの一端部から離間した位置で伸縮可能な第2リンクによって摺動ペダルを支持することで、車両の床面に対する摺動ペダル(ペダル面)の傾斜角度を可変としながら摺動ペダルを支持することができるため、摺動ペダルを操作する際、運転者の足底の角度にペダル面を追従させることができ、操作性に優れる。
また、本発明は、前記車両用ペダル装置が、車両の加速操作と減速操作とを一つのペダルに集約した車両用加減速ペダルであり、前記第1リンクの一端部からプッシュロッドを介して車両前方に配置され、前記プッシュロッドの車両前方への押し込み操作に対応して制動力を発生させる制動力発生手段を備え、前記摺動ペダルは、前記第1リンク及び前記第2リンクに対して該摺動ペダルを車両前方へ付勢する第1付勢手段を有し、前記第1リンク及び前記第2リンクは、前記車体側に対して回動可能に支持され、運転者が前記第1付勢手段の付勢力に対抗して前記摺動ペダルを車両後方へ向けて摺動させることで、車両の加速が行われると共に、前記摺動ペダルを車両前方に向けて押し込み操作を行うことで、前記制動力発生手段により車両の減速が行なわれることを特徴とする。
本発明によれば、簡素且つ省スペースな構成で、車両の加減速を単一の摺動ペダルの操作によって行うことができる。すなわち、加速操作は、第1付勢手段に対抗しながら第1リンク及び第2リンクに対する摺動ペダルの摺動操作により行い、減速操作は、プッシュロッドの押し込み操作で行っているため、加速・減速の際に作用する機構を分離することができると共に、迅速な切り換え操作が可能となる。また、加減速の操作方向は、加速時が車両後方へ向けての操作であり、減速時が車両前方に向けての操作であって、それぞれ操作方向が異なることから、運転者による誤操作を防止することができる。
さらに、本発明は、前記第1リンクが、前記基端部が車室内の床面側に回動可能に配置され、前記床面側又は前記第1リンクに配置され、前記床面側から車両後方に向けて所定の傾斜角度の位置で前記第1リンクの回動動作を規制する規制部と、前記第1リンクを前記規制部の方に付勢する第2付勢手段と、をさらに備えている。
本発明によれば、減速操作をしていない場合には、第1リンクが足裏の支え部材として機能するため、摺動ペダルを正確且つ迅速に摺動操作することができると共に、運転者の姿勢保持にも貢献することができる。
さらに、本発明は、運転者により操作されていない状態では、前記第1リンクの一端部が前記摺動ペダルの下端に配置されると共に、前記摺動ペダルの下端は、前記床面側から離間した位置に配置され、前記摺動ペダルのペダル面は、車両前方に向けて所定の傾斜角度となるように前記第2リンクにより支持されることを特徴とする。
本発明によれば、第2リンクによって車両前方に向けて所定の傾斜角度となるように支持されているため、運転者が摺動ペダルのペダル面を踏み易くしていると共に、摺動ペダルの下端が床面側から離間しているために摺動操作を容易に行うことができる。この結果、本発明では、加速操作及び減速操作の両操作共に運転者が操作し易い足裏の位置で、摺動ペダルを正確且つ迅速にコントロールすることが可能となり、操作性に優れる。
さらにまた、本発明は、前記第1リンクが前記床面側の前記規制部に接触したとき、及び、前記摺動ペダルを踏み込んだとき、前記第2リンクは、軸方向の全長が伸縮可能に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、第2リンクの軸方向の全長を伸縮可能としているため、規制部により第1リンクの回動動作が規制されていても、運転者の踏み込み時の任意の足裏角度に対応して摺動ペダルの傾斜角度をある程度追従させることができる。この結果、本発明では、加速操作時に、常に踵を床面に接地することができるため、第1リンクの足裏の支え機能と併せて、長距離運転等で長時間所定の車速を維持する場合に運転者の疲労度を低減することができる。
さらにまた、本発明は、前記規制部は、弾性部材であり、前記弾性部材は、前記第1リンクと接触することで弾性変形可能に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、規制部を弾性部材で設けているため、規制部により車両後方への第1リンクの回動動作が規制されていても、運転者の踏み込み力に対応して摺動ペダルの下端の移動を弾性部材の弾性変形の範囲内で許容することができる。また、規制部を弾性部材で設けることで、第2リンクによる伸縮効果を得ることができる。
さらにまた、本発明は、前記規制部と前記第1リンクとの接触状態を検出する接触状態検出手段を備え、前記接触状態検出手段により、前記第1リンクが車両前方に向けて回動して前記規制部と前記第1リンクとの接触が解除されたことを検出したとき、前記摺動ペダルが前記第1リンク又は前記第2リンクに対して摺動しても、車両の加速が行われないことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、制動操作を行うべく、摺動ペダルを車両前方側に押し込む操作を行っているとき、運転者が誤って摺動ペダルを第1リンク及び第2リンクに対して摺動させてしまった場合であっても、車両の加速が行われないようにしている。この結果、運転者の摺動ペダルの誤操作による加速を防止することができる。
さらにまた、本発明は、前記摺動ペダルが、突出部を有し、前記突出部は、運転者の足が接触するペダル面の上下端部に設けられ、前記ペダル面の垂直方向で前記運転者の足側に向かって突出することを特徴とする。
本発明によれば、摺動ペダルの摺動操作(加速時)を行う際、運転者の足底をペダル面の下端部に設けられた突出部に引っ掛けて操作することができると共に、摺動ペダルの押し込み操作(減速時)を行う際、運転者の足底をペダル面の上端部に設けられた突出部に引っ掛けて操作することができ、操作性を向上させることができる。
本発明では、簡素且つ省スペースな構成で、正確且つ迅速な加減速操作を行うことが可能な車両用ペダル装置を得ることができる。
(a)は、本発明の実施形態に係るペダル装置の中立状態の側面図、(b)は、(a)の矢印A方向からみた矢視図である。 図1(a)に示すペダル装置の概略斜視図である。 図2の矢印B方向から見た矢視図である。 マスタシリンダとブレーキロッドとの間に自在継手が介装された状態を示す説明図である。 制動時におけるペダル装置の動作を示す説明図である。 加速時におけるペダル装置の動作を示す説明図である。 本発明の第1変形例に係るペダル装置の側面図である。 本発明の第2変形例に係るペダル装置の側面図である。 本発明の第3変形例に係るペダル装置の側面図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1(a)は、本発明の実施形態に係るペダル装置の中立状態の側面図、図1(b)は、図1(a)の矢印A方向からみた矢視図、図2は、図1(a)に示すペダル装置の概略斜視図、図3は、図2の矢印B方向から見た矢視図である。なお、図1(a)は、運転者によって操作されていない(操作力が付与されていない)中立状態を示している。また、各図中に矢印で示される、「前後」は、車両の前後方向を示し、「上下」は、車両の上下方向(鉛直方向)を示し、「左右」は、運転席から見た左右方向(車幅方向)を示している。
図1〜図3に示すように、本発明の実施形態に係るペダル装置(車両用ペダル装置)10は、図示しない車両の運転席に配置され、基本的に、ペダルボディ12と、リンク機構とを備えて構成されている。リンク機構は、一対のロアリンク(第1リンク)14と、ミドルリンク16と、一対のアッパリンク(第2リンク)18とから構成されている。ペダル装置10の車両前方には、自動車のエンジンルーム20と車室(キャビン)22とを仕切るトーボード24が設けられている。また、ペダル装置10の下方には、キャビンフロアのフロア面(床面)26が設けられている。
ペダルボディ12は、内部に摺動室28が設けられた中空部材からなり、運転者の足底と接触するペダル面30を有する。ペダル面30には、ゴムシート等の摩擦部材32が貼着されている。摩擦部材32を設けることで、運転者の足底との間で摩擦力を発生させてペダル面30からの滑り止めをなしている。
ペダルボディ12は、所定距離離間して相互に対向する一対の平板部12aと、一対の平板部12aの軸方向に沿った両端部同士を結合する断面円弧状の一対の円弧部12bと、ペダルボディ12の軸方向に沿って延在しペダル面30を有する一方の平板部12a(上側の平板部12a)の側部が他方の平板部12a(下側の平板部12a)の側部よりも前記軸方向と直交する外方に向けて突出する突出片12cとを有する。この一対の平板部12aと一対の円弧部12bと突出片12cとが一体的に構成されることで、その内部に摺動室28が設けられる。
ペダルボディ12の摺動室28内には、ミドルリンク16を押圧して前記ミドルリンク16を摺動室28内の片側(下端側)に寄せるばね部材34が配設されている。また、ペダルボディ12の軸方向と略直交する車幅方向には、略楕円形状からなる一対の開口部12dが形成されている。この開口部12d及び突出片12cを介して、一対のロアリンク14及び一対のアッパリンク18が、ペダルボディ12に対して摺動可能に取り付けられている。
ペダルボディ12及びばね部材34によって「摺動ペダル」が構成される。この摺動ペダルは、一対のロアリンク14及び一対のアッパリンク18の上端部(一端部)14a、18a、さらにミドルリンク16に対して摺動可能に設けられ、一対のロアリンク14の上端部14aを回動中心として回動可能に支持されている。また、ミドルリンク16を片側に押圧するばね部材34は、一対のロアリンク14及び一対のアッパリンク18に対して摺動ペダルを車両前方に向かって付勢する第1付勢手段として機能するものである。
一対のロアリンク14は、車幅方向に沿って所定距離だけ離間して略平行に配置されている。一対のロアリンク14の基端部14bは、車体側に支持されて車室22側に延出するように設けられている。基端部14bは、ジョイント部材36を介してフロア面26の溝部38に所定角度だけ回動可能に軸支されている。基端部14bと反対側で車室22側に延出するロアリンク14の上端部(一端部)14aは、リンクピン40を介してミドルリンク16に回動可能に軸支されている。
運転者によってペダル装置10が操作されていない中立状態では、一対のロアリンク14の上端部14aがペダルボディ12の下端に配置されると共に、ペダルボディ12の下端部は、フロア面26から上方に所定距離だけ離間した位置に配置される。ペダルボディ12のペダル面30は、車両前方に向けて所定の傾斜角度となるように一対のアッパリンク18によって支持されている。
フロア面26の溝部38には、フロア面26側から車両後方に向けて所定の傾斜角度の位置で一対のロアリンク14の回動動作を規制する規制部42が設けられる。この規制部42は、溝部38に設けられて一対のロアリンク14が当接する傾斜面44と、一端部が一対のロアリンク14の側部に係着され他端部がフロア面26に係着されるばね部材46とを有する。
このばね部材46は、一対のロアリンク14を規制部42の方に引っ張る引張力を有する第2付勢手段として機能するものであり、この引張力によって一対のロアリンク14が傾斜面44に当接するように付勢されている。なお、本実施形態では、溝部38に規制部42が設けられているが、これに限定されるものではなく、例えば、フロア面26を上方に向けて膨出させて傾斜面44を形成して規制部42を設けるようにしてもよい。
一対のアッパリンク18は、車幅方向に沿って所定距離だけ離間して略平行に配置され、一対のロアリンク14から離間した上方に位置している。一対のアッパリンク18の基端部18bは、ジョイント部材48を介してトーボードブラケット(アクセルブラケット)50の端部に回動可能に軸支されている。
また、一対のアッパリンク18は、中間部に設けられたばね部材52及びロッド部54を介して軸方向の全長が伸縮可能に設けられている。基端部18bと反対側で車室22側に延出する一対のアッパリンク18の上端部18aは、リンクピン56を介してミドルリンク16に回動可能に軸支されている。また、一対のアッパリンク18の中間部には、相互に対向する一方のアッパリンク18と他方のアッパリンク18とを連結する連結部58が設けられている。連結部58を設けることで、一対のアッパリンク18の剛性・強度が補強される。
ミドルリンク16は、ペダルボディ12の摺動室28内に収容され、ペダルボディ12の軸方向に沿って摺動可能な厚さを有する平板部材で形成される。ミドルリンク16の軸方向に沿った上端側には、リンクピン56を介して一対のアッパリンク18が回動可能に軸支され、ミドルリンク16の軸方向に沿った下端側には、リンクピン40を介して一対のロアリンク16が回動可能に軸支されている。
ミドルリンク16の下端側に設けられたリンクピン40の略中央部には、マスタシリンダ(制動力発生手段)60(図4参照)の図示しないピストンに連結されたブレーキロッド(プッシュロッド)62の端部が回動可能に軸支されている。マスタシリンダ60は、ブレーキロッド62の車両前方への押し込み操作に対応して図示しない車輪に制動力を付与するものである。
なお、図4に示されるように、ブレーキロッド62と、軸方向(矢印C方向)に直線状に変位するマスタシリンダ60の連結ロッド64との間に自在継手66を介装することで、ブレーキロッド62が矢印D方向に沿って揺動可能に設けられる。
本実施形態に係るペダル装置10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
図5は、制動時におけるペダル装置の動作を示す説明図、図6は、加速時におけるペダル装置の動作を示す説明図である。
図1(a)の中立状態において、運転者は、図5に示されるように、ペダルボディ12を車両前方に向けて踏み込む。この踏み込み動作により、一対のロアリンク14の上端部14aは、ジョイント部材36(ロアリンク14の基端部14b)を回動支点とし、ばね部材46の引っ張り力に抗して所定角度だけ回動動作すると共に、リンクピン40を介して一対のロアリンク14にリンクされたブレーキロッド62が車両前方に向かって押し込まれる。この結果、ブレーキロッド62の押し込み操作に対応する制動力がマスタシリンダ60で発生して車輪を制動し、車両が減速される。
なお、制動時では、ブレーキロッド62が車両前方に向かって押し込まれるだけであり、ペダルボディ12とミドルリンク16(ロアリンク14及びアッパリンク18)との間で摺動動作することなく、中立状態と同様にミドルリンク16がペダルボディ12の下端側に位置している(図5参照)。
一方、図1(a)の中立状態において、運転者は、図6に示されるように、一対のロアリンク14を支柱とし、ばね部材34のばね力に抗してペダルボディ12をミドルリンク16に対して車両後方(矢印E方向)へ摺動変位させることにより、加速操作がなされる。なお、図6中では、ばね部材34の図示を便宜的に省略している。
すなわち、運転者は、図1(a)の中立状態からペダルボディ14を車両後方側へ変位(スライド)させ、ペダルボディ12をミドルリンク16(ロアリンク14及びアッパリンク18)に対して摺動させる。その際、図示しないワイヤケーブルやポテンショメータ等の図示しない摺動量検出手段により摺動量を検出し、検出された摺動量に応じて車両の加速操作がなされる。なお、アッパリンク18の伸縮量に対応して車両の加速操作をすることも可能である。
このように、本実施形態に係るペダル装置10は、車両の加速操作と減速操作との両操作を、ペダルボディ12、一対のロアリンク14、一対のアッパリンク18、及び、ばね部材34によって構成される一つの摺動ペダルに集約した車両用加減速ペダルである。一つの摺動ペダルによって加速操作と減速操作とが両立できるため、従来のアクセルペダルとブレーキペダルとが別体のときよりも迅速に踏み換え操作を行うことができる。また、本実施形態では、いわゆるヒールアンドトゥの操作も可能である。なお、加速操作及び減速操作が終了した後は、ばね部材34、46、52のばね力によって図1(a)に示す中立状態に復帰する。
本実施形態では、車室22内に延在する一対のロアリンク14及び一対のアッパリンク18に対して摺動可能なペダルボディ12を設けることで、車両のパネル面に従来技術のようなレール、支持台及び足置き部材等を設けることなく摺動操作が可能となり、従来技術と比較して部品点数が少ない簡素な構造で、レイアウト性に優れたペダル装置10を得ることができる。
また、本実施形態では、簡素且つ省スペースな構成で、車両の加減速を単一のペダルボディ12等の操作によって行うことができる。すなわち、加速操作は、ばね部材34のばね力に対抗しながらミドルリンク16、ロアリンク14及びアッパリンク18に対するペダルボディ12の摺動操作により行い、減速操作は、プッシュロッド62の押し込み操作で行っているため、加速・減速の際に作用する機構を分離することができる。また、加減速の操作方向は、加速時が車両後方へ向けて操作であり、減速時が車両前方に向けての操作であって、それぞれ操作方向が異なることから、運転者による誤操作を防止することができる。
さらに、本実施形態では、運転者が減速操作をしていない場合、ロアリンク14が足裏の支え部材として機能しその回転角度を規制しているため、ペダルボディ12を正確且つ迅速に摺動操作することができると共に、フットレストと同様に、運転者の運転姿勢をサポートすることができる。
さらにまた、本実施形態では、運転者がペダルボディ12に単に足を載せて操作力が付与されていない中立状態の場合、ペダルボディ12の下端がフロア面26から離間した所定の位置に配置され、ペダル面30は、車両前方に向けて所定の傾斜角度となるように支持されているため、加速操作及び減速操作の両操作共に運転者が操作し易い足裏の位置でペダルボディ12をコントロールすることが可能となり、操作性に優れる。
さらにまた、本実施形態では、アッパリンクの軸方向の全長を伸縮可能としているため、ロアリンク14の回動動作が規制されていても、運転者の任意の足裏角度に対応してペダル面30をある程度追従させることができる。これにより、加速操作時には、常に踵をフロア面26に接地できるため、ロアリンク14の足裏の支え機能と併せて、長距離運転等で長時間所定の車速を維持する場合に運転者の疲労度を低減することができる。
次に、本発明の変形例に係るペダル装置を以下に説明する。
図7〜図9は、本発明の第1〜第3変形例に係るペダル装置の側面図である。
図7に示されるように、第1変形例に係るペダル装置10aでは、規制部42において、フロア面26とロアリンク14との接触部位に弾性変形可能な弾性部材70が設けられている点に特徴がある。この弾性部材70は、ロアリンク14の側部が当接する傾斜面44を有する。なお、図7中では、弾性部材70をフロア面26側に設けているが、ロアリンク14の側部に弾性部材70を付設するようにしてもよい。
第1変形例に係るペダル装置10aでは、規制部42を弾性部材70で設けているため、規制部42により車両後方へのロアリンク14の回動動作が規制されていても、運転者の踏み込み力に対応してペダルボディ12の下端側への移動を弾性部材70の弾性変形の範囲内で許容することができる。この結果、アッパリンク18の伸縮作用によって得られる疲労度低減効果を、より単純な構造で得ることができる。
図8に示されるように、第2変形例に係るペダル装置10bでは、規制部42の傾斜面44に沿って接触式スイッチ(接触状態検出手段)72が設けられている点に特徴がある。この接触式スイッチ72は、規制部42の傾斜面44(フロア面26)とロアリンク14の側部とが接触しているときにオフ状態となり、ロアリンク14が傾斜面44(フロア面26)から離間したときにオン状態となる。なお、接触状態検出手段は、接触式スイッチ72に限定されるものではなく、例えば、非接触式スイッチを用いてもよい。
第2変形例に係るペダル装置10bでは、規制部42の傾斜面44に対し、例えば、リミットスイッチ等の接触式スイッチ72を配設し、ロアリンク14が傾斜面44から離間したことを接触式スイッチ72で検出することができる。例えば、制動操作を行うべく、ペダルボディ12を車両前方側に押し込む操作を行っているとき、運転者が誤ってペダルボディ12をミドルリンク16、ロアリンク14及びアッパリンク18に対して摺動させてしまった場合であっても、接触式スイッチ72からの検出信号に基づいて車両の加速が行われないようにしている。この結果、運転者のペダルボディ12の誤操作による加速を防止することができる。
図9に示されるように、第3変形例に係るペダル装置10cでは、運転者の足が接触するペダルボディ12のペダル面30に突出部74が設けられている点に特徴がある。すなわち、突出部74は、運転者の足が接触するペダル面30の上下端部にそれぞれ設けられ、ペダル面30の垂直方向で運転者の足側に向かって突出している。
第3変形例に係るペダル装置10cでは、ペダルボディ12の摺動操作(加速時)を行う際、運転者の足底をペダル面30の下端部に設けられた突出部74に引っ掛けて操作することができると共に、ペダルボディ12の押し込み操作(減速時)を行う際、運転者の足底をペダル面30の上端部に設けられた突出部74に引っ掛けて操作することができ、操作性を向上させることができる。
10 ペダル装置(車両用ペダル装置)
12 ペダルボディ(摺動ペダル)
14 ロアリンク(第1リンク)
14a ロアリンクの上端部(一端部)
14b ロアリンクの基端部
16 ミドルリンク(摺動ペダル)
18 アッパリンク(第2リンク)
18a アッパリンクの上端部(一端部)
18b アッパリンクの基端部
22 車室
26 フロア面(床面)
30 ペダル面
34 ばね部材(第1付勢手段、摺動ペダル)
42 規制部
46 ばね部材(第2付勢手段)
60 マスタシリンダ(制動力発生手段)
62 ブレーキロッド(プッシュロッド)
70 弾性部材
72 接触式スイッチ(接触状態検出手段)
74 突出部

Claims (7)

  1. 基端部が車体側に支持されて車室内に延出する第1リンクと、
    前記第1リンクから離間した位置で、基端部が車体側に支持されて車室内に延出する第2リンクと、
    前記第1リンク及び前記第2リンクの一端部に対して摺動可能に設けられ、前記第1リンクの一端部を中心として回動可能に支持される摺動ペダルと、
    を備え、
    前記摺動ペダルを前記第1リンク及び前記第2リンクに対して摺動させることで、車両の加速又は減速が行われることを特徴とする車両用ペダル装置。
  2. 請求項1記載の車両用ペダル装置において、
    前記車両用ペダル装置は、車両の加速操作と減速操作とを一つのペダルに集約した車両用加減速ペダルであり、前記第1リンクの一端部からプッシュロッドを介して車両前方に配置され、前記プッシュロッドの車両前方への押し込み操作に対応して制動力を発生させる制動力発生手段を備え、
    前記摺動ペダルは、前記第1リンク及び前記第2リンクに対して該摺動ペダルを車両前方へ付勢する第1付勢手段を有し、
    前記第1リンク及び前記第2リンクは、前記車体側に対して回動可能に支持され、
    運転者が前記第1付勢手段の付勢力に対抗して前記摺動ペダルを車両後方へ向けて摺動させることで、車両の加速が行われると共に、
    前記摺動ペダルを車両前方に向けて押し込み操作を行うことで、前記制動力発生手段により車両の減速が行なわれることを特徴とする車両用ペダル装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の車両用ペダル装置において、
    前記第1リンクは、前記基端部が車室内の床面側に回動可能に配置され、
    前記床面側又は前記第1リンクに配置され、前記床面側から車両後方に向けて所定の傾斜角度の位置で前記第1リンクの回動動作を規制する規制部と、
    前記第1リンクを前記規制部の方に付勢する第2付勢手段と、
    をさらに備え、
    運転者により操作されていない状態では、前記第1リンクの一端部が前記摺動ペダルの下端に配置されると共に、
    前記摺動ペダルの下端は、前記床面側から離間した位置に配置され、
    前記摺動ペダルのペダル面は、車両前方に向けて所定の傾斜角度となるように前記第2リンクにより支持されることを特徴とする車両用ペダル装置。
  4. 請求項3記載の車両用ペダル装置において、
    前記第1リンクが前記床面側の前記規制部に接触したとき、及び、前記摺動ペダルを踏み込んだとき、前記第2リンクは、軸方向の全長が伸縮可能に設けられることを特徴とする車両用ペダル装置。
  5. 請求項3記載の車両用ペダル装置において、
    前記規制部は、弾性部材であり、
    前記弾性部材は、前記第1リンクと接触することで弾性変形可能に設けられることを特徴とする車両用ペダル装置。
  6. 請求項3記載の車両用ペダル装置において、
    前記規制部と前記第1リンクとの接触状態を検出する接触状態検出手段を備え、
    前記接触状態検出手段により、前記第1リンクが車両前方に向けて回動して前記規制部と前記第1リンクとの接触が解除されたことを検出したとき、
    前記摺動ペダルが前記第1リンク又は前記第2リンクに対して摺動しても、車両の加速が行われないことを特徴とする車両用ペダル装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の車両用ペダル装置において、
    前記摺動ペダルは、突出部を有し、
    前記突出部は、運転者の足が接触するペダル面の上下端部に設けられ、前記ペダル面の垂直方向で前記運転者の足側に向かって突出することを特徴とする車両用ペダル装置。
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