JP2004291763A - 乗物用速度制御操作装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレーキ操作を手又は腕を使って操作することで、繊細な制御操作が行えると共に運転席足下のスペースの拡大が図れる乗物用速度制御操作装置を提供する。
【解決手段】乗物本体側に固定されたマスターバック7と、一端側がこのマスターバック7に軸支された連結ロッド8,9と、該連結ロッド8,9の他端側が軸支され、前後方向に沿ってスライド自在に支持されたアウターチューブ6aと、該アウターチューブ6aを、乗物本体側に固定されたアウターチューブ6b及びインナーチューブ19に対して後方側に付勢するスプリング12とを備え、このアウターチューブ6aにステアリングホイール2を取り付け、該ステアリングホイール2を前記スプリング12の付勢力に反して前方へスライド操作することにより乗物の制動を行う乗物用速度制御操作装置である。
【選択図】 図3
【解決手段】乗物本体側に固定されたマスターバック7と、一端側がこのマスターバック7に軸支された連結ロッド8,9と、該連結ロッド8,9の他端側が軸支され、前後方向に沿ってスライド自在に支持されたアウターチューブ6aと、該アウターチューブ6aを、乗物本体側に固定されたアウターチューブ6b及びインナーチューブ19に対して後方側に付勢するスプリング12とを備え、このアウターチューブ6aにステアリングホイール2を取り付け、該ステアリングホイール2を前記スプリング12の付勢力に反して前方へスライド操作することにより乗物の制動を行う乗物用速度制御操作装置である。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗物用速度制御操作装置に関し、詳細には、ステアリングホイールにアクセルレバーを設けると共に、ステアリングホイールを前方へスライド操作させることでブレーキを作動させる乗物用速度制御操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車などの車両においてブレーキ操作を行うには、運転者の足下近傍のフロア部分にブレーキペダルを配置し、そのブレーキペダルを足で操作することによって乗物の制動を行う、いわゆる足操作式の乗物用速度制御操作装置が一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−226564号公報(第2頁及び第3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これまでの乗物用速度制御操作装置では、運転席の足下にブレーキペダルが配置されているため、運転者のための足下スペースが制限されるという問題があった。また、従来の乗物用速度制御操作装置では、足元近傍に配設されたブレーキペダルとアクセルペダルを各々操作するため、通常操作する側の足(例えば右足)を踏み変える必要があり、運転操作が煩雑であった。
【0005】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、アクセル操作手段であるアクセルレバーをステアリングホイールに設け、ブレーキ操作を手又は腕を使って操作することで、操作性を向上させると共に運転席足下のスペースの拡大が実現できる乗物用速度制御操作装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の乗物用速度制御操作装置は、ステアリングホイールに乗物の加減速を調整するアクセル操作手段を設けた乗物用速度制御操作装置であって、前記ステアリングホイールを後方側に付勢する付勢手段を設け、該付勢手段によってステアリングホイールを後方側に付勢した状態でステアリングホイールを前後方向にスライド自在に支持し、前記ステアリングホイールの前方側へのスライド操作により乗物の制動を行うブレーキ操作手段を設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の乗物用速度制御操作装置は、請求項1記載の乗物用速度制御操作装置であって、前記ブレーキ操作手段は、乗物本体側に固定された固定部材に車両前後方向にスライド自在に支持された可動部材と、一端がこの可動部材に連結され、他端が制動力を増幅させる倍力装置に連結された連結部材とからなり、前記ステアリングホイールを可動部材に取り付け、前記ステアリングホイールの車両前方への押込み操作により、前記可動部材と連結部材を車両前方へ移動させ、前記倍力装置を作動させて車両の制動を行うことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の乗物用速度制御操作装置は、請求項1記載の乗物用速度制御操作装置であって、前記付勢手段は、前記可動部材と固定部材との間に設けられた衝撃吸収部材であり、該衝撃吸収部材は、通常状態ではステアリングホイールを後方側に付勢する一方、前記ステアリングホイールを前方側へ押し込んだときは、この押込力を吸収することを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の乗物用速度制御操作装置は、請求項3に記載の乗物用速度制御操作装置であって、前記衝撃吸収部材は、スプリング又はダンパーであることを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
請求項1記載の乗物用速度制御操作装置によれば、ステアリングホイールの前方へのスライド操作で乗物の制動を行うため、従来のブレーキペダルをフロアパネルから無くすことができる。即ち、アクセル操作手段とブレーキ操作手段を運転者の足元近傍に設けないため、運転者の足下スペースを広くとることが可能となり、室内空間を有効に利用することができる。
【0011】
また、請求項1記載の乗物用速度制御操作装置によれば、ブレーキ操作を腕又は手で行うため、ブレーキペダルを足で操作するよりもブレーキ操作を精度良くしかも繊細に操作でき、ブレーキ操作を確実に行うことができる。
【0012】
請求項2記載の乗物用速度制御操作装置によれば、ステアリングホイールと連結ロッドとを介して、倍力装置を直接作動させて制動させるので、電気制御によってブレーキ操作を行うものに比べて、簡単な構造とすることができ、コストも抑えることができる。
【0013】
請求項3記載の乗物用速度制御操作装置によれば、ステアリングホイールを前方に勢いよく押し込んだ場合でも、急制動となることがなく、運転者の意図した力でブレーキを調整してかけることができる。
【0014】
請求項4記載の乗物用速度制御操作装置によれば、衝撃吸収部材としてスプリング又はダンパーを用いているため、簡単な手段で、押込力を吸収しながらブレーキを効率的に作動させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
本実施形態では、乗物として自動車を例に挙げてアクセルレバーを設けたステアリングホイールを、車両前方に押し込むスライド操作によってブレーキを作動させるようにした車両用速度制御操作装置の例を示す。
【0017】
本実施形態による車両用速度制御操作装置においては、図1及び図2に示すように、例えば自動車の加速又は減速を調整するアクセルレバー(アクセル操作手段)1がステアリングホイール2に取り付けられている。このステアリングホイール2は、左右両側に配置されたリム部2aと、ステアリングホイール2の中央側に配置されたハブ部2bとから一体に構成されている。
【0018】
アクセルレバー1は、運転者(ドライバー)がステアリングホイール2を握ったときに、例えば人差し指と中指によって操作しやすい位置に取り付けられている。具体的には、アクセルレバー1は、図1に示すように前記ハブ部2bの左右両側における上端角部2c,2cの裏側に取り付けられている。このアクセルレバー1,1の基端部1aには、アクセルレバー1の操作量を検出するアクセルセンサー3,3が取り付けられている。このアクセルセンサー3により検出されたアクセルレバー1の操作量に応じた検知信号は、図示しないアクセルコントロールユニットに送られる。そして、車両の加減速は、このアクセルコントロールユニットによって調整される。
【0019】
また、本実施形態による車両用速度制御操作装置では、ステアリングホイール2を車両前方へ押し込むスライド操作によってブレーキを作動させる。図3に示すように、ステアリングコラム4は、ステアリングホイール2とステアリングシャフト5が取り付けられて車両前後方向にスライドする上部側のアウターチューブ(可動部材)6aと、該アウターチューブ6aを摺動自在に支持するインナーチューブ(固定部材)10と、該インナーチューブ10を支持する下部側のアウターチューブ(固定部材)6bとを備えている。また、連結部材である第1連結ロッド8及び第2連結ロッド9は、一端8aがアウターチューブ6aに連結され、他端9bが制動力を倍増させるマスターバック(倍力装置)7の入力軸13に連結されている。これらの第1連結ロッド8及び第2連結ロッド9は、図3に示すように、側面視でステアリングコラム4の軸方向と略同一方向に延設されている。なお、下部側のアウターチューブ6bは、図外の取付手段を介して、車幅方向に延設されたクロスカービーム(図示せず)に固定されている。
【0020】
ステアリングシャフト5は、前記上部側のアウターチューブ6aに固定されており、このステアリングシャフト5が固定されたアウターチューブ6aと、下部側のアウターチューブ6bとの間には、インナーチューブ10が設けられている。上部側のアウターチューブ6aは、このインナーチューブ10の外側に設けられ、インナーチューブ10をガイドとして車両前後方向にスライド自在となっている。
【0021】
インナーチューブ10には、図4と図5に示すように、アウターチューブ6aをこのインナーチューブ10に対してスムーズにスライド自在とするための突条リブ11が計4本形成されているが、この本数は特に限定されない。この突条リブ11は、少なくともアウターチューブ6a内に挿入される摺動部分である先端側部分に、断面略円弧状をなす突起として軸方向に沿って形成されている。また、図5に示すように、アウターチューブ6aの内周側には、前記インナーチューブ10の突条リブ11に係合する溝部15が軸方向に沿って形成されており、これらの突条リブ11と溝部15によって、上部側のアウターチューブ6aがインナーチューブ10に対して摺動自在に支持されている。
【0022】
また、上部側のアウターチューブ6aと下部側のアウターチューブ6bとの間には、図6及び図7に示すように、ステアリングホイール2の車両前方への押し込み力を吸収する衝撃吸収部材であるスプリング12が設けられている。上部側のアウターチューブ6aの上下には、支持ピン20,21が設けられ、下部側のアウターチューブ6bの上下にも支持ピン22,23が設けられている。スプリング12は、上下に各々1本ずつ配設されており、一端側に形成された引掛部12aを介して支持ピン20,21に支持され、他端側に形成された引掛部12bを介して支持ピン22,23に固定されている。図6は、ステアリングホイール2を車両前方に押し込む前のスプリング12の初期状態を示し、図6は、ステアリングホイール2を車両前方に押し込んでブレーキをかけたときのスプリング12が縮んだ状態を示している。
【0023】
このスプリング12は、ステアリングホイール2を車両前方に押し込むことによってブレーキをかけるときに、ブレーキ調整を行いやすいようにこのステアリングホイール2の押し込み力に反する弾発力をステアリングホイール2に発生させている。このスプリング12による弾発力が無い場合は、どの程度ステアリングホイール2を車両前方に押し込んだときにどれ位のブレーキ制動力が得られるかの判断がつき難い。また、このスプリング12は、この他、ステアリングホイール2を車両前方に押し込んだときに、ステアリングホイール2を元の位置に復帰させるため復帰力発生手段としても機能する。
【0024】
衝撃吸収部材としては、前述したスプリング12に限定されず、油圧式又はエアー式のダンパーでのよく、またコイルバネ又は弾性を有するウレタンゴムであってもよい。つまり、ステアリングホイール2に対して所定の初期付勢力を付与し、元の位置にステアリングホイール2を復帰させるに足る機能を備えるものであれば、スプリング12以外のものを好適に用いることができる。
【0025】
図8に示すように、第1連結ロッド8は、一方の端部8aがアウターチューブ6aに固定され、他方の端部8bが第2連結ロッド9の端部9aに対して可動自在に連結されている。第2連結ロッド9は、第1連結ロッド8と連結される側とは反対側の端部9bがマスターバック7の入力軸13に固定されている。なお、マスターバック7は、ダッシュパネル14の下方に設けられており、図示しないマスターシリンダに接続されている。
【0026】
以上のように構成された車両用速度制御操作装置においては、ステアリングホイール2に取り付けられたアクセルレバー1を、ステアリングホイール2を握った手の指先で図2中矢印で示す方向に操作することによって、車両速度を任意に加減速させることができる。特に、人間工学的には、足に比べて手の方が反応速度も速く年齢による衰えも少ないため、アクセルペダルを足で踏むよりも手でアクセルレバー1を操作する方が素早い操作が行えると共に微細な調整も行える。
【0027】
一方、車両を制動させるには、図8に示すように、ステアリングホイール2を車両前方に付勢した状態でステアリングホイール2を前方へ押し込む。すると、スプリング12の付勢力に抗してステアリングシャフト5が車両前方へと押し込まれて行き、ステアリングホイール2は車両前方へとスライドする。
【0028】
このステアリングホイール2の車両前方へのスライドにより、第1連結ロッド8と第2連結ロッド9は車両前方へ移動する。そして、この第2連結ロッド9に連結された入力軸13が前方へ押されることにより、マスターバック7にこれら連結ロッド8,9による押込力が伝達される。これを受けてマスターバック7は、前記ステアリングホイール2の押し込み力に倍力を付加させてマスターシリンダを作動させ、大きな制動力を操舵輪に与える。
【0029】
このように、ステアリングホイール2を車両前方に押し込む押込力を第1連結ロッド8及び第2連結ロッド9を介してマスターバック7に対して機械的な構造を利用して直接伝達しているので、運転者はダイレクトなブレーキ操作感を得ることができる。また、アクセル操作及びブレーキ操作をセンサーによる電気信号で各機器に伝達して加減速制御を行うシステムでは、ショート、断線、ノイズなどの故障が多く、フェールセーフ(fail safe)に対する構造及び制御が複雑となる。
【0030】
なお、フェールセーフとは、部品やシステムなどの故障が確実に安全となること、あるいは少なくともほぼ確実に安全となる (すなわち、危険な故障の可能性が極めて低い) ことを意味する。特に、ブレーキは、極めて重要な箇所であるため、フェールセーフを実現するためにはコストアップになるが、本実施形態では機械的にマスターバック7に付勢力を伝達しているので、安価なコストでこのフェールセーフを実現することができる。
【0031】
また、本実施形態では、アクセルレバー1をステアリングホイール2に設け、ステアリングホイール2を車両前方へスライド操作することでブレーキをかけるように構成したので、従来のように運転席の足下近傍にアクセルペダル及びブレーキペダルを設けた場合に比べて、車内スペースを大幅に広げることができる。
【0032】
また、ステアリングホイール2には、アクセルレバー1のみを設けたので、アクセルレバー1にアクセルとブレーキを操作するレバーをそれぞれ設けた場合に比べて、アクセルからブレーキへの握り換えがなく、操作性が向上する。
【0033】
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されることなく種々の変更が可能である。
【0034】
例えば、本実施形態では、自動車を例に挙げて説明したが、本発明は自動車に制限されることはなく、船舶や農業用トラクターなどにも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の車両用速度制御操作装置におけるステアリングホイールの斜視図である。
【図2】本実施の形態の車両用速度制御操作装置におけるステアリングホイールを操作している状態を示す側面図である。
【図3】ブレーキをかける前の初期状態における車両用速度制御操作装置を側方から見た概略図である。
【図4】本実施の形態の車両用速度制御操作装置におけるインナーチューブとアウターチューブの係合部分を示す要部拡大断面図である。
【図5】図4のA−A線による断面図である。
【図6】ブレーキ作動前におけるスプリング近傍の平面図である。
【図7】ブレーキ作動後におけるスプリング近傍の平面図である。
【図8】ブレーキ作動後の車両用速度制御操作装置を側方から見た概略図である。
【符号の説明】
1…アクセルレバー(アクセル操作手段)
2…ステアリングホイール
6a…アウターチューブ(可動部材)
6b…アウターチューブ(固定部材)
7…マスターバック(倍力装置)
8…第1連結ロッド(連結部材)
9…第2連結ロッド (連結部材)
10…インナーチューブ(固定部材)
12…スプリング(付勢手段、衝撃吸収部材)
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗物用速度制御操作装置に関し、詳細には、ステアリングホイールにアクセルレバーを設けると共に、ステアリングホイールを前方へスライド操作させることでブレーキを作動させる乗物用速度制御操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車などの車両においてブレーキ操作を行うには、運転者の足下近傍のフロア部分にブレーキペダルを配置し、そのブレーキペダルを足で操作することによって乗物の制動を行う、いわゆる足操作式の乗物用速度制御操作装置が一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−226564号公報(第2頁及び第3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これまでの乗物用速度制御操作装置では、運転席の足下にブレーキペダルが配置されているため、運転者のための足下スペースが制限されるという問題があった。また、従来の乗物用速度制御操作装置では、足元近傍に配設されたブレーキペダルとアクセルペダルを各々操作するため、通常操作する側の足(例えば右足)を踏み変える必要があり、運転操作が煩雑であった。
【0005】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、アクセル操作手段であるアクセルレバーをステアリングホイールに設け、ブレーキ操作を手又は腕を使って操作することで、操作性を向上させると共に運転席足下のスペースの拡大が実現できる乗物用速度制御操作装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の乗物用速度制御操作装置は、ステアリングホイールに乗物の加減速を調整するアクセル操作手段を設けた乗物用速度制御操作装置であって、前記ステアリングホイールを後方側に付勢する付勢手段を設け、該付勢手段によってステアリングホイールを後方側に付勢した状態でステアリングホイールを前後方向にスライド自在に支持し、前記ステアリングホイールの前方側へのスライド操作により乗物の制動を行うブレーキ操作手段を設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の乗物用速度制御操作装置は、請求項1記載の乗物用速度制御操作装置であって、前記ブレーキ操作手段は、乗物本体側に固定された固定部材に車両前後方向にスライド自在に支持された可動部材と、一端がこの可動部材に連結され、他端が制動力を増幅させる倍力装置に連結された連結部材とからなり、前記ステアリングホイールを可動部材に取り付け、前記ステアリングホイールの車両前方への押込み操作により、前記可動部材と連結部材を車両前方へ移動させ、前記倍力装置を作動させて車両の制動を行うことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の乗物用速度制御操作装置は、請求項1記載の乗物用速度制御操作装置であって、前記付勢手段は、前記可動部材と固定部材との間に設けられた衝撃吸収部材であり、該衝撃吸収部材は、通常状態ではステアリングホイールを後方側に付勢する一方、前記ステアリングホイールを前方側へ押し込んだときは、この押込力を吸収することを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の乗物用速度制御操作装置は、請求項3に記載の乗物用速度制御操作装置であって、前記衝撃吸収部材は、スプリング又はダンパーであることを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
請求項1記載の乗物用速度制御操作装置によれば、ステアリングホイールの前方へのスライド操作で乗物の制動を行うため、従来のブレーキペダルをフロアパネルから無くすことができる。即ち、アクセル操作手段とブレーキ操作手段を運転者の足元近傍に設けないため、運転者の足下スペースを広くとることが可能となり、室内空間を有効に利用することができる。
【0011】
また、請求項1記載の乗物用速度制御操作装置によれば、ブレーキ操作を腕又は手で行うため、ブレーキペダルを足で操作するよりもブレーキ操作を精度良くしかも繊細に操作でき、ブレーキ操作を確実に行うことができる。
【0012】
請求項2記載の乗物用速度制御操作装置によれば、ステアリングホイールと連結ロッドとを介して、倍力装置を直接作動させて制動させるので、電気制御によってブレーキ操作を行うものに比べて、簡単な構造とすることができ、コストも抑えることができる。
【0013】
請求項3記載の乗物用速度制御操作装置によれば、ステアリングホイールを前方に勢いよく押し込んだ場合でも、急制動となることがなく、運転者の意図した力でブレーキを調整してかけることができる。
【0014】
請求項4記載の乗物用速度制御操作装置によれば、衝撃吸収部材としてスプリング又はダンパーを用いているため、簡単な手段で、押込力を吸収しながらブレーキを効率的に作動させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
本実施形態では、乗物として自動車を例に挙げてアクセルレバーを設けたステアリングホイールを、車両前方に押し込むスライド操作によってブレーキを作動させるようにした車両用速度制御操作装置の例を示す。
【0017】
本実施形態による車両用速度制御操作装置においては、図1及び図2に示すように、例えば自動車の加速又は減速を調整するアクセルレバー(アクセル操作手段)1がステアリングホイール2に取り付けられている。このステアリングホイール2は、左右両側に配置されたリム部2aと、ステアリングホイール2の中央側に配置されたハブ部2bとから一体に構成されている。
【0018】
アクセルレバー1は、運転者(ドライバー)がステアリングホイール2を握ったときに、例えば人差し指と中指によって操作しやすい位置に取り付けられている。具体的には、アクセルレバー1は、図1に示すように前記ハブ部2bの左右両側における上端角部2c,2cの裏側に取り付けられている。このアクセルレバー1,1の基端部1aには、アクセルレバー1の操作量を検出するアクセルセンサー3,3が取り付けられている。このアクセルセンサー3により検出されたアクセルレバー1の操作量に応じた検知信号は、図示しないアクセルコントロールユニットに送られる。そして、車両の加減速は、このアクセルコントロールユニットによって調整される。
【0019】
また、本実施形態による車両用速度制御操作装置では、ステアリングホイール2を車両前方へ押し込むスライド操作によってブレーキを作動させる。図3に示すように、ステアリングコラム4は、ステアリングホイール2とステアリングシャフト5が取り付けられて車両前後方向にスライドする上部側のアウターチューブ(可動部材)6aと、該アウターチューブ6aを摺動自在に支持するインナーチューブ(固定部材)10と、該インナーチューブ10を支持する下部側のアウターチューブ(固定部材)6bとを備えている。また、連結部材である第1連結ロッド8及び第2連結ロッド9は、一端8aがアウターチューブ6aに連結され、他端9bが制動力を倍増させるマスターバック(倍力装置)7の入力軸13に連結されている。これらの第1連結ロッド8及び第2連結ロッド9は、図3に示すように、側面視でステアリングコラム4の軸方向と略同一方向に延設されている。なお、下部側のアウターチューブ6bは、図外の取付手段を介して、車幅方向に延設されたクロスカービーム(図示せず)に固定されている。
【0020】
ステアリングシャフト5は、前記上部側のアウターチューブ6aに固定されており、このステアリングシャフト5が固定されたアウターチューブ6aと、下部側のアウターチューブ6bとの間には、インナーチューブ10が設けられている。上部側のアウターチューブ6aは、このインナーチューブ10の外側に設けられ、インナーチューブ10をガイドとして車両前後方向にスライド自在となっている。
【0021】
インナーチューブ10には、図4と図5に示すように、アウターチューブ6aをこのインナーチューブ10に対してスムーズにスライド自在とするための突条リブ11が計4本形成されているが、この本数は特に限定されない。この突条リブ11は、少なくともアウターチューブ6a内に挿入される摺動部分である先端側部分に、断面略円弧状をなす突起として軸方向に沿って形成されている。また、図5に示すように、アウターチューブ6aの内周側には、前記インナーチューブ10の突条リブ11に係合する溝部15が軸方向に沿って形成されており、これらの突条リブ11と溝部15によって、上部側のアウターチューブ6aがインナーチューブ10に対して摺動自在に支持されている。
【0022】
また、上部側のアウターチューブ6aと下部側のアウターチューブ6bとの間には、図6及び図7に示すように、ステアリングホイール2の車両前方への押し込み力を吸収する衝撃吸収部材であるスプリング12が設けられている。上部側のアウターチューブ6aの上下には、支持ピン20,21が設けられ、下部側のアウターチューブ6bの上下にも支持ピン22,23が設けられている。スプリング12は、上下に各々1本ずつ配設されており、一端側に形成された引掛部12aを介して支持ピン20,21に支持され、他端側に形成された引掛部12bを介して支持ピン22,23に固定されている。図6は、ステアリングホイール2を車両前方に押し込む前のスプリング12の初期状態を示し、図6は、ステアリングホイール2を車両前方に押し込んでブレーキをかけたときのスプリング12が縮んだ状態を示している。
【0023】
このスプリング12は、ステアリングホイール2を車両前方に押し込むことによってブレーキをかけるときに、ブレーキ調整を行いやすいようにこのステアリングホイール2の押し込み力に反する弾発力をステアリングホイール2に発生させている。このスプリング12による弾発力が無い場合は、どの程度ステアリングホイール2を車両前方に押し込んだときにどれ位のブレーキ制動力が得られるかの判断がつき難い。また、このスプリング12は、この他、ステアリングホイール2を車両前方に押し込んだときに、ステアリングホイール2を元の位置に復帰させるため復帰力発生手段としても機能する。
【0024】
衝撃吸収部材としては、前述したスプリング12に限定されず、油圧式又はエアー式のダンパーでのよく、またコイルバネ又は弾性を有するウレタンゴムであってもよい。つまり、ステアリングホイール2に対して所定の初期付勢力を付与し、元の位置にステアリングホイール2を復帰させるに足る機能を備えるものであれば、スプリング12以外のものを好適に用いることができる。
【0025】
図8に示すように、第1連結ロッド8は、一方の端部8aがアウターチューブ6aに固定され、他方の端部8bが第2連結ロッド9の端部9aに対して可動自在に連結されている。第2連結ロッド9は、第1連結ロッド8と連結される側とは反対側の端部9bがマスターバック7の入力軸13に固定されている。なお、マスターバック7は、ダッシュパネル14の下方に設けられており、図示しないマスターシリンダに接続されている。
【0026】
以上のように構成された車両用速度制御操作装置においては、ステアリングホイール2に取り付けられたアクセルレバー1を、ステアリングホイール2を握った手の指先で図2中矢印で示す方向に操作することによって、車両速度を任意に加減速させることができる。特に、人間工学的には、足に比べて手の方が反応速度も速く年齢による衰えも少ないため、アクセルペダルを足で踏むよりも手でアクセルレバー1を操作する方が素早い操作が行えると共に微細な調整も行える。
【0027】
一方、車両を制動させるには、図8に示すように、ステアリングホイール2を車両前方に付勢した状態でステアリングホイール2を前方へ押し込む。すると、スプリング12の付勢力に抗してステアリングシャフト5が車両前方へと押し込まれて行き、ステアリングホイール2は車両前方へとスライドする。
【0028】
このステアリングホイール2の車両前方へのスライドにより、第1連結ロッド8と第2連結ロッド9は車両前方へ移動する。そして、この第2連結ロッド9に連結された入力軸13が前方へ押されることにより、マスターバック7にこれら連結ロッド8,9による押込力が伝達される。これを受けてマスターバック7は、前記ステアリングホイール2の押し込み力に倍力を付加させてマスターシリンダを作動させ、大きな制動力を操舵輪に与える。
【0029】
このように、ステアリングホイール2を車両前方に押し込む押込力を第1連結ロッド8及び第2連結ロッド9を介してマスターバック7に対して機械的な構造を利用して直接伝達しているので、運転者はダイレクトなブレーキ操作感を得ることができる。また、アクセル操作及びブレーキ操作をセンサーによる電気信号で各機器に伝達して加減速制御を行うシステムでは、ショート、断線、ノイズなどの故障が多く、フェールセーフ(fail safe)に対する構造及び制御が複雑となる。
【0030】
なお、フェールセーフとは、部品やシステムなどの故障が確実に安全となること、あるいは少なくともほぼ確実に安全となる (すなわち、危険な故障の可能性が極めて低い) ことを意味する。特に、ブレーキは、極めて重要な箇所であるため、フェールセーフを実現するためにはコストアップになるが、本実施形態では機械的にマスターバック7に付勢力を伝達しているので、安価なコストでこのフェールセーフを実現することができる。
【0031】
また、本実施形態では、アクセルレバー1をステアリングホイール2に設け、ステアリングホイール2を車両前方へスライド操作することでブレーキをかけるように構成したので、従来のように運転席の足下近傍にアクセルペダル及びブレーキペダルを設けた場合に比べて、車内スペースを大幅に広げることができる。
【0032】
また、ステアリングホイール2には、アクセルレバー1のみを設けたので、アクセルレバー1にアクセルとブレーキを操作するレバーをそれぞれ設けた場合に比べて、アクセルからブレーキへの握り換えがなく、操作性が向上する。
【0033】
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されることなく種々の変更が可能である。
【0034】
例えば、本実施形態では、自動車を例に挙げて説明したが、本発明は自動車に制限されることはなく、船舶や農業用トラクターなどにも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の車両用速度制御操作装置におけるステアリングホイールの斜視図である。
【図2】本実施の形態の車両用速度制御操作装置におけるステアリングホイールを操作している状態を示す側面図である。
【図3】ブレーキをかける前の初期状態における車両用速度制御操作装置を側方から見た概略図である。
【図4】本実施の形態の車両用速度制御操作装置におけるインナーチューブとアウターチューブの係合部分を示す要部拡大断面図である。
【図5】図4のA−A線による断面図である。
【図6】ブレーキ作動前におけるスプリング近傍の平面図である。
【図7】ブレーキ作動後におけるスプリング近傍の平面図である。
【図8】ブレーキ作動後の車両用速度制御操作装置を側方から見た概略図である。
【符号の説明】
1…アクセルレバー(アクセル操作手段)
2…ステアリングホイール
6a…アウターチューブ(可動部材)
6b…アウターチューブ(固定部材)
7…マスターバック(倍力装置)
8…第1連結ロッド(連結部材)
9…第2連結ロッド (連結部材)
10…インナーチューブ(固定部材)
12…スプリング(付勢手段、衝撃吸収部材)
Claims (4)
- ステアリングホイール(2)に乗物の加減速を調整するアクセル操作手段(1)を設けた乗物用速度制御操作装置であって、
前記ステアリングホイール(2)を後方側に付勢する付勢手段(12)を設け、該付勢手段(12)によってステアリングホイール(2)を後方側に付勢した状態でステアリングホイール(2)を前後方向にスライド自在に支持し、前記ステアリングホイール(2)の前方側へのスライド操作により車両の制動を行うブレーキ操作手段を設けたことを特徴とする乗物用速度制御操作装置。 - 前記ブレーキ操作手段は、乗物本体側に固定された固定部材(10,6b)に前後方向にスライド自在に支持された可動部材(6a)と、一端(8a)がこの可動部材(6a)に連結され、他端(9b)が制動力を増幅させる倍力装置(7)に連結された連結部材(8,9)とからなり、前記ステアリングホイール(2)を可動部材(6a)に取り付け、前記ステアリングホイール(2)の車両前方への押込み操作により、前記可動部材(6a)と連結部材(8,9)を車両前方へ移動させ、前記倍力装置(7)を作動させて乗物の制動を行うことを特徴とする請求項1記載の乗物用速度制御操作装置。
- 前記付勢手段(12)は、前記可動部材(6a)と固定部材(6b)との間に設けられた衝撃吸収部材(12)であり、該衝撃吸収部材(12)は、通常状態ではステアリングホイール(2)を後方側に付勢する一方、前記ステアリングホイール(2)を前方側へ押し込んだときは、この押込力を吸収することを特徴とする請求項1記載の乗物用速度制御操作装置。
- 前記衝撃吸収部材(12)は、スプリング(12)又はダンパーであることを特徴とする請求項3に記載の乗物用速度制御操作装置。
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JP2008013060A (ja) * | 2006-07-06 | 2008-01-24 | Tokai Rika Co Ltd | 車両用運転装置 |
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2003
- 2003-03-26 JP JP2003085427A patent/JP2004291763A/ja active Pending
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