JP2014218795A - 耐震性支承部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 移動制限装置の省略または軽減を図る。
【解決手段】 上部構造(20)と下部構造(30)の接点に設けられ、上部構造からの荷重を下部構造に伝達する支承部構造において、橋軸直角方向の表面が平坦でない形状の支承本体(10)を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 上部構造(20)と下部構造(30)の接点に設けられ、上部構造からの荷重を下部構造に伝達する支承部構造において、橋軸直角方向の表面が平坦でない形状の支承本体(10)を有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は上部構造と下部構造の接点に設けられて上部構造を支持する支承部の耐震性を向上させるようにした耐震性支承部構造に関する。
1995年に発生した兵庫県南部地震等を踏まえ、技術基準で定める設計地震動はより強い地震動を想定することとなり、橋桁を支持する支承部の設計では、特に、橋桁の慣性力等による応答値が大きい橋軸直角方向に対して十分な耐力または変形性能を持たせることが困難である。
図8は従来の鉄道橋の支承部の構造を説明する図である。
橋脚1には橋桁2との接点に支承本体3が設けられて橋桁を支え、水平方向の荷重は移動制限装置(ストッパー)5により抵抗する構造である(図8(a))。支承本体3はゴム板の両面にステンレス等の鋼板を接着した単層または複数層のゴムシュー3a の上下をモルタル3b等で固めた構造である(図8(b))。
このような支承部の設計は、一般に、支承本体(ゴムシュー)は常時における橋軸方向(鉄道橋の場合、線路方向)の温度変化等による変形に対して追従し、かつ、鉛直方向の荷重を負担し、強震時の水平方向の荷重に対しては移動制限装置(ストッパー)により抵抗させる構造であるため、大がかりな移動制限装置を必要としていた(特許文献1)。
図8は従来の鉄道橋の支承部の構造を説明する図である。
橋脚1には橋桁2との接点に支承本体3が設けられて橋桁を支え、水平方向の荷重は移動制限装置(ストッパー)5により抵抗する構造である(図8(a))。支承本体3はゴム板の両面にステンレス等の鋼板を接着した単層または複数層のゴムシュー3a の上下をモルタル3b等で固めた構造である(図8(b))。
このような支承部の設計は、一般に、支承本体(ゴムシュー)は常時における橋軸方向(鉄道橋の場合、線路方向)の温度変化等による変形に対して追従し、かつ、鉛直方向の荷重を負担し、強震時の水平方向の荷重に対しては移動制限装置(ストッパー)により抵抗させる構造であるため、大がかりな移動制限装置を必要としていた(特許文献1)。
従来の支承部は移動制限装置の製作に多大な費用を要すること、強震時の水平方向の荷重に耐える移動制限装置の設置が困難な場合があること、移動制限装置を設置するための労力および時間を要するという問題があった。
本発明は上記課題を解決しようとするもので、支承本体(ゴムシュー)に地震時水平力に対する耐荷性能、変形性能を付与し、移動制限装置の省略または軽減を図ることを目的とする。
そのために本発明の耐震性支承部構造は、上部構造と下部構造の接点に設けられ、上部構造からの荷重を下部構造に伝達する支承部構造において、橋軸直角方向の表面が平坦でない形状の支承本体を有することを特徴とする。
また、本発明は、前記支承本体を単独または複数層重ねた支承部を上部構造と下部構造間に介在させたことを特徴とする。
また、本発明は、前記支承部を上部構造と下部構造間に複数個敷き並べたことを特徴とする。
また本発明は、さらに桁の上下方向の変位を抑制する装置を設けたことを特徴とする。
れか1つに記載の耐震性支承部構造。
また、本発明は、前記上下方向の変位を抑制する装置の両端は橋軸方向および橋軸直角方向に回転可能なピン構造の係合部を介して上部構造と下部構造に取り付けられることを特徴とする。
また、本発明は、前記ピン構造の係合部は、さらに橋軸方向にスライド可能であることを特徴とする。
そのために本発明の耐震性支承部構造は、上部構造と下部構造の接点に設けられ、上部構造からの荷重を下部構造に伝達する支承部構造において、橋軸直角方向の表面が平坦でない形状の支承本体を有することを特徴とする。
また、本発明は、前記支承本体を単独または複数層重ねた支承部を上部構造と下部構造間に介在させたことを特徴とする。
また、本発明は、前記支承部を上部構造と下部構造間に複数個敷き並べたことを特徴とする。
また本発明は、さらに桁の上下方向の変位を抑制する装置を設けたことを特徴とする。
れか1つに記載の耐震性支承部構造。
また、本発明は、前記上下方向の変位を抑制する装置の両端は橋軸方向および橋軸直角方向に回転可能なピン構造の係合部を介して上部構造と下部構造に取り付けられることを特徴とする。
また、本発明は、前記ピン構造の係合部は、さらに橋軸方向にスライド可能であることを特徴とする。
本発明は、支承本体(ゴムシュー)の構造を橋軸直角方向の表面が平坦でない形状とすることにより、地震時水平力が作用したとき支承本体が抵抗し、橋軸直角方向に対して十分な耐力、変形性能をもたせることができ、移動制限装置の省略または軽減を図ることができる。また、支承本体は橋軸方向には平坦であるため橋軸方向の温度変化等による橋桁の変形に追従することができる。
以下、本実施形態について説明する。なお、本発明は、列車、歩行者、自動車などを直接支持する部分(床版や桁)である上部構造と、上部構造を支持する部分(橋台、橋脚、基礎)である下部構造の接点に設けられて上部構造からの荷重を下部構造に伝達する支承部構造に関するものであるが、以下の説明では、便宜上、上部構造を橋桁、下部構造を橋脚として説明する。
図1は本発明の支承本体(ゴムシュー)の例を説明する図である。
図1(a)はゴム板の両面にステンレス等の鋼板を接着した単層または複数層の支承本体10の構造を示し、両側縁から中央部に向かう(橋軸直角方向)傾斜面10aと、中央部の平坦面10bとからなる表面を有し、橋軸方向には平坦となっている。
図1(b)は上記支承本体10の上下をモルタル15等で固めて橋桁20と橋脚30との間に支承部として設けた例を示す断面図であり、地震時水平力が橋軸直角方向に作用したとき、支承本体10の傾斜面があるため抵抗して十分な耐力、変形性能をもたせることができる。なお、橋桁20、橋脚30とモルタル15とがずれるのを防止するため、これらの間にボルト、鉄筋等からなるずれ止め金具を設置してもよい。図示の例はずれ止め金具としてアンカー17を設置した場合を示しているが、ずれ止めがなくてもずれないような場合は当然不要である。
図1(c)は橋桁20に支承本体10の形状に倣った凹部を形成し、この凹部の形状に倣った形状の凸部を橋脚30に形成し、凸部と凹部との間に上記支承本体10を設けた例を示す断面図であり、同様に地震時水平力が橋軸直角方向に作用したとき、支承本体10の傾斜面があるため抵抗して十分な耐力、変形性能をもたせることができる。この例でも支承本体10の上下をモルタル等で固めるようにしてもよい。
なお、上記例において、支承本体10は橋軸方向には平坦であるため橋軸方向の温度変化等による変形に追従することができる。
図1は本発明の支承本体(ゴムシュー)の例を説明する図である。
図1(a)はゴム板の両面にステンレス等の鋼板を接着した単層または複数層の支承本体10の構造を示し、両側縁から中央部に向かう(橋軸直角方向)傾斜面10aと、中央部の平坦面10bとからなる表面を有し、橋軸方向には平坦となっている。
図1(b)は上記支承本体10の上下をモルタル15等で固めて橋桁20と橋脚30との間に支承部として設けた例を示す断面図であり、地震時水平力が橋軸直角方向に作用したとき、支承本体10の傾斜面があるため抵抗して十分な耐力、変形性能をもたせることができる。なお、橋桁20、橋脚30とモルタル15とがずれるのを防止するため、これらの間にボルト、鉄筋等からなるずれ止め金具を設置してもよい。図示の例はずれ止め金具としてアンカー17を設置した場合を示しているが、ずれ止めがなくてもずれないような場合は当然不要である。
図1(c)は橋桁20に支承本体10の形状に倣った凹部を形成し、この凹部の形状に倣った形状の凸部を橋脚30に形成し、凸部と凹部との間に上記支承本体10を設けた例を示す断面図であり、同様に地震時水平力が橋軸直角方向に作用したとき、支承本体10の傾斜面があるため抵抗して十分な耐力、変形性能をもたせることができる。この例でも支承本体10の上下をモルタル等で固めるようにしてもよい。
なお、上記例において、支承本体10は橋軸方向には平坦であるため橋軸方向の温度変化等による変形に追従することができる。
図2は本発明の支承本体(ゴムシュー)の他の例を説明する図である。
図2(a)はゴム板の両面にステンレス等の鋼板を接着した単層または複数層の支承本体40の構造を示し、橋軸直角方向には中央部が盛り上がった凸曲面40aを有し、橋軸方向には平坦となっている。
図2(b)は上記支承本体40の上下をモルタル45等で固めて橋桁20と橋脚30との間に支承部として設けた例を示す断面図であり、地震時水平力が橋軸直角方向に作用したとき、支承本体10の凸曲面があるため抵抗して十分な耐力、変形性能をもたせることができる。なお、橋桁20、橋脚30とモルタル45とがずれるのを防止するため、これらの間にボルト、鉄筋等からなるずれ止め金具を設置してもよく、この例においてもずれ止め金具としてアンカー17を設置しているが、ずれ止めがなくてもずれないような場合は当然不要である。
図2(c)は支承本体40の形状に倣った形状の凹部を橋桁20に形成し、この凹部の形状に倣った形状の凸部を橋脚30に形成し、凸部と凹部との間に上記支承本体40を設けた例を示す断面図であり、同様に地震時水平力が橋軸直角方向に作用したとき、支承本体10の凸曲面があるため抵抗して十分な耐力、変形性能をもたせることができる。また、支承本体40の上下をモルタル等で固めるようにしてもよい。
この例においても、支承本体40は橋軸方向には平坦であるため橋軸方向の温度変化等による変形に追従することができる。
図2(a)はゴム板の両面にステンレス等の鋼板を接着した単層または複数層の支承本体40の構造を示し、橋軸直角方向には中央部が盛り上がった凸曲面40aを有し、橋軸方向には平坦となっている。
図2(b)は上記支承本体40の上下をモルタル45等で固めて橋桁20と橋脚30との間に支承部として設けた例を示す断面図であり、地震時水平力が橋軸直角方向に作用したとき、支承本体10の凸曲面があるため抵抗して十分な耐力、変形性能をもたせることができる。なお、橋桁20、橋脚30とモルタル45とがずれるのを防止するため、これらの間にボルト、鉄筋等からなるずれ止め金具を設置してもよく、この例においてもずれ止め金具としてアンカー17を設置しているが、ずれ止めがなくてもずれないような場合は当然不要である。
図2(c)は支承本体40の形状に倣った形状の凹部を橋桁20に形成し、この凹部の形状に倣った形状の凸部を橋脚30に形成し、凸部と凹部との間に上記支承本体40を設けた例を示す断面図であり、同様に地震時水平力が橋軸直角方向に作用したとき、支承本体10の凸曲面があるため抵抗して十分な耐力、変形性能をもたせることができる。また、支承本体40の上下をモルタル等で固めるようにしてもよい。
この例においても、支承本体40は橋軸方向には平坦であるため橋軸方向の温度変化等による変形に追従することができる。
図3は本発明の支承本体(ゴムシュー)の他の例を説明する図である。
図3(a)はゴム板の両面にステンレス等の鋼板を接着した単層または複数層の支承本体(ゴムシュー)50の構造を示し、橋軸直角方向に波形の面50aを有し、橋軸方向には平坦となっている。
図3(b)は上記支承本体50の上下をモルタル55等で固めて橋桁20と橋脚30との間に支承部として設けた例を示す断面図であり、地震時水平力が橋軸直角方向に作用したとき、支承本体10の波形の面があるため抵抗して十分な耐力、変形性能をもたせることができる。なお、橋桁20、橋脚30とモルタル55とがずれるのを防止するため、これらの間にボルト、鉄筋等からなるずれ止め金具を設置してもよく、この例においてもずれ止め金具としてアンカー17を設置しているが、ずれ止めがなくてもずれないような場合は当然不要である。
図3(c)は橋桁20に支承本体50の波形に倣った凹凸部を形成し、この凹凸部の形状に倣った形状の凸凹部を橋脚30に形成し、凹凸部と凸凹部との間に上記支承本体50を設けた例を示す断面図であり、同様に地震時水平力が橋軸直角方向に作用したとき、支承本体10の波形の面があるため抵抗して十分な耐力、変形性能をもたせることができる。また、支承本体50の上下をモルタル等で固めるようにしてもよい。
この例においても、支承本体50は橋軸方向には平坦であるため橋軸方向の温度変化等による変形に追従することができる。
図3(a)はゴム板の両面にステンレス等の鋼板を接着した単層または複数層の支承本体(ゴムシュー)50の構造を示し、橋軸直角方向に波形の面50aを有し、橋軸方向には平坦となっている。
図3(b)は上記支承本体50の上下をモルタル55等で固めて橋桁20と橋脚30との間に支承部として設けた例を示す断面図であり、地震時水平力が橋軸直角方向に作用したとき、支承本体10の波形の面があるため抵抗して十分な耐力、変形性能をもたせることができる。なお、橋桁20、橋脚30とモルタル55とがずれるのを防止するため、これらの間にボルト、鉄筋等からなるずれ止め金具を設置してもよく、この例においてもずれ止め金具としてアンカー17を設置しているが、ずれ止めがなくてもずれないような場合は当然不要である。
図3(c)は橋桁20に支承本体50の波形に倣った凹凸部を形成し、この凹凸部の形状に倣った形状の凸凹部を橋脚30に形成し、凹凸部と凸凹部との間に上記支承本体50を設けた例を示す断面図であり、同様に地震時水平力が橋軸直角方向に作用したとき、支承本体10の波形の面があるため抵抗して十分な耐力、変形性能をもたせることができる。また、支承本体50の上下をモルタル等で固めるようにしてもよい。
この例においても、支承本体50は橋軸方向には平坦であるため橋軸方向の温度変化等による変形に追従することができる。
図4は橋桁の上下方向の変位を抑制する装置を併用した例を説明する図である。
この例は橋軸直角方向に中央部が盛り上がった凸曲面を有する支承本体(ゴムシュー)60を複数層重ねてその上下をモルタル65で固めて支承部とし、さらに支承部の周囲に橋桁20の上下動を抑制する棒状の装置70を設けた例を示しており、装置70の両端部はピン構造の係合部71で橋桁と橋脚に固定されている(詳細は後述)。なお、橋桁20、橋脚30とモルタル65とがずれるのを防止するため、これらの間にボルト、鉄筋等からなるずれ止め金具を設置してもよく、この例においてもずれ止め金具としてアンカー17を設置しているが、ずれ止めがなくてもずれないような場合は当然不要である。
この例は橋軸直角方向に中央部が盛り上がった凸曲面を有する支承本体(ゴムシュー)60を複数層重ねてその上下をモルタル65で固めて支承部とし、さらに支承部の周囲に橋桁20の上下動を抑制する棒状の装置70を設けた例を示しており、装置70の両端部はピン構造の係合部71で橋桁と橋脚に固定されている(詳細は後述)。なお、橋桁20、橋脚30とモルタル65とがずれるのを防止するため、これらの間にボルト、鉄筋等からなるずれ止め金具を設置してもよく、この例においてもずれ止め金具としてアンカー17を設置しているが、ずれ止めがなくてもずれないような場合は当然不要である。
図5は橋桁の上下方向の変位を抑制する装置70の両端部のピン構造の係合部71の例を示す図である。
図5(a)は2つのリング71a、71bを噛み合わせて直接橋桁、橋台に取り付けられるピン構造を示している。地震時に橋桁が橋軸直角方向の凸型の支承本体60(図4)を乗りあがろうとする際の上下方向の変位に対して、装置70が引張に抵抗することで、上下方向の変位を抑制できる。ただし、実際には橋桁は水平方向にも移動するため、装置70の両端部が損傷しないように、両端部はリング同士を係合して橋軸方向および橋軸直角方向に回転可能な構造としている。
図5(b)のピン構造は係合する2つのリングのうち一方が橋軸方向に横長の形状をした例を示し、ここでは固定される側のリング71cが橋軸方向に横長となっている。地震時に橋桁が橋軸直角方向の凸型の支承本体60(図4)を乗りあがろうとする際の上下方向の変位に対して、装置70が引張に抵抗することで上下方向の変位を抑制できる。ただし、実際には橋桁は水平方向にも移動するため、装置70の両端部が損傷しないように、両端部はリング同士を係合して橋軸方向および橋軸直角方向に回転可能な構造としている。なお、リング71cが橋軸方向に横長でスライド可能になっているのは、温度変化等による橋軸方向の桁の変位に対して追従できるようにするためである。
図5(c)はリング71aと橋桁または橋台に固定したU字型のピン71dとを係合させたピン構造の例を示しており、U字型のピン71dは橋軸方向に横長となっている。図5(b)の場合と同様に、地震時に橋桁が橋軸直角方向の凸型の支承本体60(図4)を乗りあがろうとする際の上下方向の変位に対して、装置70が引張に抵抗することで上下方向の変位を抑制できる。ただし、実際には橋桁は水平方向にも移動するため、装置70の両端部が損傷しないように、両端部はリング71aとピン71dとを係合させて橋軸方向および橋軸直角方向に回転可能な構造としている。なお、U字型のピン71dが橋軸方向に横長でスライド可能になっているのは、温度変化等による橋軸方向の桁の変位に対して追従できるようにするためである。
図5(a)は2つのリング71a、71bを噛み合わせて直接橋桁、橋台に取り付けられるピン構造を示している。地震時に橋桁が橋軸直角方向の凸型の支承本体60(図4)を乗りあがろうとする際の上下方向の変位に対して、装置70が引張に抵抗することで、上下方向の変位を抑制できる。ただし、実際には橋桁は水平方向にも移動するため、装置70の両端部が損傷しないように、両端部はリング同士を係合して橋軸方向および橋軸直角方向に回転可能な構造としている。
図5(b)のピン構造は係合する2つのリングのうち一方が橋軸方向に横長の形状をした例を示し、ここでは固定される側のリング71cが橋軸方向に横長となっている。地震時に橋桁が橋軸直角方向の凸型の支承本体60(図4)を乗りあがろうとする際の上下方向の変位に対して、装置70が引張に抵抗することで上下方向の変位を抑制できる。ただし、実際には橋桁は水平方向にも移動するため、装置70の両端部が損傷しないように、両端部はリング同士を係合して橋軸方向および橋軸直角方向に回転可能な構造としている。なお、リング71cが橋軸方向に横長でスライド可能になっているのは、温度変化等による橋軸方向の桁の変位に対して追従できるようにするためである。
図5(c)はリング71aと橋桁または橋台に固定したU字型のピン71dとを係合させたピン構造の例を示しており、U字型のピン71dは橋軸方向に横長となっている。図5(b)の場合と同様に、地震時に橋桁が橋軸直角方向の凸型の支承本体60(図4)を乗りあがろうとする際の上下方向の変位に対して、装置70が引張に抵抗することで上下方向の変位を抑制できる。ただし、実際には橋桁は水平方向にも移動するため、装置70の両端部が損傷しないように、両端部はリング71aとピン71dとを係合させて橋軸方向および橋軸直角方向に回転可能な構造としている。なお、U字型のピン71dが橋軸方向に横長でスライド可能になっているのは、温度変化等による橋軸方向の桁の変位に対して追従できるようにするためである。
図6は橋桁の上下方向の変位を抑制する装置70の両端部をボックスタイプのピン構造とした例を示す図であり、図6(a)は正面図、図6(b)は上面図、図6(c)は斜視図、図6(d)は台座上面図である。
図6(a)において、鋼材からなる棒状装置70の端部をねじ切りし、橋桁や橋台にボルトナットで固定した鋼製のボックス71eの上面に形成した橋軸方向に長い長孔71hを通してナット71fと71gで取り付けたものであり、長孔71hは橋軸直角方向に棒状装置70が隙間をもって緩く嵌合する構造としている。この例では長孔71hは前面側を開口させて、ここを通して棒状装置70を取り付け可能にしているが、前面側を開口させないようにしてもよい。また、ボックス内のナット71gはボックスの上面と所定の間隔を設けているため、所定範囲で棒状装置70が回転可能になっている。このような構成であるため、地震時に橋桁が橋軸直角方向の支承本体60(図4)を乗りあがろうとする際の上下方向の変位に対して、装置70が引張に抵抗することで上下方向の変位を抑制できる。ただし、実際には橋桁は水平方向にも移動するため、装置70の両端部が損傷しないように、両端部はボックス71eの長孔71hに緩く嵌合して橋軸方向および橋軸直角方向に回転可能な構造としている。なお、長孔71hが橋軸方向に横長で棒状装置70の端部がスライド可能になっているのは、温度変化等による橋軸方向の桁の変位に対して追従できるようにするためである。
図6(a)において、鋼材からなる棒状装置70の端部をねじ切りし、橋桁や橋台にボルトナットで固定した鋼製のボックス71eの上面に形成した橋軸方向に長い長孔71hを通してナット71fと71gで取り付けたものであり、長孔71hは橋軸直角方向に棒状装置70が隙間をもって緩く嵌合する構造としている。この例では長孔71hは前面側を開口させて、ここを通して棒状装置70を取り付け可能にしているが、前面側を開口させないようにしてもよい。また、ボックス内のナット71gはボックスの上面と所定の間隔を設けているため、所定範囲で棒状装置70が回転可能になっている。このような構成であるため、地震時に橋桁が橋軸直角方向の支承本体60(図4)を乗りあがろうとする際の上下方向の変位に対して、装置70が引張に抵抗することで上下方向の変位を抑制できる。ただし、実際には橋桁は水平方向にも移動するため、装置70の両端部が損傷しないように、両端部はボックス71eの長孔71hに緩く嵌合して橋軸方向および橋軸直角方向に回転可能な構造としている。なお、長孔71hが橋軸方向に横長で棒状装置70の端部がスライド可能になっているのは、温度変化等による橋軸方向の桁の変位に対して追従できるようにするためである。
図7は橋桁の上下方向の変位を抑制する装置を併用した他の例を説明する図である。
この例は図4の例において、橋桁、橋台と支承部との間に鋼製の台座80を設けたもので、図4と同一番号は同一内容を示しているので詳細な説明は省略する。この例では支承部、棒状装置70とピン構造の係合部71、台座80をユニット化して設置することが可能で、設置後に台座を通してボルトナットで橋台、橋桁にずれ止め金具83を取り付けることができる。
この例は図4の例において、橋桁、橋台と支承部との間に鋼製の台座80を設けたもので、図4と同一番号は同一内容を示しているので詳細な説明は省略する。この例では支承部、棒状装置70とピン構造の係合部71、台座80をユニット化して設置することが可能で、設置後に台座を通してボルトナットで橋台、橋桁にずれ止め金具83を取り付けることができる。
10,40,50,60…支承本体、15,45,55,65…モルタル、17…アンカー、20…橋桁、30…橋脚、70…上下動抑制装置、71…ピン係合部。
Claims (6)
- 上部構造と下部構造の接点に設けられ、上部構造からの荷重を下部構造に伝達する支承部構造において、橋軸直角方向の表面が平坦でない形状の支承本体を有することを特徴とする耐震性支承部構造。
- 前記支承本体を単独または複数層重ねた支承部を上部構造と下部構造間に介在させたことを特徴とする耐震性支承部構造。
- 前記支承部を上部構造と下部構造間に複数個敷き並べたことを特徴とする請求項2記載の耐震性支承部構造。
- さらに桁の上下方向の変位を抑制する装置を設けた請求項1乃至3いずれか1つに記載の耐震性支承部構造。
- 前記上下方向の変位を抑制する装置の両端は橋軸方向および橋軸直角方向に回転可能なピン構造の係合部を介して上部構造と下部構造に取り付けられることを特徴とする請求項4記載の耐震性支承部構造。
- 前記ピン構造の係合部は、さらに橋軸方向にスライド可能であることを特徴とする請求項5記載の耐震性支承部構造。
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