JP2014216517A - 半導体ウェハ保護用粘着テープ - Google Patents

半導体ウェハ保護用粘着テープ Download PDF

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Abstract

【課題】ガスエッチング工程やプラズマダイシング工程で高熱にさらされても、チャックテーブルに融着したり過度に収縮したりすることがない、耐熱性と耐熱収縮性を有する半導体ウェハ保護用粘着テープを提供する。【解決手段】基材フィルム3と、基材フィルム3の片面に形成された粘着剤層5とを有し、基材フィルム3は、硬化した樹脂を含むキャストフィルム層7を粘着剤層5が形成されない側の最外層に有し、キャストフィルム層7のタック力が200℃において100kPa以下であることを特徴とする半導体ウェハ保護用粘着テープ1を使用する。また、基材フィルムが、キャストフィルム層7のみからなる半導体ウェハ保護用粘着テープ1aを使用してもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスエッチング工程およびプラズマダイシング工程で使用される半導体ウェハ保護用粘着テープに関するものである。
半導体ウェハは表面に回路が形成された後、ウェハの裏面側に研削加工を施し、ウェハの厚さを調整する裏面研削工程および、ウェハを所定のチップサイズに個片化するダイシング工程が行われる。
近年、ICカードの普及やUSBメモリの急激な容量アップが進み、チップを重ねる枚数の増加に伴い、さらなる薄型化が望まれている。このため、従来は厚さが200μm〜350μm程度であった半導体チップを、厚さ50〜100μmあるいはそれ以下まで薄くする必要が生じている。
一方、性能向上のためチップを積層する必要性が高まってきたことからチップの薄膜化が進んできたが、それに伴いチップの使用量も増加したため1回の加工で製造できるチップの増加が望まれている。それに対してウェハの大口径化が進み、現在では12インチ(300mm)ウェハを中心に加工されている。しかしながら、更なるチップの加工効率の向上のため18インチ(450mm)ウェハの加工も検討されてきている。
図3(a)、(b)は、小径の半導体ウェハ21や、大径の半導体ウェハ31におけるチップの配置図を示す。図3(a)に示すような、チップ23を碁盤目状に並べるチップ配置では、従来のダイシングブレードによるダイシングが可能であった。しかしながら、300mm以上のウェハ径では、メモリ系デバイスなど大きいサイズのチップに配線を書き込んでいく場合、ウェハ表面にパターニングを行っていくと使用できない領域が増えることになり、製品として使用できないチップが多発する。そこでチップの取れ高を上げるため、図3(b)に示すように、半導体ウェハ31の外周部にチップ33を密に配置する方式に変わりつつある。これまでのチップを等間隔に配置する方式(図3(a))から、チップが等方向ではなく様々な方向を向いて配置される方式(図3(b))となるため、スクライブ(ダイシングライン)が直線ではなく、ブレードによる直線的なダイシングは困難となる。
上記の課題に対し、レーザーなどを用いれば直線以外の場合もダイシング可能であり、レーザー光を半導体ウェハ内部に照射して選択的に改質部を形成させながらダイシングラインを形成して改質部を起点として半導体ウェハを切断する、いわゆるステルスダイシング法が提案されている(特許文献1)。しかしながら、レーザーによるチップの分断はチップにダメージを与えてしまうため、チップの抗析強度が上がらないといった問題を抱えている。
上記の課題に対してプラズマダイシングという方法が提案されている(特許文献2)。プラズマダイシングは、マスクで覆っていない箇所をプラズマで選択的にエッチングすることで、半導体ウェハを分割する方法である。このダイシング方法を用いると、選択的にチップの分断が可能であり、スクライブラインが曲がっていても問題なく分断可能な方法である。また、エッチングレートが非常に高いため、近年ではチップの分断に最適なプロセスの1つとされてきた。しかしながら、プラズマダイシングでは、六フッ化硫黄(SF)や四フッ化炭素(CF)など、ウェハとの反応性が非常に高いフッ素系のガスをプラズマ発生用ガスとして用いており、その高いエッチングレートから、エッチングしない面に対してマスクによる保護が必須であり、事前にレジストやテープによりマスクを行わなければならない。また、プラズマエッチング後にその膜が残った状態であるため、レジスト除去のために大量の溶剤を用いたり、レジストが除去できなかった場合に糊残りとなって不良チップとなってしまったり、様々な問題点が解決されていないため普及していないのが現状である。
また、プラズマダイシング法においては、ウェハはプラズマに曝され発熱して高温となり、半導体ウェハ保護用粘着テープは熱劣化するという問題が生じる。熱劣化した半導体ウェハ保護用粘着テープは、被着体に粘着剤が残着したり、剥離性能が失われてしまい、半導体ウェハ保護用粘着テープの用をなさなくなる。
一方、近年では、前述したステルスダイシング法による加工の後に、ウェハへ付与するエネルギーを抑え、エッチングレートを制御した、ガスクラスターエッチング法を組み合わせた加工方法が新たに提案されている。ガスクラスターエッチングとは、真空雰囲気に向けてガスを吹き付けてガス分子のクラスターを形成し、ウェハに衝突させることでウェハの処理を行う方法である(特許文献3)。ウェハに衝突したクラスターはウェハへ運動エネルギーを付与した後、分解されてガス分子となり飛散する。これにより、ウェハ表面をエッチングすることができる。ステルスダイシング法による加工後にこのエッチング処理を施すことでレーザーによる改質部を除去し、抗折強度の向上が期待できる。また、ガスクラスターエッチング法では、反応性ガスとして、三フッ化塩素(ClF3)ガスが用いられ、Cl-Fの結合が非常に小さいことから、四フッ化炭素(CF)などのプラズマ発生用ガスのように事前にイオン化させる必要がないため、基板へのダメージが極めて小さく、マスクによる保護を必要とせず、簡便にチップの分断加工を行うことが可能となる。
ガスクラスターエッチング法などを用いたガスエッチング工程においては、プラズマダイシング工程と同様に、ウェハ加工を行う際、ウェハとガス分子の化学反応により発熱を伴う。この発熱は200℃を超える場合もあり、このような発熱を伴う加工方法において、半導体ウェハ保護用テープを保持するチャックテーブルに基材フィルムが熱により融着することや、基材フィルムが収縮することによって半導体ウェハが損傷することを防ぐ必要があった。
特開2003-33887号公報 特開2007-19386号公報 特開2011-171584号公報
本発明は、ガスエッチング工程やプラズマダイシング工程で高熱にさらされても、チャックテーブルに融着したり過度に収縮したりすることがない、耐熱性と耐熱収縮性を有する半導体ウェハ保護用粘着テープを提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために、以下の発明を提供する。
(1)基材フィルムと、前記基材フィルムの片面に形成された粘着剤層とを有し、前記基材フィルムは、硬化した樹脂を含むキャストフィルム層を前記粘着剤層が形成されない側の最外層に有し、前記キャストフィルム層のタック力が200℃において100kPa以下であることを特徴とする半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(2)前記基材フィルムが、キャストフィルム層のみからなることを特徴とする(1)に記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(3)前記キャストフィルム層が、硬化したアクリル系共重合体またはポリエステル樹脂を含むことを特徴とする(1)または(2)に記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(4)前記キャストフィルム層は、硬化剤もしくは放射線により硬化されたアクリル系共重合体で構成するものであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(5)破断強度が0.5N/mm以上であり、破断伸度が200%以上であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(6)前記粘着剤層のタック力が25℃において50〜400kPaであることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
本発明により、ガスエッチング工程やプラズマダイシング工程で高熱にさらされても、チャックテーブルに融着したり過度に収縮したりすることがない、耐熱性と耐熱収縮性を有する半導体ウェハ保護用粘着テープを提供することができる。
(a)本実施形態に係る半導体ウェハ保護用粘着テープ1を示す断面図、(b)本実施形態に係る半導体ウェハ保護用粘着テープ1aを示す断面図。 本実施形態に係る半導体ウェハ保護用粘着テープ1を用いたガスエッチング工程を説明する図。 (a)小径の半導体ウェハにおけるチップの配置図。(b)大径の半導体ウェハにおけるチップの配置図。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
図1(a)は、本実施形態に係る半導体ウェハ保護用粘着テープ1を示す断面図であり、図1(b)は、本実施形態に係る半導体ウェハ保護用粘着テープ1aを示す断面図である。
半導体ウェハ保護用粘着テープ1は、基材フィルム3と、基材フィルム3上に設けられた粘着剤層5とを有する。なお、それぞれの層は、使用工程や装置に合わせて予め所定形状に切断(プリカット)されていてもよい。さらに、本実施形態に係る半導体ウェハ保護用粘着テープ1は、ウェハ1枚分ごとに切断された形態であってもよいし、長尺のシートを、ロール状に巻き取った形態であってもよい。以下に、各層の構成について説明する。
<基材フィルム>
基材フィルム3は、硬化した樹脂を含むキャストフィルム層7を、粘着剤層5が形成されない側の最外層に有する。また、図1(a)では、キャストフィルム層7と樹脂フィルム層9を積層した基材フィルム3が示されるが、最外層がキャストフィルム層7である限り、基材フィルム3に樹脂フィルム層9以外の樹脂層が積層していてもよい。
キャストフィルム層7は、架橋により三次元網目構造を有する樹脂を使用するため、高温にさらされても軟化しにくく、チャックテーブルへの融着を起こしにくい。また、キャストフィルム層7は、塗工により形成されるため、残留応力が少なく、高温にさらされても熱収縮が少なく、ガスエッチング工程におけるチップの位置のズレが生じにくい。
なお、図1(b)に示すように、基材フィルム3がキャストフィルム層7のみで構成され、キャストフィルム層7の片面側に粘着剤層5を有する半導体ウェハ保護用粘着テープ1aを用いても良い。基材フィルム3がキャストフィルム層7のみで構成される場合、基材フィルム3の全体がキャストフィルムで構成されるため、半導体ウェハ保護用粘着テープ1aは、樹脂フィルム層9とキャストフィルム層7とが積層した基材フィルム3を使用する半導体ウェハ保護用粘着テープ1に比べて、熱収縮率の低い粘着テープとなる。半導体ウェハ保護用粘着テープ1aは、熱収縮率が低いため、高温にさらされるガスエッチング工程においても、被着体であるチップの位置のズレが生じにくく、カーフシュリンクが生じにくい。
また、キャストフィルム層7のタック力が、200℃において100kPa以下であり、好ましくは50kPaであり、より好ましくは30kPa以下である。ここでのタック力は、プローブタックにより測定されたタック力のピーク値である。キャストフィルム層7のタック力が、200℃において100kPaを超えると、ガスエッチング工程などで加熱された際に、チャックテーブルへの付着を起こしやすくなる。
また、キャストフィルム層7のタック力が、25℃において20kPa以下であることが好ましい。キャストフィルム層7のタック力が、25℃において20kPaを超えると、常温でのチャックテーブルからの剥がれが悪くなる。また、粘着テープをロール化する場合にはブロッキングが発生する可能性がある。
樹脂フィルム9としては、特に制限はないが、使用する樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー等のα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のエンジニアリングプラスチック、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体等の熱可塑性エラストマー等を列挙することができる。
基材フィルム3の厚さとしては、50〜200μmであることが好ましい。
また、基材フィルム3を樹脂フィルム層9とキャストフィルム層7の積層とする場合は、キャストフィルム層7の厚さとしては、5〜100μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましい。
基材フィルムをキャストフィルム層7のみで構成する場合は、キャストフィルム層7の厚さは、50〜200μmであることが好ましく、50μm〜100μmであることがより好ましい。
樹脂フィルム層9の厚さとしては特に制限は無いが、一般的には50〜150μmの範囲にあるのが通常である。
キャストフィルム層7は、アクリル系重合体またはポリエステル樹脂組成物を塗工し、さらに硬化剤や放射線により硬化したもので構成されることが好ましい。押出法により形成され、更に延伸工程により薄膜化された延伸フィルムに比べて、塗工により形成されたキャストフィルム層7は、残留応力が少なく、高温にさらされても熱収縮が少ない。また、本実施形態に係るキャストフィルム層7は、架橋により三次元網目構造を持ち、200℃でのタック力が小さいため、高温にさらされてもチャックテーブルに融着しない。
また、半導体ウェハ保護用粘着テープ1および1aの破断強度が0.5N/mm以上であり、破断伸度が200%以上であることが好ましい。このような特性を備えることで、半導体ウェハへの貼付や剥離を行う際に破断を起こすなどの問題を生じない。
(キャストフィルム層を構成する樹脂)
キャストフィルム層7は硬化した樹脂により形成され、特にアクリル系共重合体またはポリエステル樹脂を硬化した樹脂により形成される。アクリル系重合体またはポリエステル樹脂は特に限定されるものではなく、エネルギー線硬化型樹脂、硬化剤硬化型樹脂または熱硬化型樹脂等が用いられ、好ましくはエネルギー線硬化型樹脂または硬化剤硬化型の樹脂が用いられる。エネルギー線硬化型樹脂を使用する場合は、塗布後にエネルギー線を照射して樹脂を硬化させる。硬化剤硬化型の樹脂を用いる場合は、樹脂に架橋剤を加え、塗布・乾燥後に養生させることで硬化させる。熱硬化型樹脂を使用する場合は、塗布後に加熱をして樹脂を硬化させる。
キャストフィルム層7と樹脂フィルム層9とを積層する場合には、樹脂フィルム層9に硬化型樹脂を塗布し、硬化させる方法や、硬化させたキャストフィルムを、接着剤などを介して接着する方法等が挙げられる。積層しないキャストフィルム層7を得る場合には、剥離性のフィルムに硬化型樹脂を塗布した後、硬化させ、フィルムから剥離することでキャストフィルム層7が得られる。
(アクリル系共重合体)
キャストフィルム層7を形成するアクリル系共重合体は特に限定されるものではなく、例えばエネルギー線硬化型樹脂を用いる場合はアクリル系粘着剤とエネルギー線重合性化合物とを主成分としてなるものである。これらアクリル系粘着剤、及びエネルギー線重合性化合物については具体的には以下のものが適用可能である。
アクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル系共重合体及び硬化剤を成分とするものである。(メタ)アクリル系共重合体は、例えば(メタ)アクリル酸エステルを重合体構成単位とする重合体、(メタ)アクリル酸エステルと官能性単量体との共重合体、及びこれらの重合体の混合物等が挙げられる。これらの重合体の分子量としては重量平均分子量が1万〜20万程度の低分子量のものが基材フィルムの伸び性の点から適している。
また、硬化剤は、(メタ)アクリル系共重合体が有する官能基と反応させて粘着力及び凝集力を調整するために用いられるものである。例えば、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)トルエン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)ベンゼン、N,N,N,N′−テトラグリシジル−m−キシレンジアミンなどの分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネートなどの分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物、テトラメチロール−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロール−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−(2−メチルアジリジン)プロピオネートなどの分子中に2個以上のアジリジニル基を有するアジリジン系化合物等が挙げられる。硬化剤の添加量は、所望の粘着力に応じて調整すればよく、(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して0.1〜5.0質量部が適当である。
なお、硬化剤硬化型の樹脂を用いる場合には、タック力の抑制およびフィルムとしての強度および伸度を確保するため、(メタ)アクリル系共重合体中の硬化剤と反応する官能基に対し硬化剤を等量程度加えることが望ましく、例えば(メタ)アクリル系共重合体100質量部に対して2.0〜30質量部が適当である
エネルギー線硬化型樹脂は、前記のアクリル系粘着剤とエネルギー線重合性化合物とを主成分としてなるのが一般的である。エネルギー線重合性化合物とは、例えば紫外線の照射によって三次元網状化しうる分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物が広く用いられる。具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートや、オリゴエステルアクリレート等が広く適用可能である。
また、アクリル系粘着剤として、上記の様なアクリレート系化合物のほかに、ウレタンアクリレート系オリゴマーを用いることもできる。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアナート化合物(例えば、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアナートなど)を反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレートなど)を反応させて得られる。
エネルギー線硬化型樹脂中のアクリル系粘着剤とエネルギー線重合性化合物との配合比としては、アクリル系粘着剤100質量部に対してエネルギー線重合性化合物を50〜200質量部、好ましくは50〜150質量部の範囲で配合されるのが望ましい。この配合比の範囲である場合、エネルギー線照射後にエネルギー線硬化型樹脂のタック力は大きく低下する。
更には、エネルギー線硬化型樹脂は、上記のようにアクリル系粘着剤にエネルギー線重合性化合物を配合する代わりに、アクリル系粘着剤自体をエネルギー線重合性アクリル酸エステル共重合体とすることも可能である。
また、エネルギー線によりエネルギー線硬化型樹脂を重合させる場合には、光重合性開始剤、例えばイソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、クロロチオキサントン、ベンジルメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等を併用することができる。これらのうち少なくとも1種類をエネルギー線硬化型樹脂に添加することにより、効率よく重合反応を進行させることができる。尚、ここで言うエネルギー線とは、紫外線のような光線、または電子線のような電離性エネルギー線のことをさす。
(ポリエステル樹脂)
キャストフィルム層7を形成するポリエステル樹脂は特に限定されるものではなく、例えば硬化剤硬化型樹脂を用いる場合は硬化剤硬化型のポリエステル樹脂組成物と硬化剤とを主成分としてなるものである。
硬化剤硬化型ポリエステル樹脂組成物とは、硬化剤と反応可能な官能基を有するポリエステル樹脂を含む組成物であり、好ましくはヒドロキシル基を有するポリエステルポリオールを使用することができる。
また、硬化剤は、硬化剤硬化型ポリエステル樹脂組成物が有する官能基と反応して粘着力および凝集力を調整するために用いられるものである。好ましくは、前述の分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物を使用することができる。
<粘着剤層>
粘着剤層5は、基材フィルム3に粘着剤を塗工して形成することができる。本実施形態に係る半導体ウェハ保護用粘着テープ1を構成する粘着剤層5は、ガスエッチング工程時においてチップとの剥離を生じない程度の保持性を有するものであればよい。また、加熱時にウェハや装置を汚染しないようアウトガスの少ないものが望ましい。
特に、エネルギー線などを照射される前の粘着剤層5のタック力が25℃において50〜400kPaであることが好ましい。このようなタック力により、被着物である半導体ウェハやチップとの間に剥離を生じない。
本実施形態において、粘着剤層5を構成する粘着剤の構成はとくに限定されないが、剥離性を向上させるために、エネルギー線硬化性のものが好ましく、硬化後にチップ21との剥離が容易となる材料であることが好ましい。エネルギー線硬化性を有する粘着剤としては、例えば、キャストフィルム層7を形成するのに使用されるアクリル系粘着剤とエネルギー線重合性化合物とを主成分としてなる組成のものを用いることができる。エネルギー線硬化性の粘着剤を用いた場合、耐熱性を上げるためガスエッチング工程の前にエネルギー線硬化を施してもよい。
<用途>
本実施形態に係る半導体ウェハ保護用粘着テープ1は、ステルスダイシング工程により個片化されたチップへの、ガスによるエッチング処理工程に好適に使用される。
(ガスエッチング工程)
本実施形態に係る半導体ウェハ保護用粘着テープ1を、ガスエッチング工程に適用した場合の、テープの使用方法について、図2を参照しながら説明する。
図2は、ステルスダイシング工程によって、半導体ウェハが個片化されたチップ11に対して、エッチングガス13によりエッチングを行うガスエッチング工程を示す断面図である。図2に示すように、リングフレーム15に固定された半導体ウェハ保護用粘着テープには、半導体ウェハがステルスダイシング工程によって個片化された複数のチップ11が固定されている。また、チップ11は、チャックテーブル17により保持されている。その後、エッチングガス13を照射し、チップ11の露出面をエッチングする。
ガスエッチング工程により、チップ分断面に残存するレーザー光による改質領域を除去する。改質領域はもろくなっているため、チップ11に改質領域が残ると、改質領域からチップ11が割れてしまう。チップ11の表面の改質領域や凹凸を除去することで、チップ11の抗折強度が高まる。ガスエッチングの例は、1kPa程度まで減圧したチャンバー内に、200℃に加熱した三フッ化塩素(ClF)ガスを、0.3〜2.0MPaの圧力で吹き付ける方法が挙げられる。
この際、加熱されたエッチングガス13が照射されることや、エッチングガス13とチップ11との間で化学反応が発生することにより、半導体ウェハ保護用粘着テープ1は加熱される。チャックテーブル17に接する箇所はチャックテーブル17中に冷却水を循環させることで冷却されるが、チャックテーブル17が接しない箇所や発生する熱が冷却を上回る場合では、半導体ウェハ保護用粘着テープ1は、200℃程度まで加熱されることもある。
(本実施形態に係る効果)
本実施形態において、チャックテーブル17に接するキャストフィルム層7が、200℃に加熱されてもタック力が所定の値以下であるため、本実施形態に係る半導体ウェハ保護用粘着テープ1はチャックテーブル17に融着せずにガスエッチングが可能である。
また、本実施形態において、基材フィルム3はキャストフィルム層7を有するため、半導体ウェハ保護用粘着テープの熱収縮率は小さくなり、ガスエッチング工程において、チップの位置がずれたり、チップ同士が接触したりすることを防ぐことができる。
特に、本実施形態において、基材フィルムをキャストフィルム層のみで形成する場合、半導体ウェハ保護用粘着テープの熱収縮率がさらに小さくなる。
次に、本実施形態に係る効果をさらに明確にするために、実施例および比較例について詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔半導体ウェハ保護用粘着テープの作製〕
(1)基材フィルムの作製
(キャストフィルムAと樹脂フィルムAの積層フィルム)
住友化学製エチレンメチルメタクリレート(EMMA)樹脂「アクリフトWD201(商品名)」を用いて、Tダイ法により厚さ100μmの樹脂フィルムAを成形した。
紫外線硬化型アクリル系共重合体Aを剥離フィルム上に乾燥後の厚さが30μmとなるように塗工し、樹脂フィルムAと貼り合せ、紫外線を照射し、硬化させることで、総厚130μmの樹脂フィルムAとキャストフィルムAの積層フィルムを得た。
紫外線硬化型アクリル系共重合体組成物Aの組成は以下のとおりである
アクリル酸エステル共重合体 100質量部
硬化剤(日本ポリウレタン社製「コロネートL」(商品名)) 2質量部
放射線重合性化合物 150質量部
光重合開始剤(日本チバガイギー社製「イルガキュアー184」(商品名)) 5質量部
前記のアクリル酸エステル共重合体および放射線重合性化合物は、次のものである。
アクリル酸エステル共重合体:
2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートを共重合して得られた、重量平均分子量が10万、ガラス転移点が−10℃の共重合体。
放射線重合性化合物:
重量平均分子量が1100のウレタンアクリレートオリゴマー
(キャストフィルムB)
硬化剤硬化型ポリエステル樹脂組成物を、剥離フィルム上に塗工、乾燥させ、別の剥離フィルムと貼りあわせた後、1週間養生し硬化させた後に剥離フィルムから剥がすことでフィルム状のキャストフィルムBを得た。キャストフィルムBの乾燥後の厚さは70μmであった。
硬化剤硬化型ポリエステル樹脂組成物の組成は以下のとおりである
ポリエステル樹脂組成物(重量平均分子量:1.5万、ガラス転移点:40℃) 100質量部
硬化剤(日本ポリウレタン社製「コロネートL」(商品名)) 10質量部
(樹脂フィルムB)
100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム社製、G2:商品名)を樹脂フィルムBとして用いた。
(2)粘着剤組成物Aの調製
溶媒のトルエン400g中に、2−エチルヘキシルアクリレート446.5g、メチルメタアクリレート45g、メタクリル酸3.4g、重合開始剤としてベンゾイルペルオキシド0.5gの混合液を2時間かけて滴下しながら、100℃の温度下で4時間反応させ官能基を持つポリマー(2)の溶液を得た。次にこのポリマー溶液(2)に、光重合性炭素−炭素二重結合及び官能基を有する化合物(1)として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5.1g、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1gを加え、120℃の温度下で6時間反応させた後、酢酸にて中和し、化合物(A)の溶液を得た。この化合物(A)溶液中の化合物(A)100質量部に対し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン社製:コロネートL)(B)1質量部、光重合開始剤(日本チバガイギー社製イルガキュアー184)0.5質量部を化合物(A)溶液中に加えて混合し、アクリル系エネルギー線硬化性粘着剤組成物Aを調製した。
<実施例1>
キャストフィルムAと樹脂フィルムAを積層したフィルムの樹脂フィルムA側に調製した粘着剤組成物Aを塗布・乾燥し、半導体ウェハ保護用粘着テープを作成した。
<実施例2>
キャストフィルムBに粘着剤組成物Aを塗布・乾燥し、半導体ウェハ保護用粘着テープを作成した。
<比較例1>
樹脂フィルムAに粘着剤組成物Aを塗布・乾燥し、半導体ウェハ保護用粘着テープを作成した。
<比較例2>
樹脂フィルムBに粘着剤組成物Aを塗布・乾燥し、半導体ウェハ保護用粘着テープを作成した。
〔半導体ウェハ保護用粘着テープの物性と評価〕
(1)タック力の測定
株式会社レスカのタッキング試験機TAC−IIを用いて行った。測定モードは、設定した加圧値までプローブを押し込み、設定した時間が経過するまで加圧値を保持するようにコントロールし続けるConstant Loadを用いた。セパレータを剥離した後、粘着剤層が形成されない側を上にして基材フィルムをプレート上に置き、上側より直径3.0mmのSUS304製のプローブを接触させた。プローブを測定試料に接触させる時のスピードは30mm/minであり、接触荷重は100gfであり、接触時間は1秒である。その後、プローブを600mm/minの剥離速度で上方に引き剥がし、引き剥がすのに要する力を測定し、そのピーク値をタック力とした。タック力を測定したい温度に合わせて、例えば200℃におけるタック力は、プローブおよびプレート温度を200℃とした。
(2)ガスエッチング工程での評価
直径6インチで100μm厚さのミラーウエハに、半導体ウェハ加工用粘着テープを貼り合わせ、ウェハ面より6インチウエハを10mm角にダイシング(基材への切り込み深さ20μm)した後、真空チャンバー内にて、半導体ウェハ加工用粘着テープをチャックテーブルに吸着させ、30秒間ClFのガスエッチングを行う。なお、この際チャックテーブル内には70℃の温水を流すことで、半導体ウェハ加工用粘着テープおよびウェハの冷却を行う。本工程の後にチャックテーブルから粘着テープが容易に剥離可能かどうか評価を行った。
表中の○、×は、以下を意味する。
「○」・・・ガスエッチング工程後に、粘着テープをチャックテーブルより容易に剥離することができた
「×」・・・ガスエッチング工程後に、粘着テープをチャックテーブルより容易に剥離することができなかったか、粘着テープが破断、溶融した。
(3)チップのシフト評価
ガスエッチング評価にて加工、テープのチャックテーブルからの剥離が可能であったものについて、ダイシングによるチップ間隔がガスエッチング工程でずれていないか光学顕微鏡により、各5箇所において確認を行った。例えば、ダイシングによる切り込み幅25μmに対し、ガスエッチング工程後のチップ間の間隔が22μmである場合、ズレは3μmである。全ての箇所においてズレが±1μm以内であったものを◎、また、全ての箇所においてズレが±2.5μm以内であったものを○、5箇所中、1箇所でもズレが±2.5μm以上であったものを×とした。
(4)破断強度、破断伸度
粘着テープを1号ダンベル形状(JIS K 6301)で打ち抜いて試験片を作成し、引っ張り試験装置(JIS B 7721)を使用して測定した。試験片に40mmの標線を入れた後、引張試験機を用いて標線間切断時の荷重(引張り強さ)と伸びを測定した。但し、引張速さは300mm/minとした。
Figure 2014216517
表1に示すように、実施例1〜2の半導体ウェハ保護用粘着テープは、粘着剤層が形成されない側が、キャストフィルム層A〜Bであり、最外層のタック力が、200℃でも100kPa以下であるため、ガスエッチング工程において粘着テープの基材フィルムがチャックテーブルに融着することがなかった。
特に、実施例2は、基材フィルムがキャストフィルムのみであるため、加熱によっても収縮が少なく、ガスエッチング工程中にチップのシフトが更に少なかった。
比較例1は、基材フィルムの粘着剤が形成されない側の最外層が樹脂フィルムAであるため、ガスエッチング工程において粘着テープの基材フィルムがチャックテーブルに融着してしまい。ガスエッチング工程後に基材フィルムをチャックテーブルから剥がすのが困難であった。
比較例2は、基材フィルムの粘着剤が形成されない側の最外層のタック力が、200℃でも100kPa以下であったが、エッチング工程での加熱の影響で、フィルム成型時の残留応力により収縮し、粘着テープがチャックテーブルから浮いてしまい、チャックテーブルより冷却されなかったため、ウェハの変色や粘着剤の劣化が見られた。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しえることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a………半導体ウェハ保護用粘着テープ
3………基材フィルム
5………粘着剤層
7………キャストフィルム層
9………樹脂フィルム層
11………チップ
13………エッチングガス
15………リングフレーム
17………チャックテーブル
21………半導体ウェハ
23………チップ
31………半導体ウェハ
33………チップ
前述した目的を達成するために、以下の発明を提供する。
(1)基材フィルムと、前記基材フィルムの片面に形成された粘着剤層とを有し、
前記基材フィルムは、硬化した樹脂を含むキャストフィルム層を前記粘着剤層が形成されない側の最外層に有し、直径3.0mmのSUS304製のプローブを測定試料に接触させる時のスピードを30mm/minとし、接触荷重を100gfとし、接触時間を1秒とした条件において、プローブを600mm/minの剥離速度で上方に引き剥がした際の、プローブタックにより測定された前記キャストフィルム層のタック力のピーク値が200℃において100kPa以下であることを特徴とする半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(2)前記基材フィルムが、キャストフィルム層のみからなることを特徴とする(1)に記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(3)前記キャストフィルム層が、硬化したアクリル系共重合体またはポリエステル樹脂を含むことを特徴とする(1)または(2)に記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(4)前記キャストフィルム層は、硬化剤もしくは放射線により硬化されたアクリル系共重合体で構成するものであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(5)破断強度が0.5N/mm以上であり、破断伸度が200%以上であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(6)直径3.0mmのSUS304製のプローブを測定試料に接触させる時のスピードを30mm/minとし、接触荷重を100gfとし、接触時間を1秒とした条件において、プローブを600mm/minの剥離速度で上方に引き剥がした際の、プローブタックにより測定された前記粘着剤層のタック力のピーク値が25℃において50〜400kPaであることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
前述した目的を達成するために、以下の発明を提供する。
(1)基材フィルムと、前記基材フィルムの片面に形成された粘着剤層とを有し、
前記基材フィルムは、硬化した樹脂を含むキャストフィルム層を前記粘着剤層が形成されない側の最外層に有し、直径3.0mmのSUS304製のプローブを測定試料に接触させる時のスピードを30mm/minとし、接触荷重を980mN(100gf)とし、接触時間を1秒とした条件において、プローブを600mm/minの剥離速度で上方に引き剥がした際の、プローブタックにより測定された前記キャストフィルム層のタック力のピーク値が200℃において100kPa以下であることを特徴とする半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(2)前記基材フィルムが、キャストフィルム層のみからなることを特徴とする(1)に記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(3)前記キャストフィルム層が、硬化したアクリル系共重合体またはポリエステル樹脂を含むことを特徴とする(1)または(2)に記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(4)前記キャストフィルム層は、硬化剤もしくは放射線により硬化されたアクリル系共重合体で構成するものであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(5)破断強度が0.5N/mm以上であり、破断伸度が200%以上であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
(6)直径3.0mmのSUS304製のプローブを測定試料に接触させる時のスピードを30mm/minとし、接触荷重を980mN(100gf)とし、接触時間を1秒とした条件において、プローブを600mm/minの剥離速度で上方に引き剥がした際の、プローブタックにより測定された前記粘着剤層のタック力のピーク値が25℃において50〜400kPaであることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
〔半導体ウェハ保護用粘着テープの物性と評価〕
(1)タック力の測定
株式会社レスカのタッキング試験機TAC−IIを用いて行った。測定モードは、設定した加圧値までプローブを押し込み、設定した時間が経過するまで加圧値を保持するようにコントロールし続けるConstant Loadを用いた。セパレータを剥離した後、粘着剤層が形成されない側を上にして基材フィルムをプレート上に置き、上側より直径3.0mmのSUS304製のプローブを接触させた。プローブを測定試料に接触させる時のスピードは30mm/minであり、接触荷重は980mN(100gf)であり、接触時間は1秒である。その後、プローブを600mm/minの剥離速度で上方に引き剥がし、引き剥がすのに要する力を測定し、そのピーク値をタック力とした。タック力を測定したい温度に合わせて、例えば200℃におけるタック力は、プローブおよびプレート温度を200℃とした。

Claims (6)

  1. 基材フィルムと、前記基材フィルムの片面に形成された粘着剤層とを有し、
    前記基材フィルムは、硬化した樹脂を含むキャストフィルム層を前記粘着剤層が形成されない側の最外層に有し、
    前記キャストフィルム層のタック力が200℃において100kPa以下である
    ことを特徴とする半導体ウェハ保護用粘着テープ。
  2. 前記基材フィルムが、キャストフィルム層のみからなることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
  3. 前記キャストフィルム層が、硬化したアクリル系共重合体またはポリエステル樹脂を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
  4. 前記キャストフィルム層は、硬化剤もしくは放射線により硬化されたアクリル系共重合体で構成するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
  5. 破断強度が0.5N/mm以上であり、破断伸度が200%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
  6. 前記粘着剤層のタック力が25℃において50〜400kPaであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体ウェハ保護用粘着テープ。
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