JP2014214721A - 防音型エンジン - Google Patents
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Abstract
Description
一方、従来の防音型エンジン発電機においては、メンテナンスを容易に行えるようにするため、防音ケースの側壁等に開口部を形成し、該開口部をカバーで覆うように構成することが一般的である。
しかし、特許文献1に開示されているエンジン発電機にあっては、詳しい説明はなされていないが図面を参照する限り、開口部を覆うサイドパネルは2本のネジで止めているだけの構造であるため、防音性が充分でない。少なくとも、特許文献1には、防音性を高めるための積極的な工夫については記載されていない。
また、本発明の他の目的は、エンジン上部に設けられる点火プラグ等の修理、点検の作業性を向上させつつ防音ケースすなわち機器全体の小型化を図ることができる技術を提供することにある。
燃料を燃焼させて動力を出力するエンジン本体と、エンジン周辺部品と、燃料を貯留する燃料タンクと、前記エンジン本体とエンジン周辺部品および前記燃料タンクを収納する防音ケースとを備え、前記防音ケースの側壁には開口部が形成され、該開口部を覆うようにカバー部材が装着されてなる防音型エンジンであって、
前記開口部には、前記防音ケースの側壁上部から上壁にかけて切欠き部が設けられ、
前記カバー部材は、
前記切欠き部に対応した形状を有する上部カバーと、前記切欠き部を除く前記開口部に対応した形状を有する側部カバーとからなり、
前記上部カバーは、前記切欠き部に対して側方から挿入することで係合され、
前記側部カバーは、前記開口部を覆いつつ上縁の一部が前記上部カバーの開口側縁部に接した状態で前記防音ケースの側壁に固定されるように構成した。
上記構成によれば、側部カバーを防音ケースの側壁に装着すると、側部カバーによって上部カバーの開口側縁部(下端)が抑えられるため、専用の固定手段を設けることなく上部カバーが開口部の切欠きから抜け出すのを阻止した状態にすることができる。これにより、メンテナンスを容易にするために設けた切欠き部と、これを閉鎖する上部カバーとを設けたことに伴う部品点数の増加および取付け取り外し作業が複雑化するのを抑えることができる。
前記側部カバーの上端には所定の間隔をおいて複数の係止片が、また、前記防音ケースの側壁の前記開口部上縁近傍および前記上部カバー開口側縁部には、前記側部カバーの前記複数の係止片に対応する部位に該係止片と係合可能な複数の係合穴が、それぞれ形成され、
前記側部カバーは、前記上部カバーが前記切欠き部に挿入された状態で、前記複数の係止片が前記複数の係合穴にそれぞれ係合されることで上端が前記防音ケースの側壁に係止されるとともに、前記側部カバーの下端のネジ挿通穴にネジが挿通され前記開口部下縁近傍の前記ネジ穴に螺合されることで、前記防音ケースの側壁に固定されるように構成する。
これにより、側部カバーを防音ケースに取り付ける際には、側部カバーを傾けた姿勢で上端の係止片を防音ケースの側壁の複数の係合穴に係合させた後、側部カバーを垂直な姿勢に回動させてネジ止めするだけでよく、取付け作業を簡単にすることができる。
これにより、シール部材が側部カバーの周縁部と防音ケースの側壁との隙間を塞ぐことができるため、エンジンの運転音がケース外部へ漏れにくくすることができる。
前記防音ケースの側壁の前記開口部縁部には、
前記係合溝を構成する前記二重リブの内側リブが係合可能なリブと、該リブと共に前記二重リブの外側リブが係合可能な凹部を形成する段差部と、前記二重リブの内側リブの先端と対向する延長片部とを形成する。
これにより、防音ケースの内部から外部へ漏れるエンジン運転音のケース壁面での反射回数を増加させて、漏れ音を減衰させることができる。
これにより、防振グロメットによって側部カバーの振動を抑制することができ、エンジンが発する騒音を低減することができる。
図1は、本発明を適用して好適なエンジンの一例としての防音型エンジン発電機を示すもので、(A)はサイドカバーを装着した状態、(B)はサイドカバーを外した状態を示す斜視図である。
図1(B)に示すように、本実施形態の防音型エンジン発電機10は、空冷式ガソリンエンジンのような内燃機関(以下、エンジン本体と称する)11と、該エンジン本体11により回転駆動され発電を行う発電体(図示省略)を有する。また、エンジン発電機10は、エンジン本体11に供給されるガソリンなどの燃料を貯留する燃料タンク13やキャブレタ(気化器)14を有し、これらを収容し覆う筐状の防音ケース15が設けられている。
特に限定されるものではないが、この実施形態のエンジン発電機10においては、防音ケース15内部のほぼ中央に、シリンダヘッドが上部に位置する姿勢でエンジン本体11が配置されている。そして、このエンジン本体11の下部に、クランク軸(図示省略)がほぼ水平な姿勢で図の左右方向に配置されている。なお、以下便宜上、図1の右側方向を前方、図1の左側方向を後方と定義して説明する。
また、防音ケース15内の、上記燃料タンク13の近傍であって、冷却用のファン(図示省略)の上方側には、燃料をエンジン本体11へ供給する燃料ポンプ17が設けられ、該燃料ポンプ17の後方(図では左方)にキャブレタ14が設けられている。さらに、エンジン本体11の側方であって発電体(図示省略)の後方には、エアクリーナ18が設けられている。
より詳細に説明すると、切欠き15E及び上部カバー52は、図2(A)に示すように、湾曲した台形状に形成され、切欠き15Eに上部カバー52を差し込むと、図2(B)に示すように、開口部15Bの上端縁が直線をなすように構成されている。
そのため、上部カバー52を切欠き15Eへ差し込むように移動させると、一対の係合片52bがスリット15bに案内されるようにして上部カバー52が移動し、先端にある突起52aが切欠き15Eの奥部の係合穴15aに係合される。これにより、切欠き15Eへ差し込まれた上部カバー52は、防音ケース15の上壁と一体になり、上方または下方への力を加えても移動しないように保持される。
また、サイドカバー51の下端中央には、コインネジ31を挿通するネジ挿通孔51dが形成され、防音ケース15の底壁側面の、上記ネジ挿通孔51dに対応する位置には、図1(B)に示すように、ネジ穴15dが形成されている。なお、図3は、サイドカバー51を裏面側から見た斜視図である。
このように、本実施例においては、コインネジ1個でサイドカバー51を防音ケース15の側壁に固定することができるので、カバーの取外し、装着に要する時間を短縮することができるとともに、ドライバを使用しなくて済むため利便性が向上する。
第1に、図3に示すように、サイドカバー51の内面に振動耐性を高めるために格子状のリブ51Dが形成されている。これにより、サイドカバー51がスピーカの振動板のように作用して音を発生してしまうのを回避することができる。また、リブ51Dを設けるによってサイドカバー51の曲げ剛性を高めることができる。
第3に、サイドカバー51の内面には、図3に示すように、周縁部に沿って帯状のスポンジ製シールを係合させるための係合溝51eが形成されている。このように、周縁部に沿ってシール部材を配設することで、側部カバーの周縁部と防音ケースの側壁との隙間を塞ぐことができるため、エンジンの運転音がケース外部へ漏れにくくすることができる。
すなわち、防音ケース15側壁の前記開口部15Bの縁部には、スポンジ製シール33が介在される前記係合溝51eを構成する前記二重リブ51Rの内側リブRiと外側リブRoとの間の凹部に係合可能なリブR1が形成されている。また、該リブR1と共に前記二重リブ51Rの外側リブRoが係合可能な凹部を形成する段差部S1が形成され、防音ケース15側壁の前記開口部15Bの縁部には、前記二重リブ51Rの内側リブRiの先端面と対向する面をなす延長片部E1が形成されている。
また、二重リブ51Rの内側リブRiと外側リブRoとの間に形成された係合溝51eにスポンジ製シール33が介在されることで、さらに防音効果が高められるようになる。
11 内燃機関(エンジン本体)
13 燃料タンク
14 キャブレタ
15 防音ケース
15A 握手部
15B 防音ケース側壁の開口部
15E 開口部の切欠き
17 燃料ポンプ
31 コインネジ
32 防振用グロメット
51 着脱可能なサイドカバー(側部カバー)
52 上部カバー
Claims (6)
- 燃料を燃焼させて動力を出力するエンジン本体と、エンジン周辺部品と、燃料を貯留する燃料タンクと、前記エンジン本体とエンジン周辺部品および前記燃料タンクを収納する防音ケースとを備え、前記防音ケースの側壁には開口部が形成され、該開口部を覆うようにカバー部材が装着されてなる防音型エンジンであって、
前記開口部には、前記防音ケースの側壁上部から上壁にかけて切欠き部が設けられ、
前記カバー部材は、
前記切欠き部に対応した形状を有する上部カバーと、前記切欠き部を除く前記開口部に対応した形状を有する側部カバーとからなり、
前記上部カバーは、前記切欠き部に対して側方から挿入することで係合され、
前記側部カバーは、前記開口部を覆いつつ上縁の一部が前記上部カバーの開口側縁部に接した状態で前記防音ケースの側壁に固定されることを特徴とする防音型エンジン。 - 前記側部カバーの下端にはネジ挿通穴が形成されるとともに、前記ネジ挿通穴に対応して前記防音ケースの側壁の前記開口部下縁近傍にはネジ穴が形成され、
前記側部カバーの上端には所定の間隔をおいて複数の係止片が、また、前記防音ケースの側壁の前記開口部上縁近傍および前記上部カバー開口側縁部には、前記側部カバーの前記複数の係止片に対応する部位に該係止片と係合可能な複数の係合穴が、それぞれ形成され、
前記側部カバーは、前記上部カバーが前記切欠き部に挿入された状態で、前記複数の係止片が前記複数の係合穴にそれぞれ係合されることで上端が前記防音ケースの側壁に係止されるとともに、前記側部カバーの下端のネジ挿通穴にネジが挿通され前記開口部下縁近傍の前記ネジ穴に螺合されることで、前記防音ケースの側壁に固定されることを特徴とする請求項1に記載の防音型エンジン。 - 前記係止片は、前記側部カバーを垂直面に対して傾斜姿勢にした場合に前記係合穴に挿入可能であり、挿入後、前記側部カバーを垂直姿勢にした場合には前記係合穴から抜けない構造であることを特徴とする請求項2に記載の防音型エンジン。
- 前記側部カバーの内面周縁には、縁部に沿って帯状のシール部材を係合可能な係合溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防音型エンジン。
- 前記係合溝は前記側部カバーの内面周縁部に沿って形成された二重リブによって構成され、
前記防音ケースの側壁の前記開口部縁部には、
前記係合溝を構成する前記二重リブの内側リブが係合可能なリブと、該リブと共に前記二重リブの外側リブが係合可能な凹部を形成する段差部と、前記二重リブの内側リブの先端と対向する延長片部とが形成されていることを特徴とする請求項4に記載の防音型エンジン。 - 前記側部カバーの内面の所定部位には、複数の係止突起が設けられ、
前記防音ケースの側壁の前記係止突起と対向する部位には、当接可能な複数の防振グロメットが組み込まれており、該防振グロメットに前記複数の係止突起を差し込み可能であることを特徴とする請求項5に記載の防音型エンジン。
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