JP5966058B2 - 携帯型エンジン - Google Patents
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Description
従来のエンジン発電機は、燃料タンク内の燃料を抜き取るための専用の構造が設けられていないため、タンクの燃料注入口のキャップを外して灯油ポンプを使用して燃料を抜き取ったり、燃料タンク内の燃料がなくなるまでエンジンを空運転させていた。
しかるに、上記特許文献1の考案の燃料抜取り装置は、気化器内の燃料を抜き取るために工夫されたものであり燃料タンク内の燃料を抜き取ることはできない。
また、特許文献2に記載されている燃料コックを備えたエンジン発電機にあっては、搬送中に燃料タンクからシリンダ内へ燃料が流れ込むのを防止することはできるものの、燃料タンク内の燃料を外部へ抜き取ることはできないという課題がある。
燃料を燃焼させて動力を出力する内燃機関と、燃料を貯留する燃料タンクと、前記燃料タンクから前記内燃機関へ燃料を送る燃料ポンプとを備えた携帯型エンジンであって、
前記燃料タンクと前記燃料ポンプとの間に設けられた、燃料を送るU字状の燃料パイプと、
該燃料パイプの燃料通路の最も低い部位に設けられた、前記燃料パイプ内の燃料を外部へ排出可能な燃料ドレイン装置と、
前記内燃機関と前記燃料タンクと前記燃料ポンプとを四方から覆う防音ケースと、を備え、
前記燃料ドレイン装置は、前記燃料パイプの燃料通路の最も低い部位に連通され排出口を構成するドレインパイプを備え、
前記防音ケースの底壁は断面が波形をなすように形成され、該波形の頭部に前記燃料ドレイン装置の前記排出口が対向され、該対向部位に開口が形成され、
前記ドレインパイプは下方へ向かって突出し先端が前記開口内に位置するように構成した。
また、前記内燃機関と前記燃料タンクと前記燃料ポンプとを四方から覆う防音ケースを備え、前記防音ケースの、前記燃料ドレイン装置の排出口と対向する部位に開口を設けているので、内燃機関および燃料タンクが防音ケースに収納されている場合に、燃料ドレイン装置の排出口から防音ケースの開口を通して燃料を外部へ流出させることができ、燃料ドレイン装置の排出口から流出した燃料が防音ケースの底に溜まるのを防止できる。
さらに、下方へ向かって突出するドレインパイプを設けているため、燃料タンクおよび燃料パイプ内に残留している燃料を、自重によって外部へ流出させることができる。
さらに、前記防音ケースの底壁は断面が波形をなすように形成され、該波形の頭部に前記開口が形成され、該開口内に前記ドレインパイプの先端が位置するように構成されていることにより、ドレインパイプの先端が防音ケースの底壁よりも低く接地面よりも高くなるので、燃料パイプから抜き取られた燃料を確実に外部へ排出させることができる。また、ドレインパイプの先端が地面等に接触して詰まったり異物が侵入したりするのを回避することができる。
これより、コックを操作する操作手段が防音ケースの開口部に露出する状態を回避して、運転中に誤って操作されるのを防止することができる。また、燃料ドレイン装置が、防音ケースの開口部近傍に配置されることとなるため、コックと操作手段との関係を視認しながら操作手段を操作することができ、誤操作を回避することができる。
これより、コックを操作する操作手段の近傍に操作方法を示すピクトグラムが表記されることとなるので、安価な構造で容易に操作方法を理解させることができる。
コックを操作する操作手段はノブのようなもので構成することも可能であるが、マイナスドライバーで操作する構成とすることにより、ユーザが誤って操作することでドレインパイプから燃料が意図せずに流出してしまうのを防止することができる。
レバーと開閉コックの操作レバーを混同して誤って操作するおそれがある。上記構成によれば、ユーザが誤ってドレイン用コックの操作手段を操作してしまうのを防止することができる。さらに、前記操作手段の先端面が取付け部の表面よりもケース内側に位置するよう構成されているので、より一層誤操作を防止できるとともにゴミや水等の異物が侵入するのを抑制することができる。
図1は、本発明を適用して好適なエンジンの一例としての携帯型エンジン発電機の概略を示すもので、(A)はサイドカバーを装着した状態、(B)はサイドカバーを外した状態を示す斜視図である。
図1(B)に示すように、本実施形態の携帯型エンジン発電機10は、空冷式ガソリンエンジンのような内燃機関(以下、エンジン本体と称する)11と、該エンジン本体11により回転駆動され発電を行う発電体(図示省略)を有する。また、エンジン発電機10は、エンジン本体11に供給されるガソリンなどの燃料を貯留する燃料タンク13、エンジンに供給される燃料を気化するキャブレタ14(気化器)等を有し、これらを収容し覆う筐状の防音ケース15が設けられている。
特に限定されるものではないが、この実施形態のエンジン発電機10においては、防音ケース15内部のほぼ中央に、シリンダヘッドが上部に位置する姿勢でエンジン本体11が配置されている。そして、このエンジン本体11の下部に、クランク軸(図示省略)がほぼ水平な姿勢で図の左右方向に配置されている。なお、以下便宜上、図1の右側方向を前方、図1の左側方向を後方と定義して説明する。
また、防音ケース15内の、上記燃料タンク13の近傍であってリコイルスタータや冷
却用のファンの上方に、燃料をエンジン本体11へ供給する燃料ポンプ17が設けられ、燃料ポンプ17の後方(図1では左方)にキャブレタ14が設けられている。そして、燃料タンク13および燃料ポンプ17の下方には、始端が上記燃料タンク13の底部に結合され、終端が上記燃料ポンプ17に結合され、燃料タンク13から燃料ポンプ17へ燃料を送る燃料パイプ18(図2参照)が設けられている。
また、防音ケース15の底壁の下面には、滑り止めを兼ねたゴムパッド30が貼付されている。これにより、防音ケース15の底壁が直接地面に触れないようにして、ケース内部にゴミや水等の異物を浸入しにくくしている。
11 内燃機関(エンジン本体)
13 燃料タンク
14 キャブレタ
15 防音ケース
15A 握手部
15B 防音ケースの開口部
15C 着脱可能なカバー
17 燃料ポンプ
18 燃料パイプ
19 開閉用コック
20 燃料ドレイン装置
21 ドレインコック
22 コック操作ネジ(操作手段)
23 取付け部
24 ドレインパイプ
Claims (5)
- 燃料を燃焼させて動力を出力する内燃機関と、燃料を貯留する燃料タンクと、前記燃料タンクから前記内燃機関へ燃料を送る燃料ポンプとを備えた携帯型エンジンであって、
前記燃料タンクと前記燃料ポンプとの間に設けられた、燃料を送るU字状の燃料パイプと、
該燃料パイプの燃料通路の最も低い部位に設けられた、前記燃料パイプ内の燃料を外部へ排出可能な燃料ドレイン装置と、
前記内燃機関と前記燃料タンクと前記燃料ポンプとを四方から覆う防音ケースと、を備え、
前記燃料ドレイン装置は、前記燃料パイプの燃料通路の最も低い部位に連通され排出口を構成するドレインパイプを備え、
前記防音ケースの底壁は断面が波形をなすように形成され、該波形の頭部に前記燃料ドレイン装置の前記排出口が対向され、該対向部位に開口が形成され、
前記ドレインパイプは下方へ向かって突出し先端が前記開口内に位置するように構成されていることを特徴とする携帯型エンジン。 - 前記燃料パイプ内の燃料が流れる経路を前記燃料通路と前記ドレインパイプ側とに切換え可能なコックと、該コックを外部から操作可能な操作手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の携帯型エンジン。
- 前記防音ケースの側壁には開口部が形成され、該開口部にはカバー部材が着脱可能に装着され、少なくとも前記操作手段は前記カバー部材が装着される前記開口部の縁部の内側に配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型エンジン。
- 前記燃料ドレイン装置は取付け部を備え、該取付け部は前記防音ケースの前記開口部の縁部の内面側に固定可能であって、前記開口部の縁部の外表面に前記操作手段の操作方法を示すピクトグラムが凹凸表記されていることを特徴とする請求項3に記載の携帯型エンジン。
- 前記操作手段は、先端面にマイナスドライバーの先端が係合可能な溝が形成され、前記操作手段の先端面が前記取付け部の表面よりもケース内側に位置するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の携帯型エンジン。
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