JP2014212847A - 二重瞼形成用テープ及びその製造方法及びそれを用いた二重瞼の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】合成樹脂テープの弾性的伸縮性を利用して二重瞼を形成する二重瞼形成用テープの優れた利点を活かしつつ、二重になり易い瞼から二重になり難い張りの強い瞼まで、様々な瞼の状態に対応させることが可能な、改良された二重瞼形成用テープ及びその製造法並びにその二重瞼形成用テープを用いた二重瞼の形成方法を提供する。
【解決手段】長手方向に対し所定長さに伸長させたときに弾性的収縮性を有する細長いテープ状部材2に、該テープ状部材を瞼に貼着するための粘着剤3が塗着されて成り、該テープ状部材の上記弾性的収縮性を利用して二重瞼を形成する二重瞼形成用テープ1において、上記テープ状部材2を、ポリエチレンから成る第1の基材層4と、ポリウレタンから成る第2の基材層5との積層体とし、該テープ状部材を上記所定長さに伸長させたときに、上記第1の基材層が、塑性領域に移行され該塑性領域においても弾性的収縮性を有しているように構成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、テープ状部材を伸長させたときの弾性的収縮性を利用して二重瞼を形成する二重瞼形成用テープ及びその製造方法、並びに、その二重瞼形成用テープを用いた二重瞼の形成方法に関するものである。
外科的な手術を伴うことなく一重瞼を擬似的な二重瞼にする二重瞼形成用化粧品としては、従来から、溶液を瞼の皮膚上に塗布する溶液タイプ(特許文献1〜3)と粘着テープを瞼の皮膚上に貼付するテープタイプ(特許文献4〜8)とが知られていた。
そして、これら溶液タイプ及びテープタイプのものは、二重瞼が形成される方式により、主として、両面粘着テープや接着剤等で瞼の皮膚同士を折り畳んだ状態で接着させることにより二重瞼の襞を形成する方式(接着方式)と、溶液を瞼の皮膚上に塗布して乾燥させたり、粘着テープを瞼の皮膚上に貼着したり等することにより、瞼の皮膚上にそれよりも硬質な被膜を形成し、瞼を開いた際にその被膜の上縁に沿って皮膚が折り返されて二重瞼の襞が形成される方式(シャッター方式)とに分類することができる。
しかしながら、これら従来の二重瞼形成用化粧品は、溶液又はテープによる接着や被膜を利用して無理に二重瞼の襞を形成するものであるため、形成される二重瞼が不自然になりがちであったり、使用しているのが目立ち易かったり、使用者が引きつり感などの違和感を覚え易い等の問題点があった。
そこで出願人は、かかる問題点を解決するために、上記の従来のものとは全く異なる方式によって二重瞼を形成することが可能な二重瞼形成用テープ(特許文献9)を提案した。この二重瞼形成用テープは、合成樹脂から成る基材テープの延伸後(伸長による塑性領域への移行後)の弾性的収縮性を利用して瞼を収縮させることにより、瞼にその基材テープに沿った凹溝状のくびれ部を形成するもので、その結果、瞼を開いた際に、該くびれ部で自然に瞼が折り返されて二重瞼の襞が形成されるようになっている。そして、この新方式の二重瞼形成用テープによれば、基材テープをその両端部を把持して伸長させ、それをそのまま瞼に押し当てることにより貼り付けて両端部を解放するという極めて簡単な操作で、より自然な二重瞼を使用者に違和感を与えることなく形成することが可能となる。また、使用前にはコンパクトに収納することができ、使用時に引っ張って延伸させると二重瞼の形成に寄与する弾性的収縮性が得られるという点や、その延伸させた基材テープを引っ張ったままの状態で瞼に押し付けるため瞼に貼り付け易いという点において、極めて利便性や操作性に優れている。さらに、瞼に装着した際に、延伸されて細くなった基材テープが瞼に形成されたくびれ部内に配置された状態となるため、装着しているのが目立ち難い等といった利点もある。
ところで、本来、人の瞼の状態は各個人によってそれぞれ異なっており、例えば、脂肪層が厚い等の理由により二重瞼を形成し難い瞼や、逆に、一重であっても二重を形成し易い瞼もある。そのため、先に提案した新方式の上記二重瞼形成用テープも、その優れた利点を活かしつつ、このような様々な瞼の状態に対し、より幅広く対応可能なものであることが望ましい。
特開2007−106711号公報 登録実用新案第3111511号公報 特開平02−188512号公報 登録実用新案第3154139公報 特開平10−304935号公報 特開2005−334108号公報 特開2007−111218号公報 特開2009−195410号公報 特許第3277180号公報
そこで、本発明の技術的課題は、合成樹脂テープの延伸後の弾性的収縮性を利用した二重瞼形成用テープの優れた利点を活かしつつ、様々な瞼の状態に対しより幅広く対応させることが可能な改良された二重瞼形成用テープ及びその製造方法、並びに、その二重瞼形成用テープを使用した二重瞼形成方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る二重瞼形成用テープは、長手方向に対し所定長さに伸長させたときに弾性的収縮性を有する細長いテープ状部材の両面又は片面に、該テープ状部材を瞼に貼着するための第1の粘着剤が塗着されて成り、該テープ状部材の上記弾性的収縮性を利用して二重瞼を形成する二重瞼形成用テープであって、上記テープ状部材が、エラストマー樹脂を除く合成樹脂から成る第1の基材層と、エラストマー樹脂から成る第2の基材層との積層体によって形成されており、該テープ状部材を上記所定長さに伸長させたときに、上記第1の基材層が、塑性領域に移行され該塑性領域においても弾性的収縮性を有している、ことを特徴としている。
その際、上記テープ状部材を上記所定長さに伸長させたときに、上記第1の基材層が、上記第2の基材層よりも大きい最大弾性収縮力を有していると良い。
また、上記二重瞼形成用テープにおいては、上記合成樹脂が好ましくはポリオレフィンであり、より好ましくは、上記合成樹脂がポリエチレンで、上記エラストマー樹脂がポリウレタンであり、さらに、上記第1の基材層が、上記塑性領域においてネッキングを伴うものであっても良い。
そして、上記二重瞼形成用テープにおいては、上記テープ状部材の長手方向に延びる軸が直線状を成していることが望ましい。また、上記テープ状部材が、上記第1及び第2の基材層を第2の粘着剤で互いに接合させて成る積層体によって形成されていても良く、そのとき、上記第1の基材層が、上記合成樹脂によって単層に形成されていて、第1面及びそれと反対側の第2面を有し、上記第2の基材層が、上記エラストマー樹脂によって単層に形成されていて、第1面及びそれと反対側の第2面を有しており、上記第1の基材層の第1面及び/又は上記第2の基材層の第2面に、上記第1の粘着剤が塗着され、上記第1の基材層の第2面と第2の基材層の第1面とを第2の粘着剤で互いに接合させて成る該第1及び第2の基材層の積層体によって、上記テープ状部材が形成されていても良い。
さらに、上記二重瞼形成用テープにおいては、上記テープ状部材の長手方向の両端部に、把持して引っ張るための粘着性のない一対の把持部を設けることができる。より具体的には、該二重瞼形成用テープは、粘着剤に対し易剥離性を備えた剥離シート片を有していて、該剥離シート片は、上記テープ状部材の第1の粘着剤に対し貼付され、その長手方向の中央部に長手方向への引っ張りによって容易に破断する易破断部を有していると共に、その易破断部を挟んだ長手方向の両端部によって上記一対の把持部が形成されており、該一対の把持部を把持して上記テープ状部材を長手方向に引っ張ったときに、該剥離シート片が上記易破断部で破断すると共に、該剥離シート片における上記一対の把持部間に位置する中間部分が、上記第1の粘着剤から剥離するように構成されている。このとき、上記剥離シート片がシリコーン樹脂から成っていて、上記易破断部が、該剥離シート片における上記第1の粘着剤と接する内面側から厚さ方向の途中まで切設された、短手方向に延びる線状の切込みによって形成されていることが望ましい。
そして、上記二重瞼形成用テープは、以下のステップを有する方法によって製造することができる。
(1)上記合成樹脂から成る第1の基材シートと、エラストマー樹脂から成る第2の基材シートとの積層体の両面又は片面に、上記第1の粘着剤が塗着されて成る粘着シートを準備するステップ
(2)上記粘着シートを細長い帯状に裁断することにより、上記二重瞼形成用テープを製造するステップ
このとき、上記合成樹脂がポリオレフィンであることが好ましい。
また、特に上記剥離シート片を有する二重瞼形成用テープについては、以下のステップを有する方法によって製造することができる。
(1)上記合成樹脂から成る第1の基材シートと、エラストマー樹脂から成る第2の基材シートとの積層体の両面又は片面に、上記第1の粘着剤が塗着されて成る粘着シートを準備するステップ
(2)粘着剤に対し易剥離性を備えていて、上記易破断部を有している剥離シートを準備するステップ
(3)上記粘着シートの上記第1の粘着剤に対し上記剥離シートを貼付して成る積層シートを製造するステップ
(4)上記積層シートを、上記易破断部を長手方向の中央部に配して細長い帯状に裁断することにより、上記二重瞼形成用テープを製造するステップ
このとき、好ましくは、上記合成樹脂がポリオレフィンであり、上記剥離シートがシリコーン樹脂から成っており、さらに、上記剥離シートにおける上記第1の粘着剤に接する内面側から、厚さ方向の途中まで至る線状の切込みを入れることにより、上記易破断部を形成するステップを含んでいる。
そして、上記二重瞼形成用テープによれば、以下のステップを有する方法によって二重瞼を形成することができる。
(1)上記テープ状部材を、その長手方向の両端部を把持して引っ張り、上記所定長さに伸長させた状態で瞼に押し当てることにより、上記第1の粘着剤で瞼に貼り付けるステップ
(2)瞼に貼り付けた上記テープ状部材の引っ張り力を除荷して、該テープ状部材の弾性的な収縮により瞼を収縮させ、瞼に対し該テープ状部材に沿った凹溝状のくびれ部を形成するステップ
(3)瞼を開いた時に、上記くびれ部で瞼が折り返されて二重瞼の襞が形成されるステップ
本発明によれば、テープ状部材を所定長さに伸長させたときに塑性領域に移行され該塑性領域においても弾性的収縮性を有する合成樹脂から成る第1の基材層によって、先に提案した二重瞼形成用テープの優れた利点を活かすことができ、しかも、該第1の基材層に対し、伸長時に優れた弾性的収縮特性を有するエラストマー樹脂から成る第2の基材層を積層させたことにより、テープ状部材における基材層の断面積の増加を抑制しながら、二重瞼ができ難い瞼の強い張りに抗して収縮し必要な深さのくびれ部を形成することが可能な弾性収縮力と弾性収縮率とを得ることができる。
本発明に係る二重瞼形成用テープの一実施形態を示す概略的な正面図である。 図1に示す二重瞼形成用テープのD−D拡大断面図である。 図1に示す二重瞼形成用テープの分解斜視図である。 図1に示す二重瞼形成用テープの破断部を含む部分IVの拡大図である。 本発明に係る二重瞼形成用テープに使用する各種テープの引っ張り試験結果を示すグラフである。 (a)〜(c)は何れも、図5の引っ張り試験に使用した試料の構成を示す断面図である。 図5及び図8の試験方法を示す概略図である。 本願発明の実施例と公知例とを比較する引っ張り試験結果を示すグラフである。 (a)〜(c)は何れも、図8の引っ張り試験で使用した試料の構成を示す断面図である。 本発明に係る二重瞼形成用テープの製造過程を示す概略図1である。 本発明に係る二重瞼形成用テープの製造過程を示す概略図2である。 本発明に係る二重瞼形成用テープの製造過程を示す概略図3である。 本発明に係る二重瞼形成用テープの製造過程を示す概略図4である。 本発明に係る二重瞼形成用テープの製造過程を示す概略図5であり。 本発明に係る二重瞼の形成方法を示す概略図1である。 本発明に係る二重瞼の形成方法を示す概略図2である。 本発明に係る二重瞼の形成方法を示す概略図3である。 本発明に係る二重瞼の形成方法を示す概略図4である。 本発明に係る二重瞼の形成方法を示す概略図5である。 本発明に係る二重瞼の形成方法を示す概略図6である。 本発明に係る二重瞼の形成方法を示す概略図7である。
以下に、本発明に係る二重瞼形成用テープの一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、本発明に係る二重瞼形成用テープ1は、使用長さ、すなわち瞼への装着操作に適した所定長さに伸長させたときに弾性的収縮性を有するテープ状部材2の両面に、該テープ状部材2を瞼の皮膚に貼着するための第1の粘着剤3を塗着して成るもので、該テープ状部材2の上記弾性的伸縮性を利用して二重瞼を形成するものである。上記テープ状部材2は、樹脂から成る第1及び第2の基材層4,5の積層体によって、長手方向に延びる中心軸lが直線状を成した細長いテープ状に形成されている。そして該テープ状部材2は、上記所定長さまで引っ張って伸長させたときに、その引っ張り力を除荷しても延べ長さが引っ張る前の元の長さまでには戻らない状態、すなわち、不可逆的に永久変形した状態となるように構成されている(以下、このようなテープ状部材2や基材層4,5の変形を「塑性変形」といい、伸長により塑性変形させることや塑性領域に移行させることを「延伸」ということとする。)。また、本願において、テープ状部材2や基材層4,5の「弾性的収縮性」とは、テープ状部材2や基材層4,5を引っ張りにより延伸させてその力を除荷したときに生じる収縮のうち、弾性的な収縮力を伴ったほぼ瞬間的な収縮のみを意味するものとする。なお、上記テープ状部材2の軸lが上述のように直線状を成していることは必須ではなく、伸長させての使用を阻害しない範囲において、多少湾曲する等していても良い。
そして、該二重瞼形成用テープ1を使用するにあたっては、上記テープ状部材2の両端部を指先で把持して、その長手方向に上記所定長さまで引っ張って延伸させ、そのままの状態で、二重瞼の襞を形成したい瞼上の位置に該テープ状部材2を押し当てて上記第1の粘着剤3によって貼り付ける(図13〜図15)。次いで引っ張り力を除荷すると、上記テープ状部材2の弾性的な収縮に伴って瞼も該テープ状部材2に沿って収縮するが、その際、瞼の表面は外側に向けて眼球に沿った凸曲面を成しているため、収縮したテープ状部材2は瞼に僅かにくい込み、瞼上に該テープ状部材2に沿った凹溝状のくびれ部を形成する(図16〜図17)。その結果、瞼を開いたときに、そのくびれ部で瞼が折り畳まれて(くびれ部よりも上方の瞼の皮膚が該くびれ部で下方に折り返されて)、二重瞼の襞が形成される(図18〜図19)。すなわち、テープ状部材2は、上記所定長さまで引っ張って延伸させたときに、上述のような作用により二重瞼の形成に寄与するような弾性的収縮性を有しているといえる。
このように、テープ状部材2の延伸後の弾性的収縮性を利用して二重瞼の襞を形成する上記二重瞼形成用テープ1は、テープ状部材をその両端部を把持して伸長させ、それをそのまま瞼に押し当てることにより貼り付けて両端部を解放するという極めて簡単な操作により自然な二重瞼を形成することができる点や、使用前にはコンパクトに収納することができ、使用時に引っ張って延伸させると二重瞼の形成に寄与する弾性的収縮性が得られる点や、その延伸させた基材テープを引っ張ったままの状態で瞼に押し付けるため瞼に貼り付け易い点において、極めて利便性や操作性に優れている。そして、それを瞼に装着した状態では、伸長させたことで細くなった上記テープ状部材2が、瞼に形成されたくびれ部の底部に配置されていることから、装着しているのが目立ち難い。さらに、該テープ状部材2は、上記所定長さに伸長させた状態ばかりでなく、瞼に装着した状態においても弾性的伸縮性を有していて、瞼の動きに追従して伸縮可能であるため、使用者に違和感を与え難いなどといった利点もある。
ところで、このようなテープ状部材の延伸後の弾性的伸縮性を利用する二重瞼形成用テープを、その優れた利点を活かしつつ、二重になり易い瞼から二重になり難い瞼まで、様々な瞼の状態に幅広く対応できるように改良するためには、該テープ状部材2が、強い瞼の張り(収縮して瞼にくい込もうとするテープ状部材を逆に押し戻そうとする瞼の抵抗力)に抗して収縮可能な十分な大きさの最大弾性収縮力(テープ状部材を所定長さに伸長させたときに生じる弾性収縮力)と、自然な二重瞼の襞を形成するのに必要とされる適度な深さのくびれ部を形成可能な弾性収縮率(弾性的収縮量)とをバランス良く兼ね備えている必要性がある。そこで、より大きな最大弾性収縮力を得るためには、テープ状部材の断面積を増やす必要性があるが、装着しているが目立たないようにするには、逆にできるだけ断面積を増やさない方が望ましい。
そこで、本発明に係る上記二重瞼形成用テープ1においては、上記テープ状部材2を、エラストマー樹脂以外の合成樹脂から成る第1の基材層4と、伸長時に優れた弾性的収縮特性を有するエラストマー樹脂から成る第2の基材層5との積層体によって形成している。ただし、上記第1の基材層4を、上記テープ状部材2を上記所定長さに伸長させたときに塑性領域に移行(延伸)され、該塑性領域においても弾性的収縮性を有するものとしている。
そうすることにより、テープ状部材2における第1及び第2の基材層4,5の合計断面積の増加を抑制しながら、二重瞼ができ難い瞼の強い張りに抗して収縮し必要な深さのくびれ部を形成することが可能な弾性収縮力と弾性収縮率とを得ることができる。
また、その一方で、エラストマー樹脂から成る第2の基材層5の最大弾性収縮力が、上記第1の基材層4の最大弾性収縮力よりも小さくなるように構成して、必要以上に最大弾性収縮力や弾性収縮率が大きくならないように、第2の基材層5の断面積を第1の基材層4の断面積よりも十分に小さくするなどして、バランスをとっている。より確実なバランスをとるためには、第2の基材層5の最大弾性収縮力が、上記第1の基材層4の最大弾性収縮力の半分以下であることが望ましい。
次に、上記テープ状部材2の積層構造についてより具体的に説明すると、本実施形態においては、上記テープ状部材2が、エラストマー樹脂以外の合成樹脂により成形された単層フィルムから成る、第1の基材層4としての第1の基材片と、エラストマー樹脂の単層フィルムから成る、第2の基材層5としての第2の基材片とから成る二層の積層体によって形成されている。
そして、上記第1の基材片4は第1面4a及びそれと反対側の第2面4bを有し、同じく、上記第2の基材片5も第1面5a及びそれと反対側の第2面5bを有しており、上記第1の基材片4の第1面4a及び上記第2の基材片5の第2面5bに、上記第1の粘着剤3が塗着されている。そして、上記第1の基材片4の第2面4bと第2の基材片5の第1面5aとを第2の粘着剤6で互いに接合させて成る該第1及び第2の基材片4,5の積層体によって、上記テープ状部材2が形成されている。
このように、第1の基材片4と第2の基材片5との間に第2の粘着剤6を介在させることにより、上記テープ状部材2を伸長させた際、又は、上記テープ状部材2を瞼に押し当てた際に、上記第2の粘着剤6の一部が該テープ状部材2の表面上に押し出されて、第1の粘着剤3と共に瞼への貼着に寄与することも期待することができる。
また、本実施形態において、これら第1及び第2の基材片4,5は共に同じ幅Wと長さLに形成されており、よって、上記テープ状部材2も同じく幅Wと長さLを有している。
なお、第1の粘着剤3は上記テープ状部材2の片面のみに塗着されていても良く、その場合、第1の材片4の第1面4aまたは第2の材片5の第2面5bの何れか一方の面のみに該第1の粘着剤3を塗着すれば良い。また、該第1の粘着剤3は、本実施形態のように、上記テープ状部材2の両面又は片面の必ずしも全面に塗着されている必要性はなく、例えば、使用時に指先で把持される両端部(把持部)を除いた、少なくとも瞼に実際に貼り付けられる中間部分に塗着されていても良い。
また、後に述べる製造上の観点からすれば、本実施形態のように上記第1の基材片4及び第2の基材片5の幅W及び長さLは共に同じであることが望ましいが、必ずしも同じである必要性はなく、二重瞼形成用テープ1の操作や機能に支障が生じない範囲において、両基材片4,5の幅Wや長さLを互いに異なるものとすることもできる。
また、上記第1の基材層4及び第2の基材層5は、必ずしも本実施形態のように第2の粘着剤6を介在させて積層されている必要性はなく、例えば、第1の基材層4の第2面4bに第2の基材層を塗着して固化させたり、両基材層4,5を熱プレスで一体化させたりするなどして、第1の基材層4の第2面4bと第2の基材層の第1面5aとを互いに直接的に接合することにより、両基材層4,5を一体的に成形しても良い。
上記合成樹脂としては、指先にて容易に伸長して塑性領域に移行(延伸)させることが可能で該塑性領域においても弾性的伸縮性を有する塩化ビニル樹脂やポリオレフィン樹脂等が挙げられるが、より好ましくはポリエチレンであり、その中でも特に低密度ポリエチレンが最も好適に用いられる。また、後述するが、第1の基材片4は、フィルム製造時の軸延伸が特にその長手方向(軸l方向)に対して無延伸又は極めて低延伸倍率のものであることが望ましい。
一方、上記エラストマー樹脂としては、指先で容易に伸長可能で弾性収縮率に優れたラテックスや合成樹脂(例えば、EVAやポリウレタンなど)等が挙げられるが、その中でも特にポリウレタンが好適に用いられる。
なお、上記合成樹脂及びエラストマー樹脂には、必要に応じて顔料やラメなどの添加物が加えられていても良い。
上記テープ状部材2、第1及び第2の基材層4,5の幅Wと長さL長さは、実際の使用における操作性や、延伸後の幅すなわち瞼に貼着したときの幅等を考慮すると、上記幅Wは0.6〜1.4mmであり、長さLは20〜35mm、好ましくは25〜30mmであることが好ましい。上記第1及び第2の基材層4,5の厚さt1及びt2は、幅Wとの関係で、基材層の断面積を考慮するなどして決定すべきであるが、延伸後の厚さすなわち瞼に貼着したときの厚さ等を考慮すると、t1とt2との合計が50〜100μmの範囲であることが望ましい。特に、上記合成樹脂が低密度ポリエチレンで、エラストマー樹脂がポリウレタンである場合には、第2の基材層5の厚さt2を第1の基材層4の厚さt1よりも十分に薄くして、例えば、第1の基材層4の厚さt1を70〜80μm、第2の基材層5の厚さt2を7〜9μm、これら基材層4,5の幅Wを0,8〜1.2mm、長さLを25〜30mmの範囲とすることが望ましい。この合成樹脂としての低密度ポリエチレンとエラストマー樹脂としてのポリウレタンとの組合せは、二重瞼の形成において優れた特性を有しているばかりでなく、何れも通気性に優れているという点においても好ましいといえる。
なお、上記第1及び第2の粘着剤3,6としては、皮膚用のアクリル系粘着剤が好適に用いられるが、それに限定されるものではなく、皮膚に用いることができるものであれば良い。また、第1の粘着剤3,3及び第2の粘着剤6の3つの粘着剤が個々に異なるものであっても良い。
さらに、図1〜図4に示すように、上記二重瞼形成用テープ1には、上記テープ状部材2に塗着された第1の粘着剤3にその全体を覆うように貼付されていて、粘着剤に対して易剥離性を備えた剥離シート片7が設けられている。この剥離シート片7は、使用前には第1の粘着剤3を保護すると共に、使用時にはテープ状部材2の両端部を指先で把持して操作するための粘着性のない把持部8,8を形成するようになっている。
本実施形態においては、上記剥離シート片7は、上記テープ状部材2の両面に設けられていて、それぞれ該テープ状部材2と同じ幅Wと長さLに形成され、上記第1の粘着剤3に貼付された内面7aとそれと反対側の外面7bを有している。該剥離シート片7の長手方向(軸l方向)の中央部には、該長手方向への引っ張り操作によって容易に破断するように形成された易破断部7cが設けられている。そして、その易破断部7cを挟んだ該剥離シート片7,7の長手方向の両端部により、使用時に上記テープ状部材2を長手方向に伸長させるための一対の上記把持部8,8が形成されている。
そうすることにより、これら一対の把持部8,8を指先で把持して上記テープ状部材2を長手方向に引っ張ったときに、該剥離シート片7が上記易破断部7cで破断すると共に、該剥離シート片7における上記一対の把持部8,8間に位置する中間部分が、上記第1の粘着剤3から剥離し、その結果、上記テープ状部材2における剥離シート片7,7が剥離した中間部分を伸長させることができるようになっている。
より具体的には、上記剥離シート片7は、粘着剤に対する易剥離性と上記易破断部7cにおける破断性とを兼ね備えたシリコーン樹脂によって一体に成形されている。このシリコーン樹脂は、硬度がより高いものである程、上記破断性に優れているため好ましく、その厚さt3は0.3〜0.5mm程度であることが望ましい。
また、本実施形態においては、図4に示すように、上記易破断部7cが、上記剥離シート片7における上記第1の粘着剤3と接する内面7a側から、その厚さ方向の途中まで切設された、短手方向に延びる線状の切込みによって形成されていて、使用前における、上記易破断部7cの不注意による破断を防止するようになっている。
さらに、上記剥離シート片7の内面7aは鏡面に、外面7bは微細な粗面に形成されており、製造段階において、該剥離シート片7を反転させて粘着剤3と接する面を入れ替えることにより、該剥離シート片7と粘着剤3との剥離性を調整することができるようになっている。
なお、上記剥離シート片7は、必ずしもシリコーン樹脂によって一体に成形されたものである必要性はなく、例えば、紙にシリコーン樹脂から成る易剥離層を設けた剥離紙などであっても良い。また、上記易破断部7cも、上記切込み(ハーフカット)によるものである必要性はなく、例えばV字状のノッチによるものであっても良い。
次に、図5〜図7に基づき、上記合成樹脂から成る第1のサンプルテープSA、上記エラストマー樹脂から成る第2のサンプルテープSB、及び、これら第1及び第2のサンプルテープSA、SBを積層させた第3のサンプルテープSCについて行った引っ張り試験及びその結果について説明する。
まず、図6に示すこれら3種類のサンプルテープS(SA,SB,SC)を準備した。上記第1のサンプルテープSAは、図6(a)に示すように、上記合成樹脂としての低密度ポリエチレンから成る一層の基材テープ14(厚さt1=75μm)の両面に、粘着剤30,30が塗着されたものであり、先に提案した特許文献9に係る発明の実施品と同じ粘着剤付き基材テープを用いたものである。また、上記第2のサンプルテープSBは、図6(b)に示すように、上記エラストマー樹脂としてのポリウレタンから成る一層の基材テープ15(厚さt2=8μm)の片面に、粘着剤31が塗着されたものである。そして、上記第3のサンプルテープSCは、図6(c)に示すように、上記第1及び第2のサンプルテープSA,SBを積層させたもので、上述した本実施形態におけるテープ状部材2の両面に第1の粘着剤3,3を塗着したものと同じ二層の積層構造を有している。
なお、上記各サンプルテープS(SA,SB,SC)の幅Wsは共に10mmとし、長さLsは共に50mmとした。また、粘着剤30,31は、何れも皮膚用のアクリル系粘着剤である。
続いて、図7に示すように、上記サンプルテープSの両端部を、10mmの間隔をもって対向配置された引張り試験機の一対のチャックCf,Cmに把持させた。すなわち、伸長に供するテープの初期長さLiを10mmとした。そして、一方のチャックCmを50mm/sの速度で、固定された他方のチャックCfから離間していく方向(図中右方向)へ動かして70mmの最大変位点(le)まで移動させることにより、上記サンプルテープSを上記「所定長さ」に伸長させた。すなわち、本試験では、上記「所定長さ」を、初期長さLi=10mmに最大変位量70mmを加えた80mmに設定した。その後直ぐにチャックCmを、逆にチャックCfに近接していく方向(図中左方向)へ、100mm/sの速度で動かし初期位置まで戻した。その間、チャックCfの各変位点における試験力を測定した。このような測定を上記各サンプルテープSA,SB,SCについて行った結果を図5のグラフに示す。
図5の測定結果から、第3のサンプルテープSCを所定長さ80mmまで伸長させたときの最大弾性収縮力Fscは、第1のサンプルテープSAの最大弾性収縮力Fsaに第2のサンプルテープの最大弾性収縮力Fsbをほぼ加えたものとなっており、この最大弾性収縮力Fscを83μmの基材厚さで実現している。
一方、第3のサンプルテープSCの弾性収縮率(弾性収縮量:le−lsc)も、最大弾性収縮力Fscが大きくなった分、第1のサンプルテープSAの弾性収縮率(弾性収縮量:le−lsa)よりも増加しているが、第2のサンプルテープSBの大きな弾性収縮率の影響は殆ど受けておらず、適度な増加に留まっていて好ましいといえる。
ここで、本願において二重瞼の形成に使用するテープ状部材の弾性収縮領域とは、第3のサンプルテープSCのleからlscまでの弾性収縮領域を意味する。
さらに、図8及び図9に基づき、先に提案した特許文献9に係る発明の実施品である第4のサンプルテープA、参考例としての第5のサンプルテープB、及び、本発明の実施例である第6のサンプルテープCについて行った引っ張り試験及びその結果について説明する。
まず、上記第4のサンプルテープAは、図9(a)に示すように、上記合成樹脂としての低密度ポリエチレンから成る一層の基材テープ片24(厚さt1=75μm)の両面に、上記粘着剤30,30が塗着されていて、該粘着剤30,30には、上記剥離シート片7,7(厚さt3=0.3mm)が貼付されたもので、幅Ws=1.2mm,長さLs=28mmに形成した。また、上記第5のサンプルテープBは、図9(b)に示すように、上記エラストマー樹脂としてのポリウレタンから成る一層の基材テープ片25(厚さt2=8μm)の片面に、上記粘着剤31が塗着されていて、該粘着剤31には上記剥離シート片7を貼付し、基材テープ25の粘着剤31とは反対側の面にも、上記剥離シート片7(厚さt3=0.3mm)を当接させたものである。これは、試験の際に、図7のチャックCf及びCmに確実に把持させるためである。なお、当該第5のサンプルテープBは、幅Ws=1.2mm,長さLs=28mmに形成した。そして、上記第6のサンプルテープCは、図9(c)に示すように、上記第4及び第5のサンプルテープA,Bの基材テープ片24,25と同じテープ材料(低密度ポリエチレン及びポリウレタン)をそれぞれ上記第1の基材片4(厚さt1=75μm)及び第2の基材片5(厚さt2=8μm)として用い、粘着剤30,30,31のうち粘着剤30の1つを上記第2の粘着剤6、その他の粘着剤30,31を第1の粘着剤3,3として用い、上記剥離シート片7(厚さt3=0.3mm)を該第1の粘着剤3,3に貼付して、図1〜図4に示した実施形態と同様の構成に作成したものである。なお、当該第6のサンプルテープCは、幅Ws=0.9mm,長さLs=28mmに形成した。
続いて、上述した第1〜第3のサンプルテープS(SA,SB,SC)の場合と同様、図7の方法により、これら第4〜第6のサンプルテープS(A,B,C)についても引っ張り試験を行った。その結果を図8のグラフに示す。
図8の測定結果から、本件発明の実施例である第6のサンプルテープCの方が、先に提案した特許文献9に係る発明の実施品である第4のサンプルテープAよりも、基材層の断面積が小さいにもかかわらず、該第6のサンプルテープCの最大弾性収縮力Fc及び弾性収縮率(弾性収縮量:le−lc)の方が、第4のサンプルテープAの最大弾性収縮力Fa及び弾性収縮率(弾性収縮量le−la)よりも適度に大きく、前者の方が、様々な状態の瞼により幅広く対応可能であることがわかった。
ここで、本願において二重瞼の形成に使用するテープ状部材の弾性収縮領域とは、上述したように、第6のサンプルテープC(本件発明の実施例)のleからlcまでの弾性収縮領域を意味することはいうまでもない。
なお、第4及び第6のサンプルテープA,Cを、実際の被験者に使用してその効果を確認したところ、第4のサンプルテープAでは二重瞼ができなかった被験者も、第6のサンプルテープCでは二重瞼ができることが確認された。その際、違和感を覚えることもなく、使用感も良好だった。
次に、本発明に係る二重瞼形成用テープの製造方法について、図10〜図14を用いて詳細に説明する。
まず、図10に示すように、塩化ビニル樹脂やポリオレフィン樹脂など、エラストマー樹脂以外の合成樹脂によって成形されていて、上記所定長さに伸長させたときに塑性領域に移行(延伸)され該塑性領域においても弾性的収縮性を有する第1の基材シート40の第1面40a及びその反対側の第2面40bに対し、それぞれ皮膚用アクリル系粘着剤などの上記第1の粘着剤3及び第2の粘着剤6が塗着されて成る両面粘着シート41を準備する。また、EVAやポリウレタン樹脂などのエラストマー樹脂によって成形され、第1面50a及びその反対側の第2面50bを有する第2の基材シート50の第2面50bに対し、同じく皮膚用アクリル系粘着剤などの上記第1の粘着剤3が塗着されて成る片面粘着シート51を準備する。そして、上記第1の基材シート40の第2面40bと上記第2の基材シート50の第1面50aとを、第2の粘着剤6により接合させることにより、第1の基材シート40と第2の基材シート50とを積層させて、両面粘着積層シート21を作成する。
なお、両面粘着シート41の第1の粘着剤3と第2の粘着剤6は、機能上別扱いしているが、同じ粘着剤であっても良い。また、両面粘着シート41及び片面粘着シート51の第1の粘着剤3,3は、機能上同じ扱いをしているが、別の粘着剤であっても良い。
その一方で、図11に示すように、硬度の高いシリコーン樹脂を熱成型することにより、第1面70aが鏡面でそれと反対側の第2面70bが粗面である剥離シート70を作成し、その第1面70aに、厚さ方向の途中に至るまで切り込まれた、互いに等間隔で平行を成す易破断線70cを形成する。
そして、図12に示すように、2枚の上記剥離シート70の第1面70aを、上記両面粘着積層シート21の両面に塗着されている第1の粘着剤3,3にそれぞれ貼付することにより、積層シート10を作成する。
続いて、図13に示すように、上記積層シート10を、互いに隣接する易破断線70c間の中央で該易破断線70cと平行に裁断して細長い短冊状積層シート10aを形成し、さらに、図14に示すように、該短冊状積層シート10aを、上記易破断線70cと直角方向に細く裁断することにより、上記易破断部7cが長手方向の中央に設けられた上記二重瞼形成用テープ1を得ることができる。
以下に、この二重瞼形成用テープ1を用いた二重瞼の形成方法を、図15〜図21により詳細に説明する。
まず、図示は省略するが、二重にする瞼の油分等を拭き取った上で、プッシャー等を使用して二重瞼の襞を形成する位置を確認する。次いで、図15に示すように、二重瞼形成用テープ1の両端部の把持部8,8を、中間に少なくとも1cm程度残して両手の指先で把持し、長手方向に引っ張る。すると、剥離シート片7が中央の易破断部7cで破断して、図16に示すように、中からテープ状部材2が伸長されながら出てくる。さらに伸長させていくと、テープ状部材2は延伸され、引っ張り力を除荷しても元の延べ長さには復帰しない塑性変形した状態となる。
そして、約5〜8cmまで伸長させたところで伸ばすのを止め、図17に示すように、伸ばしたテープ状部材2をピンと張ったままの状態で、瞼を閉じた瞼の二重瞼の襞を形成したい位置に対し押し当て、上記第1の粘着剤3により該テープ状部材2を瞼に貼り付け、次いで両手を把持部8から離す。
すると、図18に示すように、延びたテープ状部材2が弾性的に収縮するため、瞼の皮膚も該テープ状部材2に沿って収縮するが、図19に示すように、瞼90の皮膚は眼球91に沿った外側に凸の曲面となっていることから、テープ状部材2が瞼にくい込んで該テープ状部材2に沿った凹溝状のくびれ部92を形成する。このとき、テープ状部材2は、くびれ部92の底部に貼り付いた状態となっている。
そして、図20及び図21に示すように瞼90を開けると、上記くびれ部92で瞼が自然に折り返されて、二重瞼の襞93が形成される。
このとき、テープ状部材2の瞼90の皮膚に貼り付いていない両端部の余剰部分は、第1の基材層4と第2の基材層5の収縮差により、カールしたり波打ったりして縮んだ状態となっているが、適当な位置でこの余剰部分を切断する。この後、図示しないプッシャー等で二重瞼の形を整えても良い。
以上において、本願発明の実施形態や実施例について詳細に説明してきたが、本願発明はそれらに限定されるものではなく、本願発明の要旨から逸脱しない範囲において、様々な設計変更ができることは言うまでもない。
1 二重瞼形成用テープ
2 テープ状部材
3 第1の粘着剤
4 第1の基材層(第1の基材片)
5 第2の基材層(第2の基材片)
6 第2の粘着剤
7 剥離シート片
7c 易破断部
8 把持部

Claims (16)

  1. 長手方向に対し所定長さに伸長させたときに弾性的収縮性を有する細長いテープ状部材の両面又は片面に、該テープ状部材を瞼に貼着するための第1の粘着剤が塗着されて成り、該テープ状部材の上記弾性的収縮性を利用して二重瞼を形成する二重瞼形成用テープであって、
    上記テープ状部材が、エラストマー樹脂を除く合成樹脂から成る第1の基材層と、エラストマー樹脂から成る第2の基材層との積層体によって形成されており、
    該テープ状部材を上記所定長さに伸長させたときに、上記第1の基材層が、塑性領域に移行され該塑性領域においても弾性的収縮性を有している、
    ことを特徴とするもの。
  2. 請求項1に記載の二重瞼形成用テープであって、
    上記テープ状部材を上記所定長さに伸長させたときに、上記第1の基材層が、上記第2の基材層よりも大きい最大弾性収縮力を有している、
    ことを特徴とするもの。
  3. 請求項1に記載の二重瞼形成用テープであって、
    上記合成樹脂がポリオレフィンである、
    ことを特徴とするもの。
  4. 請求項3に記載の二重瞼形成用テープであって、
    上記合成樹脂がポリエチレンであり、上記エラストマー樹脂がポリウレタンである、
    ことを特徴とするもの。
  5. 請求項1に記載の二重瞼形成用テープであって、
    上記テープ状部材が、上記第1及び第2の基材層を第2の粘着剤で互いに接合させて成る積層体によって形成されている、
    ことを特徴とするもの。
  6. 請求項5に記載の二重瞼形成用テープであって、
    上記第1の基材層が、上記合成樹脂によって単層に形成されていて、第1面及びそれと反対側の第2面を有し、
    上記第2の基材層が、上記エラストマー樹脂によって単層に形成されていて、第1面及びそれと反対側の第2面を有しており、
    上記第1の基材層の第1面及び/又は上記第2の基材層の第2面に、上記第1の粘着剤が塗着され、
    上記第1の基材層の第2面と第2の基材層の第1面とを第2の粘着剤で互いに接合させて成る、該第1及び第2の基材層の積層体によって、上記テープ状部材が形成されている、
    ことを特徴とするもの。
  7. 請求項1に記載の二重瞼形成用テープであって、
    上記第1の基材層が、上記塑性領域においてネッキングを伴っている、
    ことを特徴とするもの。
  8. 請求項1に記載の二重瞼形成用テープであって、
    上記テープ状部材の長手方向に延びる軸が直線状を成している、
    ことを特徴とするもの。
  9. 請求項1に記載の二重瞼形成用テープであって、
    上記テープ状部材の長手方向の両端部に、把持して引っ張るための粘着性のない一対の把持部を設けた、
    ことを特徴とするもの。
  10. 請求項9に記載の二重瞼形成用テープであって、
    該二重瞼形成用テープは、粘着剤に対し易剥離性を備えた剥離シート片を有していて、
    該剥離シート片は、上記テープ状部材の第1の粘着剤に対し貼付され、その長手方向の中央部に長手方向への引っ張りによって容易に破断する易破断部を有していると共に、その易破断部を挟んだ長手方向の両端部によって上記一対の把持部が形成されており、
    該一対の把持部を把持して上記テープ状部材を長手方向に引っ張ったときに、該剥離シート片が上記易破断部で破断すると共に、該剥離シート片における上記一対の把持部間に位置する中間部分が、上記第1の粘着剤から剥離するように構成されている、
    ことを特徴とするもの。
  11. 請求項10に記載の二重瞼形成用テープであって、
    上記剥離シート片がシリコーン樹脂から成っていて、
    上記易破断部が、該剥離シート片における上記第1の粘着剤と接する内面側から厚さ方向の途中まで切設された、短手方向に延びる線状の切込みによって形成されている、
    ことを特徴とするもの。
  12. 請求項1に記載の二重瞼形成用テープの製造方法であって、以下のステップを有することを特徴とする方法。
    (1)上記合成樹脂から成る第1の基材シートと、エラストマー樹脂から成る第2の基材シートとの積層体の両面又は片面に、上記第1の粘着剤が塗着されて成る粘着シートを準備するステップ
    (2)上記粘着シートを細長い帯状に裁断することにより、上記二重瞼形成用テープを製造するステップ
  13. 請求項11に記載の製造方法であって、
    上記合成樹脂がポリオレフィンである、
    ことを特徴とする方法。
  14. 請求項10に記載の二重瞼形成用テープの製造方法であって、以下のステップを有することを特徴とする方法。
    (1)上記合成樹脂から成る第1の基材シートと、エラストマー樹脂から成る第2の基材シートとの積層体の両面又は片面に、上記第1の粘着剤が塗着されて成る粘着シートを準備するステップ
    (2)粘着剤に対し易剥離性を備えていて、上記易破断部を有している剥離シートを準備するステップ
    (3)上記粘着シートの上記第1の粘着剤に対し上記剥離シートを貼付して成る積層シートを製造するステップ
    (4)上記積層シートを、上記易破断部を長手方向の中央部に配して細長い帯状に裁断することにより、上記二重瞼形成用テープを製造するステップ
  15. 請求項14に記載の製造方法であって、
    上記合成樹脂がポリオレフィンであり、
    上記剥離シートがシリコーン樹脂から成っており、
    さらに、上記剥離シートにおける上記第1の粘着剤に接する内面側から、厚さ方向の途中まで至る線状の切込みを入れることにより、上記易破断部を形成するステップを含む、
    ことを特徴とする方法。
  16. 請求項1に記載の二重瞼形成用テープを用いた二重瞼の形成方法であって、以下のステップを有することを特徴とする方法。
    (1)上記テープ状部材を、その長手方向の両端部を把持して引っ張り、上記所定長さに伸長させた状態で瞼に押し当てることにより、上記第1の粘着剤で瞼に貼り付けるステップ
    (2)瞼に貼り付けた上記テープ状部材の引っ張り力を除荷して、該テープ状部材の弾性的な収縮により瞼を収縮させ、瞼に対し該テープ状部材に沿った凹溝状のくびれ部を形成するステップ
    (3)瞼を開いた時に、上記くびれ部で瞼が折り返されて二重瞼の襞が形成されるステップ
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