JP2014212700A - 飲食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピセアタンノール由来の苦味、渋味、臭いが低減された、風味の良い飲食品を提供する。
【解決手段】この飲食品は、ピセアタンノールを含有する植物由来の抽出物と、食酢とを含有し、ピセアタンノール1質量部に対して、酢酸を4〜1000質量部含有する。抽出物は、パッションフルーツの種子由来の抽出物であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ピセアタンノールを含有する植物由来の抽出物を含む飲食品に関する。
ポリフェノールは、特有の苦味及び渋味を有しているため、飲食物に加工しにくいという欠点があり、ポリフェノールの苦味や渋味を低減する方法が種々検討されている。例えば、特許文献1には、スクラロースがポリフェノールの渋味等を低減できることが記載されている。
ところで、パッションフルーツの種子には、ポリフェノールの一種であるピセアタンノールが豊富に含まれていることが知られている(特許文献2参照)。また、ピセアタンノールの生理活性について近年研究が進められており、ピセアタンノールは、メラニン生成抑制効果(特許文献3)、コラーゲン産生促進効果(特許文献4)など様々な生理活性を有することが報告されている。
特開2008−99677号公報 国際公開WO2010/113315号公報 特開2009−102298号公報 特開2009−102299号公報
ピセアタンノールは、独特の苦味、渋味、臭い等の風味を有しているが、特許文献1のように、スクラロースを用いても、ピセアタンノールのこれらの風味を十分に改善することはできなかった。また、ピセアタンノールのこれらの風味を改善する方法はこれまで知られていなかった。
よって、本発明の目的は、ピセアタンノールを含有する飲食品であって、ピセアタンノールの苦味、渋味、臭いが低減された、風味の良い飲食品を提供することにある。
上記目的を達成するにあたり、本発明者は鋭意検討の結果、ピセアタンノールを含む水溶液に、食酢を添加することで、ピセアタンノールの苦味、渋味、臭いをマスキングできることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の飲食品は、ピセアタンノールを含有する植物由来の抽出物と、食酢とを含有し、ピセアタンノール1質量部に対して、酢酸を4〜1000質量部含有することを特徴とする。
本発明の飲食品によれば、ピセアタンノール1質量部に対して、酢酸を4〜1000質量部含有するので、ピセアタンノール由来の苦味、渋味、臭いがマスキングされて、風味の良い飲食品とすることができる。
本発明の飲食品において、前記抽出物が、パッションフルーツの種子由来の抽出物であることが好ましい。パッションフルーツの種子は、ピセアタンノールを豊富に含んでいるので、従来、利用することなく廃棄されていたパッションフルーツの種子を有効利用できる。また、パッションフルーツの種子由来の抽出物は、独特の臭いがあるが、本発明では、これらの臭いもマスキングすることができる。
本発明の飲食品において、前記飲食品が、ピセアタンノールを固形分中に0.003〜5質量%含有することが好ましく、0.004〜5質量%含有することがより好ましい。この態様によれば、メラニン生成抑制効果、コラーゲン産生促進効果など様々な生理活性を有する飲食品とすることができる。
本発明の飲食品において、前記飲食品が、液体飲料又はゲル状飲食品であって、前記食酢が、リンゴ酢であることが好ましい。この態様によれば、ピセアタンノール由来の苦味、渋味、臭いのマスキング効果が高く、味、風味の良い飲食品とすることができる。更には、白濁化や沈殿物の発生を抑制でき、透明で外観の良い飲食品とすることができる。
本発明の飲食品において、前記飲食品が、液体飲料又はゲル状飲食品であって、透明果汁を含有することが好ましい。この態様によれば、白濁化や沈殿物の発生を抑制でき、透明で外観の良い飲食品とすることができる。
本発明の飲食品において、更に、スクラロース、エリスリトール、シトルリン、ドライトマト抽出物、環状オリゴ糖から選ばれる1種以上を含有することが好ましい。この態様によれば、酢カドが抑制されて、より飲食し易い飲食品とすることができる。
本発明によれば、ピセアタンノール由来の苦味、渋味、臭いがマスキングされた、風味の良い飲食品とすることができる。
本発明の飲食品は、ピセアタンノールを含有する植物由来の抽出物と、食酢とを含有する。本発明における飲食品の種類は、特に限定は無く、例えば液体飲料、粉末飲料、ゲル状飲食品、粉末菓子、顆粒状菓子、タブレット菓子、キャンデー菓子、クッキー菓子、ビスケット菓子、ケーキ菓子等が挙げられる。ゲル状飲食品としては、ゼリー、ゼリー飲料、ババロア、ムース、プリン、グミキャンディー等が挙げられる。
まず、ピセアタンノールを含有する植物由来の抽出物について説明する。
ピセアタンノールは、ポリフェノールの一種であって、下式(1)で示される構造を有している。
なお、式(1)は、2個のフェニル基がトランス型のアルケン基で連結した構造の、トランス型ピセアタンノールを表しているが、本発明において、ピセアタンノールは、式(1)において、2個のフェニル基がシス型のアルケン基で連結した構造の、シス型ピセアタンノールをも含む概念である。
ピセアタンノールは、パッションフルーツ、ブドウ、ブルーベリー等の植物に含まれている。本発明では、これらのピセアタンノールを含む植物から、従来公知の方法で抽出して得られる抽出物を、ピセアタンノールを含有する植物由来の抽出物として用いる。上記植物の使用部位は、特に限定は無く、果実、果皮、種子等が挙げられる。なかでも、パッションフルーツの種子には、ピセアタンノールが豊富に含まれていることが知られている。本発明では、ピセアタンノールを含有する植物由来の抽出物として、パッションフルーツの種子由来の抽出物が好ましく用いられる。
パッションフルーツの種子としては、パッシフローラ(Passiflora)属に属し、その実が食用である、例えばPassiflora edulis、Passiflora alata、Passiflora amethystine、Passiflora antioquiensis、Passiflora biflora、Passiflora buonapartea、Passiflora capsularis、Passiflora cearensis、Passiflora coccinea、Passiflora cochinchinesis、Passiflora filamentosa、Passiflora herbertiana、Passiflora laurifolia、Passiflora ligularis、Passiflora lunata、Passiflora lutea、Passiflora maliformis、Passiflora mixta、Passiflora mucronata、Passiflora mollissima、Passiflora nibiba、Passiflora organensis、Passiflora pallida、Passiflora parahypensis、Passiflora pedeta、Passiflora pinnatistipula、Passiflora popenovii、Passiflora quadrangularis、Passiflora riparia、Passiflora rubra、Passiflora serrate、Passiflora tiliaefolia、Passiflora tripartite、Passiflora villosa、Passiflora warmingii等に由来するものが挙げられる。このうちPassiflora edulisは、別名クダモノトケイソウとよばれ、その実は甘酸っぱく果物として実をそのまま食したり、その果汁をジュースにして飲んだり、ゼリー、ケーキ等の飲食品に配合して、風味付けに用いられたりされている。パッションフルーツの種子は硬いが小粒で、ジュース等にする場合には果実から取り除かれることもあるが、ジャムやピューレ等では種を含む果肉がそのまま用いられている。このような食経験からも裏付けられるように、パッションフルーツの種子は、安全性には問題がないものである。
ピセアタンノールを含有する植物からピセアタンノールを抽出する方法としては、例えば、国際公開WO2010/113315号、特開2009−102298号、特開2009−102299号等に記載された方法を採用することができる。
パッションフルーツの種子からピセアタンノールを抽出する場合を例に挙げて説明すると、例えば、種子をそのまま、あるいは乾燥、細断、破砕、磨砕等の処理を施したうえで、種々の抽出溶媒を用いて抽出する方法が挙げられる。抽出温度は適宜設定することができる。また、ピセアタンノールの抽出効率をよくするため、種子に対して、酸分解、アルカリ分解等の化学的処理や、酵素分解等の生化学的処理を施してから、抽出を行っても良い。
抽出溶媒としては、極性溶媒が好ましく、例えば、水(熱水)、エタノール等の炭素数5以下の低級アルコール、酢酸エチル等の炭素数5以下の低級アルキルエステル、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、クロロアセトン等のケトン系溶媒、グリセリン等のトリオール化合物、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等のジオール化合物等が挙げられる。これらの一種又は二種以上の混合溶媒を用いてもよく、これらの溶媒を種子に順次接触させて抽出を行っても良い。これらの中でも、含水エタノール等の含水アルコール系溶媒、含水アセトン等の含水ケトン系溶媒、又は含水1,3−ブチレングリコールは、ピセアタンノールを効率よく抽出することができるので好ましい。
ピセアタンノールの抽出処理は、種子を複数の抽出溶媒で段階的に抽出を行ってもよい。これにより、ピセアタンノールを高濃度で含有する抽出物を収率よく製造できる。
ピセアタンノールの抽出処理は、超音波振動又は振とうによって抽出溶媒を攪拌しながら行うことが好ましい。これによれば、ピセアタンノールの抽出効率を高めることができる。
上記のような抽出溶媒で抽出して得られるパッションフルーツの種子からの抽出物中には、抽出の条件によっても異なるが、通常固形分中0.5μg〜30mg/100mg、より典型的には3μg〜10mg/100mgの濃度でピセアタンノールが含まれる。
なお、ピセアタンノールは、質量分析装置によるマススペクトル測定によってネガティブイオンモードのシグナルとしてm/z243を呈する化合物として同定でき、また、例えば下記条件でHPLCにかけたときの保持時間が19〜22分に溶出される化合物である。HPLC溶出ピーク下面積を、予め濃度既知の標準品による検量線にあてはめること等により定量できる。
[HPLC条件]
・カラム:Mightysil RP-18 GP250-10 径10mm、長さ250mm(関東化学株式会社製)
・カラム温度:40℃
・溶出条件:流速3ml/min、0%メタノール→30%メタノール(10min)
・UV検出:280nm
なお、パッションフルーツの種子以外の植物の場合においても、同様の操作でピセアタンノールを抽出できる。
本発明では、上記のようにして得られた抽出物を、そのまま、濃縮して、又は溶媒の一部除去して、液体のまま用いてもよく、そのまま又はデキストリン等の賦形剤を添加したうえ、凍結乾燥又は噴霧乾燥により粉末化して用いることもできる。抽出物に含まれる不溶物は、抽出物に残存せしめてもよく、適宜、濾過等で除いてもよい。除去した不溶物は、これをさらに粉砕し、微細粒子状等にして、もとの抽出物に戻して、ピセアタンノールを含有する植物由来の抽出物としてもよい。
また、上記のようにして得られた抽出物を、イオン交換・サイズ排除カラムクロマト、HPLC、ゲルろ過、膜分離等により、ピセアタンノールを指標にして、分画、精製して用いることもできる。
本発明において、ピセアタンノールを含有する植物由来の抽出物のピセアタンノールの濃度は、固形分中0.05質量%以上であることが好ましく、0.05〜25質量%がより好ましい。抽出物のピセアタンノールの濃度が0.05質量%未満であると、飲食品のピセアタンノール含有量を高めるには、飲食品に抽出物をより多く添加する必要が生じるので、飲食品に抽出物の風味が強く出てしまうことがある。
本発明の飲食品において、ピセアタンノールは、固形分中0.003〜5質量%含有していることが好ましく、0.004〜5質量%含有していることがより好ましく、0.005〜5質量%含有していることが特に好ましく、0.01〜1質量%含有していることが最も好ましい。含有量が5質量%を超えると、ピセアタンノールの苦味、渋味、臭い等をマスキングするのに必要とされる食酢の添加量が多くなるので、飲食品中の酢酸濃度が増加して、飲食し難いものになり易い。
本発明の飲食品に添加する食酢としては、特に限定は無い。米酢、米黒酢、大麦黒酢、玄米酢等の穀物酢、リンゴ酢、ブドウ酢、イチジク酢、ザクロ酢、レモン酢、パイナップル酢、梅果実酢等の果実酢、きび酢、黒豆酢、紅芋酢、アルコール酢等が挙げられる。これらのうち、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、果実酢が好ましく、リンゴ酢が特に好ましい。リンゴ酢は、ピセアタンノールの苦味、渋味、臭い等のマスキング効果に優れる。更には、飲食品が、液体飲料やゲル状食品の場合、白濁化や沈殿物の発生を抑制して、透明で外観の良い飲食品とすることができる。
食酢の添加量は、ピセアタンノール1質量部に対して、酢酸が4〜1000質量部含有するように添加し、10〜100質量部が好ましく、20〜100質量部がより好ましく、20〜50質量部が最も好ましい。酢酸の含有量が上記割合で4質量部未満であると、ピセアタンノールの苦味、渋味、臭いを十分にマスキングできないことがある。1000質量部を超えてもさほど効果は変わらず、経済的でない。また、食酢の風味が強くなったり、酸味が強くなり、飲食に適し難くなる傾向にある。
本発明の飲食品は、飲食品の種類が液体飲料、粉末飲料、ゲル状飲食品の場合、飲食時における酢酸の含有量は、1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%がより好ましい。飲食時における酢酸の含有量が1質量%以下であれば、適度な酸味を有していて、飲食し易い。なお、飲食品が、水等の液体原料で希釈して飲食するタイプの場合は、希釈後の状態が、「飲食時」に該当する。
また、飲食品の種類が、粉末菓子、顆粒状菓子、タブレット菓子、キャンデー菓子、クッキー菓子、ビスケット菓子、ケーキ菓子等の場合、酢酸の含有量は、1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%がより好ましい。酢酸の含有量が1質量%以下であれば、適度な酸味を有していて、飲食し易い。
本発明の飲食品は、飲食品に必要な他の原料を更に含有させることができる。
他の原料としては、例えば、果汁、甘味料、酸味料、ビタミン類、アミノ酸、ミネラル、たんぱく質、増粘剤、香料、色素等が挙げられる。
果汁の種類としては、特に限定されるものではなく、パッションフルーツ果汁、レモン果汁、メロン果汁、ユズ果汁、オレンジ果汁、グレープフルーツ果汁、リンゴ果汁、モモ果汁、ブドウ果汁、パインアップル果汁等が挙げられる。
果汁の形態は、果実の搾汁液に酵素処理等を施し、固形成分を除去して清澄化した透明果汁、果実に由来する混濁成分や不溶性成分等の固形成分を含有する混濁果汁のいずれも好ましく用いることができるが、飲食品の種類が、液体飲料又はゲル状飲食品の場合、透明果汁が好ましい。混濁果汁の場合、ピセアタンノールとの反応によって、白濁化や沈殿物が発生して、外観が損なわれたり、苦味や渋味が生じることがあるが、透明果汁を用いることで、白濁化や沈殿物の発生を抑制でき、透明で外観の良い、液体飲料やゲル状飲食品とすることができる。なお、本発明において、透明果汁及び混濁果汁には、果実の搾汁液を濃縮又は希釈していないストレート果汁、搾汁液を濃縮した濃縮果汁、濃縮果汁をさらに希釈した還元果汁が含まれる。
果汁の添加量は、飲食品の種類によって異なるが、例えば、飲食品の種類が、液体飲料、粉末飲料、ゲル状飲食品の場合、飲食時における果汁の含有量が、ストレート果汁換算で0.5〜20質量%となるように添加することが好ましく、1〜10質量%がより好ましい。果汁の添加量が上記範囲であれば、果汁の風味をしっかりと感じることができ、清涼感のある飲食品とすることができる。なお、飲食品が、水等の液体原料で希釈して飲食するタイプの場合は、希釈後の状態が、「飲食時」に該当する。
甘味料としては、例えば、砂糖、ブドウ糖、果糖、果糖ブドウ糖液糖、ブドウ糖果糖液糖、オリゴ糖、トレハロース、キシリトール、はちみつ、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール等が挙げられる。これらの甘味料は単独又は2種類以上を使用できる。
酸味料としては、特に限定は無く、従来公知のものを用いることができる。例えば、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、コハク酸、酒石酸、アスコルビン酸、グルコン酸、リン酸及びそれらの塩等が挙げられる。これらの酸味料は単独又は2種類以上を使用できる。
ビタミン類としては、特に限定は無く、従来公知のものを用いることができる。例えば、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンH、ビタミンK、ビタミンP、パントテン酸、コリン、葉酸、イノシトール、ナイアシン、パラアミノ安息香酸(PABA)等が挙げられる。これらのビタミン類は単独又は2種類以上を使用できる。
アミノ酸としては、特に限定は無く、従来公知のものを用いることができる。例えば、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、アスパラギン、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン等が挙げられる。これらのアミノ酸は単独又は2種類以上を使用できる。
ミネラルとしては、特に限定は無く、従来公知のものを用いることができる。例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、乳酸カルシウム、乳酸ナトリウム等が挙げられる。これらのミネラルは単独又は2種類以上を使用できる。
タンパク質としては、特に限定は無く、従来公知のものを用いることができる。例えば、乳由来のたんぱく質であるホエイたんぱく質分離物(WPI)、ホエイたんぱく質濃縮物(WPC)、大豆由来のたんぱく質である、分離大豆たんぱく質(SPI)、あるいはそれらの加水分解物等が挙げられる。これらを単独又は2種類以上を使用できる。
増粘剤としては、特に限定は無く、従来公知のものを用いることができる。例えば、ペクチン、ゼラチン、寒天、カラギーナン、アラビアガム、ジェランガム、ローカストビーンガム、グルコマンナン、キサンタンガム、グアーガム、タラガム、タマリンドシードガム等が挙げられる。
また、本発明の飲食品は、スクラロース、エリスリトール、シトルリン、ドライトマト抽出物、環状オリゴ糖から選ばれる1種以上の酢カド抑制剤を含有することが好ましい。これらを含有することで、飲食品の酢カドを抑制でき、より飲食し易いものにできる。
(試験例1)
パッションフルーツの種子をフリーズドライして粉砕し、80%含水エタノールで抽出した。遠心後その上清をとり、エバポレートで濃縮し、フリーズドライして粉末エキスにした。
得られた粉末エキスとリンゴ酢とを水に溶解して、ピセアタンノール濃度0.01質量%の水溶液を調製した。また、リンゴ酢の替わりに、小麦、米、コーンを原料として醸造した穀物酢(ミツカン製)、ブドウ酢又はスクラロースを添加して、ピセアタンノール濃度0.01質量%の水溶液を調製した。
得られた各水溶液の臭い、味を6人のパネラーにより官能評価した。また、各水溶液の外観を目視で評価した。結果を表1〜4に記す。
なお、臭いの官能評価において、ピセアタンノールの臭いがマスキングされていないものを×、ややマスキングされているものを△、十分にマスキングされているものを○、完全にマスキングされているものを◎とした。また、味の官能評価において、ピセアタンノールの苦味及び渋味がマスキングされていないものを×、ややマスキングされているものを△、十分にマスキングされているものを○、完全にマスキングされているものを◎とした。また、水溶液の外観評価において、沈殿が見られるものを×、濁りがみられるが沈殿は無いものを△、微小な濁りが見られるものを○、濁りがなく清澄なものを◎とした。
表1〜4の結果より、ピセアタンノール1質量部に対し、酢酸が4〜100質量部となるように食酢を添加することで、ピセアタンノール由来の臭いや味をマスキングできた。なかでも、食酢としてリンゴ酢を用いることで、ピセアタンノール由来の臭いや味のマスキングが特に高く、更には、濁りや沈殿がない外観の良い水溶液を得ることができた。
一方、食酢の替わりにスクラロースを添加しても、ピセアタンノール由来の臭いや味をマスキングすることができなかった。
(試験例2)
試験例1の抽出物と、リンゴ酢とを水に溶解し、ピセアタンノール濃度0.002〜0.05質量%、酢酸濃度0.2質量%の水溶液を調製した。水溶液の臭い、味、外観を、試験例1と同様にして評価した。結果を表5にまとめて記す。
表5の結果より、ピセアタンノール1質量部に対し、酢酸が4〜100質量部となるように食酢を添加することで、ピセアタンノール由来の臭いや味をマスキングできた。特に、ピセアタンノール1質量部に対し、酢酸が10〜100質量部となるように食酢を添加することで、ピセアタンノール由来の臭いや味をより効果的にマスキングできた。
(試験例3)
表6に示す原料を混合溶解した後、90℃まで加熱した。次いで、容器に充填し、冷却して液体飲料(ピセアタンノール濃度0.012質量%、酢酸濃度0.4質量%)を得た。この液体飲料は、ピセアタンノール由来の臭いや味がマスキングされていた。
(試験例4)
表7に示す原料を混合し、粉体飲料(ピセアタンノール濃度0.15質量%、酢酸濃度1.8質量%)を得た。この粉体飲料を、水に10倍希釈で溶解させて飲食したところ、ピセアタンノール由来の臭いや味がマスキングされていた。
(試験例5)
表8に示す配合のゲル化剤原料を約30質量部の水に分散させ、90℃に加熱した。また、表8に示す配合のベース原料を約60質量部の水に溶解させたものを別途調整した。これらを混合しながら95℃に昇温させ溶解し、100質量部に補正した後、容器に充填後、速やかに冷却して、ゼリー組成物(ピセアタンノール濃度0.012質量%、酢酸濃度0.4質量%)を得た。このゼリー組成物は、ピセアタンノール由来の臭いや味がマスキングされていた。

Claims (6)

  1. ピセアタンノールを含有する植物由来の抽出物と、食酢とを含有し、ピセアタンノール1質量部に対して、酢酸を4〜1000質量部含有することを特徴とする飲食品。
  2. 前記抽出物が、パッションフルーツの種子由来の抽出物である請求項1に記載の飲食品。
  3. 前記飲食品が、ピセアタンノールを固形分中に0.003〜5質量%含有する請求項1又は2に記載の飲食品。
  4. 前記飲食品が、液体飲料又はゲル状飲食品であって、前記食酢が、リンゴ酢である請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲食品。
  5. 前記飲食品が、液体飲料又はゲル状飲食品であって、透明果汁を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の飲食品。
  6. 更に、スクラロース、エリスリトール、シトルリン、ドライトマト抽出物、環状オリゴ糖から選ばれる1種以上を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の飲食品。
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