JP6753917B2 - 渋味抑制剤及びその製造方法 - Google Patents
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Description
また本発明は、前記渋味抑制剤を含有する、カテキン類含有経口組成物を提供する。
また本発明は、
洋梨果汁及びエタノールを含有する混合液を低温下に置き、沈殿を生成させること、及び、
得られた沈殿を回収すること、
を含み、該混合液のエタノール濃度が50v/v%超〜70v/v%である、渋味抑制剤の製造方法を提供する。
混合液中エタノール濃度:50v/v%超〜70v/v%、混合液中洋梨果汁濃度:5v/v%〜30v/v%、反応温度及び時間:−20〜+5℃で1時間〜7日間、
混合液中エタノール濃度:60v/v%〜70v/v%、混合液中洋梨果汁濃度:5v/v%〜30v/v%、反応温度及び時間:−20〜+5℃で24時間〜7日間、
混合液中エタノール濃度:60v/v%〜70v/v%、混合液中洋梨果汁濃度:5v/v%〜30v/v%、反応温度及び時間:−20〜+5℃で24時間〜5日間、
混合液中エタノール濃度:60v/v%〜70v/v%、混合液中洋梨果汁濃度:10v/v%〜20v/v%、反応温度及び時間:−20〜+5℃で24時間〜5日間。
好ましくは、該混合液中の洋梨果汁は濃縮洋梨果汁である。より好ましくは、該混合液中の洋梨果汁は、60〜70°Bxの濃縮洋梨果汁である。
〔2〕好ましくは、前記渋味がカテキン類の渋味である、〔1〕記載の渋味抑制剤。
〔3〕好ましくは、前記渋味がカテキン類含有経口組成物の渋味である、〔1〕又は〔2〕記載の渋味抑制剤。
〔4〕好ましくは、前記カテキン類含有経口組成物がカテキン類含有飲料である、請求項〔3〕記載の渋味抑制剤。
〔5〕好ましくは、前記エタノール沈殿が50v/v%超〜70v/v%エタノール中でのエタノール沈殿である、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項記載の渋味抑制剤。
〔6〕好ましくは、前記低温が−20〜+5℃である、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項記載の渋味抑制剤。
〔7〕前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物を以下の量で含有する、〔1〕〜〔6〕のいずれか1項記載の渋味抑制剤:
好ましくは、0.0001〜100質量%、0.00015〜100質量%、0.00025〜100質量%、0.0005〜100質量%、0.001〜100質量%、0.005〜100質量%、0.01〜100質量%、0.0001〜90質量%、0.00015〜90質量%、0.00025〜90質量%、0.0005〜90質量%、0.001〜90質量%、0.005〜90質量%、0.1〜90質量%、0.0001〜80質量%、0.00015〜80質量%、0.00025〜80質量%、0.0005〜80質量%、0.001〜80質量%、0.005〜80質量%、0.01〜80質量%、0.0001〜70質量%、0.00015〜70質量%、0.00025〜70質量%、0.0005〜70質量%、0.001〜70質量%、0.005〜70質量%、又は0.01〜70質量%、
より好ましくは0.001〜90質量%、さらに好ましくは0.005〜80質量%、さらに好ましくは0.01〜70質量%。
〔8〕前記カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が、
好ましくは0.0005〜0.8、
より好ましくは0.001〜0.1、
さらに好ましくは0.0025〜0.035、
となる量で使用される、〔2〕〜〔7〕のいずれか1項記載の渋味抑制剤。
〔9〕前記カテキン類含有経口組成物における前記カテキン類の含有量が、
好ましくは0.005〜0.7質量%、
より好ましくは0.008〜0.6質量%、
さらに好ましくは0.03〜0.4質量%
である、〔3〕〜〔8〕のいずれか1項記載の渋味抑制剤。
〔10〕前記カテキン類含有経口組成物における前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物の含有量が、
好ましくは0.0001〜0.08質量%、
より好ましくは0.00015〜0.01質量%、
さらに好ましくは0.00025〜0.005質量%
である、〔3〕〜〔9〕のいずれか1項記載の渋味抑制剤。
〔11〕前記カテキン類含有経口組成物における、前記カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が、
好ましくは0.0005〜0.8、
より好ましくは0.001〜0.1、
さらに好ましくは0.0025〜0.035、
である、〔3〕〜〔10〕のいずれか1項記載の渋味抑制剤。
〔12〕前記カテキン類が、
好ましくは、非重合体カテキン類、
より好ましくは、カテキン、ガロカテキン、エピカテキン及びエピガロカテキン、ならびにそれらのガレート体からなる群より選択される少なくとも1種、
さらに好ましくは、ガレート型非重合体カテキン類、
さらに好ましくは、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートからなる群より選択される少なくとも1種
である、〔2〕〜〔11〕のいずれか1項記載の渋味抑制剤。
〔14〕飲料である、〔13〕記載のカテキン類含有経口組成物。
〔15〕好ましくは以下の組成を有する、〔13〕又は〔14〕記載のカテキン類含有経口組成物:
カテキン類含有量0.005〜0.7質量%、該カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が0.0005〜0.8;
カテキン類含有量0.005〜0.7質量%、該カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が0.001〜0.1;
カテキン類含有量0.005〜0.7質量%、該カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が0.0025〜0.035;
カテキン類含有量0.008〜0.6質量%、該カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が0.0005〜0.8;
カテキン類含有量0.008〜0.6質量%、該カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が0.001〜0.1;
カテキン類含有量0.008〜0.6質量%、該カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が0.0025〜0.035;
カテキン類含有量0.03〜0.4質量%、該カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が0.0005〜0.8;
カテキン類含有量0.03〜0.4質量%、該カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が0.001〜0.1;又は、
カテキン類含有量0.03〜0.4質量%、該カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が0.0025〜0.035。
〔16〕前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物の含有量が、
好ましくは0.0001〜0.08質量%、
より好ましくは0.00015〜0.01質量%、
さらに好ましくは0.00025〜0.005質量%
である、〔13〕〜〔15〕のいずれか1項記載のカテキン類含有経口組成物。
得られた沈殿を回収すること、
を含む、渋味抑制剤の製造方法。
〔18〕前記混合液のエタノール濃度が、
好ましくは50v/v%超〜70v/v%、
より好ましくは60v/v%〜70v/v%、
である、〔17〕記載の方法。
〔19〕好ましくは、前記低温が−20〜+5℃である、〔17〕又は〔18〕記載の方法。
〔20〕前記低温下に置く時間が、
好ましくは1時間〜7日間、
より好ましくは24時間〜7日間、
さらに好ましくは24時間〜5日間、
である、〔17〕〜〔19〕のいずれか1項記載の方法。
〔21〕前記混合液における洋梨果汁濃度が、
好ましくは5v/v%〜30v/v%、
好ましくは10v/v%〜20v/v%、
である、〔17〕〜〔20〕のいずれか1項記載の方法。
〔22〕好ましくは、前記沈殿の生成が以下の条件で行われる、〔17〕〜〔21〕のいずれか1項記載の方法:
混合液中エタノール濃度:50v/v%超〜70v/v%、混合液中洋梨果汁濃度:5v/v%〜30v/v%、反応温度及び時間:−20〜+5℃で1時間〜7日間、
混合液中エタノール濃度:60v/v%〜70v/v%、混合液中洋梨果汁濃度:5v/v%〜30v/v%、反応温度及び時間:−20〜+5℃で24時間〜7日間、
混合液中エタノール濃度:60v/v%〜70v/v%、混合液中洋梨果汁濃度:5v/v%〜30v/v%、反応温度及び時間:−20〜+5℃で24時間〜5日間、又は、
混合液中エタノール濃度:60v/v%〜70v/v%、混合液中洋梨果汁濃度:10v/v%〜20v/v%、反応温度及び時間:−20〜+5℃で24時間〜5日間。
〔23〕前記洋梨果汁が、好ましくは濃縮洋梨果汁であり、より好ましくは60〜70°Bxの濃縮洋梨果汁である、〔17〕〜〔22〕のいずれか1項記載の方法。
〔24〕前記渋味抑制剤が前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物を以下の量で含有する、〔17〕〜〔23〕のいずれか1項記載の方法:
好ましくは、0.0001〜100質量%、0.00015〜100質量%、0.00025〜100質量%、0.0005〜100質量%、0.001〜100質量%、0.005〜100質量%、0.01〜100質量%、0.0001〜90質量%、0.00015〜90質量%、0.00025〜90質量%、0.0005〜90質量%、0.001〜90質量%、0.005〜90質量%、0.1〜90質量%、0.0001〜80質量%、0.00015〜80質量%、0.00025〜80質量%、0.0005〜80質量%、0.001〜80質量%、0.005〜80質量%、0.01〜80質量%、0.0001〜70質量%、0.00015〜70質量%、0.00025〜70質量%、0.0005〜70質量%、0.001〜70質量%、0.005〜70質量%、又は0.01〜70質量%、
より好ましくは0.001〜90質量%、さらに好ましくは0.005〜80質量%、さらに好ましくは0.01〜70質量%。
〔25〕好ましくは、前記渋味がカテキン類の渋味である、〔17〕〜〔24〕のいずれか1項記載の方法。
〔26〕好ましくは、前記渋味がカテキン類含有経口組成物の渋味である、〔17〕〜〔25〕のいずれか1項記載の方法。
〔27〕好ましくは、前記カテキン類含有経口組成物がカテキン類含有飲料である、〔26〕記載の方法。
〔28〕前記カテキン類含有経口組成物における前記カテキン類の含有量が、
好ましくは0.005〜0.7質量%、
より好ましくは0.008〜0.6質量%、
さらに好ましくは0.03〜0.4質量%
である、〔26〕又は〔27〕記載の方法。
〔29〕前記カテキン類含有経口組成物における前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物の含有量が、
好ましくは0.0001〜0.08質量%、
より好ましくは0.00015〜0.01質量%、
さらに好ましくは0.00025〜0.005質量%
である、〔26〕〜〔28〕のいずれか1項記載の方法。
〔30〕前記カテキン類含有経口組成物における、前記カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が、
好ましくは0.0005〜0.8、
より好ましくは0.001〜0.1、
さらに好ましくは0.0025〜0.035、
である、〔26〕〜〔29〕のいずれか1項記載の方法。
〔31〕前記カテキン類が、
好ましくは、非重合体カテキン類、
より好ましくは、カテキン、ガロカテキン、エピカテキン及びエピガロカテキン、ならびにそれらのガレート体からなる群より選択される少なくとも1種、
さらに好ましくは、ガレート型非重合体カテキン類、
さらに好ましくは、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートからなる群より選択される少なくとも1種
である、〔25〕〜〔30〕のいずれか1項記載の方法。
〔33〕渋味抑制のための洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物の使用。
〔34〕好ましくは、前記渋味がカテキン類の渋味である、〔32〕又は〔33〕記載の使用。
〔35〕前記カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が、
好ましくは0.0005〜0.8、
より好ましくは0.001〜0.1、
さらに好ましくは0.0025〜0.035、
となる量で該洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物が使用される、〔34〕記載の使用。
〔36〕好ましくは、前記渋味がカテキン類含有経口組成物の渋味である、〔32〕又は〔33〕記載の使用。
〔37〕好ましくは、前記カテキン類含有経口組成物がカテキン類含有飲料である、請求項〔36〕記載の使用。
〔38〕前記カテキン類含有経口組成物における前記カテキン類の含有量が、
好ましくは0.005〜0.7質量%、
より好ましくは0.008〜0.6質量%、
さらに好ましくは0.03〜0.4質量%
である、〔36〕又は〔37〕記載の使用。
〔39〕前記カテキン類含有経口組成物における前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物の含有量が、
好ましくは0.0001〜0.08質量%、
より好ましくは0.00015〜0.01質量%、
さらに好ましくは0.00025〜0.005質量%
である、〔36〕〜〔38〕のいずれか1項記載の使用。
〔40〕前記カテキン類含有経口組成物における、前記カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が、
好ましくは0.0005〜0.8、
より好ましくは0.001〜0.1、
さらに好ましくは0.0025〜0.035、
である、〔36〕〜〔39〕のいずれか1項記載の使用。
〔41〕前記カテキン類が、
好ましくは、非重合体カテキン類、
より好ましくは、カテキン、ガロカテキン、エピカテキン及びエピガロカテキン、ならびにそれらのガレート体からなる群より選択される少なくとも1種、
さらに好ましくは、ガレート型非重合体カテキン類、
さらに好ましくは、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートからなる群より選択される少なくとも1種
である、〔34〕〜〔40〕のいずれか1項記載の使用。
〔42〕好ましくは、前記エタノール沈殿が50v/v%超〜70v/v%エタノール中でのエタノール沈殿である、〔32〕〜〔41〕のいずれか1項記載の使用。
〔43〕好ましくは、前記低温が−20〜+5℃である、〔32〕〜〔42〕のいずれか1項記載の使用。
〔44〕好ましくは、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物が、〔17〕〜〔31〕のいずれか1項記載の方法において生成された沈殿である、〔32〕〜〔43〕のいずれか1項記載の使用。
〔46〕好ましくは、前記渋味がカテキン類の渋味である、〔45〕記載の方法。
〔47〕前記カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が、
好ましくは0.0005〜0.8、
より好ましくは0.001〜0.1、
さらに好ましくは0.0025〜0.035、
となる量で、該洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物が経口投与される、〔46〕記載の方法。
〔48〕好ましくは、前記渋味がカテキン類含有経口組成物の渋味である、〔45〕記載の方法。
〔49〕好ましくは、前記対象への洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物の経口投与が、該洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物を含有する前記カテキン類含有経口組成物を該対象に経口投与することを含む、〔45〕〜〔48〕のいずれか1項記載の方法。
〔50〕好ましくは、前記カテキン類含有経口組成物がカテキン類含有飲料である、請求項〔48〕又は〔49〕記載の方法。
〔51〕前記カテキン類含有経口組成物における前記カテキン類の含有量が、
好ましくは0.005〜0.7質量%、
より好ましくは0.008〜0.6質量%、
さらに好ましくは0.03〜0.4質量%
である、〔48〕〜〔50〕のいずれか1項記載の方法。
〔52〕前記カテキン類含有経口組成物における該洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物の含有量が、
好ましくは0.0001〜0.08質量%、
より好ましくは0.00015〜0.01質量%、
さらに好ましくは0.00025〜0.005質量%
である、〔48〕〜〔51〕のいずれか1項記載の方法。
〔53〕前記カテキン類含有経口組成物における、前記カテキン類(A)に対する、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が、
好ましくは0.0005〜0.8、
より好ましくは0.001〜0.1、
さらに好ましくは0.0025〜0.035、
である、〔48〕〜〔52〕のいずれか1項記載の方法。
〔54〕前記カテキン類が、
好ましくは、非重合体カテキン類、
より好ましくは、カテキン、ガロカテキン、エピカテキン及びエピガロカテキン、ならびにそれらのガレート体からなる群より選択される少なくとも1種、
さらに好ましくは、ガレート型非重合体カテキン類、
さらに好ましくは、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートからなる群より選択される少なくとも1種
である、〔46〕〜〔53〕のいずれか1項記載の方法。
〔55〕好ましくは、前記エタノール沈殿が50v/v%超〜70v/v%エタノール中でのエタノール沈殿である、〔45〕〜〔54〕のいずれか1項記載の方法。
〔56〕好ましくは、前記低温が−20〜+5℃である、〔45〕〜〔55〕のいずれか1項記載の方法。
〔57〕好ましくは、前記洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物が、〔17〕〜〔31〕のいずれか1項記載の方法において生成された沈殿である、〔45〕〜〔56〕のいずれか1項記載の方法。
カテキン製剤(テアビゴ、DSMニュートリション社製、エピガロカテキンガレート94質量%以上含有)の添加濃度を表1のとおりに段階的に調整することで、異なる渋味強度を有する10種の標準水溶液を作製した。4人の専門パネラーが官能評価により10種の標準水溶液の中から被験飲料と同等の渋味強度と認識された標準水溶液を選択した。選ばれた標準水溶液の渋味強度についてパネラー間での平均値を求め、被験飲料の渋味強度の値とした。
(洋梨果汁)
洋梨果汁としては、6倍濃縮洋梨果汁(株式会社 果香より入手、Brix67.0、果実の搾汁をペクチナーゼで処理して濾過した後、減圧濃縮した製品)を使用した。
6倍濃縮洋梨果汁30mLにイオン交換水90mLと99.5v/v%エタノール180mLを加えて振り混ぜた。得られた混合液を、−20℃の冷凍庫で4日間静置した後、遠心分離によって沈殿物を分離した。得られた沈殿物は70v/v%エタノールを用いて洗浄した後、イオン交換水に溶解して凍結乾燥した。沈殿物の収量は26.5mg、収率は0.066質量%であった。
6倍濃縮洋梨果汁30mLにイオン交換水75mLと99.5v/v%エタノール195mLを加えて振り混ぜた。得られた混合液を、−20℃の冷凍庫で4日間静置した後、遠心分離によって沈殿物を分離した。得られた沈殿物は70v/v%エタノールを用いて洗浄した後、イオン交換水に溶解して凍結乾燥した。沈殿物の収量は74.8mg、収率は0.19質量%であった。
6倍濃縮洋梨果汁30mLにイオン交換水30mLと99.5v/v%エタノール140mLを加えて振り混ぜた。得られた混合液を、4℃の冷蔵庫で4日間静置した後、デカンテーションにより上清を除去して沈殿物を得た。得られた沈殿物は70v/v%エタノールを用いて洗浄した後、イオン交換水に溶解して凍結乾燥した。沈殿物の収量は0.959g、収率は2.4質量%であった。
6倍濃縮洋梨果汁30mLにイオン交換水30mLと99.5v/v%エタノール140mLを加えて振り混ぜた。得られた混合液を、−20℃の冷凍庫で4日間静置した後、デカンテーションにより上清を除去して沈殿物を得た。得られた沈殿物は70v/v%エタノールを用いて洗浄した後、イオン交換水に溶解して凍結乾燥した。沈殿物の収量は2.75g、収率は6.9質量%であった。
6倍濃縮洋梨果汁30mLにイオン交換水20mLと99.5v/v%エタノール150mLを加えて振り混ぜた。得られた混合液を、4℃の冷蔵庫で4日間静置した後、デカンテーションにより上清を除去して沈殿物を得た。得られた沈殿物は80v/v%エタノールを用いて洗浄した後、イオン交換水に溶解して凍結乾燥した。沈殿物の収量は3.65g、収率は9.1質量%であった。
6倍濃縮洋梨果汁30mLにイオン交換水120mLと99.5v/v%エタノール150mLを加えて振り混ぜた。得られた混合液を、−20℃の冷凍庫で5日間静置した。しかし、沈殿は生成されなかった。
(被験飲料の調製)
カテキン製剤(テアビゴ、DSMニュートリション社製、エピガロカテキンガレート94質量%以上含有)を0.10質量%、製造例1〜5で得られた沈殿物を2.5質量ppmとなるようにイオン交換水に溶解して、表3のとおり被験飲料1〜5を調製した。
参考例1の手順に従って、被験飲料1〜5の渋味強度を測定した。結果を表3に示す。製造例1〜4の70%以下のエタノールによる沈殿物を添加した飲料(被験飲料1〜4)は、優れた渋味抑制作用を有していた。
(被験飲料の調製)
緑茶飲料(ヘルシア緑茶a:花王株式会社、350mL中にカテキン類540mg含有)に製造例1〜5で得られた沈殿物を25質量ppmとなるように溶解して被験飲料1〜5を調製した。同じ緑茶飲料(ヘルシア緑茶a)に、実施例1で用いた6倍濃縮洋梨果汁を800質量ppmとなるように溶解して比較飲料1を調製した。
被験飲料1〜5及び比較飲料1について、4人の専門パネラーにより、下記評価基準に従って各飲料の渋味と雑味を官能評価した。
(渋味)
各パネラーは、ヘルシア緑茶aと比較して渋味が抑制されたか、抑制されなかったかを評価した。渋味が抑制されたと評価したパネラーの人数が4〜3人の場合はA、2人の場合はB、1〜0人の場合はCと判定した。
A:渋味が抑制された B:渋味がやや抑制された C:渋味が抑制されなかった
(雑味)
各パネラーは、ヘルシア緑茶aと比較して雑味(茶様の風味の低減)を感じたか、感じなかったかを評価した。雑味を感じなかったと評価したパネラーの人数が4〜3人の場合はA、2人の場合はB、1〜0人の場合はCと判定した。
A:雑味がない B:やや雑味がある C:雑味がある
Claims (12)
- 洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物を有効成分とする渋味抑制剤であって、該エタノール沈殿が50v/v%超〜70v/v%エタノール中でのエタノール沈殿である、渋味抑制剤。
- 前記渋味がカテキン類の渋味である、請求項1記載の渋味抑制剤。
- 前記渋味がカテキン類含有経口組成物の渋味である、請求項1又は2記載の渋味抑制剤。
- 前記カテキン類含有経口組成物がカテキン類含有飲料である、請求項3記載の渋味抑制剤。
- 前記エタノール沈殿が60v/v%〜70v/v%エタノール中でのエタノール沈殿である、請求項1〜4のいずれか1項記載の渋味抑制剤。
- 前記低温が−20〜+5℃である、請求項1〜5のいずれか1項記載の渋味抑制剤。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の、洋梨果汁の低温下エタノール沈殿産物を有効成分とする渋味抑制剤を含有し、かつカテキン類(A)に対する該エタノール沈殿産物(B)の質量比[(B)/(A)]が0.001〜0.1である、カテキン類含有経口組成物。
- 飲料である、請求項7記載のカテキン類含有経口組成物。
- 洋梨果汁及びエタノールを含有する混合液を低温下に置き、沈殿を生成させること、及び、
得られた沈殿を回収すること、
を含み、該混合液のエタノール濃度が50v/v%超〜70v/v%である、渋味抑制剤の製造方法。 - 前記渋味がカテキン類の渋味である、請求項9記載の方法。
- 前記渋味がカテキン類含有経口組成物の渋味である、請求項9又は10記載の方法。
- 前記カテキン類含有経口組成物がカテキン類含有飲料である、請求項11記載の方法。
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